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【Level-G】3月3日、KROSS X OVER-NEXT07内でLevel-G組み技戦、峯岸零弥✖竹内稔など2試合決定!!

【写真】この先、須藤戦はあるのか (C)LEVEL-G & MMAPLANET

1日(木)、Level-Gより3月3 (日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるKROSS X OVER-NEXT07においてグラップリングマッチ2試合が組まれることが発表されている。
Text by Manabu Takashima

キックとMMAの混合興行=ROSS X OVERで組まれるLevel-G提供のグラップリング戦、今回決定したのは高本裕和✖室谷勇汰、峯岸零弥✖竹内稔の2試合だ。


昨年11月にADCCアジア&オセニア予選66キロ級で準優勝した竹内は、今月16日にGladiator Challenger Series 01「Bang vs Kawana II」で竹本啓直哉とPROGRESSフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦に出場が決まっており、2週間連続のプログラップリング出陣となる。

その竹内、昨年6月に開催されたLevel-Gライト級王座決定トーナメントでは初戦で山田哲也に敗れ、結果を残すことができなった。対する峯岸は同トーナメントの決勝で須藤拓真に敗れたが、準優勝となっている。

峯岸は8月のJBJJF全日本ノーギ柔術選手権でもアダルト黒帯ライト級を制しており、このクラスの第一人者といえる。「がぶればアナコンダチョークを極めることができる」と豪語し、立証してきた竹内に対して、峯岸がどのような戦略を取るか。完全トップ、あるいは完全ガード──スイープは狙っても、上体を起こしてのスクランブルは厳禁──という状況で、どのような組み技の攻防が見られるのか。

当然、この試合の先にはライト級チャンピオン須藤への挑戦という話も浮上するであろう……非常に興味深い一戦だ。

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Column Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o ONE   児玉勇也 古谷宗太郎 山田哲也 御代川敏志 松場貴志 植田豊 瓜田幸造

【Grachan63】試合結果 メインは痛み分け、御代川がフライ級チャレンジャーに。ビラル、勝つ

【写真】タイトルマッチ経験者の植田と、ONEベテランの山田。大会メインでもあり、この種の顔合わせは3R戦を強く要望したい(C)GRACHAN

6日(日)、東京都江東区のTFTホールでGrachan63が開催された。

メインの山田哲也×植田豊選手は痛み分け、もう1R見たかった。またコメインのフライ級挑戦者決定戦は御代川敏志が初回TKO勝ちし、松場貴志に挑戦することが決まった。

同大会のプロMMAマッチの試合結果は以下の通りだ。

Grachan63
<ライト級/5分2R>
△植田豊(日本)2R
判定
詳細はコチラ
△山田哲也(日本)
<フライ級挑戦者決定戦/5分3R>
○御代川敏志(日本)1R1分48秒
TKO
詳細はコチラ
×児玉勇也(日本)
<無差別級/5分2R>
○ダンカン・ヒロ(台湾)2R
判定
×瓜田幸造(日本)
<ライト級/5分2R>
○芳賀ビラル海(日本)2R
判定
×山下康一朗(日本)
<フライ級/5分2R>
○髙橋謙斗(日本)1R0分11秒
TKO
×原拓郎(日本)
<バンタム級/5分2R>
○佐藤洸杜(日本)2R0分36秒
TKO
×ロバ・モー(日本)
<フライ級/5分2R>
○水谷健人2R
判定
×三笠貴大(日本)
<ライト級/5分2R>
○古谷宗太郎(日本)2R1分54秒
DQ
×草訳駿介(日本)
<フェザー級/5分2R>
○松田征也(日本)2R1分12秒
TKO
×今村豊(日本)
<フライ級/5分2R>
○熊崎夏暉(日本)2R
判定
×二之宮徳昭(日本)
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Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o 山田哲也 植田豊

【Grachan63】1Rに山田がバックを奪うも、2Rは植田がトップをキープーー結果は痛み分けに

<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
Draw.0-0
山田哲也(日本)

サウスポーの植田が足を使いながら、いきなりの右で飛び込んだ。これをブロックした山田に、さらに右ハイを浴びせるもバランスを崩してグラウンドへ。すかさずトップを奪った山田に対し、植田はハーフガードから潜りに行くも、山田がバックを奪う。四の字フックで固めた山田はパンチで削りながら右ヒジも突き刺していく。山田の左腕を抑える植田だが、形勢を逆転するには至らない。

山田のパンチを受けた植田の顔が歪む。四の字フックからバックマウントに変えた山田は、植田の腕を振りほどいて左右のパンチを浴びせる。ここで植田が山田の左腕を掴み、ワキをくぐろうと試みたが、山田が四の字フックで固めてRNCへ。これを植田が凌ぐと、山田はバックから植田の右腕を狙いに行く動きを見せるも、植田が耐えてラウンドを終えた。

最終回、植田がワンツーで前に出る。山田がローを返した。距離を詰めてきた植田に組みついた山田がグラウンドに持ち込むも、すぐに植田が立ち上がる。山田はボディロックで植田をケージに押し込み、テイクダウンを狙う。ウィザーで耐えた植田が、逆に山田からクリーンテイクダウンを奪った。ハーフガードの山田に対し、植田が左腕を枕にして抑え込む。

コツコツとパンチを落とす植田は、さらに肩パンチを叩きつける。完全に胸を合わせて抑え込む植田が鉄槌を落としつつ、セコンドの指示通りパスを狙う。二重絡みでパスを防いだ山田だが、体勢を変えることができない。残り40秒で再びパスを仕掛ける植田。山田はブリッジで跳ね上げるも返せず。クローズドガードになった山田をケージ際まで運んだ植田が、パウンドを落として試合終了のホーンを聞いた。

