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【Shooto2022#07】計量終了 2階級上(?!)でも戦いたいDouble GFCストロー級王者キム・ソユル✖ライカ

【写真】チャンスを逃したくない気持ちは誰よりも強いかもしれない──キム・ソユル (C)THEONE

明日27日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto202#07の計量が、港区の10KOLで行われた。

環太平洋バンタム級選手権試合をコメインに従え、メインに組まれた引退試合=山内渉戦が組まれた清水清隆は1回目の計量が56.75キロとわずかにオーバーとなり、再計量で56.7キロに落としパスしている。

この他、後藤丈治と戦う須藤拓真はバンタム級リミットから200グラムオーバーだったが、再計量で61.2キロとし無事、注目の修斗初戦を戦うこととなった。

さらに2022年度新人王決定T準決勝フライ級で打威致と戦う須藤晃大も1度目は56.8キロだったが、再計量で56.7キロとし、結果的に全選手はクリアしている。


そんな後楽園ホール大会で、クラスAマッチの国際戦ながら2回戦のインフィニティリーグより前に組まれた一戦に注目だ。ライカ✖キム・ソユルは9月大会で組まれていたが、キムがビザを取得できずキャンセルに。ライカは急遽対戦に応じた杉山恵とドローだった。

今回は18日(金)の発表で来日とライカと仕切り直しの一戦が発表されたキム・ソユルは、キック出身でMMAは2戦目でONE Warrior Seriesと契約。桐生祐子とSARAMIに勝利し、平田樹にONE本戦で敗れているネイリン・クローリーに敗北を喫するなど3勝1敗だった。コロナでONE WSが活動と休止すると母国に戻り昨年12月30日にDouble GFC女子ストロー級王座を獲得している。

ONEアトム級は実質ストロー級、Double GFCでも前述したとおりストロー級のベルトを手にしているが、この一戦は本来はパンクラス参戦経験のあるホン・イェリンと暫定アトム級王座を賭けて戦う予定だったが、ホンの欠場で代役のソン・ヘユン(※デビュー戦)に相手が変更されたことでストロー級王座を争ったという経緯があった。

つまり1年前は減量をすればアトム級で戦うことができたキム・ソユルにとってフライ級で戦うことは生易しくない。どれだけ母国にいても試合機会に恵まれていないのか……ある意味、今大会に出場する女子選手のなかで最もハングリーなのがキム・ソユルという見方もできるだろう。

計量時の体重差は800グラムでも、キム・ソユルはリカバリーはないと考えるのが妥当で、2階級差のライカとは得意といえども打撃でやりあうのは危険だ。しかし、元来の気の強さとキックのスキルがあることで、立って戦うことも十分に考えられる。逆にライカは自ら組むことが増えており、組まれた組まれたで体格差はハンデとなる。

そんななか腕十字やRNCで秒殺したこともあるキム・ソユルは、一瞬の勝負時にフィニッシュを狙うことも多いに考えられるだろう。

ライカ戦後、SARAMIが望めばリベンジ戦や今大会で決まる女子アトム級戦線でも活躍も見込めるキム・ソユルのパフォーマンスに要注目だ。

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#10計量結果

<フライ級/5分3R>
清水清隆:56.75キロ→56.7キロ
山内渉:56.6キロ

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人:61.1キロ
[挑戦者] 藤井伸樹:61.0キロ

<フライ級/5分3R>
新井丈:56.6キロ
大竹陽:56.7キロ

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治:60.9キロ
須藤拓真:61.4キロ→61.2キロ

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴:56.7キロ
高岡宏気:56.4キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優:47.4キロ
小生由紀:47.3キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来:47.4キロ
久遠:47.6キロ

<女子フライ級/5分3R>
ライカ:56.5キロ
キム・ソユル:55.7キロ

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司:61.1キロ
新井拓巳:61.0キロ

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大:56.8キロ→56.7キロ
打威致:56.6キロ

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【Shooto2022#07】清水戦=山内渉&新井戦=齋藤奨司─01─「奨司さんは寝技も強い。ビックリするはず」

【写真】MMAでは同期も、良い先輩と後輩という風な齋藤と山内(C)MMAPLANET

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催される『Shooto2022#07』で山内渉が清水清隆と、齋藤奨司が新井拓巳と対戦する。ともに昨年のDREAMERSに出演し、プロデビュー前から注目を集めていた。
Text by Shojiro Kameike

既にボクシングとキックで実績を持つ齋藤と、アマ修斗でもなかなか結果を残せない山内。FightFarmでのMMAファイター生活に戻った2人の現状と今後への期待は明らかに差があった。あれから1年半、山内はプロ修斗で4勝0敗。齋藤はデビュー戦こそ落としたものの現在RTUでバンタム級決勝を控える風間敏臣選手でのKO勝ちを含み、4勝1敗と結果を残している。充実の2022年を送った両者に話を訊いた。


──昨年5月Fight&LifeでDREAMERSの最終選考が終わった直後、お二人のインタビューをさせていただきました。齋藤選手は既にプロデビュー戦が決まっていて、山内選手は「アマ修斗や色々な試合に出て、プロ修斗昇格を目指したい」と言われていました。しかし、7月にプロ修斗デビューを飾ると、この1年で4連勝。7月には内藤頌貴選手を打撃で圧倒しました。いや、スミマセン。正直、インタビューをした時に山内選手のことは『この子、プロでやっていけるのか』と思っていました。

齋藤 アハハハハハ。確かに。

山内 ハハハハ。でもDREAMERSがあったからデビューできたようなもので、なかったらまだアマ修斗で戦っていたかもしれないですし。

──結果だけでなく、ケージの中での気持ちの強さが感じられる。ここまでしっかりと戦える選手なんだと驚かされた次第です。

齋藤 試合の時は変わります。普段はおっとりしていて、かなり天然ボケなんですけど試合の時は変わりますね。

山内 自分では分からないです(苦笑)。普通に相手を倒そうと思って戦っているだけなので。気を強く持とうとかあまり考えていないです。

──練習中はそうでもないのですか。

齋藤 普段は天然ボケですけど、練習でも追い込みになると気持ちの強さは出ています。

山内 天然ですけど、ボケはいらないです(笑)。

齋藤 普段はボォッとしているだろう(笑)。

──ダハハハ。現状、4連勝という結果をどのように捉えていますか。

山内 思っていた以上に上手くいっています。試合は勝つつもりでいきますけど、アマでも勝てなかったですし甘くないと考えていました。勝ったり負けたりして、学びながら上に行ければと思っていたので。

──その一方で、齋藤選手はデビュー戦で敗北。DREAMERSがあったことで初陣から相手が徹底して対策を練り、打撃に持ち込まさないという戦い方をしてきました。そんな新人離れした相当に厳しい状況ながら、その後は4連勝と結果を残しています。

齋藤 そうッスね。バッグボーンがあるんで、相手は組んでくるというのは分かっていました。だから試合では出せていないですけど、打撃の練習だけでなく寝技の練習もしっかりとやっているので。何なら打撃より寝技の練習の方が多いぐらいで。寝技になる準備はしています。

山内 奨司さんは試合では全然出していないけど、組みも強いです。そうですね……。

齋藤 良いんだぞ、正直に言って(笑)。

山内 いえ、ホントです。だから寝技の展開になったら面白いと思います。皆がビックリするはずです。僕とは違う組みですけど、色々なタイプの人と練習もしていますし防御もバッチリです。

