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【Bellator286】計量終了 充実のメインカード。アーロン・ピコ✖ジェレミー・ケネディは見逃し無用

【写真】タイトルマッチもそうだが、ピコ✖ケネディはマストウォッチだ(C)BELLATOR

1日(土・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチのロングビーチ・コンベンション&エンターテイメントセンターで開催されるBellator286「Pitbull vs Borics」の計量が9月30日(金・同)に行われた。

メインはイベント名にあるように王者パトリシオ・フレイレにアダム・ボリッチが挑むBellator世界フェザー級選手権試合。チャンピオンが144.6ポンド、挑戦者が145ポンドで計量を終え、セレモニアル計量でのフェイスオフではしっかりと握手を交わした。

改めて両者が並ぶと、身長差が浮き彫りとなっているが、それ故にパトリシオがレベルチェンジで組みやすいのか。そのタイミングでヒザ神のヒザ蹴りが炸裂するのか──非常に楽しみだ。


今大会は前フェザー級王者のAJ・マッキーJrがライト級でRIZINでも活躍したスパイク・カーライルと対戦するが、そのカーライルの計量失敗でキャッチウェイト戦で戦うこととなった。

また当初の予定ではバンタム級戦だったフアン・アルチュレタ:✖ エンリケ・バルゾラの一番もファイトウィークになり 141ポンド契約に変更されている。

141ポンド丁度だったアルチュレタと、137.4ポンドだったバルゾラ。この計量結果からみても体重を落とせない状況に陥っていたのはアルチュレタだったことは明白だ。そんな両者もしっかりと手を合わせてステージを後にしている。

粒ぞろいのメインカードにあって、マニア垂涎のマッチアップはアーロン・ピコ✖ジェレミー・ケネディのフェザー級マッチといえる。

殴って良し、倒して良し。MMAファイターとして理想的に各局面での地力が高いピコだが、なぜかMMAとしては穴があるのか手痛い黒星を喫することが多かった。そんな穴を埋めるべき、ジャクソン&ウィンクMMAで再生されたピコは、フィニッシャーの側面を残したまま、レスリング軸の手堅さを見せるようになり現在6連勝中だ。

特にジャスティン・ゴンザレス戦のゲームのまとめ方は、本来の意味でピコらしさを封印したことで、彼が上位陣に再び挑む状況にあることを知らしめた。

そんななかでのミスター・ウェルランディッドと呼んでも過言でないケネディとの一戦は見逃せない。もともとケネディも殴ってKO、テイクダウンからパウンドアウト、さらに一本勝ちができるオールラウンダーだ。とはいえ、ピコと比べると一つのエレメントでの強さは見劣りする。

とはいえ、全ての要素を混ぜ合わせた──結合ではなく、融合というべきMMAの完成度の高さではケネディはピコを上回る。特に、そのねちっこい展開における耐久性の高さがケネディの17勝3敗という戦績を支えている。

ピコとしては、タイトル戦線に名乗りを挙げるには、このタイプのファイターに勝利することが必須。もちろんハイライトリール的なKO勝ちも可能だが、そこに至るプロセスが打撃と組みの両面で、精神面も含め虚と実を交えた総合力争いであれば、ピコのMMAファイターとしての完成度はさらに上がる。

真のトップへの最後の一里塚に対し、ピコがどのようなMMAを仕掛けるのか、見極めたい。そんな両者、セレモニアル・フェイスオフの時点になってなお上背で優るケネディよりも、ピコの方が目の周囲がくぼんでおり、ハードな減量がなされたことが想像できる。ピコ✖ケネディは減量、リカバリー、戦術、技術、精神力、全てが問われるインディヴィジュアル総力戦だ。

■視聴方法(予定)
10月2日(日)
午前7時30分~ U-NEXT

■ Bellartor286計量結果

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]パトリシオ・フレイレ: 144.6ポンド(65.58キロ)
[挑戦者]アダム・ボリッチ: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
AJ・マッキーJr: 155.8ポンド(70.66キロ)
スパイク・カーライル: 156.6ポンド(71.03キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ: 144.6ポンド(65.58キロ)
ジェレミー・ケネディ: 145ポンド(65.77キロ)

<141ポンド契約/5分3R>
フアン・アルチュレタ: 141ポンド(63.95キロ)
エンリケ・バルゾラ: 137.4ポンド(62.22キロ)

<ライト級/5分3R>
イスラム・マメドフ: 155.2ポンド(70.39キロ)
ニック・ブラウン: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン: 156ポンド(70.76キロ)
ウラディミール・トコフ: 154.6ポンド(70.12キロ)

<ミドル級/5分3R>
カジムラット・バスタエフ: 186ポンド(84.37キロ)
ハリド・ムルタザリエフ: 185.2ポンド(84.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ: 124.8ポンド(56.6キロ)
ナディーン・マンディアウ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<フェザー級/5分3R>
ヴェベウ・アルメイダ: 144.6ポンド(65.58キロ)
ライアン・ライリー: 144ポンド(65.31キロ)

<ライト級/5分3R>
ランス・ギブソンJr: 155.4ポンド(70.48キロ)
ドミニク・クラーク: 158.2ポンド(71.75キロ)

<ライト級/5分3R>
マックス・ロスコフ: 155.4ポンド(70.48キロ)
マイク・ハメル: 155.6ポンド(70.57キロ)

<バンタム級/5分3R>
リチャード・パレンシア: 136ポンド(61.69キロ)
CJ・ハミルトン: 135.2ポンド(61.32キロ)

<バンタム級/5分3R>
ボビー・セロニオ3世: 136ポンド(61.69キロ)
ミゲール・ペインバート: 131ポンド(59.42キロ)

<ライト級/5分3R>
ケオニ・ディッグス: 155.6ポンド(70.57キロ)
ヒカルド・セイシャス: 156ポンド(70.76キロ)

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BELLATOR Bellator286 F1 o ONE UFC   アダム・ボリッチ アーロン・ピコ ジェレミー・ケネディ フアン・アルチュレタ 堀口恭司

