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【Gladiator022】テムーレンと再戦=GP準々決勝&王座防衛戦、神田T800周一「GPはベルトの価値を下げる」

【写真】攻めるグラジへの想いは人一倍ある神田だが、王者としての意地がGP戦の一角としてマッチアップされることには不満を感じていた。これを口にできるのも、良い環境だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022より、8人参加のバンタム級GPがスタートする。そして準々決勝を兼ねたGladiatorバンタム級選手権試合として、同級王者の神田T-800周一とテムーレン・アルギルマーの再戦が組まれた。
Text Shojiro Kameika

両者は今年3月にノンタイトル戦で対戦し、テムーレンがスラムからのパウンドで神田をKOしている。神田は試合直後にリマッチを直訴し、タイトルを賭けたダイレクトリマッチが行われることとなった。しかしGP1回戦でタイトルマッチという形式に、神田は複雑な想いを抱えていたという。その想いが晴れた理由と、初戦の展開からひも解くテムーレン攻略法を訊いた。


――テムーレンとの再戦を控える神田選手です。今年3月、テムーレンに敗れた直後に再戦を希望したそうですね。

「はい。あの時、ファイターとして再戦をせずに生きていくという選択肢はなかったです。チャンピオンなのにノンタイトルで負けて、それで『また頑張ります! 次は誰でも来てください』というのは説得力がないと思って。チャンピオンとしての責任感と、ファイターとしてテムーレンを乗り越えて成長したいという気持ちがあって、直訴しました」

――直訴したのは試合後の会場ですか。それとも試合から数日経ってからでしょうか。

「試合直後はザ・ワンのカメラに向かって喋って、すぐ櫻井(雄一郎グラジエイター代表)さんにも伝えました。するとザ・ワン側は『ちゃんと映像で喋ってくれたから、気持ちは伝わるでしょう』と言ってくれて。櫻井さんも『分かりました。気持ちは受け止めます』という答えでしたね」

――あれだけのKO負けでしたから、リマッチとの間に1試合挟むという選択肢もあったかとは思いますが……。

「いや、僕の頭の中にはダイレクトリマッチしかなかったです。そこで間に挟まれた選手にも失礼ですし。とにかくテムーレンを乗り越えたい、あの敗北を精算したいという気持ちしかありませんでした。チャンピオンがノンタイル戦で負けたのだから、次は当然ベルトを賭けて」

――そのダイレクトリマッチがバンタム級GPの1回戦で、タイトルマッチとして行うことを聞いた時の心境はいかがでしたか。

「これを言ったら怒られるかもしれないけど――正直なところ、僕はトーナメントではなくワンマッチの防衛戦をやりたかったです」

――えっ、どういうことですか。

「タイトルマッチとGPを同時に行ったら、どうしてもGPのほうが存在感は大きくなるじゃないですか。ベルトを賭けているとはいえ、トーナメントの1回戦なので。そうなるとグラジエイターのベルトの価値が下がるのでは、と思いました。僕としては1度負けた相手との、覚悟を持ってダイレクトリマッチに臨むわけで。それをGPの1回戦で行うよりは、ワンマッチの防衛戦のほうが自分の気持ちを持っていきやすいかなと考えていました。もっと僕の覚悟を、しっかりと受け止めてほしいなって」

――……。

「負けていて生意気かもしれないですが、櫻井さんには直接伝えました。僕の意志を踏まえたうえで、櫻井さんとしてはGPでやりたいということでした。櫻井さんにもGPにこだわる理由があるんでしょうし、もちろんGPのほうが盛り上がることも理解できますよ」

――ベラトールが各階級でトーナメント×タイトルマッチのGPを開催し、盛り上がっていました。

「それも分かるんです。海外選手を呼んでくれてワクワク感もありますし、さらに良い選手とも交渉しているでしょうから。でもなぁ……そう思っていましたが、他のカードを聞いて気持ちは変わりました」

――どういうことですか。

「竹本が出るからです」

――!! 竹本啓哉選手の出場を聞いて、気持ちが変わったのですか。

「何なんでしょうね(笑)。アイツとは同い年で、今まで1勝1敗で――別に普段から話をすることも、連絡を取るわけでもない。だけど気になる存在なんですよ」

――以前のインタビューで仰っていた「腐れ縁」ですね。

「このGPでも、竹本が勝つことを願っています。今回も竹本のほうが勝ちパターンは多いんじゃないかと思っていて。竹本が抑え込むか一本を取ると予想しています」

――そして、ベルトを賭けて竹本選手との決着戦を迎えると。

「今回は準々決勝で、次の準決勝の組み合わせは一度シャッフルされるのか、今大会で勝った者同士で対戦するのかは、今のところ分かりません。準決勝であっても決勝あっても、アイツとベルトを賭けて対戦したいです。お互いに強い外国人選手に勝って、タイトルマッチで決着をつけるというのは、最高のストーリーじゃないですか。それがJ-MMAですよ。グラジエイターも良いところを突いてきますね(笑)」

――アハハハ、確かに最高のストーリーラインですね。ただ、その前にテムーレンとの再戦が待っています。まずは初戦の内容についてお聞きしたいのですが、スラムからパウンドを受けた時に意識や記憶はあったのでしょうか。

「前後で飛んでいる記憶もなくて、意識も繋がっていました。でも後から映像を視ると、僕は力が入らない状態になっていたので、効いていたのは間違いないです。意識がある分、直後の悔しさも大きくて」

――なるほど。1Rに神田選手の左ハイがテムーレンのテンプルをかすめ、続けてスーパーマンパンチを繰り出しました。あれは打撃で行けるという意識だったのでしょうか。

「相手は打撃に隙があるとは思いました。クリーンヒットはしなくても、ブロックの上からでもパンチが当たって、手応えは感じていたんです。もちろんテムーレンのパンチの強さも感じました。それ以上に試合前からテムーレンのディフェンスが甘いと思っていたので、打撃戦も選択肢の一つにありましたね」

――前回のテムーレン戦の展開が、過去の神田選手の試合と異なっているように感じたのは、距離と手数です。これまではしっかりと距離を取り、細かく手数を出して相手を削っていくのが神田選手のスタイルでした。それがなぜ一気に距離を詰めたのかと……。

「実は相手の構えに驚いちゃったところがあるんです。過去の試合映像を視たら、テムーレンはオーソドックスで構えていたんですよね。でも試合で向き合ったらサウスポーで……。そのために距離の設定や戦術が変わり、焦ってしまったというのが正直なところです。とはいえ、テムーレンは打撃をスウェーでかわすところがあるし、自分から二つ三つと打撃を繋げていけば当たるんじゃないかと考えていました」

――そのスーパーマンパンチから神田選手が組みついたものの、テムーレンにマウントまで奪われました。神田選手は潜ろうとしたところ、返すことができませんでした。

「あれはテムーレンのトップキープが強かったですね。僕はハーフガードからワキ差しの展開を狙っていたのに対して、テムーレンのベースの強さみたいなものを感じました。試合ではモンゴル人選手がやっていなさそうなところを突いてやろうかと考えていて。イメージの話でしかないけど、グラウンドで勝負してみようと――そうしたら寝技も巧かったですね。三角からの腕十字もギリギリ逃げることができたぐらいで。僕も逃げるために結構、力を使いましたし。そういう柔術的な部分も強かったです」

