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【ONE Winter Warriors02】中国の五味隆典=リー・カイウェンと対戦、アンドラジ「とても無駄が多い」

【写真】この選手は絶対に強い。確かに強い (C)ONE

17日(金・現地時間)、3日(金・同)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで収録されたONE「Winter Warriors02」が放送される。

今大会はこれまでのダークシリーズと違い、9試合が放送されボリューミーになっている。平たくいえば3つの中継に分配できる試合数とならなかったわけだが、それだけ厚みの増したカードにファブリシオ・アンドラジの名前を見ることができる。

今年1月(※中継は2月)に佐藤将光に判定勝ちし、ムエタイのみならずグラップリングの強さも見せたタイガームエタイ所属のブラジリアンファイターが、中国の五味隆典ことリー・カイウェンと対戦する。

ONEバンタム級戦線は王者ビビアーノ・フェルナンデスにジョン・リネケルが挑戦することが決まっており、ブラジル勢が支配している。ランキング的にはユーサップ・サーデュラエフとケビン・ベリンゴンがアンドラジの上に位置しているが、勢いでは間違いなくアンドラジだ。ONEバンタム級戦線、第3のブラジリアン・パワー──ブラジルに帰国し、リー・カイウェン戦に備え名門ノヴァウニオンでトレーニングを積むファブリシオ・アンドラジに行っていたインタビューをここで掲載したい。


──約2週間後にリー・カイウェンと戦うファブリシオです(※取材は11月17日に行われた)。

「ゴメン、練習が長引いてインタビューの時間を遅らせてしまったね」

──全くも問題ないです。たかが10分程度。実は今日、UFCでハニ・ヤヒーラとローマ・ルックンブンミーのインタビューをしたのですが、ブラジルの同朋ハニ、タイガームエタイのチームメイトであるローマは揃って1時間の遅刻でした(笑)。

「アハハハハ。そうか、ローマのインタビューをしたんだ」

──ハイ。リー・カイウェン戦に向けて、今の調子はいかがですか。

「良い試合になるだろうね。彼も打撃が強いし、打ち合いが好きなファンには特に喜んでもらえるファイトになるよ」

──ところで1月に佐藤将光選手を破ってから、11時カ月のインターバルが空きました。

「サトーは僕が予想してより、ずっと強かったよ。打撃も良いし、グラウンドも強い。2Rまでにイーブンだったから、3Rは何か違う戦いをしないといけないって思ったんだ」

──佐藤選手の引き出しの多さとともに、ファブリシオがただのムエタイファイターでないことを世に示す試合になりましたね。

「サトーと戦うまで多くの人が僕のことを知らなかったはずだ。でも、僕は寝技の展開になることを恐れていない。グラップリングだって平気だ。自分の力は分かっているし、寝技でサトーを封じ込める自信もあったよ。確かに彼はカニばさみからヒールフックというような動きで僕を混乱させようとしたけど、焦ることなく対処できた。

ただサトーのスタンドでの動きには驚かされた。同様に彼も僕のグラウンドには驚いたに違いない。もし再戦の機会があるなら、立ち技をアジャストしてグラウンドゲーム同様に彼をリードできるよう戦いたい」

──ONEバンタム級で3連勝中だった佐藤選手を破り、頭角を現したファブリシオですが次の試合まで、ここまで時間を要することになると思っていましたか。

「どうだろうね。実はあの試合のあと、プーケットからブラジルに戻ったんだ」

──そうだったのですか!!

「コロナの影響でプーケットのタイガームエタイでは練習仲間の多くがいなくなり、サトーに勝った後も問題は解決しなかった。いよいよ練習相手がいなくなってしまったんだ」

──そして母国に戻ったと。

「そうなんだよ。今はノヴァウニオンで練習しているよ」

──何と!! 名門中の名門ではないですか。

「5月にブラジルに帰国し、ノヴァウニオンで練習を始めたのは7月からだよ。ONEの方もCOVID19の影響を受けて大会がキャンセルされたりして、僕もなかなか声が掛からなかった。ただ今回の試合に向けてノヴァウニオンでフルキャンプを行ってきた。

ノヴァウニオンは最高だよ。皆がポルトガル語を話すしね(笑)。色々なタイプのファイターが揃っていて、特にグラップリングの能力が高い。ジョゼ・アルドとも練習してきたし、本当に良いキャンプだった。過去最高といって間違いないよ」

──しかし、タイにいる時と比べてシンガポールへの長旅は苦痛ですね。

「これまでタイとブラジルの行き来で経験済みだから。それよりもノヴァウニオンという素晴らしい環境で練習できる方が、メリットがあるよ。何よりONEのバンタム級は65.8キロだから、減量の心配もない。飛行機のなかでも食事を摂ることができるはずだ。だからロングフライトの影響はそれほどないだろうし、凄く試合が楽しみだよ。

