カテゴリー
BELLATOR Brave CF Bu et Sports de combat K-1 キム・テキュン ナルザン・アキシェフ ブログ 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。キム・テキュン✖アキシェフ「斜と正面」

【写真】序盤は殴られ、2R以降は殴られなくなったというのは技術的な部分で、殴り合えるかというのは精神的──よりも、構造的なことが起因となっている (C)BRAVE CF

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たキム・テキュン✖ナルザン・アキシェフとは?!


──カザフスタンで開催されたBRAVE CFのメインで、韓国のキム・テキュンが地元のエース=ナルザン・アキシェフに初回にダウンを喫しながら、逆転勝ちを収めました。

「完全な打撃戦でしたね。カザフスタン人のアキシェフは根性がありましたね。まず最初のダウン、キム選手の構えはボクシングでした。ボクシングのセオリーとして相手と正対しないというのがありますよね。だから、初回にダウンを喫した時は『あっ、やられる』というのが分かりました。

ボクシングをしている選手にとって、あの斜め、斜に構えると間は対戦相手もモノになってしまいます。対して、空手は正面を向いて戦えというものです」

──キム・テキュンからすると、あの構で良いパンチが出せるのであれば、ボクシングの構えをとり続けるかと。

「ハイ。2Rになって分かりました。空手で正面に立つというのは、相手が動いても間合いを理解して立っています。ボクシングの構えも理屈は同じです。キム選手は2Rからパンチを貰わなくなりました。それはサークリングをしたからです。止まっていれば斜に構えようが、正面に構えようが要は同じだということですね」

──つまり、相手の攻撃に注意を払わないといけないということですね。初回にあのパンチを被弾したのは、は打撃でなくテイクダウンに来ると思っていたからかと。アキシェフはテイクダウンから寝技で勝負するタイプの選手だったので。

「なるほど、そういうことですね。アキシェフもあそこでミスをしました。倒したからパウンドで仕留めにいったのですが、あそこはスタンドに戻させていれば仕留めることができていたと思います。あと1発で倒すことができていた。でも実際はパウンドにいって自分が疲れてしまいました。寝技で凌がれ、結果的に完全にスタミナ切れを起こしました」

──キム・テキュンの攻撃よりも、疲れですか。

「もちろん、ダメージもあったかと思います。ただ2Rにドクターチェックが入り、アキシェフはスタミナを挽回できています。あの直後だけは、また勢いを取り戻しました。すぐに落ちましたが。ただ、あれだけ流血で顔面が真っ赤になっているのに、ずっと動こうとしていて、アキシェフは気持ちが強かったですね」

──その気持ちという部分なのですが、キム・テキュンはBRAVE CFと契約してカザフスタンでメインを入っている。試合という部分だけでなく、人生として気合が入っているかと。そうすると、自然とこのような試合が可能になるのか。その辺りのことを岩﨑さんはどのように捉えていますか。

「う~ん、精神的な部分ですね。それはもう関係するでしょう。しないわけがないというか……。BRAVE CFからUFCに選手はステップアップをしていますか」

──ハイ、特に中東ベースということもありUAE WarriorsとLFAはパンデミック禍で国際大会を開きアブダビのUFC Fight Island大会でオクタゴンデビューという選手はまま見られました。

「そこでキム選手は戦っているのですね」

──UAEWにもキム・ギョンピョ、ムン・ギボムという韓国人選手がいます。

「そして、日本人はいないと?」

──ハイ。

「あのう……なんていうのか、今UFCやUFCを目指そうおしている選手が戦うコンテンダーシリーズやLFA、このBRAVE CFで行われている試合と、日本のMMAは別競技に見えます。向うは要するに、打撃ですよね。打撃戦。それを組みや寝技ができる選手たちがやっている。もちろん組み技の練習も大切ですが、打撃という部分を見直す必要があるのかと。彼らとやりあえる打撃を使えるように」

──ただK-1やキックで日本人選手は結果を残しています。野球やサッカーでも対等にやりあうライバルですから、日本人がフィジカルで韓国人選手に圧倒的に劣っていたり、打撃で遅れを取ることはないと思います。

「ないです。ただし質量とは、エネルギーを沸騰させるものなんです。どこを見て、戦っているのか。その認識の違いは、試合に出ます。だから日本人選手は日本人を相手に殴れます。それが外国人になるとできなくなる。

