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45 AB Gladiator Gladiator Challenger Series01 LFA MMA MMAPLANET o Progress YouTube   アン・ジェヨン エド・ソアレス グラント・ボクダノフ ダナ・ホワイト チェ・ドンフン チャンネル パン・ジェヒョク 三上ヘンリー大智 和田教良 大嶋聡承 河名マスト 竹内稔 竹本啓哉 長谷川賢

【Gladiator CS01】計量終了 河名マスト「最後の300グラムが……」。ヘンリーはLFA ソアレスCEOと談笑

【写真】エド・ソアレスCEOを見て、「あのダナ・ホワイトみたいな人は誰ですか?」と、和田。PROGRESS長谷川賢代表の「記事ぐらい読んでくださいよ」という返答に 「チェ・ドンフン以外、目に入っていないので」と目をギラギラさせていた(C)MMAPLANET

15日(木)、明日16日(金)に会場非公開&配信に特化して実施されるGLADIATOR CHALLENGER SERIES01「Bang vs Kawana Ⅱ」の計量が港区の10kolで行われた。
Text by Manabu Takashima

いわゆるアンダーカード無し、MMAとグラップリングが5試合凝縮された新しい試みは全5試合出場10選手全員が計量をクリアした。


ギリギリ度合いが伺える和田教良と9キロの減量を完成させたチェ・ドンフンは、3試合勝利を手にした後に腰に巻かれるベルトを挟んでフェイスオフ。

88キロ級契約で大嶋聡承との組み技マッチに臨むグラント・ボクダノフは、ウェルター級のMMAで戦う時よりも明らかに大きなフレームを維持していた。

その両者、フェイスオフでも笑顔で言葉を交わしていた。

また第3試合のミドル級でアン・ジェヨンと戦う三上ヘンリー大智は、今大会の視察に訪れたLFAエド・ソアレスCEOとポルトガル語で話し「LFAでブラジル大会へ」という魅力的な誘いにも、「今は明日の試合に集中します」と返答。

ソアレスCEOは「これこそ、私が求めるファイター像だ」と感心しきりだった。

Gladiatorの減量といえば、苦戦がいつも伝わってくるのが竹本啓哉だ。

その竹本はコメインでProgressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座を賭けて竹内稔と相対するが、MMAより1階級上の体重リミットにも「設定をそこにして落としてきた」ということで、やはり減量は苦し気であった。

メインでパン・ジェヒョクの持つGLADIATORフェザー級王座に挑む河名マストは、本来は最初に体重を測る予定だったが、全5試合とルールミーティングが終わった頃に会場に姿を現して、パス。

「残り300グラムを落とすのにチョット苦労しました」と苦笑いを見せていた。

■視聴方法(予定)
2月16日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator CS01計量結果

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]パン・ジェヒョク:65.75キロ
[挑戦者]河名マスト:65.65キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹本啓哉:65.8キロ
竹内稔:65.4キロ

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智:84.2キロ
アン・ジェヨン:84.1キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング88キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ:84.0キロ
大嶋聡承:86.0キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
和田教良:57.0キロ
チェ・ドンフン:56.6キロ

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45 AB DREAM Gladiator Gladiator Challenger Series01 LFA MMA MMAPLANET o Progress UFC YouTube アン・ジェヨン エド・ソアレス キック チェ・ドンフン チャンネル パン・ジェヒョク ボクシング ライカ 三上ヘンリー大智 和田教良 岩﨑大河 河名マスト 竹内稔 竹本啓哉

【Gladiator CS01】ラスト侍=三上ヘンリー大智が出場。キック29勝1敗のコリアンストライカーと対戦

【写真】この外見を生かさず、黙々と戦って生きようとする──野武士のようなヘンリーだ(C)MMAPLANET

1日(木)、GLADIATORより16日(金)に会場非公開で開催されるGLADIATOR CHALLENGER SERIES01「Bang vs Kawana II」に三上ヘンリー大智が出場し、韓国のアン・ジェヨンと対戦することが発表された。
Text by Manabu Takashima

その端正な顔立ちと対照的に、山籠もりをする自然派。剣道の経験から、武道的なマインドを持つラスト侍が、エド・ソアレスLFA代表の前で韓国のストライカーを迎え撃つ。


剣道では東海大付属第四高(現札幌高等学校)時代に古川和男範士に「競技で勝つ剣道でなく、剣の道」を教わった三上は、中央大学在籍時に第64回全日本学生剣道選手権大会3位という結果を残し、キックボクシングの道へ。アマで16勝0敗14KOという戦績を残すと、プロでも4戦全勝と負け知らずのままMMAへの道を選択した。

格闘DREAMERS出演から、POUND STORMでプロデビューも岩﨑大河にテクニカル判定負けを喫したもののその後は3試合連続でフィニッシュ勝利を手にしている。また昨年12月にはKNOCK OUTのパウンド、サッカーボールキック、四点ヒザ、スタンプがグラウンド上体の相手に認められている全局面打撃OKのKNOCK OUT UNLMITEDでもKO勝ちを収めており、MMAの打撃という部分でも方向性を掴めてきているようにも感じられる。

対戦相手のアン・ジェヨン選手はMMA戦績は3勝5敗だが、プロキックでは29勝1敗のキャリアを誇り、2013年のインドア・アジアンゲームではキック81キロ級で金メダルを獲得すると、KBK85キロ、K-WANG90キロ、そしてWAKOの83キロ級で韓国王座を獲得している。

