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BELLATOR MMA MMAPLANET o ROAD FC アダム・ピコロッティ イリマレイ・マクファーレン クリス・ゴンザレス クレイグ・ジョーンズ ゲガール・ムサシ サルバツホン・ハミドフ シドニー・アウトロー ジェイク・シールズ ソウル・ロジャース ティム・ワイルド デニス・キルホルツ デヴィ・ギャロン ドゥグラス・リマ ファビアン・エドワーズ ブレント・プリマス マテウス・ガムロ マンスール・ベルナウイ

【Bellator296】人生2度目の$100万獲得へ。ギグラースイープ=ベルナウイが、ラバーガードのプリマス戦

【写真】どのようなMMAになるのか。ガードワークの妙が見られることに期待 (C)BELLATOR

12日(金・現地時間)、フランスは花の都パリのアコー・アリーナで開催されるBellator296「Mousasi vs Edwards」の計量が11日(木・同)に行われた。

昨年と同じく5月開催となったパリ大会、メインはミドル級のタイトル挑戦権争い元王者ゲガール・ムサシとファビアン・エドワーズが組まれた。メインをオランダ✖英国人対決に譲った10名のフランス勢、とりを務めるのはライト級ワールドGP準決勝でブレント・プリマスと対戦するマンスール・ベルナウイだ。


日本ではRoad FCライト級100万ドル争奪Tウィナー、そしてRoad FCライト級チャンピオンとして知られるベルナウイが、昨年10月のアダム・ピコロッティ戦以来2戦目のサークルケージインとなる。当初ベルナウイはGP準々決勝でシドニー・アウトローと対戦予定だったが、そのアウトローが禁止薬物使用より出場停止の処分を受け、元ライト級世界王者プリマスと戦うこととなった。

キャリア20勝4敗、最後の敗北は7年前のマテウス・ガムロ戦。以来、100万ドル獲得後に2年半のバカンス──いやブランクを挟み、8試合連続フィニッシュ勝利を手にして来た。そのうち6試合がRNCで一本勝ち、ある意味チョークマスターのベルナウイだが、フィニッシュに至るまでのプロセスに忘れてはならないスイープがある。

ハーフガードを取り、相手の足を挟んだ側とは反対側にひっくり返すスクープスイープ、そして足をクロスした側に返すブリッジスイープのコンビネーション、いわゆるギグラースイープに関してMMA界随一の使い手といえる。

この状態に入られることで対戦相手は頭のある方へ、あるいは尻の方にひっくり返される仕掛けを意識しすぎ、腰を蹴り上げられエレベーション、または潜りと変幻自在のスイープの餌食となるケースもしばしば。

ベルナウイは相手の動きに反応するだけでなく、動かない相手への創りにも長けていることで、ギグラースイープを何度も試合中に使い、テイクダウン&スクランブルの攻防での疲弊が極端に少ないファイトをやってのける。

ある意味、現代MMAにおいてファイターはテイクダウンを奪ってもスクランブルゲームになるのは承知の上だろう。しかし、しっかりと相手の背中をマットにつかせているにも関わらず、上下を入れ替えられると精神面でも相当に削られてしまう。

そんなギグラースイープ・マスターのベルナウイにとって、プリウスはキャリア最悪の相手になる可能性がある。直近の試合は10カ月前でアレクサンドル・シャビリーの右クロスにKO負けを喫しているが、プリマスは寝技力に定評があるMMAグラップラーだ。

ケージ&サブオンリーのSUBでクレイグ・ジョーンズにはRNCで敗れているが、OTとはいえあのジェイク・シールズを腕十字で下しているプリマスは、かつてのイリマレイ・マクファーレンを想わせる10thPlanet柔術家といっても過言でないだろう。

ただしマクファーレンが極め系であるのに対し、コントロール系のプリマスは判定では不利になるケースが少なくない。ただし、今回の試合に関しては下になることを厭わないプリマスだからこそ、ベルナウイのスイープに対しても平常心をキープして戦うことができる。

よってベルナウイのBellatorデビュー戦となったピコロッティのようにスイープの仕掛けに対し、トップを維持することに頭が行き過ぎて、バックを許すような失態はまずない。ばかりかサブオンリーで見られるような、抵抗せずに下になることを選択するような摩訶不思議なMMAが見られるかもしれない。

ではバックを取ってからの極めの強さをベルナウイが発揮にするには、どうすれば良いのか。ここで問われるのがパスガードの強さだ。パスの圧力に負け、プリマスが背中を譲りつつ防ぐという心理になるとベルナウイはバックを奪取し、鉄板のフィニッシュコースに持ち込める。

対して、プリマスがパスは平気。また足を戻せるという思考で戦うようなら……パウンド有りMMAにおいて15勝目にして初の判定勝ちをベルナウイが手にすることもあり得る。

結果、ベルナウイが人生2度目の100万ドル獲得に近づくわけだが、いずれにせよプリマスが勝つにはアグレッシブなラバー系のガードワークが欠かせない試合となる。

■視聴方法(予定)
5月13日(土)
午前0時30分~ U-NEXT

■Bellator296計量結果

<ミドル級/5分3R>
ゲガール・ムサシ: 185.6ポンド(84.18キロ)
ファビアン・エドワーズ: 184.8ポンド(83.82キロ)

<ライト級ワールドGP準々決勝/5分5R>
マンスール・ベルナウイ: 154.6ポンド(70.12キロ)
ブレント・プリマス: 154.6ポンド(70.12キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥグラス・リマ: 185.8ポンド(84.27キロ)
コステリョ・ファン・スティーニス: 185.8ポンド(84.27キロ)

<ライト級/5分3R>
チボー・グッチー: 155.6ポンド(70.57キロ)
キーン・ムサ: 155.2ポンド(70.39キロ)

<女子フライ級/5分3R>
デニス・キルホルツ: 125.2 ポンド(56.78キロ)
パウラ・クリスチーナ: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
オリバー・エンカンプ: 170ポンド(77.11キロ)
ルカ・ポクリ: 169.6ポンド(76.92キロ)

