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【Gladiator025】最初で最後――にさせないための凱旋マッチ、藤沢彰博「綺麗に決着がつくように」

【写真】MMAファイターとしては日本生まれ、タイ育ちの藤沢。(C)MMAPLANET

本日3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025でプロMMAでは初めて日本での試合を迎える藤沢彰博。
Text by Manabu Takashima

フライ級王座決定トーナメント準々決勝で元王者NavEと対戦する藤沢は、タイでプロMMAにデビューしONEでも戦った経験があるが、日本でプロMMAを戦ったことはなかった。その藤沢、今回の凱旋マッチを負ければ最後という覚悟で挑む。


――3月3日にGLADIATORでNavE選手との対戦が決まりました。日本でプロのMMAの試合は初めてになります(※取材は2月11日に行われた)。

「そうですね。キックは2試合ほどやっていて、それももう10年以上前です(苦笑)」

――今回、オファーがあった時はどのように思いましたか。

「もう、そろそろ自分のキャリアも終わりに差し掛かっている。このタイミングでお話をいただいて、強い相手と当ててもらえる。なんか、爪痕を残したいというか。日本人なんで、日本の格闘技ファンに何か見せることができれば――と思って受けました」

――フライ級王座決定トーナメント、ベルトが懸かった試合の一歩でもあります。

「トーナメントは勝ち進めば、試合を連続でしないといけないのですが……実は、そこはちょっと分からないんですよ」

――えっ? どういうことでしょうか。

「実は今、バンコクで仕事をしているのですが、その職場の方からヨーロッパに行かないかという話があって。ただ、まだ時期や国も確定はしていない状況で……。格闘技ができる環境があれば続けたいとは思っています。もちろん勝てば次を見据えて、どこまで行けるのか。自分を試したいというのもありますし。

強そうなモンゴル人がいたり、フライ級の強い人を決めるという感じのトーナメントで。フライ級を盛り上げることができる、楽しみなトーナメントです」

――そのなかで日本人対決となりましたが、プロになってから日本人と戦うのは?

「初めてです、プロになってからは。アマチュアの時はありましたけど」

――外国人選手とここまで戦ってきたことが、役立つと思われますか。

「フィジカルという面では練習も含めて、外国人が相手だとビックリすることが日本人相手よりも多いと思います。なのでフィジカルで驚くことはないですけど、日本人選手は細かい技術を持っている選手が多いと思います。丁寧に綺麗に詰めてくる」

――ではNavE選手の印象を教えてください。

「キャリアもあって、元チャンピオンで。柔道ベースですけど、ウェルラウンダーでなんでもできる。打撃もできるという印象を持っています。立っても寝ても、こっちが上回れるように意識して練習をしています」

――さきほど、仕事の関係で欧州へ行くかもしれないという話もありましたが、結果によっては進退も考えるということでしょうか。

「当然、負けたら終わりという感じです。勝って次があるとかってなると、その時の状態で考えないといけないですけど、負ければMMAの選手としては一線を引こうという気持ちでやっています」

――その決意を淡々と話されているので……逆に驚かされてしまいます。

「そうですか(笑)。ホント、年も年で軽量級は反射神経や瞬発系が落ちてくるとしんどいというのは練習をしていても感じているので。ただタイミング的にお話をいただいて、迷ったところもあったのですが、最後に何かやりたいという気持ちがあって。日本だし、相手も強いし、これはちょっと何か見せたいので……負けたら、終わりっていうところですよね」

――今回、藤沢選手はタイ代表という見方もされています。

「日本のMMAと違うモノを見せたいというのもあります。日本で格闘技を始めたのですが、海外でずっと外国人選手とやってきて……シンガポール人とか海外の選手に教わってきたので。何かちょっと日本とは違う技術体系があると思うので、そういうモノを出すことができれば良いですね。もちろんタイ代表という見方をされるのは光栄です」

――その気持ちは内包して、どのような試合をNavE選手相手にしたいと考えていますか。

「僕は勝っても負けても判定がないので、倒すか、倒されるか。極めるか、極められるか。そんな風に綺麗に決着がつくようにとは思っています。日本のMMAファンの方は、あまり馴染みがないと思いますが――覚えてもらえるようにインパクトを残せるような勝ち方をしたいと思って戦います」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladiator025計量結果

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【Gladiator025】計量終了 ジョン・ハングクが体重オーバー&田中有は変則暫定王座決定戦へ

【写真】対戦相手の計量失敗にも、男前な発言をした田中。後方には不安げなハングクの姿も(C)MMAPLANET

明日3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025の計量が2日(土)に同市SMOKERS GYMで行われた。
Text by Manabu Takashima

フライ級王座決定トーナメント準々決勝に出場する6選手は全てクリアしたが、メインで田中有と暫定ライト級王座決定戦を戦うジョン・ハングクが本計量71.1キロと800グラムオーバーに。

2時間後の再計量でも70.9キロと600グラムオーバーとなり、同選手権試合はジョン・ハングクがイエローカード2枚からスタート。ファイトマネーの50パーセントを田中に支払い、田中が勝った時のみ暫定チャンピオンが誕生し、ジョン・ハングクが勝った場合はノーコンテストとなる。


計量前日の午後7時過ぎに関空に到着した時点で、ジョン・ハングクは1キロ―バーだった。彼自身、そしてセコンドや関係者も問題なく落ちると思っていたそうだが、今朝からサウナに入っても汗がでず、200グラムしか落とせなかったという。

計量後はサウナでなく銭湯で半身浴をしたが、ここも200グラムしか汗だしはできなかった。この事態に、対戦相手の田中は本計量後の時点で「別に関係ないです。体重オーバーでも俺はやるんで。体重オーバーでも来いよって感じです。戦ってくれるなら問題ないから、少しでも万全になってきてほしいです。グラジからUFCに通じるLFAに行ける道ができて、あんなん最高ですよ。自分的に盛り上がってしょうがないので」とまるで意に介していない様子だった。

また1年前に失ったベルトが掛けれらたトーナメントに挑むNavEは以下のように明日の試合、そしてフライ級王座について話していた。

NavE
「気づけば1年も経っていた感じです。負けて、1年間空けたということでもなく。でもニャムジャルガルが『サンキュー』とかってDMを送ってきたりするので、俺のおかげでUFCに行けたんかなって思っておきます(笑)。今は王座奪回よりも、自分の好きなMMAを戦いたいという気持ちですね。

このところ応援してくれる人も増えてきて、魅せようと頑張ってアピールしてきた部分があったので泥臭い試合でも、自分の好きなように楽しみたいなっていうのが今回のテーマです。

でも強い選手が集まっているので気合入れていきますし、準決勝、決勝とどうなるか分からないけど……実は今日、妻の誕生日で。しっかりと勝って『おめでとう』と伝え、7月7日(Gladiator027が開催予定)が結婚記念日で10周年で、その時にベルトも『お帰り』ってできれば良いですね。妻には『今年は試合ばっかでゴメンね』と年始めから言ってあるので、しっかりと勝っていって、おまけつきで結婚記念日を迎えてることができればなって(笑)」

