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News UFC UFN on ESPN+30 UFN172 ブログ

UFN172:UFN on ESPN+30 (5月30日)対戦カード 飛ぶ鳥を落とす勢いのドゥリーニョがウッドリーに挑む

【写真】アレクセイ・クンチェンコ、グンナー・ネルソン、そしてデミアン・マイアに勝ってウェルター級転向後は3連勝のドゥリーニョ(C)Zuffa/UFC

2020年5月30日(土・現地時間)
UFN172:UFN on ESPN+30
ネヴァダ州ラスベガス
UFC APEX

■視聴方法(予定)
5月31日(日・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
タイロン・ウッドリー(米国)
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ブラコイ・イワノフ(ブルガリア)
アウグスト・サカイ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ダニエル・ロドリゲス(米国)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ(米国)
ブロック・ウィーバー(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
マッケンジー・ダーン(米国)
ハナ・サイファース(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・チューケイギアン(米国)
アントニーナ・シェフチェンコ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ビリー・クゥアンティロ(米国)
スパイク・カーライル(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジャマハル・ヒル(米国)
クリジソン・アブレウ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(米国)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<バンタム級/5分3R>
ケイシー・ケニー(米国)
ルイス・スモルカ(米国)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
ヴィンス・モラレス(米国)


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JZ・カバウカンチ News other MMA Titan FC60 ハウシュ・マンフィオ ブログ ロミ・ハメッド

Titan FC60 (5月29日)対戦カード 活動再開=タイタンFC、注目はやはりコンバットグラップリング?!

【写真】JZ・カバウカンチとコンバットグラップリングで対戦する──一見、小さなヴィトー・ベウフォート=マンフィオ

2020年5月29日(金・現地時間)
Titan FC60
フロリダ州

■視聴方法(予定)
5月30日(土・日本時間)、午前9時~ UFC FIGHT PASS

■ 対戦カード

<コンバットグラップリング・ウェルター級/8分1R>
JZ・カバウカンチ(ブラジル)
ハマシュ・マンフィオ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ロミ・ハメッド(ロシア)
フランク・カリロ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ダニー・サバテーロ(米国)
レイモンド・ラモス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ケンドリー・セントルイス(米国)
マイケル・リリー(米国)

<バンタム級/5分3R>
サル・ゲレイロ(米国)
ダニー・ゴンザレス(米国)


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J-CAGE JJ Globo News Shooto2020#03 ブログ 世羅智茂 岩本健汰 青木真也

【Shooto2020#03】組み技異種格闘技戦=世羅智茂✖岩本健汰のノーギグラップリングマッチが決定!!

【写真】青木✖世羅に続き、今度は世羅✖岩本だ(C)MMAPLANET

25日(月)、サステインより31日(日)に会場非公開でABEMAテレビマッチとして開催されるProfessional Shooto2020 Vol.3 Supported by ONE Championshipで、世羅智茂✖岩本健汰のグラップリングマッチがAOKI PROJECTとしてマッチアップされることが発表された。

AOKI PROJECTとは青木真也が今、見たい──旬のカードやプランニングするというモノで、第1回で予定されていたプロ修斗フライ級戦=清水清隆✖平良達郎の一戦はコロナウィルス感染拡大の影響を受け、大会とともに中止されてしまった。

今回は修斗の大会のなかで、敢えて青木は日本グラップリング界の現状を憂い、また存亡を賭けてグラップリングマッチながら世羅と岩本に白羽の矢が立てた。

世羅は4月17日に開かれたRoad to ONE02で、プロジェクトの中心である青木とグラップリングマッチを戦い10分タイムアップのドローだったことは記憶に新しい。対して岩本は青木のトレーニングパートーナーであり、青木がピュアグラップリングでの知識を深め、技を練るのに欠かせないグラップラーだ。


ノーギワールドやADCC予選に挑むなど世羅は道着を着た柔術ともにノーギにもチャレンジする柔術家で、昨年のADCCアジア・オセアニア予選では岩本が優勝した66キロ級にエントリーしていたが、準々決勝で敗れ両者が組み合うことはなかった。

またMMAPLANETのインタビューで、青木戦を終えた世羅は岩本との対戦を口にしていた。その岩本はもはや柔術家という肩書きは持たず、グラップラーとして生きている。そして柔術でいえば岩本は茶帯を巻いているが、JBJJFが認可する帯制度では未だ紫帯のままだ。つまりは連盟主催の柔術では不可能な両者。思えばグラップラーの評価対象が、柔術の帯という現状も興味深い。

