カテゴリー
BELLATOR Bellator272 Brave CF MMA MMAPLANET PFL RIZIN Special UFC アダム・ボリッチ アレックス・ヴォルカノフスキー エドウィン・ナジミ エマニュエル・サンチェス ジェレミー・ケネディ セルジオ・ペティス 修斗 堀口恭司 柏木信吾

【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:12月:ケネディ✖サンチェス「日本フェザー級勢に厳しすぎる指標」

【写真】「エア・タイト」と柏木さんが評したケネディ×サンチェス。エア・タイト――いただきました。今後、MMAPLANETでゼロ距離MMAはエア・タイトと記させていただきます (C) BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2021年11月の一番。12月3日に行われたBellator272より、ジェレミー・ケネディ✖エマニュエル・サンチェス戦について語らおう。


──柏木さんが選ぶ2021年12月の一番をお願いします。

「Bellatorのジェレミー・ケネディ✖エマニュエル・サンチェス戦です」

――おお!!

「ケネディ×サンチェス戦……この試合を語ることができて凄く嬉しいです。現地で実際に試合を見て、また帰国してから試合映像をチェックしなおして、ウキウキしてしまいました(笑)。

実はメインのショッキングなKOを目の当たりにして、全てが吹っ飛んでしまったこともあったのですが、セルジオ・ペティス×堀口恭司戦があったことで、この両者の試合を日本のファンが数多く目にしたこともうれしいです。

僕がライブ観戦だったこともあるのですが、映像で見直して視るとさらに面白さが伝わる試合でしたね。本当にMMAをやっているなっていうファイトで。

正直、ケネディってアダム・ボリッチに勿体ない負けをしたという印象が一番強くて、ネチネチとした試合をする選手だなっていうぐらいの感覚でいたんです。でも今回の試合は全く膠着することのないグラウンド戦で、良い意味で見ている者が疲れる。それほど目まぐるしい動きをしていました」

――とはいえモヒガンサンのファンはブーイングを送っていましたね(苦笑)。

「この試合に限らず、組むと『もっと、やれぇっ!!』という感じでしたね。エア・タイトというのか、あれだけ空間を殺して戦う良さが残念ながらあの会場にいたファンには伝わっていなかったです。

ただし、ケネディがあのタイトな試合をグラウンドでもスタンドでもやり続けた。あれは凄いことなんですよね。『もっと打撃と織り交ぜて戦う必要があるのは分かっているけど、今回は絶対に落とせなかった。勝ちに徹した。どうしても勝たないといけなかった』と本人も試合後のインタビューで言っていましたけどね」

――打撃を使うことが勝利に結びつくのであれば、そうすべきでしょうし。そうではなく、ファン受けするために打撃が必要というのであれば、そんな必要なくてエア・タイトなファイトで正解だったかと思います。

「あれをやりきるのは凄まじいです。サンチェスも巧くて、隙間がないのに不利なポジションから抜け出すよう動いて、言ってみればミリ単位で動いていました。でも、その先をさらにケネディがいく。結果的に逆転狙いの寝技から、仕留められない防御という風にサンチェスの戦い方も変わりましたね。サンチェスとしては、本当にしんどかったでしょうね。もう表情にも出ていたと思います」

――SUGでエドウィン・ナジミにOTで敗れたのですが、本戦は5分といえども柔術のトップ選手と普通に攻防を繰り広げられることができる腕前の持ち主です。

「普通ならぶっちぎられて終わりますし、それが汚点にもならないです。そんなグラップリングマッチをショートノーティス出場で堂々とやりあえるのですからね。それと……この試合を見てケネディの戦績を改めて見直すと、何気にMMAPLANETが推している感があるのが理解できました」

――と言いますと(笑)。

「いや、単にそのキャリアの築き方と戦績が……印象以上に凄い実績を残していて。UFCで3勝1敗、唯一の敗北を喫した相手はアレックス・ヴォルカノフスキーです。そこからバーレーン拠点のBRAVE CFを経てPFLではベスト4、パンデミックの活動停止期間にBellatorに戦場を移しています」

――その2戦目にボリッチに敗れたことで、今回は絶対に負けられないと背水の陣を敷いていたのかもしれないですね。

「いやぁ、GSPやロリマクを生んだカナダ――僕のような仕事をしていても未だに軽視されがちなんですけど、見落としてしまっていましたね。それをサンチェスとの試合で痛感しました」