またプレリミ第1試合で田口翔太と対戦する髙橋惺哉は67.85キロでフェザー級のリミットから1.6キロオーバーに。規定によりファイトマネーの全額を田口に支払い、レッドカードで失格となるところだったが、田口が試合を望んだため68キロ契約で両者の一戦は実施されることとなっている。

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■対戦カード

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【Gladiator025】草原のモカエフ、モンゴルのフューチャー=オトゴンバートル「久保選手は父親世代」

【写真】百戦錬磨の久保健太に対して、どのようなMMAを見せることができるか (C)MGL-1FC

3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025では、2月16日のGLADIATOR CHALLENGER SERIES01に続き、フライ級王座決定トーナメント準々決勝が3試合組まれている。
Text by Manabu Takashima

元王者NavE。タイ在住で初めての凱旋試合となる藤沢彰博。チェ・ドンフンと並ぶ韓国の新鋭イ・スンチョル。そしてモンゴルからツェルマー・オトゴンバヤル、久保健太と対戦するオトゴンバートル・ボルドバートルの2選手が出場する。

昨年5月にモンゴルを訪れた中村倫也が「めちゃ負けず嫌いで、レスリングが強い。キャリア序盤に無理をして変なダメージを溜めることがないと、かなり上に行きそうです」とポテンシャルを認めるのが、プロ2戦目のオトゴンバートルだ。

IMMAFアジア大会2位、レスリングをベースに1年半に渡りジャダンバ・ナラントンガラグの下でMMAを学び、1月にプロデビューを果たしたばかり。草原のモカエフ──そしてモンゴルのフューチャーこと、オトゴンバートルに話を訊いた。


──昨年の5月にシャンダスMMAで練習を見させていただいた時と比べると、髪の毛が伸びましたね。

「切ろうかと思っていたのですが、練習に集中しすぎで散髪に行くことができなかったんです(笑)」

──なるほどです(笑)。1月にMGL-1FCのおけるプロデビュー戦で勝利しました。プロデビュー戦を終えて、どのような気持ちでしたか。

「1月のMGL-1FCで試合をしたのは、イレギュラー的でした。本来はIMMAFの世界大会で戦うつもりだったのですが、ビザが間に合わず出場できなくなりました。今度はどうしようかとナラントンガラグ先生と相談したところ、『世界大会にいけないのであれば、プロデビューをしたらどうか』とアドバイスをもらい出場を決めたんです。

MGL-1FC20が12月初旬から1月に延期されたのですが、対戦相手(ツォグトゲレル・ニャムゲレル)は予選から勝ち上がってきた選手で気合いが入っていました。得意の組み技で勝負するという作戦でしたが、一発貰ってしまいドタバタと組むような試合になってしまいました。結果的に勝つことができて良かったですが……」

──IMMAFはトーナメント戦ですが、1試合に集中して戦うことで何か違いはありましたか。

「やはりアマチュアとプロの大会は違いました。アマのトーナメント戦は1回戦の相手は、全くどういう選手が分からないです。だから対策の立てようがなく、探りながら戦う必要があって凄く難しいです。勝ち上がると、戦う相手の試合もチェックはできるのですが、やはり分からない相手と戦う難しさはあります。

プロの試合は1、2カ月前に相手が決まっているので、作戦を立て対策練習をして準備ができます。そこはまた違う難しさはあるとは感じていました」

──レスリングからMMAに転向したのは、どのような理由があったのでしょうか。

「自分は小さな時からUFCの試合を視てきて、いつかMMAをやりたいと思っていました。実はレスリングをする前に、ボクシングを少しだけ齧っていました。そこからレスリングに転向しましたが、ある程度の成功を手にしたらMMAをやろうという気持ちでいました。なのでMMAファイターになったのは、自然な流れです」

──正式にはいつ頃からMMAを?

「2022年の9月からMMAの練習を始めました。レスリングはきっぱり辞めて、MMA一本でやっていこうと思って。それでナラントンガラグ先生に習いたいと思って、2022年の6月にメッセンジャーで『先生の下で練習をしたいので、私を受けいれてもらえないでしょうか』と尋ねたのですが、全く返事が来なかったです(笑)」

──アハハハ。それで9月から練習を始めたということなのですね。返事が届かなかった間、他のジムで始めようとは?

「やっぱりナラントンガラグ先生の指導を受けたかったので、待っていました。もう1度メッセージを書こうか、直接ジムに尋ねようかと考えていた時に返答がありました。あとから聞いたのですが、先生にはものすごい数のメッセージが届くので、その中に埋もれてしまっていたそうです。で9月になって、自分が送ったメッセージに気付いて返信をくれたという流れです」

──3カ月も待つことができる。オトゴンバートルは気が長いのですね(笑)。

「自分はバヤンホンゴルという地方都市の出身なんですが、レスリングの練習ができたので返事を待っていました。あのまま返事がなければウランバートルに行って、直談判しようということも考えていました」

──詳しくは分かっていないのですが、モンゴルでは他の街とウランバートルは全然違うという話をよく聞きました。シャンダスMMAで練習をするということは、ウランバートルでの生活がスタートすることになるわけですが、戸惑いはなかったですか。

「最初は大変でした。地元で生活している時は、レスリングの練習をするのも歩いて数分の距離でした。それに家族もいて、何も不自由なことはなかったです。でもウランバートルに来ると、とにかく渋滞だらけで移動をするのが大変で。1人暮らしの環境創り、そして生活のリズムを掴むことにも苦労しました」

──現状は働きながら、練習をしているような形なのでしょうか。

「MMAの練習を始めた時は、仕事もしていました。今は幸運なことなのですが、スポンサー企業がついてくれて練習に専念し、仕事は免除されて給料を支払ってもらっています」

──フルタイムのプロMMAファイターなのですね。

「そうですね(笑)」

──そのなかでプロ2戦目にして王座決定トーナメント出場という現実、どのように考えていますか。

「こんな大きなチャンスが巡って来るとは、全く想像していなかったです。1月の試合後にすぐにオファーをもらった時は、ビックリしました。信じられなくて、ナラントンガラグ先生に相談したのですが、『挑戦したいなら、止めない。しっかりと自分で考えて結論を出しなさい』と言ってもらえました。結果的に、このオファーを受けることにしたのですが、全く想定していなかったです。ただし、今はこのチャンスをモノにして絶対にチャンピオンになれる。そう信じて、練習をしています。トライしたいのではなくて、結果を残すために戦います」

──では対戦相手の久保選手の印象を教えてください。

「試合映像は見ました。打撃が強い割に、判定勝ちが多いです。自分としてはレスリングがベースなので組みには自信があるのですが、打撃でも勝負したいと思っています。MMAファイターとして完成度をあげたいですし、打撃にも自信を持っているので」

──このベルトは同じチームのニャムジャルガル・トゥメンデムベレルが巻き、それをステップにRoad to UFCと契約。先日、UFCとサインに至りました。そのベルトを賭けて戦うことについてどのような気持ちですか。

「ニャムジャルガルさんとは当然のように、一緒に練習をする間柄です。そして『次のチャンピオンはお前だ』と言われています。もちろん、そのつもりです。次のチャンピオンは自分になると確信しています」

