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【Road to UFC2023Ep05】クリマコ戦を鶴屋怜が振り返る─01─「ツイスターは展開を創ることが目的」

【写真】戦った本人、そしてセコンドの父。両者の言葉で、試合を振り返ります。これがJ-MMAのチャレンジです(C)MMAPLANET

8月27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されたRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、マーク・クリマコから判定勝利を収めた鶴屋怜。
Text by Nakamura Takumi

左ヒザの怪我により組み技・寝技の練習がほぼゼロという状況での一戦となったが、結果的にはフルラウンド戦い抜いての勝利というKO、一本勝ち以上に大きな経験値を積む試合となった。この試合後のインタビューでは組み技、寝技の攻防を中心に鶴屋が何を考えて戦っていたかを訊いた。


組み技の練習再開したのは8月17日、この時点でも本当に様子見だった

──今回はRoad to UFCフライ級準決勝の振り返りインタビューとなります。

MMAPLANETの試合レポートに書かせてもらいましたが試合前に左ヒザを負傷し、ほとんど組み技・寝技の練習ができないまま試合したそうですね。

「事前のインタビューで『今回は打撃を多めにやった』と言ったのは、あれはヒザの怪我で打撃の練習しかできない状況だったんですよ。走ることもできないのでスタミナにも心配があって。もし試合中にヒザを痛めたらどうしようとか、負けることへの不安よりも自分が動けなくなる不安が大きかったです」

――実戦的な練習ができないことはもちろん減量の問題はなかったですか。

「試合間隔が短かったので、試合が終わっても体重を戻りすぎないようにしてたんです。そうやって体重をキープしていた状況で怪我をしたので、減量の幅が少なかったのは不幸中の幸いでした」

――今までにない不安があったなかでの試合だったと思います。

「でもいざケージに入ったら一切不安がなくなって、普段の試合よりも集中していましたね」

――もうここまで来たらやるしかないと。

「はい。多少試合中は無意識にヒザをかばう場面もありましたけど、気持ち的には吹っ切れていましたね」

――では試合の細かい部分についてもお聞きしたいと思います。

まず1Rに鶴屋選手がダブルレッグからテイクダウンを奪い、スタンドでシングルバックを取ってツイスターを狙っていきます。前回の試合でもツイスターを狙っていますが、得意技の一つですか。

「これはツイスターを狙っていたというよりも、この形(シングルバック)からテイクダウンしたり、色んな展開を創ることができるんですよ。

みんなスタンドでバックを取ると前に倒してテイクダウンするんですけど、僕はツイスターの形で後ろに倒すのも得意ですね。

ここも結果的にツイスターは極められなかったですけど、僕が上になったじゃないですか。僕的にはこれでもオッケーなんですよ」

――ツイスターを失敗したわけではないんですね。

「失敗じゃないです。ここから展開を創ることが目的なので。バックをとった時に腕の力を使いすぎると、後半のラウンドでしんどくなるじゃないですか。ツイスターは腕の力を使わなくても、しっかり足の形が出きていたら力を使わずに相手をコントロールできるんで、腕と足を使うバランスを考えながらやってます」

――ちなみにここでツイスターを極めるとしたら、どういう形だったら極まっていたのですか。

「まず僕の左足のフックが浅いですよね。相手の右ヒザより上で組めていればよかったんですが、そこで組めてなかったんで、ここはツイスターにいくよりも、トップを取りに行こうと頭を切り替えました」

――残り1分30秒、スクランブルからクリマコにややバックを許す形になり、鶴屋選手はクリマコの左足に投げを仕掛け、前転して足関節を狙いに行きます。

「事前の試合の映像を見て、クリマコが相手の右ワキを差すのが得意なのは分かってたんですよ。なので右ワキを差して来たら、小手を巻いて攻防しようと思いました。ここはこだわろうと。最初は相手の左足を払ってるんですけど、本当はここから奥の足=右足をとってシングルレッグのような形で倒したかったんです。でも相手もそれを警戒して右足をとらせなかったんですよね。それで無理して右足を取りにいかずに、左足にヒザ十字にいきました。ヒザ十字自体は結構極まっていて、技に入った時に『バキ!』って音がしたんですよ。このままいったら極まるかなと思ったんですけど、抜けちゃったので上をとりにいきました」

――1Rを終えたセコンドとはどんな会話をして、2Rに臨んだのですか。

「相手のディフェンスが固くて、1Rと同じように極めにいったらスタミナを使いそうだなと思って。細かいところなんですけど、こっちがバックをとっても絶対に腕をたすき掛けさせないように、僕の腕をワキの下に挟んだままにしたり、必ず僕の手首を掴んできたり。それをはがして組んで……を繰り返すと腕が張りそうだなと。それで試合前にも話していたんですけど、2Rは打撃の攻防を多くしようと思いました」

――2Rに打撃の時間が長くなったのは想定内だったのですね。

「はい。右アッパーからの左ストレート、左のオーバーフック、合わせの右フックは練習していたものが出ていたと思います」

――2Rの2分過ぎ、スタンドのシングルバックの状態からクリマコに正対され、テイクダウンを許しました。

「これはセコンドの位置からだと、僕が両ワキ差されているよう見えたらしいんですよ。でも実際僕は右ワキだけ差されていて、左はクリマコの右腕と右ヒザを抱えてクラッチしてたんです」

鶴屋浩 いつもだったら尻餅をつく前の段階で倒れないんですけど、あれで倒れてしまったのは怪我している左ヒザが痛かったからだと思います。テイクダウンされたあとを見ても左足が伸びちゃっているので、曲げられなかったんです。

――そうした事情もあったのですね。ただ初めて尻餅をつかされた場面でしたが、上手く後方にクリマコを返して立ち上がることができています。

「この状態になると相手を僕の背中をマットにつけさせようとするじゃないですか。だからそれに逆らわずに、相手が寝かせようとするタイミングに合わせて自分も転がって相手を後ろに返したという流れですね」

――相手の力は使わずに返せたということですか。

「はい。強引に返すというよりも相手が寝かせるタイミングと合わせて僕も一緒に転がった感じです」

<この項、続く>

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【Road to UFC2023Ep05】クリマコ戦前の鶴屋怜「本戦を見据えて、打撃のチャンスがあったら見せたい」

【写真】無敗の選手には、特有の勢いがある (C)TAKUMI NAKAMURA

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、鶴屋怜が米国のマーク・クリマコと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

準々決勝のロナル・シアハーン戦では、父・鶴屋浩の得意技だった首投げからのVクロスを決めて快勝した鶴屋。UFC本戦へ向けて落とせない試合が準決勝・決勝と続いていくが、すでにその目はUFC参戦やUFCファイターたちとの戦いを見据えている。


――Road to UFCフライ級準決勝が迫ってきました(※取材日は15日に行われた)。今の仕上がりはいかがですか。

「いつも通りにいい感じに仕上がっています!」

――準々決勝後のインタビューではロータス世田谷やTRIBE TOKYO MMAでも出稽古しているということでしたが、今回の試合に向けて新たに取り入れていることはありますか。

「今回はあまり寝技の練習はやらないで、パンチメインの練習をしているんですよ。UFCの本戦に出てから(打撃を強化する練習を)やるよりも、こういう時期にやっておいた方がいいかなと思って。本戦を見据えて、次の試合は打撃を見せるチャンスがあったら見せたいと思います」

