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お蔵入り厳禁【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:4月:マッケンジー・ダーン💛✖ティーシャ・トーレス

【写真】 見る者を魅了するマッケンジー(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年4月の一番。23日に行われたBELLATOR279よりパッチー・ミックス✖堀口恭司戦──からの9日のUFC273で組まれたマッケンジー・ダーン✖ティーシャ・トーレス戦について語らおう。

<月刊、柏木信吾のこの一番:4月:パッチー・ミックス✖堀口恭司はコチラから>


──おおついにマッケンジー♡の柏木さんが、彼女について熱い想いを話してくれる時がきましたね。

「いやぁ、面白い試合でした。ミノタウロ・ノゲイラやジャカレ・ソウザにしてもUFCに行くと柔術家がボクサーになるじゃないですか。柔術のスペシャリストが柔術を使っちゃいけない空気というのか。クロン・グレイシーもカブ・スワンソンと戦った時は、ほぼ寝技に行かなかったですし」

──ハイ。寝技を拒否する相手と戦い、組んで倒すという疲れる戦いをせずに、打撃を効かせて柔術で仕留める。シャーウス・オリヴェイラもそうですが、それがMMAにおける柔術家の戦い方になっています。

「そんななかマッケンジーは、超能力というか一番の能力……他人が持たない武器で戦うことの大切さを見せてれくれました。もちろん、それが柔術で」

──マッケンジーって、めちゃくちゃ柔術を信じていますね。

「ハイ。と同時に女子MMAの傾向が、まだそれを許してくれているというのはあると思います。男子のようにMMA化していなくて、バックボーンの強さがまだ反映される余地がある。ベースの格闘技の技術に頼って戦えるのが、女子のMMAですよね。

それに柔術って、男子のMMAだと圧倒的なフィジカルの前では真価を発揮できない部分があるじゃないですか」

──はい。

「ただし、女子だとまだそうでもない。だからマッケンジーの柔術も見事にMMAにハマる。そういうスタイルをマッケンジーは構築しているので、本当に試合が面白いです。

良い意味で異質と言いますか。新鮮なファイトを見て、米国のファンも堪能していると思います」

──それでもUFCでは女子も相当にMMA化し、異種格闘技っぽい戦いから脱却してきているので、マッケンジーの異質さが際立っています。

「仰る通りです。そういうなかでMMAに慣れたお客さんに、新しいモノとして柔術主体のMMAを提供している。時代に逆行しているような柔術特化ファイターとして、マッケンジーは試合を盛り上げています」

──というか……柏木さんもめっちゃくちゃ、盛り上がっていますね(笑)。

「いやぁ、だって凄いですもん──マッケンジーのMMAは」

──逆行しているのは精神面も当てはまるかと思います。多くのファイターがリスク管理をして、マネージメントをしているなかで、あれだけ攻めていく姿勢を持つというのは。

「皆が隙を与えず、効率的な練習をしていると思います。そのなかでマッケンジーは、相手の腕にぶら下がっていましたからね。そういう風に戦えた2Rが、勝負の分岐点になりました。

試合序盤は遠い距離から大振りで突っ込んでいたので、カウンターを貰って終わるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしながら見ていました。当然のように初回はトーレスのラウンドになって。でも2Rになると柔術地獄というか、寝技地獄に持ち込むと、3Rの打撃の展開がまるっきり初回とは変わりましたね。トーレスは組まれるのが嫌で、下がるようになって」

──組の強さを打撃の圧に加えることができる。まさにMMAですね。

「それがメチャクチャ面白かったです。組みの強さを見せたことで、打撃の圧になった。グラウンドしかやっていなくても、打撃力のアップに繋がる。この3回戦はMMAの面白さが詰まっていましたね。3Rの出だしの打撃でマッケンジーが圧しているのは、僕はもう感激しました!! 