──ニャムジャルガルはグラジ初戦で7秒KO勝ちという衝撃を残しましたが、オトゴンバートルはどのような試合を日本でしたいと思っていますか。

「久保選手は自分のキャリアからも、組んでくると思っているはずです。でも自分は打撃でも勝負するつもりです。立ち技の激しい試合を日本の人達に見て欲しいです。こういうと失礼かもしれないですが、久保選手は自分の父親の世代、そういう年齢です。自分は久保選手より遥かに若いです。若い人間のスピードと勢いを見せつけたいです。なので久保選手にはしっかりと練習してきて欲しいです。激しく、興味深い試合をしましょう」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Gladiator025対戦カード

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有(日本)
ジョン・ハングク(韓国)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE(日本)
藤沢彰博(日本)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル(韓国)
ツェルマー・オトゴンバヤル(モンゴル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
石田拓穂(日本)

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄(日本)
桑本征希(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
上荷大夢(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
福田泰暉(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
土本暉弘(日本)

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
八木祐輔(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
田中義基(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
髙橋惺哉(日本)

<フェザー級/5分1R>
向井琉綺弥(日本)
岩田虎之助(日本)

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【Gladiator025】フライ級王座T3試合。メインは田中有✖韓国の名勝負製造機=暫定ライト級王座決定戦

【写真】この試合を乗り越えることで、マックス・ザ・ボディ戦の敗北も払拭したい田中(C)MMAPLANET

北は北海道から南は九州まで各週末でMMA大会が開かれるJ-MMA月間。3日(日)には北のMMAことPFCだけでなくアジアのフィーダーショー化を目指す活動が2年目に入るGLADIATOR本戦の2024年第1弾=Gladiator025が開催される。
Text by Manabu Takashima

16日の無観客&配信特化大会=GLADIAGOTR CHALLENGER SERIES01に続き、フライ級王座決定トーナメント準々決勝3試合が組まれた同大会、メインはGLADIATOR暫定ライト級王座決定戦=田中有✖ジョン・ハングクの一戦が組まれている。


昨年12月のGLADIATOR024で挑戦者決定戦=グスタボ・ウーリッツァー戦に勝利し、ケージの中でチャンピオン佐々木信治と握手を交わした田中だが、佐々木はRoad FC出場の話などがあり、今大会でのタイトル戦は実現しなかったという。

そこで挑戦者の資格を得ている田中が暫定王座に挑むこととなった。当初、対戦相手の一番手はKTT所属でRoad to UFCベテランのホン・ソンチャンであった。しかし、ホン・ソンチャンは今月10日のEternal MMA82で体重オーバーしたウェズ・キャッパーに判定負け。ダメージも考慮したうえで彼の出場は取りやめとなった。

その一方でジョン・ハングクはホン・ソンチャンが第一候補ということを承知のうえで、バックアップファイターとして3月3日に向けて調整を続けてきた。韓国の名勝負製造機=「信じて見るジョン」と呼ばれるアグレッシブかつ真っ向勝負が信条のファイターはキャリア10勝9敗2分ながら、Gentleman Flower FCとZEUS FCのライト級王座を持つことでタイトルを争うに相応しい実績の持ち主と認められた。

この他、プレリミながら3回戦で組まれたフェザー級のチハヤフル・ズッキーニョス×石田拓穂、ハンセン玲雄✖桑本征希戦はGLADIATORの原点といえる関西勢のサバイバルバトルだ。

なお19日に出されたプレスリリースに寄せられたタイトル戦に出場する両者のコメントは以下の通りとなっている。

田中有
「佐々木さんとのタイトル戦だと思っていましたが、誰が相手でも倒すだけです! なので何も問題ないです!

GLADIATORを背負い、LFAや世界の舞台に自分も挑戦したいです! まずは今回しっかり勝てるよう準備しています。皆さん、楽しみにしていてください」

ジョン・ハングク
「自分は韓国で”信じて見るジョン”と呼ばれるように、常に面白い試合をしています。どのような選手が相手でも、決して怯むことなく、血まみれになるような戦いを得意としています。

またそのような機会を心待ちにしていたところ、GLADIATORさんからライト級暫定タイトル戦の話を頂き、参戦を決意しました。有難いチャンスなので、既に私のことを認識している韓国のMMAファンだけでなく、日本のファンにも忘れられなくなる試合をしますので、ご期待して下さい。

田中君、お互い無傷で帰るは諦めましょう。タイトルマッチに相応しい試合しましょう。田中君の健闘を祈ります」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Gladiator025対戦カード

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有(日本)
ジョン・ハングク(韓国)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE(日本)
藤沢彰博(日本)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル(韓国)
ツェルマー・オトゴンバヤル(モンゴル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
石田拓穂(日本)

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄(日本)
桑本征希(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
上荷大夢(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
福田泰暉(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
土本暉弘(日本)

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
八木祐輔(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
田中義基(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
髙橋惺哉(日本)

<フェザー級/5分1R>
向井琉綺弥(日本)
岩田虎之助(日本)

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【Gladiator CS01】河名マストの挑戦を受けるパン・ジェヒョク「仮面を被っています。もっと危ないヤツ」

【写真】嫌われているのか──と思うほど、無口なパン・ジェヒョク。まさにKorean Quiet Warrior (C)MMAPLANET

本日16日(金)、GLADIATORの新しい試みGLADIATOR CHALLENGER SERIES01「Bang vs Kawana Ⅱ」が開催される。無観客&配信に特化した大会のメインでGLADIATORフライ級王者パン・ジェヒョクが、河名マストの挑戦を受ける。
Text by Manabu Takashima

昨年6月に一度は倒した相手の挑戦を受けるチャンピオンが、自身がどこで、どのような環境で戦うのかをしっかりと見極めていた。そこがパン・ジェヒョクというファイターのクレバーさ。直径7メートルから6.15メートルになる今回の戦いは、アウトストライカー&ディフェンシブレスラーの彼をどのように変えるのか。その言葉から探ってみたい。


──2月16日、河名選手の挑戦を受けて初防戦を行うことが決まりました。このオファーが届いた時は、どのような気持ちでしたか(※取材は1月18日に行われた)。

「9月にチャンピオンになった後、2カ月後から試合をしたいと思っていましたが、この時期に試合ができることはちょうど良いと思いました。個人的には同じ相手と戦うことは好きではないですが、GLADIATORは河名選手をプッシュしているんだなと思いました」

──つまり河名選手のための選手権試合だと?

