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F1 MMA o ONE ONE Championship   アレクサンドラ・サビチェバ サナーズ・ファイアズマネシュ ゼバ・バーノ ルンピニー 修斗 澤田千優

『ONE Friday Fights 5』試合結果/ハイライト動画


▼ONEアトム級 5分3R
〇澤田千優(AACC)
[2R 0分53秒 アメリカーナ]
×サナーズ・ファイアズマネシュ(イラン)

▼ONEフライ級 5分3R
〇フリッツ・ビアグタン(フィリピン)
[3R 4分36秒 KO]
×ヌルムハンマド・アダムホノフ(ウズベキスタン)

▼ONEストロー級 5分3R
〇アレクサンドラ・サビチェバ(ロシア)
[1R 3分39秒 TKO]
×ゼバ・バーノ(インド)

 2月17日にタイ・ルンピニースタジアムで開催された『ONE Friday Fights 5』のMMAマッチ試合結果。修斗初代女子アトム級王者の澤田千優がサナーズ・ファイアズマネシュに2Rアメリカーナで勝利しています。


 澤田千優 vs. サナーズ・ファイアズマネシュ ハイライト動画。


 フリッツ・ビアグタン vs. ヌルムハンマド・アダムホノフ ハイライト動画。続きを読む・・・
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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FF05   サナーズ・ファイアズマネシュ ゼバ・バーノ チャンネル ボクシング ルンピニー 修斗 海外 澤田千優

【ONE FF05】修斗女子アトム級王者 澤田千優、初の海外MMAへ─01─「試合よりハイドレーションが不安」

【写真】夕暮れのバンコクで。小さいけど、度胸は満点の澤田がハイドレーションに不安を隠さなかった (C)ABEANI

17日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights05にプロ修斗女子アトム級チャンピオン澤田千優が出場し、サナーズ・ファイアズマネシュと戦う。

対戦相手はキャリア1戦、身長差15センチとも13センチとも伝わってくる相手と向き合う前に、澤田はハイドレーションという未知の計量をクリアする必要がある。MMAで初めての海外遠征、バンコク2日前を終えようとしている澤田に話を訊いた。


──バンコクの澤田選手です。過去にタイを訪れたことはありましたか。

「ハイ。2014年ぐらい、高校2年生の時にチョンブリーでアジアカデットに出て3位でした……。だから、ただ出ただけって感じです」

──澤田選手はホントに1位以外は、初戦敗退と同じような発言が多いですね。とはいえ今回はMMAでの試合です。ファイトウィークの過ごし方も初めてのことが多いと思います。何よりONE FFはONE本戦と比べて、スケジューリングが大らかだと聞いています(笑)。

「そうですね(笑)。昨日の夕方にタイに入って、今日は夕方までまる1日メディカルとインタビューでした。結構、待ち時間が長くて、次に何をするのか分からない状態で(笑)。海外はこういうモノかなって思っています。もらったスケジュール表が10時から15時までメディカルとか、10時半から16時まで撮影とかふり幅が多いです(笑)」

──それスタッフのスケジュールじゃないですか(笑)。

「アハハハ。朝に体重とショーツとグローブのチェックがあって。それからメディカルとルンピニーでインタビューと撮影があったのですが、今日は渋滞が酷くなかったので良かったです。やっぱり海外でMMAを戦うのは初めてで、ドキドキと高まっているのもあり、ちょっと緊張感もあります」

──115ポンド……52.2キロでハイドレーションあり、そんな計量は初めてかと思います。

「ハイ。普段の体重と変わりないです。もう現時点で51キロから52キロを行き来しているのですが、ハイドレーションは経験がないのでちょっと不安です」

──お兄さんの龍人選手がONEで戦っていた時は、EVOLVE MMAの所属だったのでセコンドの阿部(裕幸)さんもハイドレーションの経験はないですよね。

「りゅうりゅうがONE Warriorで戦った時だけ経験があると言っていました」

──あぁ、なるほど。水抜きを防止を図るために1日、4時間の計量という風に定められので、そこがまたどう転ぶか。

「ハイ。(松嶋)こよみ君から取りあえず色で判断しろって、数値と色の表みたいなのを送ってくれました。『ONEのハイドレーションだと、ここからここぐらいの色だとパスするから』って」

──それって個人差はないのですか……。

「あると思うんですよね。でも、大分薄くないときついんだって思いました。今日、色が濃かったので……シャワーを浴びた時に体重を測ったら1キロぐらいアンダーしていたので、これから水分を多く摂ろうと思っています。そして、しっかりと寝ようと。正直、試合よりもハイドレーションの方が不安が大きいですね」

──龍人選手からのアドバイスはありましたか。この計量の経験を積んでいますが。

「特になかったです(笑)。明日の3時ぐらいから計量なのですが(※取材は2月15日に行われた)、無事に終わって欲しいです」

──まずはそこをクリアしての試合ですが、サナーズ・ファイアズマネシュの試合映像が1試合あってチェクしてみたのですが……。なんとも表現のしづらい……ぶっちゃけて言うと、メチャクチャ試合でした(笑)。小さなリングで戦っている試合でした。