マッケンジーは心と技が一体化していますし。MMAは全てが繋がっていることを教えてくれましたよ。マッケンジーに学べ、ですよ。日本人選手は」

(C)Zuffa/UFC

──柏木さん、そんなマッケンジーのどこが一番好きですか。

「お尻ですっ!!」

──ありがとうございます!!! 100点満点の返答、いただきました!!と言いつつ、2人で読者の皆さんとマッケンジーに謝りましょう(笑)。

「ハイ。スミマセン。冗談です(笑)。決して、そういう目でMMAを見ているわけじゃありませんので。マッケンジーはファイトスタイルを含めてファイターとしてとても魅力的ですからね。でもお尻もおっぱいも富士山と同じなんです。あったら、見ちゃうんです」

──確かに。何百回と東名や新東名、中央自動車をドライブし、新幹線や飛行機からでも富士山が見えると『富士山だ』って同乗者といってしまいますもんね。

「そう、それと同じなんですよ!!」

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MMA o UFC カブ・スワンソン キック

UFC on ESPN35:第7試合・ダレン・エルキンス vs. トリスタン・コネリー

フェザー級

レスリングで固める地味な中堅ファイターから一転して激闘王となり、6連勝でランキングにも入っていたエルキンスだが、その反動で4連敗。激闘のツケで打たれ弱くなっており、相手のレベルがランカークラスから前座クラスに落ちるとまた連勝したが、勝った試合でも打撃でダメージを負う展開が多く、前戦はフェザー級最年長のカブ・スワンソン(2位は37歳のエルキンス)に1RパンチでダウンしてのKO負け。激闘に持ち込むことができなかった。

コネリーは2019年、試合4日前に急遽欠場した選手の代役としてUFCデビュー。本来より上のウェルター級で、MMA四次元殺法のミシェウペレイラが相手だったが、ペレイラが体重オーバーしたことでコンディションが悪く、スタミナ切れを起こして判定勝ち。2戦目は2階級下のフェザー級に落とし、UFCデビュー戦となるパトリック・サバティニと対戦したが、1Rにパンチでダウンを奪われ、2Rには終始バックマウントを取られる展開。仕留めに来ないサバティニに救われ判定となったが、ほぼ良いところ無く判定負け。

エルキンスタックルからパンチを打ち込むとまたタックルに行きテイクダウン。バックに回り引き込んだが。返そうとするコネリーに肩固め。外れたが上をキープするエルキンス。下から肘を入れるコネリー。ケージ際に移動し立とうとするコネリー。膝をついたがエルキンスはバックに回り、後方に引き倒した。また肩固めをセットしたが立たれた。離れ際に肘。しかしエルキンスすぐタックル。テイクダウン。密着したままパウンド。パウンド。また立ったコネリーだがエルキンスバックキープ。放してパンチを入れた。残りわずかでパンチで出るコネリーだがエルキンスも打ち返す。ホーン。

1Rエルキンス。

2R。エルキンスのタックルを切ると、がぶって膝を入れ離れたコネリー。コネリーのカーフキックでバランスを崩したエルキンス。組んで押し込むエルキンス。組んだがオーバーフックしてこらえるコネリー。エルキンスパンチを入れて離れる。またタックル。受け止めたコネリーだが、エルキンスパンチからまたタックルへ。尻クラッチからテイクダウン。ハーフからパウンドを入れるエルキンス。亀になったコネリーのバックに回ると両足フック。逃れて立ったコネリー。エルキンスが手数を出す。パンチからカーフキックを入れたコネリー。パンチで出て行くがエルキンス打ち返して凌ぐ。エルキンスシングルレッグ。組みついてグラウンドに引き込もうとしたが、コネリーケージをつかんでしのいだ。レフェリー見ていて同じ体勢に戻し再開。しかし倒せなかったエルキンス。コネリーが打撃を入れてホーン。

2Rもエルキンス。

3R。パンチを出していくエルキンス。組んで肘。コネリー詰めていくが四つに組んだエルキンス。ケージに押し込んだコネリーが顔面に肘。エルキンス、ヘッドムーブがなくパンチを貰っているが、かまわず打ち返す。タックルに入ったエルキンスだが切られた。コネリー押し込んで肘。しかし打ち返すエルキンス。また詰めたエルキンスがケージに押し込みながら打撃を入れる。両者消耗している。コネリーが出たタイミングでエルキンスタックル。切れずに下になったコネリー。背中を向けたところで四の字バック。パンチを入れつつチョークを狙う。残り1分。チョークは防いでいるコネリーだがパうんちを入れ続けるエルキンス。チョーク。腕をつかんでギリギリ外したコネリー。またパンチを入れ続けるエルキンス。タイムアップ。

