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【Pancrase330】12・25を読む ベルト&UFC行きを賭けて、鶴屋怜─02─父・浩「納得のいく契約を」

【写真】平常心が過ぎる──鶴屋怜。試合では一気にギアを上げる (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330。同大会のメインで猿飛流の持つフライ級王座に挑戦する鶴屋怜インタビュー後編。

話を訊く側が、ハラハラする神龍誠とのやりとりから、西川大和とサステインの間のトラブル、同門・藤田大について鶴屋に尋ねた。パンクラス2022年フィナーレ=横浜武道館大会Pancrase330――12・25を読む。第10弾は鶴屋怜インタビュー後編をお届けしたい。

<鶴屋怜インタビューPart.01はコチラから>


──でも神龍選手と話す関係なんですね、タメ口とはいえ。

「スーパー銭湯で会った時も喋りましたよ。海外で勝ったばっかりだったからか、なんか『俺、もう先に行っているから』という感じで言っていましたね(笑)。凄い、意識してなって。ライバル心があり過ぎるというか」

──……。

「でも俺はデビューして1年半少しだし、自分の状況に関して焦っていない。それなのに後輩にあんな風に言ってきて……意識してんな。そんなに俺にライバル心を持っているのかって思いました」

──いや怜選手もデビュー戦の直後に、神龍選手に対して対戦をアピールしていたじゃないですか。

「いえ、自分は別に何とも思っていないです。だから普通に会話したみたいな感じです。エへへへ」

──お友達ということではないのですね……。

「でも、この間もアマチュアの大会であって普通に『おぉ!』っていう風で」

──当人にしか分からない感覚なのでしょうね。ところでもう一点、西川大和選手が一度はUFCで戦うことが公表されましたが、サステインとの契約があるということで問題視され、結果的には相手も欠場でUFCでの試合がなくなりました。そのことについて、同世代としてどのように思いましたか。

「う~ん……。階級も違うし、あんまり気にしていなかったです。UFCに行けなかったのは……自分だったら、嫌ですね。UFCに出るために準備してきて、なんか大人の事情でなくなったりしたら。でも、また次の機会を狙ってUFCで戦えるように続けるしかない。自分ならそう思っているかと」

──色々と考えさせられる問題でした。

鶴屋浩 僕は普段から契約書にはしっかりと目を通していますが、今回の試合に関してはあのようなことがないように、しっかりとパンクラスさんとは意見を出し合って契約書を作成してもらいました。互いが納得のいく契約書を交わさせてもらっています。

──事実として西川選手が、発表されたUFCの試合に出られなかった。それが全てだと私などは受け取ってしまいます。そして、意見を出し合ってパンクラスと契約を交わしたということは、この先のUFCを考えてという段階になっていると捉えて構いませんね。

「ハイ。だからこそ、今回の試合を終えた時に6戦6勝全試合でフィニッシュ勝利というレコードにします。フィニッシュして勝ちます。自分がチャンピオンに相応しいという力を見せつけて、アピールしていきたいです。

UFCに関しては、そうですね……今回チャンピオンになってUFC本戦に出られるなら、出たいです。それが無理ならコンテンダーシリーズに出て、しっかりと勝って契約するのでも良いと考えています」

──押忍、初志貫徹。デビュー前と同じ言葉が聞けました。ところで、また怜選手自身の話でないのですが、一つ追加で質問良いでしょうか。

「あっ、ハイ、大丈夫です」

──昨年9月のGladiatorでパラエストラ千葉の藤田大選手がプロデビューし、10月のEXFIGHTでも一本勝ちしました。どちらの試合もケージサイドで見させてもらったのですが、独特の空気がある選手に感じました。藤田選手は怜選手と同世代ですよね。

「ハイ。あの子自体は小学校の時に柔道の団体戦で全国優勝をしているんですよ。それで寝技が強くなるためにウチのジムに来て、柔術の練習をしていました。自分とは……小学校の低学年の頃から、喧嘩みたいにバチバチにやっていてきました(笑)」

鶴屋浩 藤田は強いから、怜と当てて。ガンガンやってもらっていたんですよ。

「アッチの方が体重が10キロぐらい重くて。でも、本当にバッチバッチにやっていましたね。今も寝技の才能は凄いです。パワーがあって、ウェルター級で身長は低いですけど、寝技は本当に強いです」

鶴屋浩 高校までずっと柔術をやっていたんです。それを僕が「MMAをやれ」って引っ張って。最初は「嫌だ」って言っていました(笑)。それがMMAをやるようになって、まずはどんなもんかってことでグラジエイターとEXFIGHTに出しました。

──計量の時から、なんか眼力があって。太々しいというか。

「ちょっと変わっていて、いや大分変っています(笑)。千葉所属なんですけど、柏にも時々来ていますよ。僕とはもう、う全然体重が違ってしまいましたけど」

鶴屋浩 まだまだですけど、西川大和とやらせても面白い。ホント、藤田はこれから面白くなりますよ。

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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【Pancrase330】12・25を読む 上田将竜戦へ、伊藤盛一郎─02─「上田選手はスーパー気持ちの良い人」

【写真】2017年10月には所英男とグランドスラムでグラップリングを戦っているが、MMAを戦ったのは6年も前になる伊藤 (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、上田将竜と対戦する伊藤盛一郎のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

伊藤にとっては今回の試合がパンクラス初参戦で、しかもケージは2016年11月のグランドスラム以来6年ぶり2回目となる。パンクラスフライ級の大ベテラン、ランキング2位の上田将竜を相手に不安はないのか。伊藤にケージでの試合と上田戦について訊いた。

<伊藤盛一郎インタビューPart.01はコチラから>


――伊藤選手も現在29歳です。同じフライ級でも伊藤選手より若い世代が出てきています。

「そうですね。まさか自分がベテランになっているとは思いませんでした(笑)。鶴屋(怜)君は今20歳ですか? DEEPの試合を見ていると、毎回すぐ終わっちゃうから分からない部分はありましたよね。でもパンクラスでランカーに圧倒的な内容で勝っているので、すごく強いんだなって思います。鶴屋君と練習したことのある人からも『鶴屋怜は強い。ブン投げられまくった』と聞きますし」

――そんななか、今回が初参戦となるパンクラスの印象を教えてください。

「パンクラスは好きですよ。横浜グランドスラムからアマもプロもパンクラスの試合に出ることが多くて、自分もセコンドや応援で結構行っています。僕自身は試合をしたことがないですけど、そういう意味では慣れ親しんだ場所というか(笑)」

――ただ、会場は慣れ親しんでいるとしても、伊藤選手にとってケージの試合はVTJとグランドスラムに続き今回が3回目です。その点はいかがですか。

「自分はリングかケージか、というのは気にしていないです。横浜グランドスラムは壁の練習ができるし、周りもケージの試合に出ている選手ばかりで。普段からリング用の練習は全くしていないかもしれないです。ケージ向けの練習をしてリングの試合に出る、みたいな(笑)」