――以降、テムーレンのバックコントロールが続きました。神田選手の代名詞である「神田返し」には幾つかのパターンがあるとお聞きしましたが、その神田返しを出すチャンスはなかったですか。

「出せなかったですねぇ。相手にも力を使わせて疲れる展開を作りたかったんですけどね。やっぱり爆発力がある選手なので、しつこくやっていこうとは今回も考えています。それがモンゴル相撲の文化なのかどうかは分からないけど、とにかく寝かせるところまでは頑張ってくると思うんですね。僕としてはグラウンドでゆすって、ゆすり続けて、空いた穴を突いていく。それは前回と同じです」

――すると組まれてバックを狙ってくるところを、どう崩すか。初戦では、いつも神田選手がやっていることを逆にやられたという印象でした。

「そうですね、分かります。でも僕としては、ガッチリ組まれて抑え込まれるという印象はなかったんですよ。コントロールされている時間は長いけど、かといって動けないわけではなかったので。あの状態から、いくつかの展開を探っていこうかと考えていました。それこそ投げを防ぐためにキムラで引き込んだりとか。そうやって探っていこうとしたところで、投げられてしまったんです」

――そのテムーレンとの再戦ですが、狙うのはグラウンドの展開ということですね。

「まだ寝てからの文化は、日本に埋まっているものがあると思います。だから僕は隙間産業を探し続けますよ(笑)」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

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【Gladiator022】今度はバンタム級GP!!。準々決勝前半戦でチャンプ神田✖テムーレン。竹本✖マルガリョ

【写真】 フェザー級王座決定T準決勝と共にバンタム級GP準々決勝。だんだんとグラジを無視できなくなってくる選手も出てくるのでは……(C)MMAPLANET & ELORDE MANAGEMENT

24 日(水)、Gladiatorより6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022より8人参加のバンタム級GPがスタートを切り、同大会で準々決勝2試合が組まれることが発表された。

同GPはいわゆるBellator方式というべきチャンピオンが出場し、準々決勝、準決勝、決勝とその時点での王者が防衛戦を行うというもの。そして今大会ではGladiatorバンタム級チャンピオン神田T800周一✖挑戦者テムーレン・アルギルマーのタイトル戦、前チャンピオン竹本啓哉✖ジェイソン・マルガリョの2試合が準々決勝として組まれることが明らかになった。


3月のGLADIATOR021のノンタイトル戦で衝撃のモンゴリアン・スラムから神田をパウンドアウトしたテムーレンが、その神田がダイレクトリマッチでベルトに挑む。これは王者の強い要望で実現した選手権試合だ。

神田は王座の価値を下げたとベルトを返上してGP参戦する意向も持っていたが、「さらなるバンタム級の活性化を促すためにチャンピオンが参戦するGPトーナメントの開催」という櫻井雄一郎グラジ代表の言葉を受け入れ、王者のままGP出場を決意したという。

一方のテムーレンは王座挑戦がGP戦の一環として行われることを後から知り、母国モンゴルでなかなか試合経験を積むことができなかった状況を鑑みて、強い相手と戦えるのは大歓迎と張り切っているそうだ。

もう一方の準々決勝=竹本✖マルガリョは、事実上の次期挑戦者決定戦。2020年2月に神田との王座決定戦で同タイトルを獲得も2021年9月の釜谷真との防衛戦で、計量に失敗しタイトルを剥奪された竹本にとって、ようやくタイトル奪還の機会が巡ってきた。

この間、福島啓太に敗れて厳しい状況に追い込まれた後、江田こうすけ塾長、笹晋久選手を破り、今年の1月にはコンバット柔術マッチで江木伸也選手をRNCで下すなど、自力でGP出場枠を手にした。

聞くところによれば、竹本の対戦相手はグラジで結果を残してきた日本人選手や、若手の抜擢、他のアジア勢と二転三転した結果、マルガリョに決定したという。そのマルガリョのMMA戦績は11勝6敗で、BRAVE CFフィリピン大会、PXC、タイのFMD、さらにはUAEWと国際的なフィーダーショーで戦っており、国際戦という点においては竹本を上回る経験を持っている。

グラジでは1月大会で、不幸にも不可抗力の急所蹴りで一発反則負けを喫したジョン・オルニドを招聘予定だったが叶わず、同門のマルガリョを両者の師ロランド・ディに強くリコメンドしてきたそうだ。

1994年9月18日生まれ、28歳のマルガリョはボクシングベースでレスリング、柔術を習得したウェルラウンダーという触れ込みだ。とはいえ韓国、モンゴル勢が猛威を振るうグラジにあってフィリピンは結果を残せておらず、竹本はしっかりとグランドで仕留めることが求められている。

なお、このバンタム級GPは次回=10月1日大会で、残りの準決勝2試合を行い、12月大会、来年上四半期で準決勝と決勝戦を実施していく予定だという。

「10月1日の準々決勝2試合の出場選手は、国内外から初参戦選手を含め、よりGladiatorバンタム級戦線が盛り上がること間違いないファイターと現在交渉中です」と櫻井代表はリリースにコメントを寄せているが、どのようなメンバーが集まるのか──アジア#01フィーダーショーを目指す、攻めるGladiatorだけに──楽しみだ。

リリースに寄せられたバンタム級GP準々決勝出場4選手の抱負は以下の通りだ。

Gladiatorバンタム級チャンピオン神田T800周一
「前戦からテムーレンのことだけを考えてきました。この戦いが決まったことが嬉しいです。アジアからの参戦者も増え、Gladiatorのベルトの価値は上がり続けています。この一戦、このトーナメントを制して真のチャンピオンになりたいと思います」

Gladiatorバンタム級挑戦者テムーレン・アルギルマー
「自分がこのGPの勝者になる。その自信で溢れています。自分はチャンピオンになるために、必死に練習しています。神田選手、しっかりと練習してきてください。6月11日、前回以上に激しい試合になるはずなので会場に見に来てください。最後は僕がチャンピオンになります」

元Gladiatorバンタム級チャンピオン竹本啓哉
「再びベルトを締めるチャンスを与えてくださった櫻井代表ならびにGladiatorの関係者の方々に感謝しています。国際戦になって非常にワクワクしているのと同時に、積極的に海外選手を招聘して下さるGladiatorの中で日本人の強さを見せつける覚悟です。強さが試される試合になると思いますが、きっちり極め勝ちます。

対戦相手のマルガリョ選手はサブミッションでの勝ちが多いようですが、『柔の発祥地』のグラップリングを存分に味わって帰ってもらいます。西日本の選手を積極的に使ってくれるGladiatorで強さを示す事で、西日本の若手選手達に希望を与えたいです」

ジェイソン・マルガリョ
「フィリピンでは国際戦を戦う機会を得ることはとても難しいから、今回のGladiatorのオファーにはとても感謝している。タケヤは優れたグラップラーだけど、MMAにはパンチもキックもある。多くの武器を僕らは持っている。サブミッションオンリーではないし、試合はスタンドから始まるものだ。僕はタケヤ・タケモトを倒せる。彼のパンチとキックは本当に遅い。グラップリングのために使っているんだ。そこも研究している。日本のファンの皆には、僕とタケヤとの試合を楽しみにしてほしい。日本で会おう!!」