ONEの計量方法だと最後の週までしっかりとスパーリングをして準備ができる。体も精神もストレスがないから、より良いパフォーマンスを試合で見せることができると期待しているんだ。以前は1カ月前から減量に入り、体重管理に意識がいっていた。対して今はリラックスして、どう戦うかというマインドでいられるからね」

──なるほどぉ。ではリー・カイウェンの印象を教えてください。

「ノックアウト・アーチストだよ。パンチ力があって、常に少しでも早く対戦相手をKOしようとしている。ただ僕から言わせると、とても無駄が多い。力を使い過ぎているし、相手を倒してからのグラップリングの技術に見るべきものはない。僕の圧力を前にああいうファイトができるとは思わないよ。

仮にあんな風に攻めてきたら、すぐに出鼻をくじいてやる。リー・カイウェンにどんなバックグラウンドがあるのか知らないけど、過去数試合の映像を見るとラッシュし過ぎだ。あとフェザー級でタイガームエタイのチームメイトだったエミリオ・ウルティアをKOしているけど、そのエミリオが僕に色々とアドバイスしてくれた。エミリオとはイーブンの試合内容だったから、リー・カイウェンが何をしようとしているのか、彼の実像がよく分かるファイトだったよ」

──ところでONEバンタム級はブラジリアン・ドミネーションという状況です。延期されたビビアーノ・フェルナンデス✖ジョン・リネケルの一戦の行方を占ってもられないでしょうか。

「いやぁ、難しいよ。ビビアーノの柔術の世界王者で、素晴らしいグラップラーだ。だけどリネケルをテイクダウンできるとは思わない。どちらかをピックするとすれば、ジョン・リネケルだね」

──つまりファブリシオの次のターゲットはリネケルになるわけですね。

「そうだね。実はサトーと戦う前にリネケルには戦おうと呼びかけたんだ。リアクションはなかったけど(笑)」

──世界への挑戦権を得るためにリー・カイウェン戦では、どのような試合をしないといけないと思っていますか。

「KOして、レベルの違いを見せること──かな」

──ファブリシオ、今日はありがとうございました。最後に一足早く、ファブリシオの潜在能力の高さに気付いている日本のファンに一言お願いします。

「日本のファンが僕のことを応援してくれるようになると、こんな喜びはないよ。サトーとの試合では、皆が僕をサポートすることはできなかったはずだし。でもリー・カイウェン戦では、僕を応援してほしい」

■視聴方法(予定)
12月17日(金・日本時間)
午後8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Super App

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
カイラット・アクメトフ(カザフスタン)

<バンタム級 (※65.8キロ)/3分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
クォン・ウォンイル(韓国)

<95キロ契約/5分3R>
ヴィタリー・ビグダシュ(ロシア)
ファン・ロン(中国)

<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
ムラッド・ラマザノフ(ロシア)

<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
ユーサップ・サーデュラエフ(ロシア)

<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
ジャンロ・サンジャオ(フィリピン)
ポール・ルミヒ(インドネシア)

<キック・ライト級/3分3R>
ムスタファ・ハイダ(イタリア)
アリアン・サディコビッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)
リー・カイウェン(中国)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
ジョセフ・ラシリ(イタリア)
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)

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MMA UFC   ジョゼ・アルド ロブ・フォント

ロブ・フォント「ジョゼ・アルドには脱帽だ」「間違いなく強くなって戻って来る」


 『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』でジョゼ・アルドに判定負けしたロブ・フォントが以下のコメント。

「彼のクリーンショットは見えなかったし、3発目、4発目は目が腫れて見えなかった。しかし、彼はレジェンドだ。彼はタフだ。勝てると思っていたが、俺の日ではなかった。彼には脱帽だ」

「戻って来るよ。この試合が俺を強くするという事実を知っている。このスポーツのレジェンドの一人と5ラウンド戦ったばかりだし、間違いなくこの戦いでもっと強くなるよ」
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MMA ONE UFC   ジョゼ・アルド ロブ・フォント

ジョゼ・アルド「T.J.ディラショーと戦いたい」「バンタム級でもチャンピオンになりたい」


 『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』でロブ・フォントに判定勝ちしたジョゼ・アルドが以下のコメント。

「もちろん、タイトルに挑戦したいが、それがどうなるかはわからない。T.J.ディラショーがすぐそこにいるから、彼と戦いたい。次の対戦相手としてはベストだろう」

「みんな俺が(バンタム級では)3ラウンドしかできないと思っていたが、5ラウンドできることを証明したし、この階級でもチャンピオンになりたいし、今もそのために頑張っている。コンプリートMMAファイターになろうとずっと言ってきた。だからスタンドでもグラウンドでも戦う。これがみんなが見ているニュー・アルドだ」
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MMA UFC   ジョゼ・アルド ロブ・フォント

