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DWCS2022#07 MMA MMAPLANET o イズマエル・ボンフィム ダナ・ホワイト ナリマン・アバソフ

【DWCS2022#07】ボンフィム兄=イズマエル、初回スリリング→終盤は安全策でアバソフに判定勝ち

<ライト級/5分3R>
イズマエル・ボンフィム(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ナリマン・アバソフ(アゼルバイジャン)

右ローを蹴ったボンフィム兄に対し、アバソフが力のはる右オーバーハンドを放つ。跳びあがってミドルを見えたボンフィムが、左リードフックには右で迎え打つ。さらに左ボディフックから顔面を狙うボンフィムはアッパーをしっかりと打っていく。ボンフィムはアバソフの前進にヒザ蹴りを繰り出すし、右オーバーハンドから左ボディを受けた直後に右フックを入れる。

腰が一瞬落ちたアバソフは、ここでケージ際にまで下がり追撃に姿勢を乱したところで左を打たれダウンを喫する。組みついたアバソフに小手投げを仕掛けたボンフィムだが、同体から立ち上がれケージに押し込まれる。アバソフはボディロックテイクダウンを決めるが、すぐにスタンドに戻ったボンフィムが左を当てる。ケージを背負ったアバソフは右を伸ばし、スピニングバックフィストもボンフィムがかわしてジャブを届かせる。左ボディから右フックを決めたボンフィムは、ボディへのヒザを効かせる。動きが止まったアバソフが再びヒザを腹に受けるが、必死にパンチを振るって前に出てタイムに。

2R、アバソフのグローブをレフェリーがチェックしリスタートが切られると、ボンフィムが右オーバーハンドを決める。さらに左ボディフックを打ち込み、右アッパーで顔面を狙う。続いて腹を左で抉られたアバソフが、ジャブも被弾。それでも前に出ると、カウンターを打たれるアバソフは、ボディを打たれても粘りを見せ、諦めない。ボンフィムはシングルレッグを切り、防御態勢が取れていないアバソフに左を蹴っていく。アバソフも懸命に距離を詰めてダーティボクシングも効果的な攻撃とはならず、ようやくダブルジャブから右が届いたが劣勢を跳ね返すには至らなかった。

最終回、ワンツーで前に出るアバソフが左ミドルを繰り出す。ボンフィムが左ジャブ、右オーバーハンドを繰り出すが、大事をとったファイトに変わりつつある。アバソフのオーバーハンドをバックステップでかわすボンフィム、手数は圧倒的に減っている。当然といえば当然だが、初回にスタンディングオベーションを送ったダナ・ホワイトは、この終盤戦をどのように評価するか。左右に足を使い、アバソフの攻撃をかわし、時折り跳びヒザなどを繰り出したボンフィムは、アバソフの前進をサークリング&ジャブで対応、最後にダブルレッグからバックに回り後方への大きな投げを見せて、試合を終えた。

ダナは立ち上がって拍手も初回とは表情は違っていたが、ボンフィムは問題なく判定勝ちを手にした。


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o UFC ダナ・ホワイト

DWCS 2022#6:木下憂朔が3RKO勝ちでUFCとの契約を決める。

メインに登場した木下はミドルから落としてきた長身のジョゼ・エンリケと3Rまで互角の打撃戦。3Rにエンリケのアイポークによるタイムストップの直後、詰めてきたエンリケに左フックでダウン奪取。パウンドラッシュでレフェリーのTKOを呼び込んだ。2Rにローをカットされた際に左足首を痛めた模様で、試合後にはセコンドの方を借りて退場。

イベント終了後の契約者発表で、ダナ・ホワイトが契約者発表で木下の名前を挙げ、UFCとの契約が決まった。

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DWCS2022#06 MMA MMAPLANET o PRIDE RIZIN UFC   ジョゼ・エンヒッキ セドリクス・デュマス ダナ・ホワイト ブレイク・ビルダー ローラ・サンコ ヴィクトリア・ダダコワ 木下憂朔