「それは私も視ました。それとインスタの格闘家っぽくしている映像もチェックしました。インスタの方はミット打ちとかあって、綺麗に打っていました」

──つまり試合の時の、あの両手をモンゴリアンチョップのように同時に出してくるパンチや、猫背から思い切り飛び上がるような前蹴りではなかったということですね。

「ハイ。一発の怖さと止まらずに手足を動かしてくると思うので、そこで押し負けたらダメだなって思います。岩﨑先生にも阿部先生にも『手を足を止めたら殺すぞ』と言われています(笑)。あの試合を見ると、ちょっと怖いなって。一発を貰うと……でも、上手いとは思わなかったです」

──いや真逆に感じました。

「ぶん回してくる、ブンブン丸ですね。インスタの方はミットだったので、ボンボン・ボンボン・フックみたいなボクシングをしていました」

──試合映像はインドのなんだからわからない大会で、今の所属ジムはバンコクのジムになっていました。

「ハイ、あの試合の時と技術力が同じだとは思っていないです。対戦相手のレベルも何ともいえないモノだったし」

──ともあれ気になるのは15センチの近い身長差です。

「これまでの試合の相手も、練習相手も自分よりも背の高い選手ばかりです。だから不慣れではないですし、その一方で良い意味で怖さを感じて戦おうと思っています」

<この項、続く>

■放送予定
2月17日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FF05 MMA対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
フリッツ・ヴィアグタン(フィリピン)
アダムハノフ・ヌルムハンマド(アゼルバイジャン)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレクサンドラ・サビチェバ(ロシア)
ゼバ・バーノ(インド)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
澤田千優(日本)
サナーズ・ファイアズマネシュ(インド)

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Column MMA MMAPLANET o ONE ONE FF04   ピーター・ダナソー ブルーノ・アゼベド ルンピニー

【ONE FF04】試合結果 ブルーノ・アゼベド&ピーター・ダナソー、楽しみな勝ち方

【写真】ONE Warrior Seriesでは2敗だったダナソーだが、ローカル団体で経験を積んでMMA力がアップしていた(C)ONE

10日(金・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムでONE Friday Fight04が開催された。

全10試合中、MMAは2試合だったがバンタム級のブルーノ・アゼベド、フライ級のピーター・ダナソーともに対戦相手の技量は明確ではないが、本戦に出場している選手との顔合わせも見てみたい試合内容だった。

ONE Friday Fights04
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
○ブルーノ・アゼベド(ブラジル)2R2分02秒
肩固め
詳細はコチラ
×タレグ・ガミドフ(アゼルバイジャン)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
○ピーター・ダナソー(タイ)1R4分33秒
TKO
詳細はコチラ
×アキブ・アワン(パキスタン)


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FF03 エリオット・コンプトン キック シャノン・ウィラチャイ チャンネル パンクラス ブラジリアン柔術 ポリア・ゴルプール ルンピニー

【ONE FF03】豪州キック界トップ=コンプトンが、ムエタイに続きMMAでルンピニー勝利を狙う

【写真】ルンピニーでムエタイとMMAで勝利──これは快挙だし、これからそういう選手が増えていって欲しいものだ (C)ONE

3日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムでONE Friday Fights03が開催される。

毎週金曜日のムエタイ&MMAショーは第3週を迎え、初めてMMAが3試合組まれることになった。今回もタイ在住選手が中心で、ONE本戦出場経験のあるタイ人ファイター=シャノン・ウィラチャイが初参戦しヴェノム・トレーニングキャンプに所属するポリア・ゴルプールと戦う。

そんなウィラチャイのルンピニー登場よりも、気になるのがエリオット・コンプトンとプーケット・トップチームに籍を置くブラジル人=アリソン・バルボーザのライト級マッチだ。


ブラジル、中国でキャリアの大半を過ごしてきたバルボーサの戦績は19勝8敗ということだが、ワン・サイに敗れるなどトップクラスで活躍してきたわけではない。今回のONE FF登場は昨年11月にプーケットで行われたフェアテックス・ファイトでの勝利から、ステップアップを果たした形だ。

とはいえこの一戦──注目はバルボーザではなく、対戦相手のコンプトンだ。MMAファンには馴染がないかもしれないが、コンプトンは豪州を代表する1人といえるキックボクサーだ。ONEではニキー・ホルツケン、アンソニー・ンジュグアニ、コズモ・アレッシャンドリらと戦い1勝3敗ながら、キック全般では46勝14敗、MMAグローブ着用のCage Muay Thaiでは世界王座に就いている。

そのコンプトン、実は4歳の時からキックやムエタイだけでなく父スティーブの導きによりテコンドー、ジークンドー、カリなど多くのマーシャルアーツ経験を持っている。何よりも、彼のMMA挑戦に期待が高まるのは、ブラジリアン柔術でも茶帯を巻いているからだ。

グラウンドに持ち込まれても、凌げる。その技術があるコンプトンは、立ち技でその力を十分に発揮できることをMMAデビュー戦で証明している。

昨年7月にホームタウン=ブリスベン郊外のイートンズヒルで旗揚げ興行が行われたBeatdown Promotionsのメインで、コンプトンは日本の大山釼呑助と戦っている。この試合でコンプトンはパンチの圧をかけ、ヒザ蹴りでダウンを奪うとパウンドの連打から、立ち上がったところでもう一度ヒザを突き上げてKO勝ちを決めている。

