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【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。タン・リー✖ウェン「MMAの妙、武の妙」

【写真】タン・リーに見るべきものがなかった──その真意は(C)ONE

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑氏とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──ONE113におけるタン・リー✖マーチン・ウェンとは?!


──空手を指導している松嶋こよみ選手にも関係してくるタン・リー✖マーチン・ウェン戦ですが、どのように見られましたか。

「青木選手の解説を聞かせて頂きながら視ていました。そして青木選手の話していることで非常に勉強させてもらったのと同時に、自分はMMAの妙味が分かっていないことが本当に痛感させられています」

──MMAの妙味ですか……。

「質量と競技の違いというのですか……、同じ試合を見ていてもここまで見方が違ってくるのかという部分でも、本当に勉強になりました。というのも、私からすればタン・リーに見るべきものがなかったからです」

──!! えっ? そんなことはあり得ますか!!

「言ってみると期待外れだったんです。それだけビビっていたということなんです。これまでONEで見せていた2試合からすれば、どれだけ凄まじい試合をするのかと楽しみにしていましが、期待外れでした。

タン・リーは完全に蹴りの選手で、ウェンはボクシング……パンチの人です。そして、この試合でのウェンは素敵、男だね。惚れちゃうねって。やっぱり腹が据わっているというか、男の中の男ですよ。

MMAでは前に出てやれる選手はいくらでもいますが、この人の前への出方は良いです。送り足で前に出て追い詰めることができた。それだけタン・リーがビビっていたということです」

──タン・リーがビビッていたと見ている人は少ないかと思います。

「ウェンのパンチにビビっていて、タン・リー良いところが一つもなかった」

──しかし、KO勝ちをしているのはタン・リーです。

「それはウェンの自滅です」

──タン・リーはペースを持っていかれそうだという時になると、しっかりと腹を蹴ることができウェンの間合いにならないように戦うことはできていなかったでしょうか。

「そんなモノはウェンは何も思っていないですよ。気合と根性があったから」

──いや気合と根性だけで勝負が決まるなら、MMAは面白くないですよ。気が弱くても勝てる。距離を取っても勝てる。真っ向勝負でなくて、工夫で勝てるのがMMAという競技なはずです。

「ビビり合戦なんです、試合って。どっちが嫌か、どっちが怖いか。どっちが強いのかで勝負は語られがちですが、戦いはどっちが怖がっているのかということになります。実際、2Rのタン・リーは、後半は試合を投げかけていました。攻撃をするために射程距離を作るために下がるのではなくて、避けるために下がっています。そしてウェンが追い込んでいく。

ただし、ウェンはカウンターの選手なのに3Rになって打ちに行った。後の先が取れる選手なのに、なぜか3Rはそれをしなかったです。カウンターを取れることは、全く悪いことではないのに、『カウンターだけだろ。待っているときは良いけど、自分から詰めることはできない』というような批判に対して、自分から詰めることを練習してきたのでしょう。

実際に1Rからウェンの質量が高かったです。でも本当に漢人なところで、自分が一番強いところを出さなかった。武器として、あの3Rは絶対的にカウンターを使うべきだったのに。前に出るから勇気があるということではないです。早く仕留めてしまおうと焦っていた。それは勇気ではないです」

──確かに、焦っていたようには見えました。

「だから3Rになって、ウェンも心の弱さがでました。「判定でも勝ちゃ良いじゃないか」って──私がセコンドなら言います。ウェンはちょっと勝ち急いでしまった。初回も2Rもウェンの試合でした。そして5Rあるのに、なぜ3Rでとどめを刺しに行ったのか。打ち方も悪くなってしました。中が残って、外が先に出てしまっていましたからね」

──??

