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【ONE165】若松佑弥、キンガドとの再戦へ。「自分を肯定して、信じて、認めて、試合を楽しみます」

【写真】自分を否定する=追い込むではない。自分を肯定することで追い込み、3度目のONE日本大会に臨む若松だ(C)TAKUMI NAKAMURA

1月28日(日)に江東区有明の有明アリーナで開催される「ONE 165: Superlek vs. Takeru」で若松佑弥がダニー・ギンガドとのリマッチに臨む。
Text by Takumi Nakamura

7月のONE FN12では2度目の計量失敗となるも、シェ・ウェイにTKO勝利して連敗から脱出した若松。ウェイ戦以降は練習内容ではなく、練習に向かうマインドや取り組み方を見直し、己を磨いてきた。今回は約5年前のONEデビュー戦で敗れたキンガドとの再戦となり、まさにONEで積み重ねてきたものが試される一戦となる。


――ONE日本大会まで10日となりました。今の練習の状況から聞かせてもらえますか。(取材日は1月18日)

「今日でハードなスパーリングはラストで、土曜日(20日)までは動きます。ファイトウィークに入ってからは調整という感じですね。身体の状態もばっちりです」

――日本での大会ということで普段とは練習スケジュールも違ってきますか。

「今まで海外でやってきて、海外での調整が当たり前だと思っていたので、今このキャリアで日本で試合するとなると、自分としては気持ち的にすごく楽しめるし、楽という言い方は違いますけど、日本大会はやりやすいかなと思います」

――ONEの日本大会は約4年ぶりの開催となります。また日本で試合をしたいという気持ちはありましたか。

「そうですね。いつか(日本大会)はやると思っていましたし、なかなか海外まで応援に来てもらうことは難しかったので、日本大会が決まってすごくみんな喜んでくれています」

――7月のシェ・ウェイ戦は前日計量でハイドレーションテストはパスしたものの、135ポンドのリミットを0.5ポンド(226.79グラム)オーバーとなり、キャッチウエイトでの試合実施となりました。試合そのものは若松選手のパウンドによるTKO勝利でしたが、あの試合を振り返っていただけますか。

「自分の中の色んなモヤモヤが吹っ切れて、しっかり自分の戦いができたと思います。2試合連続で計量クリアできなくて、試合前は前々回(ウ・ソンフンにTKO負け)と同じ心境になっていて。そこでこれは何かの試練だと気持ちを切り替えて、余計なことを考えずにシンプルに勝つことだけに集中したんです。そうしたらああいう戦いができて勝つことが出来ました」

――試合直前に吹っ切れたということですか。

「そうですね。計量クリアできなかった時点で一回気持ちが落ちたのですが、そこから吹っ切れましたですね」

――計量をクリアできずに試合成立となると、日本人選手の場合は心境的に思い切りいけないことが多い印象がありました。若松選手が吹っ切れた要因はなんですか。

「前々回の試合がまさにそうだったんです。日本人の悪いところが出たというか。そこを経験していたことが大きな経験値だったかなと思います」

――試合の動きの部分でも吹っ切れた感触はありましたか。

「ゾーンに入っていたじゃないですけど、いつでも倒せるというか。1R序盤のフィニッシュだったんですけど、飛ばせるところで飛ばそうと思って。これからもあの戦い方が出来るんだったら、もっと上までいけると思います」

――頭で考えずに本能で戦っていた感覚ですか。

「身体が反応して勝手に動いていた感じですね。頭で考える前に身体が『行ける!』と判断して動いていましたね」

――それを踏まえて今回はどんなことを意識して練習してきましたか。

「シンプルに楽しんで考えすぎない。色んなことを想定して準備したうえで思いっきり楽しんで、自分が出来ることの中から最良の選択をして戦いたいと思います」

――具体的に心がけていることは何ですか。

「練習を楽しいと思うことですかね。例えばキツい時に『うわ…キツい…』と思ってしまうのが前の自分だったんですよ。でも今はキツい時こそ『よし!乗り切るぞ!』と思って、自分を肯定するようになりました」

――自分を肯定する、ですか。

「今までの僕は練習で『もっとやらないとダメだろ?』や『なんでこんなところで疲れてるんだよ?』という考えで、どんどん自分を追い込んでしまっていたんです。それが『思いっきり練習して怪我しちゃったらしょうがない』や『今は調子が悪くてもいいんだよ』と思えるようになった。否定じゃなくて肯定して、自分で自分を乗せることができるようになったんです。そうなると今までキツかった練習が楽しくなってくるし、ガラッと変わりました」

――若松選手は性格的に自分を追い込んでしまうタイプだったのですか。

「成功するためには何かを犠牲にしなきゃいけない、苦しい想いをしなきゃいけない……そういう気持ちを持っていましたね。最近はそこをもう通り過ぎたというか、今よりもう一段階上の選手になるには、自分を否定じゃなくて肯定して、自分のことを信じて認めて、試合を楽しむことが最高なんじゃないかなと思います」

――では今は自分の長所に目がいくようになったのではないですか。

「はい。今まで自分は長南(亮)さんや周りが認めてくれているほど、自分の実力を認めてなかったんですよ、『まだまだ俺なんて弱いんで……』って。そこも自分を肯定するようになって、『俺の打撃が当たれば絶対倒せる。俺は普通とは違う選手なんだ』や『俺には俺にしか出来ない戦い方とストーリーがあるんだ』と思うようになってきて。そうやって自分にフォーカスして、楽しんで思いっきりやればいいんだよという気持ちで練習も続けています」

――マインドが変われば同じことを練習していても全く違う感じ方をしますよね。

「全く違いますね。でも僕は過去を否定するわけじゃなく、色んなことを経験したからこそ、今のこの考えになっているので、自分にしかできない経験だったと思って感謝しています」

――さて今回はキンガドとのリベンジマッチになります。最初にオファーを受けた時の心境を聞かせてください。

「はじめは前々回の試合で負けているウ・ソンフンとのリマッチでオファーが来たんですけど、試合合意には至らなかったんです。次にONEから提案された試合がキンガドとのリマッチでした。願ったり叶ったりと言った感じで嬉しかったです。やっとリベンジできると思いましたね」

――キンガドとは2018年9月のONEデビュー戦で対戦し、判定で敗れています。あの時はどんな印象を持ちましたか。

「MMAの競技的にあっちの方が上だったと思います。打撃は僕の方に強みがあったんですけど、組み技・寝技・スタミナ…そういったMMAの総合力や技術の配分という面で差をつけられたなと思いました。まさにMMAで上回られた感想ですね」

――そこまでキンガドがMMA的に完成されていたのは意外でしたか。

「当時の僕は試合で出たとこ勝負の現場合わせじゃないですけど、じゃんけんみたいな試合のやり方だったんです。逆に今思うとキンガド選手はMMAの完成度が高くてゲームプランも立てて試合していたと思うので、そりゃ、負けるだろうと思いますね。あの時点ではキンガド選手が僕の先を行っていたと思います」

――今回の再戦はまさにONEでやってきたことが試される試合ですね。

「まさにその通りですね。今回はすべての面でプレッシャーをかけて圧倒したいです。どんな状況になっても楽しんで戦えれば、自分の実力を出せる感覚があります」

――日本大会への出場は今回で3度目、すべての大会に出場することになります。過去の日本大会とは心境が違いますか。

「今までの日本大会はあまり日本でやることを気にしてなかったんですよ。それよりも自分の勝ち負けの方が大事で、勝てるんだったらどこでやっても一緒だろくらいに思っていました。でも今回はみんなで勝利を分かち合いたいという気持ちが出てきているんです。だから応援に来てくれる人たち、見てくれる人たちに最高の勝ちを見せて、感動を届けたいなと思っています」

――キャリア的にも若松選手はONEで戦うMMAファイターとしては古参の部類になってきました。

「5年のキャリアでここまで来れたことは自分でも褒めてあげたいです。でもそれで天狗になっているようじゃ、すぐに引きずりおろされる舞台だし、僕の中では崖っぷちぐらいの気持ちもあります。ただここからがスタートだとも思っているし、この状況を楽しみたいですね。今回は武尊選手も出て注目度も上がっているし、ここで勝てばまたONEに注目される選手になれると思っています」

――若松選手のことを初めて見るファンも多いと思いますが、どんな試合を見せたいですか。

「パフォーマンスじゃなくて15分間の戦いの中で『MMAって面白いんだな』とか『キックには武尊選手がいるけど、MMAにはこういう選手がいるんだな』とか、ちょっとでも自分を知ってもらうきっかけになったらいいなと思います。今ONEはキック・ムエタイの方が盛り上がっていると思うので、またMMAを盛り上げたいし、そのためには倒せる選手が求められていると思うんですよ。自分はそういう試合をしてONEのMMAを盛り上げるきっかけになりたいです」

――キンガド戦も含めて2024年の目標を聞かせてください。

「今回しっかりKOで勝って、夏頃にDJ(デメトリウス・ジョンソン)にリベンジしてチャンピオンになりたいです。前回のDJ戦は捨て身でガムシャラに戦ったんですけど、今の自分はそうじゃないので。DJはフライ級で世界一の選手だと思うので、その相手を倒してチャンピオンになりたいです」

