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UFC 296 is STACKED (Leon Edwards vs Colby Covington Preview)

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UFC 296 is stacked with great fights. Headlined by Leon Edwards vs Colby Covington

0:00 – UFC 296 Preview

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3:08 – UFC 296 Preview

5:42 – Leon Edwards vs Colby Covington

9:41 – Alexandre Pantoja vs Brandon Royval 2

12:30 – Tony Ferguson vs Paddy Pimblett

15:26 – Shavkat Rakhmonov vs Stephen Thompson

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BISPING reacts to Grasso vs Shevchenko 2: THIS WAS NOT A DRAW! | Noche UFC

Michael Bisping reacts to Noche UFC: Grasso vs Shevchenko 2 which saw the main event finish in a draw! Mike gives his analysis and thoughts on the fight result. Elsewhere on the card, Jack Della Mandela defeated Kevin Holland and 18 year old, Raul Rosas Jr TKO’d Terrence Mitchell in Round 1 during the Mexican Independence day event.

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UFC 293: ADESANYA VS STRICKLAND + TUIVASA VS VOLKOV + K-1 ReBIRTH LIVE BETTING STREAM

The UFC continues the international journey across the globe in Australia for a PPV card that will sure to keep the Aussie’s partying all event long! The main event is for the Middleweight Championship as American challenger Sean Strickland travels to the land down under to battle the reigning Champion, Israel Adesanya! Alongside the UFC we get to witness the rebirth of the best kickboxing organization on the planet, K-1!!!! Along with a special Openweight Grand Prix tournament to0 celebrste the 30th anniversary, the card will be headlined by both the tournament final and a special super bantamweight championship battle between Akihiro Kaneko and Masashi Kumura!!!!

UFC 293 fight card

Main card

Israel Adesanya vs. Sean Strickland – Adesanya’s UFC middleweight title

Tai Tuivasa vs. Alexander Volkov

Manel Kape vs. Felipe dos Santos

Justin Tafa vs. Austen Lane

Tyson Pedro vs. Anton Turkalj

Preliminary card

Carlos Ulberg vs. Jung Da Un

Jack Jenkins vs. Chepe Mariscal

Jamie Mullarkey vs. John Makdessi

Nasrat Haqparast vs. Landon Quinones

Early prelims

Mike Mathetha vs. Charlie Radtke

Shane Young vs. Gabriel Miranda

Kevin Jousset vs. Kiefer Crosbie

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ABEMA BELLATOR MMA MMAPLANET o ONE ONE FN13 Road to UFC2023Ep05 Road to UFC2023Ep06 Special UFC UFC ESPN52 キム・ジェウン ジョン・リネケル ブログ

【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:8月―その弐―:リネケル✖キム・ジェウンからの日本✖世界

【写真】風間とともにオクタゴンへ向かう大沢氏(C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
Text by Shojiro Kameike

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は大沢ケンジが選んだ2023年8月の一番、8月5日(日・現地時間)にONE FN13で行われたジョン・リネケル×キム・ジェウン戦から考える――日本と海外の違いについて語らう。さらに風間敏臣に同行し、現地シンガポールで目撃したUFC ESPN52とRoad to UFCから、日本MMAの問題点を提起してくれた。


――韓国や中国のファイターが、北米のファイターと打ち合い、勝利する試合も少なくない。そこで同じアジア人である日本人ファイターだけが「フィジカル差が……」「パンチ力や耐久力が……」とは言えなくなるわけですね。

「韓国はもちろん、中国人選手も至近距離が強いですよね。それはRoad to UFCでも明らかで。ONEを視ていると、フィリピンや他のアジア選手も前に出て、至近距離でも戦える。遠い距離だけで戦おうとしているのは、もう日本人だけじゃないですか。その理由にフィジカル差を挙げるのなら、それは違うと思います。日本人選手でも世界で通用するフィジカルをつくり上げている選手は多いので。

あとは組みや打撃の技術力の問題もあります。ひとつ思うのは――日本国内だと、一芸に秀でていたら勝てる場合が多いんですよ。寝技が強い、打撃が強いというだけで勝てることがあるから」

――寝技ができないストライカーも、身体能力があれば国内ではテイクダウンディフェンスができて、パンチで倒せることもある。その逆もまた然り、ですね。

「そうして勝ち続けていくと、綺麗な戦績であればUFCとかから声が掛かりやすいじゃないですか。でも世界に出てみると、みんな全ての要素が強いから、一芸に秀でているだけの選手は勝てない。本当にね……ストライカーのキム・ジェウンやサンドハーゲンが、あれだけテイクダウンも寝技も強いわけですよ。一芸に秀でているだけの選手って、相手からすれば怖さがないんです。何をやってくるかが分かるから」