――まだトーナメント中ではありますが、すでに本戦を意識して練習をしているようですね。

「もちろんこの試合も大切なんで、この試合に勝つことにも力を入れているんですけど、自分の目標はUFCなんで、そこを見据えてやっています」

――どこで打撃を教わっているのですか。

「岡田遼さんに週1回パーソナルトレーニングという形で指導を受けていて、MMAのための打撃を教わっています」

――具体的にはどんな部分が伸びていますか。

「自分の武器であるテイクダウンがある中での打撃なので、相手がそこを警戒しているなかでいかに打撃を当てられるか。武器のテイクダウンをより活かすためにどんな打撃を当てるのか。そこを考えてやっています」

――組み技ベースの選手が打撃を覚える過程で、打撃偏重になってファイトスタイルが崩れる選手もいます。そのバランスはどう考えていますか。

「自分のなかでは純粋な打撃だけを練習するのではなくて、MMAにアジャストした打撃を覚えようとしているので、そこまで大きく変わることはないと思います。今までやっていきたことに、より打撃の要素が加わったというイメージですね」

――鶴屋選手はあまり前傾にならず、比較的に身体を起こして構えますよね。あまりレスリング出身らしくない構えですが、あれはあえてそうしているのですか。

「相手にプレッシャーをかけたいというのもありますし、テイクダウンを切るのにも自信があるので、いわゆるレスラーっぽい構えをしなくてもいいのかなと思ってやっています」

――誰かに指示されたわけではないのですね。

「そうですね。自分が動きやすいように構えて、ああいう形になりました」

――打撃のエッセンスが加わったことで、MMAでのスパーリングでも攻め手が変わりましたか。

「攻めのパターンは増えましたね。打撃を意識させることで、今までよりもテイクダウンが取りやすくなりました」

――打撃以外の部分ではどこを伸ばしたいと思っていますか。

「言ったらキリがないんですけど、寝技も完璧なわけじゃないし、全体的にバランスよく自分を向上させたいです」

――ここまでの戦績は7戦7勝。すべてフィニッシュして勝っていて、試合で劣勢になる場面もあまりない。試合で反省することが少ないと思うので、自分の課題を見つけることは難しくないですか。

「よく反省点がないように思われがちなんですけど、自分のなかでは『ここダメだったな』と反省する場面もあるんですよ。例えば1Rに雑な動きをしてしまうことがあったり。UFCの本戦で試合するようになったら、その雑さを突かれてラウンドを落とすことが出てくると思うんです。そういう細かい反省点を鍛える…というか、試合を重ねて慣れていきたいです」

――やはり見ているところはUFC本戦を見据えた戦いですね。

「今のレベルの相手だから押し切ることができたけど、もし相手が柔術黒帯だったら極められていたかもしれないし、簡単にエスケープされていたかもしれない。自分のなかで感じている修正点をなくしていきたいです」

――では前回のロナル・シアハーン戦を振り返って、どのような修正点がありましたか。

「2Rは落ち着いて自分のやりたいことができたんですけど、1Rは攻めようとしすぎて飛ばしすぎたかなと思います。極めよう、極めようとすればするほど、逆に極められなかったりするので。もっと力を抜いて戦えればよかったかなと思います」

――MMAにおける脱力&出力のタイミングはまだ難しいですか。

「そうですね。前回のシアハーン選手は試合映像を見る限り、そこまで力はないと思ったんですけど、実際に組んだら結構力が強かったんですよ。どうしても試合にならないと分からないことってあるし、いざそういう場面が来たときに、まだびっくりしてしまうことはあるかもしれないです」

――準決勝で対戦するマーク・クリマコ選手にはどんな印象を持っていますか。

「全体的にバランスよくできるかなと思います。ただ極めが強いわけでもないので、いつも通りやれば1Rか2Rでフィニッシュできると思います」

――バランスがいい選手=警戒すべき特徴や武器がないという部分もあります。そういう相手の攻略法はどう考えていますか。

「この相手だから対策を立てるというのはなく、普通にテイクダウンして一本取れれば取りたいです。ただ戦績がキレイな選手なので、そこまで上手くいかないと思うんですよ。そうなった時に今練習している打撃の部分を見せられたらいいなと思います」

――決勝の相手=チーニョーシーユエ×チェ・スングクの勝者について意識はしていますか。

「僕としてはクリマコ選手が一番手強いと思っていたので、決勝はどちらが来ても問題ないかなと思います」

――あと2つ勝てば優勝、現実的にUFC参戦が見えてきました。今のこの状況をどう感じていますか。

「UFCという目標があって、デビューしてから父親と『どんなキャリアを作っていこうか?』という話をしてきたんですけど、今のところすべて上手くいっているかなと思います」

――今回初めて鶴屋選手を取材させてもらったのですが、21歳ながら非常に落ち着ているし、しっかり自分の考えを持っている選手だなと感じました。昔からそういう性格だったのですか。

「そうですね。僕は3歳からレスリングをやっていたんですけど、小学生の頃、試合後にお父さんに何か言われても『俺には俺のやり方があるんだよ!』って言い返していました(笑)。そうやって自分の芯を持っている方だと思います」

――勝手なイメージで恐縮ですが、親子で格闘技をやっていると、親からの影響が強かったり、あまり親に対して自己主張しない印象がありました。

「僕のお父さんは練習中に何かを言ってくるタイプじゃなかったし、技術的にどうこう言う感じでもないので、それも影響していると思います」

――先ほどのどのようなキャリアを作っていくかという話も自分発信だったのですか。

「そうですね。まずは自分のやりたいことを伝えて、それを軸に色々とサポートしてもらっています」

――プロとして結果を出して、戦うステージもステップアップすることで注目度も上がっていると思います。周りの期待やプレッシャーは感じていますか。

「プレッシャーに感じることはないんですけど、無敗の選手として変なところで躓けないなとは思います」

――例えば無敗というレコードにはこだわりがありますか。

「見ている人たちにとっても無敗って分かりやすいと思うんですよ。僕を応援してくれる人だったら『無敗の鶴屋怜ってどれだけ強いの?』と期待してくれるし、アンチだったら『鶴屋怜、そろそろ負けねえかな?』という目線で試合を見るかもしれない。形はどうあれ自分の試合をたくさんの人に見てもらいたいし、それがもっと格闘技が盛り上がるきっかけになってくれたら嬉しいです」

――プロとして、たくさんの人に試合を見られることが好きなのですね。

「はい。僕の中でそれは大きいですね。試合が決まってから一カ月、二カ月ずっと試合を楽しみにしてくれているファンの人たちがいるわけじゃないですか。そういう人たちの応援はやっぱり力になります。アンチの声は気にしません(笑)」

――ではその応援している人たちも含めて、どんな試合を見せたいですか。

「問題なく圧勝して勝って、決勝も勝って優勝します!」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

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【Pancrase335&336】計量終了 中村優作滑りまくり──パンクラス計量会場で見聞きした、よもやま話

【写真】名田が計量を無事パスした時には、約開始から2時間──午後1時58分になっていた (C)MMAPLANET

明日9日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase335&336の計量が8日(土)、新宿区の新宿サンエービル会議室で行われた。

昼夜2本立ての明日のイベントの計量は335大会が正午から、336大会は12時50分から始まったが、共に1度目の計量で体重をオーバーする選手が現れた。

それでも336大会で川北晏生と対戦する高城光弘と、335 大会でRyoと戦う名田英平は時間内の再計量でパス。しかし、前田浩平の相手ジョセフ・カマチョは「僕もグアムに行った時は減量が大変でした。落とせること信じています」という前田のエールも届かず、時間内にパスできずに契約体重マッチとなった。


