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【Special】月刊、生粋MMA人・中村倫也を創ったこの一番:2012年2月26日、ベンヘン✖エドガー

【写真】2万円の席でライブ観戦したUFC JAPANにより、中村の目指す頂が決まった (C)MMAPLANET

フリースタイルレスリングで世界選手権5位、U23世界選手権優勝、輝かしいレスリングでの戦績を誇り2020年4月にMMA転向──2021年LDH martial arts所属となった中村倫也は、物心がついたころからシューティングジム大宮→PUREBRED大宮でMMAに触れて育った。

26歳ながらMMAファン歴20年以上、プロデビューから5カ月しか経ていないが、常に傍にあったMMAに関する知識量は半端ない。そんな生粋MMA人、中村倫也が養成される血肉となったMMAの試合を振り返ってもらう当企画──月刊、生粋MMA人・中村倫也を創ったこの一番──がスタート。

その第1回は2012年2月26日に開催されたUFC144から、中村のUFC志向を絶対化したUFC世界ライト級選手権試合=ベンソン・ヘンダーソン✖フランキー・エドガー戦について語らおう。


──倫也選手に取材させていただいていると、プロMMAキャリア5カ月にも関わらず、MMAへの造詣が20年選手のように深いです。

「ありがとうございます(笑)。やっぱり、子供の頃からずっと見てきたので」

──ワールドクラスのレスラーがMMAに転じたのではなく、ピュアMMAファイターがたまたまフリースタイルレスリングが世界レベルで強かった。そのように結論づけました(笑)。

「いやぁ……そういってもらえると、嬉しいです(笑)」

──そんなジェニュインMMAファイター中村倫也の肉付けとなった一番を今月から1試合ずつ挙げて頂き、MMAの愉しみ方を深掘りしていきたいと思います。その第1弾の試合は何になるでしょうか。

「ベンソン・ヘンダーソンとフランキー・エドガーのUFC世界ライト級タイトルマッチです。2012年2月(※26日)のUFC JAPANのメイン、初めて生で観戦したUFCで高校2年の時だったと思います。

僕は実家から高校(花咲徳栄高校)に1時間ほどかけて通っていたので、さいたまスーパーアリーナにUFCが来るということは地元にUFCがやって来るという感じでした。

生まれてからずっと『PRIDEのチャンピオンになる』って言い続けていたのに、小学6年生の時に急になくなって。『じゃぁ俺はUFCを目指したら良いのか』という想いにはなっていたので、情報量は少ないですし、視覚に訴えられたり、空気感を知るということができず、現実味がなかったです。

そこで初めて会場でUFCを見て、まずその雰囲気に驚きました。外国人のお客さんが凄く多くて。だから、余計に本場のUFCという感じが2012年の大会ではしました」

──確かに。PPV大会だけあって日本在住ばかりか私の知り合いでもフィリピン、香港からUFCを観戦するために日本にやってきたというケースも複数例見られました。

「これが世界なのか……PRIDEとは明らかに違っていて、あの時に時代の流れを高校生ながら感じたんだと思います。しかも試合内容が……エドガーはヒット&アウェイが、今より顕著で。改めて見直しても角度とか距離の創りが尋常じゃないんですよね」

──弱冠、右の勢いが過去のポイントメイクを完全に成し遂げていた頃より強くなっていたかと。

「あぁ右のオーバーハンドを当てに行っていたかもしれないですね。そういうエドガーに対して、ベンヘンが下がりながらカウンターを合わせると時と、テンカオで迎え撃つという2つの対応で距離感を狂わせていた。あのセンスは凄まじいですね。当時はエドガーの勝ちだろうって思っていた試合なんですけど、今ではベンヘンの巧さが優っていたということがいえるんじゃないかなぁと思える試合です」

──個人的にはベンヘン……というか、どの選手が使っても同じなのですが、スタンドでバックコントロールを取られり、がぶられた選手が掌をマットにつけてヒザ蹴りを顔面に貰わないようにする行為に明らかな劣勢という定義が欲しいな、と思うんです。

「あぁ、ルールを使って身を守るってやつですよね。マジで分かります。それと同じ感じなのが、ハーフで抑えて前腕のフレームで頭を抑えて殴ろうとすると、横を向いて後頭部を見せるヤツがいて。『なんや、それ』みたいな。

劣勢でルール使って、殴れないようにしているだけで、そんなの格闘技じゃないだろうって思うんですよ。ああいうディフェンスは反則でなくても、明確な劣勢として欲しいです」

──そこも踏まえて、巧妙とも取れるのですね。

「ベンヘンには上手いところがありますよね。太腿を殴るとか、ちょっと想像の枠を超えた攻撃を仕掛けたり。そういう部分は自分も参考にしています」

──あと、あの髪の毛を振り乱していると、どうにもベンヘンの方がよく動いているという錯覚をジャッジに与えているのではないかと。クレイ・グイダもそうですが。

「あぁ、本当だ。そうですよね。ベンヘン・グイダ効果ですね、アハハハハ。躍動感を髪を振り乱して表している。ソレ、本当ですよ。ジャッジも目は奪われますし、互角だったらジャッジがベンヘンの6-4を取ってしまう。それ、あるッスね(笑)。ベンヘン・グイダ効果は空振りでも、加点される。いやぁ、ありますよ(笑)。

そうやって考えると、MMAの進化は凄まじいので今のMMAとは違ってはいるのですが、それでも学べるところがあって」

──あの時点で北米MMAの最先端の攻防が見られました。特に真っ向勝負でないけど、真正面から最高峰の技術を駆使していてた。

「素晴らしい距離感、テイクダウンとディフェンスがありながら、最後の最後にはこういう戦いになるのかということを見せてくれましたね。どうしてもライトなファンには技術力が高度化すると、理解が困難な部分って出てくると思うんです。

MMAはそこが顕著なんですけど、そういう高度な攻防を見せてくれたベンヘンとエドガーが、最後はバチバチに殴り合う。技術の粋を集めた先のハート、僕もそういう試合がしたいです」

──あの試合でUFCは日本で根付くかと思われたのですが、翌年からPPV大会ではなくなり……。

「日本仕様になっちゃいましたよね。ヴァンダレイ・シウバ✖ブライアン・スタン、マーク・ハント✖ステファン・シュトルーフ、五味さんとディエゴ・サンチェスと。分かりやすくなったけど、それが何を意味するのか分かる……そういう人が増えたと思います。結局、外国人のファンがグッと減ってしまって。

ステーキから寿司になってしまったような。僕にとってはUFCを目指すという原点、それがベンヘン✖エドガーの試合でした。あの日の夜から、寝る時にイメージするものは完全に金網の中に変わったんです」

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MMA Report UFC UFC268 フランキー・エドガー ブログ マルロン・ヴェラ

