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【WNO Championships】レポート─04─群雄割拠、柔術の神の子たちの競演。ミドル級準々決勝~準決勝

【写真】柔術の神の子が決勝進出、タイ・ルオトロ戦 (C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されたWho’s Number One Championships。ライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメント──は2021年グラップリング界の最大のイベントとなった。
Text by Isamu Horiuchi

レビュー第4回はミドル級の準決勝までの流れを整理したい。


ライト級同様、ミドル級の1回戦でも大波乱が起きた。優勝候補本命のロベルト・ヒメネスが、最後の最後にトーナメント代役出場が決まったジェイコブ・カウチに一本負けを喫した(別稿で詳述)。

同ブロックのもう一つの1回戦では、世界の注目を集める柔術の神の子ことミカ・ガルバォンが登場。コロナ禍の北米グラップリング界の隆盛を象徴する存在ウィリアム・タケットとの新世代対決が実現した。

(C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

まずはミカがきれいな小外掛けでテイクダウンを奪うと、タケットも下からの足関節の仕掛けで反撃。

タケットが逃れるミカのバックを狙ったところで、一瞬の反応で体を翻してニアマウントに入るなど、序盤から両者の持ち味が発揮される展開となった。その後もミカが主導権を握り、タケットがシットアップした刹那のタイミングでニーカットパスを決め、次の瞬間マウントに入るといった素晴らしい動きを随所で披露した。結局一本こそ取れなかったものの、その天性の能力を存分に発揮したミカが判定3-0で完勝を収めた。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

続いてミカは準決勝で、1回戦でヒメネスを倒す大殊勲を挙げたカウチと相対した。

下からのスイープを狙うカウチが頭を抱えてきた瞬間に、ダイブしながらその右腕をすくいあげて伸ばしてアームバーに入るという離れ技を炸裂させ、3分弱で決勝進出を決めた。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

もう一方のブロックでは、ヒメネスと並んで優勝候補のタイ・ルオトロが登場、1回戦でジョニー・タマ──オリバー・タザの代打として急遽出場が決定──と対戦した。

タマが下から足を絡めてくるとすかさずベリンボロで切り返してバックを奪ったタイは、脱出したタマがシッティングから仕掛けようとしたときにダイブしてダースチョーク一閃。足関節にはベリンボロ、シッティングにはダースチョークというルオトロ兄弟の黄金カウンターパターンを見事に決めて1回戦を突破した。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

同ブロックもう一つの1回戦を勝ち上がったのはダンテ・リオンだった。

ジョン・ブランク相手にスタンドからのシングルレッグと下からのレスリングアップを何度も決めて優位に立ったリオンは、終盤にはブランクのフレームを手で押し除けて前にドライブして後ろ三角絞めへ。極めきることこそできなかったものの、文句なしの判定3-0で勝利した。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

タイとリオンによる注目の準決勝は、スタンドレスリングでダブルレッグを何度も決めたタイが、上から攻撃を仕掛け続ける展開に。

リオンも鉄壁のニーシールドからのレッスルアップという得意の流れを試みるが、タイはそれをことごとく遮断して上をキープ、ノンストップ・パス攻勢でリオン削っていった。終盤、ついに側転パスからサイドを取りかけたタイは、亀になったダンテの背後に付く。すかさず左腕をダンテの肩口から入れて首をワキで抱え、ギロチンと肩固めの融合のような形で絞め上げると、ダンテはすぐにタップ。のこり10秒ほどのところで見事な一本勝ちを収めた。

かくてミドル級決勝の顔合わせは、18歳のタイ・ルオトロ✖もうすぐ18歳のミカ・ガルバォンに。圧巻の強さと輝きをもって勝ち上がった柔術界の未来そのもののような二人による、大注目の新世代決戦が実現することとなった。

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【WNO Championships】高橋サブミッション&堀内勇がWNOを深掘り─02─。ヒメネス? ミカ? 混戦ミドル級

【写真】現代グラップリングに十分に対応している一方で、オールドスクール柔術の完成度が非常に高いヒメネス(C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。

世界のベストグラップラー、新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会。その中から3階級を日本のグラップリングをネクストステージに引き上げようという高橋サブミッション雄己、そしてMMAPLANETでグラップリングシーンを執筆中の堀内勇氏に水先案内人となってもらった。

今回はライト級に続き、ミドル級の行方を占ってもらった。

<高橋サブミッション雄己&堀内勇、WNO Championship対談Part.01はコチラから>


──ミドル級は残念でならないですが、クレイグ・ジョーンズが欠場です。そして高橋選手、一押しのオリバー・タザが代役出場決定と。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

高橋 タザはFight&Lifeのインタビューで、好きなグラップラーにタザの名前を挙げさせてもらったんですよね。

堀内 アレ読んで、『おぉ、渋い』って思いました(笑)。そうなると、楽しみですね。

高橋 クレイグほどではないですけど、タザも高名なレッグロッカーなので代役としては凄く楽しみです。

──クレイグが本命だったかもしれないですが、マイキーのように飛びぬけた存在ではなかったです。そしてクレイグがいなくなったことで、ミドル級は読めないトーナメントになったかと思います。