■計量パス後、それぞれマイクで意気込みを語るというなかで段取りとして「直接、対戦相手にマイクを渡すのが嫌な場合は、こちらに変えてしてもらってそれを渡します」という説明がなされていたが、336大会のメインの田中路教がシンディレ・マネンゲラにしたように、殆どの選手が直接マイクを対戦相手に手渡していた。

■その田中のセコンドとして、計量会場を訪れた盟友・中村優作は「やっぱり南アフリカの人は蛍光灯に弱くて、部屋の中ではサングラスをしてるんですかね」とボケなのか、本気なのか分からない一言を吐く。

さらに「選手はマイクを自分から要求することはできません」という審判団の説明を受けて、計量終了後に「セコンドはマイクを要求して良いんですか」と質問し、またもスベる。それでも慈悲深い梅木良則氏より「退場してもらいます」と返答を貰っていた。

そんな男どアホウ中村は大阪市阿倍野区にある洪游會本部道場で、日本拳法家をMMAファイターに育てるべくチーム・ファウストを結成し、7月30日のDEEP大阪大会に角野晃平がプロ2戦目に挑むなど、団体の枠を超えた若い選手の育成に乗り出している。

■今やメディアの前にすっかりと姿を見せなくなった平田樹も、立川大会の計量と同様に兄・直樹の共に計量会場に。再び海外での練習が予定されているなか、現状はトライフォースでトレーニングをしているという。

■ライカと戦うプロレスラーのNAGIは、計量をマスク着用で無事終えた。

明日の試合では当然のように素顔で戦うことが、審判団より確認されている。

■パンクラス2戦目=大塚智貴戦を控えた松井斗輝は「この試合で勝って、次、タイトルに」と宣言。その松井は明らかに体が大きくなり、より組み技有りのMMAファイター・ボディとなっていた。「サポートを受けフィジカル・トレーニングを取り入れた効果」と鶴屋浩パラエストラ千葉ネット代表の弁。松井が狙うタイトルは鶴屋怜が保持しているが、パラ千葉ネットのベストストーリーは鶴屋がRoad to UFCで優勝してベルトを返上、そのベルトを松井が取る獲るというものだ。

■Pancrase335視聴方法(予定)
2023年7月9日(日)
午後12時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA プレミアム、U-NEXT

■Pancrase336視聴方法(予定)
2023年7月9日(日)
午後5時15分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA プレミアム、U-NEXT

■Pancrase336計量結果

<バンタム級/5分3R>
田中路教:61.55キロ
シンディレ・マネンゲラ:61.3キロ

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗:77.5キロ
草MAX:77.45キロ

<ストロー級/5分3R>
野田遼介:52.55キロ
植松洋貴:52.6キロ

<フェザー級/5分3R>
糸川義人:65.8キロ
平田直樹:66.15キロ

<フライ級/5分3R>
大塚智貴:56.7キロ
松井斗輝:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
高城光弘:61.7キロ→61.65キロ
川北晏生:61.1キロ

<女子フライ級/5分3R>
ライカ:57.1キロ
NAGI:55.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎:76.75キロ
伊藤丈皓:77.45キロ

■Pancrase335計量結果

<フェザー級/5分3R>
中田大貴:65.9キロ
高木凌:66.05キロ

<ストロー級/5分3R>
黒澤亮平:52.6キロ
小林了平:52.15キロ

<ウェルター級/5分3R>
近藤有己:72.5キロ
佐藤豪則:72.6キロ

<フェザー級/5分3R>
名田英平:67・25キロ→66.15キロ
Ryo:66.15キロ

<57.8キロ契約/5分3R>
前田浩平:57.05キロ
ジョセフ・カマチョ:58.05キロ→57.85キロ

<ライト級/5分3R>
余勇利:70.65キロ
貞永大輔:70.15キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.7キロ
MIYU:46.6キロ

<ライト級/5分3R>
水杉泰誠:70.7キロ
鈴木悠斗:70.45キロ

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【Road to UFC2023】準決勝へ 初戦完勝の鶴屋怜「クリマコは怖くない」&「反対側の方がレベルが低い」

【写真】余裕の笑み!!(C)MMAPLANET

5月27日にRoad to UFCフライ級準々決勝で、ロナル・シアハーンと対戦した鶴屋怜。父・鶴屋浩の得意技だった首投げからのVクロスを決めて快勝した。

韓国、中国勢と比較すると明らかに力が落ちるインドネシア人ファイターとのマッチアップを、そのフィニッシュでインパクトを残した鶴屋は、他の勝者3人の試合を見終えてトーナメント制覇にさらなる自信を深めていた。そして、アジア・レベルでなく世界を見据えた練習が始まっている。


――首投げ、Vクロス。アレは狙っていたのですか。

「全然狙っていないですよ(笑)」

──エェ、狙わずにアレがあの場で出るものですか?!

「狙ってはいないんですけど、練習で使っているので自然と出たッスね」

──初回、ツイスターを極め切れなかった。その結果、あの最高の一本勝ちにつながったかと。

「相手は組んでみて、粘り強いというか。これまでの相手より、耐えているなっていう感じでした。実際には、かなり極まっていたと思います。顔を見ても、タップ直前だっただろうし。ただ自分も力を使い過ぎるのは良くないので、途中から無理するよりもとりあえず動いで次の展開を創ろうと。それで2Rになったとしても、そこで極めれば良いかという風になりました」

──初めての国際戦。フィジカルの違いなどは、感じられましたか。

「一瞬のパワー、瞬間的なパワーはありました。抑えていても、バンっていう勢いでひっくり返そうとしてきたり。でも、組み力はそれほど強いとは思わなかったし、フィジカルで負けているとも思わなかったです」

──文句がつけようのない勝利です。同時に勝って当然と思っていました。

「そうですね」

──そういうなかで次は米国人のマーク・クリマコと対戦することになりました。他の出場選手と比較して当然ですが、よりウェルラウンダーというか北米的なMMAをしているように見受けられました。シアハーンのような瞬間的な力があるかもしれない相手が、MMAができる。その点はどのように考えていますか。

「確かにこのトーナメントのなかではMMAができて、強い相手だと思います。でも、準々決勝の試合を見ても負けるような相手じゃないし、フィニッシュできる相手です。しっかりとフィニッシュして勝ちたいです」

──もともとはクリマコに敗れたイ・ジョンヒョンを怜選手はマークしていましたが。

「Road FCの試合映像を見た時は結構動きが良いなと思ったのですが、クリマコとの試合は2人とも揃って動きは今一つでした。そんなに強さは感じなかったです」

──互いが力を相殺しあったということは考えられないでしょうか。

「う~ん、それにしてもイ・ジョンヒョンもテイクダウンディフェンスが全然できていなかったですし。上海でミットをやっているのを見たのですが、そんなに凄いとは思わなかったです。これまで、テイクダウンがない相手と戦ってきていた。そのなかで、あの打撃の打ち返しがあって印象が良く見えただけで。それほど武器はないかと。試合をしても勝てると思います。

そのイ・ジョンヒョンに対して、クリマコもああいう勝ち方をしただけなので。何か一発があるわけじゃないし、怖くはないです。自分としては一発のパンチがあるとかっていう選手の方が怖いので。戦いやすい相手だと思います」

──そうなると、反対側の山で勝ち残っているチーニョーシーユエ、チェ・スングクも一発があるとは思えないです。

「反対側の方が、レベルが低いです」

──インドのスミット・クマール、ヤバいのが出てきたという評判だったのですが……。

「お父さんもレスリングの世界大会のジャージを着ていたから、『あれはレスリングだと、勝てないぞ』と言っていたのですが……レスリングでなくグラップリングの大会に出ていたことが分かって(笑)」