閑話休題。

とはいえ岩本は今やノーギ・グラップリング、特に今大会で採用されるノーポイント&サブミッションオンリー・ルールでは間違いなく日本の第一人者といえる。ADCC2019ではパウロ・ミヤオに初戦で敗れたが、当然のようにパウロとやり合う彼の組み技力が紫帯レベルであるわけがない。今年3月のZSTグラップリング=「GTF.3」でも圧巻の3試合連続一本勝ちで断トツの優勝を飾っている。

世羅も青木を相手にパスを許さず、青木が動けばニーシールド・ハーフからの作りや、リバースデラヒーバから足関節という流れを見せていたものの、それらの動きはIBJJFルール以下のポジションを許さない、またはポジションを取ることがベースとなっている足の取り方だった。

(C)SATOSHI NARITA

対して、岩本にとってのグラップリングは極めに行き着く。ポイントに関してはADCCのトップが上位とされる得点であり、IBJJFベースの世羅とはアイデンティティが違うといって過言でない。

青木✖世羅がMMAファイター✖柔術家のノーギ・グラップリングだったのに対し、今回の試合は柔術家=世羅✖グラップラー=岩本という構図が鳴り立つ。現状、日本ではトーナメント&出場料を支払う組み技トーナメントは成立させることが困難であるからこそ、プロ修斗内で見られる組み技・異文化交流は貴重、パウンド有りとは違う「組み」の魅力と怖さを日本中に届けて欲しい一戦だ。

なお同大会ではメインの修斗暫定世界バンタム級王座決定戦=岡田遼✖倉本真一、3回戦でライト級=SASUKE✖西浦ウィッキー聡、フェザー級で石井逸人✖齋藤翼、修斗女子初代スーパーアトム級王座決定トーナメント準決勝=黒部三奈✖大島沙緒里&杉本恵✖中村未来、そして2回戦のライト級戦=木下タケアキ✖西川大和の5試合に加え、バンタム級で清水清隆✖小堀貴広の3回戦も22日(金)に明らかとなっており、全8試合が組まれることが決まった。

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CORO DEEP Special The Fight Must Go On ブログ 佐伯繁 朝倉未来

【The Fight Must Go On】Must Watch !! 佐伯繁のおススメ、DEEPケージファイト思い出の5番勝負─02─

【写真】まだ2年前の試合だ(C)MMAPLANET

国内外のMMA大会の中止及び延期、さらには格闘技ジムの休館など、停滞ムードの真っただ中です。個人的にも大会の延期と中止のニュースばかりを書かざるをえない時期だからこそ、目まぐるしい日々の出来事、情報が氾濫する通常のMMA界では発することができなかったMMAに纏わる色々なコトを発信していければと思います。こんな時だからこそ The Fight Must Go On──第38弾はMust Watch!!  このスポーツの著名人が、改めて視聴することを薦める試合を紹介したい。

今回からはDEEP編がスタート。佐伯繁代表がDEEPオフィシャルYouTubeチャンネルにアップされているケージマッチから、「今、まだアップしきれていないけど」思い出の5試合を振り返る──企画の第二弾。

※ここで紹介する試合は、オフィシャルホームページやオフィシャルYouTubeチャンネルで誰もが無料で視聴できるファイトに限っており、違法でアップされた試合は含まれていません。


佐伯代表が選んだ「今、まだアップしきれていないけど、アップしているなかから思い出の5番」、2試合目は2018年4月28日に行われた朝倉未来✖CORO の一戦だ。

今や日本の総合格闘技界を引っ張る存在として、格闘技界の枠を超えた活躍を見せる朝倉未来が日本のMMA界の主流といえる場で、結果を残してきた相手と初めて戦った試合。ここから朝倉未来は始まった。

佐伯繁のMust Watch 02、朝倉未来✖COROの選択理由は以下の通りだ。

佐伯繁
「2012年9月に未来選手は、海選手と一緒にDEEPの浜松で公式記録として残っている最初の試合に出ているんです。そこからOUTSIDER、Road FCと進み、韓国でイ・ギルウに負けて……アウトサイダーとの契約を終えて最初の試合が、このCORO戦だったんです。海君はもうRIZINに出ていたし、言い方は悪いけどRIZINに向けての査定試合でした。

あの時の彼は日本のプロの団体……後楽園ホールという大会に初めて出て、結果を残さないといけない状況でした。きっと回りが日本人のプロ選手だらけの控室も初めてだったし、緊張感も含め色々な想いがあったはず。僕は今の朝倉未来は、ここから始まったと思います。

実際にCORO君の腕十字も良い形で入っていたし、ポテンシャル通りの試合でなかったことは明らかです。それだけプレッシャーがあったなかで、なんとか勝ってRIZIN名古屋大会に繋がった。ここからはもう早かったですね(笑)」