高橋 トーナメント枠によって大混戦になると思いますが、中心になるのはロベルト・ヒメネスだと思います。ヒメネスは今回出場しているジョン・ブランクなんかにも、ポロっとレッグロックを取られたり、欠場になったクレイグにもヒールを取られています。触ってみないと分からない穴のようなものが、足関周囲にあるのであれば……代役のタザやブランク、タケットというオッズの低い選手にやられることもあるかと思います。

堀内 SUGでも今回、クレイグに続き欠場になったペドロ・マリーニョにもヒールを取られていますからね。

──柔術的なコントロール力、支配力もあるけど足関を取られると、それらの経験をして防御力が高まった風にも見えますが、本命ヒメネスに続く存在は?

高橋 ミカですね。

──来ました。グラップリングと柔術の未来系、ミカ・ガルバォンですね。

高橋 ハイ、ミカで妥当だと思いますが、そこも組み合わせ次第かと。それでもブランクやタケットやタザが、ミカやタイ・ルオトロ戦っても、僕はミカやタイに分があると思います。この階級は荒れて、どんな決勝戦の顔合わせも有り得る──それだけ凄く面白い階級です。

堀内 ホント、本命不明ですよね。ミカは異常に体が柔軟でタザとの試合も最後は1人ラバーガードみたいな動で凌ぎきったり、タイはベリンボロで足関節を捌ける。そういうことを考えると、あまり足関節は極まらないかもしれないです。タイとミカは、レッグロックが得意なオッズの低い選手は勝てそうです。

ただしヒメネスはそのレッグロッカーに極められるかもしれない。それでもヒメネスは体自体が大きいですし、ガードから体をずらしてバックを取るとか柔術自体が凄く上手ですよね。本当に綺麗なガード柔術家の戦い方ができる一方で、上からガンガン攻めることもできます。

実際、タイには完勝していますし。だからミカとやるとどうなるのか。ミカは本当に不思議な感じで、掴みどころがない。結果、タイとミカよりもヒメネスは柔術の自力で上回る。ホントにこの階級はジャンケンポンのようにタイプが分かれているので非常に面白いと思います。

──レッグロッカーに負ける可能性のあるヒメネスは、タイやミカには分が良い。タイやミカはレッグロッカーには遅れを取らないだろうと。まさにトーナメント枠がどうなるのか。

堀内 ミカに対しては、ヒメネスに分があるのかは分からないです。ミカは1人だけ違う生物に見えます。タザと戦った時も省エネ戦法を取り、年上のタザの方が必死に攻めていましたし。

高橋 ミカは未知数ですね。タザとの試合もヒョイヒョイとポイントを取って勝ってしまう。余裕がある無難なポイントゲームをしたという印象でした。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

堀内 僕は後半は動きが落ちているように感じたので、今回は決勝が30分という長丁場で──タイなんてスタミナのバケモノだから問題ないと思いますが、ミカはどうなのか。

高橋 だからこそ、ミカが真の姿が分かるトーナメントかもしれないです。

──ミカは攻めにしても、防御にしても反応力の高さが半端ないなと。道着ですけど、回って立つというスイープゲームを許さない。立ちそうな人間をレッスルアップから許さず、上を取るなり、バックに回るなり。野性的な動きは見ていて惚れ惚れしました。

堀内 本当に反応が良いですよね。上からの圧力もメチャクチャあって。良くある筋肉ムキムキ柔術家の圧力とは違う感じで。

──ルーカス・バルボーサとは全く違いますよね(笑)。そのミカの圧力が、このメンバーのなかで通用するのか。

堀内 他にもデンテ・リオンも、ダヴィ・ハモスにF2Wで勝って調子は上向きですし。伏兵になるのか。ただ、Road to ADCCでニッキー・ライアンに完敗している。だからニッキーの名前がここにないのは残念ですね。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

高橋 なんで、ニッキーは出てこないんですか?

堀内 その圧勝したダンテ・リオン戦でケガをしちゃったんですよ。レッスルアップから倒したときに、半月板を負傷して。

高橋 いやぁ、残念です。

──クレイグ&ニッキー不在は非常に残念ですが、ミドル級は本命ロベルト・ヒメネス、対抗がタイ・ルオトロと未知数ミカ・ガルバォン。だけど、本命は下位予想の選手に取られるかもしれない。波乱含み、非常に楽しみな階級ということですね。

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
タイ・ルオトロ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)
ジェイコブ・カウチ(米国)
オリバー・タザ(カナダ)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
デミアン・アンダーソン(米国)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ガブリエル・ソウザ(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ダニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
アマンダ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・レヴィ(米国)

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【WNO Championships】世界への扉、開くか。ハイサム・リダ─02─「日本の柔術を世界に証明したい」

