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BRAVE CF49 JJ Globo Report ブライン・オドリスコール ブログ ホゼ・トーレス

【BRAVE CF49】殴られたら、より多く殴り返す。テイクダウンでも圧倒したトーレスが貫録の判定勝ち

<61キロ契約/5分3R>
ホゼ・トーレス(米国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ブライン・オドリスコール(アイルランド)

ワンツーのオドリスコールに対し、右カーフを蹴るトーレス。近い距離での殴り合いは、オドリスコールの手数が多く優勢だ。ワンツー、ボディから顔面へのコンビネーションでオドリスコールがパンチをまとめるとトーレスは左目尻をカットして、ケージに詰まる。ヒザ蹴りをボディに入れ組みついたオドリスコールは、右ボディを連続で入れワンツーフックから離れる。

トーレスは左ジャブ、左リードフックから右フックを当てるが、ガードがなく左右のフックを被弾する。エルボーを入れたトーレスは、右ロー&左フックを当てる。オドリスコールは変わらずワンツーで前に出て、組まれても右フックをヒットさせる。トーレスはボディから左フックも、オドリスコールが右を返す。ここからジャブからボディ、左フック、さらにアッパーと盛り返したトーレスが右ストレートでダウンを奪う。立ち上がったオドリスコールをケージに詰めてヒザ蹴り、離れて左ボディフックを決めるトーレス。

続いて左リードフックをヒットさせたトーレスは、ボディへのヒザに続き右を入れ、完全に形成逆転。さらにヒザ蹴り、ダーティーボクシングでアッパーを連打する。残り10秒、オドリスコールはジャブが当たらなくなっており、トーレスが逆転でラウンドを取った。

2R、ローからワンツーを伸ばすトーレスが、左フック、カーフ、右フックと打ち勝つ。オドリスコールの左右のフックは姿勢が乱れており、初回のようなキレがない。それでも持ち直し、やや前傾でパンチを伸ばしていたオドリスコールに対し、トーレスは拳を当てて組みへ。バックを取られながら、ワキを潜って前方にトーレスを崩したオドリスコールは、トップをキープできずに打撃の展開へ。

ボディにヒザを入れたトーレスが、左フックを入れオドリスコールのテイクダウン狙いを切り、ケージにギャクに押し込む。直ぐに離れた両者、アッパーから右をヒットさせたトーレスは、エルボーを被弾する。すぐに左を返し、オドリスコールのシングルを切りがぶってバックに回ったトーレス。オドリスコールが正対すると、離れて左フックからダブルレッグへ。肩に担いで大きくスラムしたトーレスは、スタンドに戻ると左を被弾する。ケージに押し込んだオドリスコールは、続く手がないまま時間となった。

最終回、ローを蹴ったオドリスコールが右に回る。追いかけて左、右、左、右ローからヒザ蹴りと手を緩めないトーレス。対してオドリスコールはジャブを当てて、ロー、それでもボディから右を打たれ、手数と圧力に押される展開が続く。蹴り、ヒザを放ってダブルに出たオドリスコールだったが、右腕を差したトーレスが逆にテイクダウンを奪う。

オドリスコールを立たせてパンチで追い込むトーレス。左を被弾して腰が落ちかけてオドリスコールは、ケージ際まで下がりダブルレッグで倒される。立ち上がっても、ボディロックから叩きつけられるオドリスコールは、スラムを嫌がりヒザをつく。ならばとバックに回ったトーレスが、前方に崩してパンチを打っていく。足を掛けられヒザをつかされ、向き合うことができないオドリスコールは、ようやく向き合うとギロチンから引き込む。

リバーサルを許さず、バックを取りスラムしたトーレスは、RNC狙いからブルドックチョークへ移行する。そのまま絞めつけられたオドリスコールだが、時間まで耐えきった。

終盤は乱打戦、武骨な殴り合いはプリミティブにも感じられるMMAだったが、これがトーレスの戦い。3-0で判定勝ちを収めたトーレスは「安定感があって、止まることがなかった。準備期間がなかったはずなのに、タフだった。ジョン・カバナウはマッドサイエンティストだから、僕の弱点がしっかりと分かっていたんだろう」と話した。


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BRAVE CF49 other MMA Report ブノワ・サンドニ ブログ ルアン・サンチアゴ

【BRAVE CF47】ブノワ・サンドニ、力強い寝技でサンチアゴから一本勝ち。エルダノフへの挑戦アピール

<スーパーライト級/5分3R>
ブノワ・サンドニ(フランス)
Def.2R3分51秒by 肩固め
ルアン・サンチアゴ(ブラジル)

開始直後に、ダッシュして飛びヒザを狙ったサンチアゴ、かわしたサンドニは左を伸ばしてからダブルレッグへ。ケージを背負ったサンチアゴは小外掛けを耐えて離れる。サンドニは左ハイから距離を詰めるも、サンチアゴが左オーバーハンドを当てる。続くダブルレッグを切られたサンチアゴがスイッチしたサンドニと左を相打ち。足を使うサンチアゴに対して、サンドニはパンチを振るって距離を詰める。

