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o UFC アレックス・ペレス アレッシャンドリ・パントージャ キック ショーン・オマリー ダニエル・ダ・シウバ ダニエル・ピネダ ドミニク・クルーズ マネル・ケイプ マルロン・ヴェラ メイシー・バーバー

UFC on ESPN43:オッズ/予想と展望

マルロン・ヴェラ 2.45
コーリー・サンドヘイゲン 1.59
ホリー・ホルム 1.41
ヤナ・サントス 3.05
ネイト・ランドワー 1.44
オースティン・リンゴ 2.90
アンドレア・リー 3.30
メイシー・バーバー 1.36
チディ・エンジョクアニ 1.65
アルベルト・デュラエフ 2.35
アレックス・ペレス 2.50
マネル・ケイプ 1.57
ダニエル・ピネダ 3.35
タッカー・ラッツ 1.36
ティーブン・ピーターソン 1.61
ルーカス・アレクサンダー 2.40
トレヴィン・ジャイルズ 1.91
プレストン・パーソンズ 1.91
C.J.ベルガラ 1.42
ダニエル・ダ・シウバ 3.00
マヌエル・トーレス 1.67
トレイ・オグデン 2.30
ビクトル・アルタミラノ 2.00
ヴィニシウス・サルヴァドール 1.83
ヘイリー・カワン 1.80
タミレス・ビダル 2.05

メインは先月のAPEX大会で組まれていたが、客入れ有りの今大会にスライドしたバンタム級トップランカー対決。

ランキング3位のヴェラは現在4連勝中。以前5連勝していたこともあったが、なかなかランカーとの対戦が組まれず停滞していたものの、レジェンドのフランク・エドガー、ドミニク・クルーズをKOして一気に名を挙げた。UFC14勝6敗で、7KO・4一本勝ちとフィニッシュ率が高い。次々期タイトル挑戦者の候補・ショーン・オマリーにも(アクシデント的な結末だったが)勝利している。

元キック王者サンドヘイゲンは、一時期バンタム級裏最強とも言われていたが、ディラショーには組まれてスタンドバックを許す展開で判定負け。これは接戦だったが、続くヤン戦では打撃のプレッシャーで圧される展開となり判定負け。ディラショーがスターリングに、ヤンがデバリシビリにそれぞれ完敗したことで、間接的に評価も落ちてしまった。

バンタム級タイトルは王者スターリングが5月に復帰するセフード相手に防衛戦。微妙な判定でヤンに勝ったオマリーはその次の挑戦者と言われており、他の選手には年内にチャンスが回ってこない可能性がある。また、1位のデバリシビリは、王者が同門のスターリングであるうちは挑戦しないと公言している。この試合の勝者がデバリシビリと対戦して順番を待つという展開になる可能性が高い。

オッズは下位ランカーのサンドヘイゲンがフェイバリット。サンドヘイゲン判定勝ちと予想。

プレリムではマネル・ケイプが登場。相手は6位でタイトル挑戦経験のあるアレックス・ペレス。ここで勝てば、ようやくタイトル挑戦者争いに入っていける。2連敗の後4連勝中のケイプに対し、ペレスは3連勝の後2連敗だが、連敗は前王者デイブソン・フィゲイレードに挑戦した試合と、現ランキング2位でケイプも破っているアレッシャンドリ・パントージャ戦で、いずれも1R絞め技での一本負け。

オッズはケイプがフェイバリット。ケイプ判定勝ちと予想。

第1試合開始は26日朝5時から。速報します。

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o UFC キック ビクター・ヘンリー ブルーノ・シウバ マルロン・ヴェラ

UFC on ESPN+79:ポストファイトボーナス/総評

ファイト・オブ・ザ・ナイト:ビトー・ペトリーノ vs. アントン・トゥルカリ

パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:デイビー・グラント、ブルーノ・シウバ

ファイト・オブ・ザ・ナイトはこの試合よりアスンサオ vs. グラントかヘンリー vs. グレイブリーの方かと思った。

メインはデバリシビリがテイクダウンを仕掛け続けて勝利。5Rあれだけタックルを切られても仕掛け続けて動きが落ちないのが脅威。ヤンはカーフキックで左足を殺されてからは攻める武器がなくなってしまい、UFCで初めての完敗。

