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BELLATOR Bellator276 MMA MMAPLANET o   アダム・ボリッチ キーラ・バタラ ジョニー・エブレン ジョン・ソルター ディアナ・アフサラゴワ ボクシング

『Bellator 276: Borics vs. Burnell』試合結果


MAIN CARD (Showtime, 9 p.m. ET)

・Adam Borics def. Mads Burnell via unanimous decision (49-46, 50-45, 49-46)
・Phil Davis def. Julius Anglickas via unanimous decision (30-27, 30-27, 30-27)
・Johnny Eblen def. John Salter via unanimous decision (30-27, 30-27, 30-27)
・Gadzhi Rabadanov def. Jay Jay Wilson via unanimous decision (30-27, 29-28, 29-28)

PRELIMINARY CARD (MMA Junkie, 6 p.m. ET)

・Alex Polizzi def. Jose Augusto via submission (rear-naked choke) – Round 3, 0:49
・Romero Cotton def. Freddy Sandoval via TKO (ground-and-pound) – Round 1, 1:39
・Diana Avsaragova def. Kyra Batara via unanimous decision (30-27, 30-27, 30-27)
・Cody Law def. James Adcock via knockout (punches) – Round 1, 1:17
・Roman Faraldo def. Kelvin Rayford via TKO (punches) – Round 1, 0:44
・Jordan Howard def. Trevor Ward via TKO (ground-and-pound) – Round 2, 3:24


【Bellator276】猛牛=キーラ・バタラ×闘牛士=ディアナ・アフサラゴワは、闘牛士が刺しまくりの完勝(MMAPLANET)

【Bellator276】ウィルソンのアクションを右カーフで止めたラバダノフ、2R以降はTDできっちり抑える(MMAPLANET)

【Bellator276】ブーネルは左ボディを生かせず。アウトボクシング&TDで捌き続けたボリッチが判定勝ち(MMAPLANET)

 3月12日にミズーリ州セントルイスのザ・ファミリー・アリーナで開催された『Bellator 276: Borics vs. Burnell』の試合結果。メインイベントはアダム・ボリッチがマッズ・バーネルに判定勝ち。セミファイナルはフィル・デイビスがジュリアス・アングリッカスに判定勝ち。ジョニー・エブレンはジョン・ソルターに判定勝ちしています。続きを読む・・・
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BELLATOR Bellator276 MMA MMAPLANET o アダム・ボリッチ キック ボクシング マス・ブーネル

【Bellator276】ブーネルは左ボディを生かせず。アウトボクシング&TDで捌き続けたボリッチが判定勝ち

<フェザー級/5分5R>
アダム・ボリッチ(ハンガリー)
Def.3-0:50-45.49-46.49-46.
マス・ブーネル(デンマーク)

ブーネルが右ロー、ボリッチは左ジャブを突く。ボリッチは下がりながら右カーフを当て、さらに右飛びヒザを繰り出した。ブーネルはこれをキャッチするも組み付くことはできず。ボリッチの右カーフをもらうブーネルは、細かいパンチを出しながらダブルレッグで組みついた。ケージに押し込まれながら離れたボリッチは右ヒジ、さらにパンチを当てながら右飛びヒザを見せる。中に入ってくるブーネルに左右からパンチを散らしながら、右カーフ。ブーネルの足が流れ始めた。

ブーネルは潜りこんで左ボディを突き刺すも、ボリッチのパンチは止まらない。組みついたブーネルがボリッチをケージに押し込む。しかしボリッチはオーバーフックでディフェンスして離れた。左右ボディを当て、さらに左右フックをボリッチの顔面に叩き込むボリッチ。ブーネルは右ヒジからヒザ、そして右カーフキックで攻め立てる。ボリッチの首相撲から離れたブーネルは、前に出て左右フックを振るう。ボリッチは右カーフキック、右前蹴り、右ハイと蹴りを散らすが、ブーネルもクラウチングスタイルから上下にパンチを打ち込んでいった。

2R、ボリッチの前蹴りにパンチを合わせるブーネル。ボリッチは右カーフからストレートで相手を中に入れさせない。左右ストレートから左フックを返すボリッチが首相撲に持ち込むも、ブーネルはボディブローとアッパーを突き上げる。離れるとブーネルも右カーフキック。ブーネルの右カーフに合わせて組みついたボリッチが、足をすくい上げてテイクダウンする。ハーフガードを取るブーネルが立ち上がった。ケージ中央で打ち合う両者、ブーネルがダブルレッグで飛び込むも、ボリッチがかわしてヒジを叩き込んだ。

スタンドではボリッチの首相撲を突き放し、左右ボディから顔面へパンチをつなげるブーネル。ニータップで組みつき、ボリッチをケージに押し込むが、テイクダウンすることはできない。右縦ヒジから右飛びヒザを見せたボリッチは、右カーフキックと左の前蹴り。しかしブーネルの左ボディを食らったボリッチが、体勢を崩し始めた。明らかにボディをガードして下がるボリッチ。ブーネルは距離を詰めていくが、ここで突き放されて尻もちを着いてしまう。そのままボリッチがトップを奪ってラウンドを終えた。

3R、左ジャブを突くボリッチに対して、ブーネルの右カーフが当たる。さらに左フックがボリッチの顔面を捉える。ケージを背にしてパンチを返すボリッチ。しかしブーネルの右カーフが効き始めたか、動きの落ちたボリッチにブーネルの左ボディが突き刺さる。左ヒジを空振りしたボリッチは、首相撲からヒザを突き上げるがキレはない。抱えられながらブーネルがボディブローを返す。ボディを受けたボリッチはサウスポーにスイッチ。オーソドックスに戻したところでブーネルの右クロスがクリーンヒットした。ボリッチは右カーフを返すも、ブーネルが距離を詰め続ける。

ケージ際でボリッチのヒザ蹴りをキャッチしたブーネルだが、無理にテイクダウンには行かない。ボリッチにケージを背負わせて右カーフを蹴り続けるブーネル。右フックからの左ボディがクリーンヒット。ボリッチは左右のローを当てるも、ブーネルの前進が止まらない。上下にパンチを散らすボリッチ、ブーネルはサークリングしながらパンチを顔面に集め、さらにヒザを突き上げる。しかしブーネルが前進してボリッチにケージを背負わせる。ボリッチはケージから離れて右バックスピンキックを見せて相手を離した。

4R、クラウチングスタイルで前に出るブーネル。ボリッチはブーネルの蹴り足を掴むが、そのまま打撃戦を選択する。右バックスピンキックをブーネルのボディに突き刺しボリッチ、ブーネルは相手の攻撃を受けながら前に出るも3Rほどの攻勢はない。ストレートのボリッチと、フックのブーネル。クラウチングスタイルのブーネルのアゴを、ボリッチの下からのヒザが跳ね上げさせる。サークリングしながらボリッチがブーネルの右ストレートに右ローを合わせた。ブーネルも右ショートを当てるも、ブーネルが細かいパンチを使って手数では上回る。

ややボリッチがアウトボクシングでペースを握り始めたか。右ストレートから左フックでブーネルのアゴを跳ね上げる。さらに飛びヒザから右ヒジ。ブーネルは中に潜り込むことができない。ボリッチの左右パンチを受けて、謎のダンスを見せたブーネル。本当に謎だ。ラスト10秒でボリッチがシングルレッグでブーネルに背中を着かせた。