時には背中を見せて走るなど、徹底して距離を取るサンチアゴが左ミドルを2発受ける。これだけ走ると疲れるだろうと思われるほど、足を使うサンチアゴは組まれてボディロックテイクダウンを奪われる。サンドニはパスからサイドで抑えて肩パンチ。クルスフィックスを嫌がり、背中を預けてスクランブルに持ち込もうとしたサンチアゴはワンアームのRNCに捕えたサンドニは、両足をフックしてパームトゥパームで絞めあげる。ここも耐えたサンチアゴは胸を合わせてトップを取り、エルボーをから左のパンチを落としラウンド終了を迎えた。

2R、左ローを蹴ったサンチアゴは、ここも足を使うファイトから左オーバーハンドを繰り出す。サンドニは左アッパーにダブルレッグを合わせ、テイクダウン。スクランブルも制して、即マウントに移行する。殴られ背中を見せて立ち上がったサンチアゴ、サンドニも下にならないよう自ら着地し、左をフックに続きテイクダウンを決める。

テイクダウンに粘れなくなってきたサンチアゴは、下になっても背中をマットにつけてブリッジにカウンターの肩固めに入る。サンチアゴがタップし、サンドニはほぼ危なげなく一本勝ちを収め「エルダル・エルダノフに少しでも早く挑戦したい。カビブにしか負けていない偉大なチャンピオンだから」とBRAVE CFスーパーライト級王者へのチャレンジをアピールした。


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BRAVE CF49 other MMA Report アブドゥル・フセイン ブログ ムハマド・モカエフ

【BRAVE CF49】個性的な動きでスクランブル戦を制したムハマド・モカエフがフセイン下し5連勝

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ(英国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
アブドゥル・フセイン(フィンランド)

かなり近い位置を最初から取った両者。モカエフはダブルレッグからケージに押し込み、テイクダウンもすぐにフセインが立ち上がる。離れたモカエフは前蹴りから右ボディアッパー、蹴り足を掴まれシングルレッグもアンクルピック気味にフセインが上を取りにいく。モカエフは倒れずに、離れるとすぐにダブルレッグへ。そのままひきこみ腕十字から足を取り、股を潜ってバックに回る。

フセインは立ち上がり胸を合わせにいくと、モカエフは左ハイを放ち即ダブルレッグを決める。左のパウンドを勢いよく入れたモカエフはバックコントロールを続け、嫌がったフセインは引き込んでオモプラッタへ。頭を跨ぎ、サイドに回って腕を抜いたモカエフは前腕を打ちつけ、トップのままタイムアップを迎えた。

2R、フセインのパンチをかわしたモカエフは、ダブルレッグから肩に担ぎ、豪快にスラムを決める。キムラ狙いを防ぎ、サイドを取ったモカエフはスクランブルでバックへ。スイッチで逆にフセインはバックに回る。モカエフがキムラから投げを狙うも、フセインがバックへ。胸を合わせダブルで倒したモカエフは、フセインのニーシールドからのヒザ十字を潰し、バックに回る。ここも正対したフセインのダブルレグにギロチンを合わせたモカエフはスイープ狙いで、頭が抜けケージに押し込まれる。シングルを切ったフセインがバックを狙うが、モカエフが前転から巻き込む。フセインもディープハーフからリバーサルへ。嫌がって立ち上がったモカエフのバックを取ったフセインが、ヒザを入れ。後方にすかして倒す。バックを取られた状態が続くモカエフは、後方から殴られ立ち上がると、ボディロックを払い腰で切り返す。それでも立ち上がったのはフセインで、懸命に足を掛け手首を掴んだモカエフは下のままでラウンド終了を迎えた。

最終回、相当に疲れた様子のモカエフは二段蹴りからヒザ蹴りも、シングルは切られる。フセインのシングルからボディロックに投げを狙ったモカエフだが、切ったフセインがボディロックテイクダウンを決める。モカエフは三角狙いも潰され、バックに回られそうになるが何とか胸を合わせる。スクランブルがここから続き、ケージにフセインをモカエフが押し込むとダブルレッグを決める。すぐにケージを背にしてフセインが立ち上がろうとする。モカエフはアンクルピックで立たせない。

必死に立ち上がったフセインをダブルレッグから、肩に担ぎスラムしたモカエフがバックへ。足のフックをさせないフセインは、逆にボディロックへ。ウィザーのモカエフは、自ら寝転がり、スイープを決めてマウントへ。フセインのブリッジにバックに回ったモカエフが、背中をつけたフセインから再びマウントを奪う。

殴って、ブリッジにもフセインが腕を抜いてダースチョークをセットする。直後にタイムアップと迎え、モカエフは3-0の判定で安堵の表情を浮かべた。「過去4年で初めてのフライ級で、ケージで経験を積めた。それで良いよ。僕はアブドゥルを軽視していなかったし、4勝0敗で7勝0敗の相手に勝てた。僕は将来、フライ級でトップになる」とバックステージ・インタビューで話した。


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BRAVE CF49 other MMA Report ガムザット・マゴメドフ ブログ マティス・ザハロフ

【BRAVE CF49】パンチを効かされ、足が泳ぎながらTDを決めたマゴメドフが、ザハロフから判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
ガムザット・マゴメドフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
マティス・ザハロフ(ラトヴィア)

KHK MMAバーレーン所属のダゲスタン人ファイター=マゴメドフに対し、ザハロフは左ハイを狙う。マゴメドフも右ローを蹴り、左に回る。ザハロフは左の蹴りから左フックを伸ばす。粗い右を見せるマゴメドフに対し、ザハロフが三日月。フックを被弾しても、前に出てハイから左を伸ばすザハロフだが、マゴメドフが粗いフックで前に出てシングルレッグへ。

