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【CJJW2023#02】コンバット柔術ワールズ、バンタム級。掌底有りルール、世界の猛者に挑む高橋SUB雄己

【写真】須藤拓真を相手に、掌底もまま入れる練習をしていた高橋(C)MMAPLANET

30日(日・現地時間)メキシコのビーチリゾート地であるプラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで行われるCombat Jiu-Jitsu Worlds2023 The Bantamweightsに高橋Submission雄己が出場し、その模様がUFC Fight Passにて生中継される。
Text by Isamu Horiuchi

コンバット柔術は、柔術界の革命児ことエディ・ブラボーが考案した大会。やはり自ら創案したサブミッションオンリーのグラップリングであるEBIに寝技状態における掌打を加えたルールで、グラップリングとMMAの中間的な競技形態だ。


選手としては柔術とグラップリングの専門家としてキャリアを築いたブラボーだが、指導者&技術開発者としては常にMMAを念頭に置いていた。代名詞であるラバーガードも、距離を潰して相手の打撃の威力を殺しながら相手を極める技術として創り上げたものだ。そんなブラボーの思想を踏まえると、MMA進出も視野に入れたグラップラー達が、打撃が許された状況下で寝技の技術を磨くことのできるこのルールの開発は必然だったといえる。

(C)ESTHER LIN

エディがコンバット柔術を公の場で公開したのは2012年5月20日。

LAのクラブノキアで開催されたCAMO(カリフォルニア・アマチュアMMAオーガニゼーション)が開いたアマMMAの大会のでのこと。この日、10thPLANETのエリック・クルーズとKINSA MMAのクリス・ゴンザレスの間で3分3R、掌底ではなくMMAグローブ着用でスタンドの打撃は一切禁止というルールで実施された。

本来はプロとしてアスレチックコミッションの認可を受けようとしていたエディだが、アマチュアでしか許可が下りなかった故のCAMOでのお披露目となった。さらに試合タイムもエディが所望した10分1Rでなく、コミッションは3分3RというアマMMAのレギュレーションをコンバット柔術に当て込んだ。

当時、エディはトップ柔術家がMMAへステップアップを果たす前のワンクッション──MMAと柔術の架け橋となる戦いこそコンバット柔術にコンセプトとしていた。その後、2017年のEBIで掌底&10分1Rという形でコンバット柔術が導入されて以来、数々の強豪グラップラーやMMA選手が参加して規模拡大を続けている。

(C)DAVE MANDEL

2019年5月のCBJJWフェザー級Tに所英男が出場。

2回戦でヘスース・アルビナのマルセロチンで一本負けも、日本との交流を強く望むエディは翌2020年3月のフェザー級では所だけでなく今成正和も招聘した。ここでも所は2回戦で、今成は準決勝で共に優勝者のトム・ヘルペンに一本負け。また、昨年12月のチーム戦Team Duelにはチーム・アルファメールのメンバーとして田中路教が出場したが、Bチームのイサン・クレリンステンに一方的に攻め込まれ続け、辛うじてドローに持ち込んでいる。

日本トップの組技系MMAファイター達でも容易にトップに食い込めないほど、コンバット柔術の出場選手達のレベルは高い。間違いなく海外組技メジャーイベントの一角を占めるこの大会に挑む4人目の日本人となる高橋は、24歳の若さにして日本屈指の足関節の知識と技術を誇る。

昨年6月に英国で行われたPolaris 20で判定勝利し、また今年2月26日にはフィラデルフィアのFinishers Kombat 04ではラミロ・ヒメネスを内ヒールで21秒殺。この実績が評価されて4月にはNY州のEBIルール大会、Emerald City Invitational 06への参戦権を得たものの、なんと搭乗した飛行機のトラブルで無念の出場断念。それでもこうして再びメジャー大会から声がかかるのだから、海外におけるその評価と期待の高さが伺われるというものだ。

強豪がズラリと顔を揃える今大会。

優勝候補として外せないのは、一昨年のバンタム級トーナメントを制した現同級王者のエライアス・アンダーソンだろう。米国BJJ界黎明期の黒帯取得者の一人であり、1999のUFC 22でジョン・ルイスと戦ったこともある父ロウェルの下で幼少時から柔術に親しんできたアンダーソンは、どこからでも積極的に極めを狙ってゆくダイナミックな戦い方を身上とする。立ち技でもアームドラッグ等を積極的に仕掛け、足関節の攻防や自ら下になっての首狙いも厭わない。そして何より、上からも下からも仕掛けるファーサイドへの腕狙いの切れ味が超一級品だ。

前述のトーナメントでは下では誰からもパスを許さず、上のポジションではラバーガードの達人ベン・エディからもパスを奪っている。さらにエスケープ力と極め力の双方に秀でており、準決勝ではエディ&決勝では前王者のアラルコンにOTで競り勝っている。

昨年12月のコンバット柔術大会のスーパーファイトではユライア・フェイバーと対戦し、通常体重よりも重いウェイトだったにもかかわらず五角以上に渡り合い、OTで腕を極めて勝利している。全ての局面に強い万能型グラップラーだ。

ちなみにこのアンダーソン、2020年のフェザー級T今成正和に足を極められて敗退している。今成の弟子の足関節師である高橋との再戦が実現したら、リベンジ戦としてのストーリーも楽しめることとなる。

アンダーソンの対抗馬一番手は、2019年コンバット柔術バンタム級世界王者のリチャード・アラルコンか。NCAA Division 1 という強力なレスリングベースを持ち、腕十字の名手ジヴァ・サンタナの弟子であるアラルコンは、2019年にコンバット柔術バンタム級トーナメントを制し、さらにADCC世界大会にてジアニ・グリッポに勝利したことで一躍名を挙げた。

一昨年の大会におけるアンダーソンとの決勝でも、OTの第一ターンではチョークを深く食い込ませアンダーソンを大ピンチに追い込んでおり、第3ターンで腕を取られて逆転負けを喫したものの、コンバット柔術史上に残る名勝負を繰り広げた。この時を含めアンダーソンとはこのルールで2度対戦し、いずれもOTで腕を取られて敗れているだけに、今回こそと期するものは大きいだろう。

そのほか、Bellatorやダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズに出場したMMAファイターにして、現在10th planet グリーンヴィル支部を主催するマニー・ヴァスケス。