【写真】動けるヘビー級ハイサムに、世界が驚く日がやって来る──のか(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。5階級の2021年グラップライング最強を決めるノーポイント&サブオンリー、ジャッジ裁定有りのトーナメントに出場するハイサム・リダ・インタビュー後編。

参加選手はカイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソン。右を見ても左を見ても強豪だらけのトーナメント出場を関しては、ハイサムは「カイナン以外なら全員勝てる。」と断言した。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。

<ハイサム・リダ・インタビューPart.01はコチラから>


──トーナメントで優勝を狙うには、カイナンが初戦の相手だとやはりリスクは高いです。

「決勝で当たるのが一番ですよね」

──ではトーナメント優勝を考えると、初戦で誰と戦いたいと思っていますか。

「最初はテックス・ジョンソン……なんというのか、正直なところカイナン以外では誰でもいけると思っています。なのでトーナメントで優勝することを考えても、カイナンとは決勝で戦うのが一番良いです。カイナンも1回戦で僕と戦うのは嫌だと思っているだろうし、カイナン以外だと最初に戦うのは誰でも良いです。」

──オーランド・サンチェス、ティム・スプリッグスなどよく言えば重厚、いわば動かない試合で勝つ選手です。そのなかでハイサムはヘビー級でもライト級のように動くことができる。それが世界に知れ渡って欲しいです。

「そこが自分の持ち味です。今、少しだけハイサム・リダがどんな選手なのか皆が気付き始めています。『あれだけ体重があって、身長も高いのに動ける』って。

(C)SATOSHI NARITA

オーランド・サンチェスのパワーはとんでもないはずです。ただ、言われたように動けない。ということは、試合が進めば僕の動きについて来られなくなります。これは絶対に。

それに米国に来てから、ずっとレスリングの練習をしてきました。ミシガンから五輪に出たジェイク・ハーバートから直接指導を受けています。ジェイクは2012年のロンドン五輪フリースタイルレスリング米国代表で、世界選手権で準優勝になったこともあります。

※ジェイク・ハーバートは2009年のレスリング世界選手権フリースタイル84キロ級で銀メダルを獲得。ノースウェスタン大学時代には2度のNCAA D1王者で、4度のオールアメリカンレスラー。2009年にはダン・ホッジ・トロフィー(年間ベスト・カレッジレスラー)を獲得している。

ジェイクとやってきたので、テイクダウンをバンバン取れるということではないですが、テイクダウンされない自信もついてきました。オーランドのような選手は、テイクダウンしてずっと上からプレッシャーを掛けてくるのですが、自分の動きにはついて来られなくなるという自信は持っています」

──テイクダウンポイントがない。引き込めることに関して、ADCCルールよりもテイクダウン&コントロール・グラップラーと戦いやすいということはないですか。

「下になっても構わないです。ただし、ジャッジ裁定になった際にテイクダウンやパスにはUFCのように評価される向きはあります。一本を取れないと、マットコントロールは重視されます。ただし、テイクダウンを取っても一本を逆に取られることもありますし。WNOルールは、自分に一番向いているルールです」

──カイル・ベームは10thPlanetスタイルで、足関節が巧みです。僅か1試合の印象でハイサムは足関節が課題と見続けられている面もあると思いますが、さきほど名前を挙げたテックス・ジョンソンもレッグアタッカーです。それはハイサムが足関節の防御に自信を持つようになった表れなのでしょうか。

(C)SATOSHI NARITA

「テックス・ジョンソンはガンガン足関節を狙ってきます。

でも、もう足関節の防御には、自信があります。自分の弱点だと思ったので、ここに来てから克服に努めてきました。デトロイトに来てからの練習でも、皆が上を取れないので凄く足関節を狙ってきました。

(C)SUG

最初は極められましたが、ずっと練習してきたので今は以前のように極められることはないです。

カイル・ベームとテックス・ジョンソンは、リバースデラヒーバから回って足関節を狙ってくると思うので、その対策練習はずっとやってきました。それに自分の課題は足関節だけでなく、他にもあります。なので足関節も含め、穴がなくなるよう練習してきました」

──それはスパーリングで身につけていくものですか。

「僕はまず打ち込みを徹底してやっています。1時間の打ち込みから、少し休憩してスパーリングという風にやっています。できることは全てやっています。自分の時間は強くなるために、全て使っています」

──それにしても凄くイキイキしていますね。

「本当に楽しみです。最初に言ったように、ADCCに出たこともない実績では一番下だと思っています。完全にアンダードッグですが、そんな評価をひっくり返したいです。それができる予感が凄くあります。凄く大きなチャンスを手にすることができました。アンダードッグだからこそ、一番目立てます」

──本当に楽しみしている日本のサポーターに一言、お願いします。

「ハイ。いつも同じことを言っていますが、試合が決まってからも本当に色々な人からメッセージを貰いました。皆が応援してくれています。6月の試合も、こんなに多くの人が日本で見ていてくれたんだと……嬉しいし、本当に皆に感謝しています。これからも日本の柔術を世界に証明したいです」