「一番良いのは中……内面が先に動き、外面が後からついてくること。これは難しい話なのですが……例え話を用いると、内面という名の機関車が、外面である3両ぐらいの客車や貨車を同時に引っ張って走る形ですね。一番前の機関車だけで前に進み後ろの車両がついてきていないと、カウンターを被弾します。対して、機関車が車両を引っ張り同時に動いていると、カウンターを貰うことはありません。

加えていうと前進しながらのフックは、質量が下がりやすいです。前進は縦方向の動き、フックは横回転なので」

──力の方向性が一致していないわけですね。

「そうなんです。前蹴りからストレート系のワンツーと、前蹴り&左右のフックだと、カウンターを食らうのは後者が圧倒的に多いということなんです。前進しながらのフックは、少し沈み込むような動きから左フックを放つとか、相手の右に対して──左側に沈み込みながら右オーバーハンドという動きならまだしも、下がる相手に左右のフックは、カウンターを当ててくださいと機会を与えているようなものになります」

──そこを3Rにウェンがしてしまったと。

「彼は基本に忠実なボクシングをする選手だと思うのですが、あの動きはボクシングのセオリーからも外れていたかと感じました。結果、あまりストレート系のパンチに自信がないのかと思いましたね。カウンターでも倒しているのは右クロスか、オーバーハンドで直突き……ストレートでダメージを与えるという攻撃がない。それで倒す確信が拳(けん)にないのでしょうね。いずれにせよ、顔から突っ込んでいきました。カウンターのフックではなく、前に出てフック&フックですから……これは良くなかったと思います。

対してタン・リーはボクシングでない、直突きです。前進して回し蹴りをして、直突き。彼のパンチはボクシング的なリズムには落とし込めていない。だからボクシングだとウェンだし、タン・リーの遠間からの攻撃がどういう風に見られるのかというのに着眼していたました。結果、全くウェンがその動きをさせなかった。そして自ら質量を下げていきました。質量の高いウェンに対して、いつものようなミドルを出すこともできなくなっていた。

どっちが強いのかいう点でなく、どっちが退くのか。そういう風に見ると、タン・リーはこれまでとは違い──見るべきものがない動きになりました。自分の動きを駆使するのではなく、相手の武器は使わせない戦いをしていたんです。

武術的にMMAを見る場合──、自分の戦いができると勝てます。自分より弱い相手だと、それができる。ただし強い相手を戦った時にどうなるのか。タン・リーはマーチン・ウェンを相手にして、自分の戦いができなかった。強い相手に対し、自分の戦いを見せることはなかったです」

──なのにウェンは3Rに前に出て、フック&フックで顔面を晒してしまった。

「焦りなのだとしたら、やはり怖かったのでしょう。タン・リーも一発が絶対的にありますからね。そして、それがMMAです。ウェンの自滅だろうが、自分の持ち味など関係ないけど、勝ちが起こる。自分の強さは出せなくても、勝てることがある。それはMMAの妙で、武術の妙は自分より強い相手にいかに自分を出すか──なのです」

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Interview ONE Special タン・リー ブログ マーチン・ウェン 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:10月─その参─タン・リー×ウェン「モザイクを外すようなこと」

【写真】タン・リーという北米フィーダーショーの王者が、ONEの世界王者になったことで、その世界観にどのような変化が起こるのか楽しみだ (C)ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ2020年10月の一番、第3 弾は30日に開催されたONE113 Inside the MatrixからONE世界フェザー級選手権試合=タン・リー✖マーチン・ウェンの一戦を語らおう。


──10月の青木真也が選ぶ、この一番。3試合目は?

「タン・リーとマーチン・ウェンですね。この試合は語り口がいっぱいありますよ。何より、本気でショックでした」

──というのは?

「タン・リーはLFAの暫定王者で──見せ方としてウェンは世界チャンピオンじゃないですか。その世界王者が北米のフィーダーショーのチャンピオンにいかれる……タン・リーに勝ったことがある選手は決してUFCではトップになく、プレリミだという現実が、かなり来ちゃいましたね」

──えっ、でもそういうモノじゃないですか。MMAの世界は。

「それはそうなんです。だから世界王者というモザイクを外すようなことをして、NEというプロモーションにあったのかって。なんで、こういうことするんだろうなっていうことで来ちゃったんです」