三者フルマークでエルキンス勝利。

相変わらずのド根性ファイトで勝利したエルキンスだが、ダメージの大きさも相変わらず。次が契約ラストマッチとのこと。勝って契約延長したいとコメント。

 

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GLORY MMA MMAPLANET UFC UFC ESPN32   アレッシャンドリ・パントージャ エジソン・バルボーサ カイ・カラフランス カブ・スワンソン カルヴィン・ケイター キック ギガ・チカゼ ケイトリン・チューケイギアン ジョセフ・ホームズ ブライアン・ケレハー ブランドン・モレノ ブランドン・ロイヴァル ホジェリオ・ボントリン マックス・ホロウェイ ラミズ・ブラヒメジ 修斗 平良達郎

【UFC ESPN32】計量終了 ケイター×チカゼ&ロイヴァル×ボントリン。小細工要らず、強者×強者=UFC

【写真】UFC2022年の戦い初めはケイター×チカゼから (C)Zuffa /UFC

14日(金・現地時間)、15日(土・同に)ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN32「Kattar vsChikadze」の計量が行われた。

昨年12月18日より、約1カ月のインターバルを経て2022年のUFCがいよいよ活動を開始する。そのメインはフェザー級ランカー対決のカルヴィン・ケイター×ギガ・チカゼの一戦だ。


カブ・スワンソン、エジソン・バルボーサをKOし2021年のブレイクスルー・ファイターとなったジョージア出身元GLORYのキックボクサーであるチカゼは、オクタゴンで7勝0敗という戦績を残してきた。

チガゼは戦績だけでなくインパクトも残している。過去3戦はハイキックからパウンドアウト、ミドルからのパウンドアウト、パンチを効かせて絞めを狙いつつスタンドに戻りパンチで仕留めるという勝ち方でパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを3戦連続で獲得している。

組みへの自信が高まったことで蹴りを使わせ、蹴りの効果でパンチがいよいよ有効になっているという好循環にあるチカゼと対するケイターは、1年前にマックス・ホロウェイと激闘で敗れて以来の実戦が2年連続の年始のヘッドライナーとなった。

相手の前進力を利用しジャブでダメージを蓄積させ、外す時は外すというケイターの制空権をチカゼが如何に侵攻するか。5Rを2度経験しているケイターが、フルで5Rの経験はない(※バルボーサ戦は5回戦だったが、3RでKO勝ち)チカゼに対し、どのようなゲームプランを立ててくるのかも見ものだ。

下手な小細工も必要なく強い人間を戦わせておくとドラマが創れるUFC──ケイターというリトマス試験紙が、チカゼがホロウェイ級……あるいは上位禅とやり合える期待値を持っているのかうを判断する。

昨日、修斗世界ライト級王者の平良達郎がイリディアムとの契約を発表したが、そのイリディウム傘下で同じフライ級のブランドン・ロイヴァルが、ホジェリオ・ボントリンと戦う一戦も注目だ。

現王者ブランドン・モレノ、アレッシャンドリ・パントージャに連敗中のロイヴァルに対し、ボントリンはカイ・カラフランス、レイ・ボーグに敗れているが、プリアン・パイヴァ、マゴメド・ビブラトフに勝利している。

王者モレノを含め、トップランカーの半数が5敗以上を喫しているという群雄割拠のフライ級にあっても、3連敗はさすがにキャリアップばかりか、契約更新という点でも厳しくなる。崖っぷちのロイヴァルが盛り返すことはできるのか──来るべき日に備え、UFCフライ級戦線はMust Watchだ。

■視聴方法(予定)
1月16日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN32対戦カード

<フェザー級/5分5R>
カルヴィン・ケイター: 146ポンド(66.22キロ)
ギガ・チカゼ: 146ポンド(66.22キロ)

<ヘビー級/5分3R>
チェイス・シャーマン: 250ポンド(113.4キロ)
ジェイク・コリアー: 264.5ポンド(1119.97キロ)

<フライ級/5分3R>
ブランドン・ロイヴァル: 125.5ポンド(56.92キロ)
ホジェリオ・ボントリン: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・チューケイギアン: 126ポンド(57.15キロ)
ジェニファー・マイア: 126ポンド(57.15キロ)