――同インタビューは元旦にアップする予定なのですが(※取材は2021年12月29日に行われた)、大晦日を終えてRIZINフェザー級戦線もまた新たに動き出しますでしょうし、ケネディに限らずBellatorフェザー級ロースターとの交わりが気になるところです。

「ジェレミー・ケネディがRIZINのフェザー級戦線に加われば、即脅威です。即……むしろ『いきなりクレベルどうなの?』って。斎藤裕選手はタイプは違いますが、組んで倒すという部分でマイク・グランディに修斗時代に敗れていますし、ケネディは完全に苦手な選手でしょうね」

――修斗サステイン興行の招聘係でもあった柏木さんが、英国からグランディを呼んで……。

「あの時はやっちまったなって思いました(笑)。『これ、早かった』と。う~ん、大晦日がどうなるかにもよりますが、ケネディと戦うとどうなるのか。それこそ斎藤選手がいかに成長したかを証明する戦いになるのではないかとも思います。

今の日本人のフェザー級選手にとって、良い指標になる……厳しすぎる指標になるかもしれないのがケネディですね」

――ぜひともケージもあるかもしれないLANDMARKか、ケージ使用のTRIGGERに呼んでいただき取材させてください(笑)。

「いやぁ今回の勝利でケネディはTRIGGER予算からナンバーシリーズ予算に変わったと思いますよ(笑)」

The post 【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:12月:ケネディ✖サンチェス「日本フェザー級勢に厳しすぎる指標」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AJ・マッキー BELLATOR Bellator272 Brave CF LFA MMA PFL RIZIN UFC アダム・ボリッチ アーロン・ピコ ウラディスラフ・パルブチェンコ エドウィン・ナジミ エマニュエル・サンチェス キック ジェレミー・ケネディ ジョシュ・ヒル ジョン・デ・ジーザス ジョージ・カラキャニャン セルジオ・ペティス ダニエル・ヴェイケル パトリシオ・フレイレ ベラトール マルロン・モラエス ラフェオン・スタッツ 堀口恭司

【Bellator272】堀口✖ペティス以外にも、サンチェス✖ケネディ、ヒル、プレリミではカマカ3世に注目!!

【写真】ザ・メキシカンという風貌になってきたサンチェスと、アンバランスな立ち位置のケネディ (C)BELLATOR

2日(木・現地時間)、3日(金・同)にコネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナで開催されるBellator272「Pettis vs Horiguchi」。メインは言うまでもなく堀口恭司がセルジオ・ペティスの持つBellator世界バンタム級王座の奪回に挑むタイトル戦だ。

そんなJ-MMA界でも話題沸騰の一戦が組まれた今大会、メインとプレリミの注目カードをおさらいしてみたい。


まずコ・メインではセルジオ・ペティスのチームメイト、エマニュエル・サンチェスが、AJ・マッキー時代を迎えたベラトール・フェザー級トップ戦線で生き残りを賭け、ジェレミー・ケネディと戦う。

サンチェスは柔術ベースのファイターで2014年10月から7年に渡り、サークルケージのフェザー級戦線で活躍してきた。パット・カーラン、ジョージ・カラキャニャン、ダニエル・ヴェイケル、ダニエル・ストラウス、そしてマルコ・ロウロらとの戦いで力をつけ、2018年11月に当時の世界王者パトリシオ・フレイレに挑戦も判定負けを喫した。

その後、16人参加のワールドGPに出場しベスト4に残ったが、準決勝で2度目のタイトル挑戦を兼ねたフレイレ戦ではギロチンチョークで秒殺一本負けを喫してしまった。

7月の再起戦では、元UFCファイターのメス・ブーネルに力負けといえる完敗を喫した。ブーネル戦の敗北で、衰えを指摘されるようになったなかでサンチェスはベラトール3戦目、2勝目を目指すジェレミー・ケネディと対戦する。

サークルケージでは1勝1敗、アダム・ボリッチに敗れながら9位にランクされるケネディは、UFCからPFLで活躍してきたウェルラウンダーだ。

オクタゴンで3勝1敗、デカゴンでは2勝1敗、さらにはBRAVE CFで2勝0敗と、世界のメジャー大会で大きく勝ち越している。キックと柔術が融合したウェルラウンダーのケネディは、今年の7月にSUGにも挑み、あのエドウィン・ナジミを相手に堂々のグラップリングマッチを繰り広げ、OTで敗れている。