『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』オッズ/視聴方法/見どころ

KAMINOGE 130


 5Dimesの『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』メインカードのオッズを紹介。

▼Bellatorフェザー級タイトルマッチ/5分5R
パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ-145(1.69倍)
アダム・ボリッチ+125(2.25倍)


▼ライト級/5分3R
A.J.マッキー-420(1.24倍)
スパイク・カーライル+335(4.35倍)


▼フェザー級/5分3R
アーロン・ピコ-700(1.14倍)
ジェレミー・ケネディ+500(6.00倍)


▼バンタム級/5分3R
フアン・アルチュレタ+105(2.05倍)
エンリケ・バルゾーラ-125(1.80倍)



 日本ではU-NEXT独占配信。プレリミナリーカードは日本時間10月2日午前8時開始、メインカードは午前11時開始。『UFC Fight Night 211: Dern vs. Yan』と若干被ります。続きを読む・・・
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【Bellator286】アダム・ボリッチの挑戦を受けるパトリシオ・フレイレ「彼の攻撃は届かない」

【写真】すっかりと落ち着き、アダルトな雰囲気を醸し出すようになったパトリシオ (C)MMAPLANET

1日(土・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチのロングビーチ・コンベンション&エンターテイメントセンターで開催されるBellator286「Pitbull vs Borics」。大会名の通り、メインではBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレが、アダム・ボリッチの挑戦を受ける。

フェザー級では3度目の王座奪取を4月に果たしたフレイレは、通算7度の王座防衛に成功している。そして第3次王朝としては初防衛戦となるボリッチ戦を今週末に控えたパトリシオ・フレイレにインタビューを試みた。


──パトリシオ、久しぶりです。

「ブラザー、調子はどうだい?」

──絶好調ですよ。メディア対応など忙しい日に、パトリシオがインタビューを受けてくれたので。

「当然だよ。日本からのインタビューを受けることは、僕にとっても光栄なことだからね」

──ありがとうございます。土曜日の夜にアダム・ボリッチの挑戦を受けます。今の調子はいかがですか。

「アダム・ボリッチはとても才能のあるファイターで、優れたキックボクサーだ。柔術やレスリングも駆使して戦いたい。もう、準備はできているよ。チャンピオンとして、グッドシェイプを保ち、良い時間を過ごし今もここにいる。次も良い試合にしたい」

──ところで4月にAJ・マッキーに勝った試合は、ジャッジの裁定結果について色々な意見が聞かれました。

「確かに試合は裁定にもつれ込んだけど、完全に僕が勝っていた。接戦になれば人々が判定について色々なことを意見するのは、ごくごく普通のことだ。でも、僕が勝っていたことは間違いない」

──ファンはKOや一本というフィニッシュが求めますが、25分間の戦いはスマートである必要があります。前回の世界戦は、どのようなゲームプランだったのでしょうか。

「ゲームプランは勝つこと。勝ち方は問題じゃなかった。いつだって戦術を用いている。あの時はテイクダウンされないように戦うことが第一だったんだ。そしてパンチとキックを当てること。試合中、そこを徹底していた」

──では現状、ベラトールのフェザー級戦線で最強のチャレンジャーであるボリッチの印象を教えてください。

「彼のキックは、巧くて力強い。気を付けないといけない。でも、そこはしっかりと練習してきた。パンチも強いけど、僕ほどパワフルじゃない。テイクダウンできるかどうか分からないし、キックボクシングマッチになると思う。まぁ、試合が始まってどうなるか──だね」

──ボリッチはフェザー級でも特に大きいかと思います。

「その通りだ。ボリッチはデカい。背が高くて、少し瘦せているかな。でも、これまでにそういう相手とは何度も戦ってきた。僕のキャリアは、そういう選手との戦いの連続だったからね」

──リーチが長いですが、どのような距離で戦うことになると思いますか。

「長い距離からパンチを届かせることができるから、しっかりと距離を取らないといけない。そして左右への動きも必要になってくる。そうやって動き続けて、相手のパンチにカウンターを入れる距離を測って戦うよ。僕がやるべき動きをすれば、彼の攻撃は届かない。踏み込んで戦うことはできなくなる」

──ところでボリッチにインタビューをした時に「もともとAJよりもパトリシオと戦いたかった」と言っていました。パトリシアはレジェンドで、ベラトールMMAの歴史そのものだから。そして、その遺産を受け継ぐのが自分だと。

「そういってくれることは感謝している。ただし、僕の後継者になるには経験の差は明白だよ」

──ボリッチが25分間を戦ったのは確か1度だけですが、パトリシオは16度の5分✖5R制の試合で、7度フルラウンドで戦っています。

「ずっとチャンピオンだったから、5Rまで戦うことはなくても、25分間を戦う準備は何度もしてきた。そのためには5R、6Rというスパーリングを何度もこなす必要がある。経験上、3Rと5Rでは全く戦いの質が変わってくるんだ。そういうことを知り抜いていると思っているし、25分間を戦えるだけ準備はしてきたよ。土曜の夜は攻める姿勢、動きの多い戦いを皆に見てもらう。そしてヤツをぶっ殺すよ」

──では最後にU-NEXTの中継で今回のタイトル戦を視聴するファンに日本のファンに一言お願いします。

「全ての日本のファンを愛している。いつの日か、日本で戦いたいと思っている。それが僕の夢なんだ。サンキュー」

──ムイト・オブリガド。

「アリガトウゴザイマス」

■視聴方法(予定)
10月2日(土)
午前7時30分~ U-NEXT

■Bellator286対戦カード

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]パトリシオ・フレイレ(ブラジル)
[挑戦者]アダム・ボリッチ(ハンガリー)

<ライト級/5分3R>
AJ・マッキーJr(米国)
スパイク・カーライル(米国)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ(米国)
ジェレミー・ケネディ(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
フアン・アルチュレタ(米国)
エンリケ・バルゾラ(ペルー)

<ライト級/5分3R>
イスラム・マメドフ(ロシア)
ニック・ブラウン(米国)

<ライト級/5分3R>
マックス・ロスコフ(米国)
マイク・ハメル(米国)