齋藤 ありがとうございます(笑)。

山内 スミマセンッ!! 上から目線で言っちゃって……。

──ハハハハ。打撃という強味があり、他の部分を穴埋めしてきた斎藤選手に対して、山内選手はウェルラウンダーです。あらゆる要素を回す。最近のMMAでは秀でたモノがある選手が他の部分を穴埋めして戦う方が優勢という見方があるなかで、オールラウンダー渉というべき戦いを実践しています。

山内 やっぱり全部できないといけないと思うんです。ファイトファームは打撃のチームだからこそ寝技が強くないといけない──絶対にジムの特徴があるから、相手は寝技を狙ってくる。そう思ってずっとやってきたので、そこが上手く回っているのかなって思います。

──バカ正直を通り越して、クソ正直に答えてほしいのですが、風間敏臣選手との試合前にあの寝技から逃れられると思っていましたか。

山内 ハイ。めっちゃ研究して、練習していたので。田村(彰敏)さんも風間選手の特徴を掴んで、本当に対策練習をやっていました。だから問題ないと思っていました。実際、1Rも練習していた通りの動きができていましたし、全く心配していなかったです。

──なるほどぉ。そここそ自分が齋藤選手に謝らないといけない部分です。寝技で仕留められると思っていました。

齋藤 アハハハ。

──あのヒザ蹴りにしても、風間選手が「ラッキーでなく研究して狙われ、やられた」という風に試合を振り返っていました。POWNDSTORM、両国国技館でパンクラス1位に勝った。それでも修斗新人王戦なのか──という気持ちは、本当にあります。ここはその勢いを駆って、もっと上位に食い込むマッチメイクで良いはずだと。

齋藤 もともと新人王トーナメントにエントリーしているなかでのPOWNDSTORMでした。ちょっとギャップはありますけど、新人王を取りたいという気持ちなので。

──POWNDSTORMだけなく、仮に新人王トーナメントの途中でもネームバリューのある相手との試合などオファーがあれば出ていたでしょうか。

齋藤 全然、話があればやりたいです。風間選手との試合も3月の修斗の試合が終わった当日に話があって、「やります」って即答しました。

──あの場を経験して、新人王戦。物足りないという気持ちはなかったですか。

齋藤 物足りないとは思わないです。風間選手はRoad to UFCに出て、僕は新人王トーナメントに出ているという差はありますけど(笑)。でもチャチャッと新人王を取って、またデカいところで試合ができればなって思っています。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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【Shooto2022#07】ラストファイト=山内渉戦へ、清水清隆─02─「全力で、何も言い訳できない試合に」

【写真】最後の最後が、迫ってきた清水(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催される『Shooto2022#07』で、山内渉を相手にMMA引退試合を行う清水清隆インタビューの後編。
Text by Shojiro Kameike

今回は引退試合を迎えるにあたり、山内戦だけでなく清水自身のキャリアについても語ってくれた。どうしても想い出話や感慨深い内容になってしまうなか、常に後輩やアマチュア選手たちの話題になるのが、彼らしさだろう。不器用な人間だ。決して喋りが得意なほうではないと思う。だからこそ、ラストマッチで表現される清水清隆の想いを見届けてほしい。

<清水清隆インタビューPart.01はコチラから>


――前回の試合では、テイクダウンに対する反応や反射を100パーセント取り戻せていなかった、ということでした。この4カ月間で取り戻せるものなのでしょうか。

「それは大丈夫です、感覚だけの問題なので。この期間に安永有希さんのCUTEジムで、中村倫也、安藤達也、上田将勝さんたちの練習会に参加させてもらっていたんですよ。全員サウスポーで、瞬発力も強いファイターばかりじゃないですか。おかげで感覚は良くなってきたと思います」

――そうしたファイターたちと練習していて……次が本当に引退試合なのでしょうか。

「もちろんですよ(笑)。これで勝って、次はどこでラストファイトを――っていうのは絶対にないです。この試合に勝ったら……なんて他の人にも言われるけど、その続きはないです。もちろん勝ちますけどね」

――きっと他の人たちも、清水選手の引退を受け入れることが難しいのではないですか。

「もし次の試合は速攻でKO勝ちして、しかもランキングが上がったら、タイトルマッチも狙えるポジションじゃないですか。だから――って言われるんですけどね。自分が今ここでって思った時に辞めることができるのが、一番良いと思います。『辞めるって言ったじゃん』なんて言われるよりは(笑)。

先週、追い込みの練習を終えたんですけど、長南さんは若松佑弥と一緒にシンガポールへ行っていて。生意気ながら、自分が練習を仕切らせてもらった時があったんです。そうしたら、所縁のある選手がたくさん来てくれて……。その時は、あぁコレが本当に終わりなんだなって感慨深くなりました」

――今回の試合が終わったら、もうそれだけハードな練習をすることはないのですね。

「練習自体は好きだから、体を動かすことはしたいと思います。ただ、たとえ長南さんから来てもいいよって言われても、自分は試合に向けて体が仕上がっていない状態じゃないですか。そんな状態でプロ練に参加することは、他の選手に失礼ですからね。ジムに行っても、彼らのハードな練習を外から見ています(笑)」

――アハハハ。前回のインタビューにもあったとおり、柔術などは続けていくのですか。

「そうですね。やっぱり学び続けたいです。本当に、柔術を始めて学ぶことが多かったので。この選手はココでコレをやっていたんだなと繋がっていくんですよ。それは面白かったし、今後にも役立つと思うので。プロMMAを引退しても、ファイトスポーツは続けていきます。柔術は続けて、コンスタントに試合は出て――実績をつくりたいですね」

――実績をつくって、MMAも含めたご自身のジムをつくるプランはあるのでしょうか。

「自分のジムを出すのも、なかなか簡単じゃないですからね。まだそこまでハッキリとはしていないです。本当なら、引退後のことも考えながらやっていたら良いかもしれないけど、自分がそういう同時進行ができないタイプなので。まずは現役選手として、ちゃんと試合に向けてやっていかないと」

――最後の追い込み練習の際に感じた感慨深さ以外に、これまでのキャリアのことを思い返すことはありますか。

「それはあります。人生って良いことばかりじゃなくて、こんな嫌なこと言われたな、こんな嫌なことされたな、とか。なぜかマイナスなことばかり浮かびました」

――なぜマイナスなことばかりなのですか(笑)。

「アハハハ。TRIBEの会員さんとか、アマチュアの子たちと話をしていたら、昔のことを思い出すんですよね。上京したての頃、キックボクシングのRISEでアマチュアの試合に出たり(2007年KAMINARIMON 55キロ級優勝)、新空手の試合に出たりしていたんですよ。MMAでもパンクラスやZSTのアマチュアの試合に出ていて。サンボは全日本選手権で優勝して、世界選手権にも出ていますから。当時のジム(SKアブソリュート)の先輩方が、試合に出ることに対してアグレッシブで。サンボはもちろんコンバットレスリングとか、出られる試合は何でも出ていました」

――それだけ様々な競技に挑戦していた清水選手にとって、最も想い出深いことを教えてください。

「2019年1月の前田吉朗戦(1R TKO勝ち)と、2016年9月の古間木崇宏戦(判定勝ち)ですね。自分は2015年に4連敗してから少し休んだあと、パンクラスのメインで復帰させてもらうことになったんです。その試合の直前に、ジムの後輩の秋葉尉頼が事故で亡くなって……。他の試合ももちろん負けられないけど、あの試合は特に気持ちが入っていました」

――個人的には修斗でマモル×漆谷康宏×BJの三すくみ時代があり、対してパンクラスで清水選手と砂辺光久選手が4度戦うなど、国内フライ級が盛り上がり始めた時期が印象に残っています。