最終回、ブーネルの右目が大きく腫れている。ブーネルの前蹴りを捌いたボリッチが左右上下とパンチを散らす。ブーネルは右ローを効かされたか、足のダンスを見せる。しかしブーネルも右カーフを当てていく。ステップワークでブーネルの前進を捌くボリッチ。ブーネルは前に出るも右ロー以外の攻撃は少ない。距離が近くなるとボリッチが飛びヒザから首相撲に持ち込み、離れる。ここでようやくブーネルが手を出し始めた。左右フックを繰り出すも、ボリッチはブロックで防ぐ。ならばとブーネルはアッパーを突き上げた。

ボリッチにケージを背負わせるも、飛びヒザからの首相撲で距離を取られてしまうブーネル。左フックがボリッチの顔面を捉えるも、ボリッチのクリンチにごまかされる。足を使って左右ストレートで自分の距離を保ち続けるボリッチは、完全に逃げ切り体勢か。ブーネルは右ストレートをクリーンヒットするも、後が続かない。打ち合いに持ち込もうとしたブーネルに対し、ボリッチはダブルレッグから組み付いた。切り返したブーネルはリフトアップを試みるも、離れたボリッチが足を使いながら試合終了のゴングを聞いた。


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AJ・マッキー BELLATOR Bellator276 Cage Warriors MMA MMAPLANET o PFL UFC   アダム・ボリッチ エマニュエル・サンチェス エンリケ・バルゾラ ガジヒ・ラバダノフ ジェイジェイ・ウィルソン ジェレミー・ケネディ ジュリアス・アンリカス ジョニー・エブレン ジョン・ソルター ソウル・ロジャース フィル・デイヴィス ベラトール マス・ブーネル

【Bellator276】計量終了 ベラトールの威信を賭けて。ボリッチはどこまで我儘なヒザ神となれるか

【写真】ブーネルがどうこうでなく、どこまでボリッチを貫けるか(C)BELLATOR

12日(金・現地時間)、ミズーリ州セントルイスのザ・ファミリー・アリーナで開催されるBellator276「Borics vs Burnell」の計量が行われた。

メインはAJ・マッキー時代のフェザー級戦線サバイバルマッチ=アダム・ボリッチ×マス・ブーネルの一戦だ。


UFCで1勝2敗、英国Cage Warriorsで4連勝からベラトールと契約したブーネルは、ここまで3連勝中。同じ欧州勢のソウル・ロジャース、エマニュエル・サンチェスといったフェザー級ワールドGP出場組を連破してのボリッチ戦となった。

対して、ワールドGPではその負け方しかない――というテイクダウンからバック&チョークでダリオン・コールドに敗れ、準々決勝敗退に終わるも、その後は3連勝中のボリッチにとって、今回の一戦はベラトールの生え抜きの威信を賭けた戦いといえる。

直近の試合――昨年4月には、UFCとPFLで実力者ぶりを発揮してきたジェレミー・ケネディを下しており、2試合連続で外敵を迎え撃つこととなった。打撃と組み、寝技が回転し始めると厄介なボーネルとの3連勝対決は、ボリッチにとって同世代のチャンピオンに挑戦するために絶対に落とせない試合だ。

もちろん個人差もあるが、UFCで結果を残してきたわけでなくベラトールを選択したファイターは、バンタム級のエンリケ・バルゾラもそうだが、動きに波ができても気持ちが途切れることが少ない。乱暴な言い方をすると、ここがUFCファイターとベラトール生え抜きファイターから感じられるタフさんの違いとも思える。

とはいえハンガリーから、勤め先の仲間やお客のカンパでフロリダにやってきて運命を切り開いたボリッチが、気持ちでブーネルに遅れを取ることはないだろう。しかし、一瞬でも間が空くとそこをついてくるのがブーネルだ。気を抜くというよりも、迷いが生じた時こそ危ない。ヒザ神がどれだけ我儘なファイトをやりきるか。そこが勝負のカギとなる。

またライト級転向のマオリキッド=ジェイジェイ・ウィルソンは、ガジヒ・ラバダノフというガチな相手が与えられた。

裸の柔道とVT時代&モダン柔術の融合体ジェイジェイが、パンチがテイクダウンの一部と化したコントロール軍団のラバダノフと下にならずに戦うことができるか。

下になれば攻撃でなく、守り。それがVT柔術といっても過言なく――デビュー以来最強の相手に対し、どのようなアプローチでジェイジェイが9連勝を目指すか見ものだ。

■視聴方法(予定)
3月13日(日)
午前8時00分~ U-NEXT

■Bellator276計量結果

<フェザー級/5分5R>
アダム・ボリッチ: 145.8ポンド(66.13キロ)
マス・ブーネル: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイヴィス: 206ポンド(93.44キロ)
ジュリアス・アンリカス: 206ポンド(93.44キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン: 185.8ポンド(84.27キロ)
ジョン・ソルター: 185.8ポンド(84.27キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン: 156ポンド(70.76キロ)
ガジヒ・ラバダノフ: 155.8ポンド(70.66キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アレックス・ポリジ: 204.4ポンド(92.7キロ)
ジョゼ・アウグスト・アゼヴェド: 206ポンド(93.44キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロメロ・コットン: 185.2ポンド(84.0キロ)
フレディ・サンドヴァル: 185.2ポンド(84.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ: 125.8ポンド(57.06キロ)
キーラ・バタラ: 124.6ポンド(56.51キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャムス・アドコック: 145.4ポンド(65.95キロ)
コディ・ロー: 145.6ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ローマン・ファラルド: 171ポンド(77.56キロ)
ケルヴィン・レイフォード: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョーダン・ハワード: 135.8ポンド(61.59キロ)
トレヴァー・ワード: 136ポンド(61.69キロ

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AJ・マッキー BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET RIZIN Special UFC   アダム・ボリッチ エンリケ・バルゾラ ダリオン・コールドウェル ベラトール 柏木信吾

【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:1月:バルゾラ✖コールドウェル「逆転のラティーノ!! 自滅の…」

【写真】ポイントではリードしていたコールドウェルは、3Rにバックコントロールを許すと動かなくなった…… (C) BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年1月の一番。29日に行われたBellator273より、エンリケ・バルゾラ✖ダリオン・コールドウェル戦について語らおう。


──柏木さんが選ぶ2022年1月の一番をお願いします。

「Bellator273のエンリケ・バルゾラ✖ダリオン・コールドウェルのバンタム級戦です。コールドウェル、確かな技術があるのに勿体ないですね。本当に勿体ないです、あのガス欠は……。

フェザー級の方が合っているということで階級を上げて、勝てず。バンタム級に戻してきて、この試合。メンタルが弱いのか、根性が足らないのか。精神力になってしまいますね(苦笑)。バルゾラに対し、あの序盤のテイクダウンとコントロール力、素晴らしいものがあると思うんです」

──ハイ。

「体力があるうちは、常にバルゾラを上回っていたのに。あの負け方は勿体ないです」

──2Rまで確実にリードしていた。なら3R、あと2分とかもう少し粘ろうという動きが見えて然りだと思うのですが、あそこまで動かなくなるのは……。柏木さんが言われたように精神面かと思ってしまいます。

「最終回、シングルレッグを切られてバックに回られた。そこからですね」

──MMAを伝えるという仕事をしていて、読者の皆さんに伝えたいのは、普通はできないこと。自分らでは、できないことを選手に投影する。それは動きだけでなくて、諦めない気持ちも大きいと考えています。日曜日の朝にベラトールを見ている人たちにとって、選手の頑張りが明日への活力になるような。

「ハイ。結果的に負けたとしても、頑張る姿勢を見たいということですよね。だって、本当にあと2分ですよ。もう少し頑張ればということを頑張り切れなかった。レフェリーのマイク・ベルトラントも最大限に『動け』、『動け』って促しているわけで。『守れ』とまで言っていて。そこで踏ん張り切れない。反撃に出ないばかりか、動かないで防御も甘いとなると、もう試合はストップしますよね。

