カテゴリー
HEAT50 K-1 MMA MMAPLANET o イゴール・タナベ キック パンクラス ボクシング 岡野裕城 林源平 石井慧 草MAX

【HEAT50】岡野裕城を相手にHEATライト級王座防衛戦、草MAX「もともとマイナススタートだった」

【写真】皇治、石井慧、イゴール・タナベが出場する大会。注目度が高いだけに、草MAXもキャリアアップのアピールの場としたい(C)SHOJIRO KAMEIKE

5月7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で、草MAXが岡野裕城を相手に、保持するライト級王座の防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

2020年9月に阿部右京をKOした草MAXにとって、これが初防衛戦となる。今年で41歳を迎える草MAXだが、「もともと自分はマイナススタートなので、年齢は関係ない」という。果たしてマイナススタートとは何なのか。そこには意外なほど、一般の学生からMMAのチャンピオンになるまでの、ドタバタなストーリーがあった。本当に人生とは、何があるか分からない――。


――5月7日、1年半ぶりの試合を迎えます。

「そうですね。最初は去年の12月ぐらいに試合を……というオファーがあったんですけど、コロナ禍の影響もあって、ここまで伸びた形です。でも、その空き缶にしっかり準備することができました」

――草MAX選手は2020年からHEATに参戦し、前回の試合で阿部右京選手をKOしてライト級王座を獲得しました。どのような経緯でHEATに参戦することになったのでしょうか。

「もともとパンクラスさんでお世話になっていたんですけど、間に入ってくださっている方から『HEATでやってみないか?』と言ってくださって。私もいろいろな刺激を入れてみたタイミングだったので、ちょうど良かったと思います」

――それまでHEATという大会に対しては、どのような印象を持っていましたか。

「個人的には今までHEATさんには縁がなかったんですよ。でも同じチームでやっていた新村優貴や辰巳豪人さんがHEATに出場して、その時にセコンドとして行っていたんです。だからチャンスがあれば、自分もHEATに出場してみたいと思っていました」

――もともとチームとしてはHEATに縁があったのですね。そのHEAT初戦、パーキーとの試合は判定負けを喫しました。

「あの時はタイトルマッチで5R制だったんですけど、自分の作戦としては4Rまで削って、最終ラウンドでKOしようと考えていました。それで4ラウンドまで削ることに成功したんですよね。でも、最終ラウンドでテイクダウンされてしまって。

相手の試合映像を見ていて、打ち合いに来ると思っていたんです。だからテイクダウンに来ることを予想していませんでした。今考えると、当たり前なんですけどね。MMAだし、相手も勝つために――ベルトを巻くために来ているですから 」

――……。

「今でも覚えています。4ラウンド目に三日月蹴りを入れたら、明らかに相手が嫌な顔をして。これは5ラウンドにKOできると思っていたら、テイクダウンされてしまい……。さらにパウンドを打ってくるのではなく固めに来たので、自分のほうが焦ってしまいました。

自分の次の試合から切り替えて、まず削りに行くんですけど、行ける時は行こうと。それで前回の試合は良い結果になったと思っています」

――そうしてHEATで復活を果たした草MAX選手ですが、HEATに参戦する前……2016年あたりから試合数が減っていたのは、何か理由があったのでしょうか。

「いろいろ大きなケガが続いていたので、試合間隔が空いてしまったところはあります。ただ、年齢的な要因は感じていないんです。というのも、僕は若い頃からやっていたわけではなく、大学を卒業してから格闘技を始めたので。ケガの治りが遅いのは年齢も関係しているとは思いますけど、技術や体力についてはプラスしかないですね。もともとマイナススタートだったので」

――マイナススタートとは?

「これは恥ずかしい話なんですけど……大学生の頃は毎日お酒を飲むような生活をしていたんです。それで就職の内定を頂いた企業で健康診断を受けたら、ガンマGTPの数値が高すぎると言われて(苦笑)。医者からも『命に関わるぞ』と言われました」

――えっ!? ガンマGTPの数値が高いということは、それだけお酒の飲みすぎで肝臓の状態が悪くなっていたのですか。

「はい。そこから運動するために、ゴールドジムに入っていたTARGETさんに週2回通いだしたのが、格闘技を始めたキッカケです」

――確かにマイナススタートですね。健康的な観点ですが……。

「アハハハ。でも体力的にも、一般的な基準には程遠かったですから。本当にダメな学生でしたね(苦笑)」

――ということは、最初はMMAではなく、健康のためにキックボクシングを始めたのですか。

「はい。当時はまだRISEも始まったばかりで、アマチュア大会も同じ階級では参加者も少なく、出たら運良く勝てたんです。そうしたら伊藤(隆RISE代表)さんから『せっかくだからプロでやってみないか?』と誘われて、RISEでプロ江ビューしました。
しかも当時はFEG体制下のK-1全盛期で、K-1を見ていて自分も大きな選手と試合したいなと思っていたんですよ。だから何も考えず、ヘビー級を目指して体重を上げていました。でもデビュー戦がキックボクシングのミドル級……72.5キロまで急激に落としたんです(苦笑)」

――なかなか紆余曲折な格闘技人生ですね……。

「それだけ当時は何も知りませんでした。しかも僕は免疫力が弱くて、減量していると体調を崩してしまうことがあっったんです。そんな時に、中尾KISS芳広さんがTARGETに練習に来られていて、MMAなら77キロの階級があるよと教えてもらったんです。僕も77キロなら無理なく落とせるかなと思い、そこからMMAにチャレンジすることになりました。MMAが何かもよく分かっていないのに(笑)」

