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【PFL2022#09】3連覇へ、準決勝でインドロヴァと対戦。ケイラ・ハリソン「10万人前でも、舞台裏でも」

【写真】MMAにおける柔道技の有効性、投げてバックを許さない方法、フェザー級転向などを聞いたケイラ・ハリソンのロングインタビューが今月売りのFight&Lifeで!! (C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)、英国はロンドンのカッパーボックス・アリーナで開催されるPFL2021#09で、ケイラ・ハリソンが女子ライト級3連覇を目指し準決勝でマルティナ・インドロヴァと戦う。

ロンドンはケイラにとって、五輪で初めて金メダルを獲得した思い出の街。そんな縁起の良い場所でのセミファイナルのオッズも、当然のように-3000と圧倒的なフェイバリットだ。それでも戦う相手は自分自身だというケイラをATTで取材した。


――ATTからほど近いキルクリフFC所属、今シーズンの初戦で戦ったマリーナ・モフナトキナがロンドンへ向かうと聞きました。準決勝の対戦カードが代わったのでしょうか。

「いいえカードの変更は聞いていないわ。私は予定通りチェコのマルティナ・インドロヴァと戦うわ。マルティナは今年のチャレンジャーシリーズから勝ち上がって来た選手よ。チャレンジャーシリーズでPFLと契約し、プレーオフ進出。マリーナがロンドに向かうのは代役のセットアッパーじゃないかしら。今、ヴィザで入国できないで準決勝のカードが変更されたりしたじゃない?」

――なるほど、そういうことでしたか。ところでロンドン大会での準決勝。ケイラの人生でとても重要な都市で戦うわけですが、記者会見を見る限りではどこで戦おうとあまり気にしていないように見えました。

「ハハハ。もちろんロンドンは私にとってとても良い思い出の街だし、特別な場所よ。私にとって最初のゴールドメダルは、英国の女子柔道界にとっても初めての金メダルだったわけだし。本当にスペシャルな場所よ。MMAファンも熱狂的だし、凄く良い雰囲気で試合ができるでしょうね。でも個人的には、煌びやかな照明の下で10万人の観客の前で戦おうと、その舞台裏で2人で戦おうと、私は自分がやりたいことをやっているだけ。それがどこであろうと関係ないわ」

――格好良いですね。ケイラはいつも常に掛け率でビッグフェイバリットです。対戦相手は思い切りアンダードッグで。インドロヴァ戦への自信の程は?

「いままで一度も自分をフェイバリットだと思って戦ったことはないし、常にアンダードッグの精神で臨んでいるわ。掛け率なメディアの予想も関係ないし、いつも過酷な試合になる覚悟で戦っているし。だから過去の結果や成績、勝算とか考えないようにしているの。試合が近づいてきたらよりたくさん練習するだけ。

20歳のケイラが、私をやっつけるための練習をして、食事や睡眠を取ってすごくいる姿を想像するの。それで私もそれ以上に頑張って練習ができる。要は対戦相手でもなく、掛け率でもなく、全ては自分自身ってことね」

――インドロヴァの印象を聞かせてください。

「彼女は素晴らしい選手よ。打撃も上手いし、フットワーク、グラップリング、キックボクシング、ボクシングもできる。たぶん彼女は打撃で戦いたいはずだから、私は試合をグラップリングに持っていきたいと思っている。うまく自分の試合がデキた方が勝つでしょうね」

――では、フィジカルとメンタル・コンディションはどうですか。

「グッド。良い感じよ」

――まさに練習を見て、その通りだと思いました。ところでMMAプロデビュー後、米国で試合をしてきて、時差は大きくても2、3時間だったと思いますが、ロンドンは6時間ほどの違いがあります。時差は気にならないですか。

「12歳から26歳までの間に日本、中国、韓国、ポーランド、チェコ、ロンドン、ブラジル、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、ロシア、あらゆるところに行って試合をしてきたわ。ある時なんて、試合の前夜に現地入ったこともあった。時差の対処はプロ級よ」

――ではいつでも寝られるんですね。

「試合前は、その試合のことだけを考えるの。その方が上手くいくから。2人の子供の世話はないし、ビジネスも忘れて、ストレスもなく、バケーションの感覚に近いかもね(笑)」

――ケイラを倒そうとする相手を目の前にバケーションとは……。

「それが楽しいのよ(笑)」

■視聴方法(予定)
8月21日(日・日本時間)
午前2時00分~DAZN

■ PFL2022#09対戦カード

<ライト級/5分3R>
マルチン・ヘルド(ポーランド)
マイルス・プライス(アイルランド)

<ヘビー級/5分3R>
ルイ・サザーランド(英国)
エイブラハム・バッドリー(英国)

<ウェルター級/5分3R>
テヨ・オドンジョ(英国)
マグナス・オニエカ・イヴェルシュン(ノルウェー)

<バンタム級/5分3R>
アリ・タレブ(スウェーデン)
ダリウス・マフィ(英国)

<バンタム級/5分3R>
セベンスイ・ルイ(スペイン)
ラファエル・ウチェブ(英国)

<女子ライト級準決勝/5分3R>
ケイラ・ハリソン(米国)
マルティナ・インドロヴァ(チェコ)

<フェザー級準決勝/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
ブレンダン・ラウレーン(米国)