本来の相手は来日経験のある韓国人選手だったが、TUFへの出演が決まりGLADIATOR CHALLANGER SERIES側も「UFCへの道を閉ざすことなどできるわけがない」と欠場の申し入れ快く受け入れ、三上も対戦相手の変更に応じてアン・ジェヨンと戦うことがきまった──という話も伝わってくる。

MMAの間合いに戸惑い、敢えて組み勝負と、ケージの中ではその持ちうるポテンシャルを見せていない三上の打撃。果たして、アン・ジェヨン戦では打か、MMAで勝負なのか。非常に楽しみなマッチアップとなる。

なおリリースに寄せられた両者の意気込みは以下の通り。ある意味、アン・ジェヨンの張りきり具合が伝わってくるコメントとなっている。

三上ヘンリー大智
「厳しい戦いになるとは思いますが、全力で頑張ります!」

アン・ジェヨン
「GLADIATOR CHALLENGER SERIESという素晴らしい舞台で試合ができることを本当に光栄に思っています。関係者の皆様、誠にありがとうございます。

今回の対戦相手である三上選手が出演した「HiGH&LOW THE WORST X」も見ています。“鈴蘭最強の男”ラオウ役、かなり面白かったです。あの映画の中で見られたような華のある戦いをしましょう。この試合が終わると、鈴蘭最強の男の座は自分のモノとなります」

■視聴方法(予定)
2月16日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■ Gladiator CS01対戦カード

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]パン・ジェヒョク(韓国)
[挑戦者]河名マスト(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
竹内稔(日本)

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智(日本)
アン・ジェヨン(韓国)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
和田教良(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

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45 AB Gladiator Gladiator022 KTT LFA MMA MMAPLANET o Progress Road to UFC UFC YouTube エド・ソアレス ダギースレン・チャグナードルジ チハヤフル・ズッキーニョス チャンネル ハ・ドンシン パン・ジェヒョク ユン・ダウォン 櫻井雄一郎 河名マスト 竹内稔 竹本啓哉 長谷川賢

【Gladiator CS01】グラジがLFAへ選手派遣。新イベント=バンに挑戦、河名マスト「NO UFC, NO MMA!!」

【写真】どちらが勝っていてもおかしくなかった前回の試合から7カ月、次はどうなる?(C)MMAPLANET

25日(水)、PROGRESS実行委員会より2月16日(金)に会場非公開でGladiator Challenger Series=Gladiator CS01「Bang vs KAWANA 2」を開催することが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会はウィークンドの夜に職場、帰路、居酒屋、ジム、自宅でMMAとグラップリングの試合を携帯、PC、タブレットで楽しむという趣旨の下、無観客&配信に特化したイベントになるという。

つまりライブの臨場感ではなく、忙しい平日の夜にルーティンの行動のなかで格闘技を楽しむという試みだ。プロモートはPROGRESSが行い、GLADIATORが協力と大阪のナンバーシリーズとは立場を入れ替えての大会となる。

そんなGLADIATOR CS──記念すべき第1回大会のメインは大会名にあるようにGladiatorフェザー級王者パン・ジェヒョクが、河名マストの挑戦を受けるタイトル戦が組まれ、Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦=竹内稔✖竹本啓哉戦も決まった。


パン・ジェヒョクと河名は昨年6月のGladiator022で組まれたフェザー級王座決定トーナメント準決勝で対戦し、パンがスプリット判定勝ちしている。その後9月の023大会でダギースレン・チャグナードルジの計量失敗による、決勝不戦勝でパンはベルトを巻いた(※ダギースレンとはキャッチウェイトのノンタイトルで対戦し判定勝ち)。

一方、河名は9月にユン・ダォン、12月にチハヤフル・ズッキーニョスを下してリベンジと挑戦権を手にした。前回の試合ではテイクダウンに手間取った河名が、バンのパンチを被弾してポインドを失った形となったが、最終回には打撃戦で優勢に立つなど長所と短所が入れ替わったような接戦だった。

王者バンもKTTのハ・ドンシン代表から「上に行くなら、もっと自分から前に出ろ」と強い叱責を受けることもあり、この再戦は手の内を見せあったなかで、どれだけ相手の想定を上回る攻撃力を見せることができるのかが勝負となる。

竹内と竹本のフォークスタイルグラップリング王座決定戦は、ずばり如何に竹内がアナコンダに持ち込むか。

昨年11月のADCCアジア&オセアニア予選66キロ級で準優勝の竹内はトーナメントで挙げた5勝のうちアナコンダが4つ、残りの1試合はRNCでタップを奪っている。

誰もが仕掛けてくることが分かっている技で勝つ。まさにアナコンダチョークという必殺技を持つ竹内に対し、Gladiatorバンタム級王者の竹本は自らの勝ち筋、勝利の方程式がしっかりと見えている選手で、その実行力も高い。

勝利を手にするためなら膠着、掛け逃げ、何でもござれの組み技師が、竹内に正面から首を取られずに如何にバックに回る手段を考え、実行するのか──非常に興味深い顔合わせだ。

また今回のリリースではアジアのフィーダーショーを目指して活動しているGladiatorが、その枠を一歩広げLFAに春から選手を送り出すことが決まったという説明もあった。

同リリースではLFAのエド・ソアレス代表の「日本のファンの皆さん、LFAでは今春よりGladiatorで活躍したファイターをMMA界のNCAAである我々のプロモーションで戦う機会を与えることが可能となり、心より嬉しく思っています。この機会に世界中から世界のトップステージを目指し、ファイターが集まってくるLFAが日本のファンに認知されることを願っています。改めて、このような関係を結ぶことができGladiatorの櫻井雄一郎代表、PROGRESS実行委員会の長谷川賢氏に感謝します」というコメントも添えられている。