コールドウェル自身がどう思っているのか分からないですけど、見ている人間からすると残念ですよ」

──堀口選手とMSGで戦った時、ケージに押し込んで動かなかった。それはやはりスタンドに戻りたくないという気持ちの表れだったんだと、この試合を見ると腑に落ちました。戦いに行かないで止まったのは。

「そうですね。とりあえず現状維持という試合でした。まぁジョー・ウォーレンと戦った時とかから見ていると……。あのウォーレンを投げ飛ばして、組み勝つ。バケモノが出てきたと思いましたよね。あの時のインパクトからすると、『どうしたんだ?』と言いたくなります」

──ならフェザー級GPで、柏木さんが大好きなアダム・ボリッチに負けておけよって(笑)。

「アハハハハ。本当ですよ。というのは冗談ですけど、あんな一方的な展開だと……。戦績を見ていると、このところ2勝5敗なのにボリッチに勝っている(苦笑)。それで、AJ・マッキーJrにコロッと負けてしまったり」

――たまらないですね(笑)。全体の盛り上がりを考える立場の人としては。

「プロモーター泣かせです。『もういいや』って投げるのは、彼の普段からの体調管理が試合に影響しているんだと思います。ファイターとして体を創るという作業よりも、体重を落とす作業をして試合に臨んでいるのでは、と以前から感じていました。

というのもRIZINで堀口選手と戦う前に、米国で彼の撮影に立ち会っていたんですけど、試合が決まっているのにこういうモノを食べているんだと思ったことがあったんです」

──おお、フライドチキンとか食べていたのですか。

「いや、さすがにそこまでは……。もちろん、選手それぞれ減量方法は違うので一概には言えませんけど、試合の何週間前という段階で、甘いものとかを食べていて。案の定、大晦日の試合でも減量で大苦戦して。タイトルマッチを組めなくなるんじゃないかっていうぐらい体重を落とすのが大変だったんです。なんとか体重を作って試合はしましたけど、あの時も最後のギロチンは諦めたんじゃないかなって感じでしたよね」

──確かに負けるべきして、負けたような。諦め感のあるタップでした。

「やっぱり天は二物を与えず、ということなのでしょうかね。身体的な能力、バネや体の強さを持って生まれながら、心が弱い。自分に負けるというか。

その逆がラテン系のバルゾラでした。ペルー人ですよ。ペルー、どれだけMMAファイターが強くなれる環境があるんだと。実際には分からないですけど、今ではAKAでやっていたとしても、そこまで辿り着くにはどういう生活を母国していたのか。そりゃあ、気合が入っていたに違いないですよね。

メキシカン、ラティーノって試合を組むという仕事をしているなかで、気持ちが強いという印象があります。逆転勝ちはラティーノに多いです。今回の試合もバルゾラが投げていたら、試合は2Rで終わっていました。でも諦めないですよ」

──2019年の10月にUFCのシンガポール大会をケージサイドで撮影していて、バルゾラがモフサル・エフロエフに判定負けを喫した試合を見たのですが、いやペルー人選手でこんなに強いのかと驚かされたことがありました。

「そうなんですよね。ペルーですよ。本来はフェザー級の選手がTUFラテンアメリカのシーズン2のライト級に参加して、そのチャンスを生かし決勝もアンダードッグだったのにTUFウィナーになった。そしてUFCで戦うチャンスを得た。

でもUFCではずっとプレリミです、戦ってきたのは。その選手がBellatorの元世界チャンピオンに勝った」

──ハイ。UFCでトップ戦線に行く前で6勝3敗1分でした。

「ベラトールとしてはキツイというか、現実を見た想いです。余りにもバケモノが多くて、UFCでは埋もれてしまう。とはいえ、2Rまではコールドウェルは完全に試合をリードしていましたからね。この試合はコールドウェルがコールドウェル自身に負けた試合だったかと思います」

<この項、続く>

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BELLATOR Bellator272 Brave CF MMA MMAPLANET PFL RIZIN Special UFC アダム・ボリッチ アレックス・ヴォルカノフスキー エドウィン・ナジミ エマニュエル・サンチェス ジェレミー・ケネディ セルジオ・ペティス 修斗 堀口恭司 柏木信吾

【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:12月:ケネディ✖サンチェス「日本フェザー級勢に厳しすぎる指標」

【写真】「エア・タイト」と柏木さんが評したケネディ×サンチェス。エア・タイト――いただきました。今後、MMAPLANETでゼロ距離MMAはエア・タイトと記させていただきます (C) BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2021年11月の一番。12月3日に行われたBellator272より、ジェレミー・ケネディ✖エマニュエル・サンチェス戦について語らおう。


──柏木さんが選ぶ2021年12月の一番をお願いします。

「Bellatorのジェレミー・ケネディ✖エマニュエル・サンチェス戦です」

――おお!!

「ケネディ×サンチェス戦……この試合を語ることができて凄く嬉しいです。現地で実際に試合を見て、また帰国してから試合映像をチェックしなおして、ウキウキしてしまいました(笑)。

実はメインのショッキングなKOを目の当たりにして、全てが吹っ飛んでしまったこともあったのですが、セルジオ・ペティス×堀口恭司戦があったことで、この両者の試合を日本のファンが数多く目にしたこともうれしいです。

僕がライブ観戦だったこともあるのですが、映像で見直して視るとさらに面白さが伝わる試合でしたね。本当にMMAをやっているなっていうファイトで。

正直、ケネディってアダム・ボリッチに勿体ない負けをしたという印象が一番強くて、ネチネチとした試合をする選手だなっていうぐらいの感覚でいたんです。でも今回の試合は全く膠着することのないグラウンド戦で、良い意味で見ている者が疲れる。それほど目まぐるしい動きをしていました」

――とはいえモヒガンサンのファンはブーイングを送っていましたね(苦笑)。

「この試合に限らず、組むと『もっと、やれぇっ!!』という感じでしたね。エア・タイトというのか、あれだけ空間を殺して戦う良さが残念ながらあの会場にいたファンには伝わっていなかったです。

ただし、ケネディがあのタイトな試合をグラウンドでもスタンドでもやり続けた。あれは凄いことなんですよね。『もっと打撃と織り交ぜて戦う必要があるのは分かっているけど、今回は絶対に落とせなかった。勝ちに徹した。どうしても勝たないといけなかった』と本人も試合後のインタビューで言っていましたけどね」

――打撃を使うことが勝利に結びつくのであれば、そうすべきでしょうし。そうではなく、ファン受けするために打撃が必要というのであれば、そんな必要なくてエア・タイトなファイトで正解だったかと思います。

「あれをやりきるのは凄まじいです。サンチェスも巧くて、隙間がないのに不利なポジションから抜け出すよう動いて、言ってみればミリ単位で動いていました。でも、その先をさらにケネディがいく。結果的に逆転狙いの寝技から、仕留められない防御という風にサンチェスの戦い方も変わりましたね。サンチェスとしては、本当にしんどかったでしょうね。もう表情にも出ていたと思います」

――SUGでエドウィン・ナジミにOTで敗れたのですが、本戦は5分といえども柔術のトップ選手と普通に攻防を繰り広げられることができる腕前の持ち主です。

「普通ならぶっちぎられて終わりますし、それが汚点にもならないです。そんなグラップリングマッチをショートノーティス出場で堂々とやりあえるのですからね。それと……この試合を見てケネディの戦績を改めて見直すと、何気にMMAPLANETが推している感があるのが理解できました」