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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【WNO Championships】ヘビー級T出場、ハイサム・リダ─01─「カイナンは僕を止めることはできない」

【写真】目指すはグラップリング世界一、ハイサム・リダ(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。

世界のベストグラップラー、そして新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会に、ハイサム・リダがヘビー級でエントリーされている。

カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンという世界を代表する屈強なグラップラーと王座を争うメンバーに抜擢されたハイサムをZoomインタビューした。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。


──WNOのヘビー級のリストが発表されたことは先週末(※取材は9月1日に行われた)に分かっていたのですが、仕事に追われていてチェックするのが週を明けてからになってしまいました。そうしたらリストにハイサムの名前を見つけて、メチャクチャ興奮しました。このメンバーに名前が連なるなんて、凄いビッグニュースです。

「正直、出たい気持ちはずっとありましたけど、自分でもこの8人の中に入れるようになるなんて思っていなかったです。米国に住むようになって、それほど時間は経っていないですし、レコード的にも……これから、どんどんタイトルを獲っていく自信はあるのですが、今はまだ他の出場選手と比較しても実績不足なのは明らかなので。だから、まだ入れないなっていうことは頭の中にありました。

なのでオーガナイザーからオファーが来た時は、自分でもビックリして嬉しかったです。自分の柔術を世界に証明するチャンスを手にしました。これまでやってきたことの全てをこのトーナメントに賭けていきたいです」

──オファーはいつ頃だったのですか。

「8月の後半になってからですね。発表までは少しありました」

──6月のWNOではキーン・コーネリアスと戦うという注目の試合が、キーナンの欠場で彼の弟子ミカ・ペルハヴェッツに対戦相手が代わり、本戦からプレリミに試合順も下げられてしまいました。あの時、ハイサムの名前を売る絶好のチャンスを逃してしまったと残念でならなかったです。それがプレリミでの勝利から、ここのメンバーに入った。大逆転ですね。

「キーナンとの試合は、僕もチャンスだと思っていました。レベル的にも自信もありましたし。それがミハとの試合になり、試合順もメインカードからプレリミに下げられた時は、頭に来ました。『マジかよ』って」

──ハイサムの責任ではないですからね。

「ハイ。メインカードに出たいとずっと思ってきたので。怒りというかフラストレーションは感じていました。あの試合は、自分は周囲が思っているよりも、ずっとできるといことを証明する試合にしたい……そういう試合を見せるという気持ちで戦いました。

そうしたら自分が期待していた以上に短時間で試合を終えることができて、WNOの人達に力を見せることができたと感じました。そして次の週にアメリカン・ナショナルがあって、そこでも優勝しました(黒帯スーパーヘビー級)。あの2大会はオーガナイザーにアピールできたと思います」

──結果、思い通りになったということですね。

「ただ、アメリカン・ナショナルのあとで連絡がきたときは、出場8人のなかで誰かケガをしたら代役で出てもらうという話だったんです。『100パーセントではないけど、準備はしていて欲しい』という感じで」

──なかなか微妙な状況ですね……それは。

「ハイ。そして、8月の後半になって『やっぱりハイサムに出てほしい』という風になりました。あの時は他にどんなメンバーが出るのか分かっていなかったですが、『YES。やるよ』と即答しました」

──その後、出場メンバーを見てどのように思いましたか。

「なんというのか……まぁ簡単な試合はないです。でも、自分は勝てるという自信はあります」

──おお、力強い言葉です。もうトーナメント枠は決まっているのでしょうか。

「トーナメント・ブラケットはファイトウィークになってから、抽選で決めるんだと思います。違うのかもしれないですけど(笑)。誰が相手になっても、大丈夫なように準備をして臨みます」

──優勝云々でなく、コンペティターとして誰と一番戦いたいですか。

「一番戦いたい試合は、一番困難になる試合です」

──つまりは……。

「ハイ、カイナン・デュアルチです。彼を倒すと、全てが変わると思います。カイナンには道着で2度戦って、2回とも負けています。でもノーギだったら、僕のスピードや勢いを止めることはできない。その自信はあります。道着ではなくて、ノーギの自分はカイナンにとって多分……いや、絶対に苦手なタイプです。それにフィジカルトレーニングを積んで体も大きくなっていますし、スピードもあって動けます。カイナンは僕を止めることはできない。カイナンと一番戦いたいです」

<この項、続く>

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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F2W180 F2W182 MMA UFC イスラム・マカチェフ エドウィン・ナジミ ケネディ・マシエル サミール・シャントレ ジアニ・グリッポ ジェレミー・ケネディ ジャクソン・ナガイ ジョニー・タマ ダンテ・リオン ダヴィ・ハモス ニッキー・ライアン ペドロ・マリーニョ ロベルト・ヒメネス

【F2W182】ベイエリアのF2Wはハモス✖リオン、ナジミ✖ナガイ、グリッポ✖シャントレ!!!

