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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE ブログ 平田樹

【Fighters’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる平田樹の声 on 2018年12月29日

Itsuki-Hirata1 (1)【写真】たった1年4カ月前とは思えない、幼さが残る2018年12月29日の平田樹(C)ABEMA & MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.01というドキュメンタリームービーが12日(日)より、アップされている。

第1回でクローズアップされた格闘家は平田樹、若松佑弥、中村K太郎&杉山しずか夫妻、堀口恭司、青木真也の6名だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第1回は2018年12月31日公開、同29日に取材が行われた平井樹のあの日の声をお届けしよう。


──格闘代理戦争3rdシーズン決勝が終了しました。今の気持ちをまず教えてください。

「やっと本格的に格闘家になれました。それが今の気持ちです(笑)」

──昨年の今頃、平田選手は何をされていたのでしょうか。

「去年の今頃は卒業前で、家でグゥタラしていましたね。柔道は夏で引退し、卒業してから格闘技を始めようと思っていたので家でゴロゴロして(笑)。年末とお正月は普通の高校生として過ごしていました」

──柔道を続ける気持ちはなかったですか。

「なかったです。気持ちが強すぎて、柔道だけでは収まり切らなかったです。やっぱりMMAをやってみたかったです」

──いつ頃からそのように思うようになっていたのでしょうか。

「高校に入ってからですね。家族が皆好きだったので。RIZINや柔術の試合を皆で見に行ったり、兄がサンボの試合に出たので応援にも行っていました」

──ではレジェンド、桜井マッハ速人さんのこともご存じだったのですか。

「お父さんが凄く知っていたみたいです(笑)」

──実際にMMAを始めたのは高校を卒業してから?

「ハイ。春日柔道クラブの先輩がK-clannに通っていて。家も近かったので入門したんです」

──そんな折に格闘代理戦争が女子で始まる話が浮上したと。

「k-Clannも横田(一則)さんが代表でやってくれて、凄く環境が良くて。全ての出会いが、番組と結び付けてくれたような感じです」

──格闘代理戦争がなければ、どのような道を歩もうと思っていたのですか。

「どうだったんでしょうね。ONEが目標にもなっていかったですし、地道にコツコツとアマチュアの試合に出て、プロの大会から目をつけてもらう……普通はそうだと思います。半年でこんな風になるとは想像もできなかったです」

──そもそもMMAファイターになろうと思った時、目標はどこに設定していたのでしょうか。

「日本の女子格闘家のトップです。海外はオファーがあったら良いなぁぐらいで」

──ロンダ・ラウジーみたいになりたいとは?

「そこまでは考えていなかったです(笑)」

──石浦トライアウトで選ばれなかった時、あれは多くの視聴者も意外だと思っていたはずですが、どのような気持ちに?

「選ばれると信じていました。まさか、落ちるとは思っていなかったので『マジか!!』って……『甘くないなぁ』と」

──甘くないというか、圧倒していましたしね。

「『なんでだろう?』という気持ちは大きかったです。でも、すぐに次の試合に向けて頑張ろうと切り替えました。で、すぐにJEWELSのアマチュアの試合にも出ました」

──9月16日のアマJEWELSに「いつき」という名前で出場し、アームロックで一本勝ちしています。

「トライアウトに選ばれなかった次の週に出たんです(笑)。落ちたから、出ました。そして勝ったら、また流れが変わって来て。番組を視てくれている人からも『いないとダメな存在でしょう』とか言って貰えて。そんな時にマッハさんの推薦で、番組に戻れることができたんです」

──平田選手の復活を知った時、他のメンバーと見比べてMIO選手のパンチを被弾した時にどうなるのか。それ以外の相手とは差があるのではないかと思っていました。そして準決勝のMIO戦では自らパンチを当てて、RNCで失神に追い込みMMAというフィールドで地力の違いが出たかと。

「ありがとうございます。自分のなかでは1回戦のパク・ポヒョン選手が一番手強かったです。試合も2Rまでいきましたし、打撃も寝技もできる選手で自分を出すことができなかったです。

キックも貰ったし、パンチも貰って。あの試合は厳しかったです。気を付けろと言われていたのに、首を抱えて投げてバックを取られそうになりましたし」

──確かにそのような場面もありましたが、袈裟固めが片方でなく移動して両方で抑えてトップキープ。勘の良さなのか、とにかく良い動きでした。

「あそこの動きも練習の成果です。横田さんに習った柔道の経験をいかした動きでした」

──マッハさんではなかったと。

「あの時はまだ……(笑)」

──今日の勝利でONEとの契約も勝ち取りました。

「う~ん、まだ実力的は全くです。番組とはルールも違いますし、対戦相手のフィジカルの強さも違います。日本の選手は細いけど、外国の選手は体も凄いです。もうバキバキのムキムキなんで。ONEに出ることを考えると、そこでも負けないようにしないといけないです。だから、これからやることがまだまだあって……やらないといけないことが増えたと思っています。

フィジカルだけでなく、打撃、寝技、技術と全部です。もうプロという風に受け止めらていると思うので、ONEの選手と同じようにできないといけないです」

──格闘代理戦争に出演することで、知名度は普通のプロ選手と比較ならないほどあります。そして、舞台慣れもしているように思います。ただし、プロとして戦っていくのはこれからです。そのなかで、平田選手が優勝を決めた後に「ここからスタート」と言っていたことが印象に残りました。

「本当にここがスタートです。やっとスタートラインに立てただけなので……浮かれるつもりはないです。ただ番組を見て応援してもらえることは、凄く力になりました。そこはプレッシャーやストレスになるのではなくて、パワーをもらっています。あれだけ応援をしてもらえると、やるしかないです。