<ライト級/5分3R>
ソウル・ロジャース: 155.8ポンド(70.66キロ)
デヴィ・ギャロン: 155.4ポンド(70.48キロ)

<フェザー級/5分3R>
イーブ・ランジュ: 145.8ポンド(66.13キロ)
ピオトル・ニジェルスキー: 146.2ポンド(66.31キロ)

<141ポンド契約/5分3R>
サルバツホン・ハミドフ: 140.6ポンド(63.77キロ)
ケヴィン・ペッシー: 140.4ポンド(63.68キロ)

<ライト級/5分3R>
ティム・ワイルド: 156ポンド(70.76キロ)
クリス・ゴンザレス: 155.4ポンド(70.48キロ)

<フェザー級/5分3R>
ファバカリ・ジェッタ: 145.4ポンド(65.95キロ)
キアー・ハーヴィー: 145.8ポンド(66.13キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
アザエル・アジュジ: 150ポンド(68.03 キロ)
ジョルジュ・サジュ: 149.6ポンド(67.85キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ブーマハ・キャマハ: 170.1ポンド(77.15キロ)
フーマン・ドゥビエンヌ: 172.4ポンド(78.19キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジョゼ・アウグスト: 205.2ポンド(93.07キロ)
サイモン・ビヨン: 205.6ポンド(93.25キロ)

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BELLATOR Bellator290 MMA MMAPLANET o   アクメド・マゴメドフ アナトリー・トコフ アリ・イサエフ アレハンドラ・ララ エメリヤーエンコ・ヒョードル カール・アルベクツソン クリス・ゴンザレス ゲガール・ムサシ サバウ・ホマシ ジアナ・アフサラゴワ ジェイク・シールズ ジョニー・エブレン スコット・コーカー スティーブ・モウリー ダリオン・コールドウェル ダンテ・シーロ ニキータ・ミハイロフ ネイマン・グレイシー ブレナン・ワード ヘンリー・コラレス ベラトール ムハメド・ベルハモフ ヨエル・ロメロ ライアン・ベイダー ロレンツ・ラーキン ワジム・ネムコフ 青木真也

【Bellator290】計量終了 最後の皇帝、最後のファイトに「キャリアを共にしたファイターたちに感謝」

【写真】ヒョードル46歳、ソネン45歳。やっぱり現役でいるということは、若さを保つことを実感(C)BELLATOR

4日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのキア・フォーラムで開催されるBellator290「Bader vs Emelianenko2」の計量が、3日(金・同)に行われている。

ラストエンペラーのラストバトル──Bellator世界ヘビー級選手権試合=王者ライアン・ベイダー✖挑戦者エメリヤーエンコ・ヒョードル、Bellator世界ミドル級選手権試合=王者ジョニー・エブレン✖挑戦者アナトリー・トコフ、そしてウェルター級のサバウ・ホマシ✖ブレナン・ワードという3試合が米国4大TVネットワークのCBSで2010年4月以来、12年10カ月振りにライブ中継される。

ちなみに今となってはMMA界の仇花といってもおかしくないElite XCによりMMA中継に踏み切ったCBSにとって、12年10カ月前のライブ中継はスコット・コーカー率いるStorikeforceのナッシュビルのブリヂストン・アリーナ大会(世界ミドル級選手権試合=ジェイク・シールズ✖ダン・ヘンダーソン。世界ライト級選手権試合=ギルバート・メレンデス✖青木真也、ライトヘビー級選手権試合=ゲガール・ムサシ✖キング・モー)だった。


今大会も当初は世界ライトヘビー級選手権試合=王者ワジム・ネムコフ✖挑戦者ヨエル・ロメロがマッチアップされていたが、ネムコフの欠場でトリプルクラウンon CBSの再現はならなかった。

とはいえプレリミは7試合で、ローカル勢の試合も目立った12年10カ月前とは違い、今大会はメインカード級のカードがプレリミにズラリと並んでおり、この間のMMAのスケールアップが感じられる──パラマウント配下のCBSライブ大会となった。

全14試合、28人の出場選手のなかで計量失敗はアレハンドラ・ララと戦うジアナ・アフサラゴワのみ。

そのアフサラゴワはオフィシャル計量ではナーバスな表情を浮かべており、セレモニアル・フェイスオフでもスタイリッシュに纏めていたが、どこか目は泳いでおり──アレハンドロ“ジュディ・オング”ララの余裕の表情とは対照的だった。

今大会はベラトールとしては珍しく、計量後にステージ上でチェール・ソネンによるインタビューがメインとコメインに限って実施された。

そしてミドル級タイトル防衛戦を行うジョニー・エブレンは「対戦相手と顔を合わせるところを皆に見せたかった。CBSで戦うことが待ち切れない」と話し、挑戦者アナトリー・トコフは「最高の気分だ。減量は完璧だった。過去最高だよ」とコメントした。

ベルトを挟んで静かにベイダーと向かい合ったヒョードルはソネンから「単刀直入に聞くけど、チャンピオンとしてベラトールを去るつもりなのか?」と尋ねられ、「分からない」と答えると、続けて「こんなにも長い間、応援ありがとう。キャリアを共にしたファイターたちに感謝している」という言葉を発した。

最後に王者ベイダーは「彼がこの試合を望んだ。偉大なレジェンドと戦えることは嬉しい。ヘビー級世界チャンピオンとして、彼の人生の一部になる。それ以上のことはないよ」と語りセレモニアル計量&フェイスオフは終了。

そんなセレモニアル・フェイスオフでは、ダンテ・シーロと戦うネイマン・グレイシーが、非常に険しい表情を浮かべ、握手もせずにステージを下りたシーンが印象残っている。

■視聴方法(予定)
2月5日(日)
午前7時30分~ U-NEXT

■Bellator290計量結果

<Bellator世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]ライアン・ベイダー: 234.4ポンド(106.32キロ)
[挑戦者] エメリヤーエンコ・ヒョードル: 236.2ポンド(107.13キロ)

