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F2W167 JJ Globo Report ジェイク・ワトソン ブログ ペドロ・マリーニョ

【F2W167】黒帯初陣のペドロ・マリーニョ、ジェイク・ワトソンのノーポイント道着戦法に惜敗

<道着/8分1R>
ジェイク・ワトソン(米国)
Def. 2-1
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

試合開始後、いつものように気合を前面に出して相手に迫るマリーニョ。対するワトソンはすぐに引き込む。オープンガードをとったワトソンに対し、マリーニョはズボンの後ろの部分を掴んで担ぎにかかる。が、距離を取ったワトソンは長い足をマリーニョの左腕に絡めてのオモプラッタへ。

これを回避するために距離を取りたいマリーニョは、マットに背中を付けるように倒れ込みながら、同時にワトソンの右足を取ってストレートフットロック狙いへ。オモプラッタを諦めたワトソンは足を50/50で絡め、お互いが足を狙い合う形となった。

ここから試合は、IBJJFの道着の試合でもよくあるようなダブルガードからの足の取り合いや、50/50からのシーソーゲームが延々と続く展開に。

最初にオモプラッタの仕掛けを作ったことにより印象点でリードしていると思われるワトソンは、マリーニョのラペルを引き出して右足に絡めて取って体勢を固定する。さらにワトソンは足の長さを利して完全に4の字を組んでいるため、マリーニョとしてはその足を極めることも困難だ。

残り1分を切ったところで、マリーニョは相手に背中を見せながら立ち上がり、ワトソンの右足を改めて取って倒れ込みながらヒザ十字のような形で伸ばしにかかる。さらにマリーニョがグラウンドで横這いになってストレートレッグロックを狙ったところで、試合は終了した。

判定は2-1でワトソンに。延々と続いた足の取り合いでは最後にややマリーニョが見せ場を作ったものの、その他では序盤のワトソンのオモプラッタ狙いしか目立った攻撃がなかったので、妥当な判定か。

マリーニョ、道着黒帯デビュー戦を白星で飾れず。サブミッション狙いによって印象を稼いだ後は道着を用いて膠着するという、ワトソンのF2W用ポイントゲームにまんまとはまってしまった形だ。現時点で、マリーニョはノーギでより強さを発揮するようだ。


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F2W167 JJ Globo Preview ガブリエル・ソウザ ケネディ・マシエル ジェイク・ワトソン ティム・スプリッグス ブログ ペドロ・マリーニョ ヴィクトー・ウゴ

【F2W167】マシエルが道着ライト級王座防衛戦。ヴィクトー・ウゴは立ちレスのスプリッグス攻略なるか

【写真】2カ月連続でタイトル防戦となるケネディ。柔術やグラップリングでタイトル戦、こういう形態で試合ができるフォーマットがファイナンシャルも含め、米国には存在するということか (C)F2W

20日(土・現地時間)、プロ柔術大会Fight to Win 167が開催され、Flo Grapplingにて中継される。もはや毎週土曜日のグラップリング大会──といっても過言でない北米を代表する豪華組技イベント。

道着ライト級選手権試合など、上位カードの見どころを紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


<F2W道着ライト級選手権/10分1R>
ケネディ・マシエル(米国)
ガブリエル・ソウザ(ブラジル)

王者マシエルは、コブリーニャことフーベン・シャーレスの息子。父親を彷彿させるトップからのプレッシャーの強さと極めの威力は出色で、先月のF2W 163におけるディエゴ・パト・オリヴェイラとの防衛戦では、激しい攻防のなか上からのベリンボロで見事にバックテイクに成功し、さらに腕十字を極めかける等、判定は2-1ながらも、実質完勝と言える内容で王座防衛した。

対するガブリエル・ソウザは2018年に黒帯取得し、2019年にはジョアオ・ミヤオを決勝で下してアブダビ・ワールドプロ62キロ級を制した新鋭。昨年戦場をライト級に上げてからも力を発揮しており、今年2月のF2W164では、ジアニ・グリッポと道着着用で対戦。飛びつき、下からの仕掛け、足関節狙い等積極的に攻撃して3-0で接戦を制し、今回の挑戦権を掴んだ。