デバリシビリは同門の王者スターリングに挑戦することはないと言っており、次は再来週のメインで組まれているマルロン・ヴェラ(4位) vs. コーリー・サンドヘイゲン(5位)の勝者と対戦したいとのこと。ランカーにとっては厄介すぎる選手。セフードやオマリーのタイトルマッチを組みたいUFCとしては、障害になりそうな他の候補者を潰してくれるので好都合だろう。

前回負けるまでは全勝だったロマノフは、あまりにも何もできない敗戦。上位陣には完全に通用しないイメージができてしまった。

ビクター・ヘンリーは僅差の1Rから守りに入らず、2Rに猛攻。そのせいでスタミナ切れして3Rピンチに陥っていたが、凌ぎきって勝利。負けていたら1勝の後2連敗で、次は同じリリース間際の相手と組まれることになり、勝ってもさらにもう1勝して勝ち越ししてからでなければ上位との対戦は組まれないかもしれなかった。ここで勝って2勝1敗としたのは大きい。次はもうワンランク上の相手との試合が期待できる。ただ、バンタム級はメインカードに出場した4連勝のバティスタでもまだノーランカー。層が厚いだけに、ランカーとの対戦まではまだ時間がかかりそう。

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MMA o UFC   タイラ・サントス マルロン・ヴェラ

マルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲン延期を受けて2.18『UFC Fight Night 219』の新メインイベントはタイラ・サントス vs. エリン・ブランチフィールドに

マルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲンが2.18『UFC Fight Night 219』から3.25『UFC on ESPN 43』に延期(2023年02月03日)

 こちらの続報。


 UFCが2月18日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC Fight Night 219』のメインイベントで予定されていたマルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲンのバンタム級マッチが、3月25日にテキサス州サンアントニオで開催する『UFC on ESPN 43』に延期されることを受けて、『UFC Fight Night 219』の新メインイベントがタイラ・サントス vs. エリン・ブランチフィールドの女子フライ級マッチになることを発表。

 サントスは6月の『UFC 275: Teixeira vs. Prochazka』でヴァレンティーナ・シェフチェンコの女子フライ級王座に挑戦し判定負けして以来の試合。その前までは4連勝していました。現在UFC女子フライ級ランキング2位。

 ブランチフィールドは11月の『UFC 281: Adesanya vs. Pereira』でモリー・マッカンに1Rキムラロックで勝利して以来の試合で7連勝中(UFC戦績4勝0敗)。現在UFC女子フライ級ランキング10位。続きを読む・・・
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MMA o UFC   マルロン・ヴェラ

マルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲンが2.18『UFC Fight Night 219』から3.25『UFC on ESPN 43』に延期

2.18『UFC Fight Night 219』のメインイベントはマルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲン(2022年12月24日)

 こちらの続報。


 2月18日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC Fight Night 219』のメインイベントで予定されていたマルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲンのバンタム級マッチですが、3月25日にテキサス州サンアントニオで開催する『UFC on ESPN 43』に延期されることをMMAJunkieが確認したとのこと。同じくメインイベントで行われます。延期になった理由は不明、『UFC Fight Night 219』のメインイベントが何になるかも未定です。続きを読む・・・
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MIKE MMA o UFC   エイドリアン・ヤネス トニー・ケリー マルロン・ヴェラ ロブ・フォント

4.8 UFCでロブ・フォントとエイドリアン・ヤネスが対戦


 UFCが4月8日に開催する大会(会場未定)でロブ・フォント vs. エイドリアン・ヤネスのバンタム級マッチが行われることをMMAFightingが確認したとのこと。

 フォントは今年4月の『UFC on ESPN 35: Font vs. Vera』でマルロン・ヴェラに判定負けして以来1年ぶりの試合で2連敗中。現在UFCバンタム級ランキング6位。

 ヤネスは今年6月の『UFC on ESPN 37: Kattar vs. Emmett』でトニー・ケリーに1R TKO勝ちして以来の試合で9連勝中(UFC戦績5勝0敗)。現在UFCバンタム級ランキング13位。続きを読む・・・
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o UFC   ソン・ヤードン ドミニク・クルーズ マルロン・ヴェラ

