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【ONE Fists of Fury02】新パワーハウス=中国のタン・カイ戦へ。高橋遼伍「コイツ、ヤバいなって」

【写真】ユン・チャンミンに続き、アジアの新鋭を連破できるか(C)ONE

5日(金・現地時間)に中継されるONE117 02 「Fists of Furry02」で、高橋遼伍✖タン・カイが放送される。

MMAワールドのニューパワーハウス=中国の新鋭に対して、高橋はZoomインタビューで「ホントに強い」と素直に話した。それでも勝つしかない──そのための鍵はファイターのメンタルと、ダブルレッグであり、カーフキックではなかった。


──タン・カイ戦が明日に控えている高橋選手です。今の調子はいかがですか。

「いつも通りです。計量もハイドレーションもパスして、食事をし終わったばかりです。計量が2日間でなく前日だけになったので、めっちゃくちゃ楽ですね。外に走りに行ったりとか、そういうことができないので2日ある時はかなり体重には気を付けていたのですが、1日になって楽になりました」

──水抜き禁止、北米ユニファイドより1階級上のクラスだと、どのような食生活になるのでしょうか。

「昨日は朝ごはんだけ食べて、それからはバナナとか果物、そしてずっと水を飲んでいます」

──では逆に水抜きがあるときは、どのような食生活に?

「試合の3日ぐらい前から塩抜きだけして、残り4、5キロにして最後に水抜きをしていました」

──水とフルーツでエネルギーがしっかりと補給できるのですか。

「その意見は分からんでもないです(笑)。水ばかり飲んでいると、スカスカな感じはするんです。栄養はないですからね。それでも自分はギリギリまで食べることができる方なのですが、体がスースーして軽かったですね」

──水抜き減量の時の選手のように声がかすれたり、倒れそうになっているということはないのですが、だからといって試合に向けて十分なのかも疑問を持つようになりました。

「塩分が抜け過ぎるのって、きっと良くないんだと思います。結局は体重を落として、そのために塩抜きをしていますしね。でも、この計量方法の方が自分は楽ですけどね。さっきも言ったようにギリまで食べることができているんで。普段の体重を抑えるのが難しい人もいるでしょうし。

それに水抜きした選手が10キロとか戻してくると、僕からするとめちゃくちゃ大きくなりますからね。だからってバンタム級まで落とせないし、その間の63キロとかあって欲しいです」

──ここまで技術的に進化したMMAが、階級だけは20年近く同じで5キロ、6キロ、7キロ刻みなどは見直す時期ができているのかもしれないですね。

「スーパーバンタム級とか作ってくれたら、ホンマに戦いやすいですよ」

──計量ミスをなくすのも、階級を小刻みにすれば良いとも思うのですが、チャンピオンが層は薄くなってしまうということでしょうかね。

「でも国内とかスーパー〇〇級とか、できるのはホント良いことだと思います」

──という試合前日には相応しくない内容になってしまいましたが(笑)、改めてタン・カイの印象をお願いします。

「無理をしない選手ですね。手堅く、安全に戦えるかしこい選手だと思います」

──ケアヌ・スッパにあの勝ち方をしたときは、どのように思いましたか。

「あの試合、他の日本人選手はそうでもなかったかもしれないですけど、僕はめっちゃ注目していたんです。タン・カイは試合をすることになるだろうとヤマを張っていた1人なんで。で、自分がほぼやられていたスッパをあれだけボコボコにしたので『コイツ、ヤバいな』って。

でも、あの強さはおかしいって。こんなボコボコにデキるわけないやろって思い、スッパのSNSをチェックしたんです。そうしたら『試合中に足を怪我して、ほとんど動けなかった。ごめんね』とか書いてったので、ホッとしました(笑)。それでも、あの試合の印象が凄く強いので、タン・カイにはめっちゃ強いイメージを持っています」

──その相手とのマッチアップでオファーが来た時は?

「嫌でしたよ、正直。『来たかぁ』って。でも相手を選んでいてもしょうがないし。ダスティン・ポイエーなんて、過去8試合の相手がアンソニー・ペティス、エディ・アルバレスと2試合、ジャスティン・ゲイジー、マックス・ホロウェイ、ガビブ・ヌルマゴメドフ、ダン・フッカー、ほんでコナー・マクレガーですよ。

ずっと強いヤツとやって、負けたのはヌルマゴだけで。僕がポイエーみたいになれるかって言ったら、技術的に無理なんです。でも、相手を選ばない心意気、メンタル面は学ぶべきやと思っていて。自分がファイターとして第1線で戦っている間は、相手は絶対に選んだらアカンなって。

自分の強さに自信があったら、対戦相手なんて選ばない。ここのメンタルは学べる。それがファイターのメンタルやと思っています」

──そのメンタルをもって、タン・カイを相手にどのような戦いをしたいと思っていますか。

「いつも通り打撃で戦うことになると思うんですけど……戦術は特にないです。ローキック、右のパンチをしっかり当てると勝てるやろうって思っています。今回も、そんな感じです」

──カーフの流行で、対策は進んでいると思います。

「カーフキックって新しいジャンルになるって思っていました。僕が修斗で戦っている時は、他に使う人がいない特別な蹴りだから勝つことが出来ていたんですけどね。

でも皆が知った時には、僕は並の選手になる。そう思っていた時から、レスリングを磨いてきました。ただ、それでも試合でテイクダウンを仕掛けたことはないんです(笑)。

そもそもタン・カイは打撃を見切る目も持っていますしね。だから、組んで倒すことはホントに考えています。う~ん、でも迷ってしまいますよね。テイクダウンか蹴っていくのか。

タン・カイだけでなく中国の選手でグランドができない。だからテイクダウンを狙おうか……でも、どうなりますかね。タン・カイはホントに強い選手だし、これから強もっとくなっていく選手です。でも、勝つしかない。

内容は何でも良いです。拳が折れても、構わない。ただ負けたくない。ケガするのより、負けることが怖いです。負けるのが何より嫌で。負けるのだけは……。だから、この気持ちがどう試合に影響するのか……そこも分からないですけど、入場したら吹っ切れて普通に動けるはずです。そうですね、ダブルレッグもきっと出せます。大丈夫です。多分──」