──なるほどONEの世界王者が、LFAのフィーダーショーの王者に負けたことでなく、この方法論ではONEの現実が見えてしまいますよ、ということなのですね。

「ONEは北米のフィーダーショーを掘ったらダメなんです。背を向け続けないと。UFCのトップ経験者が天下りするのは構わないけど」

──ハイ。MLBの元首位打者が阪神に来るのは良いけど、4番は米国では3Aなのか──というのは見えない方が良いと。

「そうなんですよ。これで、見えちゃうから。僕なんか騙されておけば良いっていう見方をするんですけど、このモザイクを外す必要ねぇよって。僕は若い頃に北米でぶっとばされているから世界一とか言っていないし、グラップリングでもやられていますからね。そこは弁えてきたんです。

それが今は弁えていない子、分かっていないヤツが増えて、この結果に絶望しているんじゃないかなって。凄く嫌な気持ちになって帰宅したんです。これ、辛いなぁって」

──強くなれば良いじゃないですか。

「それはそうですよ、強くなれば。でもウェンが世界一だという世界観を潰す必要はあるのかなって……」

──えっ、思いますか? マーチンは素晴らしいファイターです。日本人で誰がマーチンに勝てるんだろうと思えるぐらい。でもMMAに世界的な競技連盟があれば、UFC以外の団体は世界を名乗ることはできないかと。

「それは勿論そうです。と同時に、そのUFCや強さをスルーして見なくなっているなって思うことがあるんです」

──マーチンが負けたことで、フィリピン、インドネシア、ミャンマー、マレーシア、ベトナムの若い選手たちはショック療法かもしれないですが、これでさらに強くなれると思った次第です。上には上がいるんだって分かって。

「あぁ、なんだ。そういうことか……。高島さんは東南アジアというかONEのマーケットを対象にしているわけですよ。僕は日本のことを言っていたんです」

──あっ、スミマセン。噛み合わなかったはずですね(笑)。

「世界、海外といって、ソレが分かっていないと……。もちろん、分かっている選手もいると思いますけど」

──口にはしなくても、そこを狙っている選手もいるだろうし。ド同時に北米は機会がないから、ONEで戦いたいと思っている選手もいるでしょうし。

「色々な生き方や選択があることは、もちろん否定はしないです。でも、世界で戦いたいとかいってONEで戦う人がいるじゃないですか。いや、ならお前、一回、北米でぶっ飛ばされてみろって思っちゃうんです。僕は一応、ぶっ飛ばされたうえで語っているから。

でも、アジアで考えると強くなるっていう見方はありますね。そこは北米と交わった方がフィリピンとか、強くなるでしょうね」

──それだけレベルの高い試合が、ONEで行われたわけですし。

「ハイ、素晴らしかったです。ホントに。技術的なことでいえば、日本人がやらないといけないことをタン・リーがやっていました。マインドというか、必ず打ったあとに回るじゃないですか」

──ハイ。攻撃すると、もうそこに留まっていなかったです。

「解説でも言っていたのですが、外の取り合いでした。打ったら外に出る。インサイドになったら、なんとか外して。最後の右フックを打った時だけ、タン・リーは左に回っているんです。あそこは打ったら、右に抜けていないとおかしいのに。最後だけ左に回ったのは、効かされていたからだと思います。それまではずっと左に回って外を取っていたのに、だから最後の一発だけはマグレだったと僕は思います」

──興味深い見方です。

「最後以外は完璧でした。あそこはウェンの流れになっていて。効かされていたんでしょうね」

──それまでもペースの取り合いで、ウェンが圧力をかけるとタン・リーが腹を蹴っていました。

「一度、急所に入ったけどタイミングは抜群でしたよね。急所に当たったということは、ウェンが当たる距離にいたからで。あれは下腹部だったけど、少し上だったらノックアウトです。そんな蹴りが当たる距離にウェンはいたということで」

──MMAでフィーダーショーのチャンピオンに、ONEで戦績を積んだ選手があそこまで戦える。それはONEのレベルが上がっているからだと私は思ったんです。

「その見方かぁ。そう言われると、そうですよね。佐藤天がサンフォードMMAではマーチン・ウェンは目立たないって言っていました。でもONEで積んできた選手が、タン・リーに勝てるかもという試合をしたということですね」