「いやぁ、たまたま自分は良い時代にパンクラスのベルトを防衛できただけで――ラッキーだったと思います」

――……プロキャリアを振り返って、ご自身はラッキーだったと思いますか。

「ラッキーだったんじゃないですか。パンクラスのフライ級創成期で、ネオブラで優勝してすぐランキング戦からタイトルマッチで。キャリア的にはベルトを巻くのも早かったと思います。同じ時期に砂辺さんがいて――砂辺さんがいなかったら、自分のキャリアも目立なかったかもしれないですしね。

あの頃は何も考えていなくて、何か計算できるわけでもなく、ただただ一生懸命練習しているだけでした。それで結果もついてきたので、ラッキーだったと思います。仕事しながら練習して、ハードワークだったから体調が悪くなることもあって。でもトレーナーさんたちが親身になって見てくれるし、元気なうちに引退試合ができて良かったと思います。元気だからこそ、全力で、何も言い訳できない試合になります」

――これがプロMMAファイターである清水選手への最後の質問となります。ラストマッチでは、どんな試合を見せたいですか。

「一生懸命やるのは間違いないんですけど、ああだこうだと欲を出してしまったら、悪い結果に繋がることもあるので。何より応援に来てくれた人たちが、メチャクチャ良かったねと水道橋駅に向かっている姿は、もう想像できていますから。KOでもサブミッションでも、自分が勝ちます。それと――これで自分のMMAは最後ですけど、TRIBEには若くて良い選手がたくさんいますから。彼らのことを見続けてやってください。お願いします」

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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【Shooto2022#07】引退試合で山内渉と対戦、清水清隆─01─「想い出づくりじゃない。絶対に勝つ」

【写真】清水のプロMMAキャリアは14年――愛犬と一緒に取材を受ける姿もベテランの風格か(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto 2022#07で、清水清隆が山内渉を相手に引退試合を行う。
Text by Shojiro Kameike

今年に入りMMA引退を発表した清水は、7月にパンクラスラストマッチを戦い、佐々木亮太をRNCで下した。そして迎える引退試合、対戦相手は現在の修斗フライ級で最も勢いのある若手ファイターの1人、山内渉に決定している。引退試合でも、リアルなマッチメイクだ。そこに、清水にとっての戦いが現れている。


――引退試合を6日後に控えてのインタビューとなります(取材は11月21日に行われた)。

「はい、よろしくお願いしますっ!」

――前回のインタビューでは「いつまでもオッサンが上にいるよりも……」と語っていましたが、引退試合では修斗フライ級で最も勢いのある若手ファイターの1人と対戦することになりました。

「アハハハ、そのほうが面白いじゃないですか。同じぐらいの年齢やキャリアの選手と試合をするよりも――スリリングで。それで相手は4連勝で、ランキングも上がってきていて、しかも僕が手こずった内藤君(内藤頌貴、清水は2018年7月に対戦して判定勝ち)に、一方的な試合をしていますからね」

――今回の試合は清水選手から山内選手の個人名を挙げて、プロモーターサイドに希望を出したのでしょうか。

「いえ、勢いのある若手の試合がしたいと伝えて。そうしたら山内選手に決まりました。山内選手……山内君って、もともとTRIBEの会員さんだったんですよ」

――えっ、そうだったのですか。

「細かい時期は覚えていないんですけど、もう4~5年前になるのかなぁ。自分も何度かミットを受けたり、指導していたことがありました。すごく真面目で、真っ直ぐで、良い印象しかないです。遠いところからTRIBEに通っていて、熱意もありましたね。確か学業が忙しくなってTRIBEまで来るのが難しくなったという経緯だったと思います。プロデビューした時に、あぁ山内君だと思いましたよ」

――師弟というわけではありませんが、昔から知っているファイターと引退試合を行うことになったわけですね。

「本当に不思議な縁ですね。特に彼のような勢いのある若手が、僕と試合してくれるだけ、ありがたいです。自分は今、修斗では2連敗していて。そんな自分と試合をして、彼にメリットがあるのかどうか」

――それでも修斗フライ級の世界ランキングでは清水選手が3位、山内選手が5位と清水選手のほうが上です。修斗でよく組まれるベテランと若手の下剋上マッチ、という意味ではリアルタイムな試合なのだな、と思います。

「そうですね。確かに修斗では自分のほうがランキングも上だから、彼にメリットがないわけではないと思うので。それは良かったなと思います」

――その引退試合を前に、今年7月にはパンクラスのラストマッチで佐々木亮太選手をRNCで下しました。

「出来は悪くなかったです。MMAの試合が1年ぶりなので、もっと感覚が鈍っているかなと思っていました。そういう面での不具合はなかったですね」

――試合後に笑顔で涙を浮かべていました。笑顔だけでも、涙だけでもない。笑顔で涙を浮かべるのは、それだけ自分のやりたいことはできたのではないか、とも思いました。

「結果が出たので何よりでした。試合内容は、ちょっとテイクダウンのディフェンスに手こずったところはありましたね。そこの反応や反射は、100パーセント取り戻せてはいなかったかもしれないです。ギロチンに行くパターンもなくはないんですけど、自分がセコンドだったら、立てと言っていたと思います。ただ、そこで自分が劣勢になることはないと感じました」

――試合は清水選手が2Rで勝利。ただ、こちらは清水選手の言葉どおり、「清水清隆が1RでKO勝ち」と書く準備をしていたのですが……。

「……スミマセン(苦笑)」

――それは冗談ですが、そもそも1Rで仕留めようという試合の進め方ではなかったと思います。

「自分としても、そこまで攻め急ぎするつもりはなかったです。このラウンドは取ったな、と思ってから下になって、とにかくラウンドが終わるまで下から削っていって。あとはビッグヒットだけ受けないように――と考えていました」

――パンクラスのラストマッチだからといって、勝っても負けてもいいから派手な試合をしよう、とは考えていなかったわけですね。

「もちろんです。試合は想い出づくりじゃないから。絶対に勝つ、それだけですよ」

――確かに、そのとおりですね。

「今回の試合も同じです。想い出づくりの試合なんて、相手に失礼じゃないですか。長南(亮TRIBE代表)さん、コーチやチームメイト、そして応援してくれている人にも失礼で。

『負けちゃったけど良い試合だった』なんて言葉は、慰めにしかならないんですよね。勝って、みんなと喜びを共有する。僕が引退試合で、みんなに対してできる恩返しは、それだけです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■SHOOTO2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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ABEMA MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2022#07   キム・ソユル チャンネル フランキー・エドガー 中村未来 久遠 修斗 内藤頌貴 加藤ケンジ 大竹陽 小野島恒太 山内渉 後藤丈治 新井丈 清水清隆 澤田千優 石井逸人 藤井伸樹 須藤拓真 高岡宏気 齋藤奨司 齋藤翼

【Shooto2022#07】石井逸人に挑戦、Japanese Zombie藤井伸樹「エドガーのスタイルが好きです」

【写真】ジャパニーズゾンビか、和製エドガーか。とにかく根性入りまくりの藤井伸樹のファイトだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto 2022#07で、石井逸人の持つ環太平洋バンタム級王座に藤井伸樹が挑む。
Text by Shojiro Kameike

藤井にとっては今年1月の小野島恒太戦以来のベルト再挑戦となる。アゴの骨折により1年間の戦線離脱、そして小野島戦での敗北を経て、5月には齋藤翼を下して再起を果たした。課題はある、その課題を克服する方法は一つしかない。そんな藤井は、石井戦でも自分を貫き通す――フランキー・エドガーのように。