──多分(笑)。では最後にファンへ一言お願いします。

「全局面で圧倒して勝ちたいです。打撃もレスリングも、寝技も」

■視聴方法(予定)
3月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE117 02 「Fists of Furry02」対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
カン・ジウォン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アナトリー・マリューヒン(ロシア)
アレッシャンドリ・マシャド(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
タン・カイ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>※
中原由貴(日本)
ラスラン・エミルベク(キルギス)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>※
ロシャン・マイナン(インド)
アジス・カリム(インドネシア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マーク・アベラルド(ニュージーランド)
エミリオ・ウルティア(米国)

※昨年12月18日に行われた試合。それ以外の試合は2月26日に実施され、録画中継される。

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Interview ONE ONE Fists of Furry02 ONE117 02  グラチアン・サジンスキ タン・カイ ブログ 高橋遼伍

【ONE Fists of Furry 02 】高橋遼伍と対戦、タン・カイ「動き、技術、スピード、全てにおいて上回っている」

【写真】打撃のキレ、位置取りは目を見張るものがあるタン・カイ(C)ONE

5日(金・現地時間)に中継される東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるONE117 02 「Fists of Furry02」。

今回の放送枠で高橋遼伍とタン・カイという日中フェザー級戦対決が組まれた。フェザー級のトップ5入りを目指し、活動再開後のONEで高橋はユン・チャンミンを。タン・カイはケアヌ・スッパを下した。

切れのある打撃、位置取りが最大の特徴のタン・カイだが、今回のZoomインタビューで日本人選手以上に新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けたMMAファイター人生を強いられていたことが分かった。


──金曜日に高橋遼伍選手と戦います(※取材は2月24日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「肉体的には計量前日ということもあって、少しフラストレーションが溜まっているけど、でも精神的には凄く充実しているよ。動き、技術、スピード、全ての面において高橋よりも上回っている自信があるからね。

世界的にみて対戦相手の方が格上だという風に捉えられているかもしれないけど、僕としては彼に勝つ自信しかないよ。彼はパンチも強いし、タフな相手であることは間違いない。でも僕の技術力は、高橋を倒すのに十分だという自負はある。それを試合でだすだけさ」

──その自信の源はどこにあるのでしょうか。

「最近、ジムを移籍して最高の環境で練習ができるようになったんだ。シンジャン・ファイトクラブは中国で最高のファイター、ワールドクラスのファイターを輩出している。直ぐに世界でもベストジムの1つとして認識されるようになるはずだ。そんなチームで最高の練習ができていることが僕の自信になっている」

──シンジャン・ファイトクラブはチンタオにあるジムですが、タン・カイ選手はシャンハイ・ドラゴンというジムに在籍していたと記憶しています。

「本当に辛い話なんだけど、シャンハイ・ドラゴンは新型コロナウィルス感染拡大の影響で閉鎖されてしまったんだ。もう活動を辞めてしまい、僕の契約も切れた。だからシャンハイ・ドラゴンが閉められた後は友人のジムを訪ね歩いて練習するしかなくて。

僕は他のクラブのメンバーではなかったし、日替わりで練習場所を変え、公園や通りでシャドーボクシングをすることも珍しくなかったよ。

でも家賃の支払いもあるし、食い扶持は友人のジムで指導させてもらって手にしていた。心身ともに厳しかった。そして、この状態が長く続くのはマズい、ハイレベルなプロの練習を行えるジムに在籍すべきだと考えるようになって。

正直、上海を離れること、友人や練習仲間に別れを告げることは辛かった。シャンハイ・ドラゴンのアレックス・ニュウとも素晴らしい関係を築いていたし、僕がここまで成長できたのはシャンハイ・ドラゴンとアレックスのおかげだ。

コロナウィルスは世界中の人々の暮らしを変えたよ……。でもプロMMAファイターとして活動するには、新しい練習環境を見つけるしかない。そのなかで以前から声を掛けてくれていたシンジャン・ファイトクラブが最初の選択肢だったんだよ。

実際、シャンハイ・ドラゴンに在籍する以前にも誘われたことがあったんだ。個人的に関係は続いていたし、所属しているシェ・ウェイたちとは、スパーリングをする仲だった。そんなこともあって去年の12月にチンタオに移り住んだんだ。

ジムには直ぐに打ち解けることができた。僕はまったくストレンジャーのような気分を味わうことなく、チームの一員になれば凄くハッピーだよ。もう家族のようだ」

──つまりケアヌ・スッパと対戦した時は、まだシンジャン・ファイトクラブに移る前だったのですね。

「正直にいえば、あの試合の時の僕のコンディションは最悪だった。プロとしてのトレーニングを十分に行うことはできていなかったからね。今回は全く違う。キャリア最高、120パーセントの仕上がりだよ」

──そんなスッパ戦で、素晴らしい打撃を繰り出していました。

「僕はストライカーだからね。一番の武器は移動と、スピード、そしてボクシンクなんだ。ところで日本の記者の人から取材を受けたのは始めてで嬉しいよ。日本のファンの人たちに、良い試合を見せたいと思う。

高橋は日本人選手だし、日本のファンの皆は彼の応援をするのは当然だけど、彼を倒すためにベストを尽くすよ。それが日本の人達にも、良い試合を見せることになると信じているから。

僕の夢はチャンピオンベルトを巻くこと。その他大勢という選手にはなりたくないんだ。決して高橋のことを軽視しているわけじゃないけど、この試合は僕がタイトル挑戦権を手にする試金石になるはずだ。

高橋との試合が楽なファイトにならないことは分かっている。だからこそ、それだけの準備をしてきた。タイトル挑戦に近づくために、KO勝ちするよ」

■視聴方法(予定)
3月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE117 02 「Fists of Furry02」対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
カン・ジウォン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アナトリー・マリューヒン(ロシア)
アレッシャンドリ・マシャド(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
タン・カイ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>※
中原由貴(日本)
ラスラン・エミルベク(キルギス)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>※
ロシャン・マイナン(インド)
アジス・カリム(インドネシア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マーク・アベラルド(ニュージーランド)
エミリオ・ウルティア(米国)

※昨年12月18日に行われた試合。それ以外の試合は2月26日に実施され、録画中継される。

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ONE ONE Inside the Matrix04 ONE113 Report ブログ ユン・チャンミン 高橋遼伍

【ONE113 Inside the Matrix04】高橋遼伍、カーフを効かせてからパンチで圧倒。ユン・チャンミンをKO

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
Def.2R2分52秒by KO
ユン・チャンミン(韓国)