――と言いますと(笑)。

「いや、単にそのキャリアの築き方と戦績が……印象以上に凄い実績を残していて。UFCで3勝1敗、唯一の敗北を喫した相手はアレックス・ヴォルカノフスキーです。そこからバーレーン拠点のBRAVE CFを経てPFLではベスト4、パンデミックの活動停止期間にBellatorに戦場を移しています」

――その2戦目にボリッチに敗れたことで、今回は絶対に負けられないと背水の陣を敷いていたのかもしれないですね。

「いやぁ、GSPやロリマクを生んだカナダ――僕のような仕事をしていても未だに軽視されがちなんですけど、見落としてしまっていましたね。それをサンチェスとの試合で痛感しました」

――同インタビューは元旦にアップする予定なのですが(※取材は2021年12月29日に行われた)、大晦日を終えてRIZINフェザー級戦線もまた新たに動き出しますでしょうし、ケネディに限らずBellatorフェザー級ロースターとの交わりが気になるところです。

「ジェレミー・ケネディがRIZINのフェザー級戦線に加われば、即脅威です。即……むしろ『いきなりクレベルどうなの?』って。斎藤裕選手はタイプは違いますが、組んで倒すという部分でマイク・グランディに修斗時代に敗れていますし、ケネディは完全に苦手な選手でしょうね」

――修斗サステイン興行の招聘係でもあった柏木さんが、英国からグランディを呼んで……。

「あの時はやっちまったなって思いました(笑)。『これ、早かった』と。う~ん、大晦日がどうなるかにもよりますが、ケネディと戦うとどうなるのか。それこそ斎藤選手がいかに成長したかを証明する戦いになるのではないかとも思います。

今の日本人のフェザー級選手にとって、良い指標になる……厳しすぎる指標になるかもしれないのがケネディですね」

――ぜひともケージもあるかもしれないLANDMARKか、ケージ使用のTRIGGERに呼んでいただき取材させてください(笑)。

「いやぁ今回の勝利でケネディはTRIGGER予算からナンバーシリーズ予算に変わったと思いますよ(笑)」

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ACA AJ・マッキー BELLATOR Bellator271 LFA MMA Special UFC アダム・ボリッチ アーロン・ピコ ジャスティン・ゴンザレス ヘンリー・コラレス ボクシング 大沢ケンジ 水垣偉弥

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:11月:アーロン・ピコ✖ゴンザレス「意識の変化が安定感を」

【写真】このテイクダウン能力の高さが、スタイルチェンジをしても勝てる要因 (C)BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る──装いも新たになった当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。そんな新たにMMAPLNAETが迎えた3人の論客──最後の1人は、WECとUFCという世界最高峰から最恐ロシアのACB(現・ACA)で戦ってきた水垣偉弥氏だ。

現役引退後、BELVAでの指導やUFCやLFAの解説を務める水垣氏が選んだ2021年11月の一番。11月12日に行われたBellator271 よりアーロン・ピコ✖ゴンザレス戦について語らおう。


──水垣さんが選ぶ11月の一番、どの試合になるでしょうか。

「アーロン・ピコ✖ジャスティン・ゴンザレスですね。ピコといえば凄い期待を持って見ていた選手で。鳴り物入りでMMAデビューを果たしたのですが、その初戦で大ポカをした。そこから勝利を続けるのですが、ヘンリー・コラレスに出鼻でパンチを貰い、アダム・ボリッチには跳びヒザでKO負けをしました。

凄く実力があるのに、何かが欠けているのか。本当は実力がないのか、そういう風に見るようになっていました。そんな凄いボクシングをMMAでしちゃうのっていうぐらい良いモノがあるのに、下手をすると上に行けないタイプかもしれないと。

それがここ最近、少し落ち着きが出てきたというか。早い段階で終わらせるか、フィニッシュされるかという戦い方から、長いラウンドを戦えるようになってゴンザレス戦も判定でしっかり勝てました。これから──ようやく上の選手とやっていける地力がついたかと思い、この試合をピックしました」

──スーパーエリートと、アマMMAからローカルショーを経てコンテンダーシリーズで勝利もUFCと契約がならなかった。そしてLFAでフェザー級王者になるという雑草のゴンザレスに判官びいき的な気持ちが入った部分もありました。

「そういう選手と根性勝負になると、ピコは脆いんじゃないかという見方もありましたよね」

──ハイ。

「それが何もさせなかった。この試合だけ見ると、ゴンザレスの無敗はどういうことだろうと思わせるような一方的な展開でした。素晴らしいボクシングがあるけど、レスリングを使うようになってピコは安定するようになりました」

──ゴンザレスもD1レスラーなのに、テイクダウンで圧倒しました。

「この試合もそうだし、前の試合もテイクダウンをどんどん決めていましたね」

──聞くところによると、ピコはボクシングも子供の頃からやっていて相当にダメージが蓄積していて、練習でも倒れることがあるとか。

「そうなのですか!!」

──この企画で話を訊いた大沢ケンジさんは日本人もビビらず殴り合うことができるという自論を展開してくれました。では世界と殴り合って来た水垣さんからすると、そこはどうのなか、と。ピコのスタイルチェンジも踏まえて、その辺りはどのように捉えていますか。

「アハハハハ。なるほど。やっている方としては、やっている以上は勝ちたい。それだけです。ただし、倒れやすくなるというのはあります。僕もキャリアの後半はそうでした。反応が遅れると、倒れやすくなります。

そこはダメージの蓄積とは別に加齢により、反射神経も衰えたからだと思っています。そうすると自分が思っているタイミングとは違う形で、攻撃の受け方をしてしまう。

そういう風になった時は、スタイルを変えないといけないです。僕自身は反応が遅れるようになっても、相手の攻撃が見えている間は打ち合いで勝つスタイルのままでした。勝利を手にするには一番手っ取り早い戦い方だったので。

ただし、キャリアの後半に敗北が増えていたのは、そうやって戦ってきたから引き出しが少なくて、殴って勝つことに頼らざるをえなかったというのもあります。そこを避けて戦うことが、なかなか難しかった。それが勝てなくなった要因だと、自分では思っています」

──う~ん、本人が振り返ってくれていることで説得力が半端ないですね。

「勝つために何をするのか……要は、殴られて倒れることが心配になってきたのであれば、辞めれば良いと思います。それが頭を過るようになったら選手としては終わりかと。僕はそれで辞めたので、ピコはそうなる前にスタイルをチェンジできたので良かったです。

それだけのレスリング力がピコにはあって、無暗にパンチで勝負しないスタイルになっています。実はゴンザレス戦でも、最初の2分ぐらいは打撃戦で分が悪いというシーンがありました」

──そうなのですか!!