【DWCS2022#06】木下憂朔、KO勝ち。「日本のスターがいなかった。そして彼を得た」とダナ・ホワイト

【写真】見事なKO勝ち、左足首の負傷もKO勝ちした木下がダナ・ホワイトと握手(C)Zuffa/UFC

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔(日本)
Def.3R0分43秒by KO
ジョゼ・エンヒッキ(ブラジル)

木下の入場中にRIZIN TRIGGERでの敗北が、ケージを掴んで顔面を蹴ったことで失格になったとローラ・サンコが中継で触れ、タッチグローブ。木下が右ロー、前に出るとエンヒッキが回る。さらに左ローから前に出る木下に対し、エンヒッキが右回りを続ける。前蹴りを見せた木下、エンヒッキがアッパーを打つ。木下の左ローが急所に当たり、試合が一時中断。再開後、木下は右ボディを伸ばし右ローへ。

エンヒッキは間合いを測りつつ、アッパー狙いも木下が右フックを打ち込む。ケージに詰まりながら左フックを返すエンヒッキが、右エルボーを狙う。さらに右ストレートをエンヒッキが伸ばすが、木下は前に出て右ストレート、フック、ハイからのスピニングバックフィストをかわす。

エンヒッキの右エルボーで左の側頭部をカットした木下は、右ローから左フックでステップイン。そこにエンヒッキがカウンターを狙う。左ジャブを被弾した木下は、右前蹴りにもローを蹴っていく。残り90秒を切り、右回りでカウンター狙いのエンヒッキに対して木下が左ボディも、右フックを打たれる。下がらず左を伸ばして前に出る木下が、左ローから左ミドル。エンヒッキが伸びあがるようにヒザを狙う。右も見せるようになったエンヒッキは、左フックのカウンターを最後に繰り出した。待ちのエンヒッキ、木下は初回を落としたか。

2R、木下が前蹴りを見せ、エンヒッキが右で前に出てくる。右ハイをかわした木下は、右から左を受けるが右ローを返す。左フックをかわされ、その際に指を伸ばすエンヒッキを木下が咎める。右フックをかわした木下は、ワンツーで前へ。木下はケージを背負ったエンヒッキに思い切り左右のフックを振るい、左を当てる。エンヒッキはここでフックを返し、両者が間合いを取り直す。

カウンター基調のエンヒッキは、右フックをヒットさせる。木下は前に出てエルボーを受けそうになっても、手を出す。バックエルボーに笑顔見せた木下は、左ローに右を合わされる。リーチを生かしたファイトから、踏み込んで右ヒジを繰り出したエンヒッキが中盤をリードする。木下は拳を顔面に入れたい──なかで、左フックに左を合わされる。さらに右ジャブを伸ばしたエンヒッキのリーチが生きる。さらに右アッパーから左フックを見せたエンヒッキだが、木下の左がどれだけ評価されるか。

最終回、フィニッシュを狙うファイトを木下は貫けるか。すぐに前に出て左ボディフックを入れた木下は、ジャブをかわして前へ。

ここでエンヒッキの指が右目に入ったと木下が、インターバルを要求する。

初回と2Rのインターバルで指をマットと並行に前に出す行為を注意されていたエンヒッキが再開後に前へ。

木下は右ストレートをかわして左を打ち込み、ダウンを奪う。このままパウンドを連打すると、レフェリーが試合をストップした。

木下は勝利を決めると、座り込んで「動かへん」と一言。左足首が大きく腫れていたが、ウィナーコールを受けるとエンヒッキに「また会おう」と声を掛け、勝利のポーズ後セコンドの肩を借りてケージを下りた。

バックステージでローラ・サンコのインタビューを受けた木下は「自分はUFCを目指して格闘技を始めて、この機会を得ました。ノックアウトして他の選手より、インパクトのある試合をしようと思っていたので良かったです。2R目にインローを蹴った時に、ヒザに当たってちょっと痛めちゃって。結構、動きにくかったですけど最後は足を止めてカウンターを狙いました。もともとローを蹴ってパンチを倒すって狙っていたんだすけど、最後は右ストレートが来るのが分かっていたので、しっかり抜いてカウンターを合わせましたと話した。ダナの反応? 最高ですね(笑)。やっぱり日本人初ってことだったので、日本人がこれまで歩んでなかった道を僕が創れるって考えると、人生を賭けてMMAをやって良かったなって思いますね」と話した。

