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【RIZIN LANDMARK04】下攻めラーラ戦へ、SARAMI「私的には名古屋で戦えることは凄く嬉しい」

【写真】「なんで対戦相手のインタビューの方が先にアップされるんですか(笑)」という一言がSARAMIから聞かれた。色々と事情があるのですが――良い精神状態が続いているようだった(C)MMAPLANET

本日6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、SARAMIがラーラ・フォントーラと対戦する。

4月に浅倉カンナに敗れ、6月に人生初の米国修行=チーム・オーヤマでの練習を経験。UFC世界ストロー級世界王者カーラ・エスパルザにも触れた。ホーム感を大切にしつつするSARAMIは「外国人選手との対戦は吹っ切れる」と良い感じの精神状態で、下攻めフォント―ラと相対する。


――ラーラ・フォントーラ戦まであと5日(※取材は1日に行われた)、追い込みも終わったと思いますが、どのように過ごされていますか。

「何もしないで、普通に過ごしています(笑)。ジムも昨日は用事があったので行っただけで体は動かしていないです。本格的な練習は土曜日に終わっているので整体に行ったり、メンテナンスが多いですね。あとは美容室に行ったり。ここにきて体を動かすよりも、疲労を抜くことの方が重要かなって」

――では追い込み期間中に北岡悟選手がアブダビに行っていましたが、その影響はなかったですか。

「ないです。今回は北岡さんと話をして創っていますが、週に1度か2度しか一緒に練習していないので。北岡さんも自分の試合があるし、私も出稽古が多いので」

――その出稽古先とは?

「パラエストラ池袋で柔術、寝技対策ですね。北岡さんの関係で通わせてもって、林(孝宗)さんに色々とお世話になって。当日もセコンドにはいってもらいます。

あとトイカツ東中野でMMAをやってもらっています。トイカツ東中野は木曜日の夜に端(貴代)さんと藤野(恵実)さんと練習して、弥益さんや弥益さんのセコンド陣もいて。割と皆が声をかけてくれたり、温かく見守ってくれました」

――そこ、重要ですね(笑)。

「重要です、かなり。ホーム感があるので」

――そのホームとはまるで違う、米国での練習。チーム・オーヤマに行ってきました。なぜ、このタイミングで米国での練習だったのでしょうか。

「4月のRIZINのあと、トーナメントに出るつもりだったので『このままじゃヤバいな』と。もともとスポンサーさんの関係で海外で練習させてもらえることになっていて。『今行かないと、もう行くこともない』と思い……6月から7月にかけて1カ月ほど行ってきました。行く前にはトーナメントに出られないことは分かったのですが、それほどトーナメントにこだわっていなくて。

それよりも1試合、1試合を大切に戦っていこうという気持ちだったので、『出られなくても仕方ないかな』って思ってました」

――では気持ちを切り替えて、米国に向かうことが出来たのですね。アーバインではファイターズハウスに寝泊まりしていたのですか。

「いえ、女の子1人は泊まれないということだったので(笑)」

――確かに(笑)。ではチーム・オーヤマの練習はいかがでしたか。

「言葉が通じなくて大変でしたけど、練習は凄く良かったです。女子選手が絶対に2人はいて。UFC世界女子ストロー級王者のカーラ・エスパルザはオフなのか、あまりジムに来なくて。来た時もコンバテ・グローバルに出る選手やLFAに出ている選手の手伝いをしていました。

それでも打撃のクラスで同じ場にいたのと、一度グラップリングのスパーをさせてもらいました。子供みたいに扱われていましたね(笑)。何もできなかったです。抑えても、普通に起こされて。力が強いとか、凄い勢いがあるとかでなく、普通にやってコロンみたいな感じでした。『強いんだな』って思いました」

――LFAやコンバテに出ている選手との練習では、どのような手ごたえがありましたか。

「う~ん……やっぱり強かったですけど、階級差もあるので自分がメチャクチャ弱いとは思わなかったですね。ただ技術がちゃんとしていました。私はコーチの言っていることができなくて大変でしたけど、皆はしっかりとできるので」

――言葉が通じず、技術的に分からない。病みそうにならなかったですか。SARAMI選手は気分の人という風に感じているので。そういう時は厳しかったのではないかと。

「でも皆が頑張って説明しようとしてくれて、日本より全然褒めてくれるし(笑)。日本だとシュンとなっちゃうけど、言葉が通じていない分大丈夫でした(笑)。なんと言っても、教えてくれようとしてくれるので……皆、温かったです」

――土日などは、どのように過ごしていたのでしょうか。

「日曜日は休みですけど、土曜日が一番きつかったです。あの太陽の下でラントレをして、ジムに戻って打撃スパー、MMAスパー、ドリルをやって終わり。もう走り終わった時に私はチーンとなっていました。で、日曜日はスーパーでウロウロするような感じで。

でもホームシックもなかったです。あの1カ月で、打ち込みの大切さを再確認しました。打ち込みって大事だと痛感しました」

――そこは日本に持ち帰ることができましたか。

「自分がやるパターンは、ですね。普通にジムの打ち込みの時間にやって。ただ他の人と共有したりとかできないのが、私なんです(笑)。皆で一緒にやろうよ――とかできないんですよ。それもあって米国のように充実した練習はできなくて、北岡さんとも結構ケンカしたりしましたよ(笑)」

――そこも安定路線です(笑)。

「本当ですか(笑)。良かったです。『俺じゃ、それは無理だから。他に行けば。他でやって。ここは俺のジムだから』って(笑)」

――アハハハハハ。帰国後、7月と9月、そして10月と試合はありませんでした。

「10月の福岡でラーラという話は頂いたのですが、セコンド陣がいなくて無理で。それに11月に名古屋であるって聞いて、『なら名古屋で試合がしたいです』と伝えました」

――名古屋とSARAMI選手、何かつながりがあったのですか。

「富山が近い……近いというか、富山のアマチュアは名古屋で試合をすることが多いんです。だからホーム感があって。私的には名古屋で戦えることは凄く嬉しいんです。柔術も愛知県で試合をしているし。知り合いが住んでいるとか、名古屋で暮らしたことがあるってことじゃないのに、私のルーツがあるような。それとやっぱり(SARAMIが所属していた)クラブ・バーバリアンの福本(吉記)代表と公武堂とDEEPってつながりが強かったので。だから名古屋はホーム感があります」

――なんだか、良い話です。そんな名古屋で戦うラーラ・フォントーラの印象を教えてください。

「下から三角マンですよね。そこから腕十字でしか、勝っていない。今時、ないですよね。チーム・オーヤマで結構ケージレスリングとかやったんですけど、まぁ関係ないです(笑)」

――同時にMMAです。付き合わなくても構わない。

「ハイ。それです。そのための柔術の練習です。付き合わずに、強さを出せるか」

――付き合わないのも根性がいります。我を通す自信はありますか。

「1Rを凌げば、こっちの勝ちだと思います。向こうは少しでも早く、一本で終わらせたいはずです」

――対してSARAMI選手は1Rにたくさん汗をかいて凌ぐと。

「ハイ(笑)。その通りです」

――長い手足、身長差も相当ありますし、嫌な相手ではあるかと。

「う~ん、でもそんなに緊張もしていないし。なんか私、対外国人選手だと開きなおってできるんです」

――もともと自分が初めてSARAMI選手の試合を見たのが、ROAD FCのソン・ガヨン戦でした。

「そうそう、ああいう感じで戦いたいんです。普通にMMAで戦って、殴ってっていう感じですね」

――先日、イズムの練習を見させてもらった時に11月27日に修斗で戦う澤田千優選手、そして11月23日にDEEP JEWELSでデビューを控えた万智選手が出稽古にやってきていました。練習仲間として若い世代の台頭、どのように捉えていますか。

「ちょっと焦ります。あの子たちと練習をすると。強いし、このままじゃマズいって思います。あの2人はすぐに私のところまできて、越えていっちゃうと思います。だから刺激になります」

――若い選手を脅威に感じるなか、ラーラ戦への意気込みをお願いします。

「もう殴って勝ちますよって感じですかね。絶対に私のパンチが当たったら、向うはピヨると思うので。そこで勝負をしていかないと――とは思っています」

――良い感じで吹っ切れているようですね。

「そうですね。修斗に出た時点で、結構振り切れていました。でも4月に躓いたので、もう1回自分の思い通りにやれば良いかなって思っています」

■視聴方法(予定)
11月6日(日)
午後2時~RIZIN STREAM PASS. ABEMA, U-NEXT, RIZINIVE. Exciting RIZIN, dTV, Streaming+,Paravi, SPOOX,スカパー!