今年4月、高橋が出場できなかったECI 06において優勝候補のエステヴァン・マルティネスをOTで下してベスト4に進出したガブリエル・ダフロン。

一昨年のコンバット前回大会1回戦にて、そのダフロンからOTでチョークを極めて勝利したザック・シュナイダー(次戦でアンダーソンの腕十字に本戦一本負け)、UFCでの3戦を含めてMMA戦績12勝2敗のジョセフ・モラエス等、強豪が多数エントリーしている。

高橋自身はアンダーソンよりも、ヴァスケスやダフロンを警戒するという発言もあり、寝技に対応できるフィジカル系グラップラーがこのルール下においては優位に立つという見方も成り立つ。

ともあれ掌打による顔面打撃ありの状況下で、優勝するには4試合を勝たねばならないという過酷なトーナメントだ。

そのなかで、もう一人注目を集めているのがBチーム所属の17歳、ドリアン・オリヴァレズだ。今年8月にはUSAレスリングフォークスタイル・ナショナルズのジュニア138パウンド以下級も制した全米トップクラスの高校生レスラーのオリヴァレズは、Bチーム所属で紫帯を保持するノーギグラップラーでもある。

昨年12月のコンバット柔術Team Duelでは、青帯にしてBチームのメンバーとして出場。初戦はテイクダウンからパス、ノース&サウスチョークで圧勝し、決勝のTeam 10th planet戦でもレスリング力で圧倒的に攻め込むが、極めきれずに本戦を引き分けた。チーム戦の決着が代表同士によるOT戦(双方が相手チームの代表を選ぶという変則ルールだ)にもつれ込むと、相手チームから指名されてしまい、OTにおける経験不足を突かれて敗れ、チーム優勝を逃している。

が、前回の試合では弱点となったOTにおけるエスケープ力も、その身体能力と若さからして短期間で飛躍的に向上している可能性がある。12月に見せたポテンシャル、年齢、練習環境、レスリングの実績を考えれば、この大会が将来のADCC世界王者候補とすら言えるこの若者の初ブレイクの舞台となる可能性は決して少なくないだろう。

この凄まじいメンバーの中に、高橋は単身日本から殴り込みをかける形となる。以前プロ修斗でも2度にわたり見事な一本勝ちを収めているだけに、掌打ありの寝技に戸惑うことはないだろう。OTに持ち込まれてしまうと経験的にもスタイル的にも不利は免れないだけに、打撃が許された状況を最大限に活かしての快進撃に期待だ。

■視聴方法(予定)
7月31日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

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JT・トレス MMA MMAPLANET o SOGI UNRIVALED UNRIVALED02 YouTube アンドリュー・タケット キース・クリコリアン コール・アバテ ジアニ・グリッポ ジョシュ・シスネロス ジョセフ・チェン ディエゴ・オリヴェイラ デミアン・アンダーソン 岩本健汰 青木真也

【SOGI】岩本健汰がメインで、キース・クリコリアンを相手にSOGIウェルター級王座防衛戦!!

【写真】今や岩本、アンドリュー・タケット、ジョセフ・チェン絡みのグラップリングは、どれも超楽しみでならない (C)MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ニューヨーク州ホーポージにある10th Planet ロングアイランド道場にて、SOGI(Submission Only Grappling Invitational)主催の「Cinco de Mayo: Iwamoto vs Krikorian」 が行われる。
Text by Isamu Horiuchi

イベント名にあるように、この大会のメインには岩本健汰が出場し、強豪キース・クリコリアン相手に自身の保持する同団体ウェルター級タイトルの防衛戦を行う。グラップリングの本場北米の大会において、日本人選手の試合がメインイベントとしてフィーチャーされるのは、2013年6月9日に行われたMetamrois02のクロン・グレイシー✖青木真也以来、実に9年11カ月振りの快挙。

さらにイベント名に日本人選手の名前が入るのは前例にないことだ。誇張抜きに、日本グラップリング界における歴史的快挙と呼べるこの試合の見所を紹介したい。


SOGIは、2019年から10th Planet ロングアイランド支部が母体となって開催されているグラップリングイベント。一流選手を招待した階級別の王座決定トーナメントやスーパーファイト、一般の参加者向けの初心者や中級者の部の試合も行っている。10th Planet支部だけあり、ルールは当然総帥エディ・ブラボーが発案したEBIルール(本戦はサブミッション・オンリーで、決着がつかない場合はオーバータイム=OT)が採用され、本戦の試合時間は10分だ。

ちなみに今回の大会名のCinco de Mayoとはスペイン語で5月5日を意味し、1862年にメキシコ軍が侵略を試みたフランス軍を撃退したことを祝う日だが、メキシコ本国よりも米国在住のメキシカンの間で重視されているようだ。もっともこの大会が行われるのは現地の5月6日であり、このようなアバウトな大会名の付け方も面白い。

さて、岩本は昨年のADCC世界大会77キロ以下級に出場。2連覇中の優勝候補筆頭だったJT・トレスと初戦で当たり、延長レフェリー判定で敗れたものの、シングルレッグで最初にテイクダウンを奪ったことでその存在を世界に知らしめたのは記憶に新しいところだ。

この大健闘から3ヶ月後の12月、岩本はSOGI主催の大会のウェルター級16人トーナメントに出場。他に有名選手がいなかったこともあり、4試合ともトップゲームで圧倒的な強さを見せて優勝を飾った。初戦と決勝戦は相手に粘られてOTに持ちこまれたものの、どちらもまず相手の攻撃からエスケープを果たした後、自分の攻撃のターンでバックからのチョークを決めて勝利し、SOGI同級王座に就いた。単身本場で戦い、自らの腕一つで名を為す。まさに唯一無二の日本人ノーギグラップラーが岩本健汰だ。

相手のクリコリアンは、ブギーマンことリッチー・マルティネスが率いる10th Planet サンディエゴ所属の軽量級トップグラップラー。昨年のADCC世界大会に向けた東海岸予選では、66キロ以下級準決勝でジアニ・グリッポにチョークで一本勝ちを収める等6試合を勝ち抜くも、決勝でコール・アバテに0-10で敗戦。

続く西海岸予選では、決勝でジョシュ・シスネロスを内ヒールで仕留めて7試合を勝ち抜いて世界大会出場を決めた。世界大会では、3位入賞したパトことディエゴ・オリヴェイラにストレートレッグロックを極められて初戦敗退としている。

そのクリコリアンは、今年3月のSOGI大会にて12月に岩本と決勝で戦ったアンドリュー・ソラノとワンマッチで対戦。引き込んで得意のニーシールドを作ると、下から足を取って崩し、3分少々でバックからのチョークを極めてみせて今大会における岩本への挑戦権を得た。