【UFC268】フランキー・エドガー、マルロン・チート・ヴェラの右前蹴りでアゴを射貫かれKO負け

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
Def.3R3分50秒by KO
フランキー・エドガー(米国)

左ジャブを伸ばすヴェラが右ローを蹴る。サイズで上回るヴェラがダブルレッグをスプロールし、直後にエドガーが左を当てる。ステップインからのワンツーで右をヒットさせたエドガーは蹴り足をキャッチするがテイクダウンは奪えない。エドガーのワンツーに、ワンツーで呼応したヴェラはローにダブルレッグを合わされギロチンへ。苦も無く頭を抜いたエドガーは、クローズドガードの中でボディにパンチを入れ、左のエルボーを打ち込む。

ボディを殴るエドガーに対し、ヴェラは下からエルボーを繰り出す。ボディを顔面に細かいパンチを落とすエドガーのトップキープが続く。立ち上がったエドガーが左足を取ると、ヴェラがアップキックを連続で入れる。効いた感もあるエドガーが、ガードの中に収まると上下でヒジを打ち合い、時間に。その直後にヴェラの蹴り上げがエドガーに放たれた。

2R、左ローを蹴ったヴェラに対し、エドガーが右を届かせる。続くステップインにヴェラが右を当てる。左ミドルにも、踏み込んでワンツーを見せたエドガーが、ダブルレッグのフェイクから、ヒザ蹴りのタイミングでテイクダウンを決める。ヴェラはここでもハイガードからアップキックを繰り出す。

ガードを担いだエドガーがスクランブルからスタンドへ戻る。圧を掛け左を伸ばしたヴェラは、テイクダウン狙いを切りボディを被弾しても前に出て右前蹴りを繰り出す。ヒザを入れたヴェラは左ストレートを伸ばす。続く跳びヒザで尻もちをついたエドガーはすぐに立ち上がるが、圧された展開が続く。左に回りローを蹴ったエドガーが、右を届かせるも間合いを詰められ背中を見せて間合いを取り直す場面も。

左エルボーを効かされふらついたエドガーは、左ミドル、ヒザ蹴りと追い込まれながらパンチを返してラウンド終了を迎えた。

最終回、この回を取った方が勝利を手にする5分間。圧を掛けるヴェラにボディを入れるエドガーだが、ジャブや前蹴りを受ける。ガードを固めるヴェラにパンチをまとめたエドガーのシングルレッグは決まらない。ヴェラはボディを殴らせ、上へのパンチを狙うも手数で劣っている。間合いを外して戦うエドガーに対し、左ミドルを蹴ったヴェラがオーソに構えて右を伸ばす。

サウスポーに戻しスーパーマンパンチを見せたヴェラは、エドガーのマウスピース装着のためにブレイクが掛かるが、再開後も圧を高める。ここでテイクダウンを決めたエドガーだが、ヴェラがすぐに立ち上がる。続くスタンドの間合いで、ジャブに続く右前蹴りをアゴに受けて正座するようにしゃがみ込む。

そこに鉄槌を落としたヴェラ、即レフェリーが試合を止め勝負は決した。


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BELLATOR Cage Warriors CJ・ヴェルガラ GLORY LFA MMA UFC UFC268 アレックス・ポアタン・ペレイラ イアン・ギャリー カマル・ウスマン コルビー・コビントン ジャスティン・ゲイジー ジャン・ウェイリ フランキー・エドガー ブルーノ・ソウザ ブログ マイケル・チャンドラー マルロン・ヴェラ ローズ・ナマジュナス

【UFC268】計量終了 2つの世界戦にゲイジー✖チャンドラーのメガショー。敢えて注目はペレイラ&ギャリー

【写真】公開計量でも色々と口やかましかったコビントンと王者ウスマン(C)Zuffa/UFC

6日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークのマジソン・クスエア・ガーデンで開催されるUFC268「Usman vs Covington2」の計量が5日(金・同)に行われた。

最高のカードが並んだMSG大会のメインはUFC世界ウェルター級選手権試合。カマル・ウスマンにコルビー・コビントンが挑む一戦だ。両者は1年11カ月前に戦っており、その時は最終回にウスマンがコビントンをKOしている。


コメインはUFC世界女子ストロー級選手権試合=王者ローズ・ナマジュナス✖ 挑戦者ジャン・ウェイリ戦。ウェイリが笑顔で右手を差し出すと、王者はその手を握り返したものの表情に感情は見られなかった。

「MSGが私の力を見せる機会を与えられて、とても嬉しい」と元王者は話し、ナマジュナスは「天の父にただ感謝している。父無くして、何もできていなかった。ウェイリ、UFC、NYCの人々に感謝している。皆はもっともタフで私をインうパイアしてくれた。私がベストと尽くした時、神は私がベストなのは神の意志だから」と話した。

フランキー・エドガーと対戦するマルロン・ヴェラにNYのファンはブーイングを送り、エドガーにはこの日一番といっても過言でない大きな声援が送られた。

激闘必至のライト級マッチ=ジャスティン・ゲイジー✖マイケル・チャンドラー、WSOFとBellatorの世界ライト級王者対決は、両者揃ってタイトル戦で敗れてからの再起戦となる。大一番を前にして、フェイスオフでは両者揃って余裕の笑みを浮かべ大物ぶりを見せつけていた。

Fight Night大会なら全てがメインといえるタイトルマッチ以外のワンマッチが並んだメインカード。対してプレリミにも注目のニューカマーが出場する。

プレリミメインでアンドレアス・メケイリディスと対戦するのはアレックス・ポアタン・ペレイラは、元GLORY世界二冠王で、キック時代にイスラエル・アデサニャから2勝を挙げている。Gloryと契約中にLFAでも戦っていたペレイラは、9月に世界ライトヘビー級王座を失ったことで、UFCとサインし今大会でのデビューが決まった。

MMAでは3勝1敗だが、MSGという大舞台が似合った大物ルーキーは非常に落ち着いた表情で、メケイリディスの目から視線を外すことはなかった。

もう1人の注目選手はジョーダン・ウィリアムスと戦うイアン・ギャリーだ。ギャリーはCage Warriorsウェルター級王者からUFCにステップアップを果たした。

ボクシング歴10年のギャリーはワンツーの右、左リードフックに絶対的な破壊力を持ち、左ハイキックでKOもできる。組みでもスクランブルでフロント系チョークを得意としており、柔道流の投げや抑えも強い。その一方で、技を散らしすぎて器用貧乏的な状態に陥ることもあるが、それも有り余る才能を持っている証といえる。

そのギャリー、フェイスオフではしっかりとウィリアムスと握手を交わし、何か目立ったアクション=スタンドプレーに走ることなくステージを下りた。

またマルシック・バクダサリアンと戦う、LFAフェザー級王者でシンゾー・マチダの愛弟子ブルーノ・ソウザも今回がオクタゴン初陣となる。そのソウザ、計量では148.4ポンドと1ポンド・オーバー規定よりもさらに2.4ポンド重く、キャッチウェイト戦を戦うことになっている。