■RIZN LANDMARK04計量結果

<70キロ契約/5分3R>
弥益ドミネーター聡志:69.3キロ
平本蓮:69.85キロ

<フェザー級/5分3R>
今成正和:65.45キロ
鈴木千裕:65.95キロ

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.0キロ
倉本一真:60.8キロ

<ヘビー級/5分3R>
ミノワマンZ:89.95キロ
侍マーク・ハント:117.65キロ

<無差別級/5分3R>
カルリ・ギブレイン:110.45キロ
貴賢神:119.75キロ

<49キロ契約/5分3R>
SARAMI:48.8キロ
ラーラ・フォントーラ:48.65キロ

<フライ級/5分3R>
中村優作:56.95キロ
征矢貴:56.8キロ

<フェザー級/5分3R>
青井人:65.55キロ
鈴木博昭:65.9キロ

<バンタム級/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ:60.85キロ
河村泰博:60.6キロ

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング:61.0キロ
ヤン・ジヨン:60.95キロ

<フェザー級/5分3R>
奥田啓介:65.75キロ
久保優太:66.0キロ

<バンタム級/5分3R>
日比野“エビ中”純也:60.65キロ
吉田陸:60.65キロ

<フライ級/5分3R>
久保健太:56.85キロ
秀義:57.0キロ

<キック53キロ契約/3分3R>
佐藤執斗:52.9キロ
KAZUNORI:52.95キロ

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【RIZIN LANDMARK04】計量終了。平本蓮は計量後に通常稽古、「後ろを使う」と「下がる」の違い

【写真】計量終了から1時間後、平本の姿がstArt Japan MMA&BJJで見られた (C)MMAPLANET

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズ・アリーナで開催されるRIZIN LANDMARK04の計量が、同地の名古屋東急ホテルで行われた。

オープニングファイト3試合を含む全14試合、28選手の全選手が計量をクリアしている。

午後2時15分から行われたセレモニアル計量。その締めで70キロ契約で戦う弥益ドミネーター聡志と平本蓮が登壇し、前者が69.3キロ、後者が69.85キロという体重だったが、体が大きく見え――かつ、絞った感があったのは弥益の方だった。

フェイスオフ後、平本は両手を添えて弥益と握手した

その弥益、平本が「明日は俺が絶対勝ちます。皆さん、ドミネーター選手の応援をよろしくお願いします」と淡々と話したのに対し、「もう色々ありましたけど、飾りつけはもうこれ以上いらないでしょ。明日のケージの中で見届けてください」と疲れた空気感を醸し出す。

今大会のメインに関して、正式発表がなされた以上のやり取りが存在したであろうことが、弥益の表情や言葉の端々から感じられた。一方、「減量は全くない」と言う平本は、計量終了の1時間後には実弟の丈を伴い、stArt JAPAN MMA&BJJで打撃の師である剛毅會空手の岩﨑達也氏、組み技の指導者・赤沢幸典と合流していた。


減量がない分、休息とリカバリーもない平本は計量後もミット打ちやケージ際での組みなどの確認を普段通りのメニューで1時間に渡り行い、日沖が場所を提供したというのが今回のstArt訪問だ。

平本のシャドーの向こうで日沖がGSP譲りのコーディネーション・トレを黙々と行う。バック宙の高さに驚かされた、この後、赤沢がGSPに電話をかけ両者が約10年ぶりに会話をした

「先生との練習は、練習でも試合のような空気がある」という平本。パンチを打つ際のヒジの伸び方から、拳の置き方、そして足さばきの際の頭の位置など、試合前日であってもダメ出しのオンパレードで、まさに日々の稽古が繰り返されていた。

とはいえ、武術に頼らないで、その断りを使いMMAで勝つための打撃を2カ月の稽古期間で習得させるのは簡単ではない。というよりも不可能だ。その動きに適応させようとすることで、平本が本来持つ良さをスポイルする面を感じていた赤沢がその点を岩﨑に尋ね、答えを導き出すというコーチ陣の横のつながりも見られた。

実際、平本は後ろを使う――という武術的思考と、下がるという可視化できる現象の差を埋めつつある。組まさない志向での戦いのなかで組まれたときの対処など、「足」という限定的な表現で彼が言い表した負傷の影響と、超短期間での追い込み=思考の変化が如何に明日のケージが見られるのか。

1時間の稽古を終えた平本は、日沖に感謝の言葉を伝えstArt Japanを後にした。チーム平本蓮、最後の稽古は会場入りしてから行われるそうだ。

■視聴方法(予定)
11月6日(日)
午後2時~RIZIN STREAM PASS. ABEMA, U-NEXT, RIZINIVE. Exciting RIZIN, dTV, Streaming+,Paravi, SPOOX,スカパー!

■RIZN LANDMARK04計量結果

<70キロ契約/5分3R>
弥益ドミネーター聡志:69.3キロ
平本蓮:69.85キロ

<フェザー級/5分3R>
今成正和:65.45キロ
鈴木千裕:65.95キロ

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.0キロ
倉本一真:60.8キロ

<ヘビー級/5分3R>
ミノワマンZ:89.95キロ
侍マーク・ハント:117.65キロ

<無差別級/5分3R>
カルリ・ギブレイン:110.45キロ
貴賢神:119.75キロ

<49キロ契約/5分3R>
SARAMI:48.8キロ
ラーラ・フォントーラ:48.65キロ

<フライ級/5分3R>
中村優作:56.95キロ
征矢貴:56.8キロ

<フェザー級/5分3R>
青井人:65.55キロ
鈴木博昭:65.9キロ

<バンタム級/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ:60.85キロ
河村泰博:60.6キロ

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング:61.0キロ
ヤン・ジヨン:60.95キロ

<フェザー級/5分3R>
奥田啓介:65.75キロ
久保優太:66.0キロ

<バンタム級/5分3R>
日比野“エビ中”純也:60.65キロ
吉田陸:60.65キロ

<フライ級/5分3R>
久保健太:56.85キロ
秀義:57.0キロ

<キック53キロ契約/3分3R>
佐藤執斗:52.9キロ
KAZUNORI:52.95キロ

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【RIZIN LANDMARK04】リスタート=SARAMI戦、ラーラ・フォントーラ「GSPのように戦う」

【写真】過去映像はほぼガードから攻め。激しく打撃で打ち合うこともあったが、果たしてSARAMIとどのように戦うのか──長旅の疲れも見せないラーラに尋ねた(C)MMAPLANET

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、SARAMIと戦うラーラ・フォントーラ。
Text by Shojiro Kameike

7月の初来日では女王=伊澤星花を引き込みから三角絞めに捕えるも、上体を突っ込まれ腰が上がるという厳しい姿勢になり、腕十字に移行できなかった。結果はパス狙いの伊澤のギロチンに敗れたフォントーラだったが、そのしなやかな肢体から繰り出される柔術は紛れもなく本物だった。

3カ月半という短いスパンで、SARAMIとの一戦が実現するのも関係者からの評価が高いが故。とはいえ2連敗すると、もう地球の裏側から日出ことは難しい。ラストチャンスともいえる修斗世界王者との対戦を前に、フォントーラをインタビューした。


――今回、日本に到着したのは?