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Interview J-CAGE Shooto2020#03 ブログ 石井逸人 齋藤翼

【Shooto2020#03】インフィニティでなく齋藤翼と対戦、石井逸人「試合をしないという選択は僕にはない」

【写真】2月に一条貴洋に判定勝ちの石井、インフィティリーグ戦ではなく齋藤翼と今大会で戦う (C)SUSUMU NAGAO/SUSTAIN

31日(日)に会場非公開のABEMAテレビマッチとして開催されるProfessional Shooto2020 Vol.3 で、インフィニティリーグ戦線中の石井逸人が、齋藤翼とリーグ戦ではない試合を戦う。

インフィニティリーグ参戦の真意と、今回の試合に向けての意気込みを石井に訊いた。


──1週間後に齋藤翼選手と戦う石井選手です。今年はインフィニティリーグに参戦しているのですが、フライ級時代にトップ戦線に躍り出ようかという勢いがあった石井選手が、なぜ混戦状態の象徴のようなリーグ戦に出ることを決めたのでしょうか。

「自分はベルトが欲しいです。そのための発言権を得るためにも、インフィニティで優勝しようと考えたんです。長南さんが持ってきてくれた話でもありますし、好き勝手に言うためにもインフィニティ優勝っていう実績があった方が良いと思いました」

──瀧澤謙太戦の前にも同じようなことを言っていたような(笑)。

「そうですね(苦笑)。あの試合は……アレはアレで良い経験になりました。TRIBEに来て打撃に自信が持てるようになり、『当たるじゃん』って調子に乗ったところもありました。そこが今はアジャストできてきているので、今回は大丈夫です。瀧澤選手に髙谷さんがセコンドについていて、今回も髙谷さんが関係している選手なので、もう負けていられないです」

──コロナ問題でインフィニティリーグもどれだけ消化できるか余談を許さない状況ですが、それもあってインフィニティリーグ戦でなくとも試合を受けたという形でしょうか。

「まぁ、ぶっちゃけて言うとインフィティリーグで決まっていた試合が戦えなくなったからです。野尻(定由)選手との試合はコロナ問題で早々に流れて、他の出場選手ともできなかったです。皆が色々な事情があるのだろうけど、僕はコロナ問題云々でなく人生を賭けて格闘技でやっているので、同じ熱量の選手はそれほどいないんだなって……。

仕事の関係とかで試合や練習ができない人がいるのは理解できます。と同時に、そういう選手は僕と同じだとはもう思っていないです。

そのなかで齋藤選手は出てくるってことは、同じような熱量のある選手だと思いますし、思い切り戦います。齋藤選手は同じ種類の人間、根性を入れなおして殴り合いをしないとダメですね」

──今回に向けてトレーニングの方は?

「TRIBEでは変わりないです。これまでと同じです。逆にこの状況でもやるんだってことで、より結束力が高まって練習ができているかと思います。

今の自分が一番強いって胸を張って言えるので、試合をしないという選択は僕にはないです」

──練習を続けることに関して、感染の拡大を抑えようという世間の目を気にすることはないでしょうか。

「世間の目を気にしていたら、こんな生き方はしていないです。世間の目よりも、自分がやってきたことが形にできない方が怖いですし、今を無駄にできないです。

もちろん手洗い・うがい、ジム内もしっかりと消毒していますし、僕は家とジムしか行き来していない。体調不良の人間が出たら黙っているようなことはないですし、やるべきことをやって積んできたと思っています。

大会自体もRoad to ONE02でケージサイドは防護服で、消毒も念入りだったと聞いていますし、でもABEMAで見ていたらバイオハザードみたいでした(笑)。異様な空間には見えます。UFCのようにPRC検査や抗体検査があれば良いのですが、日本はそういう状況でないなかで、大会を開いてくれる人たちもコロナ対策はできるだけのことをしてくれています。PCR検査があれば安心できますが……あの鼻に棒を突っ込まれるのは怖いですよね」

──……ケージでMMAを戦う人が何を言っているのか(苦笑)。ところで、根性を入れて殴り合うという言葉がありましたが、それは気持ちの問題ということですか。

「ハイ、そう戦うということではないです。作戦らしい作戦も立てていないですし、どの局面になっても戦えるだけのことはやってきました。要点は絞って、その場で必要なことをやろうと思います。3Rとも削って取って、終ってみれば石井の完封だったという試合にしたいです」