――77キロ、つまりMMAのウェルター級で試合をしてきた草MAX選手がライト級へ落とした理由は何だったのでしょうか。

「初めてライト級に落としたのは林源平戦(2016年6月、判定負け)だったと思うので、かなり前のことですね。あの時は体重が全然落ちなくて焦りました(苦笑)。もともとキックボクシングの72.5キロやっていた時は、格闘技について何も分かっていなかったんです。MMAを始めて77キロで試合をするうちに……力負けすることはなくて。でもウェルター級やミドル級の練習仲間のなかで、僕は体が大きいほうではなかったので、自分はウェルター級ではないなと思い始めたんですよ」

――ウェルター級やミドル級の練習仲間というと……。

「特にGENスポーツパレスで岡見(勇信)さんと練習していて、岡見さんがウェルター級なら自分は絶対にウェルター級じゃないなと思いました(笑)」

――なるほど。

「でも、GENでは良い練習をさせてもらっています。中尾さんのチームタックラーが解散してからGENへ行かせてもらうようになりました。今はいろんな階級の選手が集まっていますけど、当時はウェルター以上の選手ばかりで。だからこそ良い練習になっていましたね」

――それまでの練習と、GENでの練習は何か違うものはありましたか。

「自分がMMAについて、どこかのジムで学んだわけではないんです。中尾さんと一緒に練習していた頃は、ほぼスパーリング中心でした。そういう練習をしていると、頑張ってディフェンスは強くなるんですけど、自分が攻める方法が分からなくなってくるんですよ。
GENに集まるのも練習会なので、スパーリング中心です。でもトップ選手が集まって技術交流をするのは、すごく大きいですね。トップ選手が教えてくれる技術や、スパーリングの動きに対して指摘してくれたり……そういう練習会があるのは嬉しいです」

――そうしたキャリアを経て、ベルトを獲得したのはHEATライト級王座が初となります。

「そうですね。やってきたことが形になって嬉しかったです。そもそもがマイナススタートでしたからね。まず自分がプロ選手として試合をするということが考えられなかったので。高校や大学の友達は、格闘技をやっていると言っても信じてくれませんでした(苦笑)」

<この項、続く

The post 【HEAT50】岡野裕城を相手にHEATライト級王座防衛戦、草MAX「もともとマイナススタートだった」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
o アキラ キック ボクシング 修斗 林源平

PANCRASE326:第2部第2試合・葛西和希 vs. 松本光史

ライト級5分3R。葛西3位、松本5位。

柔道バックボーンの葛西は昨年9月に暫定王座戦にも出場した林源平にダウンを喫したものの、テイクダウンからの攻めで盛り返して逆転勝利。

修斗王者松本は昨年5月にアキラにKO負けしたが、12月の再起戦では松岡に秒殺KO勝利で復活。

松本がパンチで出る。葛西下がってアウトボクシング。サークリングしつつジャブを入れる。ロー。追いかける松本だがほぼ手が出ていない。距離がつまり松本が3連打を打ち込む。詰める松本。葛西サイドステップで距離を取る。残り1分。詰めてきた松本に左。

1R三者葛西。

2Rもまたサークリングする葛西。間合いが迫ったところで手数を出す。松本カーフキック。またカーフ。ケージに詰まった葛西。ジャブにまたカーフキック。サイドステップが止まりパンチを貰う場面が出てきた葛西。葛西のローをキャッチして組んだ松本だが自ら離れる。逆に葛西のミドルで松本がスリップダウン。バックを狙った葛西だが離れる松本。葛西の蹴りをキャッチしてパンチを入れた松本。倒れた葛西からバックを取る。しかし葛西立った。スタンドへ。ホーン。

2R三者松本。

3R。サークリングせず打撃を打て行く葛西。しかし距離を取るのは葛西。手数を出す。松本のジャブでバランスを崩したがすぐ立つ。松本も手数は増えてきた。残り2分でギアを上げた葛西。とにかくヒット数を増やしていく。パンチの4連打。松本の右のフルスイングは空振り。残り20秒で組み付いてスタンドバックを取った松本。パンチ連打を入れていく。スクランブルで脱出しようとする葛西を殴っていく。タイムアップ。

29-28、28-29、29-28。スプリットで松本勝利。

3R手数では葛西だったが、最後の20秒でパウンドを入れた葛西に二者入れ逆転勝利。

カテゴリー
ABEMA ISAO MMA MMAPLANET ONE PANCRASE Pancrase326 RYO ロッキー川村2 上田将竜 中田大貴 久米鷹介 亀井晨佑 仙三 内藤由良 名田英平 小川徹 岩本達彦 松岡嵩志 松本光史 林源平 猿飛流 葛西和希 藤野恵実 透暉鷹 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase326】3つ目のタイトル戦は小川×猿飛流。中田×亀井&岩本×Ryoのフェザー級T、葛西×松本も

【写真】互いに戦っておかなければならない相手との試合、だ(C)MMAPLANET

24日(月)から本日26日(水)に掛けてパンクラスから3月21日(月・祝)に東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPancrase326の追加カードが3日連続で発表されている。

内藤由良×ロッキー川村2の間でミドル級王座決定戦、女子ストロー級タイトル戦=藤野恵実×KAREANに続き、3試合目のタイトル戦=フライ級KOTCが同大会で組まれる。24日(月)に同日付でフライ級正規王者の仙三が「王座防衛戦の見通しが立たない」ということで返上し、暫定王者から正規王者となった小川徹に猿飛流が挑戦することが決まった。