<バンタム級/5分3R>
リチャード・パレンシア(米国)
CJ・ハミルトン(米国)

<ミドル級/5分3R>
カジムラット・バスタエフ(ロシア)
ハリド・ムルタザリエフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン(ニュージーランド)
ウラディミール・トコフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ランス・ギブソンJr(カナダ)
ドミニク・クラーク(米国)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ(米国)
ナディーン・マンディアウ(ベルギー)

<バンタム級/5分3R>
ボビー・セロニオ3世(米国)
ミゲール・ペインバート(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴェベウ・アルメイダ(ブラジル)
ライアン・ライリー(米国)

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BELLATOR Bellator286 K-1 MMA MMAPLANET o PRIDE アダム・ボリッチ カミ・バルジニ ジェレミー・ケネディ パトリシオ・フレイレ ベラトール 佐藤天

【Bellator286】Bellator世界フェザー級王座に王手、アダム・ボリッチ─02─「僕がケージの王様」

【写真】この環境がボリッチを強くする(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチのロングビーチ・コンベンション&エンターテインメントセンターで開催されるBellator286で、パトリシオ・フレイレの持つBellator世界フェザー級のベルトに挑戦するアダム・ボリッチ・インタビュー後編。

ハンガリー人ファイターとして、初のメジャーMMAチャンピオンに王手となったボリッチの話をキルクリフFC、水曜日朝のレスリング・スパー後に訊くと、疲れも感じさせず颯爽と王座奪取への自信のほどを話してくれた。

<アダム・ボリッチ・インタビューPart.01はコチラから>


──パトリシオがもともと意中の相手だったのですね。

「AJはMMAの未来だ。対してパトリシオはレジェンド。ベラトールのフェザー級チャンピオンを名乗るには、パトシリオ・フレイレを倒さないといけない。彼のように、あのベルトを長い間保持し続けたファイターはいないわけだからね。パトシリオはベラトールの歴史だから。ベラトールで一番の存在、それがパトリシオで、そんな彼と戦えることが嬉しいんだ。ベラトールで一番のビッグネームであるパトリシオを破って、ベルトを巻きたいと思う」

──現状、パトリシオに対してどのようなアドバンテージをアダムは有していると自己判断できますか。

「まずフィジカルだね。ずっと僕の方が大きい。そして、ハングリーであることもアドバンテージになるだろう。加えて若さ、だね。だから彼より速くて、力強い。結果、全てにおいて僕の方が上回っていることになる」

──背も低く、リーチも短い。しかし、鋭い踏み込みがあります。パトリシオの瞬発力と爆発力はどのように評価していますか。

「目が良いんだよ。そしてパンチ力があるから、良いタイミングで攻撃できる。本当にタフな相手で、MMAワールドのベストの1人だからね。そりゃ強いよ。だからパトシリオのことを心から尊敬している。でもサークルケージのなかでは、僕がケージの王様であることを見せつけないといけない」

──タイトル奪取へ自信のほどを教えてください。

「自信しかないよ。ベルトを巻くためにスーパーハードな練習を繰り返している。そして、今は自分にしっかりと自信を持っている。世界のベストの1人だとね。以前、そこまで自信を信じることができなかった。でもスウェーデンとか足を伸ばせることができる範囲で、各国で練習をして、自信をつけることができた。僕は10月1日にチャンピオンになる」

──佐藤天選手から、キルクリフFCの強さの要因は選手同士がお互いにプッシュしあうからだと聞かされてきました。今回、実際にこちらにやってきて、ようやくその意味が本当に理解できました、コーチ陣と選手の関係も含めて。そのなかで、アダムにはハンガリー人のコーチも就いていましたね。

「カレンス・フェレンセとはもう2、3年一緒にやってきた。そして、彼が米国に滞在できるだけの資金を用意できるようになったから、フロリダにも来てもらうようになったんだ。コーナーにはジェレミー・ケネディ戦から就いてもらっている。僕は彼のMMA理論が好きなんだ。

何より、彼はハンガリー語が話せる。当然だけど(笑)。やはりコーナーに母国語を話せる人間がいてくれると、とても助かる。それに相手の陣営はどういう指示が出ているのか、まず理解できないという利点もあるよね。

彼はキルクリフMMAにいても、他の選手のケアはせずに僕の専従コーチなんだ。時には5分8Rのミットをやったりもする。スパーリングでも僕のことをだけを観察している。常に、注意深くね」

──ハンガリーでは有名なコーチなのですか。

「そうだね。以前から彼のことは知っていた。でも、僕は小さな村に住んでいるからブダペストに住む彼の指導を受けることはできなかった。それでも米国に拠点を置くようになってからはハンガリーに帰国した時に週に1、2度一緒に練習するようになっていたんだ」

──アダムが稽古していたケンポーカラテのマスターなのですか。

「ノー。彼は……そうだね、MMAストライキング・コーチだ。オランダ、ポーランド、タイ、米国を訪れて色々な打撃を学んできた。それにまだ30代で若くて。本当に彼のスタイルが気に入っているんだよね」

──キルクリフFCには他にも打撃コーチが存在していますが。

「問題ないよ。英語も話せるし、他のコーチともコミュニケーションは取れている。フロリダでのメインコーチはカミ・バルジニで……そうカミが僕のヘッドコーチであることは変わりない。カミは僕にとって父親のような存在だからね(笑)。

どう殴るか、何本走るか、いつ僕が休むのか。それを2人が話し合って決めている。凄く良くなっているよ」

──フェレンセ・コーチがキルクリフFCで得た知識をハンガリーに持ち帰れば、これはハンガリーの強化に通じますね。

「イエス。そうなんだ。もちろん、僕が強くなるために彼には来てもらった。でも、今言ってもらったことが僕にとって2つ目のゴールなんだよ。ハンガリーのMMAをリードしたいから……そうだね、10年、いや5年欲しい。もっともっと多くのハンガリー人ファイターが世界の舞台で戦うようになっているから。僕らはモンゴル帝国のヨーロッパ侵攻を食い止めた戦士の末裔だからね(笑)」