組み技を見せる機会はなかったが、パンチを意識させてのパーフェクトなヒザ蹴りは鮮烈と表現して良いMMAデビュー戦だった。初陣でキャリア11勝6敗の大山を破ったコンプトンは、2戦目で過去にパンクラス参戦経験もある23勝13敗のキーラン・ジョブリンと対戦予定も、ここを負傷欠場していた。

大山との試合は北米階級のライト級で、ONEライト級ではほぼ通常体重と思われるコンプトンとバルボーザとフィジカルの差は殆どないと思われる。

既にムエタイではルンピニーで勝利を挙げているコンプトンが、MMAでも勝ち名乗りを挙げることがデキるのか。正直、MMAファンには物足りなかったONE Friday Fightsだが、コンプトンのように立ち技で実績のある選手の流入と日本人選手の出場があれば、一気に興味深い週一格闘技ショーとなるだろう。

■放送予定
2月03日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FF03 MMA対戦カード

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャノン・ウィラチャイ(タイ)
ポリア・ゴルプール(イラン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エリオット・コンプトン(豪州)
アリソン・バルボーザ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ドミトリー・バブキン(ロシア)
イヴァン・バルシコフ(ロシア)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FF02 ヤクブ・ウェイマン リカルド・キャンティンディグスタッグ ルンピニー

【ONE FF02】ウェイマンがキャンティンディグスタッグに首相撲からのヒザを効かせ、パウンドで仕留める

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ヤクブ・ウェイマン(米国)
Def.3R4分21秒 by TKO
リカルド・キャンティンディグスタッグ(英国)

サウスポーのキャンティンディグスタッグは距離を詰めて右ジャブを突く。ウェイマンは広いスタンスで構えている。組み合いになると互いに首相撲へ。キャンティンディグスタッグが上手投げを放つと、耐えたウェイマンがダブルレッグでグラウンドに持ち込んだ。ウェイマンはキャンティンディグスタッグの足を捌きながらパスを仕掛ける。キャンティンディグスタッグはハーフガードに。

レフェリーがアクションを促すと、ウェイマンがパスして袈裟固めの態勢に。足を戻そうとするキャンティンディグスタッグからマウントを奪取したウェイマンだが、再びハーフガードに戻されてしまう。キャンティンディグスタッグはブリッジするも、ウェイマンがパスからバックに回る。四の字ロックから右腕を首に回すウェイマンが、RNCを狙うもキャンティンディグスタッグのアゴが入っている。

それでもワンアームかパームトゥパームで絞め上げようとするウェイマン。しかしRNCを極めることはできず、一度クラッチをほどいた後、ラウンド終了間際には左腕に切り替えて絞め上げるもゴングが鳴った。

2R、キャンティンディグスタッグが初回よりも距離を取る。右フックで入ってから組みつき、ボディロックからウェイマンに背中を着かせた。足を捌くキャンティンディグスタッグに対し、ウェイマンは右足を狙うも倒すことはできず。しかしキャンティンディグスタッグが態勢を崩したところでスクランブルに持ち込み、背中を着かせた。ウェイマンがパスからバック、さらにマウントを奪う。

キャンティンディグスタッグが下から抱きつく。右ヒザを差し入れて相手のクラッチをほどいたウェイマンが、右腕を枕にし、キャンティンディグスタッグの左腕を中に入れて肩固めを狙う。しかし、マウントの状態では極まらず。クラッチを解いたウェイマンがノースサウスから、バックに回った。両者の足がロープからはみ出てしまう。暴れるキャンティンディグスタッグに対し、ウェイマンはトップをキープする。

下からウェイマンの左腕を取りに行くキャンティンディグスタッグだが、バックに回られてしまう。ウェイマンは右腕を首に回してRNCを狙うが、ここもラウンド終了のゴングに阻まれてしまった。

最終回はウェイマンが前に出る。ジャブから右ロー、キャンティンディグスタッグが組みついて離れ際に右ヒジを放っていく。キャンティンディグスタッグが出て来ると、ウェイマンが左ジャブを合わせた。さらに右ミドルを連打するウェイマン。キャンティンディグスタッグが組みついてきても、首相撲からヒザを上下に散らすなど、ルンピニーらしいというのかムエタイの展開に。

ところが、ヒザによるボディ攻撃が効いたのかキャンティンディグスタッグが引き込んだ。ウェイマンがマウントを奪い、パウンドとヒジを連打する。腹ばいになろうとするキャンティンディグスタッグをマウントのまま抑え込みつつ、左のパンチを連打してていく。これを嫌がったキャンティンディグスタッグに対し、バックマウントさらにマウントからパンチを打ち込んでいったウェイマンは、さらにパスしてキャンティンディグスタッグのボディにヒザを打ち込む。

残り1分でウェイマンがバックマウントでパンチを連打、キャンティンディグスタッグが防戦一方になったところでレフェリーが試合をストップした。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FF02 ウィリアム・タケット キック チャンネル ヘリー・グレック ボクシング ルンピニー

【ONE FF02】ジョシュ・バーネットの茶帯?! でも得意技の名称はキムラ=ヘリー・グレックに注目

【写真】MMA3勝のうち、直近の試合はキムラで秒殺勝利を挙げている(C)HARRY GRECH

27日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムでONE Friday Fights02が開催される。