日本は格闘技が盛んでした。UFCがちゃちいパンフを作っていたのが、立派なモノを印刷するようになった。ONEやBellator、このBRAVEを見ていてもPRIDEの影響を受けているのは明らかです。日本の影響を受けている。つまり、日本がMMAをリードしていたんです。

その良い記憶が、あまりにも鮮烈に残っている。それは今、育っている選手でなく指導者やプロモーションの人により残っているす。海の向こうにUFCを頂点としたえげつない戦いが存在しており、いくら選手がUFCに行きたいと口にしても、そこに本当に飛び込める人間がどれだけいるのか。指導者や関係者が、どれだけいるのか。

私の下には幸いにも、そんなところに挑もうとするバカが来てくれています。そんなバカだから、損得抜きにして強くなってほしいという想いになる。ジムにしてもプロを育てて経営上の利益など望めない。でも、強い選手を育てたいをいう酔狂な想いでやっている。そこで本気でバカのように目指せる選手でないと、口にするだけの選手にそこまで懸命になれないでしょう」

──プロを育て、UFCに挑む選手を育ててなおかつジム経営が健全である状況から必要になってくるわけですね。

「昔の良かった時代を今一度という想いでいることが、が悪いことだとは思いません。団体やジムの経営者として。悪くないから日本の総合格闘技とUFCを頂点としたMMAが、別モノになったという想いがするんです。話が戻るのですが、どれだけの人が本気でUFCに行きたいと発言してきたかということですね。そういう気持ちがあって、このキム・テキュンのようにBRAVEで、カザフスタンでもやってやるんだという覚悟があれば、日本の選手も外国人相手に練習通りの打撃が使える。殴り合いだってできるということはあるかと思っています」

The post 【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。キム・テキュン✖アキシェフ「斜と正面」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Brave CF BRAVE CF53 Report キム・テキュン ナルザン・アキシェフ ブログ

【BRAVE CF53】勝者も敗者もアッパレ。年間ベストバウト賞モノの激闘でキム・テキュンが魂の判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
キム・テキュン(韓国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ナルザン・アキシェフ(カザフスタン)

サウスポー同士の一戦、右ジャブを伸ばすキムがアキシェフのローをかわしたが、右フックを被弾し、動き止まる。パンチの連打を受け、組んだところで倒されたキムは、バタフライガードから立ち上がりながら、ダーティーボクシングで殴られる。それでも首相撲からヒザを放ち、離れたキムは右ジャブを伸ばす。

アキシェフは既に肩で息をしながら、左ローを思い切り蹴っていく。キムは息を整えつつも、再び右フックを被弾してしまう。直後に跳びヒザの着地からパンチをまとめたキムが再びヒザ蹴り、さらにパンチを連打してヒザを突き上げ、右ジャブを入れる。アキシェフのダブルレッグを切ったキムは、またも右を受けそうになるが、これは紙一重で外しシングルレッグも切る。

完全に動きが落ちたアキシェフだが、パンチの勢いだけは衰えず左フック、右を思い切り振るっていく。キムは下がらずパンチを纏め、ヒザを顔面に突き上げる。ケージに詰まってヒザを受けるアキシェフ、距離を取り直したキムが再び首相撲からヒザをケージ中央で決める。ボディへの連打で離れたアキシェフのダブルレッグをキムがギロチンで斬り返したところで、初回が終わった。

2R、右ジャブを打ち合う両者。アキシェフが左ローを2発入れるが、キムもワンツーで前に出て右アッパーから前蹴り、さらにワンツーに続きヒザを連打する。アキシェフは鼻血を流しながら左を返すが、勢いはキムにある。ダブルレッグを潰し、スタンドに戻ったキムが右ジャブを入れ、右フックからパンチを連打する。アキシェフの左は当たらず、逆にキムのパンチが確実にその顔面を捕え、ハイキックへ。ダブルレッグを切り返し、上を取ったキムだが、寝技にいかずスタンドで待ち受ける。