同時に認知度が上がると色々と言って来る人も増えるということにもなりますが、そういうことを気にするよりも、もっともっと強くなりたいというのが一番です。

ここから『どんだけしんどいんだろう』って思いますが、それが一番の楽しみです。泣きながらやるんだろうなって(笑)」

──ではMMAファイターとして、広がっただろう夢を教えてください。

「チャンピオンになりたいです。そのためにコツコツと地道に練習し、1試合戦う度に『変わったな』と言ってもらえるよう強くなりたいです」

──いつ頃、ONEのサークルケージで戦いたいと考えていますか。

「う~ん……3月31日の日本大会は早いですけど……やってみたい気持ちもあります。やっぱり負けたくないので、死ぬほど練習するだろうし。出たい気持ちもあるし、まだ早いかなとも思います」

──では話題を変えて、優勝賞金300万円を何に使いたいと思っていますか。

「それ、たくさん聞かれます(笑)。自分、海外で練習したいです」

──えぇ、ディズニーランドではないのですか(※第1回UFCの優勝賞金の使い道を聞かれたホイス・グレイシーが『ガールフレンドとディズニーランドに行きたい』と答えた)(笑)。

「……。海外で練習したいですッ!!! 言葉も通じない場所で、凄く厳しい練習をやってみたいんです」

<掲載当時の状況がより分かる──リードを含めた──完全版はコチラから>

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ADCC2005 Special The Fight Must Go On ジェイク・シールズ ジョルジュ・サンピエール ディエゴ・サンチェス デミアン・マイア ブログ ホジャー・グレイシー ホナウド・ジャカレ マーシオ・フェイトーザ ユライア・フェイバー レオ・サントス 青木真也

【The Fight Must Go On】DVDチラ見─03─2005年5月28&29日、ADCC2005。最後の柔術家✖UFCファイター

ACDD2005【写真】日本ではクエストが権利を取り、DVDを発売。ここで紹介するDVDは米国版だ (C) FIGHTWORLD.com

国内外のMMA大会の中止及び延期、さらには格闘技ジムの休館など、停滞ムードの真っただ中です。個人的にも大会の延期と中止のニュースばかりを書かざるをえない時期だからこそ、目まぐるしい日々の出来事、情報が氾濫する通常のMMA界では発することができなかったMMAに纏わる色々なコトを発信していければと思います。こんな時だからこそ The Fight Must Go On──第19弾は懐かしくもあり、今や秘蔵っぽさタップリのDVD紹介シリーズ、その第3回として2005年5月28&29日にカリフォルニア州ロングビーチのザ・ピラミッドで開催されたADCC2005のDVDを紹介したい。


2005年はMMA界にとって、転機となったな年だ。この年の1月から4月にかけて全米ケーブルネットワーク局SpikeでThe Ultimate Fighterシーズン01が中継された。この番組が当たらなければ、ZuffaはUFCへの投資と経営を諦めていただろう。

そんな最後の一手が起死回生の場外ホームランとなり、UFCは──いやMMAは世のメインストリームを闊歩する道を歩み始めた。そんな年に開催されたADCCサブミッションレスリング世界大会は、PRIDEに出場している以外のMMAファイターにとってグラップリングの優勝賞金が高額だった最後の大会(※いつの間にかこの名称もサブミッションファイティングに変更されているが……)といえる。

UrajahズッファがWECを買収する以前とはいえ66キロ級にユライア・フェイバー、ギルバート・メレンデス、77キロ級にはジョルジュ・サンピエール、ディエゴ・サンチェス、ジェイク・シールズ、青木真也、88キロ級にフランク・トリッグ、デニス・ホールマンらが出場している。

aoki2年後のADCC2007ではロバート・ドリスデール、ファブリシオ・ヴェウドゥム、シャンジ・ヒベイロ、デミアン・マイア、マルセリーニョ・ガウッシア、ハニ・ヤヒーラという6人の世界王者が全てMMAに進出していることからも、2005年を潮目にMMAと柔術の関係が変化したことが分かる。

GSPそんなMMAファイター達の挑戦を跳ね返した柔術勢と柔術家同士の潰し合いに馳せ参じたメンバーも、レオ・ヴィエイラ、マーシオ・フェイトーザ、レオ・サントス、マルセリーニョ・ガウッシア、ホナウド・ジャカレ、デミアン・マイア、シャンジ・ヒベイロ、ホジャー・グレイシーと凄まじいばかりの面子が揃っていた。

marcio今や柔術も道着とノーギが別物と捉えられるようになったことを考えると、ノーギグラップリングという分野において、MMAファイターが本気で柔術家に挑み、また米国勢のレスリングと柔術の融合が始まったのが、このADCC2005といえる。

■青木のセコンドは欽ちゃん!!

そんなADCC2005は日本国内ではクエストが3枚組、計674分のDVDを発売しており、ここで紹介した米国とは別構成になっている。この米国版はFIGHT MARKET.comから7枚組で発売され、グラフィックの注目すべき点は各選手のセコンドが明記されている点。青木のセコンドには近藤哲也氏、そして橋本欽也君の名前がしっかりと刻まれている!!