両者は2020年パンノーギフェザー級決勝で対戦。この時はマシエルがストレートフットロックで一本勝ちしているが、今回は道着着用ルール。今年の世界選手権のライト級決勝で行われてもまったく不思議ではないこの一戦は、ディエゴ・パトの卓越したオープンガードをも制したマシエルの強烈無比なトップゲームに、ソウザがどう対抗するかが見どころとなるだろう。

<ノーギ/0分1R>
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)
ティム・スプリッグス(米国)

ヒベイロ兄弟の弟子にして23歳のウゴは、2019年の世界柔術にて、茶帯として自分の階級と無差別級の両方で完全優勝を果たしている。同年末のノーギ・ワールズには黒帯として参戦。無差別級の決勝にて、サイボーグことホベルト・アブレウをシッティングから左足に絡んで崩し、その足を脇に抱えての膝十字で驚きの一本勝ちを収めてみせた。

今年に入ってもウゴの勢いは止まらず、ニック・ロドリゲス、ニコラス・メレガリ、フィリッピ・アンドリューらそうそうたるメンバーから勝利。将来の世界最強グラップラー候補の一人だ。

対するスプリッグスは、強力なレスリングベースを持つ2018年のノーギ・ワールズ王者。昨年はメジャー大会では一度も試合をしておらず、今年1月のF2W 161にてサイボーグことホベルト・アブレウ相手に復帰戦を行なった。しかし試合の大部分をスタンドで費やした結果、2度テイクダウンを奪われて0-3で判定負けを喫している。

トップにこだわることの多いスプリッグスに対して、万能型のウゴは下からの戦いも辞さない。ポジションよりもサブミッション狙いを評価すると発表されているこの大会だけに、お互いが仕掛け合う攻防を期待したい。

<道着/8分1R>
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)
ジェイク・ワトソン(米国)

マリーニョは2019年ノーギ・ワールズ茶帯王者。決勝ではロベルト・ヒメネスと大激闘を展開した末、テイクダウンのポイントを守り抜いた末の歓喜の戴冠劇だった。今年に入ってすでに二度F2W大会のノーギマッチに出場。豪快なテイクダウンと、そこからスクランブルしてきた相手を狙う必殺のギロチンを武器にガブリエル・アウメイダ、マテウス・ルナという黒帯2人に完勝している。

相手の米国出身の23歳、ジェイク・ワトソンは米国中重量級ホープの一人。下からは長いリーチと懐の深さを活かしたガードゲームを展開し、上になると瞬時に相手の足を超えるトレアナ・パスを持っている。昨年はホナウド・ジュニオールやガブリエル・アウメイダから勝利を挙げ、世界のトップに肉薄する力を付けて来ている。

ノーギならマリーニョ有利は動かないと思われるこの米伯若手対決だが、今回は道着着用。長いリーチを用いて相手のラペルやズボンを掴んでの崩しを得意とするワトソンのガードゲームを、マリーニョがどう突破するかが見ものだ。

さらに今大会では、昨年のパン大会にてジアニ・グリッポやマテウス・ガブリエルら強豪を倒してフェザー級を制したチアゴ・マセドと、昨年SJJIF主催のノーギ世界大会でケネディ・マシエルから金星を上げた米国人柔術家、コール・フランソンのノーギマッチも行われる。今回も見どころ満載のF2Wだ。

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F2W163 JJ Globo Report ブログ ペドロ・マリーニョ マテウス・ルナ

【F2W】シャウブ・ファイト=噛み合わない一戦はギロチンを持つマリーニョがルナに3-0のレフ判定勝ち

13日(土・現地時間)テキサス州ダラスにあるジリーズにて、プロ柔術大会Fight to Win 163が開催された。コロナ禍にもめげず、世界トップクラスのグラップラーを集めて精力的に活動、すでに今年4度目の開催となるこの大会。

ここではペドロ・マリーニョとマテウス・ルナのグラップリングでは、ある意味ありがちな試合の模様をお伝えしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/8分1R>
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)
Def.3-0
マテウス・ルナ(ブラジル)