Road to UFCに出場する目標を持つ日本人ファイターにとって、新たなUFCへの道が開拓されるのか非常に興味深い発表だ。なお、今大会は全5~6試合が予定され、他カードの後日明らかにされるとのこと。そして、タイトル戦出場が決まった4選手のコメントは以下の通りだ。

パン・ジェヒョク
「皆さん。明けましておめでとうございます。Gladiatorフェザー級チャンピオンのパン・ジェヒョクです。防衛戦を用意して下さった関係者の皆さん、いつもありがとうございます。初防衛戦でもあり、いつも以上に抜かりないようしっかり準備します。一度拳を交えた相手ですが自分の防衛戦ですし、今回こそしっかりとフィニッシュ、仕留めるようにします。

マスト選手は優れているレスラーですが、最近は打撃も自信を持っています。自分としは注意する局面が増えましたが、チャンピオンらしく打撃、レスリンク、寝技の全てで圧倒できるようハードトレーニングを積んでいますので、期待して下さい。

今年も勝ち続けるように頑張りますので、宜しくお願い致します」

河名マスト
「フェザー級王座決定トーナメントの敗北で、ROAD to Road to UFCという道は絶たれたと思っていたところから、もう一度ベルトを巻くチャンスに巡り合えた自分は持っていると思います。

ユン・ダウォン戦、チハヤフル戦で試合の中で自分自身の中にある恐怖との向き合い方、乗り越えることができました。今回の試合では変わった自分、変わらない自分の両方を見せられると思います。

パン選手は人間性も、ファイトスタイルも気持ちの良い選手だと思います。だからこそ、2人で良いものを創るのではなく、自分の強みをぶつけ続け、嫌がらせを続けることができればと思います。やりたいことをやって、フィニッシュして、ベルトを巻き、Road to UFCへ。

No UFC、No MMA!!僕のROAD to Road to UFCは、まだ終わっていないです!!」

竹本啓哉
「MMAファイターとしてGLADIATORのベルトを巻いた僕と、昨年グラップリングで大活躍されていた竹内選手とが試合する舞台として、MMAとグラップリングの交差点であるPROGRESSの王座決定戦は相応しいと思います。

今年の僕の目標は、GLADIATORのベルトの価値を周知することなのですが、この王座決定戦はグラップリング界隈にも周知するのにうってつけの試合だと思います。しっかり備えていきます。ご期待下さい!」

竹内稔
「今回、初出場でProgressフェザー王座決定戦でGLADIATOR王者の竹本選手と戦えることを光栄に思います。国内ではグラップリングのタイトルを制定している団体は他にはなく、初めての経験なので王座を賭けて試合をできることが楽しみです。
判定ではなく、一本勝ちで王座を獲得したいと思います」

■視聴方法(予定)
2月16日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator CS01対戦カード

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]パン・ジェヒョク(韓国)
[挑戦者]河名マスト(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
竹内稔(日本)

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AB ABEMA BELLATOR Bellator300 Bellator301 MMA MMAPLANET o ONE PFL RIZIN RIZIN LANDMARK07 Special UFC アリ・アブドゥルカリコフ エド・ソアレス キム・ギョンピョ ジェレミー・ケネディ トフィック・ムサエフ ナリマン・アバソフ パトリシオ・フレイレ ヴガール・ケラモフ 大沢ケンジ 柏木信吾 武田光司 水垣偉弥 鈴木千裕

お蔵入り厳禁【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:7月―その弐―鈴木千裕✖パトリシオ「Bellatorが……」

【写真】フレイレ戦の勝利後の会見の席での鈴木。この時点では、彼の米国での活躍に胸を躍らせたファンも多くいたに違いない――(C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
Text by Shojiro Kameike

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾という3人のJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。

今回は柏木信吾が選んだ2023年7月の一番、7月30日に行われた鈴木千裕×パトリシオ・フレイレ戦の続編……前編から2カ月以上を経てという掲載は、当時――記事化できなかったBellatorの状況が多々あったからだ。

お蔵入り厳禁――8月の時点で氏の口から語られていた『事実』こそ、鈴木千裕がアゼルバイジャンでヴガール・ケラモフと戦うという現在に通じている。

<月刊、柏木信吾のこの一番:7月:鈴木千裕✖パトリシオ・フレイレPart.01はコチラから>


――パトリシオにしても、よく受けたなと思う試合でもありました。

「それに関していうと、Bellator側の最初のリアクションは『スズキは何か悪いことでもしたのか?』だったんです(笑)」

――アハハハ。懲罰だと?

「ハイ(笑)。スズキはサカキバラを怒らせたのか、と。パトリシオに関しては、本当は試合をすることは嫌だったみたいです。『なぜ、やらないといけないのか』って」

――実はBlack Houseでマネージメントをしているエド・ソアレスは「イージーマネーだ」とホクホク顔で話をしていましたね(笑)。

「アハハハ。パトリシオからすると嫌だけど、条件が割りに合うというか……そこにあったら取るでしょと。お腹いっぱいでも、まだ食べられるということだったと思います」

――色々な背景があって実現した試合。鈴木選手が勝利し、彼はFigth&Lifeのインタビューで今後に関して、しっかりと「一番良い条件のところ」という話をしていました。お金の話ができる選手って、強いと思います。

「うん、そうですね。その辺りのハングリーさは、結果にも出てきますね。そういうファイターが成功しているんです。ブラジル人そうで。鈴木千裕選手のパトリシオ戦は、ハングリーな選手の魅力が詰まった試合でもありました」