──アハハハ。アダム、練習後の休息時間にありがとうございました。最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「昨日、PRIDEとK-1が一緒にやったイベントの映像を視ていたんだ。10万人以上の人がスタジアムに集まっていた。1度で良いから、ああいう雰囲気のなかで試合がしてみたい。あれはまるでオリンピックみたいだった。スーパーボールより大きい。ファイターが試合をするのに日本はベストだ。僕は本当にサムライ・メンタリティを尊敬している。いつの日か、絶対に日本で試合がしたいと思っているよ」

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AJ・マッキー BELLATOR Bellator277 MMA MMAPLANET o アーロン・ピコ コーリー・アンダーソン ジェレミー・ケネディ スコット・コーカー スティーブ・モウリー ティム・ジョンソン ティレル・フォーチュン ハーラン・グレイシー パトリシオ・フレイレ リントン・ヴァッセル ワジム・ネムコフ

【Bellator277】計量終了 AJ×フレイレ&ネムコフ×アンダーソン問題なし。勝ち方で査定=ピコ&フォーチュン

【写真】良い雰囲気のマッキー。フレイレは落ち着き払っていた(C)BELLATOR

15日(金・現地時間)にカリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催されるBellator277「Mckee vs Pitbull 2」の計量が、14日(木・同)に行われた。

メインは昨年7月と立場を変えてダイレクトリマッチとなったBellator世界フェザー級選手権試合=王者AJ・マッキー✖挑戦者パトリシオ・フレイレ、コメインがライトヘビー級ワールドGP決勝を兼ねた世界ライトヘビー級選手権試合=王者ワジム・ネムコフ✖コーリー・アンダーソンだ。


ネムコフの肩にベルトが賭けられ、GPのベルトをスコット・コーカーが手にしたフェイスオフを終え、どうすれば勝てるのかと尋ねられたアンダーソンは「マーク・ヘンリーの見立て通り」と返答。そのアンダーソンはこれまでの相手とは違うのかと聞かれたチャンピオンは「ただ1人の対戦相手でしかない。良い試合をして勝つ」と話した。

セレモニアル計量最後に登壇したマッキーは、ルイヴィトンのパロディーブランドのマスク(※それでも日本では1万2000円で取引されている)着用でフレイレと向き合う。チャレンジャーのフレイレは過去にリマッチで6勝1敗という好成績を残しているが、「その経験について考えることはない。ただ、今回も勝ちたいと思っているだけだ」とコメントした。

一方チャンピオンとGPウィナー2つのベルトを両肩に下げたマッキーは──前回は1Rで勝利しながら、明日の防衛戦は2Rまで試合が進むと発言したことを尋ねられ「今回は少し落ち着いて我慢が必要かと思う。ただし、結局のところは同じファイト。僕のモノになる」と返答した。

今回、メインカードではフェザー級でアーロン・ピコがジェレミー・ケネディ、プレリミではヘビー級でティレル・フォーチュンがスティーブ・モウリーと対戦するという注目カードが組まれていたが、ケネディとモウリーが欠場に。

ピコはアドリィ・エドワーズ、フォーチュンはラキム・クリーブランドと対戦することになった。

ウェルラウンダー、9勝1敗のエドワーズはレコードも良いがスピードはない。持ち味のスクランブル&柔術がピコに通じるか。フォーチュンが戦うクリーブランドはモウリーに初回にキムラで下っている。勝てばタイトル・コンテンダーとなるべき一戦で、対戦相手が変わった今、ピコもフォーチュンも勝ち方が問われるファイトとなった。

■視聴方法(予定)
4 月16日(土)
午前7時30分~ U-NEXT

■Bellator277計量結果

<Bellaotr世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]AJ・マッキーJr: 144.9ポンド(65.72キロ)
[挑戦者]パトリシオ・フレイレ: 144.6ポンド(65.58キロ)

<Bellaotr世界ライトフェザー級選手権試合& 同級ワールドGP決勝/5分5R>
[王者]ワジム・ネムコフ: 204.4ポンド(92.7キロ)
[挑戦者]コーリー・アンダーソン: 205ポンド(92.99キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
アーロン・ピコ: 149.4ポンド( 67.76キロ)
アドリィ・エドワーズ: 149.6ポンド(67.85キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ティム・ジョンソン: 260ポンド(117.93キロ)
リントン・ヴァッセル: 239.6ポンド(108.68キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ティレル・フォーチュン: 258ポンド(117.02キロ)
ラキム・クリーブランド: 238ポンド(107.95キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ドブレジャン・ヤギュシュムラドフ: 205.4ポンド(93.16キロ)
ハファエル・カルバーリョ: 206ポンド(93.44キロ)

<フェザー級/5分3R>
ガストン・ボラニョス: 144.4ポンド(65.49キロ)
ダニエル・カーリー: 144.8ポンド(65.68キロ)

<ウェルター級/5分3R>
カイル・クラッチマー: 170.5ポンド(77.34キロ)
マイケル・ロンバート: 170.3ポンド(77.24キロ)

<バンタム級/5分3R>
ボビー・セロニオ3世: 135.8ポンド(61.59キロ)
ケウロブ・ラミレス: 135.7ポンド(61.55キロ)

<ウェルター級/5分3R>
タイソン・ミラー: 170.4ポンド(77.29キロ)
ハーラン・グレイシー: 170ポンド(77.11キロ)

<フライ級/5分3R>
エドウィン・デ・ロス・サントス: 124.8ポンド(56.6キロ)
アルバート・メンデス: 124.5ポンド(56.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
ソクラテス・ヘルナンデス: 145.4ポンド(65.95キロ)
ロジェリオ・ルナ: 145ポンド(65.77キロ)

<フェザー級/5分3R>
レアード・アンダーソン: 145ポンド(65.77キロ)
JT・ドナルドソン: 144.6ポンド(65.58キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
テオ・ヘイグ: 201.5ポンド(91.39キロ)
アラン・ベンソン: 203.4ポンド(92.26キロ)