<ライト級/5分3R>
ダコタ・ブッシュ: 155.5ポンド(70.53キロ)
スラヴァ・ボルシェフ: 155ポンド(70.31キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト: 145.5ポンド(66.0キロ)
ビル・アレジオ: 145ポンド(65.77キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジェミー・ピケット: 184.5ポンド(83.68キロ)
ジョセフ・ホームズ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ラミズ・ブラヒメジ: 170.5ポンド(77.34キロ)
カート・マックギー: 170ポンド(77.11キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブライアン・ケレハー: 145ポンド(65.77キロ)
ケヴィン・クルーム: 144.5ポンド(65.54キロ)

<フェザー級/5分3R>
TJ・ブラウン: 155ポンド(70.31キロ)
チャールス・ロサ: 156ポンド(70.76キロ)

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MMA UFN199 カブ・スワンソン キック ダレン・エルキンス

【UFN199】カブ・スワンソン、左&右、そして左を打ち込み、後ろ回し蹴りでエルキンスをKO

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国)
Def.1R2分12秒by TKO
ダレン・エルキンス(米国)

左ジャブを伸ばすスワンソン、エルキンスが左ジャブから右オーバーハンドを決める。エルキンスの右とスワンソンの左が交錯し、エルキンスはダブルレッグを切られたところで右を打っていく。と左から右のワンツーを入れたスワンソンは、飛び込んで右のパンチを当てる。これが聞いて、テイクダウンで誤魔化しに来たエルキンスとの距離を取ったスワンソンは右オーバーハンドをかわし、距離が近づくと左、右、そして左を打ち込みダウンを奪う。

立ち上がったエルキンスだが足に来ており、両足が揃っているところでスワンソンのスピニングバックキックが顔面をかすめた、足がもつれレフェリーが試合を止めた。


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Report UFC UFC ESPN23 カブ・スワンソン ギガ・チカゼ ブログ

【UFC ESPN23】ギガ・チカゼ、左ミドルを決めて63秒でカブ・スワンソンからハイライトリールKO勝ち

<フェザー級/5分3R>
ギガ・チカゼ(ジョージア)
Def.1R1分03秒by TKO
カブ・スワンソン(米国)

右ロー、右前蹴りを蹴ったチカゼ。スワンソンの前進に左ジャブを入れ、アッパーも繰り出す。さらにワンツーを伸ばしたチカゼは、スイッチしながら前蹴りを放って間合いを図る。そして──左ミドルハイ、左ストレートに続けて蹴った左三日月を受けたスワンソンがうめき声を上げて、しゃがみ込んみチカゼの足を掴む。その足を抜いたチカゼは、亀のスワンソンにパウンドを連打し、63秒でTKO勝ちを手にした。

「カブのことは尊敬しているけど、それはそれだから。もうレバーキックで決まっていたけど、レフェリーがとめないからパウンドを入れた。今日はイースター、僕の母国で一番の祝日だし、そんな日に勝てて余計に嬉しい。こういうスペシャルが勝利が欲しかった。マックス・ホロウェイと戦いたい──もし実現しないなら、彼の前に戦ったケルヴィン・ケイターと戦ってマックス戦を実現させたい」と非常に静かに話した。


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Interview UFC UFC ESPN23 カブ・スワンソン ギガ・チカゼ ブログ

【UFC ESPN23】カブ・スワンソンと対戦、沖縄剛柔流出身ギガ・チカゼ「僕は最後の1秒までデンジャラス」

【写真】今もグルジアという響きのようが耳に馴染む、ジョージア国旗とともに(C)Zuffa/UFC

1日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN23「Reyes vs Prochazka」で、カブ・スワンソンと戦うギガ・チカゼ。

GLORYとMMAの二足の草鞋を履いていたジョージア人ストライカーは、キャリア12勝2敗でオクタゴンでは5連勝中で負け知らず。初めてビッグネームと戦い心境をチカズに尋ねろと、我々の知らない空手の世界が存在し、彼の基礎になっていることが分かった。