――前回の取材では、「フィニッシュを狙わず、トップをキープするだけの相手は怖くない」と仰っていましたね。

「それと同じなんです。たとえば至近距離の打撃が強い選手にとっては、距離が近くなったら組むだけ――それが分かる選手が相手だと怖くない。だから自分は、もっと強くパンチを振るうことができる。至近距離で打ち合うこともできれば相手も下がるし、組みやすくなるんですけどね」

――経験という意味では、中村倫也選手がプロ3試合目で修斗ブラジル王者のアリアンドロ・カエタノと対戦し、大苦戦しながらも勝利した経験は大きかったように思います。

「あの経験は大きい。もともとレスリングの力があって、打撃も身につけたうえに、あの経験を得たのは大きいです。そういえば佐藤将光選手はキム・ジェウンに勝っていますよね(今年1月に判定勝ち)。リネケルとあれだけの試合をしたキム・ジェウンに佐藤選手が勝っている――佐藤選手だって、それまでにどれだけ苦しい道を通ってきたかっていうことですよ」

――だとすれば、世界で戦う前に国内でもっと鎬を削るべきということですか。

「それもありますけど、実際に試合だけじゃなくて練習や戦術の面も考えていかないといけませんよ。2006年のサッカーW杯で、日本はアジア予選を圧倒的な強さで1位通過したのに、本戦では1回も勝てなかったんです。2敗1分という結果で――ジーコが監督、チームには中田英寿や中村俊輔とか錚々たるメンバーがいたのに」

――……はい。

「あの時はアジアで勝てる戦術を重視していて、いざ本戦のW杯では世界との差が出てしまったと言われているんです。その後はアジアで勝つ戦術と世界で勝つ戦術を分けて考え、結果も残してきていますけどね。MMAでも、国内で勝てたからといってアジアで勝てるとは限らない。アジアで勝ったからといって世界で勝てるとは限らないわけです」

――サッカーの例でいえば、日本代表チームは国内でアジアだけでなく欧州や南米の代表チームとの試合経験を積むことができる。同様にMMAでも世界で勝つためには、まず国内で海外選手の試合経験を経る必要があるのか。国内のイベントでもっともっと海外選手を招聘してほしいと思いますか。

「そこでプロモーターに頼りきってはいけないですよ。言い方は悪いかもしれないけど、他人の金で強くなって海外へ――というのは、あまり好きじゃなくて。まずはジムで、選手と指導者がするべきことがある。ジムで選手を強くして初めて、選手にはチャンスが与えられるものなので」

――なるほど。まずはジムでの練習……まさにスタートラインが重要となりますね。

「スタートラインは本当に重要です。見据える先がUFC、Bellator、ONE、国内でいえばRIZINでも同じですよ。どこを、そして何を見据えて練習するのか。キャリアの積み方も大切ですよね。勝ち続けて、綺麗な戦績だからって声が掛かっても、ちゃんと選手のキャリアのことを考えていかないといけない。今回はシンガポールでUFCとRTUを見て、『日本人は海外の選手に勝てない』とは思わなかったです。まだまだ日本のMMAもやるべきことが多いけど、やるべきことをやれば――必ず勝てると信じています」

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【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:8月―その壱―:リネケル✖キム・ジェウン「言い訳はできない」

【写真】ここ前後の距離でやり合うということ(C)ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
Text by Shojiro Kameike

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は大沢ケンジが選んだ2023年8月の一番、8月5日(日・現地時間)にONE FN13で行われたジョン・リネケル×キム・ジェウンの一戦から、前回の内容が繋がる距離感について――さらに日本人と海外勢のフィジカルについて語らおう。


――大沢さんが選んだ2023年8月の一番は、どの試合ですか。

「ONE FF13のジョン・リネケル×キム・ジェウンです」

――リネケルが試合時間残り1秒で逆転KO勝ちを収めた試合ですね。

「あの試合のキム・ジェウンが良かったです」

――てっきりリネケルのKO勝ちをピックアップするのかと思いました。キム・ジェウンの良かった点を教えてください。

「もともとキム・ジェウンってストライカーじゃないですか。キム・ジェウンのほうからテイクダウンに行くのは、自分もほんの数回しかなくて。でも今回はまずキム・ジェウンからテイクダウンに行きましたよね」

――1Rにダブルレッグでクリーンテイクダウンを奪いました。

「まずストライカーであっても、あれだけのテイクダウンを持っている。今までキム・ジェウンは打撃が目立っていて、あのカードは切っていなかったと思うんですよ。それはロブ・フォントを組みで完封したコリー・サンドハーゲンも同じで」

――ストライカーのサンドヘーゲンがテイクダウンでフォントを完封しきって勝ちました。

「マルロン・ヴェラ戦もそうですけど、それまで打撃のイメージが強かったサンドハーゲンがテイクダウンで完封する。当たり前のことだけど、やっぱり全部できるから強いんだなって思います。サンドヘーゲンとキム・ジェウンだと、距離の取り方は違いますけどね。サンドヘーゲンは距離をぼやかしながら組む、みたいな感じで」