1Rは山田、2Rは植田が取ったことは間違いない。試合全体を通じて判断するグラチャンで、どのように判断されるのか。結果、裁定はジャッジ3者ともドローに。3R制での再戦が望まれる。


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Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC UFC 原口伸 山田哲也 植田豊

【Grachan63】メインの山田哲也戦前の植田豊─02─「強い選手に勝つことで、今後も良いオファーが」

【写真】しゃばっ気がなく、達観した感のある植田。より臨機応変なファイトができるか(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、東京都江東区のTFTホールで開催されるGrachan63で、山田哲也と対戦する植田豊のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

植田は昨年5月以来、1年3カ月ぶりの試合を迎える。山田との対戦は、王者の原口伸がRoad to UFC参戦中のGrachanライト級の今後を占う一戦となりそうだ。しかし植田にとっては、そのベルト獲得がゴールではないという。自分自身が納得できる戦いを目指す植田は、元ZSTウェルター級王者の山田哲也との一戦で何を見せてくれるのだろうか。

<植田豊インタビューPart.01はコチラから>


――ご自身でも言われているとおり、植田選手といえば幾度となくベルトに挑み、跳ね返されてきた。それだけチャンスを得たのは実力者であることの証明だと思います。ただ、もうそのベルトにも興味はないと……。

「ベルトを巻くことができれば、それはそれで良いことですよね。ベルトを巻いていれば大きな大会から見つけてもらいやすいでしょうし。格闘技を知らない人でも、チャンピンになったと言えば喜んでくれますから。縁があれば獲りたいです。でもベルトがもう第一ではなく、それがゴールというわけでもなくて」

――では次の山田哲也戦に関するお話ですが、これまでと比べて相手の試合映像を視ていないとのことでした。

「今まではガッツリと視ていたというわけでもないんですけど(笑)。まぁ、普通レベルというか。今まで視ていたレベルが10だとしたら、今回は1ですかね」

――えっ!? それは随分と変わりましたね。

「それでも、試合映像を視ないことで不安になることはないです。今までのように試合映像を視て考えすぎるために、試合で失敗を繰り返すことのほうが怖いですから」

――-今回の試合が決定する前に、山田選手の試合をご覧になったことはありましたか。

「ONEの試合を観客として視ていた感じです。もちろん分析とかはしていないし、自分が対戦することになるとは考えていませんでした。彼がまた国内で試合をすると聞いた時は、対戦もあるかなぁとは思っていたんですよ。でもウェルター級でやるということで、やっぱり試合することはないかと(笑)」

――その山田選手がライト級で戦う。対戦相手としてご自身にオファーが来た時は意外でしたか。

「特に何も思わなかったですね。『あぁ、そうなんだ』という感じで。良い相手だと思ったので、オファーが来て即答しました」

――山田選手に対しては、どのような印象を持っていますか。

「戦極の頃に『スーパー高校生』というキャッチコピーで出てきて、その頃からグラップラーというイメージが強いですね。ONEに出始めた頃からタイガー・ムエタイで練習していると聞いて、『これからはムエタイも交えてくるのかなぁ』と思って試合を視ていたんですよ。でもムエタイスタイルにはなっていなかったし……。まずは長いリーチを生かした打撃から組んで来るファイターだと思っています」

――国内のウェルター級でもフレームが大きい山田選手がライト級で戦う。植田選手にとっては、相手にフレームのアドバンテージがあると思いますか。

「どうですかね。結局は同じ体重まで落として戦うので、そこまで警戒することはないです。もちろん相手のほうが身長は高いけど、自分がパワー負けするとも思っていません。相手の身長が高くても低くても――自分のやるべきことは変わらないです」

――まだ山田戦を控えているなかで先のお話をして恐縮ですが、この試合で勝利したあとは、どのようなキャリアを考えていますか。

「強い選手に勝つことで、今後も良いオファーが来ると良いなぁと思っています。納得のいく試合ができれば、それだけ自分でもアピールしていかないといけないですね。プロフェッショナルの興行なので、選手自身がストーリーを創っていくことも重要だとは思います。でも自分の場合は、ただただ好きでMMAを続けていて。だから『応援してほしい』という気持ちよりも、『たまたま僕の試合が目に入って、興味を持ってくれたらまた見続けてほしい』という感じです。……すみません、面白いことを言えなくて(苦笑)」

――お話を聞いていると、もうご自身やMMAに対して何か達観していますね(笑)。

「えっ、僕ですか? うーん、どうなんでしょうね。これまでMMAを続けてきたなかで、そんなに考えても仕方ないということが分かったんですよ(笑)。タイトルマッチまで行くけど獲れない、ということの繰り返しで。毎回『あぁ……』と思うなかで、そんなに考えていても仕方ないというところに至りました」

――以前のインタビューでも「やるべきことをやる」という発言がありました。今も気持ちは変わっておらず、さらにその気持ちが深まっている状態ですか。

「そうですね。要は、やるべきことができていない。出せていない部分を、もっと出せるように。そのために変な情報を余計に入れることなく、自分のやるべきことをやるだけです」

――ここ最近で、「自分のやるべきこと」に変化はありますか。

「試合をしていないなかでも練習していて、技術的な面で新たな気づきがありました。今までなら、せっかく新しく気づいたことを練習していても、対戦相手によって自分自身を変えていたんです。相手がこうだから、自分の構えはこう……とか。そういう考えがなくなった分、新たに気づいたものをピュアに伸ばせている。余計なことを考えることなく、自然に体が動くようになっている感覚はありますね」