そして米国版ではスポンサーが裏表紙で紹介されているが、KORAL、TAPOUT、On The Mat、Jiu Jitsu PRO Gear、FOKAIなどギアやショップだけでなく、Grappler QuestとNAGAという2大グラップリングのロゴも確認される。

ADCC2005も今や、UFC Fight Passで視聴可能だ。もうとやかくいう必要もない。各階級の優勝者、そして今見ても色あせることのない顔合わせを記しておきたい。

66kg
【66キロ級】
優勝レオ・ヴィエイラ 準優勝ハニ・ヤヒーラ
<1回戦>
レオ・ヴィエイラ✖徹肌ィ郎
ギルバート・メレンデス✖バレット・ヨシダ
ユライア・フェイバー✖マルコ・パフンピーニャ
<準々決勝>
ヴァグネイ・ファビアーノ✖ハニ・ヤヒーラ
マーシオ・フェイトーザ✖ユライア・フェイバー
<準決勝>
ハニ・ヤヒーラ✖マーシオ・フェイトーザ

leo
【77キロ級】
優勝マルセリーニョ・ガウッシア 準優勝パブロ・ポポビッチ
<1回戦>
青木真也✖マルコス・アヴェラン
GSP✖オットー・オルソン
パブロ・ポポビッチ✖ヘンゾ・グレイシー
ジェイク・シールズ✖ディエゴ・サンチェス
<準々決勝>
マルセリーニョ・ガウッシア✖青木真也
レオ・サントス✖ジョルジュ・サンピエール
パブロ・ポポビッチ✖ホアン・ジュカォン
ジェイク・シールズ✖キャメロン・アール
<準決勝>
マルセリーニョ・ガウッシア✖レオ・サントス
<3位決定戦>
ジェイク・シールズ✖レオ・サントス

88kg
【88キロ級】
優勝ホナウド・ジャカレ 準優勝デミアン・マイア
<1回戦>
サウロ・ヒベイロ✖ラリー・パパドポロス
ジョルジ・マカコ✖花井岳
デヴィッド・アベラン✖三原秀美
デニス・ホールマン✖フランク・トリッグ
<準決勝>
デミアン・マイア✖サウロ・ヒベイロ

99kg
【99キロ級】
優勝ホジャー・グレイシー 準優勝アレッシャンドリ・カカレコ
<1回戦>
ロバート・ドリスデール✖アンソニー・ペロシュ
アレッシャンドリ・カカレコ✖内藤征弥
<準々決勝>
アレッシャンドリ・カカレコ✖ロバート・ドリスデール
ホジャー・グレイシー✖エドゥアウド・テレス
シャンジ・ヒベイロ✖ジャマール・パターソン
<準決勝>
アレッシャンドリ・カカレコ✖ユノラフ・エイネモ
ホジャー・グレイシー✖シャンジ・ヒベイロ
<3位決定戦>
シャンジ・ヒベイロ✖ユノラフ・エイネモ

99+
【99キロ超級】
優勝ジェフ・モンソン 準優勝ガブリエル・ナパォン
<1回戦>
ガブリエル・ナパォン✖ムスタファ・アルトゥルク
リコ・ロドリゲス✖ハイム・ゴザリ
ラハディ・ファーガソン✖石井淳
ジェフ・モンソン✖カリーム・バイロン
<準々決勝>
マーシオ・ペジパーノ✖ダニエル・グレイシー
<準決勝>
ガブリエル・ナパォン✖マーシオ・ペジパーノ
ジェフ・モンソン✖ファブリシオ・ヴェウドゥム

Open
【アブソリュート級】
優勝ホジャー・グレイシー 準優勝ホナウド・ジャカレ
<1回戦>
ホジャー・グレイシー✖青木真也
アレッシャンドリ・カカレコ✖レオ・サントス
マルセリーニョ・ガウッシア✖リコ・ロドリゲス
<準々決勝>
ホジャー・グレイシー✖ファブリシオ・ヴェウドゥム
ホナウド・ジャカレ✖アレッシャンドリ・カカレコ
マルセリーニョ・ガウッシア✖ディエゴ・サンチェス
<準決勝>
ホナウド・ジャカレ✖マルセリーニョ・ガウッシア
<3位決定戦>
マルセリーニョ・ガウッシア✖アレッシャンドリ・カカレコ

w60kg
【女子60キロ】
優勝キーラ・グレイシー 準優勝レカ・ヴィエイラ
<1回戦>
藤井恵✖リマ・ハダット
キーラ・グレイシー✖エリカ・モントーヤ
ギャジー・パーマン✖レティシア・ヒベイロ
レカ・ヴィエイラ✖ロクサン・モダフェリ
<準決勝>
キーラ・グレイシー✖藤井恵

【女子60キロ超級】
優勝ジュリアナ・ボルジェス 準優勝タラ・ラロサ
<1回戦>
マルース・クーネン✖近藤有希
薮下めぐみ✖アマンダ・ブキャナー
<準決勝>
ステイシー・カートライト✖マルース・クーネン
ジュリアナ・ボルジェス✖薮下めぐみ

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE02 ブログ 工藤諒司 椿飛鳥

【Road to ONE02】現状を抜け出す戦い=工藤諒司戦に向け、椿飛鳥─01─「生物として強い。人種が違う」

Tsubaki【写真】昨年10月のウォリアーシリーズ東京大会でカンボジアのロン・ラーを破って以来の実戦となる椿(C)MMAPLANET

17日(金)に開催されるRoad to ONE02で、椿飛鳥が工藤諒司と対戦する。

アマ修斗全日本を制し、プロデビュー前にONEウォリアーシリーズのトライアウトを受けて合格。その後、格闘代理戦争に出演してから、シンガポールでプロデビューを迎えた。

そんな特異なプロセスを経てプロMMAファイター人生のスタートを切った椿に、自身のキャリアの積み方、工藤戦に向けての想いを尋ねた。


──椿選手は今、働きながら格闘家生活を送っていますが、この現状で会社の方は?