――ではキム・ジェウンの距離というのは……。

「前回の話の延長みたいになりますけど、まず至近距離で戦える。それとリネケル戦では中間距離でも強いところを見せた。だから組みにも行ける。キム・ジェウンも途中から、リネケルの打撃に対して少し気持ちで押されていたと思いますよ。でも至近距離だけでなく中間距離でも打ち合えることが分かって、また盛り返したじゃないですか」

――フィニッシュの一撃をもらうまでキム・ジェウンの展開でした。

「前回MMAPKLANETで、『日本の選手は遠い距離で戦おうとすることが多い』と言いましたよね。一発も食らわないように――よく言うのは『ダメージが溜まると危険だから』って。確かに遠い距離で戦い、勝つ日本人選手もいますよ。平良達郎君とか。でも平良君の場合は圧倒的な組み技の強さがあるから、近い距離になっても戦えるわけです。

木下憂朔君がビリー・ゴフに負けたのは、勿体なかった。遠い距離で戦うようになり、相手との距離が詰まってきたらプッシュで押して離れる。プッシュするのって、実は結構疲れるんですよ。それで最後はボディブローを食らってKO負けに」

――大沢さんは日頃から、ボクシングやキックボクシング競技と比べれば、MMAは頭部にダメージが溜まらないと仰っています。一方で、MMAに限らずボクシングでも日本人選手が海外の選手と対戦する時、海外のファイターのほうがパンチ力も強いから打たれないようにする傾向にありませんでしたか。

「いろんな選手がいるから傾向は分からないけど、その意識はありますよね。『外国人選手が相手だと一発食らったら終わってしまう』って。日本人と外国人ではフィジカルの差があるから――と」

――大沢さんから見て、それだけ日本人選手と海外選手の間には、パンチ力と耐久力に差があると思いますか。

「フィジカル面で言うと同じ階級で同じ筋量であれば、そんなに差はないと思いますよ。バズーカ岡田さんって知っていますか? 岡田さんは日本体育大学の教授で、スポーツトレーナーかつボディビルダーでもあるんです。その岡田さんが2012年から柔道の全日本男子チームのトレーナー(体力強化部門長)を務めていて、オリンピックで柔道男子のメダル獲得数が増えました。その岡田さんとお話する機会が会って、筋量について訊いたんですよ」

――それは興味深いです。岡田さんは何と仰っていましたか。

「みんな人種の違いで、日本人と海外勢ではフィジカル差があると言いますよね。でも岡田さんは『同じ階級で同じ筋量であれば――80キロぐらいまでの階級なら、日本人と海外勢でフィジカル差はなくなる』と。柔道でも、それまで筋肉の上に少しぜい肉を付けるような感じだった体つきから筋量を増やしてみると、パフォーマンスも向上したそうです」

――あの日本柔道の復活劇の陰には、要因としてフィジカル強化もあったのですね。

「MMAの話に戻ると、『韓国人選手はフィジカルが強い、日本人選手とはフィジカル差がある』と言う人は多いじゃないですか。でもそれは、筋肉の付け方や筋量の問題であって。日本人と韓国人選手の間に根本的なフィジカル差はない。で、韓国のキム・ジェウンが元UFC世界ランカーのジョン・リネケルを相手に、あの試合をやってのけた。もう日本人選手は言い訳できないと思うんですよ」

<この項、続く>

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ABEMA DEEP MMA MMAPLANET o ONE RIZIN ROAD FC Road to UFC Road to UFC2023 Road to UFC2023Ep05 Special TOP FC UFC UFC ESPN52 URCC アレアンドロ・カエタノ イー・チャア キム・サンウォン ショーン・オマリー ジャマール・ヒル ジャン・ウェイリ チャンネル パンクラス ファーニー・ガルシア マックス・ザ・ボディ ライカ リー・カイウェン 上久保周哉 中村倫也 修斗 原口伸 安藤達也

【Special】UFC ESPN52とRoad to UFCを見て。「UFCで勝つために、国内タイトルって必要なのか?」

【写真】相手の攻撃を見て、殴る。殴られても、次の一手がある。後者でイー・チャアが、キム・サンウォンを上回った。組みをこなして、打で攻める。この両者のように戦う日本人セミファイナリストはいなかった (C)MMAPLANET

26&27日の両日にシンガポールでUFC ESPN52、Road to UFC2023の準決勝大会が行われた。両大会を取材したシンガポール滞在6日間でMMAPLANETが試合レポートとして速報を掲載させてもらったイベントは、Road to UFCを形式に則り2大会と計算すると9イベントだった。
Text by Manabu Takashima

