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J-CAGE Report Shooto2021#03 ブログ 宇田悠斗 清水清隆

【Shooto2021#03】カーフで下がらせ、グラウンドでは高速連打。宇田悠斗が清水清隆に判定勝ちで王座挑戦をアピール

<フライ級/5分3R>
宇田悠斗(日本)
Def.3-0:30-27.29-27.29-27.
清水清隆(日本)

低い体勢から入った宇田が、フェイントをかけながら、右のカーフキック。清水の左ミドルハイをブロックし、さらに右カーフを返す。さらに右カーフをもらった清水は一瞬バランスを崩した。宇田が左ジャブと右カーフ、清水が前に出るとバックステップでかわす。回る清水を左ジャブで追いかける宇田。宇田の左が伸びる。そして清水の動きが止まるとカーフを放つ。

ラウンド中盤、清水もローで相手のバランスを崩す。清水が前に出ると下がる宇田、反対にプレッシャーを強めると、清水は下がるが、清水もケージ中央で右ローをを放っていく。清水の右ローに対し、宇田はボディ。さらにカーフをヒットさせると、清水は効いた様子で一瞬動きが止まる。すでに清水の左ふくらはぎは赤く腫れている。ラウンド残り30秒で清水が左フックを当て、宇田に尻もちを着かせた。

2R、前後に動く宇田に対し、プレッシャーをかける清水。すると宇田がサイドに回りながら、右クロスで清水をのけ反らせる。さらに右スイングを当てる宇田。清水が左フックで飛び込んでくると、サイドステップでかわす宇田。清水がテイクダウンを狙おうとした瞬間、宇田の右ショートがヒット。そのまま清水は組み付こうとするが、宇田はガブる。

残り2分近く、清水が立ち上がって離れる。そこに右カーフを放つ宇田が、距離ができると右スイングを狙っていく。前後に動きながらアッパー気味の左ジャブを当てる宇田。そして右カーフ。残り1分を切ったところで、清水の右フックに右ショートを合わせた宇田。尻もちをついた清水に、宇田が高速パウンド連打。さらにトップからパンチを落とし、清水は一度立ち上がりながら、すぐさま宇田がグラウンドに持ち込みパンチを連打して2Rを終えた。

最終R、右目周辺から出血が見られる清水が前に出るが、宇田が左ジャブを当てる。さらに前に出てくる清水に右をヒット。距離を詰める清水だが、宇田がかわす。残り4分を切ったところで、宇田が右を振ってから組み付き、そのまま清水をケージに押し込む。バックに回った宇田に対し、清水は反転。宇田は離れて再びテイクダウンを狙うも、清水は宇田の首を抱えて引き込み、ギロチンを仕掛ける。

ラウンド残り2分で宇田が頭を抜いて、フルガードを取る清水を抑え込む、パンチを上下に連打。残り1分でブレイクがかかると、宇田は笑みを浮かべて左を振るう。清水の左前蹴りに宇田は左フックを返す。飛び込む清水に対し、左を当てる宇田は、さらに右を追撃。逆転を狙う清水を、サイドステップでかわす宇田が、左フックを当てながらバランスを崩したものの、立ち上がって試合を終えた。

ジャッジ1人がフルマークをつける形で、宇田が3-0の判定勝ち。
試合後、宇田は「もうそろそろベルトが欲しいので」と、6月20日に行われる世界フライ級チャンピオンシップの勝者への挑戦をアピールした。


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J-CAGE News Shooto2021#03 ブログ 内藤太尊 大尊伸光 宇田悠斗 宇野薫 小野島恒太 清水清隆 石井逸人 西川大和 野尻定由

【Shooto2021#03】計量終了 14カ月振りに全試合で正式階級&前日計量が実施され──全選手パス

【写真】セレモニアルでもなく、当日の1階級上でもない引き締まった空気感のある前日計量(C) THE 1

明日16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03 の計量が、本日15日(土)に品川区の修斗ジム東京で行われた。

昨年3月のFight & Mosh以来、初めて全試合が従来の階級&前日計量が──非公開ながら実施された。トライアルルール戦も含め、全11試合。一人も体重オーバーはなく、明日の試合に臨むことになった。

全選手の計量結果は以下の通りだ。

<ライト級/5分3R>
大尊伸光:70.3キロ
西川大和:69.7キロ

<フェザー級/5分3R>
内藤太尊:65.8キロ
宇野薫:65.7キロ

<フライ級/5分3R>
清水清隆:56.7キロ
宇田悠斗:56.7キロ

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ:61.2キロ
坂巻魁斗:60.8キロ

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人:61.2キロ
野尻定由:61.1キロ

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太:61.1キロ
一條貴洋:61.2キロ

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
村山大介:65.5キロ
平沼ヤマト:65.7キロ

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵:49.9キロ
檜山美樹子:50.0キロ

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来:49.9キロ
北野きゅう:49.9キロ

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀:50.0キロ
澤田千優:49.3キロ

<女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花:51.8キロ
柳仙香:51.9キロ

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Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 宇田悠斗 清水清隆

【Shooto2021#03】清水清隆と対戦、宇田悠斗─02─「平良選手は3Rで判定勝ち。僕は、1Rで勝ちます」

【写真】昨年12月のForce X TORAOの会場でのHOPE勢。左より宇田の実弟でプロシューターながら就職して、ファイトは休止中の宇田流我、梶原大吾、宇田、そして直撃我聞こと水野直宏HOPE代表(C)MMAPLANET

