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【Special 】バンコク在住プロファイター=ウィラチャイ&アマファイター=ボスに訊く、タイのMMA

【写真】シャノン・ウィラチャイ(左)とボスことチャユット・ロジャナカット(C)MMAPLANET

今や世界中からファイターが集まり、タイではトレーニングを中心としたファイト産業が、急成長している。特にプーケット、パタヤには多くの外国人がトレーニングをするために短期、長期滞在している。ただし、観光地のメガジムにローカルファイターの姿は少ない。
Text by Manabu Takashima

従業員はタイ人でも、トレーニングをしているのは外国人だ。まさにリゾート・ホテルと同じようなメガジムでなく、首都バンコクのMMA事情はどうなっているのか。バンコク・ファイトラボで元ONEファイターのシャノン・ウィラチャイ、そしてフォーエバーヤング・ライフジムでアマMMA選手兼指導者でもあるチャユット・ロジャナカットに尋ねた。


Part.01
シャノン・ウィラチャイ・インタビュー

──タイのMMAのパイオニアであるシャノンですが、タイにおけるMMAの現状を教えてください。ONEがタイに進出した直後、幾人かのムエタイのビッグネームがムエタイに転向しましたが、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークのような成功例は少なかったです。今ではONE Friday Fightはムエタイの試合が多く組まれるようになり、ムエタイそのものの環境は変化しました。今、タイの若者がファイターを目指す時はムエタイかMMA、どちらを目指す傾向にありますか。

「タイにおけるMMAの現状は、以前は少し良くなっていた。ONE以外にも大会が開かれ手始めていたしね。でも、ここ数年は少しスローダウンした。特にコロナの影響も大きかった。同時に僕もそうだけど、タイ人ファイターがONEで戦いたいという想いは強くなっている。ただし、この1年はONEがムエタイとキックボクシングに力を入れてきたので、MMAファイターが戦う機会は決して多くない

常時MMAの練習をするタイ人選手、それとタイ人以外の選手──いずれもファイターになりたいと思っている人間は増えたけど、試合の機会を得るのは本当に難しい。年に1度や2度というところがやっとで。そういう状況だから若いMMA思考の選手も、戦う機会をえるためにストリートファイトのような独立団体で試合をしたりしている。それこそストリートで素手で殴り合っていた若い連中は、ボクシングやムエタイ、MMAで戦いたいという風になっているんだけどね。

タイの若い選手たちが、もっと試合機会に恵まれてグラスルーツショーからプロ、ワールドクラスレベルへというヒエラルキーができると素晴らしいんだけど。キックボクシングなのか、ムエタイなのか、MMAなのか──いずれにしても、タイ人選手は可能性を秘めているよ。うん、テコンドーでも空手でも活躍できる。世界一になれるかどうかともかく、良い活躍はできるはずだ。

ファイティングスポーツは楽しまれているから、ムエタイにしてもMMAにしても、この国は凄く可能性がある。とにかく、まずはムエタイ。そしてボクシング、それからキックボクシング……タイの人々は『なぜ? クリンチとエルボーがない』って不満を言うけど、キックボクシングでも凄く多くの世界チャンピオンが生まれている。タイ人はどんなコンバットスポーツでも活躍できる力がある」

問題はムエタイファイターはキックボクシングには気軽に転向できるけど、MMAはそうでないということ。MMAは寝技があってサブミッションや柔術、レスリング、パウンドなど修得しないといけない技術が多い。それを彼らは怖がっている。でも、練習すれば誰もができるようになるのは絶対だよ。それなのに首を絞められたくない、腕を極められなくないって感じなんだ。毎日のようにエルボーで、誰かの顔をカットしているのにね。

繰り返すけど、タイ人はMMAでも活躍できる。ローマ・ルックンブンミーはUFCで活躍していて、スタンプ・フェアテックスはONEで世界チャンピオンになっている。タイ人ファイターはどんなマーシャルアーツでも良い結果を残せると思っている」

──プーケットでは外国人ばかりが練習していて、コーチも外国人です。ここバンコクでも柔術などタイ人以外の指導者が目っています。そういうコーチを雇うにはお金がかかるので、ジムの会費も自然と高くなります。結果、タイの若い世代がMMAの練習はなかなかできない。この現状をどう思いますか。

「その通りで、ずっと長い間タイの問題でもあるよね。この国は観光産業でなりたっている。そして市井の人々は、観光客との触れ合いを躊躇するところもあるんだよね。でも今、タイは変化の時を迎えている。

以前は足が向いていなかったエリアにも出向くようになった。でも外国人のいる場所は、何でも高価で自分たちの場所とは思えないんだ。英語を話せない人も多いしね。それはプーケット、バンコクだけでなく、タイ全土で見られることなんだよ。特に昔の人、オールドジェネレーションはそんな感覚が強く残っている。でも、若い世代は違う。どんどん、進んでそんな場所にも入っていくようになっている」

──飛び込んでいるわけですね。

「ホント、英語を話せないから怖がっている部分はあるんだよ。それがタイだった。でも今では、どこもがオープンになっているよ。まだ、少し時間はかかりそうだけどね」


Part.02
チャユット・ロジャナカット・インタビュー

──ジム訪問の機会を頂いてありがとうございます。

「逆に訪れてくれて、ありがとうございます」

──いつ、このジムはオープンしたのでしょうか。

「フォーエバーヤングジムとして、ここのエカマイのジムは、2つ目の支部にジムになります。最初のジムは2018年にオープンしました。そしてここは去年(※取材は2023年11月に行われた)、2022年から活動し始めて、ちょうど1年になりますね」

──ボスと皆が呼んでいますが、フルネームを教えてください。

「チャユット・ロジャナカットです」

──ボスが最初に格闘技を始めたのは、いつのことですか。

「とても若い時、5歳か6歳、7歳の時かにムエタイを始めて。しばらくして完全に辞めていたけど、14歳か15歳のときにランシット地区のムエタイスクールでまた練習するようになりました。MMAは17、18歳になった時に始め、これまでアマチュアで戦ってきました」

──今、何歳ですか。

「今年で27歳になりました」

──既に10年のMMAキャリアがあるのですね。10年前にバンコクでMMAが練習できる環境があったということですか。

「イエス。最初にMMAの練習を始めたのは、バンコク・ファイトクラブというジムでした。ただし、上手く機能しているというわけではなくて7、8年前にここのオーナーに出会って柔術、MMA、ムエタイのトレーニングをするようになった。ムエタイは他のジムでも練習を続けていたけど、今は全てのトレーニングをここでしています」

──MMA戦績は?