Dana White’s Contender Series、Professional Fight League、ONE Friday Fights(立ち技のみの掲載)、Road FC、UFC ESPN、WKG&M-1 Global、UAE Warriors、そしてRoad to UFC2023Ep05&Ep06。このなかでMMAに限ってカウントすると週末のアジアと中東で開催された6大会に13選手(マックス・ザ・ボディを含む)がJ-MMA界から挑み、結果は5勝8敗だった。

結論からいうと、このままでは日本は中国に引き離され続ける。そしてUFCでトップになること、世界最強を目指すという前提でMMAを戦うのであれば、国内のタイトルよりも、どのような戦いを経験するのか。その方が、より重要になってくる。そう強く思った次第だ。


MMAには色々な向き合い方がある。UFCでトップになることだけが全てでない。日頃の練習の成果をプロ興行のなかで披露し、生活のアクセントにすることもMMAに取り組む正当な理由になる。

ここではUFCで活躍する日本人選手を増やしたいという一点に集中して、我々がどうあるべきか──想ったことを書き記したい。UFCをMMA界の軸にするのであれば、頭に入れないといけない現実がある。それは──日本はアジア3位ということだ。中国にはジャン・ウェイリというUFC世界チャンピオンが存在している。男子に限れば、中国と韓国がアジアの二強で日本は両国に遅れを取っている。

UFCはいわば、ふるい落としの場だ。ビッグネーム以外、救いの論理は存在しない。正しくはビッグネームであるなら、それは救済処置でなく、互いの利益を生むWIN WINの関係となり、共存共栄のマッチメイクが実施される。

そうでないファイターは、今や世界中のプロモーションのチャンピオンがコンテンダーシリーズでふるいに掛けられる。「フィニッシュに行け」という公然の指針が存在するコンテンダーシリーズは、あたかも「身を守ることにプライオリティを置いているファイターは必要ない」といわんばかりのファイトが続く。

いみじくも日曜日のRoad to UFCライト級準決勝で原口伸が勝利者インタビューで口にした「勝つことに集中した。面白い試合は、UFCと契約してから」という考えは、コンテンダーシリーズには存在しない。打撃戦、スクランブル戦、その二つが融合し、火花が散るようなバチバチのファイトが必要とされる。

あんなファイトをしているとダメージは蓄積するし、防御能力も最高峰のオクタゴンで、安定して勝利を手にすることは難しいだろう。毎年20人、30人と契約者を生み出しているコンテンダーシリーズだが、7年目を迎えた今年まで、同シリーズからチャンピオンに辿り着いたのはタイトル戦線混迷のライトヘビー級でジャマール・ヒル、群雄割拠のバンタム級のショーン・オマリーの2人だけだ。

弱肉強食の食物連鎖の頂点を争う前に、その多くがカットの対象になる。にも拘わらず、コンテンダーシリーズでは防御力でなく、攻撃力が試される。つまりは豊富な人材が集まってくることで、ふるい落としの理論が成り立っているわけだ。

一方で日本は少子化が進み、競技人口の増加がさほど望めない。加えて国内プロモーションの数が多い。一時期韓国で見られたようなクロスプロモーションも存在しない。結果、ふるい落としの理論と真逆の救いの理論がJ-MMA界には存在している。

老舗3プロモーションもフィーダーショー化され、選手は王座奪取を機に海外かRIZINに戦場を移していく。チャンピオンに勝利して、次のチャンピオンが生まれるケースは少なくなり、暫定王座の昇格が圧倒的に増えてきた。

層が薄くなったタイトル戦線は、コンペティティブさという面において、質の低下はどのプロモーションも否めない。ベルトを巻くために、本当に激しい潰し合いが繰り広げられ、質と量の低下を防いでいるのはDEEPフライ級戦線以外にピンとこないのが現状だ。

底上げのタイトル戦線は、チャンピオンの質も下げている。ただし、興行というビジネスの上で競技が確立しているMMAにあって、この現実は受け入れるしかない。同時にRoad to UFCに行くための肩書を得るのも必要だが、勝ち抜かないとUFCで戦うというスタートラインにつけない。そのためにはベルトだけでなく、如何に国内で経験を積むのかが重要になってくるのではないだろうか。

鶴屋怜や原口伸、上久保周哉がテイクダウンを切られ、危ない打撃を被弾する可能性のある戦いを国内で経験していれば、Road to UFCでの戦い方も違っていた可能性もある。

神田コウヤは既に多くを経験してきたファイターだ。今回の敗北については、リー・カイウェンが暴力的な空気こそ醸し出していたが、前に出てこなかった。ある意味、最初のテイクダウンがズバリと決まり過ぎたことで、前に出る雰囲気だけで前に出て来なくさせた。ただし神田も前に出てこないリー・カイウェンに対し、足を使って誘う展開が多くなりすぎた。何かをされたわけでないが、判定負けは致し方ない。