──アハハハハ。取り越し苦労でしたね。

鶴屋浩 怜と大学のレスリング部で何度か練習している川原波輝選手が、なんか一緒に練習していた時があったみたいで。結構、やるって聞いていたんです。そうしたら、レスリングの世界大会のジャージを着ているから……ヤバいぞって(笑)。

「タイで会った時も、川原選手が『Road to UFC』に出るインド人で強い選手がいるって教えてくれて。ただ、レスリングは強かったですね」

──あの選手がMMAの経験を積んでいくと、強くなりそうですよね。と同時に怜選手の口ぶりからすると、優勝に向けて相当に自信を高めているように感じます。

「そうッスね。出場が決まった時には、Road to UFCにはどれだけ強い選手が出てくるのかドキドキしていたんですけど、準々決勝を見て……普通に優勝できる。気合を入れるために『3試合、全てで一本勝ちする』って言ってきたのですが、本当に全部一本勝ちできそうです」

──お父さんも同じ意見ですか。

鶴屋浩 相手をバカにしたりだとか、下に見てということではなく、真剣に向き合ったうえで、スタミナが切れるとか、怪我があるとか──何かが起こらない限り、今回のメンバーでは行けるかと思います」

──押忍。ファイトウィークの過ごし方など、しっかりと初めてのことだらけのなかで、得られるモノも多かったかと思います。

「そうですね。減量のせいか、向うの水のせいなのか調整をしている時には息が切れるのが早いと感じていたんです。でも、試合になると全然問題なかったです」

──これはもう言ってもしょうがないのですが、ここまでほぼ攻め続けてきて、凌ぎ合いの経験がないまま来ています。そして、Road to UFCもこの感触のままだと、一方的に攻めるだけでUFCに進むことになりますね。

「攻防ないのは、攻防にならなかったからで。攻防が必要な相手になると、自然と攻防になるはずです。やる必要がない相手には、すぐに勝てば良いし。練習と試合は違いますが、練習では攻防をしています。それが試合になると、極めちゃっているだけなので。攻防になるなら、攻防をして勝ちます。

3Rを戦う必要性があるのも分かります。その経験はいずれするだろうし。ただ、一本勝ちが必要だって言われていて、俺が一本勝ちすると判定勝ちも必要って言われて。おい一体、どっちなんだよって。どっちをやれば良いだよとは思います(笑)」

──皆、老婆心をもって怜選手のことを見守っているんですよ(笑)。負けて欲しくないのに、被弾する経験も必要なんじゃないか──とか思って。

鶴屋浩 MMAはあらゆることが起こりますからね。不安要素を挙げると、いくらでも出てきます。

──そのような中、ロータス世田谷で出稽古を始めたそうですね。狙いは何なのでしょうか。

「前から行きたいと思っていました。火曜日は元々パラエストラ柏もグラップリングの日なので、同じ日にグラップリングの練習を入れました。あとは木曜日にTRIBE TOKYO MMAに行かせてもらっています。どうしてもここだけでやっていると、皆の手の内が分かっているので、色々な選手と練習をしたいと思いました。

初めて組む人なんかは、終わってみると腕がパンパンに張っていたりして試合に近い感覚になれますし。それこそロータスに行くと、自分より強いグラップラーの人がいるんで。自分が極められるようになるのも練習ですが、極められないでいるのも練習になります。それを良く知らない人とやることで、さっきも言いましたが試合に近い感覚を味わっています」

──なるほどぉ。ロータスの練習では引き込んでくる選手もいるかと思います。

「ハイ。それこそ自分がテイクダウンを決めた時の状況と同じですし、そこからパスができるようになった方が良いので。グラップリングの練習ですが、MMAをイメージしながらやっています」

──足も狙われるかと。

「足に関しては、大丈夫ではないですが……パラエストラ柏に今成柔術の秋山(実=ゴリる)さんが来てくれていて。足関節でいえば、もう最初の頃は10本ぐらい取られていたので。秋山さんと練習を続けてきたことで、あまり取られなくなってきました。ただ、足関がヤバすぎて、こっちも全然取れないです」

鶴屋浩 秋山君は凄く優しい子で、壊すようなことはしないですけどね。

──今の時代、腕でも、足でも練習で壊すという感覚がもう異常かと。それとTRIBEではどのような目的意識を持って練習しているのですか。

「ドリルやシチュエーション、短い時間でそれこそ攻防をやっています」

──今日、何度目かの「なるほどッ」です。ともかくRoad to UFC、8月27日の準決勝から決勝へと、有言実行でお願いします。

「押忍。全部、一本勝ちします」

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【Colors】プロ4戦目で修斗世界王者SARAMIに挑戦、渡辺彩華─01─「MMAをやっていくための覚悟」

【写真】AACC内では浜崎朱加選手は「あやか」、渡辺彩華選手は「なべあや」と呼び分けられているそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催される女子修斗興行COLORSにて、渡辺彩華がSARAMIの持つ修斗世界女子スーパーアトム級王座に挑む
Text by Shojiro Kameike

2020年12月にパラエストラ柏からDEEP JEWELSでプロデビューした渡辺は、ブランクを経てAACCに移籍。2戦目は藤野恵実に判定負けを喫したものの、続く3戦目で元修斗王者の黒部三奈をKOして今回のベルト挑戦のチャンスを掴んだ。女子修斗の中でも1、2を争う大波乱を巻き起こした渡辺のキャリアは、いかにして形成されてきたのかを訊くと、まさかのライバル関係についても自ら触れ始めた。


――渡辺選手はアマチュア時代からプロデビューして現在に至るまで、打撃中心で戦っていますが、もともとは柔道出身と聞いて驚きました。

「実はそうなんです(笑)。柔道は小学1年生から大学4年まで、15年間やっていました」

――15年間! 柔道での実績を教えてください。

「大学時代、インカレに出たぐらいですね。地元の愛知県には大成中学校・高校という、日本一を続々と輩出するような柔道の強豪校があるんですよ。私は大成の選手にずっと勝てませんでした」

――これまで柔道出身のMMAファイターにお話を聞くと、強豪校の壁に阻まれて柔道を引退するケースもありました。渡辺選手の場合は、大学まで柔道を続けたのですね。

「中高時代は練習で大変な思いをしても、なかなか勝てませんでした。すごく悔しかったです。でも自分の中で柔道に対して一区切りつけるためには、全国大会に出たい。そうでないと、大変な思いをしたことが報われないと思いました。

私は小さい頃、心も体も弱くて柔道を始めたんですよ。柔道のおかげで心も体も強くなることができました。中高時代は勝てなかったけど、それでも大学に進んで柔道を続けて、インカレに出た時に『これで柔道を辞めることができる。頑張って良かった!』と思いました」

――しっかりと一つ目標を達成することができたわけですね。大学卒業後にすぐMMAを始めたのでしょうか。

「いえ、大学時代から公務員になるための勉強をしていて、愛知県内で公務員として就職しました。3カ月ぐらいで辞めちゃったんですけど……」

――3カ月で退職というのは早いですね。

「柔道を辞めて公務員になったものの、刺激が足りなさすぎてMMAを始めようと思いました(笑)。ずっと柔道をやっていて、毎日練習していましたから、戦うことが日常化していたんですよね。それが戦わなくなると、一気に刺激がなくなって」