「12戦して10勝し、2敗しています。全てアマチュアです」

──もう指導もしていますが、MMAを戦う目的は何ですか。

「初めてMMAを見た時には、うわぁ、何でもやって良いんだと思いました。僕自身はムエタイをやっていたけど、MMAは完璧なファイティングゲームに映りました。打撃系の格闘技はクリンチがあると、ブレイクが掛かりますが、MMAではファイトは続けられます。そんな戦いにインスパイアされ、10年前からやってきました。格闘技として、全てを補っているからです」

──国技ムエタイが世界一である、タイの一般の人はMMAのことをどのように思っているのでしょうか。

「当時、MMAはとても新しいモノでした。グラウンドがあって、ムエタイとは全く違います。寝技に関しては、全く理解されていなかったです。10年前までタイの人達は、ファイトはグラウンドになるとスタンドに戻るものだと思っていました。でも僕もそうですが、『ワォ。こんなことやって良いんだ』と驚き、MMAはリアルファイト、本物の戦いがあるマーシャルアーツだと思われるようになりました。

ムエタイ選手は、MMAを十分に戦えると思っています。クリンチゲームもできるし、爆発力もあります。ムエタイは既に立ち技では世界一ですが、MMAの将来はもっと広がっている。その機会があると思います」

──ところでタイではONEかUFC、どちらの方が人気があるのですか。

「以前からMMAを見ている人はUFCです。ムエタイから徐々にMMAを見るようになった人は、間違いなくONEを支持しています。この2つのグループに、タイのMMAファンは大別されるでしょう。以前はUFCのファンはハードコアファンだけでした。でも今では、UFCもONEも皆が知っています。ムエタイからMMAを見るようになった人は、ONEがスタート地点になります」

──では、このジムで練習している人々の目的は?

「誰もが楽しめます。マーシャルアーツの練習を通じて、人として成長する。プロで戦いたい人、体重を減らしたい人、どんな目的を持っていても、ここで練習できます。どんな目標を持っている人でも、一緒になって目標を達成する。そんなコミュニティです。皆で上を目指しています」

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN12 キック チャンネル デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク バンマードォーチー ボクシング ライカ ルンピニー ヴァウテル・ゴンサウベス

【ONE FN12】パンダの都の王子=バンマードォーチー「初戦で敗北し、僕の実力は疑われてしまっている」

【写真】チベット族のバンマードォーチー。その名はチベット語で仏陀、美男子という意味らしい。言葉通りに成長した彼は、ONE初陣では羊の皮でできたチュバと呼ばれるチベット族の伝統的な衣装を身に纏いケージに向かった (C)ONE

15日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN12「Superlek vs Khalilov」で1年11カ月振りの実戦復帰となるバンマードォーチーがヴァウテル・ゴンサウベスと対戦する。

2021年8月に15勝1敗という戦績を引っ提げて、中国最強のストロー級ファイターと注目されながらONE初陣を戦ったバンマードォーチーだが、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークのヒザ蹴りの前に2Rでキャンバスに沈んだ

捲土重来、自らの存在証明のために戦うパンダの都の王子バンマードォーチーはインタビュー中に何度も「敗因はスタミナ。技術ではない」という言葉を口にした。


──ヴァウテル・ゴンサウベスが来週に迫ってきました。今の調子はいかがですか(※インタビューは6日に行われた)。

「しっかりと練習ができ、十分に準備はできている。凄く良い感じだよ。来週の試合に向けて、とてもワクワクしている」

──2021年の8月、デェダムロンとのONE初陣直前にインタビューをさせてもらったのですが、その試合で敗れて以来2年近くも実戦から離れていました。何か理由があったのでしょうか。

「確かにONEデビュー戦では負けてしまった。でも、自分が優れたファイターだと信じている。打撃もグラップリングも問題なく、つまりちゃんとMMAを戦っていける。この2年間、全ての局面における技術を磨いてきた。それにあの試合で負けたのは技術でなくスタミナに問題があったからだ。だから、この2年間はそこもしっかりと鍛えてきた」

──キックボクシングは見事でしたが、ムエタイに敗れたように見えました。デェダムロンのクリンチに。

「さっきも言ったように、デェダムロンに負けたのはスタミナの問題だ。ムエタイの技術でも、キックボクシングの技術でもない。それがなければ、いくらデェダムロンが優れたファイターでも負けるはずはなかった。今回の相手もムエタイができる。だけど、しっかりと作戦も立ててきたし、スタミナも問題ない。だから、80パーセントの確立で勝てるだろう。

これはMMAだ、しっかりと僕の試合を見て欲しい。ムエタイが課題とは絶対に言わせない試合をするよ。そしてテイクダウンもできる。僕は打撃でもやり合えるし、組み勝てる」

──多くの中国人MMAファイターが育ったエンポ・ファイトクラブに所属していましたが、この間もエンポの下でトレーニングを行ってきたのでしょうか。

「エンポ・ファイトクラブは僕にとってホームだ。半年ほどタイで練習していたけど、この試合の準備はチェンドゥ(成都)に戻ってエンポでやってきたよ」

──スタミナ面を強化してきた。それはストロー級からフライ級に上げた理由の一つになっているのでしょうか。

「まだ成長期で、あれから背が伸びているからだよ(笑)」

──なるほど(笑)。ヴァウテル・ゴンサウベスは今回がMMAデビュー戦で、どれだけ対応力があるか未知です。その辺り、そのように準備してきましたか。

「細かい作戦をここで言うわけにはいかないけど、ムエタイやキックボクシングからMMAに転向してきた選手は、当然のように優れたストライカーだ。ただし、そのフットワークに弱点がある。MMAファイターに比べると、十分なスピードに欠けているんだ。そこに僕のアドバンテージがある。もちろん、彼はステップワークに加えて組み技と寝技が十分でないことは誰もが分かっていることだろう」

──では、そのような対戦相手との試合で何を見せたいですか。

「MMAにおける技術、パワーを見せたい。これまで中国で16試合戦い、15試合で勝って来た。中国では1度しか負けていないのに、ONEでは初戦で敗北を経験した。結果、僕の実力は疑われてしまっている。僕がONEという舞台に立つのに相応しい力の持ち主であることを証明したい」

■放送予定
7月15日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE162   アレックス・シウバ ウアリ・クルジェフ エコ・ロニ・サプトラ キック キム・ジェウン グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ジャレッド・ブルックス ジャレミー・ミアド ジョシュア・パシオ ジョン・リネケル ダニエル・ウィリアムス チャンネル デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク ファブリシオ・アンドラジ ボクシング ヨッカイカー・フェアテックス リース・マクラーレン

【ONE162】「オールドライオンは今もハングリーだ」。バラルト戦へ、アレックス・シウバ―02―

【写真】こだわりがバーリトゥード世代の柔術家な――アレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でグスタボ・バラルトと対戦するアレックス・シウバ・インタビュー後編。