もう一方の足を刈りテイクダウンを決めたマゴメドフは、ボディロックでトップをキープしながらパンチを打ちつけ、スクランブルでバックに回る。ハイクロッチからシングルレッグで尻もちをつかせたマゴメドフだが、直ぐに立ち上がったザハロフはヒザ蹴りを入れる。それでも組み続け、ケージにザハロフを押し込んだマゴメドフが、ダブルレッグから上手くすかしてバックに回り前方にスラムする。ザハロフは立ち上がり、ケージに押し込まれた状態で初回が終わった。

2R、ザハロフが左を入れ、サイドキックを繰り出す。左の前蹴りを入れたザハロフが左を当てるも、マゴメドフは思い切りフックを振りまわす。そこに左を当てたザハロフは、テイクダウン狙いを切ってヒザを入れる。左ハイから左ストレート、マゴメドフのフックにもカウンターを当てるザハロフが、この回はペースを掴んでいる。

左の蹴り、パンチを入れて離れるザハロフは、目標を失ってケージに突っ込んだマゴメドフに左を当てる。足が泳いだマゴメドフは、さらにパンチを被弾する。完全にダメージが残っていたマゴメドフだが、狙い過ぎで姿勢を乱したザハロフをケージに押し込むとハイクロッチでテイクダウを決め、サイドバックからパンチを打っていく。立ち上がったザハロフは懸命にダブルレッグを耐えるが、再び倒され細かいパンチを打たれる。ハーフで抑えるマゴメドフがバックに回ってRNCへ。

上を向いたザハロフをマウントに取られ強力なパンチを落とすと、背中を見せたところでパンチを纏める。必死に上を向きなおしたザハロフだが、序盤のリードを逆転される5分となった。

最終回、かなり消耗しているザハロフが右ハイを狙う。距離を詰めるマゴメドフは右を当て、ダブルレッグへ。切ったザハロフはフックに間合を取り直すが、右を打たれた直後のダブルレッグでテイクダウンを奪われる。立てなかったザハロフは、首に肩を押し付けられて背中をマットにつける厳しい展開に。

三角狙い、そしてスイープも潰したマゴメドフがハーフで殴る。必死に足を戻すザハロフはスクランブルに持ち込めず、最後まで下を続け判定負けとなった。


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BRAVE CF49 other MMA Report フランチェスコ・ヌッツィ ブログ ベルナルド・ソバイ

【BRAVE CF49】ベルナルド・ソパイに打ち勝ったフランチェスコ・ヌッツィが8勝1敗対決でスプリット勝利

<バンタム級/5分3R>
フランチェスコ・ヌッツィ(イタリア)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)

サウスポーのヌッツィに対し、右ハイから右フックを蹴っていったソパイ。ヌッツィも左ミドルを返す。ソパイは蹴りにパンチで押されバランスを崩し、ボディにもパンチを被弾する。さらに右ハイに左オーバーハンドをカウンターで受けダウンする。パウンドを落とされながら立ち上がったソパイはダブルレッグでテイクダウンを決めると、ハーフへ。ヌッツィはヒールを仕掛け、足を抜かれてもバタフライガードでソパイを揺さぶる。

ソパイはパウンドを落とし、スクランブルでバックに回るとワンフックからジャンプをするが、背中に乗り切れない。胸を合わせたヌッツィはテイクダウンを耐えるも、左のパンチを連続で打たれる。ここで離れたソパイは右オーバーハンドを当てる。ヌッツィは左ミドル、そしてローを蹴り込む。左インサイドローを蹴り、左ストレートをヒットさせたヌッツィがテイクダウンを奪われたが、打撃で初回をリードしたか。

2R、ヌッツィはまず左ミドルを入れ、ソパイがローを返す。ヌッツィの左のカウンターが、ソパイの蹴りに合わされる。スイッチを見せるようになったソパイが、右を当てるもやや及び腰か。ソパイがオーソに構えると、左の蹴りを多用するヌッツィは基本カウンター狙いで、時折り前に出る。ソパイはステップインから右をヒットさせ、今度はヌッツィが怯む。左オーバーハンドを見るようになってきたソパイが右ミドルを決める。

残り90秒、左ストレートから左ハイを蹴ったヌッツィがダブルレッグへ。ソパイのキムラ狙いには離れたヌッツィは左を見せて右を当て、左ミドルを決める。ソパイは前に出て左フックを当てると、右から左、もう一度左を当ててラウンド終了となった。

最終回、まずヌッツィが左ロー、スパイが右ミドルを蹴り返す。ローから左を伸ばすヌッツィに対し、見る場面が増えたソパイは跳び蹴りも距離が合わない。ヌッツィも待ちの姿勢で、右ハイをブロックしテイクダウン狙いも切る。と蹴りでバランスを崩したが、起き上りながらダブルレッグへ。ケージを背負ったソパイは、足を刈られてテイクダウンを許す。