──長南さんがアップしている上久保(周哉)選手とのスパーリングの映像を拝見させてもらいました。

「あれは疲労のピークの時だったんです……」

──いやぁ、封じ込みに掛かる上久保選手に対して、よく動けていると思いましたよ。

「上久保さんとは今、週に2回は組ませてもらっています。自分の理想は上久保さんと和田竜光さんの寝技なんです。あの2人の寝技を吸収したくて。動き回るより、要所を押させた試合がしたいです。こっちに来てボコボコにされた2人なので、自分をそういう風にした人たちのようになりたいです。ただし、以前のように動くことができる局面もあるので、そのためにも2人のような寝技を取り入れています」

──だからこそ、この間も積んでいることを出したい試合になりますね。

「この状況下での試合だから、特別だという意識はないです。いつも通りの感覚でやります。どの試合も自分にとっては頑張らないといけないですし。自分の頑張りを見て欲しい人がたくさんいます。その点でも、いつも通り戦うだけです」

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Interview JZ・カバウカンチ Special Titan FC60 ハウシュ・マンフィオ ブログ

【Special】第3回、MMA版あいつ今何してる? Titan FC出場JZ・カバウカンチ─01─「質に制限はない」

【写真】JZとドゥリーニョ。練習メンバーは他にヴァグネウ・ホシャ、サイボーグとくればワクワクせざるをえない (C)GESIAS CAVALCANTE

MARTIAL WORLD Presents新訪問シリーズ=「MMA版あいつ今何してる?」──第3 回はHERO’Sで日本ライト級の一極の頂点に立ち、DREAMを経て米国に拠点を移したJZ・カルバンことジェシアス・カバウカンチの「今」をお届けしたい。

Strikeforce、WSOFと日本と同じように輝くことができなかったJZはTitan FCからBrave CFと拠点を移し、2018年4月以来MMAを戦っていない。

まだ36歳、老け込むにはまだまだ早い──今、JZは何をしているのか……と思っていたところ、29日(金・現地時間)にフロリダ州で無観客大会として開催されるTitan FC60のメインでコンバット・グラップリングなるルールで元タイタンFCライト級王者ハマシュ・マンフィオと対戦することが発表された。

コンバット・グラップリングとはどのようなルールなのか、そしてJZの今を尋ねた。


──JZ、お久しぶりです!!

「マイ・フレ~ンド!! 元気でやっているか? 家族は皆、変わりない?」

──ハイ、自粛生活が長くなっていますが、変わらずにやっています。JZこそ、フロリダは経済活動を復活させつつありますが、問題ないですか。

「大丈夫だよ。ロックダウンされてから、何もかも変わった……こんな経験はなかったよ。でも少しずつ、以前の生活に戻り始めようとしているよ」

──フロリダではUFC3連戦も行われました。

「そうだね、500キロ近く北の方のジャクソンビルでね」

──そしてJZはTitan FCでコンバット・グラップリングの試合に出場します。ところで、このコンバット・グラップリングとはどのようなルールなのでしょうか。

「コンバット・グラップリングはコンバット柔術と同じだよ。エディ・ブラボーのコンバット柔術は下からしか掌底を使っちゃだめだけど、今度のルールはトップからでも叩いて構わないんだ。違いはそこだけだと思うよ」

──JZ、コンバット柔術もトップから掌底攻撃は許されていますよ。

「えっ? そうだったのか(笑)。コンバット柔術をちゃんと見たことなかったんだ。でも、上から叩いて良いなら同じだ。時間は8分だけど、タイムアップになるとオーバータイムもあるしね」

──なぜ、このタイミングでこの大会に出ることになったのでしょうか。

「タイタンFCのレックス・マクマホンが、メインイベンターを探していたからだよ。レックスとはずっと良い関係でいた。長い間プライベートクラスで、彼を指導してきたんだ。5月29日に大会を開くことを決めたレックスが、メインカードで戦える選手を探していた。UFCと違い、5試合か6試合しか組めない大会だけど、メインイベントを任すことができる選手がなかなか見つからなかった。

で、僕に声が掛ったんだけど……MMAを戦うコンディションは今の僕にはない。でもコンバット・グラップリングだったら戦えると返答したんだ。レックスは笑顔を浮かべて『なら、戦ってくれよ』って(笑)。

ロックダウンが続くなか、UFCだけでなくタイタンFCが開かれる。この意味の大きさを僕は理解しているつもりだ。UFCに続き、MMAのイベントがこの困難な状況を残り越えてイベントを行う。皆が新型コロナウィルス感染拡大の渦中にあるけど、タイタンFCが行われることで生き残ることの励みにしてほしい。僕らは乗り越えることができる。それを見て欲しいんだ。誰もがどうなるのか不安を抱えているからこそ、動き出す必要があると僕は思っている。