40歳を迎え、充実するストロー級で勝ち続けタイトルも視野にあるというシウバだが、同時にミックスファイト、体重差のあるサブミッショングラップリングに興味を持ち、その闘志を燃やしていた。

下からの攻撃、打撃のある試合、体重差のある組み技を欲するアレックス・シウバ――最後のオールスクール柔術家世代の声に耳を傾けてほしい。

<アレックス・シウバ・インタビューPart.01はコチラから>


――確かにその通りです。

「ガードを取って、人生を過ごしてきたんだ。テイクダウンを取れないときは、引き込んでスイープする。それが僕の才能だし、そうやって勝ってきた。そのことには誇りを持っているよ。それに『試合が楽しみだ。いつも面白い試合をしてくる』ってファンに言われることも本当に嬉しいよ。人々に影響に与えらえることが、モチベーションになっているし、満足しているよ」

――アレックスはデェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太選手と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアの1人です。そして発展し続けているストロー級で今も戦い続けていることにも誇りを持ってほしいです。

「ストロー級はヤングライオンだらけになったね。でもオールドライオンもライオンなんだ(笑)。ハングリーじゃない若いライオンを年老いたライオンは狩っていくからね。ホント、ストロー級はタレント揃いになってきたよ。

今もタイトルを狙っている。でも、以前のようにそこだけを見ているわけじゃない。色々な選手と戦ってエンジョイしたいと感じるようになってきたんだ。そして彼らに勝ちたい。その結果、タイトル戦を戦うチャンスを得ることができれば、もちろん王座返り咲きを目指すよ。

それがノーマルな道だよね。と同時に僕はONEで最も一本勝ちが多い。その特徴を生かして、誰かとミックスファイトを戦ってみたい。1Rは打撃、2Rはグラップリング、3RはMMAでも構わない。僕はどのエリアでも戦えるから。それで家族のためにお金を稼ぐことができれば最高だよ。と同時に、12月のジョシュア・パシオとジャレッド・ブルックスの世界ストロー級選手権試合の行方は気になっているよ」

――もちろん、そうなりますよね。

「きっとブルックスが勝つ。ブルックスはタフで、アグレッシブ、おしゃべりだ。でも彼は僕を名指しにしたことはない。ファンの皆が僕の極めを評価してくれて、ブルックスに挑戦できるなら楽しみだよ。ブルックスはトップ3に勝っている。でも、僕にもチャンスはある。タイトル戦、ミックスファイト、どちらでも構わない。プレッシャーはなく、残りのキャリアを楽しみたいんだ」

――サブミッショングラップリングはいかがでしょうか。MMAガードの使い手が、現代グラップラーと戦う試合も楽しみです。

「そこもありがたいことに、本当に多くの人が尋ねてくれることなんだ。『いつ、ケージでグラップリングマッチを戦うんだい?』って。ONEから要請があれば、いつだって戦うよ。ただし、僕の気持ちとしては、今はMMAかミックスファイトで打撃のある試合を戦いたい。

僕の体はいつまで打撃有りのMMAやミックスファイトを続けられるのか、自分でも分からないんだ。あと1年かもしれないし、あと1試合かもしれない。体と心が応じる限り、続けるつもりだよ。でも、いつ体と心がノーというか、僕にも分からない。そうなった時、もう僕はMMAやミックスファイトを戦うのは無理なんだ。

でもグラップリングは未来永劫に戦うことができる。とはいっても、サブミッショングラップリング戦のオファーが来たら……やっぱり『ノー』とは言えないだろうね(笑)。100パーセント、『レッツゴー』と返答するよ、何があってもね。でも、しつこいようだけどMMAかミックスファイトを戦いたい。特にミックスファイトは戦っておきたいよ。MMAが最初でも、グラップリングが最初でも、ムエタイが1Rになっても構わないから」

――ただ相手にも寄りますが、打撃系の相手ならストライキングマッチが初回に来ますよね。

「そうだね。打撃、グラップリング、MMAという順の試合はファンも大好きだろう。相手? そこは考えていない。ただし、グラップリングではアイデアがあるんだ」

――そこはグラップリングの場合は想定してあると(笑)。

「重い相手と戦いたい。そこに柔術の原点があるから」

――小よく大を制する。アレックスはどこまでもオールドスクール柔術家ですね。

「大きな相手が、僕を仕留めに来る。そういう状況で何ができるか。自分を知りたいんだよ。そうすれば人々もグラップリングとはどういうモノか分かってくれると思う。そういう舞台、背景があれば僕の戦闘本能に火がつき、胸躍るファイトができるだろうね」

――素晴らしいですね。

「オールドスクールだからね。その醍醐味を理解してくれる人は、君も含めオールドスクールだよ(笑)」

――アハハハハ。確かにその通りです。アレックス、今日はありがとうございました。金曜日にアレックスとバラルト戦を楽しみにしている日本のファンに一言お願いします。

「皆の応援に感謝している。僕の心は日本のファンとともにある。ONEは11月に日本大会を開く予定だったけど、来年になると聞いた。日本で戦うことはいつまでも僕の夢だよ」


■ONE162放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■ONE Fight Night03放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE162】ディープハーフ上等。MMA無形文化遺産=アレックス・シウバ─01─「見極める力」

【写真】すっかり渋くなってきたアレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でアレックス・シウバがグスタボ・バラルトと対戦する。

キューバのグレコ五輪レスラーと戦うシウバは、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアだ。デェダムロンが正式に引退し、のび太も2年以上実戦から離れているなか事実上、最後のオリジナル・ストロー級アスリートとなったシウバも40歳。

そのファイトスタイルはパウンドばかりか、四点ヒザが認められたONEルールでガードワークを駆使するという他に例を見ないモノだ。下派のシウバはハーフやオープンガードばかりかディープハーフまで使いこなす。誰もが知っている技であっても、ほとんどがMMAで使わない技術でシウバは試合を組み立てる。まるでMMA界の無形文化遺産ようなアレックス・シウバのファイト、見逃すことはできない。


「練習が長引いてしまって、インタビューに遅れてしまった。申し訳ない」

──全然大丈夫です。そんな時に取材を受けてくれてありがとうございます。

「いつだって大歓迎だよ」

──グスタボ・バラルト戦まで4日(※取材は10月17日に行われた)、調子はいかがですか。

「良い感じだよ。バラルトとMMAを戦う機会を得られて、最高だよ」

──今回はマレーシア、クアラルンプールの試合です。ついにシンガポール在住のアレックスも国境を越えることができましたね。

「そうだね。でも僕が出る大会は、無観客だからあまり関係ないかな。KLでもシンガポールでも。土曜日の朝のファイトナイトはオーディエンスがアリーナにやってくるんだけどね」