――試合を5日後に控えるなか(※取材は11月22日に行われた)、すでに追い込みは終わっている頃でしょうか。

「はい。もう追い込みは終わりまして、あとは調整だけです」

――長くバンタム級で戦ってきて、体重調整などに課題はないでしょうか。

「今のところ、ないですね。僕は普段から体重が増える体質でもなくて、バンタム級だと減量幅もそれほどではないです。以前はフライ級で戦ったこともありますけど、実際にやってみて自分にとってはバンタム級が適正なのかなと思いました」

――今年に入り、1月に小野島恒太選手との環太平洋王座決定戦に敗れ、5月には齋藤翼選手を下して、今回のベルト再挑戦を迎えます。まずは小野島戦については、どのような感想を持っていますか。

「小野島選手との試合については、相手のほうが上回っていて自分自身が弱かった。実力がなかったと思っています。相手に研究されていましたし、そういう状況を自分が打開できませんでした」

――次の齋藤戦で勝利したあと、藤井選手が「もっと良い試合ができるように」と仰っていました。藤井選手にとって、良い試合とはどのような試合を指しているのでしょうか。

「いつも一本やKOで勝ちたい気持ちはあります。前の試合は勝てたんですが、そういう勝ち方ができませんでした。テイクダウンやバックを奪っても、仕留めることができずに……まだ自分は技術が足りないなぁと。もっともっと技術を高めていかないと、これから上の選手に勝っていくことは難しいと感じています」

――もう一つ、「これから這い上がっていく」という言葉もありました。這い上がっていくとは、もっと落ちた選手が使う言葉だと思っていましたが、藤井選手の中で現在のポジションに対してはどのように考えていますか。

「やっぱり前回のタイトルマッチで負けたことが、すごく悔しかったです。あとは怪我で長期離脱していたこともあったので、いろんな想いが出てしまったと思います」

――藤井選手といえば常に相手に食らいついていく、ゾンビと呼ばれるようなファイトスタイルで知られています。それは打撃、テイクダウン、そしてグラウンドにおいても。そのファイトスタイルを変えようと考えたことはないですか。

「……うーん、特にそう考えたことはないですね。もちろん技術を向上させたいとは、常に思っています。でも自分のファイトスタイルを根本的に変えることは考えていないし、そもそも変えることは難しいんじゃないかと。やっぱり試合になれば、普段から自分がやってきていることしか出せないので」

――ちなみに、藤井選手にとって理想のファイター像はありますか。好きなMMAファイターなど……。

「今のアライアンスに入る前は、桜庭和志さんのジムで格闘技を始めたんですよ。アライアンスの高阪剛代表と桜庭さんを尊敬しています。あとは先日引退したフランク・エドガーですね。エドガーのスタイルが好きです」

――エドガーですか! どのようなところが好きなのでしょうか。

「やっぱり自分のスタイルを貫いてきたところが好きです。引退は残念ですけど、改めて考えても凄い選手だったなぁと思います」

――一番印象に残っているエドガーの試合を教えてください。

「グレイ・メイナードとの第3戦(2011年10月にKO勝ち)です。2試合目がその年の1月で、エドガーのドロー防衛を受けて3戦目が行われたじゃないですか。2試合目も3試合目も最初にダウンを奪われて、その後に盛り返して……3試合目は最後に相手をKOした姿が印象的でした。自分より大きな相手を倒すのは、凄いとしか言いようがないです。その次が日本大会で、自分も観戦に行きました」

――なるほど。まさに藤井選手も、序盤に攻め込まれても後半に蘇るファイトスタイルで……和製フランキーを目指しているということですか。

「いやぁ、それは恐れ多いです(苦笑)。でも、それだけ尊敬している選手ですね。自分も試合が盛り上がって、良い勝ち方ができたら嬉しいです」

――なるほど。話を戻しますが技術の向上という部分で、ここ2試合を踏まえて自分が取り入れなければいけないこと、向上させなければいけないものとは何なのでしょうか。

「技術の向上はもちろんですけど、その技術を身につけるためには、日ごろの練習が大事ですよね。そういった練習を毎日続けることが、もっと大事になってきます。そのためには体のケア、コンディションの自己管理とか。あとはメンタルの部分ですよね。いかにその試合に集中して、自分らしさを貫くか。自分がやってきたことを貫くかが、勝つためには大事だと思っています」

――練習を毎日続けるために……という意味では、小野島戦の前に1年のブランクがあったことの影響はありますか。昨年1月の加藤ケンジ戦でアゴを骨折し、戦線から長期離脱していました。

「難しいですね……、影響がないというわけではないです。それよりも自分に足りなかった部分があったのかなと思っています。自分の取り組み方に問題があったのかな、と。ただ、自分では分かりづらいですが、今年ようやく試合ができて、いろんなものを取り戻している時期かもしれないですね。それと、また新しく取り入れているものもあります」

――前回の齋藤戦では3ラウンドに、藤井選手がテイクダウンしてから相手に立たれました。そこで齋藤選手が打撃で詰めてきたところで、藤井選手は下がりながら守っています。

「あぁ、そうですね」

――あのような場面で以前なら、打ち合っていたと思います。それが下がって守るのか、と。

「アハハハ、分かります。打ち合ってしまう場面は多かったですね。前回の試合は無意識だったので、よく分かっていないですけど(苦笑)。以前は試合中に、熱くなることはないけど、慌てたり焦ったりする時がありました。自分が攻めている時も、攻められている時も、感覚に集中できていなくて」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■SHOOTO2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o 中村未来 久遠 剛毅會 岩﨑達也 武術空手 海外 澤田千優

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。澤田千優✖久遠「重心→固定と安定の違い」

【写真】これからはこの態勢でパウンドを落とせるような機会は減ってくるかもしれないが、力強さは日本の女子MMAでは既にトップ級か。ちなみに撮影条件はシャッタースピード1/400秒。この速さだとスタンドはともかく、パウンドでは男子選手も拳がブレないで静止画のように写る選手は少なくない(C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た澤田千優✖久遠とは?!


──内弟子といえる澤田千優選手が久遠選手をRNCで破りました。

「見た目があんな感じで、場内からも『可愛い』なんて声が挙がっていましたね(笑)。実際、普通にしている分には強いレスラーにはちっとも見えないです。でもMMAの選手で、自ら弟子入りを私に志願してきたのは彼女が初めてです。

もちろんアニキ(リュウリュウ)の影響もあるかと思います。最初は打撃という一つの方法論で私の教えを受けたいということでした。彼女が私に求めているのは空手、打撃の技術ということですが、澤田千優には戦ううえで思想があります。私も打撃の技術を指導しつつ、そこを一番伝えたいわけで。何しろ打撃は全く経験がなかったわけですから。それでも手・足に質量はついてきています。それは彼女が1年以上に渡り型、移動と基本稽古を行ってきたからです。

ただし、そのついてきた質量をケージのなかで実用化しようとしても、そんなに簡単にいくものではない。打撃に関しては、その段階です。打撃に関してはその段階なのに、試合に出ないといけない。そこに本人もジレンマがあります。MMAファイターとして、試合の場に立ってしまって良いのかというレベルなのですが、アマチュアの試合にすぐに出て勝ってしまった。プロに昇格してオファーがあり、試合に出て勝ってしまうわけです。レスリング力で、MMAに勝ててしまう」