大会メインイベントに相応しい、世界レベルのグラップラー同士の好カードとなったこの試合。両者とも全局面で優れた技術を持つ万能型選手だが、戦い方は少し異なる。かつて岩本は下からの足関節狙いを主体に試合を組み立てていたが、現在は上からの攻撃を重視する。

日本でMMA選手たちと練習して強化したテイクダウンに加え、テキサス州のBチームにてトップゲームの最新技術をアップデート。上から左右に角度を付けて動き、重いプレッシャーをかけ続けて相手の足を疲弊させ、最終的に上半身を制する術に磨きをかけた。こうして相手を制圧する戦いが、現在の岩本の形だろう。

対するクリコリアンも、もともとレスリング出身だけあって立ちの攻防を恐れず挑む選手。スナップダウンやアームドラッグ、シングルを積極的に狙う場面もしばしばだ。が、引き込みがマイナスにならない状況では自ら下になり、ニーシールド等から積極的に相手の足を狙ってゆくことが多い。前述のADCC西海岸予選でも、7勝のうち3勝は内ヒールによるものだ。

体格に勝る岩本からテイクダウンを奪うのが難しいと見た場合、クリコリアンの方から引き込んでくる可能性は大いにある。その時には、岩本がそのトップゲームをもってクリコリアンのガードワーク、あるいはシールド&フレームを突破できるかが最大の見所となる。

ここで特筆すべきは、ADCC西海岸予選準決勝における、クリコリアン対デミアン・アンダーソンの試合内容だ。岩本が学んだBチームの主要メンバーの一人であるアンダーソン相手に引き込んで足を効かせたクリコリアンは、左右に動いて足を捌きにかかるアンダーソンにパスを許さず、下から足を絡めて得意の足関節で攻撃、最後には崩し切って迅速のバックテイクを決めて快勝したのだ。

果たして岩本は、最先端のパスガードの使い手をも凌駕するクリコリアンの足を捌き切り、制圧することはできるのか。もし今回、クリコリアンを完全に押さえ込むかバックを制する場面が見られたならば、それは岩本が世界の頂点にさらに近づく大いなる一歩と考えていいだろう。

その上さらに岩本が本戦で一本を奪うようなことがあれば、階級差こそあれ快挙と言える。ノーギの本戦10分間にて、世界トップグラップラーを極めるのは至難の業だからだ。逆の言い方をすれば、万能型ハイレベルグラップラー同士によるこの試合、どちらが優勢に進めようが試合がOTにもつれ込む可能性は大いにある。

もしそうなれば、昨年11月にSOS(サブミッション・オンリー・シリーズ)のミドル級トーナメント出場した際に、決勝で自分より遥かに体格で勝る相手を本戦で圧倒しながら極めきれずにOTで敗れた岩本より、おそらく常日頃からOTの研究をし、現にエステヴァン・マルティネスのような強豪にOTで勝利したこともあるクリコリアンの方が有利という見方もできる。

そう考えると今回の岩本には、OTを避けるためどこかで普段の自分のスタイルを崩し、極めを狙いにゆくという選択もあるのかもしれない。以前足関節師として鳴らしていただけに、それを試みるスキルも十分に持っている。

本人がどのような戦い方を選ぶにせよ、岩本にとってこの試合は昨年のADCC本戦のJT戦、昨年末のノーギ・ワールズと今年2月のUnrivaled02におけるタケット兄弟戦に続き、世界レベルのノーギグラップラーと真っ向勝負する貴重な機会となる。

グラップリング未発展の日本を拠点に、道無き道を一人行く勇敢な若者がさらにステップアップするための大きな糧となることを祈りつつ、この試合を見届けたい。

■視聴方法(予定)
5月7日(日・日本時間)
午前7時00~FLO GRAPPLING

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DEEP DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 DJ.taiki MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC   ジアニ・グリッポ 海外 雅駿介 鹿志村仁之介

【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】DJ.taiki戦前、鹿志村仁之介のNY生活「極めの強さを高める練習を」

【写真】極めの強さを見せるには、そこまでのMMAが必要だ。どう成長しているのか、DJが相手ということで良くも悪くも丸裸にされる(C)MMAPLANET

25日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2023 2ndで、DJ.taikiと対戦する鹿志村仁之介。

キャリア8戦目で、43戦目となるDJと戦うこととなった鹿志村は、この試合の前に2度目のNY海外修行を敢行した。そして、とある柔術家との出会で柔術再開眼──鹿志村のNYでの練習と、DJ戦への自信のほどを語ってもらった。


――2度目のNYでの練習から帰国しました。今回は、どれぐらい向うに滞在していたのでしょうか。

「年末の前からなんで、2カ月……いや3カ月弱ですね」

──練習場所は?

「セラ・ロンゴ・ファイトチームが所属なので、MMAの練習はロンゴ&ワイドマンMMAでやっていました。あと10thPlanet NYCでグラップリング、打撃はネスター・マルテのアルティメットジムNYCですね。打撃は週に2回、クラスに1度参加して、プライベートを1度受けていました。それとNJのカーニチェラMMA、あそこもメッチャ良いジムですね、レスリングが強くて」

──なるほどぉ、誰かさんの練習マップと同じ練習先ですねぇ(笑)。

「アハハハ。全部一緒ですね」

──そして気になるのは10thPlanetです。

「ジアニ・グリッポ選手っていうIBJJF系でも凄く有名な選手のクラスに出ていたら、『プロ練においでよ』といって貰えて、朝のプロ練にも通うようになりました。木曜日以外、月、火、水、金の朝10時からの練習ですね」

──MGから10thPlanetへ。ジアニはどのような柔術をしているのでしょうか。

「めっちゃ、面白いですよ。今、足関節メインの人が多いけど、そっち系じゃなくて。僕、結構MMAグラップリングが得意だから、MMAグラップリングをしにいくんですけど。ジアニはMMAグラップリングも上手というか……」

──モダンの印象が強いです。

「それはメッチャ、上手いです。普通のモダン柔術は絶対的に上手いです。けど、極めが強いんですよ。それがジアニの強味だと思います。バギーチョークからの創りとか、超上手いし」

──そこで鹿志村選手が身につけられるモノは?

