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【DEEP106】伊藤裕樹戦へ、福田龍彌─01─「持っていないんだから、運に任せてはいけない」

【写真】福田は言葉を持っている。そういう選手です(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106で、元修斗世界フライ級王者の福田龍彌が伊藤裕樹と対戦する。

昨年7月に修斗のベルトを失った福田が、次の戦う舞台として選んだのはDEEPのケージだった。しかも初戦でDEEP王者の神龍誠と対戦、判定負けを喫したものの、現役チャンピオンに肉薄する実力を見せつけた。
そんな神龍戦から4カ月――DEEP2戦目となる伊藤戦を控えた福田が、神龍戦と現在の自分自身について語る。


――伊藤裕樹戦を1週間後に控えてのインタビューとなります(※取材は2月18日に行われた)。

「はい、よろしくお願いします!」

――まず次の試合の前に、前回の神龍誠選手との試合について振り返っていただきたいと思います。神龍戦の内容と結果については、どのように捉えていますか。

「負けちゃったかぁ、という感じです。ただ、自分のやりたいことはできていました」

――試合全体を通して見ると、神龍選手よりも福田選手のほうが、自身のやりたいことをやり通していたように思います。3R、あの右ストレートを受けるまでは……。

「そうですね。あのパンチをもらった以外は、練習どおりに動けていました。僕って、ずっと器用貧乏やったんですよ」

――器用貧乏とは、何でもできる一方で特に秀でたものがなかったということでしょうか。

「何でもやっているなかで、何を武器に戦えばいいのか分からなかったところがあったんです。でも神龍君との試合で、自分の武器が分かったというか。前回の試合は、内容も結果も含めて良い経験になりました」

――試合に向けて練習しているなかで、自分の武器に気づいたのでしょうか。あるいは、試合の中で気づいたものですか。

「試合中に分かった感じです。MMAって難しいじゃないですか、やることが多くて。でもそのなかで、『あぁコレコレ、なるほど』って感じるものがあったんです」

――どのような点に気づいたのか、具体的に教えてもらうのは……。

「それはできないっすね(笑)。でも神龍君との試合で気づいてから今まで、その部分で勝負できるように取り組んできました。おかげで今も日々、格闘技を楽しめているんですよ。もう次の試合が楽しみで仕方ないです」

――神龍戦を通じて分かったことというのは、福田選手が今まで持っていたものだったのですか? それとも新しく身につけたものでしょうか。

「新しいものではないです。今まで経験を積み重ねてきた結果なんじゃないでしょうか。僕も場数を踏んできましたからね」

――福田選手は2011年にプロデビュー、プロキャリアは10年を超えました。

「今までの試合と、神龍戦で気づいた部分が繋がったんですよ。キャリアを振り返った時、あぁこういうところで負けていたな、と思う部分があって。それが明確になりました」

――では3R、ダウンを喫した神龍選手の右ストレートについては、どのように考えていますか。

「パンチをもらった時は一瞬、意識が飛んでしまっていて。あのダウンがあったから負けた、それだけです。でも次に対戦することがあったら、もっと一方的な試合にできる。次の試合で同じパンチを食らうことはないです」

――なぜ、前回の試合ではあのパンチをもらってしまったのでしょうか。

「自分が絶好調な状態では避けられんパンチでした。タイミングもグチャグチャで、しかも見えないパンチで。イヤイヤの状態で出してきたけど、芯がある一発でしたね。今は、ああいう事故パンチをもらわんために、いろいろ考えながら練習しています。あんなパンチが飛んできても対処できるように」

――ジャッジ2人が神龍戦にフルマークをつけていました。

「アハハハ」

――福田選手が相手のテイクダウンをスプロールしながら、ボディブローを効かせ、神龍選手の動きを止める場面もありましたが……。

「分かります。まぁ……DEEPでは安谷屋戦も、そんな感じで負けたところもあったんで(2019年4月、安谷屋智弘に判定負け)。僕は今、戦績にはそんなにこだわっていないんです。いかに自分が、試合で良い動きができるかどうか。結果は気にしていなかった。それなのに、いざ負けると採点について考えている自分が情けないですね」