──では、ただシンガポールからクアランプールに移動しただけのスタジオショーのような感じですね。

「そうだね。でも、そうやって言われるとやっぱりシンガポールから出て、違う国で試合をすることが楽しみに感じてきたよ。だって3年振りだよ。こうやって海外で試合がデキるようになったのは」

──そうですよね。感慨深いです。では、そのKLで戦うバラルトの印象を教えてください。

「もちろん、タフな相手だよ。あの背の低さとクレイジーでワイルドなパンチ、そしてレスリング能力も高い。アゴも強そうだ。とにかく戦いにくい相手であることは間違いない。でも、僕の方が打撃は上だし、ボトムでもトップでもグラウンドは上だ。10分あればフィニッシュできるだろう」

──レスリングベースの強いフィジカルの持ち主が、寝技を避けてくると難しい試合にならないでしょうか。

「ただ僕の対戦相手のほとんどが怖がっているわけではなくても、寝技を嫌がって避けてきたよ。だから、これまで何度も経験してきた流れになるだろう。それだけにコーチや教え子、そして練習仲間と十分に対策は練ってきたよ。

例え下になっても、ただ柔術ゲームを戦うわけじゃない。MMAを戦うんだ。パンチを貰わずに、逃げさせないようにしないとね。バタフライガードでもそうだ。バラルトを捕らえて離れらないようにしつつ、パンチも受けないで戦う。簡単じゃないよ。殴って来る相手に、そういう試合をするのは。

ただし、グスタボはガードの中に入れると殴ってきそうだね。ある意味ハードだけど、戦いやすい。それにスタンドで戦おうとしても、15分あれば極めることはできる。狙いは一本勝ちだけど、スマートに戦う必要もあるだろうね」

──自分はアレックスのMMAではガードゲームを見られるのが、凄く楽しみです。アレックスの柔術はもともとMMAを想定していたのでしょうか、世代的にもその最後の頃かと。それとも完全にIBJJFの競技柔術の技術を学び、MMA用にアジャストしてきたのですか。

「正直にいえば、これは天から授かった能力だと思っている。MMAに使えると思ったガードワークを使って来たし、そうじゃないと思うと使わない。ただし、それを見極める力があったんだと思う。多くの柔術家やMMAファイターは、MMAではディープハーフは使えないと言っていた。でも、僕はディープハーフがMMAでも有効なことを試合で見せることができている」

──ハイ。

「他の人が無理だと思うポジションでも、僕は効果的に使うことができる。それは僕が神から与えられた力だよ。他の選手の知識や経験をシェアすることもあるけど、大抵は自然と使えるようになっているんだ」

──ハーフガードからアンダーフックは今や道着柔術で見られるスクランブルで、足関節からのスイープはグラップリングやMMAでも多く使われています。

「ホント、その通りだね。それでも『アレックス、なぜ引きむんだ』って指摘されることがあるんだよ。だって、僕の一本勝ちはその殆どがガードからだんだけどね(笑)」

<この項、続く>

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE158】計量終了 見逃せない『腹えぐり』対決ウォンイル✖アンドラジとシウバの柔術MMA

【写真】腹攻め、ヒザ✖左レバー、サウスポー✖オーソドックス。どのような結末が待っているか、クォン・ウォンイル✖アンドラジ(C)ONE

本日3日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE158「Tawanchai vs Larsen」の計量及びハイドレーション結果が発表されている。

和田竜光✖カイラット・アクメトフ、リース・マクラーレン✖シェ・ウェイというフライ級、ヘビー級でブシェシャが出場するMMAファイト、バンタム級とストロー級でも楽しみな試合が組まれている。


コメインのバンタム級戦=ファブリシオ・アンドラジとクォン・ウォンイルの一戦はKO決着必至、しかも腹への攻撃がカギを握るマッチアップといる。

2020年7月、コロナ禍のタイ・ドメスティック大会でONEデビューを飾って以来、4連勝中で佐藤将光以外は全てフィニッシュ勝利のアンドラジ。対するクォン・ウォンイルは、その佐藤に加えて松嶋こよみ、そして今成正和と日本人選手には3タテを食らいながら、それ以外の6試合は全てKO勝ちを収めている。

クォン・ウォイルは現在3連勝中で直近の試合では昨年12月に元ONE世界バンタム級王者のケビン・ベリンゴンを左レバーショットでKO、ブルーノ・プッチとチェン・ルイを合わせた3者を左ボディ、もしくは左ボディを効かせて右ストレート問う流れで仕留めてきた。

対してアンドラジはテンカオだ。ハードパンチャーのリー・カイウェンには腹への左ヒザを効かせて、ハイキックから連打でレフェリーストップ、ジャレミー・ピカティウには右ストレートに左ヒザを合わせて一発KOを決めた。

両者ともエグイ腹攻めを見せているが、クォン・ウォンイルが3連続KOをしてきた選手は全てオーソドックで、今夜の相手のアンドラジはサウスポーで蹴り技を使うことを忘れてはならない。

テンカオだけでなく、左右の前蹴りを三日月気味に入れることができるアンドラジは、オーソの相手に対し左ボディも打ち込める。対して、クォン・ウォンイルはほぼ右ボディは見せていない。もちろん、それは相手がオーソドックスだったからでもあるが、やはり両者の相性を考えると蹴りを自在に使うアンドラジに分があるか。

そのうえでクォン・ウォイルの特徴として、フィニッシュは近距離のボクシングという共通点があるが、そこに至るまでの過程では、ダブルレッグからテイクダウンをしてグラウンドで削るケースや、蹴りを多く使う場合もあることが挙げられる。

つまり最終的にはボクシングの距離で戦うが、それまでには対戦相手に応じて臨機応変に組み立てることができるということだ。組みや寝技に関しては、彼よりも能力の劣る相手に使う限定バージョンであることは想像できるが、アンドラジを相手に蹴りを織り交ぜて、そのまま重心が変わることなくボディショットばかりか、顔面へのパンチを決めることができれば4連続KO勝ちも十分にあり得る──クォン・ウォンイルだ。

一方、タイトル挑戦が現実のモノとなっているアンドラジは、相手の得意とする打撃で勝ちに行くのか。あるいはムエタイ流のバックテイクから今やノヴァウニオンで学ぶグラップリングを披露するのか。その辺りも気になる試合といえる。

グラップリングという観点では、メインカード1試合目に出場するスロトー級のベテラン=アレックス・シウバが面白い。3月に2RKO負けを喫したアドリアン・マタイスとの再戦だが、デミアン・マイアが身を引いた今、MMAでブラジリアン柔術──いやガードワークの妙技を駆使するという点で、シウバはUFCフライ級のアラン・ナシメントと並んで双璧といえる。