左前蹴りを見せるチャンミン、高橋は右に右を合わせる。カーフを注意しながら左ジャブ、右を伸ばすチャンミンに対し、高橋が右カーフを蹴る。蹴りのフェイクを見せる高橋は、チャンミンのワンツーに右を狙う。右ローを入れたチャンミンだが、カーフで体がよれる。直後に組みついたチャンミンが、ケージに押し込んでテイクダウンを狙う。エルボーを入れた離れたチャンミンに高橋はカーフ、左フックにチャンミンは左右のフックを放つ。

フックから組んだ高橋がテイクダウンを狙うが、チャンミンは手をついてバランスをキープして倒れない。逆にチャンミンが高橋をケージに押し込み、スタンプ、ヒザ、肩パンチを繰り出す。体を入れ替えた高橋だが、足払いで姿勢を乱され初回はややリードを許した。

2R、カーフに右を合わせたチャンミンが前蹴り、ジャブから右ローを蹴る。カーフにワンツーを合わされそうになった高橋は、一旦距離を取り右を当てる。腰が落ちたチャンミンは、パンチを纏められ崩れるが、必死に立ち上がる。粗くなったパンチで組んでチャンミンが、ケージに高橋を押し込み肩パンチも、非常に粗い息使いになっている。

エルボーに離れた高橋は、カーフを2発いれチャンミンの体がねじれる、チャンミンの左に思い切り右を合わせると、チャンミンは腰から崩れる。跳ね上がるように立ち上がったチャンミンに対し、高橋はアッパー、左右のフック、組まれても突き放した最後は右ストレートからヒザをついたチャンミンを左で殴り勝負を決めた。

「いつでも倒せる準備はできていて、たまたま2Rだけだったです。キャリアでは自分の方が倍ぐらいあるので、勝って当たり前。また次からも勝っていきたいです」と高橋は笑顔で話した。


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Interview ONE ONE Inside the Matrix04 ONE113 ブログ ユン・チャンミン 高橋遼伍

【ONE113 Inside the Matrix04】チャンミン戦へ、高橋遼伍─02─「修斗の叩き上げ、修羅場の数が違う」

【写真】「テレビのポッと出のヤツに負けない」という高橋。この日、カメラを回していた椎木努さんは元プロシューター。高橋の言葉をきいて、彼の目に光るモノがあったとか、なかったとか。 (C)MMAPLANET

20日(金・現地時間)に中継されるONE113「Inside the Matrix04」でユン・チャンミンと対戦する高橋遼伍インタビュー後編。

この両者をABEMA TVのTHE WONDERが追った。ユン・チャンミンの挑発の言葉に語気が粗くなった場面も見られた高橋だが、それは単にこの試合に向けて売り言葉と買い言葉という風に反応したのでなく、自身の格闘家人生、積み上げてきた人生に宿る琴線に触れられた反応だった。

<高橋遼伍インタビューPart.01はコチラから>


──なかなか憤っていますね。

「やっぱり、何ていうんでしょ。まだ若いし、好きに言うんじゃないですか。自分も若い頃はガツガツしていたし。でもファイターもどんどん丸くなっていくから、チャンミンも今はそういう時期なんじゃないですか。若いし、勝っているし、自信もあるんでしょうね」

──チャンミンの力を図るのは、過去の試合では難しいと思いますが、どのような選手だと思っていますか。

「フィジカルですかね。代理戦争の時も何回か見たことがあって、あの時と比較すると急激に体がデカくなっているような気がします。フィジカルは相当強いでしょうね。フィジカルの強いヤツ、スタミナのあるヤツって技術を潰せるじゃないですか。そういう強さは脅威に感じます。

ただ今言われたように、チャンミンの試合を見ても参考にならないです。そこが不気味ですよね」

──ただし本当に躓いていらない相手だと思います。

「自分との戦いになりますね。過去一番、プレッシャーを感じています。正直、準備時間も短かったですし、若手ファイターからの突き上げなので。青井(人)君と試合をした時もプレッシャーを感じていたのですが、今回はその前の試合で負けているというのが違います……。

今、ここで負けてしまうとかなり後ろに下がってしまうので……絶対に負けられないという気持ちがメチャクチャ強くて、毎日プレッシャーを感じています。頭から抜けなくて、練習もしんどいですね。青井君とやった時もこんな感じでしたけど、今回はもっと強いです。やっぱり突き上げられる側ということですかね。

自分だって、まだ31歳で若いし。まだまだ落ちていく年齢じゃない。これらかがピークで。こっから上がっていくときに、下からの突き上げには余計に負けられないです」

──高橋選手、ご自身の信条とか試合にそのまま反映してしまうことないでしょうか。

「あぁ、固くなりそうな気はします。でも慎重になり過ぎてお見合いになって、判定でどっちが勝ったのか分からないような試合で負けるというのは一番良くないので……。過去3戦で自分もソレを感じてきているのですが、そこはシンガポールに行って直前になってみないと分からないです。

今は練習の疲れとかあって、ネガティブになったりもします。でもシンガポールに行ったら、ノリノリになっているかもしれないので」

──選手はスーパーマンでなく、高橋選手の今の話とかを伺うと、そうやって歯を食いしばっているんだというのが伝わってきます。このインタビューを読んでいる読者も、同じような想いを日々感じているかもしれない。だから、この言葉を読み、一緒に乗り越えらえるようだと嬉しいです。

「やっぱり疲れとか……日々、働いていて気持ちの浮き沈みもあると思います。そういうのが、今も自分にもあって体の調子にも影響してきますしね。でも、やるしかないですからね」

──シンガポール入りすると、ホテルで隔離措置という日々です。

「ホント、気を引き締めないといけないですね。自分はそういう時にゴロゴロしてしまいそうで(笑)。これまでホテルの周辺を散策したりするのが好きだったので、ずっとホテルにいるならシンガポールに行っても何も関係ないですよね(笑)」

──まさにコロナの時代です。

「コロナも海外も、全て変化に対応しないといけないってことやと思っています。弟(昭伍、グレコ2019年世界選手権日本代表&全日本優勝、アジア選手権3位)も海外とかで試合して、もう計量の時間からして遅れまくったり、試合開始時間もメチャクチャバだと言っています。それに水が汚いって。やっぱり、なんでもしっかりとしている日本とは違う。そういうところで勝つ1つの勝利って、日本の3勝ぐらいの経験だと思うんです。