ルンピニーから毎週金曜日の格闘技ショー=ONE Friday Fightsの第2回大会は全11試合中、前半戦で2試合のMMAが組まれている。


ミドル級でヘリー・グレック×アラシュ・マルダニ、バンタム級でヤクブ・ウェイマン×リカルド・キャンティンディグスタッグという2試合。

基本はタイ在住選手で構成されているルンピニー大会。この2試合に出場する選手の名前と顔は全く一致するほどの知識は持ち合わせていない。それでも4選手のプロフィールを覗くと、ヘリー・グレックは興味がわくファイターだ。

Kick Punch Submitという豪州シドニー近郊のウォータールーにあるジムで指導もするグレックはMMA戦績は3勝0敗だが、豪州では名の通ったグラップラーとして活躍し、ADCCオセアニア・アジア予選では来日経験もある。

柔道から柔術、グラップリングと戦いの分野を広げ、キックをピーター・グラハム、ボクシングをクリス・マクランに習い、グラップリングで彼が最も強調しているのはジョシュ・バーネットの茶帯ということだ。2019年にはBJJ FanaticsサブオンリーGPに出場し、ウィリアム・タケットのカーフスライサーに下っているクレッグだが、そのキャッチ・レスリングの能力はいかほどのモノなのか。

そんなクレッグのニックネームはキムラ。そしてサイドからのキムラ・アームロックをBJJ Fanaticsで教則動画も出しているだけに、今回の試合も狙いはテイクダウンからパス、そしてダブルリストロックではなく……キムラになる――に違いない。

■放送予定
1月27日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FF02 MMA対戦カード

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
ヘリー・グレック(豪州)
アラシュ・マルダニ(イラン)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ヤクブ・ウェイマン(米国)
リカルド・キャンティンディグスタッグ(英国)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FF01 コルトン・キエルバサ ルンピニー 藤沢彰博

【ONE FF01】ルンピニー登場、藤沢彰博──反り投げからRNCでキエルバサに下る

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
コルトン・キエルバサ(米国)
Def.1R0分57秒by RNC
藤沢彰博(日本)

サウスポーの藤沢にワンツーから右を当てた藤沢に対し、キエルバサは左の蹴りを連続で見せて組むと、そのままベリートゥベリーでテイクダウン。マウントからバックグラブへ。そのままRNCに入ったキエルバサ、うつ伏せから仰向けにされた藤沢はタップを強いられた。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FF01   コルトン・キエルバサ チャンネル ライカ ルンピニー 藤沢彰博

【ONE FF01】ルンピニー改めて金曜ファイトに出場、藤沢彰博「ルンピニーが聖地であることは変わりない」

【写真】この間に積み上げ来たものを、豆タンクのようなキエルバサにぶつけることはできるか(C)MMAPLANET

20日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONEルンピニー改めONE Friday Fight01。全12試合、前半戦の6試合にMMAが2試合組まれ、うち1試合にタイ在住の藤沢彰博が出場し、コルトン・キエルバサと戦う。

2020年7月、中国のHERO Seriesに続き、パンデミック下で開催されたONEタイ大会でキャリア・ハイといえるKO勝ちを収めた藤沢だが、その試合以降にONEのサークルケイジで彼の姿を見ることはなかった。

2年6カ月を経て、ONE Friday Fightという場で戦うことになった藤沢にタイのMMA普及度合、そして自らの試合について尋ねた。


──ご無沙汰しています。金曜日に試合が迫ってきましたが、今はまだご自宅なのですか(※取材は17日(火)に行われた)。

「今は自宅で、明日からホテルに行ってメディカル、木曜日に計量。金曜日に試合という流れです」

──ONEの通常シリーズのバンコク大会の時のホテル入りは?

「僕はコロナの時のバンコク大会でしたが、あの時は通常の大会と同じで月曜日入りなので5日前でした。このシリーズはONE Worrier Seriesの時のように別部隊のような形ですね。地元開催なので、自分自身は家にいられるほうが有難いです。撮影とかスケジュールがたくさんあるならホテルの方が良いと思いますけど、調整とかは家にいた方がしやすいという選手もいるでしょうね」

──インパクトアリーナ大会の前に泊るホテルも、前の道を東にまっすぐ行くとルンピニーでしたが、同じ場所で宿泊になるのでしょうか。

「同じ系列ですけど、ドンムアンとなっていたのでより近い場所だと思います」

──なるほどぉ。インパクトアリーナの先ということですね。そして、藤沢選手にとって2020年7月のコロナ禍のタイ大会、ポンシリ・ミートサティートを相手にキャリア最高といっても過言でないKO勝ちを収めて以来の試合となります。

「あの時は1階級下の相手でしたけど、綺麗に勝てました。ストライカーを相手に打撃で勝てたのは自信にもなりましたね」

──その後、ONEからオファーは無かったのでしょうか。

「1カ月後のタイ大会で、もう1度オファーはあったんです。ただ仕事もあるし、連続で戦うことはできなくて。そのオファーを断ってから、声は掛からなくなりました。勝った試合が6試合目で契約の切れ目で、呼ばれないということは契約更新はないという理解でいました。反面、いつ呼ばれても戦えるように練習はしていました」

──では2年以上、契約がない状態で日本や他のプロモーションで試合をしようとは思わなかったですか。

「ちょっとありました。周囲からも試合をしないのは勿体ないと言われていましたし。日本に限らずタイもちょこちょこ活動が再開されていますし、実際にLegend FCという大会からオファーもあったはありました。でも、そこに出てしまうと完全にONEで戦う道も絶たれてしまう可能性もあるので。やっぱりONEで戦いたいと思っていたので、断りました」

──こういうと失礼なのですが、40歳を過ぎてそれほど時間も残されていないと思います。それでもONEに拘ったというのは?