『UFC on ESPN 31』ジョゼ・アルド vs. ロブ・フォントを見たファイター・関係者の反応

【ジョゼ・アルド】Round 5 UFC Ultimate Collector Series 8 Action Figure / Jose Aldo


Twitter reacts to Jose Aldo's brilliant win over Rob Font at UFC on ESPN 31(MMAJunkie)

 『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』ジョゼ・アルド vs. ロブ・フォントを見たファイター・関係者のツイッターでの反応。続きを読む・・・
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MMA UFC   その他 ジョゼ・アルド ロブ・フォント

『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』メディカルサスペンション


 『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』メディカルサスペンション。

・ジョゼ・アルドが右眼窩底骨折の疑いにより医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ロブ・フォントが左眼窩底及び鼻骨骨折の疑いにより医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ジャマール・ヒルが左肘のレントゲン検査をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ジミー・クルートが左眼窩底骨折の疑いにより医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ブレンダン・アーレンが左手のレントゲン検査とMRI検査をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ドゥスコ・トドロヴィッチが左足と左足首のレントゲン検査とMRI検査をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・アロンゾ・メニフィールドが左膝のMRI検査をクリアするまで最大180日間の出場停止。

 その他の選手は60日間以内でした。続きを読む・・・
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MMA TJ・ディラショー UFC UFC ESPN31   ジョゼ・アルド ボクシング ロブ・フォント

【UFC ESPN31】打、組み、寝技でフォントを圧倒。完勝のジョゼ・アルド、「シン・ジョゼ・アルドだよ」

<バンタム級/5分5R>
ジョセ・アルド(ブラジル)
Def.3-0:50-45.50-45.49-46
ロブ・フォント(米国)

サウスポーの構えから左ストレートを伸ばし、オーソに戻して右アッパーを繰り出すフォントが右を当てる。ジャブ、ストレート、右オーバーハンドと構えを変えながらパンチを放つフォントは、ミドルを蹴ったアルドに組んでテイクダウンへ。バックに回ると、正面に回ってリフト。耐えるアルドのバックを再び取る。

ボクシングでなくレスリングで攻めるという意外なスタートを切ったフォントが、左ジャブから右ストレートを打ちこむ。アルドが左フック、右オーバーハンドと勢いに飲み込まれたように打撃戦に付き合う。そのなかで組みを切られたアルドが、右ボディから左ストレートを打たれる。ステップインしながらアッパーを空振りしたフォントが、近い距離でエルボーを繰り出す。

引き続き構えを目まぐるしく変えるフォントに対し、アルドは左フックをカウンターを当てる。さらにアルドの左ボディフックを受けたフォントの構えが小さくなる。その後は体を伸ばして左右のパンチを見せており、ダメージは感じられないフォントだが、ワンツーの右を被弾して続くアッパーを避けるように倒れこむ。組みを切りながらパウンドの追撃を入れたアルドが、逆転で初回を取った。

2R、ローを蹴るフォントがジャブから右を伸ばす。ジャブから右と初回最後の場面を打ち消すかのように積極的に攻めるフォントに対し、アルドも落ち着いてジャブを返す。ジャブに右クロスを入れたアルドは、再び力強いワンツーを打っていく。フォントは萎縮したか動きが小さく、またワンツーを被弾して下がる。すぐにジャブ、ボディアッパーを入れるフォントに対し、アルドがパワーの違いを見せるかのような右、ジャブを繰り出す。

フォントは数で優り、一発のインパクトでアルドが逆転という流れのなかで左ミドルを狙う。フォントがカーフを蹴り、下への蹴りを見せないアルドがジャブにヒザを合わせ、右ストレートを打っていく。右オーバーハンドから組みにいったフォントは切られて右を当てる。直後にボディフックを決めたアルド、ホーン後は疲れを伺わせたが、引き続き凄味のある攻撃を見せたラウンドだった。

3R、強烈なローを蹴ったアルドは、この回になってローを多用する。そこにアッパーを打っていくフォントだが、ジャブに右ローを合わされる。踏み込まない限り、ジャブの距離では足を蹴られるフォントは右に回るようになり、ダブルレッグを切られて下になる。マウント狙いのアルドは、ハーフで抑え肩固めを狙う。半身になったフォントからパスを決めたアルドは、バタフライ→クローズドガードに戻されも、腕十字を察知し腰を引く。