31歳、メジャーシーンはベラトール一筋のサンチェスと、29歳でメジャープロモーションを渡り歩いてきたケネディ、両者は照的なキャリアの積み方をして来た。

サンチェスとしては、パウンドを交えたポジションコントロール=パウンド柔術で試合を有利に運びたいところだ。その一方で最近の試合ではフレッシュさで、ケネディが上回っている感もあるが、果たして──。

体重オーバーのジャレッド・スコッギンスと対戦するジョシュ・ヒルはTUF18出演、UFCと契約はならなかったがWSOFからローカルプロモ―ションを経て、ベラトールに辿り着いた35歳のベテランファイターだ。WSOFではマルロン・モラエスの持つ世界バンタム級王座に2度挑戦も、ローキックで削られ判定負けと、ハイキックからパウンドアウトされベルトを巻くには至らなかった。

その後、地元カナダのTKOで現UFCファイターのテイラー・ラピルスにスプリットで競り負けるなど、厳しい時を経験しながら18勝3敗というレコードを引き下げ、ベラトールへ。元UFCファイターのエリック・ペレスに競り勝ち、2連勝も5月にルーファスポーツのレスリングマスター=ラフェオン・スタッツに敗れた。

ここでキャリア10勝1敗、しかも4ポンドも体重オーバーだったスコッギンスを迎えるヒル。ベラトール・バンタム級戦線だけでなく、キャリアを賭けた一戦となる。

プレリミではフェザー級で2019年のハワイ大会以来、2年振りのベラトール出場となるカイ・カマカ3世に注目だ。北米MMA界がコロナショックを受けた昨年、カマカはLFAでの勝利からスクランブル出場でUFCとの契約を勝ち取るも、1勝2敗1分で契約満了、再びベラトールに照準を合わせた。

コンテンダーシリーズ世代といえる打撃もレスリングもアグレッシブなカマカだが、逆にパンチを被弾するリスクも高いファイトと、レスリングで攻勢でもガスアウトするなど、明日なき暴走ファイトを持ち味としている。

対戦相手のジョン・デ・ジーザスはアーロン・ピコにこそTKO負けを喫しているが、RIZINで朝倉未来と戦ったジョン・マカパに競り勝ち、REALでは芦田崇宏や中村Jrを破ってフェザー級王者となったウラディスラフ・パルブチェンコから判定勝ちを収めている。

攻撃力よりも、防御力と粘り強さで14の勝利(※9敗)を手にして来たデ・ジーザスを、カマカが持ち味である攻撃力で突破し存在感を高めることができるか──そんなマッチアップだ。

■視聴方法(予定)
12月4日(土)
午前8時00分~ U-NEXT

■ Bellator274計量結果

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]セルジオ・ペティス: 134ポンド(60.78キロ)
[挑戦者] 堀口恭司: 134.5ポンド(61.0キロ)

<フェザー級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス: 145.25ポンド(65.88キロ)
ジェレミー・ケネディ: 145.75ポンド(66.11キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョシュ・ヒル: 134.75ポンド(61.12キロ)
ジャレッド・スコッギンス: 140ポンド(63.5キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン: 185ポンド(83.91キロ)
コリン・ハックボディ: 185ポンド(83.91キロ)

<ライト級/5分3R>
アレクサンデル・シャブリー: 155.4ポンド(70.48キロ)
ボビー・キング: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 146ポンド(66.22キロ)
ジョン・デ・ジーザス: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ライト級/5分3R>
マイク・ハメル: 155.8ポンド(70.66キロ)
キリズ・モタ: 155.2ポンド(70.39キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィニシウス・ジュゼズウ: 169.6ポンド(76.92キロ)
レヴァン・チョクヒリ: 170.8ポンド(77.47キロ)

<ライト級/5分3R>
ジャスティン・モンタルヴォ: 154.8ポンド(70.21キロ)
ジェイコブ・ボーン: 154.8ポンド(70.21キロ)

<160ポンド契約/5分3R>
スパイク・カーライル: 159 ポンド(72.12キロ)
ダン・モレット: 159.6 ポンド(72.39キロ)

<ウェルター級/5分3R>
カイル・クラッチマー: 171ポンド(77.56キロ)
オリバー・エンカンプ: 170ポンド(77.11キロ)