――この試合で勝利した鈴木選手の北米MMA界における価値を柏木さんは、どのように捉えていますか。

「大筋は変わらない」

――えっ……。

「MMA業界の勢力分布図には、影響を与えないと思っています」

――……。

「Fight Matrixで鈴木選手のランクが12位に跳ね上がりました。それは数字的にパトリシオに勝った選手が自動的に上位にランクされるということです。ただしBellatorやUFCというMMA業界においては、お祭りのなかで事故が起きた――という捉え方だと僕は思っています」

――Bellatorで再戦だろう、とか。パトリシオをKOしたのだから、UFCのアンテナに引っかかってくるのではないという期待が……。

「お祭りの時に起こった事故って言っちゃうと、それは申し訳ないのですが……パトリシオも、そこまで深く受け止めていないかと。僕の立場としては、この勝利で色々と仕掛けられるかなっていうのはありますけど。そういう期待感があって、実際にBellatorで戦うことになったとしましょう。なら、高島さんはどう思いますか?」

――簡単ではないです。

「ジェレミー・ケネディ戦とか実現したら、どうなりますか」

――勝つことは難しい。もちろん、一発で勝つ力はあります。ただし、それを連続するだけの力はまだ備わっていない。

「そういうことですよね。鈴木千裕選手が活きるマッチメイクをBellatorや北米のプロモーションが組んでいくのかといえば、それはないですよね。特にBellatorはグラップラーが多いので……そこは簡単ではないと思います。正直、パトリシオをKOしたからといって、パトリシオより強いという風にはならないと思います」

――ハイ。

「もちろん格闘技の魅力が大爆発した試合ではあったのは間違いないです。ですが、それが現状ではないかと」

――その勝負に勝ったのだから、ライズしたモノが何倍にもなって返るようになってほしい……。

「オールインして、勝ったわけです。それは本当に素晴らしい勝利でした」

――Bellatorは柏木さんと違って、あの勝敗で何かを仕掛けることはないと。

「それは……ほら、今は状況が状況じゃないですか。10月以降のことを、今のBellatorが考えることができているのか。残念ながら、そうではないと思います。本来ならBellatorでリマッチが組まれても、全くおかしい話ではないです。でも、今はそれどころじゃない――ということは、伝わってきますよね」

――Bellatorの今後が不透明すぎますし、PFLがBellatorの全選手の契約を買い取るとは思えないです。

「選手を回すこともできないですよね。PFLのシステムで、そこまで選手を抱えることはないと思いますし」

――PFLはどうなのか……。ONEの元スタッフで、凄く優秀だった人がPFLの中東の担当になったり、自分の周囲ですら色々と勘繰りたくなる動きは見られます。

「いずれにせろ、契約を満了にする期間は必要ですよね。その母体を残さないと、契約を履行でいない」

――9月以降のBellatorは凄まじい数のマッチメイクを組むようになっています。

「そうですね。だから、本当にこの状況でなければ……。逆にいえばBellatorが、こういう状態だったからパトリシオ・フレイレと鈴木千裕戦を組むことができた。RIZINからすると漁夫の利です。アハハハ、言っちゃった(笑)」

――ダハハハハ。

「同時にBellatorが通常営業していれば、米国で再戦もあっただろうし、我々の方から米国で試合を組んでほしいと伝えていました。そこは絶対です。あの試合に勝ったんだから、それはやっていますよ。でも、今はそういう状況ではない。向こうがそういう状況ではないから話はしてこないし、こっちもできないというのが現状です」

――Bellator300以降の話が、まず聞かれないです。

「ないですね。10月7日以降がどうなるのか。それが10月7日前に分かるのか(※9月13日にBellator301=11月17日大会の開催が発表された)。いずれにしても、こういう状況で生まれた試合で、あの勝ち方をした鈴木千裕選手は今のRIZINフェザー級で誰とやっても面白い選手になったんです。

一発当てると、勝負を終わらせることができる。これまで燻っていてものがあったけど、パトリシオ戦の勝利で――こんなに良い選手なんだということが伝わった。鈴木千裕という選手の生き方が集約された試合が、パトリシオ戦だったかと思います。そこが凄く分かりやすい形で、多くの人に伝わった作品となりましたね」

■視聴方法(予定)
11月4日(日)
午後10時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN LANDMARK07対戦カード

<RIZINフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
[挑戦者]鈴木千裕(日本)

<ライト級/5分3R>
トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)
武田光司(日本)

<ライト級/5分3R>
ナリマン・アバソフ(アゼルバイジャン)
アリ・アブドゥルカリコフ(ロシア)

<60キロ契約/5分3R>
メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン)
フェリット・ギョクテペ (トルコ)

<ライト級/5分3R>
ドゥラル・ラギモフ(アゼルバイジャン)
キム・ギョンピョ(韓国)

<女子ストロー級/5分3R>
アナスタシア・ヴェッキスカ(ウクライナ)
ファリダ・アブドゥエバ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ホアレス・ディア(南アフリカ)
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)

<ライト級/5分3R>
イリヤール・アスカノフ(カザフスタン)
ヴラディスラヴ・ルドニエフ(ウクライナ)

<ヘビー級/5分3R>
クエンティン・ドミンゴス(ポルトガル)
ショータ・ペトレミドゥゼ(ジョージア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ハサン・メジエフ(ラトヴィア)
コンスタンティノ・メルクロフ(カザフスタン)

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DEEP DEEP114 LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC エド・ソアレス ガブリエル・シウバ ジョゼ・デラーノ パンクラス ブラック 佐伯繁 修斗 剛毅會 北岡悟 松嶋こよみ