フォントは下からエルボーも、スクランブルには持ち込めない。ハーフで抑え、足を戻されると立ち上がったアルドに続き、フォントもスタンドに戻る。右アッパーを入れたフォントだが、当たりは浅い。とフォントが右ボディを殴り、エルボーにつなげる。さらにワンツーを放ったフォントだが、右ローでバランスを崩し尻もちをつかされる。一旦はサウスポーに構えたフォントは、オーソに戻して前蹴りや右スレートを見せるが、前足を蹴られてラウンド終了を迎えた。

4R、ここまで3R、もしくは2つのラウンドをとっていると思われるアルドは、ワンツーで右を打ち込む。下がったフォントにヒザ蹴りを極め、ダウンを奪ったアルドがサイドで抑えエルボーを打ち下ろす。クルスフィックス狙いから肩固めに移行しようとしたアルドに対し、フォントがヒジを差し入れて防ぐ。鼻の頭のカットを気にするフォントはハーフに戻すも、枕で圧を掛けられ3/4マウントまで攻め立てられる。必死に足を戻したフォントは左腕をしぼっていくが、これは極まることはない。またもパスを決めたアルドは、サイドに拘らずガードに戻されてもトップキープを続ける。フォントは下から、ガツンという音がするエルボーを打っていく。肩を押してエビのフォントを潰し、マウント狙いからハーフと安定したコントロールを続けるアルドは、4Rを勝利に近づく5分とした。

最終回、振りが大きくなったパンチで前に出るフォントに対し、一旦は足を使ったアルドは真正面に立って右を打ち返す。フォントは右フック、左から右エルボーを入れる。ここでクリンチを選択したフォントはケージにアルドを押し込むも、テイクダウンを奪えずエルボーを入れて離れる。アルドは前に出て左ジャブ、フォントはここも組んでケージに押し込む。

打撃戦での逆転を諦めたようなフォントは、ケージへ押し込む展開をを続ける。離れ際にアッパーを入れたフォントだが、アルドは右を当て後方に下がったフォントの腹を殴り、ワンツーをヒットさせる。しゃがんで亀になったフォントは、前転して逃げようとするが、。アルドはついていって、半身のフォントからマウントを取る。上を向かず、背も見せないフォントだったが、最後の1分を切るとついに背中を預け、アルドがボディトライアングルで捕えてパームトゥパームで絞める。

手首を掴み、ロールして必至に逃げたフォントだが、アルドが打、組み、寝技と全ての局面でフォントを上回り──気力・体力ともに衰えていないことを証明。3-0の判定勝ちを手にした。

「この階級でチャンピオンを目指しいるから3Rでなく、5Rで戦えることを証明する練習をしてきた。ロブ・フォントはタフな相手で、リスペクトしている。でも誰も僕を止めることはできない。今回だけでなくチャンピオンになるために、練習し続ける。立っても寝ても戦える。コンプリートMMAファイターであるためにトレーニングしている。自分のデキること全てやる。シン・ジョゼ・アルドだよ。次? タイトル戦線がどうなるか分からないけど、TJ・ディラショーさえよければ彼と戦いたい。ベストパフォーマンスを見せるよ」とジョゼ・アルドは話した。

一方はロブ・フォントは「幾つか見えないところから、力のあるパンチを被弾した。痛いパンチで、目が腫れてしまった。彼はレジェンド、タフだった(苦笑)。やろうとしたことができなかった。ジョゼ・アルドの夜だ。フーッ、強くなって戻って来る。このスポーツのレジェンドと5R戦ったことで、自分を成長させる」とコメントした。


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BELLATOR MMA UFC UFC ESPN31   ウィリアム・ナイト キック クレイ・グイダ ザルガス・ズマグロフ ジェレマイア・ウェルス ジョゼ・アルド セルジオ・ペティス ペドロ・ムニョス ボクシング マネル・ケイプ マルロン・ヴェラ マーク・マドセン ラファエル・フィジエフ ロブ・フォント ヴィンス・モラレス 堀口恭司

【UFC ESPN31】計量終了 もはや怖いモノ見たさのフォント✖アルド。目に焼き付けたいグイダ✖レオ

【写真】この計量台での表情……ジョゼ・アルドは大丈夫なのか(C)Zuffa/UFC

3日(金・現地時間)、4日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN31「Font vs Aldo」の計量が行われた。

メインで対戦するロブ・フォントとジョゼ・アルドは前者が134ポンド、後者が136ポンドでパスしている。とはいってもフォントがラッシュガードを着て余裕で計量を終えたのに対し、アルドは頬がこけ、目が窪んでおり厳しい減量だったことを伺える。

ここからリカバリーするのがアルド流とはいえ、元UFC世界フェザー級王者も既に35歳。このダイエット&リカバリーがアドバンテージなのか疑問に思われる──ほどのギリギリに見える体躯だった。