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【ONE165】スーパーレックと武尊がフェイスオフ。秋山×ホルツケン、グレゴリアン×シッティチャイも決定

【写真】大会まで約2週間、スーパーレックと武尊が日本で顔を合わせた(C)MMAPLANET

11日(木)東京都港区のザ・リッツ・カールトン東京において、1月28日(日)に江東区有明の有明アリーナで開催される「ONE 165: Superlek vs. Takeru」記者会見が行われ、ONEキックボクシング世界フライ級(61.2キロ)タイトルマッチで対戦する王者スーパーレック・キアトモー9と挑戦者・武尊が出席。試合への意気込みを語ると共に追加カードも発表された。


当初予定されていたロッタン・ジットムアンノンvs武尊は、ロッタンの怪我による欠場が発表され中止に。それに伴い武尊の対戦相手はONEフライ級キックボクシング世界王者のスーパーレックに変更され、試合も同級のタイトルマッチとして行われることが、5日に発表されていた。今回の会見にはスーパーレックも急遽来日し、武尊と両者揃っての会見となった。

会見はチャトリ・シットヨートンCEOの「2024年はONE Championshipにとっては、素晴らしい大きな1年になると私は確信している。すでに61の大会の開催を予定していて、その開催地も世界各国に散らばっている。日本では1月28日を含む2回、そして中東、アメリカ、アジア、サプライズでヨーロッパのどこかで開催という発表もできるかもしれない」という挨拶から始まった。続いてチャトリCEOはスーパーレックvs武尊について語った。

「今回ロッタンが怪我を負って武尊との試合が叶わなくなり、ロッタンにとっても残念な結果になったと思う。でも、このキャンセルがまた一つ日本の格闘技にとって大きなストーリーになるのではないかと確信している。なぜならチャンピオンのスーパーレックが一歩踏み出してくれたからだ。武尊とスーパーレックは、お互いにスタイルは違えど世界トップのストライカーで、その二人がどのようなぶつかり合いをするのか、日本にとっても大きな大注目の一戦になったと思う。

ロッタンと武尊の試合だったら、スーパーファイトだったけれど、今回のこの試合はキックボクシングの世界タイトルマッチになった。ここで新たに武尊、ロッタン、スーパーレックという三角関係が誕生したことになる。武尊VS那須川天心は日本における最大の注目カードだったと思うが、武尊vsスーパーレックは何よりも世界中が注目する試合だと思う」

さらにキャッチウェイトの特別ルール(スーパーファイト)=秋山成勲vsニキー・ホルツケン、キャッチウェイトのONEキックボクシングルール(スーパーファイト)=マラット・グレゴリアンvsシッティチャイ・シッソンピーノン、ONEヘビー級キックボクシングルール(スーパーファイト)=ラーデ・オパチッチvsイラジ・アズプール、3つの追加対戦カードが発表された。

ONEでは約2年ぶり、日本での試合は約12年ぶりとなる秋山は1R=ボクシング、2R=ムエタイ、3R=MMAという変則的なミックスルールでホルツケンと対戦する。GLORY世界ウェルター級王座をはじめ、キックボクシングで輝かしい実績を残すホルツケンだが、ONE参戦前の2013年~2018年はキックボクシングとプロボクシングを並行して戦っていた時期がある。

過去にロッタンとデメトリウス・ジョンソンが戦ったミックスルール(3分4R)は1R・3Rがムエタイ、2R・4RがMMAというルールで、DJは1Rを戦い抜けば2R=MMAで戦うことができた。しかし今回の特別ルールで秋山は1・2Rを戦い抜かなければ、自らの土俵=MMAまでたどり着くことが出来ない。ずばり秋山が1・2Rを戦うかが勝敗を分けることになる。

そしてグレゴリアンとシッティチャイはGLORY時代に5度対戦して4勝1敗とシッティチャイが大きく勝ち越している。まさにグレゴリアンにとってシッティチャイは天敵と言える存在だ。こちらはVSサウスポーを苦手とするグレゴリアンがどうシッティチャイが対策を立ててくるかがポイントだ。会見ではスーパーレック、武尊、秋山成勲(リモート出席)がコメントし、グレゴリアンに動画メッセージが流された。

スーパーレック・キアトモー9
「日本の皆さん、こんにちは。日本でまた試合をすることができて、とても嬉しく思っている。そして世界トップの武尊のような選手と試合をすることができて、とても興奮している。私は日本で試合を行ない、日本で一番の武尊という選手に勝って、自分の強さを証明したい」

武尊
「ロッタン選手と戦うために何カ月も準備してきて、悔しい気持ちはあったんですけど、これ以上ない相手を用意していただいて、スーパーレック選手とタイトルマッチをさせてもらえるということで、僕は断る理由はないと思いました。僕は本当に一戦一戦、この試合が最後のつもりで追い込みをやってきているので、自分の格闘技人生がここで終わったとしても、絶対に僕は試合後に(ベルトを)巻けると思っています。ONEのベルトを巻くために全力で戦いたいと思います。今、ONEは世界最高の団体だと思っているので、そこのチャンピオンを倒して、僕が世界最強というのをこの試合で証明したいと思います。必ず勝ちます」

秋山成勲
「正直日本大会出るつもりはなかったんですが、チャトリが直々に日本まで来て私と話をして、チャトリの熱意に自分の冷たい氷も溶けて、先程本当にギリギリ、この記者会見ギリギリまでいろいろ話をして合意に至りました。(12年ぶりの日本での試合について)自分も全然全くわかってなくて、今聞いて12年も経つんだなと思うと、頑張ってここまでやってきたなと思うのと同時に、自分もいい歳なので、いい試合をして『帰ってきたよ』と、日本のファンにメッセージ性のある試合ができたらなと思っています。(ホルツケンについて)いやあ、強いと思います。打撃のスペシャリストですし、ミックスルールと言っても、ボクシング→ムエタイ→MMAなので、立ち技の試合だと思っていかなくてはいけないなと。(日本のファンにメッセージは?)1月1日から世の中がいいニュースができてない中、やはり自分たちが一生懸命頑張っている姿を見て、いろんな方々が勇気を持ってまた頑張ろうっていう気持ちになれるような大会にできればなと思っております」

マラット・グレゴリアン
「日本のファンの前で、また戦うことが待ちきれない。また日本で戦いたいと思っていたからね。日本はお気に入りの場所だから。キックボクシングは日本からきたスポーツだ。また日本で戦えるのを光栄に思うし、良い試合を見せたい。ありがとう!」

会見に続いてはスーパーレックと武尊がミット打ちを公開。それぞれ練習着に着替え、お互いが見守る中、武尊はパンチのみのミット打ちを、そしてスーパーレックはパンチ、キック、ヒザ蹴りとまんべんなく繰り出すミット打ちを行ない、決戦に向けて闘志を燃やしていた。

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MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN45 UFC YouTube クレベル・コイケ ジョン・ドッドソン デメトリウス・ジョンソン 堀口恭司 扇久保博正 斎藤 斎藤裕 朝倉海 神龍誠

【RIZIN45】大晦日興行でバンタム級:アルチュレタ×朝倉、フライ級:堀口×神龍の2大タイトルマッチ決定

【写真】記者会見はYouTubeでもライブ中継された(C)MMAPLANET

26日(木)、東京都目黒区のホテル雅叙園東京にて、12月31日(日)にさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN45の対戦カード発表記者会見が行われた。

記者会見ではバンタム級王座決定戦:ファン・アルチュレタ×朝倉海、フライ級王座決定戦:堀口恭司×神龍誠、フェザー級戦:クレベル・コイケ×斎藤裕、そして扇久保博正×ジョン・ドッドソンのフライ級戦が発表された。会見には朝倉海、神龍誠、クレベル・コイケ、斎藤裕、扇久保博正、さらに米国から堀口恭司とファン・アルチュレタがリモートで出席している。会見に出席した選手の抱負は以下のとおりだ。


ジョン・ドッドソン ※コメント
「また日本に戻るのが待ち遠しい。ヒロマサは以前から俺の名前を出して対戦要求していたが、なぜ俺が世界トップクラスと言われるのかを思い知ることになる。軽々しく俺の名前を出したことを後悔するだろう。また、同じ日にフライ級王座決定戦があると聞いた。それは俺のベルトコレクションがまた増えるということだ。フライ級王座決定戦の勝敗に興味はない。俺にベルトを渡す役目を決めるための試合だ」

扇久保博正
「今の僕の目標は、RIZINフライ級のベルトを巻くことと、RIZINフライ級を盛り上げることです。そのために、この試合は必ず勝ちます。ドッドソンは過去2回、UFCでデメトリウス・ジョンソンを戦っている有名な選手です。その選手に勝って、RIZINフライ級でドッドソンに勝つ選手がいるんだということを世界に見せつけたいと思います。ここで勝ってRIZINフライ級が盛り上がれば自ずとベルトも見えて来るし、来年にフライ級GP開催、というところにも繋がってくると思います」

斎藤裕
「クレベル選手とは2年前に対戦するという話があり、なかなか実現しませんでした。自分としても心残りというか引っかかっているものもあるので、ここで白黒ハッキリできることが嬉しいです。ここで勝って自分が先に進みたいと考えているので、確実に勝ちたいと思います」