【写真】50/50からバックとか、足関節を軸に色々な攻防が見てみたいグリッポ✖シャントレ (C)MMAPLANET

28日(土・現地時間)、カリフォルニア州バーリンゲームのハイアットリージェンシー・サンフランシスコ・エアポートでF2W182「East Bay」が開催される。

今大会のメインではADCC2015の77キロ級優勝でUFCファイターのダヴィ・ハモスが、2019年のADCCでルカス・レプリ越えを果たしたことで名前を挙げたカナディアン=ダンテ・リオンと対戦する。

とはいうものの、この両者は最近の試合では勝ち星から遠ざかっており、崖っぷち対決ともいえる。


ハモスはパンデミック後、UFCでは昨年7月にアルマン・ツァルキャンに判定負け、グラップリングでもこの7月にF2W177でペドロ・マリーニョの敗れている。さらにいえば2019年も9月にUFCでイスラム・マカチェフに敗れ、11月にはF2W132でゲーリー・トノンに下るなど、実に2年3カ月間勝利の美酒に酔っていない。

一方のリオンも対戦相手がトノン、ロベルト・ヒメネス、ニッキー・ライアンという強豪ぞろいといえども過去5戦で1勝4敗と大きく負け越してしまっている。

上ではニースライスパス、下では強固なニーシールドと攻撃力も防御力も高いリオンは、一本勝ちよりもポイント、レフ判定での勝利が多く──IBJJF柔術的な戦い方の方が、サブオンリーよりも向いているという見方もできる。

一方、ハモスもレプリから飛び込み十字、ドゥリーニョをRNCで下したこともがあったが、ADCCではテイクダウンポイントが認められる後半に強さを発揮して頂点に立ったイメージが強い。そのテイクダウン&スクランブルゲームでMMAではロシア勢に遅れを取ってしまっているが、ノーギ&サブオンリーとはいえジャッジ裁定があるF2Wだけに、テイクダウン&パスの攻防を堪能したいラモス✖リオンの一戦だ。

セミではSUGでMMAファイターのジェレミー・ケネディにOT勝利も、F2W180ではジョニー・タマのヒールに一本負けを喫したエドウィン・ナジミが、チェックマット所属のジャクソン・ナガイと対戦する。パスに強いナガイにナジミが跳びつくことができるか。ネームバリューではナジミだが、拮抗した勝負になりそうだ。

さらにサミール・シャントレ✖ジアニ・グリッポという渋い一戦も実現する。過去1勝2敗と負け越しているシャントレだが、オズワルド・ケイシーニョとのシェアを含め3度のノーギワールズ王者になっており、ノーギでの経験は上だ。

一方グリッポも本格的にノーギに進出し、先のエメラルシティ・インビテーショナルでEBI/OTながらケネディ・マシエルを決勝で下し優勝するなど、道着無しで極められない強さを持っていることはすでに証明している。

足関節とバックテイクの攻防のなかで、上下が入れ替わる。そんな攻防がタイトな距離で繰り広げられることに期待したい両者のノーギマッチだ。

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MMA ONE WNO Championships アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・リヴェイ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ オーランド・サンチェス カイナン・デュアルチ カイル・ベーム ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン ティム・スプリッグス テックス・ジョンソン ニュース ハイサム・リダ マイキー・ムスメシ マイサ・バストス メイソン・ファウラー ルイス・パンザ ロベルト・ヒメネス

【WNO Championships】ADCC&ノーギワールズ、SUG覇者らと共に。ヘビー級Tにハイサム・リダ出場!!!

【写真】この面子のなかに選ばれることが、すでにハイサムのバリューだ(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントが開催されるWho’s Number One。ライト級&ミドル級、女子ストロー級及び女子ヘビー級に続き、ヘビー級参加選手が発表されている。

そして世界のベストグラップラーが3万ドルを賭けて覇権を争うチャンピオンシップ・トーナメントにハイサム・リダの出場が決まった。


カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンの7名。

ADCC2019とムンジアルを制した(※テストで陽性となり剥奪)カイナンを筆頭に、2015年ADCC99キロ以上級優勝のサンチェス、ノーギワールズ優勝経験者はスプリッグス、パンザ、ジョンソンの3選手、さらにいえばファウラーはSUG無差別級王者で、ベームはそのファウラーへの挑戦者を決めるトーナメントで優勝しており、ルカス・バルボーサに勝利している。

いってみればハイサムからすれば全員が格上だ。ただし、ハイサムの実績が及ばないのは北米を拠点にしてからまだ日が浅いからにすぎない。F2W、WNOのプレリミ出場からの今回の抜擢となったことはすでにハイサムのポテンシャルが認められているという表れでもある。

特にサンチェス、スプリッグス、ジョンソンなどはテイクダウン&コントールという渋い試合になることも予想され、ハイサムは動けるスタイルで一躍グラップリング界重量級のニュースターと認められるか可能性も大きい。

