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Report UFC UFC249 ドミニク・クルーズ ブログ ヘンリー・セフード

【UFC249】右フック後のダックにヒザを合わされドミニク、TKO負け。セフードは何と、引退宣言!!

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
ヘンリー・セフード(米国)
Def.2R4分58秒by TKO
ドミニク・クルーズ(米国)

コール時にシャッフルを披露しているドミニク。前後、斜めに動くドミニクに対し、セフードが前に出て右ローを蹴る。さらにセフードは前進に強烈な勢いで右ローを蹴り込む。ドミニクの最初のテイクダウン狙いは切られ、ローを左右の足に受ける。足を止めさせる戦術に出たのか、セフードは徹底してローを蹴り、その蹴り足を掴まれて姿勢を乱してもすぐに立ち上がる。

前への動きが少ないドミニクが、飛び込んでヒザ蹴り。キャッチしたセフードがテイクダウンを奪い、すぐにドミニクがスクランブルからスタンドに戻る。またもテイクダウンを取れなかったドミニクだが、がぶることは許さず立ち上がり、セフードの右をかわす。前に出て右から左フックを当てたセフードが左ハイ、ドミニクは右ローで体がよれる。ドミニクの前進をロー、入られるとフックで迎えうつセフードを、テイクダウンのフェイクで動かせるドミニク。右を振るっての組みを察知したセフードが初回を取った。

2R、オーソからスイッチして前足でハイを蹴ったドミニクに対し、ローから左ミドルをセフードが蹴っていく。姿勢を乱しても、生来の軸の強さがすぐに姿勢を戻すセフードが、サウスポーになったドミニクに右インサイドローを蹴る。パンチの交換から、離れたドミニクにローを続けるセフードは右ハイ、ドミニクはセフードの背後まで走り抜くという動きは見られない。

それでも右オーバーハンドを当て、左右のコンビを決めたドミニクはケージを背負い、ローを受ける。近距離をダックから回り、背後を取ったドミニクだが、セフードは前進を止めない。ローを蹴られたドミニクが、左ローを返す。セフードは左からのシングルを切り、間へ。右に回ったドミニクの動きに反応したセフードは、頭を振って踏み込むと頭が当たり出血。ブレイクが入るが、試合はすぐに再開される。その場跳びパンチから、左を見せたドミニクだが、右フック後に頭を下げたところでヒザ蹴りを受けて後方にダウンを喫する。

立ち上がる隙を与えず、距離を詰めて右を当て、ここから左のパンチをボディコントロールで連打しレフェリーが試合をストップ。ドミニクはストップに不満げの表情を浮かべたか、これは致し方ないところだ。

「俺は史上最高のコンバットスポーツ・アスリートだ」と言うや、なんとセフードは引退を宣言し、ケージを下りた。一方、ドミニクは「立ち上がるところだったから、納得はしていない。倒れていれば、納得するけどね。僕は立ち上がろうとしていた。立ちあがるところだったんだ」という主張を繰り返した。


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UFC249:メインイベント・トニー・ファーガソン vs. ジャスティン・ゲイジー

ライト級暫定王者決定戦5分5R。

ライト級では3年間で3回目の暫定王座制定。1回目のファーガソンは2年前にヌルマゴ戦を欠場したことで剥奪。2回目は昨年のダスティン・ポイエーで、9月にヌルマゴとの王座統一戦で敗れている。

両者見合いながらローやジャブで牽制。ミドルを入れたファーガソン。トリッキーなステップを見せる。パンチが交錯。ファーガソンのパンチがヒットしたがゲイジーがローを返す。ゲイジーの左がヒット。ファーガソンインロー。足にパンチするファーガソンファーガソン左ハイからパンチ。間合いがつまり両者のパンチがまた交錯。どちらもヒットせず。出てきたファーガソンに右がヒット。プレスするファーガソン。出てきたところにゲイジーの右がヒット。両者のパンチがまた相打ち。ゲイジー一瞬シングルレッグの動きを見せたがフェイントでパンチにつなげる。ホーン。