――……。

「結果については、やっぱり悔しいですよ。悔しいけど、あのパンチをもらったことで、今は純粋に格闘技を楽しめているので。神龍君と対戦させてくれたDEEPにも感謝しています。おかげで現役生活のモチベーションは高いです(笑)」

――なるほど。

「神龍戦については、彼が持っている、としか言いようがないですね。僕は持っていなかった。持っていないんだから、運に任せてはいけない。10回戦ったら、10回勝てるようにしていかないと」

――10回戦って10回勝てるようにする……、相当に困難です。

「KOや一本を取るまでの段取りを飛ばしてはいけないと思います。たとえば建物とか、基礎がしっかりしていないと、地震や災害に耐えられないじゃないですか。格闘技でも、練習や試合で手抜き工事はしないように……。次の伊藤君との試合は、もっと良い質の試合をお見せしますよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
2月26日(土)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送

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DEEP DEEP104 DEEP106 MMA MMAPLANET o ONE Ring Girl Special

【Monday Ring Girl】DEEP104

毎週月曜日にラウンドガールをご紹介する「MONDAY RING GIRL」。第396弾は2021年10月23日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで行われたDEEP104のリングガールです。

DEEPの次回大会=DEEP106 IMPACTは26日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されます。

(C)MMAPLANET

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【DEEP106】石塚雄馬戦へ、川名TENCHO雄生─02─「石塚選手に練習でボコボコにされたことが」

【写真】 もう何もいうことはありません。ただ食したい……それだけです(笑)(C)YUKI KAWANA

26日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106で、石塚雄馬と対戦する川名TENCHO雄生のインタビュー後編。

DEEP参戦に至った経緯を語ってくれた前編に続き、ここでは西川戦の敗北から考える自身のファイトスタイルとDEEPルール対策、そして対戦相手の石塚について訊いた。すると、ここでも意外な事実が判明した――

<川名雄生インタビューPart.01はコチラから>


――西川選手とのタイトルマッチについてですが、試合から5カ月が経った今、川名選手の中ではあの試合をどのように捉えていますか。

「試合中、下からのパンチは効かされているわけではなかったし、特に気にはしていなかったんです。評価に繋がるものではないと思っていたので。それよりはトップをキープしてパウンドを打っているほうが、ポイントも付くと考えていました。それが誤算だったんですね。結果的に、採点にも響いてしまいました」

――トップを奪ってからパスを狙おうとは考えなかったのでしょうか。

「5R制でしたから。西川選手は柔術をやっていて足も利くので、無理にパスを狙って自分がスタミナを消耗するよりは、下にいる相手が動き続けるようにしようと思ったんです。あえて相手のガードの中に入って、自分は省エネしながら相手のスタミナを削っていこうと」

――その作戦自体は、狙い通りに進んでいたのですか。

「勝負は4R以降だと思っていて、最終ラウンドにテイクダウンした瞬間、相手の力が弱くなっているのは感じました。スタミナが切れてきたのかな、と思っていたんですよ。ただ、最後のラウンドでストップされていましました」

――レフェリーストップという結果は、あの負傷の具合では仕方なかったかと思います。ただ、川名選手の中ではポイントの付き方のほうが気になるのですね。

「ジャッジのダメージの取り方が昔とは違うんだな、と思いました。以前の修斗なら、トップを取っていたほうにポイントが付いたんじゃないか、という肌感覚があります。でも試合後のジャッジペーパーを見て、相手に付いていたんだと知って……」

――修斗とDEEPでは裁定基準も異なる部分があります。その点についてはいかがですか。

「今まで修斗でやっていた戦術では、DEEPでは評価されないでしょうね。より攻撃的になっていかないといけない、そう思います」

――そのためには、新たなスタイルを模索していかないといけないのでしょうか。

「いえ、もともと自分の中にある攻撃的な面を出すことになります。修斗でもAB選手や鈴木慎吾選手との試合のような」

――なるほど。その2試合は壮絶な殴り合いの末にKO勝ちを収めていますね。

「あの2試合が一番分かりやすいと思うんですよね。そんな攻撃的な面をもっと前面に押し出していく。でも、あんな殴り合いばかりをやっていても仕方ないので、そのサジ加減をどうするのかを考えているところです。