「完全に極め力ですね。極めの強さを高める練習をやってきました。前回の試合(※11月12日の雅駿介戦)で、ちょっとバックから1度逃がしているんで。アレではダメで。グラップリングを疎かにしていたと気付きました。それもあってグラップリングの基礎を思い出すかのように、毎日のようにグラップリングをしていました。

米国はMMAファイターでも、極めへの防御力が高いです。MMAファイター皆が知っていて、ちゃんとできます。そういうなかで、僕は極めを磨かないとといけないのでジアニの下に通っていました」

──では打撃の方は? 今時珍しいほど、グラップリングに寄っているスタイルであったことは否めないですが、NYでそちらの方も磨いてきましたか。鹿志村選手は今、スタイル的にあグラップリングが得意なMMAファイターなのか。それともMMAも戦うグラップラーなのか。

「あぁ……まだグラップラーかもしれないです。でもMMAをやれと言われると、MMAをやる自信はあります。ただし、今回はグラップリングを磨いてきました。柔術の試合にも出てみたいし、道着有りもちゃんとやりたいと思うようになりました。また寝技にハマっちゃった感じです」

──その気持ちは、ジアニと練習して芽生えた?

「ハイ、ジアニの強さに驚いて。そういう気持ちになりました」

──そんなグラップリング再開眼を経て、DJ戦。キャリアを通じて、最も経験豊かな選手と戦うことになります。

「そこは意識していないです。ただスパーリングをするような気持ちで、試合をしようと思っています。そのぐらいリラックスして、スパーリングすれば勝てる。それだけ練習してきたという自信はあります。

あまり相手がどうかとか、戦績も全然気にしないです。そこは気にしない、見ないようにしているほうが自分は戦えるので。見たら、意識してしまいます。柔術でも初めての時は勝って、それから意識するようになると勝てなくなった相手とかいて……。相手の動きはチョロッと見ましたが、細かく対策することはないです」

──ここで勝つと上に行けるというような意識も持たないようにしているのですか。

「それは思います。Road to UFCが頭を過っているので、ここは勝たないといけないです。ただ、この選手を越えないといけないとかっていう意識は全くないです。戦ってみないと、本当に強いか分からないし。だから、最初から自分より相手を上位に置いてしまうと、そういう風に見てしまう。だから『同じぐらい』、『やってみないと分からないっしょ』という気持ちでいる方が、試合中も有利に働くと思っています」

──なるほど。ではスパーリングをすれば勝てるという点ですが、どういう部分で成長できていると感じていますか。そして、試合では何を見せたいでしょうか。

「極め力は確実に上がっています。MMAをちゃんとしてきた……相手が打撃できた時の僕のリアクション、位置取りもですね。これまで日本にいてサイドの動きとかなかったです。でも、サイドステップとか米国の新しいMMAを見て、ちゃんと勉強して。MMAが好きになりました。

『あぁ、コイツ。MMAが好きになっているな』と思ってもらえる動きをすると思うので、全体的に見てほしいです。そのなかでも『コイツは極めが強いな』と思ってもらえる試合をします」

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN08 ジアニ・グリッポ チャンネル ハム・ソヒ 平田樹

【ONE FN08】リモート共同会見、ハム・ソヒ戦前の平田樹「勝ってもアンチはもっと増える(笑)」

【写真】笑顔、そして強気の発言が続いた平田(C)ONE

25日(土・現地時間)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night08でハム・ソヒと対戦する平田樹が、23日(水・同)に現地で日本の記者向けの共同リモート会見を行った。

計量失敗から、再び組まれた試合。ハム・ソヒの厳しい言葉も聞かれたなか、試合を直前に控え平田はどのような心境でいるのか。ここではMMAPLANETの質問に対する平田の返答のみを切り取ってお届けしたい。


──お久しぶりです。

「お久しぶりです(笑)」

──質問を2つ。まず、どうですか? この「どうですか」の「どう」が何を指しているのかを考えて答えていただけますか。

「自分的に2個あって。『調子どう?』の『どう』と『試合、どういう感じ』の『どう』だと思うんですけど。いっこはやっぱ計量のことで凄く質問が多いんで。私、相手の選手の『やりたいです』みたいな動画を昨日、視て。結構モチベーションも上がったんで。そこは絶対にクリアできるんで。

あと試合内容的には結構、大差あるって言われているんですけど。自分的にはそんなにないと思っているんで。15分間どんな試合をするのか自分的にも楽しみです」

──で、どうなのということなのですが。

「えぇ……自分的にはグラップリングで仕留めたいです」

──そのグラップリングについて、一つ。ジアニ・グリッポと練習をすると、極めが凄く強くなるという話が伝わってきます。

「あの人のグラップリングは……直接、やっていないんですけど、まぁ凄かったです(笑)」

──手合わせはしていない?

「直接やっていないんですけど、見ていて──なんだろう、止まることなくずっとロールしているような。5分、6分。6分、7分。7分、8分ずっと、ひたすら動きながら次の技、次の技、次の技って。自分にはそれがなくて。それを見ていて凄いなぁというのは思っていました」

──スミマセン、2つと言いましたけど、もう1つ。日本のファンまで敵に回して戦っている自分をどのように眺めることができますか。

「(笑)。ええぇ、でも何だかんだといって皆が見たいのは自分だと思うんで。これだけハム・ソヒは強い、ハム・ソヒは凄いみたいに言われているけど、結局自分の方が視られている数は多いし。自分の方が話題になっちゃうし──っていうのは結構思っています」

──勝てば全てがひっくり返るという言い方もされていますが、この評判は勝つだけでは変わらないという気もします。その辺りは?

「そうッスね。多分、ここで勝ってもアンチはもっと増えると思うんで(笑)。自分的には別に『まぁ、いいじゃん』みたいな(笑)。何とも思っていないです」

──分かりました。ありがとうございます。頑張ってください。

「ありがとうございます」

■放送予定
3月25日(土・日本時間)
午前8時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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ABEMA BELLATOR Finishers Kombat04 Kombat04 MMA MMAPLANET o UFC YUKI アンドリュー・タケット エステヴァン・マルチネス ガブリエル・ソウザ ケネディ・マシエル ザック・エルファルナーニ ジアニ・グリッポ ジオゴ・ヘイス ジャンカルロ・ボドニ マニー・ヴァスケス ヴァラー・ボイヤー 高橋SUBMISSION雄己

【ECI06】高橋Sub雄己、EBIならぬECI=Emerald City Invitationalバンタム級Tに出場

【写真】10thPlanet効果が見られるか── (C)YUKI TAKAHASHI

4月29日(金・現地時間)、ニューヨーク州シセロで開催されるEmerald City Invitational06のバンタム級Tに高橋Submission雄己が出場する。