――試合の対策を考えすぎることで、逆に自身の良さを消してしまっていたのですね。

「それはすごく大きかったと思います。応用力のある選手なら、それでも良いんですよ。僕の場合は、ワンパターンの対策を決めすぎてしまうところがあって。次の試合は、本来の自分を見せられるように作りこんでいます」

■視聴方法(予定)
8月6日(日)
午後1時00分~ GRACHAN放送局

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Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o 原口伸 山田哲也 植田豊

【Grachan63】メインの山田哲也戦へ、植田豊─01─「殴る、蹴る、投げる、極める。そういう単純なこと」

【写真】ファイトウィークの輪郭になっている植田(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、東京都江東区のTFTホールで開催されるGrachan63のメインで、植田豊が山田哲也と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年5月、植田は原口伸とGrachan暫定ライト級王座を争い、判定負けを喫した。2010年にプロデビューし、2013年に一度戦いの舞台から離れたものの、2019年に復帰した植田。以降はベルト挑戦の機会が与えられながらも、チャンスをモノにすることができていない。そんな植田を取材すると、彼の中に悲観的な部分は一切なかった。まさに達観――ベテランがMMAの中で辿り着いた場所とは。


――本日はお仕事のお昼休みにインタビューの時間を取っていただき、恐縮です。しかも太陽が照りつけるなか……。

「いえいえ、大丈夫です。写真を撮ったら移動しますので(スクリーンショットを撮影後、日陰に移動)」

――ありがとうございます。試合を4日後に控え、今もフルタイムで出勤されているのですね。コンディションに影響を及ぼすことはないでしょうか。(※インタビューは2日に行われた)

「コンディションは至って普通ですね。良すぎず、悪すぎず。減量中なので節々が痛いところはあるますけれども、計量後に栄養を摂ったら治ると思います(笑)」

――2022年5月の原口伸戦以来の試合を迎えます。2019年に復帰後はコンスタントに試合をしたかったか、あるいは試合間隔を空けたかったのか。どちらでしたか。

「あぁ、もう1年以上の間隔が空いてしまっていますよね。復帰後はコンスタントに試合をしたいという気持ちはありました。でも怪我が多く――実はもう何年も前から、首のヘルニアが痛くて、練習もコンスタントにできない状態でした。だから今、首の痛みがない状態というのが本当に久々で」

――試合をしていない期間はヘルニアの治療に充てていたのでしょうか。

「治療自体は、何年も前から続けていました。さらに練習量を少し落としてみたら、首も良くなってきたんですよね」

――それは良かったです。しかし練習量を落とすと、「これで大丈夫なのか……」と不安になったりはしませんか。

「いや、不安にはならないですね。もともと相当練習するほうだったと思うので。正確に言えば、強度の高い練習を毎日やることを止めました」

――質も高く、量も多すぎたわけですね。

「はい(笑)。どうしてもガンガンやってしまう性格なので。でも年齢的なこともありますし(現在36歳)、少しは考えていかないといけない。だから『休むこと』を覚えました」

――なるほど。この期間に技術的な面など、他に大きく変わった部分はありますか。

「技術的な面というよりも――今まで練習しすぎてしまっていたり、試合も作戦を綿密に練りすぎてしまうところがありました。すると試合で考えていたような展開ではなくなると、対応できなくなったりする場面が出てきたりとか。そうなると相手とお見合い状態になったり、自分も手数が出ないまま試合を終えるということが多かったんです」

――……。

「だから今回も、それほど対戦相手の試合映像も視ていません。気をつけるべき点だけをチェックして、5分2Rただただ前に行くというスタイルに変えようと考えています」

――「試合で考えていたような展開ではなくなると、対応できなくなったりする場面が出てくる」というのは、復帰後でいえばどの試合でしょうか。

「前回の試合は、まさにそうですよね。もっと相手がプレスをかけてくると思っていました。でも相手が慎重に戦ってきて、自分としては『アレッ?』となってしまい……。そうなると、自分の動きも止まってしまうような試合が、今までは多かったです」

――予想と違う展開になると、自分自身の中で切り替えるのも難しかったのですか。

「難しくなっちゃうタイプでしたね(苦笑)。もう本当に、作戦を練りすぎて。おそらく会長(山﨑剛Me,We代表)も同じことを感じていて、今回の試合については細かいことを言われなくなりました。もちろん相手に関して気をつけるべき点は指摘してくれます。でも、そういうことは大雑把にインプットするだけで。あとは殴る、蹴る、投げる、極める――そういう単純なことをやれば良いと思っています」

――殴る、蹴る、投げる、極める。大雑把といいますか、もっとシンプルに考えたほうが良いという結論に至ったわけですね。

「ずっと僕の試合を見ていて、周りの人たちもそう感じていたでしょうし、僕自身もそう考えました」

――昨年5月の原口伸戦は注目のルーキーとベルトを賭けて戦い、敗れました。

「先ほど言ったとおり、内容は自分が考えていたものと違いましたよね。相手はもっとパンチを振って前に出て来ると思っていたら、ローでチョコチョコと攻めてきた。そこでワンテイクダウンを取られ、あとは自分のプランも総くずれになってしまいました。さらに相手のパウンドが自分の首に当たると、首が痛くて動けない状態になって」

――それだけ首のヘルニアも悪化していたのですね。結果、またもベルトに手が届きませんでした。

「ベルトどうこうよりも、チャンスを頂いてもモノにできていないことについては申し訳ないという気持ちがあります。周りのチームメイト、支えてくれている人たち、そしてチャンスをくださった方たちに対して。ただ、今は僕自身がベルトというモノにこだわっているわけではないんです」

――では今、植田選手がMMAを続けるうえで目指しているものとは何なのでしょうか。

「好きだから続けている――それだけですよね。もっと上手くなりたい、もっと強くなりたい。ベルトって、その先にあるものですから。ここ一番で自分の力を発揮できない、というのは格闘技だけの話ではなくて」

――というと?