「昨日よ(※取材は11月4日に行われた)」

──私もブラジルを訪ねたことがありますが、長旅は本当に体にきついです。今の体調はいかがですか。

「ブラジルと日本はとても遠いから、もちろん疲れるわ。でも私は旅をすることが大好きなので、あまり気にしていないの。試合に集中していて、早く戦いたいという気持ちの方が強いわね」

──ブラジリアのコンストリクター・チーム所属と紹介されることが多いですが、つまりはアタイジ・ジュニオールに師事をしているということですか。

「コンストリクター・チームは私の夫(ジェジマール・ニンジャ・ヴェントゥーラ)が所属しているチームで。私は彼の指導を受けているの。彼はアタイジ・ジュニオールの下で柔術を習い、今もプロのMMAファイターとして戦っているわ(※12勝5敗)」

──ではハニ・ヤヒーラやエリッキ・シウバたちと練習したことがあったのですか。

「えぇ。一緒に練習──スパーリングをしたこともあるし、皆知り合いね」

──おお、その話を伺うとさらに試合が楽しみになります。ところで前回の伊澤星花戦では、三角を逃げられました。あの時はロープ際で三角を仕掛けていましたが、リングということで戸惑いはなかったですか。

「いつもオクタゴンで戦ってきたから、あの試合は少し戸惑ってしまって……。ケージを蹴って態勢を整えたりできなくて」

──今回はケージですね。

「ケージで練習しているので、ケージの方が自信を持って戦えるわ」

──正直ラーラのように徹底して下で戦う選手は、MMAではあまりいないです。柔術の時も、下が好きなのですか。

「上も下も好きよ。とにかく今回の試合は冷静に戦いたい。冷静でいられれば打撃戦もできるし、寝技で戦うこともできる。GSPのような試合がしたいわ」

──GSPですか、ならテイクダウンをして削ってパス、そんな戦い方をすると? GSPの下は余り想像できません。

「う~ん、前の試合は打撃を出せなかったので、今回の試合では打撃を使ってからグラウンドに持ちもこうと思っているの。そうね──とにかくスマートに戦って、ドミネイトするわ。ボトムだけでなく、トップからも攻めるし、打撃も使って戦おうと思う。私が持っている全てを見せるわ」

──ではSARAMI選手の印象を教えてください。

「とても良い選手ね。でも私の方が強い。自分を信じて、必ずRIZINのチャンピオンになるから」

──GP決勝を残すなか、再来日を果たしました。そのためにも本当に大切な試合になります。

「今はこの試合に100パーセント集中して、将来的にチャンピオンになるから」

──では最後にファンに一言お願いします。

「日曜日は打撃で打ち合い、寝技を支配するよう戦うわ」

■視聴方法(予定)
11月6日(日)
午後2時~RIZIN STREAM PASS. ABEMA, U-NEXT, RIZINIVE. Exciting RIZIN, dTV, Streaming+,Paravi, SPOOX,スカパー!

■ RIZIN LANDMARK04対戦カード

<70キロ契約/5分3R>
弥益ドミネーター聡志(日本)
平本蓮(日本)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
鈴木千裕(日本)

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
倉本一真(日本)

<ヘビー級/5分3R>
ミノワマンZ(日本)
侍マーク・ハント(日本)

<無差別級/5分3R>
カルリ・ギブレイン(ブラジル)
貴賢神(日本)

<49キロ契約/5分3R>
SARAMI(日本)
ラーラ・フォントーラ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
中村優作(米国)
征矢貴(日本)

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
鈴木博昭(日本)

<バンタム級/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
河村泰博(日本)

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
ヤン・ジヨン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
奥田啓介(日本)
久保優太(日本)

<バンタム級/5分3R>
日比野“エビ中”純也(日本)
吉田陸(日本)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
秀義(日本)

<キック53キロ契約/3分3R>
佐藤執斗(日本)
KAZUNORI(日本)

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【RIZIN LANDMARK04】金網RIZIN最恐──倉本一真と戦う、元谷友貴「相手の距離は無視します」

【写真】岡田遼的なファイトは、元谷も得意なところだろうが──2年半前と比較すると、MMAをより理解した倉本は圧が違うという見方ができる。それだけに元谷の距離の取り方は非常に興味深くなる(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、元谷友貴が倉本一真と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2011年にプロデビューし、翌年にDEEPフライ級王座を獲得した元谷も、キャリア11年を数えるベテランファイターとなった。昨年行われたRIZINバンタム級GPでは2回戦敗退となったものの、以降は3連勝。現在は地元の石川県から名古屋へ活動拠点を移している元谷に、現在の練習と心境を訊いた。

勢いに乗る倉本といかに戦うのか。そのポイントは、元谷の距離だ。


――石川県出身の元谷選手ですが、現在は活動拠点を名古屋に移しているのですね。

「はい、名古屋にいるんですよ。プロ練みたいな形でガイオジムと志村道場でお世話になっていて、名古屋のプロ選手が集まってスパーリングしています。あとはstArt Japanですね」

――なぜ名古屋に移ろうと思ったのでしょうか。

「一度、2年ぐらい東京に行っていたじゃないですか。トーナメントで負けて(2021年9月、RIZINバンタム級GP2回戦で瀧澤謙太にKO負け)、石川に戻ったんですよ。そこから石川で、どうやって練習していこうか考えながら週末は名古屋へ練習しに行っていて」

――ずっと名古屋では練習していたのですね。

「そうです。東京へ行く前も名古屋には来ていて、その時も東京へ行くか名古屋に行くかって考えていました。その時は良いタイミングがあって、東京へ行くことになったんですけど」

――では名古屋に移住したのは、最近のお話なのですね。

「去年の大晦日――金太郎戦までは石川にいて、名古屋に引っ越してきたのは今年の2月ぐらいです。おかげさまで練習しやすくなってきました」

――今回の倉本一真戦は名古屋で行われます。現在は、名古屋に対して地元意識のようなものはあるのでしょうか。

「あぁ、それは結構ありますね。地元感というか。もともとプロデビューしてから初期は、DEEP公武堂ファイトとか名古屋で戦うことも多かったですし」

――では今年に入ってから、名古屋での練習で新しく始めたことや、それが試合で出せたものなどはありますか。

「まだ試合では出てないんですけど、良い感じにはなってきていると思います。うーん……」

――試合前なので、具体的なことは言いにくいですか(笑)。

「アハハハ、そうですね(苦笑)。技術的な面でも新しいことを学べていますよ。やっぱり日沖さんのパーソナルトレーニングを受けているので」

――stArt Japanでは、日沖さんのパーソナルトレーニングを受けているのですか。

「はい。パーソナルを受け始めたのは前回の試合(今年7月、太田忍に判定勝ち)のあとからで、週1のペースですけど、それでもすごく勉強になっています。名古屋に来たのも、いろんな人と練習したいからで。なかでも日沖さんは強くて、キャリアも長くて、何でも知っているMMAの教科書みたいな人ですから。その日沖さんの技術を学びたいと思いました」

――パーソナルトレーニングを受け始めたのは太田戦後ということは、今回の試合がケージであることは影響しているのでしょうか。

「いや、それは関係ないですね(笑)。特にケージの練習をしているっていうわけではなくて、ケージの試合も含めたいろんな練習をさせてもらっています」

――そうだったのですね。ケージでの試合は昨年2月の昇侍戦以来となるので、ついそうではないかと思ってしまいました(笑)。

「アハハハ。ただ、やっぱり自分の中ではケージのほうが得意だとは思っていますよ。でもケージだからっていうことじゃなく、自分がずっと全て足りなくて。ずっと全てやらないといけないと思い続けています」

――元谷選手のプロデビューは2011年で、もうキャリア11年のベテランです。それでもまだ、全て足りていないと思いますか。何か足りないものを補っているということではなく。

「それは思いますよ。練習でも試合でも、いつも自分は何も分かっていないなぁと感じています(苦笑)。MMAはやることが多いので、やってもやってもゴールがないというか。もう無限な感じがしますよね。だから今も、どの局面でも、まだまだやなって思います。打撃でもレスリングでも、寝技でも。自分はどの競技でもトップを取ったとか、そういう経験がないので」