16日(土)、東京・文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、清水清隆と対戦する宇田悠斗インタビュー後編。

この両者の対戦に関しては、6月20日に大阪で行われる修斗世界フライ級選手権試合=チャンピオン福田龍彌×チャレンジャー平良達郎を抜きにして語ることはできない。

世代的に平良と比較されることも多いという宇田に、清水戦について、そして修斗フライ級戦線について訊いた。
Text by shojiro Kameike

<宇田悠斗インタビューPart.01はコチラから>

――現在の修斗フライ級のランキングを見ると、ベテランと新世代の選手が潰し合う、ハードなマッチメイクが続いています。その中で、宇田選手はどのようなポジションにいると考えていますか。

「自分の中で、ですか? 誰とやっても負けない。普通に自分のほうが強いと思っています」

――キッパリ言い切りますね!

「この間まで、扇久保(博正)選手がベルトを持っていましたよね。チャンピオンの扇久保選手だけ圧倒的にレベルが高いと思っていて、それ以外の選手には勝ちます」

――6月20日には、大阪で世界チャンピオンシップが決定していますね。王者・福田龍彌選手に、ランキング1位の平良達郎選手が挑戦します。

「福田選手は、ちょうど僕がジムに入場した頃に試合を生で見たことがあって、メインでKO勝ちしていました(2017年4月9日、プロ修斗高松大会FORCEでパク・ミンジェに1ラウンドKO勝ち)。『あぁ、強いなぁ』と思ってみていたのが、一番の印象ですね」

――先ほど「扇久保選手以外には勝てる」という発言がありましたが、その中には福田選手も含まれているのでしょうか。

「そうですね。ただ、福田選手の試合自体はあまり見たことがなくて……すみません。でも、強いなっていう印象はあるけど、今は別に勝てるかなって」

――それだけ自分自身に対して自信があるということですよね。

「はい」

――では、挑戦者の平良選手については?

「平良選手は、僕が全日本(アマチュア修斗)を獲った前の年に全日本で優勝していて、プロでも僕より先に新人王になっていて……そして無敗。ずっと僕の前を走っているという印象です。試合も何回か見たことがあるんですけど、強いですよね。今の修斗のフライ級では一番強いと思います。そういう実力がある選手です」

――そんな平良選手と福田選手の世界チャンピオンシップ、宇田選手の予想は?

「あまり福田選手の試合を見ていないのに、すみません。平良選手が勝つと思います」

――それは平良選手と対戦したい、ということでしょうか。

「いえ、そういうわけではないです。自分のことでいえば、どちらでも構いません。負けたほうには興味がない。勝ったほうとやりたいです。ただ、よく『平良選手と試合してほしい』とは言われるんですよね。そういう意味では、理想は平良選手に挑戦することですね」

――フライ級ではないのですが、同じ四国のファイター安芸柊斗選手は、今年2月のRoad to ONEでパンクラシストに敗れてしまいました。

「パウンドでKO負けしましたね。その試合は見ました。安芸選手は同じ四国にいて、アマチュア修斗のデビュー戦で試合して、僕がKO負けしているんですよ。今も会場で会った時には話をすることがあって、陰ながら応援していたんですけど……」

――日本の軽量級シーンでも厳しいマッチメイクが続きますが、その中で次の清水戦についてお聞かせください。

「清水選手は今、37歳ですよね。その年齢で今も修斗のトップでやれるというのは、凄いことだと思います。実力がないとできないことだから、凄い。でも、ここで清水選手に負けていると、UFCに行くことはできないので」

――宇田選手の目標は、UFCなのですか。

「はい。ジムに入門して格闘技をやると決めた時、格闘技の世界で世界を獲ると決めました。MMAで世界一はUFCじゃないですか。そこで一番になるのが目標です」

――そのUFCにたどり着くために、今の自分に何が必要だと考えていますか。

「もちろん今UFCに行っても、通用しません。世界で通用する選手になるために、経験を積んでいきたい。だから1試合1試合が大切になる」

――そうですね。

「試合をするたびに、今の自分に足りないものが明確に分かるじゃないですか。試合が終わって反省して、足りなかったことを練習して、次の試合までに改善する。その繰り返しです。僕、この前の試合(2020年12月、宮城友一に判定勝ち)まで、自分のパンチが当たったら相手は必ず倒れると思っていたんですよ」

――しかし、宮城選手は倒れなかった。

「はい。そうじゃないことが分かりました。打撃もただ当てるだけじゃダメ。パンチの当て方、当てる場所も考えていかないといけない。もっといろんなタイプの選手と試合して、応用が利く選手になりたいです」

――分かりました。次の対戦相手である清水選手には、平良選手は勝利しています。次の試合は結果だけでなく、試合内容も比較されるでしょうね。

「そうですよね。次の試合は、僕が試されているのかなって感じます。平良選手は3Rで判定勝ちだったじゃないですか。僕は、1Rで勝ちますよ」

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

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Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 宇田悠斗 清水清隆