かつては下からの腕十字こそ絶対的に強さを持っていたが、そこを凌がれるとじり貧になっていたシウバは、今や絶妙なリバーサルを駆使し、スクランンブルと柔術を合体させたうえで一本勝ちもコントロール勝ちもできるスタイルを構築してきた。

特にハーフガード&アンダーフックからのレッスルアップ&テイクダウン、ハーフバタフライ&ギロチンからのスイープは見事の一言だ。ここに腕十字という伝家の宝刀をシウバは融合させた。ストロー級最年長のチームメイト=デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク引退後、39歳の元世界チャンピオンの柔術MMAをしっかりと目に焼き付けておきたい。

■放送予定
6月3日(金・日本時間)
午後6時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ONE Supper App

■ONE158計量&ハイドレーション結果

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム:70.08キロ/ 1. 0091
ニクラス・ラーセン:69.85キロ/ 1. 0083

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ファブリシオ・アンドラジ:65.77キロ/ 1. 0248
クォン・ウォンイル:65.09キロ/ 1. 0044

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン:60.78キロ/ 1. 0107
シェ・ウェイ:キロ60.89/ 1. 0040

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
カイラット・アクメトフ:61.0キロ/ 1. 0061
和田竜光:61.0キロ/ 1. 0053

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ:111.92キロ/ 1. 0040
グト・イノセンチ:119.52キロ/ 1. 0057

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ:56.7キロ/ 1. 0244
アドリアン・マタイス:56.47キロ/ 1. 0214

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス:61.0キロ/ 1. 0091
グルダージャン・マンガット:61.0キロ/ 1. 0229

<キック・ライト級/3分3R>
マルワーン・トゥートゥー:77.11キロ/ 1. 0244
コンスタンティン・ルス:76.54キロ/ 1. 0103

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ:115.43キロ/ 1. 0099
サイモン・カーソン:105.46キロ/ 1. 0014

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
オーディ・デラニー:117.82キロ/ 1. 0036
メフディー・バルギ:115.09キロ/ 1. 0244

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
デューク・ディディエ:105.57キロ/ 1. 0036
ジャスール・ミルザムハメドフ:118.38キロ/ 1. 0152

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジェネリン・オルシム:52.05キロ/ 1. 0140
ジュリー・メザバルバ:52.05キロ/ 1. 0009

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
キム・ギョンロ:76.99キロ/ 1. 0152
エジソン・マルケス:76.88キロ/ 1. 0120

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【ONE131】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(04)川原波輝「悩んでいる自分が凄く小さく思えた」

【写真】和風なサクラメントでの棲家。コーンヘアーで戦うために、髪の毛を伸ばしているそうだ (C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE131「Reloaded」で川原波輝がダニエル・ウィリアムスと対戦する。

ウィリアムスはONEのムエタイ戦で、ロッタン・シットムアンに判定負けも大健闘といえる奮闘ぶりを見せたストライカーだ。ムエタイ2団体で王者となり、日本ではK-1にも出場経験がある。その後、2月にMMAでデェダムロン・ソーアミュアイシルチョークを右ボディストレートで下している。打撃は滅法強い。ただしMMAファイターとしては未知数。そんなウィリアムスと川原が戦うONEストロー級戦線は、UFCに無い階級で文字通り世界一の陣容が揃っている。ここで頂点に立つことは、世界の頂点に立つことを意味する。

2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第4弾は、ONEストロー級という場で世界一になるために、アルファメールで練習を積みウィリアムと2週間後に戦う川原波輝に話を訊いた。


──22日にダニエル・ウィリアムスと戦います。今サクラメントですが、いつ頃にシンガポールへ向かうのですか。

「1週間後、来週の土曜日ですね(※取材は4月8日(金・同)に行われた)」

──東京経由でシンガポールですよね。日本からだと7時間程度、サクラメントから現地入りするより相当に楽かと思われます。

「そうなんですよねぇ。サクラメントからサンフランシスコ、日本までで12時間ぐらいあって……トランジット、そんでシンガポールですからねぇ。ただ、これから僕はビザも取ってこっちに住んでやっていこうと思っています。だからアルファメールで最後まで調整し、サクラメントから試合に向かいたいんです。

アルファメールの人間は世界中から集まっていて、皆、サクラメントから試合に向かいます。だから特別、自分がしんどいことをしているわけでもないですし。それがアルファメールの選手のファイトライフなんで。実際2週間前に一回帰国して、時差ボケをなおして最終調整を日本ですることも考えました。でも、アルファメールで最後まで調整して、アルファメールの皆に送り出してもらいたいって思ったんです」

──当初はワクチン接種をしないと聞いていたのですが、アルファメールで練習するために主旨変えしたと聞いています。

「人生、賭けていますからね。ワクチンを接種しようが、コロナがあろうが……あるまいが人間なんていつ死ぬか分からないです。やっぱり大切なのは今、で。今を思い切りやらんで、何年後とか老後とか考えても……。僕、今が勝負時なんです。接種するかしないかと考えすぎて、鬱になるんちゃうかって。それぐらい考えました。でも、それって接種していなくても鬱になりそうで(笑)。結局、マインドなんかなって」

──ワクチン接種に関しては、色々な指摘があります。ただ、川原選手はそういうことではなく、以前にアナキラシーショックがあったと聞いていました。

「過去に2回なっているんです。揚げ豆腐とミカンで」

──えっ……。

「アレも今となったら、マインドやったって思うんです。だって揚げ豆腐もミカンも食べることできますから。多分、ああいうアレルギー症状って精神的なことが関係しているって判断したんです。もちろん僕の場合は、ですよ。でも、ミカン食ってそんなんなるって他に聞いたことないですし。それまでは食べていたわけやし。

でも、アレになった時は夢もなく、やりたいこともない。凄く迷っている時やって。皮膚に異常が出たりして。アレルギーなんて、結局のところ原因はあんまり分からんことが多いじゃないですか? 僕は自分が弱っているからやって解釈したんです」

──う~ん……。それで接種を決めたと?