そして運命の時、ブレイク・ビルダー、ヴィクトリア・ダダコワ、マテウシュ・レンベツキ、セドリクス・デュマスに続き、ダナ・ホワイトが木下について言及する。

「彼はまだメディカル中でいないね。メインイベントは凄かった。試合の途中まで、どちらが勝とうが2人とも何かやると分かっていた。彼は5勝1敗で、その1つは完全に試合を支配していてのDQだ。このキッドは事実上無敗のようなもの。一つ、UFCは長い間失ったいたものがある。それが日本のスターだ。このキッドは日本出身で、絶対的に才能に溢れている。そして我々は彼を得ることになった」と、ダナは笑顔で契約を交わすことを明言した。

そして「日本のスターがどれだけ大切か? 否、このスポーツが好きな人間は日本にあのPRIDEがあったことを知っている。その日本からビックスターが現れるのを長い間待ち望んでいた。このキッドがきっと、そうなるだろう。世界的に見て、我々が一つピースが欠けていた。才能あふれた日本人選手がスターが我々はいなかったけど今夜、発掘できた」とダナは言葉を続けた。


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F1 o UFC ジョゼ・エンヒッキ ダナ・ホワイト パンクラス 木下憂朔

【UFC】速報中!DWCS 2022:Week6 木下憂朔× ジョゼ・エンヒッキ

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日本はド平日の真っ只中ですが、ラスベガスではダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ2022 第6週が開催されています。注目は日本から参戦する木下憂朔(パンクラス大阪稲垣組)。中量級で規格外の活躍を続けるZ世代がUFCの扉を開く事が出来るか。対戦するはジョゼ・エンヒッキ。190cmの身長から繰り出される打撃は脅威。今回はUFCファイトパスで観戦しつつ、電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【ウェルター級】
◯木下憂朔(パンクラス大阪稲垣組)
(3R TKO)
×ジョゼ・エンヒッキ
1R、徐々にプレッシャーをかける木下。後退するエンヒッキにフックを当てて仰け反らせる場面も。中盤には左右のフックを振るって前に出るがエンヒッキはかわす。以降は互いにクリーンヒットがないじわじわとした神経戦を経てラウンドを終えた。
2R、エンヒッキは目が慣れてきたのか、ハイ、前蹴りなど手数を出し始める。しかし時間が経つにつれてペースは木下。ローでリズムを作って左右のフックを振り回して攻勢。決定的な場面こそなかったが主導権を握ってラウンド終了。
3R、アイボークで試合は中断。再開直後に前に出るエンヒッキ。右フックを強振するが、木下の左フックがカウンターでクリーンヒット!ダウンしたエンヒッキに対してパウンド連打!レフェリーが試合を止めた!
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DWCS2022#06 MMA MMAPLANET o ダナ・ホワイト マリア・シウバ ヴィクトリア・ダダコワ

【DWCS2022#06】右ヒザ負傷のダダコワが根性のトップ&バック奪取で、シウバを下す

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
マリア・シウバ(ブラジル)

シウバのローにワンツーを合わせていったダダコワは、組まれても右腕を差して投げを打ちトップに。懸命に足を効かせるシウバはフックからハーフバタフライへ。下からの煽りに立ち上がったダダコワが、ボディにパンチを落とす。飛び込み足を一本抜いたダダコワだが、すぐにシウバがフルガードに戻す。勢いのある右エルボーを入れたダダコワは再び立ち上がり、右のパンチを振り下ろす。

残り55秒でレフェリーがブレイクを命じ、試合はスタンドへ。すぐにダダコワがシウバをケージに押し込む。シウバは押し込み返すが、小手を決めたダダコワが腰に乗せた投げトップでラウンド終了を迎えた。