──私はそう思っています。と同時に仮にラカイのフェザー級にダニー・キンガドやジョシュア・パシオのような若い選手がいれば、めちゃくちゃ面白いのに──と。

「あぁ、あのBrave CFでやっているスティーブン・ローマン、アイツはめっちゃ強いけど……バンタム級なんですよね。間違いなくONEのレベルはあの一戦で上がったのは確かです」

──ハイ。だから日本で戦っているより、日本人選手もONEで結果を残していれば、強くなれるのではないかと。あの試合を見て、そう思えました。

「まぁ、もう日本でやっていては……ってことじゃないですか、正直。その点、ONEだとロシアや中央アジアの選手、ブラジル人と戦えるわけですし。最初に言ったモザイクを外すっていう部分ではビジネスで、回り道になるかもしれないですけど、東南アジアが強くなるっていう面白い状況が生まれてきそうですね。

ONEの功績の一つは東南アジアにMMAを普及させたことだし。で、ここでタン・リーみたいな北米の選手がいると、東南アジアが強くなって、そのうちにUFCを目指すっていう選手が出てくるかもしれない。それこそ中国、韓国、日本のようになってくるかも。それは面白い──良い話ですね」

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ONE ONE Inside the Matrix ONE113 Report タン・リー ブログ マーチン・ウェン

【ONE113】ONE史上最高の打撃戦!! ウェン得意の右に右を合わせたリーが新世界フェザー級王者に

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
タン・リー(米国)
Def.3R2分19秒by KO
マーチン・ウェン(豪州)

サウスポーのリーが右ジャブを伸ばす。センターに立ち、アウトに立つウェンは右ローを蹴る。右を当てたウェンがバランスを崩す。リーのハイをガードしたウェンが、勢いのある右を振るう。右フックから左ハイを蹴ったリーは、ガードの上でも有効な蹴りだ。左フックを空振りしたリーに対し、右をウェンが狙う。

リーが左ロングから右スピニングバックフィスト、直後の左ミドルが急所に入り、試合が中断する。再開後、ウェンの前進にリーが左を合わせていく。左ストレートから左ハイを蹴ったリーが右フックを伸ばす。右の三日月気味の蹴りを見せたウェンに、最後にリーが右を当てた。

2R、左右に左を振って前に出るリー、続いて右の空振りから一回転というトリッキーな動きを見せる。右のサイドキックで関節を蹴ったリーは、オーソに構え右を2発打ち込む。リーは左ミドルを入れ、ウェンもスイッチを見せる。オーソに戻し右を当てたウェンだが、左ミドルを受ける。

さらに左ボディを見せたリーは右フックを振るっていく。ウェンのダブルレッグを切ったリー、直後のウェンのヒザが急所に当たり、試合が中断する。十分に時間を取ったリーは再開後、オーソから右を見せ、左に戻して左を伸ばす。右フックから左ストレートを狙われたウェンだが、ここは察知して距離を外す。ここから圧力を高めたウェンに対し、リーは左ハイで前進を許さず時間となった。

3R、すぐに詰めたウェンが右を伸ばし、リーはオーソからサウスポーに戻し左ハイを狙う。
ボディから右を当てたウェンはリーの組みを切り、右を再びヒットさせる。ウェンは右を顔面、腹、そして顔面と当て効かせる。

決めに出たウェンだが、右に右を合わされて腰が落ちる。組みながら立ち上がろうしたウェンに左右のパンチを入れたリーがKO勝ちで、新ONE世界フェザー級王者となった。「凄くエモーショナルだ。でもマーチンに礼を言いたい。彼は前に出て圧力を掛けてきた。でも、あれでKOはできない。僕だって殴るからね」と、ONE史上最高の打撃戦をリーは振り返った。


