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Report UFC UFC ESPN23 イリー・プロハースカ ドミニク・レイエス ブログ

【UFC ESPN23】スピニングバックエルボーでレイエスを完全KO、プロハースカ「タイトル挑戦? OK」

<ライトヘビー級/5分5R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
Def.2R4分29秒by KO
ドミニク・レイエス(米国)

賭け率優位のプロハースカに対し、レイエスが左ハイを繰り出す。低い位置から拳を伸ばすプロハースカが、アッパーから左フック、そしてローと独特な間で打撃を繰り出す。左を当てたレイエスが前にでると、プロハースカがカウンターで左を当てる。組んだレイエスがボディロックテイクダウンを決め、ハーフで抑える。肩固め狙いのレイエス、防いだプロハースカがブリッジからスクランブルに持ち込みスタンドに戻る。

左を入れたレイエスだが、プロハースカが右を打ち込むと体を屈めて下がる。ケージに詰まったレイエスはアッパーを受けながら左を振るって前に出るが、プロハースカもボディへにフックを思い切りパンチ打ち込む。レイエスは右を被弾してケージに詰まるが、それでもワンツーで前に出る。

プロハースカがワンツー、レイエスが左を返す。両者パンチの精度が高いなか、数で上回るプロハースカが圧力で上をいく。レイエスは左ハイ、カウンターの左を入れるがプロハースカがここからパンチを纏め初回を取った。

2R、蹴り足を取られても抜いて三日月を蹴ったレイエスに対し、プロハースカは遠い位置から右を伸ばす。レイエスは左ミドルから、右フックに右を合わせていく。と左から前に出るレイエスに対し、プロハースカはサークリング後に一転前に出て右をヒットさせる。前蹴りから左フックにもプロハースカは、スピニングバックフィストを狙ったレイエスに右アッパー、前蹴り、さらに右エルボーを打ち込む。

レイエスが左を返すと、足が泳いだプロハースカがダブルレッグへ。レイエスはギロチンもプロハースカは頭を抜いてトップに。三角狙いを担ぐプロハースカが足を抜いて、パス。プロハースカがマウントを狙うが、レイエスがフルガードに戻し下からエルボーを入れる。蹴り上げを受けながら、パスを決めたプロハースカは、ハーフに戻したレイエスにパンチを纏め。背中を見せて立ち上がろうとしたレイエスをラッシュをかけ、ケージに詰まったところでプロハースカは右エルボー、続く右エルボーは空振りも、そこから左スピニングバックエルボー一閃。

イマジネーション溢れるヒジを受けたレイエスが、前方に崩れ落ち──プロハースカがタイトル挑戦権獲得を決定づけるKO勝ちを決めた。

「良い試合だった。武芸の本分を見せたかった。直ぐに勝ちたいと思って、攻撃を受けることがあったから。カウンターのパンチがあるから、考えることできずパンチを振るった。それがスピニングエルボーだったかな……。タイトル挑戦? う~ん、OK。隣国のブラボヴィッチのことは好きだけど、準備はできている。UFC以前から僕とチームは成長し、UFCにやってきた。そしてタイトル挑戦できるなら光栄だけど、謙虚でいたい。チェコの皆、ありがとう。マーシャルアーツの本文を皆と分かち合いたい」と申し分のない──人の良さが滲み出るコメントを残した。


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Report UFC UFC ESPN23 カブ・スワンソン ギガ・チカゼ ブログ

【UFC ESPN23】ギガ・チカゼ、左ミドルを決めて63秒でカブ・スワンソンからハイライトリールKO勝ち

<フェザー級/5分3R>
ギガ・チカゼ(ジョージア)
Def.1R1分03秒by TKO
カブ・スワンソン(米国)

右ロー、右前蹴りを蹴ったチカゼ。スワンソンの前進に左ジャブを入れ、アッパーも繰り出す。さらにワンツーを伸ばしたチカゼは、スイッチしながら前蹴りを放って間合いを図る。そして──左ミドルハイ、左ストレートに続けて蹴った左三日月を受けたスワンソンがうめき声を上げて、しゃがみ込んみチカゼの足を掴む。その足を抜いたチカゼは、亀のスワンソンにパウンドを連打し、63秒でTKO勝ちを手にした。

「カブのことは尊敬しているけど、それはそれだから。もうレバーキックで決まっていたけど、レフェリーがとめないからパウンドを入れた。今日はイースター、僕の母国で一番の祝日だし、そんな日に勝てて余計に嬉しい。こういうスペシャルが勝利が欲しかった。マックス・ホロウェイと戦いたい──もし実現しないなら、彼の前に戦ったケルヴィン・ケイターと戦ってマックス戦を実現させたい」と非常に静かに話した。


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Report UFC UFC ESPN23 クリシュトフ・ヨッコ ショーン・ストリックランド ブログ

【UFC ESPN23】手数とヒット数のタッチキック勝負は、ストリックランドがヨッコを上回る

<ミドル級/5分3R>
ショーン・ストリックランド(米国)
Def.3-0:30-27.39-27.29-28
クリシュトフ・ヨッコ(ポーランド)