自分はそれをやりたいから、ONEで戦っています。今回の隔離も日本にはないこと、それを味わいたいのでウェルカムですね」

──そしてONEからの評価を上げないといけないですね。

「チャンミンなんかONEが囲っているじゃないですか。ボコボコにしたいです。ボッコボコに(笑)。アーノルド・クエロ戦みたいに。誰がみても、『あぁ可哀そうに』って思われるようにしたいですね。

以前、MMAPLANETのキム・ジェウンのインタビューで『プロテクトされている』みたいなこと言っていたじゃないですか。同じ国の選手にそう言われる。それって、そういうことなんですよ。格闘技、真面目に一生懸命やっている奴らのために負けられないんですよ。

そうやって一生懸命やっているヤツは、『高橋、絶対に勝ってくれ』って思っているはずです。その期待には応えたいですね」

──それなのにここにいるABEMAのスタッフは、格闘代理戦争出身のユン・チャンミン押しですよ。今日の取材もチャンミンがありきの高橋遼伍、です。

南和輝ディレクター ……、そんなこと……ない。違いますよ……(苦笑)。

「アハハハハハ。まぁ……ホンマにボコボコにして、北野さんに自分が薄ら笑いしますわ(笑)」

──アハハハハ。

「ABEMAの人たちは格闘代理戦争をやっているから、それはしょうがないです。だからこそ、ここでチャンミンに僕が負けると『俺たちの企画は正しい。強い人間を生むことができる』ってなるじゃないですか。そうしたら修斗でコツコツやってきた坂本さんや北森さんの顔に泥を塗ることになるんで。

修斗の叩き上げなので、テレビの企画のポッと出のヤツとは越えてきた修羅場の数が違う。そこはしっかりと示したいですね。やっぱり叩き上げは違うなって、思わせたいです──格闘技関係者には」

■視聴方法(予定)
11月20日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE App
毎週木曜、26時05分~テレビ東京「格闘王誕生! ONE Championship」

ONE113「Inside the Matrix 04」 (11月20日※中継)

2020年11月20日(金・現地時間)
ONE113「Inside the Matrix 04」
シンガポール カラン
シンガポール・インドアスタジアム

■ONE113 Inside the Matrix 04対戦カード

<キック58・3キロ/3分3R>
アスランベック・ジクレーブ(ロシア)
ワン・ジュングァン(中国)

<ムエタイ59キロ契約/3分3R>
ロッキー・オグデン(豪州)
ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ブルーノ・プッチ(ブラジル)
クォン・ウォンイル(韓国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
ユン・チャンミン(韓国)

<61.35キロ契約/5分3R>
マイラ・マザール(ブラジル)
チェ・チョンユン(韓国)

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Interview ONE ONE Inside the Matrix04 ONE113 ブログ ユン・チャンミン 高橋遼伍

【ONE113 Inside the Matrix04】ユン・チャンミン戦へ、怒れる高橋遼伍─01─「雑魚相手に勝って、痛い」

【写真】そりゃあ言いたいことはあるだろう。しかし、言葉を正当化するにはケージのなかで語るしかない(C)MMAPLANET

20日(金・現地時間)に中継されるONE113「Inside the Matrix04」でユン・チャンミンと対戦する高橋遼伍。

この両者をABEMA TVのTHE WONDERが追った。MMAPLANETでは高橋を共同取材、ユン・チャンミン戦へ──その葛藤と、自己反省を交え、かなり強く口調で語った。

大会前、日本を発つ直前の高橋の想いとは。


──ユン・チャンピオン戦を控え、シンガポール行きが間近の高橋選手です。今の調子はいかがですか。

「急遽試合が決まって、まとめてやったので体が疲れているのはあります。まぁ年内やっておかないと、コロナ第3波が来たら試合がまたできへんようになるかもしれないし、受けておかなアカンなと思ったので」

──試合まで何日のオファーだったのですか。

「3週前ですね。僕はコロナなんで世の中に合わせてやるというか、無理やり試合に出るよりも練習はたくさんできているから、それで力をつけておけば良いかという考えもありました。

焦ってやることはないんちゃうかっていう……。ROAD to ONEとか、修斗でも試合はできますしね」

──Road to ONEは中原選手と並び、高橋選手は試合に出なかったという話が飛び交っていました。

「アハハハ。自分も中原君と発想が同じで、あの時点ではONEで外国人選手と試合がしたいから、Road to ONEに出るという考えを持っていなかったです。中原君が結構インタビューで言っていて、驚きましたけどね(笑)」

──選手も断る権利があるというのは分かります。

「う~ん、オファーが遅かったりしたら、断ってもありだと思っています。自分、ケアヌ・スッバとやった時もこういうオファーでした。タン・リー戦は2カ月前でしたけど、あれはタン・リーのためですよね。今回も3週間前、ユン・チャンミンのこの日に試合をするっていうのは、僕よりずっと前からあったはずです。で、相手が見つからないから自分らに声が掛かる。そういうところには、思うところはあります」

──私は選手が負けた時に、後悔することないよう戦ってほしいといつも思ってきました。急なオファーだ、体重が違ったなどと考えてしまわない状況で試合を受けてほしいと。ただパンデミックが起こり、UFCやそこに繋がる道に関しては、メチャなオファーでも受けてチャンスをモノにする選手が出てきました。この間は特別で、生かすチャンスだという考えも持つようになったんです。

「それは自分も思います。いつ、大会がなくなるのか分からないので。世界的に難しい状況で、ONEで試合ができることは運が良いです。だから、皆受けろよという考えはあります。ただねRoad to ONEでなく、自分はONEに出たかった。

Road to ONEもあそこで勝てば明確にONEからオファーがくるとか、そういう話だったら受けています。ただ今やもうコロナが終わりそうにない、そうなった時にRoad to ONE、修斗もあるなって考えるようになりました。まだ、これからどういう状況になるのかONEも国内も分からないですけど、ONEが大会を開くことができなくなったり、海外で試合ができないなら国内で戦うしかないですしね」

──ユン・チャンミンにしては、モンゴル人選手と当初戦うはずだったと某シンガポール通から聞いています(笑)。そこがなくなり、高橋選手になったと。ところでキャリア4戦のユン・チャンミンとの試合のオファー、正直なところどのように思っていますか。