「日常の中であったり、仕事の場面でも『まだまだ足りない。もっと上手くならないといけない』と思うことが多いです。格闘技だけでなく、人生全てにおいて大切なことじゃないですか。この先、自分自身のなかで納得できるところに至るかどうかは分かりません。でも好きなものだからこそ、納得できるところまで続けたいんですよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月6日(日)
午後1時00分~ GRACHAN放送局

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【Grachan63】植田豊と再起戦、山田哲也「心も体も“普通の人”になっちゃっていました」

【写真】(C)TAKUMI NAKAMURA

6日(日)、東京都江東区のTFTホール500で開催されるGRACHAN 63で、山田哲也が植田豊と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2月のGRACHAN59×BRAVE FIGHT27で、約2年2カ月ぶりの復帰戦を迎えるもブレンゾリグ・バットムンクにKO負けを喫した山田。6月のLevel-Gライト級王座決定Tを挟み、本人が適正階級と話すライト級での植田戦が決まった。バットムンク戦を経て「今は身も心もみなぎっている」という山田は自信たっぷりに植田戦への意気込みを語った。


――2月のブレンゾリグ・バットムンク戦をKO負けという結果に終わり、6月にLevel-G02でのグラップリングの試合を挟み、今回の一戦が決まりました。

「2月の復帰戦は約2年間試合間隔が空いていて、試合が決まって2カ月間では心と体が間に合わなかったかなと思います」

――6月にグラップリングの試合を入れたのは、試合勘を取り戻す意味でも試合間隔を空けたくなかったということでしょうか。

「2月の試合はウェルター級で、試しに一度、ライト級まで体重を落として動いてみたかったんです。それで6月にグラップリングの試合に出ようと思いました」

――ウェルター級で復帰戦を戦いましたが、ライト級が適正という感覚だったのでしょうか。

「試合から離れている間に体重が増えていたんですけど、試合に向けてハードに練習を続けていると自然に体重も落ちてきて。自分としてはライト級の方が適正なんじゃないかなと思うようになりました」

――MMAPLANETのインタビューでフェザー級時代は90kgから減量していたというエピソードもあったので、ウェルター級の方がコンディションが良いかと思っていました。

「過去の戦績を振り返ってもライト級が一番動けていたし、戦績的にも良い結果を残せていたんですよね。改めて自分はライト級の選手なんだなと思いました」

――では6月の試合を終えて今後戦う階級を決めた、と。

「はい。あの試合を終えて、ライト級でやっていこうと決めました」

――分かりました。日本に活動の拠点を移して、今はどんな練習環境なのですか。

「基本的にE.D.O. Yokosuka Baseで練習をしています。まだプロ選手は数名なんですけど、プロを目指しているアマチュアの選手たちも交えて一緒に練習しています。あとが出稽古で鍛えてもらっています」

――出稽古先はどちらですか。

「長岡さんのDOBUITA FIGHT SPORTS GYM 、安田けんさんのSONIC SQUADですね。それこそ僕が高校生の頃からお世話になっている方たちなので、すごくいい練習ができています」

――タイ時代とはどのような部分で違いがありますか。

「タイで練習していた時はちょっと大雑把になっていた部分が多かったかなと思います。日本に戻ってきてからは周りと細かく話し合いながら練習ができるようになったと思います」

――それは言葉の壁ですか。

「それもありますね。技術の細かい部分だったり、試合に向けた戦術だったり、そこまで作りこむことは出来なかったかなと思います。体力的に伸びるところはあったんですけど、その分、雑さが際立ってしまった感覚です」

――そこを先輩たちから修正してもらっている、と。

「はい。みなさんしっかり指摘してくれるので、自分自身もそこを意識して練習しています」

――言える範囲で具体的にどこを意識して練習していますか。

「今まで試合中に休んでしまっていた場面でも攻めるというか。組み立ての部分です。最終的にどこを目指して戦っているのか。そのために何が必要か。そこを考えています」

――山田選手は思い切りの良さや爆発力が武器だと思うのですが、そことのバランスはどう考えていますか。

「それこそ中村さんに解説してもらっていた頃、当時はZSTでイケイケで怖いものなしだったんですけど(笑)、今回もあのくらいの勢いでいってやろうと思っていますね。ビビらずにガンガン行こう、と」

――復帰戦でKO負けして細かい技術を修正していると聞き、リスクを冒さず勝ちに行くスタイルを確立させていると思っていました。

「僕は手堅くやって判定で勝とうなんて一切思ってないです」

――フィニッシュしたい欲が出ているのですか。

「それがまさに2月の試合前には感じていなかったことで、あれから練習を重ねていくうちに思い出してくるものがあるんですよ。こうだったよな、ああだったよなって。そうやって蘇ってきた感覚を大事にして、今回は戦いたいと思っています」

――山田哲也はこういうファイターだろ、と。

「まさにその通りです」

――では対戦相手の植田選手の印象も聞かせてください。

「柔道ベースで首投げからフィニッシュする選手という印象です」

――組み技を主体に戦うスタイルが形になっている選手ですが、攻略のイメージは出来ていますか。

「相手の得意な部分をつぶしていこうと思います。あと試合としてはかみ合う展開になると思います。しっかり準備して試合ができるので一切負ける気がしないです」

――2月の復帰戦前とは違う感情が沸いてきていますか。

「はい。前回は本当に準備ができなかったというか…試合前もそうでしたし、試合当日もなんかフワフワしていて、地に足がついてなかったんですよ。根本的にファイター、戦う人間としての心構えができていなかったです」

――試合に向けて気持ちのスイッチが入りきらなかったのですね。

「そうですね。で、何もできないまま終わっちゃうという(苦笑)」

――今振り返って、それは何が原因だったと思いますか。

「試合がない期間で心も体も“普通の人”になっちゃっていました。それを“ファイター”に戻すために2カ月という準備期間は短すぎたのかなと思います。もちろんその2カ月間は必死にやったんですけど、結果として戻しきれなかったです」

――では改めて今の山田選手のMMAにおける目標は?