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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET NavE o テムーレン・アルギルマー ブログ 神田T800周一

【Gladiator021】草原の未知強テムーレン戦へ、神田T-800周一in広島─01─「家庭と格闘技のバランス」

【写真】坂道だからの街で、トラックの運転。ドライビング技術はMMA界随一かもしれない (C)MMAPLANET

26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator021で、バンタム級チャンピオン神田T-800周一がテムーレン・アルギルマーと対戦する。

草原の未知強を迎え撃つ神田は、昨年4月のタイトル奪取以来の本拠地出場なる。その神田は生まれ育った広島を拠点に社会人、家庭人の生活と格闘人の生活を両立している。朝4時から冷凍食品を配送する仕事を昼まで続け、そこからMMAファイターとして練習と指導がある。

そんな神田を地元で取材。仕事場からLEOS柔術アカデミー広島での森戸新士との練習に移動し、汗をかいたあとで話を訊いた。


──今日は神田選手の仕事場にもお邪魔させていただきました。これまで広島に来ても、新幹線やJRより南側ばかりの滞在だったので、広島という街がこれだけ山ばかりで、傾斜が激しく入り組んだ場所だという認識が全くなかったです。

神田の勤め先の最寄り駅まで、中心部から新交通システム=アストラムで。そのアストラムの車窓から広島の地形がどういうものなのか、良くない理解できた

「あぁ、ちょっと特殊ですかね。

小さい平地に街を創って、住むのは山という感じで。広島の人間にとってはそれが当たり前で、僕の地元はもっと山間です(笑)」

──今のように電動自転車が無い頃は、本当に大変だったのではと。

「そうですね。僕自身、いきなり立ち漕ぎで山を登って1時間ぐらい掛けて学校に通っていました(笑)」

──広島は足腰の強い人が多いのでは!!

「そうですね(笑)。山に鍛えられている。山が近くにありますから、坂道だらけで」

──ところで今日は神田選手の仕事終わりで合流させていただいたのですが、それが午後1時前でした。仕事、練習という生活サイクルはどのようになっているのですか。

「仕事は午前4時開始です」

──えっ、起きるのが4時ではなくて。

このような風景が、中心部から20分ほどの移動で見られる

「仕事が始まるのが4時です(笑)。それでお昼ぐらいまでですね」

──そこで夜に格闘技の指導や練習があって、睡眠時間は取れるのですか。

「子供と一緒に8時半か9時ぐらいには寝て。3時に起きる。指導や練習は6時半から8時までなので、終わるとお風呂に入って寝るっていう感じです。だから6時間睡眠は出来ています」

──体を動かす人にとって6時間は十分とは言えないかもしれないです。

「そうかもしれないですね。でも、今のところは何とかやれています。それに時間を創るのも実力のうちなので。僕の今の実力がそんなところだということですね(笑)。ちょっとずつ自分の時間を取り戻して、より良い形にしないといけないと思っています。今は家庭を持つ生活と格闘技のバランスが、頑張ってこの状態です」

──トラックを運転しているので、本当に睡眠は大切かと。

「途中で仮眠も取れますし、眠たくなれば車を止めて休むのはマストです。そのなかで夜の睡眠は6時間が最大で──朝も暗いうちに起きるという感じです」

──務め先からはMMAの練習、試合をしていることを承知してもらっているのですか。

「ハイ。そこを確認して、入社しました」

──仕事という絶対の部分があると、試合が決まってから普段の練習のルーティンは変わって来るのでしょうか。

「ほとんど変わりないです。日常のまま、試合を意識して細かいことを詰めるとかはありますが、量が増えるとかっていうことはないです。変化することで進歩するでしょうが、同時に危険も伴うので。僕は淡々とやるべきことをやる感じです。だから試合後もケガがないと、ペースを落とすことはないですし。内容も気持ちも変わらず練習しています。以前は試合に向けて体重の増減も大きかったのですが、今はほとんど変わりないです」

──だから、常に頬がこけていると。

「ハハハハ。体重は67キロぐらいなので、水抜きを考えると脂肪で削るのは1、2キロ。1カ月あれば余裕です。この生活で大幅な減量をすると、ケガをするだけなので。量を減らして質を高める。5分✖3Rをしっかりと動けるよう中身を濃くする。そういうイメージで、練習を組み立てているので量を増やすということは特別ないです」

──Jリーグもプロ野球の球団もあり、120万の人口を誇る広島でさえMMA界では地方という見方がされています。神田選手自身、関東から広島に戻ってきて練習面ではどの程度、以前と比較して充実していますか。

「やっぱり練習パートナーが少ないという事実はあります。その分、工夫が必要になります。その工夫は自分で考えることが必要で、それでやれているのは悪くないと思っています。それでも人が少ないというのは、現実問題としてありますね」

──ところで今日は森戸新士選手が主宰するLEOS柔術アカデミー広島での取材になりましたが、ここができてどれぐらいになりますか。

「えぇと岩国にLEOSが出来て3年ほど、広島はつい3カ月前──去年の12月ですね。さっきの練習相手という部分で、森戸先生がいてくれて全然変わりました。森戸先生と冨樫(健一郎)先生の存在は大きいです。関東には強い人が多かったですが、限られた人数でやるとなると森戸先生のような知識を持っている人がいてくれて本当に助けられています。

森戸先生との練習は週に一度で変わりないのですが、岩国でなく広島市内で出来るようになったので、そこも助けてもらっています。週に一度、森戸先生と道着で柔術の練習をさせてもらい、そのあとは自分がMMAのクラスを持たせてもらっています。この120万都市で、森戸先生が格闘技を掘り起こそうとしてくれているので、僕も格闘技人として協力させていただきたいという気持ちがあります」

──MMAの指導はLEOSとパラエストラ広島の2カ所でされているということですが、違いは感じられますか。

「LEOSは初心者の方も入会してくれるようになりましたけど、もともとはLEOSで柔術をやっていた方がMMAに挑戦するという感じで来てくれるパターンが多いので、皆さん強い。なので僕もいい加減なことはできないです(笑)。柔術のベースがしっかりとしているなかで、MMAがどう出来上がるのかを楽しみにして、指導をさせてもらっています」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30~ザ・ワンTV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(日本)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

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FINISH10 MMA MMAPLANET o Progress UNRIVALED YouTube   コンバット柔術 ジェセフ・チェン ジョセフ・チェン 上久保周哉 寒河江寿泰 岩本健汰 日沖発 杉山廣平 村田卓実 森戸新士 江木伸成 白木アマゾン大輔 石橋佳大 神田T800周一 竹浦正起

【Finish10】寒河江寿泰と対戦──ジョセフ・チェン戦後の森戸新士「ここで燃えないと、面白くない」

【写真】前日のUnrivaledでタケット兄弟とジェイコブ・カウチのサポートを終え、広島に戻った足で神田T800周一と練習し、取材に応じてくれた──燃えている──森戸(C)MMAPLANET