<女子ライト級準決勝/5分3R>
ラリッサ・パチェコ(ブラジル)
オレナ・コレスニク(ウクライナ)

<フェザー級準決勝/5分3R>
工藤諒司(日本)
バッバ・ジェンキンス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
ハスナ・ガバー(モロッコ)

<ライトヘビー級/5分3R>
シメオン・パウウェル(英国)
ジョアオ・パウロ・ファグンジス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
スチュアート・オースチン(英国)
ソフィアン・ブキシュ(フランス)

<ライト級/5分3R>
オマール・フセイン(パレスチナ)
アレクサンドルス・チェヒシュコウス(ラトヴィア)

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MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#05 RYO YouTube   アンソニー・ペティス クリス・ウェード デニス・ゴルソフ バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン ランス・パーマー 工藤諒司

『2022 PFL 5』試合結果/ハイライト動画

2022 PFL 5 live and official results(MMAJunkie)
MAIN CARD (ESPN)

・Matheus Scheffel def. Bruno Cappelozza via unanimous decision (29-28, 29-28, 29-28)
・Stevie Ray def. Anthony Pettis via submission (modified body lock) – Round 2, 3:57
・Klidson Abreu def. Renan Ferreira via unanimous decision (30-27, 30-27, 30-27)
・Chris Wade def. Kyle Bochniak via TKO (head kick, punches) – Round 1, 1:10
・Ante Delija def. Shelton Graves via unanimous decision (29-27, 29-27, 29-27)
・Bubba Jenkins def. Reinaldo Ekson via unanimous decision (30-27, 30-27, 30-27)
・Denis Goltsov def. Maurice Greene via unanimous decision (30-27, 30-27, 30-27)

PRELIMINARY CARD (ESPN+)

・Lance Palmer def. Sheymon Moraes via unanimous decision (29-28, 29-28, 30-27)
・Juan Adams def. Sam Kei via TKO (punches) – Round 2, 2:30
・Ryoji Kudo def. Alejandro Flores via knockout (punch) – Round 1, 2:52
・Brendan Loughnane def. Ago Huskic via unanimous decision (30-27, 29-28, 29-28)


【PFL2022#05】英国でプレーオフ控えるラウネーンは、判定勝ちで3P獲得に留まり計6Pに(MMAPLANET)

【PFL2022#05】工藤諒司、右オーバーハンドでフローレスをKO=6P奪取。プレーオフ進出決定!!(MMAPLANET)

【PFL2022#05】ランス・パーマー、モラエスから意地の判定勝ちも――ラウネーンのトップ4が確定(MMAPLANET)

【PFL2022#05】計算通りのTD&コントール・ゲームでジェンキンスがエクソン下し3P加算、プレーオフへ(MMAPLANET)

【PFL2022#05】クリス・ウェードが1R1分10秒でバチニアックをKO=1位通過。工藤は準決でジェンキンスと(MMAPLANET)

【PFL2022#05】プレーオフ進出のペティスが、レイのボディロックで肋骨痛めタップ。準決勝で再戦(MMAPLANET)

 6月24日にジョージア州アトランタのオーバータイム・エリート・アリーナで開催された『2022 PFL 5』の試合結果。今大会は主にヘビー級とフェザー級の試合が行われ、ヘビー級はマテウス・シェッフェル、クリドソン・アブレウ、アンナ・デリア、デニス・ゴルソフ、フアン・アダムスが勝利。フェザー級はクリス・ウェイド、バッバ・ジェンキンス、ランス・パーマー、工藤諒司、ブレンダン・ラウネーンが勝利。ライト級が1試合行われスティーヴィー・レイがアンソニー・ペティスにモディファイド・ボディロックで勝利しています。



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【PFL2022#05】クリス・ウェードが1R1分10秒でバチニアックをKO=1位通過。工藤は準決でジェンキンスと

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
Def.1R1分10秒by TKO
カイル・バチニアック(米国)

左ミドルを蹴ったウェード、距離を詰めて細かいパンチを放とうとするバチニアックを蹴りで突き放す。前蹴り、左ジャブ、サイドキックと左回りで繰り出すウェードに対し、バチニアックが左フックを振るう。シングルでテイクダウンを奪われたバチニアックはすぐに立ち上がるが、左ローを効かされる。左足を蹴られると姿勢を崩すようになったバチニアックは、ローに神経がいったところで左ハイを受けてダウン。ウェードはサイドバックからのパウンドの追撃で初回KO勝ち、6点を加えて合計9Pで首位でプレーオフを迎えることが決まった。

ウェードはブレンダン・ラウネーンと準決勝で大切が決定。つまり工藤諒司はバッバ・ジェンキンスと拳を交えることになる。


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MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#05   アレハンドロ・フローレス アンソニー・ペティス アンテ・デリア クリス・ウェード サバ・ボラギ シェイモン・モラエス スティービー・レイ デニス・ゴルソフ ハウシュ・マンフィオ バッバ・ジェンキンス ブルーノ・カッペローザ ブレンダン・ラウネーン ヘイナウド・エクソン ボストン・サルモン ランス・パーマー 工藤諒司