──思想がある利点はどこにあるのですか。

「思想がないと、技術は生きません。Aという技術があっても、戦いへの思想の違いでまるで別モノになります。その思想の部分で、澤田千優は私の指導を求めたのだと思っています。空手とは技術ではないので。だから彼女は私の指導を受けても、試合ではレスリングをすれば良いんです。今はMMAをやる必要はないです。レスリング力が抜けているので。ただし、あの外見とは合致しないのですが、性格的には本当にしっかりとしていて正々堂々としています。それは見事なほどです。筋を大切にします。腹が座って、筋を大切にするので社会人としてもの凄くバランスが取れています。

こういうとアレですが、試合で強い子っていうのはどうかしちゃっている子も多いわけです(笑)。どうかしているから強いとも言えますが、反対に彼女は真面目過ぎて、弾けられないところがありました。でもMMAファイターとして、澤田千優の形とは……空手の型とは違って、そういう形は何なのかと去年の中村未来戦の前から話していて。あの頃からロータス世田谷の八隅(孝平)さんのところで練習をさせてもらうようになっています。その形が今回、ようやく試合で出てきたように感じました」

──レスリングは当然として、スタンドの打撃と比較してパウンドは勢いがありました。

「まだ立っている状態では、重心が創れないのでしょうね。しかも相手は久遠選手ですから、そこで上回れるわけがないですからね」

──振りかぶらないで、滑らせるように入れたパウンドが得に良かったです。

「ヒジで打つ突きになっていた。あれは基本稽古をやってきたからですね。拳(ケン)に質量が備わってきています。空手はある程度の威力まで、稽古で培うことは可能です。決して、パンチ力は持って生まれたモノだけでは決まらないです。あの子は愚直に基本稽古をやっていますから。型と移動稽古をしている。あのパウンドの威力をスタンドで出せるようにしていきたいですね」

──型や移動をしっかりとすれば、重心が浮かない。そのような感じはするような気がします。前はともかく、後ろに移動する時もブレない。

「それは、そのための稽古だからです。空手が一番苦手なのは、実は移動なんです。移動した力で打つのではなく、剛毅會が武術空手として追及しているのは近い距離で、自分で養成した威力を当てることです。空手は護身術なので、遠くにいる相手をぶん殴るようにはできていません。大半は自分の腕が伸びた距離まで、そこで如何に迎撃するかという技であり、相手にしっかりとダメージを与えるモノです。

蹴りも自分のカカトに力が入った状態より、遠い距離を攻撃することはなかったです。自分の足の長さ以上の蹴りなど本当はなかった。結果、MMAを戦うと追いかけることが苦手になります。型にも距離の詰め方のノウハウがない。そこがMMAに武術を生かすうえで、最も苦心した点です。澤田千優は基本をやっているので、定位置の質量はついてきています。

この重心にしてもですね、重心を重心として、腰を低くして創ると……それはもう重心ではないんです。姿勢が乱れない、駒が回るように流動体としての重心がある。だから固定でなくて、安定なんです。腰を落として創る重心は、建物のように固定されている重心になってしまいます。動くなかで生じる重心というのは、基本稽古で養えることです。

後ろ向きだが、2Rの構え。この後、左に合わせて一発でテイクダウンを決めた

またMMAの重心移動と、レスリングの重心移動は全く違います。澤田千優は中村戦も今回の試合も、2Rになると重心が変わります。

1Rはテイクダウンにいこうが、パンチを出そうが軽いです。だから右を被弾しました。2Rになると固定した重心でなく、体が機能した重心になっています。そうなると顔つきも変って(笑)。こうなると今回はテイクダウンを選択しましたが、突きを出してもなかなか良かったはずです」

──平たい言葉ですが、澤田千優選手は今後に期待の存在になります。

「想定している戦いをどこにしているのか。彼女が目標としているところへいくために、もう底辺の大会から海外をドサ回りさせても良いのですが……アトム級だと試合がないというのも問題ですね。

レスリングをあれだけやってきたので、精神的に成熟しています。あとは自分が目指すところへどれだけ邁進できるか。MMAに価値に持って、稽古に臨んでいるのでこのまま真っ直ぐ進んで欲しいですね」

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【Shooto Hokkaido】フィニッシュ狙いの中村未来、加藤の粘りに判定勝ちに悔しさ滲ませる

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
Def.3-0.20-17.20-17.20-18
加藤春菜(日本)

後ろ回し蹴りを見せた中村、加藤の踏み込みにカウンターを狙う。ローにパンチを合わせた加藤が、右ミドルハイを繰り出すなど積極的に動く。さらに右を当てた加藤に対し、左を入れた中村がパンチを纏める。組み合いのなかで首相撲で崩そうとした中村だが、加藤もヒザを見せる。体を入れ替えて離れた加藤に、中村が左ストレートを入れ、左を当てて近づくと小外でスラム気味にテイクダウンを奪う。倒された刹那、腕十字を加藤が仕掛けるが腕を抜いた中村がパスをしサイドで抑える。

アメリカーナを振り切り、立ち上がろうとした加藤を殴り、背中に乗った中村だが足をフックできず前方に落とされる。両者スタンドに戻り拳を交換し、組んだ中村がヒザを繰り出しケージに押し込んだ状態で初回が終わった。

2R、蹴り足を掴んでテイクダウンをした中村が、パスを狙う。懸命にハーフバタフライ、ニーシールドで耐える加藤だが、しっかりと背中をつかさせる。中村は足を抜きに掛かり、上体を抑えていく。アメリカーナ狙いの中村がボディを殴る。必死に足を抜かせない加藤が、苦し紛れのブリッジに中村は足を抜いてサイドへ。ヒジを打って腕関節狙いの中村、加藤はブリッジで暴れる。クルスフィックスで殴る中村が、背中を見せた加藤を潰してギロチンへ。後方に倒れ込み、ハーフで足を制した中村だが極め切れない。腕を組みなおして、もう一度引き込んだ中村は最後まで一本に拘るが、加藤が粘りタイムアップに。

一本を逃し、2Pの獲得に留まった中村は「勝ちかったが納得できなかったので、リーグ戦最終戦に向けて色々とやり直さないといけないと思います」と話した。


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【Shooto】サステイン北海道大会をサポート。平大門「北海道にもこれだけ選手がいるんだ」

【写真】J1、プロ野球球団(※来季から北広島市に本拠地は移転)もある北海道。札幌の人口は195万人、潜在能力はたっぷりな大都市で地道に活動する平マルスジム代表だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

5日(日)、北海道札幌市のサッポロ・イーワン・スタジアムで、プロフェッショナル修斗公式戦札幌大会が開催される。

プロ修斗が札幌で開催されるのは、2016年10月のバトルミックス11以来、約6年ぶり。今回は北海道在住の修斗世界ライト級王者、西川大和がメインで韓国のチェ・ジウンを迎え撃つほか、北海道在住ファイターが多数出場することとなった。そこで西川大和のマネージャーを務め、今大会の主催に名を連ねるマルスジム代表の平大門氏に、北海道MMAの現状と今大会の見どころを訊いた。


――マルスジム代表であり、西川大和選手ほか多くの北海道ファイターのマネージャーも務めている平さんです。今回のプロ修斗札幌大会は、サステインとマルスジムの共催という形なのでしょうか。

「いえ、主催はサステインさんで、私たちマルスジムがお手伝いさせていただくという形です。私たちは修斗のプロモーターライセンスは持っておりませんので、あくまでサステインさんのライセンスでプロフェッショナル修斗公式戦が札幌で開催されます」