両者は昨年行われた暫定フライ級王座トーナメントの準決勝で勝利し、王座決定戦を戦う予定だったが猿飛流の負傷で予定通りに試合が消化できず自動的に小川の腰にベルトが巻かれることになった。

その小川は本来、王座決定戦がマッチアップされる予定だった昨年10月大会で、上田将竜を相手に3度目の正直となる判定勝ちで初防衛に成功している。両者にとってまさに未完の対決──猿飛流が追う立場で実行される。

火曜日にはフェザー級KOPのISAOへの挑戦権を賭けて、4人制の王座決定トーナメントが組まれることが公とに。準決勝が3月大会、決勝は4月29日の立川大会で組まれる。

状況によっては、ワンナイトよりも過酷なトーナメントはランク1位の中田大貴と同3位の亀井晨佑、同2位の岩本達彦と 同4位のRyoの間で準決が実施され、補欠戦ではランク5位=透暉鷹×ランク8位=名田英平も決まっている。

本来、ランクに基づいた4人制トーナメントは1位✖4位、2位✖3位が戦うところだが、既に中田がRyoとパンクラスでなくRoad to ONEで岩本に勝利していることが初戦の顔合わせに関係しているのであろう。

また補欠戦出場選手を加えると、トーナメント出場選手の相関関係はRyoが透暉鷹、岩本が名田に勝利しており、亀井は誰とも拳を交えたことがなくトーナメント中に誰と対戦しても初顔合わせとなる。

そして本日発表されたのは葛西和希×松本光史のライト級戦だ。

昨年9月に暫定タイトルコンテンダー林源平で判定ながら完勝した葛西に対し、松本は12月大会で松岡嵩志に衝撃的な76秒KO勝ちで再起した。KOP久米鷹介もそうだが、勝者が雑賀ヤン坊達也との絡みも期待したくなる──勝てば確実にゲインする顔合わせだ。

The post 【Pancrase326】3つ目のタイトル戦は小川×猿飛流。中田×亀井&岩本×Ryoのフェザー級T、葛西×松本も first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA Brave CF ISAO MMA PANCRASE Pancrase324 Pancrase325 RIZIN ジェイク・ムラタ ボクシング 中島太一 井村塁 修斗 松岡嵩志 松本光史 林源平 海外 秋葉太樹 花レメ紋次郎TK 西川大和 風間敏臣

【Pancrase325】暫定バンタム級KOPCで、平均3分20秒で6試合連続フィニッシュの井村塁が中島太一と対戦

【写真】井村にとって文字通り、ずば抜けて過去最強の相手=中島を迎えることとなる (C)MMAPLANET

20日(水・現地時間)、パンクラスより12月12日(日)に東京都江東区のUSENスタジオコーストで開催されるPancrase325で暫定バンタム級王座決定戦、井村塁✖中島太一戦が組まれることが発表されている。

王者ハファエル・シウバはコロナ禍以前の2019年7月からパンクラスで戦っておらず、2020年3月にはパンデミックでイベントが中止されたBRAVE CF35でガブリエル・ミランダと対戦予定だった。そんななか組まれたバンタム級暫定王座決定戦──井村は17日のPancrase324大会でジェイク・ムラタを三角絞めで破り、デビュー以来の連勝及びフィニッシュ記録を6に伸ばしたばかりだ。


4つの一本勝ちと1つのTKO勝ちは5勝が1R、残る1勝が2Rと井村は未だに3Rを戦ったことがない──ばかりか、6試合の平均試合タイムは3分20秒弱でしかない。

対する中島は5月にフェザー級KOPのISAOに挑戦し熱闘の末、判定負けを喫して以来の再起戦が4年3カ月振りのバンタム級で、しかも暫定ながら選手権試合となる。

強い選手は元から強い──ある意味、格闘技の真理である。確かにボクシングなど、世界王者になるようなボクサーはデビュー直後から、勝負勘や肉体的な資質が抜きんでていることは少なくない。

一方でMMAはキャリアを積むことで力をつけていくという側面があり、デビュー直後からワールドクラスの実力を有しているという例は非常に少ない。そして日本のMMAの歴史でいえばパンクラスのネオブラT優勝者や修斗新人王が、そのプロモーションの30歳前後のトップどころと戦った場合、力の差は明白でこっぴどい敗北を喫するというケースは多々見られてきた。

とはいえ現状、日本のMMA界はベルトを巻いた選手が海外やRIZINにステップアップするだけでなく、コロナ禍においてその下に位置する選手もRIZINを主戦場するケースが増えてきている。パンクラスのバンタム級戦線でいえば井村塁はランキング1位、中島も階級変更と同時に2位につけているが、瀧澤謙太、金太郎、アラン・ヒロヤマニハ、春日井たけしらと競り合って来たわけではない。

このような現象はパンクラスだけでなく、修斗の西川大和にも当てはまる事例で、現状の日本の老舗MMAプロモーション全体のフィーダーショー化が進んでいる表れでもある。

とはいえ上記に挙げた選手たちがパンクラスにいない現実のなかで、井村とすれば中島がバンタム級に落としてこなければ、易々と暫定王座につけていた公算が高い。それゆえにタイトル戦の説得力を持たせる意味でも、井村✖中島はパンクラス・バンタム級戦線で唯一絶対のチャンピオン候補同士のマッチアップといえる。