2R、右ミドルにパンチのコンビで距離を詰めたダダコワは、クリンチの攻防で大内刈りを狙うが逆にテイクダウンを奪われる。下からのスイープの仕掛けに対し、シウバは足を巧妙に抜いてマウントを奪う。パンチ&エルボーを落としたシウバは、ブリッジから足を戻される。ガードをめくろうとするダダコワの柔道ムーブを凌いだシウバが、立ち上がって左右のローを蹴っていく。レフェリーが間に入り、試合がスタンドに戻る。すぐに組んだシウバがケージへ。相四つで有利に見えるダダコワが、払い腰で一本級の投げを決める。ハーフバタフライに腰を上げて離れたダダコワが、ボディを殴る。シウバは立ち上がると、ダダコワがバランスを崩して崩れる。

右ヒザを負傷し空足を踏んだような動きだったダダコワが、カニバサミから足関節を狙うがシウバは両ヒザをついて耐え左右のパンチを落として時間に。起き上る仕草が、明らかに負傷を感じさせたダダコワだった。

最終回、開始前にドクターチェックが入る。「イッツOK」というダダコワは、試合が再開されるとパンチを見せるもすぐにヒザが抜けたような動きに。そこから組んでいったダダコワがトップを取り切る。後方への巴のようなスイープにも耐えきったダダコワはパスへ。ついに腰を切ってサイドを取ったダダコワは、シウバのブリッジを潰して全力で抑え込む。

ワキを差されて、エビを使えないシウバは肩パンチを打たれて厳しい展開に。ヒザの負傷が明らかなだけにスタンドに戻りたいシウバは、懸命に腹ばいになってスクランブルを狙う。ここでダダコワはバックに回って両足をフック、仰向けになり後方からパンチを打っていく。逃げ切り勝利でなくフィニッシュを狙うダダコワに対し、シウバは左手首を掴み、RNCは許さない。ダダコワは最後の5秒のRNCを仕掛けたが極めきれず、タイムアップとなった。

と同時にダダコワのコーチがダナ・ホワイトにケガをしたんだ──と必死のアピール。3-0の判定勝ちを収めたダダコワはバックステージでダダコワは試合前から負傷していたことを明かし、「自分の力を見せることができなかった。もっとできる」と話した。


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DWCS2022#05 MMA MMAPLANET o UFC エドゥアルド・ネヴィス ダナ・ホワイト ダリウス・フラワーズ ヘスウ・アギラー マイケル・パーキン

【DWCS2022#05】パーキンがRNCでネヴィスを仕留める。アンダードッグの祭典、勝者5人がUFCへ

<ヘビー級/5分3R>
マイケル・パーキン(英国)
Def.1R1分15秒by RNC
エドゥアルド・ネヴィス(米国)

右ローを蹴ったネヴィスが右を当てて、ボディにショートの連打から組みつく。自ら離れたネヴィスだが、パーキンが右に続き左を当てる。動きが止まったように見えたネヴィスだったが、距離を取り直しワンツーを決める。組んできたパーキンを腰に乗せて投げたネヴィスが、ディープハーフからシングルで立ち上がったパーキンに対し、同じように投げを打ちつつ、耐えられるとパンチを入れる。

ここでネヴィスはスピニングバックエルボーも、背中を取られてテイクダウンを許す。パーキンはケージを背負ったネヴィスをダブルレッグでテイクダウンし、そのままバックを制すと座った状態のネヴィスにRNCを極めた。

第1試合以外、掛け率でアンダードックだった選手が勝利を手にしたコンテンダーシリーズ第5週、ダナ・ホワイトはデニス・ゴミス、キャメロン・サイマン、ヘスウ・アギラー、ダリウス・フラワーズ、そしてパーキンと5人の勝者全員とのサインを宣言した。


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DEEP Grachan56 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC キック セルゲイ・ハリトーノフ ダナ・ホワイト パンクラス 原口伸 大宮優 木下憂朔 松場貴志 林RICE陽太 海外

【Grachan56】林RICE陽太と対戦、大宮優―02―「格闘技の怖さと面白さを体現していきたい」

【写真】松葉同様、イラっとさせるモノは持っている?!(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、大阪府豊中市の176BOXで開催されるGrachan56で、林RICE陽太と対戦する大宮優のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

なかなか濃いめのキャラクターを発揮する大宮だが、プロデビュー以降の話は意外と真面目に――かと思えば、結局はかなり濃いめのファイターだった。果たして、原口戦でKO負けを喫してからの再起戦で、真価あるいは進化を見せることができるか。

