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Gladiator020 Interview J-CAGE JJ Globo ジェセフ・チェン ブログ 森戸新士

【Gladiator020】超新星ジェセフ・チェン戦、ベルト獲りへ。森戸新士─01─「足を壊しに来るはず」

【写真】プロ競技者としては、常に微妙なグラップラーや柔術家達。森戸にとって、ここは力の入った大一番になるはずだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator020では、PROGRESS初代フォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座を、森戸新士とジョセフ・チェンが争う。
Text by Shojiro Kameike

昨年1月23月のGladiator013からスタートしたプログレス提供マッチ。MMAのためのグラップリング――フォークスタイル・グラップリングという新機軸のなか、その主役となったのは柔術家の森戸だった。そんなプログレスも、遂に王座を制定することに。

しかもアジア発要注目のB-teamグラップラー=ジョセフ・チェンを招聘してのタイトルマッチだ。今回の一戦に向けて、森戸は何を思うのか。プログラップラーとしての意気込み、そして対戦相手であるジョセフ・チェンとは何者かを訊いた。


――プログレス初のタイトルマッチを11日後に控えてのインタビューとなります(※取材は1月11日に行われた)。グラジエーターのプログレス提供マッチがスタートしてからちょうど1年が経ちます。スタート当初は外国人選手を相手にタイトルマッチが行われることは、想定していたでしょうか。

「強豪外国人選手との対戦になるかどうかはともかく、当初からタイトルマッチもやっていきたいと聞いていました。自分もプログレスに出始めてから、いずれタイトルに絡めるように勝ち続けていきたいと思っていました。それが1年経って実現するのは嬉しいです。ただ、ひとつ気になることがあって」

――気になること……何でしょうか。

「今回勝ったら、チャンピオンベルトはあるのでしょうか?」

――それは主催者に確認してください(笑)。

「アハハハ。やっぱりチャンピオンになったら、ベルトを巻いてみたいです。柔術の世界にはチャンピオンベルトがないので。グラップリングだと、高橋サブミッション(雄己)君がNAGAのアマチュアトーナメントで優勝してベルトを巻いています。でもプロでワンマッチを勝ち抜いて、MMAのようにチャンピオンベルトを巻けるのは画期的だと思いますから。今回勝って、ちゃんとベルトを巻きたいです。しかも初代王者として」

バトルハザードでは、GTFタッグ王座への挑戦者決定戦まで進んだんです。あの時は宇野薫さんと植松直哉さんがベルトを持っていて、挑戦権を懸けて僕と高橋サブミッション君がタッグと組み、岩本健汰&山中健太チームと対戦してドローでした。あのあとZSTが活動休止になってしまいましたし、クインテットも大会が行われなくなってしまいましたから。グラップラーからすると、何を目指してプロ興行に出るのか分からない感じもありました。

それが今回プログレスがタイトルを創ってくれたので、出る側も見る側も分かりやすいと思います。みんながチャンピオンを目指して頑張ることができます。しかも海外から、メチャクチャ強い選手を呼んでくれて」

――森戸選手が外国人選手と試合をするのは、いつ以来になるのでしょうか。

「ノーギだと2019年のADCC予選で、ラクラン・ジャイルスと対戦(77キロ級1回戦、ヒールフックで一本負け)して以来ですね。そのあとコロナ禍になりましたから……。コロナ禍になる前は、ギだとIBJJFのアジア選手権に、海外から強豪選手が来ていましたよね。アブダビ・グランドスラム柔術大会にも強豪が来て、僕もジェイク・マッケンジーやリーヴァイ・ジョーンズレアリーと対戦することができました。

日本で海外の強豪と試合をすることができていたんです。コロナ禍以降、その機会がなくなってしまい、日本から海外へ行くしかない。他の選手が海外の大会に出て実績を残している姿を見て、僕もずっとチャレンジしたいと思っていました。そのチャンスが日本国内で訪れたのは嬉しいです。海外の強豪に勝ってチャンピオンになるのは、やはり箔が違いますから気合も入ります」

――では、対戦相手となるジェフ・チェンの印象を聞かせていただけますか。実際に試合をする森戸選手にお聞きするのも恐縮ですが、ジョセフ・チェンに関して教えていただけると、読者の方も分かりやすいかと思います。

「ジョセフ・チェンはB-teamという、米国のトップ・グラップリング・チームで練習している選手です。B-teamは、米国のトップ選手が集まってグラップリングの練習しかしていないチームですよね。そのなかでも、ジョセフ・チェンが最有望株の選手だと言われています。まだ19歳か20歳ぐらいで、ここ最近伸びてきた選手なので、試合映像も少ないですよね。

タイプとしては、ヒールフックが禁止のIBJJFノーギルールでも、パン選手権のアダルト紫帯で優勝できるぐらい、オールラウンダーな選手といえます。足関節ばかりではなく、テイクダウンもバックテイクも狙い、パスも仕掛けるなど攻撃の幅が広い選手です。だから前回のADCCオセアニア&アジア予選も、グラップリングマニアの間ではジョセフ・チェンが優勝候補に挙げられていました。

結果は岩本選手が準決勝でジョセフ・チェンを下して優勝しましたが、それだけ注目されていた選手なんです。最近ではWNOで、いま流行りのZロックで勝っていましたし」

――それは若い頃からクレイグ・ジョーンズらと練習しているというアドバンテージもあるのでしょうか。

「それは大きいと思います。最先端の技術を、ずっと現場で学ぶことができる環境にありますから。自分も知らない技術をたくさん知っているでしょう。僕としても、その技術を味わえることにワクワクしています。相手は僕の足を壊しに来るはずです。今までの試合とは違うワクワク感というか、ゾクゾクしますよね」