なお同大会では既にストロー級KOPC=北方大地✖宮澤雄大、ライト級=金田一孝介✖林源平、同じくライト級で松岡嵩志✖松本光史、フライ級=秋葉太樹✖聡-S DATE、バンタム級=花レメ紋次郎TK ✖風間敏臣、ミドル級=内藤由良✖フェルナンド・マツキなどが決まっており、ラスト・スタジオコーストはコロナ禍のパンクラス実戦部隊の総出のファイナルバトルの様相を呈している。

The post 【Pancrase325】暫定バンタム級KOPCで、平均3分20秒で6試合連続フィニッシュの井村塁が中島太一と対戦 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
DEEP DEEP103 MMA RIZIN ROAD FC   修斗 北岡悟 大原樹里 小金翔 岡見勇信 林源平 海外

【DEEP103】大原樹里と戦う、ZSTチャンプ小金翔─01─「DEEPのベルトを獲ったら、RIZINに出るチャンス」

【写真】昨年7月に北岡悟の自主興行iSMOS.1で、その北岡とドロー。今年4月にZSTでノンタイトル戦に勝利している小金(C)MMAPLANET

23日(木・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP103にZSTライト級王者の小金翔が参戦し、DEEP暫定ライト級王者の大原樹里と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

ZSTではライト級王者として敵なしの状態にあった小金が、DEEP出場を決めた理由は何だったのか。そして、いきなり現役チャンピオン大原との王者対決を迎える小金の心境は――

新天地での戦い、その先に見据える目標を小金が語った。


――ZSTでの戦いを経て、今回はDEEP暫定ライト級王者の大原樹里選手と対戦しますが、小金選手はDEEPでプロデビューしたのですよね。

「そうですね。2011年にDEEPでデビューして、2014年までDEEPで戦っていました。そこからパンクラスにも出たあと、Road FCやPXCなど海外の大会からオファーがあって、それを受けながら、ここ数年はZSTに出ていたという感じです」

――その間、所属はなくフリーランスとなっていますが、何かキッカケがあったのでしょうか。

「5年前、もともと所属していたCORE蒲田というジムがなくなって、そこからフリーになりました。今は主に、GENスポーツパレスのプロ練習に参加させていただいています」

――GENスポーツパレスのプロ練といえば、岡見勇信選手、水野竜也選手など重い階級の選手が多いイメージがあったのですが、現在は中軽量級の選手も増えているのですね。

「ここ最近、僕と同じ階級の選手が増えました。明日のパンクラスに出場する林源平選手、徳留一樹選手、AKIRA選手といった人たちがいて、あとウェルター級の選手も多いので、とても良い練習になっています(※このインタビューは11日に行われた)」

――なるほど。そんななかで、小金選手は2017年からZSTを主戦場としていましたが、今回DEEPで戦うこととなりました。どのような経緯でDEEPに参戦することになったのでしょうか。

「ZSTではベルトを獲得したあと、対戦相手がいなくなってしまったんです。チャンピオンとして防衛戦をやるという目標を持っていたのですが、なかなか挑戦者となるような対戦相手が出てこなくて」

――2018年10月に平信一選手を判定で下し、ZSTライト級王者となりました。確かに当時のZSTでいえば、平選手を下すと次の対戦相手を探すのは難しかったかもしれませんね。

「僕もあの頃から『RIZINに出たい』という発言をしていて、でも出られるチャンスがなかった。もっと上の舞台を目指すために、DEEP、パンクラス、修斗のどこかで戦いたいと思うようになったんです」

――その3大会のなかで、DEEPを選んだ理由は何だったのでしょうか。

「RIZINで、各プロモーションの王者が集まって対戦した大会がありましたよね」

――2019年のRIZINライト級GPではなく、昨年に日本人王者が集まった大会(RIZIN24以降)のことですか。

「そうです。DEEP王者の武田光司選手、修斗王者の川名TENCHO雄生選手、パンクラス王者の久米鷹介選手……その中で、武田選手が川名選手と久米選手に勝ちました。それで『ライト級で一番レベルが高いのはDEEPだ』と思ったのが、DEEPを選んだ理由です」

――……あの時、各プロモーションの王者が出場しているなかで、小金選手の名前がないことに対しては、どのように感じていましたか。

「悔しかったです。『なぜ?』という気持ちでした。自分自身が出られなかったこともそうだし、ZSTがそういったチャンピオンたちの中に入れなかったことも含めて、本当に悔しかったですね」

――今も目標としているのは、RIZIN出場なのですか。

「RIZINです。日本国内では、一番盛り上がっている大会ですよね。DEEPのベルトを獲ったら、RIZINに出るチャンスもあるんじゃないかと思っています」

――そして迎えるDEEP復帰戦、対戦相手はいきなり現役王者の大原選手です。

「そうですね……大原選手はチャンピオンですけど、暫定チャンピオンなので、DEEPライト級のNo.2と対戦するということになりますね」

――No.2が相手では不満ですか。

「違います! そういうことではないです(苦笑)。DEEPに出場することになって、いきなり武田選手や大原選手のようなチャンピオンと対戦することはないと思っていました。まず他の選手とやってからだろうと思っていて」

――そう思っていたら、いきなりチャンピオンが来ました。

「ビックリしました。『いきなりチャンピオンと試合させてもらえるのか!?』って」

――ここで大原選手に勝てば、次は再戦としてタイトルマッチになるかもしれません。

「僕もDEEPのベルトが欲しいですし、オファーを断る理由もなかったです」

――そんな大原戦を控えている小金選手ですが、昨年7月に北岡悟選手と対戦しています(3Rドロー)。そのあと北岡選手が大原選手との試合のために、仮想・大原として小金選手と練習していたのですね。