――それでも最近は、テイクダウン・ディフェンスというより倒されても早く立ち上がるという意識は強まっているように感じます。以前はどのポジションからでも極めにいくような印象がありました。

「そうですね。最近は下にならないようにしていて、寝技でも下から狙うことは少なくなっていますね。やっぱり対策されていて、下からの技は掛かりにくくなっているんですよ。特に太田選手はガブりが強いから、倒されてもすぐに立つ練習はしていました。下から狙っても極めることができずに、そこで疲れちゃったら盛り返すことが難しいじゃないですか。だから今はずっと、下にならないことは意識しています」

――では今回対戦する倉本選手の印象を教えてください。

「すごい爆発力がありますよね。以前はジャーマンで投げているイメージがありましたけど、最近の試合ではパウンドが強いっていう印象です。あと、試合は見ていないしパウンドじゃないけど、掌底で相手の顔面を破壊したんですよね? とにかく攻撃力が強いです」

――ずっと同じバンタム級で戦ってきた選手ですが、これまで倉本選手のことを対戦相手として意識したことはありますか。

「それが、無いんですよ。意外と今まで対戦するかもっていう話もなかったので。もしRIZINのトーナメントで、お互い勝ち上がっていたら――っていうぐらいで」

──元谷選手が倉本選手より上回っているところは、どこだと思いますか。

「上回っているところ、うーん。レスリングとパワーは負けると思います。でも、それ以外は……。これは打撃でもレスリングでもなく、MMAなので」

――元谷選手の年齢とキャリアで、瀧澤選手に敗れたとき、その後のキャリアについて考えることはなかったのでしょうか。

「とりあえず、また一歩ずつ頑張っていくしかない。どう練習していこうかと、ゆっくり考えました。ただ、自分の年齢やキャリアは気にしていないです。今まで怪我もないですし」

――キャリア11年で、大きな怪我をした経験はないのですか。

「そうですね。ダメージも……日頃からダメージを溜めないよう、そんなにハードなスパーはしないんです。それはキャリア初期から意識していました。とにかくダメージを受けたくないから、ハードなスパーは避けてきて(笑)。試合でダメージが見えてきたら、その時はその時で考えます。

でも僕って、試合でそんなにダメージを受けている印象ないですよね? 堀口戦(2017年4月、堀口恭司に判定負け)のあとは頭痛があったり、あとはKO負けした時ぐらいで。もともと被弾することも少ないし、試合後もダメージが残ることは少ないんですよ。自分の距離で戦えている時は、自分のほうがずっと削ることができていると思います」

――ご自身の中で一番大切にしているのは、その距離ですか。

「はい。距離は大事だと思っています。絶対に自分のしたいように動ける距離で――相手の距離は無視します。練習でも、相手の良い距離に入るか入らないか、それぐらいの意識で。入る時にどうするか、入らない時にどうなるか。まず足を止めて打ち合うということがないんですよ。打ち合うような距離になったら、すぐテイクダウンに行ったりだとか」

――確かに、これまで元谷選手が打撃で打ち合っている印象はありません。

「キャリア初期はよく打ち合っていましたけど、それも打ち合いというか自分がバーッと手を出していただけで(笑)。相手の攻撃を被弾した経験は、そんなにないです」

――先ほどMMAはゴールがないと仰いました。ではファイターとしてのゴール、今の目標はどこにあるのでしょうか。

「やっぱりベルトは欲しいです。今すぐにでもベルトを巻きたいんですけど、最近はそれも叶わず、ズルズルここまで来ていて(笑)。反対に、いつまで戦い続けるかっていうことは考えていないですね。たぶん――壊れるまで、じゃないですか。アハハハ」

――壊れる……これまでダメージを溜めないようにキャリアを送ってきて、これから壊れるようなことは起こりえますか。

「もちろん、格闘技ですから。十何年やってきて、年齢も重ねて、いろいろ少しずつは溜まってきていますよ。KO負けすることもあるし。壊れたり、あとは連敗して気持ちが乗らなくなったら、どうするか考えますね」

――今はまだ、気持ちが乗り続けているということでしょうか。

「そうなんです。まだまだ……悔しいっていう気持ちが強いんですよ。練習でも試合でも。勝っても負けても。その気持ちがなくなったり、上を目指すことができなくなったら、すぐに辞めますね。ずっと上を目指していきたい。だから続けています」

――なるほど。試合まで残り4日となりました(※取材は11月2日に行われた)。現在の仕上がりはいかがですか。

「ここまで怪我もなく、体調も崩さず来ているので。ただ、調子が良い時は試合で調子が悪いんですよね(苦笑)」

――えっ……。

「なぜでしょうね? コンディションが良い時は、調子こいちゃうんでしょうか。コンディションが悪くて練習できていない時のほうが、試合は良かったりするので。今から減量でコンディションを落として試合当日を迎えます(笑)」

――アハハハ、そう言えるほど調子は良さそうですね。では最後に、MMAPLANET読者の皆さんへ意気込みをお願いします。

「今週末の倉本戦でしっかり勝って、次につなげたいと思います。応援よろしくお願いいたします!」

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【RIZIN LANDMARK04】今成正和戦へ。鈴木千裕─02─「僕の実力が一つひとつ証明されていく」

【写真】山口会長の言う「最強を目指す」。格闘家としての魅力は、何よりもそこが一番。他は副産物(C)GENKI YAMAGUCHI

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で今成正和と対戦する鈴木千裕のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kamaike

MMAとキックボクシングの二刀流で戦う鈴木は、RIZIN初戦こそ落としたものの、以降は3連勝中だ。MMAファイターとしての成長の陰には、所属するクロスポイントのMMA強化もあったという。鈴木と山口元気代表が語る、クロスポイントのMMA天下取りとは。

<鈴木千裕インタビューPart.01はコチラから>


――格闘技界を盛り上げるための二刀流ということですね。

「あとは技術的なことを考えても、MMAの中にもキックボクシングの要素があるじゃないですか。MMAを戦うために打撃の練習もしますよね。パンチも蹴りも、ヒザもヒジもある。それってキックボクシングですし、MMAで強くなるためにキックボクシングが必要になります。だから僕の中では、MMA一本にする必要がないんですよ。普段からキックボクシングの練習をしているので、それがキックボクシングを辞める理由にはならなくて」

――KNOCKOUT王者となり、2021年9月の昇侍戦からMMAに復帰しましたが、その昇侍戦は1R20秒でKO負けとなりました。この敗戦で自分の気持ちが変わることはなかったですか。

「あの試合はもう、何の言い訳もないです。KOされたことは事実なので。あの敗戦をバネにして、もう一度ゼロからMMAで強くなりたいっていう気持ちが強くなりました。むしろ、浮かれていた自分の気持ちを正すことができました」

――浮かれていた、というのは……。

「オレはRIZINに出るんだぜ、オレって強いんだぜ、っていう気持ちがなかったわけではないです。そんな気持ちはないって自分自身には言い聞かせていましたけど、やっぱり心のどこかには、その気持ちがあったんですよね。そんな自分を吹っ飛ばしてくれた試合でした。負けたし、良い経験だったと言いたくないです。でもあの負けがあったから今の自分がある、そう思っています」

――MMAを再開するうえで、何か新しく始めたり取り入れたものはありますか。

「キックボクシングの練習自体は変わっていなくて、そこにMMAや柔術、レスリングの練習を加えたという感じです。昼にキックボクシングの練習があって、午前中や夜に他の練習を加えています」

――昇侍戦以降、MMAはRIZINで3連勝しています。そこで練習したことは出せていると感じますか。

「チームとして固まってきたなと思います。柔術やMMAの練習はパラエストラ八王子でもやらせてもらっていて、山口会長も含めてチーム全体が僕の強い部分、良い部分を理解してくれている、というのは感じますね。この1年でようやく、チームとしての土台ができてきました」