5日(日)に東京都港区のリバーサル田町芝浦スタジオで開催されるFinish10で、森戸新士が寒河江寿泰と対戦する。

昨年来、ケージ内ポイント制グラップリングwith MMAグローブというProgressでの活躍が目立ち、グラップラーのイメージもついてきた森戸だ。1月のグラジエイターではジェセフ・チャンに敗れベルトは奪取ならず、2月の最終週にはウィリアムとアンドリューのタケット兄弟と過ごしたことで、彼の身の内に何が生まれたのだろうか。寒河江戦前の心境をLEOS柔術アカデミー広島で尋ねた。


壁レス、そしてパウンド(!!)も見せていた

──まず1月のProgressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦、ジェセフ・チェン戦について改めて感想をお願いします。

「そうですね……あの試合は、結構差を感じてしまったので色々と取り組むべきところがあるな、と思いました。立ちで壁とか使ってどうにかしようと思っていたのですが、そこもできずに一発でテイクダウンに持っていかれてしまいました。

スナップダウンで崩されてしまったので……。組手の創り方とか練習からあまりできていなかったです。ちょっと、色々と見直そうと思いました」

──ただ、それは柔術をやるうえにおいては余り必要ない部分かと思うのですが。柔術家だから寝転んで、自分のやるべきことをやっていれば良い──という風に考えることは?

「やっぱりプログレスという新しいルールで戦うなかで変わってきた部分もあるし、あとはADCCとかも見据えて練習したいと思っています。そういう意味で、柔術のように引き込めば良いという考え方ではなくて、立ちでも勝負できるように普段から練習しようと思います」

──そのような考え方になっていた森戸選手にとって、Unrivaledに来日したタケット兄弟と過ごす時間が長かったというのは何か運命的なモノが感じられますね。

「タケット兄弟とはほぼ1週間付きっ切りでいたので、凄く刺激を貰いました。試したいことがたくさんあります。彼らと話をしていると、取り組み方の違いにも気づきました。打ち込みなんかでもアドバイスを貰いましたし。

ウィリアムが21歳で、アンドリューが19歳と凄く若いのですが、柔術に関する姿勢……その研究の深さの試合とか、違いがありました。『僕らの帰国後も質問があれば、尋ねてきてくれれば良いから』と言ってくれて。彼らからインスパイアされたことを練習で試してみたくて、凄く楽しみです」

──『オースチンに来いよ』とは?

「それも言ってもらえました(笑)。ちょっと計画したいですね」

──ジョセフ・チェン戦の完敗とタケット兄弟との邂逅で、森戸選手自身の中に変化が生まれましたか。

「そうですね。結構、燃えています。次の試合もすぐですし(笑)。FINISHでの試合は展開として、余り立ちとかならないと思いますけど色々と試したいことがあります」

──寒河江選手は階級的に一つ下かと。その寒河江選手との試合は、まず立ちはないかと予想されます。

「ハイ。ジョセフ・チェン選手と戦って、パスガードの仕掛けで削られ、追い詰められて負けてしまいました。そこも研究してきたので、ちょっと試したいですね。それとタケット兄弟のセミナーや打ち込みでも、パスガードでヒントを貰ったので。直ぐにできるかどうか別ですが、トライはしてみます」

──グラップリング、下がデキて当然のトップ時代に入りつつありますね。

「ウィリアム選手もレスリングができれば、それが一番楽に勝てると言っていましたし。ボトムの方が厳しいというグラップリングになってきていますね。自分も発展途上なので、練習で試して、さらに試合で試していきたいです」

──ADCCを狙うということですが、今後は道着の試合の方は?

「両方頑張ります。ジムをやっていて生徒さんにメインで教えているのは道着なので。そこで活躍できないと、説得力がなくなってしまいます。ちゃんと両方頑張りたいです。同時にグラップリングも広めたいと思っているので、そっちも実績を残すことができれば広島や中国地方で広めることができる。グラップリングのクラスも増やしたいですし。ちゃんと、道着もグラップリングも両方で実績を創りたいです」

──ADCC予選に出るとすれば、77キロ級でしょうか。

「66キロに落とせないことはないですけど、77キロですね。そうなると相手は大きくなることを考え、通常体重を少しあげるためにトレーニングを始めようと思っています」

──本気度が感じられます。プログレスで定期的にオファーがあったことで、グラップリング熱が高まったということはありますか。

「明らかにきっかけにはなっています。ノーギの試合機会がなかなかないなか、プログレスからコンスタントにオファーをもらったことで、モチベーションをずっと保つことができました。そういうなかでADCCで頑張っている岩本健汰選手のような存在がいる。インスパイアされながら自分も頑張りたいと思います」

──ジェセフ・チェンが巻いたベルトに関しては?

「いつか取り戻せるように……取り戻せるじゃないですね、1回も取っていないので(笑)。勝ち取れるように、しっかりと積んでいきたいと思います」

──自分など、愕然としてしまったジョセフ・チェンの強さだったのですが、そこで諦めるのではなくモチベーションになったと。

「ここで燃えないと、面白くないですよ」

──なるほど、です。では、その燃えている森戸選手の寒河江選手との試合に向けて意気込みをお願いします。

「ADCCとか世界に挑戦していきたいので、ちゃんと日本で実績を積むことが絶対です。色々と挑戦していくために、とりあえず目の前の試合に勝ちます」

■視聴方法(予定)
3月5日(日)
午前8時55分~ツイキャスLIVE
             
■ FINISH10対戦カード

<ライト級/5分3R>
日沖発(日本)
土屋大喜(日本)

<ライト級/5分3R>
上久保周哉(日本)
石橋佳大(日本)

<ライト級/5分3R>
寒河江寿泰(日本)
森戸新士(日本)

<IREコンバット柔術66キロ契約/10分1R>
村田卓実(日本)
杉山廣平(日本)

<73キロ契約/5分2R>
白木アマゾン大輔(日本)
竹内稔(日本)

<フェザー級/5分2R>
竹浦正起(日本)
江木伸成(日本)

<73キロ契約/5分2R>
小野隆史(日本)
大嶋聡承(日本)

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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET NavE o RIZIN ROAD FC Wardog YouTube キック パンクラス ボクシング 中務修良 修斗 神田T800周一 神田周一 福島啓太 野尻定由 長谷川賢

【Gladiator021】神田周一が、モンゴルのテムーレンと。中務修良はフィリピンのバトトと対戦

【写真】切磋琢磨という見方はケージの外だから。神田も中務も、ここで負けてはいられない(C)MMAPLANET

4日(土)、GLADIATORが26日(日)に豊中市の176BOXで開催するGladiator021の追加カードとしてバンタム級3回戦=神田T800周一×テムーレン・アルギルマー、55キロ契約3回戦=中務修良✖エイドリアン・バトト・ジェマーという2つの国際戦を発表した。

既報の通りGladiatorフライ級選手権試合=王者NavE ✖挑戦者ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルに続き、今回もモンゴル、そしてフィリピンからの刺客をGladiatorとWARDOGのチャンピオンが迎え撃つマッチアップとなった。


昨年4月に福島啓太選手を破り、GLADIATORバンタム級のベルトを巻いた神田にとって初の国際戦、ベルト奪取以後は修斗公式戦=闘裸男で野尻定由選手を下しており、11カ月振りにホームに戻ることになる。