拮抗した1R。ゲイジーのパンチが入っているようにも見えるが効いた様子は見せないファーガソン。ヒット数ではファーガソン

2R。両者パンチを振り回す。ゲイジーの左がヒット。ファーガソンが出る。ゲイジーがそこに左をヒットさせた。ゲイジープレスしていく。ファーガソン走って距離を取りリセット。ローを蹴るゲイジー。ゲイジーワンツー。右。ゲイジーのヒットが増えてきた。右ボディ。ロー。ファーガソンフェイントのステップ。右を入れるがワンツーを返したゲイジー。残り1分。ゲイジーがワンツー。ファーガソンのワンツーも入ったが追撃にゲイジーがワンツーを返す。ファーガソンも手数を増やしてきた。残りわずかでゲイジーがアッパーを打ち込むところにファーガソンのカウンターのアッパーがヒット!ゲイジー膝をつく。ホーン。

2Rファーガソン。最後のダウンがなければゲイジーだったが。

3R。間合いを詰めるファーガソンにゲイジーがパンチを入れるがファーガソンがまたアッパーを入れる。ゲイジーがローから左。さらに右。飛び込みを魅せたファーガソンに右を入れたゲイジー。ゲイジーの右がビッグヒット!ゲイジー出ていく。パンチを打ち返して凌ぐファーガソン。また右。ワンツー。入っているがファーガソン引かない。ファーガソン、沈み込んで足払いを放つトリッキーな動き。ゲイジー左ハイから右をヒットさせる。ホーン。

3Rはゲイジーが取り返した。ここまで打たれても効いた様子は見せなかったファーガソンだが、初めてぐらついた。ダメージの蓄積があるか。

4R。ファーガソンのバックスピンキック。空振り。右肘で飛び込んだが空振り。ゲイジーのパンチに背中を向けてかわしたファーガソンだがそこにゲイジーの左をもらう。ゲイジーの右が入って効いた!ファーガソンさすがに後退。ゲイジー一気に攻めずにじわじわ出る。ゲイジーにも疲れがあるか。右のフルスイングは空振り。右ロー。ゲイジーちょっと動きが落ちている。ファーガソンの方がペースを変えずに攻めている。ゲイジーはギアを落としてしのぐ。ホーン。

4Rゲイジー。ダメージはもらっているが、スタミナに余裕があるのはファーガソンか?ゲイジーもあと1Rなら残った力を出し切れるかもしれない。

5R。ファーガソンのスーパーマンパンチにゲイジーもパンチを返す。ゲイジーのワンツーがヒット。ファーガソンもローが効いてきたか。ゲイジーのワンツーがヒット。ぐらついたファーガソン。ゲイジー追ってまたパンチをヒットさせるが、まとめる余力がないか。ファーガソン今成ロールを見せるが空振り。ゲイジーのワンツー。効いた。普段のゲイジーならフィニッシュできるが追い打ちに行かない。出てくるファーガソンにカウンターのジャブがヒット。ワンツー。ファーガソン効いているが手を出し続ける。ジャブがヒット。完全に効いたファーガソン。ゲイジー追うが、レフェリーのハーブ・ディーンが見かねてストップ。

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UFC249:セミファイナル・ヘンリー・セフード vs. ドミニク・クルーズ

バンタム級タイトルマッチ。

昨年6月、フライ級王者のまま階級を上げてバンタム級王座決定戦に出場し、マルロン・モラエスにKO勝ちして同時二冠王者となったセフードだが、フライ級のタイトルはその後返上し、バンタム級王座に専念。これが初防衛戦となる。

当初はマルロン・モラエスとの挑戦者決定戦的試合に敗れたジョゼ・アルドとの対戦が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響により、ブラジルに戻っていたアルドは入国できず消滅。怪我からの3年ぶりの復帰戦となる元王者クルーズに白羽の矢が立った。