<この項、続く>

■ Gladiator019対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Progressフォークスタイル・グラップリング79キロ契約/5分2R>
山田崇太郎(日本)
井上啓太(日本)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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DEEP JEWELS39 J-CAGE Report ブログ 栗山葵 藤田翔子

【DEEP JEWELS39】蹴りからパンチに繋げる藤田を、栗山が左ストレートで制してフルマーク判定勝ち

【写真】ヒットは単発だが強い左ストレート。それを当てる距離感とステップが栗山にある(C)MMAPLANET

<フライ/5分2R>
栗山葵(日本)
Def.3-0:20-17.20-18.20-18.
藤田翔子(日本)

サウスポーの栗山が左インロー。藤田は左ジャブで距離を測りながらローを打ち返す。ジャブとローで探り合う中、栗山が左ストレートを伸ばした。藤田の左フックをブロックした栗山。藤田は左の縦蹴りから蹴りを散らす。藤田が右ミドルを放ったところで押し込んだ栗山、藤田は尻もちを着いたが、すぐに立ち上がった。栗山のワンツーが藤田の顔面を捉える。

藤田の前蹴りに栗山が左ストレートから右フックを返した。右ハイから右ストレートを当てる藤田。栗山も左ストレートをヒットさせる。右フックを顔面に当ててから連打していく栗山に対し、藤田はケージ際で組みついた。しかし体勢を入れ替えられると、すぐに離れる。藤田は右インローの連打。残り30秒で右ストレートを当ててから前に出る。左ボディ、左ジャブを当てる藤田だが、左目の下が大きく腫れ、出血も見られる。

最終回、栗山は右の関節蹴り。ガードを固めて距離を詰める藤田が、右ストレートを伸ばす。栗山も左ストレートを返した。藤田は右の前蹴り、ヒザから右ストレートを繰り出す。栗山は単発の左ストレートがヒットするも、後続打がない。距離が近くなったところで、左を出しながら頭も出してしまった栗山に、バッティングの注意が与えられる。

再開後、藤田のプレッシャーが強まる。回る栗山に右ハイを見せた藤田。栗山は左ストレートに集中する。右フックの返しは藤田の顔面に届かず。リズムが合ってきた藤田は、右の縦蹴り。栗山の右ジャブに藤田が右ミドルを合わせた。栗山は左インローからワンツー。下がってかわした藤田は、ワンツーから左ミドルで攻めたてる。栗山の左ストレートもヒット。相手のワンツーをスウェーとブロックでかわす藤田。しかし栗山の左ストレートが藤田の顔面に突き刺さる。さらに栗山は左ヒザをボディに当てて試合を終えた。

藤田の打撃も当たったが、栗山の左ストレートのクリーンヒットが評価されたか。ジャッジ1人が3ポイント差をつける裁定で栗山が勝利を収めた。


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J-CAGE Report RIZIN LANDMARK04 ブログ 倉本一真 元谷友貴

【RIZIN LANDMARK04】倉本一真を相手に元谷友貴がKOでもなく、一本でもない最高に価値ある判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
Def.3-0
倉本一真(日本)

左フックから組んだ倉本がテイクダウンを決める。ハイガードの元谷を持ち上げた倉本がスラムし、ガードを割る。スクランブルで立ち上がった元谷が距離を取ると、テイクダウンを切り右を当てる。大きな振りから組む倉本に対し、元谷はヒザを突き上げて離れる。さらにミドルを効かされた倉本のテイクダウン狙いには、ギロチンをカウンターでセットする。背中をマットにつけて逃れた倉本だが、元谷はハーフで抑える。下からダブルアンダーフックの倉本の顔を押した元谷が、エルボーを打つ。倉本は蹴り上げからシングルレッグ、がぶった元谷がヒザ蹴りを連続で頭部に打っていく。

倉本の攻撃手段と想われた攻撃で、攻勢の元谷はフックに左のカウンターを入れる。右回りで間合いを取る元谷がカーフを蹴り、右を伸ばす。組んでも倒せない倉本は左右のフックから前蹴りで上体がのけ反る場面も。組みの姿勢が崩れた倉本はフックを強振するが、元谷が切れのパンチからヒザを見せてラウンドを締めた。

2R、右に回る元谷に対し、距離を詰めて上体で組もうとしたが取り切れない倉本。元谷はヒザ蹴りを決め、左フックをヒットさせる。右カーフを蹴られた倉本は、その右に意識がいき左で殴られる。それでも組んでバックに回ると、前転した倉本の背中を取り続け後方に投げ捨てる。直後に立ち上がった元谷が、倉本の組みをがぶってヒザを突き刺す。離れた倉本は、押し込んでもどうにもテイクダウンが奪えない。

左を受け、ヒザにつながれた倉本は組んでからの投げがすっぽ抜け、グラウンドでヒザの攻撃を受ける。バックに回った元谷は立ち上がった倉本にネルソンを仕掛ける。やがて両足をフックして背中を伸ばした元谷がボディトライアングルからパウンドを連打する。殴られながら右腕を差して、立ち上がった倉本が何とか胸を合わせる。ここから左右のヒジを繰り出した倉本、元谷は終盤にスタミナを温存したか。

最終回、左フックから右アッパーを入れた倉本。元谷は跳びヒザから、さらにヒザ蹴りを続ける。組んでもヒザを受ける倉本は、元谷のテイクダウン狙いを巧みに切り返しバックに回る。後方から蹴り、豪快に投げるなど倉本から疲れが感じられない。逆に動きが落ちている元谷に圧を掛けると、左フックにも右アッパーを返す。ケージを背に戦う元谷は左を打って前に出るが、倉本が右を当ててスピニングバックフィストを放つ。