「家事代行の仕事なんですが、コロナの影響もなくはないですが仕事は続いています。僕の会社は実業団のチアダンスのチームを持っていて、アスリート採用に積極的なんです。僕に対しても格闘技の練習を考慮してくれますし、試合の時も融通を利かせてくれています」

──では所属するトライデント・ジムの方は?

「ジムの方は緊急事態宣言を受けて休館になっています。現状は公園を走ったり、シャドーをしていますが、スパーリングとはできていないです。でも、それまでやってきましたし、世の中がこうなったらしょうがないよなって感じです」

──それまでの仕上がりをキープすると。

「ハイ、今回は自分のジムだけで練習してきました。これまではHAGANEジムの同年代の選手とMMAやグラップリングのスパーをやってきましたが、今回はコロナのことも考えて自分のジムだけでやってきました。電車移動とかすると、自分だけでなく練習仲間を感染させてしまうリスクもありますし。やっぱり自分がかかる以上に、人にうつしたくないという気持ちが大きかったです」

──その気持ちはよく分かります。ところで今回の試合は、ONEウォリアーシリーズの試合が延期されてという流れで決まったのでしょうか。

「いえ。僕はウォリアーで試合が全然組まれていなかったです。2月大会と4月大会に向けて、試合を組んで欲しいと年明けからマッチメイカーに連絡していたのですが……『分かった。考えておく』っていう感じで。

あと1試合契約が残っていて、そこで勝っても現状はONEに行くのは難しいだろうし、契約延長になるにしても強い相手に勝っていかなければならないと思っていました。でも、その前に試合を組んでもらえない。これは『ウォリアーシリーズにも必要とされていないんだな』って悲しい気持ちになっていました(苦笑)」

──それは精神的に厳しい状態でしたね。

「メチャクチャ不安でした。僕もそこまで能天気な人間ではないので、必要とされているのかどうかは気にしますし。この状態で試合が組まれないのはどういうことなのか。その覚悟はしていました。だから日本に戻ってくることも考えないといけないとは思っていました」

──ウォリアーシリーズは本戦に出てもおかしくない日本人選手、そして豪州や韓国人選手が出場するようになりました。

「差が激しいですね。ソン・ミンジョンとか、ウォリアーシリーズじゃないだろうって(笑)。豪州やニュージーランドからも20試合とか30戦とかやっている選手が紛れ込んで来て。僕のようにウォリアーシリーズでデビューしてONEを目指す登竜門から、他である程度のキャリアを残している選手がONE本戦で戦うために生き残りを賭けて戦う状況になっていると思います」

──椿選手はキャリアの積み方としては、本当に特異ですかね。

「他にはいないと思います」

──平田樹選手と椿選手のみという。

「あぁ良いですね。成功例と失敗例ということで」

──何を自虐的になっているのですか(笑)。

「アハハハ」

──それでもRoad to ONEのオファーがあって、しかも相手は工藤選手。オファーがいつ頃でしたか。

「3月17日でした」

──即答ですね。

「ハッキリ覚えています。会社の昼休みにご飯を食べていたら、ジムの(森修)会長からLINEが来て。『Road to ONEがあるみたいで、椿も出場候補になっているみたいだよ』って。絶対に出たかったですし、その時点で工藤選手とやることになるかもとはチョット思っていました。そうしたら数時間後に工藤選手との試合でオファーがありました」

──そこで工藤選手になるかもと思った根拠は何だったのでしょうか。

「長南さんが動かれている大会だし、同じ階級ですしね。ウォリアーシリーズでも当たることがあると思っていたので。そこを踏まえての直感でした」

──直感が当たりましたね。

「やっぱり来たか……と」

──椿選手と工藤選手、戦績だけでなく勝ってきた相手もかなり違いあるのが現実です。

「工藤選手はONEの本戦レベルですよね。MMAPLANETの記事にあったように修斗にいたら、タイトルに絡んでいたはずです。生物的に強くて、僕とは人種が違います(笑)」

──工藤選手と戦うことで、試合を受けることに躊躇することはなかったですか。

「それはないです。口が裂けてもノーはない。会長とのやりとりで試合を受けるかどうかの判断材料は、日時だけなんです。その日に戦えるなら、誰とでも戦う。

対戦相手の名前を聞いてから断るなんて、逃げたことになります。単純に男としてダサい。工藤選手の名前を聞いたときも、これはチャンスでしかないと思って間髪入れずに『戦います』と答えました。現状を変えるには、工藤選手は格好の相手です」

──アマ修斗で戦ったことがあるそうですね。

「ハイ。2017年の関東大会の決勝で試合をして、ホンットに何もできなかったです。大学4年で就職活動もせず、全日本アマ修斗で優勝しようと練習に励んでいた時期で……。あの敗北で自分に絶望しました」

──それでも、その年の全日本で優勝しました。アマ修斗全日本優勝から、修斗で新人王トーナメントに出るのはプロMMAファイターとして、凄く順調なスタートになるのですが。

「なんか、ウォリアーシリーズのトライアウトに受かっちゃって。運が良いのか悪いのか(笑)」

──そこから格闘代理戦争2ndシーズンに出演と。アマ修斗しか戦っていない状況で、知名度は国内王者を凌駕するほどになりました。今から振り返り、格闘代理戦争で得られた経験とは何だったでしょうか。

「その知名度が上がるということも含め、他の選手にはできない経験をさせてもらったと思っています。人に見られ、メディアがつく……何より青木さんと少しでも関われたこと、本物を知ったという言い方は失礼かもしれないですが、青木選手の近くにいることができたことは素晴らしかったです。