ここでレフェリーがドクターチェックを要求する。と、セコンドが入ってきて、鼻血を止める──ロシア系のアウェイ感がいきなり感じられる展開に。再開後、左オーバーハンドを被弾したキムは、エルボーを受けてしまう。それでも右ジャブを当てたキムは、ケージに詰まったアキシェフにパンチを連続で入れると、左オーバーハンドをかわして右を当てる。キムはワンツー、右ジャブを的確に決め、アキシェフのパンチはヘッドスリップを駆使して受けない。距離を詰めたキムは首相撲から数えきれないほどヒザを突き上げる。ここで時間となり──鼻は完全に折れているようだが、心は折れないアキシェフだった。

最終回。両目の回りを腫らし、鼻が大きく曲がっているアキシェフが左ローを蹴るが、続く左は空振りに。ダブルレッグを切ったキムは、ケージに押し込まれる前に回って離れる。一発狙いのアキシェフは、さすがに足が前に出なくなっている。

キムはジャブを当て、アキシェフのパンチをかわすとハイを狙う。これは当たらず、再びジャブに切り替え、上半身を振ってカウンターを打っていく。ラッシュを掛けず、ジャブを的確に当てるキムは、アキシェフの蹴り足を掴む。とアキシェフは余った方の足で、蹴ろうとするなど恐ろしいまでの根性を見せる。それで蹴りは空振りに終わり、キムはパンチを数発入れて、スタンドに戻る。ここでアキシェフはローに、右を合わせる。

それでもキムは余裕を持ってダブルレッグを防御し、ジャブから右ハイ。シングルも切って、ワンツーを伸ばす。テンカオで近づき、ヒザ蹴りを入れると、離れて蹴りを散らしたキムは最後もテイクダウンを切り、ヒザ蹴りからパンチを纏める。ヒザ、ワンツー、おまけとばかりに跳びヒザを入れたところで時間となり、キムは笑顔で右手を高々と掲げた。

アキシェフにホームタウン・デシジョンはなく、キムは勝者コールに涙を浮かる。残念ながら、勝利者インタビューはコーチが携帯の翻訳機能を使って英語を話したものの残念ながら「フェザー級タイトルが欲しい。サンキュー、カザフスタン」という言葉しか聞き取れなかった……。

それにしても、初回のピンチを乗り切ると、アキシェフの攻撃にも下がることなく、精度で流れを引き戻したキム・テキュン。気持ちで遅れを取ることは一切ない、凄まじい判定勝ちを手にした。


The post 【BRAVE CF53】勝者も敗者もアッパレ。年間ベストバウト賞モノの激闘でキム・テキュンが魂の判定勝ち first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Brave CF BRAVE CF53 MMA   アザット・マクスン キム・テキュン ナルザン・アキシェフ ブラッド・カトーナ ルカス・マルチンス

【BRAVE CF53】計量終了 キム・テキュン✖アキシェフ、問題なし。フライ級のマクスム、13連勝なるか

【写真】大会開始まで、あと2時間半だ (C)BRAVE CF

20日(金・現地時間)、21日(土・同)にカザフスタン アルマトゥイのボラン・ショラック・アテンダ・スポーツ・サライで開催されるBRAVE CF53の計量が行われた。

メインで対戦するナルザン・アキシェフとキム・テキュンを始め、メインカード=7試合に出場する14人のファイター中13人が問題なく計量を終えている。


唯一、ミスウェイトとなったのは74キロ契約でルカス・マルチンスと戦うオルジャス・エスカラエフだ。本来、今大会ではマルチンスと対戦予定だったマルセル・グラビンスキが、コロナウィルス陽性により、ドイツを離れることができなくなり試合の4日前にエスカラエフはキャッチウェイト戦を承諾した。マルチンスとグラビンスキは6月4日のベラルーシ大会のメインで対戦予定だったが、コメイン中にグラビンスキが体調不良となり今大会に延期されていた経緯がある。

「4カ月間準備してきて、試合の4日前に対戦相手が変わった。戦略を練り直す必要がある」と話していたマルチンスだが、急遽出場のエスカレフが1.2キロ・オーバーであっても当然のようにキャッチウェイト戦で戦うことに同意している。

メインのキム・テキュンがBRAVE CFで4連勝となるのか。またフライ級王座決定トーナメントにしていたフラービオ・ケイロスと対戦するアザット・マクスンは、デビュー以来12連勝中のカザフスタン・フライ級#01と言っても過言でない新鋭だ。