とはいえ足関スペシャリトのベームら、ハイサムが課題される部分で抜群に強さを発揮する選手も出場する。ポイント制ということも考慮すると、当然のように本命はカイナンだが、トーナメント枠次第でファイナル進出もあり得る。柔術家としては日本育ちのハイサムが、世界のトップグラップラーを相手にどのようなパフォーマンスを見せることができるか──心底楽しみだ。

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】

カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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MMA ONE WNO Championships アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ロベルト・ヒメネス

【WNO Championship】女子ヘビー級は天敵不在のなかギャビが対本命。推定体重差45キロのハープも注目

【写真】写真は3度目のADCC制覇時。試合には敗れたが、先のデジェスス戦などスタンドのフットロックで足首を破壊するなど、今も頭抜けた強さを見せているギャビだ (C)SATOSHI NRIATA

9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントが開催されるWho’s Number Oneで、女子ヘビー級のロースターが明らかになっている。

この階級の本命はムンジアル6冠、ADCCを4度制したギャビ・ガルシアであることは間違いない。今年に入り、クレイグ・ジョーンズとの性別を越えた対決に向けて動き出し、話題となったが──これは実現に至っていない。

そのギャビだが、2月にWNO06でムンジアル3度優勝のナチアリ・デジェススの足をバキバキに破壊しながら、「ポッブして痛みがなかった」というデジェススの反撃を受け、バッククラブを取られ判定負けを喫している。

人類女子最強の座を守るには、デジェススが出場しない今回のトーナメントを圧倒的に勝ち抜きたいところだ。


他の出場選手はハファエラ・ゲイジス、エリン・ハープ、アナ・カロリーナ・ヴィエイラ、エリザベス・クレイ、アマンダ・ローウェン、ケンドール・リユージング、アマンダ・リヴェイの7名となっている。

(C)SUG

SUG王者アマンダ・ローウェンとF2W女子ヘビー級王者エリザベス・クレイの競演も興味深い。

ローウェンはポイント有り&道着の試合も経験豊富だが、最近は5分&OTとかなり偏向した状況でのSUGが主戦場となっており、トーナメントを勝ち上がる戦術とポジショニングへの対応力が問われるだろう。

一方クレイはノーギワールズで紫&茶帯を制しており、前述したF2Wでサブオンリーも戦うなど、ADCC特有の前半と後半での戦い方のアジャストが上手くいえば、面白い存在になりそうだ。

またケンドール・リユージングは2019年のノーギワールズ黒帯世界王者、今年もパン・ノーギを制しており、アマンダ・リヴェイは紫&茶帯のノーギワールズ・チャンピオンでキムラ・スペシャリストだ。

道着で2019年ムンジアル茶帯優勝、黒帯になってからはパン柔術で優勝しているハファエラ・ゲイジスは、道着ではラッソー、ノーギではクローズドガードが基本姿勢──だけに、引き込みマイナスがどのように作用するか。

柔術の実績でいえばギャビ以外の参加者のなかで、アナ・カロリーナ・ヴィエイラが群を抜いている。ムンジアルではミドル級で3連覇中のヴィエイラだが、ギャビと比較すると体格的なハンデはあるか。

女子はストロー級とヘビー級、ライト級以下のハープは適正階級がない(C)CLAYTON JONES

体格的なハンデでいえば、Invicta FCにも出場しているエリン・ハープはWNOではゲイジスとフェザー級で戦い勝利こそしているが、MMAではバンタム級ファイターだ。

通常体重だとギャビとの体重差は推定45キロ以上になるかと思われる。

ヘビー級というよりも、ミドル級以上のオープンクラスといえる同トーナメント。小兵のハープがどのような動きを見せるか。マーク・ケアー✖レオジーニョの再現を期待したい……とまでは言えないが、彼女の出場はグラップリングならでの醍醐味を見せることになるかもしれない。

■WNO Championships出場選手

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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MIKE MMA ONE WNO11 ウィリアム・タケット クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ロベルト・ヒメネス

【WNO11】2021年、組み技の祭典。No-P&Sub Onlyの頂点が決まる5階級8人制Two DaysT開催!!

【写真】タイ・ルオトロ、ラミレス、ガルバォン、そしてジョーンズ。ノーポイント&サブオンリーの頂点が決まる (C)/WNO

ADCC世界大会が延期された2021年、グラップリング界をリードしているWho’s Number Oneが、9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントを開催し、女子ストロー級、ライト級及びミドル級のランナップが既に明らかとなっている。

2年に1度開催のADCC世界大会は16名参加で男女7階級と無差別級の9人の世界チャンピオンを輩出しているが、コロナパンデミックで1年延期されることが決まっている。

この間のグラップリングの盛り上がりが反映し、かつ8人制Tの実施により、精鋭が揃うという見方ができるロースターが階級ごとに発表が始めっている。


ミドル級は──クレイグ・ジョーンズ、タイ・ルオトロ、アンドリュー・ウィルツ、ウィリアム・タケット、ロベルト・ヒメネス、ジョン・ブランク、ダンテ・リオン、ミカ・ガルバォンの8名だ。まさに豪華絢爛、道着の実績でなくノーギで選ばれた8人のグラップラーといえる。