【Shooto2021#03】清水清隆と対戦、宇田悠斗─01─「東京のジムは、スパーリングの強度が高い」

【写真】ナチュラルにアグレッシブ。試合前の相当に気合が入った表情も自然とこうなっているのだろう(C)MMAPLANET

16日(土)、東京・文京区の後楽園ホールにて「Shooto2021#03」が開催される。

コロナ禍で緊急事態宣言が発令され、その延長も決まり開催自体が不安視されたが、有観客で行うことが決定した同大会で、注目のニューホープ宇田悠斗が、世界フライ級2位の清水清隆と戦う。現在5戦無敗の宇田は、さらなる飛躍を目指すため、東京で出稽古を行ったという。宇和島に戻り、大会開催の報を受けた宇田に話を聞いた。
Text by shoiro Kameike


――コロナ禍の緊急事態宣言により開催がどうなるか注目されていましたが、16日のプロ修斗公式戦が有観客で行われることが正式には発表されました。宇田選手としては、コロナ禍で練習や試合に何か影響はありますか。

「特にはないですね。もともと所属しているジム(総合格闘技道場HOPE)には選手が少ないので。練習環境は、それほど変わらないです」

――総合格闘技道場HOPEは、プロ選手は宇田選手1人なのでしょうか。

「僕の同級生である岡野史詩が、去年プロ昇格しました。プロデビューはまだなんですけど、プロライセンスは取得しています。練習は基本的に岡野と2人で、あとは一般会員さんと練習することもあります」

――他のジムで練習することはないのですか。

「この間、2カ月ほど東京で出稽古に行っていました。兄が東京に住んでいて、そこでお世話になりながら、兄の家から行きやすいジムだったり、知り合いに紹介してもらったりして……」

――東京ではどのジムに?

「いろんなジムに行かせていただきました。埼玉のK-PLACE、修斗ジム東京、ロータス世田谷、トライフォース赤坂、KRAZY BEEなどですね」

――以前MMAPLANETでお話を伺った時、宇田選手は地元で強くなることにこだわりを持っているように感じられました。それが今、なぜ東京へ。

「やっぱり今の環境では、練習相手がいないので。ホント、試合以外で他の選手と手を合わせることがなかったんです。他のジムでスパーリングをしたことがなくて。でも、もっといろんなタイプの選手と戦うための経験を積まないといけないな、と思って」

――では初めて出稽古を行ってみて、いかがでしたか。

「東京のジムは、スパーリングの強度が高いですよね。だから試合に近い感覚で練習することができました。すごく自分の身になったと思います」

――どんな点が一番身になったのでしょうか。

「立ち技が得意な選手、組み技が得意な選手、たくさんいるじゃないですか。そうした選手と細かい技術交換もできたし、いろいろ教えてもらうこともできました。でも一番大きいのは、精神面ですね」

――精神面、というと?

「まったく組んだことがない選手とスパーリングするのは、試合と似ているじゃないですか。だから、初めてのタイプと手を合わせることで、緊張も解けてきたというか。今まで試合では、毎回すごく緊張していたので……」

――そうだったのですか。試合を見ていて、それほど緊張しているようには見えませんでした。

「本当ですか? 結構ガチガチでしたよ、僕の中では(苦笑)」

――宇田選手といえば、相手が誰でもアグレッシブで、自分の形に持ち込むのが得意なファイターだと思っていました。それは試合中ずっと冷静でいられるからなのかと……。

「アグレッシブ、とは言われますね。でも、自分でアグレッシブに行こうとか意識したことはないんです。それこそ結構、丁寧にやっているつもりなんですけど(笑)」

――あぁ、それは“アグレッシブ”の捉え方ですよね。宇田選手の場合は、ただガンガン行くタイプのアグレッシブさではなく、とにかく自分のスタイルを貫いて攻めるという印象を受けます。

「そうですか。僕は昔から、何でも自分がやりたいことをやり抜くタイプでした」

――あまり周りの声も気にならないタイプなのかな、とも思います。

「そうですね……気にならないです。気にならないというか、気にしないというか」

――周りの声を気にしないのは、子供の頃からですか。

「昔から、です。中学時代に柔道をやっていたんですけど、ライバルと言われる存在っていたりするじゃないですか。でも、そういう声もあまり気にしたことがなくて。そういう選手の試合を見ると、『強いな』とか思うことはありますよ。でも、誰が相手でもやってみないと分からないから」

――だから、周りの声に左右されることなく、自分がやりたいことをやり抜くことができる。

「そうだと思います」

――なるほど。では次の試合についてお聞きします。次は世界フライ級2位、清水清隆選手と対戦しますが、まず清水戦のオファーが来た時、どう思いましたか。

「あの、正直……ビックリしましたね。僕はやりたかったです。でも、まだデビューして5試合しかしていないのに『いきなりランキング上位の選手とやらせてもらえるのか!?』って」

――ランキング2位の清水選手と、ランキング8位の宇田選手の対戦。勝者は世界王座への次期挑戦者となることが予想されます。

「はい、僕はそう思っています」

<この項、続く>

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J-CAGE News Shooto2021#03 ブログ 大尊伸光 宇田悠斗 清水清隆 西川大和

【Shooto2021#03】修斗内Young Guns=西川大和✖大尊伸光、宇田悠斗✖清水清隆。インフィニティの行方は

【写真】平良に続くか──と書き記すのは、あまりにも容易いことだが……(C)MMAPLANET

24日(水)、20日の後楽園ホール大会中に発表された──5月16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03の対戦カードが改めてリリースされた。