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News ONE ONE Inside the Matrix ONE113 エドゥアルド・フォラヤン オンラ・ンサン クリスチャン・リー シィォン・ヂィンナン タン・リー ティファニー・テオ ブログ マーチン・ウェン ユーリ・ラピクス ライニア・デリダー リトゥ・フォーガット

【ONE113】計量&ハイドレーション結果 国際大会再開、12選手がサークルケージへ

【写真】タイトル戦以外でエドゥアルド・フォラヤン、そしてリトゥ・フォーガットが出場する。フォラヤンの相手=カルーゾがデカい!!(C)MMAPLANET

本日30日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE113「Inside the Matrix」の最終計量及びハイドレーション結果がONEより発表されている。

ONEでは水抜き禁止、北米MMAより実質1階級の体重が上限となり、ハイドレーション・テストが試合の2日前と前日に行われている。体重はリミット+500グラム、ハイドレーションは1.0250以下という規定が設けられており、1日でもパスできないと試合当日の朝に再計量が必要になっている。


本格的なイベントの再開となった今大会。4つのタイトル戦とフィリピン、インドという最重要マーケットを意識したといっても過言でない──6試合がライブ中継される。

従来のONEのハイドレーション・チェックの際は、計量ルームで小便が出るのを待つ選手が複数名見られる。ところが今大会は新型コロナウィルス感染予防のため、文字通り三密を避けるためにハイドレーション・チェックの時間がずらされるなど、ニューノーマル仕様が見られた。

そんななか数字から見て取れるのは、ライト級王者クリスチャン・リーの体重がリミットより1.4キロ軽く、対して挑戦者のユーリ・ラピクスはリミット丁度の77.1キロであること。その一方で、チャンピオンのハイドレーションは1.0005で、チャレンジャーは1.0248という上限ギリギリの数値だ。

クリスチャンにしても水分を多めにとっての数字であることが予想されるが、ラピクスは汗をかいて水分補給したことも十分にありえる。今夜のケージで両者がどのような体で現れるのか、見ものだ。

なおハイドレーションと計量結果は以下の通りとなっている。

※赤字の選手の名前をクリックするとインタビューに跳びます

■ONE 113 Inside the Matrix計量及&ハイドレーション結果

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン:92.7キロ/ 1.0112
[挑戦者]ライニア・デリダー:92.65キロ/ 1.0044

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー:75.7キロ/ 1.0005
[挑戦者]ユーリ・ラピクス:77.1キロ/ 1.0248

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン:70.25キロ/ 1.0061
[挑戦者]タン・リー:69.55キロ/ 1.0049

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン:56.25キロ/ 1.0014
[挑戦者]ティファニー・テオ:56.6キロ/ 1.0168

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン:76.5キロ/ 1.008
アントニオ・カルーゾ:76.2キロ/ 1.0061

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット:52.05キロ/ 1.0183
ノウ・スレイ・ポブ:52.0キロ/ 1.0103

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Interview ONE ONE Inside the Matrix ONE113 タン・リー ブログ マーチン・ウェン 青木真也

【ONE113】いきなり青木真也が予想したONE世界フェザー級選手権試合──勝者:タン・リー「UFCの……」

【写真】フェザー級世界戦について、意気揚々と青木は話し始めた (C)ONE & MMAPLANET

いよいよ本日、 30日(金・現地時間)にイベント開催となるONE113「Inside the Matrix」。

4大タイトルが組まれた今大会、同階級で戦う選手に世界戦を予想してもらう──ということで、ONE世界ライト級選手権試合の行方を占ってもらった青木真也が「でも……僕はこの試合より面白いなぁって思っている試合があるんです」と発言。青木が気になる試合はONE世界フェザー級選手権試合、その気になり方もまた青木らしかった。

<青木真也のONE世界ライト級選手権試合の予想はコチラから>


青木真也の予想
勝者:タン・リー
理由
「僕、ライト級よりもフェザー級のタイトル戦の方が興味深いんです。タン・リーはLFAで暫定チャンピオンだった。彼に勝った選手も負けた選手もUFCで戦っています。彼に勝ったケヴィン・アギラーはUFCでは2勝3敗で。だからタン・リーってUFCのプレリミの選手だと思うんです。