■視聴方法(予定)
11月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWライブ

■UFC268計量結果

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] カマル・ウスマン: 169ポンド(76.66キロ)
[挑戦者]コルビー・コビントン: 169.4ポンド(76.83キロ)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] ローズ・ナマジュナス: 115ポンド(52.16キロ)
[挑戦者]ジャン・ウェイリ: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
フランキー・エドガー: 135.6ポンド(61.5キロ)
マルロン・ヴェラ: 135ポンド(61.24キロ)

<フェザー級/5分3R>
シェーン・バーゴス: 145.6ポンド(66.04キロ)
ビリー・クゥアンティロ: 145.4ポンド(65.95キロ)

<ライト級/5分3R>
ジャスティン・ゲイジー: 155.6ポンド(70.57キロ)
マイケル・チャンドラー: 155.2ポンド(70.39キロ)

<ミドル級/5分3R>
アンドレアス・メケイリディス: 185ポンド(83.91キロ)
アレックス・ペレイラ: 185.8ポンド(84.27キロ)

<ライト級/5分3R>
アル・イアキンタ: 155.8ポンド(70.66キロ)
ボビー・グリーン: 155.2ポンド(70.39キロ)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ: 185.4ポンド(84.09キロ)
クリス・カーティス: 186ポンド(84.37キロ)

<ミドル級/5分3R>
エドマン・シャバジアン: 185.5ポンド(84.14キロ)
ナソーディン・イマボフ: 184.6ポンド(83.73キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジョーダン・ウィリアムス: 170.6ポンド(77.38キロ)
イアン・ギャリー: 169.6ポンド(76.92キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ: 260.6ポンド(118.2キロ)
クリス・バーネット: 263.8ポンド(119.65キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダスティン・ジャコビー: 203.6ポンド(92.35キロ)
ジョン・アラン: 205ポンド(92.99キロ)

<フェザー級/5分3R>
マルシック・バクダサリアン: 145.4ポンド(65.95キロ)
ブルーノ・ソウザ: 148.4ポンド(67.31キロ)

<ヘビー級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ: 127.4ポンド(57.78キロ)
オード・オズボーン: 125.2 ポンド(56.78キロ)

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MMA UFC UFC268   イアン・ギャリー カーロス・ヴェルガラ フランキー・エドガー ブルーノ・ソウザ ボビー・グリーン マルロン・ヴェラ 海外

【UFC268】MSGでエドガーと対戦、マルロン・ヴェラ「オキナワのチキンカツはアリガト・フードだ!!」

【写真】長髪でイメージが変わったチート・ヴェラ。巻き舌の英語を流ちょうに操っていた(C)MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークのマジソン・クスエア・ガーデンでUFC268「Uaman vsCovington2」が開催される。

UFC世界ウェルター級選手権試合= カマル・ウスマン✖コルビー・コビントン、UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R= ローズ・ナマジュナス✖ジャン・ウェイリ。2つの世界戦だけでなく、試合が始まる前からベストファイトが決定的なジャスティン・ゲイジー✖マイケル・チャンドラー、プレリミでもアレックス・ペレイラ、イアン・ギャリーという注目のニューカマーが出場するなど、NYのUFCは常に年間最高のラインナップが揃っている。

そんなMSG大会のコ・メイン前の1戦で、エクアドル人ファイターのマルロン・チート・ヴェラがフランキー・エドガーと対戦する。ノンストップアクションの新旧対決、レジェンドに挑むチートにこの試合に向けての環境の変化、そして未知のエクアドルMMAワールドについて尋ねた。


──今週末、MSGでフランキー・エドガーと戦います。今の気持ちを教えてください。

「MSGで戦えるなんて、僕の人生で一番大きな出来事だよ。本当にハードなファイトをこの機会にしたいと思っている。そのために過去最高の状態を創ってきたよ」

──今回、Team OyamaでなくRVCAトレーニングセンターでキャンプをしたそうですね。

「チーム・オーヤマでは随分と長い時間を過ごしてきた。何か新しい環境に身を置きたいと考えるようになっていたんだ。より自分にフィットした環境を探していた。ファイトは個人戦だ。だけどチームが存在する。そういう状況で、もっと成長できるチームがないかということを考えてきた。

チーム・オーヤマという環境に問題があったわけじゃないし、人間的に居心地が悪いということは一切ない。凄くハッピーな時間を過ごさせてもらった。ただRVCAのヘッドコーチのジェイソン・パリロとはより良い関係になり、自分の心の声に従ったんだ。

僕には何かが必要だった。そして、今、言えることはもっと早くに動きべきだったということ。でも人生は勉強の連続だからね」

──チートはTUFラテンアメリカのキャストから2014年にUFCと契約しましたが、もともとエクアドルにいて、どのようにMMAファイターを目指すようになったのですか。

「僕は子供の頃から、ずっと喧嘩に明け暮れるような生活をしていた。そして、16歳の時にUFCを知り、ファイトを自分の生活の糧にしようと思ったんだ。MMAこそ、僕のために存在するように感じた。ただし、当時はMMAのジムがなかったから、柔術のスクールで練習を始めたんだよ」

──今現在、エクアドルのMMAの普及状況は?

「今は僕がトレーニングを始めた時と違い、多くのMMAジムがエクアドルにもあるよ。それにいつの日かUFCで戦うことを夢見て、メキシコで練習しているファイターも多い。そのためにコンテンダーシリーズとの契約を目指すという感じだよね。

エクアドルではメジャーなMMA大会はなく、小さなモノばかりだ。僕もエクアドルのファイターがもっとUFCと契約するようになるには、国を離れて印象に残る試合をしないといけないと常に発言している」

──チートがペルーのインカFCで戦っていたように?