元谷がショートフックに前に出ると、倉本が圧を掛けスピニングバックフィストへ。右を打ち合った両者、下がったのは元谷で倉本が距離を詰める。残り1分を切り、左右のフックで元谷が猛攻を仕掛ける。ここまで我慢して、一気に攻めを集中させた元谷のラッシュからヒザにも倉本は左右のパンチでは反撃に出る。と、終了間際についには姿勢を崩した倉本にサッカーボールキックを入れた元谷が3‐0の判定勝ち――KOでも一本でもないが、それ以上に価値がある勝利を元谷は手にした。


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ARAMI DEEP DEEP JEWELS38 Interview J-CAGE ブログ 村上彩 須田萌里

【DEEP JEWELS38】村上彩と再戦、須田萌里─02─「勝ったら、また大島選手に挑戦できますか?」

【写真】須田の右に立つ金髪の男性がスダコンガこと父・智行、取材当日が41歳の誕生日だった。左は中学1年生の弟、雄律(ゆうり)で、JBJJF全日本キッズ選手権やアマ修斗ジュニア選手権で優勝している。すでに将来のプロデビューについてお声が掛かっているという話も……(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS38のメインで、村上彩と対戦する須田萌里のインタビュー後編。
Text by Shojro Kameike

父・智行さんと共に歩む18歳の格闘技人生――目標であったチャンピオンとの対戦、そして敗北を経て、須田萌里はどのように成長してきたのか。デビュー戦で敗れた村上とのリベンジマッチへの意気込みを語る。


スコーピオンジムでは毎週土日に女子練習会が行われているという。この日は、7月にケイト・ロータスを下したARAMIが来ていた。

――こちらのスコーピオンジム千里では、女子ファイターが集まって練習会を行っているそうですね。

「平日は私も学校があって、土日に集まれる人が集まって練習しているという感じです」

智行 それほど人数は多くないです。東京に比べると、やっぱり女子選手は少ないですからね。来てくれているメンバーは、毎週来てくれるのがスモーカージムの栗山葵選手。それからサダエ・マヌーフさんが来てくれたり。今日はARAMI選手が来てくれます(取材は9月3日の土曜日に行われた)。

「一緒に練習したり、試合に出たりすると、やっぱり気持ちも変わってきます。練習会を始めて2年ぐらいなんですけど、お父さんと練習していても体重差があるので、実際に女子の選手と対戦するイメージが掴めないこともあって。やっぱり組んだ感覚も違いますし」

智行 試合のたびに東京へ行って補うよりは、せっかく関西でも女子選手が増えてきたので一緒にやってみたらどうかと。それで声をかけていったら、皆さん集まってくれるようになったんです。

――それまではずっと、お父さんとの練習だけだったのですか。

「お父さんと弟(雄律、中学1年生)、それと会員さんとの練習ですね。柔術道場なのでプロのMMAファイターを目指している人はいないんですけど、寝技は強い方と練習できていました」

――プロデビューから2連敗して、このままでは無理かな……と思ったりしなかったですか。

「それは思いました。MMAは辞めたほうがいいんかな、とか。でも、いろんな人が応援してくれていて、やっぱり続けようと思ったんです。2連敗したあと、自分から攻めていくことを考えるようになりました」

智行 この子が負けたわけじゃない。セコンドのミスで負けたんやと、僕は思っていました。MMAは自分の得意なところで戦った者が勝てる。この子は柔術をやってきたから、どうやって寝技に持ち込むか、ですよね。
3戦目からは打撃のほうが得意な選手との対戦が多かったので、まず相手の打撃を潰す方法を練習してきました。自分がこのポジションにいたら相手は打撃を出せない、とかを徹底的に練習して。それを実践できたから、自分の得意なパターンに持ち込めて連勝に繋がったんやと思います。

「連勝することができて、だんだん自信もついてきました。MMAをやることも楽しくなってきて(笑)。学校の友達も応援してくれて、試合も見に来てくれたりとか」

――結果、「高校生の間にチャンピオンと戦うレベルまで行きたい」という、MMAを始めた頃の目標は達成されました。今年5月、大島沙緒里選手と対戦し、1Rにキムラの形に入ってレフェリーストップとなりましたが……。

「あの試合は緊張が凄くて、体が動きませんでした(苦笑)。東京で一緒に練習させてもらっていた選手が大島選手に負けていて、私が頑張らなアカンって焦りがあったんです。それで試合中、前蹴りを出すタイミングが早すぎて。あれで崩れてしまったかなと思います。試合後には、お父さんから『あの前蹴りで相手はスイッチが入ったな』と言われました。先にもっとコツコツと打撃で削らんとアカンかったよ、って」

智行 展開が早すぎましたね。最初から寝技に行くのは危険で、削ってから寝技に行くなら何とかなるんじゃないかと。でも前蹴りを出したところでテイクダウンされて……やっぱり大島選手は強かったです。

「タップしていないんですけど、自分は動けない状態やったから、止めてくれて良かったです。怪我しなかったことでRIZINにも出られたし、今回も試合をすることができるので。今はもう1回挑戦したいし、自分も大島選手のポジションになりたいと思いました」