The post 【Bellator272】堀口✖ペティス以外にも、サンチェス✖ケネディ、ヒル、プレリミではカマカ3世に注目!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
F2W182 MMA エドウィン・ナジミ ジャクソン・ナガイ ブログ

【F2W182】浜松で柔術を始めたジャクソン・ナガイが、ナジミを三角絞めで仕留めウェルター級王者に

先月28日(土・現地時間)、カリフォルニア州バーリンゲームのハイアットリージェンシー・サンフランシスコ・エアポートで、F2W182「East Bay」が開催された。

遅まきながら、注視すべき結果になった上位カードから、セミの道着ウェルター級選手権試合の模様をレポートしたい。

<F2W道着ウェルター級選手権試合/10分1R>
ジャクソン・ナガイ(ブラジル)
Def.7分59秒 by 三角絞め
エドゥウィン・ナジミ(米国)

試合開始後すぐに引き込んだ挑戦者ナガイは、スタンドの姿勢を維持した王者ナジミの体によじ登るようにクローズドガード。長い手足でタイトに密着する、仕掛けられた側としてはいかにも厄介そうなガードだ。

一度足を開いて背中から着地したナガイは、膝の高さで再び足を閉じてから崩すスイープへ。バランスを崩したナジミだが、すぐに体勢を立て直して両者スタンドへ。

もう一度同じようなスイープの攻防を繰り返した両者。ナガイはナジミの飛び技を警戒してか、自分から積極的に仕掛けてペースを掴ませない。やがて今度はナジミの方が引き込んでオープンガードに。下から絡んだナジミがナガイの左足を狙うと、上からナガイも足を狙い返して、トーホールド合戦に。やがてナガイは自ら足を離して、50/50の体勢で上になった。

ナジミの襟を掴んで重心をかけてゆくナガイに対し、そのラペルを引き出して自らの右足に固定し、50/50を強化するナジミ。やがてナジミはナガイを後ろに崩してから、左足にストレートフットロック狙いへ。うつ伏せになって締め上げるが、極まらない。

やがて足を抜いて立ち上がったナガイは、すぐにナジミの左足をレッグドラッグ捌くと同時に体重をかける。ナジミに動く隙を与えないきわめてタイトな動きでパスに成功した。

そのまま右腕で枕を作って首を制したナガイは、左手でナジミのラペルを引き出してなじみの右腕をくくると、それを自らの右腕で掴む。こうして完全にナジミを動けなくしたナガイは、左足でステップオーバーして、上の体勢をキープしたまま三角へ。そのまま頭を抱え上げ強烈に締め上げて、タップを奪ってみせた。

やや体重差があるとは言え、極めの強さで名高いナジミ相手に終始ペースを握り、持ち味を出させずに完勝したナガイ。ガードワークもパスガードも極めも、全ての動きがきわめてタイトかつ高い精度を誇っていた。

17歳の頃に浜松で柔術をはじめ、その後ブラジル、米国と移住し昨年ルーカス・レイチから黒帯を授かったという27歳のナガイがF2W道着ウェルター級新チャンピオンに。ナジミから一本勝ち、今後世界のトップ戦線に絡んでくる可能性のある逸材だ。

The post 【F2W182】浜松で柔術を始めたジャクソン・ナガイが、ナジミを三角絞めで仕留めウェルター級王者に first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
F2W180 F2W182 MMA UFC イスラム・マカチェフ エドウィン・ナジミ ケネディ・マシエル サミール・シャントレ ジアニ・グリッポ ジェレミー・ケネディ ジャクソン・ナガイ ジョニー・タマ ダンテ・リオン ダヴィ・ハモス ニッキー・ライアン ペドロ・マリーニョ ロベルト・ヒメネス

【F2W182】ベイエリアのF2Wはハモス✖リオン、ナジミ✖ナガイ、グリッポ✖シャントレ!!!