「そうだね。より良い環境やチャンスを求めて国を離れるという状況ではあるということだよ。小さな国だけど、多くの人間がファイトを求めている。才能の豊かな人間は多いんだ。でもファイトの機会がない。より強くなるためには海外のジムへ行くべきだし、そうなっても米国に行くにはビザの取得が困難だ。

ならメキシコ、ブラジルのジムで練習して、試合をすること。なかなかそうもいかないから、才能の持ち腐れ状態になっているのは確かだ。僕がもっと活躍して、UFCをエクアドルで開けるようになりたいね。そのためならどんなことでもサポートするよ」

──まさに今回のようなビッグファイトをモノにしないといけないですね。

「そうだね。フランキーはタフな相手だ。強い、簡単な試合にはならない。だからこそ、ハードなトレーニングをしてきた。15分間、もつれるような試合になるだろう。それが楽しみでもあるからこそ、しっかりと準備をしてきた」

──チートの試合は常にハイペースで、動き続けていますね。

「でもフランキーの時代はもう終わっている。これからは僕の時代だ。ここで勝ってトップ10入りして、タイトルショットを得る足掛かりにしたい。バンタム級は群雄割拠状態だけど、この試合を皮切りに世界の頂点に駆け上がるつもりだ。

今はとにかく目の前にいるフランキー・エドガーに勝つことに集中し、そこからどんどん強い相手の戦っていきたい」

──チート、今日はありがとうございます。日本のMMAファンにメッセージをお願いします。

「米軍のセミナーで、オキナワに行ったことがあるんだ。チキンカツ、アミーゴ!! オキナワのチキンカツは最高だった。スシも食べた。チキン・カツはジャパニーズ・チキンカツとタイ・チキンカツを食べたけど、あんなに美味い食事はなかったよ。いつも、皆に『日本では最高の食事がある。アリガト・フードだ』って言っているだ(笑)。とにかく日本のファンも土曜日の試合を楽しんでほしい。フランキー・エドガーをフィニッシュし、新しいバンタム級タイトルコンテンダーの誕生を目撃してもらいたい。

今度はオキナワ以外の日本の街にも行きたいと思っているから、そのときはどこで美味しいチキンカツを食べることができるか教えてほしい」

■視聴方法(予定)
11月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWライブ

■UFC268対戦カード

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] カマル・ウスマン(米国)
[挑戦者]コルビー・コビントン(米国)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] ローズ・ナマジュナス(米国)
[挑戦者]ジャン・ウェイリ(中国)

<バンタム級/5分3R>
フランキー・エドガー(米国)
マルロン・ヴェラ(エクアドル)

<フェザー級/5分3R>
シェーン・バーゴス(米国)
ビリー・クゥアンティロ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジャスティン・ゲイジー(米国)
マイケル・チャンドラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
アンドレアス・メケイリディス(ギリシャ)
アレックス・ペレイラ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
アル・イアキンタ(米国)
ボビー・グリーン(米国)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
クリス・カーティス(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
エドマン・シャバジアン(米国)
ナソーディン・イマボフ(フランス)

<ウェルター級/5分3R>
ジョーダン・ウィリアムス(米国)
イアン・ギャリー(英国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ(米国)
クリス・バーネット(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダスティン・ジャコビー(米国)
ジョン・アラン(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
マルシック・バクダサリアン(アルメニア)
ブルーノ・ソウザ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
カーロス・ヴェルガラ(米国)
オード・オズボーン(米国)

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Interview Special コリー・サンドハーゲン フランキー・エドガー ブログ 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:2月─その弐─サンドハーゲン✖エドガー「本当に強い」

【写真】勝ち方がえげつなかったサンドハーゲン (C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

2021年2月の一番、第ニ弾は6日に行われたUFN184からコリー・サンドハーゲン✖フランキー・エドガー戦について語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年2月の一番、2試合目をお願いします。

「コリー・サンドハーゲン✖フランキー・エドガーです」

──なんとなく意外な気がします。青木選手はフランキーに想い入れがあるようにも思えないですし。

「エドガーは僕的に言うと、BJに勝ったのが大きい選手です」

──2010年4月のUFC112と8月のUFC118における2連戦ですね。MMAを変えた一戦といっても過言でないと思います。

「そもそも、僕はあの2試合でBJが負けたと思っていないですし」

──ということなんですよね。あの時、『なんだ、これは戦いか』と思いました。実際、BJにインタビューした時にはフランキーのことを「あれではUltimate Fightingではなくて、Ultimate Fitnessだ」って批判していたんです。

「倒すんじゃなくて、ポイントゲームをあそこまで明確にしたのはエドガーが最初でしょうね。しかも、ジャッジがその手数とテイクダウンを取ったということで、MMAの潮目が変わった」

──ハイ。あの時、マモル選手から『あの戦いを受け入れないと、進化についていけなくなりますよ』と言われたことがあって。BJが倒せなかったのは事実で、自分のやりたいことをやらせてもらえなかったんだと思うようになったんです。

「あぁ……僕は、あの時もエドガーを認めることはなかったです。戦っていないじゃんって。でも、グレイ・メイナードとの2試合で変わりました」

──2011年1月のUFC118と10月のUFC136における2連戦で、ドローとKO勝ちでした。

「試合つまんねぇじゃんってのが、凄い試合をやって。ああいう戦いができる人間が、ポイントゲームでBJに勝った。もうこっちも文句は言えないし、自分のやっていることに言い訳でもできないなって」

──なるほどぉ。いやぁ、そうやって認めざるを得なかったわけですね。

「もうね、あの試合をやられると──ですよ。ただ凄い絶対手王者のイメージがあるけど、実はBJとメイナードの3試合だけなんですよね、防衛したのは」

──それが10年以上前で、サンドハーゲン戦の負け方を見ると……。もう、良いのではないかと思ってしまいます。

「でも、その前にはペドロ・ムニョスに勝っているし。負けたといってもホロウェイとも5Rを戦っていますしね。UFCがこういう厳しい試合をやらせるのも分かります。厳しい試合を組んでいますよ。

でも39歳か、鉄人ですね。ここまで来たら、やれるところまでやりたいのかなって思います。と同時に、今回のように木っ端みじんにやられてしまうと、スッキリするのかなっていうのもありますね」

──木っ端みじんにしたサンドハーゲンについては。

「いや、強いですよ。強い。サンドハーゲンのスタイルは、最後は蹴りに繋げるんですよね。タッチボクシング&蹴りというスタイル、あれはなかなかないですね」

──これはそんな言葉はないのかもしれないですが、コロラドMMAというか。2005年以前にキック&ムエタイと柔術を融合させたような立った構えで組まれると下になって柔術をするというドウェイン・ラドウィック、クリスチャン・アレン、アルヴィン・ロビンソン、ドナルド・セラーニの系統というか。

「日沖発っぽい感じですか」

──当時は今のセラーニや日沖選手よりテイクダウンには行かず、立って打撃、組まれると下になるという。それがコロラドのローカルプロモーションでK-1やムエタイとMMAのミックス興行だったRing of Fireという大会で育った選手に共通している部分ではありました。

「サンドハーゲンは、その系統ということなのですか」

──ハイ、クリスチャン・アレンの教え子なんです。

「へぇ、そうなんだぁ。それは面白いですね。なんか、パンチはリーチがあって手打ちっぽくて、タッチボクシングに蹴りが混ざっている。最後は蹴りで攻撃を終えるというスタイルで。何か、独特だと思ったんですけど、そういう系統があったのですね」

──もちろん、そこに蹴りが得意、パンチが得意というのはあるかと思いますが。

「それでサンドハーゲンは蹴りで。まぁ何といってもバンタム級では異常って言って良いほどデカいですね。180センチだから、ジャブも腰を入れなくて打てるし、蹴りも弾くように蹴っている」