――その札幌大会が開催されることになった経緯から教えていただけますか。

「以前から札幌で大会をやりたいというお話は頂いていました。しばらく札幌ではプロ修斗興行が開催されていなかったので。最初にお話を頂いたのは、中村未来がプロ修斗に出始めた頃ですね。その話が具体化したのは、やはり西川大和の存在が大きいです。ずっと大和も地元で試合がしたいと言っていたので。コロナ禍の影響もあって実現までに時間を要しましたが、ここでようやくサステインさんとの間でGOサインが出ました」

――プロ修斗の札幌大会といえば過去、バトルミックスやSHOOTO GIG NORTHが開催されていました。しかし西川選手もインタビューで仰っているとおり、なかなかMMAが根づきづらい環境にあったと思います。

「そうですね。アマ修斗に出る人数からも分かります。アマ修斗の大会が行われても数試合しか組むことができない。関東、関西、東北大会と比べても出場選手が少ないですよね。

私は昔からD-SPIRALという大会にも携わっていて、D-SPIRALには出るけどアマ修斗には出ないという選手やジムもありました。地域的に、そういった敷居の高さもあるのかなと思っています。でも、ここで変えていかないと北海道MMAのレベルも上がらないので。

プロ興行でいえば、やはり出る選手が毎回同じでは難しいと思います。新しい選手が出てこないと盛り上がっていかないですよね。結果、人気のある選手もチケットが売れなくなる。チケットが売れないと、主催者としても毎回赤字になってまで大会を開催するのは……と考えるようになっても仕方ありません。

D-SPIRALには素人みたいな子も出ます。その中に可能性を感じる子がいると、マルスジムに呼んで練習してもらい、D-SPIRALからアマ修斗に出てプロを目指す流れを作ってきました。それほど北海道は新しい選手が育ちにくい環境にあると思います」

――その中でマルスジムが日本修斗協会に加盟する際、障害となったのがD-SPIRALの存在でした。D-SPIRALは立ち上げ当初、地下格闘技であることを謳っていたためです。

「そうでしたね(苦笑)。簡単に言うと、当時は若者の間で地下格闘技ブームが起こっていたからです。それで私たちも格闘技のイベントを開催するうえで、地下格闘技と謳えば人が集まるかなという……本当に単純な理由でした。そのあと、地下格闘技のイメージから脱却するのに苦労しましたけども(苦笑)」

――平さんがMMAに関わることになったキッカケは何だったのでしょうか。

「僕はずっとボクシングをやっていたのですが、関東の地下格闘技団体が北海道で、北海道の選手との対抗戦のような形で大会を行うことになったんです。そこで北海道の選手のコーチを頼まれたのがキッカケです。当時は周りに寝技の練習をする環境がなかったのですが、札幌にベッチーニョというブラジル人柔術家がいまして」

――ベッチーニョですか! 山本KID徳郁さんをはじめ、KRAZY BEEで柔術やグラップリングを指導されていましたよね。

「そうなんです。一緒にD-SPIRALに関わっていた方が、ベッチーニョの柔術クラスを開いていたので、私もいいですかという感じで(笑)。そこからマルスジムでもベッチーニョに教えてもらうようになり、だんだんと人も増えてきました。

そうなると……当然のことなのですが、練習している選手とそうでない子で実力差が生まれてきますよね。主催者側としても、実力差があるカードは危ないと判断して、部門を分けるようになりました。素人といいますか格闘技の試合を楽しみたい子のための部門と、選手のための部門を分けたんです。

そこで練習している選手同士の試合を組んでいると、アマチュア修斗に出ている選手も出場してくれるようになって、地下格闘技のイメージもなくなってきたのかなと思います。その頃にグラチャンの岩﨑(ヒロユキ代表)さんが『グラチャンとコラボしませんか?』というお話をくださいました」

2015年アマ修斗ウェルター級(※現ライト級)決勝。飯田がSASUKEこと佐須啓祐に勝利。試合後のベロ出しポーズなど──『なんだ? あの集団は?』という空気があったのも事実。ちなみに同トーナメントには久保村嘉輝、森宣行、宮崎清孝、笹晋久、 田中有、山本健斗(デリカット)、出田貴大、宋野(鬼子)が出場していた

――その結果、グラチャン札幌大会に繋がるわけですね。

さらに2015年には全日本アマ修斗選手権の結果を受けて、飯田建夫選手と間宮晃仁選手がプロ昇格を果たしています。

「選手に『絶対に優勝しろよ!』と発破をかけていました(笑)。あの時のことはよく覚えています。私たちにとっては初めての全日本アマ修斗だったのですが、こんなにしっかりと大会が行われているのか、と衝撃を受けました。ケージが2つ置かれ、大会進行もスムーズで。そこからマルスジムの選手には『全日本には出たほうがいい。すごいぞ』と言うようになりました。また、大会主催者としても勉強させてもらいましたね。

それと、全日本のあとに岩﨑さんから言われたことがあるんです。全日本って後片付けをジムや選手の方が手伝っていますよね。私たちはそういった流れも分からず、何も動いていなかったんです。それを聞いた岩﨑さんから『出場選手に片づけを行う義務はないけど、もともとマルスジムはマイナスイメージから入っているのだから、そういうところで手伝ってイメージを払拭していったほうがいいんじゃないか』と。そう聞いて、翌年は朝イチから最後まで手伝うことにしました(笑)。

私たちも、そうやって言われないと気づかないですからね。自分自身のこととして考えても、よく分からない人から突然一緒にやりたいと言われても難しいですよ。そうやって最初は協会加盟を断られながら、選手が全日本で優勝し、翌年のバトルミックスはマルスジムで開催されて、今に至ります」

――その状況のなかで、マルスジム所属ではありませんが西川大和選手が登場してきた時は、どのように感じましたか。

「これは凄いと思いました。大和のことは小学生の頃から知っているのですが、最初は正直『このスタイルで続けていても大丈夫なのかな?』と感じていました。もちろん格闘技として基本的なことは身についていても、独特な面もあるので。小学生の頃から、下からの打撃をやっていましたから(苦笑)。しかし中学生の時には、『この選手は化けるんじゃないかな』と思うようになっていましたね」

――確かに、現代MMAにおいて西川選手の下からの打撃は、不安要素に感じても仕方ないと思います。

「それが今では、下になったら安心するようになりました。あれは本当に、子供の頃からやっていた十八番の技術なので。川名(雄生)選手との試合もそうですし、山田崇太郎選手との試合でもレスリングで勝負して体力が削られるよりは……と。実際、山田選手に胴クラッチされた時は息が止まるぐらい苦しかったと言っていましたから(笑)。でも昔から冷静で、練習したことを淡々と試合で出す。それが大和の強みなんですよね。

そんな大和が修斗のチャンピオンになったことで、北海道のMMAも変わったと思います。彼のファイトスタイルは独特なので、それは真似しようと思っても無理です。でも北海道からでもチャンピオンになれる。そういった意識が選手に芽生えましたよね、明らかに。特に大和と一緒に練習した選手は、ハッキリと意識が変わっています。北海道にいて現役チャンピオンと肌を合わせることができるというのは、本当に大きいです。

さらに今回は地元での試合とあって、選手の意気込みも違いますね。地元の人たちの前で絶対に負けることはできないと思って、練習しすぎてしまう選手もいます。それでは壊れてしまうから休め、って私が言うぐらいです」

――特に今回の札幌大会は、新しい世代の北海道ファイターが出場している点は大きいですよね。平さんから見て、注目してほしい選手を挙げるとすれば……。

「ウチの選手であれば、丸山大輝ですね。極真空手出身で、本当に練習しかしていない選手です。今回対戦する泰斗選手も強い相手ですが、ここを乗り越えたら今後おもしろい選手になっていくんじゃないかなと思います。注目していただきたいし、勝ってほしいですね。