クレベル・コイケ
「2年前は私が怪我をして、今回チャンスをもらえることができました。絶対、自分が勝ちます。斎藤選手に勝って、次はもう一度ベルトを獲りたいです」

神龍誠
「フライ級最強の神龍誠です。再戦でタイトルマッチが組まれたので、しっかり勝って完全決着で、僕が初代RIZINフライ級チャンピオンになります。この機会にメッチャ強くなったので、楽しみにしていてください」

堀口恭司
「しっかりブッ飛ばすので、見ていてください」

朝倉海
「前回は僕の怪我でこのカードが流れてしまい、今回また実現することができたので嬉しく思います。ヒザの状態も良くなって、次はしっかり戦えます。生きているかぎり必ずリングに立つので、期待してください。RIZINのベルトは日本人が持っていなきゃいけないと思うので、僕が獲ります」

ファン・アルチュレタ
「タイトルを防衛する準備はできているので、アサクラ・カイ選手はいつでも掛かってきてほしい。ただ前回は試合をやると言って怪我をしていました。怪我を追ってもリングに立つという選択しなかった。そこに男として質が垣間見えたと思います。そんな男と対戦するので、一切負ける気はしません」

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Brave CF IMMAF MMA MMAPLANET o UFC UFC294   アレックス・ヴォルカノフスキー アンシュル・ジュビリ イクラム・アリスケロフ イスラム・マカチェフ カマル・ウスマン カムザット・チマエフ サイド・ヌルマゴメドフ ジャビッド・バシャラット ジョニー・ウォーカー ジョン・ジョーンズ ティム・エリオット デメトリウス・ジョンソン トレヴァー・ピーク ナサニエル・ウッド ビクター・ヘンリー ブルーノ・シウバ ボクシング マイク・ブリーデン マゴメド・アンカラエフ ムイン・ガフロフ ムハマド・モカエフ ラマザン・ギチノフ ヴィクトリア・ダダコワ 山口怜臣 平良達郎

【UFC294】エリオットと対戦、ムハマド・モカエフ「平良達郎? 彼は彼の道を歩み、僕は僕の道を征く」

【写真】非常にフレンドリー、それが平良の話題になると……(C)MMAPLANET

本日、21日(土・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC 294「Makchachev vs Volkanovski 2」に、ムハマド・モカエフが出場しティム・エリオットと対戦する。

IMMAFジュニアで2度の世界大会制覇、23連勝というプロデビューから注目され、バーレーンの王族が所有するKHKジムで金の卵として育てられたモカエフは、同じくバーレーン王国のMMAプロモーション=BRAVE CFでプロデビューを果たすと、キャリア5連勝でUFCと契約を果たした。

2022年3月のオクタゴン初陣から、今年3月まで4連勝を達成したモカエフが、半年ぶりの実戦をホーム同然のアブダビで戦う。元タイトルコンテンダーのエリオットに対し、自身満々のモカエフ。しかし、同い年で同じようにUFC4連勝中の平良達郎の話題になると、なぜかクールな反応に終始した。


――ムハメド、今日はインタビューを受けていただきありがとうございます。

「久しぶりだね。元気でやっているの? トレーニングが長引いて、インタビュー時間がおしてしまって申し訳ない」

──全く大丈夫です。UFCにステップアップしてからは初めてインタビューができて嬉しいです。そのUFCでは現在4連勝のムハメドですが、前回ジャフェウ・フィリョ戦ではRNCで一本勝ちを収めたもののヒザ十字をセットされ、試合後には左足を引きずっていました。

「僕のヒザは最高の状態だよ。デッドリフトで去年は165キロが最高記録だったのが、今は175キロを挙げられるようになったからね。全てにおいて、成長しているよ」

──では、結果的にあのヒザ十字は大したことがなかったのですか。

「いや、結構シリアスだったよ。でも英国のフットボールチームの専門家の下でリハビリをしたから、動きは良くなる一方だ。まだ23歳だし、その辺りは伸びていくだけだよ」

──IMMAFとBRAVE CFで素晴らしい成績を残していたムハメドですが、プロMMAを5試合しか経験せずにUFCと契約をした時は、正直なところやっていけるのか危惧していました。それがオクタゴンで4連勝です。

「1年で4勝、あっという間だった。その結果、フライ級で一番成長が早いファイターになれている。自分が思っていたよりも1年、1年半ぐらい早いよ。ヒザをケガすれば、多くのファイターはもっと休養が必要になる。でも、僕には若さがあって回復も早かった。本当は8月のボストン大会でも戦える状態で、オファーもあったんだ。でも、あの時は対戦相手が見つからなかった。結果、今大会まで待たないといけなくなった。このペースだと、あと1年──再来年には、世界タイトルに挑戦できるだろうね」

──その急成長は思った通りの結果なのでしょうか。それとも、もっとタフな戦いが待ち受けていると思っていましたか。

「タフな戦いが待っていると思って、ずっと準備してきた。それだけ集中してきたんだ。ノーランカーと戦う時のモチベーションは、それほど高くなかったよ。だからこそ、しっかりと戦いにフォーカスして、パフォーマンス的には勝つために戦った。その分、集中力が養われたし、上の選手と戦う時にその経験が生きてくるだろうね」

──今もバーレーンのKHKジムに所属し、エルダル・エルダノフの指導を受けているのですか。

「そうだよ。エルダノフ、ルスタン・ハビロフ、ラマザン・ギチノフらトレーニングしてきた。今回の試合のため、最初のキャンプはダゲスタンの山岳部でレスリングをやり、それからバーレーンに戻って残りのキャンプをやり切り、アブダビにやってきた。自分でも長いキャンプだったと思う。タイからボクシングのコーチも来て、英国のコーチもいるし手厚いサポートを受けている。グレートなチームだよ。それにヒザの負傷中もボクシング、フィジカルの強化を怠らなかったしね。精神的に健康であるためにもトレーニングは欠かさなかったんだ」

──ところで昨年のアブダビ大会を取材した際に、観客は中東とロシアのムスリム連合のような雰囲気で凄まじい熱気がありました。

「僕にとってはまさにホームのような空気だよ。ミドルイーストでは常にフルサポートを受けている。IMMAF、BRAVE CFと10戦以上、中東で戦ってきた。プロだけでもバーレーンで2度、それと去年のUFCアブダビ大会に続き、今回で4度目のミドルイーストでの試合だ。ダゲスタン、チェチェンの人々はビザなしでUAEに入国できるから、凄い数のサポーターもやってくる。それにUAE在住の英国の人たちも、僕を応援してくれる。まさに家にいるようなものだよ(笑)」

──そんなホーム、アブダビで戦うティム・エリオットの印象を教えてください。

「喧嘩屋で、良い対戦相手だ。パンチからレスリング、レスリングからパンチという風にアグレッシブに戦う。でも、まぁ動きは読めるよ。僕はアマチュアの頃から、彼のようなファイターと連日のようにトーナメントで戦ってきた。このアマでの経験が、今の僕に凄く生きている。ティム・エリオットのような36歳になってもハングリーな選手と戦う時には、特にね。

彼がスタンドで戦ってくるなら、受けて立つ。テイクダウンを狙ってくるなら、そこに対応する。自分が望んだタイミングで、いつでもテイクダウンできるから。ティム・エリオットはレスラーと戦った経験が少ない。UFCフライ級にはレスラーがいない。デメトリウス・ジョンソンですら、別にレスラーではなかった。DJは偉大なMMAファイターだ。僕にとってDJは、ジョン・ジョーンズに次ぐP4Pファイターだったけどレスラーではない。ティム・エリオットに対しても、DJはスペースを与え過ぎていた。僕はそうじゃない。しっかりと距離を潰して、テイクダウンする」

──テイクダウン後もスクランブルに持ち込ませず、しっかりとコントロールすることが狙いですか。

「ティム・エリオットは、僕にスクランブル戦を仕掛けることはできない。僕がそれを許さないで戦えば、ね。でも、僕はスクランブルは得意だ。スクランブルに持ち込んで、僕が後手に回ることは絶対にない。彼のスクランブルは、もう古い。同じスクランブルと言っても、僕のソレは次元が違うよ」

──ところで日本人UFCフライ級ファイター、平良達郎選手もムハマドと同じ23歳で、現在UFCで4連勝中です。彼のことを意識することはありますか。

「確かに彼もUFCで勝ち続けているけど、タツロー・タイラはまだ、僕が戦ってきたような相手と競い合ったことがない。彼は若いから、対戦相手を慎重に選んでいるんだろう」

──いや、若いとムハマドが言っても……。

「そう、僕も若い。僕は彼との試合を申し出たことがある。でも、彼は受けなかった。まぁ、タツロー・タイラがこのまま勝ち続けると、いずれ僕らは戦うことになるだろう。でも、僕は彼のことは今は気にしてない。それに彼が僕より先にチャンピオンになっても構わない。僕らの世代から、チャンピオンが生まれることは素晴らしいことだから。彼は凄く良いヤツだって聞くから、そんな彼とすぐに戦って破壊したくないんだ。彼は彼の道を歩み、僕は僕の道を征く。そして、いつか交わることがあれば戦えば良いんだ。交わることがなければ、それはそれで……そういうものなんだ」