サウスポーのヨッコが右に回りながら右ジャブ、左ミドルを繰り出す。ストリックランドも左リードフックを見せて、ワンツーで前に出る。右に回りながら左フックを当てたヨッコは、ストリックランドの前進に右フックを合わせようとする。回って戦うヨッコを追いかけるストリックランドが右クロスを決める。圧で上回るようになったストリックランドがパンチを纏めると、ヨッコがケージに詰まる。間合いを取り直したストリックランドは右クロスを当て、さらに右ストレート、左ジャブと攻撃を続ける。ヨッコのスピニングバックフィストは目測を誤っており、空振りに。それでも左ミドルを入れたが、右ストレートを被弾。跳びヒザの着地からジャブを当てたストリックランドが初回をリードした。

2R、ワンツーで前に出るヨッコ。初回の劣性を跳ね返すように前に出る場面が増える。ストリックランドは変わらず左ジャブを当て、右ストレートにつなげる。結果、右回りに戻ったヨッコは後ろ回し蹴り後に右を打たれる。ヨッコはジャブを続け、ヨッコが前に出てるとストリックランドに左ストレートをヒットさせる。手数はともかく、精度で明白にストリックランドが上回り、左ローで前足も削っていく。相当にローを効かされ、棒立ち気味になってきたヨッコはこの回も失った。

最終回、左ジャブから右フックを当てたストリックランドに対し、ヨッコが左ストレートを返す。全く組みの無いキックボクシングマッチは、ストリックランドが左右のロングフックを届かせる。劣性でもリズムを変える動きがないヨッコは、左の打ち終わりに左フックを被弾する。ローを減らし、前蹴り、ミドル、ヒザという攻撃を繰り出すようになったストリックランドは、ヨッコがついに見せたニータップを切る。

このまま最後まで攻撃を散らし続けた両者、ある意味倒すという道筋のない打撃戦は精度と手数で優ったストリックランドが判定勝ちを手にした。


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Report UFC UFC ESPN23 コディー・ステーマン ブログ マラブ・デヴァリシビリ

【UFC ESPN23】That is 現代MMA。激しい打撃とTD&スクランブル合戦でデヴァリシビリがステーマン下す

<バンタム級/5分3R>
マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
コディ・ステーマン(米国)

間合いを図る両者、ステーマンは一瞬のスイッチからオーソに戻し左ハイを蹴る。デヴァリシビリはジャブ、そしてサイドキックを見せ、組んでくるステーマンにフック、そしてアッパーを入れる。さらに蹴りをキャッチしてテイクダウンし、パンチを落としながらサイドバックへ。左フックを当てて離れたデヴァリシビリは、徹底してテイクダウン狙いをアッパーで迎え撃つ。

ステーマンは右フックを振るいつつシングルに出て、離れ際にショートワンツーを繰り出す。両者の右が交錯し、デヴァリシビリは左を見せてダブルレッグへ。尻もちをつきつつ、スクランブルからステーマンがバックに回り、デヴァリシビリが正対して離れる。続くテイクダウン狙いを切られたデヴァリシビリが左フックを当て、ステーマンが左ジャブをヒットする。デヴァリシビリもワンツーを返し、ならばとステーマンが左リードフックを入れる。

激しい攻防が繰り広げられるなか、ステーマンの右フックを被弾したデヴァリシビリがダブルレッグでテイクダウン。ステーマンはスクランブルからがぶり、一進一退の初回が終わった。

2R、スイッチしたステーマンが左ミドル、そのままワンツーを伸ばしダブルレッグで組みつくとテイクダウンを決める。鉄槌をボディ、頭部に打ちながら立ち上がろうとしたデヴァリシビリに対し、ステーマンも後方からパンチを纏めて離れる。打撃の間合いに戻ると、組みついたデヴァリシビリが、アゴをコントロルールしてスナップダウン気味に強引にテイクダウンを決める。

正対して立ち上がったステーマンは右ボディフックを振るい、直後に左を見せたデヴァリシビリがダブルレッグを決める。さらにスクランブルでギロチンをに捕えたデヴァリシビリが引き込むと、ステーマンが頭を抜いてトップに。デヴァリシビリが立ち上がり、離れると左ローを蹴る。笑顔を浮かべたステーマンにワンツーを入れたデヴァリシビリは、組みを切られてもそのままの距離でボディショットを決める。

と、ステーマンのステップインに見事なタイミングでダブルレッグを決めたデヴァリシビリび対し、ステーマンがやや削られてきたか。スタンドに戻り、打撃戦のなかで組みに行ったステーマンが首投げでテイクダウンを奪われる。体を起こしつつ、リバーサルをステーマンが決めたが時間──このラウンドはデヴァリシビリが明白に取った。

最終回、サイドキックを胸板に決めたデヴァリシビリ。続く右ストレートにステーマンも右を返す。デヴァリシビリの圧が上回るようになり、ステーマンはジャブからの右フックを大きく空振りする。動いが落ちないデヴァリシビリが右ストレートをヒット、さらにワンツーで前に出て左ハイを蹴っていく。