それでなくとも今回のフォント戦は、アルドにとって分が悪い一戦として見られている。

マルロン・ヴェラ、ペドロ・ムニョスという群雄割拠のバンタム級戦線における曲者クラスを連破しているアルドだが、フォントは今回の計量当日に堀口恭司をKOしBellator世界バンタム級王座の防衛に成功したセルジオ・ペティスを敵地ミルウォーキーで破って以来、リッキー・シモン、マルロン・モラレス、コディ・ガーブラントと4連勝中で、試合内容も完勝といって良い。

フォントの強さはズバリ、ボクシングに尽きる。しかもMMAグローブに合った──振り抜くより、止める系のパンチで対戦相手に確実にダメージを蓄積させ、精神的にも削ってきた。

オーソ同士でジャブを叩くことなく、右ストレートをパーリングしてジャブを次々と打ち込む。この真っ直ぐと、外から入る右フックの打ち出しが同じで、対戦相手がストレートを予測していると横からグローブごと持っていかれそうな拳が飛んでくることになる。

削った相手の心を折るのが、右アッパーだ。プレッシャーを掛けておいて、追い込まれた相手の踏み込みを待ち受けるように放たれる右アッパーがクリーンに決まれば、KO云々以上に試合をフォントが支配している証だ。

そんなフォントに対し、アルドの勝機はやはりローキックか。ジャブや右ストレートにしても、左足はしっかりと前方に置くフォントだけに、ここを蹴られると持ち味である体重移動に影響が出ることは間違いないだろう。

とはいえ、アルドのローの距離はフォントのジャブの距離でもあり、両者にとって命綱の攻撃も下がって打てる分フォントに分がありそうだ。

前述したペティスが、過去最強の相手のいの一番名前を挙げたフォントですら、ランク4位──恐るべきUFCバンタム級の頂きを目指し、アルドを相手にどのような戦いを見せるのか。堀口のKO負けを引きづったままでは、怖いモノ見たさと表現してもおかしくない一戦だ。

コメインのライト級のラファエル・フィジエフとブラッド・リデルも見逃せないマッチアップだ。

共に戦績は10勝1敗、トップ15入りという第一の壁を崩した彼らが、第二の壁トップ10越えを果たすための試金石となる潰し合いといえる。

同じライト級でも、もはや望郷の念を持って試合を眺めたくなるのがクレイ・グイダとレオ・サントスという大人の顔合わせだ。フェイスオフを終えて、何とも言えない笑みを浮かべた2人。

グイダは前回マーク・マドセンに、レオはグラント・ドーソンに敗れている。デビューから18年、39歳のグイダとMMAキャリアが20年を越え、41歳となったレオ──人生の半分でMMAを戦ってきた両者が拳を合わせる。目にその雄姿を焼き付けたい、そんな対戦だ。

飛躍のためのステッピングボード=ザルガス・ズマグロフ戦に向け、余裕の笑みを浮かべたマネル・ケイプは額をぶつける勢いでフェイスオフを行った。

■視聴方法(予定)
12月4日(日・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS

■ UFC EPSN31計量結果

<フェザー級/5分5R>
ロブ・フォント: 134ポンド(60.78キロ)
ジョセ・アルド: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
ラファエル・フィジエフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ブラッド・リデル: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グィダ: 155ポンド(70.31キロ)
レオナルド・サントス: 156ポンド(70.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジミー・クルート: 205.5ポンド(93.21キロ)
ジャマール・ヒル: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン: 185.5ポンド(84.14キロ)
クリス・カーティス: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バルベレナ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ダリアン・ウィークス: 170ポンド(77.11キロ)

<ミドル級/5分3R>
マキ・ピトロ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ドゥスコ・トドロビッチ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ: 170ポンド(77.11キロ)
ジェレマイア・ウェルス: 170.5ポンド(77.34キロ)

<フライ級/5分3R>
ザルガス・ズマグロフ: 125.5ポンド(56.92キロ)
マネル・ケイプ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
マロリー・マーチン: 115ポンド(52.16キロ)
シャイアン・ヴリスマス: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド: 205.5ポンド(93.21キロ)
ウィリアム・ナイト: 206ポンド(93.44キロ)

<ライト級/5分3R>
クラウジオ・プエレス: 155ポンド(70.31キロ)
クリス・グラッツマーカー: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・モロノ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ミッキー・ガル: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
ルイス・スモルカ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ヴィンス・モラレス: 135.5ポンド(61.46キロ)

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BELLATOR ONE UFC ウィリアム・ナイト クレイ・グイダ ジョゼ・アルド ピョートル・ヤン ペドロ・ムニョス マネル・ケイプ マルロン・モラエス マルロン・ヴェラ ラファエル・フィジエフ ロブ・フォント ヴィンス・モラレス