「絶対にGRACHANのベルトは獲りたいです」

――ライト級に階級を落とすとなると、とりあえずは原口伸選手が標的となりますが、Road to UFCでUFCとの契約を目指しています。その原口選手の実力をどのように評価していますか。

「すでに試合映像はチェックしていますし、現時点でもめちゃくちゃ強いと思います。で、これからさらに強くなっていく選手だと思います。原口選手はRoad to UFCに参戦中ですが、僕はあそこで負けるとは思えないんですよね。先のことは分からないですが、そのくらい可能性を持った選手だと思います」

――山田選手も高校生在学中にZSTでプロデビューして、戦極、パンクラス、ONE……そして今またGRACHANと国内外、色んな団体で試合をしてきました。MMAをめぐる状況もその都度変わっていったと思うのですが、今はどんなファイターになりたいと思っているのですか。

「僕はまだ自分を諦めてないんですよ。もっといけるところまでいきたい。海外から日本に拠点を移して、僕のなかでは新しいスタートだと思っていて。今までのことや過去の試合がどうこうではなく、僕はここからだと思っているんです。次の試合から僕の連勝街道が始まると思います」

――今までの試合では自分の力を出し切れない、悔いが残るような試合も多かったのですか。

「それこそタイにいた時は自信を持って試合をしたことがなくて。毎日海外から来ている選手たちにボコボコにされたり、ロシア人にぶっ飛ばされたりするんですよ。そうすると試合前なのに『ああ…俺って弱いな』ってメンタルになっちゃって。他の国の選手たちはチームごとタイに来ることが多くて、そのチーム内でコミュニケーションを取るんですよ。でも僕は単身タイに住んでいたので、何かメンタル的に落ちた時に相談する相手もいないし、そういう部分を支えてくれるチームメイトもいなかったので、メンタル的にはボロボロでしたね(苦笑)」

――では日本に戻ってきて仲間や旧知の先輩たちとともに戦うというのはまさに新章の幕開けですね。

「ホントにその通りです。今は心も体もみなぎっているので、自分に自信しかないです」

――それでは次の試合ではどのような姿を見せたいですか。

「一言で言うと…ぶっ飛ばしますよ。全然負ける気はしないんで一方的にぶっ飛ばして終わらせます」

■視聴方法(予定)
8月6日(日)
午後1時00分~ GRACHAN放送局

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Level-G Level-G02 MMA MMAPLANET o 山田哲也 峯岸零弥 平田直樹 須藤拓真

Overlooked【Level-G02】峯岸が平田にパスを許さず判定勝利でファイナルへ。須藤は2試合連続の一本勝ち

【写真】実力拮抗のトーナメントで、判定決着が続くなか須藤が2試合連続一本勝ちの快進撃(C)Level-G

イベントスケジュールが重なり見逃した試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツセンターで開催されたLevel-G02から、ライト級初代王者決定トーナメントをレポートする。

Text by Shojiro Kameike

ケージで行われるサブオンリーの8人制ワンデー・トーナメント。ここでは準決勝の峯岸零弥×平田直樹、山田哲也×須藤拓真の試合をお届けしたい。


<ライト級初代王者決定トーナメント準決勝/7分1R>
峯岸零弥(日本)
Def.3-0
平田直樹(日本)

開始早々、峯岸が飛びつき気味に組みに行ったが平田が離れた。平田のほうから距離を詰めると、峯岸が頭をつけて平田の前進を止める。さらに峯岸が跳びついて引き込もうとしたが、これを切った平田がトップへ。峯岸はハーフガードを取る。ニーシールドから平田の頭と右手首を押さえる峯岸、平田はニースライスを狙う。峯岸はアームドラッグを仕掛けるも、それを潰した平田に対して再びニーシールドの体勢に。平田が峯岸のヒザを振り払うと、峯岸はリバース・デラヒーバで平田の右足首から崩しにかかる。

平田が峯岸の左ワキを抑えに行くと、峯岸は左ヒザを差し込んでZハーフに。さらに頭を抱えて平田の動きを封じる。ここで峯岸がスイープを狙ったが、これは平田がトップをキープした。平田が離れて立ち上がると、峯岸もスタンドに戻る。距離を取る峯岸は、平田が前に出て来たところで開始早々と同様に組んだ。平田も頭をつけて組み手争いを展開するも、峯岸が跳びついてクローズドガードに。峯岸はベースをつくるために腕を伸ばした平田の右腕を狙う。

平田が峯岸の頭をケージに向け、そのまま押し込んでいく。峯岸は下から平田のリストを抑えている。ここでレフェリーがブレイクをかけた。平田が膠着状態を誘発しているとみなし、ルールに則りケージ中央で峯岸がバックマウントを取った状態から再開された。平田にとっては苦しい展開だ。再開直後、峯岸がバックマウントから横三角へ。すぐに平田も立ち上がり、追ってくる峯岸を突き放す。距離を詰めた峯岸が跳びついたが、クローズドガードの中に入れることはできず。