「そうですね。正直、日本で日本人選手と戦いたいという気持ちがなかったです。同じ試合をするなら、国際試合を戦いたい。外国人選手と戦うには、現状でONEが一番近いので。

このONEルンピニーもタイ在住の日本人を探しているという話があって、今は自分たちでやっている新しいチームに日本人で成長している選手もいますし、自分も出たいと返答したんです。『なら、ぜひ』ということで今回の試合が決まりました」

──ということはONEルンピニーとの契約ということなのですね。

「そうですね。ファイトマネーも違っていますし。いずれにして年齢も年齢ですので自分が納得できないパフォーマンスしか出せないようなら、区切りをつけようという気持ちはいつも持っています」

──さきほど新しいチームでやっていると言われていましたが、いつ頃から?

「前の試合が終わってコロナでゴタゴタしている間に、コーチがやる気がなくなったのか……あまり指導をしてくれなくなりました。元々コロナでジムを閉めないといけなかった時期にチームメイト、新しく参加する有志が集まって誰かの家のガレージにマットを敷いて練習をしたりしていた流れですね。常設ジムがあるわけではなくて、プロ選手が集まってフィットネスジムの会員になり、そこにあるリングを使って練習しています。そうなると以前のジムの名前で試合に出るのもおかしいし、ストレイーキャット・ファイトチームというチーム名を考えました」

──迷子の子猫ちゃんファイトチームですか(笑)。

「野良猫みたいな感じですね。常設ジムもないし、気儘にやっている(笑)。そこで日本人、2018年11月に試合をしたフィリピン人のロッキー・バクトルと僕の3人を中心に、あとは出稽古で来る選手とやるみたいな感じです。特にコーチはいないので、他のジムの技術練習に参加することもありますが、基本的には自分たちでやっています」

──今回ONEルンピニーがスタートを切りますが、去年の1月にフェアテックスがルンピニーで一足先にMMAの試合を組んでいます。今は再びムエタイだけになったようですが、このところのタイでのMMA人気はどのような状態なのでしょうか。

「MMAはタイ国内に、いくつかの団体もあります。プロ興行も増えて、徐々に盛り上がっているかと思いますが、如何せん選手がそれほど多くないです。プーケットにはいますけど、常駐している形でもないですし。僕のところに選手を探しているという話があるということは、毎週試合を組んでいくにはタイ国内では選手不足なんじゃないかと思います。

これは僕の個人的な感覚ですけど、タイ人でMMAや柔術に興味を持ったり、練習をする人って基本的にはアッパーミドル層です。裕福なセレブ的な人が多く、ガチで選手を目指すのはまだまだ少ないのではないかと感じます。会費もそれなりの値段になりますしね。他はタイ在住の外国人が練習するという形なので。

僕が一緒に練習しているタイ人の子で、センスのある子もいます。その子は言うと、お坊ちゃんで家がもの凄いお金持ちです。一生懸命練習していますし、アマチュアのトーナメントにも出る予定なんですけど、親御さんはよくは思っていないかと……そういう雰囲気はあります。心技道場時代の同門だったタイ人が、MMAの指導をしているジムもあるのですが、やっぱり通っているタイ人の子は育ちが良いですね。皆、英語を話しますし。やはりムエタイのジムにいるタイ人の子とは違います」

──心技道場にかなり前に寄らせていただいた時、ふっくらしたタイ人の子が多かったです。

「アハハハ。ギラギラはしてないです(笑)」

──スミマセン、試合と関係ない話をしていただいて。では藤沢選手の対戦相手コルトン・キエルバサですが、この試合が決まるまで知らない選手でした。

「彼もバンコク在住で、ザンボアンガ兄妹がいたモロック・ジムの所属米国人レスラーですね。アメリカン・レスラーっていう感じです。打撃で倒せればと思いますけど、寝技もやってきているんで。相手がいくらレスリングが強くても、普通にグラウンドで極めたいと思います」

──ところで今回はリングでの試合になります。

「腕で出たり、体が外に出ることは想定しています。ただ今、ジムにはリングしかないのでケージや壁でなくてリングで練習していますし。そういうこともあって、これまでとあまり変わらず戦えると思います」

──ズバリ、藤沢選手はルンピニーのリングにMMAファイターとして上がる最初の日本人になります。

「ルンピニーで試合がしたい。それも第1回大会。そういうことがあって、条件が下がっても名乗りを挙げたところはあります。新しく移転したとはいえ、ルンピニーが聖地であることは変わりないと思っているので。ここで良い勝ち方をして、次に繋げたいと思います」

──押忍。では改めて日本で試合を視聴するファンに一言お願いします。

「久しぶりの試合で年齢も年齢ですけど、積み重ねてきたものをちゃんと見せてフィニッシュして勝てるよう気合入れていきます。応援宜しくお願いします」

■放送予定
1月20日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FF MMA対戦カード

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ヒカルド・ゴドイ(ブラジル)
アレクシー・リャプノフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
藤沢彰博(日本)
コルトン・キエルバサ(米国)