2.18『UFC Fight Night 219』のメインイベントはマルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲン


 UFCが2月18日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC Fight Night 219』のメインイベントがマルロン・ヴェラ vs. コリー・サンドヘイゲンのバンタム級マッチになることを発表。

 ヴェラは8月の『UFC on ESPN 41: Vera vs. Cruz』でドミニク・クルーズに4R KO勝ちして以来の試合で4連勝中。現在UFCバンタム級ランキング4位。

 サンドヘイゲンは9月の『UFC Fight Night 210: Sandhagen vs. Song』でソン・ヤードンに4R TKO勝ちして以来の試合。現在UFCバンタム級ランキング5位。続きを読む・・・
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o ONE UFC   クリス・グティエレス ドミニク・クルーズ マルロン・ヴェラ

フランク・エドガー、引退試合は11.12『UFC 281』のクリス・グティエレス戦

UFC Frankie Edgar War Paint T-Shirt - Black


フランク・エドガー「11月の『UFC 281』で引退試合をしたい」「対戦相手はドミニク・クルーズが良い」(2022年07月19日)

 こちらの続報。


 UFCが11月12日にマジソン・スクエア・ガーデンで開催する『UFC 281: Adesanya vs. Pereira』でフランク・エドガー vs. クリス・グティエレスのバンタム級マッチが行われることをESPNのブレット・オカモト記者がエドガーから確認したとのこと。これが引退試合になるそうです。エドガーはドミニク・クルーズ戦を希望していましたが、叶わなかったようです。

 エドガーは昨年11月の『UFC 268: Usman vs. Covington 2』でマルロン・ヴェラに3R KO負けして以来1年ぶりの試合で最近7試合の戦績は2勝5敗。現在UFCバンタム級ランキング11位。これがUFC 30戦目となります。

 グティエレスは3月の『UFC on ESPN 33: Blaydes vs. Daukaus』でダナー・バットゲレルに2R TKO勝ちして以来の試合で1つの引き分けを挟んで6連勝中。続きを読む・・・
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MMA o UFC   アレックス・ヴォルカノフスキー コナー・マクレガー ジェレミー・スティーブンス ジョゼ・アルド ピョートル・ヤン ペドロ・ムニョス マックス・ホロウェイ マルロン・モラエス マルロン・ヴェラ ロブ・フォント

ジョゼ・アルドがMMA引退/UFCフェザー級王座7回防衛は歴代最多

メラブ・ドヴァリシュビリ「ジョゼ・アルドは試合後に引退を示唆していた」(2022年08月26日)

 こちらの続報。8月20日の『UFC 278: Usman vs. Edwards 2』でメラブ・ドヴァリシュヴィリは判定勝ちしたジョゼ・アルドから「これが俺のラストマッチだ。タイトルを目指す最後の挑戦だったしな。俺は終わったと思う」と言われていたことを明かしてましたが、


 ジョゼ・アルドのマネージャー兼ヘッドコーチのアンドレ・ペデネイラスによると、アルドには以前から引退を進言しているものの、UFCとの契約があと1試合残っていることから、1月21日にリオデジャネイロで開催する『UFC 283』が引退試合になると思うとコメント。その一方で「引退してからしばらくして復帰しようとする選手を何人も見てきたし、彼もそうなるだろう」ともコメントしています。


 しかし結局引退することをCombateが確認したとのこと。

Jose Aldo(Sherdog)

 ジョゼ・アルドは現在36歳のブラジル人でMMA戦績31勝8敗(UFC戦績21勝7敗)。元UFCフェザー級チャンピオン&元WECフェザー級チャンピオン。UFCフェザー級王座7回防衛は歴代最多。

 2015年12月の『UFC 194: Aldo vs. McGregor』でコナー・マクレガーに1R僅か13秒でKO負けし王座陥落しましたが、2016年7月の『UFC 200: Tate vs. Nunes』でフランク・エドガーに判定勝ちし暫定王座獲得。その後マクレガーの王座返上により再戦は実現せず正規王座に就きましたが、2017年6月の『UFC 212: Aldo vs. Holloway』でマックス・ホロウェイに3R TKO負けし再び王座陥落。2017年12月の『UFC 218: Holloway vs. Aldo 2』で行われたダイレクトリマッチでも返り討ちに遭っています。その後、ジェレミー・スティーブンス、ヘナート・モイカノに連勝したものの、2019年5月の『UFC 237: Namajunas vs. Andrade』でアレックス・ヴォルカノフスキーに判定負けしたのを機にバンタム級に転向。