【PFL2022#05】計量終了 逆転トップ4へ、工藤が計量パス。進出済ペティスは、フィニッシュ必至のレイと

【写真】公式計量結果は145.4ポンド、モック計量では145.5は発表された工藤。正式結果とモック計量が読み上げられた体重が一致しない選手が数多く見られた……どういうこと?  ちなみに左が本計量で、右がセレモニアル計量時の工藤だ(C)PFL

23日(木・現地時間)、24日(金・同)にジョージア州アトランタのオーバータイム・エリート・アリーナで開催されるPFL2021#05の計量が行われた。

ヘビー級とフェザー級のレギュラーシーズン最終戦=2戦目は行われる今大会、当確マークが1人も出ていないフェザー級ではボストン・サルモンとサバ・ボラギが欠場し、ヘイナウド・エクソンとアゴ・フスキッチがライトチャンスをそれぞれバッバ・ジェンキンス、ブレンダン・ラウネーンと戦う。

クリス・ウェードはカイル・バチニアックと、アレハンドロ・フローレスは工藤諒司とのマッチアップ。さらシェイモン・モラエスはランス・パーマーと、全て3Pを持つ選手と0Pのファイターの顔合わせとなっている。


勝ち点を持っている組だが、フィニッシュ負けすると逆転され、判定勝ちの合計6Pでは他の4選手がフィニッシュ勝利すれば脱落という──究極のフィニッシュ必須対戦となっているフェザー級だ。

セレモニアル計量では、逆転トップ4入りを狙う工藤は一礼をして、ステージに登場。計量台の上でガッツポーズを取った。続いてカウボーイハットを被って現れたフローレスと、フェイスオフでは握手をガッチリと計3度かわし、それぞれ左右に分かれた。

フェザー級の選手にインタビューはなく、コメインでスティーブー・レイと対戦するアンソニー・ペティスが、モック計量とフェイスオフ後にインタビューを受けた。

既にペティスは6Pでプレーオフ進出を決めており、この試合でレイが3R2分30秒秒以内にフィニッシュ勝利すれば、現在4位の前年王者ハウシュ・マンフィオを弾き出して、4位でプレーオフ出場となる。

そのレイは「僕はいつだってフィニッシュを狙っているし、ここを勝ち抜ける。12分半以来に勝たないといけないけど、さっきも言ったようにどの試合もフィニッシュをしようと戦ってきた。そうやって勝てるよ」とインタビュー話した。

■視聴方法(予定)
6 月25 日(土・日本時間)
午前6時30分~DAZN

■PFL2022#05計量結果

<ヘビー級/5分3R>
ブルーノ・カッペローザ: 237.2ポンド(107.59キロ)
マテウス・シェッフェウ: 254ポンド(115.21キロ)

<ライト級/5分5R>
アンソニー・ペティス: 155.4ポンド(70.48キロ)
スティービー・レイ: 155.6ポンド(70.57キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ: 261.2 ポンド(118.47キロ)
クリジソン・アブレウ: 258ポンド(117.02キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 145.6ポンド(66.04キロ)
カイル・バチニアック: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンテ・デリア: 246.8ポンド(111.94キロ)
シェルトン・グレイブス: 265.6ポンド(120.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス: 145.8ポンド(66.13キロ)
ヘイナウド・エクソン: 145.2ポンド(65.86キロ)

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ: 244.2ポンド(110.76キロ)
モーリス・グリーン: 241.4ポンド(109.49キロ)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー: 145.8ポンド(66.13キロ)
シェイモン・モラエス: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ヘビー級/5分3R>
サム・ケイ: 240ポンド(108.86キロ
ジュアン・アダムス: 266ポンド(120.65キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス: 145.8ポンド(66.13キロ)
工藤諒司: 145.4ポンド(65.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン: 145.8ポンド(66.13キロ)
アゴ・フスキッチ: 145.4ポンド(65.95キロ)

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MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#05 UFC アレハンドロ・フローレス クリス・ウェード サバ・ボラギ シェイモン・モラエス ハファエル・アウベス バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン ボストン・サルモン ランス・パーマー 工藤諒司

【PFL2022#05】プレーオフ進出へ、フィニッシュ必至の工藤諒司。十分に可能性のあるフローレス戦決定

【写真】乾坤一擲勝負となる──工藤のフローレス戦(C)PFL

26日(木・現地時間)、PFLが6月24日(金・同)にジョージア州アトランタのエリート・アリーナで開催するPFL2022#05の対戦カードを発表した。

ヘビー級とフェザー級の2巡目、レギュラーシーズン最終戦で工藤諒司がメキシコ人ファイターのアレハンドロ・フローレスと対戦することが決まった。


第1戦ではフィニッシュ決着がなかったフェザー級のランキングは以下の通り。

1位 3p シェイモン・モラエス
2位 3p アレハンドロ・フローレス
3位 3p クリス・ウェード
4位 3p バッバ・ジェンキンス
5位 3p ブレンダン・ラウネーン
6位 0p 工藤諒司
7位 0p カイル・バチニアック
8位 0p ランス・パーマー
9位 0p サバ・ボラギ
10位0p ボストン・サルモン