手数、勢いに差が出てきた両者。デヴァリシビリがシングルに取り、リリースして右を打ち込む。ステーマンも飛びヒザを狙い、危うく受けそうになったデヴァリシビリが笑顔を浮かべる。続くシングルを切られたデヴァリシビリも、ワンツーを空振りし軸が乱れる。それでも右アッパーをヒットし、ステーマンの動きが一瞬止まる。シングルレッグをリバーサルしたステーマンは、残り90秒でトップを奪取。

一度、呼吸を整えてからパンチ、エルボーに出たステーマンに対し、デヴァリシビリが下から側頭部に掌底を続ける。さらにハイガードから鉄槌をいれ、ヒールフックを狙ったデヴァリシビリ。体を捩じって離れたステーマンを追い、立ち上がる。既に正対していたステーマンはダブルレッグを切って、クルスフィックスでバックを取りつつトップを狙う。ここで立ち上がった両者、最後まで打撃、組み合いを続けたタイムアップに。

疲労困憊のステーマンとは対照的に、満面の笑みを浮かべるデヴァリシビリが3-0の判定勝ちを手にし、「俺はチャンピオンのアルジャメイン・ステーリングと練習していて、彼が俺を強くしてくれるんだ。勝てては本当にハッピーだ。これはMMA、柔術だけじゃない、レスリングだけじゃない、打撃だけでもない。全てを練習している。次の試合ではもっと見せる。来月、再来月、トップ10、トップ5の誰でも戦う。でも6連勝だし、誰かビッグネーム──ドミニク・クルーズと戦いたい。俺はハングリーなんだ」と話した。


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Report TJ・ブラウン UFC UFC ESPN23 カイ・カマカIII ブログ

【UFC ESPN23】反撃覚悟のフィニッシュ志向=ブラウンが、ファイトをまとめたカマカ3世から判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
TJ・ブラウン(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.27-30
カイ・カマカ3世(米国)

ブラウンの左ジャブ、右ローに対して、カマカが右ストレートから左を打ち込む。ブラウンのミドルをブロックし、ローをかわしたカマカは左フック、ヒザ蹴りをボディに受けても右ショートフックを打っていく。カマカはステップイン&右を当て、ブラウンの前進には左フックを被せていこうとする。ブラウンは鋭い左ボディフックを当て、ローに右アッパー、そしてスイッチして左ストレートをヒットさせる。

ダブルレッグを切ったカマカは、左ハイを押し倒しボディにパウンを落とし、足を抱えたブラウンどはガードを取り直しスイープで浮かせる。カマカはスタンドに戻り、近い距離のパンチの応酬でカウンターを入れる。ブラウンは打ち終わりにワンツーを被弾したが、一進一退の攻防のなかでオーソよりサウスポーの方が精度が高いところを示した。

2R、サウスポーで構えたブラウンに右ハイを当てたカマカ。ブラウンはオーソに戻して右ストレートをヒットさせる。動きが止まり、軸が乱れるカマカに追撃を掛けたが、ひと呼吸をおいてからの右に、右のカウンターを合わされ逆に倒される。カマカはパウンドを落としつつ、トップコントロールに努める。ブラウンはハーフからキムラをセットし、肩を極めに掛かる。

耐えたカマカは立ち上がってエスケープ、ここからも拳の届く距離でのキックが織り交ぜたボクシングマッチが続き、ブラウンは左ジャブ、カマカが左前蹴りを入れる。とブラウンは残り30秒を切りダブルレッグでテイクダウンを決めた。

最終回、ブラウンは右ローからジャブ、左フックを伸ばす。カマカはダブルレッグを切り、スプロールの状態ですかして上を奪取する。ここもコントロールのカマカはオモプラッタの仕掛けは腕を抜き、バックへ。正対して離れたブラウンが、ボクシング戦を仕掛けるも重心が浮き過ぎたが、右を振るって前に出てきたカマカの肩が当たり、後方に崩れる。

カマカのマウント狙いを察知し、足を戻しバックを譲りつつスイッチを狙ったブラウン。スタンドで離れた両者は、ここで近距離で殴り合いへ。ブラウンは蹴りをキャッチしてフックで倒すと──、なんと足関節を取りにいく。カマカはすかさずトップを取り、キムラを防いでタイムアップを迎えた。

最後の最後までアグレッシブだったブラウン、試合をまとめにかかりトップを制したカマカ。ジャッジは2-1でブラウンを支持し、カマカは唖然とした表情を浮かべた──ファイト・オブ・ザ・ナイト系西部劇ファイトだった。


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Report UFC UFC ESPN23 サム・ヒューズ ブログ ローマ・ルックンブンミー

【UFC ESPN23】ローマ・ルックンブンミー、絶妙のタイクリンチ&崩しでヒューズから3-0判定勝ち

<女子ストロー級/5分3R>
ローマ・ルックンブンミー(タイ)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
サム・ヒューズ(米国)

オクタゴン中央から踏み込んで右ハイを蹴ったローマが、右ローから右前蹴りを見せる。さらに前に出て右ミドル、続いて前蹴りに意を決したようにヒューズが組みついていくが、首相撲で崩されヒザをボディに受ける。絶妙の崩し&ヒザをもう1度見せたローマがボディロックテイクダウンを決めるも、寝技にはこだわらず数発のパンチからスタンドに戻る。直ぐに組んだヒューズは、ボディロックでローマをケージに押し込む。