「ONEの自分への評価はだいぶ低いなって思います。まぁケアヌ・スッバの時も動きは悪いし、タン・リーには普通に負けました。で、ケアヌ・スッバは中国人のタン・カイに負けて。あんなに動きが悪いヤツに自分はてこずっているわけじゃないですか。

だからレコードはそれなりに良くても、パフォーマンスは悪いからユン・チャンミンにちょうど良い感じやとONEからすれば思われているんでしょうね。チャンミンなんて、めっちゃ囲われているじゃないですか。そうやって舐められている自分が悪いんですけどね」

──ユン・チャンミンはインタビューで『自分より経験があるけど、ファイターにとって一番大切なのは過去3戦。過去3戦の高橋選手の試合内容には見るべきものがない』と言っていました。

「……、まぁその通りですね」

──えぇ、認めてしまうのですか(笑)。

「それは悔しいですけど、認めざるを得ないです。自分でも動きが悪いと思いながらやっていたので。でも、自分から言わせてもらうと──どこの馬の骨が分からん雑魚相手に勝って、調子乗っているお前もなかなか痛いなって」

──そこに関しては……まぁ、決められた相手に勝っているので彼もどうしようもない部分はあるかと思います。それもあってでしょうけど、自ら相手の長所を引き合いにして、完璧に勝ったと強調していました。そう話した上で高橋選手のスタイルは古いと。

「古い? そんなことないと思いますけどね。古いという発想がなかったから、どういうことなんやろう? 古いかな? 古くはないでしょう。見間違えでしょう。そういうところが調子に乗って痛いんですよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月20日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE App
毎週木曜、26時05分~テレビ東京「格闘王誕生! ONE Championship」

ONE113「Inside the Matrix 04」 (11月20日※中継)

2020年11月20日(金・現地時間)
ONE113「Inside the Matrix 04」
シンガポール カラン
シンガポール・インドアスタジアム

■ONE113 Inside the Matrix 04対戦カード

<キック58・3キロ/3分3R>
アスランベック・ジクレーブ(ロシア)
ワン・ジュングァン(中国)

<ムエタイ59キロ契約/3分3R>
ロッキー・オグデン(豪州)
ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ブルーノ・プッチ(ブラジル)
クォン・ウォンイル(韓国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
ユン・チャンミン(韓国)

<61.35キロ契約/5分3R>
マイラ・マザール(ブラジル)
チェ・チョンユン(韓国)

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【ONE113 Inside the Matrix04】高橋遼伍と対戦、ユン・チャンミン「レベルの違いを見せます」

【写真】ユン・チャンミンの言葉は礼儀正しく、自信があるということ。慇懃無礼ではないことは、声のトーンで伝わってくる(C)MMAPLANET

20日(金・現地時間)に中継されるONE113「Inside the Matrix04」で高橋遼伍とユン・チャンミンが対戦する。

格闘代理戦争で優勝、ONEと契約後は4連勝中のK-MMA将来のエースが、元修斗環太平洋王者との対戦に大いなる自身を伺わせている。

「高橋選手のスタイルは古い」、「レベルの違いを見せる」──そんな大言を吐ける要因とは。


──来週、高橋遼伍選手とシンガポールで戦います。今の調子はいかがですか。

「格闘代理戦争からONEと契約し5試合目になり、色々と経験を積んできました。これだけ経験してきたのもあるので、100パーセントの自信をもって高橋選手と戦います。

最後に試合をしてから10カ月、パンデミックも起こり試合が組まれなかった。もちろん、精神的に厳しい時もありました。ただし、それは自分だけではないです。皆が同じ状況でした。何よりもチャトリさんは、必ずチャンスをくれると信じていました。だから、この試合は本当に大切な一戦です」

──ところで練習にコロナ禍の影響は出なかったですか。

「パンデミックが起こる前、最後の試合で4連勝することができたのですが、それからの3カ月はちょっと厳しい時期を過ごしていました。でもパンデミックが起こってから、他の人とは違うのかもしれないですが、余計にやる気が出てきたんです。

自分を取り戻せた気がします。パンデミックが起こってからは、しっかりと過ごすことができていました」

──ロックダウンがあっても、練習を続けることは可能でしたか。

「外でジョグをしたり、ビーチで一緒に住んでいる友人にミットを持ってもらい……家でもスタミナ・トレをやっていたので大丈夫でした」

──ジムで練習はできなかったということですね。

「ジムで練習ができないのは、4週間ほどだけでした。ジムで練習が許されるようになっても検温をして、マスクをするのが決まりで。ただ、以前から1人で練習するのも好きでしたし、以前と変わりなく練習して本当に問題はなかったです。

その後はもの凄い変化がありました。キム・ドンヒョンさんを通して、ジョン・チャンソン選手を紹介してもらったんです」

──おお、コリアンゾンビを!!

「ハイ。ジョン・チャンソン選手のブライアン・オルテガ戦が決まる前の2カ月間、7月と8月にしっかりと一緒に練習させてもらったんです。本当に色々なことが勉強になりました。

それは技術的な部分だけでなく、精神的な面でも。だから、今回の試合には絶対の自信があります。これまでとは違ったユン・チャンミンを見せることができるはずです」

──特に勉強になったのはどのような点でしょうか。

「そこは作戦に関係してくる部分もあるので、控えさせください。試合が終わってからお答えします。ジョン・チャンソン選手のジムには彼以外にもフェザー級の選手が在籍していて、常に4人のフェザー級ファイターと練習できたのは本当に良かったです。

あとパク・ジュンヨン、チョン・ダウンという2人のUFCファイターとも練習できました」

──格闘代理戦争の時からユン・チャンミン選手を知っている日本のファンも、相手が高橋選手だと複雑な気持ちになってしまいますね。

「それは自分も全く同じです。自分はABEMAの格闘代理戦争でデビューの機会を与えてもらい、日本が大好きです。だから、可能であれば日本人選手と戦いたくはないです。でも、今回は元々対戦予定だった選手との試合がなくなり、高橋選手が唯一のオプションだと聞きました。他の選手はみな断ったと。自分にも選択肢はなかったです。試合が終われば、高橋選手と友達になりたいです」

──では高橋選手の印象を教えてください。元修斗環太平洋王者で、経験豊富なファイターです。

「本当に申し訳ないですが、あらゆる選手にとって過去3試合が最も大切だと思っています。高橋選手の過去3試合を見て、特に印象に残ることはなかったです。2012年のデビューで確かに自分より経験は豊かでしょう。ただし、高橋選手の試合を見ると、とてもスタイルが古いです。