──……。う~ん、平良選手が実際にオフィシャルでUFCからオファーを受けたのかどうかも分からないですし……、断ったとしてもどのような事情があったのかも不明なので。でも、そういう想いがムハマドにあるなら平良選手と比べられることに嫌悪感を覚えるということでしょうか。

「それは別に構わないよ。僕らは無敗同士だし、比べられて然りだからね。あと、日本の選手ならレオ(山口怜臣)とは彼の試合前にタイで会ったんだ」

──山口選手はプロデビュー戦で勝ち星を挙げることができなかったです。

「そういうこともある。でも、レオは強い選手だ。チャンピオンになれる器の持ち主だよ」

──ムハマド、今日はインタビューの時間を取っていただきありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「レオとIMMAFで戦ってから、僕のことを応援してくれる日本の人たちがいるんだ。凄く感謝している。いつか日本で戦いたいと思っているよ」

■視聴方法(予定)
10月21日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
午後10時30分~U-NEXT
10月22日午前3時~PPV

■UFC294対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<ミドル級/5分3R>
カマル・ウスマン(米国)
カムザット・チマエフ(UAE)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
イクラム・アリスケロフ(ロシア)
ヴァレリー・アウベス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(ロシア)
ムハマド・モカエフ(英国)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
トレヴァー・ピーク(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
アブ・アザイター(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
マイク・ブリーデン米国)

<フェザー級/5分3R>
ナサニエル・ウッド(英国)
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユフレイ(米国)
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)

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【DEEP115】Black Combatとの対抗戦、フライ級DEEP代表=駒杵嵩大─01─「まず自分から組んでいく」

【写真】柔道だけで勝てなくなった時、柔道が生きる(C)SHOJIRO KAMEIKE

18日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP115 Impact 「DEEP vs BLACK COMBAT」。DEEPとBLACK COMBATの対抗戦で、駒杵嵩大がフライ級代表としてキム・ソンウンと対戦することとなった。
Text by Shojiro Kameike

2019年にNEXUSフライ級王座を獲得した駒杵は、ZSTで1試合行ったあと2021年よりDEEPに参戦する。新天地で2連敗を喫してから、3連勝と盛り返し今回の対抗戦を迎えた。ただ、その間に開催されたDEEPフライ級GPにエントリーしたものの、減量失敗で1回戦は欠場となってしまう。厳しい体験の中で駒杵が見つけ、さらに克服してきた課題とは。


――現在DEEPで3連勝を収めて、今回の対抗戦にフライ級代表として臨みます。ただ、次の試合に関する話の前に訊いておきたいのが……DEEPフライ級トーナメントに関して。トーナメント1回戦は松場貴志選手との対戦が予定されていましたが、駒杵選手は減量失敗で病院に搬送され、欠場となりました。それ以降、盛り上がるトーナメント戦をどのように見ていましたか。

「あのトーナメントで優勝できれば、MMAファイターとして何かしら形にできたと思います。だからこそ欠場になってしまったのは悔しくて。何より、いろんな方にご迷惑をおかけしてしまいました」

――1回戦から決勝までトーナメントの勝敗は予想していたものでしたか。

「正直、本田良介選手が伊藤裕樹選手に勝って、決勝に進んだのは意外でした。本田選手とは僕も一度対戦していて、負けましたけど――跳びヒザ蹴りで逆転KO負けという内容でした。僕は伊藤裕樹選手に注目してGPを視ていたんですよ。伊藤選手と本田選手の試合は『伊藤選手が捌いて勝つのかな』と予想していて。伊藤選手はグラップリングも強いじゃないですか。その伊藤選手に本田選手がグラップリングで勝ちましたよね。

とにかくMMAは柔道と違って、相手との相性という部分も大きいんだなと感じています。分かりやすく言えば、パンチを食らったら負ける。食らわなければ勝てる――という想いが強くなりました」

――本田選手のファイトスタイルは、相手が打撃を出してくる前に潰していくというものでした。柔道ベースの駒杵選手にとっても参考になったわけですね。

「そうなんです。相手のパンチを食らわないように、食らわないようにしながら組むよりも、まず自分から組んで行ったほうが良い。自分の中でもそういう意識が高まっていたなかで、本田選手の試合を視て改めて意識するようになっています」

――DEEPフライ級GP欠場からの復帰戦であった、昨年5月のRYOGA戦は速攻で腕十字を極めました。あの試合は『相手が何かしてくる前に自分から潰していこう』という気持ちが強かったのでしょうか。

「あの試合は少し違いますね。もともと風我選手と対戦する予定で、いろいろ対策を立てていたんです。でも風我選手が怪我で欠場になり、急きょRYOGA選手と試合することが決まったので対策は関係なくなりました。試合ではRYOGA選手から距離を詰めてきて。僕としては組んだら倒せる自信はありましたし、結果的にすぐ極めることができました」

――対して今年3月に風我選手とフルラウンド戦った試合内容はいかがでしたか。

「フィニッシュしたかったけど、まず完封することができました。GPの時から風我選手の評価も上がってきていて、その相手に何もさせずに勝てたので良かったと思います」

――その風我戦から6カ月、試合間隔が空いたのは何か理由があったのでしょうか。

「特に何もないです。体で不調なところもありましたし、技術的にも伸ばしたいところがあって、試合間隔が空いたのも調整期間になって良かったですね。僕は特に打撃に関して課題がありました。距離感や、しっかりと相手の動きを見ることとか――もっともっと丁寧に戦わないといけない。以前からずっと、そう思っていました。でも試合が続くと対策練習をすることが多くなるし、かといって新しいことをいきなり試合で試すことも難しいじゃないですか。

僕としても試合では勝つことを重視しているので、どうしてもグラップリングに重点を置きがちになります。そこで今回は試合間隔を空けさせてもらって、打撃面も含めて伸ばしてきました。そんな時に今回のBLACK COMBATとの対抗戦が、タイミング良く入ってきたような感じですね。僕としては、いつもと同じように日本人選手との試合でも良かったですが、対抗戦という良い話を頂けたなぁと思います」

――打撃面も含めた課題に取り組み始めたのは最近のことですか。

「ずっと課題ではありました。一番やらないといけないと思ったのは、DEEPに参戦して2連敗した時ですね。それまでは柔道時代の貯金で勝っていたような気がします。連敗してから課題に取り組みつつ、試合の準備もしながら――という状態でした。今回は試合間隔を空けて、しっかりと課題に取り組むことができて良かったです」

――駒杵選手は柔道の国際大会で優勝し、全日本強化指定選手になっています。それだけのベースがあれば、MMAという他競技でも柔道時代の貯金で、ある一定のレベルまでは勝ち進むことができますよね。しかし、必ずどこかで壁がやってくる。そういう柔道やレスリング出身のMMA選手が多いのも事実です。

「はい、勝てちゃうんです(苦笑)。MMAを始めた頃にアマチュアの試合を見ていても、レスリングや柔道出身の選手が勝つことのほうが多かったんですよ。打撃の経験が少なくても、ヘッドギアをしているのでパンチを食らっても耐えることができる。プロでも序盤は、相手の打撃がそれほど強くないから勝てる。

そこからワンランク上がると、打撃の壁に阻まれてしまいます。それに気づかせてもらったのは、佐藤将光さんと練習し始めてからです。将光さんと練習していたら、自分のボロしか出てこなくて(笑)。もちろん打撃以外も……全部できないといけない。今の僕の理想は、デメトリウス・ジョンソンです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月18日(日)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP115対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
酒井リョウ(日本)
ヤン・へジュン(韓国)

<DEEP & Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
大原樹理(日本)
イ・ソンハ(韓国)

<DEEP & Black Combatバンタム級選手権試合/5分3R>
石司晃一(日本)
ユ・スヨン(韓国)

<DEEP JEWELS & Black Combat女子級アトム級選手権試合/5分3R>
大島沙緒里(日本)
パク・シユン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
鈴木槙吾(日本)
チェ・ジュンソ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
シン・スンミン(韓国)

<フライ級/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
キム・ソンウン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
木下尚祐(日本)

<フライ級/5分2R>
杉山廣平(日本)
KENTA(日本)

<ライト級/5分2R>
涌井忍(日本)
倉本大悟(日本)

<フライ級/5分2R>
マサト・ナカムラ(日本)
亀田一鶴(日本)

<アマ68キロ契約/3分2R>
安井飛馬(日本)
菅涼星(日本)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN13 UFC   ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ タイ・ルオトロ タミ・ムスメシ チャンネル デメトリウス・ジョンソン マイキー・ムスメシ マルセリーニョ・ガウッシア ライニア・デリダー ルンピニー

【ONE FN13】マイキー・ムスメシに挑戦、ジャレッド・ブルックス「次はロッタンからベルトを奪う」

【写真】モンキーゴッドがマイキーとどのようなグラップリングを見せるのか。攻防が生まれるのか楽しみ (C)MMAPLANET

5日(日・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN13「Allazov vs Grigorian」のコメインでジャレッド・ブルックスが、マイキー・ムスメシの持つONEサブミッショングラップリング世界フライ級王座に挑戦する。