 そのバンタム級転向初戦だった2019年12月の『UFC 245: Usman vs. Covington』ではマルロン・モラエスに判定負けしましたが、スプリットデシジョンで微妙な判定だったことと、フェザー級時代の実績から2020年7月の『UFC 251: Usman vs. Masvidal 』でピョートル・ヤンと王座決定戦を行い5R TKO負け。しかし、その後も2階級制覇を諦めることなく、マルロン・ヴェラ、ペドロ・ムニョス、ロブ・フォントと3連勝したことでタイトル再挑戦に望みを繋げていました。そして先月のメラブ・ドヴァリシュヴィリ戦が結果的にラストマッチになりました。続きを読む・・・
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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o UFC デメトリウス・ジョンソン ドミニク・クルーズ ナイファンチ ナイファンチン マルロン・ヴェラ ユライア・フェイバー 剛毅會 岩﨑達也 松嶋こよみ 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ヴェラ✖ドミニク「いけないオンパレード」

【写真】ドミニクはドミニクであろうとし、ヴェラに敗れた (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たマルロン・ヴェラ✖ドミニク・クルーズ戦とは?!


──マルロン・ヴェラ×ドミニク・クルーズ。一つの時代が終わった。そんな印象のドミニクのKO負けでした。

「その一時代を築いたドミニク・クルーズのことをリスペクトされているようですが、私はこの試合だけに限って話をさせていただくと……戦いとしてやってはいけないことばかりのオンパレードでした。

これは止めましょうというオンパレードです。動くために動いている。その動きが、1Rの2分過ぎでピタッと止まってしまっていました。バテてしまったのですかね」

──あの時間帯で背中が光るほど汗が出る。過去になかったかと思います。

「とにかくあれだけ体が浮いてしまうと、自分の攻撃は全てが軽くなりますし、相手の攻撃を被弾すると効いてしまいます。対してヴェラがどっしり構えていつでも倒せるぞという戦いをしていれば、早々にパンチで倒せていたと思います。でも、そうでもなくのんびり構えていましたね。もっと早く倒せたはずですが、エンジンの掛かりが遅かった。

ただ、この試合はドミニク・クルーズがマルロン・ヴェラにKO負けしたというよりも、ドミニク・クルーズが自爆した。そういう試合だったと思います」

──もうドミニクが、ドミニクではなかった。だから岩﨑さんの指摘は正しいのでしょう。それでも、ドミニクをぶった切られると良い気分はしないです。正直。

「それは、松嶋こよみ師範代も言っていましたよ。『この試合だけでなく、ドミニクのWEC時代やUFCでのデメトリウス・ジョンソン戦、ユライア・フェイバー戦を見て評価してください』って。そんなもん、いくら昔が凄かろうが今、負けていたらどうしようもない。基本に戻る必要があるんだって言っても、師範代は納得しないんですよ(苦笑)」

──それはそうですよ。ドミニクが基本通りの動きをして、ファイター人生の余生を永らえるなんて見たくもないです。もうドミニクではなかったかもしれないけど、ドミニクはドミニクであろうとして散ったんです。昔、凄かった。そう言われる選手が、どれだけMMAに存在しているでしょうか。

「アハハハハハ。いやぁ、それだけ愛されるって凄い選手なんでしょうね。あなたもそうだし師範代もそう。相当にリスペクトされているドミニクですけど、私はガーブラントにやられた時ぐらいからしか見ていないので。逆にどう凄かったのでしょうか」

──この試合でいえばドミニクっぽくはありました。ただし、前の動きも後ろへの動きももうドミニクではなくなっていた。前に関しては、あそこで止まるならそりゃパンチを合わされるよなと思います。

「つまりは、あそこでは止まっていなかったということですね。もっと遠かったということですか」

──遠いというよりも、近づいても遠くなる。前に出るなら相手の横を通り抜けて、攻撃を受ける位置にはいないぐらいで。当てた時も、その場にはいない。そして相手を翻弄してテイクダウンを奪っていた。それと下がる動きが、まさに変幻自在でした。