――改めて戦績を見ると、伊藤選手の世代でここまでケージを経験していないことは意外でした。

「この間、パンクラスのケージに入ったんですよ。セコンドで行った時に、選手のアップのために。やっぱりケージって圧迫感というか、鳥かごの中に閉じ込められているような感覚がありますよね。グランドスラムの時も思いましたけど、だからこそ試合に集中できるっていうところはあります。リングは周りが開けているので、いろいろ目に入ってくるんです。でもケージは周りが見えないし、本当に1対1で集中して戦えるとは思います。そのケージで戦うのは自分にとってプラスになると思います」

――今回そのケージで対戦する上田将竜選手の印象を教えてください。

「まずフライ級の中では背が高いですよね(公式プロフィールでは上田が174センチ、伊藤が161センチ)。ずっとランキング上位にいて、まさにパンクラスのフライ級を代表する選手だと思います。まさかパンクラス初参戦の僕と、その選手が試合をしてくれるのかって驚きました」

――上田選手は鶴屋怜戦前のインタビューで、鶴屋戦のオファーを受けた理由として「強い相手から逃げるわけにはいかない」と仰っていました。本人に直接お聞きしたわけではないですが、今回も同じように考えたのかもしれません。

「そう思っていただいていたら、本当に嬉しいです。上田さんって熱くて、スーパー気持ちの良い人ですよね。僕がセコンドでパンクラスに行った時、上田さんが試合後に控室で対戦相手と話をしているのを見たことがあるんです。しっかり握手して、話をして――スーパー気持ちの良い人だと思いました」

――そのスーパー気持ちの良い上田選手を、どう倒すか。もう作戦は決まっているのですか。

「いえ、自分は普段から作戦は立てないんです。いつも打撃でも寝技でも勝てると思っているので、特に作戦を立てることはなく試合をしながら、っていう感じですよね。相手の試合映像を見て、気をつけておかなければいけないことはチェックしておくぐらいで。いつも本能で戦っています」

――本能ですか!

「試合中はセコンドの勝村先生が指示をくださるので、それに合わせて動いています。試合中に、セコンドの指示に『はい!』って返事しちゃうことがあるんですよ(笑)。あとはアイコンタクトで、何をすれば良いのか理解したりとか。勝村先生が心配そうな表情だと、ここで行ったほうが良いのかな、と考えたり……。僕は横浜グランドスラムで育ってきた、純グランドスラムファイターです。勝村先生は僕のことを全て分かっていてくださるので心強いですね」

――その結果、劣勢でも逆転勝ちできるというわけですね。

「アハハハ、確かに逆転勝ちは多いです(苦笑)。前回の試合(RIZINで橋本薫汰に勝利)も顔がボッコボコになりながら、最後はRNCを極めて」

――グランドスラムの内藤頌貴戦も、左ハイを受けてからの逆転勝利でした(2R、ニンジャチョークで勝利)。逆転勝利は、もちろん会場は盛り上がります。対して戦っているファイターは、どのように考えているのでしょうか。

「もちろん最初から、そんな逆転勝ちをしようとは思っていないです。できるならサクッと勝ちたいですよ。でも、ボコボコにされたからって諦めるわけにはいかない。みんなが応援してくれているし、僕も負けたくないし。だから逆転勝ちは、やられていても諦めなかった結果なのかなと思っています」

――ポジティブですね! では次の試合に向けての意気込みをお願いします。

「今回がパンクラス初参戦ということで、判定ではなく、KOか一本で決着をつけたいです。上田選手に勝ってランキング2位になれば、来年にはタイトルマッチを組んでいただけるかもしれないので、ベルトに向けて頑張ります!」

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 PRIDE TSUNE   中島太一 田嶋椋

【Pancrase330】12・25を読む 田嶋椋と暫定バンタム級T、TSUNE─02─「MMA人生を変えてみせます」

【写真】人生でなく、MMA人生を変えるという言葉が大人なTSUNEだ(C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、田嶋椋と暫定バンタム級王座を争うTSUNEのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

社会人野球を離れ、MMAを始めてから14年が経ったTSUNEにとって初のベルト挑戦の機会が訪れた。しかし本来挑むはずであったバンタム級KOPの中島太一が負傷欠場に。結果、今年のネオブラッド・トーナメント優勝&MVPの田嶋椋と、暫定王座を賭けて対戦することとなった。誰が相手でも関係ない、とTSUNEは言う。狙うはベルトのみ――37歳のベルト初挑戦。12・25を読む、第8弾はTUSNEインタビュー後編、TSUNEの意気込みをお伝えしたい。

<TSUNEインタビューPart.01はコチラから>


――ではMMAをやるために上京したのですか。

「30歳までと期限を決めて東京に来ました。ずっと野球をやっていたので、プロのスポーツ選手になることの厳しさは知っていますから。MMAもプロでやっていくのは厳しいと思っていました。だから、やれるところまでやってみようと。それがこんなに長くMMAをやっているとは思わなかったです(笑)」

――もうTSUNE選手はプロデビューから11年、現在37歳ですからね。それだけ野球をやっていると、体力面や体の動きなどは他の選手よりも上だったのではないですか。

「確かに体力的には上でした。でも野球では道具を使うじゃないですか。体ひとつでやるスポーツって大変なんだなって思いましたね。野球ってグローブとボールを上手く使えば三振は取れるし、バットとボールが上手く使えればホームランを打てるんですよ」

――そんなに簡単な話ではないと思います(笑)。ただ、言わんとすることは分かります。

「アハハハ。MMAって、よりパワーを使うと思うんですよ。体の動かし方も全然違うし、大変でしたね」

――上京して最初はGRABAKAジムに通っていたのですよね。

「はい。上京する時に、いろんな人に相談したら『指導員が多いところが良い』って言われたんです。それで名前も知っていたし、2008年にGRABAKAに入会しました。2007年にPRIDEが無くなっていて、テレビで見たような華やかな世界ではなかった。正直、生活も楽ではなかったけど、それもまた楽しかったです。

MMAは自由というか、勝つも負けるも、強くなるもならないも全部が自分次第じゃないですか。ずっとチームプレイしかやったことがなくて、野球だと自分が活躍しても負ける時がある。反対に自分が活躍しなくても、チームは勝つときがある。MMAは試合で勝って生活できるかどうか、全て自分次第なところが新鮮で楽しかったんですよ」

――それはずっと楽しいままでしたか。

「楽しかったです。1日中ジムにいて、ずっと練習し続けていました。でも2014年――30歳になる時に、1引き分けから3連敗していて、もうMMAを辞めようかどうか考えた時があったんですよ。どちらが先かは覚えていないんですけど、ちょうどその頃に山﨑(剛)さんがMe,Weを立ち上げていたので、自分も移籍しました。それも選手としてではなく、コーチやスタッフとしてMe,Weを盛り上げたいと思って」