【DEEP114】元UFC&現LFA=ガブリエル・シウバ戦決定。松嶋こよみ「力を試すうえでは丁度良い相手」

【写真】 剛毅會を離れ、MMAで空手を戦うのではなく空手も生かしたMMAを戦う道を往く松嶋(C)MMAPLANET

7日(水)、7月2日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP114 IMPACTに出場が発表されていた松嶋こよみの対戦相手が、ブラジルのガブリエル・シウバになることがDEEPより発表されている。

佐伯繁DEEP代表曰く日本人選手が対戦を避けるなか、「外国人、強い相手」という佐伯代表と松嶋陣営の想いが合致したファイターが来日を果たすことになった。


(C)LFA

シウバは1994年8月生まれの28歳。

2011年のMMAデビューから8連勝でUFCと契約も2連敗でリリースとなり、その後はコロナ・パンデミックの発生で2年3カ月のブランクを経験している。昨年LFAブラジル大会で実践復帰を果たし、そこからは1勝1敗だ。

スタイル的にはオーソ基調のスイッチヒッターで、乱打戦上等のウェルラウンダーといえる。シウバはLFAで戦い、LFA社長エド・ソアレス率いるブラックハウスのマネージメント配下にある。DEEP陣営から打診を受けたソアレスが挙げたファイターは実はシウバだけでなく、修斗ブラジル・フェザー級王者からLFAに転じたジョゼ・デラーノも候補に挙げられていた。

松嶋自身は「どちらでも良い」というスタンスであったが、所属するパンクラスイズムの北岡悟はシウバの元UFCファイターという肩書に重きをおきシウバをピックしたという話も伝わってくる。そのシウバ、本来5月27日にLFAブラジル大会でラリアン・ドゥグラスと対戦予定で、勝利&ケガがないならDEEP参戦が決まるという状況だった。それがドゥグラスの欠場により、日本へ行き&松嶋と戦うことが5月の最終週には決まっており──松嶋もシウバ対策を進めている。発表まで時間を要したのは、佐伯代表が危惧していたビザ取得のデッドライン問題がクリアになる必要があったという見方ができる。

ともあれコロナ以降のJ-MMAにおいて元UFCファイターの招聘はクリーンヒットに他ならない。また、あくまでもUFCを目指す松嶋は、8月27日の準決勝大会のワンマッチ出場、あるいは来年のRoad to UFC参戦を目指し、このタイミングで試合を戦うことが絶対であった。加えてUFC関係者の目に留まるであろうUFCベテランとの対戦に向け、松嶋こよみは以下のような意気込みを話している。

松嶋こよみ
「勝てない相手とは思えないし、自分の力を試すうえでは丁度良い相手。Road to UFCでは負けられない──やられないという意識で試合に臨んでいたので、今回はもうそういうことは関係なく、本当にKOする。倒すための試合だと思って準備しています」

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BELLATOR MMA MMAPLANET o RIZIN エド・ソアレス パトリシオ・フレイレ ブラック ベラトール 海外

【Fight&Life】パトリシオ・フレイレ。『子供の頃から夢に見ていた経験ができたんだ。凄く幸せだったよ』

【写真】大晦日ら45日を経て、今もパトリシオは日本で戦うことに関して熱さを持ち続けていた(C)MMAPLANET

今月 24日(金)発売のFight&Life#95では「MMAフェザー級を読む」と34ページの特集が組まれている。

RIZINフェザー級戦線の主役たち、その主役を食うことが期待されるベテランや新鋭。そして海外に目を向ける選手たちのレポートに加えて、Bellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレのインタビューも掲載されている。

大晦日のRIZIN参戦へ、どれだけの想いが詰まっていたのかという裏話やパトリシオのクレベル評などが掲載されたインタビュー一部抜粋し、日本で戦うことへの熱い想いをお届けしたい。


──大晦日ショーの前に、東京でパトリシオのマネージャーであるブラックハウスのエド・ソアレスとお茶を飲んでいた時に「ピッチブゥはベラトールで戦う時の半額のファイトマネーに合意してまで、日本で戦うことを望んだんだ」という話を聞きました。にわかに信じがたかったのですが……。

「ベラトールとの契約は、年間の試合数が決まっている。そして、日本でのファイトは契約には含まれていない──特別に増えた試合だった。この話を聞くまで、2022年に3試合戦うつもりはなかったよ。ベラトールから『こういう試合のオファーがあるけど、条件はこうだ。どうする?』と尋ねられた。

考える時間は必要なかった。すぐに『イエス』と返答したよ。日本で試合ができるなら、あの条件でも意に介すことはなかったよ」

──ファイトマネーは評価の対象です。プロとして少しでも高額のファイトマネーを欲するのが当たり前だと思うのですが。

「日本は僕にとって特別な場所なんだ。マーシャルアーツが生まれた国だ。そんな日本で試合をすることは、ずっと僕の夢だった。金銭の問題じゃなかったよ」

──その話を日本のファンが知れば、本当に感激すると思います。

「う~ん、僕個人としてはプロモーションからのオファーが、普段より少ないなんて日本のファンは知る必要はないと思っていたよ。さっきも言ったようにベラトールとの契約分は戦って、ファイトマネーも手にしている。ベラトールは『ファイトマネーは、この額だ。戦うか戦わないかはパトシリオ次第だ』と言ってきた。でも彼らは僕が日本で試合をしたいことを知っていて、オファーをしたんだろう(笑)。

ここは僕個人の選択として、この大会を創り上げる1人になりたいと思った。だから条件の全てを呑んだんだ」

──日本で戦うのが夢だったとして、RIZINフェザー級チャンピオンの対戦は、負けると自身の築き上げてきた名声を失うことになるかもしれない。そんなリスクのある試合をいつも半額で戦うとは……。本当にどれだけ日本で戦いたかったのかが、伝わっている逸話です。家族やマネージメント、チームから反対されなかったですか。