3Rを戦う準備はしていますが、でもKO勝ちできるでしょう」

──つまり高橋選手はステップボードのような相手ですか。

「We are friends(笑)」

──もちろん、今は高橋選手との試合に集中しないといけないですが、2021年の目標を教えてください。

「タン・リーは高橋選手に勝って、挑戦権を手に入れました。最高のシナリオは高橋選手に勝って王座に挑戦することです。ただし、すぐにでなくても大丈夫です。チャトリさんから、『チャンミンは2021年に王座挑戦できる』と言ってもらっています」

──では高橋選手との試合で、何を見せたいですか。

「見せたいのは、一つだけです。自分は違うレベルにいること、それを見てほしいです。よく『ユン・チャンミンが4連勝できたのは、相手が弱かったからだ』というアンチの声を聞きます。自分の2戦目の相手はパク・デソンと判定までいきました。

3戦目のポー・トーはONEで4勝、3試合がKO勝ちです。その彼に自分は一度もクリーンヒットを許していないです。高橋選手には申し訳ないですが、彼がどのような作戦を考えていても何一つ通用しないです。自分は高橋選手とはレベルが違います」

■視聴方法(予定)
11月20日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE App
毎週木曜、26時05分~テレビ東京「格闘王誕生! ONE Championship」

■ ONE113「Inside the Matrix 04」対戦カード

<キック58・3キロ/3分3R>
アスランベック・ジクレーブ(ロシア)
ワン・ジュングァン(中国)

<ムエタイ59キロ契約/3分3R>
ロッキー・オグデン(豪州)
ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ブルーノ・プッチ(ブラジル)
クォン・ウォンイル(韓国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
ユン・チャンミン(韓国)

<61.35キロ契約/5分3R>
マイラ・マザール(ブラジル)
チェ・チョンユン(韓国)

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Interview ONE ONE Inside the Matrix ONE113 タン・リー ブログ マーチン・ウェン 高橋遼伍

【ONE113】高橋遼伍が予想するONE世界フェザー級選手権試合──勝者:マーチン・ウェン

【写真】高橋の予想も王者ウェン、これでウェンが3票、タン・リーは0票だ(C)ONE & MMAPLANET

いよいよ本日、 30日(金・現地時間)にイベント開催となるONE113「Inside the Matrix」。

4大タイトルが組まれた今大会、同階級で戦う選手に世界戦を予想してもらう──シリーズ第3回目は、高橋遼伍がONE世界フェザー級選手権試合、王者マーチン・ウェン✖挑戦者タン・リーの勝利者予想とその理由を語った。


高橋遼伍の予想
勝者:マーチン・ウェン
理由
「マーチン・ウェン君が勝つと思っています。サンフォードMMAでマイケル・チャンドラーとかレスリングが強いヤツと多分やっていると思うので。

タン・リーって試合だと打撃しかやっていないんですよね。寝かされたら柔術っぽい寝技になって。マーチン・ウェンの方がレスリングという武器が一つ多い。

過去の試合を見ても、マラット・ガフロフにテイクダウンをされてもしっかりと立ち上がっています。体つきを見ていると、そんなに力が強そうには見えないですけど、エスケープが上手いですよね。力は相当に強いと思います。

それでもタン・リーのサウスポーの距離に合わせるのは、少し時間が掛かると思います。タン・リーが勝てば、『チャンピンになった男に負けたから仕方ない』と僕も思われるかもしれないです。でもチョット冷静に考えて、マーチン・ウェンの方が練習で鎬を削っている相手がワンランク上やと思いますね」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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Interview ONE Road to ONE03 ブログ 中原由貴 松嶋こよみ 高橋遼伍

【ONE】松嶋こよみ発言を受けて、中原由貴に訊く、Road to ONE─01─「日本人対決には全く興味ない」

【写真】言葉は強めだが、終始にこやかだった中原(C)ABEMA

28日(金・現地時間)にABEMAで中継されたONE111「A New Breed」のゲスト解説を務めた中原由貴。

1週間前に解説をした直後のインタビューで、同じフェザー級の松嶋こよみが日本人対決に関して、「前の試合で負けている選手だし、勝ってから声を挙げて欲しい」という発言をした。これ対し、中原はSNSで『話が違う』と反論。解説を終えた直後に、中原に日本人対決や昨年5月以降にどのように過ごしてきたのかを尋ねた。


──解説お疲れさまでした。大会の印象や昨年5月から現在までの動向を伺う前に、松嶋こよみ選手のMMAPLANETのインタビューで『僕と戦いたいという声がなかった。ランキングが下の選手に僕からやろうという気にはなれなかった』という発言をしたことに対し、ツイッターで反応をされていたと聞きました。

「これはもう、書くかどうかは高島さんに任せますけど、俺は別に逃げているわけじゃないんです。それなのに周りは『なんで、コイツらやらないんだ』って意見が出ているみたいで」

──Road to ONE03 に関しては、オファーはあったのでしょうか。

「ありました。僕、プライベートと仕事のケジメをつけたくてLINEが2つあるんです。SIMカードを2つ持っていて。でプライベートの方にしている時にオファーを長南さんからもらっていて1日、気付いていなかったんです。

気付いてすぐに、連絡を取りました。試合まで6週間か7週間で10キロほど体重を落とさないといけない状況で、詳しい計量方法とか分からなかったですけど……。ここ最近の流れだとONEの体重で当日計量だろうし、ONEと契約している日本人選手と戦うのであれば、久しぶりだし試合もしたいから『やります』って返答したんです。

で、相手が決まらないまま1週間ぐらい減量もして体重も3キロ落としていました。そうしたら、他の日本人フェザー級選手はONEが再開して日本人を呼ぶようになるのを待つということで、ONE本戦と契約していない選手の名前を告げられたんです。

ファイトマネーは日本でやる大会だし、本戦のような額じゃないだろうと思っていたけど、そこは良かったです。でも、ONEの契約選手と戦うつもり満々だったのに……それはちょっと気が乗らないってなりました」

──なるほど、そういう流れがあったのですね。

「でも僕のなかで相手は松嶋選手じゃないと思っていました。彼は僕とやるメリットはない。だって1つや2つでタイトルに挑戦できるのだから。で、山田(哲也)選手は日本にいるらしいけど、向うでずっとやってきた人が、このタイミングでは日本で試合はしないだろうと。だったら、高橋遼伍選手かなって。