――刺激を求めて、いわゆる「遊び」に走る人もいます。渡辺選手はそうではなく、再び戦う日々を求めたということですか。

「遊びたい、っていう感覚はなかったですね。お酒も得意じゃないですし。ウチはお父さんが格闘技の大ファンで、リビングのテレビにMMAの試合が映っていることが普通でした。だから自分がMMAに進むことになっても、恐怖とか違和感というものはなかったです」

――1997年生まれの渡辺選手にとって、子供の頃は山本KID徳郁さんや五味隆典選手が活躍していた頃だったと思います。しかし以降は国内の興行規模も縮小していくなかで、MMAを始めることに不安はなかったのでしょうか。

「確かに子供の頃と比べると、男子の試合はそうだったかもしれないです。でも女子に関しては盛り上がってきていましたよね。RIZINが始まってから浜崎朱加さん、RENAさん、浅倉カンナ選手が活躍していて。私が初めてRIZINの会場にお客さんとして足を運んだのが、大学3年の時でした。ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で浜崎さんや浅倉選手の試合を見た時、『すごくキラキラしている』って感じたんですよ。その頃から、趣味として見るのではなく、競技としてMMAをやってみたいと意識し始めました」

――そして、最初は浜崎選手側ではなく浅倉選手側へ……。

「いやいや(苦笑)。最初はパラエストラ柏とAACCの両方を見学する予定だったんです。先にパラエストラ柏を見学した時に、初めてMMAに触れたら楽しすぎて。もうMMAをやりたい気持ちが強くなりすぎて、AACCを見学せずにパラエストラ柏への入会を即決してしまいました。今考えると、ヤバいことをしてしまいましたよね」

――ヤバい、というのは?

「だって……、やっぱりライバルじゃないですか」

――アハハハ。パラエストラ柏の鶴屋浩代表とAACCの阿部裕幸代表も、そこでトラブルに発展するような間柄ではないでしょう。

「パラエストラ柏時代、プロ2戦目の前に負傷して、一度地元に戻ったんです。実家から病院に通院することになって、パラエストラ柏からも離れてしまいました。『もうMMAは無理かな……』と思っている時に、ずっと知り合いで連絡を取っていた大島沙緒里さんが『もう少しMMAを続けてみたら?』と言ってくださったんです。それで通院が終わってからAACCへお邪魔させていただいた時に、体を動かしたら『やっぱりメチャクチャ楽しい!』と感じて。阿部さんにも相談し、AACCに移籍することになりました。……ウフッ、AACCとパラエストラ柏の複雑な関係もありましたけど(笑)」

――ネタにしようとして、もう先に自分で笑ってしまっているじゃないですか(笑)。ちなみに浜崎選手と浅倉選手が対戦した時は、どちら側だったのでしょうか。

「2度目の対戦(2021年3月)ですよね。その時は地元で通院しているので、どちら側でもなかった――と思います(笑)」

――一方、地元を離れてMMAを始めた娘さんが負傷して地元へ帰ってきた。でもMMAを再開するということで、親御さんは反対しませんでしたか。

「お母さんからは最初にMMAをやるという時に反対されていましたし、やっぱり再開する時も反対されました。一緒に病院へ行った時、先生に『同じようなことが続くと……』と説明を受けて、お母さんからは『これからの人生のほうが長いのだから、MMAは辞めたほうが良い』って。私も迷惑をかけ続けてしまいましたからね。メチャメチャ時間をかけて、お母さんを説得しました。親と一緒に病院の先生とも相談しながら、私からも『MMAは今しかできないから続けたい』と説明して。その時、私自身の中でもMMAをやっていくための覚悟ができた気がします。お母さんも納得して、今はすごく応援してくれています」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
5月21日(日)
午後1時~ABEMA格闘チャンネル

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ABEMA KAREN MMA MMAPLANET NØRI o PANCRASE Pancrase333 YouTube ソルト 鶴屋怜 鶴屋浩

【Pancrase333】「何も知らないと思われているのは分かっていました」。KAREN、ソルトと再戦&防衛戦へ

【写真】北区から柏にウィークデーは毎日通っているというKAREN(C)MMAPLANET

30日(日)、立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase333で、KARENがストロー級QOPCでソルトの挑戦を受ける。

昨年のクリスマスのノンタイトル戦で、キャリア初黒星を献上したソルトとの再戦に向けKARENは生涯を通して技量を磨いていた練習環境を変え、パラエストラ柏への移籍を決めた。

「MMAのことを知らない。でも勝っている」という評価だったチャンピオンは、新たなキャリアの一歩を踏み出した。そんな防衛戦前の心境をKARENに尋ねた。


――先週2度ほどパラエストラ柏で他の選手を取材させてもらったのですが、その際にKAREAN選手がいるのに気づかなくて。レスリング・ヘッドギアをつけていて、分からなかったのもありました。つまり耳がわいてきたということですか。

「ハイ、そうです。片方だけわいてきて。がっちり寝技の練習をやり始めた感じです」

──12月の試合の時にパラエストラ千葉ネットワークの鶴屋浩代表から、KAREN選手が出稽古に来たという話を伺いました。あの時点で出稽古を行った意図は何だったのでしょうか。

「もともと鶴屋怜選手から、女子が少ないということで『練習に来ない?』って言ってもらって。出稽古自体、行ったことがなくて。出稽古をすることを考えたことがなかったです。でも出稽古に行く前の9月の試合がギリギリの勝利で、反省点も相当にありました。だから学びに行こうと思って出稽古をさせてもらいました」

──本音を言わしてもらうと、KAREN選手の試合に関してはMMAが分かってないという目で見ていました。

「ハイ。本当に知らな過ぎたので……」

──KAREN選手自身も、そういう風に自分のことを捉えていたのですか。「これが私たちのMMAの戦い方だ」という風に思っていたわけではなくて。

「MMAというよりかは、自分達がやっているインド王族武術(マハーラージャカルーリカ)をやっていればという考えがあって。実際に出稽古に行って、基礎中の基礎というか本当に技を知らないんだなっていうことが分かりました」

──これもぶっちゃけさせてもらうと、KAREN選手がセコンドについて出している指示を聞いて「何を言うとるんや」と思ったこともありました(笑)。

「フフフフフフ。私が何も知らないと思われているのは、分かっていました。でもバックボーンとして小さい頃からやっていたので、インド王族武術を信じてやっていました。兄弟がやっていたので生まれた時から、その環境にあって。実際にパンチとか打つようになったのが幼稚園の時だったので」

──以前のリングネームの頃から、華DATE選手も含めて凄く変わったリズムで戦う。そして、なぜか当たる。あのリズムはMMAではない。そこは不思議ながら、興味深い点でした。ただし、試合を重ねると相手も研究し、それだけでは勝てなくなるだろうと。でも、KAREN選手は6連勝しました。パラエストラ柏所属になった今、当時のKAREN選手はなぜ勝てていたと思いますか。

「う~ん、他の方にも『なんで、そんなに知らないのに勝てたの?』って言われたこともあるのですが……なぜでしょう(笑)。自分……う~ん、ガッチリ寝技まで試合をしたことがなかったのは関係していると思います。まだ打撃寄りの攻防ができていた試合展開だったので」

──フィジカル、力が強いという声を聞いたことがありますが。

「それは……そんなでもないと思います(笑)。柏で練習していると、自分よりフィジカルの強い人は、いくらでもいるので。フィジカルもそうだし、基礎がないので相手が何かをしかけてきても対応できない。それを柏で練習するようになって、凄く感じました。技の量、知識もないし、ほとんどスパーリングをやったことがなかったので、本当に知らな過ぎたっていう言葉で収まるかと思います」

──知らないから思い切りできた部分もあった?