「はい。今考えると不思議な縁なんですけど……」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月23日(木・祝)
午後5時50分~PPV SPWN

The post 【DEEP103】大原樹里と戦う、ZSTチャンプ小金翔─01─「DEEPのベルトを獲ったら、RIZINに出るチャンス」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
J-CAGE Pancrase323 Report ブログ 林源平 葛西和希

【Pancrase323】ヒジで切り裂き、しっかりテイクダウンを奪った葛西和希が林源平を判定で下す

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
林源平(日本)

大きく距離を取った葛西が、距離を詰めると林は左ジャブを繰り出す。葛西はステップを使いながら左右のロー。林は右のロングを狙う。ケージ中央で出方を探り合う両者、林の右ローをバックステップでかわした葛西は、自身も距離を詰めてローを放っていく。林のワンツーをブロックした葛西は、右のカーフを当ててから後ろに下がる。

距離が詰まったところで、林が組み付いてバックに回る。しかし葛西が体勢を入れ替え、林をケージに押し込んでいく。ケージ際で首相撲から左ヒジを当ててから離れた葛西。ケージ中央で左ジャブを突き、相手が出てくると右ローを合わせる。対する林も細かくローを繰り出しながら、右スイングを振るう。葛西は前に出てくる林を捌き、ジャブとローを当てる。

葛西の左ミドルハイをキャッチした林がケージに押し込んでいくも、葛西はそれを突き放す。バランスを崩した林に、パンチの連打を浴びせる葛西。林もケージ際から脱出したが、その後も葛西が左ジャブでコントロールした。

1Rはジャッジ2名が10-9で林、1名が10-9で葛西を支持した。

2R、林の左ジャブに対し、左のミドルハイを繰り出す葛西。林は手数を増やし、左ジャブから右クロスを狙う。そんな攻防の中、林の右ストレートからの左フックがクリーンヒットし、葛西がダウン。林はすかさずパウンドを落としていく。しかし下からガードを利かせた葛西が立ち上がり、スタンドの組み合いから投げてテイクダウンを奪った。

トップからパウンドを落としていく葛西に対し、林は反転して逃れようとする。しかしトップをキープする葛西。ハーフガードの林は、顔面から出血が見られる。林が体を起こしたところで、葛西は相手の右腕をネルソンで固めながらサイドバックへ。林が嫌がって上を向くと、葛西はサイドを奪い肩固めを仕掛ける。これは極まらないとみるや、すぐにマウントへ移行した葛西は、林の頭を中央に向けて再び肩固めを狙う。

残り40秒で足を抜き、絞めあげる葛西だったが、林は凌いで立ち上がる。スタンドで組み合うと、足払いでグラウンドに持ち込んだ葛西が、トップのままラウンドを終えた。

2Rはジャッジ3名とも10-9で葛西を支持している。

最終R、葛西がガードを高く上げて、左ジャブを突く。林が近づいてくると左ミドルと左のテンカオで迎え撃つ。林はワンツーを繰り出すが、葛西はそれをバックステップでかわす。互いにジャブを突き合うなか、首相撲から葛西が林をケージに押し込み、グラウンドに引きずり込む。林は立ち上がったが、葛西はダブルレッグでテイクダウンを狙う。

ケージを背にして耐える林。葛西は離れながら左ヒジを放つ。葛西は左ジャブのカウンター、林が前に出て右ミドルを放つと、葛西は蹴り足をキャッチするが、林もすぐに足を抜く。打撃戦から組み付いた葛西が、ケージ際の首相撲からヒジを繰り出す。林は左目尻から出血。葛西はグラウンドに持ち込むが、林が立ち上がりパンチを落とす。しかし葛西も上を取り返して、サイドポジションへ。

林はブリッジからバックを狙うが、それを振り落とした葛西がトップへ。最後は立ち上がり、ケージ際での打ち合いで試合を終えた。

ジャッジ1人がフルマークをつける裁定で、葛西が判定をものにした。


The post 【Pancrase323】ヒジで切り裂き、しっかりテイクダウンを奪った葛西和希が林源平を判定で下す first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Pancrase318 ブログ 林源平 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase318】暫定ライト級KOP雑賀ヤン坊達也「僕の拳は異質。大晦日は空けておくので」

【写真】師匠=ボスの長岡弘樹が届かなかったパンクラスのベルトを手にした(C)MMAPLANET

27日(日)に東京都江東区のスタジオコーストで開催されたPancrase318-Beyond317-のメインで、林源平を初回KOした雑賀ヤン坊達也が暫定ライト級KOPに就いた。

見事なワンパンKO、キャリア8戦目のベルト奪取にわくヤン坊と師匠の長岡弘樹。両者の喜びが一旦収まったところで、インタビューを試みた。


──おめでとうございます。

「ありがとうございます。暫定ではありますけどチャンピオンになれたので、やってきたことが実ったかと思います」

──試合開始直後、林選手は当てても出てきました。

「ハイ。最初から詰めてきたので、距離を取って戦うという作戦が実行できなくて、焦ってしまいました。そこで一発貰って、効きましたしね(苦笑)。

でも対処できて、ボス(長岡弘樹DOBUITA代表)の『下向いているぞ』という声も聞こえてきたので大丈夫でした。近づいてきた時にアッパーを打つという作戦で、練習でもずっとやってきたので。それが完全にハマりましたね。ヒザも入れることができたし、作戦通りの試合になりました。