――今のご自身の肩書は、MMAファイターなのかキックボクサーなのか。あるいは、その両方なのでしょうか。

「うーん、難しいですね。自分でもよく分かっていないです(苦笑)。考えたことがなかったんですけど、まず全部できればカッコイイと思っています」

――では、格闘家として目指しているものは何ですか。

「それは、クロスポイントというジムを体現する選手になることです。クロスポイントにはキックボクシングもあり、柔術もあり、MMAもあります。ただ、キックボクシングのチャンピオンが多いなかで、僕がMMAのチャンピオンにもなると、クロスポイント=鈴木千裕となるじゃないですか。鈴木は寝技が強い、だからクロスポイントに入ろう。鈴木はキックのチャンピオンだから、クロスポイントに通おう。そうやってクロスポイントの象徴になることが目標ですね」

――その言葉を聞いて……もう10年ほど前になりますが、山口会長が「キックボクシング人気を取り戻すためには、キックボクサーがUFCで勝つしかない」と仰っていたことを思い出しました。

山口 なぜ僕がキックボクシングをやったかというと、ゴン格も格通も当時は「最強の格闘技はムエタイ」っていう扱いだったじゃないですか。極真がムエタイに挑戦したり、大道塾の長田(賢一)さんがラクチャートとやって負けちゃったりして。あの頃は MMA と言うもの自体がほぼなくて、シューティング(修斗)が出来たか出来ないかの頃でしたね。そんな中やはり、ムエタイが最強だ!と僕も思って始めたんですよね。でも今は MMA も確立されて、僕はMMA の中で生き残るもの、使える技術がホンモノの技術だと思っているんですよ。だから格闘技ジムとして、MMA で結果を残さないといけないと考えています。

だからジムとしては、最終的にMMA でトップ選手を排出することが目標です。ただ、やはり今はそのノウハウがないので、周りの方の力を借りて選手育成をして、その子達が育った時に今のキック部門の様に、MMAのプロ練が出来る様に整えて行く事を考えています。

千裕は高校生の時にクロスポイントへ入ってきて、キックボクシングもやって MMA のクラスにも出ていました。ジムとしては、千裕がクロスポイントの MMA 第一世代であり、今後こういう選手が増えていくと思いますよ。まぁ……どうやったら MMA で強くなるのか。まだ千裕と一緒に手探りでやっている状態で はありますけどね。

そういえば、たまたま今日は日大レスリング部の元キャプテンで、現在はサモアのナショナルチームでコーチをやっている赤澤岳先生が、特別にクロスポイントでレスリングクラスをやってくれるんですよ。今回は特別クラスですが、今後は定期的にレスリングのコーチに来てもらおうと話しています。MMA に限らず、格闘技で強くなるためにはキックのプロ選手もレスリングを経験して方がいいと考えているのと、子供の頃からレスレングをやらせたいなと思っています。

――ジムとしても MMA で戦うための態勢が整ってきているわけですね。

山口 もちろん千裕が MMA でも活躍できるのは、彼自身の体の強さもありますよ。

受け手の立ち位置。そんなところも、気にするとMMAはより楽しいです

――確かに鈴木選手はキックボクシングでもMMAでも、体がブレないしパンチに体重が乗る強さがあります。それは鈴木選手がもともと持っていたものなのか、あるいは鍛えてきたものなのか……。

「両方じゃないですかね。パンチ力については、もともと持っているものがあったと思うんです。ただ、自分は身体能力が高いかどうか、それは分かっていませんでした。特に足が速いわけでもないし、ジャンプ力が高いとかズバ抜けたものもなくて。だからこそ、巻き藁にストレートを何十本、何百本と打ち込むような練習を繰り返していました。最初から最後まで、ひたすらワンツーをサンドバッグに打ち込んだりとか。それこそ右の拳がボロボロになるまで……。大人になるにつれて、そういう練習が生きてきていると思います」

――大人になるにつれて……!? ずっと最近の練習かと思って聞いていましたが、その練習を子供の頃にやっていたのですか。

「はい(笑)。空手の道場でやっていました。当時は泣きながら練習していたんですよ。中学生の時、僕がプロになりたいと言ったら、道場の先生にケチョンケチョンにやられて……。相撲で投げ飛ばされて『立て! 泣くんじゃない、プロは甘くないぞ!!』と。そういう練習を3年ぐらいやっていました。そうやって、プロになりたいっていう僕に、本気で向き合ってくれた先生がいました。あとは鈴木洋平さんとのレスリング練習もそうでした。

その練習があったうえで、成長するにつれて外国人特有の体の強さがあったりとか(鈴木はペルーと日本のミックスルーツ)。僕は天才でも何でもないです。そうやって練習してきて、たまたま格闘技に向いている体の強さが重なってきただけで」

――次は今成選手と、どう戦いますか。

「強いし、やりにいくい相手ですよね。でも同じ人間だから、必ず弱点はあります。どちらが先に相手の弱点を見つけて、そこを突けるか。僕が試合の中でそれを見落とさず、突くことができれば僕が勝ちます。

面白いファイターだから楽しみです。こういう相手に勝つことができれば、僕の実力が一つひとつ証明されていく。強い相手に勝ってこそ得られるものがあります。僕は、そうやって得られるものが大好きで。それが格闘技をやっている醍醐味ですから」

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【RIZIN LANDMARK04】緊急出場、今成正和戦へ。鈴木千裕─01─「格闘技のために腹を括っているので」

【写真】昨日の会見を終えて、車で移動中にリモート取材に応じてくれた鈴木(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、鈴木千裕が今成正和と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今成と対戦予定であった摩嶋一整が負傷欠場となり、鈴木千裕が代役として出場することが、1日(火)の記者会見で発表された。このスクランブル発進を、鈴木はどう受け止めているのか。会見直後の鈴木が、今回の試合とMMA観について語ってくれた。


――今回はスクランブル発進となりました。試合のオファーが来たのは、いつ頃だったのでしょうか。

「2週間ぐらい前だったと思います。試合まで10日あるから、体をつくることはできるんじゃないか。山口会長とそういう話をしました。オファーを頂いた日に復帰していたので」

――復帰、というのは……。

「怪我から復帰して練習を再開した日ですね」

――えっ!? ずっと怪我で練習していなかったのですか。

「カーフ(ふくらはぎ)と手の怪我があって、練習はできていませんでした。練習を再開する時点では、大晦日の出場を目指していて」

――その状態でスクランブル発進のオファーが来て、受けたわけですか。

「はい。オファーが来た、やっちゃおうか、っていう感じでしたね。自分はファイターでいる以上、常に戦える状態でないといけないと思っています。今回の怪我っていうのも、骨が折れているわけではなかったので。ちゃんと普段から練習しているので、すぐに体も戻るっていう自信がありました」

――ふくらはぎと手の怪我というのは、前回の萩原京平戦(今年9月、RNCで一本勝ち)で負ったものだったのでしょうか。

「ここ2試合ですね。平本蓮戦(今年3月に判定勝ち)で手を負傷して、次の試合(萩原戦)でカーフを負傷しました。だからパンチは打てないし、走ることもできていなかったです。ごはんを食べて治療して――という毎日でした」

――練習の再開と直前オファーが同時となり、練習は体を動かす程度から始めるのでしょうか。それとも試合用の練習から始めたのですか。

「いきなり追い込みです(笑)。めっちゃシンドイですよ。スタミナも落ちていましたから。でも僕は、格闘技のために腹を括っているので。つらくても我慢できますし、1週間あれば感覚が戻ってくることは分かっていたので」

――試合まであと4日、現在は何パーセントまで戻ってきていますか。

「前回の試合よりは高いですよ。100パーセントとまではいかないですけど、マックスの少し手前ぐらいです。前回は拳を使うことができなかったんですけど、今は怪我もないし、練習できていて、気持ちも出来上がっていますから。今日と明日の練習で、100パーセントまで持っていきます」