高橋は2月26日にフィラデルフィアで行われたFinishers Kombat04でラミロ・ヒメネスを内ヒールで21秒殺したばかり。同イベントのバンタム級王座挑戦が約束されたが、より規模の大きなグラップリング大会への出場権を得た。

エメラルドシティとは緑豊かの街を指す言葉で、ワシントン州シアトルがこの名で呼ばれることが多いが、NY州の中央部の商工業都市で冬は豪雪地帯のシラキュースもこの名を用いている。そのシラキュース郊外のシセロで開かれる同大会は、同市にあるエメラルドシティ柔術が母体となっている。


活動2年で5大会=ウェルター級、フェザー級、ミドル級、ライト級、無差別級の16人制Tを実施してきたECIだが、今回は男女バンタム級16人Tが行われ、高橋が出場することとなった。

過去にウェルター級TでPJ・バーチやアンドリュー・タケット、フェザー級ではケネディ・マシエル、エステヴァン・マルチネス、ガブリエル・ソウザ、ジアニ・グリッポ、ミドル級にはジャンカルロ・ボドニ、オリヴィエ・タザら錚々たるグラップラーが出場してきた。

EBIルールが採用され、1回戦から準決勝までは6分、決勝戦は10分というECIバンタム級T。まず注目したいのは2021年ノーギワールド黒帯ルースター級優勝のエステヴァン・マルチネスだ。

ADCC66キロ級世界王者のベイビーシャークことジオゴ・ヘイスとWNOで戦いレフ判定負け、階級的に北米では5キロや7キロ重い階級で戦うのが常で敗北も少なくないが、ECIではフェザー級Tにも出場経験があり、今大会の優勝候補筆頭であることは間違いない。

そのマルチネスにレフ判定で敗れたことがマニー・ヴァスケスも、ある意味注目したいファイターだ。ヴァスケスはキャリア12勝4敗のMMAファイターで、Bellatorやコンテンダーシリーズ出場経験もある。いわばMMAでは高橋より格上となる。

さらにジェイソン・カウチ属するデイジーフレッシュこと、ペディゴ・サブミッションファイティングの新星ザック・エルファルナーニ、2022年ヨーロピアン&パンノーギ茶帯ライトフェザー級優勝のヴァラー・ボイヤーらなどは、要注意が必要な相手といえる。

またFinishers Kombat04で高橋に敗れたラミロ・ヒメネスもエントリーしており、高橋はともかくヒメネスはリベンジの機会を虎視眈々と狙っているだろう。

女子バンタム級にはUFC女子フライ級ファイターのミランダ・メーヴェリックも参戦しており、今後はEBIだけでなくECIも動向を追う必要があるグラップリング大会の一つになるやまもしれない。

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MMA MMAPLANET o UFC ジアニ・グリッポ ダナ・ホワイト マンド・グティエレス ラウル・ロサスJr

【DWCS2022#09】ラウル・ロサスJr、2004年10月8日生まれ。史上最年少17歳でUFCとの契約なるか

【写真】ふてぶてしいのか、幼さが残っているのか──難しい顔立ちのロサスJrだ (C)Zuffa/UFC

20日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDana White’s Contender Series 2022第9週が開催される。

1イベント=5試合のコンパクトな──グローバル人材育成大会となったコンテンダーシリーズ、今回はなんと17歳のファイターが出場する。


マンド・グティエレスと対戦するラウル・ロサスJrは2004年10月8日生まれ、つまりまだ17歳ということになる。15歳でアマMMAデビュー、6連勝後の2021年11月にプロデビュー。プロキャリアは1年未満で5試合連続フィニッシュ、うち4試合が初回勝利だ。

プロ柔術ではエメラルドシティ・インビテーショナルでジアニ・グリッポに延長1本負けを喫しているが、その組み技の能力の高さは見る者を唸らせるモノがある。とはいえ17歳、ネヴァダ州アスレチック・コミッションでプロMMAファイターとしてライセンスが下りるのは18歳からだ。

今回はロサスJrをマネージメントするイリディウム・スポーツ・エージェンシーのジェイソン・ハウス代表が彼の映像をコミッションに送り、ライセンスの発給に取り付けた。

もちろん、ロサスJrが勝利してダナ・ホワイトに認めらられれば最年少UFCファイターが誕生することになる──が、果たして……。

■視聴方法(予定)
9月21日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

<ミドル級/5分3R>
レオン・アリウ(イタリア)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ラウル・ロサスJr(米国)
マンド・グティエレス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
オースティン・レーン(米国)
ヒシャルジ・ジャコービ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ニュルロ・アリエフ(タジキスタン)
ジョシュ・ウィック(米国)

<バンタム級/5分3R>
ロイベルテ・チェベリア(ベネズエラ)
ジャフェフ・フィリョ(ブラジル)

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ABEMA LFA LFA138 MMA MMAPLANET o Progress UFC アイザック・ドーダーライン アライジャ・ジョンズ アリ・ファリアス イアゴ・ジョルジ エド・ソアレス サイモン・オリヴェイラ ジアニ・グリッポ パンクラス ヒカルド・ディアス ブルーノ・ソウザ マイキー・ムスメシ 森戸新士 河名マスト 田中路教

【LFA138】8月5日に田中路教と河名マストが揃い踏み。UFC契約ファイターレベルの猛者と対戦へ

【写真】河名と田中。LFAで戦うことが、既に生き様を見せている(C)LFA&MMAPLANET

27日(月・現地時間)にLFAより8月5日(金・同)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138に田中路教が出場し、アリ・ファリアスと対戦することが発表された。

また同大会には日本から河名マストも出場し、アライジャ・ジョンズと戦うことも決まっている。


昨年11月のヒカルド・ディアス戦以来、実に9カ月振りの試合が決まった。UFCとの再契約を目指し、LFAと契約して渡米した田中にとって、勝利を収めてなお試合が組まれないという状況は予想だにしていなかった。

米国に滞在できるビザの半分を消化してなお、実戦の舞台が巡って来ない状況に田中は、フリーランスになることさえ視野に入れるなかで、ようやくLFA2戦目を戦うことができるようになった。実際、同大会の出場は3週間以上前に確定していたが、対戦相手がなかなか決定しないなか、田中はファリアスと戦うことをツイッターで知ったという。

ラテンと米国の融合=LFAらしさの洗礼を受けているなかで、「今回も強豪を当ててもらえて、米国に来た甲斐があるなと思います。未来を切り開くために頑張ります。おそらくABEMAで放送があると思うので、今回も日本から応援して頂けたら嬉しいです」と、田中はMMAPLANETに意気込みを語ってくれた。