ただ調子に乗ってしまいました。勘違いしちゃうというか……結果、実力がないのに注目されてしまったので辛かったです。会場にいても話し掛けられる。嬉しい反面、疲れを感じるようになっていましたね」

──出稽古にいくと、椿だってことで当たりも厳しくなかったですか。

「それはあったと思います。でも人それぞれですしね」

<この項、続く>

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ブログ ボクシング

井上尚弥が自身の誕生日を前にした思いを投稿「27歳になってしまう…1日でも現役生活を無駄にしたくない」

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1: 名無しさん@恐縮です 2020/04/09(木) 21:34:54.11 ID:ozvDXtgj9
ボクシングのWBAスーパー&IBFバンタム級王者・井上尚弥(26)が9日、自身のツイッターで4月10日の誕生日を前にした思いを投稿した。

26歳最後の日を前に「27歳になってしまう…プロデビューして8年 1日でも現役生活を無駄したくない」という切実な思いをつづっている。 (全文は以下リンク先参照)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200409-00000016-tospoweb-fight 

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K-1  KNOCK OUT   RISE ブログ

ムエタイ戦士、スアキムが突然の引退宣言「この業界を去ろう、もう疲れた、飽きた」

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866: 実況厳禁@名無しの格闘家 2020/04/10(金) 10:36:18.48 ID:57yj+7i20
スアキム引退すんの? 
 ルンピニー認定スーパーフェザー級王者スアキム・PKセンチャイムエタイジム(24=タイ)が、引退宣言した。

スアキムはルンピニー三階級を制覇したムエタイのトップスター。日本では那須川天心と二度に渡る激闘で名を馳せ、RISEなどでも活躍している。  
スアキムは4月10日、自身のフェイスブックにてこの業界を去ると投稿した。  

投稿ではギャンブラーやムエタイファンたちに向かって「私がちょっとお酒を飲んでいると『負けるぞ』と言ってくる。

勝った時には何も言ってくれないくせに。もうウンザリだ。

SNSなどで罵倒してくる人たちは、私がどれだけ努力しているか知っているのだろうか」と、不満を爆発させる。  

続けて「この業界を去ろう、もう疲れた、飽きた。

負けた時には誰にも気にしてもらえず、試合がどれだけ疲れていても、さらにそういう人たちの罵倒に耐えなければならない。
自分はそういう人たちよりずっと努力しているのに」と引退を宣言した。  

コメント欄では多くのファンたちが「気にしないで、あなたを嫌う人よりも愛している人のほうが多いです」「どうか戦い続けて、私たちは負けても勝ってもあなたの味方だ」と思いとどまるよう嘆願している。  

しかし「お金が欲しいんだろ、もっと吠えろよ」など心ないコメントも投稿されており、それに対してスアキムが「私は犬ではない、食べるのに困ってはいないのだ」などと返信している。 (全文は以下リンク先参照)


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200410-00000008-gbr-fight



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Interview J-CAGE Special The Fight Must Go On ブログ 内藤頌貴 岩﨑達也 渡辺健太郎

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。内藤頌貴✖渡辺健太郎 「効かせて、一旦外す」

Nobutaka Naito【写真】常に左を狙い、質量も高かった内藤(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──内藤頌貴✖渡辺健太郎とは?!


──内藤選手はサウスポー、渡辺選手はオーソで一発のある選手です。

「序盤は様子見ではあるのですが、質量が高いのは内藤選手です。渡辺選手のように飛び跳ねように小刻みに動くと、どうしても質量は下がります。その動きで相手を翻弄できるなら良いのですが、あの試合では翻弄はできていなかったですね。TJ・ディラショーやドミニク・クルーズ、フランキー・エドガーの小刻みな動きはパンチを打つため、蹴りを蹴るため、テイクダウンを仕掛けるため。そういうことができる選手もいます。

ただし、この時の渡辺選手はこの動きから、パンチを出すような状態ではなかったで。パンチを出す時には足が止まってしまっていたので、そこは明白でした。パンチを打とうとすると、足の動きは止まる。ただし、戦っている内藤選手がそこまで観えているかどうかは分かりません。後から映像で見たり、セコンドでいると観えるのですが。だからこそ、セコンドはその状態が観えることが必要になってくると私は思っています」

──では内藤選手の動きはどうだったのでしょうか。

「内藤選手は逆に動きは多くないですが、常に左を狙っていました。質量も良いです。渡辺選手のパンチは届かない、遠くに感じていますよね。ただし、内藤選手も結果論ですが……左を狙い過ぎている感じです」

──質量が高く、圧力も掛けている。だけど狙い過ぎになる。

「戦いで勝つことでいえば内藤選手はこれで良いんです、本来は。内容で圧倒していますから。でもMMAは試合タイムが限定されているので。3回の5分間で勝つ、ジャッジがいる競技で勝つには蹴りを出す、右も使う。そういうことが必要になるのが、競技格闘技の難しいところなんです」

──そこにもまた競技と武術の違いあるわけですね。

Naito vs Watanabe 01「と同時に蹴りを鍛える、右を鍛えるということが、左のパンチをより有効にするために必要なのに、一歩間違えると蹴りのために蹴りの練習をし、右を強くなるための右の練習になり、左の良さをスポイルする可能性もあります」

──あぁ……。

「いや、競技って難しいですよ。ホントに。だから、この局面でも左が生きる攻撃があれば、より5分間を取る効果的な試合ができるのではないかと思います」

──内藤選手はローでもミドルでも、左の蹴りは持っているのですが、序盤は使っていなかったですね。

「攻撃が途切れると感じたのか、内藤選手がそう思って動いていたのでしょうね。様子見の段階でもあったし。3分前後の動きで、左ローのフェイントをかけた時に渡辺選手が反応した。そこに左を出せれば最高ですよね。そういう意識をもって蹴りとパンチの稽古をしていると、それが自然にできますし。その直後の左ストレートを当てて、右フックにつなげた動きなどは本当に良かったです。アレは左の威力で、右につなげているというコンビネーションでした」