――なるほど。しかしケガから復帰した時点で届いた試合直前のオファーで、今成選手というビッグネームの対戦です。そこでオファーを受けることに躊躇はなかったのでしょうか。

「全くないです。むしろ強い選手なので燃えました。弱い選手と対戦しても仕方ない。強い選手と試合ができるのは、素直に嬉しいし、ベテラン選手を超えてやろうと思っています」

――この今成戦から大晦日まで2カ月弱、試合間隔は短くなります。

「いや、今は大晦日のことは考えていないです。先のことは見ていないですね。目の前にいる今成選手に僕の100パーセントをぶつけて、そこからまた戦えるようであれば大晦日も出たいです。でも今はそこまで考えていません」

――分かりました。鈴木選手にインタビューさせていただくのが初めてなので、少しキャリアについてもお聞きします。鈴木選手は伝統派空手出身なのですよね。

「はい、松濤館流で3歳から中1ぐらいまでやっていました。そのあと地元のジムでキックボクシングをやって、MMAを始めました」

――空手とキックボクシングを経て、MMAを始めようと思ったキッカケは何だったのでしょうか。

「強いって何だろうか、と考えた時に……たとえばキックボクサーと殴り合って勝てないとしますよね。でも組んで倒して極めれば勝てる。反対に、寝技が強い人には打撃で勝つ。そういう格闘技の本質、一番強いのは何かって考えると、MMAに行き着いたんです」

――何かの試合を見たり、誰か選手に憧れて始めたということではないのですね。

「そうなんです。僕が自分で勝手に『強くなりたい!』と思って。今も誰かに憧れている、というのはないです。憧れといえば、前の道場の師匠や恩師ですね。本当にお世話になったので。だから、この選手みたいになりたいという気持ちはなくて。自分がそう思ってもらえる選手になりたい。そう考えて格闘技をやっています」

――そこからクロスポイント吉祥寺に入った経緯を教えてください。

「いろいろ調べて、体験入会で練習環境とかを見た時に、ここなら強くなれると思いました」

――ここで同行されている山口元気会長にもお聞きします。最初に鈴木選手を見た時は、どのような印象を持ちましたか。

山口 高校の時にアマチュアMMAで、めちゃくちゃガンガン行く試合をしていたんですよ。だから、どうやってキックボクシングに引っ張ろうかなと考えていました(笑)。パンクラスに出ている時、鈴木が計量オーバーしたじゃないですか。

――2018年にパンクラスのネオブラッドトーナメントで優勝したあと、次の試合で計量オーバーとなり、試合も流れました。

山口 それで鈴木がヘコんでいたので、これはチャンス! と思いました。アハハハ。それは冗談ですけど、一回キックボクシングをやって、キックのチャンピオンになってからMMAに戻ろうと話をしたんですよね。

計量オーバーについてネットで叩かれて、そのまま消えてしまいそうな雰囲気があったんです。でも消えるには惜しい人材でした。それだけ僕も期待していましたし。ただ、その時点でMMAを再開するのは難しい状態だったので、それで一回キックボクシングをやることにしました。

――鈴木選手は当時、キックボクサーとしての将来を考えながらキックボクシングの試合に出ていたのか。それともMMAファイターとしての将来を見据えてキックの試合に出ていたのか。どちらだったのでしょうか。

「その時はキックボクシングで成り上がろうと思っていました。実は、周囲から一度怒られたことがあるんです。MMAとキックボクシング、両方とも中途半端になっていて」

山口 そうそう、怒られたね(笑)。

「どちらも中途半端にやっていると、お前はダメになるよって。そう言ってもらえて、自分も決めたんです。キックボクシングのチャンピオンになるまでは、MMAの練習は一切しないと」

――結果、2021年7月にベテランの宮越慶二郎選手をKOして初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王座を獲得。同年9月からRIZINで再びMMAを戦うことになりました。しかし2022年1月にはキックボクシングの試合で強豪タップロン・ハーデスワークアウトにKO勝ちしていますよね。タップロンといえば、MMAをやりながらキックボクシングの試合でKOできるような相手ではないと思います。

「僕はプロデビューの頃から『将来は二刀流でやる!』と言っていたんですよ。キックボクシングのチャンピオンになって、MMAの練習を再開しました。でもそれでキックボクシングを辞めるのは違うと思って。チャンピオンになったから、その場所を捨てるというのは、おかしいですよね。そんなのは僕の性に合っていないというか。

やっぱりキックボクシングがあるから、今の僕があるんです。だからキックボクシングとMMAの両方で活躍していけば、自分の中で全てがまとまっていく。MMAファイターとして活躍して、MMAファンをキックボクシングの会場に連れて行く。逆にキックボクシングのファンにMMAを見てもらうこともできる。それが格闘技ファンを増やすキッカケになるんじゃないかと思っています」

<この項、続く>

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【RIZIN LANDMARK04】摩嶋欠場で鈴木千裕が今成と対戦。平本蓮は異例の負傷公言→弥益と70キロ契約戦

【写真】異例の負傷の公言。公傷ファイトから、一度は試合が中止に至ったことがあったと十分に想像できる (C)MMAPLANET

1日(火)、午後5時よりRIZIN FFが東京都中央区のエンジェル・シャンパン銀座店から6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」に関してリモート記者会見を行った。

榊原信之CEOの挨拶に続き、平本蓮と鈴木千裕がフレームイン。そして榊原代表より、今成正和と対戦予定だった摩嶋一整が左ヒジ内側側副靭帯損傷により欠場、鈴木が代役として66キロ戦で戦うことが明らかとなった。

さらにフェザー級=66キロで弥益ドミネーター聡志と戦うことが決まっていた平本は負傷をおして、70キロのキャッチウェイトで試合は実施されることが発表され、続いて貴賢神✖カルリ・ギブレインが120キロ戦から無差別級になることが伝えられた。


ここで急遽出場が決まった鈴木がマイクを握り、以下のように意気込みのほどを語った。

鈴木千裕
「今回急遽決まって用意してきたのですが、やっぱりファイターでいる以上は常に戦えるように自分自身用意しているので。よく言うじゃないですか、試合が急遽決まった人は『練習期間がぁ』とか『練習量が足りなかったぁ』と。僕、全くそういうことはなくて。むしろ凄く調子良くて。いつも以上に力が出せると思うので。今成選手をKOしてもっと上のステージに上がれると思うので、皆さん楽しみにしてください」

続いてマイクを手にした平本は「試合の対策練習している段階で足を骨折してしまって、病院に行ってドクターから『これはできないと思うよ』みたいな感じで言われて。実際に練習でも踏ん張ること、力を出すことが凄く難しくて。打撃もグラップリングも3週間ぐらい練習がままならなくて──トレーニングができない状態が続いて。ホント、心底ここ3週間ぐらい悩んだというか。どうしようかと、過去一の強敵でもあったんで。ホントに凄く自分のなかで色んな葛藤があって。本当に最初焦りました。実際、こんなんじゃ戦えないって弱気になる自分がいて。まず戦えることができるのか、色んな不安な部分があって。結構自分でもメンタル的に追い込まれていたんですけど、とある1人の男が僕の肩を押してくれて今回、腹を決めて出場を決めたんですけど」と話した。

ここから平本は朝倉未来が年末のBellatorとの対抗戦に出ない話を持ち出し、「ちょっと腑抜けた感じのことを言っていて。自分が時代を創るんだと思って、そん時に出場に固い決意を決めて。今回、喧嘩というか自分の実力を信じてやってやろうと思って。朝倉未来、ありがとうっ!!」と言葉を締めた──と思いきや、DISNOTEとなるモノを持ち出すと、ここから朝倉をディスり続けた。

途中で鈴木が「長い」と文句をいう場面もあるほど、実際に長いディスりだったが──この下りは彼にとってもお役目、むしろ前半のマイクの部分こそ格闘家・平本蓮の本音のように感じられた。