8試合決定しているカードは男子4試合と女子4試合。3回戦は現状ではライト級の大尊伸光×西川大和と、フライ級の清水清隆✖宇田悠斗の2試合だ。

2020年J-MMAの一番のブレークスルーファイターといっても過言でない18歳の西川は、1月のマックス・ザ・ボディ戦まで8カ月で4連勝、いよいよ上位陣との対戦となり元環太平洋ライト級王者の大尊に挑むこととなった。

フライ級の1戦は突き抜けてきた平良達郎に続けとばかり、2019年の新人王で愛媛県は宇和島産プロシューター=宇田が、平良に敗れてからの再起戦となる清水と戦う。宇田は昨年12月に高松の闘裸男✖Force大会で、Gladiatorスーパーフライ級チャンピオンの宮城友一を下し、キャリア3勝1分とした23歳だ。

とはいえ清水は宇田にとって過去最強相手であることは間違いなく──過去の例をみても、このようなマッチアップで若い世代が上を越えたのは平良が特例であって、ことごとくベテランが意地を見せてきたが──果たして。

なお今大会かはコロナ禍以前のクラスに戻し、前日計量が行われる


女子は3試合がスーパーアトム級で杉本恵✖檜山美樹子、中村未来✖北野きゅう、小生由紀✖澤田千優、そして宝珠山桃花✖柳仙香のストロー級が1試合組まれた。

女王・黒部三奈、黒船・SARAMIの名前がなく、育成段階にあることを改めて印象付ける修斗の女子だが、Road to ONE04の平田樹戦を経た中村など以前とは注目度が違ってくるのは確かだろう。

中村にとって、北野戦は結果を残すことが不可欠の試合となる。

そんな女子戦のなかで、澤田千優がプロデビューは果たす。青学レスリング部出身、兄は「MMA転向に反対している」──ONEで活躍中、シンガポール在住の澤田龍人だ。澤田千優は去年のアマ修斗関東選手権で優勝した際には、AACC所属時代の兄のような構えからテイクダウン、徹底したボディへのパウンド攻撃で優勝しプロ昇格が認められた。

澤田千優がパウンド有りで強さをより発揮するのか。アップライトのストライカーで蹴りも使いこなす小生は、テイクダウンをされても一瞬で腰を切って腕十字という武器もあり、テイクダウン後も気が抜けないはずだ。

また今大会ではインフィニティリーグ2020バンタム級の最終対戦が2試合組まれている。現在勝ち点7、前回のよしずみ戦で勝利後に中指を立てる行為で厳重注意を受けた石井が、禊の一戦で野尻定由と対戦する。

野尻は20日の一条貴洋戦で、根性の一本勝ちより勝ち点を4とし優勝への望みをつないだ。

同じく勝ち点4の小野島は一条戦で逆転を賭ける。この2試合、石井が勝利すれば勝ち点を9とし、4点のままの野尻、小野島が初回でフィニッシュし4点を加点しても優勝が決まる。

他方、野尻が初回で勝利し、小野島が初回で勝ちきれない場合は野尻の逆転優勝を手にする。逆に小野島が初回でフィニッシュし、野尻が2Rでフィニッシュした場合は、小野島が8P、野尻が7P、石井も7Pで小野島がリーグ戦の頂点に立つ。

優勝の行方が最も不透明になるケースは、野尻と小野島が揃って2Rで一本もしくはKO勝ちした場合だ。この時は石井、野尻、小野島の3人が7点で並ぶ。そして石井は小野島とドロー、小野島と野尻もドロー、野尻が石井に勝利ということで、野尻と小野島の合計試合タイムの短い方が優勝になるのか──。また石井と野尻がドローで、1P加点し、小野島と石井が8点同士でポイントが並んだ場合も直接対決がドローだったたけ、合計タイム争いとなる。

いずれにせよ、石井だけが自力優勝できる状態にあり、この精神面がいかように左右するのか。勝ち方が問われ、試合タイムが鍵というインフィティリーグならでは盛り上がりを見せることは間違いない。

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Interview J-CAGE Report Shooto Torao X Force ブログ 宇田悠斗 宮城友一

【Torao X Force】四国✖沖縄は、最終戦で宇田悠斗が宮城友一に競り勝ち──「四国人のパワーは……」

【写真】平良、野瀬、野尻、安芸、そして宇田と修斗は若い世代が確実に伸びてきている(C)MMAPLANET

TORAO NATION STATE主催プロ修斗公式戦「闘裸男✖FORCE」が、13日(日)に香川県高松市の高松シンボルタワー展示場で開催された。

プロ6試合、上位3カードは四国✖沖縄が組まれた当大会──ここではその対抗戦・大将戦=宇田悠斗✖宮城友一の一戦をお届けしたい。

<バンタム級/5分3R>
宇田悠斗(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
宮城友一(日本)

間合いを取って慎重な立ち上がりとなった両者。宇田がまず左ロー、宮城が右ローを蹴っていく。宮城は左ミドルも届かず、カーフ気味のローを時折放つ

宇田はフェイクを見せ、一瞬にして距離を詰めて右から左を伸ばす。反応して下がった宮城が右ローも、パンチが少ない。

宮城がカウンター狙いに徹するが、その反応していくスタイルに宇田も踏み込めない時間が多い。ならばと宮城が右を伸ばすと、宇田はステップインから左を当て、直後に右ストレートをヒットさせる。