【写真】50/50からバックとか、足関節を軸に色々な攻防が見てみたいグリッポ✖シャントレ (C)MMAPLANET

28日(土・現地時間)、カリフォルニア州バーリンゲームのハイアットリージェンシー・サンフランシスコ・エアポートでF2W182「East Bay」が開催される。

今大会のメインではADCC2015の77キロ級優勝でUFCファイターのダヴィ・ハモスが、2019年のADCCでルカス・レプリ越えを果たしたことで名前を挙げたカナディアン=ダンテ・リオンと対戦する。

とはいうものの、この両者は最近の試合では勝ち星から遠ざかっており、崖っぷち対決ともいえる。


ハモスはパンデミック後、UFCでは昨年7月にアルマン・ツァルキャンに判定負け、グラップリングでもこの7月にF2W177でペドロ・マリーニョの敗れている。さらにいえば2019年も9月にUFCでイスラム・マカチェフに敗れ、11月にはF2W132でゲーリー・トノンに下るなど、実に2年3カ月間勝利の美酒に酔っていない。

一方のリオンも対戦相手がトノン、ロベルト・ヒメネス、ニッキー・ライアンという強豪ぞろいといえども過去5戦で1勝4敗と大きく負け越してしまっている。

上ではニースライスパス、下では強固なニーシールドと攻撃力も防御力も高いリオンは、一本勝ちよりもポイント、レフ判定での勝利が多く──IBJJF柔術的な戦い方の方が、サブオンリーよりも向いているという見方もできる。

一方、ハモスもレプリから飛び込み十字、ドゥリーニョをRNCで下したこともがあったが、ADCCではテイクダウンポイントが認められる後半に強さを発揮して頂点に立ったイメージが強い。そのテイクダウン&スクランブルゲームでMMAではロシア勢に遅れを取ってしまっているが、ノーギ&サブオンリーとはいえジャッジ裁定があるF2Wだけに、テイクダウン&パスの攻防を堪能したいラモス✖リオンの一戦だ。

セミではSUGでMMAファイターのジェレミー・ケネディにOT勝利も、F2W180ではジョニー・タマのヒールに一本負けを喫したエドウィン・ナジミが、チェックマット所属のジャクソン・ナガイと対戦する。パスに強いナガイにナジミが跳びつくことができるか。ネームバリューではナジミだが、拮抗した勝負になりそうだ。

さらにサミール・シャントレ✖ジアニ・グリッポという渋い一戦も実現する。過去1勝2敗と負け越しているシャントレだが、オズワルド・ケイシーニョとのシェアを含め3度のノーギワールズ王者になっており、ノーギでの経験は上だ。

一方グリッポも本格的にノーギに進出し、先のエメラルシティ・インビテーショナルでEBI/OTながらケネディ・マシエルを決勝で下し優勝するなど、道着無しで極められない強さを持っていることはすでに証明している。

足関節とバックテイクの攻防のなかで、上下が入れ替わる。そんな攻防がタイトな距離で繰り広げられることに期待したい両者のノーギマッチだ。

The post 【F2W182】ベイエリアのF2Wはハモス✖リオン、ナジミ✖ナガイ、グリッポ✖シャントレ!!! first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
F2W180 MMA Report エドウィン・ナジミ ジョニー・タマ ブログ

【F2W】エドウィン・ナジミ、跳び三角を封じられタマのヒールフックにタップアウト

6 日(金・現地時間)、カリフォルニア州ロサンゼルスのマリオットLAで開催されたF2W180。

レポード第2弾は2年ぶりの再戦、エドウィン・ナジミと2019年ノーギワールズ世界王者ジョニー・タマの一戦の模様をお届けしたい。

<ノーギ・ウェルター級/10分1R>
ジョニー・タマ(ブラジル)
Def.7分55秒byヒールフック
エドウィン・ナジミ(米国)

立ちレスの攻防でニータップを仕掛けるナジミが、積極的にテイクダウンを狙う。1分を経過する前に座ったタマが、足関節を仕掛ける。対処したナジミに対し、タマがリバースデラヒーバもすぐに解除して座りなおす。タマの内ヒールを苦も無く防いだナジミが、スタックパスの圧力をかける。タマが亀で耐えたところでナジミがダース狙いも、すぐに察知されガードに戻られる。

Zハーフガードにも、ナジミは再び担ぎへ。タマはKガードでフレームを作り、ナジミの右足を両足で挟みにかかり、反転したところで背中を取る。上を取ったナジミは絡まれた足を抜いて離れる。フライング・トライアングル封じか、絶対に立ち上がらないタマにナジミは何度なくダブルアンダー・スタックパスの形に持っていく。タマは足を戻し、スタンドを要求して離れたナジミの誘いには決して乗らない。

リバースデラからインヴェーティット狙いかと思われたタマが、逆足を取って足を狙う。取り切ることができず、座りなおしたタマは50/50を完成させストレートアームロックへ。ナジミはスピンアウト──ロールして場外際まで移動すると、タマは50/50を解く。