まだ底が見えないままのファイターなんですけど(笑)、今日も1Rで勝つことができたので良かったです」

──試合のことを考えると怖いとヤン坊選手は言っていますが、ケージの中に入ると恐怖はなくなるのでしょうか。

「試合になるとパンチを貰っても『いってぇ』ってぐらいで、怖いとかはなかったです。『大丈夫、動く』って自分のなかで確認できて。僕の得意な距離だったし、怖さは感じなかったです。

距離を取っているファイターと思われがちですけど、近い方が実際は戦いやすいです。どつき合いみたいな感じで」

──それも組みの対処ができるようになったからじゃないでしょうか。

「今日も1回、テイクダウンされましたけど問題なかったです。本当に平気でした」

──そこは師匠の長岡選手とやり込んできた部分ではないですか。

長岡 一番やってきたところですしね。

──それにしても見事なアッパーでした。

「林選手は前に出てきたときに、こっちを余り見ていないようでした。だからヒザを入れることもできたし、さっきも言ったようにボスの『下、向いているぞ』っていう声が聞こえて、アッパーの機会を伺っていました」

──しっかりと倒しきりました。

「これまで林選手はスタンドでKO負けをしたことはなかったので、僕のパンチは質が違うところを見せることができたと思っています」

──自己採点で何点でしょうか。

「80点……ですかね(笑)。距離を取ることができず、ガツガツと打って疲れてしまった部分もあるので……作戦通り戦えなかったことでマイナスです。スタミナは問題なかったですが、冷静さを欠いたことは反省しないといけないです。

本当は殴られないで殴る。そのために距離を取りたかったですけど、それはさせてもらえなかったです。それも林選手の作戦だったのでしょうけど、こっちもその時の作戦があったので大丈夫でした」

──トム・サントス戦から1年、今日の勝利であの試合がフロックでないことも証明できました。

「サントス戦は本当に怖かったです。あそこで僕は強くなれたと思います。林選手も怖かったのですが、サントスは別格に怖かったです」

──それでも試合になると怖がらない、と。

「それが僕の特徴かもしれないです。試合になると強い……まだ強いのか分からないんですけど(笑)。練習では弱い部分はたくさんあるので、でも試合で勝てている。練習で強くても、試合で勝てないより良いと思っています」

──今日、正規王者の結果は?

「スプリットで勝ったようです。全く試合内容とかは分からないのですが、これで久米選手は大晦日ですね。僕も大晦日のスケジュールを空けておくので、RIZINさんお願いします(笑)。久米選手と統一戦はもちろんしたいですけど、久米選手が大晦日に試合があるなら、すぐにはできないですし。なら、僕も大晦日にRIZINに出たいです。スケジュールも空いてしまうので。

で、改めてパンクラスで久米選手と王座統一戦を戦いたいと思います!!」

The post 【Pancrase318】暫定ライト級KOP雑賀ヤン坊達也「僕の拳は異質。大晦日は空けておくので」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
J-CAGE Pancrase318 Report ブログ 林源平 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase318】戦慄の右アッパー! 雑賀ヤン坊達也が林を1Rでマットに沈め、暫定ライト級王座を獲得

<暫定ライト級KOP決定戦/5分5R>
林源平(日本)
1R2分25秒 by KO
雑賀ヤン坊達也(日本)

林が左ローから右ストレート。雑賀も打ち返し、ケージ中央で両者が打ち合いを展開する。その最中、林がダブルレッグで雑賀に尻もちをつかせ、そのままケージに押し込む。雑賀も脇を差し返し、体勢を入れ替えようとするが、林も離れ際にパンチを打ち込んでいく。離れると、またも打ち合う両者。ここで雑賀の右アッパーがクリーンヒット。この1発で林が崩れ落ち、雑賀のKO勝ちとなった。

立ち上がれずタンカで運ばれる林。対して5試合連続1ラウンドKOで暫定ライト級のベルトを獲得した雑賀。
今回は5Rフルに戦う準備をしてきたという雑賀だが、結果は今回も1ラウンドKO。
この日、RIZINのリングで北岡悟に判定勝ちを収めた正規王者・久米鷹介との一戦は、いつ実現するのか。

The post 【Pancrase318】戦慄の右アッパー! 雑賀ヤン坊達也が林を1Rでマットに沈め、暫定ライト級王座を獲得 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Pancrase318 ブログ 林源平 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase318】初物尽くし=林源平戦、雑賀ヤン坊達也─02─「日曜日は久米選手と共に勝ちたい」

【写真】 いよいよ両者の半年間の想いが、デカゴンでぶつかる!!(C)MMAPLANET

27日(日)に東京都江東区のスタジオイーストで開催される──パンクラスにとって、初の無観客大=Pancrase318-Beyond317-のメインで、暫定ライト級KOP王座決定戦を林源平が戦う=雑賀ヤン坊達也インタビュー後編。

同大会からパンクラスはコロナ禍において、当日計量にともない、階級の名称はそのまま1階級重くなるというテンポラリー階級を採用する。さらに当日にLAMP法検査を実施、大会進行も違いが出てくる。

このような初めて尽くしのなかで迎える王座決定戦だが、同日にはRIZINで正規KOP久米鷹介が北岡悟と対戦する。パンクラスの看板を背負う存在になるために、ヤン坊は久米と揃って勝利したいという心境を話した。