ポイントを取ったヌッツィは、寝技に拘らずスタンドへ戻る。スパイは右を当てるも、ヌッツィが左ミドルを入れる。残り80秒、ローを入れたヌッツィはミドルを捌いて右を伸ばす。ソパイも右フックを当て、ここからパンチを纏める。カットしたヌッツィにハイを蹴り、右を入れたソパイ。ヌッツィも左を返し譲らない。最後は互いにマットに手をつけてからの蹴りを見せ、タイムアップに。

圧が上だったヌッツィ、裁定は割れたがスプリット判定勝ちを手にした。20歳のライオンキングにキャリア2度目の黒星を付けたヌッツィは「ソパイはもっとやってデキると思っていた。相手ではなくて、自分がどう戦うか。誰か来ても、戦うよ」と話した。


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BRAVE CF49 other MMA Report アクセル・ソラ ブログ

【BRAVE CF49】チーム・バーレーン=KHK MMA所属のフランス人、金の卵ソラが肩固めでデビューV

<スーパーウェルター級/5分3R>
アクセル・ソラ(フランス)
Def.1R4分59秒by 肩固め
クイッティ・ベガイ(イタリア)

サウスポーのソラが左をまず当てる。ベガイはローを見せるが、ダブルレッグでテイクダウンを奪ったソラがハーフでワキを殴る。下から首を引き寄せるベガイはエルボーを被弾し、右目尻をカット。懸命にしがみつくばかりのベガイに対し、ソラは立ち上がってパウンドを落とし、今度は逆側の右足を抜いてハーフに。正座しパンチ、続いてエルボーを落としたソラが残り40秒でマウントに。暴れたベガイが足を戻すが、ソラは起き上って思い切りパンチを落としてパスから肩固め──ラウンド終了を迎えるかと思いきや、残り1秒でベガイがタップ。

フランス人ながらIMMAF世界王者からKHK MMA所属となった金の卵が一本勝ちプロデビューを飾った。


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BRAVE CF49 Interview other MMA ブライン・オドリスコール ブログ ホゼ・トーレス

【BRAVE CF49】オドリスコールと対戦、ホゼ・トーレス─02─「MMAグローブは拳を守るためにあるだけ」

【写真】ホゼ・トーレスの接近戦の秘訣は(C)BRAVE CF

25日(木・現地時間)にバーレーンはムハラクのアラード要塞特設会場で開催されるBRAVE CF49 「Super Fights」で、ブライン・オドリスコールとキャッチウェイト戦を戦うホゼ・トーレス・インタビュー後編。

UFCリリース後、なぜBRAVE CFと契約をしたのか。BRAVE CFの人材方法とは。そして、トーレス特有のブロッキングを駆使した接近戦のボックスが、なぜMMAで可能になったのかと考えた。

<ホゼ・トーレス・インタビューPart.01はコチラから>


──より親密な人間関係をBRAVEで築いていこうと思ったわけですね。

「僕はビジネスをするなら、相手の役に立ちたいと思っている。試合をして、ファイトマネーを手にして『バイバイ』ではなくてね。

アマ時代から含めて33連勝し、最初の敗北でカットされた。『おいおい、どういうことだよ。普通は2敗か、3敗してからだろう。もうチャンスももらえないのか』って。それは余りにも失礼だろう。あの半年間だけで、相当に参ってしまった。もう戦いたくないっていう風に思うようになっていたよ。

ジュニオール・ドスサントス、アリスター・オーフレイム、殿堂入りして然りのファイターが切られる。そういうファイターへのリスペクトが欠けるプロモーションに居たいとは思わない。ただ戦って、次も声が掛かるのを待つ──そんな風に生きたくない。

コメンテーターだって、何だってトライして自分の可能性を伸ばしたいんだ(※Titan FC時代にトーレスは解説者として中継に加わっていた)。

BRAVEはファイターの状況を改善しようとしている。MMAの大きな大会が行われていない国、街でMMAを普及させてきた。そして色々な国の選手たち……自分の国や街にビッグショーがない選手たちに試合の機会を与えている」

──BRAVE CFはグローバルな視点に立ってMMAの普及に役立っていると考えているわけですね。

「だってカザフスタン、ルーマニア、サウジアラビア、パキスタンなんていう国でイベントを開くイベントがこれまでにあったかい?  サンパウロ、リオデジャネイロ、ロンドン、モスクワ──そういう場所ばかりだろう。

マニー・キャッパオがいなければ他のポテンシャルのあるフィリピンのボクサーも、今のようなチャンスを手にする機会はなかった。BRAVE CFはそうやって各国のMMA、MMAファイターを掘り起こしているんだ。第1試合だろうが、メインイベントだろうが関係ない。同じ世界観をシェアしているのは素晴らしいことだよ。成功へのチャンスが平等にあるんだから」

──ただし、どれだけBRAVE CFがMMAの普及に寄与しようが、ホゼ・トーレスは遣り甲斐のある相手がいないとやる気になれないのではないですか。

「その通りだイージーな相手だと、練習に身が入らない。フライ級のロースターを見てくれ、ちょっとナーバスになってしまうよ(笑)。

僕はこれからアリ・バガウティノフ、ダスティン・オーティズという経験値で上の相手と戦うことになる。だからこそ、最高のキャンプで準備したいと思うようになれる。そういう環境に身を置かないといけないのだから、そりゃナーバスになるよ。