実際、平本の練習仲間からは「出ないと思う」、RIZIN関係者からは「治すと言っていると聞いています」という話がここ3週間ほど聞かれていた。いずれにせ、70キロという減量幅の少ない体重で、負傷箇所も「足」とぼかした(※本来は負傷していたことを試合前に公言する必要は一切ないが)時点で、平本は勝つつもりでいる。

そう肯定的に捉えたうえで、コメントにあった喧嘩の強さをMMAでの強さで上回る弥益を相手に如何にぶつけるのか。当日は平本蓮の心の強さが問われることとなる。

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【RIZIN LANDMARK04】泣いたドミネーター。平本蓮戦前の弥益「もっと脚光を浴びて欲しい人が身近に」

【写真】インタビューの序盤で、今の立ち位置について話す弥益は言葉に詰まり、涙をこぼした (C)MMAPLANET

11月6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、平本蓮と対戦する弥益ドミネーター聡志。

食品関係の企業で働くサラリーマン・ファイターの弥益は、月曜日から金曜日までオフィスワークをこなし、MMAファイターとして活動している。今回の取材も東中野にあるトイカツグラップリングにおける、日曜の午前8時から始まるトレーニング後に行われた。

繰り返すが日曜日の朝の8時から始まる練習だ。MMAを生きる糧としている選手は、果たしてこの時間から強度の高いトレーニングをすることはあるだろうか。


もちろん、月曜日から土曜日まで日に複数回のトレーニングをこなすファイターは、この時間は休息に当てるべきであり、体を動かす必要はない。対して、弥益はこの時間にしかできないからトイカツグラップリングに足を運ぶ。

弥益のウィークデーの練習は月・水が、NEO BOXING STYLEで新井誠のトレーナーからMMAに適応したボクシングを選手練で学び、一般会員として入会した同ジムで一般クラスにも出ている。

木曜日はトイカツグラップリング、金曜日は清水俊一率いるPOLAR GYM、仕事が休みとなる土曜は午前中にパラエストラ松戸で壁レスのスパーリング、日曜日の朝が再びトイカツグラップリングでのスパーだ。

トイカツグラップリングの日曜日の朝、土曜の朝に同ジムで汗を流すことが多い金原正徳が、前日はお子さんのサッカーに付き添って練習に参加できなかったため姿を現し、スパーリングをリードした。

壁レスから始まり、テイクダウンやスクランブル。そしてグラウンドワークとほぼほぼ弥益を圧倒する金原はカメラに向かって笑顔を浮かべ、スパー最中や一本を取った後もピースサインやガッツポーズを余裕の体で見せる。

約2年ぶりの金原のスパーでギタギタにやられた弥益だが、それでも『強くなっている』という言葉をかけられ、肩で息をしつつ満足家な表情を一瞬見せていた。

練習終了後、平本蓮戦に向けてインタビューが進むなか、弥益が言葉につまり、涙を流す場面があった……。

「自分の同世代、下の世代もそう。格闘技に生活の全てを賭けている選手たちがいる。日本にも僕より強い選手がたくさいます。そういう人たちにスポットが当てられず、自分に集まる。それが辛いです……。注目されるカードを組んでもらえることが、一番辛い。やっぱり俺じゃない。もっと脚光を浴びて欲しい人が身近にもいます……」

DREAMのファンだった弥益にとって、北米と比較してエンタメ要素を含んだイベントこそがJ-MMAだった。PRIDEを源流としたDREAMのDNAを継ぐRIZINという場で戦える喜びを語る。その一方で、朝倉未来戦以降の対戦相手に関して、下積みと表現できる地力をつける日々を経てきた彼は、今回の平本戦も含め葛藤を抱えている。

『なら平本蓮という相手に勝利することで、この先に目指すモノに向けて発言権を得られるのでは?』と誘い水を向けてみる。

「結局、試合によって変わる評価って会ったこともない人の評価なんです。自分が何をしていきたいのか……それは昔から自分の弱さを知っている人たち近づきたい。その人達に『強くなったな』と言って貰えることが一番嬉しいです」

それが弥益の返答だった。

※RIZINという場で注目を浴びることは喜びであり、間違いなく遣り甲斐になっている。と同時に尊敬してやまない先輩たちと自分の現在の立ち位置を冷静になって振り返り、その葛藤を言葉にした弥益ドミネーター聡志のインタビューは、10月28日発売のFight & Life#93に掲載されます。

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【RIZIN LANDMARK04】元谷友貴と対戦、“投神”倉本一真「僕はまだまだ伸び盛りで、成長し続けている」

【写真】 相手を軽視することは絶対にない。と同時に自分への信頼も揺るぐことはない(C)MMAPLANET

11月6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、倉本一真が元谷友貴と対戦する。

今年の2月にRIZIN TRIGGER02の加藤ケンジ戦で、ケージでのRIZINルールで頭抜けた強さを見せつけた投神が、4月のケージでの金太郎戦が流れ、5月はリング使用のRIZIN  LANDMARK03で魚井フルスイングに勝利した。それでも──ケージで倉本が見たいという意見は絶対だ。

今回TRIGGERではなくLANDMARKでテストケースとはいえケージが採用された。9月30日の会見後、LANDMARK初の金網大会に満を持して挑む倉本にインタビュー。UFCへ想い、キム・スーチョルの印象、そして今回の対戦について尋ねると、倉本は「本当の意味でオールラウンダー」と元谷の強さを認めたうえで「圧倒する」と言い切った。


──会見が終えたばかりですが、今の心境を教えてください。

「元谷(友貴)選手が相手になりそうだって、僕の方に連絡があったのは一昨日ぐらいでなんです。その時に今日、会見があるということで。『あぁ、決まったんや』と。もともとヒザの手術をして、試合間隔が空いていたのですが、10月か11月に試合がしたいとは言っていたんですけど、1カ月ぐらい前……いやもうちょっと最近ですね、11月大会はケージを使うと聞きました。

それを聞いて『11月でお願いします』と(笑)。そのタイミングで戦いたいということは伝えさせてもらっていて。対戦相手については、1人やりたい選手がいたので要望を出していましたが、その選手ではなくて元谷選手に決まったのが一昨日ですね。

一番の意中の選手ではなかったですけど、その選手との対戦は『今回はないな』と思っているなかでしたし、元谷選手の名前が挙がった時はもう『お願いします』という一言だけでした」

──ところでRIZINのケージ大会であるTRIGGERが行われなくなるかもしれないという話は、以前から伝わっていたかと思います。その時はどのような心境でしたか。

「TRIGGERが開かれなくなるけど、ケージを使った大会は行われるだろうという気持ちでした。せっかく作ったケージを無駄にすることはないやろうって(笑)」

──なるほど(笑)。では元谷選手の印象を聞かせてください。

「本当の意味でオールラウンダーですね。打撃がデキて、組み技や寝技を凌げるとか、組み技が強くて打撃が使えるというのではなくて、どこでも攻めることができて守ることもできる。一つの局面を5点満点としたら、全部が4点以上あると思います。スタミナも凄いし。全部あります」

──各要素が3点ぐらいで、それを回転させて勝つというのは今のトップレベルでは無理だと感じています。一つの要素が5点あり、他の要素も1点とかではなく3点ぐらい上がっているのが現状の世界のMMAなので。そのなかで元谷選手は全要素で4点以上あって回せると。

「ハイ。そういう選手です。力もありますしね。打撃、寝技、レスリング、スピード、パワー、スタミナの全てで4点以上です」

──もの凄く評価されているのですね。対して、倉本選手自身のレーダーチャートは?