──相手を触らせないですね。

「そうなんです。アルジャメイン・ステーリングには触られてやられましたけど、突き放す感じなんでムエタイっぽくはないです。捌いて横に立って、強振をするというのではない。ヒザもその場で打つようなヒザ蹴りで。ここにきて、トップコンテンダー争いに厄介なのが出てきたと思います。

本当に強いです。戦っている相手も強くて、マルロン・モラエスに勝つって尋常じゃないですからね」

──田中路教選手もステーリングに負ける前から、「一番強いのはサンドハーゲン」というようなことを言っていました。

「そうなんだ!! ポテンシャルがそこまである……やっぱ、そうなんだ。技もそうだし、あのサイズですよね。61キロでライト級でも長身だろうって。エドガーはライト級であれだけ出来ていて、でも体重を落とすと──ライト級ほどでなくなったのが、また興味深いですね。どの階級が自分に一番あっているのかって、また分からないモノです」

──そして今週末にはピョートル・ヤン✖アルジャメイン・ステーリングがあります。青木選手の見立ては?

「逆にどう思いますか?」

──短時間ならステーリング、3R以降になるならヤンかと思っています。

「あっ、そうなんだ。僕はステーリングが行っちゃうんじゃないかと思っています。レスリング力で倒してしまうし、ヤンがそれほどトップどころとは余り戦っていないというのを見てしまうんですよね」

──ジョゼ・アルド、ユライア・フェイバー、ジミー・リベラは十分に強いとは思うのですが、それでもサンドハーゲンとは違いますね。

「アルドも落として来た時ですしね。微妙な感じはします。ピョートル・ヤンもそうだし、アルジャメイン・ステーリングともう1度やると、サンドハーゲンは勝てる力があると思います。どっちと戦っても面白いでしょうね」

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Report UFC UFN ESPN+24 UFN184 コリー・サンドハーゲン フランキー・エドガー ブログ

【UFN184】言葉もない……。28秒──フランキー・エドガー、サンドハーゲンの跳びヒザでKO負け

<バンタム級/5分3R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
Def.1R0分28秒 by KO
フランキー・エドガー(米国)

頭を振って前に出るフランキーに対し、サンドハーゲンが重いローを切る。引き続きローを見せて間合いを図るサンドハーゲンは、フランキーの前進に跳びヒザ一閃。右ヒザでアゴを打ち抜かれたフランキーは、頭からキャンバスに崩れ落ちた。

「アルジャメイン戦の時と違い、僕はモンスターになっている。彼が次の試合に勝つようだと、7月は僕がヤツを眠らせる」とサンドハーゲンは話した。


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Interview UFC UFN ESPN+42 UFN184 コリー・サンドハーゲン フランキー・エドガー ブログ

【UFN184】バンタム級2戦目=サンドハーゲン戦前のフランキー・エドガー「血を滴らせながら栄光を掴む」

【写真】フランキー・エドガーの常にフランキー・エドガーだ(C)Zuffa/UFC

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN184:UFN on ESPN+42「Overeem vs Volkov」で、コリー・サンドハーゲンと対戦するフランキー・エドガー。

最小、最速のUFCライト級チャンピオンはフェザー級ではワールドタイトルを手にできず、バンタム級へ転向を果たした。39歳になったレジェンドは、そのバンタム級での2戦目でサンドハーゲンという正にこれから世界の頂点を上り詰めようという若き強豪と相対する。

彼の試合を、あとどれだけ見ることができるのだろうか。創意工夫とハードワークの大切さを、我々に教えてくれたフランキー・エドガー──サンドハーゲン戦前に行ったZoomインタビューで聞かれた彼の言葉を伝えたい。


──タフな新鋭コリー・サンドハーゲン戦を控えています。

「コリーは凄く強い。その彼と戦い、勝利することでタイトル奪取の青写真を描いているよ」

──ところで2019年12月に韓国のコリアンゾンビに敗れた際、引退を考えることはなかったでしょうか。

「ノー、全く考えなかったよ。良いパンチをもらってコリアンゾンビには負けた。でも自分ではベストを尽くしたし、まだやれることは前回のペドロ・ムニョス戦で示せたと思っているよ」

──マーク・ヘンリーやヒカルド・アルメイダが引退の進めるような話は?

「それも全くなかったよ。彼らは僕の実力を理解しているし、ジムでどのような動きができているかも誰もよりも分かっているからね。そして、僕がこのスポーツにどれだけ真剣に向かい合っているのかも」

──そしてフランキーが言ったようにペドロ・ムニョス戦で勝利をしました。バンタム級で戦うことに関しては、もう8、9年前にマーク・ヘンリーが提言していたことが思い出されます。その時がついに来たわけですが、135ポンドでの自身のパフォーマンスをどのように感じていますか。

「マークが正しかったんだ。凄く適しているよ。ただフェザー級時代も良い戦いができていた。ライト級からフェザー級と戦ってきた。それが僕の歴史になっている。これからはバンタム級で歴史を紡いでいくよ」

──バンタム級で世界王座を奪取するという意志を持ち続けているわけですね。

「それがゴールだからね。どの階級でも世界チャンピオンを目指す。ライト級でそれを成し遂げた。フェザー級では近づけたけど、タイトル奪取はならなかった。同じようにバンタム級でも戦っていくだけさ」

──サンドハーゲンはバンタム級でも大きく、フィジカルアドバンテージがるように思えます。

「サンドハーゲンは背が高くて、遠いレンジで戦える選手だよ。ただし、そういう試合こそ僕がずっと戦ってきたモノだから。彼は他とは違う打撃を駆使し、グラウンドも柔術を使ってとても強い。でも、僕のパンチの方が上回っているよ。簡単な試合にはならないけど」

──フランキーはMMAに革命を起こしたフットワークの使い手です。フェイクを織り交ぜ、最終的にパンチを当てるか、テイクダウンを決める。しかし、そういうハードワークの末にテイクダウンを奪ったとしても、今や多くの選手がすぐに立ち上がる術を身につけ、グラウンドでホールドすることが困難になっています。

「MMAは進化している。ただし、僕は自分の打撃、柔術、レスリングを信じている。この一つでアドバンテージを握れると、他の局面でもアドバンテージを持つことになる」

──39歳になったことを指摘されると思いますが、この年齢をどのように感じていますか。

「それは自然なことだからね。39歳になってもやれることは、もう長いキャリアで証明し続けてきた。自分の体のことだ、僕が一番分かっている。だから、ずっとこのスポーツで成功を手にすることができたんだ。

そのうえで年を重ねることで、より自分の体をケアするようになった。階級を下げたことも、僕が戦い続けることを後押ししてくれている。バンタム級にしたことでよりヘルシーになっているし、動きも上がっていることはジムで確認済みだからね」

──今のMMAではジムの移動が盛んに行われ、大きなジムに世界各国から選手が集まってくる状況です。そんななかフランキーはずっとヒカルドとマークの下で練習をしてきました。