もともと自分の持っている、いろんな要素を組み合わせて戦うのが僕のスタイルです。新しい要素も取り入れるというよりは、今まで自分が培ってきたもののなかから、どれとどれを組み合わせれば良い試合展開を作れるのか。それが自分のスタイルだと思っています。そのためには、もともと自分が持っている要素の精度を上げていく、という感じですね」

――ではDEEPのベルトを目指して最初に一歩、石塚雄馬戦について聞かせてください。現在のDEEPライト級の中で、石塚選手はベルトに対してどれくらいの位置にいると思いますか。

「石塚選手は、直近の試合だと3勝1敗ですよね。その1敗は鈴木琢仁選手が相手で、前回の試合ではタイトルマッチ経験者の大木良太選手に勝っています。ということは、石塚選手に勝てば、DEEPのタイトルマッチに大きく近づけるんじゃないかと思います。ポジション的に良い選手を当ててくれて嬉しいです」

――石塚選手にとっても、大きなチャンスですよね。

「そう思います。大木選手に勝ったことで、石塚選手もタイトルマッチに向けてもうワンクッション――そこで僕が当てられた、とも考えられますし」

――その石塚選手については、どのような印象を持っていますか。

「実は昔、ロデオスタイルさんで一緒に練習させていただいたことがあるんですよ。修斗でデビューした頃に、練習でボコボコにされたことがありまして(苦笑)」

――えっ! それは意外な事実です。

「石塚選手はレスリングが強いじゃないですか。テイクダウンされて、寝技でボコボコにされた記憶が残っています。だから苦手意識があるんですよ……。練習でやられると、その相手に苦手意識を持ってしまうところがあって。その点でいえば、小谷直之さんとか(笑)」

――小谷戦は判定勝ちしていますが、そのような意識があったのですね。

「今回も同じですし、石塚選手は戦績が6勝10敗と負け越していますけど、ずっと海外で戦っていたり、国内でも強い選手と対戦してきているじゃないですか。むしろ自分の中では、なぜこの戦績なんだろうかと思う相手なんです」

――確かに、石塚選手は2014年からブランクがあり、2020年に復帰してから3勝1敗という戦績ですからね。レコードだけでは測り切れないところはあるでしょう。

「本当に油断できない相手ですし。バックに着くのも上手いし、バックに着いてから四の字ロックでコントロールするのも上手いので、そこが怖いです。自分はバックに着かれることが多くて、相手がそこを狙ってくるのも分かっていますから」

――その石塚選手が相手となるDEEP初戦、どんな試合を見せたいですか。

「今まで自分は、相手を押しつぶしながら心を折るファイターだと言われていました。でもこれからは、心を折る前に相手の意識を断ちに行かないといけないと思っています。ここで良い形で勝って、DEEP王者にプレッシャーをかけたいですね」

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【DEEP106】DEEP初参戦=石塚雄馬戦へ、川名TENCHO雄生─01─「試合で勝ってお店を有名にしたい」

【写真】何を人生の軸に置くのかは、人それぞれ。根が真面目な選手だけに、自分のやるべきことを全うするために、とにかく勝利が必要な状況だ (C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106に、前修斗世界ライト級王者の川名TENCHO雄生が参戦し、石塚雄馬と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年9月、西川大和にTKO負けを喫し、川名はベルトを失った。そして発表されたDEEP出場――この展開に驚いた関係者やファンも多かったはずだ。なぜ川名はDEEP参戦を選択したのだろうか。そんな川名に、DEEP参戦の真実とその目標を訊いた。


――川名選手は格闘家とは別に、『北海しゃぶしゃぶ 湘南藤沢店』の店長という顔も持っています。コロナ禍はお店の売り上げに対して、どのような影響がありますか。

「厳しいですね。最初にまん防(まん延防止等重点措置)が施行された時よりは、お客さんの流れもあります。あとは格闘技界の皆さんが来てくれたり、地方から試合をしに来た選手が立ち寄ったりしてくれて、本当にありがたいです」