――大島選手ともう一度対戦したいという気持ちと同じように、デビュー戦で敗れた村上選手と再戦したいという気持ちはありましたか。

「そういう気持ちはなかったし、再戦があるとは思っていなかったです。村上選手は階級を落としていたので、もう対戦することはないのかなって。ただ、4戦4勝――しかも3試合連続で一本勝ちしている相手に私が勝ったら、また大島さんへの挑戦に近づけるのかな、と思っています。DEEPジュエルスのチャンピオンになることが目標なので」

――DEEPジュエルスのベルトを巻いた先のことは考えているのでしょうか。

「いえ、まだそこまでは考えられないです。チャンピオンが強すぎるから(苦笑)。……次の試合に勝ったら、また大島選手に挑戦できますか?」

――プロモーターサイドの考えは分かりませんが、先ほど須田選手ご自身が仰ったように、再挑戦へ大きく近づくとは思います。

智行 大島選手とは試合をしたばかりなので、年内はないかもしれないですね。ここで勝てば、次はセミ(桐生祐子×HIME)の勝者と対戦するのかな。本野(美樹)さんも49kgに落としてきたから、対戦する可能性はあるとは思っています」

――なるほど。では再戦となる村上彩選手との試合に向けて、ご自身はデビュー戦と比べて最も成長した部分は何でしょうか。

「全部です。その中でも試合の組み立て方とか、いろいろ考えながら、頭を使って戦えるようになったことだと思います」

――一方、村上選手は何が変わってきていますか。

「前よりも寝技主体になってきましたよね。初めて対戦した時は、まだ打撃にも付き合ってくれていたじゃないですか。今は最初から寝技に行きたい、っていう感じで。今回は私が全ての場面で圧倒したいです。私も2年前よりは寝技も成長していますから」

■視聴方法(予定)
9月11日(日)
午前11時50分~SPWN PPV
午前11時50分~ニコニコ生放送

■ 対戦カード

<アトム級/5分3R>
村上彩(日本)
須田萌里(日本)

<49キロ契約/5分2R>
桐生祐子(日本)
HIME(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古瀬美月(日本)
山崎桃子(日本)

<50キロ契約/5分2R>
ケイト・ロータス(日本)
サダエ・マヌーフ(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古瀬美月(日本)
竹林愛留(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
井上智子(日本)

<59キロ契約/5分2R>
栗山葵(日本)
Te-a(日本)

<ミクロ級/5分2R>
ちびさい KYOKA(日本)
ジャカ季美香(日本)

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DEEP Tokyo Impact2022#05 Interview J-CAGE ブログ 宇田悠斗 島袋チカラ

【DEEP TOKYO IMPACT2022#05】GPでDEEP初参戦、宇田悠斗「優勝は難しい話ではない。何も問題はない」

【写真】宇田の参戦はGPの価値を一段押し上げたことは間違いない (C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都港区のニューピアホールでDEEP TOKYO IMPACT2022#05が開催され、フライ級1回戦の後半4試合が行われる。
Text by Shojiro Kameike

今回のフライ級GP最大のサプライズといえば、元KOPの小川徹と修斗世界2位の宇田悠斗の参戦だっただろう。特に宇田の出場は抽選会の時点で発表されておらず、Xの枠に宇田が入ることが後日発表された。そんな宇田がUFCで戦う平良達郎への想い、そして自らも目指すオクタゴンへの道と、今回のDEEPフライ級GPについて語ってくれた。


――試合を1週間後に控えてのインタビューとなります(※取材は4日に行われた)。現在は地元の愛媛県ではなく、東京に活動拠点を移しているのですね。

「はい。今は東京に引っ越してきています」

――2021年5月の清水清隆戦の前にお話を聞いた時点では、出稽古で東京に行っていると仰っていました。それが出稽古ではなく、活動拠点を東京に移したのはいつのことでしょうか。

「去年の7月ですね。実は清水さんとの試合で拳を骨折して、東京にいても練習できないので、地元に戻っていました。拳が治ってから、本腰を入れてガッツリ練習しようと思って、東京へ出てきました」

――今年3月の竿本樹生戦(判定負け)では石渡伸太郎さんがセコンドに就いていました。東京ではCAVEで練習しているということですか。

「そうですね。練習はほぼCAVEです」

――今回のDEEPフライ級GPにはCAVEに関わる、あるいは関わっていた選手が多く出場していますね。

「そうなんですよっ。 もともと自分はDEEPフライ級GPに出る予定はなくて。そんなに深く考えていなかったなかで、急遽参戦が決まったんです。『うわぁ~、一緒に練習している人もいるトーナメントかぁ』って(苦笑)。ただ、そう思ってはいたんですけど、別に対戦するとしても準決勝か決勝ぐらいだろうと考えて。だから今も、いつもどおりの練習仲間であることには変わりないです」

――そう考えていると、元チームメイトとの対戦が決定した選手もいます。

「越智(晴雄)さんですよね。そうなんですよ……。まぁ、練習仲間でも試合が決まったら、やるしかないです」

――まず今回のDEEPフライ級GPで最大のサプライズは、元KOPの小川徹選手と、修斗世界フライ級1位の宇田選手が参戦することでした。

「えっ、そうなんですか」

――宇田選手が清水選手に勝利した時点で、このまま修斗のベルトに挑むものだと思っていました。

「確かに、流れとしてはそうですよね。でも自分としては、そんなにベルトが欲しいという気持ちはなかったんです。『タイトルマッチをやらせてください』という感じはなくて」

――というと?