再び峯岸のニーシールドに対し、平田は右ヒザからニースライスを仕掛ける展開へ。しかし峯岸の右足が平田の右足に絡みついている。平田はニーカットパスに。ここで峯岸は距離をつくろうとしたが、平田も食らいついていく。平田が立ち上がると、峯岸もスタンドへ。組み手争いから平田が峯岸をケージに押し込む。押し込まれた峯岸が跳びついて平田をクローズドガードに入れた。自らケージに頭を着けて、膠着を誘うか。

峯岸が平田の左腕にアームドラッグを仕掛けた。さらに足を上げると平田が離れる。峯岸は平田の右足にデラヒーバで絡みつき、左足を触りに行ったところで平田が逆側に回った。続けて平田がパスのアタックを見せるも、峯岸がニーシールドから体勢を崩させ、最後のパスのアタックも防ぎ切った。終始トップにいたのは平田だがパスのアタック回数よりも、峯岸が跳びついて自らクローズドガードに入れ、下からのコントロールしたことが優位とみなされたか。膠着注意もあり、峯岸が3-0での判定勝利で決勝に進出した。

<ライト級初代王者決定トーナメント準決勝/7分1R>
須藤拓真(日本)
Def.1分23秒 by 三角絞め
山田哲也(日本)

両手を下げた山田に対し、須藤が今成ロールで飛び込む。かわした山田が、シッティングガードの須藤を抑え込みにいくと、須藤はZハーフの体勢に。山田が左を枕にして体を伸ばしてくると、リバース・デラヒーバに切り替えた。須藤が山田の体を浮かせて、クローズドガードに入れる。山田の頭を抑えながら足を上げていく須藤が、右足のオモプラッタから三角で組み、反転してマウントへ。そのまま山田の頭を引いてタップを奪った。

須藤は2試合連続の一本勝ちで決勝へ。初代ライト級王者の座は峯岸と須藤が争うこととなった。

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Overlooked【Level-G02】山田が竹内を僅差で下し、須藤は竹内にヒールを極めてライト級T準決勝へ

【写真】須藤の仕掛けと鈴木の対応の速さ--それを上回る須藤のフィニッシュ力だ(C)Level-G

イベントスケジュールが重なり見逃した試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツセンターで開催されたLevel-G02から、ライト級初代王者決定トーナメントをレポートする。

Text by Shojiro Kameike

ケージで行われるサブオンリーの8人制ワンデー・トーナメント。ここでは1回戦第3試合の竹内稔×山田哲也、第4試合の鈴木真×須藤拓真の試合をお届けしたい。


<ライト級初代王者決定トーナメント1回戦/7分1R>
山田哲也(日本)
Def.3-0
竹内稔(日本)

両者が手四つで探り合うなか、竹内が前に出る。山田は後ろを向いてケージの位置を確認した。右腕を差し上げた竹内が山田をケージに押し込む。山田はケージに背中を着けながら竹内の両リストを掴んで、右腕を差し返して押し込んでいく。山田が小内刈りで竹内に腰を落とさせた。すぐに立ち上がった竹内を押し込む山田が、ボディロックからグラウンドに持ち込んだ。背中を着かされた竹内はバタフライガードからリバース・デラヒーバへ。左腕を差し上げてフックスイープを仕掛けるも山田が耐えた。

バタフライガードに戻した竹内が、ボトムから山田を揺さぶる。両腕を差し上げ、バタフライガードから山田の体を跳ね上げた竹内が、さらに山田の左腕に腕固めを狙う。山田が頭を押して腕を抜くと、竹内が下がりながら右腕を差して立ち上がる。山田は立ち上がった竹内をケージに押し込みながら、ボディロックから小外刈りで尻もちを着かせた。立ち上がる竹内、押し込む山田——ここで山田が離れた。竹内はケージを背負わせてシングルレッグで組み、ハイクロッチからダブルレッグに切り替えた。

シングルレッグに戻して、山田をケージに押し込みながら揺さぶるもテイクダウンはできず。ここで離れた竹内を押し込んだ山田が、さらにバックコントロールからグラウンドへ。竹内は山田の右腕を取ってキムラからリバーサルすることに成功した。すぐに腕を抜いて立ち上がる山田。竹内は右腕を差してケージへ押し込み、ツーオンワンでテイクダウンを奪った。バタフライガードの山田に対し、パスのアタックをかける竹内だが、山田がフックガードから立ち上がり、最後は小外刈りでテイクダウンを狙っていった。

僅差の内容だったが、裁定はジャッジ3者とも山田の勝利を支持。裁定を聞き驚くような表情を浮かべた山田が準決勝に進出した。

 

 

 
<ライト級初代王者決定トーナメント1回戦/7分1R>
須藤拓真(日本)
Def.1分34秒 by ヒールフック
鈴木真(日本)

須藤が低い体勢で構えた鈴木の左足にZハーフで絡む。鈴木はニースライスから須藤の左側へ飛び込むようにパスするが、すぐに正対した。鈴木は噛みつきパスへ。須藤も潜って鈴木の右足を狙うが、これは鈴木が須藤の両足を潰して防いだ。須藤は左足首を持ってコントロールしてくる鈴木に対し、リバース・デラヒーバからのキス・オブ・ザ・ドラゴンで、バックではなく鈴木の左足を抱える。さらにフィフティ・フィフティに近い形に持ち込むも、鈴木がバックを狙いに来たところで後転しトップへ。