「何があろうが2人を信じているよ。僕らの関係はコーチとファイターというよりも、家族のようなモノだから。多くの選手は敗北を経験すると、自分の中に原因を見つけようとせず、外部に敗因があるよう求めているんだ。

僕はそういう風にはならない。試合に勝てるのはコーチのおかげだ。そして敗北の責は僕にある」

──素晴らしい言葉です。フランキーはATTやサンフォードMMA、チーム・アルファメールに移ろうと考えたことはありませんか。

「ノー、ないよ。全くない。僕はニュージャーが好きすぎるんだ(笑)」

──アハハハ。とはいえヒカルドとマークの下には、新しい選手も集まってきていますね。

「新しい練習パートナーができることは、いつだって歓迎しているよ。そこにヒカルドとマークというベースがあって、彼らがやってくるのだから。ザビット・マゴメドシャリポフ、チムール・ヴァリエフ、そして最近ではコディー・ガーブラントと世界のトップファイターが合流した。彼らと一緒にマークやヒカルドの指導を受けることは、僕の財産になっているよ。

彼らはこのスポーツの将来を担う存在だ。そんな彼らと練習でやりやっていることで、試合でもやれるという自信を得ることができるんだ」

──土曜日が待ちきれないほど楽しみです。どのような試合を世界に見せたいでしょうか。

「これがフランキー・エドガーだという試合を皆に見てもらいたいと思っている。厳しい攻撃を受け、血を滴らせながら栄光を掴むんだ」

──セイフティ・エリアで戦うことはない……と。

「いいかい? 卵は割らないとオムレツを創ることはできないんだよ(笑)」

──最高です。フランキー、インタビューを受けてくれてありがとうございます。

「日本のファンに伝えてほしい。君たちのようにMMAを理解しているファンはいない。本当に日本では素晴らしい時を過ごすことができた。土曜の夜の試合を楽しみにしてほしい」

■視聴方法(予定)
2月7日(日・日本時間)
午前7時~UFC FIGHT PASS

■UFN184対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
アリスター・オーフレイム(オランダ)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
フランキー・エドガー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
マリオン・ルノー(米国)
メイシー・チアソン(米国)

<フライ級/5分3R>
アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<バンタム級/5分3R>
コディ・ステーマン(米国)
アスカル・アスカル(米国)

<ライト級/5分3R>
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)
ベニール・ダルーシュ(米国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
クレイ・グィダ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス(米国)
ダニーロ・マルケス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チムール・ヴァリエフ(ロシア)
マーチン・デイ(米国)

<160ポンド契約/5分3R>
ジャスティン・ジェインズ(米国)
デヴォンテ・スミス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホザ(ブラジル)
ホセリン・エドワルツ(パナマ)

<女子フライ級/5分3R>
モリー・マクマン(英国)
ララ・プロコピオ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ユーゼフ・ザラル(米国)
チェ・スンウ(韓国)

<140ポンド契約/5分3R>
オード・オズボーン(米国)
デニス・ボンダル(ウクライナ)

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【UFN184】既に世界王者級の強さ、コリー・サンドハーゲン「フランキーは本当の意味でウェルラウンダー」

【写真】ステーリングに不覚を取ったが、この選手の強さは特別だ (C)Zuffa/UFC

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN184:UFN on ESPN+42「Overeem vs Volkov」で、フランキー・エドガーとコリー・サンドハーゲンが対戦する。

世界最高峰のUFCにあって、その群雄割拠振りはずぬけているといっても過言でないバンタム級の今後を占ううえで非常に大切な一戦になる。

サンドハーゲンはオーソ基調のスイッチヒッターで、左ボディで腹を効かせ、頭が下がった相手にヒザの追撃を掛ける。ローをはじめとする足技も破壊力があり、グランドでは容赦のないヒジ攻撃はフランキーを粉砕する力を十分に有している。

MMA柔術も優れており、上になろうが、下になろうが徹底して攻めの姿勢を貫く。世界チャンピオン級の力を既に有しているといっても過言でないサンドハーゲンに初インタビューを試みた。


──2020年はアルジャメイン・ステーリングにUFCで初黒星を喫し、マルロン・モラエスに完勝とCOVID19のパンデミックとともにアップ&ダウンのある1年となりました。

「そうだね。去年は1月にフランキー・エドガーと戦うことが決まっていたけど、彼が12月にブライアン・オルテガの代役でコリアンゾンビと戦ったことで試合がなくなってしまった。

そうしたらCOVID19がやってきて、何もかもが止まってしまったよ。それでもUFCはすぐに活動を再開し、ステーリング戦という僕が望んでいたビッグファイトを用意してくれた。

ただし、僕の夜にはならなかった。ステーリングはあの夜、僕より良かった。でも彼はタイトル挑戦を決めたから、僕もタイトル挑戦できる位置に近いことが証明されたんだ」

──パンデミック後は米国でも住んでいる州で練習できる形態が違っていました。そこがステーリング戦で敗因の一つになったと考えていますか。

「コロラドは3月と4月は完全にロックダウンされた。5月から6月にかけて少し規制が緩んだけど、練習に関してはトレーニングパートナーは2人までしか許されなかった。コーチと4人体制というのがアルジャメインと戦った時のトレーニング環境だったんだ。

7月、8月と少しずつ状況は良くなっていき、フルということではないけど、4人で練習するよりはずっと良い状態になったよ。確かにあの練習環境はアルジャメインに敗れたことに関係はしているだろうけど、どれだけの問題だったかは分からない。何よりも、そんなことを言い訳にしたくないからね。

あの日、僕は負けたのはアルジャメインの方が強かったからだよ。いくら練習環境が影響したとしても、大部分ではない。確かなことは──あの試合ではしっかりと自分をコントロールすることができていなかったんだ。

MMAは1年に3、4試合しないと精神面も体も戦う感覚を失ってしまうことを学んだ。そして、あの試合の後から練習中でも自分のコントロールすることを心掛けるようにしたんだ。結果ランキング1位のマルロン・モラエス戦で、ステーリング戦で学んだことを生かし、2RでKOできた。ファイトアイランドのメインイベントでね」

──そして再度決まったフランキーとの試合に臨むことになりました。

「スーパータフマッチになるだろう。殿堂入り間違いないファイターと戦うのだから。でも、ずっと彼のような選手と試合がしたいと思ってきたんだ」

──キャリア最大のビッグネームかと思います。

「フランキー・エドガーのようなまるでキャリアを積んできた時代が違う、経験豊かなファイター戦うのはレアケースだと心得ているよ。彼は僕が育ってきた場所にはいなかったファイターだ。