そして工藤✖フローレス以外のカードはラウネーン×サルモン、パーマー✖モラエス、ジェンキンス✖ボラギ、ウェード✖バチニアックとなっている。

つまり全5試合が3P獲得ファイターと0Pの顔合わせとなっており、現時点で全選手にトップ4入り=プレイオフ進出の可能性が残されている。とはいえ2連勝をすれば上位5選手は最低でも合計6Pとなるため、工藤をはじめ0Pファイターはボーナス獲得のフィニッシュが必要となってくる。

2連勝の可能性が高いのはウェード、ラウネーン、ジェンキンスの3選手で、首位モラエスが下り坂傾向の2度の世界王者パーマーとの一戦でどのような結果になるかで、ランキングの順位は大きく変動が見られることになる。

工藤の場合は1R勝利で6P、2R勝利で5P──準決勝へのボーダーは、やはりこの辺りと予想される。取らぬ狸の皮算用ではなく、プレイオフ進出のための戦術が必要となってくるだろう。

そんな工藤と対戦するフローレスはキャリア21勝3敗、テコンドーからムエタイを経てMMAに転じると、Combate Americasでキャリアを積んだ。その後フローレスは2020年のコンテンダーシリーズに挑み、Titan FC王者ハファエル・アウベスのギロチンに下りUFCとの契約を逃す。

そしてローカルショーで再起を果たし、昨年の10月にPFLデビュー戦の勝利で2022年シーズン参加を決め、初戦はボラギに判定勝ちを収めている。

上下と内と外を打ち分けるフローレスは、テンポよく戦っている際は拳と蹴りの動きが連動し、さらには一挙動で動くため予測が難しい打撃を使う。

と同時に蹴りの後など隙も見せるフローレスだけに、そこにパンチ、あるいはテイクダウンを工藤を見せてリズムを狂わせたい。そうなると蹴りは体重が浮き、パンチとの連動もストップ、特に力の伝わっていない高い位置への蹴りはテイクダウン、カウンターの両方で工藤の攻めるポイントになるだろう

フローレス戦はとにかく、フィニッシュ勝利しかない工藤。ならば前回のラウネーン戦のように初回にチャンスが訪れるなら全力でフィニッシュする姿勢を持ちたい。

テイクダウン狙い+パンチ、オーバーハンドのステップイン&ダブルレッグ、工藤はどちらも十分に取れるチャンスがある。第1試合出場予定ということもあり、できれば2Rまでのフィニッシュ──最低でも4P獲得という状態まで人事を尽くし──あとは他の試合結果次第、天命を待ちたい工藤だ。

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MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#02 キック クリス・ウェード ランス・パーマー

【PFL2022#02】完全無欠のポイントアウト。用意周到マネージメントMMAで、ウェードがパーマーに完勝

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ランス・パーマー(米国)

サウスポーのパーマーに対し、ウェードがスイッチスタンスで挑む。左リードフックのウェードが距離を詰めて前蹴り。そこにパーマーが左を合わせる。ここでアイポークがあったとパーマーがアピールして試合が中断する。再開後、ウェードが左右のロー、ヒダリサイドキックを入れる。パーマーが左ストレートをヒットさせ、ウェードが後方にバランスを崩す。それでも前に出るウェードが右ジャブを2発入れ、左ハイキック&左ミドルへ。蹴りを多用するウェードに対し、パーマーが見さされている時間が続く。

踏み込んで左オーバーハンドを当てたパーマーが足を使って攻め急がない。前に出せて左狙いのパーマーは、右ハイをガードしスピニングバックキックをかわす。ローからハイ、フックと左側から攻撃するウェードが最後にオーソで右サイドキックを入れた。

2R、左内回し上段蹴りを見せたウェードは、パーマーのダブルレッグを切って逆にケージに押し込む。ヒザをボディに入れたウェードは、ダブルアンダーフックから押し返してきたパーマーの左を被弾して離れる。パーマーはローをキャッチして左を当て、ステップインにカウンターを合わせていく。ローの蹴り合いからパーマーの左オーバーハンドは空振りに。ウェードは組みに行かず、打撃勝負だ。左を見せて右を当てたウェードは、スーパーマンパンチをかわす。残り10秒、先手争いのまま5分が終わった。

最終回、ジャブから右を伸ばすウェード。さらに左右ローを蹴って微差を取っていく。追いかけて左を伸ばすパーマーも、テイクダウン防御有りきの打撃を繰り返され組みに行けない。そのなかで右を当てるなど、スコアリングするウェードがワンツーを当てる。と、パーマー渾身のダブルレッグにもギロチンから立ち上がるなど、用意周到なウェードは倒す、フィニッシュするという意味では何にも無しのMMAを非常に上手くマネージメントしている。

組みが切れることで機能するマネージメントMMAで優位に立つウェードに対し、パーマーの往年の爆発力がない。ウェードは右を見せて、後ろ回し蹴りを決めた。絶妙なディフェンシブ・アタッカーぶりを見せたウェードが、最後の10秒で左ストレートを被弾するが、危ない場面がないままタイムアップを迎えた。

結果、3-0で快勝したウェードだが勝者インタビューは行われなかった。これでレギュラーシーズン1戦を終え、全て判定決着ということで工藤もプレイオフ進出の可能性は──数字上、対戦相手にもよるが3P獲得ファイターにフィニッシュ勝利で近づく可能性が十分に残っている。


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【PFL2022#02】計量終了 工藤諒司が出場するフェザー級=「群雄割拠」by クリス・ウェード