UFCデビューから9年となるクルーズだが、その間に約3年の長期欠場が2度。1度目の欠場の際には、復帰戦で水垣に秒殺KO勝ち。2戦目(この試合も1年以上のブランク開け)で王者ドミニク・クルーズからタイトル奪取している。しかし、コーディ・ガーブラントには完敗し、約10年ぶり2回目の黒星。そのガーブラントも3試合連続KO負けでタイトル戦線から一歩後退。現在の実力が掴みきれない。

ローを蹴るセフード。クルーズはいつものステップを見せるが、ややぎこちなく見える。セフードのローがまたヒット。プレスするセフード。ローを警戒するクルーズ。キャッチして倒したが、セフードすぐに立った。セフードの蹴りをキャッチしてシングルレッグで倒したセフード。バックに回りパウンドを入れるが、クルーズがスイッチして正対し立つ。スタンド。距離を詰めるセフードにクルーズがアッパーを入れる。パンチで出たセフード。残り1分。クルーズがパンチを打ち込むがセフードも打ち返す。ホーン。

1Rセフード。クルーズが戻るコーナーを間違え、セフードと顔を見合わせ苦笑する。

2R。ステップがノッてきたクルーズ。セフードのパンチが空を切るがローはヒット。ローを嫌がっているクルーズ。間合いを詰めるセフードにパンチを打ち込む。セフードのハイは空振り。セフードのローがヒットするがクルーズのパンチもヒット。セフードケージに押し込もうとしたがクルーズが引き剥がし距離を取る。残り1分。クルーズシングルレッグからパンチを入れる。プレスするセフードだがクルーズはフェイントだけで入ってこさせない。パンチで出るセフードだが、頭が当たり出血。再開。セフードの膝がカウンターで入りクルーズダウン!すかさずバックに回ったセフードがパウンド連打。もらっているクルーズ。立ち上がろうとしたがレフェリーが割って入りKO。

2R終了まで残り数秒だし、立ち際ということもありストップに納得できない様子を見せるクルーズ。流しても良さそうだったが、もう一度やるなら、クルーズが他の相手と対戦して試合感を取り戻したうえでの再戦が見たい。

しかし、試合後のインタビューでセフードは満足行くキャリアが送れたとコメントし引退宣言。

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Report UFC UFC249 ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク フランシス・ガヌー ブログ

【UFC249】KO必至対決は、フランシス・ガヌーが20秒でホーゼンストライクを沈める

<ヘビー級/5分3R>
フランシス・ガヌー(カメルーン)
Def.1R0分20秒by KO
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)

ガヌーの左ローに、左ジャブを合わせていったホーゼンストライク。左ローを続けるホーゼンストライク。右オーバーハンドで前に出たガヌーは、左、右を空振りしながらも、パンチで迎え打ちながら下がり、姿勢を下したホーゼンストライクに左フックをヒットさせる。この一発でホーゼンストライクがケージに持たれるように倒れる。ガヌーはフックを連打し、ホーゼンストライクをキャンバスに沈めると「彼は可能性はあるけど、まだ僕と戦う準備はできていなかった」と語った。


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Report UFC UFC249 カルヴィン・ケイター ジェレミー・スティーブンス ブログ

【UFC249】劣性のケイターが、右エルボー一閃。追撃もヒジ打ちでスティーブンスに逆転勝ち

<150.5ポンド契約/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
Def.2R2分42秒by KO
ジャレミー・スティーブンス(米国)

スイッチを交え、前に出る体重オーバーのスティーブンスが右を振るい、左ローを蹴る。さらにフックで圧力をかけるスティーブンスは、ケージを背負ったケイターに連打、右ハイを蹴っていく。ローを多用するスティーブンスに対し、ケイターもワンツー。しかし、ローで攻撃を遮断される。空振りでも圧のあるスティーブンスが、右を当てる。さらにワンツーにも、ワンツーを返しスイッチして左の蹴り、オーソに戻して右ローを続ける。