後方に姿勢を乱しかけた宮城が踏みとどまり、左ローから右オーバーハンドも距離が遠い。

この間、宇田のジャブの精度が上がり、右に繋げる。宇田の左ジャブに左ミドルを蹴った宮城だが、フロックからキャッチされ、掴んだ足を払った直後に右ストレートを打たれてしまう。この後、大きな展開はなくタイムアップとなり初回は宇田が取った。

2R、ローを捌くようになった宇田は右フックを振るい、左ジャブの数も増え、右が当たる場面も同時に増えてきたか。宮城も宇田のステップインに左を合わせる。

対して宇田は関節蹴りのような動きから、宮城の左に右を合わせて、ローにも右を打っていく。

互いに慎重になり、手数は少なくなっていくなかで宇田の左ジャブが、宮城のローを上回るラウンドとなった。

最終回、レンジを詰めた宮城。接近戦での攻防から間合いを取り直したところで、宇田がシングルレッグからダブルに切り替えテイクダウンを奪う。

ケージに背をつけ、足を束ねられた宮城は、腰をコントロールしてきたところで立ち上がることに成功する。

宇田は小外刈りで再度テイクダウンを奪うものの、宮城は右手をキャンバスにつけ、左腕を差してスクランブルへ。

抑えようとクラッチしていたままの宇田は、タイトにくっついていたことが裏目に出て、リバーサルを許してしまう。

ハーフ&枕でトップをキープしたかった宮城だが、宇田もまた右腕差して立ち上がろうとする。宮城はバックに回れずに、宇田が正対して立ち上がり──ポジションを失うことに。

それでも離れて前に出ていく宮城に対して。宇田は組んでケージへ。体を入れ替えた宮城がヒザをボディに突き刺す。効いたようにも見えたが、レフェリーがブレイクを命じて試合はケージ中央で再開に。

宮城はジャブが当たり、前に出て行ったところで逆に右を被弾する。殴り合い上等、接近戦で殴り合いに応じた宮城だが、冷静にパンチを見て左に回った宇田は右を振りながら、ダブルレッグを仕掛ける。

一度は離れた宮城だが、直後にダブルレッグに捕まり、ケージに押し込まれヒザをつかされる。ケージを背負って、座らされた宮城がエルボーを頭部に入れるが、スタンドに戻ることはできない。

宇田はそのまま押し込むことを選択し、タイムアップに。3-0で判定勝ちを手にし、四国✖沖縄の対抗戦を勝利に導いた宇田のマイクは以下の通りだ。

宇田悠斗
「どうでしたか? メインイベントに相応しい試合ができましたか。1Rで終わらせてやろうと思っていたのですが、宮城選手──強かったです。

結構、良いのが当たったのですが、全然倒れなくて。気持ちが強い良い選手でした。対戦してくれて、ありがとうございました。

沖縄✖四国、こうやって2-1で勝ち越して、四国人のパワー、力はこんなもんじゃないので。もっともっと良い選手がいるし、これから出てくると思うので四国のForceも注目してください。

フライ級ランキング……宮城選手、評価されている選手にこういう勝ち方ができるんはそうそういないと思うので、さっさと上位の奴らをしばきに行くので試合を組んでください。後楽園のオファーください、待っています。

ツイキャスで観戦してくれるファンの皆さんも、3000円って安くないのに俺たちの試合を視るためにわざわざ購入して、応援してくれているのでとても力になりました。ありがとうございました。

エェと……最後に……(涙で声が出ず)、スミマセン。えっと、俺には兄弟がおって──僕の一つ下の妹がおるんですけど、ちょうど3月の四国で試合が決まっていた日に……意識の方がなくなってしまって入院しています、今も。両親が付きっ切りで病院にいるので、会場にくることができなかったのですけど、病院の方で妹と視ていると思うので……兄ちゃんが勝ったよって伝えられました。

皆さんも何があるか分からないので、今できることを……一生懸命頑張って、頑張りたくても頑張れない人とかおるし──まぁ、何でも良いんで、とにかく自分が頑張ってやれることを見つけて、出来る限り努力して、頑張っていって欲しいです。皆さんにも……。スミマセン、長々と(苦笑)。以上です」


■ Toaro X Force 四国✖沖縄以外の試合結果

<ライト級/5分2R>
結城大樹(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18
國頭武(日本)

<ライト級/5分2R>
CHAN-龍(日本)
Def.1R3分39秒by アメリカーナ
紀州(日本)

<フライ級/5分2R>
泰斗(日本)
Def.2-1:20-28.20-28.18-20
横関タルト(日本)

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FORCE J-CAGE Lyo News o Shooto Torao ブログ 宇田悠斗 安芸柊斗 宮城友一 旭那拳 高岡宏気

【TORAO X FORCE】対戦カード 四国✖沖縄=宇田悠斗✖宮城友一、高岡宏気✖Lyo,o安芸柊斗✖ 旭那拳

【写真】安芸✖旭那、渋く思い入れのある人たちにとってはたまらない顔合わせだ(C)MMAPLANET

2020年12月13日(日)
TORAO X FORCE
香川県高松市
高松シンボルタワー展示場

■視聴方法(予定)
12月13日(日)
午後3時~ Twit Casting LIVE
             
■対戦カード

<バンタム級/5分3R>
宇田悠斗(日本)
宮城友一(日本)