<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョニー・エブレン: 184ポンド(83.46キロ)
[挑戦者] アナトリー・トコフ: 184ポンド(83.46キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サバウ・ホマシ: 170.8ポンド(77.47キロ)
ブレナン・ワード: 170.8ポンド(77.47キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ネイマン・グレイシー: 170.4ポンド(77.29キロ)
ダンテ・シーロ: 170.6ポンド(77.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ロレンツ・ラーキン: 171ポンド(77.56キロ)
ムハメド・ベルハモフ: 171ポンド(77.56キロ)

<フェザー級/5分3R>
ヘンリー・コラレス: 145.6ポンド(66.04キロ)
アクメド・マゴメドフ: 145.2ポンド(65.86キロ)

<ヘビー級/5分3R>
スティーブ・モウリー: 253ポンド(114.75キロ)
アリ・イサエフ: 261.8ポンド(118.75キロ)

<ライト級/5分3R>
クリス・ゴンザレス: 155.6ポンド(70.57キロ)
マックス・ロスコフ: 155.6ポンド(70.57キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
グラント・ニール: 205.2ポンド(93.07キロ)
カール・アルベクツソン: 205.2ポンド(93.07キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ: 128.8ポンド(58.42キロ)
アレハンドラ・ララ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<バンタム級/5分3R>
ダリオン・コールドウェル: 135.8ポンド(61.59キロ)
ニキータ・ミハイロフ: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジェイロン・ベイツ: 136ポンド(61.69キロ)
ジョーネル・ルゴ: 135ポンド(61.24キロ)

<フェザー級/5分3R>
アイザイア・ホキット: 145.6ポンド(66.04キロ)
ピーター・イシグロ: 145ポンド(65.77キロ)

<ウェルター級/5分3R>
イーサン・ヒューズ: 170.8ポンド(77.47キロ)
ユスフ・カラカヤ: 170.2ポンド(77.2キロ)

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MMA MMAPLANET o UFC UFN210 アレン・アメドフスキー アンドレ・フィーリ キック グレゴリー・ホドリゲス コリー・サンドハーゲン ジェイク・シールズ ジャビッド・バシャラット ジョセフ・パイファー ジリアン・ロバートソン ソン・ヤードン トニー・グレーブリー トレヴィン・ジレス ビル・アレジオ ホドリゴ・ナシメント ボクシング マフクアンドレ・バリユー ローマ・ルックンブンミー

【UFN210】グレーブリーと対戦、ジャビッド・バシャラット「他のバンタム級ファイターとは違う」

【写真】明晰な頭脳と、タフな精神を持っていそうなジャビッド・バシャラットだった(C)MMAPLANET

17日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN210:UFN on ESPN+68「Sandhagen vs Song」でジャビッド・バシャラットがトニー・グレーブリーと対戦する。

アフガン生まれ、7歳の時に英国へ移住したバシャラットは、弟のファリドが前回のコンテンダーシリーズでUFCとの契約を実現させた。ファイトウィークに弟が人生を賭けたし勝負に挑む。その事実はジャビッドの心理状態にどのような影響を与えたのか等を尋ねた


――2度目のUFCでの試合を土曜日に控えているなか、昨夜のコンテンダーシリーズでは弟さんのファリドが試合をしました。自身の試合があるなかで、弟の人生が懸かった試合がある。戦いになかなか集中できなかったのではないでしょうか。

「もちろん、弟の試合のことは気になったよ。でも、これまでに何度も同じに日に戦う経験を子供の頃からしてきた。同じ週ではなく、同じ日にね。そうやって僕らはキャリアを積んできた。今回は僕にとっても、弟にとっても人生で一番大きな試合という状況だけど慣れたものだよ。こういうのはね。

それに弟の力を信じていたし、間違いなく勝ってUFCと契約できると思っていた。だから何もマイナスになることはなかった。ファリドには『契約が懸かっているからと言って、何か余分なことをする必要はない』と伝えていたんだけど、しっかりとそのアドバイスを守っていたよ。サブミッションやKOが望まれているのは分かっている。でも、弟のスタイルは綺麗で、普通にやれば詰まらない試合にはならない。だから無理矢理フィニッシュを狙い過ぎて、いつもと違う動きをする必要なんてないんだ」

──コンテンダーシリーズだからといって、自分のスタイルを変えてはいけないと。

「もちろん、退屈な試合をしてはいけない。ファリドは普段から、動きで人々を魅了できる。だから、自分の良さを失わないで戦うことが必要だったんだ」

──実際判定勝ちでしたが、フィニッシュできなかったことで契約できないかもという不安はなかったですか。

「ほとんどなかった。弟はやり過ぎることなくフィニッシュを狙っていたし、相手はタフだったからね。いつもフィニッシュできるわけがない。コンテンダーシリーズではフィニッシュが必要というのはその通りだ。でも、狙いすぎてペースを乱した結果、隙ができて負ける選手もいる。当然、安全に戦うことは大切だけど、そこに重きを置きすぎた試合をしてはダメだ。気を抜かないよう、フィニッシュを狙う。そういう試合をファリドはしていたよ」

──結果、UFCとのサインを勝ち取りましたが、ファリドの勝利はジャビッドの背中をさらに押してくれたでしょうか。

「もちろん、そうなったよ。もう弟の試合のことを考えないで済むしね。今はリラックスして、自分の試合に集中している。ただ弟と一緒に勝つことをモチベーションにしていたわけじゃない。戦うのは僕本人、他からモチベーションが得られるようは求めていない。それでも一緒に練習して、弟が自分の戦いをして勝ったのだから、自分もそうできると信じているよ」

──ところでジャビッドはアフガニスタン生まれですが、英国育ちだそうですね。

「20年前、7歳の時にアフガニスタンを離れた。アフガニスタンは内戦状態が続いており、家族が安全に生活できる環境がなかった。父は国を離れることを決め、まずはパキスタンの難民キャンプに身を置き、そこからロンドンに移り住んだんだ。アフガニスタンにいる時は体だけでなく、メンタル面でも常に生き残ることを考えて、凄くタフになれた。そしてロンドンでマーシャルアーツに出会って、新しい人生を見つけることができたんだ。英国が、ロンドンが僕らの人生を変えてくれた。感謝してやまないよ」