ここもムエタイ流の崩しで上を取ったローマは、ヒューズが足をきかせてくるとスタンドに戻る。右ミドルを入れたローマに対し、ヒューズもワンツー、左ジャブを当てる。鋭いローを蹴ったローマに対し、ヒューズは左フックから組みつきケージに押し込み、大内刈りを狙ったが、切り返したローマがトップを取り時間に。

2R、前蹴りから組んで、後方に投げを打ったローマ。すぐに立ちあがったヒューズをもう1度崩していったが、ギロチンの仕掛けで上を許しスクランブルでバックを取られる。立ち上がったローマはクラッチを剥がして正対しつつ離れる。ヒューズは右を当て、右オーバーハンドを打っていく。さらに左ジャブも入れたヒューズはスーパーマンパンチに組みつく、崩しにも耐えて両ワキを差す。ローマは崩してヒザをボディに2発突きあげ、続く崩しからは顔面にニーを蹴り込む。

ウィザーでケージを背負ったローマは、シングルレッグ~ダブル~シングルを耐えきる。続く崩しでケージに頭をぶつけたヒューズに対し、ローマはワンツーから力の入ったミドルを蹴り込み、ボディロックテイクダウンを決め2Rを終えた。

最終回、まずローマは前蹴りを繰り出し、右に回る。ヒューズは左ジャブをヒット、続いて右も当てる。さらにヒューズのジャブ、左リードフックを受けたローマは首相撲からヒザ蹴り、続く崩しにヒューズがケージに押し込み。ローマはテイクダウンを許さず、ヒザを入れて時間を使う。残り半分でヒューズは自ら離れ、エルボーで前に出てきたローマに左フックを当て、逆に右エルボーを打ち込む。

再びローマをケージに押し込んだヒューズだが、テイクダウンは取れず離れた時には残り時間は75秒になっていた。右の相打ちから、スーパーマンパンチのヒューズ。直後にローマも右を入れ、前蹴りへ。飛び込んでクリンチのヒューズ、ここは打撃戦が必要だったか……。押し返してきたローマを再度、ケージに運びタイムアップとなり、ヒューズは0-3で敗れた。

巧妙な崩しでトップを奪えるローマ、体力を消耗せずトップゲームができるようになればMMAファイターとしての完成度は圧倒的に上がるだろう。


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Interview UFC UFC ESPN23 カブ・スワンソン ギガ・チカゼ ブログ

【UFC ESPN23】カブ・スワンソンと対戦、沖縄剛柔流出身ギガ・チカゼ「僕は最後の1秒までデンジャラス」

【写真】今もグルジアという響きのようが耳に馴染む、ジョージア国旗とともに(C)Zuffa/UFC

1日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN23「Reyes vs Prochazka」で、カブ・スワンソンと戦うギガ・チカゼ。

GLORYとMMAの二足の草鞋を履いていたジョージア人ストライカーは、キャリア12勝2敗でオクタゴンでは5連勝中で負け知らず。初めてビッグネームと戦い心境をチカズに尋ねろと、我々の知らない空手の世界が存在し、彼の基礎になっていることが分かった。


──インタビューを受けていただきありがとうございます。

「こちらこそ、ありがとう」

──最初にどうにも我々には発音方法が名前の綴りから掴みづらく、ジョージアでの発音を教えていただけないでしょうか。

「了解。ギ・ガ、チ・カ・ゼだよ」

──ギガ・チカゼですね。

「そうだよ(笑)」

──ギガは土曜日にカブ・スワンソンと戦います。今の調子を教えてください。

「グレートだよ。全て上手くやってくることができた。この試合に向けて7週間かな、しっかりとトレーニングでき人生で最高のシェイプに仕上がっている」

──ギガは過去に素晴らしい打撃、特にキックはUFCという最高峰においても特別に感じられる攻撃を見せてきました。もちろん、元々はオランダに拠点を置いて活動してきたキックボクサーではあるのですが、ダッチ・キックボクシングスタイルというよりも空手の蹴りにも見えます。

「僕はもともとジョージアで極真空手を始め、それから剛柔流空手に移り三段を持っているんだ。その後、オランダに移ってダッチ・キックボクシングを7年に渡って学んだんだ。でも僕はキックの時代から、空手の技術を活用して戦ってきた。ダッチ・キックボクシングでキックボクシングを戦っても何も優位な点はない。空手を使うことで、僕はキックとMMAで成功を収めることができたんだ。だから、僕のスタイルは指摘された通り、空手を凄く生かしているよ」

──実は私どものサイトでは以前、日本国外のキックボクシングも掲載していた時期があり、It’s Showtimeに出ていたギガの試合もレポートしていたんです。でも、当時はオランダ国籍を持ったジョージア人だと思っていました。ところでジョージアといえば柔道やチタオバという組技が盛んだという印象がありあした。

「その通りだよ(笑)。ジョージアでは皆がレスリングか柔道を経験している。実際、僕の父はソビエト連邦時代に柔道のナショナルチームの一員だった。でも僕は柔道もレスリングも全く経験がなくて。僕が生まれた頃になると、空手は凄くポピュラーだったんだよ。僕の世代は空手を経験している者ばかりさ」