その選手がONEの世界チャンピオンとやるっていうのは興味深いですね。結構、もつれるんじゃないかと思っています。サイズ的にタン・リーは少し大きいし。僕的にはウェン有利とは思えないです。逆にコンディション云々はあるんですけど、タン・リーじゃないでしょうか。

それに2人ともベトナムって言っているけど、ベトナムを離れた人ですよね。あの黄色に赤線3本の旗の方が大切な。そういうことか見ていると、このカードが4つの世界戦のなかで一番興味深いですね」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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Interview ONE ONE Inside the Matrix ONE113 タン・リー ブログ マーチン・ウェン 松嶋こよみ

【ONE113】松嶋こよみが予想するONE世界フェザー級選手権試合──勝者:マーチン・ウェン

【写真】松嶋もウェン勝利で、これまでの4人全員がチャンピオンの防衛と予想したことになる (C)ONE & MMAPLANET

いよいよ本日、 30日(金・現地時間)にイベント開催となるONE113「Inside the Matrix」。

4大タイトルが組まれた今大会、同階級で戦う選手に世界戦を予想してもらう──シリーズ第4回目は、松嶋こよみがONE世界フェザー級選手権試合、王者マーチン・ウェン✖挑戦者タン・リーの勝利者予想とその理由を語った。


松嶋こよみの予想
勝者:マーチン・ウェン
理由
「ウェンだと思います。中間距離はウェンの方が強いです。対して遠い距離はタン・リーだと思います。でも5Rを戦ううえでウェンの中間距離でのプレッシャーを最後までかけ続けられると、タン・リーも足が止まるかと思います。

5Rの長丁場で、あの距離は保てない。それとタン・リーはKOが目立っていますが、単発の攻撃が多くて。対してウェンは幅広く餌を撒いてパンチを当てることができます。そういう部分でも5Rの勝負ではウェンが有利だと思います。

高橋選手とタン・リーの試合では、高橋選手が蹴らせて取るという良い創りをしていました。コンテンダーシリーズでも、タン・リーは蹴っても相手が下がらないで距離を詰められていました。結果はハイで勝ちましたけど、プレッシャーを掛けられて苦戦を強いられていたんです。

プレッシャーを掛けることができない選手は、タン・リーに蹴られてしまいます。そこからの追い突きも怖いですけど、あの距離でウェンは蹴りを貰わない。蹴りも警戒しているので、あの距離にならないと思います。

自分も戦ったことがあるうえで、タン・リーという暫定LFA王者と戦うことでマーチンのレベルが分かるのも楽しみです。下手した方と僕がやる可能性も十二分にありますし。本音をいえばタン・リーが勝ってくれた方が僕は面白くなるのですが……全体的に見ると、ウェンが距離の取り方もあってKOはなくても、最後まで頑張れると思います。

クリスチャン・リーとの試合をみても、ウェンは劣性を挽回できますし、逆にタン・リーは早めに勝負を賭ける選手で長いラウンドは未知数で。でも、一瞬たりとも目が離せない試合になるのは絶対です」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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Interview ONE ONE Inside the Matrix ONE113 タン・リー ブログ マーチン・ウェン 高橋遼伍

【ONE113】高橋遼伍が予想するONE世界フェザー級選手権試合──勝者:マーチン・ウェン

【写真】高橋の予想も王者ウェン、これでウェンが3票、タン・リーは0票だ(C)ONE & MMAPLANET

いよいよ本日、 30日(金・現地時間)にイベント開催となるONE113「Inside the Matrix」。

4大タイトルが組まれた今大会、同階級で戦う選手に世界戦を予想してもらう──シリーズ第3回目は、高橋遼伍がONE世界フェザー級選手権試合、王者マーチン・ウェン✖挑戦者タン・リーの勝利者予想とその理由を語った。


高橋遼伍の予想
勝者:マーチン・ウェン
理由
「マーチン・ウェン君が勝つと思っています。サンフォードMMAでマイケル・チャンドラーとかレスリングが強いヤツと多分やっていると思うので。