――もうプロ選手としては引退し、裏方に専念するつもりだったのですね。

「そうです。でも、Me,Weに入ってから最後に1試合勝ってから終わりたいなと思っていたのに、今に至っています(笑)。Me,Weにいろんな選手が入ってきて、僕を支援してくれる方もいて……なんだか辞めたくても辞められない状況になっていました。アハハハ」

――アハハハ、って……。

「30歳を過ぎた頃から自信がついてきたんです。出稽古でも同階級の人にボコボコにされることがなくなってきて。GRABAKAに入った時に山﨑さんから『まずは柔術から』と言われて、1年間ぐらいずっと柔術だけやっていました。だからデビュー当初は相手を抑え込むぐらいしかできなかったんですよ。でも、それがあったうえで打撃も覚えてきて、今に繋がっているんじゃないかと思います。特に打撃が当たるようになってきたから、僕も調子に乗っちゃって(笑)」

――それだけ調子に乗ってもおかしくはない4連勝で、ベルト挑戦のチャンスを掴みました。ただ、それが直前に対戦相手が変更となり……。

「ずっと中島選手の対策をやっていたました。トータルな面では勝てないと思います。だからMMAの全てを出しながら、どこかを突いて勝つための作戦を練っていたところで……。田嶋選手はキャリアが浅いからか『気を抜いちゃダメだよ』と言う人もいるんですよ。もちろん僕のために言ってくれているのでしょうけど、僕にとっては5Rフルで全てを出して競り勝つことが目標だったので、相手が変わっても練習内容を大幅に変えることはないです。しかも幸いなことに、相手は中島選手と同じトータルな面で強い選手ですからね」

――レベルや経験の違いは比較できませんが、田嶋選手も非常にバランスの良いMMAファイターです。

「田嶋選手に対して、彼はランキング6位だし『ネオブラで優勝してすぐタイトルマッチなの!?』っていうような声があるのも知っています。でも中島選手が欠場になり、このタイミングで試合に出られるのが田嶋選手だったんでしょう。僕としてはタイトルマッチが延期されるよりも、試合がなくなるほうが嫌でした。地元の熊本からも応援に来てくれるので。だから試合が行われることは嬉しいし、田嶋選手が受けてくれて感謝しています」

――その田嶋選手にとっては、またとないチャンスとなりました。

「それが怖いですよ。彼には失うものがないから、思いっきり来ると思います。ネオブラ優勝から次の試合でベルトを獲るとなれば、すごいシンデレラストーリーで……。まぁ、僕がそれを叩き潰しますけどね。

自分はずっと『ベルトなんて縁がないんだろうな』と思っていました。でも勝っていくうちにベルトが見えてきて、ずっとチャンピオンになることを意識して練習を続けてきました。今は、何が何でもベルトを獲ることしか考えていないです。次のタイトルマッチは全部出し切って、僕のMMA人生を変えてみせます」

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12月25日
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【Pancrase330】12・25を読む パン・ジェヒョク戦へ、透暉鷹─02─「暫定の2文字がついている限りは」

【写真】ベルト奪取の喜びも、束の間だったという透暉鷹 (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、パン・ジェヒョクと対戦するフェザー級暫定KOPの透暉鷹インタビュー後編。
Text by Shojio Kameike

日沖発stArt JAPAN代表らとの練習を経て、練習への意識が変わってきたという透暉鷹。自身がベルトを獲得したことで、所属するISHITSUNA MMAも盛り上がってきているという。さらに次の目標が浮かび上がってきた透暉鷹が、ベルト獲得後初の試合となるパン・ジェヒョク戦への意気込みを語る。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第7弾は透暉鷹インタビュー後編をお届けしたい。

<透暉鷹インタビューPart.01はコチラから>


――暫定王座を獲得した亀井戦ではバックを奪ったあと、RNCではなくフェイスロックでタップを奪いました。

「練習でよく極めている形です。あれは首を絞められるよりもキツイと思いますよ。捻じ曲げられたら反射的にタップしてしまうぐらいで」

――改めてベルトを獲得した感想を教えてください。

「あの時はベルトを巻くことができて嬉しかったです。でも、何日か経ってくると嬉しさはなくなってきたんですよ。まだ正規王者としてISAO選手がいますし。まだまだ上を目指していかなアカンなって感じで……。実力的にも、まだまだですしね。やっぱり暫定っていう2文字がついている限りは、あまりベルトを持っている感覚がないです」

――横浜武道館大会ではISAO選手との王座統一戦ではなく、パク・ジェヒョクとの国際戦となりました。

「一番はISAO選手との王座統一戦をやりたかったです。でも、それが国際戦になって――みんなと話をしていたんですよ。『これから海外を目指すなら、国際戦をやってからISAO選手に勝っていくのが良い形だね』って。ずっと国際戦をやりたいと思っていましたし、パンクラスが組んでくれたことは、メチャクチャありがたいですね。早く試合がしたいです」

――今は海外での試合も考えているのですか。

「一番はUFCに行きたいです。UFCが一番強いプロモーションですからね。ただ、今の実力では……メチャクチャUFCと離れているわけじゃないと思うけど、それでも距離はあります」

――現在行われているRoad to UFC ASIAの動向は気になりますか。パンクラス王者として、RTUに出たかったという気持ちはないでしょうか。

「気にはなりますよ。でもパンクラスから木下憂朔選手がメチャクチャ良い勝ち方をしたじゃないですか。代表(林巧馬ISHITSUNA MMA代表)からも、『パンクラス王者としてRTUよりコンテンダー・シリーズに出たいよね』と言ってもらえて。自分としてはDWCSにチャレンジしたいです」

――なるほど。次のパン・ジェヒョク戦は、ベルト獲得からUFCやDWCSへの挑戦に向けた新たな一歩となります。そこで対戦相手の印象を教えてください。

「韓国人選手って気持ちが強いですよね。相手はパンチが得意だと思うけど、MMAとして全体を通して自分の力を見せつけたいです」

――対して、前回の試合から5カ月の間に透暉鷹選手が成長した部分はありますか。

「自分ではあまり分からないですけど、スタンドの打撃はもちろん、全部が強くなってきたとは言われます。MMAだからといって、MMAスパーだけをやっていても強くなるわけじゃないんですよね。一つひとつの要素もしっかり練習して、それを組み合わせていかないといけないので」

――それは打撃のみ、寝技のみの練習ということですか。

「そうです。ボクシング、キックボクシング、グラップリング――僕の周りには、それぞれの競技で強い人たちがたくさんいるので。MMAスパーだけやっていたら、打撃が苦手な相手に打撃で攻め込んだり、その逆もあるじゃないですか。たとえば今日の練習でも、アマチュアで僕よりも体格が大きい選手がいるんですよ。その子はグラップリングがメチャクチャ強いので、MMAだけではなくグラップリングだけやったりします。他にもK-1に出ている選手がいるので、打撃のスパーをやったりとか。そうやって一つひとつを磨いていくほうが、MMAでは全体を通して強くなることができるのかなと思っているので。今日も全部やりましたよ(笑)」