10歳年上だし、それだけ長く戦ってきて経験値も高い。僕のキャリアのなかでも凄く大切な試合になるだろう。これほどの力を持った素晴らしいファイターであるフランキー・エドガーとチャンピオンになる前に戦う……自分の力を彼に全てぶつけるよ」

──今の彼とライト級チャンピオンだった時代の彼とでは違いがあると思っていますか。

「フランキーはいくつか手痛い敗北を経験しているけど、負ける時は得てしてああいう風になるのがMMAだからね。今も十分に強いよ。ペドロ・ムニョスとの試合では、皆が想っているような年を取ったファイターでは全くなかった。

これまでやってきたように、今も戦うことができる。それこそ僕が望んでいることだよ」

──フランキーの長所はどこだと思いますか。

「何でもできることだよ。ハイライトリールに残るようなビッグKOがなくて、決して派手ではないけどスタンドも寝技も穴がない優れたレスラーだ。人と違う戦い方をして、UFCというハイレベルな試合が続く場所で、その勝ち方を知っている。そうやって勝ち星を積み重ねてきた」

──小刻みなステップで相手を幻惑し、抜群の距離のコントロールとタイミングを測ることでテイクダウンを奪うことができました。

「一つひとつの動きが速くて、しかもそのペースを守ってレスリングも打撃もできる。だからこそフランキーは本当の意味でウェルラウンダーなんだ。時間をもしっかりと把握して戦うことができる。僕らの対策がハマれば良いけど、こればかりは試合が始まってみないと分からないからね」

──コリー自身は、アドバンテージはどこだと思っていますか。

「違いは僕の方がダイナミックだということ。ただし、そこは特に必要じゃない。その一方で動きが多いから、フランキーにはない攻撃の選択肢が僕にはある。

それとフットワークに関しては、僕のシステムの方が少し彼を上回っている。グラップリングでも、僕の方が優っているかな。レスリングで育っていないから、レスラーとは違うグラップリングができる。グラップリングもそうだし、全ての局面で僕とフランキーはハイレベルな攻防を見せることができると思うよ」

──レスリングがバックボーンでない……ムエタイや柔術の融合をいうスタイルは、コロラドのMMAの一つの特徴であるかと思います。2000年代初め柔術、レスリング、ボクシングがようやくクロストレーニングされるようなMMAにあって、ドゥエイン・ラドウィック、そしてクリスチャン・アレンがキックやムエタイを柔術と融合させたスタイルを持ちこみました。実はコリーの試合を初めて見た時に、あなたがクリスチャン・アレンの教え子だと知らずに、ああアレンやドナルド・セラーニのコロラドMMAがよりパワフルになった感じだと思ったんです。

「昔からMMAを見ている人は、僕の試合を見てクリスチャンと双子みたいだっていうんだ(笑)。そう言ってもらえると凄く嬉しいよ。

クリスチャンはジムに入会した10代の時から、ずっと僕のセンセイだよ。ただコーチというだけでなく師匠であり、MMAのことだけでなく人生においても導いてくれた。クリスチャンの教えがあって、今の僕がある」

──ところで3月にピョートル・ヤンとアルジャメイン・ステーリングのUFC世界バンタム級選手権試合があります。

「勝者予想ってやつだね(笑)。ほんと、どこへ行っても聞かれてそのたびに僕の答も変わってしまうんだ。それだけ、2人の力は拮抗していて、予想が難しい試合になる。

今日の僕のピックはステーリングだ。アルジャメインは本当にアンオーソドックスなスタイルの持ち主で、絶対的に強いエリアがある。そして対戦相手が経験したことがない動きをするんだ。

ヤンはチャンピオンだけど、十分な経験がUFCではない。アルジャメインはUFCでの経験も多いし、とにかくケージ際での強さは絶対だ。でも、ヤンにも数多くのアドバンテージがあって……試合予想は無理だよ(笑)」

──その勝者に挑戦するために、フランキーとの試合はとても重要になりますね。

「もちろんだ。僕の目標はUFC世界バンタム級世界チャンピオンになること。そして長期政権を築きたい。ただし、今はフランキーを倒すことしか考えていない。試合も近づいてきているし、土曜日のことしか頭にはない……んだけど、この試合が終われば次は世界タイトル挑戦だよ」

──日本のMMAを知ったファンのなかで、非常に評価の高いコリーです。そんな日本のファンにメッセージをお願いします。

「実は僕のガールフレンドは日本人なんだ(笑)。お父さんが日本からやってきた人で」

──!!

「日本のどこが故郷かは知らないんだけど、僕も日本を訪れたいと思っている。そして、いつの日か米国のファンとは違い、何が試合中に起こっているのか理解し、凄くファイターを尊敬してくれると聞いている日本のファンの前で戦いたいと思っている。ホント、シリアスな夢なんだ。キャリアが終わる前に絶対に日本で戦いたいと思っている」

■視聴方法(予定)
2月7日(日・日本時間)
午前7時~UFC FIGHT PASS

■UFN184対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
アリスター・オーフレイム(オランダ)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
フランキー・エドガー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
マリオン・ルノー(米国)
メイシー・チアソン(米国)

<フライ級/5分3R>
アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<バンタム級/5分3R>
コディ・ステーマン(米国)
アスカル・アスカル(米国)

<ライト級/5分3R>
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)
ベニール・ダルーシュ(米国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
クレイ・グィダ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス(米国)
ダニーロ・マルケス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チムール・ヴァリエフ(ロシア)
マーチン・デイ(米国)

<160ポンド契約/5分3R>
ジャスティン・ジェインズ(米国)
デヴォンテ・スミス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホザ(ブラジル)
ホセリン・エドワルツ(パナマ)

<女子フライ級/5分3R>
モリー・マクマン(英国)
ララ・プロコピオ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ユーゼフ・ザラル(米国)
チェ・スンウ(韓国)

<140ポンド契約/5分3R>
オード・オズボーン(米国)
デニス・ボンダル(ウクライナ)

The post 【UFN184】既に世界王者級の強さ、コリー・サンドハーゲン「フランキーは本当の意味でウェルラウンダー」 first appeared on MMAPLANET.