タン・リーって試合だと打撃しかやっていないんですよね。寝かされたら柔術っぽい寝技になって。マーチン・ウェンの方がレスリングという武器が一つ多い。

過去の試合を見ても、マラット・ガフロフにテイクダウンをされてもしっかりと立ち上がっています。体つきを見ていると、そんなに力が強そうには見えないですけど、エスケープが上手いですよね。力は相当に強いと思います。

それでもタン・リーのサウスポーの距離に合わせるのは、少し時間が掛かると思います。タン・リーが勝てば、『チャンピンになった男に負けたから仕方ない』と僕も思われるかもしれないです。でもチョット冷静に考えて、マーチン・ウェンの方が練習で鎬を削っている相手がワンランク上やと思いますね」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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Interview ONE ONE Inside the Matrix ONE113 タン・リー ブログ マーチン・ウェン 中原由貴

【ONE113】中原由貴が予想するONE世界フェザー級選手権試合──勝者:マーチン・ウェン

【写真】チャンミンに続き、中原の予想も王者ウェンだった (C)MMAPLANET

いよいよ本日、 30日(金・現地時間)にイベント開催となるONE113「Inside the Matrix」。

4大タイトルが組まれた今大会、同階級で戦う選手に世界戦を予想してもらう──シリーズ第2回目は、中原由貴がONE世界フェザー級選手権試合、王者マーチン・ウェン✖挑戦者タン・リーの勝利者予想とその理由を語った。


中原由貴の予想
勝者:マーチン・ウェン
理由
「僕はマーチン・ウェンが勝つと思います。まだアイツは、引き出しを出し切っていない感じがありますし。タン・リーはONEの初戦だったユーサップ・サーデュラエフ戦で、テイクダウンされてポジションを許されたまま初回が終わってしまったじゃないですか。

対してウェンは松嶋君にテイクダウンをされても、立つところで立って、自分の打撃で戦っていました。あと何と言っても右のカウンターの感性ですね。

カーフもあるのでタン・リーは高橋選手とやった時のようにサウスポーで構えると思います。そこで蹴ってきたところでパンチが入る。乱打戦になったとしても、ウェンの引き出しがあるなら有利になるんじゃないかと思います。

タン・リーの蹴ってからのパンチは、蹴りを受けるとアレで殴られてしまうのですが、フォラヤンのスピニングバックキックに右を合わせることができた選手ですからね。蹴りにもカウンターを合わせることができます。

タン・リーがサウスポーから左ミドルを蹴って、そのまま前に着地してオーソに変えてからの左フックという流れにも、右をドンと合わせるんじゃないでしょうか。

それかお互いに打撃を警戒して見合う展開になるかもしれないですが。総合力でも打撃でも……打ち合わない限り、ウェンが勝つと思います」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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【ONE113】ユン・チャンミンが予想するONE世界フェザー級選手権試合──勝者:マーチン・ウェン

【写真】ユン・チャンミンの勝利者予想はマーチン・ウェン (C)MMAPLANET

いよいよ本日、 30日(金・現地時間)にイベント開催となるONE113「Inside the Matrix」。

4大タイトルが組まれた今大会、同階級で戦う選手に世界戦を予想してもらう──シリーズ第1回は、ユン・チャンミンがONE世界フェザー級選手権試合、王者マーチン・ウェン✖挑戦者タン・リーの勝利者予想とその理由を語った。


ユン・チャンミンの予想
勝者:マーチン・ウェン
理由
「スタイルとして、タン・リーは長身でスイッチしても戦える。リーチでも優っているから、マーチンは間違いなく厳しい試合になる。でも、勝つのはマーチンだ。それは僕がONEでデビューしてからのゴールは一つだけ、マーチン・ウェンに勝ってチャンピオンになることだから。僕はマーチンとベルトを賭けて戦いたい。タン・リーではなくてね。だから勝つのはマーチンだけど、とてつもなくハードな戦いになるだろう」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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【ONE113】タン・リーの挑戦を受けるマーチン・ウェン─02─「言い訳のできない環境で準備をする」