「これまでのピコの試合ではなかったことですが、様子見をしていました。だから押し込まれているというか、打撃ならゴンザレスができそうだという風に映ることがあって。それこそピコは打撃戦でなくても勝負に行けるというメンタルで戦うことができたのだと思います。

テイクダウンをして試合を有利に進めてから、ボクシングを使った。その辺りの意識の変化が、今後はピコに安定感をもたらすのではないかと感じました」

──それにしても、ここまでかというぐらいテイクダウンが強かったです。これがあるのに、あんなにボクシングで戦っていたのかと。

「注目したいのは短い距離で強い力を出せるという点ですね。ほぼゼロ距離で、相手をぶっ飛ばすようなテイクダウンを決めている。あのレンジで、力を出せる態勢を整えることができる。もともと持った強さもあるでしょうし、打撃有りでもレスリングの距離で戦える打撃があるのも、ピコの強みで。そんな風にゴンザレス戦では、これまでとは違う強さが見られました。

特に1Rで見せた2度目のテイクダウンは、下がりながら決めていました。近距離から下がって、相手を引きつけておいて一瞬で切り替えてダブルレッグで倒した。あそこは常にテイクダウンを仕掛けることができる……そういう動きが体に染みついている強さが見られたシーンでした。

下がりながらの切り返しから、相手を吹き飛ばすようなテイクダウンが取れる。体がそうなっている。あの力を出すことができるよう整えながら、バックステップができる。そこから良い形で相手に当たる。もう、『さすが』という一言です」

──AJ・マッキーがチャンピオンのBellatorフェザー級戦線、ピコにアダム・ボリッチと若くて活きの良い選手ばかりです。

「MMAではここまで若い選手が占めている階級はないですよね。勢いのある選手が生き残ることができるというのは、珍しいです。そのなかでピコは持ちうるポテンシャルの高さは絶対で、期待をして良い選手。チャンピオンになる素質が十分にあるファイターです。

と同時に、一発を被弾して負ける……やらかした敗北の印象も強く残っているので、アレがスタイル的な問題なのか、集中力の欠如が起因しているのか。その辺りもピコの今後には大きく関係しているかと思います。

もし集中力だと、コレって直らないかもしれないです。どれだけ集中できていても、フッと抜ける瞬間があると一瞬にしてやれてしまうのがMMAです。そういう性格的な問題があるとすると、技術的な問題とは違い改善するのは難しいです。

それというのもデビュー戦で、あの負けがあったのにコラレス戦で同じような負けを繰り返した。前回と今回の試合では集中力を持って戦えていたのですが、また一瞬抜いてしまうことがあるかもしれない。

インパクトの強さは抜きんでているし、ファンの高い支持を得られる選手になることは間違いないです。ただしピープルズ・チャンピオン、無冠のままで終わることもあり得る。そういう選手じゃないかと思います」

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BELLATOR PFL UFC アダム・ボリッチ キック ダニエル・ピネダ

Bellator272:セミファイナル・エマニュエル・サンチェス vs. ジェレミー・ケネディ

フェザー級。サンチェス4位、ケネディ9位。

サンチェスは2014年からBellatorに参戦しているベテラン。2018年にはパトリシオ・ピットブルの王座に挑戦したが判定負け。Bellatorフェザー級トーナメントでは準決勝まで勝ち上がり、パトリシオとの再戦で2度目のタイトル挑戦となったが、1Rギロチンチョークで一本負け。今年7月には元UFCでBellator2連勝中のマッズ・バーネルと対戦したが、カーフキックとタックルで削られ判定負けで連敗中。

ケネディUFCでは3連勝後に現王者ヴォルカノフスキーに敗れたが、それが契約最終試合で、契約交渉がまとまらずにPFL2019に出場。フェザー級トーナメントで準決勝敗退(ただし、相手のダニエル・ピネダから禁止薬物が検出されノーコンテスト)。昨年Bellatorに参戦すると、1勝のみでランキング入り。前回はランキング3位のアダム・ボリッチと対戦し、タックルからテイクダウンで攻めたが判定負け。

ケネディケージに押し込むとタックルでテイクダウン。押さえ込むが、サンチェスケージを使って立とうとする。ケージを蹴って体勢を変えて立ったが、ケネディなおもクラッチしてテイクダウン狙い。シングルレッグに変えてテイクダウン。バックに。サンチェスがスクランブルで逃げようとしたが上をキープしたケネディ。三角を仕掛けたが上体を起こしてディフェンスしたケネディ。パウンド。ゴング。

1Rケネディ

2R。サンチェスが逆にタックル。シングルレッグ。こらえるケネディだがサンチェスバックに回る。しかしケネディ払い腰で投げて上に。サンチェス下から肘。しかしケネディボディロックからパスしてレッグマウントに。足を抜いて立つサンチェスだがケネディがボディロックしてまたテイクダウン。ハーフでがっちり押さえ込んだ。サンチェスガードに戻すが、ケネディがオーバーアンダーパスでパス。バックに回る。チョークを狙う。サンチェス正対して立つが、ケネディなおもバックについてテイクダウン狙い。ゴング。

2Rケネディ

3R。サンチェス打撃で出ていくが、カウンターのタックルでテイクダウン。立とうとする。サンチェスからバックマウント。前に落とそうとするサンチェスだがケネディバックキープし仰向けで四の字ロック。チョークを狙うが入っていない。ケネディマウントに移行。しかしまた反転しバックマウントへ。正対したサンチェスがギロチンに抱えるがディフェンスされている。残り30秒で外れた。上のケネディがパウンド。タイムアップ。

三者フルマークでケネディ勝利。

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AJ・マッキー BELLATOR Bellator272 Brave CF LFA MMA PFL RIZIN UFC アダム・ボリッチ アーロン・ピコ ウラディスラフ・パルブチェンコ エドウィン・ナジミ エマニュエル・サンチェス キック ジェレミー・ケネディ ジョシュ・ヒル ジョン・デ・ジーザス ジョージ・カラキャニャン セルジオ・ペティス ダニエル・ヴェイケル パトリシオ・フレイレ ベラトール マルロン・モラエス ラフェオン・スタッツ 堀口恭司

【Bellator272】堀口✖ペティス以外にも、サンチェス✖ケネディ、ヒル、プレリミではカマカ3世に注目!!

【写真】ザ・メキシカンという風貌になってきたサンチェスと、アンバランスな立ち位置のケネディ (C)BELLATOR

2日(木・現地時間)、3日(金・同)にコネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナで開催されるBellator272「Pettis vs Horiguchi」。メインは言うまでもなく堀口恭司がセルジオ・ペティスの持つBellator世界バンタム級王座の奪回に挑むタイトル戦だ。

そんなJ-MMA界でも話題沸騰の一戦が組まれた今大会、メインとプレリミの注目カードをおさらいしてみたい。


まずコ・メインではセルジオ・ペティスのチームメイト、エマニュエル・サンチェスが、AJ・マッキー時代を迎えたベラトール・フェザー級トップ戦線で生き残りを賭け、ジェレミー・ケネディと戦う。

サンチェスは柔術ベースのファイターで2014年10月から7年に渡り、サークルケージのフェザー級戦線で活躍してきた。パット・カーラン、ジョージ・カラキャニャン、ダニエル・ヴェイケル、ダニエル・ストラウス、そしてマルコ・ロウロらとの戦いで力をつけ、2018年11月に当時の世界王者パトリシオ・フレイレに挑戦も判定負けを喫した。

その後、16人参加のワールドGPに出場しベスト4に残ったが、準決勝で2度目のタイトル挑戦を兼ねたフレイレ戦ではギロチンチョークで秒殺一本負けを喫してしまった。

7月の再起戦では、元UFCファイターのメス・ブーネルに力負けといえる完敗を喫した。ブーネル戦の敗北で、衰えを指摘されるようになったなかでサンチェスはベラトール3戦目、2勝目を目指すジェレミー・ケネディと対戦する。

サークルケージでは1勝1敗、アダム・ボリッチに敗れながら9位にランクされるケネディは、UFCからPFLで活躍してきたウェルラウンダーだ。

オクタゴンで3勝1敗、デカゴンでは2勝1敗、さらにはBRAVE CFで2勝0敗と、世界のメジャー大会で大きく勝ち越している。キックと柔術が融合したウェルラウンダーのケネディは、今年の7月にSUGにも挑み、あのエドウィン・ナジミを相手に堂々のグラップリングマッチを繰り広げ、OTで敗れている。