――なるほど。一方、選手としての話として川名選手がDEEPに参戦するというニュースには驚きました。

「そうですか、やっぱりそうですよね」

――西川選手に敗れて修斗のベルトを失ってからDEEP参戦に至るまで、どのような経緯があったのでしょうか。

「前回の試合で負けたあと、この先どうするかについてマネージャーと話をしました。そこで修斗で試合をしていった場合、どういう展開になるかと想像したところ、今後は再戦が多くなると思ったんですよ。もう修斗ライト級では、ほとんどの選手と試合をしていますから」

――川名選手がVTJ参戦を経て修斗公式戦に出場し始めたのが2013年、もう修斗ライト級の上位陣とはほとんど対戦し、しかも勝利を重ねています。

「ランキング上位で対戦したことがないのは、大尊伸光選手ぐらいだったと思います。これは個人的な問題でもあるんですけど、同じ選手と二度対戦したくないんですよね。1試合1試合、今まで対戦したことのない選手とやりたい。そういう気持ちもあります」

――結果、他のプロモーションで戦うことを選択したわけですね。

「はい。どこで戦うのが良いかと考えた時――僕は、最終的にはRIZINに出たいんですよ。そのためにはRIZINと繋がりが強いプロモーションが良い。そこでDEEPだと、RIZINのスケジュールを考慮しながら試合を組んでくれるようなので。あとは、DEEPに出ている選手との対戦も少なかったですし」

――DEEPを主戦場としている選手との対戦経験は、2020年9月の武田光司戦(武田の判定勝ち)のみでしょうか。

「あとはVTJで中村大介選手と対戦(2015年9月、TKO勝ち)したぐらいですね。その中村選手は今、フェザー級で戦っています。武田選手もチャンピオンですけど、すぐに再戦することはないと思います。そこで、DEEPライト級は対戦したことのない選手ばかりだから良いよね、という話になりました。あと実は、もともと佐伯(繁DEEP代表)社長は、よくウチのお店によく来てくださっていたんですよ」

――えっ、お店が関係しているのですか。

「僕と同じジム所属の古瀬美月がDEEP JEWELSに出ているじゃないですか。その古瀬についてお話をする際にお店を利用してくださっていたりとか。おかげで、もともと佐伯社長と面識があり、話が通りやすかったということもあります」

――では西川戦前あるいは直後に、他のプロモーションで戦うことを考えていたわけではなかったのですね。

「それは考えていなかったです。まず試合後は、顔のケガで大変だったので(苦笑)。鼻を骨折して、唇も割けていましたから。あと、西川選手のカーフキックやヴァレリーキック(※カカトで蹴るロー)が効いていて。試合の最中は気にならなかったんですけど、試合後は歩くのも大変になって……。それらのケガを治すのと同時に、今後どうするかという話をしたという流れですね」

――なるほど。

「あと、西川戦で勝っていたら、そのまま修斗で戦っていたと思います。修斗のベルトを防衛しながらRIZIN出場のチャンスをうかがっていく、という形で。西川戦で勝ち、次のVTJにも出場して適切な相手に勝てていれば、RIZIN出場をアピールしても良かったと思うんです」

――昨年11月のVTJ2021出場も視野に入れていたのですか。

「そうなんです。……やはりベルトを失ったというのが大きいですね。現役チャンピオンというのは、それだけ大きな肩書になりますから。今も修斗のベルトを持っていれば、今回イチから仕切り直して、DEEPのベルトを目指すこともなかったでしょうね」

――プロモーション間の繋がりでいえば、西川戦の時点で修斗からONEへ、という選択肢はなかったのでしょうか。

「なかったですね。確かにONEのファイトマネーは魅力的です。でも、やはり僕の中ではお店の存在が大きくて……。試合で勝ってお店を有名にしたい、それも戦う理由の一つなんですよ。じゃあONEと契約して、年間どれだけの試合が組まれるのか。しかもコロナ禍の中で。これまでONEと契約した日本人選手の状況を見て、その不安がありました」

――……。

「ONEと契約できても、海外で戦うとなれば隔離期間もあります。その隔離で時間を取られてしまうよりは……そんな理由もあって、RIZINに出たいと考えました。ファイトマネーも上がるし、日本国内でアピールもできるので」