【写真】本計量では1ポンドの差があったが、ラウネーンは本格的にフィジカルを鍛えてきたという(C)MMAPLANET

27日(水・現地時間)、28日(木・同)にテキサス州アーリントンのEスポーツ・スタジアム・アーリントンで開催されるPFL2021#02の計量が行われた。

計量失敗はマイナス1Pと、即プレーオフ進出に黄信号が灯るPFLだけにフェザー級に出場するファイターは、工藤諒司も含め1人も体重オーバーは見られなかった。


その工藤は日の丸の入ったPFLのグレーのショーツを履き、ブレンダン・ラウネーンと視線を逸らさずフェイスオフを終えた。

ラウネーンは「去年と比較して全面的に強化してきたけど、特にフィジカル・コンディショニングの面で専門のコーチをつけたことが一番の違いかと思う。ここまでしっかりとプログラムを組んで、トレーニングしたことはなかった。ベストバージョンのラウネーンを見せることができると思う。自信? 去年はチャンプにスプリットで負けただけだし、自信を持ったまま2022年シーズンを迎えているよ」とインタビューで話した。

コメインは昨年準優勝のクリス・ウェード✖2018年&2019年世界王者ランス・パーマーの一戦。この両者もフェイスオフ後にしっかりと握手し、肩を抱いて別れると「今年は過去最高のシーズンになるだろうね。この環境にも慣れてきたしね。準備はこれまで以上にできている。でも、なんといってもフェザー級は群雄割拠だ。ランスはPFL史上、最も偉大なファイターの1人だ。僕はウェルラウンダーと戦いと思って来たし、準備はできているよ」とウェードがコメントした。

また昨年の初戦でパーマーを破っている元BRAVE CFフェザー級王者のバッバ・ジェンキンスは、カイル・バチニアック戦を明日に控え、「去年の自分の試合映像をチェックして、どこがいけなかったのかを確認してきた。スタミナトレも増やし、栄養面もしっかりとケアしてきたから、去年よりグッドシェイプだ。去年は2度の世界チャンピオンを倒すという最高のスタートを切ったが故に、賞金のことを考えたり、ケージの外に注意が行ってしまった。チャンピオンを倒してもハングリーでいて、しっかりと集中すべきだったんだ。今年はハンブルかつハングリーさを維持したい」と語った。

この他WSOFでバンタム級のタイトルコンテンダーだったシェイモン・モラエスとチャレンジャシリーズでサインしたボストン・サルモンの1戦や、メキシコのクリーンなストライカー=アレハンドロ・フローレス✖ドイツのレスラー=サバ・ボラギ戦が初戦で組まれたフェザー級。粒揃いの選手が揃った同階級で、工藤はどのような結果を残すことができるのか──まず初戦のポイントゲットに期待したい。

■視聴方法(予定)
4月29日(金・日本時間)
午前7時30分~DAZN

■ PFL2022#02計量結果

<ヘビー級/5分3R>
ブルーノ・カッペローザ: 235ポンド(106.59キロ)
スチュアート・オースチン: 245.8ポンド(111.49キロ)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー: 145.8ポンド(66.13キロ)
クリス・ウェード: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分5R>
ブレンダン・ラウネーン: 146ポンド(66.22キロ)
工藤諒司: 145.4ポンド(65.95キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ: 260.4ポンド(118.11キロ)
ジャマル・ジョーンズ: 237.2ポンド(107.59キロ)

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ: 247.4ポンド(112.21キロ)
コディ・グッデール: 253.2ポンド(114.84キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンテ・デリア: 247.2ポンド(112.12キロ)
マテウス・シェッフェウ: 251.6ポンド(114.12キロ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス: 146ポンド(66.22キロ)
カイル・バチニアック: 144.4ポンド(65.49キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アダム・ケレッシュ: 239.6ポンド(108.68キロ)
クリジソン・アブレウ: 249.2ポンド(113.03キロ)

<フェザー級/5分3R>
シェイモン・モラエス: 145.2ポンド(65.86キロ)
ボストン・サルモン: 145.4ポンド(65.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス: 146ポンド(66.22キロ)
サバ・ボラギ: 145.4ポンド(65.95キロ)

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【PFL2022#02】世界と戦う日本人(06)工藤諒司─後編─「格闘家として、そういうところに挑戦したい」

【写真】PFLへの挑戦、強さへの欲求という自己満足を満たす最高の機会だ(C)MMAPLANET

28日(木・現地時間)、テキサス州アーリントンのEスポーツ・スタジアム・アーリントンで開催されるPFL2022#02。フェザー級レギュラーシーズンの第1戦でブレンダン・ラウネーンと対戦する工藤諒司インタビュー後編。

北米第3のMMAプロモーションに挑む工藤だが、国内にあってはその注目度は決して高くない。優勝賞金100万ドルに関しても、特に気にすることなくタフな連戦に挑む工藤、その真意にある想いとは。

2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第6弾─後編─、工藤諒司の話に耳を傾けたい。

<工藤諒司インタビューPart.01はコチラから>


──第2戦目を頭に入れて戦うのがPFLだと思うのですが、そうなるとケガがつきもののMMAでケガをしないことが大切になってきます。

「そうなんです。4月の次が6月ぐらいで。2カ月のインターバルなので、やはりケガは気を付けないといけないです。ただ自分も今までベストコンディションで戦えた試合がなくて、ケガをしてギリギリで出たり、ケガが癒えないまま戦ってきました。