「そこまでだったのですね。下がれるのは凄いことです……MMAを戦ううえで。そして自分の攻撃を当てることができていたのは。ただし、この試合では下がった時のステップが、足がバッテンになるんですよね。アレは絶対にやってはいけないです」

──足がクロスするということですね。

「縦のバッテンと横のバッテンがあって、縦のバッテンがあると歩幅が狭くなってしまって。あれではすぐに相手の距離になってしまいます。バランシングといって、歩幅は一定で横に動くことが必要で。でも、クロスしてしまっていますからね。そこでパンチを貰うと、非常に効きます。最後は横のバッテンなんですよ。あのステップになると、相手が見えなくなります。だから、そのためにナイファンチンの型稽古があります。

足がクロスした時にも、相手を見られるようになるためには。そういう部分もナイファンチンにはあるんです。でも話を伺う限り、以前はあのステップでも攻撃を貰わなかったのでしょうね」

──ハイ。以前は、その足がクロスするステップでも相手の攻撃を受けなかったです。まさに唯一無二の存在でした。

「そこまでできていたことが、できなくなる。それはなぜ、デキていたのかが分かっていないとデキなくなりますよね」

──……。誰もできない動きをしていた。だから、靭帯を負傷したのかもしれないです。

「そういうことだと思いますよ。人間として、やるべきではない動きで負荷が掛かっていたのでしょう。ただですね、指導者として見るとドミニク・クルーズは人ができないことができたファイターということだけで、もう放っておいて構わない選手です。それだけ才能がある選手ですから。

でも才能がない人は真似をしてはいけないです。だから基本があって、そこが大切になってくる。基本を身に着けたうえで、応用をやる。ドミニク・クルーズのような才能がある人間は、ほぼ存在していないんですよ。

昔、私が指導していた人間でドミニクの真似をして、全くダメになった人がいたんです。蹴りが凄く強くて、その蹴りを伸ばそうと練習をしてきたのにドミニクに感化されて。全くバラバラになりました。

ドミニクを真似るなら、そういう分かりやすい部分ではなくて──相手の動きが見えているところや……きっとそれって、相手の動きを予見して当たらない方向に動いていたんだと思います。その動きをするためには、徹底的な反復練習が必要だったはずです。そういう部分を真似て欲しい。そういうことなんです」

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o TJ・ディラショー ショーン・オマリー ジョゼ・アルド タイソン・ナム ピョートル・ヤン マラブ・デヴァリシビリ マルロン・ヴェラ

UFC on ESPN41:ポストファイトボーナス/総評

ファイト・オブ・ザ・ナイト:ネイト・ランドワー vs. ダヴィッド・オナマ

・パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:マルロン・ヴェラ、タイソン・ナム

メインはKOしたヴェラよりも、クルーズがすごかった。限られた武器をやりくりして、途中まではヴェラを翻弄していた。パンチではダウンは喫しても、パニックにならずにすぐにリカバリーしていた。3Rマッチなら勝っていたかもしれない。過去の2連勝は「衰えたが気持ちを見せた試合」だったが、今回は完全にヴェラの上を行っていた。

が、やはり一発で意識を飛ばされたらどうにもならない。ヴェラの殺傷能力が上だった。メインでレジェンド相手にいい勝ち方をしたので、さらにチャンスを与えてほしいところ。バンタム級トップランカーの予定は以下の通り。

王者・アルジャメイン・スターリン:10/22  vs. TJ・ディラショー
1位・ピョートル・ヤン:10/22  vs. ショーン・オマリー(13位)
2位・TJ・ディラショー:10/22  vs. アルジャメイン・スターリン
3位・ジョゼ・アルド:8/20  vs.  vs. マラブ・デヴァリシビリ(6位)
4位・コーリー・サンドヘイゲン:9/17  vs. ソン・ヤドン(10位)
5位・マルロン・ヴェラ

ヴェラは来週のアルド vs. デヴァリシビリの勝者との対決が妥当か?次期挑戦者はヤン vs. オマリーの勝者になりそうだが…。

MVPはファイト・オブ・ザ・ナイトの2人。決してレベルが高い試合ではなかったが、この試合が客入れで行われて良かった。