UFC on ESPN31:オッズ/予想と展望

ロブ・フォント 1.71
ジョゼ・アルド 2.20
ブラッド・リデル 1.93
ラファエル・フィジエフ 1.89
クレイ・グイダ 2.58
レオナルド・サントス 1.56
ジム・クルート 1.63
ジャマール・ヒル 2.40
ブレンダ・アレン 1.29
クリス・カーティス 3.85
ブライアン・バーバリー1.80
ダリアン・ウィークス 2.05
マキ・ピトーロ 2.35
ドゥスコ・トドロヴィッチ 1.65
マネル・ケイプ 1.38
ジャルガス・ジュマグロフ 3.20
ジェイク・マシューズ 1.60
ジュレマイア・ウェルズ 2.47
シャイアン・ベイズ 1.56
マロリー・マーティン 2.58
アロンゾ・メニフィールド 1.71
ウィリアム・ナイト 2.20
クラウディオ・プエレス 1.91
クリス・グレッツェマーカー 1.91
ジャレッド・バンデラ 2.70
アザマト・ムルザカノフ 1.50
アレックス・モロノ 1.44
ミッキー・ガル 2.85
ルイス・スモルカ 1.68
ヴィンス・モラレス 2.27

メインはバンタム級戦。ロブ・フォントは前日に防衛戦を行うBellatorバンタム級王者セルジオ・ペティスを最後に破った選手だが、試合が決まったのはUFCの方が先なので、わざわざぶつけたわけではなさそう。2014年UFCデビューだが、7年で12試合と試合数は多くない。ペティスや元WSOF王者マルロン・モラエス、元王者のコーディ・ガーブラントにいずれも打撃で勝負して勝利。ムニョスには打撃で推していたもののギロチンで一本負け。アスンサオにはテイクダウンを混ぜられての完敗。しかし、その後の試合ではテイクダウンを奪われてもすぐに立ち上がれるようになり、戦績も上向いてきた。

アルドはピョートル・ヤンとのバンタム級王座決定戦でKO負けし完敗。その後2戦はマルロン・ヴェラとペドロ・ムニョスという強豪(だがタイトル戦線に絡むレベルではない)相手に連勝。いずれも最終的には差を見せたが、年齢や階級変更の影響か、打撃で圧倒はしてもフィニッシュはできていない。WEC時代から数えると、もう12年もタイトル戦線で戦っているアルド。年齢はアルドが1歳上なだけだが、蓄積したダメージは確実に上。

打撃勝負になればフォントのペースか。フォント判定勝ち。

プレリムではマネル・ケイプがUFC4戦目を行う。UFCデビューから2連敗後、前回はオデー・オズボーン相手に1R飛び膝でKO勝ちしたが、体重オーバーしたこともあってか、ここで負けて1勝3敗となったらリリースもあり得るか…と思ったものの、試合前に早くも契約更新が決まった模様。

今回は相手も1勝2敗だが、2連敗中はいいところがなく、前回は0勝3敗の相手にスタンディングギロチンで勝利し生き残った。しかし打撃でプレッシャーをかけられると引いてしまい攻められ続けてしまうという欠点がある。

ケイプはリリースの心配がないだけに、思い切った攻めでの快勝を期待したい。

第1試合開始は5日朝9時から。プレリムは、開始時間の変更がなければ、3時間で9試合も詰め込まれている。速報します。

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ブラッド・リデル vs. ハファエル・フィジエフ、クレイ・グイダ vs. レオ・サントス等『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』の対戦カードを紹介

12.4『UFC Fight Night』のメインイベントはロブ・フォント vs. ジョゼ・アルド(2021年09月28日)

 こちらの続報。

 12月4日にラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』で行われるその他の試合を紹介します。


UFC adds Rafael Fiziev vs. Brad Riddell for Dec. 4 Fight Night event(MMAJunkie)

 ブラッド・リデル vs. ハファエル・フィジエフのライト級マッチが行われるとのこと。

 リデルは6月の『UFC 263: Adesanya vs. Vettori 2』でドリュー・ドバーに判定勝ちして以来の試合で現在7連勝中(UFC戦績4勝0敗)。フィジエフは8月の『UFC 265: Lewis vs. Gane』でボビー・グリーンに判定勝ちして以来の試合で現在4連勝中。


Clay Guida vs. Leonardo Santos added to UFC on ESPN 31 on Dec. 4(MMAJunkie)

 クレイ・グイダ vs. レオ・サントスのライト級マッチが行われるとのこと。

 グイダは8月の『UFC on ESPN 29: Cannonier vs. Gastelum』でマーク・マドセンに判定負けして以来の試合。サントスは3月の『UFC on ESPN 21: Brunson vs. Holland』でグラント・ドーソンに3R KO負けして以来の試合。『UFC Fight Night 193: Santos vs. Walker』でアレクサンダー・ヘルナンデスと対戦予定でしたが負傷欠場していました。