テムーレンはモンゴル・ボクシング界の名門シレンビーリ・ジム、元Road FCファイターでコンバットサンボ世界大会でも銅メダルの実績を持つダムランプレウ・パーサンフー率いるマザーライ・ファイティングセンター、そしてモンゴル随一の設備を誇る112ファイトアカデミーと3つのジムに所属しておりMMA戦績はプロで5勝4敗、アマで4勝0敗だ。

フィジカル&爆発力勝負という印象の強いモンゴル人ファイターにあって、レスリングを多用しつつ柔らかい動きができるファイターだ。またMMA以外ではムエタイで4戦4勝(モンゴル選手権優勝)、シュートボクシングは3勝0敗、散打とコンバットサンボでともに国内選手権銅メダルという結果を残しており、その打撃は組むためにも使われている。

一方、WARDOGストロー級王者としてRIZINでもパンクラス王こと砂辺光久選手をKOするなど結果を残した中務修良は、55キロ契約で──MMAに乗り出したフィリピン拳闘会の名門エロルデ・ボクシングジム・サウスボックス所属、柔術ではチェックマット・マニラに属するエイドリアン・バトト・ジェマーと戦うことが決まった。

NavEが名張なら、中務は津。揃って三重のMMAを引っ張る存在だ。レスリングベースで打撃も力をつけてきた中務と対するバトトは、昨年12月に長谷川賢タレントリレーション代表がフィリピン視察を行った際、エロルデ・ボクシングジムで行われたトライアウトに参加していた27歳のファイターだ。

同トライアウトでは、1月大会に来日したジョン・オルニドと並び、一際動きが良くトライアウトの機会を生かしてグラジへの来日がなった。プロMMAはまだ2勝1敗1分だが、アマでは6勝2敗。特にコロナ以降プロ大会がほぼ休止されていたフィリピンにあって、なかなかキャリアを積めない状況にあったのも事実だ。そのバトト、トライアウトではレスリングと柔術を融合させたサブミッション・レスラー振りを見せていたが、実は柔術は青帯で立ち技がベースのようだ。

リリースによるとバトトは2016年&2017年と昨年のムエタイ・フィリピン王者で、アマ・ムエタイでは12勝2敗。アマ・キックは4勝0敗。プロ・ムエタイは2勝0敗という戦績を残している。

戦績は少なくとも、ポテンシャルの高さを持つ選手の招聘という部分では、ジョン・オルニドの動きを見ている分には期待ができる。アジアとの拳を交えた交流が、日本を強くするのか。NavE✖ニャムジャルカル、神田✖テムーレン、中務✖バトト、興味深い戦いになる。

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Gladiator020 MAGISA MMA MMAPLANET o ONE Progress UFC キック キ・ウォンビン コンバット柔術 ジョセフ・チェン ジョン・オリニド チョ・ソンビン ボクシング ロランド・ディ 中川皓貴 修斗 松本一郎 森戸新士 江木伸成 生田誠 神田T800周一 竹本啓哉 笹晋久 野尻定由 長谷川賢

【Gladiator020】笹晋久は比のダイヤの原石=オリニドと対戦。竹本啓哉は江木伸成と試練のコンバット柔術!!

【写真】グラジで日本✖韓国の実力者、✖フィリピンの若い力が組まれた。J-MMAの強化につながるのか (C)MMAPLANET

21日(水)、Gladiatorより1月22日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator020のカード発表第3弾があった。

Gladiatorフェザー級王座決定戦として中川皓貴✖チョ・ソンビン、Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座戦=森戸新士✖ジョセフ・チェン、Gladiatorライト級選手権試合=王者キ・ウォンビン✖挑戦者グスタボ・ウーリッツァーと3つのタイトル戦が組まれている今大会。

今日のプレスリリースで笹晋久が、ンタム級3回戦でフィリピンのジョン・オリニドと戦うことが分かった。


オリニドは元UFCファイターで、現在はベアナックルファイトやBRAVECFで戦うロランド・ディの教え子で、ディが主宰するディンクレディブル・ファイティング&フィットネスの所属選手だ。

日本では全く無名だが、このオリニドは先だってグラジのテレントリレーションに就任した長谷川賢が、ONEマニラ大会が開催された折に、現地のジムを回り見出したファイターとのこと。以下、リリースで紹介された長谷川のオリニド評となる。

長谷川賢
「人材発掘のためにフィリピンを訪れ、ケソンシティのラウンド・ワンMMA、バギオのチーム・ラカイを視察させてもらい、マニラではククイ・エロルデさんの協力を得て、数カ所のジムの選手が集まった合同練習会が見学出来ました。

合同練習会、ラウンド・ワンMMA、チーム・ラカイと日本では無名でも高いポテンシャルを持った選手がいました。なかでもエロルデ・ボクシングジムの合同練習会で行われた実戦形式のスパーリングの一番手でケージに上がったジョン・オリニドの動きの良さは印象的でした。

MMAスパーだけでなくグラップリングのレベルも確認したく、エキストラで壁レスなどシチュエーションスパーリングもリクエストし、総合力があることも分かりました。キャリア3勝0敗の若い選手ですし、笹選手との対戦には荷が重いかもしれないですが、帰国後にオファーをすると躊躇なく『戦う』という返答をくれました。今後、オリニドのように打撃も寝技もできて、若くて勢いのある選手。可能性とやる気を満ちたファイターを招聘して、日本の選手と競り合い互いに力がつくようなマッチメイクを心掛けていきたいと思っています」

なお本日の発表ではコンバット柔術で元Gladiatorバンタム級王者の竹本啓哉が、Progress提供コンバット柔術バンタム級で江木伸成と戦うことも合わせて発表されている。竹本は昨年6月に今大会でオリニドと対戦する笹に競り勝ったものの安パイファイトに株を下げた。そして先日の修斗・闘裸男で野尻定由に勝利した神田T800周一との3度の対戦の機運が高まらず、ここで──ある意味、MMAよりも注目が集まるコンバット柔術出場というセカンドチャンスが与えられた。

江木は既にコンバット柔術ルールは、5月にHEATでの生田誠戦に続き、Gladiatorで松本一郎と戦っている。初戦と比べて、掌底のエグさが増した松本戦ではヒールフックで一本勝ち。さらには9月のフォークスタイルグラップリングでは距離を取って逃げ切りを図るMAGISAもヒールフックで仕留め、実戦で切れ味を確認できている

この実戦の場というフィルターを掛けると、純粋グラップリング力は江木が上という見方は十分に成り立つ。そこに掌底という要素が加わるが、竹本のバック奪取&キープという勝利の方程式が、引き込むことが予想される江木に通じるのか。

竹本にとっては決して簡単でない、戦いとなる。また江木は今大会でMMAデビューを望んでいたが、対戦相手が見つからなかったという話も伝わってくる。最終的に元チャンピオンとコンバット柔術で戦うことが決まった江木にとって、この一戦は大きな腕試しの場となろう。

これで同大会はMMA、キック、フォークスタイルグラップリングに加えてコンバット柔術と様々な戦いがケージの中で繰り広げられることとなった。

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MMA MMAPLANET o Torao Torao28 修斗 神田T800周一 野尻定由

【TORAO28】グラジエーター王者の神田が蹴りとTDで野尻を揺さぶり、ユナニマス判定でランカー攻略

<バンタム級/5分3R>
神田T800周一(日本)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
野尻定由(日本)