<大宮優インタビューPart.01はコチラから>


――今、柔術は何帯なのですか。

「柔術は茶帯で、もっと柔術も強くなりたいです。今はMMAをやっていますが、もちろん柔術が好きなので。

あ、全然関係ないんですけど、僕は那須川天心君と同い年なんですよ。僕が高校の時に柔道で勝てなくて悩んでいる時、RIZINで那須川天心君の試合を見て『同い年でこんなに凄い子がいるんだな』って、すごく刺激になりました。こんな凄い選手が同い年で、自分は学校でヘラヘラ話をしていていいのか、と勝手に焦ったりして。

それでALIVEに入会してからアマチュアの試合に誘われて、すぐに出場を決めました。100回練習するより1回したほうが、絶対に良い経験になると思ったので。それで出てみたら、ポンポンポンッと勝ってしまったので、これは来たって勘違いしちゃいましたね(笑)」

――そのアマチュア時代には、木下憂朔選手にキムラで一本勝ちを収めています。しかも木下選手の階級である、ウェルター級の試合でした。

「あれは……柔術しかできない頃で、とにかく殴られても殴られても前に出るしかない、という試合でした。あの時は何とか勝てましたけど、今ならボッコボコにされます(笑)」

――その後、木下選手はパンクラスでランキング1位となり、先日ダナ・ホワイト・コンテンダーズ・シリーズ(DWCS)出場が決まりました。

「単純に凄いな、って思います。木下君が先行しているから自分は……っていう焦りは一切ないですね。むしろモチベーションになっています。だからDWCSでガンガン活躍してもらって、ぜひUFCと契約してもらいたいです。僕も木下君に続いて、UFCのライト級とウェルター級で格闘技を盛り上げていきたいですよね」

――なるほど。大宮選手は昨年11月にDEEP大阪大会でプロデビューし、キムラで勝利しました。2戦目は今年3月のGRACHANで、原口伸選手にKO負けを喫しています。

「実は、試合直後は記憶が飛んでしまっていて、自分がどんな感じで試合をしたのか全く覚えていなかったんです(苦笑)。でも負けたことは分かっていて、試合の翌日には『あぁ自分はもう選手として価値がないのかな』って思いました」

――……。

「そう思っていると、SNSで僕の試合を評価してくださる方が多くて。GRACHANの岩﨑(ヒロユキ)代表もそうですし。試合で一生懸命やったら、勝ち負け以外のところで評価してくれる人がいるんだなって、すごく嬉しかったです。だから負けた自分に、今回のオファーをくれた岩﨑代表には、とても感謝しています。その評価に恥じないよう、次も面白い試合ができたらって思いますね」

――その後、原口戦の映像はご覧になりましたか。

「試合映像は見ていなくて、でも内容は全部思い出しました。まず、あまり言葉はよろしくないでしょうけど――あの試合は、相手を撲殺してやろうと思っていました」

――それだけ気合いが入った状態で試合に挑んでいるのは、表情からも分かります。

「デビュー戦は打撃の展開が一切ないまま勝ってしまいました。そうしたら中学校の柔道の先生から『おめぇ、打撃ヘタだなぁ』と言われたんですよ。いやいや、自分がどんな気持ちでパンチやキックの練習をしているのか分かってんのか、と思いました(笑)。だから原口戦は、絶対にパンチでKOしてやろうと考えていて。負けましたけど、パンチで良いシーンもありましたよね」

――お互いのパンチが当たる、シーソーゲームの大激闘でした。

「今振り返ると、やっぱり自分のMMA人生には可能性しかないなと思っています。良い点もあるし、悪い点もあることは分かったので、今はそれを修正しています。だから前向きな気持ちしかないですよ」

――今回の試合に至るまでに、どのような点を修正してきたのでしょうか。

「前の試合の時点では、まだ打撃とテイクダウンが噛み合っていなかった、というのが一つです。自分が得意としているのはテイクダウンやグラウンドで、そこにつなげやすい打撃のコンビネーションは何だろうか、と考えるところから始めました。それで発さんや久米さん、いろんな方のアドバイスを聞きながら、それを修正して積み重ねているところですね。今ようやく、それが噛み合い始めたと思います。寝技については驕ることなく、ずっと技術を研ぎ続けています」