「そこまでは思わないですけど、河名選手はGLADIATORでたくさん戦っていますし団体が彼を認めているんだなと」

──河名選手もそうですが、この時期にベルトが欲しいと思っている日本人選手の多くがRoad to UFCを狙っています。ベルトを巻いているパン・ジェヒョク選手は今後のキャリアをどのように考えているのでしょうか。

「RIZINで戦いたいと思っていますが、実現していません。当然Road to UFCやUFCという話があれば良いですし、GLADIATORのタイトルホルダーとして他の団体に挑戦したい気持ちです」

──そのためにも大切な初防衛戦となりますが、改めて河名選手の印象を教えていただけますか。

「前に戦った選手はワンディメンションなレスラーでしたが、それからどんどん打撃が上手くなってウェルラウンダーになっていると思います」

──河名選手はパン・ジェヒョク選手に対して、前回の試合後に腰が柔らかくてテイクダウン防御力が高い。苦手なタイプの選手だと言っていました。

「しっかりと自分のことを評価してもらって、感謝します。パンクラスでもワンディメンションな透暉鷹選手と戦った時も、自分をテイクダウンするのに苦労していました。あの時も圧を掛けて、彼を苦しめることができました。自分自身でも、レスリングはそこそこできると思っています」

──ところで河名選手の12月の試合もチェックされたと思いますが、どのような感想を持ちましたか。

「9月のユン・ダウォン戦を見ても、パンチにパワーを乗せることができるようになってきたと思います。12月のチハヤフル・ズッキーニョス戦は打撃を自信を持っているように感じました。ただ彼が打撃を怖がらなくなっているのであれば、打撃戦にも応じてくるでしょう。そうなると、カウンターを決める場面も増えますね」

──やはりパン・ジェヒョク戦の打撃は、カウンターが一番の武器だと。

「自分の打撃は2つの武器があります。カウンターと、プレッシャーをかけて攻め続けること。この2つの攻撃パターンで攻めようと思います」

──パン・ジェヒョク選手の打撃の圧。河名選手のレスリングの圧。そこが鍵を握りそうなファイトです。

「河名選手が打撃戦が構わなくなっているように、自分もレスリングになっても大丈夫だと思えるだけ練習をしています。次の試合では防御だけでなく、攻めるレスリングを見せることができると思います。それだけ練習してきましたし、だからこそ打撃、レスリングだけでなく柔術も含め全局面で戦えるので河名選手もしっかりと気を付けて戦うことをおススメします」

──今回、無観客での試合になりますが、そのような環境をどのように思っていますか。

「またパンクラスの時の話になってしまいますが、背が高い選手と戦った時(亀井晨介戦)に自分のヒットには会場は静かなままで、相手の拳が届いただけで大きな声援が挙がっていました。あの環境は審判の判断を誤らせると思います。だから無観客は自分にとって有利に働くと思います。

それにジムで練習している時のような楽な気持ちで戦えるんじゃないかと思って、楽しみにしています。ケージが少し小さくなることもポジティブに考えています。本来は広さを使ったファイトを得意としていますが、ケージが小さくなるなら、それだけ圧力がかけやすくなるのでインファイトもしやすくなりますね」

──ところで、自分が韓国人選手をインタビューした時には『男として──』という様な威勢の良い言葉が聞かれることが多いのですが、パン・ジェヒョク選手はいつも本当に落ち着いた返答ですね。

「まだ仮面を被っています(笑)。本当はもっと危ないヤツだと思いますが、試合前は冷静でいたいです。それに日本のファンの人達も、そういうキャラは望んでいないと思います。ファンの皆さんの志向に合わせています(微笑)」

■視聴方法(予定)
2月16日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator CS01計量結果

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]パン・ジェヒョク:65.75キロ
[挑戦者]河名マスト:65.65キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹本啓哉:65.8キロ
竹内稔:65.4キロ

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智:84.2キロ
アン・ジェヨン:84.1キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング88キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ:84.0キロ
大嶋聡承:86.0キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
和田教良:57.0キロ
チェ・ドンフン:56.6キロ

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【Gladiator CS01】Road to RTU=パン・ジェヒョクに挑戦、河名マスト「結局、恐怖って自分で創るモノ」

【写真】練習とキッズの指導の合間、バッテラと団子でエネルギー補給をしていた河名 (C)MMAPLANET

16日(金)、配信に特化して開催されるGLADIATOR CHALLENGER SERIES01「Bang vs Kawana Ⅱ」。そのメインで河名マストが、パン・ジェヒョクの持つGLADIATORフェザー級のベルトに挑戦する。
Text by Manabu Takashima

昨年6月に同王座決定トーナメント準決勝で一度は敗れた相手に、再び挑む。この8月の間に河名はどれだけ成長できているのか。もちろん、当日のコンディションは試合を左右する。そこを踏まえて、この試合はこの8カ月間の成長合戦だ。9月のユン・ダウォン戦、12月のチハヤフル・ズッキーニョス戦と実戦を重ねてきた河名は、あれからどれだ強くなっているのか。

UFCという目標を目指し、Road to UFC出場を狙う河名にとって、もう絶対に負けられない一戦に向けて──の心境を尋ねた。


──2月16日にパン・ジェヒョクとの再戦、タイトル挑戦が決まりました。オファーがあった時はどのような気持ちでしたか。

「即、やりたいと返事しました。やっぱり3月、4月にRoad to UFCのメンバーが決まる。その前にベルトを獲るチャンスがあるのは、僕にとって最高にラッキーだと思いました」

──つまりは誰と戦うというよりは、ベルトが大切だと。

「そうですね。僕にとってはベルトが懸かった試合ということが大切です」

──そうなると、もっと獲りやすいベルトもあったかと思います。ベルトの価値云々でなく、日本の団体のベルトなら、チャンピオンがパン・ジェヒョクより獲りやすい相手もいるだろうと。

「そこはやっぱりGLADIATORの王座決定トーナメントでベルトを獲ってから、臨む。そういう気持ちだったのが夢破れて、そこで終わったと思ったら、また拾い上げてもらった。あの借りはしっかりと返さないとなって思います」

──拾い上げてもらった……2度目のチャンスを手にできるための9月、そして12月のマッチメイクだったというのが偽らざる想いです(笑)。

「ハイ(笑)。9月は自分でもタイトルマッチとは言い切れなかったですけど、12月はしっかりと勝って逆に僕以外にタイトルに挑戦できる選手はいないというのは自分のなかにありました」

──ではGLADIATORのナンバーシリーズだと3月3日でしたが、CHALLENGER SERIESという新たな大会がスタートしたことで3週間弱早く挑戦できる。ここはどのように捉えていますか。

「時期は決められたところで戦うものなので、変わりはないです。ただ2週間早くベルトを獲る。そのことがRoad to UFCに出ることで優位に働くかもしれないので、早く決まるなら決まった方が良いです」

──6月から8カ月、一度敗れた相手と戦うことに向けて、この間にどれだけ成長できたと感じ取れる部分がありますか。

「多分……テクニックとかフィジカルは大して変わっていないと思います。パン・ジェヒョク戦とユン・ダウォン戦は自分のなかで1Rは相手の怖さを払拭するためのラウンドでした。パン・ジェヒョク戦は相手のパンチがどれだけ効くのか、自分のテイクダウンがどれだけできるのか──みたいなのがあって、1Rからいくことができなかったです。怖くていけなかった。そういう部分もあったので。

ユン・ダウォン戦は、組んでからの相手の極めという違った恐怖がありました。だから最初はいけなかった。2Rもいき切れてないです。そんな試合を勝てたことは大きかったのですが、恐怖を抱えていました。そこは12月のチハヤフル・ズッキーニョス戦で、怖い自分、恐怖する自分に克つ。最初からどんどん行こうという気持ちでいけたので、その試合の流れでガンガン初回からいければと思っています」

──ズッキーニョス戦でデキたことは、パン・ジェヒョクにもできる?