サウスポーの神田が右ローを当てる。回る神田に、野尻が右ハイ。野尻は出入りからローを当てるも、神田のプレスが強まる。ケージまで詰められた野尻はワンツーを放ちながら脱出した。神田が蹴りを散らしながら距離を詰めて野尻にケージを背負わせる。しかし蹴りを外したところで野尻が前に出る。

神田はパンチで野尻を詰めていき、回る相手に左ミドルを当てた。左ストレートで飛び込む神田が、左右の蹴りで野尻を下がらせる。ケージ中央から飛び込んだ野尻がボディロックで組むも、切り返した神田が野尻の左足を挟んでケージに押し込んでいく。ボディロックからヒザで削っていく神田。左ヒザを相手の顔面に突き上げる。

左右に揺さぶり、ダブルレッグ、シングルレッグにも切り替える神田に対し、野尻は右バックスピンエルボーを繰り出した。これをブロックした神田がバックを奪い、グラウンドに持ち込む。立ち上がる野尻。しかし神田はバックをキープしたまま、相手の左足を抑えつつ、左ヒザを野尻の顔面に伸ばした。

2R、神田が右の縦蹴りから左ストレートを伸ばす。足のフェイントを入れながら蹴りとパンチを散らす神田。神田の左ローがヒット。ケージを背負った野尻に左ハイを狙う。ポジションを入れ替えた野尻が右から左ボディに繋げた。神田は距離を取り、プレスをかけながらシングルレッグで飛び込む。

立ち上がる野尻をボディロックでケージに押し込む神田が、グラウンドに持ち込んだ。すぐにバックマウントを奪う神田。野尻のブリッジを肩固めで抑えようと試みた神田だが、ここで立たれてしまう。神田はすぐに左腕を差し合えて、野尻をケージに押し込む。ボディロックに切り替え、内から外から足をかけるが、野尻も倒れない。

ケージづたいに下がる野尻を追いかける神田が、バックに回り左足を差し込んだ。バックのままグラウンドに引き込むも、野尻が反転してマウントへ。腹ばいになる神田からバックマウントを奪った野尻が、そのまま削っていった。

最終回、野尻が右ロングフックを見せる。かわした神田は蹴りを上下に散らし、左ストレートから飛び込んだ。組みついて野尻をケージに押し込む神田。左の肩パンチからボディロックで組み、パンチとヒザで削っていく。野尻は内股を狙うも、神田がこれを耐える。両者が離れると、野尻の右が何度もヒット。さらに組むと内股で投げた。

しかしグラウンドでは神田がトップを奪う。立ち上がる野尻。神田は野尻をケージに押し込み、シングルレッグで揺さぶる。野尻は離れながら右ヒジを見せた。互いに蹴りを見せながら、野尻がテイクダウンを狙うも神田がスプロールする。ガブった神田がバックを狙ったが、野尻も切り返す。

ケージから離れた両者。神田が左ストレートを当てる。野尻は組んで足技を連続で仕掛けるも、神田は倒れず。神田のボディロックに対し、神田がカウンターで神田の左腕を取った。腕十字を狙われた神田は腕を抜き、ハーフガードを取った相手の顔面に右ヒジを叩きつける。野尻がスクランブルからテイクダウンを狙うも、神田は耐えて倒れなかった。

裁定はユナニマスで神田へ。グラジエーター現バンタム級王者の神田が修斗ランカーの野尻を下し、ケージサイドのグラジエーター櫻井代表と抱き合った。


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DEEP MMA MMAPLANET o RIZIN Torao Torao28 修斗 宮崎清孝 毛利昭彦 白木アマゾン大輔 神田T800周一

【TORAO28】毛利昭彦戦へ、宮崎清孝─02─「一つだけ、やるからには一生懸命やる。それだけです」

【写真】11月27日の後楽園ホール大会で打威致のセコンドを務めていた宮崎 (C)MMAPLANET

12月4日(日)、山口県周南市の新南陽ふれあいセンターで開催されるTORAO28で、毛利昭彦を相手にラストマッチを迎える宮崎“師範代”清孝のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

空手から始まった宮崎の格闘技人生は、MMAのケージの中で終幕を迎える。しかし周南市の毛利道場とともに、宇部市で宮崎が築き上げてきた格闘技は、彼の弟子たちに受け継がれていく。そんな弟子や周囲の人たちに見せたい人生のチャレンジ、そして宮崎の夢とは。

<宮崎“師範代”清孝インタビューPart.01はコチラから>


――最初から引退試合の相手は毛利選手だと決めていたのですか。

「clubDEEPに出た時から決めていました。『最後は俺と対戦してくださいね』って毛利さんにも言っていて。当時は何気ない話で、毛利さんも『分かった、分かった』ぐらいの返事でしたけど(笑)。それで2回目のプロ修斗山口大会が開催されると決まった時に、『ここで試合しましょう。俺はこの試合を最後にします。他の試合には出ずに、毛利さんとの試合に集中するので』とお願いして、OKをもらっていたんです。でも大会が中止になってしまいました」

――2018年7月に初めての山口大会が開催され、続いて2020年5月に第2回大会が予定されていました。コロナ禍で中止になりましたが、その第2回大会で毛利選手との引退試合が行われる予定だったのですね。

「そうなんです。第1回大会の翌年に第2回大会の話が挙がってきて。翌年の山口大会が中止になったあと、今度は福岡大会でやるかどうかという話もありました。でも毛利さんが『この試合は山口でやりたいんだ』と言ってくれて。自分としては毛利さんがOKだったら福岡大会でも良かったんですが、その福岡大会も中止になって……そういうことの繰り返しで、3年越しのラストマッチになりました」

――その期間に、本当に毛利さんとのラストマッチを行えるかどうか不安ではなかったですか。

「もちろん、不安な気持ちもありました。大会が決まって、気持ちもつくって練習していたら、大会がなくなってしまう。それが3~4回も続いて、コロナ禍は本当に終わるのか――その不安がある一方で、自分も年齢を重ねていく。でも毛利さんとも『試合ができるならやりたい』と話をしていて。自分の弟子たちにも『最後はもう1回ちゃんと試合をして辞めるから』と伝えていました。目標を持ってチャレンジするところを見せたかったんです。たとえ目標を達成できなくても、チャレンジしていけば良いことが待っているから。結果がどうなろうと、チャレンジし続けていこうぜって」

――……。

「なのに自分のほうから、年くったから辞めたというのは無しですよね。私も最後にもう1試合したかったし、練習も好きですから、弟子たちと一緒に練習していると気持ちも上がってくるので。その繰り返しでした。それで今回の試合が決まり、コロナ禍は収まっていないけど大会はやれそうだと。自分も年齢的に、そろそろかぁと思っていたので、ギリギリでした。お客さんに見せられるぐらいは動くことができる、その状態で試合が決まって良かったです」

――なるほど。そのなかで、今年5月には有永道場Team Resolveの常設道場をオープンされています。

「ずっと他のトレーニングジムの一角を借りて練習していたんですよ。そのジムが閉店するかどうかという話になり、自分たちでやるしかないと思って常設道場をオープンしました。実は、常設道場を出してどうこうという気持ちは、もともと一切なくて。ただ、私のスタンスは『じゃあ良いよ』なんです」