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Report UFC UFC ESPN15 フランキー・エドガー ブログ ペドロ・ムニョス

【UFC ESPN15】優劣なし。5R、25分間動き続けた両者、エドガーがスプリットでムニョスに勝つ

<バンタム級/5分5R>
フランキー・エドガー(米国)
Def.2-1:48-47.48-47.46-49
ペドロ・ムニョス(ブラジル)

左右に回ってジャブを出すエドガーに対し、ムニョスはローでバランスを崩させ追い打ちの左を狙う。ワンツーを続け、前に出てくるムニョスに右を当てたエドガーは、ムニョスが打ち返してきても精度、スピードで上回るボクシングを見せる。右ローからワンツーを放つムニョスは、力んで空振り。それでも左を当てたムニョス、エドガーがショートのアッパーを連打する。ワンツーを入れたエドガーは右を打たれ、ローを蹴られる。

動いてパンチを出すエドガーはワンツーを被弾し、さらにムニョスが左ジャブをヒットさせる。組みのフェイクもほぼないエドガーが、ボディと顔面にパンチを散らすもダメージを与えるには至らず、左を被弾。最後に右を打ち返したエドガー、ここで初回が終わった。

2R、ワンツーから軽くダブルを見せたエドガー、シングルに出てすぐにリリースするもムニョスの打撃が乱れることはない。惑わされず戦うムニョスは、スリップしたエドガーの立ち上がり際に右を当てる。大きくサークリングを使うエドガーが左ジャブ、ムニョスの前進に抜群のタイミングでダブルレッグを合わせる。

背中を預けて立ち上がったムニョスをリリースしたエドガーはワンツー&移動を続ける。エドガーはジャブからアッパーという動きを見せると、スピニングバックキック。さらにシングル気味に蹴り足を手で払ってムニョスのリズムを崩す。ムニョスは右ローで仕切り直しを図るも、ステップインにアッパーを打たれる。それにしても動きの多いエドガー、この動きをパンチを被弾しつつ5Rも続けることはできるのか──。ムニョスの蹴りが急所に入り、ストップが掛った直後にタイムアップに。

3R、左ジャブを当てたムニョスに対し、エドガーが左をヒットさせる。高い位置の蹴りも織り交ぜるようにならったムニョスは、右ミドルを胸に蹴り込む。エドガーが左ミドルを蹴り返し、ワンツー。ムニョスは右フックから前蹴りへ。素早くワンツーを入れるエドガーだが、ダメージを与える風ではない。ローを2発蹴られ、左を返したエドガーは再度レフトフックを打ち込む。

ボディから顔面を打たれたムニョスは、ニータップに反応した直後に右ストレートを顔面に受ける。しかし、カウンターの左、右ローをムニョスが効かせ、ややエドガーの動きが小さくなってきたか。エドガーの後ろ回し蹴り後にムニョスが左ハイを繰り出し、3Rも終了を迎えた。

4R、ローにテイクダウンを合わせたエドガー、倒されたムニョスがすぐに立ち上がる。ムニョスがジャブを入れると、エドガーはワンツー。エドガーのワンツーからの変化と、ムニョスの左ジャブ&右の蹴りという勝負に。左フックをヒットしたエドガーは、ダブルジャブを見せて、右フックをかわす。エドガーは再び動きが増え、ボディから左を狙う。ムニョスがこのタイミングで右を合わせたが、流れが一方に傾くことがない展開が続く。

残り2分、エドガーの打ち終わりに右をヒットさせたムニョスは、左ミドルを蹴り込む。さらにジャブを打ったムニョスが右ロー、エドガーは前足を蹴られても頭を振って前に出て、ワンツーを当てて離れる。そのワンツーからテイクダウン狙いの仕草を見せたエドガーの顔面に、ステップジャブを入れたムニョスの右ローをエドガーはキャッチできない。跳びヒザを繰り出したムニョスが、最後に右をヒットした。

最終回、ローをキャッチしシングルからダブルにスイッチしたエドガーだが、テイクダウンは奪えない。それでも素早いステップインでアッパーを決めると、ムニョスも左右のフックを打ち合い、押されることなく蹴りを腹に繰り出す。エドガーのスピニングバックフィストをしっかりと見切ったムニョスが、距離を詰めるシーンが増えてくる。

残り2分30秒、動き、手を出し続ける両者。エドガーがボディアッパー、ムニョスは前蹴りと腹を攻める。ならばとエドガーがジャブを入れ、ムニョスが勢いのある右を当てる。さらに左ジャブを伸ばすムニョスだが、ラッシュをかける選択はないか。と、逆にエドガーが右をクリーンヒットさせて、右を続けてヒットする。頭を振って離れたエドガーがワンツー、ムニョスは右を当て、左ジャブを伸ばす。さらに右をヒットさせたムニョスの後ろ回し蹴りをステップバックでかわしたエドガー──直後にタイムアップに。

どちらが勝っていたかは、ジャッジ次第。優も劣もつけられない攻防は、38歳の元ライト級王者がバンタム級転向初戦でスプリット判定勝ちを手にした。


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News UFC UFC ESPN15 トレヴィン・ジョーンズ フランキー・エドガー ブログ ペドロ・ムニョス マーク・ストリーグル 佐藤天 魅津希

【UFC ESPN15】計量終了 魅津希問題なしっ!! ストリーグルの代役はグアムのトレヴィン・ジョーンズ

【写真】メインではフランキー・エドガーがバンタム級転向初戦でペドロ・ムニョスと対戦する (C)Zuffa/UFC

21日(金・現地時間)、22日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC ESPN15「Mnhoz vs Edgar」の計量が行われた。


既報の通り、メインカード第1試合でダニエル・ロドリゲスと対戦予定だった佐藤天は帯状疱疹の跡がドクターチェクの際に問題視され、感染の恐れがないと100パーセント言えない状況では試合をすることは許されなかった。

佐藤の代役はプレリミでケーレン・ボーンと対戦予定だったが、ボーンが計量前に欠場が決まり、試合が宙に浮いてしまっていたドゥワイト・グラントが務めることとなった。1年振りの実戦をアマンダ・レモスと戦う魅津希は 115.5ポンドで計量をクリアしている。

またオープニングマッチで待望のUFC初陣を迎えることとなっていた世田谷育ちのフィリピン人ファイター=マーク・ストリーグルは新型コロナウィルスの検査で陽性となり、欠場に。PXCやTOP FC、ACA──そしてDEEPで活躍したグアムのトレヴィン・ジョーンズが、140ポンド契約マッチでチムール・ワリエフとUFCデビュー戦を戦うことになっている。

■UFC ESPN15計量結果

<バンタム級/5分5R>
ペドロ・ムニョス: 136ポンド(61.69キロ)
フランキー・エドガー: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー: 205.5ポンド(93.21キロ)
アロンゾ・メニフィールド: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス: 205.5ポンド(93.21キロ)
マルチン・プラチニオ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ: 125.6ポンド(56.97キロ)
シェイナ・ドブソン: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ドゥワイト・グラント: 169.5ポンド(76.88キロ)
ダニエル・ロドリゲス: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
魅津希: 115.5ポンド(52.38キロ)
アマンダ・レモス: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート: 156ポンド(70.76キロ)
ジョー・ソレツキ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イケ・ビジャヌエバ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ジョーダン・ライト: 200ポンド(90.71キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マヒュー・セムレスバーガー: 170ポンド(77.11キロ)
カールトン・マイナス: 170ポンド(77.11キロ)

<140ポンド契約/5分3R>
トレヴィン・ジョーンズ: 139.5ポンド(63.27キロ)
チムール・ワリエフ: 140ポンド(63.5キロ)