自分から仕掛ける。テイクダウン防御が絶対のMMAだが、やはり組み技出身で打撃を身につけている選手と、打撃の経験が十分な選手では瞬時にして、危険なパンチとそうでないパンチの見分けがつくと点において違いがある。天性のストライカーは見て、反応することができる。MMAの完成度の高さはそれぞれだが、鈴木千裕、平本蓮、萩原京平らはその手のストライカーで、組みを消化することでそのセンスが生きてくる。

現状、日本では組みを消化して持ち味を発揮できる打撃系の選手より、組み技勝負のファイターの方が多い。ただし、UFCになると打撃戦を制さないで組み勝つケースは減少している。ほとんど不可能といえるほど、技術力は上がった。その一歩手前にあるRoad to UFCで勝ち残っている中国勢、韓国勢は打ち合える強さがある。Road to UFCとの契約に跳びつくのでなく、UFCとの契約を勝ち取るだけの力を何とか国内で養成できないものか。

そんななか昨年のRoad to UFCを制し、UFCデビューを先週末に果たした中村倫也は、国内でベルトは巻いていない。その代わりといっては何だが、キャリア3戦目で修斗ブラジル王者のアレアンドロ・カエタノと対戦している。あの3R、15分の戦いはRoad to UFCの3試合よりも、ファーニー・ガルシア戦に役立っているはずだ。

現状、日本のMMAビジネスではRIZIN以外のプロモーションが、はカエタノのような選手を投入することは難しい。それでも──DEEPが元UFCファイターのブラジル人を来日させようとしたように。パンクラスがキルギス人、南アフリカ人選手を呼び、グラジエイターがモンゴルやフィリピンを発掘しているように、日本人選手強化のための企業努力をするプロモーションも見られる。その姿勢は本当に有難い。

一番の理想はRIZINで活躍することが必要な選手ではなく、RIZINが必要とする選手が、UFCのみならずRoad to UFCで契約できた場合、リリースする一文を契約書に加えてもらえること。まぁ、あれだけ投資を行っているプロモーションに対し、余りにも都合が良い話だ。それは理解している。

では、それ以外のプロモーションに関して、チャンピオンがRoad to UFCで戦う前に国内で競り合いを求めた場合。プロモーションの垣根を越えたファイトを、実現させる協力関係を築くことも夢物語なのか。契約違反でなく、人間関係だけに非常に困難であっても、ひっくり返すことはできるだろう当然、チャンピオンの敗北はリスキーだ。ただし、RIZINでは見られる。デメリットだけでなく、そこにメリットがあるからだ。リスクと利益を各団体が共有する。それがJ-MMAの共生方法になり得ないものか。

例えば、だ。原口伸が雑賀ヤン坊達也と、鶴屋怜が福田龍彌と、上久保周哉が安藤達也とRoad to UFCに参戦する前に対戦していれば──。海外勢でなくとも、このような経験ができていれば韓国、中国勢と相対したときに「初めて」というケースが減っていたと考えるのは暴論だろうか。

あるいは韓国のRoad FC、Double GFC、Angel’s FC、復活が噂されるTOP FC、フィリピンのURCC、グアムのBrawl、モンゴルのMGL-1FCなどでチャンピオンを目指す。

少なくとも選手サイド、指導者サイドは今後、強くなるために現状と違う選手強化のチャンネルを持つことが欠かせない。そうでなければ凄まじい選手層を誇り、そこから選抜された面々が上海のPIで最高の体調管理がなされたうえで、上質のトレーニングを積む中国勢とタメを張るなんて、どだい無理な話になってくる。

救いの理論のJ-MMAにあって、UFCで結果を残すだけの実力を身につけるには、上手くやるのではなく──自らをふるいに掛けて、生き残るしかない。その意気込みこそ、「加油(ヂャーヨ~)」や「テ~ハミング」という掛け声に負けない、『ニッポン!!』、『 ニッポン!!』という大合唱を起こす熱を生み、比較にならない物量を誇る大国を打ち破る──超ハイテク高性能竹槍を創る第一歩となる。

加えて我々メディアも、団体間のレベルの優劣や順序という問題は避けてきた現実に向かい合う必要があるだろ。ケージの中を見て、どのタイトルも横一戦というのはおかしい。もちろん階級によって違いはあるが、各プロモーションの階級別毎だろうが、技術力を基準とした優劣は誌面や記事数に影響させることが、MMAを強くするための我々専門メディアの役割でないのか。同様にメディアに経済力がないが故の、東京偏向という問題に目を瞑ってはならない。金原正徳が減量問題において「選手だけでなく、団体もリスクを」という話をしてくれたが、格闘技界の出来事を伝えるという点において、メディアも同じことがいええるはずだ。我々も格闘技界の一員として、リスクを背負うべきだ。もしくは偏向取材とならないだけの努力と工夫をしなければならない。