<バンタム級/5分2R>
高岡宏気(日本)
Lyo,o(日本)

<フライ級/5分2R>
安芸柊斗(日本)
旭那拳(日本)

<ライト級/5分2R>
結城大樹(日本)
國頭武(日本)

<ライト級/5分2R>
CHAN-龍(日本)
紀州(日本)

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FORCE Interview J-CAGE Torao Torao X Force ブログ 宇田悠斗 宮城友一

【Torao✖Force】メインで宮地友一と対戦、宇田悠斗─02─「何もさせないつもり。あんなのは当たらない」

【写真】宮城もZSTでネクサス王者の駒杵 嵩大に敗れてからの再起戦でもあり、ここで宇田のいうとおり圧倒できるようなことがあれば──福田、平良というトップ争いに割って入る一歩となる (C)MMAPLANET

13日(日)に香川県高松市の高松シンボルタワー展示場で開催される闘裸男✖FORCEのメインで、宮城友一と戦う宇田悠斗インタビュー後編。

愛媛県宇和島市から、地方でもできることを示し、タイトル挑戦へのランクアップへの足掛かりとしたい今回の宮城との一戦に対して、宇田は絶対の自信を持っていた。

<宇田悠斗インタビューPart.01はコチラから>


──やるなら都会に出ろ……そういう空気なのですね。

「その分、こっちでやって……地方でも限界はあると思いますけど、大阪や東京の選手に負けたくないです。水野さんは大宮でやっていた人ですし、修斗のこと、MMAのことは本格的に教えてもらっています。今やれることを、やれる環境でやってやると思っています。」

──試合に関しては、今や世界中の大会が動画でフォローできますしね。

「ハイ、基本的にYouTubeは毎日チェックしています」

──そこはUFC Fight Passではないのですね(笑)。

「英語で、登録の仕方が分からかったので……」

──もう日本語で通せるはずですので。そこは頑張ってください(笑)。ここまでのキャリアで常に勢い良く戦ってきた宇田選手ですが、7月の大阪大会では抑えられて苦戦した結果のドローでした。

「ちょっと、やってしもうたと……。相手を舐めてしまっていました。正直、打撃でも寝技、組み技とどの局面でも絶対に負けんっていう自信があり、色々なことを試合でトライしようと思っていました。本来は自分から動いて、先手を取る戦いをしてきたのですが、あの試合はこれまでとは違うスタイルで戦ってみようとして……。

足を止めて、組ませて自分のディフェンス能力を試そうとしていたら初回でバテてしまって。練習でもやられるということがなくて、攻めてばかりでいたので、あの感覚は経験したことなかったです。で、気が付けばスタミナをロスして、何も出せずに終わってしまいました。

あの試合をしたことで、凄く勉強になりました。組み技を過信してしまっていたので……自分が強いと勘違いしちゃっていて。改めて、自分なんて弱いと再確認できました。本当に良い経験になりましたし、水野さんからも『もうちょい賢く戦えよ』と言ってもらえました」

──ただしドローです。負けなくて勉強できたのは良かったのではないでしょうか。

「いえ、勝っていないので。負けもドローも同じです。僕のなかでは負けてです、あの試合は」

──それから5カ月、対戦相手は宮城選手です。

「前回、下手こいたのに良い相手を当ててくれました。キャリアのあるベテランファイターのランカーですが、今回はもう何もさせないつもりです。打撃も寝技も、組みもMMAとして全部、俺が圧倒します」

──宮城選手は一時期MMAを離れ、キックでも結果を残してきた選手です。その打撃をMMAにアレンジして使えるようになっていますが。その辺りについては、どのような印象を持っていますか。

「あんまり見た感じは……打撃はそんなうまい感じはしないです。自分から攻めないですし。受けの選手なのか、受けて返すっていう打撃ですよね。あんなのは僕には当たらないです(笑)」

──おお強気の言葉です。ではMMAを戦っていくうえで目標というか憧れの選手はいますか。

「スタイルが好きというのはなくて、色々な良い選手が好きです。一般的ですけど、堀口恭司選手の打撃は絶対的に好きです。グラップリングではDJですね。DJはスタイルも格好良いし、あとはコナー・マクレガーも好きです。

ただし自分がするんやったら、身長もないので出入りのある動きが合っていると思っています」

──修斗フライ級戦線でいえば、年下の平良達郎選手がタイトル挑戦も見えてきています。

「平良君は普通に強いです。年下ですけど、僕より1年前に全日本アマ修斗で優勝して、新人王も取っています。キャリアは向うの方があるので、ライバル心というか負けないぞっていう気持ちにはならないです。ただ当たったら、やってやるだけで」

──良い感じですね。ところで今大会は会場に入る選手、関係者、メディも付帯事項誓約書にサインが必要で、感染対策のガイドラインも非常にしっかりしています。正直、経済を回すというなかで東京の大会では慣れが対策が疎かに感じる場面もあります。これが今、地方都市で格闘技の大会を開くということなのかと改めて感じている次第です。

「そうですね、僕の周囲にも県外に出ることに関しては良い受け捉え方はされていないです。直接言われたことはないですが、『こんな時に格闘技なんか』と思っている人はいると思います。