──とはいえ極真空手から、剛柔流とは興味深いトランジッションですね。フルコンタクト空手から伝統派に移るというのも。

「僕が所属していた沖縄剛柔流はフルコンタクト空手ルールの試合にも出ているよ。沖縄剛柔流には型、ポイント空手、それに組手柔という極真ルールに投げが許された試合もあったんだ」

──剛柔流も多くの流派があるようで、沖縄剛柔会のなかには素手素面、寝技まである流派があると聞いたことがあります。

「柔と剛の試合があり、剛コンペティションは小さなグローブをつけて、顔面へのパンチ有り、寝技は10秒だけど関節技も使って良かった。道着を着たアマチュアMMAだったよ」

──剛柔流でそのようなスタイルが存在しているとは、まったくもって勉強不足でした。

「剛コンペティションは本当に楽しめた。顔面を殴って、投げもあり、関節も極めて良いということは、本来の空手に近いモノだと思う。きっと日本……沖縄の空手はそういうものだったと僕は理解しているよ。本当のところは分かっていないけどね(笑)。

それに僕は剛柔流の試合だけでなく極真、松濤館、糸東流の試合にも出ていたんだ。ただし空手はトーナメントで優勝しても収入を得ることはできない。だからキックに転向したというのはあるよ」

──そしてオランダへ?

「そうだね。2007年から2年間はゴールデングローリーで練習し、それから2年間をマイクス・ジム、最後の3年間はボス・ジムに所属していた。オランダへ移り住んだのは、K-1 MAXに出場したかったからなんだ。

それが知っての通り、僕がIt’s Showtimeで試合をしていたマイクス・ジム所属時代にK-1は活動を止めてしまった。本当にここからピークだという時にK-1がなくなり、茫然としてしまった。そしてキックにはGloryの時代がやってきたんだ。

その頃、ボクシングへ転向という話もあったけど、僕は自分の蹴りを使ってMMAを戦いたいと思い米国に渡ったんだ。キックとMMAのステータスは、トヨタとフェラーリぐらい違うからね」

──……(苦笑)。

「僕には家庭があり、2人の子供もいた。他の仕事に就きたくなかったし、まだコーチにもなりたくはなかった。ファイトをして戦っていこうと思うと、キックではなくMMAなのは自明の理だったよ。

それに当時はジョージア人UFCファイターはいなかったから、最初のジョージアを代表して戦うUFCファイターになろうと思ったんだ。でも僕より先にレヴァン・マカシュヴィリ、そしてマラブ・デヴァリシビリがUFCで戦うようになったけどね(笑)」

──米国に移ってからは、ずっとKINGS MMAの所属ですか。

「そうだよ。ハファエル・コルデイロの指導を受け、MMAだけでなく柔術のトレーニングにも参加したよ。もちろんレスリングもね。そしてMMAで戦うようになってからもGLORYから試合のオファーがあったから、キックの試合を続けていたんだ」

──だから2015年から2年ほど、MMAとキックの両方で戦っていたのですね。それにしても、キックボクサーだからといってMMAであの蹴りが使えるとは限らないです。しっかりとMMAを消化してきた努力の表れですね。

「ハファエルは僕のスタイルをすぐに理解してくれた。そして、僕の空手とキックを使ったスタイルを構築してくれたんだ。ハファエル自身テコンドーからムエタイ、そしてMMAとキャリアを積んでいるから、僕のことが本当によく分かったみたいだ。色々な点で僕をリードしてくれたよ」

──ではカブ・スワンソンの印象を教えてください。

「言葉で言い表すことができないビッグネームで、レジェンドだ。長い間、一緒に練習もしてきた。柔術とレスリングに長けていて、クレイジーな左フックはKOパワーを持っている。でも、僕の空手スタイルは彼に対して凄く有効なはずだ。しっかりと距離を取り、カウンターを打ち込むよ。

初回にハイライトリールKOをするか、2RにビューティフルKOをするか。ここでしっかりと勝って、トップ10の誰とでも戦う資格があることをアピールしようと思う」

──ハラショー。では、最後にこれからギガのことを知る日本のファンに自身のセールスポイントをアピールしてもらえないでしょうか。

「そうだね……。いつ、誰であろうかKOできる武器を持っている。もちろん試合をコントロールした結果KOできるし、不利な状況でも一発逆転がある。僕は最後の1秒までデンジャラスだ。だから1秒たりとも試合を見逃さない欲しい。僕のビューティフルキックフル・キック、ギガ・キックを堪能してほしい」

■視聴方法(予定)
5月2日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC on ESPN23 計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
ドミニク・レイエス: 205.5ポンド(93.21キロ)
イリー・プロハースカ: 204ポンド(92.53キロ)