──今はそのロンドンを離れて、ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーで練習していますね。

「ロンドンを離れたわけじゃない。練習のために来ているんだ。ボクシング、キックボクシング、柔術、レスリングと全ての面で上達させるには、上のレベルでの練習が必要だった。コンテンダーシリーズに出た時にエクストリーム・クートゥアーで練習させてもらい、UFC PIも知った。『あぁ、ここだ。次のレベルに行くには、ここで練習するしかない』と思った。ただ僕はいつも練習しているから、ずっとラスベガスにいることになる(笑)。

楽ではないね。生活のコスト、練習をするのも金が必要だ。そうやって10カ月やってきたので、なかなかハードだよ。でも、将来に向けて僕のスキルは朝の練習ごと、夜の練習ごとに進化している。ジェイク・シールズとデイビー・クーパーのお陰でね」

──バシャラット兄弟の試合を見ていると、しっかりと自分をコントロールして、やるべきことがクリアになって戦うことができているように感じます。

「試合中は何を考えようが、何が起こるか分からないことを理解しているんだ。だから、弟の試合でもコーナーに就くことはない。僕の戦いは僕の戦いで、弟の戦いは弟の戦いだ。集中力を切らさないよう戦うだけなんだ。それは僕の生い立ちのなかで、身に着けることができた能力なのかもしれない。

自分が何をしないといけないのか。自分のすべきことに集中している。運よく、ここまで無敗でこられたけど、自分のやるべきことをやって負ければ、そこから学ぶことは大いにあるはずだ。自分のやるべきことができず、全力で戦えない方が敗北よりも良くないことだと思う。こんな風だから試合前は凄くナーバスになってしまうんだ。

相手を恐れているからじゃない。自分の全てを出して戦えるかどうかという部分で神経質になる。僕が人生を賭けて練習してきたことを、15分で出し切れるのか。出し切れないことを考えると、怖いんだ。簡単なことじゃないからね、相手がいて。その相手も同じに様に全てを賭けて僕を倒そうとしているわけだから」

──ところでエクストリーム・クートゥアーでは、日本人選手と練習することもありましたか。

「イエス、イエス、イエス。タツロー・タイラ、リョー・オカダ。それとレイだ。凄く気持ちの良い連中だよ。リョーはベリーナイスガイだ。そして、皆よく練習をするし。良い練習ができた。レイも良い選手だ。将来有望だよ。レイは練習をしっかりして、パーティーもせず練習で何がデキて、何がデキなかったかをしっかりと分かっていた。とてもスマートだ」

──怜選手は前の日曜日に日本で試合をして、1RでTKO勝ちしています。ジャビッドも続きたいところですが、グレーブリーは力強いテイクダウンを持つレスラーです。ジャビッドは彼に対して、どのようなアドバンテージを持っていると考えていますか。

「全てだ。僕は全てにおいて彼を上回っている。レスリングですら、ね。レイに尋ねてくよ。どれだけ僕はレスリングが強いかのを(笑)。僕はウェルラウディット・ファイターだ。レスリング、グラップリング、打撃、全て僕の方が上だよ。彼はレスリングがベースだから、テイクダウンを狙ってくるだろう。でも、受けて立つよ。テイクダウンを奪われることはない。試合を見て欲しい。

土曜日は、僕が他のバンタム級ファイターと違うところを見せるよ。いつまでもランク外やランクの下の方で戦うつもりもない。すぐにランキングを上げて、大きな契約をして、ビッグマネーを手にするよ(笑)。もちろんタイトル挑戦がすぐに実現するとは思っていない。でも、まだ時間も残されているし、急がない。それに本音をいえばトニー・グレーブリーは最もハードな相手だ。KOパワーがあるし、レスリングが強い。でも何を恐れていない。自分がどれだけのものか、トニー・グレーブリーと戦った確認するんだ」

■視聴方法(予定)
9月18日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN210対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ソン・ヤードン(中国)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジュグアニ(米国)
グレゴリー・ホドリゲス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
アンドレ・フィーリ(米国)
ビル・アレジオ(米国)

<ミドル級/5分3R>
アレン・アメドフスキー(マケドニア)
ジョセフ・パイファー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タナー・ボザー(カナダ)
ホドリゴ・ナシメント(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
アンソニー・ヘルナンデス(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<フェザー級/5分3R>
デイモン・ジャクソン(米国)
パット・サバティーニ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
トレヴィン・ジレス(米国)
ルイス・コウシー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アスペン・ラッド(米国)
サラ・マクマン(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ローマ・ルックンブンミー(タイ)
デニース・ゴミス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トレイ・オグデン(米国)
ダニエル・セジューベル(メキシコ)

<女子フライ級/5分3R>
マリア・アガポヴァ(カザフスタン)
ジリアン・ロバートソン(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレーブリー(米国)
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)

<ライト級/5分3R>
ニコラス・モッタ(ブラジル)
キャメロン・ヴァンキャンプ(米国)

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o ジェイク・シールズ パンクラス

PANCRASE327:第1部第2試合・平田丈二 vs. ジェイク・ムラタ

バンタム級

大阪在住、パンクラス2勝5敗の平田。ジェイク・シールズにあこがれて本名から改名したムラタは、昨年10月に井村と対戦し、1R三角絞めで一本負け。

プレスしたムラタ。タックルに入るが切られる。ムラタパンチをヒットさせ平田ダウン気味に倒れたがすぐ立つ。その後も距離を詰めてパンチを入れつつ組もうとしていくムラタだが、平田の左をもらってダウン!平田パウンド連打!ディフェンス出来ていないムラタを見てレフェリー止めた!