勝って当たり前の相手じゃなくて、どうなるか分からないからこそ、懸命にこのスポーツに取り組むことができる。そして、自分が世界のベストの1人だと証明するんだ」

──BRAVE CFでは20歳前後の若いファイターの育成にも力を注いでいます。

「ムハマド・モカエフとは、今回の試合前に一緒に練習してきた。僕が20歳の時とは比較にならないほど、強い。ただ、僕も自分が20歳の時より強いし、まだ彼より強くいたい。それでもモカエフは、既に2年ぐらい前の僕ぐらいの実力がある。

彼が今の僕……28歳になった時は、全く比較ならないほど強い選手になっているはずだ。

BRAVEはそういう可能性のある選手が、フルタイムでトレーニングできる環境を与えた。BRAVEとKHK MMAは家族を養う心配を僕らから排除してくれた。トレーニングしていても、収入を得ることができる。

そのおかげで収入、支払いという問題から開放された。ファイターが100パーセント戦いに集中できると、どれだけのパフォーマンスを発揮できるか。それが大会を成功に導くんだ。

『今日は仕事が忙しいから、トレーニングはそれほどできない』、『仕事で疲れたから、練習は休もう』……そんなことがなく、若い選手たちがトレーニングに没頭している。

驚くほど若く、強いチャンピオンがBRAVEからは生まれるだろう。カムザット・チマエフを見てほしい。ただUFCで勝っているだけじゃない、ドミネイトしていた。

僕がBRAVEで勝ったアミール・アルバジは、UFCで2勝0敗だ。BRAVEは若い選手の育成をどこよりもスマートに行っている。そしてフェアでチャレンジングなマッチメイクは、見ている人が満足できるタフな試合を提供している。若い選手への待遇を見ても、BRAVEがいかに選手をリスペクトしているのか分かってもらえるはずだ」

──そんなBRAVEの初代フライ級王者になるために、今回のキャッチウェイト戦でどのような試合をしないといけないと思っていますか。

「僕がBRAVE CFのフライ級チャンピオンになれる力があると、皆に思ってもらえる試合をする。5日前に対戦相手が代わろうが、この4カ月間十分に準備してきた。しっかりとケージの中で見せるべきものを見せるよ」

──今日はインタビューを受けていただき、ありがとうございました。最後に技術面のことなのですが、ホゼは小さなMMAグローブでブロッキングを駆使して、近距離でコンビネーションを使います。あの距離で拳を交換するのはリスキーだし、MMAグローブでブロッキングは可能なのでしょうか。

「MMAではスパーリングになると大きなボクシンググローブをつけているところが、まだ多いよね。でもフロリダはベアナックル・ボクシングが盛んだった影響か、4オンスまで小さくないけど7オンスのMMAグローブで練習することが多いんだ。

僕もシカゴのバックヤードファイトで育った(笑)。でも、殴られることが怖いと思ったことはない。ただし、MMAだけでなく、フットボール、空手、どんなスポーツをするときで用心はしてきたよ。たったの一発で、のされるかもしれない。もっと痛めつけられるかもしれない。そこを考えないで、戦うことはない」

──でも怖がらない?

「最終的には自分が受けたダメージよりも、相手にダメージを与えれば良い。だからMMAを戦ううえで、殴られないで試合が終わるなんて思っていない。僕はスマートなファイターよりも、殴られても下がらない男でいたいんだ。

オフェンスとディフェンスを同時に行うほど、難しいことはないしね。そしてディフェンスだけじゃ勝てない。なら、僕は攻めることを選ぶ。

4オンスのグローブには、4オンスのグローブの殴り方、ブロックの仕方がある。そして、1発も被弾しない試合なんてない。でも、その1発の前に1発を入れる。1発もらえば、もっと多くのパンチを打ちこむんだ。

殴られるって、楽しくないことだよ。それでも4オンスのグローブはブロッキングのためにあると思っちゃダメだ。MMAグローブはディフェンスの為にあるんじゃない。拳を守るために存在するんだ。だからね、MMAのブロッキングはグローブだけでなく前腕、そして額や頭でしないといけない」

──なるほどぉ。

「と同時にMMAはボクシングじゃない。ムエタイだって、柔道だって、レスリングだって使って構わない。対戦相手にもよるけど、コイツのパンチは受けたくないなって時は、僕だってテイクダウンを狙うよ。

パンチを怖がっていると、そんな自分の攻撃にブレーキがかかってしまう。だから殴られないよう用心はしても、殴られるものだと覚悟をしないと。で、もっと殴るんだ」

──ホゼ、素晴らしく明快なMMAの接近戦論の説明、ありがとうございました。

「こちらこそ、ありがとう。僕はキョージさんのパワー、あの革命的なファイトを尊敬している。いつの日か、ディン・トーマスとMMAが生まれた日本に行って試合をして、スシを食べたいよ(笑)」

■視聴方法(予定)
3月25日(木・日本時間)、
午前11時30分~ FITE
午前11時30分~ BRAVE TV

■BRAVE CF49対戦カード

<スーパーライト級/5分3R>
ルアン・サンチアゴ:74.8キロ
ブノワ・サンドニ:75.2キロ

<61キロ契約/5分3R>
ホゼ・トーレス:60.3キロ
ブライン・オドリスコール:60.6キロ

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・フライ・ミランダ:65.7キロ
ドゥマル・ロア:72.2キロ

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ:57.1キロ
アブドゥル・フセイン:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
ガムザット・カゴメドフ:61.1キロ
マティス・ザハロフ:61.7キロ