2018年のムンジアルでも準優勝。ジョアオ・ミヤオを準決で下しているのだから、どれだけの実力者か分かるというモノ(C)SATOSHI NARITA

そんな彼が戦うファリアスは、得意とする亀逃げが許されないファイター、いや柔術家だ。

2013年ムンジアル黒帯フェザー級幻の世界王者……アウグスト・メンデス=タンキーニョとファイナルを争った際、アドバン差で勝利を確定させたファリアスは、試合終了の合図を待たずマットの外に出て感情を爆発させた。これを違反行為とされアドバンを献上し、レフェリー判定で敗れてしまう。

自業自得といえば自業自得ではあるが、同トーナメントではイアゴ・ジョルジ、アイザック・ドーダーライン、ガブリエル・モラエス、マイキー・ムスメシ、ジアニ・グリッポも出場しており、この名だたる強豪よりも上の結果を残していることで、ファリアスがどれだけの実力者かは理解できるだろう。

2018年には決勝にマイキー・ムスメシの軍門に下ったものの、準決勝でジョアオ・ミアオに勝利しているファリアス。MMA戦績は11勝3敗で打撃には課題が残っているが、2018年のACBブラジル大会で昨年のコンテンダーシリーズからUFC入りを果たした──パンクラス来日経験もある──サイモン・オリヴェイラに勝利するなど、MMAでの力も絶対的に確かなモノがある。

粗いパンチから組んでテイクダウン及びバックテイクをさせれば、ケージの中が柔術マットの上と同じ状態となる。ゆえにバックを譲って、スクランブルを制す田中にとっても非常に危険な相手になることが想像される。

田中が1試合しか戦えなかった期間、昨年7月のプロMMAデビューから9カ月で5勝1敗と試合をし続けた河名が、早くも北米フィーダーショー・デビューを果たす。日曜日のGladiatorのProgress提供フォークスタイルグラップリング戦で森戸新士を相手に、日本の組み技界の最高峰トータルグラップリングの結晶といえる激闘を2-1で制した河名。事前インタビューを行った時点で、既に今回の試合は決まっていた。

面構えが、すでに怖い(C)LFA

対戦相手のジョンズは、LFAでフェザー級タイトル戦を経験しているファイターだ。昨年3月に現UFCのマチダ・カラテの継承者=ブルーノ・ソウザにスプリット判定負けでベルトを逃したが、ファリアスと並びUFCのプレリミに出る選手と同レベルの力を持っている相手といえる。

世界を見据えてのLFA参戦、強者と戦わないなら出場にも意味はない。またエド・ソアレスLFA代表によると、さらに日本人選手の出場の可能性もあるようだ。そんなLFA140は、田中の言葉にもあるように昨年11月大会に続きABEMAでのライブ中継が口頭では合意に至っている模様だ。

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MMA MMAPLANET o WJJC2022 アンディ・ムラサキ ケネディ・マシエル ジアニ・グリッポ ジョナタ・アウヴェス セルヴィオ・トゥリオ タイナン・ダウプラ トミー・ランガカー ブラジリアン柔術 ホナウド・ジュニオール マテウス・ガブリエル ミカエル・ガルバォン レオナルド・ララ

【WJJC2022】アンディ・ムラサキ、なるかストップ・ザ・独走状態=タイナン・ダウプラ

【写真】50/50ゲーム中に尻を出されたバイエンセがいないなか、誰がダウプラと拮抗した勝負を挑むことができるか(C)SATOSHI NARITA

2日(木・現地時間)から5日(日・同)にかけて、カリフォルニア州ロングビーチのウォルター・ピラミッドにて行われる、IBJJF主催のブラジリアン柔術世界選手権。
Text by Isamu Horiuchi

プレビュー最終回となる第4回は、日本でティーン時代を過ごしたアンディ・ムラサキが黒帯として世界初挑戦に挑むミドル級の見どころを紹介したい。


この階級の大本命は、昨年初出場初優勝を飾ったAOJの21歳タイナン・ダウプラ。オープンガードからの強烈なスイープと、盤石のトップゲームをもちあわせ、その圧倒的な強さは師のハファエル・メンデスを想起させる。昨年に黒帯デビューを果たした後、敗れたのはライト級レビューでも触れた「柔術の神の子」ことミカエル・ガルバォンとの死闘のみ。あとは50戦近くの大半を一本勝ちしており、仕留めきれなかった試合もはっきりと差をつけて勝利している。

今年は、昨年の世界大会決勝を争った──そしてこれまでのダウプラの黒帯キャリアにおいて、唯一接戦の勝利となった──イザッキ・バイエンセが不出場ということもあり、このダウプラこそ男子黒帯アダルト全階級の中でもっとも盤石の優勝候補と言えるだろう。

ダウプラの対抗としては、4月のパン大会準決勝でダウプラにパスを許さない健闘を見せたホナウド・ジュニオールや北欧の極め業師トミー・ランガカーらが挙げられるが、どちらも昨年から今年にかけてダウプラに連敗を喫しており、その牙城を崩すのは困難だろう。

そこで我々日本人が期待をかけたいのが、これが世界大会初挑戦となる22歳の日系ブラジリアン、アンディ・ムラサキだ。

十代の頃を日本で過ごし、やがて渡米してカイオ・テハの教えを受けた後にアトス所属となったムラサキ。昨年のEUG1のトーナメントにて、ケネディ・マシエル、ジアニ・グリッポ、マテウス・ガブリエルという超大物黒帯を三連破して衝撃の黒帯デビューを果たした。特にグリッポ戦では難攻不落と見られたそのオープンガードを完全に制圧してパスに成功、そのままステップオーバーしての三角締めを極めての圧巻の勝利だった。

パワフルかつ鋭いパスガードと極めを中心に活躍しているムラサキだが、現在ライト級の世界のトップを走るAOJのジョナタ・アウヴェスだけには分が悪い。特に4月のパン大会では、見事な戦いで決勝まで進出して雪辱戦に挑んだものの、スイープをもらった後トップをキープされての敗戦。ライバルにはっきり差を付けられての3連敗となってしまった。

今回は階級を上げてのミドル級で世界初挑戦となるムラサキは一回戦を突破すると、4月のパン大会にて一階級上のミディアムヘビー級でクローズアウト優勝を果たしたマニュエル・ヒバマー戦を迎える。重い階級における世界トップにムラサキの柔術がどこまで通用するか、まずはこの試合が紫金石となりそうだ。