<この項、続く>

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DEEP DEEP106 MMA MMAPLANET 中村大介 伊藤裕樹 神龍誠 福田龍彌 藤田大和

【DEEP106】神龍誠が陽性に。藤田大和とのフライ級王座統一戦が5月に延期。メインは小見川×中村に

【写真】試合が決まった格闘家が練習をしないわけにかない。ジムの指導者が指導をしないわけにはいかない(C) MMAPLANET

10日(木)、DEEPより26日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106 IMPACTのメインで予定されていたDEEPフライ級王座統一戦=正規チャンピオン神龍誠✖暫定チャンピオン藤田大和の一戦が、5月大会に延期されるという発表があった。

リリースによると神龍が新型コロナウィルスに感染し体調不良となり欠場、両者の一戦は5月の後楽園ホール大会で再度組まれるとのこと。統一戦の消滅により、今大会は小見道大の引退試合=中村大介戦がメイン、セミに伊藤裕樹と福田龍彌という注目のフライ級マッチが昇格した。

オープニングファイトを含め全7試合、コロナで欠場者が出るたびに書き記しているが、これはもう社会事象。今後も、検査を行う大会では直前になっても、このようなケースは日常のように起こるであろう。


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【DEEP106】中村大介─02─「凄い試合をしたいですね。小見川さんが引退する――最後の試合だからこそ」

【写真】コツコツと無骨に、そして楽しく。漢が惚れる格闘家──中村大介と、無骨に荒ぶりつつ心優しい──パイセンの対戦を思い切りファンも楽しんで欲しい (C)MMAPLANET

26日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106で、小見川道大と対戦する中村大介のインタビュー後編。

この試合をもって現役を退く小見川に対して、生涯現役を目指す中村は「もったいない」と言う。その理由を聞いてみると、答えはいたってシンプルだった。
「好きな選手だから――」そんな中村が語る、小見川道大との試合とは。

<中村大介インタビューPart.01はコチラから>


――なぜ小見川選手が引退するのか……引退については各々の理由があるでしょうし、何とも言えません。ただ一つ、小見川選手は自分が強いと思っている間に身を引きたかったのではないかと。

「そうですよね。そんななかで辞めるという決断をするというのは、凄いことだと思います。自分はまだ現役としてやり残したことがたくさんあって……。小見川さん、絶対に強いんですよ。今もバリバリだと思うので」

――小見川選手はMMAにおいて、2014年から試合間隔は空きながらも6連勝中です。

「えっ、バリバリじゃないですか(苦笑)。まだ細かく戦績までチェックしていませんでした……。それで辞めちゃうのは、もったいないですよ」

――対戦相手として考える前に、小見川選手に辞めてほしくなさそうですね(笑)。

「小見川さんのほうが年齢は5歳ぐらい上なんですけど(現在、小見川が46歳で中村は41歳)、同じ時代に戦っていたファイターで、好きな選手の一人なんです。今回は引退試合の相手として、小見川さんからのご指名だと聞いたんですけど、すごく嬉しくて」

――なるほど。

「でも今回は引退する選手ではなく、1人の強いファイターとして戦わないといけないですね」

――その小見川選手を相手に、スタートから一本かKOを狙い続ける中村選手のスタイルは変わるのでしょうか。

「最初に言ったとおり、3R戦うプランとかも、いろいろ考えています。巧みな技で捌いて勝つ、っていう展開もあると思いますよ。もともと秒殺勝利が理想っていうわけではないんですよね。どちらかといえば、シーソーゲームの末に極めて勝つことが好きで」

――中村選手のシーソーゲームといえば、印象深い試合があります。2004年10月の中尾受太郎戦です。中村選手が敗れた試合で申し訳ないのですが……。

「いえいえ、DEEPのウェルター級トーナメント決勝ですよね」

――記者席の正面にコーナーがあり、そのコーナー際で中尾選手が腕十字を仕掛けた時です。そこで両者が回転しながらコーナーを越えると、中村選手が腕十字を仕掛けている側に変わっていました。体勢が変わる瞬間がコーナーに隠れて見えなかったので、会場で取材していた時は衝撃的でした。