「家にいる時の僕は家族の将来のためにビジネスやファイナンシャルに関しては、しっかりと考えて判断している。それに半額だといっても、十分な額だからね。これまでのキャリアには、あの大会のようにこのスポーツの歴史の1ページを飾るイベントの一部になったことがなかった。

あの経験は、お金に換えられるモノじゃない。クレベルとの試合を受けるかどうか、何も難しいことはなかったよ。RIZINとBELLATORは、素晴らしいイベントをやり切った。このクロスプロモーションが将来も続けば、もっとファイトマネーを得る機会は増えてくる」

──その結果、日本で戦ってどれだけハッピーでしたか。

「子供の頃から夢に見ていた経験ができたんだ。凄く幸せだったよ。さっきも言ったように格闘技の母国で戦うことは、何か特別な感情があふれ出てきた。日本のファンもインスタグラムやツイッターで、凄く応援してくれた。今後は年に1回日本で戦いたい。

異なったプロモーションのチャンピオンとチャンピオンが戦うなんて、そんなことが実現するとは誰も思っていなかったはずだ。ここをスタートにして、もっとMMAというスポーツが柔軟性を持つようになってほしい」

※日本のLOVEに満ち満ちたパトリシオ・フレイレのインタビューが掲載されたFight&Life#95は2月24日(金)に発売です。

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【LFA143】初のブラジル・ノルジスチ進出大会でライトヘビー級と暫定女子フライ級のタイトル戦

【写真】まずは暫定王者になり、正規王者の首を狙うフェルナンジス (C)LFA

2日(金・現地時間)、LFAが30日(金・同)にブラジルはペルナンブコ州の州都レシフェのジナーシオ・ジ・エスポルチ・ジェラルド・マガリャエスで開催するLFA143のラインナップを発表し、2階級のタイトルマッチが組まれることが明らかとなった。

7月のリオデジャネイロ大会以来、2カ月振りのブラジルでのイベントは2021年7月のリオ2連戦(続いて今年の3月と5月)と5大会が開かれたリオを離れ、バーリトゥードのメッカと言われたノルジスチ(北東部)への初進出となる。


8月に田中路教、河名マストが出場したLFA138の会場でエド・ソアレス代表は同大会に「8000人近い観客が集まる見込み」と話していたが、今回のリリースではキャパ1万5000人の会場で、チケットは1万枚近く売れているという。

そんな初ノルジスチ大会のメインはLFAライトヘビー級王座決定戦=ブルーノ・ロピス×ウィリアネジソン・パイヴァ、そしてコメインにガブリエラ・フェルナンジス×カロリーナ・マルチンス=暫定女子フライ級王座決定戦という2階級のタイトルマッチが組まれている。

ライトヘビー級タイトル戦は7月大会でLFAデビューを飾り、肩固めでマイルトン・アゼベドを一蹴。キャリア10連勝を8度目のフィッシュ勝利で飾ったロピスに注目だ。

一方の女子タイトルマッチもLFAブラジル大会で既に2勝を挙げ、キャリア7勝1敗としているフェルナンジスが優位と見られている。

LFAブラジル大会で結果を残した選手は、PFLのウェルター級でベスト4入りしたカルロス・レアルを始め、先日のコンテンダーシリーズで木下憂朔に敗れたジョゼ・エンヒッキ、6日の同シリーズでトレイ・ウォーターズと戦うウェルター級王者ガブリエル・ボンフィム、そして23日の同シリーズ出場ハファエル・ラモスらのように直接、北米でステップアップを果たすケースと、カルロス・モタがフライ級王者になったようにLFA米国大会に進むという2つの道が存在している。

今回の2つのタイトル戦、ライトヘビー級はスバリ上の舞台への直行路線か。そして暫定女子フライ級の方は勝者が、現在負傷欠場中──無敗のカナダ人正規王者ジェイミーリン・ホース・ウェッセルズとの年内の統一戦が見込まれている。

直接ステップアップ、そして米国でステップアップを賭けた戦いという二択ができるブラジルのLFAロースターたち。とはいえ、そこで勝ち上がる自体が相当に困難さを伴うことは間違いない。

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【LFA138】アリ・ファリアスに敗れた田中路教――「終わった瞬間は、辞めようかと思いました」

【写真】インタビュー後、感極まる場面もあったが、最後は笑顔を見せた田中。勘違いが何か分からないが、やってきたことに嘘はない。そんな生き方をしているのは確かだ(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されたLFA138でアリ・ファリアスにスプリット判定負けを田中路教が喫した。

UFCにこだわり、アルファメールでの練習にこだわり続け、自らの意思を全うしてきた。意志力の強さ、努力、全く自分を甘やかすことのない日々を送り続けてなお、厳しい現実に直面した。

そんな田中の大会終了直後の声をここでお届けしたい。


――裁定が下るまで、どのような心境でしたか。

「終わった瞬間はいったかなと思ったんですけど……正直、分からなかったです。そのままの結果にはなりましたが、割れて持って行かれるというのはありました。嫌な予感というか……」

――痛い負けです。今後に向けて。

「そうですね……、そうッすね。このレベルで負けてはいけなかったです。ちょっと色々な勘違いが重なって……そこが敗因かと思います。自分と人は違うっていうのがありすぎて、これまでも色々な試合を視てくることがなかった。そういう部分で、試合の中の対処方法にしてもイメージする部分が少なかったです。

しかも練習で、試合でできないことをやってきてしまった。それが一番の勘違いですね。練習でやっていたスタイルが、試合で一切でなくて。1Rはそれでやろうとしたんですけど、全く集中できなくて。2Rから切り替えたのですが、遅かったです。