ここを越えた後に準々決勝でおそらく待っているのは、同門アトスの先輩の(今回はアトス・インターナショナルで出場する)レオナルド・ララか。ムラサキと当たった場合に戦うのか──どちらかが譲るのかは定かではないが、その先の準決勝で当たるのはランガカーとセルヴィオ・トゥリオの勝者なる公算が高い。

そして決勝まで駒を進めれば、AOJにおけるアウヴェスの練習仲間にして、世界最強のタイナン・ダウプラに辿り着くことになりそうだ。

ムラサキを含めた挑戦者たちは、若くして既にあまりに強大な存在となりつつあるダウプラを攻略することはできるのか。今後しばらくはダウプラ時代が続くことが容易に予想されるだけに、今回はライト級で世界を狙うミカ・ガルバォンに続いて──その牙城に迫るライバルの出現を期待したいところだ。

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MMA WJJC2021 ジアニ・グリッポ ブラジリアン柔術 マルセリーニョ・ガウッシア 嶋田裕太

【WJJC2021】NYに戻って3カ月、嶋田裕太─01─「ユータは強くなる」マルセリーニョとの絆

【写真】NYで結ばれた師弟関係(C)YUTA SHIMADA

9日(木・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われる。

2年振りの開催されるムンジアルに黒帯ライトフェザー級にNYに戻って3カ月が過ぎた嶋田裕太が出場する。2019年に5年の予定でNYに移り住んだ嶋田だが、コロナパンデミックという運命のいたずらに左右され昨年4月に帰国。1年5カ月ぶりにNY、MGでの生活を再開させた彼に、盟友ジアニ・グリッポの不在という現実が待ち構えていた。

それでもMGでの稽古に励む嶋田が、身も心もMGの一員となった背景には、マルセリーニョ・ガウッシアの言葉と人間性に触れたという事実が存在していた。


──NYに戻って3カ月、ムンジアルが今週末に迫ってきました。9月の渡米以降、充実した日々を送ることができていますか。

「1日、3クラス、4クラスに出てタイトに練習してきました。3週間前に1年9カ月ぶりに試合に出て、体重もそのままキープできています。ライトフェザー級まで体重を落としたのが2019年のムンジアル以来だったんですよ。日本にいる間は特に大きくなっていたのですが、2カ月ほどでライトフェザー級の体重を創れました。

体重が大丈夫ということで、練習に集中して取り組めているので、体調的にも精神的にも充実している感じです」

──NYにいることが、自分の人生なんだということでしょうか。

「う~ん、思っていた通りで──自分に一番足りなかったのは練習量なんですよね。これは2年前に来た時も感じていたのですが、日本でも自分のなかではやれるだけやって、体力的にも限界に近いことをやっていたとしても、NYに来て指導をしないで自分のための練習をしていると、練習量は倍ぐらい増えます。結果、自分の成長を凄く感じることできました。

今回もNYに来て3カ月だったのですが、週に5日、土曜日は2週間に1度の練習で20クラスぐらいは出ているので練習量の違いは明白です。いわゆるコンペティション的な練習はパンデミックを経て、減っています。そういう意味では2年前よりも強度は落ちて、ボコられる時間が減ったので、練習量を確保できるようになったんです。そこは前回との一番の違いです」

──強度が弱くなったことは、良いように捉えて良いのでしょうか。

「う~ん、まずジアニ・グリッポが今はいません」

──嶋田選手の一番の練習仲間だったじゃないですか!!

「ジアニは今もニュージャージーに住んでいるのですが、自分自身の練習コミュニティを創ったんです。僕もジアニに誘ってもらって2度ほど、練習に参加したこともあります」

──2度だけというのは?

「それは来た当初だったのですが、ミヤオ兄弟が2人揃っていたり、凄くレベルは高いです。ジアニはスタイル的にもマルセリーニョより、ああいうスタイルの方が良いのでしょうね。正直、ジアニがMGの練習に出ていないのは大きな誤算でした。まぁジアニは僕にも練習に誘ってくれるのですが、マルセリーニョとジアニの仲が微妙で……。それで僕はマルセリーニョと練習することを選択したんです」

──難しい判断ですね。

「2003年にアリアンシがBRASAと分裂した時、マルセリーニョだけがファービオ・グージェウの下に残ったじゃないですか」

──ハイ。ヴィエイラ兄弟、コンプリード、ジャカレ、テレレ、ガルヴァォン、テレス、主だった選手は皆アリアンシを抜け、残ったのはマルセリーニョとタルシス・フンフェリーだけだったと記憶しています。

「ただタルシスは、昼はBRASAで練習していたらしくて、本当の意味でファービオから離れなかったのはマルセリーニョだけだったんです。その時の話を今回してくれて。夜になるまで練習仲間がいなかったそうなんです。『そういう状況でもチャンピオンになれたし、ユータはこのアカデミーだけで練習していても十分に強くなれる』と言ってくれたんです」

──それは……ホロリと来ますね。

「僕も感動しました。マルセリーニョが、アカデミーの生徒に厳しいのって今に始まったことじゃないんです。先生を大切にして、アカデミーに忠誠心を持つ。それがマルセリーニョの原点だったんだなって、改めて理解できたというか……分かったような気がしました。その時にマルセリーニョが話してくれたなかで、『トーナメント前にキャンプに行く人間の気が知れない』という言葉も凄く心に刺さったんです」

──それはつまりムンジアル前などのアリアンシのキャンプですね。

「ハイ。マルセリーニョも1度参加したらしくて、それを『二度とやらない』と凄く後悔しているんです。その理由はトーナメント直前に優勝を狙う選手が、ガンガンとぶつかり合うのは良くないという現役としての考えもあるのですが、何よりも大きな理由があったんです」

──それは?