「怖かったですよ。米国にいると、反対派も賛成派もハッキリしていて。日本みたいに何となくっていう論議じゃないんです。アカンって言う奴は命を懸けているかの勢いで反対理由を説明してきますからね。あんな風に本気で、こっちの目を見て話されると……信じちゃいそうになります。だから、接種するのも怖かったですし」

──MMAのサイトで話すことではないかもしれないですが、自分は「どうなるか分からん。でも、接種しないと海外でMMAの取材ができなくなる日が来るかも。それなら接種しよう」という一択でした。息をするのと生きるのは違う。MMAの取材ができないなら、俺の人生ではないなって。無責任ですけどね(笑)。ただ消費税も決まった額を文句言わず支払う。所得税も払う。『こんなに高いのか』と不満があり、将来の保障にもならないけど払う。そういうシステムのなかに生きているので。それで好きなことをやるしかない、と。

「それ分かります。一択の人って強いですよね。打たざるを得ないポジションの人っていると思うんです。ノーという選択がない人が率先して接種している。その人達の方が、確固たるものがあって。接種しない人も、そこまで確固たるものがあれば良いと思うんです。

それが海外で試合も練習もできない。日本でやっていく……これが終わるまでっていうのも選択の一つですよね。どっちだろうが選択肢の無い人の強さと比べて、悩んでいる自分が凄く小さく思えたんです。僕はアルファメールで練習したいし、ONEで世界一になりたい。それなのに悩んでいたんか……一択の人のように覚悟がないって。MMAで食っていこうとしているのに、自分の好きなことも我慢して生きている。なんか、苦しくて……」

──もう、これには答がなくて。選択肢がないから、覚悟があるわけでもないと自分は思っています。ただ一つ言えるのは、川原波輝は真面目で、本当に真剣に生きているなと。

「接種するって決めたら、気持ちが固まって──もう平気です。それにABEMAの北野さんが、接種後にアナキラシーショック症状が出た時のため、その万が一のために色々と用意までしてくれて。こんな俺のために、こんだけしてくれるんやって……。ワクチン接種の是非は分からないんです、僕には。でも、色々と経験できました」

──そう本人が思えるなら……。人生の分岐点、どちらを選んで後悔しないことはないですからね。ところでサクラメントに戻るまで、日本ではカルペディエム芦屋でグラップリングのプロ練だけでなく、一般の柔術クラスに出ていたと伺いました。

「自分が岩崎(正寛)さんのところへ行くんやったら、柔術のクラスで指導を受けるのが礼儀やと思うんです。ちゃんと教えてもらうなら、それなりの姿勢で臨まなアカンって思って。最初、飛び込みで体験クラスに行ったんです。何て言うんか……柔術家とMMAファイターは自分のなかでは別なんです。

柔術家の岩崎さんに、柔術を教えてもらいに行く。僕は青帯ですから、柔術は。なら青帯が柔術の黒帯の先生に習うように道場に通うのが当然なんで。だから月謝も払うつもりでしたし。そうしたら岩崎さんが『前にプロ練習で会ったことあるし。払ってくれたお金も返す』って言ってくれて。僕はそんなつもりはなかったので、ご厚意には甘えさせてもらいましたけど、その言葉を聞く以前に支払ったモノだけは受け取ってもらいました」

──いやぁ、このインタビューを読んでもらえると、川原波輝ファンが増えちゃいますね(笑)。なんて、良いヤツなんだって。岩崎さんにしても。格闘技界が良いところだって勘違いされますよ(笑)。

「アハハハ。でも岩崎さんはホントに親身になって、面倒見てくれました。2カ月程度ですけど、本当に教わって良かったです。米国でやってきたことも、言葉の問題もあって細かいニュアンスが分かっていなかったです。それでも岩崎さんの教えがスッと入って来たのは、自分がこれまでやってきた練習、ヨガも含めて体創りとか基盤があったからやと思います。

体が柔軟やから、いきなりできる技もあって。この柔らかさがあるから、教えてもらえた技もありました」

──それでも細かいニュアンスが分からない、アルファメールに戻って来るわけですね。

「新しい技をバンバン増やす必要はないですからね。自分がやってきたことを、こっちでスパーリング相手にぶつける。ダニエル・ウィリアムスのことも岩﨑さんには話していたし、試合が決まってからサクラメントにやってきたので。だからダニエル・ウィリアムス戦に向けた練習しか、まだこっちに来てからやっていないですからね」

──カルペディエム芦屋効果をアルファメールで感じることは?

「ぶっちゃけ、これまでやられていたヤツから取れるようになったというのはあります。でも、逆にやられることもあります。自信がついたと思えるところもあるし、自信を失くした部分もあります(笑)」

──なるほど(笑)。そのウィリアムス戦、1年3カ月振りの試合になります。しかも、前回はスクランブル発進でした。しっかりと調整して戦うのは、1年8カ月振りになります。ウィリアムスの印象を教えてください。

「ムエタイのチャンピオンとかでしょ、強いでしょ。そりゃ。アハハハ。強いッスね」

──MMAは前回のデェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク戦しか見たことがないのですが、あの距離はMMAとしておかしくないですか。

「ねぇ、僕はあの距離で戦うことはないでしょうね。だから参考にならないですよね。未知数ッス。アイツはムエタイの距離でしか戦えないと決めつけるのは良くないですけど、詰めてくるでしょうしね。あの距離が強いんやから。でもMMAなんで、ムエタイではないですからね。デェダムロンはムエタイ出身やから、ムエタイの距離で戦ったんでしょうけど。そこに関しては、どんだけ強いキックボクサーが来ようがMMAなんで、あんまり気にしていないです。そりゃあ怖いですけど、ムエタイとMMAは違う競技やと思っているんで」

<この項、続く>

■放送予定
4月22日(金・日本時間)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後5時30分~ONE Supper App

■ONE131対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] アリアン・サディコビッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<ONEムエタイ世界女子ストロー級王座決定戦/3分5R>
スミラ・サンデル(スウェーデン)
ジャッキー・ブンタン(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
ムアンタイ・PK・センチャイ(豪州)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
川原波輝(日本)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<キック・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
ヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

<ムエタイ・女子ストロー級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
マリー・ルーメット(エストニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ウインジソン・ハモス(ブラジル)
ウ・ソンフン(韓国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
ソン・ミンジョン(韓国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
ダヤニ・ソウザ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
パク・デソン(韓国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
ジン・テホ(韓国)

<グラップリング・143ポンド(64.86キロ)契約/15分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
今成正和(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ケアヌ・スッバ(マレーシア)
ジェームス・ヤン(米国)

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Column MMA MMAPLANET ONE ONE127   アナトリ―・マリキン ウ・ソンフン グスタボ・バラルト ジヒン・ラズワン ジョン・リネケル ダニエル・ウィリアムス ティオル・タン デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク ビビアーノ・フェルナンデス ビー・ニューイェン ヨッカイカー・フェアテックス リン・ホーチン 猿田洋祐

【ONE127】試合結果 マリキン暫定王者に。VV芽生、不可解判定負け。デェダムロンは現役引退 

【写真】ウィリアムスに敗れたデェダムロンは、引退を発表した。お疲れさまでした!!(C)ONE

2月11日(金・現地時間)、シンガポールのシンガポール・インドアスタジアムでONE127「Bad Blood」が開催された。

メインの世界バンタム級選手権試合=ビビアーノ・フェルナンデス×ジョン・リネケル、日本から出場予定だった猿田洋祐×グスタボ・バラルト戦がコロナの影響で中止となった波乱の大会。