「あの時点では平良(達郎)君がチャンピオンで、今もそうじゃないですか。その平良君はUFCと契約して。じゃあ自分は誰と戦うのかといったら、修斗のフライ級には戦いたい選手がいなかったんですよ。それなら他のプロモーションにいる、同世代の強い選手と試合したいと思って。ちょうどそう考えていた時にRIZINの話があって、挑戦してみたいという気持ちでRIZINに出ました」

――宇田選手としては平良選手に挑戦したかったと。時系列としては、宇田選手が清水選手に勝利した2カ月後、平良選手がベルトを獲得したわけですが。

「はい。自分が清水選手に勝って平良君がベルトを巻いたので、そのまますぐ試合したかったです。でも自分が怪我してしまったし、彼もベルトを獲った直後で。さらにVTJのあとUFCと契約しましたからね。タイミングが合わなかったなと思います。自分としては、タイトルマッチではなくても、平良君と試合したかったですね」

――オクタゴンを目指す宇田選手の目に、平良選手のUFC契約はどのように映りましたか。

「自分も目指している場所なので、先を越されたな、とは思いますよ。でも凄いことだし、頑張ってほしいです。

やっぱりUFCはレベルが高いですよね。平良君も日本では輝いていたけど、UFCに行くと日本の試合のように、圧倒的に勝つことはできなかった。だから改めて、UFCって厳しい世界なんだなと思いました」

――ご自身について考えた時、UFCとの距離はどれくらい離れていると思いますか。

「メチャクチャ遠いですよね。たとえ今『UFCに参戦しますか?』と聞かれても、ウンとは言えない。まだあの場所で勝ち残ることができるような自信はないので。まだこれから試合経験を積んでいきたいです」

――では、初めて修斗以外で試合をして敗れたことについては、今はどう捉えているのでしょうか。

「RIZINの竿本戦は、修斗以外で試合をするのも初めてだし、プロで負けたのも初めてで、さらに東京で調整して試合に出るのも初めてでした。でも1回や2回負けても、これから連勝すればいいかな、っていう感じですね。

悔しいけど、良い勉強させてもらったと思います。これから二度と、同じ過ちを繰り返さないように。だから負けて、イチからやり直す。イチから挑戦していこうと思いました」

――RIZINに出場した時点では、まだDEEPフライ級GPの話はなかったわけですよね。

「というより、抽選会の時点で何も決まっていなかったです」

――えっ、そうなのですか。

「まだオファーもなかったです(笑)。抽選会のあとにDEEPの佐伯(繁代表)さんからラブコールがあったので、マネージャーからサステインの坂本(一弘)さんに話をしてもらったんです。本当に急な話で、どうせ出るなら抽選会に参加したかったですね。アハハハ」

――するとGPの抽選会も、特に興味はなかった?

「内容は記事で知ったぐらいです。もちろん練習仲間が出るので、抽選会の結果は聞きましたけど、そんなに深くは考えていなかったですね」

――その後、宇田選手のGP出場が決定しました。それまでDEEPの試合はご覧になっていましたか。

「YouTubeにアップされたら見る、っていうぐらいでしたね。それも全試合を見ているわけじゃなくて。修斗で試合をしている時は『DEEPの選手と交わることもないかな』と思っていたので。でもRIZINに出てから、今後はDEEPの選手と戦うこともあるだろうなと思って、対戦したらどうなるかなっていう視点で見るようになりました。この選手は強いな、この選手はここが弱いなとか」

――その視点でDEEPフライ級GP出場メンバーを見た時、どのように思いましたか。

「自分が出ることが決まる前は、単に『このメンバーは妥当かな』って思ったぐらいでした。自分が出ることになって考えると……オレはGPで優勝できる実力がある。優勝は難しい話ではないな、と思いましたよね。何も問題はないかなって」

――キッパリ言い切りますね!

「前回(8月21日の1回戦4試合)の試合を見ても、パッとしなかったですよね。『こいつヤベェな』って思う試合はなかったので。『オレのほうが強いでしょ』って。……、……でも前回の試合で負けているし、そんなに偉そうなことは言えないんですけど」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
9月11日(日)
午後5時10分~SPWN PPV
午後5時10分~ニコニコ生放送

■ 対戦カード

<フライ級GP1回戦/5分3R>
村元友太郎(日本)
風我(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
杉山廣平(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
島袋チカラ(日本)
宇田悠斗(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
西谷大成(日本)

<フェザー級/5分2R>
鬼山班猫(日本)
狩野優(日本)

<ウェルター級/5分2R>
佐藤洋一郎(日本)
嶋田伊吹(日本)

<ウェルター級/5分2R>
米田奈央(日本)
レバナ・エゼキエル(日本)

<フェザー級/5分2R>
佐藤勇駿(日本)
木下尚祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
星野豊(日本)
梶本保希(日本)

<フェザー級/5分2R>
鬼山班猫(日本)
狩野優(日本)

<ライト級/5分2R>
THE☆ナマハゲ(日本)
泉武志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
米田奈央(日本)
三好マヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
星野豊(日本)
梶本保希(日本)

<ストロー級/5分2R>
多湖リキト(日本)
佑勢乃花(日本)

<ライト級/5分2R>
倉本大悟(日本)
岩倉優輝(日本)

<バンタム級/5分2R>
コマネチ竜太(日本)
朝比奈龍希(日本)

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DEEP109 DEEPフライ級GP Interview J-CAGE ブログ 本田良介 越智晴雄

【DEEP109】フライ級GP1回戦へ、本田良介ー02ー「越智さんがどうこうより、前回の自分を超える」

【写真】ともに敗戦からのGP出場、生き残るのはどちらだ!?(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、越智晴雄とDEEPフライ級GP1回戦で対決する本田良介のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