3月のバーレーン大会ではミキャエラ・アルジャフージュを3RでTKOしプロモーション・デビューを飾ったマクスンは、今大会を共同開催しているOctagon MMAのフライ級王者だ。王座決定トーナメント出場のケイロスとのマッチアップは、その能力を図るうえで最適なテストマッチ──要注目だ。

■視聴方法(予定)
8月21日(土・日本時間)
午後9時00分~ BRAVE TV

■BRAVE CF53計量結果

<フェザー級/5分3R>
ナルザン・アキシェフ:66.2キロ
キム・テキュン:65.85キロ

<73キロ契約/5分3R>
ヴァシリー・タクチ:73.0キロ
ホジャー・サンパイオ:72.9キロ

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ:57.0キロ
アレクサンダル・ドスカルチュク:57.05キロ

<74キロ契約/5分3R>
ルカス・マルチンス:73.8キロ
オルジャス・エスカラエフ:75.2キロ

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ:61.45キロ
ビール・シュテピン:61.6キロ

<フライ級/5分3R>
アザット・マクスン:57.15キロ
フラービオ・ケイロス:56.75キロ

<68キロ契約/5分3R>
アクメド・マゴメドフ:67.8キロ
イリャ・アスカノフ:67.9キロ

The post 【BRAVE CF53】計量終了 キム・テキュン✖アキシェフ、問題なし。フライ級のマクスム、13連勝なるか first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Brave CF BRAVE CF53 Interview キム・テキュン ナルザン・アキシェフ ブログ

【BRAVE CF53】カザフ大会でメインを張る、キム・テキュン「知名度は後からついてくるもの」

【写真】BRAVE CF唯一の観客人ファイター、キム・テキュン。カザフスタンの大会で地元のエースとメインで戦う、素敵な人生だ (C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、カザフスタンはアルマトゥイのボラン・ショラック・アテンダ・スポーツ・サライで開催されるBRAVE CF53のメインで、韓国のキム・テキュンがナルザン・アキシェフと対戦する。

キャリア5連勝の時点で、中東ベースのBRAVE CFと契約を結んだキム・テキュン。国内に複数の定期的にイベントを開催できるプロモーションと、大手プロが存在し、UFCやONEというステップアップ先があるという日本とよく似た状況の韓国から、独特のキャリアの積み方をするキム・テキュン、フェザー級王座が見えてきた彼に「なせ、BRAVE」だったのか──を尋ねた。


──カザフスタンのアルマトゥイでの試合、想像もつかない土地ですが現地入りしてどのような調子でしょうか。

「ソウルからカザフスタンまではエア・アスタナで直行便があるので、旅の疲れもないですし減量も順調です」

──そうなのですか。以前、キルギスに行った時は日本からだとモスクワ経由で、20時間ぐらい掛かりくたくたになりましたが、直行便があると楽ですね。

「ハイ、飛行機に乗っている時間は6時間だけなので全く問題ないです。ただ、空港で預けた荷物が届かなくて……パンツの着替えもなくて大変でした」

──アハハハ……いや、試合前なのに笑いごとではないですね。

「いえ、大丈夫です。BRAVEの人たちが、トレーニングウェアを用意してくれて、それで汗をかくことはできているので。しっかりとしたダイエット食も提供されて、なんとかなっています」

──日本ほどではないですが、韓国も感染状況は悪化しています。カザフスタンはどうですか。

「屋内はマスクをつけることが義務化されているみたいです。ただ空港からホテルまで乗ったタクシーのドライバーや、外を歩いている人たちはマクスをしていない人が相当多いです。自分たちはこれまで通り、できる限りの感染予防をするだけです。

バーレーン大会はホテルで隔離措置があって、全く自由はなかったです。今回はPCR検査こそありますが、ホテルの外へ行くことも可能です。ただ、ホテルの中にいる方が感染予防になるのは絶対です。それでも荷物が届かないという思わぬ事態に陥ってしまったので、下着やTシャツを買いにスーパーへは行きました(苦笑)。もちろん、試合前なのでそれ以外出歩くことはないです」

──それにしても凄い経験をしていますね。人として強くなれそうです。

「度胸試しではないですが……深く考えず、試合まで楽しく緊張しないように過ごして準備しようと思っています」

──キム・テキュン選手がBRAVE CFと契約したのはパンデミック前の2019年の秋でした。キャリア5勝0敗の時に、中東ベースのプロモーションで戦うと決めたのはなぜでしょうか。