鈴木は上半身を起こすも、すぐに須藤がKガードから左足に外ヒール。ヒザを抜く鈴木、組み直した須藤は鈴木の左足を抱えつつ、自身の右足で鈴木の右足を畳んで内ヒールで絞ると、鈴木が声を挙げたためかレフェリーが試合を止めた。

この勝利で須藤が準決勝に進出し、竹内を下した山田と対戦することとなった。

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【Level-G02】初戦で山田哲也と対戦する竹内稔―02―「がぶりの展開まで行けば、極めることができる」

【写真】今日、3度手が挙げられると竹内は公約を守ることができる(C)MMAPLANET

11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるLevel-G02で、初代ライト級王座決定トーナメントに出場する竹内稔のインタビュー後編。
Text by Shojro Kameike

トーナメント出場者の中でも大ベテランとなる竹内の得意技といえば、アナコンダチョークだ。1回戦でぶつかる山田哲也との体格差は大きいが、その相手にアナコンダを極めることができるか。あるいは別の技があるのか――さらにトーナメントについて、他の勝敗予想も訊いた。

<竹内稔インタビューPart.01はコチラから>


――今回のトーナメントはライト級で、Finish10の白木アマゾン大輔戦も73キロ契約の試合でした。それは竹内選手にとって適正階級なのでしょうか。

「いえ、適正ではないです。ADCCだと66キロ級に出ています。MMAだとフェザー級が適正だと思います。今は少し体が大きくなっているので、バンタム級に落とすのは難しいですね」

――そこで「MMAだと」という言葉が出て来るあたり、やはり竹内選手がMMAを引退していないことが伺えます。一方で、トーナメント1回戦で対戦する山田選手は、もともとウェルター級で戦っていました。かなり体格差があるのではないですか。

「どうなのでしょうね……。山田選手はずっと海外で戦っていて、練習をしたことのある選手も周りにはいなくて。実際どれくらいの体格差なのか、組んだらどれくらい力があるのか全く想像つきません。そこは気になるところです」

――出場者は各々の武器があり、だからこそ展開が読めないのが、このトーナメントの面白さだと思います。山田選手の武器といえば、あの体格が一つの武器ですよね。

「あの体格でライト級まで落として、前日計量とはいえ当日のコンディションがどうなるのか。僕の場合は、当日に3キロほど戻るぐらいです。それが通常体重で。当日は体重差が大きくなってしまうかもしれないですが、そこは仕方ないですね。僕としては、自分自身が一番良く動けるコンディションをつくれるかどうか。相手が山田選手だからといって、僕のほうが体重を増やしても、自分の動きが悪くなってしまいますからね」

――竹内選手がこの体格差で相手をどう仕留めるか、という点に興味が湧きます。

「ここまで身長が高い選手と試合をしたことも、練習したこともないですが、どう極めるかのイメージはすでに出来上がっています。それは試合を楽しみにしていてください(笑)。アマゾンさんとの試合も、自分のイメージしていたパターンにハマりました」

――おぉっ!! アマゾン戦はどのようなパターンを考えていたのですか。

「まずアマゾンさんが僕をケージに押し込むか。あるいは僕がアマゾンさんを押し込むか。その可能性でいえば、アマゾンさんが最近レスリングを強化していると聞いていました。だから、アマゾンさんのほうから押し込んでくる可能性が高いと思っていたんです」

――そして押し込んできたアマゾン選手をギロチンで捕え、アナコンダチョークに切り替えて仕留めたのですね。

「はい。自分の技がアマゾンさんにも通用するんだと分かって嬉しかったですし、自信にもなりました」

――竹内選手は、絶対にアナコンダチョークで極めたいというこだわりを持っているのでしょうか。

「いえいえ、そこまでではないです(苦笑)。ただ自分の中で一番極めやすい必勝パターンではあります。だからアナコンダチョークに頼ってしまうという感じですね」

――しかし、それだけの得意技だと警戒もされます。

「がぶりの展開まで行けば極めることができる――その自信はあります。防がれるかどうかより、がぶりの展開に自分がどう持ち込むかのほうがキーポイントですね。もちろんアナコンダを極められなかった場合の展開も決めています」

――竹内選手が1回戦をクリアした場合、次の準決勝は須藤拓真選手と鈴木真選手、どちらが上がってくると予想しますか。

「僕は真君が上がってくると思います。真君とは一緒に練習することもあって、すごくフィジカルが強いんです。須藤選手はもともとバンタム級ですから、試合当日はある程度の体重差が出て来るでしょうし」

――竹内選手も鈴木選手もカルペディエム所属であり、練習仲間と対戦することは気になりませんか。その意味ではアマゾン戦も同様なのですが……。

「真君はカルペディエム青山で、僕は三田ですから、あまり気にはならないですね」

――反対に同じカルペディエム内で、道場間のライバル心などはあるのでしょうか。

「アハハハ。そこまで深く考えたことはないです。僕はカルペディエムのスタッフではなく、月謝を払って通っている一般会員なので(笑)」

――最強の一般会員さんですね(笑)。トーナメントでもう一方の山は誰が上がってくると思いますか。

「おそらく峯岸さんですね。僕もそこまで柔術を見ているわけではないですが、峯岸さんはいろんな大会で優勝しています。昔から名前は知っていますし、キッズの頃から柔術をやっている選手ですから」

――対する寒河江選手は練習仲間だとお聞きしました。

「寒河江のことは10年前ぐらいから知っていて。僕が東中野のトイカツ道場へ練習に行っていた時に知り合いました。彼を見ていると足関節とか、すごく技術が進化しているなと思います。自分はもう追いつけないですね(笑)。その寒河江と峯岸選手が1回戦で試合するのは、すごく楽しみです」