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【ONE】J-MMAの巻き返し策、北野雄司に訊く─02─「僕に腕力はない。だからビジネスで殴り返す」

【写真】9月12日にルンピニー・スタジアムで行われたONEルンピニーのローンチアウト会見(C)ONE

格闘技のPPV事業を推進するABEMA北野雄司エクゼクティブ・プロデューサーのインタビュー後編。日本勢がONEの国際戦で勝てない状況に、PPV云々の問題という厳しい見方をした北野氏率いるABEMA格闘チャンネルでは2023年1月20日より開始するONEルンピニーを年間50大会ライブ中継する。

現在進行形のABEMA海外武者修行プロジェクトに留まらず、日本人選手の海外での実戦経験の機会を増やすことで、日本のMMA国力を上げる──それが氏の考える巻き返し策だ。現状を覆す。そのためには、ちょっとした地均しと喧嘩腰でやる覚悟が必要になってくる。

<北野雄司インタビューPart.01はコチラから>


──ルンピニーで戦う試合が、ファイトナイトの選考試合になると考えて良いでしょうか。

「ファイトナイトで戦うのに勝ち星が足りない。ならルンピニーからという話し合いが行われているとは聞いています」

──MMAPLANETでの取材ですし、MMAのファイターに限って質問させていただきますが、スポット契約があるということは日本で戦っている選手が、ONEルンピニーで戦ってから戻って来ることもあるわけですね。

「選手達が望むような世界観があってほしいです。そこはファイトマネーという現実的な問題もあるわけですし」

──より良い条件で戦うことに関して、フィーダーショー化している日本の各プロモーションは寛容であってほしいです。それに年に2試合しか戦えない選手が、ONEルンピニーに限らず海外の試合と合わせて年に4回戦えるなら、それだけ経験が積めます。日本と海外を行き来できるなら、メジャーと契約するためにも理想的だと思いますし。ところで現状、ABEMAのドメスティックMMA大会の中継は無料放送がプロ修斗で、PPVではRIZINは別としてパンクラスです。

「修斗だから、パンクラスだから、ABEMAで中継しているからとかでなく、ONEルンピニーと契約して戦える選手が試合をすることになります。現状、日本のプロモーションと契約のある選手が、ONEルンピニーに出向いて秩序を乱す必要はないですし。戦いたくて、タイに行ける人が戦う。契約書に書かれていることが全て。そこで可能であれば行き来できる。そう思っています。

2023年は日本のMMA選手が海外で数多く試合に出る年になってほしいです。ABEMAとしては海外に行く選手を追いかけて、彼らの可能性を視聴者の方々へ届けていきたい。上手くいく人もいかない人も出てくるでしょうけど、その姿を追い続けることがABEMAの仕事になります。皆の挑戦を日本の人達に知って欲しいですからね。そうでないと、オクラホマで試合なんてできない。日本を出て戦っていく選手の姿を伝えて、その中から次のスターを発掘する。そうしないと僕らも5年後に飯が食えなくなります」

──その中からONEに限らず、海外メジャーで勝てる選手の出現を待つと。

「日本人が勝てない現実を変えないといけないです。それは日本のMMAに関わっている人、全員が心に留めてほしい。格闘技だから、ホーンやブザー、ゴングがなると後は選手に任せるしかない。でも、日本✖世界で目の前で日本人が次々と負ける状況は放っておけないですよ。PPV以前に『やられたら、やりかえすよ』と日本人として思っちゃいます。でも僕の場合は腕力があるわけでも、格闘技ができるわけでもないですから。ならビジネスで、殴り返すしかないわけで」

──ビジネスで殴り返す。良いですね。どの立場でも、この現状を目の当たりにすると殴り返すという気概がないと。

「そうなると、強い選手に挑戦してもらうしかない。これから強くなれる人に、もっと強くなってもらう。その環境創りや、状況を創るお手伝いをすること。チャトリさんも『コロナでイベントは開けないし、キャッシュがあっても使えない。散々な目にあった。でも、それは1Rで。インターバルを取ったから、2Rから反撃に出るぞ』と言っていて。その通りだなって思いました。

ABEMAのPPVもONE XもONE163もやられ気味かもしれないけど、若い選手や100パーセントを出せなかった先輩たちとやり返すしかないですよ。やられっぱなしじゃ、終われねぇだろうって。そのためにやれることがあるなら、ABEMAはお手伝いさせてもらいます」

──この国の現状として、このまま手を打たないと徐々に弱体化するのに、全体行動の枠組みから飛び出て行動をする人がとても少ない。MMA界もそこに当てはまる事例がいくらでもあるので、このままでは全体で弱体化していく一方かと。

「僕らのできることは、そこから飛び出していく人を追いかけて、その人の成功を皆さんに視てもらうことです。それが格闘技の良いところで。ケージに11人入る必要はない。1人で入って、1人に勝つ。それで成功を伝えることができる。

海外武者修行プロジェクトで海外に行った選手たちに望むのは、そういうところです。『ABEMAの中継がある大会で試合をしてほしい』ではなくて、『飛び出した人間が勝てる』という姿をどんな舞台でも見せてほしい。本野(美樹)選手が『募集を見て、すぐにアクションを起こした』と言っていましたけど、一歩動けば自分の人生を変えて、格闘界の可能性を変える可能性がある。それを示すことができるよう、誰か1人でも成功して欲しいです。