「正直、BRAVEがどのようなプロモーションが分かっていなかったです。負傷した選手の代わりにオファーが来て、ちょうど試合の機会が巡ってくるのを持っている状態だったので、すぐに試合を受けました。幸い2カ月間の試合準備期間があり、しっかりと戦えたのでこれまで生き残ることができたと思います」

──海外でタフな試合をしても、国内で知名度が上がらないという問題は韓国ではないですか。

「知名度は後からついてくるものです。自分としては、試合の機会を得るとしっかりとファイトをして勝つ。ファイターとして、そこが第一にあると思っています。それに個人的にも自分は国内よりも、海外の方がプレッシャーを感じないで戦えることに気付きました。

何より結果論ですが、BRAVEと契約してからコロナが起こり、コンスタントに試合ができています。しかも国内にいては無理だった国際戦を行うことができるのは、本当に大きいです。これからも海外でキャリアを積んでいきたいと思います」

──とはいえ、今回の対戦相手もカザフスタンのトップファイターでレコードは11勝2敗です。

「ナルザン・アキシェフの過去の試合を見ると、グラップラーですよね。実際に拳を交換してみないと分からないですけど、打撃は自分の方が上かと思っています。それよりも柔術の方に気をつけないといけないですね」

──すでにBRAVEで3連勝。フェザー級タイトルは現在空位になっていますが、ベルトについてはどのように考えていますか。

「そろそろ、タイトルを賭けた試合を用意してほしいですね。フェザー級で勝ち続けているのは自分ですし、他の強いとされている選手も仕留めています。今回の試合に勝ってもタイトル戦の機会が巡って来ないことは、ないと思っています」

──元UFCのロシアン、ロマン・ボガトフもBRAVEと契約し2連勝中です。1月にはアキシェフにも勝っています。彼を意識することはありませんか。

「実は1月のボガトフのBRAVE初戦の相手は、自分がオファーされていたんです。でも、彼の方が断ってきました。結果、ボガトフはアキシェフに勝ち、6月にもアブドゥルムタリブ・ギエルベコフに勝っています。次に彼と戦うことになるかもしれないので、2試合見ることができて良かったです。面白い試合になるかもしれないですけど、自分にとってはイージーファイトです。楽勝です」

──元UFCファイターで、M-1ライト級を制した相手にそこまで自信があるわけですね。MMAファイターとしての目標は?

「今回の試合に勝ち、フェザー級タイトルを取りたいと思っています。それと自分は元ライト級だったので、BRAVEで2階級制覇を目指します。生意気を言うようですが……そこをきっかけにベラトールと契約し、ベラトールでチャンピオンになり……マイケル・チャンドラーのような感じで、UFCと契約したいです。最終的な目標はUFCのチャンピオンになることです」

──良い目標ですね!! では最後に、日本のファンにキム・テキュンとはどのようなファイターかアピールお願いします。

「自分は何があっても逃げないです。どの試合でも、良い試合をするつもりで戦っています。それと自分は柔道ベースで、19歳の時に東京で試合をして1週間ぐらい滞在しました。凄く良い思い出です。日本に住みたいと思ったほどでした。コロナが終われば、日本でMMAの練習をしたいと思っています」

■視聴方法(予定)
8月21日(土・日本時間)、
午後9時00分~ BRAVE TV

■BRAVE CF53対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ナルザン・アキシェフ(カザフスタン)
キム・テキュン(韓国)

<73キロ契約/5分3R>
ヴァシリー・タクチ(ロシア)
ホジャー・サンパイオ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ルカス・マルチンス(ブラジル)
マルセル・グラビンスキ(ドイツ)

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
バシール・ステピン(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
アレクサンダル・ドスカルチュク(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アザット・マクスム(カザフスタン)
フラービオ・ケイロス(ブラジル)

<68キロ契約/5分3R>
アクメド・マゴメドフ(フランス)
イリャ・アスカノフ(キルギスタン)

The post 【BRAVE CF53】カザフ大会でメインを張る、キム・テキュン「知名度は後からついてくるもの」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
BRAVE CF47 other MMA Report キム・テキュン フセイン・カジマゴマエフ ブログ