そのなかでも今回は、本当にケガもなくベストコンディションで来ることがデキています。例え今回の試合でケガをしても、次の試合まで創れるようにはできると思っています」

──プレーオフ出場を目指すうえで、2試合目はこの選手と戦いたいというのはありますか。

「いえ、そこまで考えていないです。次の試合のことしか今は考えていないです」

──ではPFL出場が決まった時、誰か戦ってみたいという選手はいましたか。

「それも特に考えていなかったです(笑)。相手が決まれば、そこに合わせていこうと思っていました」

──ところでTRIBE TOKYO MMAでは長南亮代表がセコンドから離れると宣言したことがあったではないですか。

「ハイ……(苦笑)」

──あの宣言があった時、長南門下の選手はどのような空気になっていたのでしょうか。

「長南さんはかなり落ち込んでいて、精神的なダメージは相当だったと思います。それまで蓄積してきたものが、佑弥君の負けで弾けてしまったというか。本当にダメージがあることは、僕だけでなく誰が見ていた分かったぐらいで……。いつも戦う選手以上に対戦相手のことを研究して、どう戦うのかを腐心されているので。それだけダメージが大きかったんだと思います。

ただ理由とかは直接は聞いていないのですが、凄く戻ってきていました。前向きに考えてくれたようで……。いつも以上に戻ってきてくれました。

僕らも長南さんのあの様子を見た時に、勝って──日ごろ指導してくれている長南さんに恩返しをしたいです。普段から、どれだけ選手のことを考えてくれているのかということに改めて気づかされました。長南さんが傷ついていた時、TRIBEの皆の気持ちが一つになったというか……。勝たないといけないという気持ちを、皆がより強く持つにようになっています。頑張らないといけないです」

──長南さんも一度、気持ちが落ちて、また上がった。ずっと張りつめていると本当にパンクしてしまうので。ここから、またTRIBE勢の盛り返しに期待したいです。ところでPFLで戦う、UFCではなくBellatorでもない。ただし、北米第3位のプロモーションで戦うことに関して、改めてどのような気持ちで工藤選手は臨んでいるのでしょうか。

「修斗で負けて……また頑張ろうと思っていました。ちょっと言い方は悪いですが……そんな時により大きなチャンス、海外で世界を相手に戦える機会が巡ってきました。やっぱり格闘家として、そういうところに挑戦したい。日本だけでなく外に出て挑戦したい。そういう場所で頑張りたいという気持ちですね。

これまで戦ってきたレベルと違うかもしれないですし、どこまで自分の力が通じるのか。それでも緊張は全くしていなくて、ワクワクする気持ちが大きいです。代わるのは相手だけ。他はこれまで通りのつもりで戦います」

──4連勝で100万ドルです。

「そこも考えていないです(笑)。そこまでお金のことは、全然入っていないです」

──ではぜひ決勝戦まで行ってください。そこで勝てば1億3000万円。その時、工藤選手がどのような気持ちでいるかをぜひ聞きたいです(笑)。

「アハハハハ。ハイ、決勝に行けるように頑張ります」

──そんなPFLへの挑戦。MMAファンと口にする人でさえPFLをこれまでチェックしてきているのか。ただし、確実に国内より高いレベルの試合が行われている。そういうところで戦うことに関して、どのような気持ちでいますか。

「そうですね……挑戦したい。今の気持ちでいうと、海外の強い選手と戦って勝つことを目的として、挑戦したいし経験したい。こういう場所で頑張ることを日本の皆に見せることができればとも思います。ジムの石井逸人君が、『工藤さんが道を開いてくれたら、俺もいく』と言っていましたし」

──石井選手には「PFLにはバンタム級はないんです。残念」──と(笑)。

「アハハハ。自分は今回の機会を得ることができました。凄く有難いことだと思っているので、ベストを尽くしてきます」

■視聴方法(予定)
4月29日(金・日本時間)
午前7時00分~DAZN

■ PFL2022#02対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
ブルーノ・カッペローザ(ブラジル)
スチュアート・オースチン(英国)

<フェザー級/5分5R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
工藤諒司(日本)

<ヘビー級/5分3R>
アンテ・デリア(クロアチア)
マテウス・シェッフェウ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ(ブラジル)
ジャマル・ジョーンズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
クリス・ウェード(米国)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
カイル・バチニアック(米国)

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
サム・ケイ(トンガ)

<ヘビー級/5分3R>
アダム・レレッシュ(イスラエル)
クリジソン・アブレウ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
シェイモン・モラエス(ブラジル)
ボストン・サルモン(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス(メキシコ)
サバ・ボラギ(ドイツ)

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【PFL2022#02】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(06)工藤諒司「前向きになれて嬉しいですね」

【写真】海外、PFLへの挑戦も日々の延長という風で、気負いは感じられない工藤(C)MMAPLANET

28日(木・現地時間)、テキサス州アーリントンのEスポーツ・スタジアム・アーリントンで開催されるPFL2022#02のフェザー級レギュラーシーズン戦で工藤諒司が、ブレンダン・ラウネーンと対戦する。