メインのONE暫定世界ヘビー級王座決定戦ではアナトリ―・マリキンが、キリル・グリシェンコを下し、ダブルボーナスで10万ドルも獲得──正規王者アージャン・ブラーとの対戦をアピールした。

山口V.V芽生はジヒン・ラズワンに右を当て、ぐらつかせる場面を創り、テイクダウン&ポジションでも優位に立っていたが、ジャッジは2人はローとジャブのワズワンを支持。ONEのジャッジは、とにかく打撃を出せば良いという判断をしているかのような結果となった。

フライ級では韓国のウ・ソンフンが、ヨッカイカー・フェアテックスを秒殺KO、ストロー級でもダニエル・ウィリアムスが初代ONE世界ストロー級王者デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークをボディショットでKOした。

パフォーマンス・ボーナス=アナトリ―・マリキン、ジョナサン・ハガティー、ウ・ソンフン

ONE127「Bad Blood」
<ONE暫定世界ヘビー級(※102.01キロ)王座決定戦/5分5R>
○アナトリ―・マリキン(ロシア)2R3分42秒
KO
×キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)
<ムエタイ・フライ級/3分3R>
○ジョナサン・ハガティー(英国)3R
判定
×モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
○チェン・ルイ(中国)3R
判定
×マーク・アベラルド(ニュージーランド)
<53.5キロ契約/5分3R>
○ジヒン・ラズワン(マレーシア)3R
判定
詳細はコチラ
×山口V.V芽生(日本)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
○ウ・ソンフン(韓国)1R0分18秒
KO
詳細はコチラ
×ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
○ダニエル・ウィリアムス(豪州)2R1分35秒
KO
詳細はコチラ
×デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
○ダスティン・ジェインソン(カナダ)3R
判定
×ウゴ・クーニャ(ブラジル)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
○リン・ホーチン(中国)3R
判定
×ビー・ニューイェン(米国)
<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
○オーディー・ディレイニー(米国)1R1分06秒
ショルダーロック
×トーマス・ナルモ(ノルウェー)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
─スノト(タイ)NC
─ティオル・タン(米国)


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MMA MMAPLANET ONE ONE127 ダニエル・ウィリアムス デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク

【ONE127】世界最高峰ONEストロー級に豪州からウィリアムス見参。デェダムロンを右ボディでKO

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ダニエル・ウィリアムス(豪州)
Def.2R1分35秒by KO
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)

ロッタンにムエタイで善戦したウィリアムが、すぐに距離を詰めてボディを殴る。中央に戻りローを蹴り合うと、右をかわしたデェダムロンが首相撲からヒザを繰り出す。それでもハンドスピードはウィリアムスがずっと速く、首相撲でもデェダムロンとやり合うと、離れてジャンピングエルボーを狙う。デェダムロンは組んでボディロックテイクダウン、スクランブルで胸を合わせたウィリアムスのシングルレッグにヒザを入れ、右エルボーを狙う。

ウィリアムスは離れてテンカオ、デェダムロンが右を当てて右ミドルを蹴っていく。左ミドルに右を合わせたウィリアムスは右エルボー、縦ヒジから蹴り足を掴んでテイクダウンに成功する。ウィリアムスはハーフで抑え、デェダムロンはディープハーフをとる。潰したウィリアムスは、殴ってスタンドに戻るとローに右を合わせる。前に出るデェダムロンはヒジをカットしたか、左目尻からの流血が目立つ。首相撲でヒザ蹴りを腹に入れあった両者、パンチをかわしてバックに回ったデェダムロンに対し、ウィリアムスはすぐに胸を合わせて右を打っていく。ローに右ストレート、直後にアッパーを決めたウィリアムスが初回をリードした。

2R、初回の終盤に続き、至近距離での打撃戦でヒザ蹴りを見せたデェダムロンがバランスを崩してガードを取る。ウィリアムスは、動きが止まったデェダムロンにパスガードを決め、ニーインベリーへ。ここで潜ったデェダムロンがスクランブルから立ち上がる。と、ケージを背にしたデェダムロンの左ミドルをブロックしたウィリアムスが右ボディを一閃。デェダムロンが一呼吸おいてしゃがみ込み、勝負は決した。

「レジェンドが43歳になって、若い選手の挑戦を受ける。本当に光栄で、デェダムロンは猛獣のようだった。ガードで頭を守っていたから、ボディを殴った」と話したウィリアムス──タイ語でもアピール、ストロー級に豪州から思わぬ新鋭が現れた。


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ABEMA F1 LFA MMA MMAPLANET ONE ONE125 ONE127 Special UFC   カルヴィン・ケイター キック ギガ・チカゼ ジヒン・ラズワン チャンネル ティオル・タン デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク トロイ・ウォーセン ビビアーノ・フェルナンデス ビー・ニューイェン ボクシング ヨッカイカー・フェアテックス リン・ホーチン 上久保周哉 大沢ケンジ 海外

【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:1月:ケイター✖チカゼからの上久保周哉×ウォーセン

【写真】結果で期待値を上げてきた。立派なプロフェッショナルだ (C) ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年1月の一番は15日に行われたカルヴィン・ケイター×ギガ・チカゼ戦からの──14日のONE125「で行われた上久保周哉×トロイ・ウォーセンについて語らおう。

<月刊、大沢ケンジのこの一番:1月:ケイターラ✖チカゼはコチラから>


──おお!! カルヴィン・ケイター×ギガ・チカゼ戦から急にシフトチェンジして、上久保周哉選手とトロイ・ウォーセンの試合ですか。

「ハイ。だって上久保選手、めっちゃ良くなかったですか」

──素晴らしかったです。

「上久保選手の試合を見て四の字フックの外し方とか、あとバックから足を一本フックしての片方の足を伸ばして相手の足を制する形……僕らはシングルロックと呼ぶようにしているんですけど、バックに回られて厳しい態勢になった時の解除の仕方が、もう目から鱗でした。

トロイ・ウォーセンが強かったからこそ、上久保選手の凄さが伝わってきました。解説をしていて、バックを取られてもエスケープしたところを見て、『あっ、もう行けるな。大丈夫だな』と分かりました。

それこそ上久保選手の組み技って、自分のペースでマラソンを走っているから最後まで疲れない。もう少し無理して、力を使えばポジションを明確に取れるという時も動かないです。ずっと自分のペースを守る。多少動けばいけるけど、いかずに相手を動かせる」

──まさに永久寝技地獄だと。

「そうするためにペースを守っている。途轍もないことをしていますよ。ウォーセンを相手にアレをやる。ペースを変えずにあれができるのは、本当に自信があるから。自信があるということは、度胸と同じですからね」

