カテゴリー: PFL CS2022#04

＜148.6ポンド契約／5分3R＞
ボストン・サルモン（米国）
Def.2R5分00秒by TKO
イ・ドギョム（韓国）

1R、サウスポーのサルモンに対し、イ・ドギョムは左ローから入る。さらに体勢を低くして距離を詰めようとするイ・ドギョムだが、サルモンはバックステップで距離を取った。サークリングしながら左ミドルを見せるサルモン。左ローでけん制しながら、イ・ドギョムが前に出て来ると、サルモンはサイドステップでかわし右ジャブをカウンターで合わせる。さらに左のインローを繰り出したが、これがイ・ドギョムの下腹部にヒットし、試合は一時中断となる。

再開後、サルモンの左ストレートがイ・ドギョムの顔面をとらえた。イ・ドギョムも右ミドルハイから右ローを返す。しかしサルモンが自分の距離を保ちながら、イ・ドギョムの攻撃をブロックし、距離を詰めていく。イ・ドギョムの左サイドキックを捌いたサルモンは、イ・ドギョムにケージを背負わせた。しかしイ・ドギョムの左フックがクリーンヒットし、腰を落としたサルモンはそのまま下がりサークリングし始めた。

左に回るサルモンが右回りをはじめ、飛び込んだイはパンチを空振りして姿勢を乱す。そこで逆に右を当てたサルモンだが、イも連打で前に出る。スピードはイ、パワーはサルモンという展開で右ハイを空振りしたイがバランスを崩すが、直後に蹴りからパンチのコンビネーション、右ミドルを決めた。

2R、左右のロー、ミドルからパンチ貴重のイに対し、サルモンが左オーバーハンドをヒット。イの後ろ回し蹴り後も右を振るっていく。イも変わらず蹴りからパンチのコンビ、時には下がって誘う仕草も見せる。サウスポーのサルモンに右ミドルを幾度となく決めるイだが、サルモンも左ストレートをヒットさせる。左フックから組んだイは、ヒザを入れて離れる。サルモンが左ミドルを返し、ミドルに右ジャブを合わせる。

左回りのサルモンとの距離を詰めたイは、組んで体を入れ替えてきたサルモンのボディにヒザを突き上げる。サルモンが下がり、イは距離を詰めるがここで左を被弾し、一瞬アゴを触る。直後にラウンド終了となり、イはインターバル中に唾を吐くと真っ赤に染まっており、口を占めることができない。

アゴが折れた可能性もあるイはドクターチャックを受けた結果、ドクターストップに。イ・ドギョムの――計量失敗はあったものの――果敢な挑戦が幕を閉じた。

＜フェザー級／5分3R＞
スコッティ・ストックマン（米国）
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
ボラヒアン・ザーカー（メキシコ）

ステップを踏みながら距離を詰めるのはストックマン、ザーカーは右ローで迎え撃つ。ストックマンが左ジャブで下がらせ、右の前蹴りを当てるとザーカーはバランスを崩した。立ち上がったザーカーに、ストックマンは右ストレート。さらに右ストレートで追撃すると、ザーカーは組み付いたが、ストックマンが首相撲から右ヒザを突き上げる。ザーカーは距離を取り、サウスポーにスイッチして左ミドルを当てた。サークリングしながら左右のローを繰り出すザーカー。しかしストックマンが一気に距離を詰め、ザーカーをケージに押し込んでからダブルレッグで組む。

足を抜いたザーカーは、右腕を差し上げてストックマンをケージに押し込む。ボディロックに切り替えてバックに回り、右足を差し入れた。ストックマンの動きに合わせて正対したザーカーだが、ストックマンが体勢を入れ替える。ザーカーが首相撲からヒザをボディに突き刺すと、ストックマンは離れる。ザーカーもケージ中央に移動する。お互いに蹴りを見せ合うなか、ケージ中央で組んだストックマンが首投げでグラウンドに持地こんだ。ザーカーはハーフガードからフック、そして立ち上がりストックマンをケージに押し込む。さらに右足をすくい上げてテイクダウンを狙うが、ストックマンはマットに手を着いたものの、すぐに立ち上がった。

残り2分で打ち合う両者。ザーカーが右スイングから首相撲へ。頭を抜いたストックマンがパンチとローで攻め込み、相手をケージ際に追い込んでから右ストレートを繰り出す。伸びるストックマンの右ストレートに対し、ザーカーは首相撲から右ヒザをストックマンの顔面に突き刺した。ストックマンの右ストレートをかわしたザーカーがテイクダウンを狙うも失敗。ストックマンが左右のボディストレートでザーカーを下がらせ、ケージに押し込むも、離れたザーカーが打ち返していった。

2R、前に出たのはザーカーだ。相手にケージを背負わせ、右ミドルを放つ。ストックマンはスピニングバックフィスト、これをブロックしたザーカーがダブルレッグで組み付き、首相撲に持ち込む。頭を抜いたストックマンの打ち下ろしの右がヒット。ザーカーは組み付き、シングルレッグでストックマンをケージに押し込む。そしてグラウンドに持ち込んだザーカーはバックに回り、4の字ロックからRNCへ。ザーカーの左腕がストックマンの首に回る。ストックマンは相手のクラッチを解いたが、バックは奪われたまま。ストックマンの体を伸ばし、パンチを打ち込むザーカー。

ストックマンは体を起こすが、4の字ロックのザーカーを振り落とすことはできない。ハーフネルソンでストックマンの左肩を上げるザーカー。ストックマンも耐えるが、ザーカーに体を伸ばされてしまう。残り1分で立ち上がったザーカーは、ザーカーを背中からマットに叩きつけたものの、ザーカーの4の字ロックは解けない。ザーカーはバックからパンチを打ち込みながら、ラウンド終了直前にストックマンの右腕を取り、腕十字へ。ストックマンを仰向けにさせて腕を伸ばしにかかったが、ここでラウンド終了のゴングが鳴り、極めきることはできなかった。

最終回、ザーカーが右ロー。ストックマンも右ストレートを伸ばす。ザーカーのダブルレッグをスプロールしたストックマンだが、そのままザーカーにバックを許してしまう。バックに回り、右足を差しこむザーカー。ストックマンに右ヒザを着かせたが、ここでスイープされ下になる。立ち上がったザーカーにパンチを浴びせるストックマン。ザーカーにダメージと疲れが見える。組み付いたザーカーはボディロックでストックマンをケージに押し込み、右ヒザを顔面に突き刺す。

ダブルレッグを仕掛けたザーカーがシングルに切り替えると、ストックマンは引き込むようにグラウンドへ。しかしスクランブルから立ち上がったストックマンがザーカーを押し込んでいく。すぐに離れたザーカーは右ローを当てる。続くザーカーの右ストレートをかわしたストックマンは距離を取りサークリング。ザーカーは距離を詰め、ストックマンの右をかわして組みつき、バックに回り込んだ。そしてグラウンドに引づりこむも、ストックマンもザーカーの右足を抱えてスクランブルへ。ここで制したのはストックマンだった。ザーカーのバックに回る。

ところがストックマンのクラッチから抜けたザーカーが、ダブルレッグからボディロックでストックマンをケージに押し込んだ。ケージ際でストックマンのバックに回るザーカー。ストックマンは前転するが、そのままザーカーにトップを奪われ、パウンドを浴びて最終回を終えた。

判定はジャッジ3者とも1ポイント差でザーカーの勝利となった。