<雑賀ヤン坊達也インタビューPart.01はコチラから>


──1週間前のGrachanに当初の予定では長岡弘樹選手がタイトル戦を戦う予定でした。対戦相手の負傷で試合は流れてしまいましたが、同じ時期にタイトル戦があるということで当初は2人で高め合うことができたのではないですか。

「そうですね、長岡さんも僕も気持ちが入っていましたから殺気だった緊張感のある練習ができました。長岡さんは試合が無くなってからも、僕の追い込みを徹底してサポートしてくれましたし。もう組まれて押し込まれるという部分では、全く心配していないです」

──迷うことなく戦えますか。

「まぁ、打たれ強さっていうのは実際に戦ってみないと分からないので。自分のパンチは質が違うとは信じたいですけど、そこが効かない、KOできなかった時はどういう心境になるのかは不安です。

那須川天心選手がロッタンとやった時も、『あれっ?』と思ったように見えましたし。そういう状況になることを考えると怖くもなります。それに組まれた時の組み力も全く分からないですし。僕は試合ではそれほど組んだことがないですし、練習ではできても試合でできるのか……不安ですよね(笑)」

──だからこそ、その展開を見てみたいと我々は思ってしまうのですよね。

「1Rで仕留められないときは、どうなるんだっていう声は近くからも聞こえてきます(笑)。もちろん、そうなった時の練習はしてきましたけどね」

──計量方法が変わり、体重も実質1階級上になります。この変化は?

「体調は良いです。やっぱり水抜きがないと気持ちは楽です。最後の1週間っていうのはキツイですからね。今は一番動きやすい体重です。食事に関するストレスがないというのも初めてですけど、この計量が良いのか悪いのかも当日にならないと分からないです」

──当日のRAMP検査と計量、待機。試合前のタイムスケジュールもこれまでとは違うかと思います。

「会場に到着する時間は、それほど変わらないです。ただ検査と計量をして、結果が出るまで80分間を待機するような形です。これも初体験ですけど、皆がそうですしね。貴重な経験だと捉えています」

──結果がでるまで少なからずドキドキですね。

「怖いですね(苦笑)。陽性だったら……とは、誰もが思うかと。でも本当にMMAを戦うことが大変な時代になったと思います。これだけ必要になり、主催者が誰よりも大変ですし、ここまでしてくださることに感謝しています」

──もう、やるしかない?

「そうですね。全てを解き放ちます」

──初めてというなかに無観客も含まれています。

「僕は結構多くの人が応援に来てくれるので、その声に後押ししてもらえているというのは絶対にあります。半面、皆の期待に応えないといけないというプレッシャーもありますし。ここも、本当に戦ってみないとどういう心境になるのか分からないですね。違った緊張感があるかもしれないですね。とにかく、楽しくアグレッシブにいきたいです」

──同じ日に正規王者の久米鷹介選手が、RIZINで北岡選手と試合をします。DEEP、修斗、パンクラスの王者が一同に会するトーナメント、意識するところはありますか。

「それはあります。負けられないです。そこに自分が加われるような存在になることを目指しているので、意識はします。まだ僕がパンクラスを代表する立場になっていないですけど、そうなりたくてやっているので。

そですね……久米選手の試合結果は正直、気になります。同じパンクラスという場で戦わせていただいているので。久米さんにはここを勝ってもらって、暫定王者になった僕と統一戦をしてもらい、本物だと証明したいです。だから日曜日は久米さんと共に勝ちたいと思っています」

■視聴方法(予定)
9月27日
午後2時45分~ Pancrase MMA公式YouTube Ch

■Pancrase318対戦カード

<暫定ライト級KOP決定戦/5分5R>
林源平(日本)
雑賀ヤン坊達也(日本)

<フェザー級次期挑戦者決定戦/5分3R>
中島太一(日本)
堀江圭功(日本)

<ウェルター級/5分3R>
高木健太(日本)
菊入正行(日本)

<ストロー級/5分3R>
前山哲兵(日本)
尾崎龍紀(日本)

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
小川道的(日本)

<フェザー級/5分3R>
小森真誉(日本)
林優作(日本)

<ストロー級/5分3R>
永井美自戒(日本)
リトル(日本)

<ネオブラッドTミドル級決勝/5分3R>
荒井勇二(日本)
廣野雄大(日本)

<ネオブラッドTライト級決勝/5分3R>
中田大貴(日本)
狩野優(日本)

<ネオブラッドTフェザー級2回戦/5分3R>
岩本達彦(日本)
齋藤拓矢(日本)

<ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
宮島夢都希(日本)
修我(日本)

<ネオブラッドTバンタム級2回戦/5分3R>
井村塁(日本)
田中ハヤトスネ夫(日本)

<ネオブラッドTフライ級2回戦/5分3R>
谷村愛翔(日本)
梅川毒一郎(日本)

<ネオブラッドTストロー級準決勝/5分3R>
谷村泰嘉(日本)
大貴(日本)

<ミドル級/5分3R>
内藤由良(日本)
村元佑成(日本)

<フェザー級/5分3R>
風間敏臣(日本)
上田厚志(日本)

<バンタム級/5分3R>
工藤修久(日本)
粥川吏稀(日本)

<フライ級/5分3R>
川北晏生(日本)
橋上壮馬(日本)
             

The post 【Pancrase318】初物尽くし=林源平戦、雑賀ヤン坊達也─02─「日曜日は久米選手と共に勝ちたい」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Pancrase318 ブログ 林源平 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase318】半年を経て、実現する暫定ライト級KOPTへ。雑賀ヤン坊達也「その分、強くなれた」