31歳、メジャーシーンはベラトール一筋のサンチェスと、29歳でメジャープロモーションを渡り歩いてきたケネディ、両者は照的なキャリアの積み方をして来た。

サンチェスとしては、パウンドを交えたポジションコントロール=パウンド柔術で試合を有利に運びたいところだ。その一方で最近の試合ではフレッシュさで、ケネディが上回っている感もあるが、果たして──。

体重オーバーのジャレッド・スコッギンスと対戦するジョシュ・ヒルはTUF18出演、UFCと契約はならなかったがWSOFからローカルプロモ―ションを経て、ベラトールに辿り着いた35歳のベテランファイターだ。WSOFではマルロン・モラエスの持つ世界バンタム級王座に2度挑戦も、ローキックで削られ判定負けと、ハイキックからパウンドアウトされベルトを巻くには至らなかった。

その後、地元カナダのTKOで現UFCファイターのテイラー・ラピルスにスプリットで競り負けるなど、厳しい時を経験しながら18勝3敗というレコードを引き下げ、ベラトールへ。元UFCファイターのエリック・ペレスに競り勝ち、2連勝も5月にルーファスポーツのレスリングマスター=ラフェオン・スタッツに敗れた。

ここでキャリア10勝1敗、しかも4ポンドも体重オーバーだったスコッギンスを迎えるヒル。ベラトール・バンタム級戦線だけでなく、キャリアを賭けた一戦となる。

プレリミではフェザー級で2019年のハワイ大会以来、2年振りのベラトール出場となるカイ・カマカ3世に注目だ。北米MMA界がコロナショックを受けた昨年、カマカはLFAでの勝利からスクランブル出場でUFCとの契約を勝ち取るも、1勝2敗1分で契約満了、再びベラトールに照準を合わせた。

コンテンダーシリーズ世代といえる打撃もレスリングもアグレッシブなカマカだが、逆にパンチを被弾するリスクも高いファイトと、レスリングで攻勢でもガスアウトするなど、明日なき暴走ファイトを持ち味としている。

対戦相手のジョン・デ・ジーザスはアーロン・ピコにこそTKO負けを喫しているが、RIZINで朝倉未来と戦ったジョン・マカパに競り勝ち、REALでは芦田崇宏や中村Jrを破ってフェザー級王者となったウラディスラフ・パルブチェンコから判定勝ちを収めている。

攻撃力よりも、防御力と粘り強さで14の勝利(※9敗)を手にして来たデ・ジーザスを、カマカが持ち味である攻撃力で突破し存在感を高めることができるか──そんなマッチアップだ。

■視聴方法(予定)
12月4日(土)
午前8時00分~ U-NEXT

■ Bellator274計量結果

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]セルジオ・ペティス: 134ポンド(60.78キロ)
[挑戦者] 堀口恭司: 134.5ポンド(61.0キロ)

<フェザー級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス: 145.25ポンド(65.88キロ)
ジェレミー・ケネディ: 145.75ポンド(66.11キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョシュ・ヒル: 134.75ポンド(61.12キロ)
ジャレッド・スコッギンス: 140ポンド(63.5キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン: 185ポンド(83.91キロ)
コリン・ハックボディ: 185ポンド(83.91キロ)

<ライト級/5分3R>
アレクサンデル・シャブリー: 155.4ポンド(70.48キロ)
ボビー・キング: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 146ポンド(66.22キロ)
ジョン・デ・ジーザス: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ライト級/5分3R>
マイク・ハメル: 155.8ポンド(70.66キロ)
キリズ・モタ: 155.2ポンド(70.39キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィニシウス・ジュゼズウ: 169.6ポンド(76.92キロ)
レヴァン・チョクヒリ: 170.8ポンド(77.47キロ)

<ライト級/5分3R>
ジャスティン・モンタルヴォ: 154.8ポンド(70.21キロ)
ジェイコブ・ボーン: 154.8ポンド(70.21キロ)

<160ポンド契約/5分3R>
スパイク・カーライル: 159 ポンド(72.12キロ)
ダン・モレット: 159.6 ポンド(72.39キロ)

<ウェルター級/5分3R>
カイル・クラッチマー: 171ポンド(77.56キロ)
オリバー・エンカンプ: 170ポンド(77.11キロ)

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BELLATOR Brave CF LFA MMA ONE PFL RIZIN RIZIN TRIGGER01 UAEW UFC   アダム・ボリッチ キック ジェイジェイ・ウィルソン スコット・コーカー ストラッサー起一 ダイキ・ライトイヤー ダニー・サバテーロ ベラトール マゴメド・マゴメドフ 中田大貴 住村竜市朗 堀口恭司 堀江圭功 山本空良 川中孝浩 昇侍 木下憂朔 松場貴志 柏木信吾 獅庵 竿本樹生 萩原京平 釜谷真 魚井フルスイング

【RIZIN TRIGGER01】柏木信吾に訊く─02─「RIZINでケージのチャンピオンが誕生することだってありえます」

【写真】後編のスナップショットは真面目バージョン。必ずRIZINの文字が背景に入る場所をセレクトする柏木氏(C)MMAPLANET

本日28日(日)に神戸市中央区の神戸ワールド記念ホールで開催されるRIZIN TRIGGER01。同大会を前にしてJ-MMAの実状、世界の中の日本のMMAという論点で柏木信吾氏に行ったインタビュー後編。

RIZINルールのケージ大会に期待すること。そしてRIZINとBellatorの今後に対して柏木氏が熱弁をふるった。

<柏木信吾インタビューPart.01はコチラから>


──TRIGGERはケージでRIZINルール。ケージで北米ユニファイドとも、リングでRIZINルールとも違う戦いが見られそうです。

「ケージでグラウンドの4点ヒザ、サッカーボールキックがあれば膠着はかなり減少するかと思います。選手にとっては気が抜けなくて、精神的に厳しい戦いになるでしょうね」

──レフェリーも気が抜けないです。

「う~ん、でもそこはアジャストしていただかないと」

──サッカーボールキックが入ると終了の合図的なこともありますが、ケージを背負って座った状態の選手にヒザ蹴りとか、本当に怖いです。ただし、見た目のインパクトでストップしてしまうことも起こる可能性があります。

「ヒザですよね。テイクダウンから起き上り際、スクランブルでのヒザ蹴りはユニファイドではない攻撃で。ユニファイドだと一息つけるところが、致命傷になる」

──いやぁ、止まることができないですね。厳しいっ!!

「そうなんです。動くしかない。なら立ち上がってクリンチに、すぐに持ち込まないと」

──それはそれで疲れますね……。ところでユニファイド思考の選手が、ケージで外国人選手との試合も組まれていくのであれば、「リングだから」とRIZINを避けていた選手が出場するケースも増えそうですね。

「そうかもしれないですね……」

──と同時に、ケージしか出たくないんだと言うかもしれないです。

「そういう選手はお断りです(笑)。というのは冗談で、TRIGGERだけ、そして踏み台にしたいという選手が出るのも良いと思います。TRIGGERで無双して、それでも『リングは出ない』というのなら格好良いですし、運営側としては意地でも出場させたくなってビッグファイトが生まれるかもしれない。

それこそTRIGGERが盛り上がると、RIZINでケージのチャンピオンが誕生することだってありえます。RIZINリング王者、RIZINケージ王者が生まれるってなると、それはそれで面白くないですか。そこまでTRIGGER……RIZINで金網が盛り上がるなら、それこそさっき高島さんが言った別競技……RIZINのスピンオフ・ストーリーが確立する。それってメチャクチャ面白いですよ」