【BRAVE CF47】カジマゴマエフのTD、ギロチンを耐えたキム・テキュンがマウント&エルボーでTKO勝ち

<フェザー級/5分3R>
キム・テキュン(韓国)
Def.3R2分43秒by TKO
フセイン・カジマゴマエフ(スイス)

サウスポーのキムは、試合開始直後にカジマゴマエフのシングルレッグでテイクダウンを取られる。腕狙いを引き抜いて立ち上がったカジマゴマエフは、右を打ち込んで胸を合わせる。左右にパスを仕掛けるカジマゴマエフだが、キムは足をきかせて許さない。カジマゴマエフはパンチを一発入れ、左足を抜く。キムのオモプラッタから、スクランブルとなり前方に落とされたカジマゴマエフをがぶるキムは、アナコンダチョークを仕掛ける。

絞められたままケージに押し込み、頭を抜いたカジマゴマエフは立ち上がったキムをケージに押し込むと、右腕を差しあげてテイクダウン──と思いきや、そのまま勢いをつけ一回転して上を取り返したキムがマウントから腕十字を狙う。これは極まらずスクランブルになると、キムはここもがぶってラウンド終了を迎えた。

2R、左リードフックを当て、右ハイから右ミドルを蹴ったカジマゴマエフが組んでいく。切ったキムは右ジャブをトリプルで伸ばす。次の右を当てたキムが、カジマゴマエフのテイクダウン狙いをがぶり、左のパンチを入れる。離れたカジマゴマエフはダブルを切られても、ドライブし続けついにキムが尻もちをつく。

キムはここから立ち上がるも、カジマゴマエフが金網に押し込みシングルレッグでトップを取り切る。足を捌き、ギロチン狙いから背中をつけさせたカジマゴマエフがパス狙いから、スクランブルでギロチンを仕掛ける。腹ばいになり一度は頭を抜いたキムだが、座った彼に飛びつくようにギロチンを取ったカジマゴマエフが後方に引き込み絞めあげる。キムはここも耐え、ついに疲れたカジマゴマエフがダブルレッグから引き込んでしまう。キムはサイドで抑えて、エルボーを落とした。

最終回、右ジャブで距離を詰めるキムに対し、カジマゴマエフがテイクダウン狙いをスプロールされながらケージに押し込む。右を差し替えて回り、離れたキムはテイクダウン狙いを切ってパンチを打っていく。がぶりから押し込もうとしたカジマゴマエフは、ここも切られテイクダウン狙いから引き込む。

殴られながら立ち上がったカジマゴマエフが、完全に疲れておりシングルレッグにバックに回れる。足を取ったままだったカジマゴマエフだが、これを向いて離れたキムはガードを取ったカジマゴマエフからマウントを奪いパンチを連打する。カジマゴマエフが下を向いてもパンチからエルボーを続けたキムが、TKO勝ちを決めた。

「BRAVEで3連勝、トータルで8連勝。タイトルに挑戦させてほしい」とキム・テキュンは話した。


The post 【BRAVE CF47】カジマゴマエフのTD、ギロチンを耐えたキム・テキュンがマウント&エルボーでTKO勝ち first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
BRAVE CF47 News other MMA アブディサラム・クバチニエフ キム・テキュン フセイン・カジマゴマエフ ブログ ロランド・ディ

【BRAVE CF47】メインでライト級挑戦者決定戦=クバチニエフ✖ロランド・ディ。スイスと韓国の無敗対決も

【写真】フック系でないストレート系を得意とするレスラー、キルギスはこういうタイプの選手も少なくない(C)BRAVE CF

BRAVE CFが3月から4月にかけて開催するバーレーン4週連続イベント、その第1週となる3月11日(木・現地時間)=BRAVE CF47「Asian Domination」のメインイベントを17日(水・同)に発表している。

コンバット・キングダムMMA月間第一弾のメインはライト級挑戦者決定戦=アブディサラム・クバチニエフ✖ロランド・ディに決まった。この一戦の勝者がBRAVE CFライト級王者アミン・アユブへの挑戦権を獲得する。