<バンタム級/5分3R>
ベルナルド・ソパイ:61.5キロ
フランチェスコ・ヌッツィ:61.1キロ

<ミドル級/5分3R>
チェド・ハネコム:83.9キロ
ドミニク・ショーバー:83.7キロ

<77キロ契約/5分3R>
ジェラウド・コエーリョ:76.6キロ
ガジムサ・ガジエフ:77.0キロ

<フェザー級/5分3R>
アブドゥルマナップ・マゴメドフ:65.9キロ
マクジム・トロクヒムチュク:65.6キロ

<スーパーウェルター級/5分3R>
ソラ・アクセル:79.4キロ
クイッティ・ベガイ:78.9キロ

<バンタム級/5分3R>
グレン・マクベイ:61.7キロ
フリエイ・ハーラシェ:61.4キロ

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【BRAVE CF49】計量終了 ソパイ、ザハロフ、モカエフ──20代ファイターたちのせめぎ合いに注目

【写真】メインのサンチアゴ✖サンドニ、トーレス✖オドリスコール、そしてモカエフ✖フセイン、ソパイ✖ヌッツィ。トーレスはマスクもドラゴンボールZの孫悟空だ(C)BRAVE CF

24日(水・現地時間)、25日(木・同)にバーレーンはムハラクのアラード要塞特設会場で開催されるBRAVE CF49 「Super Fights」の計量が行われた。

フェザー級で注目されていたブラジル✖コロンビアの南米対決=ガブリエル・フライ・ミランダ✖ドゥマル・ロアの一戦は、後者が72.2キロと6.4キロという信じられない計量結果で──取りやめとなっている。

その他のプロマッチ10試合に出場する22選手は問題なくパスした。メインでスーパーライト級のルアン・サンチアゴ✖ブノワ・サンドニが組まれ、コ・メインではホゼ・トーレスが急遽参戦のブライン・オドリスコールと61キロ契約マッチを戦う今大会、フライ級とバンタム級で次世代のエース候補が連続で登場となる。


まずは後半戦の戦いの火ぶたが切って落とされる第6試合、バンタム級でベルナルド・ソパイ✖フランチェスコ・ヌッツィが組まれている。

アルバニア生まれストックホルム在住、20歳のソパイは、キックボクサーを思わせるスタンスで蹴りを交えた打撃を繰り出す。特に右オーバーハンドの威力は抜群で、テイクダウン後は強烈なパウンドとポジション奪取にも長けている。

一方のヌッツィはサウスポーのストライカーで、左ストレートはスピード、タイミングともにセンスが感じられる。テイクダウン防御力も高く、戦績はソパイと同様に8勝1敗で24歳だ。アドリア海を挟んだ、アルバニアとイタリアのファイターがこれだけのレベルになっていることに、まずは着目したい。

続く第7試合もバンタム級でバルト3国のラトヴィアから、アイルランドでMMAファイターとして切磋琢磨するマティス・ザハロフが、ガムザット・カゴメドフと戦う。

22歳でプロ戦績は4勝0敗、3KOと1つの一本勝ちしているザハロフも、サウスポーの打撃系MMAファイターだ。

奥足となる左の蹴りを多用するザハロフは、蹴りからパンチもしくはパンチからの蹴りで致命傷を負わせることができる。やや肩は開き気味で、ガードが低い構えから蹴りで距離とタイミングを計る。蹴りでリズムを掴むと、ザワロフはハイからの連係で左ストレート、近い位置ではアッパーで仕留めるに掛かる。

対するガムザット・カゴメドフはキャリア4勝1敗、その黒星は先日UFCデビュー戦で敗れたJP・バイスに喫したもので、組みの圧力が打撃の破壊力に通じるコーカサスMMAスタイルの持ち主だ。蹴りたいとザハロフと、組みたいカゴメドフという構図になる。

フライ級ではポスト・フライ級王座決定トーナメントを睨んだ次世代対決=ムハマド・モカエフ✖アブドゥル・フセインというカードが組まれた。

モカエフはIMMAFで2度世界王者になりアマMMA戦績23勝0敗から、昨年8月にプロデビューを果たした英国在住のダゲスタン人選手だ。

プロでも4連勝中で、バーレーン王国直結のKHK MMAに所属し、練習をすることで生活が成り立つ境遇にある。格闘技のベースはグレコだが、そう感じられないほど淀みなくMMAの動きができる。とはいえ、血気盛んな戦闘部族だけに打撃は粗い点に若さが見えるという課題もある。

対戦相手のフセインは乱戦のなかで、要所を締めるファイトでここまで7勝1敗というレコードを残している。打撃を交えたスクランブルMMA、ガチャガチャした流れをフセインがせき止めるのはギロチン、そしてニンジャチョークというフロント系の絞め技だ。モカエフの突進に、これらの絞めがハマる可能性は十分にあるだろう。

20歳の英国人、22歳のラトヴィア人、そして20歳のアルバニア人──背を向け、目を瞑り、耳を塞ぐことはできない中東の戦い──ではないだろうか。

■視聴方法(予定)
3月25日(木・日本時間)、
午前11時30分~ FITE
午前11時30分~ BRAVE TV

■BRAVE CF49計量結果

<スーパーライト級/5分3R>
ルアン・サンチアゴ:74.8キロ
ブノワ・サンドニ:75.2キロ

<61キロ契約/5分3R>
ホゼ・トーレス:60.3キロ
ブライン・オドリスコール:60.6キロ

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・フライ・ミランダ:65.7キロ
ドゥマル・ロア:72.2キロ