「あぁ~、ありましたね。あれは師匠の技なんです」

――師匠というのは、田村潔司さんですね。

「はい。腕十字へのカウンターで腕十字を取るというのは、田村さんから教わった技なんですよ。なかなか試合では極まらないけど、練習ではよくやっています。そう考えると、やっぱり自分も師匠から教わった技の流れがあるんでしょうね。今もそれをやり続けています。

師匠のもとを離れて10年以上経って、独立して自分のジムを持って8年……今でも、当時教わった技を磨き続けているんですよね。あの腕十字の入り方って、特別なものではないと思うんです。技だけじゃなく……また気持ちの話になってしまいますけど、念というか、殺気を磨き続けたくて」

――なるほど。試合の話に戻りますが、中村選手は長くライト級を主戦場としていましたが、当時からフェザー級で戦っていた小見川選手とは、MMAでの接点がなかったのでしょうか。

「MMAでは接点がないですね。一度だけグラップリングで試合をしているんですよ。クインテッドのトーナメントで」

――20218年4月に行われた、クインテットの団体戦トーナメント1回戦ですね。

「あの時は先鋒戦で小見川選手と当たって、時間切れ引き分けでした。あの時も気持ちが浮ついちゃったんです(苦笑)」

――意外と気持ちが浮つくことが多いですね(笑)。

「クインテットの旗揚げ戦で、その第1試合でした。しかも対戦相手が小見川さんですし。そこで自分が、クインテットとはこういうものだというのを見せようとして、空回りしました……。あの時は、僕が腕十字を仕掛けて、クラッチが切れたところでタイムアップになったんですよね。競技は違うけど、今回の試合はクインテットで対戦した時の続きという感じもあります」

――では、グラップリングで組んだ小見川選手の印象を教えてください。

「強いですよ、ブン投げられましたから。柔道なら完全に一本勝ちの投げで。加えてMMAではパンチも強いので、試合するのが本当に楽しみです」

――格闘技について話をしている笑顔を見ていると、本当に楽しみなのだろうなと思います。試合の前に浮つくことが多いのもそうですし。

「アハハハ、それは僕が未熟だからです(笑)。でも本当に、格闘技をやっているのは楽しいですよ。今は自分のジムを持っていますけど、自分が指導者だとは考えていなくて。会員さんと一緒に練習しているというか。それが楽しくて、自分は体がもつ限り続けたいです。小見川さん……、なぜ辞めちゃうでしょう?」

――そこがどうしても引っかかっているのですね(笑)。

「僕は引退する気がないので、そういう人間と引退する人間の試合になりますね。やっぱり気持ちの試合になるというか……いや、小見川さんも間違いなく格闘技が大好きですよね」

――間違いなく、大好きでしょう。

「僕も格闘技をやっていて楽しいし、大好きです。その気持ちが噛み合った、凄い試合をしたいですね。小見川さんが引退する――最後の試合だからこそ」

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DEEP DEEP106 MMA MMAPLANET プロレス 中村大介 小見川道大 牛久絢太郎

【DEEP106】小見川道大のラストマッチへ。中村大介─01─「小見川さん、なぜ引退するのでしょうか」

【写真】背景にある写真──田村潔司と、なぜ清原? (C)MMAPLANET

26日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106で、小見川道大の引退試合が行われる。その対戦相手には、元DEEPライト級王者の中村大介が選ばれた。

中村は今年41歳――もう大ベテランといえる存在となった。そんななか昨年2月に現役DEEPフェザー級の牛久絢太郎をノンタイトル戦でKOしたが、再戦となったタイトルマッチは判定で敗れ、再びベルトを腰に巻くことはできなかった。

牛久との再戦前には、MMAは生涯武道であり現役を貫く意志を見せていた中村に訊く敗戦、そして現役と引退について――


――まず小見川戦のお話の前に、昨年7月の牛久選手とのタイトルマッチについて聞かせてください。試合から半年が経った今、あの敗戦をどう捉えているのか。

「あの~……最後は動けなくなってしまったので、納得はしています。自分の中でも負けたかな、というのはあったので」

――動けなくなったというのは、体力的な面ですか。それとも精神的な面でしょうか。

「体力的な面です。僕は毎試合、1Rからガンガン一本やKOを狙いに行くんですよ。でも前回の試合は、最終的に相手のほうが体力もあって、コントロールもされていましたから。……確かに動けなくなったのは体力的な面ですが、最後は気持ちで負けたんですね」