ブルックスといえばMMAの世界ストロー級王座に君臨しており、競技間を越えたチャンプチャンプ対決となる。過去にONEではミドル級王者のライニア・デリダーが、ノンタイトルでタイ・ルオトロと対戦し3-0で判定負けを喫しているが──ブルックスに勝機はあるのか。

MMAファイターでなく、マーシャルアーチストとしてあらゆる競技で戦えると豪語したブルックスの野望と自分への信頼感とは。


──まさかグラップリングマッチに出場するジャレッドをインタビューすることになるとは、マイキー・ムスメシ戦が発表になるまで思ってもいませんでした。

「半年間ずっとMMAの練習をしてきて、3週間前に急転直下という感じでサブミッショングラップリングの練習に切り替えた(※取材は7月25日に行われた)。でも、ずっとMMAのトレーニングをしてきたから体の調子は最高の状態を保っている。世界最高のグラップラーと戦うことに対して、体もそうだし、僕の柔術、マーシャルアーツに関しても超自信を持っているよ」

──つまり3週間前にオファーがあったわけですね。

「たった3週間前のオファーでもマイキーのような相手と戦えることは、素晴らしい機会だよ。それに歴代最高のグラップラーにとっても、僕はタフな相手になると信じている。何よりサブミッショングラップリングの世界王者と僕が戦うことは、ONEにとっても良いことだと思う。そういう貴重な試合を僕も望んできたからね」

──パウンドがあれば別でしょうが、パウンドなしでどのように戦うのか。サブミッショングラップリングでマイキーとやり合える自信の根拠はどこなのですか。

「どんなゲームにも勝機はある。だから、このチャンスに跳びついた。皆、僕はマイキーに敵わないと思っているだろう。だからこそ、自分が何者であるかを証明する絶好のチャンスだ。僕は誰も恐れない。どのマーシャルアーツの流儀で戦おうが何も怖いものはない」

──ところでグラップリングの試合にでたことは?

「柔術はあるけど、ノーギはない。でも、ずっとノーギの世界チャンピオンと練習してきた。それも体格でずっと僕より大きな相手と。もちろん、マイキー・ムスメシと同じだとは思っていないよ。でも、今回の試合ではこれまでMMAで見せてきたジャレッド・ブルックスとは違い──そんな僕の一面を見せたいと思っている」

──マイキーは柔術家として万能ファイターです。そして、彼のレッグロックはMMAファイター対して非常に危険かと思われます。MMAが本職のジャレッドにとって、リスキー過ぎませんか。

「いかなるファイトにもリスクは付きまとうよ。MMA──コンバットスポーツは骨を折り、失神し、命を落とすかもしれない戦いだ。それに足関節に関しては、僕は凄く足が小さいから、ニーラインを攻めることは簡単じゃないよ。

実はさ、ATTでタミ・ムスメシと練習していた時期があるんだ」

──えっ、そうなのですか!!

「そうマイキーのお姉さんとね。だから何だって話なんだけど、彼女とロールしていた。とにかく……だよ。この半年間、僕は試合がしたくてしょうがなかった。ずっと準備をしてきたんだ。一方でマイキーはマイキーで、彼のヒザ十字、ストレートフットロック、ヒールフックを怖がる連中ばかりで試合が成立しなかった。

僕はマイキーとの試合よりも、自分の人生の方を気にかけている。自分が如何に生きるのか。そのなかでマイキーの技が危険だから戦わないという気持ちよりも、この素晴らしいグラップラーと戦える機会を逃してならないという気持ちの方がずっと強い。ライアン・ゴードン、マルセリーニョ・ガウッシアと戦えと言われて、ノーと返答できるか? それならグラウンドワークなんて練習しなければ良いんだよ。

ジョシュア・パシオと戦ってから、試合をする機会がなかった。僕の階級の選手が、挑戦表明をしても。僕は毎月だって戦いたい。ストロー級の誰とだって戦う。試合をしないと、成長なんてできない。そして、僕と戦いたいとアピールしてきたストロー級……フライ級の選手だってそうだ。ヤツらはマイキーとの試合を断ったんだ。それで僕に挑戦したいなんて──。アイツらが僕と戦いたいといった口を塞いでやりたいよ。

だいたいデメトリウス・ジョンソンだって、マイキーとの試合を受けなかった。アドリアン・モライシュも、だ。僕は3週間前のオファーで、マイキー・ムスメシと顔を合わせる。皆に戦いを見てもらう。これは試合ではない、戦いだよ。マイキーが過去に経験していないサブミッショングラップリングマッチをやるつもりだ」

──それはどういう戦いになるのでしょうか。

「僕はマイキーより体力があって、スピードも全然上だ。そんな試合を彼は、過去に体験したことがない。だから、これまでONEで戦ってきたサブミッショングラップリングとは別種の戦いになるはずだ。マイキーは本当に素晴らしい技術を持っているけど、スローだ。Kガードからバックスイッチ、50/50──彼は80/20って呼んでいるよね。常にヒザに標準を定め、素晴らしい動きを見せてきた。でもね、僕のヒザが彼のベルトラインの外側にある場合では、そんな技術も無力だ。

それこそが僕が彼を仕留める第一歩となる。ただし、僕がこの試合でやるべきことはフィニッシュすることじゃない。まずは僕が歴史上最高のグラップラーとやりあえることを証明することだ。もちろん、やり合っていると極めるチャンスも生まれる。マイキーとのサブミッショングラップリング戦は、僕がマーシャルアーチストとしてどのような戦いにおいても優れていることを証明する戦いになる。

現時点では僕がアンダードッグだよ。なら戦って、証明するしかない。この試合で僕は勝てるかどうか分からない。でも、ジャレド・ブルックスがMMA以外のベルトを狙う姿勢を持っている意思表明と受け手ってほしい。マイキーのベルトに取り、次はロッタンからベルトを奪う」

──……。

「何を言っているだって思っただろう? いや、皆そうなんだ。でも、僕がイカれたヤツじゃないことをマイキーとの試合で分からせる。僕はMMAの世界チャンピオンで、サブミッショングラップリングでも、ムエタイでも世界チャンピオンになれる技量を持っている。

結果としてマイキーには勝てないかもしれないよ。それでもタイトル戦という真剣勝負に挑むことで、僕のグラップリング技術は格段に成長した。短期間でも、練習するだけなのとは比較にならないほど磨かれた。MMAファイターとして、非常に有益な時間を過ごせたよ。次にMMAを戦う時、この経験を経たジャレッド・ブルックスの姿を皆に披露できるだろう。

レスリング・ブルックスでなく、柔術ブルックスをね。もちろん、これからもパウンドしまくる。ただ、ずっと柔術もやってきた。今でもMMAで僕の柔術を見せて勝つことだって可能だ。これまでの試合では……MMAとして勝つために柔術でなくパウンドを選択してきただけで。だから皆はマイキーとの試合で僕をアンダードッグと予想した。でも、マイキーは怖くもなんともない、8歳からずっとやってきた僕のマーシャルアーツを見せる」

──ジャレッド、その言葉を聞くだけで楽しみになってきます。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「日本で戦った経験がなければ僕はUFCファイターにも、ONEファイターにもなれなかった。僕はいつも……いつまでも日本の皆への感謝の気持ちを忘れない。アリガトウゴザイマス」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

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MMA MMAPLANET o Road to UFC RYO TSUNE UFC UFC ABC05 アザット・マスクン アレッシャンドリ・パントージャ クレイジソン・ホドリゲス シャーウス・オリヴェイラ タイソン・ナム ダナ・ホワイト デメトリウス・ジョンソン ブランドン・モレノ ブランドン・ロイヴァル ヘンリー・セフード 修斗 平良達郎 鶴屋怜

【UFC ABC05】クレイジソン・ホドリゲス戦へ、平良達郎─01─「モレノとロイヴァルは強いと思います」

【写真】ジョージア州との州境に近い、ジャクソンビルのビーチで。ジャクソンビルは2020年にコロナパンデミックが起こった際、いち早くUFCの開催を認めた街で、ダナ・ホワイトが「このことは絶対に忘れない」と恩義を感じている自治体だ(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」に平良達郎が出場し、クレイジソン・ホドリゲスと戦う。

昨年5月のUFCデビューから1年が経ち、世界最高峰で3連勝─2つの一本勝ちと世界最高峰でも国内で戦ってきた時のように結果を残す。I’m happy Thank youというメイクが北米で受けるなど、確実に存在感が増している。

そんな平良を渡米前にキャッチ。次戦について、そしてフライ級戦線全般について尋ねた。


──その背景は、今も沖縄ですね(※取材は6月14日に行われた)。

「ハイ。沖縄です。スミマセン、寝起きで。寝ぐせがついているので、ヘアバンドをしています(笑)。金曜日に東京に行って、羽田空港の近くで一泊して。土曜日の便で米国へ行きます。到着も土曜日ですね。僕としては5日でなく、試合の1週間前に現地に入りたいというのはあるので、こういう便になりました」

──特に標高が高いなど、そういうことがないフロリダでのファイトですが、1週間前に入りたいというのは?