Jimmy Crute vs. Jamahal Hill targeted for UFC event on December 4(MMAFighting)

 ジミー・クルート vs. ジャマール・ヒルのライトヘビー級マッチが行われるとのこと。

 クルートは4月の『UFC 261: Usman vs. Masvidal 2』でアンソニー・スミスに1R TKO負けして以来の試合。ヒルは6月の『UFC 263: Adesanya vs. Vettori 2』でポール・クレイグに1R TKO負けして以来の試合。

 両者は『UFC Fight Night 193: Santos vs. Walker』で対戦予定でしたが今大会に延期されています。


With Brad Tavares out, Roman Dolidze steps in to face Brendan Allen at UFC on ESPN 31(MMAJunkie)

With Roman Dolidze out, Chris Curtis steps in to face Brendan Allen at UFC on ESPN 31(MMAJunkie)

 ブレンダン・アーレン vs. クリス・カーティスのミドル級マッチが行われるとのこと。元々アーレンはブラッド・タヴァレスと対戦予定でしたがタヴァレスが欠場、代わりにロマン・ドリゼがアーレンと対戦することになりましたがドリゼも欠場したことからカーティスは代打の代打になります。

 アーレンは7月の『UFC on ESPN 27: Sandhagen vs. Dillashaw』でプナヘレ・ソリアーノに判定勝ちして以来の試合で現在2連勝中。カーティスは11月の『UFC 268: Usman vs. Covington 2』で行われたUFCデビュー戦でフィル・ホーズに1R TKO勝ちして以来の試合。


Bryan Barberena draws late replacement Darian Weeks at UFC on ESPN 31(MMAJunkie)

Darian Weeks(Sherdog)

 ブライアン・バルベリーナ vs. ダリアン・ウィークスのウェルター級マッチが行われるとのこと。バルベリーナは当初マット・ブラウンと対戦予定でしたがブラウンに新型コロナウイルスの陽性反応が出たことから欠場、代わりにウィークスが対戦します。

 バルベリーナは7月の『UFC on ESPN 28: Hall vs. Strickland』でジェイソン・ウィットに判定負けして以来の試合。ウィークスは現在28歳のアメリカ人でMMA戦績5勝0敗。今回がUFCデビュー戦。続きを読む・・・
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Bu et Sports de combat GLORY K-1 LFA MMA UFC アレックス・ポアタン・ペレイラ アンドレアス・メケイリディス イスラエル・アデサニャ キック ギガ・チカゼ ジョゼ・アルド ボクシング 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的観点で見るMMA。ポアタン✖メケイリディス「二段跳びヒザは当たる」

【写真】右から左の跳び二段ヒザ蹴り、見事なKO勝ちを収めたペレイラ (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たアレックス・ポアタン・ペレイラ✖アンドレアス・メケイリディスとは?!


──アレックス・ポアタン・ペレイラ✖アンドレアス・メケイリディス。ペレイラはGLORYで世界ライトヘビー級とミドル級の2階級を制した正真正銘、世界の頂点に立ったキックボクサーからMMAへ転向を果たした選手です。キックの道を究めた人にとって、MMAはなかなか難しいと思うのですが、この試合を見てその辺りを武術的に探っていただきたいと思います。

「GLORYの重量級で世界チャンピオンということは、本当に世界のトップですね。MMAはいつからやっていますか?」

──もともとは2015年や2016年に3試合戦い、2勝1敗でした。その後はキックに専念して、イスラエル・アデサニャにも勝っています。GLORYの了解を得て、世界王者でありながら昨年11月にLFAでMMAを戦い、今年の3月にライトヘビー級王座を失いました。そしてUFCにデビューしています。

「ペレイラのキック時代の映像を見たことがないので、なんとも言えないのですが、立ち技格闘家は倒す……効かすタイプとマネージメントするタイプに分かれます。魔裟斗選手とか、RENA選手はマネージメントタイプです。ムエタイも5Rを通して戦うマネージャーで、古くはK-1だとピーター・アーツがマネージャーでした。アーネスト・ホースとはどっちでも戦えます」

──さすがミスター・パーフェクトです。

「ハイ。そしてミルコ・クロコップはマネージメントが下手でした。だからMMAにミルコを送り込んだ石井館長は素晴らしいです。当時、MMAの打撃系の選手のなかで、立ち技競技で成功していたのは……モーリス・スミスを例外にいなかったです。