なんてことをシンガポール最終日、日本に帰国してから考えていました。




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AJ・マッキー BELLATOR F1 ISAO MMA MMAPLANET o RIZIN Special   アキラ トフィック・ムサエフ パトリシオ・フレイレ パトリッキー・フレイレ ホベルト・サトシ・ソウザ マンスール・ベルナウイ 大沢ケンジ 朝倉海 柏木信吾 榊原信行 水垣偉弥 菊入正行 鈴木千裕

【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:7月―その壱―鈴木千裕✖パトリシオ「お代わりするんですか?」

【写真】ズバリ、舞台裏に終始しています(笑)(C)BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画――が1年ぶりに復活。
Text by Manabu Takashima

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾3人というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は柏木信吾が選んだ2023年7月の一番、7月30日に行われた鈴木千裕×パトリシオ・フレイレ戦――に通じるパトリッキー・フレイレ×ホベルト・サトシ・ソウザの1戦をまずは語らう。


――もう、アゼルバイジャンからは帰国されたのですか(※取材は13日に行われた)。どのような国なのでしょうか。

「自分たちはおもてなしを受けているので、良い部分しか見ていないということはありますが、バクーはとても良い街でした。皆、穏やかな人達で。2007年ぐらいから、石油と天然ガスで凄く発展しているようです」

──イスラム教の国というイメージですが、F1GPも行われた経済的な発展は凄まじいイメージです。

「11月の大会もF1を開催している会社とやっていくことになります。政局的には野党もありますが、事実上は与党が圧倒的に強い国政で安定しているようです。凄く治安も良かったですし。バクーの街は真夜中に1人で出歩くこともできました。

女性もヒシャブですら、している人は少ないです。伝統的な衣装を着ている人は、他のイスラム圏からの観光客で。それほど戒律には厳格ではないと聞きました。普通にバクーの女性は肌も出していますし、凄く綺麗な人もいます」

──いや、それにしても夏休み返上でお疲れさまでした。

「いえ。RIZINで働くようになって初めてですね、こんな風にまとまって休めるのは。僕も今日から家族と一緒に台風を避けつつ、夏休みを楽しもうと思います」

──スミマセン、そのような時に……。

「いえいえ、『今月の一番』の復活楽しみにしていましたから。そしてMMAPLANETがリングも解禁ということで、今回は鈴木千裕×パトリシオ・ピットブルで行かせてください」

──押忍。もう舞台裏から楽しみです。

「ここはもう、本当に書けること書けないことがありますから。その辺りは宜しくお願いします」

──ハイ。ギリギリのところ、狙っていきます(笑)。一つあるのはAJ・マッキーが欠場になり、ホベルト・サトシ選手が代役出場をする。これだけで、とんでもないことが起こっていたと思いますが、そこに加えて……なぜ、この1戦まで追加されているんだと(笑)。

「フフフフフ。本当に99パーセントの人の言葉を代弁していてだきました。今回は全てが重なりました。僕はフライングケージの担当もしていたんですけど、サンノゼから運んで組み立てて。24日の月曜日にリハーサルをすることになっていたんです。

そうしたら23日の朝にBellatorから電話が欲しいと連絡がきて。これは良くない話だとピンときました。そうしたらAJの話で。スミマセン、鈴木選手とパトリシオ・ピットブルの話なんですけど、ここから入らないと……(苦笑)。

その日からどうしようということになり、Bellatorはマンスール・ベルナウイが待機しているからそれで良いという考えでした」

──ハイ。まぁTV中継ができればという判断ですね。

「そうなんです。でも、僕らRIZINサイドは興行主です。BellatorカードのメインはAJ・マッキーとパトリッキー・ピットブルでチケットを買っていただいているので、ベルナウイが代役でOKとはならないです。イベントはRIZIN主催で、リスクの負い方が違う。だから、もう少し抗わさせてほしいと伝えました」

──RIZINファンがベルナウイで納得するとは思えないです。それならトフィック・ムサエフだろうって。アキラ選手には申し訳ないですが。

「いや、それが実はプランBでした。もちろん、プランAはサトシで。そして色々と交渉の結果──サトシの体重は残り1週間では絶対に落ちない。でもBellator側もトーナメントなのに73キロのキャッチを了承してくれました」

──緊急事態の超法的処置ですね。ただ、米国でのBellatorで有り得たのか。やはりRIZINが主催している大会ということも大きく影響していたと思います。

「正直、状況が状況ですし、政治的な背景、大人の判断とこのタイミングだから全てできたと思います」

──まぁ、彼らも色々とありますし。

「ハイ。もちろん、興行会社としてRIZINのリスクも分かってくれていますし。スコットはトーナメント参加者にコンセンサスもとっていました。そこはフェアでしたね」

──誰もが幸せになれる代替カードだったから、超法的処置も通ります。ファンが納得しないカードでは73キロはおかしいだろう……ともなりますし。

「その通りですね。本来ならBellatorもライト級でもう1試合、GPの代役が務める選手の試合を組んでいたはずです。それがコラボレーション興行の一つの弊害というか、キャパというか。試合数も彼らが望むだけ……7試合とかを組むことができなかったです。