「時差ボケ対策もありますし、日本と米国では体重の落ち方も違うかなって思って。それに時差ボケの方も、1週間あれば良くなるので」

──デンバーでの出稽古は、どれぐらいまで行っていたのですか。

「4月の終わり……5月1日までですね。3月の10日ぐらいに向うに行って」

──一緒に練習していて写真を送っていただいたアザット・マスクン、そしてアズ・アルマバエフというカザフスタンのフライ級ファイターが続々とUFCとサインしていますね。

(C)TATSURO TAIRA

「そうっスねぇ。

カザフスタン、強いと思います。彼らと試合をすることになると、組みの土台が他の選手より強いので簡単にいかないでしょうね」

──ところでRoad to UFCで鶴屋怜選手が勝利しました。あの試合を視て、どのように思われましたか。

「予想通りというか……まぁ、勝ってもらわないと。最初から飛ばしちゃうんで、そこの心配はありました。1R耐えられてしまって。でも、練習をしていてもスタミナはあるし、極め切れるので。やっぱりさすがだなと思いましたね」

──「次もその次も一本勝ちでUFCに行く」と怜選手が言っていた一方で、お父さんは「フライ級は選手を増やしているけど、バンタム級とかと比べるとランカーでもそれほどの力はない。やはりフライ級で日本人はチャンピオンにならないと」という風に言っていました。

「そうは思います。バンタム級は明らかにレベルが高い。フライ級は人によるというか……デメトリウス・ジョンソンやヘンリー・セフードとは違うと思います」

──ランキングの変動はなかなかないという現状のなかで、平良選手自身はランカーと比較して自分の実力をどのように自己評価していますか。

「えぇと……僕は……まぁ、ランキング上位に入れる自信はあります。フライ級ランキングを見渡して、アレッシャンドリ・パントージャがどんなモノか余り分からないですけど、当然チャンピオンのブランドン・モレノとブランドン・ロイヴァルは強いと思います。この2人、それとタイトルマッチを控えているパントージャ……は分からないので、モレノとロイヴァルの2人は強いと思っていますね」

──つまり、他には勝てる?

「そうですね、その自信はあります」

──個人的に気になるのですが、カザフスタンの選手が強いと言っていましたが、彼らはランキングでいえばどの辺りに相当する力を持っていると思っていますか。

「試合をハイライトとかでしか見たことがないのですが、アザット・マスクンは16勝0敗ですしね。もうタイソン・ナム選手との試合が決まっているので(※7月15日)、凄く楽しみです。やった感じ、極めが凄く強いとかはないんですよ。でもタイソン・ナム選手を普通にフィニッシュするのなら、ランキング上位に入ってくると思います」

──平良選手が無敗でUFCに行った時も、対戦相手はUFCファイターではないので参考にできない。UFCでどれだけ戦えるのかは、レコードでは分からないと思っていました。マスクンもまさにそういうことなのでしょうが……。

「ハイ、UFCで試合をして、その実力を確認したいです」

──自身としては、既に3連勝で力を証明しました。そして「I’m happy, Thank you」というセリフが浸透しています(笑)。

「デビュー戦の時に自然に口から出た言葉なのですが、Tシャツとか創られると、『言わないとなぁ』ってプレッシャーになりますね(苦笑)。岡田(遼)さんの『修斗を愛しているから』的になっていて。岡田さんからは『絶対に言い続けろ』と言われていますけど……変に意識してしまいますね」

──平良選手は自然発生的に出た言葉で、その真っ直ぐさが受けたのだと思います。対して岡田さんのセリフは、造られたビジネス的なモノですからね。

「アハハハハ」

──岡田さんネタも振ってもらいましたので、話を本筋に戻させていただきます。改めてクレイジソン・ホドリゲス、どのような選手でしょうか。

「1Rフィニッシュが多くて、その攻撃力は間違いなく彼の武器です。ただ、総合力は足りないと思います。寝技は僕の方が上ですし、それだけに僕が寝技で来ると思っているでしょうね。でも、シャーウス・オリヴェイラのジムに所属しているので寝技対策はしてくるはずです。すぐ極めることができなかったり、極めきれないことがあっても常にフィニッシュを狙う。少し速いと感じられるようなペースで、どんどん仕掛けていこうと思います。

今はそのペースで戦っても、5分3Rを戦うだけのスタミナもあります。ただし、練習と試合は腕の張り方なんかは確実に違っていて……。それが緊張感からなのか、減量をしているからなのか分からないですけど、試合と練習の違いを確かめる上でも色々な展開を創っていきたいと思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFC ESPN46   アスカル・アスカロフ アミール・アルバジ アレッシャンドリ・パントージャ カイ・カラフランス ジェイムス・クラウス ティム・エリオット デメトリウス・ジョンソン ブランドン・モレノ ブランドン・ロイヴァル ヘンリー・セフード ボクシング ヴィクター・アルタミラノ

【UFC ESPN46】アルタミラノ戦前のティム・エリオット「平良達郎は戦ってみたい若手の1人だ」

【写真】126ポンドで計量をパスしたティム・エリオット (C)Zuffa/UFC

3日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベスのUFC Apexで開催されるUFC on ESPN46はメインでフライ級のカイ・カラフランス✖アミール・アルバジが組まれ、さらにもう1試合メインカードでティム・エリオット✖ヴィクター・アルタミラノ戦もマッチアップされている。

エリオットは1986年12月生まれの36歳、UFC戦績は7勝10敗で負け越している。フライ級では6勝10敗──2012年5月に初めてUFCで戦うも2勝4敗でカットされた。その4敗の相手でタイトル戦を経験しなかったのは1人だけ。UFCも本気で肩入れするまで時間を要した階級で、エリオットは常にトップと戦い続けてきた。

その彼が2度目のUFC挑戦の機会を得たのは2016年のTUFシーズン24だ。同シーズンは世界中のフィーダーショーやローカルプロモーションの王者が一同に介するという画期的な試みが現実となり、UFCをリリースされた後に獲得したTitan FCのベルトを持ってエリオットはTUFに挑んだ。

従来のTUFのようにシーズン・フィナーレがUFC本戦で組まれるのではなく、決勝までTUF内のエピソードに組み込まれ、優勝者が時のフライ級王者デメトリウス・ジョンソンに挑戦するという特別な企画だった。そしてエリオットは決勝で、修斗フライ級王者として参戦していた扇久保博正を破り優勝を決め、タイトル挑戦権を手にした。

DJへの挑戦に敗れたエリオットはUFCがフライ級の活動停止を決め、リリースかバンタム級転向という二択を突きつけられた時、後者を選んだ。結果、UFCはフライ級の再構築ばかりか、より力を入れるという転換期を迎える。ここからエリオットはデイヴィドソン・フィゲイレド、アスカル・アスカロフ、ブランドン・ロイヴァルを相手に3連敗を喫するも、UFCは彼を切ることはなかった。足掛け10年、オクタゴンの中で見せたパフォーマンス、相手を選り好みしない姿勢こそ、ティム・エリオットを世界最高峰に欠かせないキャストならしめる所以だ。

そんなエリオットをファイトウィークにインタビュー、愛すべきキャラの持ち主であることが改めて確認できた。


──ティム、日本のファンに向けてのインタビューを受けてくれてありがとうございます。とはいえ……ティム・エリオットといえばTUF24フィナーレで扇久保博正選手と戦い、彼の優勝を阻んだ存在です。それ故にファンも、ティムのUFCでの活躍をフォローしてきました。

「UFCがヒロマサとサインしなかったことが、僕には信じられなかった。だって彼に負けたアレッシャンドリ・パントージャとは契約して、準決勝までに負けている選手も一部はUFCファイターになった。パントージャなんて、今やタイトルコンテンダーだよ。ヒロマサはハウスで2番目の結果を残した。ほとんどトップだったんだ。日本のファンも彼の後ろには控えている。それなのにUFCは彼とサインしなかった。ショックだったよ」

──扇久保選手はUFCで戦うという気持ちを胸にRIZINで成功を収め、日本での知名度はUFCファイターより高くなりました。素晴しいことですが、個人的にティムと同じように『なぜ?』、『なんでや』という想いが強く残っています。

「ヒロマサだって、UFCで戦うという目標があってTUFに挑んでいたんだ。重ねていうけど、本当に信じられないよ。UFCがサインしなかったことは。そういえば、ヒロマサはベイビーが生まれたんだよね。心から祝福したい。TUFハウスで彼は、僕にとって最も親しい人間だった。今もインスタでコンタクトをとっているし、ヒロマサのことを愛しているよ」

──日本のMMA界にいる人間として、ティムが扇久保選手のことをそのように言ってくれることが嬉しいです。それにしても北米ではなかなかフライ級が認知されない時期が長く続きましたが、ようやくUFCも本腰を入れてきたように感じます。

「もう少しでUFCもフライ級を廃止しそうになっていたしね。多くの選手、優秀な選手までカットした。でもヘンリー・セフード、そしてブランドン・モレノの活躍があって最もエキサイティングな階級のなりつつある。当然、僕はそう思っているけど、ファンもそういう認識になりつつあると思う。今週末のメインイベントだってカイ・カラフランスとアミール・アルバジのフライ級だ。これって素晴らしいことで、フライ級の注目度が上がっている証だよ」