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AJ・マッキー BELLATOR Bellator276 Cage Warriors MMA MMAPLANET o PFL UFC   アダム・ボリッチ エマニュエル・サンチェス エンリケ・バルゾラ ガジヒ・ラバダノフ ジェイジェイ・ウィルソン ジェレミー・ケネディ ジュリアス・アンリカス ジョニー・エブレン ジョン・ソルター ソウル・ロジャース フィル・デイヴィス ベラトール マス・ブーネル

【Bellator276】計量終了 ベラトールの威信を賭けて。ボリッチはどこまで我儘なヒザ神となれるか

【写真】ブーネルがどうこうでなく、どこまでボリッチを貫けるか(C)BELLATOR

12日(金・現地時間)、ミズーリ州セントルイスのザ・ファミリー・アリーナで開催されるBellator276「Borics vs Burnell」の計量が行われた。

メインはAJ・マッキー時代のフェザー級戦線サバイバルマッチ=アダム・ボリッチ×マス・ブーネルの一戦だ。


UFCで1勝2敗、英国Cage Warriorsで4連勝からベラトールと契約したブーネルは、ここまで3連勝中。同じ欧州勢のソウル・ロジャース、エマニュエル・サンチェスといったフェザー級ワールドGP出場組を連破してのボリッチ戦となった。

対して、ワールドGPではその負け方しかない――というテイクダウンからバック&チョークでダリオン・コールドに敗れ、準々決勝敗退に終わるも、その後は3連勝中のボリッチにとって、今回の一戦はベラトールの生え抜きの威信を賭けた戦いといえる。

直近の試合――昨年4月には、UFCとPFLで実力者ぶりを発揮してきたジェレミー・ケネディを下しており、2試合連続で外敵を迎え撃つこととなった。打撃と組み、寝技が回転し始めると厄介なボーネルとの3連勝対決は、ボリッチにとって同世代のチャンピオンに挑戦するために絶対に落とせない試合だ。

もちろん個人差もあるが、UFCで結果を残してきたわけでなくベラトールを選択したファイターは、バンタム級のエンリケ・バルゾラもそうだが、動きに波ができても気持ちが途切れることが少ない。乱暴な言い方をすると、ここがUFCファイターとベラトール生え抜きファイターから感じられるタフさんの違いとも思える。

とはいえハンガリーから、勤め先の仲間やお客のカンパでフロリダにやってきて運命を切り開いたボリッチが、気持ちでブーネルに遅れを取ることはないだろう。しかし、一瞬でも間が空くとそこをついてくるのがブーネルだ。気を抜くというよりも、迷いが生じた時こそ危ない。ヒザ神がどれだけ我儘なファイトをやりきるか。そこが勝負のカギとなる。

またライト級転向のマオリキッド=ジェイジェイ・ウィルソンは、ガジヒ・ラバダノフというガチな相手が与えられた。

裸の柔道とVT時代&モダン柔術の融合体ジェイジェイが、パンチがテイクダウンの一部と化したコントロール軍団のラバダノフと下にならずに戦うことができるか。

下になれば攻撃でなく、守り。それがVT柔術といっても過言なく――デビュー以来最強の相手に対し、どのようなアプローチでジェイジェイが9連勝を目指すか見ものだ。

■視聴方法(予定)
3月13日(日)
午前8時00分~ U-NEXT

■Bellator276計量結果

<フェザー級/5分5R>
アダム・ボリッチ: 145.8ポンド(66.13キロ)
マス・ブーネル: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイヴィス: 206ポンド(93.44キロ)
ジュリアス・アンリカス: 206ポンド(93.44キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン: 185.8ポンド(84.27キロ)
ジョン・ソルター: 185.8ポンド(84.27キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン: 156ポンド(70.76キロ)
ガジヒ・ラバダノフ: 155.8ポンド(70.66キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アレックス・ポリジ: 204.4ポンド(92.7キロ)
ジョゼ・アウグスト・アゼヴェド: 206ポンド(93.44キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロメロ・コットン: 185.2ポンド(84.0キロ)
フレディ・サンドヴァル: 185.2ポンド(84.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ: 125.8ポンド(57.06キロ)
キーラ・バタラ: 124.6ポンド(56.51キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャムス・アドコック: 145.4ポンド(65.95キロ)
コディ・ロー: 145.6ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ローマン・ファラルド: 171ポンド(77.56キロ)
ケルヴィン・レイフォード: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョーダン・ハワード: 135.8ポンド(61.59キロ)
トレヴァー・ワード: 136ポンド(61.69キロ

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EXFIGHT04 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN TRIGGER02 Special ジェレミー・ケネディ 佐々木憂流迦 倉本一真 加藤ケンジ 吉野光 柏木信吾

【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:2月:倉本一真✖加藤ケンジ―02―「ケージか、リングか」再び

【写真】RIZINにケージキングという新しい概念が生まれるのか (C)RIZIN FF

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年2月の一番。23日に行われたRIZIN TRIGGER02より、倉本一真✖加藤ケンジ戦からリングorケージ論に話は発展――。

果たして結論は出るのか……。

<月刊、大沢ケンジのこの一番:2月:倉本✖加藤Part.01はコチラから>


――吉野選手はパワフル大内刈りがまたも冴えていました。そういうケージ向きの選手、ケージの方が強い選手もRIZINならリングでも試合をします。そこが自分は引っかかるところなんです。クレーが得意だけど、グラスも出る以上に違いがあると思っているので。で、負けたときの敗因にリング使用がどうしても挙がってくる。

「う~ん、そういう風には言ってもらいたくはないですけど……ね。そうなると究極はやっぱりリング王者、ケージ王者になるので。そんな風に自分の考えがブレブレになっているのも、鬼のように強い倉本選手をケージで見たからなんですよね。

リングに出て行って、この戦い方がフルに出せないんだったらケージの絶対チャンピオンで良いんじゃないかなって」

――それ言ってしまって良いのですか。立場的に!!