──内藤選手は削り合う、厳しい展開になる覚悟で試合の臨んでいたと試合後に話していました。

「でも一方的でしたよ。質量は全然違っていて。こうなってくると、途中から渡辺選手は序盤に見せた小刻みな動きがなくなっていました。あの動きが効果的でなかったから、劣性になると続けることはできなくなる。と同時に、内藤選手も自分が攻勢になると、どうしても隙ができる。いや、戦いってそういうものなんです。

効かすと、隙ができることがある。だから、この局面は渡辺選手が流れを変えることも可能でした。左ミドルとか、渡辺選手は右を合わせることができた。そういうビジョンをチームとして持っていたのかも重要な点かと思います。自分の攻撃と、相手の攻撃をかわす。この2つを連動させた稽古は、MMAには欠かせないと考えています」

──そして試合は終盤に入ります。

Naito vs Watanabe 02「最後の30秒で渡辺選手が前に出た時、内藤選手が左で迎え撃った。パンチは当たらなかったですが、後の先で良かったです。ダウンを奪ったワンツーもそうですね。下がって打てている、非常に良い攻撃でした。ただし、渡辺選手はここからがチャンスであったんです」

──えっ、そうなのですか!! 最後の抵抗、一か八かの殴り合いに持ち込もうとしてパンチを被弾したように見えたのですが。

「ハイ、だからなんです。ダウンを奪ったあと、勝負をつけるために内藤選手は打ちにいっています。ずっと良く戦っていた内藤選手でしたが、最後の最後の距離の詰め方は危なかったです。勝っているなかで、あれだけ打ちにいくことで渡辺選手が一か八かで打ち返したパンチがドンピシャで当たり、逆転される可能性が出てしまった。

Naito vs Watanabe 03最後の詰め方だけ、間は渡辺選手になっていました。殴られて倒れた渡辺選手ですが、その前の左と右、あれは良かったです。逆を言えば打ち勝った内藤選手ですが、最後の方のパンチは打ち方も乱れて何が起こるか分からない間でした。

特に内藤選手は右の空振りが増えた。この間は渡辺選手の間で。ただし、戦っている選手はそうなります。残り10秒、あそこで仕留めようと。セコンドもそうなる。そして、隙が生まれる。でも渡辺選手も気付かないで戦う。そうですね……そこにピンチがある、そこにチャンスがあるということを意識することも稽古でできます。

以前、松嶋こよみがそうやってロランド・ディにフィリピンで負けました。効かせたと思った時、一度外せる選手。それはもう強い、盤石です。かつてのミルコ・クロコップがそうでした。

効かされた選手は考え無しに出てくる。ならば効かせた方が同じ考え無しの土俵で戦う必要はないんです。一度、外せば観えていない、考えられない相手にはパンチは当てやすくなっているはず。

間が渡辺選手でも、勝ったのは内藤選手。それはあくまでも「間」を軸においてMMAを見た場合です。でも、そんなことばっかり言っているとMMAも面白く見られないですよ(笑)。それは理想論で──人間同士の戦いで、感情があるからこそ、競技は色々なことがおきる。そこで逆転があるから、皆が喜んでMMAを見る。

と同時に武術は見ている人間はいない。感動させる必要もなく、ただ我を護るのみ。その要素が入ると、逆転負けも減る。そこが競技と武術の融合かと考えています」

──なるほどぉ。人前で戦うことで、もう差があるけど共通点もあると。

「そうですね。それに渡辺選手も最後に彼の良さが本当は出ていた。負けた直後は自分を全否定してしまうかもしれないですが、良いところもあった。最後の負ける直前にあの左と右が出せる。その自分の力を認めて、次に挑んで欲しいです。あのカウンターが打てるなら、渡辺選手はカウンターを打てる状況作り、そこができればもっと勝てる選手です。

あの最後の打ち合いは、渡辺選手からすると一度倒されたから偶発的に起こりました。打ち合いのなかでも、手は出しても倒すつもりで出せていたのか。倒すつもりのパンチだと質量も変わります。ピンチはチャンス、そこは私も研究し続けているところです」

──勝った内藤選手とすれば、課題も見つかった勝利でそれも素晴らしいことかと思います。

「ハイ。序盤の素晴らしい戦い、あれを殴る気でいる相手に見せることができるのか。内藤選手はストライカーですから、あの戦いを海外のストライカーともできるようにならないといけない。殴る気のある相手に、殴ることができるのか。パンチが交錯する前後の創りから、それ以前の創りを練る。それは永遠のテーマです。そこを想定した稽古が、試合に出る選手は必要になるかと思います」

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Interview ONE ONE90 Special The Fight Must Go On エディ・アルバレス チャトリ・シットヨートン ティモフィ・ナシューヒン ブログ

【The Fight Must Go On】Must Watch !! チャトリのおススメ、ONEを知るための5番勝負─02─

Eddie vs Timofey【写真】まさかというシーンが、初めてライブでONEを観戦する日本のファンの目の前で起こった(C)MMAPLANET

国内外のMMA大会の中止及び延期、さらには格闘技ジムの休館など、停滞ムードの真っただ中です。個人的にも大会の延期と中止のニュースばかりを書かざるをえない時期だからこそ、目まぐるしい日々の出来事、情報が氾濫する通常のMMA界では発することができなかったMMAに纏わる色々なコトを発信していければと思います。こんな時だからこそ The Fight Must Go On──第18弾はMust Watch!!  このスポーツの著名人が、改めて視聴することを薦める試合を紹介したい。