――試合中にどこかで、そう感じたところがあったのでしょうか。

「3Rですかね。自分が判定で負ける時の悪いクセというか、悪いパターンなんですよ。全部使ってしまって、攻め疲れるというか。20年も格闘技をやっているのに、そのへんは変わっていないんです(苦笑)。体力的な面で落ちているのに、練習も試合もやり方を変えずにやっているから……。ただ、前回の試合を経て自分の中では、いろいろ変えてきています。次は3Rの試合なので、それが出せるかどうか楽しみです」

――先ほど「納得している」という言葉がありましたが、それは自分自身の試合内容ではなく判定に対しては納得しているということですか。

「そうです、判定についてですね。微妙な判定だったという意見も聞きますけど、自分の中では納得しています」

――確かに微妙な判定ではあったと思います。ラウンドマストで4-1とハッキリと数字には出ていました。

「だからこそ3Rを取りに行かないといけなかったんですよね、DEEPルールでは。ただ判定に関しては――僕は一本やKOを狙いに行くスタイルなんです。これは競技者としては良くないかもしれないけど、判定になると勝っても負けても嬉しくないところがあって」

――……。

「やっぱり一本勝ちかKO勝ちしたい。かといって一本負けやKO負けのほうが良いってわけじゃなくて、決着しないとスッキリしないんですよ。一本やKOを狙い続けて判定勝ちになるのは良いんです。でも判定で勝つためのゲームプランとかは、今まであまり考えたことがなくて……」

――なるほど。プロレスが好きで、かつ武道的な側面を追求している中村選手の意見として、とても分かります。一方、競技者として……という言葉がありましたが、競技者としてタイトルマッチでベルトを獲得できなかったことについては、どう考えていますか。

「そうですよね……。もちろんベルトは欲しかったです。だから試合前、これに勝てばチャンピオンなんだぁ……と気持ちが浮ついてしまったところがありまして(苦笑)」

――えっ、そうなのですか。

「その時点で気持ちが崩れてしまったというか。最初に牛久選手と対戦した時って、現役バリバリのチャンピオンに自分の全てをぶつけることが目標だったんですね。それは勝敗に関わらず。そして、自分の全てが出せれば勝てるとも思っていたので」

――結果、右ヒザのカウンターでKO勝ちしました。

「それでタイトルマッチとなった時、邪念みたいなものが出てきて……気持ちの問題なんですよね。僕は格闘技って気持ちが全てだと思っています。心技体って、心が最初にあるじゃないですか。まず心が一番大事で、技も体も、心がないと付いてこない。だからベテランって言われるようになっても、僕は未熟なんですよ(苦笑)」

――ただし、ベテランになった今は、敗戦を冷静に振り返ることができます。もし10年前、20年前であれば、どう思っていたのか……。

「若い時だったら、もっと落ち込んでいたでしょうね(笑)。今でも連敗したらヘコみますけど、それも勉強だったんだよなって、あとから考えられるようにはなっています。うん、今もずっと成長したいんですよ。どの試合もまだ成長過程であって。試合をしながら、できていることを確認して、できていないことを反省する。そういう気持ちのほうが大きいです」

――正直なところ他の選手であれば、ベルトを獲得できなかったことで引退の2文字が頭をよぎることもあるかと思います。

「それが無いんですよ(笑)。頑張っていれば、またチャンスは来るかなって。この間のタイトルマッチは、試合前に邪念が入ってしまった。相手のほうがベルトに懸ける想い、ベルトを守るっていう気持ちが強かったんだと思います。……ベルトを獲りたいと思ったら、逆にダメなのかなぁ(苦笑)」

――勝敗を気にしていなければ勝てる、ベルトを獲りたいと思ったら獲れないのだとすれば、難しいところですね。

「アハハハ、そうですね。これからもベルトは目指していきたいです。でも今はベルトが最終目標ではなく、自分の中の最強を目指していきたい。その過程で結果も出て、チャンピオンになるチャンスも出てくると思います」