ONEを目指し、ONE Warrior Seriesで確実な成長を見せていた工藤だが、コロナウィルス感染拡大によりONEウォリアーは活動を停止、ここからステップアップが望めなくなった工藤はRoad to ONE出場を経て、修斗へ。SASUKEと世界フェザー級王座を賭けて戦うも判定負けを喫した工藤にとって、思わぬタイミングでの北米3番目のメジャーPFからオファーがあった。当然、断る理由はない。そして過去に経験したことがない環境で、過去最強の選手たちが待ち受けている。

2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第6弾は、PFLに挑む工藤諒司に話を訊いた。


──工藤選手がPFLと契約したという話は長南さんから伺っていたのですが、いつ頃にオファーがあったのでしょうか。

「3カ月ぐらい前ですかね(※取材は4月5日に行われた)。今年になって1月……その後半だったと思います」

──コロナ前にONE Warrior SeriesでONEを目指し、結果を残していました。それがコロナで大会開催がなくなり、修斗の世界王座にターゲットを変更。しかし、SASUKE選手に敗れてベルトを取れなかった。その状況でPFLから声が掛かりました。

「ONEウォリアーがなくなり、修斗でやるしかないと思ってタイトルに挑戦。それも負けて……でも、修斗のベルトをもう1度取りに行こうと気持ちを切り替えて動き始めた時期でした」

──なかなか再起すると決意するまで時間がかかりましたね。

「あの状況からもう1度というのは、なかなかしんどいですし、負けた後は気持ちも落ちていました。だから『もう1回やろう』という気持ちにはなれなかったのも事実です。時間もかかりました。でも、やり直そうと……。修斗で勝ち上がることが大変だということは、自分も良く分かっているつもりでした。それでも海外でやりたいという気持ちがあって──。(石井)逸人や(後藤)丈治も頑張っていますし。自分も負けられないなと思っていました」

──やり直すという判断をするのは大変だったと思いますが、そこでPFLからオファーがあったということですね。

「即答しました、『出ます』って(笑)。こんなチャンスはもうないと思ったので。世界に出ることができる。修斗で一からやり直そうと思っていたのですが、海外でやっていこうと。正直、それまでPFLを注目していたかといえば──そうではなかったです。オファーを受けてから、調べました」

──当然、フェザー級の試合を中心にチェックされたと思いますが、どのような印象を持ちましたか。

「相当ですね(苦笑)。強い選手が揃っていますし、そういうなかであの選手たちと戦っていけると考えると、凄く楽しみです」

──シーズン制のフォーマットで、短時間でフィニッシュするほどレギュラーシーズンで上位フィニッシュができます。しかも、レギュラーシーズンは2試合なのでPFLの組むカードによって有利・不利が出てくるだろうと。

「ハイ、少し特殊ですけど、全てが経験したことがないことなので。新しい……経験ができるかなって考えると、前向きになれて嬉しいですね」

──過去PFLには2018年にライト級で川名雄生選手が出場して勝ち星なし、2019年にヘビー級で石井慧選手が出場し、1勝2敗でプレーオフ進出を逃しています。そういう場で戦うことに、どれだけ自信をもって挑めそうですか。

「やっぱり出し切りたいですね。勝負なのでポンと勝てる時があれば、一発で負けることもあります。そうなると後悔も残るので、全てを出し切って勝ちたいです」

──初戦の相手は昨年ベスト4のブレンダン・ラウネーンが相手です。優勝したモヴィット・ハイブラエフに準決勝でスプリット判定負けでした。ただし、特別な印象に残ったわけでもない。どのような選手だと判断していますか。

「う~ん、まず特徴は背が高くて手が長いです。リーチのある選手で、ジャブも走ります。カーフキックも蹴って来るので、ジャブとカーフキックで自分のペースを掴んで、そこからストレート。あと寝技の対応も上手くて、何でもできる選手だと思います」

──ONEウォリアーでのイ・ミンヒョク戦などパンチを見せて組むだけでなく、組みを見せて殴る。近い位置でも殴ることができていました。相手がアグレッシブに攻めてくるという図式もありましたが、あの時の良さがSASUKE選手との試合はなかなか手が出なかったという印象があります。

「何でも対応できるように……近い距離でも遠い距離でも戦えるように練習しています。ただし次の相手はリーチが長いので、相手の距離で戦って待っていたりするとペースを持っていかれると思います。

なので下を見せたり、中に入って打ったり使い分けが大切になってくるはずです。それこそイ・ミンヒョク戦のような戦い方のように巧く組み合わせていきたいです」

──プレーオフがあるので、得点計算が必要になってきますが、その辺りはどのように考えていますか。

「やはり相手に合わせた戦略が必要で。相手の得意技を警戒しつつ、自分の得意なところをどう出していくか。相手に合わせて、自分の得意なところを使う。そのことを考えていますが、KOを狙い……レフェリーストップとか、そういうイメージでいます。そうやって得点を増やそうと思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
4月29日(金・日本時間)
午前6時30分~Official Facebook

■ 対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
ブルーノ・カッペローザ(ブラジル)
スチュアート・オースチン(英国)

<フェザー級/5分5R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
工藤諒司(日本)