グラップラームラタが打撃でリードしていたが、一発で逆転。

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ABEMA MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2022#02 UFC   ジェイク・シールズ ダイキ・ライトイヤー チャンネル パッチー・ミックス 修斗 内田タケル 安藤達也 山内渉 山田崇太郎 岡田遼 後藤丈治 石井逸人 石橋佳大 西川大和 鶴屋怜 齋藤奨司

【Shooto2022#02】安藤達也の挑戦受ける岡田遼─02─「自分で自分を試す試験です」

【写真】対策練習は、仮想安藤=鶴屋怜とのスパーリングで行ってきた(C)MMAPLANET

21日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2020#02 のメインで安藤達也の挑戦を受ける修斗世界バンタム級チャンピオン岡田遼インタビュー後編。

修斗が格闘家生活の本編と語る岡田。今年いっぱいの活動という区切りをつけたチャンピオンは2度目の防衛戦を「自らの試す試験」と表現した。

<岡田遼インタビューPart.01はコチラから>


──安藤選手は今回アルファメールではなくて、国内で調整しているようですね。

「あぁ、そうなんですか。良い状態で来て欲しいと思います。強い安藤とやりたいです。そうでないとラスベガスまで行った意味がなくなりますし」

──ATTとエクストリーム・クートゥアー、どのような違いがありましたか。

「施設面で充実しているのはATTです。どちらもメガジムですが、ATTは上に宿泊施設があったり、カフェまで揃っています。サウナや水風呂なでも完備されています。ただし、エクストリーム・クートゥアーは同じストリートにUFC PIがあってUFCファイターはエクストリーム・クートゥアーで練習をして、PIに行って飯を食って体のケアができます。そしサプリメントを補充してもらって帰る。それが全て無料でできる。

パーソナルトレーニング、治療もフリー。朝から晩まで三食、選手の体のことを考えられた食事が用意されています」

──ベガス在住の選手でなくても、定期的にボディチェックがあって個々にあったサプリメントの支給を受けるそうですね。

「データが残っていて、何が必要かとか全て教えてもらっていました。そりゃあ、UFCファイターはラスベガスでファイトキャンプをしますよね。これはATTにはないです。めちゃくちゃ充実した保障で、アジアの選手だってラスベガスに行きますよ」

──絶望的な気持ちになってしまいますね……。

「えっ? あぁ、UFCファイターでないと……ですね。それは僕も感じました。この差をどう埋めろっていうんだって(笑)。こんなに手厚いサポート、保障がある。あのアドバンテージは凄まじいです」

──おかしなクスリに手を出すなということだと思うんです。

「そうですね。それもありますよね」

──そういうなかでエクストリーム・クートゥアーで得た手応えというのは?

「何か一つの項目が、ドーンと伸びたということはないです。局面のディティールを詰めていく、そういう地味な作業をしてきました。おさらいですね。特に新しいテクニックを教わって『面白いっ』っていうようなATTの時のようなことはなかったです。

ただ寝技のコーチがジェイク・シールズで、ベーシックなことを丹念に何度も繰り返すんです。そして『ここに隙間がある。もっともっとタイトにしろ』とか言ってもらえて、細かいディティールを詰めてきました。だからATTとは違う意味で、凄く役に立ちました」

──練習して面白い選手はいました。

「なぜか、ずっとパッチー・ミックスがスパーリングパートナーに指名してくれて。週に2回のスパーリングの日は必ずパッチーとスパーをしていました。あの極め、ギロチンはヤバいです。初見だと、やられてしまいます。シングルに入らせて、マルセロチン。あれは元谷君の気持ち、分かりました(笑)。いや、充実していましたね。

ただラスベガスでやってきたからって、どうこうっていう試合じゃないですけどね。今回の試合は」

──その通りですね。

「それに最初に言いましたが、安藤君に勝ちたいとかじゃないんです。やり切りたい、自分を出し切りたい。自分のためだけのモチベーションではもう頑張れなくて。応援してくれる人に喜んで欲しいですし、ずっと僕の試合を見てくれている人に成長しているなって思って欲しい」

──それでも勝利を手にするために、何をしないといけないと思っていますか。

「勝つために……特別にすることではなくて、良いコンディション、良いメンタルで今までやってきたことを出すだけで、勝てると思っています。何も特別なことをする必要はない。100を110にするのではなく、80点以下にならない仕上がりで行こうと思います」

──それで凄く強い岡田遼を見ることができれば、もっと岡田選手の試合が見たくなるのが世の常です。

「本当ですか!!」

──世の常というか、私個人ですね(笑)。今日のスパーリングを見ていても、自分は総合力でMMAを勝つという意見は実はあまり信用していなくて。やはりレスリングが強く、打撃で勝てる人がMMAは強い。そういうなかにおいて、岡田遼は回転しているなと感じました。

「嬉しいです(笑)。それを確認するための試合です。どれくらい試合でできるのか、自分で自分を試す試験です。そして──修斗愛を見せます」

──しっかりとまとめてもらってありがとうございます(笑)。

「アハハハ。鶴屋怜に頭から落とされていますけどね(笑)」

■視聴方法(予定)
3月21日(日)
午後6時30分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■対戦カード

<修斗世界バンタム級王座選手権試合/5分5R>
[王者]岡田遼:61.1キロ
[挑戦者]安藤達也:61.1キロ

<ウェルター級/5分3R>
西川大和:76.6キロ
山田崇太郎:77.3キロ→77.1キロ

<バンタム級/5分3R>
石井逸人:61.0キロ
石橋佳大:61.2キロ

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治:60.8キロ
ダイキ・ライトイヤー:61.0キロ

<フライ級/5分3R>
関口祐冬:57.0キロ→56.7キロ
宮地友一:56.5キロ

<バンタム級/5分2R>
Lyo’o:61.2キロ
齋藤奨司:61.0キロ

<フライ級/5分2R>
大竹陽:56.6キロ
山内渉:56.5キロ

<フライ級/5分2R>
内田タケル:56.5キロ
佐々木駿友:56.4キロ

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BELLATOR LFA LFA122 MMA MMAPLANET Special UFC UFC270 カルロス・モタ ケイ・ハンセン ジェイク・シールズ ジャスミン・ジュスダヴィチェス ダニー・サバテーロ チャールズ・ジョンソン 水垣偉弥

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:1月:ジョンソン✖マタ「UFCに行くためにMMAが変わる」

【写真】正規王座のベルト、暫定王座獲得時のベルト、暫定王座防衛時と3本のベルトを持つ。毎回ベルトを創るって、凄い (C) LFA

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、水垣偉弥氏が選んだ2022 年1月の一番は1月21 日に行われたLFA122からLFAフライ級選手権試合=チャールズ・ジョンソン×カルロス・モタ戦について語らおう。


──水垣さんが選ぶ1月の一番、どの試合になるでしょうか。

「LFAフライ級選手権試合のチャールズ・ジョンソン×カルロス・モタの一戦ですね」

──おお、UFCへの登竜門でベルトが懸かった一戦で王者ジョンソンが最後は殴り勝った形でした。この試合を選んだ理由というのは?