「マルセリーニョも既にNYにアカデミーを開いていて、自分が指導しているアカデミーの教え子も試合に出るのに、彼らを放っておいて自分のためにキャンプするのはおかしいっていうことで。生徒をおきざりにして、普段と違うメンバーと練習するなんて許されることじゃないと……」

──バシバシ、突き刺さりますね。話してくれているのがマルセリーニョなら。

「ハイ……そうなんです。試合が終わってからも、すぐにアカデミーに戻って練習しないといけないとも言っていました。それは試合で犯したエラーを確認するためではなくて、自分の練習相手になってくれた人たちの練習相手になるために、練習に戻らないといけないんだって」

──いやぁ、それこそアカデミーの姿なのでしょうね。

「そういう話をマルセリーニョと10月に入る前後にして、そこからはもうMGでしか練習してないです。もともとマルセリーニョと練習したいからNYまで来て、ジアニとの練習を選択することはないですよね(笑)」

──身も心もMGの一員ですね。今回、嶋田選手はアリアンシのメンバーで、アリアンシ・インターナショナルではないですね。

「トーナメントではアリアンシ系の選手は2名まではアリアンシ所属になり、そこに入らない選手はアリアンシ・インターナショナルになります。判断はファービオなんでしょうけど、今回はライトフェザー級には僕ともう1人だけのエントリーなので自動的にアリアンシになっただけだと思います(笑)」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月9日(金・日本時間)~13日(月・同)
午前2時30分~Flo Grappling

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MMA WJJC2021 アンディ・ムラサキ ケネディ・マシエル ジアニ・グリッポ ジョナタ・アウヴェス タイナン・ダウプラ ブラジリアン柔術 マイケル・リエラJr マテウス・ガブリエル リーヴァイ・ジョーンズレアリー

【WJJC2021】アンディ・ムラサキ✖ジョナタ・アウベス✖マテ・ガブ。BJJ界のカズ=54歳メガトンも

【写真】2試合目を越えれば、表彰台。やってくれそうなアンディ・ムラサキ (C)MMAPLANET

8日(水・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われる。
Text by Isamu Horiuchi

2014年から2019年まで6連覇を果たしている絶対王者、ルーカス・レプリの名前が見当たらない今年のライト級。が、レプリに代わって頂点の座を付け狙う新世代の有望選手が多数出場し、見逃せない階級となっている。

そのなかでも最注目は、日本のインパクトBJJでティーン時代を過ごしたアンディ・ムラサキのムンジアル黒帯初挑戦だ。


ムラサキは今年の4月、EUGプロモーションズが主催する道着着用160パウンド以下トーナメントで黒帯初戦を迎えた。1回戦と準決勝ではケネディ・マシエル、ジアニ・グリッポという世界トップクラスの強豪のガードを強烈なプレッシャーで封じ込めてペースを支配し、グリッポ戦に至ってはパスガードで完全制圧した後に上から仕掛けた三角絞めで衝撃の一本勝ちを収めた。

決勝でムラサキは2019年フェザー級世界王者のマテウス・ガブリエルの切れ味抜群のオープンガードに対し、それに劣らぬ切れ味のトップゲームで真っ向勝負を展開した。結果、両者譲らない一進一退のままタイムアップを迎え、ムラサキはレフェリー判定で勝利を収め──世界超一流の黒帯3人を連破するという衝撃の黒帯デビューを果たした。

日系ブラジル人の両親を持つこの若者が、EUGトーナメントに次いで、世界大会でも初出場初優勝の偉業を成し遂げることができるのか。期待とともに見守りたい。

そのムラサキを10月のパン大会で下したのが、こちらも世界大会初出場となるジョナタ・アウヴェスだ。この試合でムラサキ相手に50/50戦に持ち込んだアウヴェスは、終盤に上を取って逆転すると、そのまま背を向けて守りに徹して勝利、その勢いで優勝をさらってみせた。

2019年の世界大会にて茶帯の部を制した直後に、師匠のギィ・メンデスによって黒帯を授けられたアウヴェス。前述のEUG160パウンド級トーナメントでは優勝候補筆頭に挙げられながら、マテウス・ガブリエルのベリンボロでポイントを奪われ、まさかの初戦敗退を喫している。

翌月には、雪辱を期して階級上のEUG170パウンド級トーナメントに参戦し、50/50を有効利用して決勝まで勝ち上がる。そこで待ち受けていたのが、チームメイトのタイナン・ダウプラを倒した柔術の神の子ことミカ・ガルバォンだった。

天才の繰り出す凄まじい攻撃を耐え抜き、なりふり構わず文字通りマットに這いつくばりながら上をキープ、執念の優勝を果たしている。1アドバンテージを競い合う現代柔術にあって、ガブリエルは師匠のメンデス兄弟譲りの戦略を実行して勝ち切る力が際立つ選手だ。

前述のように、そのアウヴェス相手に1回戦でベリンボロを決めて勝利しつつ、決勝でムラサキに惜敗したのが、2019年フェザー級世界王者のガブリエルだ。

ムラサキ戦にしても、終盤ベリンボロで崩して見せ場を作るなど、ガブリエル勝利を支持する声も多かったほどの接戦だった。そしてガブリエルは、ムラサキ以降はブラジレイロを全試合で制するなど無敗街道を走っている。

21歳のムラサキとアウヴェス、24歳のガブリエル。今年に入って戦績も三つ巴で1勝1敗の若手3人は、全員横並びの優勝候補と言えるだろう。

さらに今回もう一人、この3人に並ぶ優勝候補の新世代戦士が参戦している。豪州出身の24歳、リーヴァイ・ジョーンズレアリーだ。2019年のヨーロピアン決勝にて絶対王者レプリ相手にデラヒーバガードを作ると、レプリ必殺のニースライス・パスに素早く対処し、旗判定こそ2-1だったが完勝して世界を驚かせてみせた。

この強力極まりないオープンガードに、ムラサキやアウヴェスはどう対処するのか、そして劣らぬキレのガードゲームの持ち主であるガブリエルとはどういう試合になるのか、興味は尽きない。

またこの同階級には、2018年世界3位の北欧のベリンボロ使いエスペン・マティエセン、2016年フェザー級世界準優勝のマーシオ・アンドレ、さらには2018年世界準優勝のヘナート・カヌートらの強豪選手も出場している。

ムラサキは初戦でギルヘルミ・ボルゲスと対戦し、ここを勝ち上がると、ジョナタ・アウベスが待ち受けている。向かいの山にはAJ・アガザーム、ジョーンズレアリー、マティエセン、カヌートという名前のある柔術家がひしめいている。

前半のブラケットにはマテウス・ガブリエルとマイケル・リエラJrの勝者が、アンドレが勝ち上がり候補筆頭の反対側のセミファイナリストと相対することになる。

この前半の枠には、なんと54歳のメガトンことウェリントン・ディアスが出場している。1996年に世界柔術準優勝を果たしてから、25年経過してなお世界大会に挑む──柔術界のカズ、鉄人の戦いは無謀とも思えるが注目せずにはいられない。

■視聴方法(予定)
12月9日(金・日本時間)~13日(月・同)
午前2時30分~Flo Grappling

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