あとはグラップリングになりますが、ハワード颯真です。彼は柔術をやっていて、まだ青帯ですが、SBJJFの青帯ランキング1位の選手です。それから田中智也。新しい世代の選手というわけではないですが、強い選手なので見てほしいですね」

――さらにセミファイナルではインフィニティリーグ戦として、中村未来選手が加藤春菜選手と対戦します。

「中村は平田(樹)選手に負けたあと、もっとできたと泣いていて……。難しいかもしれませんがインフィニティリーグで優勝して、大和に続いて修斗のチャンピオンになってくれたら嬉しいです。そのためにも今回の試合が重要になりますね。気持ちが強い選手なので、いつも試合では気合いが入りすぎて余裕がなくなることもあるのですが、今回は冷静に戦うと言っています」

――最後に、大会全体を通じて『ここを見てもらいたい!』という点はありますでしょうか。

「まず北海道にもこれだけ選手がいるんだとアピールしたいです。そのあとに、アマ修斗に繋げたいです」

――プロ興行ではなく、アマ修斗ですか。

「はい。この大会を見て、アマ修斗からこういう大会に出られるんだと知ってほしいです。北海道からでもこんなに強くなれて、こんな大会に出られる。そう思ってもらえる起爆剤にしたいですね」

■視聴方法(予定)
6月5日(日)
午後1時50分~ Twit Casting LIVE
             
■対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
西川大和(日本)
チェ・ジウン(韓国)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
加藤春菜(日本)

<2022年度新人王決定トーナメント1回戦ストロー級/5分2R>
泰斗(日本)
丸山大輝(日本)

<フェザー級/5分2R>
阿仁鬼(日本)
竹原魁晟(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
ソルト(日本)
和田千聖(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋山翼(日本)
田中智也(日本)

<グラップリング58キロ契約/5分1R>
ハワード颯真(日本)
竹内直矢(日本)

<キック72キロ契約/3分3R>
畑中健太(日本)
サッシス(カンボジア)

<ライト級/5分2R>
磯部鉄心(日本)
安海健人(日本)

<バンタム級/5分2R>
NφB-force(日本)
GEN(日本)

<58キロ級契約/5分2R>
平塚亮介(日本)
佐々木健吾(日本)

<トライアウト・フェザー級/3分2R>
磯城嶋一真(日本)
鹿野太雅(日本)

<アマ特別ルール50キロ契約/3分2R>
山内絵里(日本)
高田暖妃(日本)

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【Shooto2022#03】久遠と対戦──澤田千優「レスリングと空手が結びついて動きやすくなっています」

【写真】 取材後、「レスリングで勝ちなさい。ただし澤田千優のレスリングにはパンチと蹴りがある」と岩﨑氏がいえば、AACCの阿部裕幸代表が「それが古代のパンクラチオン」と言葉を続けた(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#03で、澤田千優が久遠と対戦する。

キッズから高校、大学とレスリングで活躍し、兄・龍人の後を追ってMMAに転じた澤田千優。プロ3戦目を前に、MMAファイターとして打撃の成長のために取り組む剛毅會空手の稽古後に、初インタビューを試みた。


――千優選手がアマ修斗で勝った時に、お兄さんの龍人選手が「大学も出ているのだし、MMAなどせずに普通に働いてほしい」と言っていました。千優選手はなぜMMAをしようと思ったのですか。

「大学を卒業してからMMAをしたくなったわけではなくて、中学の時からなんです。AACCでずっと身近に藤井(恵)さんや(浜崎)朱加さん、勿論りゅうりゅうがいたから……というのはあります」

──りゅうりゅうというのは、龍人選手のことですね。

「ハイ。上にもお兄ちゃんがいて……真ん中のおにいちゃんのことはりゅうりゅうって呼んでいます」

──……なるほど。そして龍人選手の影響もあり中学の時から、MMAはしたかったと。

「ハイ。高校に進学せずにMMAをやりたいと両親に伝えたら『バカなことを言わないで。勉強ができないんだから、レスリングで高校に行きなさい』と説得されました。それにMMAでトップにいくには、レスリングでしっかりと頑張られないと中途半端になっちゃうから、レスリングで行けるところまで行こうと思ってレスリングの方に進みました。

でも節目になるとMMAがやりたくなって。『MMAをしたいから大学には進みません』と言った時も家族会議をして、やっぱり『レスリングで行けるところも行くべき』という風に説得されました。そこまでやり切ったら、私もMMAでレスリングを生かしきれるんじゃないかなって思いました」

──結果、レスラー人生で全日本2位、全日本学生2位、社会人優勝、アジアジュニア2位など輝かしい結果を残しています。

「でも大学を卒業してからは就職して……。今も働いているところなんですけど、『やっぱりMMAをやりたいんだよね』って一番上のお兄ちゃんに相談したら『今からでも遅くないじゃない?』って言われて。もちろん、りゅうりゅうは反対しているので、そのことも伝えても『アイツのことなんて放っておけ。自分の人生だし、関係ないよ。他に誰が反対している?』と言ってもらえたので頑張ろうって思いました」

──大学までレスリングを続けているとMMAに転じても運動神経と体力、それとレスリングの技術だけでそこそこ行けることはなかったですか。

「それこそレスリングを軸に戦うと、アマ修斗で勝てました。でも、もっと強い人達と練習しているので、そんなに甘くないことは自分でも理解しています。りゅうりゅうがやられていたり、他のレスリング上がりの人も練習でやられているのを見ているので。レスリングだけじゃ勝てないから、岩﨑先生に打撃を習うようになりました(苦笑)。

レスリングはこのままキープで良いので、MMAができるようになりたいです。打撃は全く知識がないですし、見様見真似でやると何も理解できない。だから、ちゃんと教えてくれる人が私には必要だと思って……。でも一から学ぶ……腑に落ちるというか、納得できる伝え方をしてもらえないと全然身にならなくて」

──ボクシングやキックボクシングを習うことが主流だと思いますが、そこで剛毅會の空手を習おうと思ったのは? サンチンをやっていると白い目で見られることもあるかと思います。

「先生が時々、教えてくれてことが腑に落ちて。先生に教われば間違いないかなと思いました。空手を学ぶことは全く抵抗なかったです。一番近くにいる先生でしたし」

──効果の程を何も疑うことなく?

「ハイ」

──なるほど、それは身に付きやすいですね。他の打撃の経験がある方が、岩﨑空手は素直には入ってこないかと思うところもあるので。

「先生はレスリングも好きなので、レスリングの動きでアドバイスをしてくれたり、そこはとても入ってきやすいです」

──腑に落ちて、身についているという実感はありますか。

「拳(ケン)の強さとか、体重の乗せ方という部分で感じられます。レスリングと空手は似ていないんですけど、結びついて動きやすくなっています」

──去年の11月の中村未来戦での左の突きを見た時に、あれっ……剛毅會空手だと思いました。

「あの時はもう指導を受けていました(笑)。あれは観客席から『止まれ』、『手だけ伸ばせ』って先生の声が聞こえて。『動くな』と。その声に従っただけなんですけど、あとから『基本稽古をやっていないと出ない動きだから』と説明してもらいました。

その後に下がって打つというのを教わったのですが、あの時は止まって打つことを稽古していました。その止まって打つのから、距離を取って少し下がって打てるようになってきまいた。きっと他の打撃を知らないので、体に入りやすかったと思います。

それにやっていると、レスリングと空手が近くなってきたような気がします。距離感は違うのですが、私はボクシングとかキックのように打撃を打とうとすると、重心が上がってフワフワしてしまうんです。『フワフワ』するなって先生に指摘されます。その時はテイクダウンもダメで、蹴りもダメなんです。

でもレスリングでテイクダウンに入れる構えだと、空手の突きがスッと出て。足もパッと強いのが出せて……『あっ、こういうことだ』と身に入ってきました」

──対戦相手の久遠選手、あの優秀なストライカーを相手にMMAで戦ううえで自信の方は?