BellatorにはBellatorの放送の都合があり、RIZINにはRIZINのPPVと日本の放映権が存在していて様々な事情があるなかで、それを一つひとつクリアして創り上げたイベントなので、どこかにしわ寄せがくる。それがBellatorにとっては試合数で妥協したというのは否定できないです。TV中継枠をこなすのに、体重超過や負傷欠場が──まさに現実になってしまったようにあり得る中で、彼らが受け入れる最少の試合数が5試合でした」

──ここでISAO選手や菊入正行選手の試合を組みたいという想いもあったでしょうし。

「そういうことなんです。ただし、何が起こるか分からないなかで、我々も時間制限もあるので7試合は組めないよ──ということでした。それでもRIZINがライト級チャンピオンを出したことで、双方が納得できたBellatorのメインカードでした」

──本来なら、そこで一件落着です。ただし、そこでパトリシオ・フレイレ×鈴木千裕まで追加カードとして発表があり、あのような結末に至った。AJ欠場のピンチで、こんなボーナスまで引き出してしまう。

「僕は正直、そのアイデアを聞かされて動かないと行けなくなった時──正直、憤っていましたよ(笑)」

――もちろん榊原信行CEOからだと思いますが、いやぁ凄いですね。そこまでやってしまおうというのは。言い方は悪いですけど、火事場泥棒ですよ(笑)。

「あのね、高島さん!! 僕はAJが欠場して、サトシ✖パトリッキー・ピットブルを成立させた。大仕事が終わったばかりだったんですよ。ウルトラCを引っ張りだしたのに、お代わりするんですかって(笑)」

──アハハハハ。

「それがフライングケージのリハーサル中ですよ。イタリアの製作者たちと日本の技師さんたちが、『ああだ。こうだ』とやりとりをしている時に、お代わりが欲しいと連絡があって。千葉の倉庫で、僕はブチ切れていました(笑)」

──しかし、凄いですね。榊原さん。

「やっぱ、スゲェですよ。普通の人だったら言わないことを、あの状態の僕に課してきた。まぁ、榊原社長はAJ欠場の時点で、『パトリシオを出せないかな』ということは言っていました。イベンターなんです、根っからの。朝倉海選手の欠場で、RIZINのメインを無くした。そしてBellator側のメインも無くした。

これはイベントとしては、ケガを負った状態で傷に塩を塗り込まれている状況でした。サトシという最高の応急処置ができたのですが、やっぱり体は弱っている。榊原社長は、そのままではイベンターとして終われなかったのだと思います」

──選手のコンディションなどが、先に頭にある自分のような立場の人間には全く考えが及ばない一手です。

「ハイ、全くアプローチが違いますよね」

──それはもう、火事場泥棒という言い方をしましたが、まさに怪我の功名だったわけですね。この大当たりを引き出す──格闘技界にいても、絶対的に人種が違うのですが、これは凄まじいなと素直に思いました。

「高島さんから、その言葉を聞けるのは素晴らしいと思います。僕も正直、終わったあとにスゲェなと。本当に思いました」

──それも鈴木選手が勝ったから。パトリシオが勝っていれば、まぁスクランブル出場で名前のある方が勝つという過去にも見られたケースで。

「大博打です。博打を打って、勝ったんですよ(笑)。イベント当日を下り坂で迎えてはいけない。向かい風のなかで、イベントが始まってしまうことを避ける。上り坂、追い風にしてイベントを開く。それがイベンターとしての榊原社長の姿勢なんです。『本気なの? この人?』って思ったんですけどね(笑)」

<この項、続く>

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ABEMA BELLATOR K-1 MMA MMAPLANET o PFL PFL2023#08 Special UFC ダニーロ・マルケス ブログ 石井慧

【Special】PFL2023#08、K-1からMMAに戻った石井慧への想い──by 中村拓己

【写真】石井慧は240.2ポンド(108.95キロ)で計量をパス。プレーオフ準決勝2試合を含め、4試合が組まれたヘビー級出場選手で最軽量だ(C)PFL

18日(金・現地時間)にニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデン内ザ・シアターでPFL2023#08が開催される。
Text by Takumi Nakamura

石井慧が約1年7カ月ぶりにMMAの試合を行う。対戦相手はダニーロ・マルケス、舞台はBellator買収のうわさで話題を集めるPFLだ。

7月17日にK-1プロデューサーを退任し、8月1日からフリーライターとして活動を再開する際、最初に記事を書きたいと思った選手が石井慧だった。


周知のように石井は2021年9月から2023年3月まで約1年半、K-1を主戦場に試合を重ねてきた。その間に石井のマッチメイク担当として、本人と試合のやりとりをしていたのが自分だった。K-1プロデューサー就任前の記者時代に何度か取材したことはあったが、石井と連絡を取り合ったのは、この時が初めてだ。