──もう制圧ですね。

「ハイ」

──J-MMA界を……。

「いや、何言っているんですか!! そんなことないですよ」

──アハハハハハ。

「いやいやいやいや、引っかけじゃないですか!!(笑)。そんなことは考えていないですよ。でもリングとケージの統一チャンピオンシップとか、面白くないですか!!」

──そりゃ面白いですよ。結果、制圧してしまうし(笑)。

「だから、制圧じゃないですって(笑)」

──自分はフリーで25年やってきたから、力がないモノは続けられない。それが当然だと思っているのは嘘じゃないです。

「でも、RIZINはそれを全然望んでいないですから。やはり協力体制がないと、業界全体が盛り上がらないですからね。どこかが転んだときに、『ざまぁ見ろ』なんて思っている業界は伸びないです」

──ホント、その通りです。自分たち雑誌も格闘技通信が休刊になった時、ゴン格の人間で喜んだ者など誰一人もいなかったです。先を走っていたライバル誌がなくなるって、ジャンルにとって大きなピンチだったので。だからTRIGGERで勝っても、もともと活躍していたプロモーションで試合も続ける。そういう風になるのが、理想ですね。

「そうなんですよ。負けて戻って再生だけでなく、勝った選手が凱旋。そこも上手く調整しながらやっていくつもりです。そこはしっかりと向き合って、足並みを揃えてやっていければ業界全体が良くなる。甘いですかね?」

──甘かろうが、辛かろうが……です(笑)。理想を追いかけないと。そういう部分ではどのプロモーションも選手の手売りがマネタイズになっており、勝ち負けに関係なく試合が組まれるという状況があります。そこはUFC、Bellator、PFL、ONE、BRAVE CF、UAEWなどとの違いですが、柏木さんはどのように考えられていますか。

「日本ではMMAが興行という形に収まっており、コンテンツとして広く認められチケット云々でなく、スポンサーフィーやインベスターからの投資を得ることができる状況にはないです。この状況では、PFLのように地味でも強ければ良いという風に世界中から選手を呼ぶことはできない。それができれば本当に理想的で。でも、日本はその状況ではない」

──そこを業界全体でどう打開していけるのか、期待しています。そして、ここからは柏木さんの渉外という面で、お話を聞かせていただきたいのですが。

「ハイ」

──RIZINバンタム級チャンピオンの堀口恭司選手がBellatorと契約した。ベラトールとエクスクルーシブですが、RIZINに関してはベラトールの合意があると試合ができる。これは画期的な、この業界になかった契約形態だと思います。そうなると他の日本人選手も同じようにベラトールと契約し、日本でも試合をすることができるようになるのでしょうか。

「日本人選手に関わらず、RIZINとエクスクルーシブ契約の外国人選手も堀口選手のような契約形態にできないかという問い合わせは来ています」

──そうなりますよね。

「日本が大好きで、RIZINも大好きだ。RIZINで2度戦い、ベラトールで2試合する。そういうことは可能か?と」

──それが実現すれば、本当に素晴らしいことです。

「堀口恭司選手を皮切りに新しい契約の仕組みができるかもしれないです。まあ、これはスコット・コーカーと榊原社長の話し合い、人と人、人間関係で決まったことなので本当に凄いことだと自分は思います」

──ただし、そういう希望を堀口選手以外の日本人選手が持っていてもベラトールで勝てるでしょうか。私は正直、甘くないという想いはあります。

「それは私もあります。簡単ではないです。正直、世界という言葉は言いやすいかもしれないですが、やはり知ることが先だと思います。行きたいというのも良いです。行けるなら、行くべきです。でも、現実を見る必要性はあります。かつ国内で誰もが納得する戦績を残した選手が行くのが一番ではないかと。UFCに行くのではなく、UFCで勝つことを考えてほしい。

そうなると現状では日本からシレっとUFCに行っても、伝わらない。イケイケの気持ちになっている選手には分かってもらえないかもしれないですが、自分のブランド力を上げて日本のファンを引き連れてUFCへ行って欲しいです。

日本のファン、1万人、2万人、10万人の目ん玉を連れて行ってくれよ、と。国中から応援されて行けば良いじゃん。周囲の100人とかでなくて。せっかくRIZINってモノがあるんだから、『RIZINは違う』とかって言うのも良いけど、使えるモノは使えば良いのに。逆に使ってよって僕は思います」

──もう19年以上過去の話ですが、桜井マッハ速人選手がUFCでマット・ヒューズの持つ世界ウェルター級王座に挑戦した時、WOWOWやサムライTVのスタッフが現地に赴き、専門メディアだけでなくスポーツ新聞、そして一般誌の記者もラスベガスを訪れていました。何より、マッハは世界に挑戦する力があった。

「まさにそういうことですね。今はそういう風になっていないです。世間が何か、格闘技が盛り上がっているね──というところまで、まだ浸透していない。世界一を目指すのは良いです。僕もそういう姿を見てみたい。その実績が、皆に貢献できるようになるにはRIZINを使えば良いと思います。変に意固地になるんじゃなくて……」

──そこまで意固地にならないと、その意志力がないとできない。それも有りだし、自分に納得したい選手もいるのも致し方ないかと(笑)。

「もちろん、バカだなって思わせるぐらいの直向きさのある選手、僕も好きです。あの意志の強さは大好きです」

──必殺、大好きだからRIZINで戦う姿が見たいってことですね(笑)。

「まぁ、あの道は修羅の道ですからね。そのおかげでLFAの中継があるって、ありがたいですよ。だから、僕も世界に行くためにRIZINを使ってほしいという想いは、ここで満足してほしくないという気持ちに通じています。それはTRIGGERも、そう。利用して上を目指して欲しいです。」

──なるほど。いやぁ、柏木さんはやっぱり究極ですよ。では堀口選手とは逆にベラトールの選手がRIZINにやって来ることは、またあるのでしょうか。

「あります。ホント、この世界で前例のない良好な関係なんです。それはスコット・コーカーの日本に対する思い入れもありますし、理解が凄くあるからこそ現実になっている。スコットももちろん自分たちの利益を考慮しなければならない立場ですが、その先を見ている。そういう野心があるから、この関係を築くことができている。選手とプロモーター、プロモーターとプロモーターがWIN WINにある。やはり人間関係はWIN WINでないと築けないです」

──仰る通りですね。

「だからRIZINからベラトールに選手を送り出すだけでなく、ベラトールの選手にもRIZINに来てもらいたいという話は当然しています」

──マゴメド・マゴメドフ、ジェイジェイ・ウィルソン……見たいですねぇ。

「僕はボリッチ、ボリッチって言っていますよ(笑)」

──クソ見てみたいですね。アダム・ボリッチ、ぜひTRIGGERで。

「いや、だからTRIGGERはそうじゃないですって(笑)。アジアの活きの良い選手とか招聘したいです。ベラトールだったら、単発契約で出ている選手なら有り──かもしれないです。でも、そうしたらアジアの選手の方が面白い。そうしたらMMAPLANETでもインタビューお願いします」

──勿論です。

「でもジェイジェイ・ウィルソンとか、ダニー・サバテーロとかMMAPLANETがインタビューしたら体重オーバーとか、コロナで陽性になって欠場って。ああいうジンクスを創るのは勘弁してほしいなぁ(笑)」

──いや、勘弁してくださいはこっちですよ。またネガティブ・キャンペーンだ(笑)。

「アハハハハ」

──リングだと自分は書くことができないですけど、J-MMA界のためにもRIZINにベラトールのトップ選手が来日してほしいです。

「そうするとベラトールの通常大会も日本のファンが楽しめますしね。でも、ホントTRIGGERきっかけで、今日はMMAPLANETにインタビューしてもらって嬉しかったです」

──今後も月刊・柏木信吾のこの一番など、お願いできれば自分も嬉しいです。

「ホントですか。ぜひ、お願いします(笑)」

■視聴方法(予定)
11月28日(日)
午後2分~Exciting RIZIN
午後2時~RIZIN LIVE
午後2時~スカパー!