ローと右フックに、踏み込むことができないケイターもスイッチし、すぐにオーソに戻る。右を当てたスティーブンスは、一瞬の組みから離れてローを蹴り合う。スティーブンスがスイッチするとケイターが左フックをヒット。さらに顔面からボディへのコンビを決める。スティーブンスは左フック、さらに右フックで前に出ると、右ロー、左前蹴りと攻撃を散らして、ジャブもケイターが右を打ち抜き、ここから前に出る。スティーブンスがパンチを返したが、この試合で初めて下がる。それでも最後に蹴り足を掴み、リリースしてボディを打ち込んだスティーブンスが初回を取った。

2R、すぐにワンツーを放ったスティーブンスが強烈な右ローを蹴り込む。サウスポーに構えるようになったケイターは、足が効かされているか。スティーブンスは回るケイターに右ストレートをヒットさせ、ローにつなげる。小さくジャンプするようになったケイターだが、ロングでアッパー、ボディフック、ストレートと引き下がらない。

組み合いでエルボーを当てたスティーブンスが離れると、スイッチし左ハイを蹴る。直後にオーソに戻したスティーブンスが前に出て右を放つ。このタイミングでケイターの右エルボーを打ち込み、ダウンを奪うと追撃のヒジでカットさせ試合を決めた。


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UFC249:第9試合・フランシス・ガヌー vs. ジャルジーニョ・ホーゼンストライク

ヘビー級。ガヌー2位、ホーゼンストライク6位。

ティーペ・ミオシッチとデリック・ルイスに煮え切らない試合内容で判定負けしたガヌーは、そこから3連続秒殺KO勝利(うち2名が元王者)。本格的な覚醒の予感を感じさせる。ホーゼンストライクとは3月末に組まれていたが、大会自体が消滅したため4月大会にスライド。しかしこれも中止になり、今回にスライドしている。

ホーゼンストライクはUFCデビューから4連続KO勝利。最初の3戦は秒殺だったが、前回、初のビッグネームとの対戦となったアリスター戦では、アリスターの攻めを恐れてか、手数が少ない試合に。このままだと判定で初黒星かと思われたが、残り10秒で飛び込んで右フックをヒットさせて逆転勝利。が、やはり実力が未知数の部分が残っている。

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UFC249:第8試合・ジェレミー・スティーブンス vs. カルヴィン・ケイター

フェザー級だったが、スティーブンスが4.5ポンドのオーバーによりキャッチウェイトに。スティーブンス7位、ケイター9位。

現在、ノーコンテストを挟んで3連敗中のスティーブンスだが、負けた相手はジョゼ・アルド、マゴメドシャリポフ、ヤイール・ロドリゲスといずれもトップファイター。ジョゼ・アルドには完敗したが、マゴメドシャリポフとロドリゲスには序盤・中盤劣勢だったものの、後半に追い上げ3Rは取っている。フェザー級No.1のベテランだが、今回はやはり通常とは勝手が違うのか、5年ぶりの体重オーバー。

カルヴィン・ケイターはUFC4勝2敗。負けた相手はスティーブンスも負けているヘナト・モイカノとマゴメドシャリポフ。レスリングバックボーンのストライカーで、UFC4勝中、KO勝ちが3つある。ケイターもまた、前戦のマゴメドシャリポフ戦では2Rまで劣勢だったものの、3Rは打撃の手数で攻勢となり取り返している(マゴメドシャリポフが計算づくで逃げ切っただけとも言えるが)。

間合いを詰めるスティーブンス。プレスしていく。ミドル。ケイターもパンチを打ち返す。ジャブ。ローを蹴る。ケイターの3連打のコンボがヒット。ケイターの右がクリーンヒット!ケイターラッシュ。しかし打ち返したスティーブンス。ホーン。