人々が家に籠りっきりにならないといけない時でも、僕らは戦う。戦う環境を整えて、皆の前でベストを尽くす。ファイトパスでタイタンFCの試合を見ている人達は、僕らの意志を感じ取ってくれるに違いない。確かに僕の体調は完璧じゃない。でも、こんな時だからこそ戦うんだよ」

──練習についてはどうでしょうか。人が集まれば感染する恐れがあり、また格闘技の練習は濃厚接触です。

「もちろん、そこを考えないわけはないよ。だからグループを分けて、少人数で練習してきた。UFCで戦うジルベウト・ドリーニョや、SAGで戦うヴァグネウ・ホシャ。それにもうFight to Winで戦ったサイボーグ・アブレウたちとね。ちょうど同じ時期に試合があって良かったよ」

──いやぁ、凄いメンバーですね。

「人数制限はあっても、クオリティに制限はないからね。そしてイベントがコロナウィルス予防対策をしてくれるから、集中してトレーニングできたよ」

──予防対策は絶対で。その上でUFC以外のイベントがあることは、業界に活気を与えますね。

「もちろん、UFCが行ったように出場選手の僕らも抗体検査やPCR検査を受けることになっている。ウィルス感染から身を守る最善策をプロモーターは施す。それにマイアミではタイタンFCだけでなく、翌日にはXFNという大会も開かれるんだ。同じ日にタンパでコンバットナイト・プロというイベントも活動を再開するしね」

──もう、そんなにまで事態は進んでいるのですか!!

「コンバットナイトはロックダウンが始まった州にも、最後の大会を開いている。フロリダは世界中からファイターが集まり、最高のジムが揃っているだろう? コンバットスポーツのメッカだからトップファイターだけでなく、これらの大会が開かれることはアマチュアやキャリアの少ない選手にとっても、とても良いことだ。

コンバットナイトはプロの大会だけど、XFNはステージはプロ大会並みだけど、列記としたアマチュアの大会なんだ。僕の時代はバーのイリーガルファイトでキャリアをスタートさせた(笑)。今の選手たちにはアマチュア大会があって、しっかりとスポーツとして整備されており、強くなれる。そのアマ大会が活動を再開する。こんなに嬉しいことはないよ。既に僕のジムからXFNで6人のチャンピオンが誕生しているんだよ」

<この項、続く>

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JJ Globo Preview SUG14 クレイグ・ジョーンズ ブログ ヴァグネウ・ホシャ

【SUG14】クレイグ・ジョーンズがEBIでのリベンジを掛けて、コンバット柔術世界王者ホシャと再戦

【写真】ADCCの階級ではクレイグがホシャより1階級上だ (C)SATOSHI NARITA

31日(日・現地時間)にチェール・ソネンがホストのSubmission Underground14が開催され、UFC Fight Passでライブ中継させる。

リモートカメラ、セコンドなし、レフェリーとファイターのみという状況で行われた4月大会は、改造された穀物サイロというダミー名の下で開かれ、今回も会場はSUGアイランドというUFCのファイトアイランドをもじった名称が使用されている。5分1R+オーバータイム制が用いられたSUGはノーポイント&サブオンリー・グラップリング大会で、前回大会に続きメインにクレイグ・ジョーンズが出場し、2017年に敗れたヴァグネウ・ホシャと戦う。


昨年来グラップリングで17勝3敗1分という驚異的な勝率を誇るジョーンズは、SUGでもジルベウト・ドリーニョ、ケビン・ケイシー、そして前回のヴィニー・マガリャエスは結果的にヴァーバル・タップだったものの、RNグリップの内ヒールでヒザを破壊しており、事実上3試合連続で足関節により勝利している。

そんなジョーンズは2017年にEBI11のウェルター級16人トーナメントに出場。ここでブラジルはリオデジャネイロ州生まれ、5歳の時に両親とフロリダに移り住み18歳からパブロ・ポポビッチの下で柔術&MMAを始めたホシャに、準決勝=OTで敗れている。

ホシャはMMAでもUFCまで到達しており、2009年から実働8年で14勝4敗8つの一本勝ちという戦績を収めている。2017年3月以降はグラップリングに軸を置いて活動し、ライト級だったMMA時代と違い主に77キロでキャリアを積んできた。

上に挙げたようにジョーンズに勝利したEBI11では決勝でゴードン・ライアンに敗れ準優勝、EBI13=ライト級TでPJ・バーチ&ネイサン・オーチャードという10thPlanet組を破るも、決勝でゲイリー・トノンの足関節に下っている。

他方、コンバット柔術では決勝でオーチャードと再戦し、マウントからの掌底の連打でライト級王者に輝くと、2018年のPolaris08でベンソン・ヘンダーソンをRNCで下している。さらにはADCC2019でも77キロ級で準優勝、今年に入るとSub Starで──先日UFCでマイケル・ジョンソンにストレートフットロックを極めたチアゴ・モイゼスからポイント勝利を手にするなど、グラップラー・ホシャはMMA時代よりも多くの栄光を手にしてきた。