いやぁ……そうッすね……。強くならなきゃ、強くならなきゃっていう気持ちが凄くあって。アルファメールでソン・ヤードンやジョシュ・エメットのようにトップ5の人間がいるので、あのレベルにならないといけないというのがあって。それが勘違いを助長してしまったというか……。ホント、試合でできないスタイルにいってしまいました」

――練習では、今日のために何をやってきたのでしょうか。

「練習でやってきたスタンスとかが、全く試合で出なかったです。立ちからのスタンスで……。アレって思って……。正しい努力が全然できていなかった。正しい努力をしていると思っていたんだけど全然、真逆に行っていたと思います」

――何が正しいのか、正しくないのかは分からないですが、局面の対処とし足関節に入られてバックを許すという展開。あそこは走り抜けるまでの感覚はなかったですか。

「あんまり覚えていないですけど、寝技にいないこと……スクランブルに移行しようとしたのですが、ユライアの言ってくれたことを遂行できなかったです」

――実際に戦って感じたアリ・ファリアスの技術とパワーは?

「パワーは凄かったです(苦笑)。凄かったス。でも、1Rが終わったときに取られる感じはないと思いました。う~ん……でも全然集中できていなかったです。落ち着きすぎていた……立ち上がりとか悪すぎました」

――あのう……厳しい言い方ですが、もう諦めますか。やり続けますか。

「う~ん、もう1回やりたいですね。勘違いした試合のまま終わりたくはないです。終わった瞬間は、辞めようかと思いましたけど」

――思いましたか……。

インタビュー後、田中はLFAのエド・ソアレスを訪れ、もう1試合組んでほしいと直談判した(C)TSP

「思いました。ここまでかなかって。試合前にも、ここで負けたら先はないと思っていました。

これまでで一番良いコンディションが創れたと思っていて。このコンディションで負けたら、もうダメだな。この先はないと思っていたのですが、それが勘違いだったので。もう1回、しっかりやり直して……戦ってからというのは思います。いやぁ、辞めるにしても……もう1回やりたいなぁ……。そうですね……そんなところです」

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【LFA138】8月5日に田中路教と河名マストが揃い踏み。UFC契約ファイターレベルの猛者と対戦へ

【写真】河名と田中。LFAで戦うことが、既に生き様を見せている(C)LFA&MMAPLANET

27日(月・現地時間)にLFAより8月5日(金・同)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138に田中路教が出場し、アリ・ファリアスと対戦することが発表された。

また同大会には日本から河名マストも出場し、アライジャ・ジョンズと戦うことも決まっている。


昨年11月のヒカルド・ディアス戦以来、実に9カ月振りの試合が決まった。UFCとの再契約を目指し、LFAと契約して渡米した田中にとって、勝利を収めてなお試合が組まれないという状況は予想だにしていなかった。

米国に滞在できるビザの半分を消化してなお、実戦の舞台が巡って来ない状況に田中は、フリーランスになることさえ視野に入れるなかで、ようやくLFA2戦目を戦うことができるようになった。実際、同大会の出場は3週間以上前に確定していたが、対戦相手がなかなか決定しないなか、田中はファリアスと戦うことをツイッターで知ったという。

ラテンと米国の融合=LFAらしさの洗礼を受けているなかで、「今回も強豪を当ててもらえて、米国に来た甲斐があるなと思います。未来を切り開くために頑張ります。おそらくABEMAで放送があると思うので、今回も日本から応援して頂けたら嬉しいです」と、田中はMMAPLANETに意気込みを語ってくれた。

2018年のムンジアルでも準優勝。ジョアオ・ミヤオを準決で下しているのだから、どれだけの実力者か分かるというモノ(C)SATOSHI NARITA

そんな彼が戦うファリアスは、得意とする亀逃げが許されないファイター、いや柔術家だ。

2013年ムンジアル黒帯フェザー級幻の世界王者……アウグスト・メンデス=タンキーニョとファイナルを争った際、アドバン差で勝利を確定させたファリアスは、試合終了の合図を待たずマットの外に出て感情を爆発させた。これを違反行為とされアドバンを献上し、レフェリー判定で敗れてしまう。

自業自得といえば自業自得ではあるが、同トーナメントではイアゴ・ジョルジ、アイザック・ドーダーライン、ガブリエル・モラエス、マイキー・ムスメシ、ジアニ・グリッポも出場しており、この名だたる強豪よりも上の結果を残していることで、ファリアスがどれだけの実力者かは理解できるだろう。

2018年には決勝にマイキー・ムスメシの軍門に下ったものの、準決勝でジョアオ・ミアオに勝利しているファリアス。MMA戦績は11勝3敗で打撃には課題が残っているが、2018年のACBブラジル大会で昨年のコンテンダーシリーズからUFC入りを果たした──パンクラス来日経験もある──サイモン・オリヴェイラに勝利するなど、MMAでの力も絶対的に確かなモノがある。

粗いパンチから組んでテイクダウン及びバックテイクをさせれば、ケージの中が柔術マットの上と同じ状態となる。ゆえにバックを譲って、スクランブルを制す田中にとっても非常に危険な相手になることが想像される。

田中が1試合しか戦えなかった期間、昨年7月のプロMMAデビューから9カ月で5勝1敗と試合をし続けた河名が、早くも北米フィーダーショー・デビューを果たす。日曜日のGladiatorのProgress提供フォークスタイルグラップリング戦で森戸新士を相手に、日本の組み技界の最高峰トータルグラップリングの結晶といえる激闘を2-1で制した河名。事前インタビューを行った時点で、既に今回の試合は決まっていた。