「もちろん、できないです。それに、エラーが起きるかもしれない。前回は1Rの最初のテイクダウンの攻防でエラーが起きて、打撃のやり取りになったら自分も死にはしないけど、かといっていく勇気もない。心が右往左往していたのが、チハヤフル戦で迷わずにいくしかないでしょっていう気持ちで自分を律することができた。そこは今回の試合でも出せるかと思います」

──初回をマスト選手が怖がっているとは思っていなかったです。それは怖いままで終わらずに挽回していったからです。初回で怖かったことが、2Rから変わることができるメンタルというのも凄まじいと思います。

「このパンチだったら死なない。KOされないと1Rで感じる。それを見ちゃうからいけないというのもあれば、そこで安心できるから2、3Rでいけるというのはありますね」

──このパンチだと死んでしまう……そういうパンチだったら、どうなるのでしょうか。

「その時は、その時です。アハハハハハハ」

──そこですね。マスト選手は中村倫也選手の自然児振りと比較すると、至極真っ当な人間かと思っていたら──なんのそのというところがあります(笑)。レスリング時代もそのような性格だったのですか。

「レスリングの時は社会人になってU23で世界一に一度なれました。どっちかというと追われる立場で。もちろん自分も追わないといけない立場だけど、大学生や若い選手が出てくるなかでポイントを取られると、そこをビビっちゃうというか……会社に所属しているから、会社の人間としてどうにかしないといけない。そういう変な、抱えないで良いプレッシャーを感じていました。

MMAになってからは、そこを気にせず。自分が生活していくためにやらないといけないし、自分自身のために戦うということをより感じるようになったというのはあります」

──それで割り切れるということなら、根本として強い人間ではないかと。

「そうですね、LFAで(アライジャ)ジョンズと戦った時もやられて怖いけど、死なないから1Rでケージに吹っ飛ばされた時も『こんなことするために日本から来たんじゃねぇ』と思っていけた。そういうところは、あると思います(笑)」

──2度目の対戦だから、パンチの威力は知っている。だから初回からいけるのか、ズッキーニョス戦でいけたからいけるのか。どちらでしょうか。

「両方です。何も知らない状態で打撃の交換を前回はしました。今回はこういう感じで来るということは想定できます。逆に自分のテイクダウンをどれだけ切ることができるのかも想定できるから、そこはある種怖さでもあります。そこが自分のなかで整理ができているので、加えてチハヤフル戦でいけたことが自信になっている。その2つを合わせて1Rからドンドンいけるんじゃないかというのはあります」

──では改めてパン・ジェヒョクの一番の強味はどこだと捉えていますか。

「とにかくアウトができることです。当てて離れて、当てて離れてを繰り返してポイントで勝ち切れる。その強さと、同時にポイントゲームで勝とうとするから拮抗した試合になるという脆さもあります。でも、そこで勝ち切れる強さを持っています」

──そんなパン・ジェヒョクを切り崩すポイントというのは?

「前回は1と2を取られて、3からいけた。それを1からいければ、1と2でも1と3でも取れれば良いし、あわよくば自分の形に持っていってフィニッシュする。それができれば相手のポイント計算が崩れるというのがあります。

結局、恐怖って自分で創るモノじゃないですか。ああされたらどうしよう、こうされたらどうしようと思うことで。そこを払拭する。チハヤフル戦では最初に右ミドルをバチンと蹴ることができたことで僕のなかの恐怖が払拭されました。そこが一つ。組む前に僕のなかで壁が一つ乗り越えることができたので、今回は自分が恐怖を感じるどの壁を乗り越えないといけないとのかという部分を、映像を視て設定していく必要があります」

──6、9、12、2月と試合が続く。これだけ試合が続いて、対策練習ではなく個として強くなれる部分はどれだけ積み上げることができたと思いますか。

「やっていることは、そんなに変わっていないと思います。そのなかでEXFIGHTの髙谷(裕之)さんと倫也のセコンドに就くことで繋がらせてもらって。『結局、MMAは最初は絶対に打撃をやらないといけないから、その覚悟を持って構えないといけない』と言ってもらえて。そういう部分が摂取できたのは、自分のなかで大きいです。髙谷さんとの打撃練習は対策練習ではなかったですし。

それに僕は何もないところからMMAを始めたので、何をやっても積み上げ練習になります。クラスに出て会員さんとの練習で引き込んで返す。それだけも自分の底上げになっていると思います」

──ロータスで一般クラスを請け負っている北岡選手のクラスに出ることも、底上げになるわけですね。

「もちろんです。それこそ寝技という部分では、細かい部分の修得度が低いです。MMAだと組手の途中でレスリングにしてしまえば良いから……見慣れている景色にすれば良いです。でも、そうならない時とか……そうするまでの流れのなかで、見慣れていない景色も見ないといけない。そういう意味では、テクニックだとか寝技でいう基本の部分はできていないと思っています。

だからこそ北岡さんのクラスで一般会員さんと一緒に習っていることが、僕にとって底上げになっています。やっぱり、中身のない引き出しは出せないと思うので。いつ開けることができるかは別として、引き出しはたくさん用意しておく方が良いと思っています」

──少し話が違いますが、最近では打撃のトップ選手がMMAに転じることが増えました。彼らはMMAをやり過ぎると、本来の打撃が弱くなるという話もしています。その点、レスリングに関してはMMAをやり込むと本来持つレスリングが弱くなることはあるのでしょうか。

「僕は、それはないと思っています。どっちも強くなる。やっぱり性質が違いますし。レスリングは倒した時点で攻め手と守りが確定して、そこから攻防が始まります。MMAはそうじゃない。流れが途切れないので、グラップリングやMMAの距離感で大学のレスリング部で練習をすると『やり辛くなった』と言われることもあります。

ザ・ピュアレスの組手を大学で摂取してMMAに戻ったら、見慣れている景色をもう一度確認してきたので、打撃とどういう風に組み合わせようかと組み立てることができます。打撃が入る角度が、テイクダウンに入る角度と同じだとか、リンクする部分は本当にあります」

──次の試合、ケージの直径は6.15メートル。従来は7メートルなのか。この85センチの違い、どのように影響を与えると思いますか。

「ケージレスリングは確実にやりやすくなります。自分が壁に押し込もうとしているのをパン・ジェヒョクがどうカットしてくるのか。そこはアドリブの部分なので、試合にならないと分からないです。その時はその時です。アハハハハハ」

──やはり、そこですね(笑)。ところで、まだRoad to UFCの決勝が終わっていないからか(※取材は1月16日に行われた)、次回Road to UFCの話が伝わってこないです。

「僕の耳にも入ってこないです。でも、そこもなるようにしかならない。僕がどうにかできるものではないので。ここに勝っても絶対ではない。とはいえ勝たないと話にならない。まずは勝つために自分のやれることをやらないといけない。そう簡単にフィニッシュさせてくれる選手ではないので、そこの我慢比べは……ケージが小さくなったからこそ互いの我慢比べの度合が大きくなると思います。だから絶対に退かない。休憩させない。諦めるまで追い続けられればなと思います」