1Rケイター。

2Rも出ていくスティーブンス。ケイターはかわしつつパンチを打ち込むがスティーブンス引かない。ケイターのコンビネーションがヒット。ワンツーからアッパー。ケージまで詰めたがスティーブンス組んで入れ替える。離れた。ケイターの右ヒジがビッグヒットしスティーブンスダウン!レフェリー止めても良さそうだが流した。パウンドを入れるがまったくディフェンスできないスティーブンスを見てようやく止めた。

体重オーバーで本来のコンディションではないと思われるスティーブンスではあるが、ケイターインパクトのある勝利。

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Report UFC UFC249 グレッグ・ハーディー ブログ

【UFC249】ローを効かされたハーディーが、手数でカストロに判定勝ち……

<ヘビー級/5分3R>
グレッグ・ハーディー(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ヨーガン・デ・カストロ(米国)

ハーディーのローに右を合わせたカストロが、引き続きローと右を繰り出す。さらに右を振るって左フックを狙ったカステロは、ハーディーの前進に右から左を振るう。ハーディーもボディとローを見せ、ジャブを伸ばす。しかし、右を打ち込むとカステロのフックが返ってくるために慎重にならざるをえない。

ボディにも右オーバーハンドを合わされ、ローで体がよれるようになったハーディーは息が荒くなり、左ヒザの外側が赤みを増してくれる。それでもパンチを連打し、前蹴りから距離を詰めたハーディーは、距離を取り直して左ジャブを伸ばす。カステロは待ちの姿勢が続き、試合の流れが変わって来たか。残り10秒を切り、右ハイを蹴っていったハーディー。対してカステロは、あれだけ効かせていたローも蹴らなくなっていた。

2R、カステロは右ローを蹴り、修正を図る。そこから左右の左フックを振るい、ハーディーの勢いを持続させない。ハーディーも左ローを蹴るが、右ローのダメージは蓄積しているはずだ。カステロはローをチェックされ、顔をしかめるシーンも。ハーディーは左リードフックを当て、右を伸ばし右ローへ。手数が少なくなった中盤を経て、終盤も動きないラウンドとなってしまった。

最終回、開始直後にハーディーが右をヒット、熱くなったカステロが前に出る。右ローを太腿に入れ、左インサイドローで抉っていく。ハーディーも左インサイドローを返し、右ローにつなげる。カステロは手数が足らない。それでも右ローを被弾したハーディーは、一瞬表情が変わるようになってくる。ローでバランスを崩したカステロは、なんとすぐに立ち上がらずガードを取る。

この判断は意味不明だ。ハーディーが間合を外し、試合はスタンドへ。残り80秒、ほぼ打撃の交換がないまま試合は終了し、ハーディーは右足を引きずるようにコーナーに戻った。結果、足にダメージのあるハーディーが手数で判定勝ちした。


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UFC249:第7試合・グレッグ・ハーディ vs. ヨルガン・デ・カストロ

ヘビー級。両者ともにノーランカー。

NFLでDV・コカインなどのトラブルでも話題になったハーディ。ローカルは全試合1R勝利だったがUFC初戦で2Rに突入すると失速し、故意と言われてもしょうがない反則膝を出して負け。その後は格下相手に連勝するも、初の判定勝ちした試合ではインターバル中に禁止されている吸入器を使用したことでノーコンテストに変更とトラブル続き。前回は代役でアレクサンダー・ヴォルコフと初ランカー挑戦。終始劣勢で勝つチャンスはまったくなかったが、ヴォルコフが踏み込まなかったこともあり判定まで持ち込んだ。

大西洋の島国・カーボベルデ共和国で初のUFCファイターであるカストロは、前回のUFCデビュー戦では同じデビュー戦のジャスティン・タファに秒殺KO勝ち。ただし、タファのMMAキャリアが3戦しかなかったので、評価していいか不明。MMA6戦全勝でバックボーンはキックボクシング。