ジョーンズとしてはホシャに対し、リベンジを狙い一本必至というスタイルを貫くことが予想される。その一方で、ホシャはEBIで挙げた6勝のうちOTでの勝ちが4つと延長のシートベルト・ポジション&スパイダーウェブの好守に強い。SUGは本戦が5分間ということを考えると、ホシャはOTでの勝利を狙ってくることも大いに考えられる。

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Interview J-CAGE PANCRASE ブログ 酒井正和

【Pancrase】コロナのあるJ-MMA界、パンクラス酒井正和代表に訊く─02─「ロードマップに則して……」

【写真】ニューノーマルのMMAイベント確立を、事態の終息を願いつつ模索しなければならない (C)MMAPLANET

コロナとあるJ-MMA。パンクラス酒井正和代表インタビュー後編。

東京都のロードマップが発表されたなか、MMAプロモーションはリセットの時代を迎えたという酒井代表。答が見えない状況での取り組みを話してくれた。

<酒井正和代表インタビューPart.01はコチラから>


──やる意思を見せる……にしても、先が見えない状況が続きますね。

「第2波、第3波を考えるとイベントを開く日がやってこないかもしれない。それとは逆に、夏頃に待望の日が来る可能性もある。どちらにいくのか誰にも分からないので、どちらの準備もしておく必要があります。

日々、見通しが変わってくるなかでスタッフと今後に関して協議する。基本スタンスとして、当初に発表した年間スケジュールを動かさずにやっていき、その都度ドクターの意見を聞いて対処する。

東京都のロードマップが発表され、ステップ1、ステップ2、ステップ3が明らかになりました。そこに準じてイベント開催が可能かどうか。ロードマップに則して大会を開けるのか、コロナと向き合っていくしかないですね」

──ロードマップで触れられたイベント開催に関しては、その人数が観客の数なのか、会場に集まる人数なのか明示されていないなかで、ステップ1は50人、ステップ2で100人、ステップ3で1000人までと明示されました。

「つまりは2月までの大会を開くことができるのは、いつなのか見えてこないということなんですよ。マネタイズという観点からも、大会の開催方法は多様化していく必要性があると思っています。

無観客のテレビマッチを開いてくことになる可能性もありますし、あるいは少人数にだけ解放して中継していくのか。そこに対して収支はどうなるのか。それでもロードマップで道筋が出たことは良かったです。

現状を踏まえ、7月大会をどのようにやっていけるのか。ロードマップとリンクして進めることができますからね。7月に関しては日程を後半にスライドさせることも、検討しています。ここに関しては、何か決まれば正式発表させていただきたいと思っています」

──これまでと同じ試合数、同じ費用を掛けたイベントとならずとも、イベント再開を見据える必要があると。

「もう今、言われた通りなんです。最初に言いましたが、リセットされたんです。過去の団体経営とは違い、2021年にもまた同じ状況が来ることを踏まえてパンクラスを運営していく必要があります。

これまでと同じやり方に引きずられていくと、イベントは開けなくなります。そういう意味で考えても、ロードマップに対応できるイベント会社にならないといけない。そこに向けて、一生懸命動いています」

──このままでは、国内ではトップ選手の試合が組めなくなる。ペイ方式でどれだけ収益を上げることができるのか。あるいは無料中継でどのようなマネタイズを確立させていくのか──つまりはリセットされたということになりますね。

「ハイ。3000円支払って視聴する大会、それがUFCですよね。では日本では映画館に行って支払う額で、MMA大会を視聴してくれるファンがどれだけいるのか。ABEMAさんがやった大会、長南君がやろうとしている大会も、格闘技イベント再開に向けて色々なテストしているという表れです。

ここからスタンダードが確立されていくのだろうと思っています。RIZINさんも含め、色々なことをトライしていくに違いない。新しい日本のMMAが出来あがる足掛かりになっていく。そこでパンクラスが何をトライするか、業界全体で成功例を見極める時代になったんです。

なぜイベントを開くのか。それは選手に試合をしてもらうためです。そこは皆が一致しているので、選手の安全と団体運営の保全を考え、各々の主観があってパッケージを確立していく。

コロナ時代、大会それぞれがテーマを持つようになった。そこで色々な協力企業さんとタイアップであったり、パートナーシップを結んでイベントを開いていく。そういうことができないと、生き残ることは難しいと捉えています」