「まさに、そこに関してなんです。コンテンダーシリーズでもそうですが、LFAもUFCから声がかかるためのMMAのスタイルというモノが出来上がっているように感じられます。

UFCと契約をするためにはただ勝つだけでなくはなく、プラスアルファが求められています。そのいう空気の中で、FAのタイトル戦やコンテンダーシリーズでは、テイクダウンからコントロールに徹する選手は少なくなりました」

──ダニー・サバテーロがTITAN FCで王者になり、コンテンダーシリーズでも勝利もUFCと契約できず、再びTITANの王座防衛もしましたが、最終的にはBellatorを選択しました。

「そういうことですよね。ジェイク・シールズやジョン・フィッチのような攻めをする選手はLFAやコンテンダーシリーズでは見られなくなるかもしれないです。

テイクダウンからコントロールして勝ってもUFCは取ってくれないでしょ──という思考になりますしね。それなら立ってドッグファイトをしようと。そこに関連してジョンソンも割と簡単にテイクダウンを取られますよね」

──差し返して粘ろうという展開ではなかったです。

「ハイ。テイクダウンされてもスクランブルが上手いので問題がないとしているのでしょうけど、スタンドの打撃戦の最中もテイクダウン・ディフェンスの意識は高くなかったです。倒されたとしてもモタもUFCを狙っているので、懸命にトップコントロールはしてこない。そういう風な選択はないとして、簡単に下になってもスクランブルに持ち込みやすいですから。

互いに漬けないという認識の下、スタンドで戦っていますよね。特にスクランブルが強い選手は、なおさらテイクダウンされても立てるという腹積もりで戦っている。この試合もそれが顕著で、MMAが変わったなと思いました」

──確かに私なども見ていて、何かスッキリしない打ち合いだったのは、そういうことだったのですね。

「彼らの試合はUFCへ行くためのスタイルというか……。LFAやコンテンダーシリーズは、倒されても抑えられないから立てば良い。だから思い切り打撃でアピールするというMMAになったんだと」

──ジョンソンが殴られても殴るというスタンスで試合をしていました。

「それもモタがそこまで打撃に力がないからできる戦いだったはずです。打撃に関しては差がありました。ただしジョンソンは本来、打撃一辺倒でなく違う選択ができる選手なんです。僕は彼もことをMMAファイターとして、打撃だけでなく何でもできる強い選手だと思っていました。

スクランブルでもアナコンダやダースという攻め方もあるにも関わらず、打撃戦に戻るチョイスが多かったです。ジョンソンはそこだけでなくても強い。興味深い選手のはずです」

──その違和感は本当に分かります。選択肢が多いMMAなのに、その選択肢を捨てて打撃戦をする。だから、こういうとアレなのですが、自分はこの試合がエキサイティングで手に汗握るものではなかったです。

「それは分かります(苦笑)」

──水垣選手は打撃が得意な選手でした。北米でも前に出て、パンチを打って勝つ。ただし、それはテイクダウンをされないで殴らないといけない。だから大学のレスリング部へいって、レスリングを学ぶという努力をした。

「そうですね(苦笑)」

──そうすると、テイクダウンを取れるようにもなりました。

「僕の場合はテイクダウンが取れた時は抑えて、漬けていましたしね。スクランブルをさせないために、スペースを与えていなかったです。打撃とテイクダウンをしたら漬ける。その2つの軸で戦っていました。ただし、LFAやコンテンダーシリーズでは漬けて勝っても先がない。MMAが変わりますね。同時に彼らがああいう試合で勝ってUFCにステップアップをしたら、あのままのスタイルだと勝てない。スタイルを変えないと勝ち残れないので」

──とはいっても最近はUFCでも、このタイミングでブレイクが掛るのかという試合もあります。

「この間のUFC270のジャスミン・ジュスダヴィチェスとケイ・ハンセンの試合とかそうでしたよね。下になっていたハンセンがハーフバタフライから、クローズドを取った時にブレイクでスタンドに戻ることができました。エルボーとか受けて、立ち上がることができなくて両足を閉じたのに、ブレイクでスタンドに戻れた」

<この項、続く>

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BELLATOR PFL ジェイク・シールズ レイ・クーパー3世

PFL 2021#10:ウェルター級決勝戦・レイ・クーパー3世 vs. マゴメド・マゴメドケリモフ

日本でも活躍したハワイのレイ・クーパーの息子・レイ・クーパー3世。2018年のPFLでは元Strikeforce王者で大本命のジェイク・シールズを2度破り決勝に進出したが、マゴメドケリモフのギロチンで一本負け。2019年は決勝まで勝ち上がり、2Rパウンドで100万ドル獲得。今年もリーグ戦を全勝で勝ち上がると、準決勝で元Bellator王者ローリー・マクドナルドに判定で完勝して決勝進出。

クーパーとは2018年以来の再戦となるマゴメドケリモフ。2019年も準々決勝で勝利し、同日に行われる準決勝でクーパーとの対戦が組まれていたが、体調不良により棄権。今年はリーグ戦の初戦を欠場したが、2戦目のワンチャンスで1R一本勝ちして決勝トーナメント進出した。