抽選の結果、本田の対戦相手が元チームメイトであり、現在もマネージメントが同じという越智に決定した。その越智とともに向かった抽選会場までの道で、本田の中に去来したものとは――。ぜひ越智晴雄インタビュー後編と併せて読んでほしい。あとはもう、思いっきり戦うだけだ。

<本田良介インタビューPart.01はコチラから>


――仰るとおり格闘技は……それこそ人生も、自分が思ったとおりにはならないことのほうが多いです。ただ、それでも対戦相手が越智選手になることは、全く考えていなかったのではないですか。

「アハハハ! どちらかに選ぶ権利があれば、お互いに選ぶことはなかったと思います」

――まず抽選会場の最寄り駅を降りたところで、越智選手に遭遇したそうですね。

「そうなんですよ。別に待ち合わせをしていたわけでもなくて。僕なんて最初に電車を降りたところから道を間違えていて、反対側に歩いていたんです。それに気づいて駅に戻ったら、越智さんと会いました(笑)。

お互いトーナメントに出る以上は、どこかで当たるかもしれない。でも自分と対戦する前に負けてほしい……そういう気持ちもありました。ちょっと複雑なんですけど。ただ、もし越智さんがベルトを持っていて、自分が勝ち上がっていったら挑戦するっていう場合もありますからね。同じ階級にいれば。だから対戦が決まったら、やるしかないって考えていました」

――……。

「もちろんMMAの試合で相手を憎んでいることはないし、憎んでいる相手と殴り合うということではないじゃないですか。自分の好きな競技だから――甘いって言われるかもしれないけど、MMAは殺し合いじゃないって信じているので」

――なるほど。抽選会では本田選手が14番目となり、最後に空いている枠に入らざるを得ない立場となりました。

「抽選では早い段階で9月の枠が埋まっていって、僕は14番、最後に入る立場で良かったです。どちらかといえば8月に試合をしたかったですし。最後に空いているところへ入るだけだから、何も考えなくていい。そうしたら……えっ!?って(苦笑)。

ただ、さっき言ったような気持ちで抽選会に向かっていましたし、何も考えずに最後の枠に入る立場だったので。ある意味、誰と対戦しても意外だったと思います。自分にとっては。GP出場メンバーの中で対戦経験があるのは、杉山廣平選手と駒杵嵩大選手だけで」

――本田選手に限らず、今回はどのような組み合わせになっても初対決になる可能性が高い出場メンバーですよね。

「あとは練習したころがあるのが、越智さんと原虎徹君ぐらいですし。そういうGPに選んでくれたのは嬉しいです」

――話を戻すと、そういった時に自分の感情を押し殺すことができる、冷静に受け止めることができるのは以前からですか。

「昔からっていうわけじゃないけど、格闘技をやって変わってきたのかもしれないですね。プロデビューが25歳で、いろいろ考えてきました。なるようになるというか、自分が身勝手に思ったことが実現するのって、ほとんどないですから。自分の都合だけ考えていると……それが実現しちゃったら、おかしいですし。

減量でも試合でも、そんなことに直面してきて……。たとえば黒澤選手との試合(2019年9月、本田が判定勝ち)って、計量で失敗したじゃないですか。あの時も試合の1週間前までは、すごく調子が良くて。でもその後は計画通りに落とせませんでした。なんで思ったとおりにならないんだ、って考えましたね。

試合は、当日計量でOKだったらやりますよ、って黒澤選手が言ってくれたので本当に感謝しています。でも、その時に思いました。自分の思い通りになることばかりじゃない。それでも、やるしかないんだって」

――人間は、どこかで自分に都合の良いほうに考えがちです。自身の中で「こうなる」と考えていることは、単に「こうなってほしい」と思っているにすぎない場合もあります。

「格闘技っていう競技は、お互いに勝ちたいと思っている選手同士が戦うわけだから、どちらかの気持ちは叶わないんですよね。そういう競技をやってきたからこそ、目の前のことを受け入れて、そこに立ち向かう考え方になっていったのかもしれないです」

――なるほど。では対戦相手となった越智選手についてですが、以前一緒に練習していた頃と現在では印象は異なりますか。

「越智さんのイメージがどう、というより、自分はどう変わったのかなとは考えています。越智さんはキャリアもあって、勝負強いし、体力があって最後まで前に出て来る。そういう強いファイターではあることは変わらないので」

――対してご自身は、前回の杉山戦から何か変化したところはありますか。

「次の試合は思いっきり行きたいです。動きや体力については、前回の試合に向けて調整できていました。でも自分の動きを出す前に一発もらってしまったので。今は、試合でもっと自分の動きを出すための練習をしています。

それは誰が対戦相手になっても変わらないですね。まずは自分の気持ちを見直すところから、練習を始めます。前の試合の自分を超えられるように……常に、試合では何かを超えたいと考えています。

何が何でも勝つ。今回はトーナメントなので、勝てば次の試合がありますから。必ずこのGPで生き残る。自分がトップとしてやれるんだ、っていうところを見せます」

■視聴方法
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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Gladiator018 J-CAGE JJ Globo Report ブログ 中園優太 中川皓貴 八木敬志 原口央 天草ストロンガー四郎 島村裕 松木一郎 森戸新士 江木伸成 河名マスト 竹本啓哉 笹晋久

【Gladiator018】計量終了。コンバット柔術戦は「掌底によるKO率が高まる」(森戸)

【写真】プログレスのコンバット柔術ルール戦に出場する江木伸成。レオスでの掌底特訓の成果や、いかに(C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(土)、翌26日に大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018の計量が、同市内のSMOKER GYMで行われた。