だからこそ、そんな状況で大会を開いてくれることにはメチャクチャ感謝しています。デビュー戦も僕は高松でしたし、そこでKOした時にプロモーターの山本さんから『来年はメイン、頼んだよ』って言ってもらえて……。本当に組んでくれて、ホントに感謝しています。

FORCEと闘裸男は四国・中国の大会で、ここがあって試合ができてきたので。だらこそ、今回の試合で良い形で勝って来年はランキングを2つ、3つは上げ……上位陣を狩りに行こうかと思います」

──では会場だけでなく、ツイキャスで試合を視聴してくれるファンに向けて、宇田悠斗とはどのようなMMAファイターかをアピールしてください。

「何でもできるので、そこを……次は拘らない試合をするので、打撃だ、組み技だということでなく、どの局面でもフィニッシュに通じる動きをします。そこを注目して見てほしいです」

■視聴方法(予定)
12月13日(日)
午後3時~ Twit Casting LIVE


             
■ TORAO X FORCE対戦カード

<バンタム級/5分3R>
宇田悠斗(日本)
宮城友一(日本)

<バンタム級/5分2R>
高岡宏気(日本)
Lyo,o(日本)

<フライ級/5分2R>
安芸柊斗(日本)
旭那拳(日本)

<ライト級/5分2R>
結城大樹(日本)
國頭武(日本)

<ライト級/5分2R>
CHAN-龍(日本)
紀州(日本)

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【Torao✖Force】メインで宮地友一と対戦、宇田悠斗─01─「修斗グローブを付けた時、運命を感じた」

【写真】アグレッシブな組みに光るものがある宇田。努力のストライカー、宮城とどのような戦いを見せるか (C)MMAPLANET

13日(日)に香川県高松市の高松シンボルタワー展示場でTORAO NATION STATE主催のプロ修斗公式戦「闘裸男✖FORCE」が開催される。

Force13=3月29日(日)の高松大会と、ケージMMAとして5月24日(日)に山口県周南市で開催予定だったTorao26が延期となっていたが、11月1日(日)に決まっていたアクロス福岡大会=Torao27を開催を「今年の活動を集約させる」(山本陽一代表)こととなり、高松大会にケージ投入が決まった。

そして上位3試合は宇田悠斗✖宮城友一、高岡宏気✖Lyo,o、安芸柊斗✖旭那拳という四国✖沖縄の対抗戦3試合が組まれた。メイン出場の宇田は、昨年の沖縄大会でTARKERをRNCで下しており、3月大会でもメイン出場が予定されていた23歳の四国期待の新鋭だ。

愛媛県──闘牛の街、そしてココロまじわうトコロ=宇和島で歩むMMAファイター人生、宇田悠斗に初インタビューを試みた。


──日曜日、高松での宮城友一戦が近づいてきました。今の調子はいかがですか。

「いつも通りです。問題ないです」

──7月の大阪大会以来、5カ月振りの試合となります。

「そうですね。3月の高松大会でもメインで石綱(テツオ)選手と対戦予定でしたが、大会が中止になり、そこから大阪、そして今回の高松大会という流れです」

──MMAPLANETでは闘裸男の広島、山口、福岡とケージ大会の時に取材をさせていただいていて。今回はFORCEという四国ブランドの大会で初めてケージが導入され、四国✖沖縄の3✖3対抗戦が組まれました。ところで高松で開かれる大会で地元意識というものは、宇田選手は持たれるのでしょうか。

「正直に言いうと、特にないです(笑)。実際、僕が住んでいて宇和島から高松まで高速で3時間半とか4時間ぐらい掛かるので、地元ではないんですよね(笑)」

──私も四国の格闘技事情というモノがわからないので大会後に直撃我聞(※水野直宏)さんがケージまで導入されたHOPEというジムを訪れてみたいと思って地図で場所を確認し……実はあ然としてしまったんです。これは回れないと(苦笑)。

「アハハハ、そうですよね。四国でも端っこで九州の方が近いです。だから高松は地元っていう感覚はないです」

──沖縄勢は一致団結してチームとして乗り込んでくる感がありますが、高松、愛媛、徳島連合はそういかないかと……。

「一緒に練習することもないですしね(苦笑)。四国として……というより、試合なんでシンプルに個人として負けたくないですし。他の選手に関しても、同じ四国なのでどちらかといえば勝ってほしいですけど……団体戦ではないですからね。でも、皆で勝って四国のレベルは高いぞとは思われたいです」

──今回はケージでの試合になります。

「ケージでやる方が楽しみです」

──宇田選手のケージでの試合といえば、昨年の沖縄大会ではバチバチのアグレッシブな試合で佐藤ルミナさんが絶賛していました。

「嬉しいです。僕もケージだとMMAを戦っているという気持ちになりますし、道場も今年の夏からケージを導入しているので……楽しみです」

──こういうと失礼なのですが、あの場所にあるジムでケージを設置。本当に凄いことだと思いました。その宇和島で、そもそも宇田選手はなぜ修斗、MMAを始めたのでしょうか。

「3年半ほど前なんですけど、格闘技はK-1やそれこそRIZINも始まった当初からTVで見ていましたし、凄く好きだったんです。ただ格闘家になるつもりはなくて、ジムに入会したのも競艇のボートレーサーになりたくて。そのために体力をつけるには、総合格闘技だなって思ったからなんです」

──競艇の選手に?!