「いや、言ってはダメなんですよ。でも、そう言わせてしまうくらいインパクトが残ったということなんです」

――倉本選手がRIZINルールin ケージでブラジル人やロシア人に勝てるかもという夢を見ることができます。

「そうです……そうですね。いずれにせよ、ケージを始めたことで自分のなかでも見方が増えましたし、間違いなく良い方向に物事は進んでいるんじゃないかと。ケージが良くて、リングが悪いというわけではなくて。

なんか色々なアイデアが浮かんできて、創る楽しみが増えたと思います」

――つまりTRIGGERはRIZINにとってパンドラの箱だった。

「開けちゃったじゃないですか(笑)」

――ケージを望む選手に、どのようなリングで戦う環境や利点を提供できるのか。そこが重要になってくるのかと。

「リングはリングで魅力があることは、僕は否定しないです。ケージの良さがあって、選手が求める声もあります。でもリングの良さを無視できるものではないです。

だから、ケージが良いと言っているけどリングでもやってみろよ――という問いかけを胸を張ってする――そういうリングMMAの大会を引き続き開いていきますし、究極の形はそこに『ケージのチャンピオン、上がってみろよ』ということですよね。そういうことだと思います。

ケージならではの攻防って絶対にありますし。メインでも佐々木憂流迦選手が、クレベルのギロチンを防いだ。アレはケージならでは攻防でした。リングだったら、そのまま背中をつけられているでしょうし」

――金網は第2のマットにできます。

「体に軸ができますからね」

――ただし、マットに背中をつけた攻防をジェネラルファンの望まないなら、壁の攻防なんて受け入れらえるわけがない。

「事実RIZINとしては動きのある試合を選手にしてほしい――という面で考えると、ケージで膠着が生まれているのは否めないと思います。ケージレスリングでのポジションの入れ替えなどを含めて。第2のマットとして使う選手はたくさんいますし。

そこにはリングにはない技術があり、その攻防が見どころなんですが、膠着してしまうのは事実だと思います」

――EXFIGHT04の川名マスト×狩野優戦ですが、1Rのケージ際の攻防で、まさにブレイクが入るかというところで、細かなヒザがあってことで和田レフェリーがブレイクを掛けなかった。

「ハイ、あそこでブレイクが掛かっていたら、あの後の攻防はなかったでしょうね」

――そこがあったことで2Rも3Rもすぐに壁レスでブレイクが掛かることがなかった。ならケージを使うなら、リングと同じタイミングでブレイクをするのは違うんじゃないかと思ってしまうんです。さきほど、柏木さんが言われた通り、そこに攻防があるのにスポイルすることになるわけですから。

「う~む……ちゃんとやっていますからね。そこにミリ単位の攻防があるわけで。ただし、その攻防は分かりづらいというのも事実です」

――ならケージでなくても構わないのではないでしょうか。一生懸命やった結果、押し込んだ。でも、見た目は動いていないからブレイクになるようだと、押し込まれた方も動いて離れるとかせずに、ブレイク待ちになります。

「いや、そこでジェレミー・ケネディのようなケージの攻防が見られるかということですよね」

――ハイ。とはいえ打撃もマクレガーの打撃が見られるわけではないです。それは技術力の差ではなく、打撃と組み技の特性の違い。だからケージ特有の攻防を除外したケージなら、それは見た目の違い、セットの違いだけになってしまいます。

「そこが難しいところなんですよね、ケージの。あの攻防を理解してもらえるかどうか」

――ケージは面白くない。そういう攻防で勝ってもお客さんは喜ばない。だからリングなんだというのは、自分も理解できます。お客さんが受け入れないなら成立しないですし、成立しても興行として利益がないなら、ケージに出る選手は絶対王者でもファイトマネーは安くなって然りで。経済の理論でいけば……だから……。

「もう分かりますよ、何か言いたいか(苦笑)。やっぱりリングとケージは別物ってことですよね」

――ハイ(笑)。

「やっぱり別物になる。テニスとは違うな(苦笑)。もう自分のなかでがブレブレで行ったり来たりです……。そういうブレブレ、モヤモヤさせる試合が多かったです――という締めですかね(笑)。良い意味で、ですよ。良い意味で。

僕はリングを否定しないし、ケージのRIZINルールは良い。踏みつけはともかく、グラウンドのヒザは絶対に必要で見ていて本当に面白かったので」

――もうAとB、どっちのオネーチャンが好きなのって話ですからね(笑)。

「もうっ、どっちも好きなんです!! 僕」

――アハハハハ。

「あっ、やっぱり別物ですよ。リングとケージは別物です!!!! その下品な例えで分かりました(笑)。

こっちはオッパイが大きくて、あっちはお尻が大きい。僕はどっちのオネーサンも好きですから。そうリングとケージは別物で、僕は格闘技が好きで、MMAが好きだから、リングもケージも好きなんです!!!

ブレブレのインタビューですけど、結論はオッパイとお尻で出ました!!(笑)」

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MMA MMAPLANET ONE ONE Winter Warriors ONE Winter Warriors02 Special UFC   ジェレミー・ケネディ ジョン・リネケル スティーブン・ローマン ビビアーノ・フェルナンデス ファブリシオ・アンドラジ ユーサップ・サーデュラエフ リー・カイウェン 佐藤将光 柏木信吾 水垣偉弥

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:12月:ローマン✖サーデュラエフ─02─からのアンドラジ

【写真】柏木信吾氏のジェレミー・ケネディと同様に、水垣氏からスティーブン・ローマンも日本人選手の指標という言葉が聞かれた (C) ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、水垣偉弥氏が選んだ2021年12月の一番は12月3日に行われ、17日に放送されたONE Winter Warriors02よりスティーブン・ローマン×ユーサップ・サーデュラエフ戦についてさらに語らおう。

<月刊、水垣偉弥のこの一番:12月:ローマン✖サーデュラエルPart.01はコチラから>


──ゴリゴリ行けるというのは?