──そしてティムはUFCフライ級で15戦以上も戦い、並みいる強豪と戦ってきました。結果、勝利だけでなく黒星も積み重ねているフライ級の生き字引のような存在です。

「きっと僕は他の選手と違う選択をして、キャリアを積んできたはずだ。皆は白星を積み重ねたい。僕はタフな選手と戦いたいと思っていたから、UFCとしてもティム・エリオットは使い勝手の良いファイターだったと思う。僕自身、対戦相手を選ぶことはなかったから、ファイトIQを高くすることができた。

今も肉体的には以前と変わらず。決して、強度を増しているわけではない。だけど、強い相手と思い切りやることで、ファイトとして成長している。それに……多くの黒星を喫しているけど、ボーナスも多く手にすることができたよ。誰と当てられても減量して、計量にパスしてオクタゴンで戦うよ」

──ティムのMMAは文字通りスクランブルの連続で、動き続けています。ただし、その動き続けるのは結果論で、ティムはスクランブルの要所でフィニッシュを狙っている。そこがただアクションの多いファイターとの違いだと思います。

「これも多くの他の選手と違っている僕の有り方で……。僕は自分がマーシャルアーチストだなんて、これっぽっちも思ってない。僕はファイターなんだ。ファイトが好きで、戦うことを楽しんでいる。オクタゴンに入り、良い時間を過ごしたい。そう思って戦ってきた。それとマネーだよ。2012年からUFCで戦うようになり、最初は全く金にならなかった。

今、稼げるようになったのは試合で勝ってきたからじゃない。エキサイティングな戦いをして、ファンから試合が見たいと思われるように戦ってきた。それで十分だ。そうやってファイトマネーを手にして、家族を養うことができれば。好きなことを毎日やって、生きていけている。最高だよ」

──素晴らしいです。ところで、今回の試合前にネクスト・ジェネレーション……クリス・ブレナンのジムに移籍したそうですね。なぜ、カンザスシティからテキサス州フリスコにあるジムへ? 500マイルも離れています。

「クリス・ブレナンはMMA界のレジェンドだ。彼は誰も金儲けできなかった時代に、世界中で戦ってきた。そうそう、なぜクリス・ブレナンのジムで練習するようになったかだね。クリスは息子のルーカスと一緒にグローリーMMAフィットネスを訪ねてきたことがあって、一緒に練習していたんだ。で、ご存知のようにジェイムス・クラウスがジムを閉めることになった。その時、『俺はどうすりゃあ良いんだ』ってジェイムスに尋ねたんだよ。

そうしたら彼は『クリス・ブレナンと練習すれば良い』と言ってね。すぐにパッキングして、テキサスに向かった。ルーカス・ブレナンは最高の──そして、仮想ヴィクター・アルタミラノとしても完璧な練習相手だよ」

──テキサスに移り住んだのですか。

「いや、クリスはムービールーム、サウナ、エクササイズ・ルームがある豪邸に住んでいて、僕に寝室、食事を用意するだけでなく、ジムへの送り迎えまで車でしてくれるんだ。『これが真の意味でプロフェッショナル・アスリートなんだ』って、分かったよ。

今はクリスの家に住まわせてもらっていて、心身共に絶好調だ。これまでのキャリアで、ここまで体をケアしたことはなかった。だからこそ、その成果を土曜日の夜に皆に披露したいと思っている」

──ご家族の方は?

「娘がいて、カンザスシティでプライベートスクールに通っている。8歳だけど、彼女をプライベートスクールに通わせ続けたい。ただし娘が今、通っているようなファンシーなプライベートスクールがテキサスで見つけることができていなくて。それでも、この夏にはしっかりと将来を考えて家を買わないといけないとは思っているんだ。今はクリスの家の居心地が良すぎて、家を見つけることができていないんだよ(笑)とはいっても、どれだけファイティングを愛していても、娘が一番だからね」

──こういうと偉そうですが、当然です(笑)。でも今は離れ離れになっていて娘さんは「パパは私とファイト、どちらが大切なの?」とは尋ねてこないですか。

「彼女はファンシーなプライベートスクールに通っていることが、どれだけ良い環境なのかを理解している。それに生まれた直後から、ジムに馴染んでいた。以前、ラスベガスで練習していた時、1歳だった彼女は僕と一緒にジムにいたんだ。だから、ファイターやファイトが身の回りにあることが当然になっていて。彼女にとってファイトは全くデンジャラスなモノではない。ハグをして友達と楽しむような感覚でいるんだよ」

──では娘さんも何か格闘技の練習を?

「以前は柔術を習わせていたんだけど、小学校でジムにいるようにただ楽しみたくて、友達をテイクダウンしてしまったことがあって……。その一件があったから、柔術を辞めさせて今は体操をやっているよ(笑)」

──ただ楽しみたかったと(笑)。娘さんの理解もあって、テキサスで準備をしてきた今回の試合ですが、先ほど名前が出たヴィクター・アルタミラノという新鋭と戦います。アルタミラノの印象を教えてください。

「確か12勝2敗というレコードを残しているよね。僕と似た感じの動きをするかな。僕がUFCで戦いだした時に似ているよ。彼の動きには目的がない。何も考えずに、ただ動きたいように動いているだけだ。分かるんだよ、僕も最初はそうだったから。でも今の僕はやるべきことを理解して、動いている。まぁスタイル的には良いマッチアップじゃないかな。でも彼は僕を相手にして何一つ、やりことができないだろう」

──土曜日の夜、アルタミラノを相手にどのようなファイトを見せたいですか。

「リアル・ファンキー・ストライキングだ。ボクシングではない打撃で戦いたい。今回はあまり寝技に持ち込むことは考えていないよ。これまで見せたことはなかったけど、打撃戦でKOしたいと思う。立ち技で戦って、KO勝ちする」

──組むための打撃でなく、KOするための打撃で戦うということですか。

「テイクダウンをして戦うこともできる。でも今は打撃が絶好調なんだ」

──それはティムの新しい局面が見られるということですね。ところで今、UFCフライ級には3勝0敗の平良達郎選手が戦っています。平良選手のことを認識していますか。

「タツロー・タイラは戦ってみたい若い選手の1人だよ。とにかく試合がエキサイティングだから。今、僕はランキング11位で対戦相手を選ぶことはないから。上位ランカーでなくてもオファーがあれば戦う」

──実は平良選手はある意味、扇久保選手の後輩なんです。

「おお、2人は一緒に練習しているの?」

──ハイ、時折りですが。扇久保選手の成長に欠かせなかったファイターが、生まれ故郷に戻りジムを開いて、そこで平良選手を育てました。姉妹ジムなので、平良選手が扇久保選手の所属しているジムを訪れて練習することはあります。

「そうか。いや、楽しみだよ。打撃もできて、柔術も強い。僕が戦う相手って、いつも22歳とか23歳、まぁ25歳ぐらいまでが多い(笑)。彼らからすれば僕は年寄りだろうけど、まぁずっとUFCで戦っていれば、周りは若いファイターばかりになるのも当然だ。

今回のアルタミラのもそうだだしね。とにかく最高のキャンプができたから、今は土曜日の試合に集中して思い切り暴れようと思っている」

■視聴方法(予定)
6月4日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前6時30分~U-NEXT

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【TORAO29】福岡大会で畠山隆称戦、泰斗─02─「打撃もグラップリングもやる気満々です」

【写真】本田良介のスタイルで、打撃を織り交ぜることができれば──それはも北米スタイル(C)MMAPLANET

28日(日)、アクロス福岡で開催されるTORAO29で、畠山隆称と対戦する泰斗のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

プロデビューから3連勝。順調にキャリアを重ねていたと思われたが、昨年12月、田上こゆるに敗れた泰斗は敗戦から何を感じたのか。畠山との福岡×ルーキー対決、泰斗は「フルラウンド動き続ける」と断言した。

<泰斗インタビューPart.01はコチラから>


――目標である本田選手がDEEPフライ級GPの決勝まで進んだことは、どのように捉えていますか。

「本当に凄かったし、嬉しかったです。決勝は残念な結果に終わって、良介君も少し落ち込んでいました。でも僕も含めて練習仲間の試合が続々と決まっているので、今は前を向いて一緒に練習していますね。良介君だけでなく、僕たち全員が」

――その本田選手と同じようにフルラウンド動き続けることができるようになったのは、レンジャーズジムに入ってどれくらい時間が掛かりましたか。

「まずレンジャーズジムに入って1年で、修斗でプロデビューすることができました。ジムに入る前から、同じ階級の中ではフィジカルが強かったほうだと思います。あとは技術を覚えることを意識していて。その結果、自分の得意な形が見えてきました。自分の得意なところを見つけることができたというのが一番良かったですね」

――現在のスタイルを考えると、ジムにフルケージが設置されている環境も影響したのではないでしょうか。

「僕がジムに入った頃は、まだケージがなくて。プロデビューする頃にはケージが入ったので、それは大きいです。ケージがあることについては皆さんから言われるし、本当に良い環境で練習させてもらっています」