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ:57.1キロ
アブドゥル・フセイン:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
ガムザット・カゴメドフ:61.1キロ
マティス・ザハロフ:61.7キロ

<バンタム級/5分3R>
ベルナルド・ソパイ:61.5キロ
フランチェスコ・ヌッツィ:61.1キロ

<ミドル級/5分3R>
チェド・ハネコム:83.9キロ
ドミニク・ショーバー:83.7キロ

<77キロ契約/5分3R>
ジェラウド・コエーリョ:76.6キロ
ガジムサ・ガジエフ:77.0キロ

<フェザー級/5分3R>
アブドゥルマナップ・マゴメドフ:65.9キロ
マクジム・トロクヒムチュク:65.6キロ

<スーパーウェルター級/5分3R>
ソラ・アクセル:79.4キロ
クイッティ・ベガイ:78.9キロ

<バンタム級/5分3R>
グレン・マクベイ:61.7キロ
フリエイ・ハーラシェ:61.4キロ

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【BRAVE CF49】急遽オドリスコールと対戦、ホゼ・トーレス─01─「大きなジムでやるメリットはない」

【写真】ドラゴンボールZの孫悟空のキャップを被ってZoomインタビューに応えてくれたトーレス(C)MMAPLANET

25日(木・現地時間)にバーレーンはムハラクのアラード要塞特設会場で開催されるBRAVE CF49 「Super Fights」。

コンバット・キングダム4連戦、第3週目の大会でホゼ・トーレスが、ブライン・オドリスコールとキャッチウェイト戦を戦う。当初の予定ではショーン・センテーラとの再戦=BRAVE CFフライ級王座決定トーナメント準々決勝を戦う予定であったが、センテーラの負傷欠場で5日前にオドリスコール戦が決まった。

急遽、手の内の分かるセンテーラからBAMMA~ベラトール欧州サーキットで活躍してきた未知の相手と戦うことになったトーレスだが、この対戦相手変更を歓迎している。

IMMAF2連覇からTitan FCでフライ級とバンタム級を制し、念願のUFCへのステップアップも1勝1敗でフリーエージェントとなったトーレスにBRAVE CFを選択した理由、そしてディン・トーマスの下、少人数でトレーニングを行う現状を尋ねた。


──ショーン・センテーラの負傷欠場で、急遽61キロ契約でブライン・オドリスコールと対戦することになりました。センテーラの欠場とオドリスコールが代役になると聞いた時は、どのように思いましたか。

「そういうことは過去にもあったし、試合の前に全然知らない選手と戦うことが決まるのが、このスポーツだ。だからこそ、しっかりと練習をして試合に臨まなければならない。それに対戦相手が決まっていても、似たタイプのファイターだけでなく、誰ともで戦えというのがディン・トーマスの指導方法なんだ。

『試合の3日前でも、大きな相手との練習を楽しめ』って言っているよ。だから、センテ―ラの欠場を知らされた時はクソって思ったけど、オドリスコールと戦えることになって凄く嬉しかったよ。

過去3戦ほど、ずっとグラップラーと試合をしてきたから、ようやく打撃系の相手と戦える。こういう状況で試合を受けることもチャレンジだよ。ドラゴンボールZのゴクウもチャレンジを楽しんでいただろう? 僕もそうだ。

ギリギリのタイミングで相手が代わり、体重を落とせないから通常より重い体重になる。相手も大きいだろう。だからこそ、遣り甲斐があるってもんだよ。ゲームプランはもちろん変わるけど、目指すゴールは同じさ」

──もともとはBRAVE CFフライ級王座決定トーナメント準々決勝の再戦として、センテ―ラ戦が組まれていましたが、彼の欠場で準決勝進出が決まったということですか。

「BRAVEはトーナメントを進めないといけない。ただし、これは僕の責任でもなんでもない。それにザック・マコウスキーは対戦相手が体重を落とせなくて、準決勝進出を決めた。彼の場合は計量まで来ていたから他の相手との試合も組めなかった。僕の場合は5日あって、オドリスコールという相手も見つかった。

4月1日に延期する話もあったけど、あの日のカードはもう決定していて、これ以上試合数を増やすことはできなかったんだ」

──そしてトーナメントではなく、61キロで戦うことになったのですね。

「そう。僕もオドリスコールも試合がしたかった。だからトーナメント戦でなくても、キャッチウェイトでも構わない。彼に勝って準決勝でアリ・バガウティノフ✖ダスティン・オーティズの勝者と戦うんだ」

(C)BELLATOR

──オドリスコールは打撃でもできますが、テイクダウン&柔術でも試合を組み立てることができます。

「それで彼が打撃戦を避けてくるなら、それも構わない。僕は4歳の時からMMAの練習をして、ATTでキョージさんやエレベーション・ファイトチームではコリー・サンドヘーゲンら多くの選手とトレーニングをしてきた。本当にたくさんのスタイルの持ち主と練習し、僕をテイクダウンできない選手、打撃でぶちのめすことができない選手も数多くいた。そして僕がテイクダウンできない、ぶっ倒せない選手とも練習を積んできた。