――体格としては日沖さんよりも久米選手のほうが近いですよね。

「そうです。久米さんのファイトスタイルは、とても参考になります。ただ、それを久米さんに言うと『オレとお前を一緒にするのか』って怒られそうですけど(笑)」

――キャラは松場貴志選手でファイトスタイルは久米選手に。では次の対戦相手、林RICE陽太選手の印象を教えてください。

「デカいし、核弾頭みたいなパンチを打ってきますよね。見た目もセルゲイ・ハリトーノフみたいで」

――……。体格面では林選手のほうが勝っています。しかし海外で戦うとなれば、それだけの体格差も当たり前になってくるでしょう。そこでライト級からフェザー級やバンタム級に落とす考えはないのでしょうか。

「今のところ落とす予定はないですね。もちろんライト級では、自分より体格が大きい選手ばかりです。でも、それが分かっていたらイメージしやすいですから」

――というと?

「前回の原口選手は僕と体格が近くて、それがイレギュラーだったと思うんですよね。でも、この階級で僕より身長が高い選手しかいなければ、その相手を倒す技を追求していけば可能性があると思っています。今回も自分より大きい選手を相手に、殴ったらKO。寝かせたら360度回転させるぐらいの勢いでやります!」

――えーっと、360度回転させるというのは……。

「相手の肩を360度回転させてキムラを極めます。グリン! って」

――人体の構造として……まぁ、いいです(笑)。

「アハハハ。でも僕は、勝つことに必死です。極めきれない、これ以上曲げたら危ないかなっていう優しさが命取りになることもある。それが格闘技だと思うんです」

――もちろん、そうですね。

「エンターテインメント色が濃いめかもしれないけど、そんな僕が格闘技の怖さと面白さを体現していきたいです。よろしくお願いします!」

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DWCS2022#02 MMA MMAPLANET o UFC クリス・ダンカン ダナ・ホワイト チャーリー・キャンベル ヴィニシウス・サルヴァドール

【DWCS2022#02】巨大逆転勝ち、クリス・ダンカンを始め5人の勝者が全員UFCへ。ダナ・ホワイト、ご満悦

<ライト級/5分3R>
クリス・ダンカン(英国)
Def.1R1分43秒by KO
チャーリー・キャンベル(米国)

右ローを2発蹴ったダンカンの前進に、キャンベルが右を入れてダウンを奪う。一旦離れ、左フック→右スピニングバックフィスト→左ハイを蹴ったキャンベルは右カーフを入れる。ジャブで態勢を整えようとするダンカンは、右ミドルを2つ見せる。続く右カーフで姿勢を乱したキャンベルが、左アッパーを決める。さらに右ローの蹴り足を前に着地させ、スイッチしたキャンベルの右でダンカンが再び崩れる。

すぐに立ち上がったダンカンに対し、右の追撃をキャンベルが決める。ダンカンはテイクダウン狙いに切り替えるが、キャンベルが離れて打撃の展開が続く。と、思い切り踏み込んで右アッパーを決めたキャンベルは、ここも組んできたダンカンのシングルに足を抜く。と、続く右アッパーが空振りに。

すると右を打とうとして、がら空きになったキャンベルのアゴをダンカンの右が打ち抜き、ダウンを奪う。キャンベルは続く右のパウンドで失神。大逆転勝ちという言葉の範疇には収まらない――巨大逆転勝ち――僅か103秒の試合時間で、信じられないほどのドラマが生まれたメインを終え、ダナ・ホワイトは満面の笑みを浮かべた。

「コンテンダーシリーズが帰ってきた」と開口一番に話したダナはビリー・ゴフ、ワルド・コルテスアコスタ、フランシス・マーシャル、ヴィニシウス・サルヴァドール、ダンカンという5人の勝者とサイン。全員を絶賛し、コンテンダーシリーズ史上最高のイベントと評した。


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DWCS2022#02 MMA MMAPLANET o   キック シャノン・ロス ダナ・ホワイト ヴィニシウス・サルヴァドール