――じゃあ良いよ、というのは……。

「コレやりたい――じゃあ良いよっていう感じで続けてきて、今の環境にたどり着きました。一つだけ、やるからには一生懸命やる。それだけです。この先どうなっていくかは分かりません。だから、今できることを一生懸命やる。今やらないと、いつできるか分からないから。弟子たちにも、そう伝えてきました。そうやって続けてきて、周りに応援してくれる方も増えてきたおかげで、常設道場をオープンすることができています」

――宮崎選手がMMAを始めた当時と比べて、今は山口県でもMMAを始めたいという人は増えてきていますか。

「増えていますよ。キッカケは朝倉未来とRIZINが多くて。そこに至るまでには、やっぱりプロ修斗の大会が山口で行われたことは大きかったです」

――一方、有永道場Team Resolveでは空手のクラスも続けられています。

「ウチはキッズ空手が多いんです。今日の後楽園ホール大会に出る打威致(※取材は11月27日の後楽園ホール大会開催前に行われた)も、小4の時にキッズ空手から始めた選手で。ウチでは中学校になったら空手とMMA、どっちを選んでもいいよと説明しています。そうしたら打威致はMMAをやりたいと言って……。感慨深いですよね。そうやって空手から始めた子供たちが、MMAをやって後楽園ホール大会に出ることができるなんて。『あの打威致が』っていう感じですよ。

打威致と一緒の大会で試合をする。それが我々の夢だったんです。だから打威致も山口大会で試合したいと言っていたんですけど、今回は後楽園ホール大会に出ることになりました。1週間前だからいいじゃないかとアイツに言って。1週間の差はありますけど、最後にアイツと一緒に追い込んで練習することができて良かったです」

――MMAファイターとしては、今回がラストファイトとなります。その後はジム運営者として、そして指導者としての目標はありますか。

「今の時点で練習できる環境にある子たちだけでなく、家庭環境の問題――なかには金銭面とかでジムに来ることができない子もいたりします。そういう子たちが上を目指せるようにしたいです。そして、その子たちが試合を見て『あんな選手になりたい!』と思ってくれるような選手を育てること。その環境づくりをやっていきたいです。

あとはお年寄りも多い地域なので、マスター世代が楽しく体を動かせる社交場にもしていきたいですね。そのマスター世代の人たちと酒を飲みながら、若い連中の試合を見て『アイツら強くなったなぁ!』と言うのが夢です(笑)。

マスター世代にも、自分のように体を動かしていたら健康でいられることが分かってもらえるように――最後の試合も全開でいきますよ」

■視聴方法(予定)
12月4日(日)
午前11時30分~ Twit Casting LIVE

■Torao28対戦カード

<67キロ契約/5分2R>
毛利 昭彦(日本)
宮崎“師範代”清孝(日本)

<バンタム級/5分3R>
野尻 定由(日本)
神田T800周一(日本)

<49キロ契約/5分2R>
宝珠山 桃花(日本)
古賀 愛蘭(日本)

<闘裸男寝試合73キロ契約/5分2R>
森戸 新士(日本)
白木アマゾン大輔(日本)

<フライ級/5分2R>
植木“令和”新(日本)
若宮 龍斗(日本)

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MMA MMAPLANET o RIZIN Torao Torao28   パク・シウ 中村優作 佐々木信治 修斗 古賀愛蘭 宝珠山桃花 柴田MONKEY有哉 白木アマゾン大輔 神田T800周一

【TORAO28】フジメグ門下。宝珠山桃花と対戦、古賀愛蘭─02─「まずは国内のチャンピオンに」

【写真】組み技を伸ばすには最適の環境に身を置く古賀が、どのような成長の跡を見せることができるか(C)SHOJIRO KAMEIKE

12月4日(日)、山口県周南市の新南陽ふれあいセンターで開催されるTORAO28で、宝珠山桃花と対戦する古賀愛蘭のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

敗れたとはいえ、今年4月のパク・シウ戦でポテンシャルの高さを見せ、会場にいた関係者からも高評価を受けていた古賀。しかし、そのパク・シウ戦で組みと寝技の課題が明確になったのも事実だ。活動の拠点をBURSTに移して、彼女はどのように成長しているのだろうか。試合の1週間前、次の試合がMMA5戦目のルーキーが今後について語る。

<インタビューPart.01はコチラから>



――大阪でMMAを始めて以降は、どのような練習環境にあったのでしょうか。

「中村優作さんとの練習以外では、TEAM KIZUNA(柴田MONKEY有哉代表)や日本拳法の道場に行っていました」

――TEAM KIZUNAでは柔術の練習をしていたのですか。

「いえ、そこまではやっていないです……」

――そうだったのですね。古賀選手の寝技といえば、パク・シウ戦でマウントを取られてもブリッジで返していた印象が強いです。

「アハハハ、はい(苦笑)。レスリングやグラップリングは、ちょこちょこやっていたぐらいで。デビュー2試合目も、相手が組みついてきたところを自分が倒すことができただけで、組んだ時のレパートリーがないなぁと、自分でも思っていました。そのあとの2試合は自分の弱いところ――四つで組まれた時の対応や寝技で負けてしまって」

――一方、パク・シウ戦では3Rに左ボディを効かせていました。あのパク・シウの体が一瞬くの字になり、ケージに背中を預けるほどのパンチを見せています。

「試合中、セコンドの人たちもそう言ってくれていたんですけど、全然分かっていなくて。自分の中では、やられたなっていう印象しかなかったです」

――そのパク・シウ戦までは大阪で活動していた古賀選手ですが、現在は広島県福山市のBURST所属です。いつ、どのような経緯で福山市に移ったのでしょうか。

「パク・シウ選手とは今年3月に試合をするはずだったんですが、相手がコロナウイルスに感染して試合が4月の大阪大会へ延期になりました。その頃にBURSTへ出稽古に行ったんです。池本(誠知)さんや他の方から、『BURSTは女子も多いし寝技も強いから練習に行ってみるといいよ』と言われて。池本さんからBURSTへ練習していただき、出稽古に行ったのが最初です」

――その時、今お隣にいる藤井惠さんのことはご存じだったのですか。

「RIZINの映像で、いろんな女子選手がBURSTの練習で追い込まれているところが紹介されるじゃないですか。あぁ藤井惠さんの練習ってヤバいんだな、って(苦笑)。寝技でもメチャクチャ強いのが映像で写っていますし、初めて出稽古に行った時はドキドキでした」

――アハハハ、出稽古に行ってみて実際はどうでしたか。

「ボッコボコにされました(笑)。スパーリングで極められまくって。走り込みとか他の練習もキツかったです。こんなに追い込まれたのは、プロになってからは初めてでした。日本拳法部の合宿では追い込まれることもあるんですけど、今はそれが毎日で。でも楽しかったですね。これが私の好きなことなんだなと思って」

――その出稽古を経て、正式にBURSTへ入ったのはいつ頃なのでしょうか。

「今年の6月です。佐々木(信治)さんとメグさんには出稽古ですごくお世話になって、短期間ですごく成長させてもらいました。自分の中でも、ここに来れば強くなれるなと思ってBURSTに来ました。当時と比べたら、際の部分と寝技は成長していると思います。それとパワーもついてきたし、技術のレパートリーも増えています」