■ RIZIN TRIGGER01計量結果

<フェザー級/5分3R>
昇侍:65.80キロ
萩原京平:65.95キロ

<68キロ契約/5分3R>
堀江圭功:68.00キロ
中田大貴:67.40キロ

<ウェルター級/5分3R>
ストラッサー起一:76.75キロ
川中孝浩:76.10キロ

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗:76.90キロ
木下憂朔:76.95キロ

<バンタム級/5分3R>
獅庵:60.95キロ
魚井フルスイング:60.50キロ

<フライ級/5分3R>
竿本樹生:57.00キロ
松場貴志:56.60キロ

<フェザー級/5分3R>
鈴木千裕:66.00キロ
山本空良:65.60キロ

<73キロ契約/5分3R>
奥田啓介:72.45キロ
グラント・ボグダノフ:72.95キロ

<バンタム級/5分3R>
釜谷真:60.90キロ
ダイキ・ライトイヤー:60.90キロ

<キック53キロ/3分3R>
政所仁:52.75キロ
平松侑:53.00キロ

<キック61キロ/3分3R>
市村大斗:60.90キロ
テーパリット・ジョウジム:60.95キロ

<キック46キロ/3分3R>
百花:45.70キロ
未來:45.85キロ

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ:60.80キロ
藤原克也:59.80キロ

<キック55キロ/3分3R>
森井翼:54.90キロ
FUJIMON♡:54.60キロ

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AJ・マッキー BELLATOR Bellator271 LFA MMA UFC YouTube アダム・ボリッチ アーロン・ピコ ジャスティン・ゴンザレス ブログ

【Bellator271】見逃せないエリート✖雑草。倫也+パト=アーロン・ピコ✖テクニカルなゲイジー=ゴンザレス

【写真】ベラトールのフェザー級戦線をより激しく、楽しくさせるピコとゴンザレスのマッチアップが実現!!(C)BELLATOR

12日(金・現地時間)、フロリダ州ハリウッドのセミノール・ハードロックホテル&カジノでBellator271「Cyborg vs Kavanagh」が開催される。

英国~アリゾナ~ロシア~アイルランドと目まぐるしい1カ月を送ったBellatorが再び米国に戻り、フロリダでのイベントではメインにクリス・サイボーグ✖シネード・カヴァナグの女子世界フライ級選手権試合が組まれた。

そんなフロリダ大会のメインカードで、見逃せないエリート✖雑草のフェザー級の対戦が見られる。それがアーロン・ピコ✖ジャスティン・ゴンザレスの一戦だ。


AJ・マッキー政権が始まったBellatorフェザー級戦線は前チャンピオンのパトリシオ・フレイレ、ワールドGP出場のエマニュエル・サンチェス、アイルランドで直接対決を行ったペドロ・カルバーリョとダニエル・ヴェイケル(※前者が勝利)の中堅&ベテラン勢に対し、GP参加組ではアダム・ボリッチ、ランク外にジェイジェイ・ウィルソンなど若き注目ファイターがひしめき合っている。

そのなかで何度躓こうが、アーロン・ピコのパフォーマンスの高さとカリスマ性は際立っているといっても過言でない。1996年9月生まれの25歳、戦績は8勝3敗。戦績に特筆すべきモノはない。

ただしMSGでプロデビュー戦を行ったピコは、キャリアの全てが特別だ。カリフォルニアがメキシコだった時代の最後の為政者の血を引く名門の出で、カデットとジュニア時代にフリー&グレコ、そしてフォークスタイルで全米王者になるなど輝かしい戦績をレスリングで記録してきたピコ。2013年には世界カデットで今ではEXFIGHT所属でMMAファイターへの道を歩み始めた藤波勇飛を破って優勝している。

10代でのリオ五輪出場の夢が潰えたが、その2年前にボクシング(全米ジュニア・ゴールデングローブ優勝)やパンクレーション(全米及び欧州選手権金メダリスト)でも結果を残してきたピコをスコット・コーカーは青田買いし、Bellatorは純正培養に努めた。

レスリングは当然として、ボディフックに見られるボクシングのセンスの良さ、おいってみればピコは中村倫也と宇佐美正パトリックが融合した強さをデビュー時から兼ね備えてきた。

が、上記にあるように順調にMMAファイター人生を歩むことはできなかった。まずデビュー戦のザック・フリーマン戦でまさかのギロチンチョークで一本負けを喫する。それでもLFA初代フェザー級王者のレアンドロ・イーゴを初回KOするなど4連勝で盛り返したもののヘンリー・コラレス、アダム・ボリッチ戦で連続KO負け。前者はボクシングで攻勢、後者はレスリングで支配しておきながら一瞬の隙をつかれて敗れた。

期待値が高かっただけに4勝3敗というレコードには、ピコの誰もがうらやむ才能がMMAには実は不向きなのかという見方までされだしたが、ジャクソン・ウィンクMMAでの練習と戦略がハマり、その後は4連勝と着実に相手をフィニッシュし今大会を迎える。

対するゴンザレスはLFAフェザー級王者からBellatorと契約し、6月にタイワン・クラッストンをスプリットで破りデビュー以来の連勝を12に伸ばしている無敗のファイターだ。

ジャスティン・ゲイジーとはノーザンコロラド大のレスリング部の同期で、ベースのレスリングを中心にそれこそゲイジーにも似たローの使い手で、打撃もパワフルだ。

コロラドのスパルタ・コンバットリーグというローカルプロモーションでプロデビューを果たしたゴンザレス──同大会のメインはコリー・サンドハーゲンがフェザー級王座を奪取──は、アマMMAで9勝0敗とまさにグラスルーツ出身で、ピコとは対照的なキャリア、そして戦績を残してきたといえる。

コンテンダーシリーズで勝利もUFCとは契約できず、LFA王者になってベラトールと契約という過去を見ても、ゴンザレスはピコのような相手に絶対に負けたくないという雑草魂を持っているだろう。

技術的には打撃もレスリングもピコが一枚上、しかし喧嘩ファイトになった時の危機管理能力、削り合いでの粘り強さはゴンザレスが上回っているという見方も十分にできる。そんなメイン以上に注目の一番だ。

■視聴方法(予定)
11月13日(土・日本時間)
午前8時55分~Prelim :Bellator MMA YouTube Channel
午前11時55分~Main Card: Bellator MMA YouTube Channel

■Bellator271対戦カード

<Bellator世界女子フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]クリス・サイボーグ(ブラジル)
[挑戦者] シネード・カヴァナグ(アイルランド)

<ヘビー級/5分3R>
タイレル・フォーチュン(米国)
リントン・ヴァッセル(英国)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ(米国)
ジャスティン・ゴンザレス(米国)

<女子フェザー級/5分3R>
アーリーン・ブレンコウ(豪州)
パム・ソーレンソン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
スティーブ・モウリー(米国)
ライム・クリーブランド(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ブルーナ・エレン(ブラジル)
デザリー・ヤネス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ローマン・フェラルド(米国)
ロバート・ターンクエスト(米国)

<フェザー級/5分3R>
コディ・ロー(米国)
コルトン・ハム(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ヴァレリー・ロウレダ(米国)
テイラー・ターナー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジョーダン・ニューマン(英国)
シェーン・オシェイ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マフムッド・ファウジ―・シビー(エジプト)
イーサン・ヒューズ(米国)

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