Text by Shojiro Kameike

5月7日HEAT50の生田誠戦に続き、江木伸成がコンバット柔術ルールで松本一郎と対戦する。
ここでは江木のチームメイトである森戸新士がインタビュー時に触れていた、江木とのコンバット柔術対策に関するコメントを紹介したい。

「コンバット柔術の試合は今回から判定が無くなったので(時間切れドローとなる)、一本かKOによる決着のみになります。さらに自分が立っていても相手が寝ていて、レフェリーがグラウンド状態とみなせば掌底もOKになり、KO率も高まると思います。ジムではグラジエーターのミドル級王者である藤井章太選手が、グラップリングをやりながら掌底のミットを持つ形で練習しています。相手の松木選手は下からグルグル動くと思いますが、そこに掌底を入れたいですね」

この他、WARDORGウェルター級王者の格闘DREAMERSにも参加していた八木敬志が、中園 優太とライト級で戦う。計量はともに一発でクリアした。
一方、この日は一回目の計量でクリアできなかった選手が続出。そのうち中川皓貴と竹本啓哉、桑本征希は2回目で契約体重をクリアしたが、天草ストロンガー四郎は250オーバーに。
第10試合の天草ストロンガー四郎と島村裕のフェザー級戦は実施されるものの、

  • 天草にイエローカード1枚
  • 島村が勝った時のみ公式記録となり、ドローあるいは天草が勝利した場合はノーコンテスト扱い

という形式で行われることとなった。


■Gladiator018計量結果

<フェザー級/5分2R>
原口央(日本):65.65キロ
中川皓貴(日本):65.85キロ → 65.80キロ

<バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本):63.55キロ → 63.50キロ
笹晋久(日本):63.10キロ

<フォークスタイルグラップリング72キロ契約/5分2R>
森戸新士(日本):71.30キロ
河名マスト(日本):71.15キロ

<コンバット柔術バンタム級/10分1R>
松本一郎(日本):59.75キロ
江木伸成(日本):60.00キロ

<フェザー級/5分2R>
天草ストロンガー四郎(日本):66.60キロ → 66.05キロ(250グラムオーバー)
島村裕(日本):65.55キロ

<フェザー級/5分2R>
左海清之(日本):65.60キロ
TATUMI(日本):65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
ゆうと(日本):59.80キロ
丸山幹太(日本):60.15キロ

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本):56.00キロ
御代川敏志(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本):69.50キロ
中園優太(日本):69.35キロ

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル):61.15キロ
秋田良隆(日本):61.10キロ

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本):76.80キロ
成田佑希(日本):75.65キロ

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本):65.95キロ → 65.40キロ
入江一輝(日本):65.20キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本):56.40キロ
秋元強真(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本):69.85キロ
前田啓伍(日本):69.40キロ

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Interview J-CAGE Shooto2022#03 ブログ 久遠 澤田千優

【Shooto2022#03】澤田千優と対戦、久遠「次の試合が最後じゃない。1年後に完全に距離感を掴めるよう」

【写真】これだけ自己分析ができているのだから、格闘IQは相当に高いはず (C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#03で、渡辺久江改め久遠が澤田千優と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2002年にスマックガールでプロデビューした久遠は、2007年のゲンカーム・ルークチャオポーカム戦を最後に、MMAから離れていた。2010年にはキックボクシングやシュートボクシングのリングに立ったものの、2011年から再び戦いの舞台から姿を消すことに。2016年にはMMAに復帰し、WSOF CGとVTJで2試合を戦ってから6年――キックボクシングの試合を経て修斗に出場した久遠に空白の5年と現在、そして今後について訊いた。

なお、本日21日(土)行われた計量前に杉本恵と対戦予定だった須恵樹季が、体調不良で搬送され女子ストロー級2回戦は中止となった。


――試合を5日後に控えた久遠選手です(※取材は5月17日に行われた)。

「どうも! お久しぶりです!!」

――格闘技ファンにとっても、渡辺久江改め久遠選手のインタビューは久々となるかと思います。久遠選手は昨年キックボクシングの試合で復帰し、今年に入ってケージでMMAの試合を行いました。MMAとしては2016年6月のVTJ(イ・イェジとドロー)から昨年まで、この5年間は何をされていたのでしょうか。

「VTJのあとも試合が決まっていたんですけど、実はその時に妊娠していることが分かって。出産したあと……ご察しのとおり離婚して、ドタバタしていました。実家に戻ってから落ち着いてきたので、何をしようかと考えたら、私には格闘技しかなかったということです」

――そうだったのですか。昨年11月にで久遠選手の修斗出場が発表されたとき、お子さんを連れられていたので驚きました。

「アハハハ。格闘技については、まだできるっていう気持ちが強かったので。だから何をするにしても、まずは格闘技をやってから考えようと」

――お子さんが生まれるまでは、格闘技の試合を見ることはあったのでしょうか。

「一切見ていなかったです。見ていると、格闘技をやりたくなっちゃうんですよね。すると、もどかしさというか、羨ましさというか……。今はRIZINに女子選手が出ているじゃないですか──父は格闘技が好きなので、テレビで見ているんですよ。すると私の目にも入ってくるし、知り合いからも連絡が来るわけです。そうやって格闘技界に関する情報は入ってくるんだけど、自分から見ることはなかったです」

――お知り合いから「RIZINに出ないの?」といったような連絡が来るのですか。

「それもあるし、あとは『久江ちゃんは、もう無理だよね』、『RENAって、チョー強くない?』とか。全然見ていないからって答えるんですけど、ちょっと見てみると、私もやれると思ったりして。そうなると余計に――格闘技したい、羨ましいって妬みの感情も生まれちゃうので、一切見ないようにしていました」