――そうした成長を経て、今回の宝珠山戦を迎えます。対戦相手の印象を教えてください。

「そこまで試合映像を見ることができていないんですが、打撃が強い印象です。今回は山口県で試合をするということもあって、地元(福岡県飯塚市)から友達や皆さんが応援に来てくださるので嬉しいです」

――今回は『藤井惠Produce』として行われる試合です。

「あ、そうだ! ウフフフ(と、隣にいる藤井惠さんを見る)」

――師匠の名前を冠した試合に対して、プレッシャーはないですか。

「プレッシャーはないです。試合でプレッシャーを感じることはないですね。常に楽しもうと思っています。でも、いつも最初はカチカチなんですけど」

――確かに、これまでの試合も後半にいくにしたがってエンジンが掛かっている印象が強いです。

「毎試合、みんなにそう言われます(苦笑)。そこは直したいですね。最初からガンガン行けたら、その後の展開も違うと思うので」

――古賀選手は現在21歳、プロMMAキャリアはまだ4戦です。MMAを戦っていくうえで、現在の目標は何ですか。

「まずは国内のチャンピオンになりたいです。今回は49キロ契約ですけど、これからは47.6キロ――アトム級で戦っていく予定です」

――現在、修斗では女子アトム級インフィニティリーグが行われ、優勝者は女子世界アトム級のベルトを獲得します(取材は後楽園ホール大会の前日、11月22日に行われた)。現時点で、その輪に加わって勝つ自信はありますか。

「え、それは……うーん」

佐々木信治 勝ちますよ。

「ちょっと、そういうことを言わないでください! リーグ戦は誰が勝つんだろうなとは思います。でも私はまだ、そこまでの実績がないので――もし試合できるなら、リーグ戦に参加した選手と戦って、準優勝者、優勝者と順番に試合していきたいです。まずは今回の試合に勝って、そういうことを言えるように頑張ります!!」

■視聴方法(予定)
12月4日(日)
午前11時30分~ Twit Casting LIVE

■Torao28対戦カード

<67キロ契約/5分2R>
毛利 昭彦(日本)
宮崎“師範代”清孝(日本)

<バンタム級/5分3R>
野尻 定由(日本)
神田T800周一(日本)

<49キロ契約/5分2R>
宝珠山 桃花(日本)
古賀 愛蘭(日本)

<闘裸男寝試合73キロ契約/5分2R>
森戸 新士(日本)
白木アマゾン大輔(日本)

<フライ級/5分2R>
植木“令和”新(日本)
若宮 龍斗(日本)

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Gladiator017 MMA MMAPLANET o キック 神田T800周一 福島啓太

【GLADIATOR017】福島を押し込むも倒しきれず、打撃戦を凌いだ神田T800周一が新バンタム級王者に

【写真】大接戦のタフファイトを制した新王者、神田(C)MMAPLANET

<Gladiatorバンタム級王座決定戦/5分3R>
神田T800周一(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.27-30.
福島啓太(日本)

サウスポーの神田に対し、福島は左の前蹴りとサイドキック。神田は右ローを返す。福島は左の関節蹴り、神田は左ハイを伸ばした。右ミドル、右の前蹴りと打撃で攻める福島は、ニータップを仕掛けるも外される。福島のハイをブロックした神田が組みつき、ケージに押し込むがテイクダウンはできず。再びケージ中央で互いのローが交錯するなか、福島のローが神田の下腹部を捉えたとのことで、試合は中断された。

再開後、互いにローをぶつけあう中、神田がパンチのフェイントから組みついた。相手をケージに押し込みながら左ヒジを2発当てた神田。しかし福島が離れて打ち合いに持ち込むと、神田も顔面にパンチをもらってしまう。前に出る福島、神田はダブルレッグで組みつき、右腕を差し上げて福島をケージに押し込んだ。

ケージ際で神田は左ヒジ、福島も右ヒジを返す。パンチの打ち合いから離れた両者だったが、福島がボディロックで組みつき神田を押し込んだ。ケージ際で体勢を入れ替えた神田は、肩パンチからダブルレッグを狙う。倒せずも押し込みながら左ヒジを繰り出す神田。しかし離れると福島のヒジがヒットしたか、神田の頭部から流血が見られる。打撃戦では神田が左ストレートを当てた。

1R終了後にドクターチェックが入る。チェック後に1分間のインターバルが与えられた。

2R、福島が左のサイドキックから左ジャブを当てる。神田は右ロー、福島のハイを捌いたあと、打撃を出しながらダブルレッグで組みついた。ケージ際でシングルレッグ、さらにボディロックへ切り替えた神田は、右足を差し込みバックを狙う。正対した福島が離れて、ローから右スイングを繰り出す。福島の右ローを受けながらダブルレッグで組みついた神田だが、テイクダウンまでには至らない。距離を詰めてきた福島に左ローを当てた神田は、またもダブルレッグで福島をケージに押し込むも、グラウンドに持ち込むことはできない。

下がる福島をケージに詰めてシングルレッグで組みついた神田。福島は倒されず神田のボディに正拳突きを連打する。神田はサイド組みつき、バックを狙いながら正対した福島の顔面に左ヒジを叩きつけた。左ボディストレートを伸ばしてから組みついた神田が、ボディロックからダブルレッグと上下に散らすも倒すことできない。離れると福島がローとパンチで攻め立てる。残り30秒で福島のパンチがヒット。さらに組みついてきた神田を福島が押しつぶし、トップを奪った福島のバックを神田がうかがう形でラウンドが終了した。

最終回、福島の右インローが当たる。神田の左ストレートをかわした福島は、左右のボディブローを連打。神田は打ち合いに応じながら、ケージ際でパンチを繰り出しつつダブルレッグで組みつく。福島の右足へのハイクラッチに切り替えた神田、しかし倒すことはできない。離れると福島が猛然とパンチのラッシュを見せる。さらに福島がダブルレッグを仕掛けてきたところで、カウンターのスイープを決めた神田だが、すぐに福島が返してトップを奪う。

バックを狙う福島、シングルレッグを狙う神田。スクランブルから立ち上がった両者、福島は左右のボディブローから顔面にパンチを集める。神田は右ハイをもらいながらも組みつき、福島に尻もちを着かせた。抑え込まれずに立ち上がる福島。距離が近くなると首相撲からボディブローへとつなげる。右スピニングバックフィストの連打は当たらず。ここでも神田はダブルレッグへ。福島はスプロールしてスタンドに戻る。

相手の打撃をもらいながら組み付く神田も、テイクダウンを奪うことはできない。残り30秒で離れた福島だが、疲労が見られる。それでも首相撲からボディへヒザ蹴りを連打して試合終了のゴングを聞いた。

裁定はジャッジ1人が福島にフルマークをつけるなか、残り2人が1ポイント差で神田を支持。スプリットで勝利した神田が、空位となっていたGladiatorバンタム級のベルトを巻いた。

「もっともっと自分の価値を高めたいし、自分の価値を高めることがグラジエーターの価値を高めることに繋がる。もっともっと強い選手とやらせてください」と新王者はアピールした。


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