【DWCS2022#02】サルヴァドールがロスをTKO――歓喜のダナ・ホワイトがケージに入って祝福

<フライ級/5分3R>
ヴィニシウス・サルヴァドール(ブラジル)
Def.2R4分22秒by TKO
シャノン・ロス(豪州)

サウスポーのサルヴァドールに対し、ロスが左ローを蹴る。リーチで勝るサルヴァドールはロスの踏み込みにパンチを合わせていくが、ロスが右をステップインから当てる。さらにローをキャッチしつつ右を当てたロスだが、跳びヒザから着地したサルヴァドールの左ロングフックを被弾してダウンする。

殴られながら立ち上がったロスは、パンチを纏められながら右を返して組んでいく。切ったサルヴァドールが手をついてカポエイラ・キックを繰り出す。ロスも右を当てて間を取り直すと、右オーバーハンドを再び決める。ガードが低いサルヴァドールは、スウェイでパンチをかわして首相撲&ヒザを顔面に突き上げる。パンチの打ち合いのなかで左フックを当て、跳びヒザは距離が合わなかったサルヴァドールは、前に出てきたロスの右に右を合わせて2度目のダウンを奪う。

ここも殴られながら立ち上がったロスは、ボディを抉られながら手を出し続ける。頭を取りに行ったロスは、ケージに押し込まれても右を振るって前に出てタイムアップ。ダナはこの時点でスタンディングオベーションを送った。

2R、ロスの左ジャブに対し、右ストレートをヒットさせたサルヴァドールは、息を整えているのか慎重な立ち上がりに。よりアグレッシブなロスだが、ローがサルヴァドールに急所に入り試合が中断する。再開後、右ミドルを決めたロスが、飛び込むような右を伸ばす。サルヴァドールは右ミドルをブロックして。荒いフックから首相撲へ。離れて回るロスに対し、サルヴァドールはケージを背負ってアンデウソン・シウバのように手を広げて挑発する。

ロスは距離を詰めず、「お前が来い」とばかりに引き込んでサルヴァドールをケージから離れさせた。動きが落ちたサルヴァドールはヘッドムーブでパンチをかわせなくなっており、ロスが圧を掛ける。果敢に前に出るロスが右を当て、左から右フックを振るう。アイポークがあったとアピールするロスは、流されると前に出てケージを背負ったサルヴァドールにパンチを纏めていく。

ここで攻めに逸ったロスは、 右を受けて足が泳ぐ。左フック、ボディとパンチを纏めたサルヴァドールが、最後は右を打ち抜いてダウンを奪いKO勝ちを決めた。と、ダナ・ホワイトはケージの中に入りサルヴァドールを祝福するという過去に見せたことのない行動に出た。


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DWCS2022#02 MMA MMAPLANET o シモン・サムトリツキー ダナ・ホワイト ビリー・ゴフ

【DWCS2022#02】左ハイでダウンを喫したゴフが、動きが落ちたサムトリツキーを連打で仕留める

<ウェルター級/5分3R>
ビリー・ゴフ(米国)
Def.1R3分37秒by TKO
シモン・サムトリツキー(イスラエル)

右ローから右オーバーハンドを見せたゴフだが、牽制の打撃戦のなかでサムトリツキーの左ハイを食らってダウンする。ガードの中からパンチを落とすサムトリツキーに対し、ゴフは足関節を仕掛ける。防いでバックを取りに行ったサムトリツキーは、背中を預けて立ち上がったゴフをリリースして左ハイを蹴っていく。ここで蹴り足をキャッチしたゴフは、パンチを狙いつつ離れるが、右フックを被弾する。

サムトリツキーは左ミドルを決め、組まれ際に右アッパーを入れる。それでもシングルレッグに出たゴフは、ケージにサムトリツキーを押し込む。押し込み返したサムトリツキーは、オーソで左ハイを狙い、サウスポーにスイッチ。組まれると、オーソで離れる。ここでサムトリツキーの動きが落ちるや、ゴフはアッパーから前に出て、ミドルをキャッチしてリリース後にパンチをまとめる。完全にガスアウトか、動けなくなったサムトリツキーから、ゴフがパンチの連打で逆転KO勝ち――ダナ・ホワイトは立ち上がって拍手を送った。


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