前回に続き、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO&会長が「ONEを知るために日本のファンに視て欲しい5番勝負」から2試合目を。

※ここで紹介する試合は、オフィシャルホームページやオフィシャルYouTubeチャンネルで誰もが無料で視聴できるファイトに限っており、違法でアップされた試合は含まれません。


Eddie vs Timofey 02チャトリが選んだ「ONEを知るために日本のファンに視て欲しい5番勝負」、2試合目は2019年3月31日、ONE90=初の日本大会で行われたライト級ワールドGP準々決勝、ティモフィ・ナシューヒン✖エディ・アルバレスの一戦だ。

チャトリのMust Watch 02、ナシューヒン✖アルバレスの選択理由は以下の通りだ。

チャトリ・シットヨートン
「この試合の前に多くの人がONEチャンピオンシップのレベルは、UFCと比べてどうなんだろうという風に見ていたと思う。私はずっと同じだと言い続けてきた。だからONEとUFC、世界王者対決が見たいと言ってきたんだ。UFCファイターがONEで戦うようになり、その初戦は皆が大苦戦を強いられている。

デメトリウス・ジョンソンですらそうで。セイジ・ノースカット、エディ・アルバレス、ユーシン・オカミ達は敗れている。ONEでの高いでダメージを皆が受けている。私にとって世界のベストオーガナイゼーションはUFCとONEチャンピオンシップであり、西のベストと東のベストが雌雄を決するクロスプロモーションができる日が来ることを望んでいる。それはきっと、世界中のMMAファンが目にしたい試合だと思うよ」

ONEオフィシャルホームページで視られる──この試合の動画はコチラ(2時間20分より)から

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE02 ブログ 宮田和幸 田中路教

【Road to ONE02】田中路教とグラップリング戦、宮田和幸「今は失うモノがないので、極めたいです」

Kazuyuki Miyata【写真】昨年3月にはBrave FightとGrachanの合同興行で引退式も行ったが、そのヘラクレスボディに変わりはない(C)MMAPLANET

4月17日(金)に開催されるRoad to ONE02で、田中路教とグラップリングマッチで戦う宮田和幸。

一昨年大晦日にMMAを引退した宮田だが、Quintetに出場するなど組み技では実戦をこなしてきた。それでもBraveというジムを持ち、選手のマネージメントばかりか大会を開催するなど多忙な宮田が、新型コロナウィルス感染拡大で、今も大会を行う姿勢を持ち続けている同大会で田中と戦う。

なぜ、今、ここで五輪レスラーの肩書を持つ宮田が戦う必要があるのか。そして、田中とのグラップリングでは何を見せたいのかを訪ねた。


──いきなり失礼な話なのですが、世の中がこのような状況ですし宮田さんは、今大会欠場するのではないかと思っていました。引退した選手が、試合も練習も社会的に何を言われるか分からないという時ですし。

「正直、大会は中止か延期で試合がなくなると思っていました。ただ……現役の時にサステインの坂本一弘さんと口約束的だったんですけど、修斗に出場すると言っていたことがあったんです」

──そんなことがあったのですね。

「ハイ。2012年の年末ですかね。それが三崎和雄選手の引退大会をHEALEOがDEEPとやることになり、僕がメインで戦うことになって(※キム・ジェウンに勝利)、日程がかぶってしまったんです。相手は誰だったか……若手の強い選手と戦う約束していた大会に出られなくなって。その時は坂本さんにもお詫びにもいきました。

だから今回、坂本さんから話をもらって……Road to ONEという大会ですけど、これであの時の約束を果たせる。そこに尽きますね、今回試合に出るのは一番はそこです」

──では、オファーがあった時に気持ち的に楽になりましたか。

「そうですね。グラップリングは練習していますし、これからも機会があれば試合に出ようと思っていたので。あの時の約束を果たせます。それにこの大会を開くということは色々と大変なことがあるでしょうし、総合だったらアレですけど出ないとは言えないです」

──階級はONEのフェザー級、70.3キロです。当日計量ですが、MMAを戦っていた時の事実上1階級上の体重で戦うというのは?

「現役の時と体は変わっていないですし、普段から太らないようには心がけています。体重も70キロから71キロなので、朝ごはん食べないで出れば大丈夫です」

──そこまでシェイプを保っているのですね。では対戦相手の田中選手については、どのような印象を持っていますか。

「本来は1階級下の選手ですよね。ただ僕は筋肉があるからデカく見られますけど、そうでもないですし……レスリングの時と同じで、引退するときは若い強い選手とやりたかったんです。田中選手も30歳になるかというところですけど、世代の違う強い選手と戦いたかったので良い相手だと思います」

──グラップリング練習はどのぐらいの頻度で行ってきたのでしょうか。

control「ほぼ毎日やってきましたよ。出稽古はしないので、Braveの芦田(崇宏)だとか、武田(光司)とかと」

──単純に気になってしまうのですが、DEEPライト級チャンピオンで同じくレスリング出身の武田選手とグラップリングの練習をして、どちらが強いのでしょうか。

「グラップリングだけだったら、まだ内弟子達に負けることはなないですね。大丈夫だと思います」

──!! 宮田さん、えげつないですね(笑)。

「まだ練習しているんで、そこは(笑)」

──2016年3月のGrandslamで宮田さんが先ごろ引退した金原正徳選手とグラップリングマッチをした時、試合早々に肉離れを起こしてしまったことが、今も残念でならないんです。レスリング五輪代表とケージレスリングも猛者の対決として、凄く楽しみにしていたので。