松根(良太)さんは強い意志を持って、現実を変えて平良(達郎)選手をUFCファイターに育てた。木下(憂朔)選手は渾身の左の一発で、現状を変えた。そうやって人生を変えた例があるのだから、そういう例を増やす。世界に飛び出して勝負すればモノゴトを変えられるかもしれない。そんな選手を一人でも多く生み出すこと。それが僕らの仕事だなって思っています。

だからUFCにもROAD TO UFCが2023年もあるなら、中継すると伝えています。ホント海外武者修行プロジェクトも選手が何人もいくよりも、コーチが3人行く方が効率も良いかもしれない。必要とあれば、コーチ留学だってサポートする気概でいます」

──押忍。

「契約問題にしても、練習環境にしても、とにかく国力を上げること。シンガポールではザイード・イザガクマエフのセコンド、イスラム・マカチェフとかに首を刈っ切ってやるってポーズをされたんです」

──大人しくしていると、どんどん食われる。海外ではチケットの順番待ちや、タクシーの支払いでも喧嘩腰になる必要があります。もう11年も昔に岡見勇信選手が、アンデウソン・シウバにリオで挑戦したとき。ビーチに特設リングが設置されて公開練習が行われました。自分は撮影するためにリングサイドに向かっていたら、ブラジル人に『ジャップ』って叫ばれ、ビーチの砂をバンバン投げつけられました。

「日本から一歩外に出るとそういうことなんですよ。僕らビジネスの人間ですら、海外出張には酷く緊張します。プロモーションとの交渉でも、生き馬の目を抜くような人達とやり取りするわけで。格闘技をする人は、それ以上ですよね。だからこそ、そういうことに挑む選手たちを支えていくことができればなと思っています。

武者修行プロジェクトとかで、とにかくMMAの選手はスポットの練習にせよ、試合にしろ海外を体験していただく。そして強くなって、勝って……あすなろ物語ではないですが、明日は何ものかになろうという──あすなろを目指して欲しいし、ABEMAの格闘チャンネルは応援します。そのための原資が必要になるので、PPV事業を進めていきます」

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【ONE】国際戦負け続け。PPVビジネスは成立するのかを北野Pに尋ねる─01─「そもそもPPV云々以前の段階」

【写真】日本人が負け続ける状況に、ファンは有料で中継を視聴し続けてくれるのか(C)ONE

11月19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE163「AKIMOTO VS PETCHTANONG」。日本ではABEMAがPPVライブ中継を行ったが、MMAでは若松佑弥がウ・ソンフン、岡見勇信はオンラ・ウサン、青木真也はザイード・イザガクマエフに敗れ、平田樹は計量失敗でサークルケージに足を踏み入れることすらなかった。

ABEMA格闘チャンネルは無料配信からストーリーを組み立て、PPVでピークを迎える手法が採られている。ただし、ONEのPPVに関していえば主役たる日本人選手たちの戦績が芳しくない。いや、芳しくないどころでなく散々たる結果といっても過言でない。

3月26日のONE XではMMAでは国際戦4戦全敗、そして上記にあるようにONE163でも3戦全敗。さらにONE Xにおいてキックで世界バンタム級王座を獲得した秋元皓貴が、そのベルトを失った。勝った負けたが全てでない──と同時に、勝敗は絶対だ。人は強さに憧れ、夢中になる。これだけ敗戦が続くなかで、ONEのPPV中継はビジネスとして成り立つのか。北野雄司エグゼクティブ・プロデューサーに話を訊いた。

これからの日本勢の巻き返しに何が必要なのか。


──11月19日のONE163、PPVでABEMAは中継を行いまいした。同じくABEMAで「FIFA ワールドカップ カタール 2022」を全試合無料生中継して日本が予選を突破。しかもドイツとスペインに勝利ということもあり視聴者数の更新が続きました。対してONEでは品川朝陽選手以外がことごとく敗北。平田樹選手は計量オーバーで欠場に。ラグビーのワールドカップもそうですが、サッカーも五輪競技でも日本が勝つことで視聴者が増える。その点、この敗北続きで2023年に予定されるONEの大会中継やPPV配信は果たして継続できるのか。選手育成から関わっているABEMAの格闘チャンネルとすれば、どのようにこの敗北を捉えていますか。

「日本人選手が勝てない。上位になるほど勝てないのは、ここ2年ほど続いているので正直、そこに驚きはそれほどなかったです。PPVのなかで勝ったり、負けたりしながらストーリーを見せていくPPVスターという存在が必要だという点で言えば、青木真也選手以外にストーリーを紡げるような負け方は見られなかったと感じました」

──う~ん、負けてストーリーを紡ぐというのは現状のファンの間で起こる事象であり、ABEMAと青木選手のマターとして進めていただくとして。ONEをより広く浸透させるためにはやはり日本人の勝利は欠かせないかと。ただし、勝てる法則も魔法もない。そのなかで現状、ONEの日本人選手でPPVビジネスが成立するのか。どのように考えておられますか。

「そうですね、質問への返答としてはズレるかもしれないですが、最近の日本のMMAの国力が他の国と比較すると下がった。そこを改めてシンガポールで感じました。計量とハイドレーション・テストが試合前日の1度になったじゃないですか」