「粗いじゃないですか。決して上手くはない。KOしたパンチにしてもテイクダウン狙いや蹴りが鋭いので、他に意識が行っていたからこそ当たる……MMAだから当たるパンチをしっかりと決めました。

ただし、粗い。ローマンは粗いの一言ですね。どういう攻めが有効だったか、それは体の強さでサーデュラエフにプレッシャーを掛けることができるということでした。ロシア人、ダゲスタン人のサーデュラエフにソレができるというのは、衝撃的でした」

──アジア人といってもフィリピンの山の民ですし、我々のようなモンゴロイドではないですよね。

「まぁアジア人で一括りにするのは、強引ですよね(笑)。
でも、そのフィリピン人を日本人選手は越えていかないといけない。日本人選手でサーデュラエフに勝っているのは、岡嵜康悦選手ぐらいですよね。それも随分と昔だし(2014年7月)。計量方法が違うのも、上手く活用できるようにしないといけないですね」

──その計量方法と体重リミットが北米と違うONEバンタム級戦線では王者ビビアーノ・フェルナンデスに、ジョン・リネケルが挑むことが決定しています。日本でトップを張ったビビアーノ、UFCファイターだったリネケルにローマンが挑むという構図で見ると、水垣さんはローマンの今後をどのように占いますか。

「単純に比較はできないですけど、サーデュラエフのパンチも被弾していますし、パンチを受けることに関しては課題があります。リネケルが一番良い時であれば、今のローマンでは厳しいです。ただリネケルもあの時と比べると落ちている。今がピークではないと思います。

そこを加味すると、ローマンにもチャンスはあると思いますが……。とにかく粗いのでパンチはもらうでしょうね。サーデュラエフを圧すことはできましたが、それができなくなるとパンチを被弾するようになるかと。ただし、BRAVEでアレだけ勝っているので、まだ見せていない部分がある可能性もありますけど。

ローマンは蹴りは割と早い、テイクダウンも取れる。ただし、少し遠い。今のままだとリネケルに勝つのは厳しいですね。対して日本人選手には強いと思います。相性的にも。あのフィジカルでゴリゴリ来られると、厳しいという日本人選手は少なくないでしょうね。

もちろん、日本人選手にも色々なタイプがあるのですが、そういうフィジカルで来られると苦手な選手には滅法強いはずです。ONEに出ている日本人選手にとっては、鬼門のファイターになります」

──まだ粗いということを踏まえると、フィジカルがあって粗くない選手がいるのが世界ですから、そこを目指すならローマンを越えていく必要があると。

「その通りですね。スティーブン・ローマンのような選手は、世界を目指す選手には良い指標になると思います。ONEのスタイルではなくMMAをやっていますし、力があって粗い。決して上手くないパンチを当てることができる選手ですし、考え過ぎちゃう日本人選手にとっては苦手なファイターだと思います。

ただ、ONEのバンタム級でいうとローマンよりもファブリシオ・アンドラジの方が怖いでしょうね」

──おっ、アンドラジですか!! 既にマーク・アベラルド、佐藤将光選手、そしてリー・カイウェンに勝っています。

「アンドラジの打撃のスキルは、ローマンより全然上です。

ローマンがサーデュラエフ戦のようにゴリゴリやろうとしても、入らせない。強引になるとヒザもあります。ここでもキーになるのが、ローマンのテイクダウンです。打撃とテイクダウンを混ぜることで、どれだけ圧力を掛けることができるか。

つまりローマンのゴリゴリは、テイクダウンと打撃がミックスされているということで、そこが彼の強味です。テイクダウンがあるから右オーバーハンドが当たる。テイクダウンを警戒させることで、あのパンチが生きてきますよね」

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BELLATOR Bellator272 Brave CF MMA MMAPLANET PFL RIZIN Special UFC アダム・ボリッチ アレックス・ヴォルカノフスキー エドウィン・ナジミ エマニュエル・サンチェス ジェレミー・ケネディ セルジオ・ペティス 修斗 堀口恭司 柏木信吾

【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:12月:ケネディ✖サンチェス「日本フェザー級勢に厳しすぎる指標」

【写真】「エア・タイト」と柏木さんが評したケネディ×サンチェス。エア・タイト――いただきました。今後、MMAPLANETでゼロ距離MMAはエア・タイトと記させていただきます (C) BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2021年11月の一番。12月3日に行われたBellator272より、ジェレミー・ケネディ✖エマニュエル・サンチェス戦について語らおう。


──柏木さんが選ぶ2021年12月の一番をお願いします。

「Bellatorのジェレミー・ケネディ✖エマニュエル・サンチェス戦です」

――おお!!

「ケネディ×サンチェス戦……この試合を語ることができて凄く嬉しいです。現地で実際に試合を見て、また帰国してから試合映像をチェックしなおして、ウキウキしてしまいました(笑)。

実はメインのショッキングなKOを目の当たりにして、全てが吹っ飛んでしまったこともあったのですが、セルジオ・ペティス×堀口恭司戦があったことで、この両者の試合を日本のファンが数多く目にしたこともうれしいです。

僕がライブ観戦だったこともあるのですが、映像で見直して視るとさらに面白さが伝わる試合でしたね。本当にMMAをやっているなっていうファイトで。

正直、ケネディってアダム・ボリッチに勿体ない負けをしたという印象が一番強くて、ネチネチとした試合をする選手だなっていうぐらいの感覚でいたんです。でも今回の試合は全く膠着することのないグラウンド戦で、良い意味で見ている者が疲れる。それほど目まぐるしい動きをしていました」

――とはいえモヒガンサンのファンはブーイングを送っていましたね(苦笑)。

「この試合に限らず、組むと『もっと、やれぇっ!!』という感じでしたね。エア・タイトというのか、あれだけ空間を殺して戦う良さが残念ながらあの会場にいたファンには伝わっていなかったです。

ただし、ケネディがあのタイトな試合をグラウンドでもスタンドでもやり続けた。あれは凄いことなんですよね。『もっと打撃と織り交ぜて戦う必要があるのは分かっているけど、今回は絶対に落とせなかった。勝ちに徹した。どうしても勝たないといけなかった』と本人も試合後のインタビューで言っていましたけどね」

――打撃を使うことが勝利に結びつくのであれば、そうすべきでしょうし。そうではなく、ファン受けするために打撃が必要というのであれば、そんな必要なくてエア・タイトなファイトで正解だったかと思います。