――えっ、全部とは……。

「打撃やって、MMAスパーやって、グラップリングもやってからミット打ちでした」

――一つひとつの要素を曜日ごとに分けたりするのではないのですか。

「曜日で分けることもありますけど、今日は特別でした(※取材は12月5日、月曜日に行われた)。3時間ぐらい、しっかりと全部やりましたね。全ての練習がフルで――あっ、ダッシュもやりました(笑)。今日の練習には、結構な人数が集まってくれたので。みんなが集まる日は同じようなメニューになります。だから今は疲労がヤバイです。怪我や体調が悪くなったりすることには気をつけないと」

――3時間も一つひとつ全て集中して練習できるのも、取り組み方への意識で変わってきますか。

「自然に変わってきますよね。あと、ISHITSUNA MMAでも選手歴では僕が一番長いんです。だから一応、ジムの練習も仕切らせてもらっていて。そのために、僕自身が緊張感を持っていないといけないと思っています」

――現在ISHITSUNA MMAでは、アマチュアも含めて選手練習には何名ほど参加しているのでしょうか。

「どれくらいだろう……20人ぐらいはいるんじゃないですか。今日の練習も、月曜日の昼なのに10人以上は参加していて。僕がベルトを獲ったことで、『自分もベルトを巻きたい』と言ってくれる子たちが増えたと思います。これからも僕が、ジムの選手代表として引っ張っていかなアカンですね」

――では最後に、パン・ジェヒョク戦に向けて意気込みをお願いします。

「まだベルトを巻いた実感はないけど、チャンピオンであるかぎりは自分がパンクラスの代表になると思います。そのベルトを巻いてから初めての試合で、パンクラスのファンの皆さんに、しっかり自分の強さを見せたいです」

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【Pancrase330】12・25を読む デビューからの連勝を伸ばせるか。高木凌─01─「練習だと当たるのは左」

【写真】4戦4勝3KO、3試合とも右ストレートで倒してる──左が得意な高木凌に初インタビュー (C)SHOJIRO KAMAIKE

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、プロデビュー以来4連勝中の高木凌が新居すぐると対戦する。
Text by Shojio Kameike

高木の代名詞といえば、右ストレート。これまで4試合中KO勝ちは3回、その全てが右ストレートによるフィニッシュだ。なぜこれだけ右で倒せるのか――新居戦を控える高木が、その右ストレートの秘密を語ってくれた。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第6弾は高木凌インタビュー前編をお届けしたい。


――高木選手はプロデビュー以降4戦全勝、うち3つのKO勝ちを収めています。そしてパンクラスのビッグイベントに出場というご自身のキャリアについて、どう思われますか。

「満足はしていますが、全部KO勝ちしたかったという気持ちもあります。ただ、KOできなかった3試合目(今年4月、渡辺謙昭に判定勝ち)は課題も見つかって、いろんなことが経験できたという意味では満足しています」

――渡辺戦で見つかった課題とは何でしょうか。

「スタミナですね」

――確かに2Rから目に見えて、分かりやすくスタミナが切れていました。

「なぜスタミナを消費したかというと、ニンジャチョークを狙った時です。あまり深く入っていなかったのに、全力で極めに行ったんですよ。いつも練習だとインターバルで回復するのに、試合は緊張もあって……。それで2Rの終盤から3Rまで、いつもどおりの動きができなかったです。全て全力でやればいいというわけじゃない、それを学びました」

――ただ、そういう時こそファイターとしての真価が問われるのではないかと思います。渡辺戦はスタミナが切れたあとにも関わらず、3Rに左のテンカオを当て、さらにパンチでダウンを奪って試合を締めていました。

「ありがとうございます。まず左のテンカオは得意なんです。1Rと2Rは自分が取っていたと思うので、相手は最終回で前に出て来るしかない。それで僕はサウスポーに変えて、左のテンカオを狙いました」

――過去3つのKO勝ちはフィニッシュのパンチが全て右ストレートで、渡辺戦でKOはできなかったものの、右でダウンを奪いました。なぜあれだけご自身の右が当たると思いますか。

「自分の中で、右を打つタイミングというのがあるんです。練習でも試合でも相手がオーソドックスだった場合、自分の右が当たらなかったことがなくて。それをシャドーやミットで研ぎ澄ませて、試合で当てます」

――高木選手が右を当てる時、様々なパターンがあります。左右のパンチで相手を下がらせてからの右、相手をおびき寄せてカウンターで打つ右、あるいはハイキックからの右――それらは全て、最後に右で倒すために築き上げているパターンなのでしょうか。

「はい。でも正直、練習だとあまり右は使っていないんですよ。どちらかというと左ジャブ、左ボディのほうが当たります。でも試合になると、なぜか右のほうが当たっていて(苦笑)。もう無意識で組み立てているのかな、って思います」

――距離の取り方はいかがですか。試合では相手が前に出てきても、あるいは下がっても高木選手が常に一定の距離を保っています。

「どちらかというと僕は待ちのファイターなので、それこそ指何個分ぐらい考えて距離を作っています。そこを間違えると、自分も被弾してしまう時がありますね。相手のリズムを盗むことも重要ですけど、それ以上に距離を大事にしています」

――距離とリズムが、ムエタイに近いようにも思えます。クロスポイント吉祥寺でキックボクシングの練習に参加したことがあるとお聞きしました。

「一度だけクロスポイント吉祥寺さんに行かせていただいたことがあります。そこでムエタイのリズムを勉強させてもらいました。それまで自分がつくっていたリズムとも違いましたね」

――そうだったのですか。では、どうやって高木選手の打撃が育まれていったのか、とても興味深いです。もともと格闘技ではなく野球をやっていたのですよね。

「小学3年生から高3まで野球をやっていました。でも野球では結果も出なかったですね。たぶん野球は、やらされていたっていう気持ちが強かったんだと思います。だから野球は高校までで、子供の頃から格闘技も好きだったので一度やってみたいと思ったんです。知り合いにボクシングをやっている人がいたので、ちょっと相手をしてもらったんですよ」

――それはボクシングジムでのお話ですか。

「いえ、知り合いの家でちょっと……」

――……もしかしてヤンチャな時代があったのでしょうか。

「いえいえ、そんなことはないです! ただずっと強さへの憧れはありました。でも格闘技を舐めていたところもあって、その時はフルボッコにされました(笑)。そこから格闘技のジムを探している時に、MMAをやりたいと思ってパラエストラ八王子に入会したんです。もともと格闘技はやりたいと思っていたのですが、ジムに入る勇気がなくて」