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ギガ・チカズ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ: 206ポンド(93.44キロ)
ダスティン・ジャコビー: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
ショーン・ストリックランド: 185.5ポンド(84.14キロ)
クリシュトフ・ヨッコ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
マラブ・デヴァリシビリ: 135.5ポンド(61.46キロ)
コディ・ステーマン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ランダ・マルコス: 115ポンド(52.16キロ)
ルアナ・ピニェーロ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス: 150.5ポンド(68.26キロ)
ジョナサン・ピアース: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 146ポンド(66.22キロ)
TJ・ブラウン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ポリアナ・ボテーリョ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ルアナ・カロリーナ: 128.5ポンド(58.28キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
サム・ヒューズ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ローマ・ルックンブミー: 116ポンド(52.62キロ)

<ミドル級/5分3R>
KB・ブラー: 186ポンド(84.37キロ)
アンドレアス・メケイリディス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
ルーク・サンダース: 145.5ポンド(66.0キロ)
フィリッピ・コラレス: 145.5ポンド(66.0キロ)

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News Preview UFC UFC ESPN23 イリー・プロハースカ カブ・スワンソン ギガ・チカズ コディー・ステーマン ドミニク・レイエス ブログ マラブ・デヴァリシビリ

【UFC ESPN23】計量終了 プロハースカに挑戦権奪取の好機。デヴァリシビリ✖ステーマンは痺れるレス決戦

【写真】オクタゴン2戦目、2試合連続でタイトルコンテンダーと戦うプロハースカ(C)Zuffa/UFC

4月30日(金・現地時間)、1日(土・同)のネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN23「Ryes vs Prochazka」の計量が行われた。

メインはドミニク・レイエス✖イリー・プロハースカのライトヘビー級戦。RIZINからUFCに転じたプロハースカが2月に予定されていたが、新型コロナウィルス感染予防対策により流れたレイエスとメインで戦う。

オクタゴン2戦目で現在2連敗中といえども、いずれも世界戦だったレイエスとのマッチアップ──プロハースカが勝てば、タイトル挑戦の可能性も十分にありえる。

レイエス、プロハースカは問題なく計量を終えているが、フェザー級でジョナサン・ピアースと対戦予定だったガブリエル・ベニテスが150.5ポンドと5.5ポンド・オーバーで計量を失敗。ピアースがキャッチウエイト戦を了承せず試合は中止に。

女子フライ級でポリアナ・ボテーリョと戦うルアナ・カロリーナも128.5ポンドと3.5ポンド重く、ボテーリョとは契約体重マッチで戦うことになった。


カブ・スワンソン✖GLORYとMMAで二足の草鞋を履いていたギガ・チカズのフェザー級戦、バンタム級の耐久ケージレスリング&スクランブルマッチが楽しみなマラブ・デヴァリシビリ✖コディ・ステーマンなどメインカードの軽量級で注目すべきファイトが用意されている。

連敗でスタートしたデヴァリシビリのUFCキャリアだが、その後は5連勝中で──全てが判定勝ちのドミネイターに対し、スイッチスタンスで左ハイが危険なレスラーのステーマンが、ストップに掛かる。

蹴りを見せたあとの構えのチェンジで、相手を惑わすことができるステーマンだが、打撃とテイクダウンには若干のタイムラグがあり、そこが有無をいわせないテイクダウン能力を誇るデヴァリシビリとの違いか。

デヴァリシビリはニータップ、シングル&足払い、ダブルレッグという多彩なテイクダウンが、ほぼほぼ打撃と一体化している。スクランブルの執拗さもデヴァリシビリが上だが、この打撃とクリンチの融合はステーマンに分があるようにも見える。デヴァリシビリの圧力に対し、スピード&ペースで対抗し気圧されない圧を掛けることがステーマンには欠かせない。

■視聴方法(予定)
5月2日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC on ESPN23対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
ドミニク・レイエス: 205.5ポンド(93.21キロ)
イリー・プロハースカ: 204ポンド(92.53キロ)

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ギガ・チカズ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ: 206ポンド(93.44キロ)
ダスティン・ジャコビー: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
ショーン・ストリックランド: 185.5ポンド(84.14キロ)
クリシュトフ・ヨッコ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
マラブ・デヴァリシビリ: 135.5ポンド(61.46キロ)
コディ・ステーマン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ランダ・マルコス: 115ポンド(52.16キロ)
ルアナ・ピニェーロ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス: 150.5ポンド(68.26キロ)
ジョナサン・ピアース: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 146ポンド(66.22キロ)
TJ・ブラウン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ポリアナ・ボテーリョ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ルアナ・カロリーナ: 128.5ポンド(58.28キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
サム・ヒューズ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ローマ・ルックンブミー: 116ポンド(52.62キロ)

<ミドル級/5分3R>
KB・ブラー: 186ポンド(84.37キロ)
アンドレアス・メケイリディス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
ルーク・サンダース: 145.5ポンド(66.0キロ)
フィリッピ・コラレス: 145.5ポンド(66.0キロ)

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Interview TJ・ブラウン UFC UFC ESPN23 カイ・カマカIII ブログ

【UFC ESPN23】日本所縁のハワイアンMMA一族出身、カイ・カマカ3世「修斗ととても身近だった」

【写真】ハワイアン・ロコ・スタイルのカイ・カマカ3世。現在UFCでは1勝1敗、新しい環境で2勝目を得ることができるか(C)UFC

1日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN23「Reyes vs Prochazka」で、カイ・カマカ3世がTJ・ブラウンと対戦する。