<ヘビー級/5分3R>
アンテ・デリア(クロアチア)
マテウス・シェッフェウ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ(ブラジル)
ジャマル・ジョーンズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
クリス・ウェード(米国)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
チョ・ソンビン(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
サム・ケイ(トンガ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ロブ・ウィキンソン(豪州)
ブルーシ・ソウト(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アリ・イサエフ(ロシア)
クリジソン・アブレウ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
シェイモン・モラエス(ブラジル)
ボストン・サルモン(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス(メキシコ)
サバ・ボラギ(ドイツ)

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【PFL2022#02】世界へのチャレンジ。工藤諒司がフェザー級に参戦、昨年ベスト4=ラウネーンと対戦

【写真】特に大きく見る必要はない。十分に勝てる相手だ(C)PFL

29日(火・現地時間)、PFLが4月28日(木・現地時間)にテキサス州アーリントンのEスポーツ・スタジアム・アーリントンで開幕するPFL2022年シーズン第2週のラインナップを発表し日本から工藤諒司の出場が明らかになっている。

2018年ライト級の川名雄生、2019年ヘビー級の石井慧(※クロアチア国籍)に続き、ついに3人目の日本人選手のPFLチャレンジが正式発表された。


クリス・ウェード(C)PFL

工藤が出場するフェザー級2022年シーズンは、PFLの発表によると前年王者モヴィット・ハイブラエフが負傷で出場を見送ることになっており、そのなかで昨年ベスト4のブレンダン・ラウネーンと対戦することになった。

バッバ・ジェンキンス(C)PFL

しかも、この試合は2021年シーズンの準優勝者クリス・ウェード✖過去2度の世界王者ランス・パーマーや、そのウェードに敗れ&パーマーに勝利したバッバ・ジェンキンスとチェ・ソンビンというカードをプレリミに追いやり、メインカードで組まれた唯一のフェザー級戦だ。

アレハンドロ・フローレス(C)PFL

それ以外のメイン3試合はヘビー級ということになるが、やはり日本のファンが楽しみなのは工藤の出場するフェザー級だ。

上記に挙げた3試合以外にもチャレンジャーシリーズで契約を勝ち取ったボストン・サルモン✖シェイモン・モラエス、メキシコ国内ナンバーワンの評価受けるアレハンドロ・フローレス✖ドイツのレスラー=サバ・ボラギと5試合揃って興味深い顔合わせとなっている。

工藤は修斗からONEを目指し、ONE Warrior Series出場もコロナ・パンデミックより大会が休止に。日本人選手が数多く契約下にある状況でONE本戦との契約もままならなかった。そのなかで古巣・修斗でフェザー級王座を狙ったが、SASUKEに惜敗して王座を巻くことができなかった。

PFLフェザー級に関してはそのSASUKEやONEを離れることを明言していた時期の松嶋こよみにオファーがあったという話も伝わっているが、両者はサインせず工藤が日本人枠に収まった。

UFCではない。Bellatorでもない。ただし、PFLへの挑戦はまさにワールドステージ、国内にいては戦うことができないファイター達と肌を合わせることができる。とはいえ、10人中8人がプレーオフに進める中、僅か2人の脱落者になる可能性も決して低くない──そんな茨の道が工藤を待ち受けている。

ラウネーンは前述した通り、昨年のベスト4。準決勝で優勝したハイブラエフにスプリット判定負けしたが、レギュラーシーズンではWSOF時代にはバンタム級世界王座挑戦経験のあるシェイモン・モラエスとテイラー・ダイヤモンドを下し、ポイントを9点獲得し1位通過を果たしているファイターだ。

つまり、工藤はラウネーンに勝利すると一気に生き残る確率も高くなる。と同時に2019年までのレギュラーシーズン3戦から2試合になっている現状では、トーナメント戦以上に対戦相手が誰になるのかが重要なファクターになるのが事実だ。

昨年の上位者、そして今年から出場する選手、初戦で勝った選手、負けた選手。工藤の相手を選択するのはPFL──団体側の匙加減に掛かって来る。今や日本のMMA界の多くは世界を見ていない。その市場もないなかで、国内でYouTube以外の中継媒体ができるようなことがあれば、工藤のプレーオフの大きな追い風になるが──果たして。

無論、そのような追い風がなくとも工藤は個の力で勝ち上がらなくてはならない。組むための打撃から、組みがあることで効かせることができる打を持つようになった工藤。キャリア5年目、ここまでの集大成といえるチャレンジが始まる。

■視聴方法(予定)
4月29日(金・日本時間)
午前6時30分~Official Facebook

■ PFL2022#02対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
ブルーノ・カッペローザ(ブラジル)
スチュアート・オースチン(英国)

<フェザー級/5分5R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
工藤諒司(日本)

<ヘビー級/5分3R>
アンテ・デリア(クロアチア)
マテウス・シェッフェウ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ(ブラジル)
ジャマル・ジョーンズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
クリス・ウェード(米国)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
チョ・ソンビン(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
サム・ケイ(トンガ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ロブ・ウィキンソン(豪州)
ブルーシ・ソウト(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アリ・イサエフ(ロシア)
クリジソン・アブレウ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
シェイモン・モラエス(ブラジル)
ボストン・サルモン(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス(メキシコ)
サバ・ボラギ(ドイツ)

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