高橋選手は去年の日本大会の時に『日本人対決も面白い』と発言していたので、これは高橋選手だって僕は思っていました。もう作戦も考えつつ、松嶋選手か山田選手の可能性もあるかもと考えつつ練習をしていると、ONE本戦で戦っていない選手の名前を告げられて……。

それは違うし一旦断わらせてもらいました。で、その直後にちょっとケガをして睡眠をとるにも影響がでる状態だったんです。そうしたら『高橋遼伍選手がOKなら、やりますか?』って1週間後に連絡がきて。『なんで1週間前に言ってくれないんだよ』って」

──でもケガをしていたのですよね。

「僕は試合が決まったら、ケガをしてもやります。逃げたと思われたくないし。だから、なんであの時に高橋選手の名前を出してくれなかったんだって。もう日常生活に影響が出るくらいなので、あの時点で試合ができるとは言えなかったです」

──なるほど、そのようなタイミングが合わないことがあったのですね。それとは別問題で、松嶋選手が『前の試合で負けているのに、ランクが上の僕とやるなら勝ってから言って欲しい』という風に発言していたことについてはどのように受け止めましたか。

「フフフフフフ。正直な話をして良いですか」

──勿論です。

「日本人対決には全く興味ないです。勿論ランキングは上にいるし、そういう風に言う気持ちは分かります。でも、彼がそういう風に言うってことは日本人を意識しちゃっているってことですよね。僕は日本人選手は誰も……それだったらONEに行かず、あのままパンクラスに残ってISAO選手に勝ってベルトを獲ってから、どっかに行くっていう選択をしていました。

お金の問題もありますけど、僕がONEを選んだのにはちゃんと理由もあります。海外で練習をしてローカル団体で戦っている色々なヤツらと肌を合わせた時に『ちょっと待てよ、俺、井の中の蛙じゃん』って思ったからなんですよ。世界にはまだまだ凄いヤツがいる。だから、外国人と戦いたくてONEをチョイスしたんです。

それが周りから同じ階級に日本人がいるとか言われても、それは外野の意見です。まず日本のなかで強いヤツを決めろよっていう気持ちも分かりますけど、俺個人としては正直、日本人と対戦することに興味はないんです」

──ただし10月にシンガポール大会が開催され、日本人選手が招聘されたとしても、出たいと思っている皆が出られることはまずないと予想されます。

「そうですね。その通りだと思います」

──もう本当にどのような大会で、どうなるのか分からない状況でRoad to ONEという国内大会の需要が高まり開催される。でも、日本人としか戦う選択肢はない。そういう場合だと中原選手はどうしたいですか。

「僕、今回スイッチ入ったのはビックリしたんです。日本人対決に意欲的になって。それもなぜか分からないですけど、金じゃなくて、消去法で誰になるか考えつつ3人の中なら誰でも良いって思っていたし。正直、僕より箔のある選手ばかりなんで。

下から突き上げるっていうのは一番良い立場で試合に臨むことができます。そういう気持ちがあったので、次に日本人選手と戦うことにスイッチが入るかと言われたら、今はもう待ちたいです。今日も解説している時に、コメントで中原✖高橋が見たいって書き込んでくれている人達もいて。そういう声を挙がると、それは嬉しいです。これだけ姿を消していた人間に対して、そんな風に行ってくれるなんて。

ですけど、本当にタイミングですね」

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Interview ONE ONE110 No Surrender III ファビオ・ピンカ ブログ 中原由貴 山田哲也 松嶋こよみ 高橋遼伍

【ONE】ムエタイ好き?=松嶋こよみに訊く、Road to ONE─01─「意外と僕と戦いたいという声がなかった」

【写真】解説後のインタビューも恒例になっていた(C)ABEMA

21日(金・現地時間)にABEMAで中継されたONE110「No Surrender III」のゲスト解説を務めた松嶋こよみ。

ムエタイに興味があるのは、解説中の言葉からも伝わってて来た。そんな松嶋にRoad to ONEという大会について、他のフェザー級選手が出場しない状況について尋ねた。


──いつも通り、解説でも大人しい松嶋選手でした。清野・大沢コンビの間に入っていくのは難しかったですか(笑)。

「そうですね、あれだけ話しているとなかなか入ることはできなかったです。しっかりと話してくださっているので(笑)」

──ムエタイの試合の方が言葉も多かったと思うのですが、松嶋選手はムエタイもチェックされているのですか。

「ONEでやっているムエタイは比較的見ています。キックボクシングよりムエタイをチェックしていますね。ムエタイはMMAに使える技術があると思うので、参考にするためにも見るようにしています」

──ペトロシアンの試合も見ないですか。あのカウンターや下がりながら打つパンチは参考になるかと思っていたのですが。

「キックはMMAグローブを使わないことが多いので、大きなグローブの試合はもう追わなくて良いかという風になっています。8オンスとかだと、もう別ですよね。ムエタイは逆にMMAグローブでなくても、好きで動画とかで挙がっているタイの試合も、ちょこちょこチェックしていました。

結局、首相撲ってまだ掘れる場所じゃないですか。そういうところは試合を見て、自分なりでも勉強していった方が良いかと思っています。試合ではそれほど使っていないのですが、練習では使うようにしています」

──首相撲の指導を受けることもあるのですか。

「それこそマモルさんに教えてもらったり、スパーリングのなかで自分で組んでヒジを使ったりして試しています」

──マモル選手はある意味、MMAファイターが首相撲を習うには最高の指導者かもしれないですね。MMA目線で首相撲を見るという点においても。

「首相撲は全てマモルさんに教わっています」

──ただ、めちゃくちゃ教えてくれることが多かったりしませんか(笑)。

「話に熱が入ると、もの凄い情報量になるので、全てを記憶に留めることは難しいです(苦笑)」

──ではファビオ・ピンカのMMAデビュー戦は見たいと思っていた部分が見られなかったのではないですか。

「余り良いようにムエタイをMMAに落とし込めていないというか、MMAはあまりできていなかったですね。残念でした」

──ただムエタイが凄いからといってMMAで勝つって、難しいことじゃないですか。

「それはそうなんですけどね(笑)。期待してしまっていたということですよね。ウィラチャイはMMAができる選手ですし。判定基準としてもローをいくら効かせていても、ダウン一つが仇になる。そういうMMAらしさは出ていました。