「父が競艇の選手になりたかったようで、小さい頃からレースを一緒によく見ていたんです」

──へぇ、私ごとですが……亡くなった父は、私が幼少の頃に『お船、見に行こか?』と言って、尼崎センタプールで賭け事をしていました(笑)。

「アハハハハ。僕は体が小さいですし、向いているかなって思っていました」

──そして総合格闘技なら体力創りにもってこいだと。

「ハイ、でも地元でそれができるのかと。家の近所にはキックのジムがあったのですが、フィットネスのような感じでしたし。それで友達に相談したら宇和島でも津島町っていうまだ田舎の方なんですけど、そこにプロ選手が戻ってきてジムを開いとるというのを聞いて。それが水野さんのHOPEでした」

──その後、競艇選手になりたいという目標は?

「それが……初めてジムを訪れた時に、水野さんに修斗グローブをつけさせてもらったんです。その時に『ボートレースをやっている場合じゃない』と運命を感じました。一気に闘争心が燃え上がったんです。そのまま1時間ぐらいサンドバッグを叩かせてもって、夢中になりました」

──それまで格闘技の経験はあったのですか。

「中学の時に柔道をやっていました」

──記録的には?

「3年生の時に県大会で準優勝したぐらいです」

──えっ、立派な記録じゃないですか。高校で柔道をやることはなかったのですか。

「ハイ、色々と声は掛けてもらったのですが、柔道はあんまり好きじゃなかったので(笑)」

──でもMMAはビビビと来たわけですね。実際に練習を始めて、思った通りのモノでしたか。

「ハイ。やる前からMMAは難しいとは思っていて、やってみたら──やっぱり難しかったです」

──HOPEにはプロ志望者は宇田選手以外にいたのでしょうか。

「いないです。一般会員さんだけで。ただ、練習を始めて半年ぐらい経った時に弟と同級生の友達を一人誘って、その友人は梶原大悟というのですが、高松大会でトライアウトに出場します」

──おお、そうなのですか。なんか素晴らしい話ですね。

「弟の方は就職して、今は試合に出られていないのですが。でも、本当に水野さんがHOPEをオープンしてくれて良かったです」

──ところで2018年の全日本アマ修斗で優勝したことで、宇和島の市長から表彰されと伺ったのですか。

「アハハハハ、ハイ。こっちには、そういうので勝てる人がいないので……。でも、そんな……表彰されることかなって思いました」

──それよりプロになってから応援してほしいと(笑)。

「そうですね。こっちは格闘技の人気も高いわけじゃないですし、本気でやる人がいないので。『こんな田舎でやってもどうにもならん。都会に行くべきだ』ということは、よく言われます。格闘技に限らず、そういう風潮がありますけど……うるせぇって言うか、無視しています」

<この項、続く>

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【Torao】高松で闘裸男✖FORCEをケージで開催。宇田✖宮城、安芸✖旭那など四国連合✖沖縄対抗戦!!

【写真】中核都市、高松でのMMA大会の開催。TORAOを歩みを止めない!!(C)MMAPLANET

2日(金)、プロ修斗公式戦を中国・四国、九州地方で開催するTORAO NATION STATEが、12月13日(日)に香川県高松市の高松シンボルタワー展示場で闘裸男✖FORCEの開催を発表した。

同時に11月1日(日)に予定していたアクロス福岡大会=Torao27の延期も明らかとなっている。TNSでは今年になり、リングMMA大会であるForce13=3月29日(日)の高松大会と、ケージMMAとして5月24日(日)に山口県周南市で開催予定だったTorao26が延期となっていた。


今年から自前のケージを用意することとなったTNSだがコロナ禍で3大会の実現を見送り、これまでFORCEとしてリングでプロ修斗公式戦を行ってきた高松大会で「今年の活躍を集約させる」(山本陽一代表)こととなり、ケージ投入が決まった。

今回の発表で明らかとなったのはクラスA=3回戦が1試合で、クラスB=2回戦が4試合。2回戦でいずれも四国在住の選手と、関西より西のジムに所属しているシューターの対決となる。

3回戦のバンタム級は愛媛の宇田悠斗と沖縄の宮城友一、宮城はZSTで組まれたNEXUSフライ級王者=駒杵嵩大との試合で腕十字により一本負け、讃岐で再起戦を迎える。沖縄からは宮城以外にフライ級で旭那拳が安芸柊斗と、Lyo,oが高岡宏気とバンタム級で戦うことになっており、今大会はさながら四国✖沖縄の対抗戦の様相を呈している。

また、発表された階級では分かるように今大会も現状の修斗公式戦と同じように本来の階級より1階級重いクラスで、当日計量というフォーマットを用いるようだ。

なお同大会のコロナ感染予防対策に関しては、かつて広島・福山のBurstに在籍し、現在は京都で医師として活躍しているプロシューター児玉卓也の協力の下、プロ修斗のプロモーター=サステインやパンクラスの実施例を参考に、そして会場サイドの指示に則したガイドラインを作成中とのこと。

児玉氏は7月のプロ修斗大阪大会でも意志の立場からアドバイスし、大会の無事を支えている。またTNSでは今大会に向けてクラウドファンディングも実施しており、「やると決めた以上、できる限りの対策をして選手とお客様を迎えたいと思います」と山本代表から決意のほどがMMAPLANETに伝えられている。

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