──ハイ。

「ザイード・イザガクマエフは実質、水抜きをしていますよね。実際はどうか分からないですが、見た目の印象ではやっているかと」

──イザガクマエフに限らず、日本勢も含めて事実上の水抜きをしている選手は多いと思います。

「水抜きをしていると思われる選手と、通常体重で戦う選手は契約体重が同じでも体の大きさが違います。青木選手は水抜きをしません。そして他の日本人選手はハイドレーションでかなり苦労しています。平田選手はパスできなかった。あのシステムに苦労をしているのは試合をした選手も、辿り着けなかった選手も同様でした。

あの状況を目の当たりにして、対応能力という面でMMAに対する国力が低下していると試合前に実感しました。海外の選手たちはハイドレーション・テストを利用し、さらに自分を有利にしている。それなのに日本人選手は四苦八苦して試合ができない選手までいる。

選手育成なのか、マネージメントなのか、僕らのような中継する側が原因となっているのか分からないですが、試合前から負けている。そもそもPPV云々以前の段階だと感じています」

──とはいえ来年にはPPVを複数回行うということが発表されています。PPVを軸としたストーリー作りを必要としているなかで、PPV以前の段階に問題がある……。

「PPVにて配信した大会を3月と11月に行い、いずれも国際戦で日本人選手がことごとく敗れるという状態になっています。現状の戦力を僕がどうこう言えることではないのですが、新しい血が必要なことは間違いないです。海外で鍛えられた、新しい血が。一歩日本の外に出れば、日本と同じことをするにもエネルギーが必要です。電車に乗るにも、バスに乗るにも、食事をとるだけで日本にはない障害にぶつかります」

──ハイ。その通りですね。

「そういうことを当たり前のモノとして生活し続ける──格闘バガボンド的な新しい血を送り込む必要があるかなと思っています。ONEに限らず、世界に向けて。今は本当に限られた選手がUFCやBellator、PFL、そしてONEと契約できる状況ですが、あえて言うと下手な鉄砲数打ちゃ当たるというような……間に入る人の偏向した選球眼のない状態で、条件さえクリアできれば海外で試合ができる人達がもっと多く出てくるべきじゃないかと。

Road to UFCだけでなく、UFCでもアジアでのイベントが再開され、ABEMAではONEやLFA、CFFCを中継するなど海外での試合が目に届く状況が増えてきました。つまり出場機会が増えます。北米では様々なフィーダーショーが存在していて、そういう場所で戦って勝ち残った選手がメジャーと契約できる。日本もそういう状態に、あと2年ぐらいでしていかないと、僕らのPPVビジネスも終わるんじゃないですかね。

色々な場所で数多くの国の人が交わって、格闘技のイベントが行われている。だから3カ月経つと潮流が変わることがいくらでもあります。複数の国の人達がせめぎ合っている環境だから、直ぐに何かが変わる。それが当たり前のことです。3カ月前は居心地が良かった場所が、そうではなくなることが平気で起こるのが海外です。自分のスピードで、世界が変化するのではなくて世界のスピードに合わせて、自分が変わる必要がある。生き残るのは大きな魚でなくて、動きの速い魚だというじゃないですか。そういう時代になったと思います」

──居心地の良かった場所が、そうでなくなる。これはもう日本人選手にとっての2019年のONEと、2022年のONEで明白になっています。そのONEでは2023年のスケジュールも1月から5月の米国進出まで、PRIME VIDEO大会──ファイトナイト大会のみの発表となっています。ABEMAが日本で行ったPPV大会のような土曜日の特別なイベントでない場合は、従来のアジア向けの金曜日の夜のナンバーシリーズ枠がなくなるという話も伝わってきます。そうなると日本人選手の出場枠の確保が、この戦績では難しくなることはないでしょうか。

「そこに関して言えば、ONEルンピニーが毎週金曜日に年間で50大会行われることになりました」

──ハイ、ABEMAも毎週ライブ中継すると。クレイジーな発表もありました。

「50大会もあるので、放送する面においても色々なチャレンジができると思います。解説者も大沢ケンジさんを脅かす存在が出てきてほしいです(笑)。ただ、これを決めたのには高尚な理由はなかったです。ONEルンピニーが決まった時にチャトリさんが電話してきて『ユージ、これまさにお前のためのコンテンツだよ。ユージは格闘技がメチャクチャ好きだから、毎週視られるよ』って(笑)」

──視るのと中継するのは、話が違うかと(苦笑)。

「だからオンエアーしろって。これ、ホントの話で(笑)。でも、毎週やるのは面白いなって思いました。勿論、予算の問題もあるし各署と話す必要はあったのですが。今のナンバーシリーズやファイトナイト大会のような規模ではないです。でも、そこで日本人選手が20~30人ぐらい戦っていく。延べで100人、毎週2人ぐらいルンピニーで試合をしてほしいと思っています。ONEとABEMAのNew Blood Projectですね」

──ONEルンピニーに新しい血を導入していくと。

「前半6試合、後半6試合で全12試合。国際試合は6試合だから、そのうち2試合ぐらいは日本人選手が出てほしいです。契約形態でいえば年間契約の選手も、スポット契約の選手もいるかと思います。今のONEのロースターである選手も、ファイトマネーが折り合えば出場するでしょうし」

<この項、続く>

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