「僕は……ハハハハハ。どうなんですか、レスリングが5点を飛び越えて8点とかあって、パワーは10点でしょうね(笑)」

──6つの要素で計30点のところ、その2つで18点になると(笑)。

「それに打撃も寝技ももちろんやっていますし、合計点では僕の方が上回る……と言いたいのですが、そういえないほど強い相手です」

──バンタム級GPで思い通りの結果を残せなかったなか、待望の相手ということですね。

「戦えて光栄です。元谷選手も瀧澤選手とやって負けましたけど、あんなのなんかの事故みたいなもんで。実際には凄く実力のある選手なので、その元谷選手と試合ができて倒せば自分の力を証明することになる。そういう分かりやすい選手で。(アラン“ヒロ”)ヤマニハにも勝っているし、岡田(遼)選手にも勝っている。僕が負けた2人に勝っているので、それは面白い相手です」

──ところで倉本選手はUFCで戦うことを目標にしてきましたが、その想いは今どうなっているのでしょうか。UFCは絶対とはいえないですが、やはり若い力を欲しています。

「若い選手と契約するという現実はありますよね。でも、西川大和選手は結果を残していますし。Road to UFCとかコンテンダーシリーズにも呼ばれないのは、僕の実績が足らないから。僕がちゃんとした結果を残したら、呼んでもらえると思っています。それは年齢だけじゃなくて、必要とされる実力があれば呼ばれるはずです。僕は無敗のまま、勝ち進むことができなかった。力を証明することができなかった僕が悪いんです。

まぁ年齢がいくと、メディカルチェックとか面倒なことは多くなるのでしょうが、そんなことは関係なく強い選手は選ばれている。だから僕は今、自分の実力を証明できていないから仕方ないです」

──来年はPFLでもバンタム級がレギュラーシーズン化されるとも言われています。そこへの興味は?

「もちろんあります。でも今はRIZINで戦っているので、ここでしっかりと一番という結果を残して、タイミングがあえば北米にチャレンジしたいです」

──今年から再びRIZINも海外の選手が招聘されるようになりました。バンタム級ではGP優勝の扇久保博正選手がキム・スーチョルに敗れました。国内での国際戦という部分でも、キム・スーチョルがターゲットになることはないですか。

「僕は負けているので偉そうなことは言えないですけど、トーナメントの覇者とワンマッチのチャンピオンは違います。それにキム・スーチョル選手が強いのは分かっていたし。正直、キム・スーチョル選手が勝つやろうなって思っていました。フィジカル面でも違いあるし、試合はずっとキム・スーチョル選手が優勢で。扇久保選手のパンチが入っても、あまり効いていなかったです。やっぱり強い。強いのが来たな、と。

だから、キム・スーチョルを倒さないといけないとは、当然のようになります。ONEでもRoad FCでもチャンピオンになっていますしね。今、キム・スーチョル選手を倒すのはデカい。実力の証明になります。

そうやってRIZINに海外から強い選手が出てくることはやる気が出ます。でも、僕には強くて戦っていない選手もいっぱい残っているので。キム・スーチョルが来たから、キム・スーチョルを目標にっていうことばかりでなくて、僕はバンタム級トーナメントの上位選手と戦いたいです。

扇久保選手は当然で、朝倉海選手ともやりたい。井上直樹選手もそう。瀧澤(謙太)選手もそうだけど……今回は元谷選手と戦う。凄く良い相手と試合ができます」

──その元谷選手とは、どのような試合をしたいですか。

「今回は圧倒したいです。圧倒……します。僕はまだまだ伸び盛りで、成長し続けています。だからMMAをやっていて楽しいですし、Me,Weで山﨑(剛代表)さんに自分のどこが良くてどこかダメなのか、ずっと見てもらっています。山﨑さんは全部、見てくれています。

練習仲間も皆、モチベーションが高い。(山北)渓人は同じレスリング出身でもグレコとフリーとスタイルも違うのですが、柔術的な動き、グラップリングが上手いです。凄く強くなっています。(藤田)大和……大和にはいつも打撃でアドバイスをしてもらっています。アイツ、本当に凄いです(笑)。Me,Weのメンバーは皆、努力家で。努力をすることが当たり前で、モチベーションの高い選手ばかりです。皆から常に刺激されています。あの場での練習を成果として、元谷選手をぶっちぎります」

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【RIZIN LANDMARK04】弥益ドミネーター聡志と対戦、平本蓮が武術空手を学ぶ理由。「素手の感覚」

【写真】 何が違うのか、明確だが瞬間を切り取っても分からない。試合で出るかでないか──だ(C)MMAPLANET

11月6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、平本蓮が弥益ドミネーター聡志と対戦する。

MMA戦績1勝2敗の元K-1ファイターのJ-MMA界における存在感は、頭抜けたモノがある。その存在感を弥益は9月30日の会見で「インフルエンサー」と称した。

SNSは「アンチを生むことで、話題になる」とその効用を語り、榊原信行CEOとのやり取り漫才と言う平本。自らを見せる術を知るルーキーは、その一方でファイター仲間からの期待度がMMAキャリアの少なさとリング上のパフォーマンスと不具合なほど高い。それは周囲が平本蓮の戦いへの探求心の強さを知っているからだ。


その平本が8月より、武術空手=剛毅會・岩﨑達也と稽古を行っている。練習仲間の長谷川賢を介して、平本は4月に松嶋こよみの剛毅會の稽古を見学、そして体験した。そこで岩﨑の指導する立ち位置、間合い、実際に向き合った者だけが感知できる「怖さ」を体感し、指導を受けたいと思うようになったという。

7月に試合があったことで、中途半端になりたくないという考えから定期的に指導を受けるようになったのは8月、まだ2カ月の稽古期間でも、平本は「確実に違うモノが見せられる」と言い切る。

週に一度、渋谷・道玄坂のFIGHTCLUB428で行われる練習に対して、岩﨑自身は「指導でなく、一緒に稽古し私も得られるものが非常に多い」と捉えている。

「でも、実際に練習をMMA選手が見ても『何をやっているんだ?』って分かってもらえないことが多いだろうし、バカにされることもあると思います。実際『そんな時間があったら、違う練習をしたら』とも言われました」と平本。

FIGHTCLUBで行われる稽古は、実に地味だ。組手になるとさすが、特に実弟の丈を相手にした時は打撃の勢いはさすがとしか言いようがなく、目を見張るものがある。とはいえ、それはキックボクシングを忘れないために必要なことであって、武術空手を採り入れるための地ならしのようなモノだ。

数センチの誤差、特に重視されるのは自ら攻撃したあとの姿勢と位置取り。MMAだからといって平本が組み技を駆使する必要はない。もちろんレスリングも柔術も練習は必要だ。ただし、試合で出さなくても構わない。

組み技の練習の成果は必要に応じて出てくるものであって、組み技ありきで試合に臨むと、平本の最大の強味である打撃が生かせず、相手の間になっている。

そんな思考の修正から両者の稽古は始まり、今は姿勢と距離に取り組んでいる。平本は「実はボクシンググローブからMMAグローブに変わった時から、素手を意識するようになっていました。だから空手に興味を持って。岩﨑先生の話を聞いて、全てが理解できているわけでもないし、型をやっても分からないことばかりです。でも、長い間『打撃はできるでしょ。自分でやって』という感じで、教えてもらえることがなかった。そんな僕が、ダメだしをしてもらえる感覚は本当に久しぶりです」と地味な動作を繰り返す。

対して岩﨑は「武術、空手に興味を持ってもらっても依存しちゃいけない。あくまでも平本蓮の打撃をMMAで使えるための修正であり、空手といっても空手なんてやる必要はない。平本蓮として戦えば良いんです」と、武術空手の位置づけが明確にできている。

次戦に向け、平本はMMAファイターとして、弥益がどれだけ格上かも理解してなお「今回はこれまで違って、煽って自分の気持ちを上げて戦うという精神でなく、ひたすら練習の成果が出せるか楽しみなんです」と言う。対して岩﨑は「畏れる者が勝つ試合になる。そういう意味で弥益選手は手強いです」と言い切った。

「内側」、「目に見えないもの」、「間」、「先」という言葉が普通に出てくる平本蓮。彼が武術空手の理をいかに学び、MMA──自らの打撃に生かそうとしているのか──。

※その詳細は10月28日発売のFight&Life#93に掲載される平本蓮×岩﨑達也対談で確認を。

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