――何かジムに入りづらい理由があったのですか。

「格闘技ジムには怖い人たちがいっぱいいると思って、最初はすごくドキドキしました」

――アハハハ。やはり格闘技ジムに対しては、そのような印象があるものなのですね。

「でも入ってみたら皆さん優しくて。そこでプロの方を見て、自分もプロになろうと決めました」

――そこから如何にして右ストレートが研ぎ澄まされていったのでしょうか。

「パラエストラ八王子には長身でリーチが長くて、右ストレートが強い選手が多いので、そういった先輩方に教わったところは大きいです。あとはKOD LABという、元ボクシング世界王者の内山高志さんのジムで、同じく元世界王者の田口良一さんにボクシングを教わっています。田口さんはMMAの距離も踏まえて教えてくださるので、そのおかげで僕の右ストレートは出来上がりました」

<この項、続く>

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午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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【Pancrase330】12・25を読む 鶴屋怜の挑戦を受ける猿飛流─01─「正直、『嫌だ。やりたくねぇなぁ』」

【写真】調印式でも緊張しているという猿飛流──確かにそのような表情だ (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330。同大会のメインでフライ級キング・オブ・パンクラシストの猿飛流が、鶴屋怜の挑戦を受ける。

超新星、UFCしか見ていない。パンクラスのベルトは、そのために必要なアイテム。対戦相手のことは意に介さない。いつものように初回で勝つ──そんな空気を醸し出し続けている鶴屋に対し、王者は素直に「大物。ここは眼中にないと伝わってきた」とその強さを認めている。

それでも猿飛流の中にも、会見では言葉にすることはなかった熱い想いが存在している。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第5弾は猿飛流インタビュー前編をお届けしたい。


──人生2度目の調印式が終わりました。

「そうですね、3月の小川(徹)さんとのタイトル戦に続いて、2回目です」

──調印式が終わると、いよいよタイトルマッチだという感覚になるものなのでしょうか。

「やっぱり、なりますね。緊張感が高まります。調印式自体に、僕の場合は緊張してしまうので(苦笑)」

──ぶっちゃけて、鶴屋怜選手から『そこを見ているわけではない。相手にしていない』という空気が伝わってきました。

「やっぱり大物ですよね。なんか、調印式でも微動だにしないというか。本当に自信があふれ出ていて、『やるべきことをやるだけ』という感じでした」

──この野郎という気持ちには?

「生意気だとか、そんなことは全く思わないです。本当に世界を見据えているんだなって。この先を見ている。ここは眼中じゃないんだなって伝わってきました」

──そのような怜選手の様子を見て、燃える材料になるのでしょうか。

「う~ん、そんなに気にしていないです。僕がここで勝って、世界に行くのを止めてやるという気持ちでなく、ただ怜君と最高の試合をして……僕が勝つ。そこに集中している感じですかね」

──今年の6月ですか。ゴン格でインタビューをさせていただいた時に、シンガポールでUFCのPPV大会を観戦して「やはりUFCに行きたい」ということを言われていました。

「それは……あります。さっき言ったように、怜君が世界に出ていくのを止めたいという気持ちなくて。ただし、自分が世界に行きたいという気持ちは相当に高まりました。佐須(SASUKE)君と一緒にRoad to UFCに行って、『やっぱりここだな』って思いました。佐須君とはシンガポールに残って、UFCのチケットを買ってPPV大会を観に行きました。あれは……本当に行って良かったです。

正直、年齢も年齢ですから、30歳を過ぎればUFCは諦めていました。パンクラスでベルトも取れたから、最後はRIZINに出て名前を残すことが一番だろうとジムの代表とも話をして。それがあの時に佐須君とシンガポールでUFCを観て、本当に気持ちが変わりました」

──それでも会見でも一度たりとも「鶴屋怜を倒して、自分がUFCに行く」という発言は聞かれなかったです。

「なんか……UFCには行きたいと思っているんですが……正直、思っています。『俺が行くぞ』って。ただ、それを言えるのは勝ってから。だからケージの中で言おうと思っていました」

──スミマセン。先に言わせてしまって……。

「いえ、それは全然構わないです。調印式では言えなかった本心を引き出してもらって。ただ勝ってから言えることだと自分は思っていて。UFCというのは、こうやってインタビューで引っ張り出して貰わないと言葉にできなくて……。いや、これまでのインタビューでも、その発言はできなかったです。

UFCがとんでもない所だと分かっているので、怜君に勝って初めて口にすることができる団体だと思っています」

──いやぁ、重ねてスミマセン……。

「大丈夫です(笑)」

──私自身DEEP時代に久保健太選手に圧勝してなお、実力未知数という風に怜選手のことを見ていました。ただし、パンクラスに来て秋葉太樹選手、さらには上田将竜選手まで初回で下すとなると、もう疑いようがない。特に上田戦ですね。我々のように年を重ねていると、努力し続けてきた選手への信用度が高くなります。上田選手はそこに加えて地方で頑張っているという要素も加わり、根性……怜選手の攻撃を気持ちで凌いで慌てさせることがあるのではないか。ドロドロの展開に持ち込むことも可能かと思っていました。

「自分も思っていました(笑)」

──ただし、初回フィニッシュ記録が伸びる結果になりました。試合を重ねれば重ねるほど、鶴屋怜という物体が底知れなく感じるようになっています。

「本物だという想いは、絶対に増していますね」

──なら上田戦がある前に戦っていた方が精神的に、信じられるモノが多かったのではないかと。猿飛流選手は上田選手とはせめぎ合いがあってのスプリット判定勝ちだっただけに。

「正直、あの試合を会場で見ていて……『これは強いな』と。率直に思いました、『嫌だ。やりたくねぇなぁ』って。佐須君から『猿飛流さん、落ち込んでいると思っていました』と連絡があって(笑)」

──図星だったわけですね。

「まぁ、自分はいつもそんな感じなので。競った相手の上田さんが、ああいう風にやられてしまった。今回も下馬評では怜君が強いと言われていますが、自分はどれだけ強いと言われている相手にも……どれだけ実力差があろうと、誰とでも競った試合がデキると思っています。ハイ。それを今回もできるんじゃないかという自信があります」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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【Pancrase330】12・25を読む パンクラス初参戦、伊藤盛一郎─01─「ZSTは僕のアナザースカイ」

【写真】もう29歳、すっかり大人の男──男性になっている伊藤盛一郎 (C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330に元ZSTフライ級王者の伊藤盛一郎がパンクラス初参戦。上田将竜と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

ZSTのSWAT!トーナメントから、VTJのオープニングファイトを経てプロデビューした伊藤は、その後もZSTを中心に活動してきた。2015年2月にZSTフライ級王座を獲得し、GRANDSLAMでは内藤頌貴を下して2019年よりRIZINへ。2021年10月にRIZINで行われた橋本薫太戦から1年――伊藤がパンクラスに参戦することとなった経緯を訊いた。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第4弾は伊藤盛一郎インタビュー前編をお届けしたい。