面構えが、すでに怖い(C)LFA

対戦相手のジョンズは、LFAでフェザー級タイトル戦を経験しているファイターだ。昨年3月に現UFCのマチダ・カラテの継承者=ブルーノ・ソウザにスプリット判定負けでベルトを逃したが、ファリアスと並びUFCのプレリミに出る選手と同レベルの力を持っている相手といえる。

世界を見据えてのLFA参戦、強者と戦わないなら出場にも意味はない。またエド・ソアレスLFA代表によると、さらに日本人選手の出場の可能性もあるようだ。そんなLFA140は、田中の言葉にもあるように昨年11月大会に続きABEMAでのライブ中継が口頭では合意に至っている模様だ。

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BELLATOR LFA MMA MMAPLANET UFC   アフマッド・ハッサンザダ アレックス・ペレス アレッシャンドリ・パントージャ エド・ソアレス ジョズエ・フォルミーガ セルジオ・ペティス フィリッピ・ブニス ブランドン・モレノ 佐々木憂流迦 修斗 海外

【LFA124】計量終了 注目の初出場=フォルミーガが大幅体重オーバー。アフガンからハッサンザダも

【写真】フォルミーガ、頬をふっくらしていないか?! (C)LFA

11日(金・現地時間)、アリゾナ州フィニックスのアリゾナ・フェデラルシアターでLFA124「Formiga vs Bunes」が開催される。

メインはジョズエ・フォルミーガ×フィリッピ・ブニスというRFAを思わせるマッチアップが実現した。


LFAは2017年1月にテキサス・ベースのLegacy Fighting Championshipとカリフォルニア・ベースのResurrection Fighting Allianceが合体し、Legacy Fighting Allianceとして活動を開始したプロモーションだ。

LFCとRFAが全米五指に入るフィーダーショーで、その2つのプロモーションが一つになったことでLFAは揺らぐことのない北米#01のフィーダーショーとなった。LFC代表のミック・メイナードはUFCに転じて、タレントリレーションの二大巨頭に収まり、RFAのトップだったエド・ソアレスがLFAの舵取りをしている。

そのソアレスが率いていたRFA──RはResurrectionの頭文字でレズレクションには復活という意味がある。今やLFAは世界各地からUFCやBellatorへステップアップする若い選手のサバイバルの場となっているが、RFA時代はメジャーをリリースされたファイターの再起を図る再生工場の役割を持っていた。

そういう背景があり、1985年4月生まれの36歳、UFCには2012年10月からパンデミック発生直後の2020年6月まで7年9カ月に渡り在籍していたフォルミーガの出場はRFAを思い起こさせる。

最後の3戦はジョセフ・ベナビデス、ブランドン・モレノ。アレックス・ペレスというタイトルコンテンダー(※モレノは王座奪取)に連続で星を落としているフォルミーガだが、それ以前には現王者デイヴィソン・フィゲレイド、現Bellator世界バンタム級王者のセルジオ・ペティス、日本の佐々木憂流迦、UFC入り前はTachi PFでマモル、修斗ブラジルでアレッシャンドリ・パントージャ、日本でBJを破っている。

フォルミーガはシングル及びダブルレッグからバックに回り、両足をフックしRNCを狙いつつ、コントロールという勝利の方程式を持っている。

今回、フォルミーガは元々フライ級で同朋の柔術黒帯フィリッピ・ブニスと対戦予定あったが、ファイトウィークにバンタム級に変更──も、10日(木・同)の計量で139ポンドと大きくバンタム級のリミットを上回り、キャッチウェイト戦で両者は戦うことになった。

フライ級から比較すると、14ポンドと6.35キロも重く、復活への意志がどれだけ強いのか、期待が大きかっただけに残念すぎるフォルミーガだ。

また今大会ではコ・メインでアフガニスタン人ファイターのアフマッド・ハッサンザダが、ジェイムス・ウィルソンと対戦する。

日本では全く無名のハッサンザダは、2016年4月のMMAデビューから今年3月まで7勝1敗の戦績を残し、黒星を喫した一戦のみが海外=ベラルーシでの試合で7試合は母国の大会で戦ってきた。

ご存知のようにアフガニスタンはタリバンが昨年8月に全土を大統領府を占領し、大統領は国外に亡命した。4月に決定したように8月中に駐留米軍が、続いて多国籍軍が国外に撤退し、各国の大使館関係など親米政権関係者の国外脱出が図られていた。

計量にアフガニスタン・イスラム国時代の国旗カラーをペイントし現れたハッサンザダ。アフガニスタンで育ったファイターが、情勢の変化ともに母国を離れ、LFAでどのようなファイトを見せるか──。

■視聴方法(予定)
2月12日(土・日本時間)
午前11時~UFC Fight Pass

■ LFA124対戦カード

<バンタム級/5分3R>
ジョズエ・フォルミーガ(ブラジル)
フィリッピ・ブニス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
アフマッド・ハッサンザダ(アフガニスタン)
ジェイムス・ウィルソン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ワルドー・コーテズアコスタ(米国)
デリック・ウィーバー(米国)

<160ポンド契約/5分3R>
オースティン・ワーム(米国)
ジャコビー・ジョーンズ(米国)

<フライ級/5分3R>
アン・ホー(米国)
ギルヘルミ・クロッシ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ケイシー・ターナー(米国)
トリスタン・リンディ(米国)

<フライ級/5分3R>
フェデリコ・フローレス(フィリピン)
ブレデン・パガオア(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ベン・グッドウィン(米国)
オヴィディオ・ボヨルケス(メキシコ)

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