──インタビューを受けていただきありがとうございます。

「こちらこそ、ありがとう」

──最初にどうにも我々には発音方法が名前の綴りから掴みづらく、ジョージアでの発音を教えていただけないでしょうか。

「了解。ギ・ガ、チ・カ・ゼだよ」

──ギガ・チカゼですね。

「そうだよ(笑)」

──ギガは土曜日にカブ・スワンソンと戦います。今の調子を教えてください。

「グレートだよ。全て上手くやってくることができた。この試合に向けて7週間かな、しっかりとトレーニングでき人生で最高のシェイプに仕上がっている」

──ギガは過去に素晴らしい打撃、特にキックはUFCという最高峰においても特別に感じられる攻撃を見せてきました。もちろん、元々はオランダに拠点を置いて活動してきたキックボクサーではあるのですが、ダッチ・キックボクシングスタイルというよりも空手の蹴りにも見えます。

「僕はもともとジョージアで極真空手を始め、それから剛柔流空手に移り三段を持っているんだ。その後、オランダに移ってダッチ・キックボクシングを7年に渡って学んだんだ。でも僕はキックの時代から、空手の技術を活用して戦ってきた。ダッチ・キックボクシングでキックボクシングを戦っても何も優位な点はない。空手を使うことで、僕はキックとMMAで成功を収めることができたんだ。だから、僕のスタイルは指摘された通り、空手を凄く生かしているよ」

──実は私どものサイトでは以前、日本国外のキックボクシングも掲載していた時期があり、It’s Showtimeに出ていたギガの試合もレポートしていたんです。でも、当時はオランダ国籍を持ったジョージア人だと思っていました。ところでジョージアといえば柔道やチタオバという組技が盛んだという印象がありあした。

「その通りだよ(笑)。ジョージアでは皆がレスリングか柔道を経験している。実際、僕の父はソビエト連邦時代に柔道のナショナルチームの一員だった。でも僕は柔道もレスリングも全く経験がなくて。僕が生まれた頃になると、空手は凄くポピュラーだったんだよ。僕の世代は空手を経験している者ばかりさ」

──とはいえ極真空手から、剛柔流とは興味深いトランジッションですね。フルコンタクト空手から伝統派に移るというのも。

「僕が所属していた沖縄剛柔流はフルコンタクト空手ルールの試合にも出ているよ。沖縄剛柔流には型、ポイント空手、それに組手柔という極真ルールに投げが許された試合もあったんだ」

──剛柔流も多くの流派があるようで、沖縄剛柔会のなかには素手素面、寝技まである流派があると聞いたことがあります。

「柔と剛の試合があり、剛コンペティションは小さなグローブをつけて、顔面へのパンチ有り、寝技は10秒だけど関節技も使って良かった。道着を着たアマチュアMMAだったよ」

──剛柔流でそのようなスタイルが存在しているとは、まったくもって勉強不足でした。

「剛コンペティションは本当に楽しめた。顔面を殴って、投げもあり、関節も極めて良いということは、本来の空手に近いモノだと思う。きっと日本……沖縄の空手はそういうものだったと僕は理解しているよ。本当のところは分かっていないけどね(笑)。

それに僕は剛柔流の試合だけでなく極真、松濤館、糸東流の試合にも出ていたんだ。ただし空手はトーナメントで優勝しても収入を得ることはできない。だからキックに転向したというのはあるよ」

──そしてオランダへ?

「そうだね。2007年から2年間はゴールデングローリーで練習し、それから2年間をマイクス・ジム、最後の3年間はボス・ジムに所属していた。オランダへ移り住んだのは、K-1 MAXに出場したかったからなんだ。

それが知っての通り、僕がIt’s Showtimeで試合をしていたマイクス・ジム所属時代にK-1は活動を止めてしまった。本当にここからピークだという時にK-1がなくなり、茫然としてしまった。そしてキックにはGloryの時代がやってきたんだ。

その頃、ボクシングへ転向という話もあったけど、僕は自分の蹴りを使ってMMAを戦いたいと思い米国に渡ったんだ。キックとMMAのステータスは、トヨタとフェラーリぐらい違うからね」

──……(苦笑)。

「僕には家庭があり、2人の子供もいた。他の仕事に就きたくなかったし、まだコーチにもなりたくはなかった。ファイトをして戦っていこうと思うと、キックではなくMMAなのは自明の理だったよ。

それに当時はジョージア人UFCファイターはいなかったから、最初のジョージアを代表して戦うUFCファイターになろうと思ったんだ。でも僕より先にレヴァン・マカシュヴィリ、そしてマラブ・デヴァリシビリがUFCで戦うようになったけどね(笑)」