──大沢さんのなかで上久保選手評がグンと上がりましたね。

「リネケルだっていけるんじゃないかと。いや、分からないですよ……打撃でボコられる可能性は全然あります。だけど片足にしがみつけばなんとかなるんじゃないかと。足を止めて前に出てくる相手だと、しがみつくことはできるだろうし。

そこから上久保のやりたいところに持ち込めば……しがみつくことができればイケるんじゃないかと思って。ウォーセン相手にアレができるなら、リネケルもイケる。そう思いましたね」

──今回が契約の最終試合。契約を更新するのか、新天地を求めるのか気になる上久保選手です。

「どうなるんでしょうね。UFCのバンタム級はもう強烈な階級ですけど、上久保選手がチャレンジするのも見たいですよね」

──そこだと思うんです、プロに必要なのは。第3者に『見たい』と期待されること。上久保選手は大沢さんがUFCで戦うところを見たいと期待されるようになった、それがプロの価値ではないかと。

「片足を掴めば、あの異常な世界でも何かできるのかもしれない。そう思っちゃいますよね。僕は正直、上久保選手を軽視していたところがありました。でも、もう違います。UFC……その前にリネケルをやっつけるところが見たいですね。

上久保選手ってボスを倒さずに、次の面にいくっていうパターンだったじゃないですか(笑)。アマ、パンクラス、ONEときて。ここで更新せずにステップアップすれば、ボスを倒さずに上に行っちゃっているぞ、って」

──パンクラスからONEに戦場を移したのも色々な背景がありましたし、海外でより良い条件で戦えるなら良いじゃないですか。

「でも、ONEではしっかりとボスを倒していけよって」

──そうすると契約で縛られてしまうじゃないですか。UFCを目指しているなら、チャンスさえあればここでダイブして然りで。そうでなくてもUFCを目指すなら、契約で縛られない場所を選択するのもありかと思います。

「これは僕の感覚ですけど、人知れず戦っていると何人かにしか評価されない。そんな人生って可哀そうな気がして。上久保選手が北米のLFAとかにいったとして……やったことは凄くても、何人に評価されるんだって。それだったらONEのように評価されるところ、勝った時に皆が神輿を担いでくれるところで戦った方が今後の人生にプラスになるんじゃないかと思います」

──でも、あの試合でパフォーマンスのボーナスがもらえなかったですよ。そういう場所だと考えられないですか。

「それでも勝てばタイトル戦に手が届くし。僕はONEでタイトルを取って、次に進んで行って欲しいですけどね」

──つまり、それだけの期待される存在になったということですね。

「今回の試合は本当に皆に見てほしいし、知ってもらいたいです。グラップリングで支配する試合で、上久保選手は殴られることへの耐久性もありそうです。長所がはっきりしていて、そこをしつこく全うできる。返されても、取り返す。自分のペースでない時も粘ることができるので楽しみです。

組むなら上等だって感じで、自分の強いところをぶつけて。切られても、どんどん出て泥臭いことができます。だからこそ、リネケルは上久保選手の攻撃を切れないのではないかと。最初は力で切れそうなところまでいっても、上久保選手がチューイングガムみたいひっついて。切っても、切りきれない。それを繰り返しているうちに、下になる。そんな感じになれるんじゃないかなって……期待しています」

──ではそのリネケルがビビアーノ・フェルナンデスに挑戦する試合がどうなるのか。

「そこですよ。40歳で2年以上も試合をしていないビビアーノに対し、リネケルはコンスタントに試合をしてきてUFCで組みの強い選手とも戦ってきました。

そうやって考えると、ビビアーノの寝技は……いやぁ、やっぱり上手いですね。ただ上久保選手と違って、自分からどんどん動くから疲れる可能性もありますよね。上久保選手は穴を掘って、落ちるのを待っていますが、ビビアーノは自分から落としにいくので、自分で穴に落ちることもある。

リネケルに対しては、ビビアーノよりも上久保選手の方が組みの相性が良いかと思います。ビビアーノはスパッと切れ味の鋭い日本刀で、上久保選手は折れない棍棒で、ずっと叩きつけるような。海辺でも錆びない耐久性があるから、ずっと勝負できますからね。いや上久保選手、良いですよ」

■放送予定
2月11日(金・日本時間)
午後7時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時00分~ONE Super App

■対戦カード

<ONE暫定キックボクシング・ヘビー級王座決定戦/3分5R>
アナトリ―・マリキン(ロシア)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<53.5キロ契約/3分3R>
山口V.V芽生(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ウ・ソンフン(韓国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ヘビー級(※65.8キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・ホーチン(中国)
ビー・ニューイェン(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
トーマス・ナルモ(ノルウェー)
オーディー・ディレイニー(米国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スノト(タイ)
ティオル・タン(米国)

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【ONE127】あぁ猿田洋祐×グスタボ・バラルトもコロナで中止に。V.V芽生✖ラズワンがメインカードに

【写真】しょうがない。何度も書き記すが、社会事象。あるいは雪が降るのと同じ自然の摂理 (C)TSP

明日11日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE127「Bad Blood」で組まれていたストロー級戦=猿田洋祐×グスタボ・バラルト戦が中止となったことがONEから発表された。

メインのONE世界バンタム級選手権試合=ビビアーノ・フェルナンデス×ジョン・リネケルに続き、MMAファンが楽しみにしていた試合がなくなった。ONEの発表によると、COVID19の健康安全プロトコルにより対戦がなくなったとのこと。このカードに関しては、非公式及び未確認情報ではあるが猿田が検査で陽性結果が出たという報は現場レベルで伝わって来ていた。

リネケルと同様に出国&搭乗時点では陰性、そして現地で陽性になったわけだが、猿田に症状はなく擬陽性の可能性もあるということで、予定されたように繰り返し検査は行われ、最終結果が今夜出され陽性→中止に至ったと思われる。

猿田自身がSNSで、最後まで調整していたと綴っているように体調的には全く問題なく、本人も落胆していることだろう。加えて発表が猿田個人の陽性ということではなかったため、セコンドを含めバラルト陣営も何かが起こっていたかもしれない。

なおメインの世界戦、猿田の試合がなくなったことで山口V.V芽生とジヒン・ラズワンの一戦がメインカードに昇格している。




■放送予定
2月11日(金・日本時間)
午後7時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時00分~ONE Super App

■対戦カード

<ONE暫定キックボクシング・ヘビー級王座決定戦/3分5R>
アナトリ―・マリキン(ロシア)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<53.5キロ契約/5分3R>
山口V.V芽生(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ウ・ソンフン(韓国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ヘビー級(※65.8キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・ホーチン(中国)
ビー・ニューイェン(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
トーマス・ナルモ(ノルウェー)
オーディー・ディレイニー(米国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スノト(タイ)
ティオル・タン(米国)

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