──了解しました。しっかりと酒井社長の言葉をファンに届けられればと思います。

「ファンの皆さんには、ずっと我慢をしてもらっています。医療崩壊のことも考え、MMAは慎重にイベントを開かないといけない……そういうアスリートたちの究極の戦いです。そこで我々が取り組まないといけないことも、多岐に渡ります。一歩、一歩、イベント再開に向けて歩を進めます。努力をしますが、人類が経験したことがない時代を迎え、再開予定にしても確定的なことをお約束することができません。

皆さんもコロナ疲れという状況に陥りやすいと思いますが、もう少しお時間をください。大会再開に向けて、パンクラスは日々、努力していますので」

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DEEP Special The Fight Must Go On ブログ 中井りん 佐伯繁

【The Fight Must Go On】Must Watch !! 佐伯繁のおススメ、DEEPケージファイト思い出の5番勝負─01─

【写真】佐伯代表が選ぶDEEPケージファイト5番勝負、その選択理由が人間関係が主なところが佐伯さんらしい(C)DEEP

国内外のMMA大会の中止及び延期、さらには格闘技ジムの休館など、停滞ムードの真っただ中です。個人的にも大会の延期と中止のニュースばかりを書かざるをえない時期だからこそ、目まぐるしい日々の出来事、情報が氾濫する通常のMMA界では発することができなかったMMAに纏わる色々なコトを発信していければと思います。こんな時だからこそ The Fight Must Go On──第37弾はMust Watch!!  このスポーツの著名人が、改めて視聴することを薦める試合を紹介したい。

今回からはDEEP編がスタート。佐伯繁代表がDEEPオフィシャルYouTubeチャンネルにアップされているケージマッチから、「今、まだアップしきれていないけど」思い出の5試合を振り返る──企画の第一弾。

※ここで紹介する試合は、オフィシャルホームページやオフィシャルYouTubeチャンネルで誰もが無料で視聴できるファイトに限っており、違法でアップされた試合は含まれていません。


佐伯代表が選んだ「今、まだアップしきれていないけど、アップしているなかから思い出の5番」、最初の試合は2018年2月24日に行われた中井りん✖キム・ヨンギ の一戦だ。

パンクラス、スマックガール、ヴァルキリー、戦極、UFC、RIZINで日本女子として特異な存在感と結果を残し続けた中井りんが、意外にもDEEP初出場となったのがこの試合だった。

佐伯繁のMust Watch 01、中井✖キム・ヨンギの選択理由は以下の通りだ。

佐伯繁
「ウチとの接点はなかったんだけど、あの時点でも女子格闘技でいえば実績という部分で最強なのが中井さんだと僕は思っていました。でも、あの頃は試合機会がないということで愛媛まで会いに行って、彼女の練習環境なんかも見せてもらいました。その時、何か役に立てればなという気持ちが、自分のなかに芽生えてしまったんですよね。

これだけ才能のある選手なんだから、陽の目を見ないとなって。初参戦ですが、彼女の再起戦だったと捉えています。2003年にしなしさんが出てきてから、ウチは女子をやってきた。そこに中井さんが試合をする日を迎えた──そういう意味でも、思い出の一戦です。

その後も試合を組んで欲しいと言われても、なかなか相手がいなくて。でも彼女は『ケガ人とか出た時に、いつでも出られるよう準備をしておきます』と言ってくれていて。それで去年の10月にKINGレイナが体重オーバーをし、ペナルティを与えて試合をするのか、体重を合わせた相手を見つけるのかを僕らも実際に悩んで……。その時に中井さんサイドから「今から空港向かいます。明日、戦います」と言ってもらえてね。そういう部分ではあの時から信頼関係ができて、助けてくれたんだと思っています」

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Interview J-CAGE Shooto2020#03 ブログ 倉本一真 岡田遼

【Shooto2020#03】キャリア2年半で修斗の挑戦へ。岡田遼戦を控えた倉本一真「学校とMMAは違いますよ」

【写真】 無敗、絶対の自信があって然り(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

31日(日)に会場非公開のABEMAテレビマッチとして開催されるProfessional Shooto2020 Vol.3 で、倉本一真が岡田遼と修斗暫定世界バンタム級王座決定戦を戦う。

グレコローマンレスリング日本代表から、修斗へ。プロデビューは2017年12月、つまり2年半で修斗の頂点を狙う倉本は、岡田の「MMAは5教科7科目」発言を一笑に付した。


──8日後に岡田選手と世界バンタム級王座決定戦が迫ってきました。今回の試合は新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言がなされたなかで調整が必要になりました。