打撃戦。両者いきなりKOパンチを打ち込んでいく。ジャブを入れるハーディ。カストロはフックを振り回す。右を打ち込んだハーディだがカストロの右ももらう。また出たハーディに右がヒット。ハーディ間合いを詰めてパンチを打ち込む。カストロのパンチはスウェーでかわした。プレスしていくハーディ。ホーン。

1Rハーディ。

2R。ローを入れていくカストロ。ハーディはちょっと左足を引きずり気味。右を打ち込むハーディ。ローを打たれている足が紫に腫れている。ジャブを入れるハーディ。カストロは手数が少ない。ハーディも出ていけない。ホーン。

2R微妙。カストロのローがどれだけ評価されるか。

3R。カストロ出てきた。パンチからロー。ハーディはジャブ。ハーディが蹴りを空振ってスリップダウン。しかしハーディはスクートで足を蹴るだけ。ブレイク。残り1分。カストロ手が出ない。ハーディのジャブも間合いが遠い。コンタクトがないまま時間がすぎる。見合ったままタイムアップ。

三者フルマークでハーディ勝利。

打撃が向上しているが、初期の荒々しさがなくなり普通の選手になってしまってきている。

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Report UFC UFC249 アンソニー・ペティス ドナルド・セラーニ ブログ

【UFC249】調整不足は明らか──ペティスがセラーニを振り切るも、勝者・敗者ともに魂の攻防で魅せる

<ウェルター級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ドナルド・セラーニ(米国)

足を使うペティス、セラーニが右ボディを入れる。ここまで、どうしても調整不足が目立つ出場選手たち。セラーニ、ペティス揃って慎重な立ち上がりを見せる。ローに対し、右を当てたペティスが左ハイを狙う。前に出たセラーニは左フックを空振り、跳び蹴りにバックに回るも、すぐに胸を合わされる。ペティスは押し返して離れると、左の跳び蹴りが顔面を捉える。そのままテイクダウンにつないだセラーニがサイドで抑え、ペティスが足を戻し、腕十字へ。セラーニが腕を抜き、試合はスタンドへ戻る。前に出るセラーニの左に、ペティスが右をカウンターで合わせ初回を取ったか。

2R、スイッチから左ハイをペティスが狙う。前に出たセラーニが左フックを振るう。右から左フックをペティスがヒットさせ、セラーニが間合いを計り直す。ペティスもラッシュを掛けず、どうしてもスタミナ・セーブが感じられる試合に。セラーニは飛びヒザの着地に左フックを合わせるも、攻撃が流れとならない。近距離での打撃の交換からセラーニが右ミドルを決め、ペティスも左ミドルを蹴り返す。残り70秒でテイクダウンを決めたセラーニが、立ち上がり際にヒザを狙い、さらに離れ際にハイキックを蹴っていく。

ペティスのダブルレッグを察知され、タイムアップに。要所を締めるファイトは、セラーニがラウンドを取り返した──か。

最終回、まずセラーニが右ミドルを決める。続く組みはペティスが離れ、左を打ち込む。セラーニも左を返し、パンチの応酬はペティスが再び左を届かせる。セラーニが右前蹴り、続いてシングルレッグへ。ペティスが切り、右フック。これまでの蓄積、引き出しの出し合いというファイトのなかで、セラーニのヒザがペティスの腹を捕らえる。直後の左を受け止めたペティスのセラーニの右目に入る。カウボーイのアイポークの抗議もレフェリーが流す。

ここでラッシュをかけたペティスだが、殴り返したセラーニは間合いを取り直して右ハイを顔面に当てる。ペティスは距離を取り、前に出てきたセラーニに左フックを当てる。シングルを狙ったセラーニは、離れ際にハイキック──ここから無酸素の打ち合いで試合を締めた。

調整不足は明らか、それでも魂の限り打ち合った試合はペティスが判定勝ちを収めた。ペティスは「俺たちはここで戦った。それが全てだ」と話した。ベストには程遠い中でのベストを尽くす。しっかりと2人に生き様を見せてもらえた。