ライト級では──マイキー・ムスメシ、ケイド・ルオトロ、ジオ・マルチネス、ディエゴ・オリヴェイラ、コール・アベート、イーサン・クレリステン、ジョシュア・シスネロス、ケネディ・マシエルがリストアップされた。

圧倒的な存在感を誇るのが、道着から本格的にノーギに活躍の場を移したマイキーであることは間違いない。

この階級はADCCの66キロと77キロの中間、道着と並行して活躍してきた選手も少なくないだけに、ミドル級と比較するとビッグネーム感に欠けるきらいもある。が、その分AOJの青帯で16歳のアベートを筆頭に若い選手が目立っている。

マイサ・バストス、ダニエル・ケリー、ジェッサ・カーン、トゥディ・アレキン、グレース・ガンドラム、アレックス・グエン、ジェシカ・クラン、タミー・ムスメシの8人の参加が決まった女子ストロー級トーナメント。

2019年ムンジアル女子ルースター級王者でEBI女子ストロー級Tを制しているバストスと筆頭にムスメシ姉が大舞台に復帰、エレクトリックチェアーの王女ガンドラムらと粒揃いの女子グラップラーが集まっている。情勢が許すことはなかったのだろうが、バストスやケリー、そしてガンドラムというライバルや過去に対戦経験のある湯浅麗歌子の名前は見たかったのは偽らざるところだ。

とはいえ、これぞ2021年のグラップリング界の頂点を決めるワールド・ザ・ベスト決定戦といっても過言ないTwo Daysトーナメント、他の階級の出場選手のアナウンスが待たれる──組み技の祭典だ。

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MMA ONE Road to ADCC ケイド・ルオトロ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】20歳のラミレス、18歳のケイド・ルオトロとのノンストップファイトをRNCで制す

【写真】ダイナミックなノンストップアクションが見られたヒメネス✖ルオトロは大会ベストバウトといって良い試合だった(C)CLAYTON JONES/ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられたワンマッチ大会は、注目の対戦が並んだ。
Text by Isamu Horiuchi

Road to ADCCプレビュー第4回は1歳8のケイド・ルオトロ、20歳のロベルト・ヒメネス──グラップリング界の未来が、繰り広げたノンストップアクションの模様をお届けしたい。

<88キロ級/20分1R>
ロベルト・ヒメネス (米国)
Def. 14分04秒by RNC
ケイド・ルオトロ(米国)

アンドリュー・ウィルツィの代打として急遽出場を決めたケイド。実は前回の試合以降はコスタリカでサーフィンをしていたとのこと。

試合開始後、体格に勝るヒメネスは積極的に前に出て、ダックアンダーを仕掛け、飛び込んでのテイクダウンを狙う。が、ケイドは回りながらうまく捌いてゆく。さらに前に出るヒメネスに対し、それまで下がっていたケイドはカウンターのダブルレッグを仕掛ける。見事なタイミングで倒されたヒメネスだが、すぐにバタブライガードから腕を伸ばして距離を取り、立とうとする。

ケイドがそれを押し倒し、それでもヒメネスが立ちにきたところで飛び上がって旋回──ファーサイドにあるヒメネスの左腕にアームバーを仕掛けた。

うつ伏せで極めにきたケイドに、一瞬腕を伸ばされかけたヒメネスだが、なんとか抜くとそのまま体重をかけてパスに成功する。ケイドはすぐに足を絡めてリバースハーフを作ると、そのまま起き上がってリバーサルしマウントを取って見せた。

ならばとヒメネスも下から動き続け、やがて腕を伸ばして距離を取り、マウントから脱出しつつ立ち上がる。そのままケイドのバックに回ったヒメネスに対し、ケイドは豪快にダイブして前転、上を取り返して見せた。ここまでわずか3分、18歳のケイドと20歳のヒメネスというグラップリング界の未来を担う二人が、一瞬で優劣が入れ替わるノンストップのとんでもない攻防を展開している。

右ヒザを前に出してパスのプレッシャーをかけるケイドに対し、ヒメネスは下から回転してケイドの右足をキャッチする。

ケイドが動いて逃れると、ヒメネスは再び下から回転して右にヒザ十字を仕掛けるが、ケイドはこれも脱出した。

足関節に難があると見られたヒメネスだが、自ら積極的にその攻防を挑んでいる。立ち上がったケイドは、またしても右ヒザからパスのプレッシャーをかけるが、ヒメネスはインバーテッドで対応する。ケイドはヒメネスの左足を捌いて左にパスを決める。ヒメネスはすかさず動いて隙間を作って起き上がると、ケイドのバックを狙う。そうはさせじとスクランブルするケイドだが、ボディロックを取ったヒメネスが押し倒して上になる。左のデラヒーバでケイドが絡むもの、ヒメネスは右ヒザを押し下げてパスに成功する。