--なるほど。現役と引退について、そのような考えを持つ中村選手が、小見川選手の引退試合の相手を務めるというのも不思議な縁です。

「そうですね(笑)。小見川さん、なぜ引退するんでしょうか。絶対に今でも強いのに……」

<この項、続く>

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【DEEP106】川名TENCHO雄生のDEEP初戦の相手は石塚雄馬に。青井じんもDEEPに転じる

【写真】ここで連勝すれば、キャリアを変えることができる石塚だ(C)MMAPLANET

23日(木)、来年2月22日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106 IMPACT。同大会でDEEP初参戦が決まっていた前修斗世界ライト級チャンピオン川名TENCHO雄生の対戦相手が石塚雄馬に決まったことが発表された。

石塚はキャリア6勝11敗ながら、10月大会では──大原樹里と暫定ライト級王座決定戦で対戦している大木良太を倒している。川名を相手に2戦連続ジャイアントキリング狙いだ。


今回のリリースでは青井人のDEEP初参戦、ZSTから10月にDEEPに転じ現在4連勝中の木下尚祐と戦うことも明らかとなっている。青井は2015年のプロデビューから1分を挟み、6連勝した時点(※2017年10月)に高橋遼伍が持っていた修斗環太平洋フェザー級王座に挑戦。トントン拍子にステップアップし、階級こそ違うが覇彌斗(※石井逸人)、田丸匠とともに修斗新世代の代表格として飛ぶ鳥を落とす勢いを見せていた。

しかし、高橋にプロ初黒星を喫すると、序盤は猛攻を見せるが疲れて逆転負けというパターンで2つ黒星を重ね、壁にぶつかる。

2020年2月に復活勝利を挙げた青井は昨年8月と今年の6月にRIZINで戦い、朴光哲に勝利したものの白川陸斗に敗れている。

RIZINのレギュラーとなる状態でない青井が、修斗でなくDEEPに戦場を移すのはIZINと行き来できる舞台として、DEEPの需要が選手間で上がっている証といえる。とはいえ、ここでサバイバルしないと次はない。それは青井だけでなく武田に当てはまる──DEEP出場の事実だ。

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【DEEP106】北海しゃぶしゃぶ店長&前修斗世界王者、川名雄生DEEP初参戦。フライ級生き残り合戦も開幕

【写真】この顔合わせは、抜群に期待感が高まる。そして福田にとって祝・2試合連続の後楽園ホール大会出場だ(C)MATSUNAO KOKUBO

14日(火)に12日のDEEP TOKYO IMPACT2021でケージに入り、DEEP参戦と「DEEPファンです」の合言葉で、店長を務める北海しゃぶしゃぶ湘南藤沢店で──食べ放題、北海しゃぶしゃぶ鍋セット注文時のみ──飲み放題キャンペーンを宣言した川名TENCHO雄生のDEEP106出場がリリースでも発表された。

来年2月26日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP106 IMPACTではDEEPフライ級王座統一戦=正規チャンピオン神龍誠✖暫定チャンピオン藤田大和、小見道大の引退試合=中村大介戦に続き、前修斗世界ライト級王者の初参戦が決まった。


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2009年10月のプロデビュー以来、ZSTで8試合を戦った川名はVJT参戦を機に戦場を修斗に移し環太平洋と世界ライト級王座を獲得。

この間、2018年にPFLに参戦も3連敗し、前述した修斗世界王座獲得後はRIZINでDEEPライト級王者の武田光司、矢地祐介、そして11月に西川大和にベルトを明け渡し崖っぷちの状態でDEEPに新天地を求めた。

川名の対戦相手はまだ発表されていないが、今回のリリースで伊藤裕樹✖福田龍彌のフライ級戦も明らかとなっている。伊藤は暫定王者の藤田と9月に対戦、福田は正規王者の神龍と10月に戦い──両者揃ってチャンピオンを食っていてもおかしくない接戦で星を落としている。

またRIZIN沖縄大会で共に勝利した越智晴雄と関原翔のフライ級マッチアップも実現する。2022年に噂されるRIZINフライ級GPへの布石か、DEEPフライ級戦線ではタフな生き残りを賭けた戦いの幕が斬って落とされようとしている。

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