──その覚悟でデキているということですね。今日はありがとうございました。では最後に意気込みの方を宜しくお願いします。

「UFCに行くために絶対に勝ちます。僕のRoad to Road to UFCは終わっていません。No UFC、No MMA──です」

■視聴方法(予定)
2月16日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator CS01対戦カード

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]パン・ジェヒョク(韓国)
[挑戦者]河名マスト(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
竹内稔(日本)

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智(日本)
アン・ジェヨン(韓国)

<Progressフォークスタイルグラップリング88キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ(日本)
大嶋聡承(日本)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
和田教良(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

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【Gladiator CS01】グラジがLFAへ選手派遣。新イベント=バンに挑戦、河名マスト「NO UFC, NO MMA!!」

【写真】どちらが勝っていてもおかしくなかった前回の試合から7カ月、次はどうなる?(C)MMAPLANET

25日(水)、PROGRESS実行委員会より2月16日(金)に会場非公開でGladiator Challenger Series=Gladiator CS01「Bang vs KAWANA 2」を開催することが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会はウィークンドの夜に職場、帰路、居酒屋、ジム、自宅でMMAとグラップリングの試合を携帯、PC、タブレットで楽しむという趣旨の下、無観客&配信に特化したイベントになるという。

つまりライブの臨場感ではなく、忙しい平日の夜にルーティンの行動のなかで格闘技を楽しむという試みだ。プロモートはPROGRESSが行い、GLADIATORが協力と大阪のナンバーシリーズとは立場を入れ替えての大会となる。

そんなGLADIATOR CS──記念すべき第1回大会のメインは大会名にあるようにGladiatorフェザー級王者パン・ジェヒョクが、河名マストの挑戦を受けるタイトル戦が組まれ、Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦=竹内稔✖竹本啓哉戦も決まった。


パン・ジェヒョクと河名は昨年6月のGladiator022で組まれたフェザー級王座決定トーナメント準決勝で対戦し、パンがスプリット判定勝ちしている。その後9月の023大会でダギースレン・チャグナードルジの計量失敗による、決勝不戦勝でパンはベルトを巻いた(※ダギースレンとはキャッチウェイトのノンタイトルで対戦し判定勝ち)。

一方、河名は9月にユン・ダォン、12月にチハヤフル・ズッキーニョスを下してリベンジと挑戦権を手にした。前回の試合ではテイクダウンに手間取った河名が、バンのパンチを被弾してポインドを失った形となったが、最終回には打撃戦で優勢に立つなど長所と短所が入れ替わったような接戦だった。

王者バンもKTTのハ・ドンシン代表から「上に行くなら、もっと自分から前に出ろ」と強い叱責を受けることもあり、この再戦は手の内を見せあったなかで、どれだけ相手の想定を上回る攻撃力を見せることができるのかが勝負となる。

竹内と竹本のフォークスタイルグラップリング王座決定戦は、ずばり如何に竹内がアナコンダに持ち込むか。

昨年11月のADCCアジア&オセアニア予選66キロ級で準優勝の竹内はトーナメントで挙げた5勝のうちアナコンダが4つ、残りの1試合はRNCでタップを奪っている。

誰もが仕掛けてくることが分かっている技で勝つ。まさにアナコンダチョークという必殺技を持つ竹内に対し、Gladiatorバンタム級王者の竹本は自らの勝ち筋、勝利の方程式がしっかりと見えている選手で、その実行力も高い。

勝利を手にするためなら膠着、掛け逃げ、何でもござれの組み技師が、竹内に正面から首を取られずに如何にバックに回る手段を考え、実行するのか──非常に興味深い顔合わせだ。

また今回のリリースではアジアのフィーダーショーを目指して活動しているGladiatorが、その枠を一歩広げLFAに春から選手を送り出すことが決まったという説明もあった。

同リリースではLFAのエド・ソアレス代表の「日本のファンの皆さん、LFAでは今春よりGladiatorで活躍したファイターをMMA界のNCAAである我々のプロモーションで戦う機会を与えることが可能となり、心より嬉しく思っています。この機会に世界中から世界のトップステージを目指し、ファイターが集まってくるLFAが日本のファンに認知されることを願っています。改めて、このような関係を結ぶことができGladiatorの櫻井雄一郎代表、PROGRESS実行委員会の長谷川賢氏に感謝します」というコメントも添えられている。

Road to UFCに出場する目標を持つ日本人ファイターにとって、新たなUFCへの道が開拓されるのか非常に興味深い発表だ。なお、今大会は全5~6試合が予定され、他カードの後日明らかにされるとのこと。そして、タイトル戦出場が決まった4選手のコメントは以下の通りだ。

パン・ジェヒョク
「皆さん。明けましておめでとうございます。Gladiatorフェザー級チャンピオンのパン・ジェヒョクです。防衛戦を用意して下さった関係者の皆さん、いつもありがとうございます。初防衛戦でもあり、いつも以上に抜かりないようしっかり準備します。一度拳を交えた相手ですが自分の防衛戦ですし、今回こそしっかりとフィニッシュ、仕留めるようにします。

マスト選手は優れているレスラーですが、最近は打撃も自信を持っています。自分としは注意する局面が増えましたが、チャンピオンらしく打撃、レスリンク、寝技の全てで圧倒できるようハードトレーニングを積んでいますので、期待して下さい。

今年も勝ち続けるように頑張りますので、宜しくお願い致します」

河名マスト
「フェザー級王座決定トーナメントの敗北で、ROAD to Road to UFCという道は絶たれたと思っていたところから、もう一度ベルトを巻くチャンスに巡り合えた自分は持っていると思います。

ユン・ダウォン戦、チハヤフル戦で試合の中で自分自身の中にある恐怖との向き合い方、乗り越えることができました。今回の試合では変わった自分、変わらない自分の両方を見せられると思います。

パン選手は人間性も、ファイトスタイルも気持ちの良い選手だと思います。だからこそ、2人で良いものを創るのではなく、自分の強みをぶつけ続け、嫌がらせを続けることができればと思います。やりたいことをやって、フィニッシュして、ベルトを巻き、Road to UFCへ。

No UFC、No MMA!!僕のROAD to Road to UFCは、まだ終わっていないです!!」

竹本啓哉
「MMAファイターとしてGLADIATORのベルトを巻いた僕と、昨年グラップリングで大活躍されていた竹内選手とが試合する舞台として、MMAとグラップリングの交差点であるPROGRESSの王座決定戦は相応しいと思います。

今年の僕の目標は、GLADIATORのベルトの価値を周知することなのですが、この王座決定戦はグラップリング界隈にも周知するのにうってつけの試合だと思います。しっかり備えていきます。ご期待下さい!」

竹内稔
「今回、初出場でProgressフェザー王座決定戦でGLADIATOR王者の竹本選手と戦えることを光栄に思います。国内ではグラップリングのタイトルを制定している団体は他にはなく、初めての経験なので王座を賭けて試合をできることが楽しみです。
判定ではなく、一本勝ちで王座を獲得したいと思います」

■視聴方法(予定)
2月16日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator CS01対戦カード