一方、マニー・パッキャオ以前のフィリピン・ボクシング界の国民的ヒーローであるロランド・ナパレッティを父に持つディ。

PXCバンタム級コンテンダーからフェザー級に階級を上げ、松嶋こよみを23秒でKOしているハードパンチャーだ。

BRAVEで1試合=NCで戦い、UFCにステップアップを果たしたディだが、石原夜叉坊戦を含め1勝3敗と結果は残せずリリースの憂き目に。その後は中東をターゲットとして、UAE WarriorsとBRAVEを行き来し前者ではフェザー級王座に挑戦も敗れている。

昨年9月と11月のBRAVE参戦ではライト級で戦い、減量の少ない階級がフィットしていたのか11月にはライト級チャレンジャー候補のジョン・ブレウィンを倒し、今回の挑戦者決定戦で戦う権利を得た。

リーチの長いクバチニエフがジャブとストレートで封じ込むのか、そこを上回る踏み込みとオーバーハンドをディが打ち込むことができるのか。総合力ではクバチニエフといえる一戦──果たして。

また、この日は韓国とスイスのフェザー級無敗対決が組まれることも18日(木・同)に明らかとなっている。TOP FCからDouble GFCと韓国の実力派パリーグで力をつけ、BRAVEでは現在2連勝中のキム・テキュンが、同じ7勝0敗のスイス人フセイン・カジマゴマエフと戦う。

カジマゴマエフはアマチュアと通算すると25連勝中、プロでも全てフィニッシュ勝利というアグレッシブなボクシング・レスラーだ。キム・テキュンとしては、韓国MMAの軸であるスプロール&ストライキングで削っていきたい。

The post 【BRAVE CF47】メインでライト級挑戦者決定戦=クバチニエフ✖ロランド・ディ。スイスと韓国の無敗対決も first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Breve CF43 other MMA Report アルトゥル・チャベス キム・テキュン ブログ

【Brave CF43】韓国のキム・テキュンがブラジルのチャベスを圧倒し、セコンドが「No mas」=TKO勝ち

<67キロ契約/5分3R>
キム・テキュン(韓国)
Def.2R5分00秒
アルトゥル・チャベス(メキシコ)

サウスポー同士、右フックで前に出たキムがヒザをボディに入れる。左に回ったチャベスに対し、キムはクリンチや首相撲からヒザを突き刺して離れる。チャベスの左オーバーハンドにヒザを合わせたキムは、身長&リーチの差を生かしてジャブで前に出てヒザやヒジを打っていく。ケージに詰まりワンツーを被弾したチャベスは一旦離れても、左フックを当てられ首相撲で顔面にヒザを受ける。

キムは右ジャブで距離を詰め、左右のロー、回るチャベスのスピニングバックキックをかわす。チャベスはオーバーハンドを振りまわすが、効果はなく逆にジャブから左フックを打たれる。チャベスが右フックを返したが、キムは焦らず左を伸ばしてから首相撲へ。リリースした直後に、右ハイを蹴る。2度目のハイでバランスを崩したキムだが、すぐに立ち上がってチャベスをケージに押し込み初回を取った。

2R、下がりなら後ろ回し蹴り、右ジャブから左を伸ばし、ハイを2発見せたチャベスは距離が合わない。続くダブルレッグも遠く、キムはアナコンダチョークへ。ここは極めきることができず、スタンドに戻ったキムはパンチからヒザを狙う。再びテイクダウンを狙ったチャベスを素報ロールしたキムが、立ち上がり際にヒザを入れて離れる。チャベスはローを蹴るが、パンチの交換でリーチに優るキムのペースで試合が続く。

チャベスは右ミドルを入れるとオーソに構える。パンチを受けてサウスポーに戻したチャベスは左エルボーを打たれ、右フック、右アッパーを被弾する。ケージにつまったチャベスは手を出すが、非常に精度は低い。逆にキムは右リードフック、飛びヒザ、もう一度左を入れる。ローを2発蹴ったキムは、殴っても殴っても倒れないチャベスにワンツーからパンチを纏める。左に回り続けるチャベスを捕まえ、パンチを入れて首相撲──ここからヒザを連打したキムだが時間となった。

と、インターバル中にチャベスのコーナーが、「No mas」と伝え、キム・テキュンがTKO勝ちでデビュー以来の連勝を7に伸ばした。


The post 【Brave CF43】韓国のキム・テキュンがブラジルのチャベスを圧倒し、セコンドが「No mas」=TKO勝ち first appeared on MMAPLANET.