「ハイ、そうですね。今、色んなことを学んでいて実際にもう、どういう風に反応しようかと頭がパンク状態です(笑)」

──鶴屋代表は「とにかく頑張ります。一生懸命にやっていますよ」と、何度も自分に話してくれました。

「そう言ってもらえることは嬉しいです。でもホント、練習して頑張るしかないので。トライしないと、何がダメかも全く分からないですし。鶴屋先生に指導してもらえることを本当に感謝しています。あの環境で練習できることが、凄く有難いです」

──正式にパラエストラ柏所属となりましたが、お兄さんやお姉さんとの練習も続けているのですか。

「プラヴァージュラとは練習時間が重なっているので、柏で練習しています」

──最初はNØRI選手も一緒だったと聞きましたが、KAREN選手だけが柏で練習を続けるという判断をしたのですね。

「去年の10月に姉も一緒に行って、そこで学んだことを生かして自分たちでやっていくと。私は柏で練習したいと思いました」

──『一緒にやらない?』とはならないモノですか。

「フフフフフ。分からないです(笑)。私も最初は週一の出稽古から、毎日行くようになって2カ月ほどなので」

──成長過程でどんどん吸収できるかと思います。一方で、試合はすぐにあります。これまでのスタイルと如何に折り合いをつけるのか。その辺りはどのように考えていますか。

「そうですね……良いトコ取りと言ってはアレですけど、元々のスタイルを完全に崩しちゃうと混乱してしまうので、もともとのスタイルにパラエストラ柏で教えてもらったことを取り入れていく。そのバランスがどうなるのか。ケージに押し込まれた時、12月の自分と今の自分は違うという姿を見せてもらえると思っています」

──それだけ強くなったと。

「強くなっているかどうかは、周りの人が判断してくれることで。どのように思われているのか分からないのですが、自分としては考え方も変わったし、日々成長できているという実感があります」

──では改めて、次の防衛戦はどのような試合をしたいと考えていますか。

「前回とは変わった姿を見せたいということもあります。前回は相手のペースに巻き込まれて負けたので、自分のペースで相手には何もさせないぐらい……叩きのめしたいと思っています」

■視聴方法(予定)
2023年4月30日(日)
午後2時00分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE、U-NEXT

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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 UFC 猿飛流 鶴屋怜 鶴屋浩

【Pancrase330】底が見えない強さ――鶴屋怜が猿飛流をRNCで下しフライ級KOPに。父にベルトを贈る

【写真】父・鶴屋浩氏の目にも、うっすらと涙が――(C)MMAPLANET

<フライ級KOPC/5分5R>
鶴屋怜(日本)
Def.2R1分23秒 by RNC
猿飛流(日本)

開始早々、鶴屋が飛び込んだ。シングルレッグで組むと、猿飛流がバックを見せながら立ち上がる。相手をケージに押し込んだ鶴屋は腕を差し上げてコントロールしながらグラウンドに持ち込んだ。すかさずバックを奪った鶴屋が、猿飛流の左足を取ってスロエフ・ストレッチへ。これが極まらないとみるや、猿飛流の左腕に狙いを変えて腕十字を狙った。猿飛流は腕を抜いて立ち上がり、鶴屋をケージに押し込む。

鶴屋は首投げを見せるが猿飛流は倒れない。強引に押し返した鶴屋はダブルレッグで組むも、スプロールされてしまう。それでも立ち上がった猿飛流を、四つで組んでケージに押し込む鶴屋。左の肩パンチで突き上げながら、左右に揺さぶるが、猿飛流が耐える。ボディロックから猿飛流の左足を抑える鶴屋に対し、猿飛流が左オーバーフックでディフェンス。さらに右ヒザを連続で突き上げて鶴屋の動きを止めた。

初回の採点はジャッジ1名が10-9で猿飛流、2名が鶴屋に10-9をつけた。

2R、サウスポーの鶴屋が左ハイを見せる。猿飛流が距離を詰めて来るとテイクダウンを奪った鶴屋は、ケージ際でパウンドを連打。左のパウンドが猿飛流の顔面を捉える。起き上がる猿飛流を抑えた鶴屋は、左足を差し入れてRNCへ。そのまま絞め上げてタップを奪った。

涙を浮かべながらベルトを巻く鶴屋。「まず挑戦を受けてくださった猿飛流選手、ありがとうございました。想定外のことが起きて、2Rに行っちゃって泣いてしまって、すみません。このベルトをお父さんに巻きたいので……」と、父・浩にベルトを渡す。続けて「UFCに挑戦したいので、これからも応援よろしくお願いします」と宣言した。


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ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 UFC   パンクラス 海外 猿飛流 神龍誠 藤田大 西川大和 鶴屋怜 鶴屋浩

【Pancrase330】12・25を読む ベルト&UFC行きを賭けて、鶴屋怜─02─父・浩「納得のいく契約を」

【写真】平常心が過ぎる──鶴屋怜。試合では一気にギアを上げる (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330。同大会のメインで猿飛流の持つフライ級王座に挑戦する鶴屋怜インタビュー後編。

話を訊く側が、ハラハラする神龍誠とのやりとりから、西川大和とサステインの間のトラブル、同門・藤田大について鶴屋に尋ねた。パンクラス2022年フィナーレ=横浜武道館大会Pancrase330――12・25を読む。第10弾は鶴屋怜インタビュー後編をお届けしたい。

<鶴屋怜インタビューPart.01はコチラから>


──でも神龍選手と話す関係なんですね、タメ口とはいえ。

「スーパー銭湯で会った時も喋りましたよ。海外で勝ったばっかりだったからか、なんか『俺、もう先に行っているから』という感じで言っていましたね(笑)。凄い、意識してなって。ライバル心があり過ぎるというか」

──……。

「でも俺はデビューして1年半少しだし、自分の状況に関して焦っていない。それなのに後輩にあんな風に言ってきて……意識してんな。そんなに俺にライバル心を持っているのかって思いました」

──いや怜選手もデビュー戦の直後に、神龍選手に対して対戦をアピールしていたじゃないですか。

「いえ、自分は別に何とも思っていないです。だから普通に会話したみたいな感じです。エへへへ」

──お友達ということではないのですね……。

「でも、この間もアマチュアの大会であって普通に『おぉ!』っていう風で」

──当人にしか分からない感覚なのでしょうね。ところでもう一点、西川大和選手が一度はUFCで戦うことが公表されましたが、サステインとの契約があるということで問題視され、結果的には相手も欠場でUFCでの試合がなくなりました。そのことについて、同世代としてどのように思いましたか。

「う~ん……。階級も違うし、あんまり気にしていなかったです。UFCに行けなかったのは……自分だったら、嫌ですね。UFCに出るために準備してきて、なんか大人の事情でなくなったりしたら。でも、また次の機会を狙ってUFCで戦えるように続けるしかない。自分ならそう思っているかと」

──色々と考えさせられる問題でした。

鶴屋浩 僕は普段から契約書にはしっかりと目を通していますが、今回の試合に関してはあのようなことがないように、しっかりとパンクラスさんとは意見を出し合って契約書を作成してもらいました。互いが納得のいく契約書を交わさせてもらっています。

──事実として西川選手が、発表されたUFCの試合に出られなかった。それが全てだと私などは受け取ってしまいます。そして、意見を出し合ってパンクラスと契約を交わしたということは、この先のUFCを考えてという段階になっていると捉えて構いませんね。