まぁ15年や20年も前の話ですし、今ではMMAの情報が氾濫していて、技術体系も整っているので無防備にMMAを戦うことはないですから、ギガ・チカゼのような選手もいますよね。しかし、ペレイラに関してはブラジルですし、ブラジルのキックがテクニカルだとか、強いというイメージはなかったですね。

いずれにせよ、ペレイラは試合開始早々から先を取っていました。メケイリディスは物凄くペレイラの蹴りをビビっていたからです。重心も後ろに下がってしまって。もうMMAというより、異種格闘技戦になっていました」

──メケイリディスは組んで倒して勝つ、それしかなかったと思います。

「ところがメケイリディスは、1Rはテイクダウンからバックコントロールして終えたのに、2Rになるとキックボクシングを始めてしまうんです。なぜ、1Rと同じようにしないのか。初回に組んでコントロールして、疲れてしまったんでしょうね。それでガムシャラにテイクダウンに行けなくなり、タイミングを見てなんて思い……キックをした。

しかし……なぜ、相手の嫌なことをしないのか。MMAだからって、キックの世界王者に対して打撃をする必要はないです。MMAの前に、まずは闘争であれ。つまり、相手の嫌がることをするわけですよ。そこをちょっと見落としているんじゃないかなって感じます。メケイリディスは打撃が苦手だから論外ですけど、自分の得意技で勝負するといっても相手が平気だったら、そこで勝負して勝つ確率は上がるのかということです。

ペレイラからすると、メケイリディスが組んでも背中をつけずにバックを譲る形で凌いだ。そして、2Rにチャンスが到来して倒しきった。大したものです。フィニッシュは二段跳びヒザ蹴りでしたが、普通のヒザ蹴りと違い時間差攻撃になるので、とても受けづらいです」

──WEC時代のジョゼ・アルドのカブ・スワンソン戦が思い出されます。あの時、ジョゼ・アルドは左から右と両方を当ててKOしました。

「二段蹴りは本当にMMA向きのヒザ蹴りです。でも、それは決して最初の足がフェイントになって、後ろが当たるということではないんです」

──そうなのですかっ!!

「ハイ。左で誘って右で蹴るということではなくて、両足で蹴ることができる。まさにジョゼ・アルドが決めたモノですね。左足で蹴るとなると、右足を軸にして左で蹴ります。ということは、右足は居着いてしまっているんです」

──なるほどぉ!!

「それが左、右と蹴ると両足で蹴ることになるので、居着いていない。つまり体の連動が止まらないんです。空手には夫婦手という原理原則がありますが、そこと同じです。特にMMAにおいては、遠間から蹴るイメージがありますが、短い距離でも十分に使えます。左足で蹴っても、右足が居着いていたら──そこに残っていて、キャッチされ倒されやすいです」

──一見、両足だと空中で姿勢を変えることができず危なそうなのですが、違うのですね。

「二段のヒザ蹴りをしている選手のことは、実はキャッチできないです。そして、不思議なことに二段蹴りは距離が合いやすい。軸足を作って片足で蹴る場合は距離が合わないと、パンチを合わされたり、組み倒されたりします。絶対とは言えないですが、ほぼほぼ二段蹴りは相手が反応します。つまり受けに回っているので、距離が合うんです。

なぜか……それは明確には分からないです。ただし、二段蹴りの先を取ることが大変なんだとは思います。二段蹴りが始まった時点で、先を取られています。1本目を抑えていないと、先は取れない。これが左ミドルであれば初動、起こりが分かりますよね。

ただし二段蹴りの1本目は、なかなか先が取れない。そういう意味では時間差攻撃としても二段蹴りは有効で、跳ばなくてもレパートリーにしておきたい技です。当たらなくても、反撃を食らう可能性は一つのヒザ蹴りよりも少ないですから」

──いやぁ、興味深いです。

「攻撃には内面の攻撃と外面の攻撃があります。例えばこの試合でも、ペレイラは蹴りを出していないけど、蹴りを出している。メケイリディスは出ていない蹴りに反応していまいた。それは無防備と同じことなんです。もう受けに回っているので、ペレイラからすれば何でもできます。

だからペレイラがUFCという途轍もない世界で今後も活躍できるのかといえば、今回はあまり見せなかったパンチがどうなのか……ですね。キックボクサーがボクシンググローブで培ってきたパンチを、MMAグローブの攻防にアジャストするのは時間が掛かる場合があります。MMAグローブは既に近いので。それをペレイラが、いかに埋めてくるのか。

加えてペレイラが組みに対応しても、それは対応した時点で相手が先をとっていることになるので、自分の戦いをするには組ませないことです。MMAの選手は、現時点では蹴りにまだハマりやすいですし、これからペレイラがどうなるのか。打撃でなく、組みに対するストライカーの戦い方をどうモノにするのか。そこは見ものです」

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