「最初にこの試合があると聞いたときは、まだ世の中はコロナ、コロナってなっていなかったので、いつもと変わりなく調整していました。もともと去年の根津さんとの試合で怪我をして、練習が思い切りできるようになったが1月の終わりごろからなので、ちょうどそのタイミングで今回の試合にむけて、練習はしていました。

ただ、コロナ問題が大きくなってからは一般の会員さんはジムに来られなくなったので。それでもジムのプロの人間には練習を手伝ってもらってきましたし、これまでと比較すると練習量は減りましたけど、やれることはやってきました。公園を走ったり、1人でもできることはあるし、調整不足とかは全く思っていないです」

──話に出た根津戦に勝利して、次が世界戦だという心構えはありましたか。

「チャンピオンは佐藤将光選手なのですが、いきなりやらせてもらえないのは理解していました。僕の上には環太平洋王者の岡田君がいたから、順番抜かしはないやろうと。それなら岡田君が挑戦して勝った方がとやるんかなぁとか、僕が岡田君に勝って佐藤選手に挑戦する方が早いかなって思っていました。

僕的には3月か4月に試合がしたかったですけど、こういう状況ですし、しかも怪我もあったから……まぁ5月でエェかと」

──では岡田選手の印象を教えてください。

「岡田君は誰もが思うはずですが、何でもできる選手……何でも無難にできる選手だと思っています」

──その岡田選手はMMAPLANETのインタビューで、倉本選手は3教科だけだと自分より絶対に強い。でもMMAは5教科7科目なので、自分とは差があるという発言をしました。

「読みました、それ(笑)。勉強に例えること自体が、僕には意味が分からないです。何が言いたいんやろうかって(笑)。引き出しの数がどうこうって言うていたそうやし。でも国立大学がどうだとか、5教科7科目って……MMAは混ぜくちゃになっているし、例えになっていないやろうって。学校とMMAは違いますよ。絶対的に例えが間違っている。

勉強とMMAは違うし。MMAは入試じゃないから。単純にそれは例えが間違っていますっていう話です。それって、僕がジャーマンしかできないってイメージなんでしょうし。そう思ってくれている方が良いです。僕ももうすぐMMAを始めて3年ですけど、根津さんとの試合が終わってからも成長していますし、あの試合とは違う試合が絶対にできます。これまでの僕の試合を見て、そういう風に思っているんだったら痛い目に合いますよ」

──バックスープレックスがない倉本一真の強さというのは?

「別にジャーマンをやろうと思ってやっているんじゃなくて、試合の流れで使っているだけなので。ジャーマンじゃなくても、ナンボでも投げ技を持っています。やっぱり僕は相手を浮かして落とすことは、得意技ではあるので。それは決してジャーマンだけでなく、誰よりも強みで出せるときは出します」

──浮かして落とす。どのようなバリエーションがあるのか、個人的に楽しみです。

「結構、ありますよ(笑)」

──バックスープレックスでなく、カレリンも見てみたいですね、MMAで。

「俵返しですか(笑)。カレリンは半端ないです。持ち上げると、全部ひっくり返しますからね。まぁ、僕も組めばなんでもできます」

──つまり組むまでの過程で、根津戦からどれだけ成長しているのか。そこが鍵になります。

「組まないと勝てないのかってなると、別にそうじゃないように練習はしています。スタンドの打撃でも、やりあえるよう練習していますし、寝技もやっています。

根津さんの試合は、下手くそのくせに遠い距離からテイクダウンを狙って失敗して、良い勉強させてもらいました。無暗やたらと組みに行っても……。僕はフリーもやっていたんですけど、ダブルレッグとかシングルで勝ったことないんです」

──フリーでの主武器は何だったのですか。

「組まれたら潰して、投げて勝っていました。高校の時は全国で優勝しているんですけど、自分からテイクダウンに行くことがなくて……」

──あぁ、それはMMAで米国のレスラーが勝つスタイルでもありますよね。受けの強さがあるので、ジャブだけで勝てるとか。

「パンチが当たる距離は、組める距離です。それに僕に組まれたくないからって、岡田君はグルグル回っていても勝てないですよ。それに根津さんと試合して、止まっていたら蹴られるし、殴られるってことは学びました。こっちが狙い過ぎると、食らいます。ああいう打撃の距離を取らせないで、殴られないで戦おうと思います。貰いません……デキる限り。それが僕の距離であり、間合です」

──ところで5分✖5Rは初めてですね。

「まぁ、そこまでいかないと思います。そんなに時間を掛けずにKOします。何でKOするかは分からないですけど、スタンドの打撃か、ジャーマンなのか。一本かもしれないです。何で終わらせるか分からないですけど、自分の体が勝手に動くと思います。判定なんて面白くないんで、フィニッシュします。ちゃんと勝って、次にデカいところへ行きたいので」