試合開始直後から積極的に前に出るマリーニョに対し、背筋を伸ばしてリラックスして立つルナは、絡んでくるマリーニョの手を振り解いて対処する。ルナはときに後退してマリーニョの前進をやり過ごすなど、テイクダウン合戦を挑む気は毛頭ないようだ。

やがて、マリーニョがボディロックから前進してテイクダウン。が、ルナは後ろに倒れながら足を使ってマリーニョの体を浮かせると、そのまま立ち上がった。

さらに前に出たマリーニョは、シングルレッグで再びテイクダウン。必殺のギロチンを持つマリーニョに対し、ルナはスクランブルを試みることもなくオープンガードを取る。対してマリーニョも上からは深追いせず、腰を上げた状態で足を捌こうとする程度。やがてルナが立ち上がった。

その後もスタンドであまり戦う気のない──かと言ってガードの下から仕掛けることもない──ルナと、テイクダウンは取るものの、上からのパスにはそれほど積極的ではないマリーニョによる噛み合わない展開が延々と続いた。

終盤、ややフラストレーションを溜めたマリーニョは、ルナの右足を捕まえて高々と抱え上げると、豪快に叩きつけてテイクダウン。さらにマリーニョがストレートフットロックを狙って倒れ込むと、ルナも逆に切り返す。が、結局お互い極めることができないまま試合終了を迎えた。

ジャッジは3人とも、終始前に出ていたマリーニョを支持。残念ながらこの試合は、お互い相手の得意領域に踏み込むことを避けた──通称ブレンダン・シャウブ・ファイト──結果、攻防らしい攻防が成立せずに終わってしまう形となった。

ただ、ルナがスタンドで仕掛けず、下からスクランブルを試みることができなかったのはマリーニョ必殺のギロチンを警戒したからか。とするならば、一つ絶対的な武器を持つことの有利さが示された試合だといえる。


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F2W160 JJ Globo Report ガブリエル・アウメイダ ブログ ペドロ・マリーニョ

【F2W160】ティーンエイジャー怪物対決は、バッハのマリーニョがバックスローとギロチンでアウメイダ下す

16日(土・現地時間)、フロリダ州マイアミのフォー・アンバサダーズ・ビルディングにてグラップリングイベントFight 2 Win(F2W)160 が行われた。

レポート第3回は若干18歳ながらアメリカン・ナショナル・ノーギでリダ・ハイサム&デイヴィット・ガルモという在米カルペディエム勢に勝利してヘビー級と無差別級を制したガブリエル・アウメイダと、グレイシー・バッハのノーギ茶帯王者ペドロ・マリーニョの一戦をお伝えしよう。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/8分1R>
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)
Def. 判定3-0
ガブリエル・アウメイダ(ブラジル)

引き込むことなくスタンドの攻防に臨んだ両者。頭を付けて押し合いいなし合い、足を飛ばしあう。お互いの頭が強く衝突する緊張感のある攻防のなか、マリーニョはたまに必殺のギロチンを狙って飛びつく仕草を見せる。アウメイダはこれを警戒してテイクダウンに入りにくいようだ。

両者譲らない立ち技が続くなか、残り3分のところでマリーニョがダブルレッグに入る。アウメイダはすかさずがぶるが、マリーニョはほぼ首だけでアウメイダをリフトして放り投げると、バランスを崩したマリーニョの背中に付き、豪快なバックスロー。

すぐに立ち上がったアウメイダは、向き直るとすぐに逆にダブルレッグで逆襲。が、これを待っていたマリーニョは強烈なギロチンで切り返す。アウメイダは自ら下になって回転し、なんとか首を抜いて立ち上がった。

スタンドの攻防に戻った両者。残り45秒のところで、このままでは判定で不利なアウメイダが引き込み。シッティングから仕掛けようとするが、マリーニョは上からアウメイダの頭と手首を抱えて横に崩すと、再びギロチンへ。アウメイダは回転して逃げることを余儀なくされた。

残り時間わずか、アウメイダはまたしてもダブルを狙うが、ここもマリーニョがギロチンで切り返したところで試合終了。判定は豪快なバックスローと強烈なギロチンで何度も見せ場を作ったマリーニョに。まだ茶帯、グレイシー・バッハの期待の星が恐るべき可能性を見せつけた。


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