オドリスコールが僕をテイクダウンして、グラウンドで勝負してくるならそれでも大丈夫。ゲームプランを変更する、臨機応変さと判断力がファイターに求められている様子だからね」

──コーチはディン・トーマスだと言っていましたが、彼はATTを離れています。それでもATTで練習することがあるのですか。

「これまで試合前になるとデンバーのエレベーション・ファイトチーム、アルアカーキのジャクソン&ウィンクルジョンMMA、フロリダのATTで練習してきたけど、今はディン・トーマスの下でジリアン・ロバートソン、デヴィッド・エモンズらと一つの家で生活し、ガレージで練習しているんだ。

僕らは、自分たちの練習場をザ・ファームと呼んでいる。ほとんど練習は4人で行っている。で、スパーリングが必要になったらお隣のATTやヒュージョンで出稽古を行うんだ。でもミット打ちや技術練習はそんな大人数でやるよりも、限られた少人数で、徹底してやるほうが良い。

今はCOVIDの影響もあるし、大きなジムでやるメリットはない。小さなファミリーのような環境の方が、28歳になった僕には合っている。だれかれとなく叩き飛ばす練習でなく、一人の先生と事細かに創っていく方が良いんだ。1対1、1対2でね。10人の優秀なコーチといえども、100人のファイター全員に目を配ることは不可能だ。1対2で全てを見てもらう方が理にかなっているだろう?」

──その通りですね。では今回もディンが一緒なのですか。

「いや、ディンは3月27日のUFCでヴィセンチ・ルケと戦うタイロン・ウッドリーとジリアン・ロバートソンのセコンドに就くためにラスベガスにいるんだ。本当は今回、僕の試合は4月1日に予定されていたけど、ショーン・センテーラが3月25日にしか試合はできないと言ってきたから、僕はディンなしで戦うことを決めたのに……。

でもディンは『俺はお前を信じている。バーレーンでの試合を楽しんで来い』って言ってくれてね。弟が一緒に来ていて、身の回りの世話をしてくれている。それにKHK MMAのヘッドコーチでBRAVE CFスーパーライト級王者エルダル・エルダロフがコーナーに就いてくれるんだ。今回、バーレーンには早入りしてKHK MMAで練習してきたから」

──なるほど。ところでUFCから離れた後、BRAVEで戦うことを決めたのは?

「UFCを1敗しただけでリリースされた時、RIZIN、ONE、そしてBRAVEが頭の中にあった。アジアで戦ってみたいってね。でもONEを見てみると、デメトリウス・ジョンソンもエディ・アルバレスも普通にONEで戦っているファイターじゃなくて、相当に選び抜かれたファイターの倒すべき対象としてカードが組まれていると感じたんだ」

──それだけのモノをもらっていますし……、そこが商品価値ではあるかと。

「もちろん、そんなことを怖がったりはしない。ただ、これは思い込みかもしれないけどONEはアジアの選手のためのプロモーションに見えたんだ。試合機会が多いのもアジアの選手で。ひょっとすると1年に1回ぐらいしか試合ができないかもしれないってね。

対してBRAVEは中東やアジアだけでなく、世界中でイベントを開催している。そのなかでただ試合をして、お金をもらうというのではなく、オーナーや代表と話をした結果チームの一員として戦っていくことができることになった。

UFCと契約していた時、ダナ・ホワイトと話すことはなかった。マッチメイカーとも話す機会はなく、マネージャーと話すだけだった。皆が忙しくて、自分の意志を理解してもらえる状況にはなかったんだ。でもBRAVEはホゼ・トーレスというブランドを大切にしてくれると感じた。だからBRAVEを選んだんだよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
3月25日(木・日本時間)、
午前11時30分~ FITE
午前11時30分~ BRAVE TV

■BRAVE CF49対戦カード

<スーパーライト級/5分3R>
ルアン・サンチアゴ(ブラジル)
ブノワ・サンドニ(フランス)

<61キロ契約/5分3R>
ホゼ・トーレス(米国)
ブライン・オドリスコール(アイルランド)

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ(英国)
アブドゥル・フセイン(フィンランド)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・フライ・ミランダ(ブラジル)
ドゥマル・ロア(コロンビア)

<ミドル級/5分3R>
チェド・ハネコム(南アフリカ)
ドミニク・ショーバー(オーストリア)

<ウェルター級/5分3R>
ジェラウド・コエーリョ(ブラジル)
ガジムサ・ガジエフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)
フランチェスコ・ヌッツィ(イタリア)

<フライ級/5分3R>
ベレリオ・ミルチャ(モルドバ)
アブドゥルムタリプ・ゲイルベコフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
アブドゥルマナップ・マゴメドフ(ロシア)
マクジム・トロクヒムチュク(ウクライナ)

<スーパーウェルター級/5分3R>
ソラ・アクセル(フランス)
クイッティ・ベガイ(イタリア)

<バンタム級/5分3R>
グレン・マクベイ(英国)
フリエイ・ハーラシェ(ヨルダン)

<ライトヘビー級/5分3R>
スボミニミール・キャリ(スウェーデン)
ドミニク・ショーバー(オーストリア)

<ミドル級/5分3R>
イクラム・アリスケロフ(ロシア)
ミロ・ユルコヴィッチ(セルビア)

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