――なるほど。では最後に、トーナメントへの意気込みをお願いします。

「全試合一本勝ちで優勝します!」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後2時55分~ Twit Casting LIVE

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【Level-G02】強豪揃いのライト級T優勝へ。寒河江寿泰─02─「自分の中で変えてきたものがハマっている」

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11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるLevel-G02で、初代ライト級王座決定トーナメントに出場する寒河江寿泰のインタビュー後編。
Text by Shojro Kameike

寒河江にとっては柔術家の峯岸零弥との1回戦をクリアした場合、次は平田直樹×遠藤雄介という新旧MMAファイター対決の勝者と対戦することになる。さらにもう一方の山は、本当に誰が上がってくるのか予想できない――そんなトーナメント出場選手の解説もしてくれた。

<寒河江寿泰インタビューPart.01はコチラから>


――今回は8人制のワンデー・トーナメントです。優勝を目指すうえで1回戦の峯岸選手以外に気になる選手、気になる試合はありますか。

「それが――みんな気になりますよね(笑)。それだけの選手が出場するので。今まで組んだことがあるのは、須藤拓真さんと竹内稔です。竹内さんはよく練習で組んでいますし、須藤さんは以前、ノーギの試合で負けています(2021年7月、JBJJF全日本ノーギ選手権の2回戦で須藤がポイント勝利)。須藤さんとは練習でも組んだことがあるので、1回戦でこの2人とは対戦したくないかな、とは考えていました。

峯岸零弥さんと鈴木真さんは柔術が強い選手で、鈴木さんとは練習で組んだことがあります。最近は一緒に練習することはなかったので、組んだことがないという意味では気になる選手です」

――あとは遠藤雄介選手と平田直樹選手。ともに現役、あるいは元MMAファイターであり、準決勝で当たる可能性のある選手ですね。

「平田選手は今週もロータスで会いました(笑)。でも確か今まで組んだことはないです。私はロータスでグラップリングの練習に参加していて、それが終わった頃に平田選手がMMA練習の時間に来るんですよ。だから平田選手の練習を見ること自体もなくて。会った時に挨拶して、お話するぐらいです」

――対する遠藤選手については?

「ネット上に落ちていたグラップリングの試合を視ました。跳びつき腕十字で勝っていた試合です」

――遠藤選手は修斗時代、後にUFCファイターとなるクレイ・グィダを腕十字で下したこともあります。あの時は跳びつきではなかったですが、三角からリフトされたところを腕十字に切り替えて極めました。

「凄いですよねぇ。ただ、遠藤さんの試合はそのグラップリング1試合しか視ることができていないんです。組んだこともなくて分からないことが多く、申し訳ないですが平田選手が上がってくるんじゃないかと予想しています」

――ワンデー・トーナメントの場合、出場選手全員をチェックするのですか。

「全員に関して対策を組むわけではないですが、やはり全員のスタイルや得意なところ、気をつけたいところは情報を得ます。それよりもトーナメントの場合は、『今回はコレで行こう』と自分のやるべきことを決めて、それを実行していくことのほうが大きいですね」

――では決勝戦に進んだ場合、一方の山から須藤選手、鈴木真選手、山田哲也選手、そして竹内選手の中で誰が上がってくると思いますか。

「難しいですね……。須藤さんが上がってきてくれれば、ノーギの時のリベンジをしたいです。竹内さんもロータスで一緒に練習したり、ウチのプロ練にも参加してくれているので、決勝で対戦できれば良いなと思っています。あと興味でいえば、山田選手ですね。本当に一度も組んだことがないし、とにかくサイズが大きいので、そういう選手に挑んでみたいという気持ちは大きいですね。誰が上がってくるか、という質問に対する答えになっていなくて申し訳ないですけど……」

――いえいえ。他の出場選手についても紹介していただいて、ありがとうございます。

「本当に出場選手のタイプが各々違いすぎて、誰が勝ち上がってくるのか全く読めないです。それだけ面白いトーナメントだと思います。でも、自分も最近の中では特に仕上がりが良いんですよ。これまでが良くなかったというわけではないけど、自分の中で変えてきたものがあって、それがうまくハマッてきています。このトーナメントで勝つイメージも、しっかり出来上がっていますね」

――なるほど。トーナメントの優勝賞金10万円の使い道は考えていますか。

「海外の練習や遠征の資金にしたいとは思っていますけど……実は最近、自転車を盗まれてしまったんですよ(苦笑)」

――えっ!?

「アハハハ。海外へ行くどころか、自転車がないと近所の移動も困るので、まずは自転車を買います!」

――海外というお話ですが、寒河江選手にとって海外でサブオンリーのプロイベントがあることは、選手生活に対して大きな影響を与えているのでしょうか。

「私にとっては大きなモチベーションですね。メタモリスやポラリスのような、サブオンリーの大会に憧れて、グラップリングをやっています。今成柔術に所属しているのも、やっぱり今成正和さんの一本を取りにいくスタイルが好きだからなんですよ。

グラップリングにはADCCやIBJJFノーギもあるし、本当に強い選手はポイント制でもサブオンリーでも強いです。でも、それも選択肢であって。プロのサブオンリーのようにトップ選手が戦っていて、演出とかもカッコイイというのは、グラップリングをやっている者にとっては大きなモチベーションになります。グラップリングが普及していくためには大切だし、ありがたいと思っています。

日本でもグラップリングが普及して、日本のイベントにも海外の強豪選手が来てくれたら嬉しいですね。まずは私も今回のトーナメントで優勝して、自転車を買ってから海外の大会にも出られるように頑張ります」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後2時55分~ Twit Casting LIVE

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