――まずは1年ぶりの試合が決まったことに関する率直な気持ちをお願いします。

「今年に入って、ずっと試合ができる状態にありました。というのも、RIZINは毎年春や秋に横浜大会があったので、いつでも出られる状態にしていたんです。でも横浜大会自体がなく……。もちろん7月には、さいたま大会があったのでずっと良い調子でいたのですが、それも試合は決まりませんでした」

――それは前回の試合後に負傷などがあったのでしょうか。

「いえ。いつも僕は試合で怪我や負傷することがあるのですが、今回はそれも全くなくて。だからずっと調子は良いし、試合間隔が1年空いてしまったことも気にならないですね」

――ということは、いつでも試合に出られる状態のまま1年間も……。

「そうなんです(苦笑)。ずっと試合が決まってほしいと思っていました。急なオファーがあっても、いつでも出られるように体重もキープしていて。しかもずっと体がカツカツな状態ではなく、自然と試合に出られる体重をキープできていたんですよね。2週間前のオファーでも出られましたよ。アハハハ」

――その間、国内ではDEEPやパンクラスでフライ級戦線が盛り上がりを見せていました。ご自身が試合に出ていない時、同じフライ級の動きをどのように見ていましたか。

「DEEPフライ級GPは、もともとRIZINでやるという噂もあったじゃないですか。だから僕も、RIZINのフライ級GPに出たいと考えていました。それがDEEPで行われることが決まり、出場メンバーを見たら――DEEPの主要メンバーという感じでしたよね。みんな強い選手ばかりだけど、もし僕がその中に加わったらと考えても、自分としては燃えなかったです。
結局、RIZINではそこまでフライ級が重要視されていないのだろうと思いました。このままだと、ただ待っているだけでは試合がない。チャンスは巡ってこない。そんななかで、パンクラスの横浜武道館大会が発表されたんですよね。

自分は今年ずっと良い調子で来ているのに、1試合もせずに終わるのはもったいなくて。すると勝村(周一朗リバーサルジム横浜グランドスラム代表)先生から『パンクラス横浜大会に出るか?』と声をかけていただいて。僕も『出ます!』と答えて、勝村先生からプロモーターサイドにお話ししていただきました」

――ということはパンクラスのフライ級の動きも、そこまで把握はしていなかったということですね。

「はい。そもそも自分がパンクラスに出ることになるとは思っていなかったです。ずっとZSTに出ていて、ZSTからRIZINに出て――僕の中にはZSTファイターという誇りがありましたから。でもZSTが活動休止になり、RIZINで試合も決まらず。ここでパンクラスに出させていただくという選択をしました。このまま試合をしていないと、みんなから存在を忘れられちゃうんじゃないかと思って(笑)」

――確かにここで伊藤選手がパンクラスに出場するというのは、横浜大会最大のサプライズの一つだったように思います。一方、フライ級では修斗王者の平良達郎選手がUFCで2連勝し、DEEP王者の神龍誠選手は米国CFFCでベルトを獲得しています。そういった海外参戦組の動向は気にならなかったでしょうか。

「海外プロモーションと契約する日本人選手が増えていたり、そこで活躍しているのは嬉しいです。でも、それぐらいですね」

――やはり今もZSTが活動していれば、RIZIN以外の舞台ではZSTで試合をしたかったですか。

「もちろんです。ずっとZSTで戦っていたら、ZSTの中では相手もいなくなるし、そのためにRIZINで他プロモーションの王者と戦ったりしていました。あるいは、ZSTへ他のチャンピオンに来てもらったり――ZST以外に出ることは考えていなかったです」

――伊藤選手にとって、ZSTとはどのような存在だったのでしょうか。

「ここが僕のアナザースカイ、みたいな」

――……何を仰っているのですか(笑)。

「アハハハ。グランドスラムと同じように、僕が育ってきたホームです。だから王座は返上していましたけど、ZSTの代表としてRIZINでマネル・ケイプと神龍君に連敗した時は、ZSTの株を落としてしまったなと思いました。特に神龍君はDEEP王者で、DEEPとZSTのチャンピオン対決で負けてしまいましたから」

――これまでZSTから他プロモーションに参戦している選手に何人もインタビューしてきましたが、皆さんZSTへの愛が強いです。

「みんなZSTが大好きなんですよ。今は他の大会に出ている選手も、ZSTが再開されたらすぐに集まると思います。今もZSTファイターが他の大会で試合をする時、『頑張ってね』とかメッセージを送り合ったりしているんです。僕がパンクラスに出ることが決まった時は、上原さん(元ZST代表の上原譲氏)からもメールを頂きました。『盛ちゃんなら絶対にやれるから頑張って』と」

――とても熱い関係性ですね。

「修斗、DEEP、パンクラスと比べたら、どうしてもZSTって下に見られていたじゃないですか。それが僕だけじゃなく、みんな悔しかったです。だから、みんなでZSTを大きくしていこうと思っていました。

今回パンクラスに出させていただきます。試合を組んでもらったからには、スポット参戦ではなく継続して参戦していきたいと考えています。ただ、自分がZSTファイターであることの誇りは忘れていません。パンクラスにとって僕はZSTから来た、リバーサルジム横浜グランドスラムの伊藤盛一郎です」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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【Pancrase330】12・25を読む&人に歴史あり。TSUNE─01─「父親が巨人に入っていたらしいです」

【写真】いや、次から次へと「!」な内容ばかりのインタビューになりました (C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、TSUNEが田嶋椋と暫定バンタム級王座を争う。
Text by Shojiro Kameike

TSUNEは1985年生まれで現在37歳、プロデビューは2011年とベテランの域に入ってきた。2021年から4連勝でランキング1位にまで昇りつめ、今回の暫定王座決定戦に至っている。もともと社会人野球までピッチャーとして活躍していたTSUNEが、MMAにたどり着いた経緯とは――そこには不思議な縁があった。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第3弾はTSUNEインタビュー前編をお届けしたい。


――MMAPLANETとしては初のインタビューとなりますが、これまでMe,Weの選手から「TSUNE選手の組みが強い」と名前が挙がっていました。

「そうなんですか。どうだろう……自分の中では、そんなに組みが強いっていう感覚はないんですけど」

――実際に試合でも相手を組み伏せて4連勝中です。

「練習でも僕はやられる側ですから。そんなに自信はないですし、僕も直接そう言われたことはないですよ。みんな、もっと言ってくれれば良いのに(笑)」

――アハハハ。それだけ組みが強いと言われるTSUNE選手が、柔道やレスリングではなく野球出身というところが驚きです。

「はい。小学3年生から社会人まで野球をやっていましたね。ずっと軟式野球をやっていたのですが、高校から硬式を始めて。そのまま社会人野球で取ってもらいました」

――社会人野球まで進むということは、高校時代も大きな実績があったのでしょうか。

「高校時代は夏の予選ですぐに負けました。ただ、地元の熊本県では夏予選の前に、もう一つ大きな大会があるんです。熊本県を城北と城南に分けて、その城南大会で甲子園に出ている学校に勝って優勝したら注目を浴びた感じですね」