Bellatorハワイ大会からLFAを経て、UFCデビューを果たした彼は日本所縁のハワイアンMMAファミリーの一員だ。


──カイのお父さん、カイ・カマカJrは元MMAファイターで、ハワイでプロ修斗公式戦を組んでいたウォリアーズ・クエストのプロモーターだった。そしてお父さんのお姉さんの旦那さんがロナルド・ジューン。別のお姉さんはレイ・クーパーと結婚していて、2人の息子がレイ・ブラダボーイ・クーパー3世という認識で良いでしょうか。

「その通りだよ。凄く知っているんだね」

──まだカイが4、5~7歳ぐらいまでハワイのMMAを頻繁に取材し、ワイパフの高校のレスリングマットを使用していたジーザス・イズ・ロード(JIL)ジムの練習をカバーしたこともあります。

ZoomインタビューでBJ・ペン流のポーズを取ってくれた

「ワォ!! 僕が物心がついた時から、あのマットでボクシングやレスリングをするようになった場所だよ」

──その後JILジムは808ファイトファクトリーと2派に別れ、カイのお父さんやロン・ジューンは後者で、レイや従弟のボーゾー・パーリングは前者の所属になっていました。

「808ファイトファクトリーはそれから暫らくして活動を辞め、JILジムは売却されたから、2つのジムともなくなってしまったんだ。でもウォリアーズ・クエスト、ランブル・オン・ロックを見て育った僕がMMAファイターを目指すようになったのは当たり前のことだった。そして去年の11月までアンクル・レイのガレージで練習をしていたよ」

──ただしお父さんや叔父さんの世代はMMAだけ食べることはできず、他の仕事をしていたと思います。彼らはMMAファイターになることに反対しなかったですか。

「皆、とにかく大学に進学するようという方針だったよ。ただファイトだけするのではなくてという感じで。僕はレスリングでカレッジに進学して、卒業直後からプロの試合に出るようになったんだ。

この間にMMAは変わり、父たちの頃とは違いフルタイムで向き合えるモノになった。そしてアンクル・レイのガレージでは3年間練習した。あとはマックス・ホロウェイのキャンプに参加させてもらったりもしていたよ」

──そして今はラスベガスのエクストリーム・クートゥアーの所属になりました。

「UFCで戦うことになり、より近い位置に身を置きたいと思いベガスに引っ越してきた。ハワイはまだコロナ対策で色々と不便なことは多いけど、練習に関してはこれまで通りにできるようになっていた。でも、ベガスだとUFCファイターはUFC PIが使用できるし、ホントにいつでもUFCに出場できる状態にしておこうと思ってこっちに来たんだよ」

──ベガスに移って初めての試合、TJ・ブラウン戦が土曜日に控えています。ブラウンの印象を教えてください。

「前に出て戦うレスラーであり、ボクサーだよね。でもコーチやチームメイトの声を聞いて戦えば問題ないよ」

──ブラウンはスイッチヒッターですが、オーソの相手と戦う時はサウスポーに構えることが多いです。

「願ったり叶ったりだよ。僕のメイントレーニング・パートナーはサウスポーだから、本来はサウスポー対策って大変なんだけど、どちらかといえばそっちの方が戦いやすいんだ」

──カーフでダメージを受けることがブラウンはありました。

「それはTJ・ブラウンだけでなくて、皆がそうだよ。そこも踏まえて全局面で準備をしてきたよ」

──ところで今、カイも含めハワイ出身の若い選手が北米MMA界では存在感を増しています。

「きっとね、ハワイアンは生まれながらタフで、コーチに教わっても身につけることができないモノを持っていると思う。どれだけ一生懸命に練習しても、手に入らない何かを僕らは持っているんだ」

──その1人である従弟のブラダボーイがPFLで100万ドルを素手に獲得しています。

「やる気が出るよ。そりゃお金は欲しいけど、ブラダボーイが凄くアグレッシブな僕らのスタイルで活躍できていることで、俄然やる気になれる。一緒に練習してきたし、ブラダボーイがデカゴンで表現していることは、僕もできなわけがないってモチベーションになっているよ。

同時に僕はUFCで戦っていることを誇りに思っている。MMAファイターなら誰だってUFCで戦いたいはずだ。朝、目が覚めて『UFCファイターになりたい』と思って皆、ハードな練習に向かっていく。そんなプロモーションはUFCだけだろう? 他のプロモ―ションにはあり得ないこと。だからUFCで戦えることのプライドを持っているけど、そのためにもここで戦い続けないといけない」

──激しい生き残り合戦で勝ちあがるために、土曜日はどのような試合をしたいと思っていますか。

「これまで通り、激しい試合をする。でも、その中身は別物だ。新しい練習環境、コーチ、練習仲間を得て僕は生まれ変わった。これまでの試合の僕と、次の試合の僕は別人だよ。TJ・ブラウンがあのままだと思っているようだと、大変な目に合うよ。けれどもファンに喜んでもらえる試合をするという点に変わりはないから」