【写真】自信をえるために、自身を追い込み──自信を得る(C)MMAPLANET

30日(金・現地時間)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムでONE113「Inside the Matrix」で、タン・リーの挑戦を受けるONE世界フェザー級王者マーチン・ウェン・インタビュー後編。

豪州シドニーがホームのウェンは、試合前にフロリダのサンフォードMMAでキャンプを行ってきた。しかし、渡米するにも政府の許可が必要になったニューノーマル。サンフォードMMAでのトレーニングは「言い訳ができない環境創り」というウェンは、タン・リーとの防衛戦を前に──自分への信頼度を高めていた。

<マーチン・ウェン・インタビューPart.01はコチラから>


──覚悟が感じられる渡米とサンフォードMMAでのトレーニングですね。

「世界がどのような状況になっても生きていくために支出はあって、そのために稼げないといけない。僕はテーブルに子供たちの食事を届ける必要がある。なにがあろうが、やるべきことをやらなければならないんだ。政府の許可を得ることができ、フロリダでは最高のトレーニングができたよ」

──しかし、マーチンがサンフォードMMAで練習をするというだけで、如何に世界が変わったのかが再確認できました。

「ただね、この状況ではもっと深刻な状態の人々がいくらでもいるということなんだ。人々の生活か変化し、人々の考え方が変わった。今回の件では本当に色々なリアクションが見られた。人間力が問われるし、しっかりと自分を見つめる時間になったよ。

試合が決まったなら、僕がやるべきことは100パーセントの準備だ。仮にね、試合に負けたときに『いつも通りの準備ができなかったからだ』なんてことは絶対に言いたくない。ワールドクラスのジムで、ワールドクラスのチームメイトと、いかなる状況でも最高の準備をする。これまでも、これからもそこは変わらないよ」

──そして最高の準備ができたというマーチンですが、タン・リーという選手についての印象を聞かせてください。

「ONEでの過去3試合をみても、挑戦者に相応しい選手だと思う。でも、彼に関しては何もいうことはないよ。僕と同じように、しっかりとこの試合に向けて準備をしてきてほしいということぐらいかな。僕はどのような場面でも自分にとって必要になる技術を磨いてきた。タン・リーがどれほど変わったスタイルでも、問われるのは僕の力だ。

マイケル・チャンドラーを始め、多くの実力者、そして若くて活きの良い選手とトレーニングしてきた。練習パートナーに関してはベストのなかのベストが存在してくれている。全く、その点については不安を抱くことはないからね。そしてキャンプでやれるだけのことは全てやりつくしたよ。それが言い訳のできない環境で準備をするってことだよ」

──タン・リーの距離の作り方については、どのように思っていますか。

「とても良いよ。僕のこともコントロールしたいと思っているだろうけど、どうなるかな(笑)。インサイドボディキックを効果的に使ってきたけど、ああいう攻撃を僕に仕掛けてきたときに何が起こるのか。楽しみにしてほしい」

──マーチンは右のカウンターを得意とし、その場面を創ることに長けていましたが、サンフォードMMAで練習するようになり、よりオプションが増えたように感じます。

「僕はずっと自分の打撃に自信を持つことができなかったんだ。でも、もともと持っていた打撃の技術の完成度をサンフォードMMAでワールドクラス・ストライカーとトレーニングすることで高めることができた。豪州でも最高のボクシング・コーチの指導を受けている。

今では自分の打撃に自信を持っている。僕の打撃の能力は間違いなく上がっているからね。それだけでなく、D-1レスラー、柔術世界王者と練習しているのだから、どの局面でも落ち着いて戦うことができるようになっているよ」

──では、次の試合でもその完成度の高いファイトを期待しています。

「なぜ、僕が現ONE世界フェザー級チャンピオンなのかを証明するよ。そして、いつか日本で戦いたいと思っている。その日が来るまで、僕の試合を注目してほしい。アリガト」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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