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]パン・ジェヒョク(韓国)
[挑戦者]河名マスト(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
竹内稔(日本)

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【Gladiator024】河名がチハヤフルを左フックでKO「打撃が下手とか言ってたやつ、黙れ!」

【写真】組みの強さがあるからこそ、MMAだからこそのKO勝ちだ(C)MMAPLANET

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
Def.1R2分35秒by KO
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)

サウスポーのチハヤフルに対し、河名が右ミドルを蹴る。河名はチハヤフルの右の前蹴りをとってバランスを崩し、プレッシャーをかけてシングルレッグから組みつく。

ボディロックからバックについた河名は、そのままトップキープし、チハヤフルが回転して逃げようとするとがぶってコントロール。チハヤフルの身体を持ち上げて会場を沸かせる。

チハヤフルもしつこくスクランブルを仕掛けて立ち上がるが、河名が左右の連打。左のヒジを効かせると、最後は左フックでチハヤフルをマットに沈めた。

テイクダウン&組みでペースを掴み、最後はパンチでKO勝ちした河名。「KOしちゃいました。打撃が下手とか言ってたやつ、黙れ!(勝利者賞のグローブを手にして)ちょうどパウンドグローブが壊れたところだったので、新しいのをもらえて最高です!」とマイクで締めた。


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【Gladiator024】元バンタム級王者じゅん、4年8カ月振りの現役復帰「僕、月なんですよ」

【写真】一度、試合から離れたからこそ分かるものもある(C)MMAPLANET

9日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024で、じゅんが実戦に復帰し高橋孝徳と対戦する。
Text by Manabu Takashima

熱狂的な応援を持ち、関西のMMAシーンをある意味支え続けてきたリライアブル神戸代表──そのコーナーワークも特徴的なじゅんは、なぜ4年8カ月の沈黙を破りMMAを戦うのかを訊いた。


──驚愕の現役復帰という表現も間違っていないかと思いますが、4年8カ月振りの現役復帰となるじゅん選手です。ここに来て、もう一度戦うのを決めたのは?

「自分が戦うということ、ジムでキッズや一般、プロの指導をしていて格闘技に対してお腹いっぱいになってしまって。昔はチャンピオンになりたい、強くなりたい、RIZINに出たい、それこそUFCに出たいという気持ちがあって。それが30代になって、現実を見れるようになると──僕は格闘技一本でやってきたことはないんですけど、選手が格闘技一本で頑張るには必要なモノはやっぱりお金で。

それが……そうじゃないのかもしれないけど、選手達が応援してくれる人をお金として見ているんとちゃうかって思うようになったんです。スポンサー=自分の小遣い、みたいな。『お前ら、広告塔』やねんぞって。そんなこととか考えていたら、今もそうなんですけど、強くなることとか考えられないようになって。これは言うたらアカンのですけど、それほど勝ちたいっていう気持ちもなくて。

なら、なんで出るんかっていったら今年、ジムの子らの勝ち星が少なくて。去年もそうなんです。リライアブルっていうたら、華のある試合をする。そのイメージも薄れてきて、ジムを離れていく子も出てきました。僕も年齢のせいにして、もうアカンとか口にするようになっていました。僕、会社とジムを経営していて。最近、子供も生まれたんです」

──おお、おめでとうございます。

「ありがとうございます。会社とジム、家族を養う。経営している人間がソレを言うたらアカンのは重々分かっているのに、言うてまうんです。で、これだけ忙しくても、37歳……40歳が近づいてきているけど、それでもデキるぞっていうのをキッズの子らや家族、プロの子にも見せていこかな、と」

──年を重ねて表情もその分、柔らかくなったというか。

「やっぱり柔軟性が出てきましたね。それは格闘技もそうで。ちゃんと分かるようになると、味が出てきたというか。派手なことでなく、しっかりとした技術をちゃんと教えなアカンと。またプロの子らにも技術だけでなく、格闘技と人生は同じやでっていうことも教えてきたんです。しっかりと会社を経営している社長さんて、年下にも敬語を使う様な丁寧な人じゃないですか。選手も、ちょっと強くなったらギラギラと派手になる。それも良いことなんですけど、そのギラギラが格好良いとは思えなくなって。そういうことをプロの子に教えていると、指導もドライになっていったんですよね。

僕にとっての幸せはお金、そして時間。その時間をプロの子にメチャクチャ使っていました。それは自分がしたくてやっていたのに、してやっているという風に考えるようになって……そういうことに悩んでいる5年間でした。

同時にプロの子らのセカンドキャリアのこととかも考えて。手に職をつけさせる。年収を倍にしてあげる。そんなことを考えていると、強さって何か分からんようになって。格闘技ってなんやとか考え過ぎて、それがアカンかったと思います。ジムの子らの成績も落ち、ハンセン玲雄が9月にズッキーニョス選手に負けました。

アイツ、練習ではメチャクチャ強いんです。僕の中ではトップの力があるんです。でも練習と試合が違っていて。アイツが負けるの、悔しいんです。(田中)有もそうです、(中川)皓貴もそう。東京と行き来している増田拓真とか。僕のところの子、メチャクチャ強いんです。でも結果がついてこないのは、僕が悪かったんやと。僕の気持ちが格闘技から離れて、プロ練習も『お前らだけで、できるやろう』と任せてしまって。練習を見ているだけやったんです」

──口を挟まないと。

「そうですね、放任主義というか。まぁ、間違うこともタメになると思っていたので。協賛してくれる人がいてくれて、食っていけているのに──誘いを断るとか。そいうことも含め、自分で気付けと思って、何も言わなくなっていました。それでダメな方にガタガタと崩れましたね。でも、もう1回建て直すには自分が戦って、また見せなアカン。それと会場になっている176BOXの末広代表の何でも思うことを言うところとか凄く好きで、176BOXで戦いたいとか。色々なことがあって、復帰を決めました」

──対戦相手の高橋選手は4年8カ月前のじゅん選手とは、ファイトスタイルは正反対にあるファイターともいえます。

「あの人──高橋選手、ホントは打撃がしたいんじゃないですかね。キックパンツを履いているじゃないですか。だから打撃の方が好きなんじゃないかなって勝手に思っているんですよ。それが作戦かもしれないけど。それに僕ももうバチバチの打ち合い、盛り上げる試合なんてできないです。できるかもしれないですけど……う~ん、昔なら1万円のチケットを100枚売ったら、俺の試合は100万円の価値があるからお前ら見にに来いよって感じでおったんですけど。

どうしても今はその能力が自分にあるかと言うたら、ないと思います。見に来てくれる人に失礼ですけど。そこまで戻せるのか。戻せるように頑張れるのか。それと今回の試合は、プロになるためだけでなく道場に来てくれる人たち、そういう人に見て欲しい。今、BreakingdownやNARIAGARIっていうコンテンツがバーンと来ていますけど、僕らが真面目にやっていることって交わるところが無いんですよ。ただ、僕はBreakingdownとか、面白いからメッチャ好きなんですけどね。