マット中央で再開後、足を取って倒れこんだナジミが、外掛けストレートフットロックへ。タマはカウンターの外ヒール、腹ばいから仰向けになったタマに続き、ナジミが足をリリースした。残り2分30分で仕切り直しになり、立った状態から尻をつけて足を取りに行ったナジミだが、タマがここで50/50から内ヒールでタップを奪い──連敗から脱した。


The post 【F2W】エドウィン・ナジミ、跳び三角を封じられタマのヒールフックにタップアウト first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
BELLATOR F2W180 MMA PFL UFC エドウィン・ナジミ ガブリエル・アウジェス ジョニー・タマ バレット・ヨシダ マイキー・ムスメシ

【F2W180】バレット・ヨシダも出場するF2Wで──アウジェス✖ロバトJr、タマ✖ナジミ戦実現

【写真】バレットのクルスフィックスRNCが極まるか(C)MMAPLANET

6 日(金・現地時間)、カリフォルニア州ロサンゼルスのマリオットLAでF2W180が開催され、メインのノーギ・グラップリング戦でハファエル・ロバトJrがガブリエル・アウジェスと対戦する。

(C)SATOSHI NARITA

2017年と2019年のIBJJFムンジアル黒帯ミドル級世界王者のアウジェスにとっては、これが2021年に入って初めての実戦となる。

昨年もThird Coast Grappling とF2Wで合計3試合しか戦っておらず、しかもノーギは2019年にADCC世界大会88キロ級で2回戦でマテウス・ディニスに敗れて以来、1年11カ月ぶりだ。


対してロバトJrは2007年のムンジアル・スーパーヘビー級世界王者で、MMAでもBellatorミドル級で頂点に立ち、海綿状血管腫を理由に打撃有りからは撤退も、精力的に組み技戦に出場し続けている。

今年もF2Wではガブリエル・アルメイダらを破り2勝、WNOではジルベルト・ドゥリーニョに敗れているが、その間にIBJJF計のダラス・オープン、ダラス・ノーギ・オープン、オクラホマ・オープンと今年だけでも9試合も戦ってきた。

ノーギでの経験値と技術的な蓄積もロバトJrに軍配が挙がるが、アウジェスとしても本格的にIBJJFのトーナメントが再開されつつあるなか、試運転としてのF2W出場なのか、マイキー・ムスメシ張りに来年のADCCを狙って本格的にノーギにも挑戦をし始めるのか。その熱量がうかがい知れる一戦となりそうだ。

また2019年ノーギワールズ・ライト級王者のジョニー・タマが、エドウィン・ナジミと対戦する。ナジミは先月18日(日)にSUGでサブオンリー&ケージ・グラップリングに参戦しており、UFCとBellator、さらにPFLと北米メジャーMMAで戦ってきたジャレミー・ケネディをOTで破ったばかりだ。

この両者、2020年にF2Wの道着マッチで対戦しており、ナジミが判定勝ちを収めている。この時、試合の最後の最後にナジミが跳びつき三角を仕掛け、レフェリーは反則を取らなかったがタマがスラムと手段を取っており、ちょっとした因縁がある。

タマはこのところジアンニ・グリッポやオリヴィエ・タザらを相手に3連敗中で、また何かの拍子にフラストレーションを爆発させる危険さをはらんでいる。

なお、今大会にはバレット・ヨシダも出場。スパイダーガードの名手マウシリオ・チンギーニャの黒帯ジェフ・ノラスコと対戦する。スパイダー✖クルスフィックスRNCの対決が見られるか。バレットの姿が視られるだけでも楽しみな今週末のF2Wだ。

The post 【F2W180】バレット・ヨシダも出場するF2Wで──アウジェス✖ロバトJr、タマ✖ナジミ戦実現 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MMA SUG25 エドウィン・ナジミ ジェレミー・ケネディ

【SUG25】ジェレミー・ケネディ、足関防ぎ&ハーフ奪取。エドウィン・ナジミ相手に大健闘のOT負け

<5分1R>
エドウィン・ナジミ(米国)
Def.OT0分15秒 by RNC
ジェレミー・ケネディ(カナダ)