――レンジャーズジムでは田中半蔵選手も練習しているのですよね。

「はい。階級が違うのでスパーとかで絡むことは少ないんですけど、福岡にある宝満山という山で一緒に走ったりしています。結構高い山(※標高約830メートル)で、傾斜もキツイですけど道がしっかりしているので、良いトレーニング場所なんですよ。

そういったトレーニングのおかげで、プロデビューしてからもフィジカルでは相手より上だと感じていました。体つきは、もともと筋肉質だと思いますけど――あまり筋トレをしなくても筋肉が付きやすいですね」

――今回はZOOMのインタビューですが、画面で見える姿が試合時のゴツい体とは違っていて、別人かと思いました(笑)。

「アハハハ、着痩せするタイプなんですよ」

――なるほど。その結果プロデビューから3連勝を収めましたが、昨年12月に田上こゆる戦で初黒星を喫しました。田上戦の感想を教えてください。

「試合が決まった時は嬉しかったです。田上選手はずっと有名で、僕も試合を見ていた選手でしたから。こんなに早いタイミングで試合できるのか、と思いました。正直、自分のスタイルとハマるんじゃないかと考えていて。打撃についても、田上選手とやり合えたら自分にとっても自信になる。ここで勝ったらランキング入りできる。強敵やけど、やるしかない。そう覚悟を決めて挑みました。

でも試合をしてみると、田上選手もフィジカルが強くて。自分の中ではテイクダウンで背中を着けさせるイメージが出来上がっていたんですが、相手も対策ができていて、しっかり倒すことができませんでした。特に、組んでいる時のヒジがポイントだったと思います。相手がヒジを打ってくることを想定していなかったわけじゃないですけど、田上選手の良いところにハマッてしまったと思います。

ただ、良い経験をさせてもらいました。3Rフルで戦えたこと。最後にバックを奪った時も、体力は切れていなくて。しかも、そこまで力を使うこともなかったです。3Rでもスタミナが切れることなく、力を出せたことは良かったですね」

――まさに本田良介スタイルですね。

「それはもう――良介君がバテたところを見たことがないです(笑)」

――アハハハ。そんな田上戦から5カ月、この期間に新しく取り組んだことはありますか。

「何かコレといった、新しいものはないですね。日々、全面的にレベルアップさせていくことが大事だと思っています。もちろん対戦相手が決まったら対策は立てますけど、今回は普段から練習量をアップさせてきました。今後は良介君の真似をするだけじゃなく、どんどん自分の色も出していく。もっと自分なりの打撃を出したりしていきたいです」

――では次の対戦相手、畠山隆称選手の印象を教えてください。

「まだキャリアが浅い選手同士の潰し合いですよね。すごく楽しみです。畠山選手は何でもできるタイプで、際の部分もしっかりしているし、気が抜けない相手だと思います。僕も全面的に戦いたいですね。体格的には畠山選手のほうが大きいと思いますが、僕も大きな選手と試合するのは慣れています。試合でも常に相手のほうが大きいですし。自分にとっても大きな相手のほうが戦いやすいです」

――テイクダウンで動き続ける泰斗選手と、グラウンドで動き続ける畠山選手の対戦は、とてもタフな試合になると思います。そこで組みの展開以外、打撃面はどう考えますか。

「打撃もグラップリングもやる気満々です。畠山選手が相手なら、絶対にどちらの展開もあると思うので。良介君もそうだし、デメトリウス・ジョンソンのようにフルラウンド動き続けるスタイルが理想なんです。それがMMAだと考えています。そうなるためには、もっともっとキツい練習が待っていますけど(苦笑)」

――確かにそうですね。最後に、今後MMAを続けていくうえでの目標を教えてください。

「ベルトを獲りたいし、ONEなど世界で戦いたいです。そして将来は自分のジムを持ちたいと考えています。もともと格闘技でメシを食うつもりはなかったし、趣味でMMAを始めた人間です。でもレンジャーズジムに入って、気持ちが変わりました。『自分には格闘技しかない』と。外で遊ぶよりも練習や指導しているほうが楽しくて、もうMMAこそが自分の人生だと思っていますよ」

■視聴方法(予定)
5月28日(日)
午後2時55分~ Twit Casting LIVE

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【ONE FN10】ヒザで優位に立ったDJがユナニマスでミキーニョを下し、勝ち越し&フライ級王座防衛

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
Def.3-0
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)

王者DJ、挑戦者ミキーニョの3度目の対戦。スイッチしながら距離を詰めるDJが左右ローを散らす。ミキーニョもプレスをかけるも、すぐにDJがミキーニョにケージを背負わせる。サークリングしながらローを繰り出すDJに対し、ミキーニョは右の前蹴りで詰めていく。ミキーニョの左ミドルを受けたDJは、変わらずサークリングしながら左右ローを見せる。

DJの右ジャブに対して、右ストレートを合わせたミキーニョ。DJの右ローをすくい上げると、一気に距離を詰めたが、DJがケージを背負いながら離れた。しかし残り2分で前に出たDJが、そのままミキーニョをケージに追い詰める。しかしミキーニョが左腕を差し上げ、DJケージに押し込みながらヒザで削る。

ミキーニョが内股を繰り出すも、DJは倒れず。レフェリーがアクションを促し、残り20秒でブレイク。DJの左ミドルをミキーニョがキャッチした以外は、ローの打ち合いで初回を終えた。

2Rは互いにペースアップ。DJが距離を測りながら左右のローを当てる。ミキーニョはDJのローに右ストレートを合わせた。DJも距離を詰めて右クロスを狙うが、ミキーニョはケージづたいに下がった。組み合いになり、ミキーニョが右ヒジを見せる。さらにケージ中央でミキーニョが左フックを当てると、DJがフラつく。

ケージ中央でテイクダウンに失敗したミキーニョは、ケージ際での差し合いを選択する。両腕を差し上げているのはミキーニョだ。DJをケージに押し込みつつヒザで削る。DJが右フジを打ち込みながら離れた。しかしミキーニョが再びDJをケージに押し込み、ヒザで削る。DJは肩パンチを返している。

切り返したDJがダブルレッグでミキーニョに尻もちを着かせた。しかしミキーニョが立ち上がり、ケージ中央に戻ってこのラウンドが終了した。

3R、DJのローに対してミキーニョがワンツーを繰り出す。さらにDJの蹴り足をキャッチしたミキーニョがDJをケージに押し込む。離れたミキーニョに対し、スイッチしながら近づくも、ローをキャッチされてしまう。ケージ際での差し合いでは、ミキーニョが右のオーバーフックでコントロールする。DJが切り替えると、ミキーニョが右ヒジを繰り出す。ミキーニョの右ストレートを受けたDJ、ミキーニョのシングルレッグに対してヒザを突き刺した。ミキーニョの動きが一瞬止まる。

両者が立ち上がり、ケージ際での削り合いが続く。前に出て来るDJの左右フックを当てるミキーニョ、しかしDJが首相撲からボディにヒザを突き刺す。ミキーニョもDJのボディロックからのテイクダウンを防ぎ、ヒザを受けながら離れる。DJはミキーニョが距離を詰めて来ると左テンカオへ。ミキーニョはシングルレッグで組みつくが倒すことはできない。反対にDJが組んでミキーニョをケージに押し込んでいった。

4R、変わらずスイッチしながら距離を詰めるDJの顔面に、ミキーニョが左ストレートを当てた。そのあとはDJが距離をコントロールし、キャッチされない引きの速い左ミドルをミキーニョのボディに叩き込む。ケージ際の差し合いは、首相撲でヒザで削り合うが、レフェリーがブレイクをかけた。

ヒジから中に入るDJ、差し合いでミキーニョが下がったところにノーモーションで左跳びヒザを狙う。さらにケージにミキーニョを押し込むと、掌底も織り交ぜて削るDJ。ミキーニョがケージ際で押し込んでくるも、右腕を差し入れてヒザで削り続ける。最後はミキーニョを捌いてパンチを浴びせていく。ミキーニョは構わず組んでいった。

最終回、DJの左右フックがミキーニョの顔面を捉える。下がるDJに対し、右スピニングバックキックを見せたミキーニョは、跳びヒザも繰り出したが、これはDJにキャッチされてしまった。ケージ際の差試合でヒザとヒジで削る両者、離れたミキーニョの右ストレートの打ち終わりにDJが組みつき、ケージ際での差し合いへ。

DJがシングルレッグでミキーニョに手を着かせる。ケージ際の差し合いからパンチを打ち込むミキーニョ。しかしDJがケージ中央で左右のフックをクリーンヒットさせる。距離が近くなると、どうしても組んでしまうミキーニョは、DJをケージに押し込みながら顔面にヒザを受けてしまう。

ボディロックから声を挙げてテイクダウンを狙ったDJに対し、ディフェンスしたミキーニョがケージ際へ。レフェリーがブレイクをかけ、ケージ中央に戻った両者は見合って試合を終えた。

裁定はユナニマスでDJが勝利。フライ級王座の3度目の防衛に成功し、ライバルとの対戦成績を2勝1敗とした。試合後のインタビュー中に、この日リース・マクラーレンに勝利しているカイラット・アクメトフがケージインしてフェイスオフへ。次はアクメトフを相手に防衛戦を行うことになるのか。


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