──米国に移ってからは、ずっとKINGS MMAの所属ですか。

「そうだよ。ハファエル・コルデイロの指導を受け、MMAだけでなく柔術のトレーニングにも参加したよ。もちろんレスリングもね。そしてMMAで戦うようになってからもGLORYから試合のオファーがあったから、キックの試合を続けていたんだ」

──だから2015年から2年ほど、MMAとキックの両方で戦っていたのですね。それにしても、キックボクサーだからといってMMAであの蹴りが使えるとは限らないです。しっかりとMMAを消化してきた努力の表れですね。

「ハファエルは僕のスタイルをすぐに理解してくれた。そして、僕の空手とキックを使ったスタイルを構築してくれたんだ。ハファエル自身テコンドーからムエタイ、そしてMMAとキャリアを積んでいるから、僕のことが本当によく分かったみたいだ。色々な点で僕をリードしてくれたよ」

──ではカブ・スワンソンの印象を教えてください。

「言葉で言い表すことができないビッグネームで、レジェンドだ。長い間、一緒に練習もしてきた。柔術とレスリングに長けていて、クレイジーな左フックはKOパワーを持っている。でも、僕の空手スタイルは彼に対して凄く有効なはずだ。しっかりと距離を取り、カウンターを打ち込むよ。

初回にハイライトリールKOをするか、2RにビューティフルKOをするか。ここでしっかりと勝って、トップ10の誰とでも戦う資格があることをアピールしようと思う」

──ハラショー。では、最後にこれからギガのことを知る日本のファンに自身のセールスポイントをアピールしてもらえないでしょうか。

「そうだね……。いつ、誰であろうかKOできる武器を持っている。もちろん試合をコントロールした結果KOできるし、不利な状況でも一発逆転がある。僕は最後の1秒までデンジャラスだ。だから1秒たりとも試合を見逃さない欲しい。僕のビューティフルキックフル・キック、ギガ・キックを堪能してほしい」

■視聴方法(予定)
5月2日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC on ESPN23 計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
ドミニク・レイエス: 205.5ポンド(93.21キロ)
イリー・プロハースカ: 204ポンド(92.53キロ)

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ギガ・チカズ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ: 206ポンド(93.44キロ)
ダスティン・ジャコビー: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
ショーン・ストリックランド: 185.5ポンド(84.14キロ)
クリシュトフ・ヨッコ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
マラブ・デヴァリシビリ: 135.5ポンド(61.46キロ)
コディ・ステーマン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ランダ・マルコス: 115ポンド(52.16キロ)
ルアナ・ピニェーロ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス: 150.5ポンド(68.26キロ)
ジョナサン・ピアース: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 146ポンド(66.22キロ)
TJ・ブラウン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ポリアナ・ボテーリョ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ルアナ・カロリーナ: 128.5ポンド(58.28キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
サム・ヒューズ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ローマ・ルックンブミー: 116ポンド(52.62キロ)

<ミドル級/5分3R>
KB・ブラー: 186ポンド(84.37キロ)
アンドレアス・メケイリディス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
ルーク・サンダース: 145.5ポンド(66.0キロ)
フィリッピ・コラレス: 145.5ポンド(66.0キロ)

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【UFC ESPN23】計量終了 プロハースカに挑戦権奪取の好機。デヴァリシビリ✖ステーマンは痺れるレス決戦

【写真】オクタゴン2戦目、2試合連続でタイトルコンテンダーと戦うプロハースカ(C)Zuffa/UFC

4月30日(金・現地時間)、1日(土・同)のネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN23「Ryes vs Prochazka」の計量が行われた。

メインはドミニク・レイエス✖イリー・プロハースカのライトヘビー級戦。RIZINからUFCに転じたプロハースカが2月に予定されていたが、新型コロナウィルス感染予防対策により流れたレイエスとメインで戦う。

オクタゴン2戦目で現在2連敗中といえども、いずれも世界戦だったレイエスとのマッチアップ──プロハースカが勝てば、タイトル挑戦の可能性も十分にありえる。

レイエス、プロハースカは問題なく計量を終えているが、フェザー級でジョナサン・ピアースと対戦予定だったガブリエル・ベニテスが150.5ポンドと5.5ポンド・オーバーで計量を失敗。ピアースがキャッチウエイト戦を了承せず試合は中止に。