なおも下から動くケイドだが、ヒメネスはノースサウスに移行した。体重が軽い上に、急遽出場を決めたケイドは激しく動く序盤でコンディショニングの差が出てきたか。

ヒメネスはケイドの右腕をワキに抱えて腕十字を狙う。ケイドはすかさず起き上がり、腕を抜きながら上に。クローズドガードを取ったヒメネスは、ケイドの両ワキを差して背中でグリップすると、体をずらしてのバック狙いへ。この動きは、ケイドの兄タイがヒメネスにやられたパターンだ。バックを譲られるのを嫌がったケイドが下になると、ヒメネスはマウントを奪った。

一度ここからノースサウスに移行したヒメネスが、再びマウントに入るその瞬間、ケイドは体を翻してリバーサルに成功する。ワキを差されながらも強引に左ヒザを入れてパスを狙うケイドだが、さすがに強引過ぎる。

ヒメネスはまたしても体をずらしてバックに回り、上を取り返した。

中盤、ケイドが防戦を強いられる場面が目立っている。いったんサイドに付いたヒメネスだが、ケイドのバギーチョークを警戒してか再びノースサウスに入る。ここで試合は10分を経過して加点時間帯に。諦めずに動き続けるケイドがスクランブルを試みてうつ伏せになるも、読み切っていたヒメネスはすかさずバックテイク&4の字フックで固めて3点を先取した。

さらに右足でケイドの右腕をトラップしたヒメネスは、それでも懸命に守ろうとするケイドの首に右の手首をこじ入れると、RNCを完成させタップを奪ってみせた。

最後は前回と同じ技で敗れてしまったケイドだが、序盤ヒメネスを極めかけて、さらにマウントも奪った動きは驚愕のもの。77キロで同体格の相手に、しっかりと調整した上で戦えば、ケイドもまた来年の世界大会では台風の目になることは間違いないと思えるほどの輝きだった。

そんなケイドの序盤の猛攻を凌いで攻め返し、後半には力の差を見せつけたヒメネス。現代的な目まぐるしいスクランブルの攻防や足関節技に対応するだけでなく、懐の深いクローズドガードからのバック取りという、柔術家ならではの武器をここぞというところで使うあたりが心憎い。

ヒメネスは試合後「勝って嬉しいよ。まだ修正すべき細部はいろいろあるけど、ステイポジティブに行きたいね。僕はルオトロ兄弟からは、いろいろなインスピレーションを得てきたんだ。僕がまだ黄色帯の頃に、年下の彼らはもうスポンサーを得ていたりね。今日もあのテイクダウンには驚いたよ」とケイドを称えた。

さらに「僕はブルース・リーのフィロソフィーに心酔しているんだ。つまり、スタイルを持たないこと。リーの教えの通りに、僕自身の戦い方、僕自身の表現法を探すこと。それこそが僕のミッションさ。ところでFlograpplingはカナビス(大麻)のスポンサーシップを得ないのかい? ロックオート(現在Flograpplingをスポンサーしている車の部品会社)って僕は良く知らないんだよ」と、自由な魂の持ち主ならではのコメント(ちなみに彼はマリファナを薬草の一つとしてとらえ、もはや吸うことはなく、それら薬草を、チンキ剤として服用したりお茶にして飲んだり野菜のように食べたりする形で摂取しているとのこと)。

類い稀なる才能に恵まれた若き柔術家の自分探しの旅路が、今後どこに向かい、来年のADCC本戦でどのように花開くのか──非常に楽しみだ。

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【Road to ADCC】計量終了 メインのカイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニスの体重差は8キロ弱

【写真】Tシャツ着用では、それほど体格差は感じられないカイナンとジニス。20分の長丁場、スタミナ配分と後半のポイント加算が如何に勝負に影響をあたえるのか(C)COREY STOCKTON/FLOGRAPPLING

16日(金・現地時間)、17日(土・同)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンで開催されるRoad to ADCCの計量が行われた。

世界規模の新型コロナウィルス感染拡大を受け、開催が1年延期されたADCC世界選手権。この間の穴埋めとなるワンマッチ形式の大会は本戦20分のみで延長なし、10分が経過してからポイントが与え、引き込みのマイナスPのみ試合開始がカウントされるというルールセットとなっている。


メインの無差別級=カイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニス、前者が7.8キロ重いが無差別級としては、極端な体重差とはなっていない。

88キロ級のケイド・ルオトロは80キロ、対するロベルト・ヒメネスは84キロでルオトロは77キロ級でも十分に戦えるだろう。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■Road to ADCC計量結果

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ:101.2キロ
マテウス・ジニス:93.4キロ

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン: 175ポンド(79.37キロ)
ニッキー・ライアン: 172ポンド(78.01キロ)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ:65.7キロ
ジオ・マルチネス:66.0キロ

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット:86.4キロ
ルーカス・バルボーザ:87.9キロ

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ:72.0キロ
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ:71.7キロ

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ:80.0キロ
ロベルト・ヒメネス:84.0キロ

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