K-1参戦に向けて石井とミーティングした際、2つだけ石井からリクエストがあった。それは「MMAに活かすために期間を決めてK-1ルールに挑戦したい」、「最終的に京太郎と戦いたい」という極めてシンプルなものだ。

その言葉通り、石井はK-1デビュー戦となった愛鷹亮戦を皮切りに、3大会連続でK-1のリングに上がった。対戦相手の交渉に時間がかかることはなく、MMAやグラップリングの試合オファーもあるなかで、K-1での試合を優先し、K-1以外では「サトシ・イシイ」のリングネームでプロボクシングにも挑戦した。

石井はK-1で3戦3勝(1KO)、ボクシングで2戦1勝1分の成績を残し、今年3月「K’FESTA.6」で京太郎戦を実現させた。京太郎には敗れたものの、この試合を最後にK-1卒業とMMA復帰を表明した。

K-1参戦時のインタビューで石井はこんな言葉を残している。

「K-1ルールは逃げ場所がない。僕が最も得意としているテイクダウンやグラウンドがなく、純粋に打撃だけで戦うルールなので、一番打撃技術の向上に近付けるし、向上するスピードも速い。K-1ルールで学んだことがたくさんあります」

「エキビションマッチではなく勝敗がつく公式戦をやることで、何が使えるのか使えないのか。MMAの試合に出た場合は何が有利なのか不利なのかも分かった」

石井のK-1挑戦を間近で見て感じたことは、石井のMMAへの探求心、そして自分が定めたゴールへ向かう貪欲さだ。

MMAにおいて打撃の技術を覚えたいなら、打撃の練習量を増やしてMMAの試合で試せばいい。試合の感覚を味わうだけなら、勝敗のリスクを背負って公式戦をやる必要もないだろう。

しかし、それをやってしまうのが石井慧なのだ。

MMAファイターとして自分が成長するためには何が必要なのか。

その目標にたどり着くための最短距離はどこなのか。

石井はそれを追い求めてK-1での戦いを選び、駆け抜けた。

今回、石井が対戦するマルケスはMMAの通算戦績が14勝5敗。2020年~2022年にはUFCに参戦して2勝2敗、PFLでは2勝1敗の成績を残している。トップ・オブ・トップではないが、北米MMAの最前線で戦う一人だ。石井にとってはMMAファイターとしての現在地が分かる相手と言っていい。

これから石井がMMAで出す結果と試合でのパフォーマンス、それこそ石井がK-1ルールに挑戦したことの答え合わせだと思う。

だからこそK-1プロデューサーから格闘技ライターに戻った今、誰よりも石井慧のMMAに注目している。

なお17日(木・同)に行われた計量結果は以下の通り。ライト級で組まれていたクリス・ミクサン×エディ・ジョージは前者のライセンスが下りずにキャンセルに。

女子フェザー級準決勝でラリッサ・パチェコと対戦するオレナ・コレスニクが147.8ポンドと計量失敗し、ファイトマネーの20パーセントの譲渡とペナルティ1Pを受けたうえでキャッチウェイト戦を戦うこととなった。

またオープニングバウトのヘビー級マッチ=ルイ・サザーランドとダイクワン・バックリーの試合は、バックリーがヘビー級のリミットよりも7.4ポンド重い272.4ポンドとなり、同様にファイトマネーの20パーセントをサザーランドに支払ったうえで、この一戦はスーパーヘビー級戦として実施される。

■視聴方法(予定)
8月19 日(土・日本時間)
午前8 時00分~DAZN

■ PFL2023#08計量結果

<ヘビー級準決勝/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ: 259.6ポンド(117.75キロ)
モーリス・グリーン: 261.8ポンド(118.75キロ)

<女子フェザー級準決勝/5分3R>
ラリッサ・パチェコ: 146ポンド(66.22キロ)
オレナ・コレスニク: 147.8ポンド(67.04キロ)

<ヘビー級準決勝/5分3R>
デニス・ゴルソフ: 243ポンド(110.22キロ)
ジョーダン・ヘイダーマン: 247.2ポンド(112.12キロ)

<女子フェザー級準決勝/5分3R>
マリーナ・モフナトキナ: 145ポンド(65.77キロ)
アンバー・レイブロック: 145.8ポンド(66.13キロ)

<フェザー級/5分3R>
ネイト・ケリー: 145.4ポンド(65.95キロ)
デイモン・ネルソン: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ダニーロ・マルケス: 248ポンド(112.49キロ)
石井慧: 240.2ポンド(108.95キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・ニール(米国)
マイラ・マザール(ブラジル)

<スーパーヘビー級/5分3R>
ルイ・サザーランド: 250.6ポンド(113.67キロ)
ダイクワン・バックリー: 272.4ポンド(123.55キロ)

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