立ちレスでケネディが左ワキを差して、ケージにナジミを押し込む。ジャンピングガ―ドを取ったナジミをキャンバスに置く。ナジミは足をからませて50/50に入ろうとするが、ケネディは足首を抱えさせない。背中を向けて走って足を抜こうとするケネディだが、ナジミは50/50の組みのままで足を離さない。

ヒザをつき、足を抜こうとするケネディに対して、ナジミは右ワキにケネディの足を捕らえる。ケネディは首の後ろを掴み胸の上に乗っていく形になったが、ここでナジミは外掛けに変え外ヒールからトーホールドへ。直後にケネディが足を抜いてエスケープに成功する。

すぐにガードの中に入ったケネディは、腕を取られないように過ごす。時間を掛けて足を一本抜いたケネディは肩固めからバックを伺う。ケージに頭がつまり、窮屈な状態でハーフを取るナジミがスイープ狙いから首を抱えに行くが、ケネディが頭を抜き時間となった。

OTはまずケネディがバックを選択する。四の字フックでシートベルト、ナジミは手首を掴んでロールし腰をずらしに掛かる。ケネディはワンフックに移行し、再び四の字フックを取り直す。絞めの形には入れなかったが、ナジミも2分を使ってエスケープはできなかった。

後攻ナジミもシートベルトを選択する。すぐにRNCに入ったナジミが、大健闘のケネディを下した。


The post 【SUG25】ジェレミー・ケネディ、足関防ぎ&ハーフ奪取。エドウィン・ナジミ相手に大健闘のOT負け first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
JJ Globo Preview SUG25 アンディ・ヴェレラ エドウィン・ナジミ ジェレミー・ケネディ ブログ ペドロ・マリーニョ

【SUG25】ファウラー✖ベーム戦は延期。ジェレミー・ケネディを相手に、エドウィン・ナジミ参戦!!

【写真】万が一ということも、ないと思われる一戦だが……果たして(C) MMAPLANET & BELLATOR

18日(日・現地時間)、オレゴン州ポートランドでSubmission Undergroud25が開催される。

5分1R & EBI OT、そしてケージ使用のチェール・ソネン率いるノーポイント&サブオンリー・グラップリングイベント=SUGの25回目の大会。

本来はSUG無差別級王者メイソン・ファウラーが、6月の挑戦者決定トーナメントで優勝したカイル・ベームの挑戦を受ける予定だったが、10日に負傷が理由で欠場が決まった。これによりメインはベームに同トーナメント決勝で下ったペドロ・マリーニョとアンディ・ヴェレラの一戦がメインに昇格している。


ヴェレラは昨年12月に石井慧を下し、4月王者ファウラーに挑戦したがOTで敗れている元タイトルコンテンダーだ。10thPlanet所属で、既にSUGで9試合を経験しており、6勝3敗──4勝がOT勝利のヴェレラに対して、マリーニョはグレイシーバッハの黒帯で、SUGでの試合を含めロベルト・ヒメネスに3勝1敗と勝ち越している。

IBJJFルールを知り抜いたヒールの使い手のマリーニョはOT前に一本を狙ってくることが予想されるが、OTでは腕に乳酸でも溜まっていると勝ち目はなくなる。

ここがSUGルールの難しいところ。OTまでは我慢した方が有利という考え方もあるが……マリーニョはどちらを選択するか。

またSUGらしさでいえば、今大会にもMMA界からジェレミー・ケネディが参戦、なんとマリーニョと同門エドウィン・ナジミと対戦することになっている。ホメロ・バハルの黒帯ナジミは跳びつき三角で一世を風靡し、2016年にはムンジアル・ライト級に準優勝に輝いているワールドクラスの柔術家だ。

パンデミック以降はF2WやThird Coastを主戦場にしているナジミは、昨年5月にF2WでMMAレジェンドのベンソン・ヘンダーソンと対戦──、跳びつき三角で下している。ウェルター級やライト級で戦うベン・ヘンに対し、ケネディはフェザー級の選手だけにノーギといえどもフィジカル的なアドバンテージはない。

UFC~BRAVE CF~PFL~Bellatorとメジャーシーンで活躍してきたケネディが、引き込んでくるトップクラスの柔術家=ナジミとグラップリングで戦う術を持っているのか。三角もそうだが、バックを回避する力が問われる──SUGらしい一戦だ。

The post 【SUG25】ファウラー✖ベーム戦は延期。ジェレミー・ケネディを相手に、エドウィン・ナジミ参戦!! first appeared on MMAPLANET.