――ちなみに野球時代のポジションは……。

「ずっとピッチャーをやっていました」

――えっ! 子供の頃にピッチャーを任されるのは、その中で運動神経が最も良い子だという印象が強いです。社会人野球までピッチャーをやっていたのであれば、子供の頃はいわゆるエースで四番だったのですか。

「いえ、四番は嫌いなので三番を打っていました。できるだけ早く、多く打席に立ちたくて。三番だと絶対、1回に打順が回ってくるじゃないですか。それだけの理由です(笑)」

――小学3年生の時に野球を始めたキッカケは何だったのでしょうか。

「最初は友達の誘いだったのですが、もともと父親が野球をやっていまして。しかも調べたら、プロで巨人に入っていたらしいです。自分は実際に試合を見たことがないので、あまり信じていないんですけど(苦笑)。父は恒村勝美といいます」

※注)恒村勝美さんは熊本県立球磨工業高等学校から、1972年に読売ジャイアンツへドラフト6位で入団したサウスポーの投手。TSUNEが生まれる10年前の1975年に引退している。

――お父さんがプロ野球選手だったことを信じていないのですか(笑)。

「ネットで調べると、『高校時代は1試合平均2ケタの三振を奪う速球投手』とか書かれていて。そこから巨人のV9時代(1965年~1973年)に入団していますけど、なにせ実際に試合を見ていないので……」

――では、お父さんから野球をやれと言われたわけではないのですね。

「父は何も言わなかったです。それこそ父から野球を教わったこともなくて。でも家に巨人の帽子があるので、何だろうとは思っていました。

父はプロ野球選手だったと、自分からは言わないんです。一度も一軍の公式戦に出たことがないみたいで、それで自分がプロ野球選手だったと言うのは、プライドが許さないんですかね。V9時代だから一軍に上がることすら難しかったかもしれないですけど」

――なるほど……すみません、野球選手へのインタビューのような展開になってしまいました。社会人野球に進んだあと、どのような形で格闘技に繋がっていくのでしょうか。

「社会人野球は岡山県の三菱自動車に入ったんですよ」

――岡山県の三菱自動車野球部は水島工業地域にあります。現在Me,Weでチームメイトの藤田大和選手と藤田翔子選手のご実家は、その水島で道場を運営されていて……。

「そこが繋がっていくんですよ。実は、格闘技を始めたのはドリーマージム(藤田の実家が運営するジム)で」

――ドリーマージムはアマチュアボクシングのジムですが、そこに間借りする形で最初はコブラ会、次にゼロ戦クラブが総合格闘技クラスを持っていました。

「左のヒジを痛めて投げられなくなったので、23歳の時に野球を辞めてしまいました。そのまま会社には残っていたのですが、まだ元気で体は動くし、何かやりたいなと思って。それで探したら近くにドリーマージムがあったので、入会したんですよ。

まだ大和が中学生の頃でしたね。健児(大和の弟で現在プロボクサー)と一緒に、スパーでも試合でも大人をボコボコにしていて(笑)。その何年も後に自分がいるMe,Weに大和が入ってきて『俺のこと覚えている?』、『ドリーマージムにいましたよね!?』と驚いていました」

――それは凄い縁ですね!

「僕はもともとプロレスも好きで。ドリーマージムには1年ぐらいしかいなかったんですけど、実際に格闘技をやってみたら楽しかったんです。そこから『30歳ぐらいまで東京でMMAをやろうかな』っていう、本当に軽いノリで上京しました。社会人野球から三菱自動車の社員となり、それを捨てて東京でフリーターですよ。貯金が一瞬で無くなりました」

<この項、続く>

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【Pancrase330】12・25を読む 猿飛流に挑戦。鶴屋怜─01─「スーパー銭湯で神龍選手と会いました」

【写真】どのような質問に対しても、自身への信頼感がブレることがない鶴屋怜 (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330。同大会のメインで猿飛流の持つフライ級王座に鶴屋怜が挑戦する。

デビューから1年10カ月で、鶴屋怜が日本の老舗タイトルに挑む。デビュー以来の連続フィニッシュ勝利は5を数え、誰もが能力と勢いを認めている。今後の飛躍への期待が高まる一方の鶴屋にチャンピオン猿飛流、平良達郎のUFCでのフィニッシュ勝利、そして神龍誠のCFFCの一本勝ちについて話を訊いた。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第2弾は鶴屋怜インタビュー前編をお届けしたい。


──調印式直前の怜選手ですが、今の心境を教えてください。

「そうですね。デビューしてから、こういう調印式っていうのも初めてなので試合とは別にワクワクしているというか楽しみです」

──こういう形で事前に調印式があるも日本の主要プロモーションではパンクラスだけですしね。

「ここが終わればもう試合だけですし、パンクラスのベルトというのは一番近くにある目標なので普通……いつも通り毎日2部練をやるという風にやることは変わっていないですが、気持ちはより気合が入ってきています。絶対にチャンピオンになるんだっていう感じで」

──DEEP時代の3連勝の間は「本当のところは、どうなんだろう?」という見方をされていたと思います。そこからパンクラスの2連勝で周囲の反応等に変化は感じられますか。

「今年はパンクラスのランカー2人を相手に戦ったので、それまでの時の『鶴屋怜、言うてどれぐらい』という感じではなくて。『あの選手に1Rで勝つって凄いね』という風に言ってもらえるようになり自信になっています。評価的には少し上がっているのかって感じています」

──9月の上田将竜戦は努力の人の粘り、強さとのぶつかりあいに焦点が当てられていました。その粘りに怜選手が自分のペースを失うこともあるかと。

「5Rを戦う経験やタフファイトの経験も必要だという気持ちはあるのですが、上田選手との試合から自分自身がケージの中で実際に戦うことに慣れたという気がしました。凄く落ち着いて戦うことができた結果が、あのパウンドアウトだと思っています」

──そしてチャンピオンの猿飛流選手もまた、努力の人です。お父さんから見て、上田戦の勝利と今回の猿飛流戦は過去の対戦とは違うという感覚なのでしょうか。

鶴屋浩 もちろん、そうです。内藤のび太のような粘りのある選手なので、そういうパターンになる可能性があるということは上田選手との試合、そして猿飛流選手との試合に関しても言っています。それを差し引いても、彼の今の調子を見ていると問題ないかとも思っています。

──上田選手と猿飛流選手はスプリットで猿飛流選手。その上田選手を初回でパウンドアウトした。なら猿飛流戦も違いはないという気持ちでいますか。

「これまでデビュー戦から全てフィニッシュして勝っているので、次の試合もフィニッシュして勝ちたい。いつもと変わらないです」

──ではMMAファイターとして、猿飛流選手の長所はどこだと思っていますか。

「技術的にいえば大学のレスリング部に行って、僕との戦いに備えているようですけど……別にどこも負けないです。ただ猿飛流選手は色々と努力していて、気持ちがスタミナ以上にある。その強さがあるので、舐めることなく一生懸命に勝ちに行きます」