女子フライ級でポリアナ・ボテーリョと戦うルアナ・カロリーナも128.5ポンドと3.5ポンド重く、ボテーリョとは契約体重マッチで戦うことになった。


カブ・スワンソン✖GLORYとMMAで二足の草鞋を履いていたギガ・チカズのフェザー級戦、バンタム級の耐久ケージレスリング&スクランブルマッチが楽しみなマラブ・デヴァリシビリ✖コディ・ステーマンなどメインカードの軽量級で注目すべきファイトが用意されている。

連敗でスタートしたデヴァリシビリのUFCキャリアだが、その後は5連勝中で──全てが判定勝ちのドミネイターに対し、スイッチスタンスで左ハイが危険なレスラーのステーマンが、ストップに掛かる。

蹴りを見せたあとの構えのチェンジで、相手を惑わすことができるステーマンだが、打撃とテイクダウンには若干のタイムラグがあり、そこが有無をいわせないテイクダウン能力を誇るデヴァリシビリとの違いか。

デヴァリシビリはニータップ、シングル&足払い、ダブルレッグという多彩なテイクダウンが、ほぼほぼ打撃と一体化している。スクランブルの執拗さもデヴァリシビリが上だが、この打撃とクリンチの融合はステーマンに分があるようにも見える。デヴァリシビリの圧力に対し、スピード&ペースで対抗し気圧されない圧を掛けることがステーマンには欠かせない。

■視聴方法(予定)
5月2日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC on ESPN23対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
ドミニク・レイエス: 205.5ポンド(93.21キロ)
イリー・プロハースカ: 204ポンド(92.53キロ)

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ギガ・チカズ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ: 206ポンド(93.44キロ)
ダスティン・ジャコビー: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
ショーン・ストリックランド: 185.5ポンド(84.14キロ)
クリシュトフ・ヨッコ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
マラブ・デヴァリシビリ: 135.5ポンド(61.46キロ)
コディ・ステーマン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ランダ・マルコス: 115ポンド(52.16キロ)
ルアナ・ピニェーロ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス: 150.5ポンド(68.26キロ)
ジョナサン・ピアース: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 146ポンド(66.22キロ)
TJ・ブラウン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ポリアナ・ボテーリョ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ルアナ・カロリーナ: 128.5ポンド(58.28キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
サム・ヒューズ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ローマ・ルックンブミー: 116ポンド(52.62キロ)

<ミドル級/5分3R>
KB・ブラー: 186ポンド(84.37キロ)
アンドレアス・メケイリディス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
ルーク・サンダース: 145.5ポンド(66.0キロ)
フィリッピ・コラレス: 145.5ポンド(66.0キロ)

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Report UFC UFC256 カブ・スワンソン ダニエル・ピネダ ブログ

【UFC256】ローで削られ、危うかったスワンソンが抜群のキラーインスティンクトを発揮し逆転KO勝ち

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国)
Def.2R1分52秒by KO
ダニエル・ピネダ(米国)

まず右ハイを蹴ったピネダ。スワンソンは遠い距離からパンチを伸ばし、クリンチへ。離れ際に左を受けそうになったスワンソンはロー、左を被弾する。スワンソンはワンツーを見せるが、ローで姿勢を崩す。反応、ダメージの蓄積ともに気がかなりな歴戦の強者スワンソンは、ローで体が一回転する。ピネダはローでスリップすると、ガードから足関節を狙う。足を抜いてトップを取ったスワンソンは三角、腕十字を抜けてスタンドに戻る。

明らかにローが効いているスワンソンは、ダブルレッグもロールで上を取り返したピネダがスタンドに戻る。と、右を受けて倒れたピネダがパウンドを打たれながら立ち上がる。一気に形勢逆転となり、左ミドルから右を連打し、エルボーを入れたスワンソンがポイントすら取る形となった。

2R、ローを警戒し、遠い距離から右を伸ばすスワンソン。ピネダは右フックを空振りし、バランスを乱す。それでもローを蹴り、スワンソンの動きが止まる。ここで組んでシングルに出たピネダが、ケージにスワンソンを押し込む。と、ピネダの右アッパーから左、直後に右ストレートを打ち抜いたスワンソンが大の字になったところで右のパウンドを落とし、KO勝ちを決めた。


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