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Report UFC UFC249 カーラ・エスパルザ ブログ ミッシェレ・ウォーターソン

【UFC249】静かな展開が続いた女子マッチ。前に出るエスパルザが、ウォーターソンを下す

<女子ストロー級/5分3R>
カーラ・エスパルザ(米国)
Def.2-1:30-27.29-28.27-30
ミッシェレ・ウォーターソン(米国)

左ジャブを伸ばすウォーターソン。両者、遠い距離で間合いを計る。右を振りながらエスパルザが前に出るが、ウォーターソンが回ってかわす。非常に慎重な、恐らくは観客がいればブーイングが起こるであろう展開が続く。前足でハイキック、後ろ足が関節蹴りを狙うウォーターソンが、ワンツーで距離を詰めてローを蹴り込む。エスパルザも踏み込んで右を当てる。ウォーターソンは蹴りを続け、左ミドルを入れる。右ロー、左ハイをリズムよく繰り出すウォーターソンだが、最後の30秒でエスパルザがテイクダウンを決める。そのまま初回が終わった。

2Rも変わらず、非常に静かな展開が続く。エスパルザの前進をバックステップでかわすウォーターソンだが、エスパルザの粗い右が顔面を捉える場面も。ウォーターソンは蹴り主体のファイトで、勢いのある右ローを入れ前蹴りを繰り出す。エスパルザはニータップも、ウォーターソンが続く首投げも防いで打撃の間合いへ。ここからウォーターソンが攻めに転じるわけでもなく、前に出るのはエスパルザだ。ハイキックに組みついたエスパルザだが、ここでヒザをボディに被弾しラウンドが終わった。

最終回、テイクダウンを切るために遠い距離キープのウォーターソン。そこから関節蹴りやサイドキックを繰り出すも、蹴り足を掴みつつエスパルザが右を当てる。負けないファイトの効果ポイントはウォーターソンだが、攻めているのはエスパルザだ。しっかりとローを入れたウォーターソンに対し、距離とを詰めたエスパルザが首相撲からヒザを入れる。さらに右を当てたエスパルザだが、中途半端の距離でハイキックを受けそうになる。

エスパルザは蹴りを掴んでテイクダウン狙いも、ここは倒せず腹にダメージを受ける結果に。それでもエスパルザが踏み込んで右オーバーハンド、ウォーターソンはサイドキックへのテイクダウン狙いにヒザを入れる。残り30秒、回るウォーターソンを執拗に追いかけパンチを振るうエスパルザ。ウォーターソンもこうなると足を止めて打ち合いに。もう一度、離れたウォーターソンを追いかけたエスパルザが打ち合いに持ち込んで試合を終えた。

攻撃という面ではエスパルザの試合──ジャッジの裁定はスプリットでエスパルザに凱歌が挙がった。


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【UFC249】出場選手の新型コロナウィルス及び、抗体検査の実施へ。バーチャル・メディアデーも

UFCPI【写真】写真は上海のUFCPIのオクタゴン (C)Zuffa/ UFC

4日(月・現地時間)、9日(土・同)にフロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで決行されるUFC249の主治医がリングサイド主治医協会の代表と電話会談を行い、イベント中のリスク管理を話し合ったとESPNが報じている。

記事によると、UFCのジェフリー・デヴィッドソン医師はドナルド・ムッジ代表と出場選手に新型コロナウィルス感染のテストを行う方向で話し合いが行われたという。今大会においてフロリダ州ボクシング・コミッションのリングサイド・ドクターの主治医を務めることになっているムッジ氏は「今日の世界で、可能な限り安全性を高める。我々はニューノーマルの時代を生きている。最低限の人数で、ソーシャルディスタンスを念頭に置いて無観客試合を行う」と明言。

その結果かUFCではUFC パフォーマンス・インスティチュートから、UFCメディカルチームがUFC249に出場するファイターの検査を行う旨がファイターに伝えられ、抗体検査も含まれているという話を米国の大手MMAメディアであるMMAJANKIEが伝えている。