「ハイ。だからこそ、今回の試合を終えた時に6戦6勝全試合でフィニッシュ勝利というレコードにします。フィニッシュして勝ちます。自分がチャンピオンに相応しいという力を見せつけて、アピールしていきたいです。

UFCに関しては、そうですね……今回チャンピオンになってUFC本戦に出られるなら、出たいです。それが無理ならコンテンダーシリーズに出て、しっかりと勝って契約するのでも良いと考えています」

──押忍、初志貫徹。デビュー前と同じ言葉が聞けました。ところで、また怜選手自身の話でないのですが、一つ追加で質問良いでしょうか。

「あっ、ハイ、大丈夫です」

──昨年9月のGladiatorでパラエストラ千葉の藤田大選手がプロデビューし、10月のEXFIGHTでも一本勝ちしました。どちらの試合もケージサイドで見させてもらったのですが、独特の空気がある選手に感じました。藤田選手は怜選手と同世代ですよね。

「ハイ。あの子自体は小学校の時に柔道の団体戦で全国優勝をしているんですよ。それで寝技が強くなるためにウチのジムに来て、柔術の練習をしていました。自分とは……小学校の低学年の頃から、喧嘩みたいにバチバチにやっていてきました(笑)」

鶴屋浩 藤田は強いから、怜と当てて。ガンガンやってもらっていたんですよ。

「アッチの方が体重が10キロぐらい重くて。でも、本当にバッチバッチにやっていましたね。今も寝技の才能は凄いです。パワーがあって、ウェルター級で身長は低いですけど、寝技は本当に強いです」

鶴屋浩 高校までずっと柔術をやっていたんです。それを僕が「MMAをやれ」って引っ張って。最初は「嫌だ」って言っていました(笑)。それがMMAをやるようになって、まずはどんなもんかってことでグラジエイターとEXFIGHTに出しました。

──計量の時から、なんか眼力があって。太々しいというか。

「ちょっと変わっていて、いや大分変っています(笑)。千葉所属なんですけど、柏にも時々来ていますよ。僕とはもう、う全然体重が違ってしまいましたけど」

鶴屋浩 まだまだですけど、西川大和とやらせても面白い。ホント、藤田はこれから面白くなりますよ。

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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ABEMA DEEP MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 UFC   アミール・アルバジ ジエゴ・パイヴァ パンクラス 上田将竜 修斗 平良達郎 猿飛流 神龍誠 鶴屋怜 鶴屋浩

【Pancrase330】12・25を読む 猿飛流に挑戦。鶴屋怜─01─「スーパー銭湯で神龍選手と会いました」

【写真】どのような質問に対しても、自身への信頼感がブレることがない鶴屋怜 (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330。同大会のメインで猿飛流の持つフライ級王座に鶴屋怜が挑戦する。

デビューから1年10カ月で、鶴屋怜が日本の老舗タイトルに挑む。デビュー以来の連続フィニッシュ勝利は5を数え、誰もが能力と勢いを認めている。今後の飛躍への期待が高まる一方の鶴屋にチャンピオン猿飛流、平良達郎のUFCでのフィニッシュ勝利、そして神龍誠のCFFCの一本勝ちについて話を訊いた。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第2弾は鶴屋怜インタビュー前編をお届けしたい。


──調印式直前の怜選手ですが、今の心境を教えてください。

「そうですね。デビューしてから、こういう調印式っていうのも初めてなので試合とは別にワクワクしているというか楽しみです」

──こういう形で事前に調印式があるも日本の主要プロモーションではパンクラスだけですしね。

「ここが終わればもう試合だけですし、パンクラスのベルトというのは一番近くにある目標なので普通……いつも通り毎日2部練をやるという風にやることは変わっていないですが、気持ちはより気合が入ってきています。絶対にチャンピオンになるんだっていう感じで」

──DEEP時代の3連勝の間は「本当のところは、どうなんだろう?」という見方をされていたと思います。そこからパンクラスの2連勝で周囲の反応等に変化は感じられますか。

「今年はパンクラスのランカー2人を相手に戦ったので、それまでの時の『鶴屋怜、言うてどれぐらい』という感じではなくて。『あの選手に1Rで勝つって凄いね』という風に言ってもらえるようになり自信になっています。評価的には少し上がっているのかって感じています」

──9月の上田将竜戦は努力の人の粘り、強さとのぶつかりあいに焦点が当てられていました。その粘りに怜選手が自分のペースを失うこともあるかと。

「5Rを戦う経験やタフファイトの経験も必要だという気持ちはあるのですが、上田選手との試合から自分自身がケージの中で実際に戦うことに慣れたという気がしました。凄く落ち着いて戦うことができた結果が、あのパウンドアウトだと思っています」

──そしてチャンピオンの猿飛流選手もまた、努力の人です。お父さんから見て、上田戦の勝利と今回の猿飛流戦は過去の対戦とは違うという感覚なのでしょうか。

鶴屋浩 もちろん、そうです。内藤のび太のような粘りのある選手なので、そういうパターンになる可能性があるということは上田選手との試合、そして猿飛流選手との試合に関しても言っています。それを差し引いても、彼の今の調子を見ていると問題ないかとも思っています。

──上田選手と猿飛流選手はスプリットで猿飛流選手。その上田選手を初回でパウンドアウトした。なら猿飛流戦も違いはないという気持ちでいますか。

「これまでデビュー戦から全てフィニッシュして勝っているので、次の試合もフィニッシュして勝ちたい。いつもと変わらないです」

──ではMMAファイターとして、猿飛流選手の長所はどこだと思っていますか。

「技術的にいえば大学のレスリング部に行って、僕との戦いに備えているようですけど……別にどこも負けないです。ただ猿飛流選手は色々と努力していて、気持ちがスタミナ以上にある。その強さがあるので、舐めることなく一生懸命に勝ちに行きます」

──怜選手自身は、今回の試合に向けてどのような練習をしていますか。

「普通にこれまで通り、パラエストラ柏の昼練でプロとやって。夜も普通にプロとやって。この試合だからといって、何か特別なことをするわけでなく、今まで通りにしています。あっ、それとTRIBE TOKYO MMAさんで練習をさせてもらったことがあります。それもこの試合というわけではないですが、若松選手や和田選手とも組ませてもらいました」

──おぉ、それは興味深いですね。その一方で充実のパラエストラ千葉ネットのフライ級選手たちも秋の勝負で全員が想ったような結果を残すことはできなかったです。練習仲間が結果を残せない時に何か感じることはありますか。

「それは個人的な問題だと思っています。試合で強いタイプだったり、弱いタイプだったりもあって。自分は絶対に試合でヘマをしない、勝つっていう拘りがあります。そこは気持ちの問題だと思っています」

──「あそこで腕十字に入られるのか!」というのは、ありましたか。

「それは(内田)タケルのことですか」

──そうです。9月の修斗で関口佑冬選手に腕十字で一本負け。年齢的にも一番言及しやすいかと思って、突っ込ませていただきました。

「あぁ……(苦笑)。いつもタケルなら、普通に勝てると思います。相手がランキングの1位ということもあって、緊張してしまっていたのかとか色々と想うところはあります。ただし、そこも気持ちも問題なのかと。試合なので何が起こるかわからないから、ああいう負けもあるとは思います。でも自分は勝ちにこだわっているので、そういうヘマをしないように戦っています」