【写真】結果的に昨年9月のトム・サントス戦以来、364日ぶりの実戦となるヤン坊(C) KEISUKE TAKAZAWA

27日(日)に東京都江東区のスタジオイーストで開催される──パンクラスにとって、初の無観客大=Pancrase318-Beyond317-のメインで、暫定ライト級KOP王座決定戦=雑賀ヤン坊達也✖林源平が組まれている。

ヤン坊にとっては2月16日に暫定王者サドゥロエフ・ソリホン(※当時)に挑戦する予定がチャンピオンの負傷欠場で6日前に試合の中止が決まった。このタイミングで暫定王者決定戦として3月8日に林との対戦が決定も、パンデミックにより5月31日にスライドされる。

結果的に今週末にようやくデカゴンに上がることができるようになったヤン坊に、この間の気持ちを浮き沈み、コロナ禍でのファイターとしての生き方、改めて対戦相手について尋ねた。


──ようやくという気持ちではないしょうか。2月のソリホンへの挑戦がなくなり、3月に林選手との試合が決定。しかし、コロナ禍で5月に延期され、その大会も中止。もう、それぐらいまでしか私も記憶の整理がつかない状況です。

「そうですね。5月が中止になってから、僕の試合の発表は9月だけですね」

──5月大会の8月への延期が発表されたのが5月2日でした。緊急事態宣言期間中でしたが、タイトル戦に向けて練習はどのような形で行っていたのでしょうか。

「隠れてというか……ジムも一般会員さんには開放されていなかったのですが、プロ選手は週に2回ぐらい集まって練習はしていました。あとは1人で借りて自主練とかでしたね」

──格闘技イベントの開催、練習すること自体に逆風が吹いていた時期です。

「僕としては……やるしかない。やるべきことをやるしかなかったです。僕は格闘家なので、練習しなければいけなかった。あの頃、練習を続けていたのでコンディションを保てていたというのはあります。

正直なところ大会があるのか、ないのかハッキリしてほしいというのはありました。どうなるか分からないけど、やるべきことはやらないと当日に戦うことはできないですから。結構メンタル面はきつかったですね」

──ヤン坊選手は感染拡大前、2月にファイトウィークになりタイトル戦が中止になっているので他の選手より1度多く浮き沈みを経験していますし。

「もう去年の12月から追い込み練習をして試合が無くなるというのを3度ほど経験しましたからね(苦笑)。でも、その分強くなれたと思っています!!」

──死者数、重症者数、病床の確保という部分で今と状況が違いますが、格闘技の練習や試合で感染する可能性は何も変わらないですが、社会活動の再開とともに空気は変わったと思います。

「そうですね、6月からジムも再開されたのですが、それまではひっそりとやっていましたね。ただ僕は子供もいるし、奥さんは『本当に気を付けてよ』という感じで。僕もやらないわけにはいかないので、『そこは理解してくれ』という気持ちでした。本音を言えば罹った時は罹った時だ、ぐらいでした。それぐらいの覚悟は必要でしたし、それだけに手洗い、うがいは徹底していましたね。

ジムが再開してからも、それは変わりません。特に僕は昼は仕事をしている身なので、夜に一般の人たちが来ているなかでスペースを使って練習していますし。ジムの方もアルコール消毒、検温を必ず行っています」

──緊急事態宣言が終わってからも、ワクチンや薬がない状況は変わらず、それこそ罹った時は罹った時という状況で予防をしつつ生活するのが普通になりました。

「それでもパンクラスも新しい検査を採り入れたり、これだけのことをして大会を開いてくれるわけですしね」

──8月には当日に大会中止という問題も起きました。

「実は5月が無くなった時に8月という話があったんです。僕はそれで了解しているのですが、確か林選手が『より確実な9月で』と返答したみたいで。それを知っても僕も、確かにそうだと思い9月に決まったんです」

──そのような経緯があったのですね。それは結果論ですが、8月になっていたらと考えるとゾッとしませんか。

「そうですね(苦笑)。実際に試合が無くなってしまった選手もいるので余り言えないですが、8月でなくて良かったです。あの大会もウチのジムからアマチュアの子が出ていたので、YouTubeの中継が始まるのを待っていたんです。でも全然始まらなくて、コメント欄に『中止らしい』っていう書き込みがあり、下らない冗談言う奴がいるなぁと思っていました(笑)。いやか、当日の中止は衝撃的でしたね。危なかったというのは、本音としてありました」

──大会中止から9月27日大会の動向も危ぶまれたかと思います。

「またか……という気持ちになりました。でも、慣れてしまったというか、『どっちに転んでも良いや』って開き直ることはできていました」

──それにしてもMMAではなかなか1人の選手と戦うための準備期間が半年以上も続くというのはないかと思います。

「ないですよね(笑)」

──改めて林選手の印象を教えてください。

「それは3月の時と変わらないです。打たれても引かない、タフな選手です。打撃に関しては嫌なモノを持っています。だからこそ、どう対策していくのかというのを続けてきました」

──この間に引き出しが増えていることも十分に考えられます。

「そこが怖いんですよね。こんなことができるようになっているというのは、ギャンブルかもしれないですけど頭には幾つか入れています。でも僕だって極めのバリエーションも増えましたし、この間に伸びているはずです。ただし、試合でそれが出るかどうかは……『分かりません』って感じです(笑)」

<この項、続く>

The post 【Pancrase318】半年を経て、実現する暫定ライト級KOPTへ。雑賀ヤン坊達也「その分、強くなれた」 first appeared on MMAPLANET.