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【UFC253】カーフでコスタを削ったアデサニャ、左でダウンを奪いエルボーで終幕。力の差を見せつける

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
Def.2R3分59秒by TKO
パウロ・コスタ(ブラジル)

オーソ同士、まずアデサニャが右ローを蹴る。続いて関節蹴りでコスタの左足を狙うチャンピオンは、さらに右カーフを蹴り込む。コスタは右ミドルを空振りし、右ローを入れる。左足への攻撃を続けるアデサニャは左ミドルハイをギリギリのところでブロックする。アデサニャは右ハーフをここでも蹴り、ミドルを掴んで右ボディを打ち込む。アデサニャはスイッチして左ハイ、スウェイでかわしたコスタだがカーフを受け続ける。

後ろ手で組み、「カモン」と挑発したコスタは、棒立ちで笑顔を浮かべる。アデサニャは右カーフ、左ジャブを見せ、コスタの前進にはサークリングで距離を取る。カーフが効いてきた風でもあるコスタは、右ブラジリアンキックをかわし前に出る──が、アデサニャはサークリングから左ミドルを決める。組みに行ったコスタは、ややバタついているか。対して落ち着いて間合を図り、前足を削った王者が初回を取った。

2R、すぐに右カーフを走らせたアデサニャ。コスタの左ふくらはぎは何カ所も赤くなっている。そのコスタの右ハイをかわしたアデサニャは、2発ローを受けると右カーフを返す。コスタは左リードフックを当てるが、アデサニャの左ハイでプレッシャーをかけ続けることができない。スイッチし左ミドルを入れたアデサニャは、コスタの突っ込みに左を打ち込む。コスタは左ハイを顔面に受けて下がり、左ジャブを被弾する。

右足にもカーフを入れたアデサニャは、ダブルのフックをスウェイでかわし左ジャブを打ち込む。続くコスタの前進に左フックを合わせてダウンを奪ったアデサニャが馬乗りになると、最後はエルボーまとめ勝負を決めた。


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【UFC253】UFC世界ミドル級戦、コスタが王者アデサニャの制空権に入るには組みの圧は欠かせない

【写真】アデサニャが前に出ないと勝てない──という心境になるか(C)Zuffa/UFC

27日(日・現地時間)、UAEはアブダビ・ヤス島のUFC Fight IslandでUFC253 「Adesanya vs Costa」が開催される。

メインは19勝0敗の王者イスラエル・アデサニャに13勝0敗のパウロ・コスタが挑む、UFC世界ミドル級選手権試合だ。


最近はBlack Lives Matterでの言動でも分かるように、MMA界を越えた影響力を持つようになってきたアデサニャにとって、今回の試合は2度目の王座防衛戦となる。キックボクシングで75勝5敗(29KO)というレコードを持つアデサニャはMMAでも14度のKO勝ちを誇る。

スイッチヒッターで蹴りの距離に立ち、上中下の蹴り分けても重心が高くなったり、ブレることなくパンチに移行できる。アデサニャは蹴りを触覚とし、制空権を確保し相手の攻撃を受けずに、自らの打撃だけを入れるスタイルで勝利を重ねてきた。

このスタイルはUFCで戦うようになってからより、磨きが掛っているといっても過言でない。UFC参戦から数戦はブラッド・タヴァレス戦のように組まれることも多かった。ただし、ここで倒れずヒザという武器も披露していたが、その後のアデサニャが相手の踏み込みから攻撃を被弾し、リズムを崩したシーンは昨年4月の暫定王座決定戦、ケルヴィン・ガステラム戦ぐらいか。

ガステラム戦での経験があってか、初防衛戦となったヨエル・ロメロ戦では踏み込んで一発というスタイルを繰り返す挑戦者に対し、足を使い、カウンターも単発という試合でブーイングを浴びている。一方、挑戦者は13の白星のうち11試合がKO勝ち、その勝ち方もチャンピオンとは違い中間距離からのインファイトで相手を沈めてきた。

特徴的なのはオーソながら右は当然として、リードミドルともいえる左ミドルに威力がある点だ。コスタは腹を効かせ、制空権を広げると一気の絨毯爆撃で勝利を手にする。アデサニャに対し、蹴りの距離からさらに懐に踏み込むことができるか。そこが大きな勝負の鍵となろう。

接近戦を可能にするには、常に圧力をかけ攻撃も効かせ、アデサニャを打ち合わないと勝てないという心理状態にさせることができるかに掛かっている。当然のように、踏み込みにはカウンターを狙われるだろうが、コスタとしては距離を詰めない限りベルトを巻くことはできない。

実はコスタはグラップリングも長けておりテイクダウンからバック奪取、スクランブルでギロチンという勝利の方程式を持っている──が、公式記録には残っていないが2014年のTUFブラジル03でマーシオ・アレッシャンドリJrを相手に組みで猛攻を仕掛けた結果、ガスアウトで逆転判定負けを喫した経験がある。

5分✖5Rの戦い、世界の頂点を賭けた一戦でこのような冒険に出ない公算が高いが、それでも組みも圧力として、打撃の接近戦に持ち込むことはコスタにとって最上の策であることは変わらない。

打から組みに対しては、アデサニャの防御能力は異様に高い。では組みからの打撃──効かせるローやKOパワーを誇るパンチの持ち主に対して、同じような鉄壁のディフェンスと距離を取ることができるのか。コスタの総合力がプレッシャーとなり、アデサニャを慌てさせることができれば、非常にエキサイティングな試合になりそうだが、果たして……。

■視聴方法(予定)
9月27日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOW ライブ

■UFC253対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
[挑戦者]パウロ・コスタ(ブラジル)

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
ドミニク・レイエス(米国)
ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス(ニュージーランド)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ(ブラジル)
シジャラー・ユーバンクス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ(カナダ)
ズベア・トホゴフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ブラッド・リデル(ニュージーランド)
アレックス・ダ・シウバ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス(米国)
ジェイク・マシューズ(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ショーン・ヤング(ニュージーランド)
ルドヴィット・クライン(スロバキア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト(米国)
アレクサ・ケマー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジェフ・ヒューズ(米国)
フアン・エスピーノ(スペイン)

<ライトヘビー級/5分3R>
カディス・イブラヒモフ(ロシア)
ダニーロ・マルケス(ブラジル)

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