──では平良選手がしっかりとUFCで内容を伴った勝ち方をしていることに刺激を受けますか。

「自分的には……相手がUFCのランカーじゃなかったら、ああいう勝ち方ができるかなって思っています。それこそラスベガスでアミール・アルバジと練習した時も余裕でボコったし。そうッスね、自分がUFCで戦っていてもあの相手には、ああいう風にフィニッシュはできると思いました」

──続いて、答え辛い質問第一です(笑)。神龍誠選手のCFFCにおける素晴らしい勝利に関して、どのような感想を持っていますか。

「あぁ、そうですね。最終的にフィニッシュの仕方として、良いフィニッシュでした。けど、でもあの相手のテイクダウンを切れないようなら、自分のテイクダウンも切れないと思います。最終的には良い勝ち方だけど、全体的に見るとそこまでじゃない」

──……。刺激を受けるかという問いに対し、怜選手は対戦モードになるのですね(苦笑)。しかも平良選手の場合は、自分が相手と戦ったらという目線で。神龍選手に対しては、彼と戦ったらという目線になっています……(笑)。

「ハイ。自分的にはもっと早く仕留めることができたと思います」

──いやぁ対戦相手のジエゴ・パイヴァは組みが相当にできる選手だと思いますが……。

「う~ん、そこまでじゃないと思います。実はこの間、神龍選手とスーパー銭湯に行ったらたまたま会いました(笑)」

──うわっ……それを聞いただけで緊張してしまいますね。

「キッズレスリングはジムが一緒で、中学の柔道部でも1年上の先輩だったし。ずっと知っているので、タメ口で話しています。それと神龍選手のセコンドとは凄く仲が良くて、昨日も電話で話しました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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CJ・ヴェルガラ MMA MMAPLANET o UFC アレックス・ヴォルカノフスキー カムザット・チマエフ トップノイ・キウラム ピョートル・ヤン ボクシング ローマ・ルックンブンミー 山口怜臣 平良達郎 松根良太 海外 鶴屋浩

【UFN212】パラ千葉系のフライ級ファイター達─05 ─平良達郎「千葉では躊躇してしまいます」

【写真】結果、9月のパラ千葉のフライ級ファイターたちの戦績は2勝2敗だった。簡単ではない。その困難な道の頂点に通じる道がUFC──平良の進む道だ (C)MMAPLANET

鶴屋浩門下のフライ級の精鋭集中インタビュー、最後の1人は──鶴屋浩の一番弟子=松根良太の教え子で、鶴屋の孫弟子にあたる平良達郎の登場だ。

10月15日(土・現地時間)のUFN212:UFN ESPN+70でCJ・ヴェルガラとオクタゴン2戦目が決まっている平良は8月最後の火曜日から1週間、パラエストラ千葉ネットワークに練習に訪れていた。

今回の試合が決まる以前にタイはプーケットのタイガームエタイで6週間に渡る出稽古を行った平良に、そのタイでの練習、千葉での練習、そしてヴェルガラ戦について尋ねた。


──昨日、千葉にやってきて今日からパラエストラCNWで練習ということですが、右目の上が腫れていないですか。

「これは沖縄の練習で、ちょっとやってしまって(苦笑)。でも大したことないですし、練習でも問題ありません」

──10月15日大会でCJ・ヴェルガラと対戦しますが、UFCで2戦目に向け改めて今の気持ちを教えてください。

「フィニッシュして倒したいという気持ちはあります。1試合目の強い相手です。攻撃を受けることを臆さずに入ってきます。UFCの2試合もそういう感じで圧を掛けると、後半は相手が疲れていました。ファイトが好きな感じかなと」

──背が低いですよね。

「見た感じではそうなんです。でも、プロフィールでは167センチになっていて。ちょっとずんぐりして、筋肉が詰まっているような感じに見えるんですけどね。タフな相手になんで、厳しい試合にはなると思っているのですが、だからこそフィニッシュしたいですね」

──その対戦が決まる前にプーケットに行かれていましたが、目的は?

「行ってみたかったんです」

──行ってみたかった(笑)。

「ハイ。タイガームエタイに行ってみたくて」

──あぁ、そういうことですか。プーケットに行ってみたいと思っていたのかと勘違いしていました(笑)。

「アハハハ。行ってみたかったのは、タイガームエタイです」

──山口怜臣選手のSNSにあった写真もタイガームエタイだったのですね。AKAタイランドかと思っていました。

「山口さんは、僕が行った時にはタイガームエタイを主に色々なところで練習していました」

──そうだったのですね。では、そもそもタイガームエタイで練習したいと思ったのは?

「ラスベガスに岡田さんといた時にタイガームエタイにピョートル・ヤンとカムザット・チマエフ、アレックス・ヴォルカノフスキーがいる写真を見たんです。『タイガームエタイ。スゲェ、色んな選手が集まっている』と思って、その時から行ってみたいという気持ちを持っていました。

米国での練習は経験したので、次は近いタイでやってみたいと思って試合が終わったタイミングで行くことにしました」

──ジョージ・ヒックマンがタイガームエタイを離れ、バンタォ・ムエタイMMAを立ち上げたことでヴォルカノフスキーやローマ・ルックンブンミー、トップノイ・キウラムらも移籍したと聞いています。でも、良い練習はできましたか。

「ハイ、実際に良い練習はできました。ムエタイ、レスリング、ボクシングと色々なクラスがあって、自由に好きな練習ができます。それにクラスに出ると必ず技術を教わることができるので、そこは面白かったです。

ムエタイはムエタイ・クラスで、ムエタイの選手もMMAの選手も出るような感じで。ムエタイのトレーナーは基本タイ人でした」

──練習期間はどれぐらいだったのですか。

「6週間です」

──そんなに長期だったのですね。タイは誘惑も多いかと思いますが。

「アハハハハ。練習をしに行っているので。色々と危ない話も行く前に聞かされていたし、そこは全く大丈夫でした」

──楽しんで病気を貰った人、雨水をためている水をコーチに勧められて断ることができずに命を落としかけた選手も過去にいました。

「水には僕も気を付けていたつもりでしたけど、体調は崩しました。2度くらい高熱が出て、吐き気もしてしんどかったです。1人だったので、体調が悪い時は怖かったですね。ずっと夢でうなされていました」

──海外で体調を崩すのは、怖いです。ホントに。

「ハイ。それほどひどくないのも合わせると、5、6回体調を崩しています。なんか、体弱いッスかね(苦笑)」

──やはり練習をして、疲れると免疫が落ちるのでしょうか。

「でもプーケットのご飯は凄く美味しかったです。あれで体調さえ、悪くならなければ……」

──飯が美味しくなくても、元気な方が良いですね。それでも試合が決まる前に、技術的に積み上げることはできましたか。

「ハイ。そのために行きました。試合が決まっていなくても、モチベーションが凄く高くて。練習は相当にやり込むことができました」

──そして試合が決まると、沖縄での調整から試合の6週間ほど前のタイミングで千葉にやってきました。

「今回は1週間の滞在ですけど、ここだと柔道、レスリング、ボクシングという色々なバックボーンのある選手たちと触れ合うことができることや、トップ選手と触れ合うことができます。スパーリングでもスクランブルが自然と多くなって……やっぱり、強い相手が多いので沖縄での練習と比較すると簡単にエスケープできないですし、何といっても極めに行き辛いです。沖縄では何回もトライできるので、極め力がついたと思いますが、千葉では躊躇してしまいます。『極まらないと下になっちゃうなぁ』とか。そういうところでも判断力を養う練習が千葉ではできます」

<この項、続く>

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