「DJ taikiと試合をしたときに太腿を肉離れして、あれからずっと調子が悪い時だったんです。で開始早々にタックルを切った時に、ブチっといってしまって。あの時は寝技よりもレスリングをやろうと思っていたのに、それができなくて……ディフェンシブな試合になってしまい、見てくれている人達に申し訳なかったです」

──その状態で金原選手の攻撃を切り続けたのは、逆にとんでもないことかと思います。

「いや、あの試合は金原君が僕のケガに気付いていなかったから、凄く慎重になっていたと思います。彼が気付いていたら、やられていました」

──気付かせなかったのも化け物ですね。あの試合があるからこそ、今回はという意気込みはありますか。

「そうですね……あの試合もそうですが、DREAMで戦っている時にフェザー級は日本人が多くて、1試合でも負けたら干されるというのがあり、極めよりも勝ちに走っていました。

今は失うモノは何もないですし、とにかく極めたいなと思っています」

──このルールは宮田さんが最も得意とする部分かと。

「そうだと思います。絞って65キロ、当日計量の70キロなら凄く自信があります。出稽古は殆どいかないのですが、たまに他のジムの選手が来てくれて手を合わせても、まだやられることはないですし」

──田中選手が『テイクダウンできる』と言っていましたが。

「レスリングに関しては正直、僕も最近はやっていないから……最近というかずっとやっていないので何ともいえないです」

──えっ?

「でも、そう簡単には倒れないとは思います」

──日本ではレスリングはいつまでもテイクダウンという風に見られがちですが、この試合に注目する目の肥えたファンは宮田さんのコントロールと、田中選手のスクランブルに注目しているかと思います。

haedrock「ホントはレスリングは散々やってきたので極めを見せたいんですけどね。でも田中選手は完全なMMAファイターだし、寝技を見たい人がいるのかなってところで、正直迷っています(笑)」

──いや、もうそれは勝利を目指してどのような戦い方でもしてください(笑)。

「そうですね。レスリングで勝負するのか、寝技に持っていくのか。下からもできなくはないので。何がきても対応できるようにしたいです」

──ケージレスリングに関しては、どのように捉えられていますか。

「ケージレスリングはそんなに得意じゃないです」

──え~っ!!

「レスラーはケージは嫌いだと思います。ケージがないと無敵ですけど、ケージには特殊な技術が必要になってくるので、僕はそんなに得意じゃないです。でもレスリング技術の差で補っちゃっています」

──ジムにもケージは置かれているじゃないですか。

「内弟子は使っていますけど、僕はそんなに使わないです(笑)」

──なるほど。まだまだ予断は許さないかもしれないですが、この試合を楽しみにしているファンに一言、お願いします。

「最近、グラップリングが世界的に流行してきて、僕も得意な分野なので楽しんでもらえればと思います」

──もちろんコロナ収束後になるかと思うのですが、またグラップリングで戦う意向は持たれていますか。

「ハイ、アブダビに出たいです。前から出たかったんです。良いルールだし。足関節の対処は重要になってきますが、指導もしていかないといけないので、僕も足関節は採り入れているんです。そういうところで戦っていくのも楽しみです」

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ブログ 総合格闘家

四代目タイガーマスクがシークレットだったヒクソン・グレイシーの山籠もりの場所を明かす「軽井沢だったんです」

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1: 名無しさん@恐縮です 2020/04/09(木) 11:55:53.31 ID:E6wE0zNO9
  新日本プロレスのタイガーマスクが8日、インスタグラムを更新。

“400戦無敗”の格闘家、ヒクソン・グレイシーとのツーショットを公開した。

タイガーは「これは27年前、自分がタイガーマスクになる前のシューティング時代に、ヒクソン・グレイシーが日本に来日した時に山籠りに連れて行った時の写真!!」と披露した上で、「ヒクソンは来日すると必ず山籠りをしていて、毎回場所はシークレットだったのですが、軽井沢だったんです」と明かした。 (全文は以下リンク先参照)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200409-00010006-encount-fight

画像
https://encount.press/archives/37874/2/

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UFC ブログ

【悲報】4月18日に無観客で開催予定だった「UFC249」が延期に

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320: 実況厳禁@名無しの格闘家 2020/04/10(金) 07:19:45.34 ID:tBPk3B640
UFC249結局キャンセルかよ 
UFCは4月9日、ホームページ上にて以下の通り4.18『UFC249』の延期を発表した。

「UFCはUFC 249開催に向けて万全の準備を進めていたものの、ESPNより新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を考慮し、別途通知があるまで当該イベントならびに以後の試合を延期するよう要請がありました。

UFCは可能な限り早いタイミングで完全なるライブイベントを再開できることを楽しみにしています」  

当初、同大会は米国ニューヨーク州ニューヨークのMSGバークレーセンターで開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大により同地での開催を断念。

 UFCのホームであるラスベガスに新しく建設した会場『The UFC Apex』での開催も検討されたが、ネバダ州のアスレチックコミッションが開催を許可せず、ダナ・ホワイトUFC代表は、自身が保有するプライベート・アイランドで開催するプラン、さらにコミッションの管理が及ばない先住民居留地区であるカリフォルニア州リムーアのタチパレスでの開催が決定と報じられていた。 (中略)

 ダナ代表は、今大会を断念した経緯について、ESPNのブレット・オカモトのインタビュー動画で、UFCとパートナーシップを締結しているESPNとディズニーの「トップレベルから連絡があった」ことを明かしている。 (全文は以下リンク先参照)


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200410-00010000-gkakutogi-fight


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