アレでしか、アピールできない人たちがいて。でも、あれを続けるのはしんどいと思いますよ。それでも選ばれて出ているんやから、バズらせることばかり考えるんじゃなくて、もうちょっと頑張れとは思いますけど──。ウチにきていたHIROYAもそうやって強くなったし。格闘技とは違うジャンルやけど、MMAと並行して見てくれるとMMAにもっと陽が当たるんじゃないかと。だから好きなんですよ。

あっ、高橋選手との試合ですよね(笑)。言い方悪いけど、彼のようなねっとりした試合になるかなって。それなら1Rでいこうかと思っています。組むなら組むで、テイクダウンを凌いで。自分がテイクダウンいけるんやったらいく。でも、あの人が打撃でくるんやったら打撃でいく。

勝たないとダメやと思っています。ジムでも勝たせる練習をずっとさせていて、負ける練習なんかしていないし。大人の結果発表会が、試合ですよね。勝ち負け……これはもうアマやキッズの子もいっしょ。自分が練習してきたことを出して、応援してくれる人、一番のファン、家族でも友達でも、そういう支えてくれる人を泣かせろって。嬉し泣き、悔し泣き、悲しくさせて泣かせても良いですよ。それが勝負なんやないかなって。

僕は日本を代表するようなファイターじゃないです。ちょっとチケットが売れるから、関西で取り上げてもらっていた。それは重々承知しています。だからジムで指導している子たちが、リライアブルで良かったなと思う試合がしたい。

勝たなアカンけど、僕は楽しい試合をしたい。楽しめる格闘技にしたいというのはあります。それこそ友達……この何年間ずっと支えてくれた仲間が見てきてくれるので。でも今回はスポンサーはしてくれるなって伝えています。その代わり、皆で応援に来てくれれば。そうすれば興行サイドに貢献もできるし、有や皓貴の試合を見てもらうこともできる。そこから広がりが、彼らにも出てくるかと思います」

──リライアブルの熱狂的なファンは有名ですが、そんな人々に向けて一言お願いします。

「ホンマにいつもありがとうございます。プロデビューしてから12年、僕を照らしてくれて。皆、『お前は太陽や。お前がおるから、俺ら頑張れる』って言うてくれるけど、僕、月なんですよ。応援してくれる皆が、僕を輝かせてくれるから頑張れる。皆が太陽やから。だから、また僕を照らしてもらって。有と皓貴を照らしてもらって。リライアブルっていうものを照らしてもらえたら嬉しいです。

ゴメンナサイ、勝てるかどうか分かりません。でも勝てるように頑張ります。で、面白い試合します。グラップリングもすると思います。打撃だけなんてできないので、MMAをやって会場を沸かせます。なので、応援お願いします」





■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator024対戦カード

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)

<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)

<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペン・ジョウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)

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【Gladiator024】竹中大地と対戦、前バンタム級王者テムーレン「勝てると踏んだから、戦うんだ」

【写真】計量時には相当に頬がこけていたテムーレン。頭は紫色になっていた(C)SHOJIRO KAMEIKE

明日9日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024でテムーレン・アルギルマーが、今年3度目の来日を果たし竹中大地と戦う。
Text by Manabu Takashima

3月のスラムで勝利という衝撃的なグラジエイター初陣を飾り、6月にはバンタム級王座を奪取。しかし、9月に竹本啓哉にスプリット判定で競り負けてベルトを失った。そのテムーレン、わずか2カ月のインターバルで過去最強の相手と迎え撃つこととなった。


──まず前回の9月大会で、接戦を落としてタイトルを失ったことについてどのように想いなのか教えていただけますか。

「もう終わったことで……フィニッシュできなかったのだから、勝敗の判断はジャッジにゆだねるしかないことは理解している。でも、あの裁定には納得いっていないよ。こっちがチャンピオンだったので、判定はもう少しチャンピオン寄りになるものかと思っていた。スプリット判定負けになったけど、繰り返して言うと納得はしていない。コーチも自分が勝っていたと言っていたし、判定結果には不満を持っている。でも何を言っても後の祭りだからね」

──ベルトを失った直後に控室で、ダムランプレウ・コーチと足関節の防御方法について激論を交わしていませんでしたか。コーチが大声になっていたことには驚かされました。

「そうかい? 僕の防御方法と、ダムランプレウ先生の防御方法に違いがあったので意見交換をしていただけだよ。試合直後にやった方が頭に入りやすいし、先生が大声だったのは何も怒っているということではなくて、いつもあんな感じだから(笑)」

──なるほどです(笑)。あの敗戦から日本バンタム級のトップの1人である竹中選手と2カ月のインターバルで戦うことに関して、オファーを貰った時にはどう思いましたか。

「オファーが来た時に相手の試合映像を見て、勝てると踏んだので受けたというのはあるよ」

──どういう点で勝てると思ったのですか。

「まず映像を見て、自分と相性が良いと思った。とてもアグレッシブで攻撃的だ。選手はそれぞれ自分の戦い方というモノを持っているけど、タケナカは相手を呼び込んで攻撃するのが上手い。ファンも楽しめる戦い方だし、とても楽しみな相手になるね」

──今年、日本で4試合目になります。日本で戦うようになり、どのような成長が自分のなかであったと思いますか。

「強い選手と試合ができて、経験が詰めた。だから多くの面で成長できたよ。日本に来て、日本人選手だけでなく韓国人選手やフィリピン人選手のアップの仕方や戦い方を目の当たりにして、色々と吸収もできた。モンゴルとは環境が違うし、そういう場所で戦うことにも慣れて、吸収できることも多く──精神的に成長できたと思っている」

──ここで竹中選手に勝って日本での戦績を3勝1敗とするのと、負けて2勝2敗になるのとでは日本のMMA界での評価が随分と違うモノになるかと思います。その大切な試合で、どのような戦いを見せたいと考えていますか。

「自分としては全局面で勝負できると思っているけど、ファンの皆も楽しめる試合をしたいので立ち技で勝負をしようかと考えている」

──では、最後に竹中選手とファンに一言お願いします。

「日本で戦って強くなっているので、タケナカも僕と同じようにハードな練習をして試合に臨んで欲しい。そして、日本のファンの前で激しい試合をするので、僕への応援もお願いしたい。それと……少し話したいことがあるんだけど、大丈夫かな?」

──ハイ。ぜひ。

「今年、3度日本に行って試合をしたけど、いつも減量をして計量、そして試合をして翌日にはモンゴルに戻らないといけない。だから全然、日本の他の場所に行く機会がないんだ。可能なら、日本に3カ月から半年ほど滞在して練習し、もっと日本を知りたい。日本で練習できるなら、ぜひとも実現させたいと思っている」

──滞在費など解決できるなら、練習場所を提供してくれる人はいくらでもいると思います。

「それと……僕の夢は母親を日本に連れて行って、何を僕がしているのかを見せてあげることなんだ。グラジエイターがセコンドを2人呼んでくれるなら、コーチと母と一緒に日本に行けるけど、1人しか一緒にいけないので叶わない。でも、いつか実現させたいと思っている」

──そのためにもこの試合で勝たないと──ですね。そしてグラジエイターもそうですし、さらなるステージに進んで夢を実現させてください。





■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator024対戦カード

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)

<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)

<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペン・ジョウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)

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