打撃戦からマゴメドケリモフのローがローブローに再開。パンチで出たクーパーだがマゴメドケリモフが胴タックルからテイクダウン。下からダブルアンダーフックしてフックガードでスイープを狙うクーパーだが、マゴメドケリモフパウンド。下から密着して大きなダメージを防いでいるクーパー。レフェリーブレイク。納得行かない様子を見せるマゴメドケリモフ。間合いを詰めるクーパーだが、パンチで飛び込んだところをかわされる。プレスするクーパー。マゴメドケリモフはロー。ゴング。

1Rマゴメドケリモフ。

2R。プレスするクーパー。マゴメドケリモフ飛び膝。キャッチしてケージに押し込むクーパー。テイクダウン。下からラバーで固定するマゴメドケリモフ。外した。クーパーパウンドを入れつつ一本超えてハーフに。削っていく。肩固めを狙おうとするクーパー。マゴメドケリモフディフェンス。しかしハーフのままゴング。

2Rクーパー。

3R。マゴメドケリモフの右がクリーンヒット。続いてアッパーを打ち込むが、かわしたクーパーがタックル。テイクダウン。しかし押さえ込ませず立つ。マゴメドケリモフがパンチを打ち込み出ていく。ケージ際を紘汰するクーパー。タックル。受け止めたマゴメドケリモフ。首相撲から膝!さらに右がヒット。クーパー動きがない。マゴメドケリモフのパンチを貰っている。組んだがマゴメドケリモフがスタンディングギロチン。放した。マゴメドケリモフの右がヒット。クーパー左右のパンチを振り回しケージ際から脱出。右フックがヒット!さらに追い打ちのパンチでマゴメドケリモフダウン!クーパーパウンド!KO!

クーパー大逆転KO勝ち!

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Interview Pancrase324 ジェイク・シールズ ジェイク・ムラタ ブログ 井村塁

【Pancrase324】井村塁と対戦、ジェイク・ムラタ─01─ほとばしるジェイク・シールズ愛

【写真】なぜ シールズ康大ではなく、ジェイク・ムラタとなったのか──は、マイケル・ジャクソンをマイケルと呼んで、ジャクソンとは呼ばないのと同じ理屈か? (C)PFL&MMAPLANET

17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase324で、ZSTバンタム級王者のジェイク・ムラタが井村塁と対戦する。

2014年にパンクラスでプロデビューしたジェイク・ムラタは、修斗、DEEP、ネクサス、そしてZSTなど様々な舞台を渡り歩いてきた。当初は本名の村田康大として戦っていたが、2017年10月のDEEP名古屋大会から現在のジェイク・ムラタに改名。リングネームの由来は、憧れのファイターであるジェイク・シールズだ。

インタビューの中でも、ほとばしるジェイク・シールズ愛――そこに、ジェイク・ムラタの格闘技観が存在した。


――試合を1週間後に控えてのインタビューとなりますが、ムラタ選手はツイッターの更新頻度が高いですね。

「アハハハ。主に試合の宣伝のためですね。プロモーターさんがいて、僕たちの試合があるわけじゃないですか。だから今回の試合が決まってからですけど、ちゃんと仕事として意識していこうと思いました。毎日1回は必ず、練習で写真を撮ってツイートしようと」

――夜の練習時間以外でもツイートがありますが、昼は別のお仕事をされているのですか。

「昼間は会社員として働いています。仕事の隙間時間にツイートしていますね」

――そうだったのですね。朝や昼に練習風景がツイートされているので、どんな勤務体系なのだろうかと、ふと思いました(苦笑)。

「平日の日中は会社の仕事があるので、昼間の出稽古は土日だけですね。最近はZEEKジムさんにお世話になっています」

――ZEEKジムというと、石橋佳大選手が所属しているジムですね。

「ここ3~4年、石橋さんにはお世話になっています。練習を通じて、すごく刺激を受けていますね。石橋さんが試合で勝つと、自分が試合で勝ったかのように嬉しいですし。僕が勝った時は、石橋さんも自分のことのように喜んでいる――と表情を見て、そう勝手に思っています(笑)」

――なるほど(笑)。話をムラタ選手に戻しますが、ジェイク・ムラタというリングネームは、ジェイク・シールズにあやかっているのですか。

「はい。リングネームについては……まず大学を卒業してから東京で就職したんですが、その会社はすぐに辞めてしまって、アルバイトしながら、本名の『村田康大』で試合に出ていました。でも勝ったり負けたりで、一度見切りをつけて就職したんです。それが就職した会社では思ったより残業も少なくて、格闘技を続けられる環境だったので、心機一転リングネームを変えて試合に出ようと」

――そこでリングネームをジェイク・ムラタにするほど、ジェイク・シールズのファンだったのですね。

(C)EXC

「ジェイク・シールズ歴は長いですよ。17歳で格闘技を始めた頃からなので、もう10年になります。

最初はYouTubeの動画で見ました。ELITE XCのポール・デイリー戦とか、よく見ていましたね」

――ジェイク・シールズのどのようなところが好きなのですか。

「ジェイク・シールズはレスリングベースですけど、自分も柔術では潜るタイプだったので、動きがとても参考になりました。今のファイトスタイルはジェイクっぽくないねって言われますけど……」

――そうなのですか。

「僕は今、テイクダウンしてから抑え込みではなく、バックテイクを狙うんですよ。それでも今、昔の試合を見ても参考になりますね。当時は分からなかったことが、今見ると気づくことも多くて。当時は単にシングルで組んでいたものかと思っていたら、しっかりハイクロッチで倒していたりとか。……ジェイク・シールズって、もう試合はしないのでしょうか?」