「今、教えてもらっていることを出せたら間違いはない。間違ったことを教えてもらっているのではないので、間違ったことはしない。そういう自信はあります。もちろん、勝つんですけど。間違っていない自信はあるので、そこを如何に試合で出せるか。

MMAの経験値が違うので、何をしてくるのか分からない怖さはありますが、試合の経験数は自分もレスリングをずっとしてきたので……。MMAは2試合しかやっていないので、それでも緊張してしまうと思うけど、教えてもらったことがちゃんと出せれば間違いはないという自信はあります」

──ところで下らない質問ですが、龍人選手をライバル視していますか。

「舐められたくないというのはあります。誰も言わないけど、りゅうりゅうが一番格好良いと思っていて大好きだし。だから舐められたくないし、負けたくない。格好良いところを見せたいです。りゅうりゅうに恥ずかしくない戦績を残したいと思っています。

まだ認めてもらえていないというのを感じているので、もっと頑張らないといけないと思います」

──では最後に、次の試合でどのようなMMAを見せたいと思っているか意気込みの方をお願いします。

「まだ3戦目で、MMAというには不十分ですけど、やっていることをしっかりと出して──少しでも前の試合より成長したなと思えるように頑張ります」

■視聴方法(予定)
5月22日(日)
午後5時50分~ Twit Casting LIVE
             
■Shooto2022#03

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 小野島恒太:61.2キロ
[挑戦者] 石井逸人:61.2キロ

<ストロー級/5分3R>
新井丈:52.2キロ
黒澤亮平:52.2キロ

<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:60.9キロ
齋藤翼:61.25キロ→61.2キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
久遠:47.6キロ
澤田千優:47.4キロ

<ストロー級/5分2R>
木内“SKINNYZOMBIE”崇雅:52.2キロ
阿部マサトシ:52.2キロ

<バンタム級/5分2R>
榎本明:61.1キロ
ガッツ天斗:61.0キロ

<フライ級/5分2R>
大竹陽:56.7キロ
須藤晃大:56.7キロ

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇:61.2キロ
川北晏生:61.2キロ

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【Shooto2022#01】中村倫也戦へ、野尻定由「凡人がバケモノを倒す。それがMMA」

【写真】えげつないマッチメイクは、野尻にとってチャンスでもある(C)MMAPLANET

16日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、野尻定由が中村倫也と対戦する。

ザ・エリート、生まれながらMMAの王道を歩んできた中村に対し、野尻は地元で有名な料理屋の息子として育ちながら、ビーバッブハイスクールのモデルとなった高校の芸能科に歌を歌って入学し、追い込み練習の後にブルーハーツの曲で体力をつけてきたという変わり種だ。

MMAファイターとしては雑草中の雑草は自らを凡人と評する一方で、中村が口にした「UFCでチャンピオンになると断言している人間と、ソレを口にすることができない人間の差は出るとは思っています」にはカチンときていた。15歳からMMAに賭けてきた凡人が、その胸中を吐露した。


――日曜日の中村倫也選手との試合が迫ってきました(※取材は1月12日に行われた)。率直にこのオファーがあった時は、どのように思いましたか。

「そうっスね。ピンチであり、チャンスである試合だと思いました。一応、修斗での位置的には自分の方が上なんですけど、中村選手は凄く強い選手なので……。まぁ、下から追い上げられているなと」

──この試合が決まった時、えげつないカードだなって思いました。アマ修斗、九州から育ってきた若い野尻選手を中村選手のステップアップの材料にするんだと。もちろん、勝負ですから、誰と戦っても勝つしかないのがファイターの生き残る術なのですが……。

「ジム全体で『この野郎』という空気にはなっていました(苦笑)。舐めんなよっていうのもあるし、自分にとっては正念場でもあります。最近、余り勝てていないですし」

──とはいえ小野島恒太選手と石井逸人選手、キャリアが4倍ぐらいあるタイトルに絡んだ選手とドローです。Road to ONEでプロMMA初黒星を喫した山本空良選手は実質、1階級上の選手でした。

「圧力で負けていましたけど、当日計量で同じ体重でやっているので、そこは言い訳にできません。NEXUSのチャンピオンに負けて、修斗の皆さんや応援してくれた人たちの期待に応えられなくて悔しい試合になりました」

──初めての敗北から学べたことはありましたか。

「わざわざ相手の得意な寝技に付き合ってしまったことは反省しています。自分はオールラウンダーなので自信はあったのですが、そういうことをする必要はなかったです。打撃でも勝負できていたはずなので」

──では今回の中村選手との対戦、そのウェルラウンダーという部分でどのような戦いをしたいと考えていますか。

「自分はMMAのキャリアでは中村選手より長いので……でも中村選手はレスラー上がりだけど、偏っていないMMAファイターですよね……。そうッスね、今回は……今回も……う~ん……でも、経験の差を見せようかと思います。

やっぱり食われてなるモノかっていう意地はあります。あっちも格闘技とかレスリングに賭けてきたんだろうけど、こっちだって15歳から賭けてやってきたんで。上手くいったり、いかなかったりあるけどUFCを目指してやってきたんで……」

──その言葉はMMAPLANETのインタビューで、中村倫也選手が『UFCでチャンピオンになると断言している人間と、ソレを口にすることができない人間の差は出るとは思っています』と言っていたことに対するリアクションでしょうか。

「まぁ、そうッスね。あのインタビューを見て、『俺だってそのためにやっている』とは思いました。中村選手は強いと思います。身体能力が凄く高いバケモノみたいな選手だろうけど……そういう奴を倒せるのが、MMAの面白いところなので。

MMAは身体能力の差を埋めることがでる競技だと思っているので。バケモノを倒したいですね」

──そのバケモノと戦うために、何か特別な練習はしてきましたか。

「出稽古はやっていないです。赤崎道場でずっとやってきました。この試合が決まる前から、前回の試合でフィジカルや圧力で負けてしまっていたので、フィジカルとスタミナは鍛え直してきました。

ホント……相手はレスリングのU23の世界チャンピオンで、ずっとエリートなんですけど……。自分はMMAを始める前は凡人以下で、勉強もスポーツも何もできなかったです。でも、ずっとMMAに賭けてやってきたので……凡人がバケモノを倒す姿を皆に見てほしいです。それがMMAなので」

■視聴方法(予定)
1月16日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#01対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分3R>
小野島恒太(日本)
藤井伸樹(日本)

<バンタム級/5分3R>
野尻定由(日本)
中村倫也(日本)

<ライト級/5分3R>
菅原和政(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<ストロー級/5分3R>
新井丈(日本)
木内“SKINNYZOMBIE”崇雅(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
内田タケル(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
黒部三奈(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
久遠(日本)
加藤春菜(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
小生由紀(日本)

<52キロ契約/5分2R>
杉本恵(日本)
ソルト(日本)

<フェザー級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
工藤圭一郎(日本)

<ストロー級/5分3R>
阿部マサトシ(日本)
牧ヶ谷篤(日本)

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