ピンカはがMMAの距離で戦えていなかったですし、ムエタイだったらあのスピニングバックフィストは被弾しなかったと思います。ムエタイだと、あの技を貰ったことすらないんじゃないかと。でも、ウィラチャイはムエタイでは勝てないけど、MMAなら勝てる。ウィラチャイとしては頑張って良い試合をしました。

初回にバランスを崩したときも、MMAを戦うならどういうつもりか分からない立ち方をして、殴られていました。柔術を練習しているとかインタビューで言っていたのに、どうなんだろうって。もう少し楽な相手と初戦は戦わせてあげたかったというのはありますけど、ピンカがどういう試合をしたかったのか、分からなかったです」

──ONEが活動再開し、解説という立場で大会を見てどのような気分でしたか。

「MMAが少ないのは寂しかったですね。ムエタイも面白いし、良い試合でした。でも僕はMMAファイターなので、MMAで締めて欲しいという気持ちはあります」

──解説中に10月のシンガポール大会に触れ、ゲイリー・トノンかタン・リーと戦いたいという発言がありましたが、9月10日のRoad to ONEという大会が行われることについてはどう思っているのでしょうか。

「それこそ意外と、僕と戦いたいという声がなかったですね。もっと同じ階級の選手が『松嶋とやりたい』と想ってくれているものだと思っていました。

僕はランク2位にいて、2月の試合が終わってからトノン、タン・リーという選手を念頭にずっと練習してきているので……そのつもりでいるというのはあるのですが、それこそランキングに入っていない人から『戦いたい』と言われても良いと思っています。どうなんでしょうかね?」

──ONEと契約していて、海外の大会に出られる見込みがないのであれば、私は中原由貴選手と高橋遼伍選手、そして山田哲也選手は松嶋選手と戦いたいと発言があっても良いと思います。そうすると国内にいて、フェザー級版の猿田洋祐✖内藤のび太が見られたので。

「まぁ、やりたいとアピールすることすらできない理由があるのかもしれないですけど……」

──松嶋選手から『やろうぜ』ということは?

「過去に負けている相手だったり、僕の方がランキングが下なら言うと思います。でも何か一つでも間違えるとぶっ飛ばされるのはタン・リーだと思うし、少しでも気を抜けば足首を捻られるのはトノンだという感覚でいます。

その2人に負けて、ランキングが僕より下の選手に自分の方からやろうという気にはなれなかったです。」

──このインタビューを読んで、『なら、やろうぜ』という声が挙がるとどうしますか。

「本気で僕をブッ飛ばすつもりでいるなら、僕がこれを言ったから声を挙げるっていうのも変じゃないですか。そういう気持ちもない選手よりも、僕がやりたいのはタン・リーとトノンです」

──ただし、いつタン・リーやトノンとできる日はまるで見えないです。

「ここからまた試合がない状況が何カ月も続けば、もうやるしかないです。やりたいと思われて、名前が挙がるのであればやると思います。

中原選手も高橋選手も強いです。僕が一方的に勝てる試合でないことは重々承知しています。ばかりか負ける可能性がある相手だと思っています。ただ僕は世界戦で負けたけど、前回の試合に勝って次にステップを踏める状況になっていると思います。

負けて試合ができていない状況の2人なので、なら2人で先にやってほしいという気持ちでいるのは、ダメなんですかね。なんで、その2人がRoad to ONEという場所で戦わないんだろうっていう話にならないですか?」

──そして勝った方が、『松嶋、テメェ俺と戦え』とアピールするものだと。

「そう思っています。それも僕の我儘な部分かもしれないですけど、江藤さんが青木さんと戦うのもアミール・カーンに一本勝ちしているからこそ、楽しみな部分も生まれる。そういうことだろうと……」

<この項、続く>

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Interview ONE ブログ 中原由貴 未分類 高橋遼伍

【ONE】「ランキングは至極当然」。ONEアスリートIGライブ──高橋遼伍&中原由貴の公開質問への返答!!

【写真】もっとぶちかまして欲しかった……(C)MMAPLANET

ONEアスリート達の対談にファンが参加できるIGライブ。先週末は16日(土)に高橋遼伍✖中原由貴、17日(日)には猿田洋祐✖内藤のび太の対談が行われた。

MMAPLANETでは出演者に質問を公開で投げかけており、ここではまず高橋&中原の回答を紹介したい。

彼らへの質問と、その返答は以下の通りだ。

──ONE公式ランキングで松嶋こよみ選手が2位、山田哲也選手が4位にランクされていますが、自分達の名前がないことと両者のランクインをどのように捉えていますか。


中原 この2人が関して、まず山田選手はONEのキャリアも長いですし、あと松嶋選手は色んな選手にしっかり勝っているので仕方ないというのと、僕の場合は前回負けたゲイリー・トノンが5位なんで……それ以下が無いので、それに関しては何もいう事が無い。アイツが僕より上にいる時点で入りたいとか、そういうレベルじゃ無いです(笑)。

高橋 逆にこれで中原君が入っていたらめっちゃ面白いですけどね(笑)。

中原 あはは、もうどこ見ているんだよってなりますね(笑)。なので至極当然のランキングかなと僕は思います。

高橋 自分もこの前タン・リーに試合負けたし、デビュー戦とかも相手の骨が折れてしまって、勝ったから良いもののパフォーマンスがあまりにも悪過ぎるんで。ONEで自分も良いパフォーマンスが出来たなって一回も無いから、正直このランキングは当然の結果だし、自分の中ではトップ10にも入ってないと思う。

これ、逆に自分がランキング入っていたら、ランキング作った人見る目無いというか……好みで選んでいるんじゃ無いかと思ってしまう(笑)。このランキングは当然じゃないかな。

中原 あはは、つまりちゃんと仕事しているって事ですよね(笑)。

高橋 何も僕から言える事はないです(笑)

回答へのMMAPLANET公的私信
「まず、返答ありがとうございます。しかーし、結果を残していないという想いが強いのは理解できますが──優等生すぎるっ!! 中原選手も高橋選手も『松嶋選手や山田選手が勝っている相手には、俺たちも勝てる』くらいの調子でかましてほしかったです。次の試合で勝利した後、両者の大言を期待しています!!」