──怜選手自身は、今回の試合に向けてどのような練習をしていますか。

「普通にこれまで通り、パラエストラ柏の昼練でプロとやって。夜も普通にプロとやって。この試合だからといって、何か特別なことをするわけでなく、今まで通りにしています。あっ、それとTRIBE TOKYO MMAさんで練習をさせてもらったことがあります。それもこの試合というわけではないですが、若松選手や和田選手とも組ませてもらいました」

──おぉ、それは興味深いですね。その一方で充実のパラエストラ千葉ネットのフライ級選手たちも秋の勝負で全員が想ったような結果を残すことはできなかったです。練習仲間が結果を残せない時に何か感じることはありますか。

「それは個人的な問題だと思っています。試合で強いタイプだったり、弱いタイプだったりもあって。自分は絶対に試合でヘマをしない、勝つっていう拘りがあります。そこは気持ちの問題だと思っています」

──「あそこで腕十字に入られるのか!」というのは、ありましたか。

「それは(内田)タケルのことですか」

──そうです。9月の修斗で関口佑冬選手に腕十字で一本負け。年齢的にも一番言及しやすいかと思って、突っ込ませていただきました。

「あぁ……(苦笑)。いつもタケルなら、普通に勝てると思います。相手がランキングの1位ということもあって、緊張してしまっていたのかとか色々と想うところはあります。ただし、そこも気持ちも問題なのかと。試合なので何が起こるかわからないから、ああいう負けもあるとは思います。でも自分は勝ちにこだわっているので、そういうヘマをしないように戦っています」

──では平良選手がしっかりとUFCで内容を伴った勝ち方をしていることに刺激を受けますか。

「自分的には……相手がUFCのランカーじゃなかったら、ああいう勝ち方ができるかなって思っています。それこそラスベガスでアミール・アルバジと練習した時も余裕でボコったし。そうッスね、自分がUFCで戦っていてもあの相手には、ああいう風にフィニッシュはできると思いました」

──続いて、答え辛い質問第一です(笑)。神龍誠選手のCFFCにおける素晴らしい勝利に関して、どのような感想を持っていますか。

「あぁ、そうですね。最終的にフィニッシュの仕方として、良いフィニッシュでした。けど、でもあの相手のテイクダウンを切れないようなら、自分のテイクダウンも切れないと思います。最終的には良い勝ち方だけど、全体的に見るとそこまでじゃない」

──……。刺激を受けるかという問いに対し、怜選手は対戦モードになるのですね(苦笑)。しかも平良選手の場合は、自分が相手と戦ったらという目線で。神龍選手に対しては、彼と戦ったらという目線になっています……(笑)。

「ハイ。自分的にはもっと早く仕留めることができたと思います」

──いやぁ対戦相手のジエゴ・パイヴァは組みが相当にできる選手だと思いますが……。

「う~ん、そこまでじゃないと思います。実はこの間、神龍選手とスーパー銭湯に行ったらたまたま会いました(笑)」

──うわっ……それを聞いただけで緊張してしまいますね。

「キッズレスリングはジムが一緒で、中学の柔道部でも1年上の先輩だったし。ずっと知っているので、タメ口で話しています。それと神龍選手のセコンドとは凄く仲が良くて、昨日も電話で話しました」

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【Pancrase330】フライ級選手権&バンタム級王座決定戦、調印式終了。田嶋椋「笑いが起こるのも作戦」

【写真】18勝11敗4分け、37歳のTSUNEと5勝1敗で23歳の田嶋の間でバンタム級暫定王座が争われる(C)MMAPLANET

8日(木)、東京都新宿区の新宿サンエービル地下1階会議室で、25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase330で実施されるKOPCフライ級戦及び、暫定バンタム級王座決定戦の調印式が行われた。

まずフライ級選手権試合で戦うチャンピオン猿飛流とチャレンジャー鶴屋怜が調印式に臨み、鶴屋が「タイトルマッチなんですけど、タイトルマッチだからどうこうでなく、普段の試合と変わらないような動きでKO、もしくは一本でしっかり勝ちたいと思います」と挨拶した。

続いて猿飛流は「今回、鶴屋怜君とタイトルマッチ5分✖5Rを戦わせていただきますけど、怜君はこれから世界に出て戦う日本を代表する選手だと思います。ここで王者として怜君に1回だけ黒星をつけて色々と学んでもらおうと思います。僕の強さを見せます」と話し、質疑応答から調印、撮影となった──※MMAPLANETでは会見前後に行われた両者のインタビューを後日アップします。

フライ級タイトル戦に続き、TSUNEと田嶋椋の間でベルトが争われるバンタム級暫定王座決定戦の調印式が取り行われた。


ここでは質疑応答からMMAPLANETの質問に対する両者の返答をお届けしたい(要約)。

──TSUNE選手、ファイターであるならベルトは目標であると同時に少しでも強い選手と戦いたいという気持ちがあるかと思われます。そのなかで今回はチャンピオンの中島太一選手が欠場となり、挑戦者の立場から王座決定戦で若い田嶋選手と戦うことになりました。この変更について、どのように思われましたか。

TSUNE 結構キャリアはあるのですが、対戦相手が代わるのは初めてでだいぶ動揺しました。「1日待って欲しい」ということだったのですが、試合がなくなるかなと思いながら1日過ごしていました。対戦相手が見つかったということで、試合ができることが一番嬉しいです。チャンピオンシップに来て、待たされるのはアレなんで。相手どうこうより、誰とでもチャンピオンシップをやってもらえることが──。

──田嶋選手、その言葉を受けてどのように思われますか。

田嶋 自分も同じような気持ちです。試合ができれば、良い。さらにチャンピオンシップなので関係者の方には本当に感謝しかないです。

──TSUNE選手、Me,Weは山﨑剛さんの指導の下、つねに雰囲気が良いです。現状、ジムではタイトルマッチで勝ったり負けたりがあるなかで、Me,Weの選手としてこの試合に賭ける想いを教えてください。

TSUNE 自分のなかでMe,Weが一番良い環境のジムだと思ってやっています。バンタム級も育っていますし、下の階級にチャンピオンもいます。そのなかで年齢もだいぶ上のほうで、勝つべき立場にあるのでジムの看板を背負って戦います。

──田嶋選手の師匠であるOOTA DOJOの太田純一さんはパンクラスの審判団でありながら、セコンドでは冷や汗が出てくるような際どいことを口にされる傾向があります。田嶋選手にとって太田さんのセコンドでの存在はどれほど大きいですか。

田嶋 めちゃくちゃ大きいです。会場に笑いが起こるのも、作戦のうちです。ハイ(笑)。

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4月29日
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