抗体検査とウィルス検査、これがUFCのニューノーマルとなるのか──。検査はどのタイミングで行われ、その結果はいつ出るのかなどは明らかになっていない。とはいえ、今回のUFCの事例は他のMMAプロモーション及び、コンバットスポーツにとって参考となることは間違いなく、またイベント再開に向けて協力する医師団の存在があることは日本とは、あまりにも状況が違うといえるだろう。

また今大会のメディアデーと試合後の会見は、バーチャルで行われ各国のメディアにはその通達もUFCから届けられている。

(C)Zuffa/UFC

(C)Zuffa/UFC

※UFC249に出場するファブリシオ・ヴェウドゥムのインタビューはコチラから

※同、ヴィセンチ・ルケ初インタビューはコチラから


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UFC249「Ferguson vs Gaethje」(5月9日)対戦カード──活動再開、UFC。ドミニク復活、全試合見逃せない

Cruz【写真】メインに負けず、注目の世界バンタム級選手権試合。名解説者ドミニク・クルーズが、3年5カ月振りにオクタゴンで戦う(C)Zuffa/UFC

2020年5月9日(土・現地時間)
UFC249「Ferguson vs Gaethje」
フロリダ州ジャクソンビル
ヴィアスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナ

■視聴方法(予定)
5月10日(日・日本時間)
午前7時~UFC FIGHT PASS Early Prelims
午前9時~UFC FIGHT PASS Prelims
午前11時~WOWOW ライブ

■対戦カード

<UFC暫定世界王座決定戦/5分5R>
トニー・ファーガソン(米国)
ジャスティン・ゲイジー(米国)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ヘンリー・セフード(米国)
[挑戦者]ドミニク・クルーズ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
フランシス・ガヌー(カメルーン)
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)

<ヘビー級/5分3R>
グレッグ・ハーディー(米国)
ヨーガン・デ・カストロ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
アンソニー・ペティス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アレクセイ・オレイニク(ロシア)
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
カーラ・エスパルザ(米国)
ミッシェレ・ウォーターソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ホナウド・ジャカレ(ブラジル)
ユライア・ホール(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ(ブラジル)
ニコ・プライス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブライス・ミッチェル(米国)
チャールズ・ロサ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
サム・アルヴィー(米国)
ライアン・スポーン(米国)

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Interview LFA other MMA カーラ・エスパルザ コリン・オーヤマ ブログ 堀内佑馬

【LFA】カリフォルニア州アーバイン、チーム・オーヤマの日々。堀内佑馬─01─「コーチが先生のようで」

Yuma【写真】早々のロックダウンと多くのPCR検査の実施で封じ込めの成功例とされるカリフォルニア。オレンジカウンティの堀内は、どのような日々を送って来たのか(C)YUMA HORIUCHI

カリフォルニア州アーバイン、チーム・オーヤマに所属する堀内佑馬。太平洋を渡り、世界の頂点を目指す彼は1月にLFAデビューも果たした。

しかし、米国は今や新型コロナウィルス感染者が世界最多で100万にを超えるなか、堀内はアーバインに留まりUFCファイターやジムの仲間との生活を続けている。

回復傾向にあるとして、経済活動が限定で再開されつつある米国で、MMAを通して堀内は何を見てきたのか。

NYの嶋田裕太、フロリダの佐藤天、南北・東海岸のファイターに続き、西海岸から堀内の今を尋ねた。


──これまでMMAPLANETではNYの嶋田裕太選手(※現在は帰国)、フロリダの佐藤天選手に現地の様子と練習環境について尋ねてきました。やや間を置き、好転の兆しがあるなかサウス・カリフォルニア、アーバインの方で佑馬選手は過ごしてきましたか。

「最初はアジアから拡散していて、3月の始めは全く深刻ではなかったです。で、1週間後ぐらいに米国でも感染が始まり一気に怖くなりましたね。そうしたら一挙に感染者の数が増えて、すぐにロックダウンまでいきました」

──米国は3月だと6日に佑馬選手が契約しているLFA、そしてInvicta FC、7日にはUFCも開催されていたのが、13日にBellatorが中止になり、LFAも20日大会の延期を発表しました。