「あれをやりきるのは凄まじいです。サンチェスも巧くて、隙間がないのに不利なポジションから抜け出すよう動いて、言ってみればミリ単位で動いていました。でも、その先をさらにケネディがいく。結果的に逆転狙いの寝技から、仕留められない防御という風にサンチェスの戦い方も変わりましたね。サンチェスとしては、本当にしんどかったでしょうね。もう表情にも出ていたと思います」

――SUGでエドウィン・ナジミにOTで敗れたのですが、本戦は5分といえども柔術のトップ選手と普通に攻防を繰り広げられることができる腕前の持ち主です。

「普通ならぶっちぎられて終わりますし、それが汚点にもならないです。そんなグラップリングマッチをショートノーティス出場で堂々とやりあえるのですからね。それと……この試合を見てケネディの戦績を改めて見直すと、何気にMMAPLANETが推している感があるのが理解できました」

――と言いますと(笑)。

「いや、単にそのキャリアの築き方と戦績が……印象以上に凄い実績を残していて。UFCで3勝1敗、唯一の敗北を喫した相手はアレックス・ヴォルカノフスキーです。そこからバーレーン拠点のBRAVE CFを経てPFLではベスト4、パンデミックの活動停止期間にBellatorに戦場を移しています」

――その2戦目にボリッチに敗れたことで、今回は絶対に負けられないと背水の陣を敷いていたのかもしれないですね。

「いやぁ、GSPやロリマクを生んだカナダ――僕のような仕事をしていても未だに軽視されがちなんですけど、見落としてしまっていましたね。それをサンチェスとの試合で痛感しました」

――同インタビューは元旦にアップする予定なのですが(※取材は2021年12月29日に行われた)、大晦日を終えてRIZINフェザー級戦線もまた新たに動き出しますでしょうし、ケネディに限らずBellatorフェザー級ロースターとの交わりが気になるところです。

「ジェレミー・ケネディがRIZINのフェザー級戦線に加われば、即脅威です。即……むしろ『いきなりクレベルどうなの?』って。斎藤裕選手はタイプは違いますが、組んで倒すという部分でマイク・グランディに修斗時代に敗れていますし、ケネディは完全に苦手な選手でしょうね」

――修斗サステイン興行の招聘係でもあった柏木さんが、英国からグランディを呼んで……。

「あの時はやっちまったなって思いました(笑)。『これ、早かった』と。う~ん、大晦日がどうなるかにもよりますが、ケネディと戦うとどうなるのか。それこそ斎藤選手がいかに成長したかを証明する戦いになるのではないかとも思います。

今の日本人のフェザー級選手にとって、良い指標になる……厳しすぎる指標になるかもしれないのがケネディですね」

――ぜひともケージもあるかもしれないLANDMARKか、ケージ使用のTRIGGERに呼んでいただき取材させてください(笑)。

「いやぁ今回の勝利でケネディはTRIGGER予算からナンバーシリーズ予算に変わったと思いますよ(笑)」

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BELLATOR Bellator272 MMA エマニュエル・サンチェス ジェレミー・ケネディ

【Bellator272】スクランブルゲームでサンチェスを削ったジャレミー・ケネディが3-0の判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
ジェレミー・ケネディ(カナダ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
エマニュエル・サンチェス(米国)

ジャブで探り合う両者。サンチェスがコンビネーションを見せる。その圧力をジャブで返そうとするケネディ―は、真っすぐ下がらされたがダブルレッグで尻もちをつかせる。スクランブルでバックに回ったケネディは、キムラを防いでハイクロッチからボディロックへ。頭を抱えて耐えるサンチェスを大きく抱えてスラムしたケネディがトップを取る。

オモプラッタ狙いのサンチェスは、右足を抜かれてハーフで抑えられる。ボディロックでコントロールを続けるケネディを前転でリバーサルしようとしたサンチェスがスクランブルに持ち込む。それでもケージにサンチェスを押し込んだケネディがシングルでテイクダウンし、バックへ。続くサンチェスの前転を泳がせたケネディがトップを取ると、パスを仕掛ける。足を戻し、三角狙いのサンチェス。胸を張り、正座で耐えるケネディが腕十字への移行を許さず初回を取った。

2R、勢いをつけてワンツーで前に出たサンチェスが右ローを蹴り、シングルレッグへ。ダブルに移行しバックに回ると、後方からヒザを入れる。初回と逆のシチュエーションでケネディは払い腰を決めてトップを奪取する。下から殴るサンチェスは右手を遠くについてスクランブルを狙う。これを肩で圧して潰し、バックに回ったケネディが、ケージに押しこみボディロックテイクダウンを決める。

北米MMAの根幹、そのテキストブックのようなスクランブル戦を制するケネディがハーフで抑える。スイープ狙いから後方回転、柔術を駆使するサンチェスに対し、ケネディがスタックパスからバックへ。ワンフック&シートベルトのケネディがワンフックから両足をフックする。胸を合わせてスクランブル狙いのサンチェスだが、腰をコントロールされた状態が続き、ここもケネディが組み勝った。

最終回、前に出るサンチェスに左を当てたケネディ。怯まず前に出てパンチを振るうサンチェスをダブルレッグで倒してバックへ。サンチェスは前方に落としきれず、ボディトライアングルに捕えられ厳しい時間が続く。リストを取り手繰りたいサンチェスだが、ケネディが許さず捕獲し続ける。体を反らし、上方に移動しようとするサンチェスに対し、恐らくはスクリーンを見てポジションを確認したケネディが、左右の細かいパンチを落とす。

さらにエルボーを受けたサンチェスが、強引に立ち上がろうとするがそのタイミングでヒジを落としたケネディがマウントに移行する。サンチェスは背中を預け、上を狙って来たケネディにギロチンを仕掛ける。

渾身の力を込めるが、ケージを背負っておりタイトに絞めることはできないサンチェス。ケネディはワキ腹を殴り、頭をケージに押し込むことで時間を稼ぐ。サンチェスはしがみつく状態から、頭を抜かれ万事休す。最後の20秒でエルボーからパンチ、鉄槌を落としたケネディがフルマークの判定勝ちを収め「前回からスタイルを変えた。ルーツに戻したんだ」と話した。


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