──ハワイは日本人に身近な場所です。そのハワイの選手たち、カイや皆の活躍が楽しみです。

「ありがとう。最初に言ってもらったように僕のファミリーは日本ととても身近だった。いや、日本の修斗とね。アンクル・レイもアンクル・ロンも修斗で試合をした。父と叔母のモニカ(レイ・クーパー夫人)は修斗ハワイをプロモートしていた。

修斗って僕のなかで大きな存在だったんだ。アンクル・レイは修斗でジェイク・シールズやエルミス・フランカと戦っているしね。僕の家族にとってもそうだし、MMAの歴史のなかで日本は大きな存在だよ。僕はそんな日本に感謝しているし、アジアを代表して戦うという気持ちでいる。だから日本のファンも僕をサポートしてくれると嬉しいよ」

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Interview UFC UFC ESPN23 サム・ヒューズ ブログ ローマ・ルックブンミー

【UFC ESPN23】オクタゴン髄一のムエタイ・アーチスト=ローマ・ルックンブンミー「食べて練習して眠る」

【写真】前蹴り、首相撲からの崩し。ここまで見事なムエタイを使いこなす選手はUFCにも彼女以外に存在しない(C)Zuffa/UFC

1日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN23「Reyes vs Prochazka」が開催される。そしてタイ唯一のUFCファイター=ローマ・ルックンブンミーがサム・ヒューズと戦う。

現状、ワクチン接種が始まった国が多い中、それでも感染者数は世界的に増えている。そしてローマが所属するタイガー・ムエタイも2週間前に閉鎖されたという。

そんな状況でも、彼女はヘッドコーチのジョージ・ヒックマンに全幅の信頼を置き、マイペンランの精神でベガス入りをしていた。


微笑みの国のMMAファイター。インタビュー中も笑みが絶えなかった

──土曜日の夜にサム・ヒューズと戦います。今の調子はいかがですか。

「フィジカル、メンタルとも絶好調よ」

──タイ政府は上手くコロナを防いできましたが、世界中で見られるように4月になってから陽性者の数が多くなっています。プーケットの様子はどうでしたか。

「タイも深刻化が増してきていると思う。でも、私自身は予防対策をしてきたけど、あとは……正直を言えばトレーニングに集中して、そういうことも気にしないようにしてきたから、あまり分かっていない感じで。

政府の方針がどうだかとか、分かっていないけど──タイガー・ムエタイは2週間前に閉められて……」

──おぉ、そうだったのですか……。

「それからはコーチのジョージ・ヒックマンの家の庭とガレージで練習してきたの。マスクを2枚して、すぐに顔を洗い、ジョージの家と自宅の行き来しか移動はしてこなかったわ。

タイガー・ムエタイは規模が大きいし、世界中から選手が集まってきているから危険性も高いし、逆にジョージの家で練習できて良かったと思っている。コーチがいて、練習パートナーの少人数の練習の方が安全だから。

食べて、トレーニングして眠る。それしかやってこなかった。友達とも会わなかったし、本当にそこは気を付けていたから米国に来る前のテストでも陰性だったし」

──前回の試合はアブダビのファイトアイランドでした。今回はベガスです。何が違いはありますか。

「違いは……アブダビに行くより、ラスベガスに来る方が飛行機に乗っている時間が長かったこと。あと時差が米国の方があって大変。でも、それだけ。戦うのに場所は関係ないわ」

──対戦相手のサム・ヒューズの印象を教えてください。

「私は彼女の試合映像は1度しか見ていないの。ジョージがしっかりとチェックしてくれて、私は彼の言っていることを頭に入れる。対戦相手は良い選手だと思うけど、私はジョージの指示を守り、彼女のことよりも自分がどう動くかに重点を置いているの」

LFAでは王座に就くことなく、UFCと契約を果たしたストライカー。2戦目でオクタゴン初勝利を目指す(C)LFA

──なるほど、ヒューズはLFA時代に距離やタイミングの取り方が非常に上手い印象がありましたが、その辺りもヒックマン・コーチがしっかりと対策を立てているということですね。

「きっとそうだと思う(笑)。とにかく練習でもジョージの指示に従ってきたから。ジョージに全幅の信頼を置いているし、彼と練習してきているから自分に自信も持てているわ」

──ローマの一番の敵は対戦相手よりも、体が小さいこと。UFCストロー級では対戦相手が大きすぎるということがあるかと。現状、フィジカル・ストロングスの面で、どのように感じていますか。減量する必要も、まだないように見受けられます。

「減量は、これでも少しはあるの。ただベガスに来てからも普通に食事は摂れているし、あとは最後に水分の調整をすればリミットまで落とせる状況ね。

前の試合からもフィットネス系の練習にはハードに取り組んできたし、体重も増えている。そこに関しても、私のフィジカルを考えたうえでジョージが立てたプランを守っていくだけで。だから、何も心配はしていないわ」

──ローマは男女問わず、オクタゴンで一番のムエタイ・アーチストだと思います。ムエカオの妙技、期待しています。

「もちろん、ムエタイの技術を生かしつつ、MMAファイターとしてどこまで成長したかを見てほしい。そして、ボーナスがもらえるように戦うわ(笑)」

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