「LFAにはチームメイトも出ていますし、延期になった20日のLFAや13日のCombat Americaに出場予定だった選手もいました。僕も出ていたLight Out Xtreme Fightingという大会がイーストLAのコマースという街で20日に開かれる予定だったのですが、計量の日に中止が決まりました。

プロモーターもギリギリまで大会をやろうとしていたみたいです。試合が組まれていたチームメイトは減量でゲッソリしていて……あの頃はみんな、追い込みも終えていた状態で試合がなくなってガッカリしていました。10人以上集まったらダメになったので、大会は無理ですよね」

──練習の方はどうなったのでしょうか。実際、チーム・オーヤマにはUFC所属選手がいて、一連の大会延期&シャッフルと5月9日開催で右往左往した選手もいるかと思います。

「僕はファイターズ・ハウスに寝泊まりしているのですが、ロックダウンになって地元に戻る選手も少なくなかったです。ただ今言われたようにチーム・オーヤマでは、19日にやるって言われていた大会にマルロン・ベラが出場予定でした。彼以外にアレックス・ペレスとカーラ・エスパルザは試合が決まっていて、他にルイス・スモルカがいて、ロックダウン前にはリッキー・シモンやタイソン・ナムもいました。

都市封鎖が行われることになり、シモンやナムはキャンプを切り上げて地元に戻り、その時にオオヤマ・コーチは『UFCは試合があるかもしれないから』ということで、ジムは当然閉めることになりましたが、朝だけプロが10人以下で練習することになったんです」

──佑馬選手は試合の予定は?

「僕は前の試合でヒジにヒビが入って、ちょうど練習に出るようになったぐらいでロックダウンが始まりました。でも、カーラは試合が決まっていて、相手のミッシェレ・ウォーターソンが僕のような動きをするから、仮想ウォーターソンで練習パートナーを務めてきました。

フランクやチート(ベラ)とか、試合が決まっている選手も家族がいて、誰かが感染していたら大変なことになるし。チートは奥さんと話して、練習に来なくなったんですけど、家のガレージで練習していたようです」

──そこは個人の判断だと。

「試合のない選手は自由にして良いとコーチが皆に伝えて、そして上手く人数コントロールができているのか、ジムに10人以上が集まることも1度もないです。それでもUFCファイターは試合が延期されても減量しながら、オーヤマ・コーチがしっかりと追い込んでいる。この状況であれだけやるUFCファイターの選手を見て、改めて凄いなって感じました。

カーラなんて皆を集めて、『絶対に不用心な行動はとらないで。誰かが感染すると、全員に影響を及ぼすことになるから』って話したぐらいで。だから午後はホントに家から出ないです。練習も家でやって。それもあってか、現時点までに僕の周囲には感染した人間は1人もいないです。

逆に日本では友達の知り合いが感染したりしていて、練習ができないなら帰国も考えたのですが、こっちで練習が今はデキている状態で良かった……といって良いのか分からないですが、残って正解だったかという気がします。オーヤマ・コーチが本当に先生のようで」

──厳しく、思い遣りがあり、そしてスマートなオーヤマ・コーチらしい統率力ですね。

「本当にコーチは凄いです。いつものように三部練習ではないから、みな時間はあるんです。だから毎日、練習前に色々な試合映像を見てコーチが解説してくれるんです」

──MMA座学ですね。素晴らしい。

「PRIDEとか昔のムエタイとかジャンルを問わず、格闘技の映像を見ていますね。最初にコーチから『今日はこのコンボを視て、勉強しよう』という説明もあり、本当に学校の授業みたいです。

で、映像のチェックが終わると関係していたドリル練習を思い切りやる。コーチは本当に凄い人だと尊敬しています」

──日常生活は何か変わりましたか。

「僕自身はジムとファイターズ・ハウスの往復であまり変わっていないです。あとは食べ物とか医療品を買うぐらいで。スーパーも最初だけでした、品不足になっていたのは。でも1週間後には普通に買い物できるようになりました。ただ、外は本当に誰も歩いていないです」

<この項、続く>