――2018年10月、PFLでのレイ・クーパー3世との試合を最後に、MMAでは戦っていません。

「ジェイク・シールズのSNSを見ていても、もう試合はなさそうですよね」

――今もジェイク・シールズのSNSをチェックしているのですか! 完全にファンですね。

「もちろん英語で書かれているんですけど、だいたいの雰囲気で感じ取っています。あぁジェイクが女性ファンと絡むんだ、とか(笑)」

――では、ジェイク・シールズの個人的ベストマッチは何でしょうか。

「……それは、ファイターとしてのベストマッチですか? それともジェイク・シールズという物語に関するものですか?」

――「ジェイク・シールズという物語」という表現に、とても興味がわきます(笑)。その前に、まずはファイターとしてのベストマッチからお願いします。

(C)DAVE MANDELL

「ベストマッチは、ジェイソン・メイヘム・ミラー戦ですね(2009年11月、ストライクフォースでジェイク・シールズが判定勝ち)。

ああいうグラップリングマッチが好きです」

――そして、「ジェイク・シールズという物語」という見地からベストバウトを語ると……。

(C)NAOKI FUKUDA/WOWOW

「ジェイク・シールズという物語でいえば、UFC2戦目でGSPと戦った時ですね」

――2011年4月、GSPが判定勝ちで6度目の王座防衛を果たした試合ですね。

「UFCがメインストリームとなってからも、ジェイク・シールズは別の大会に出ていて、勝ち続けることで『GSPに勝てるのはコイツしかいないのでは?』と言われていた。そしてUFC初戦でマーティン・カンプマンに勝ち、2戦目でGSPに挑戦する。ジェイク・シールズは『GSPに対して秘策がある』と言っていたけど、結果はジャブを突かれて潰され、判定で負けました。そんな展開まで含めて、ジェイク・シールズって美しいな、と思うんです」

――……。

「あとレイ・クーパーに勝って修斗のベルトを獲得していましたけど、(2004年7月)、十数年後にレイ・クーパーの息子(レイ・クーパー3世)に負ける。そういうストーリーも好きなんです」

――とにかくジェイク・シールズ愛が凄いですね。

「僕もMMAをやるうえで、『海外で戦いたい』という目標があります。ジェイク・シールズがUFCに出る時、『最後の大物』と言われたように、僕も『最強の外国人選手』みたいな形で」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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JJ Globo Report SUG14 ジェイク・シールズ ブレント・プリマス ブログ

【SUG14】元ベラトール世界ライト級王者プリマスが、オーバータイムで腕十字を極めシールズを下す

<5分1R>
ブレント・プリマス(米国)
Def. Overtime by 腕十字
ジェイク・シールズ(米国)

一回り大きく見えるシールズが、ケージにプリマスを押し込む。体を入れ替えたプリマスが離れる。これがMMAマインドのグラップリングか、立ちレスが2分続く。プリマスが押し込む形でクリンチも自ら離れ、試合は残り半分の時点でシールズが引き込む。足を捌いてパス狙いのプリマスに対し、シールズがハーフガードで右腕を差す。

そのシールズの右肩に頭を置いて上体を殺したプリマスはスクランブルも潜りも許さない。半身のシールズはついにパスを許すが、残り試合タイムは40秒。シールズは最後の5秒で足を戻し、タイムアップに。両者揃ってオーバータイムを頭に入れた終盤戦のようだった。

コイントス後、シールズがシートベルトを選択。四の字フックのシールズのキープは1分を越え、プリマスにエスケープの気配は感じられない。シールズも背中を取ることに専念するように、2分のオーバータイム中バックを制し続けた。

後攻めプリマスは一本狙いでスパイダーウェブを選択。奥にある右腕を取られている左手でクラッチしたシールズだが、プリマスはその右腕の腕にヒザを置いて左腕を伸ばしかかる。立ち上がったシールズは、プリマスの肩抜き後転に反応して前転でエスケープを図る。しかしプリマスはシールズを仰向けにすると同時に、左腕を伸ばしタップを奪った。


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JJ Globo Preview SUG14 ジェイク・シールズ ブレント・プリマス ブログ

【SUG14】BellatorファイターがUFC Fight Pass登場。SUGで元ライト級王者プリマスがジェイク・シールズ戦

【写真】このゴゴプラッタが印象深いプリマス (C)BELLATOR

31日(日・現地時間)に開催されるSubmission Underground14。5✖1R+オーバータイム制が適用されたサブオンリー大会はメインでクレイグ・ジョーンズ✖ヴァグネウ・ホシャが組まれているが、セミも非常に興味深い対戦がマッチアップされている。

それがジェイク・シールズ✖ブレント・プリマスの顔合わせ。修斗、ROTR、Strikeforce、UFC、WSOF、そしてPFLで活躍した元祖柔術とレスリングの融合=アメリカン柔術の担い手ジェイクと、元Bellator世界ライト級王者の対戦。Bellator契約下のファイターがUFC Fight Passに登場するのも同大会のホストで──UFCとBellatorの両大会で解説者を務めるチェール・ソネンのパワーというところか。


ジェイクは2018年10月のPFLを最後にグラップリングに専念しており、この18カ月で実に10戦目の組み技戦となる。SUGには3度の出場で、前回はリッチー・マルチネスに腕十字で敗れている。どちらかといえばサブオンリーよりもポイント有りで力を発揮しそうなドミネイター・タイプのジェイクだが、オーバータイムを考慮にいれつつ、ストラテジーを立ててくるのか楽しみだ。

一方、グラップリングの印象のないプリマスだがベースは柔術で、黒帯を巻いている。またMMAで挙げた10の勝利のうち一本勝ちは半分以上の6つで、RNCおよびフェイスロックが5度のフィニッシュがあり、バックを制してからのチョークが必勝パターンという想像に難くない。ただし、そんなプリマスがサブミッションで最もインパクトを残したのは、昨年5月のベラトール・ユーロシリーズでのティム・ワイルド戦だ。開始早々に打撃を効かされて下となったプリマスは、ワイルドにゴゴプラッタを極めて一本勝ちしている。

ジェイクもトップコントロールの印象が強いが、実はハーフからの潜りスイープやワキを差して立ち上がって上を取るリバーサル系の動きも使いこなしている。5分間の短期決戦&オーバータイム──で、どれだけ積極的に動きつつミスを犯さないか。下の選手の方が仕掛けが多いともいえるサブオンリーで、真価を発揮するのはジェイクかプリマスか、気になるところだ。