――久遠選手がプロデビューした2002年から、一度試合から遠ざかる2007年までは、地上波放送でMMAの試合が流れても、そこで女子の試合が行われることはありませんでした。なかには地上波テレビ局が、女子選手が殴り合う試合を放送したくないという方針だったという話も聞いています。その時代を経て、地上波でも女子の試合が流れるような現状については、どのように感じていますか。

「海外については裾野が広がったじゃないですか。日本だと浜崎さん? ……申し訳ないんですけど、あまりよく知らなくて」

――浜崎朱加選手がインヴィクタ世界後無休王座を獲得したのが2015年です。久遠選手にとっては、まったく絡んだことのない世代ですよね。

「そう考えると行き着くのは、私の甘さなんですよ。もっと自分が格闘技を追い求めていたら、その間も続けていたでしょうし、海外にも興味を持っていたかもしれない。時代は動いていたのに、私は動いていなかったわけで。でも今は、私の階級も海外で試合が行われているじゃないですか。選手も増えて、カッコいい選手も多いし。逆に国内は、私が出ていたスマックガールと同じ道を辿っているようにしか見えなくて」

――えっ、どういうことでしょうか。

「MMAをやっていない選手が、いきなりMMAをやって注目される。MMA選手×キックボクシング選手の試合をMMAでやるとか。それは地上波で放送されるか、されていないかの違いも大きいとは思うけど……。そういうのを見ていると、私もまだ戦えるんじゃないかなって。海外でも試合がしたいです。ただ、年をとって殴り合いはしたくない(笑)」

――1月の加藤春奈戦では、相手の左ジャブをもらって口から出血していましたが……。

「あの時ね、完全に試合勘がなくなっていて、なぜこんなにパンチをもらうのかなって自分でも思っていたんですよ。でも次の試合は、そんなことはないと思う。この間のキックの試合(3月に宮城でKARENと対戦してドロー)は、ちゃんと戦えていたから」

――加藤戦では、相手のパンチに対して反応できていない面がありました。その原因が試合勘だったとすれば、この4カ月で解消できたということですか。

「私の中では重心の問題で、動けるスタンスと動けないスタンスがあるんですよ。正直、今もそこは100パーセントにはなっていないです。まだ試合の緊張感が影響すると、ちょっとブレていたりするけど、ガッチリ合ったら昔以上に良いパンチや良い蹴りを打てる状態にはなっているので。

それに、次の試合が最後じゃないから。口から血を流そうが、目の上がパックリ切れようが、次の試合は勝てばいい。試合をこなしていって、1年後には完全に距離感を掴めるようになっていればいいかなって。

それでも……千優ちゃんって呼んじゃうけど、千優ちゃんをKOできると思っていますよ。そこで距離感が合わなかったらどうしよう、とか考えても仕方ないから。試合中にビビったら、完全に相手に飲まれて悪い展開になっちゃうし」

――距離感でいえば、ケージでレスリングベースの選手と対戦するのは、今回の澤田戦が初めてではないですか。

「そうなんですよ。ケージで戦ったのも、2016年のWSOF GCとVTJだけでしたからね。でも相手のタイプは気にしていなくて。今、そんな対策ができるような練習環境じゃないから」

――今はどのような環境で練習しているのですか。

「所属しているキックボクシングジム(ZERO)で打撃をやっていて、ねわざワールド宇都宮で柔術の練習に参加させてもらったりしています。コロナ禍じゃなければ東京に行って練習したいんですけど……。ただ、そういう出稽古じゃなく、日常的に練習したくて。今はチケットを売ったり、ツイキャス中継を買ってもらって入ってきたお金を、生活環境と練習環境に費やしたいですね」

――2010年ごろまでの久遠選手を考えると、当時とは全く違う環境にあるのですね。

「当時は一切何も考えていなかった。子供が生まれるまで、その日暮らしだったから。今は子供のためにも、チケットが売れるような選手にならなきゃいけないので。あとはルンピニーとか海外の試合にも出たいし」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
5月22日(日)
午後5時50分~ Twit Casting LIVE
             
■Shooto2022#03

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 小野島恒太:61.2キロ
[挑戦者] 石井逸人:61.2キロ

<ストロー級/5分3R>
新井丈:52.2キロ
黒澤亮平:52.2キロ

<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:60.9キロ
齋藤翼:61.25キロ→61.2キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
久遠:47.6キロ
澤田千優:47.4キロ

<ストロー級/5分2R>
木内“SKINNYZOMBIE”崇雅:52.2キロ
阿部マサトシ:52.2キロ

<バンタム級/5分2R>
榎本明:61.1キロ
ガッツ天斗:61.0キロ

<フライ級/5分2R>
大竹陽:56.7キロ
須藤晃大:56.7キロ

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇:61.2キロ
川北晏生:61.2キロ

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Grachan54 J-CAGE Report ブログ 松井斗輝

【Grachan54】パラエストラCNWの松井斗輝。右ボディ、右ストレート、右のパウンドで松本を倒す

【写真】容赦のないという表現に相応しい打撃で松井がプロ3勝目を挙げた(C)MMAPLANET

15日(日)に東京都港区の品川インターシティホールでGRACHAN54&55が開催された。

J-MMA新時代を告げるようなマッチアップ、重量級の戦い、そしてタイトル戦と今のグラチャンが詰まったダブルヘッダーから──ここではGrahan54で組まれた松井斗輝×松本大輔戦の模様をお伝えしたい。兵庫のグローブ空手の雄=日進会館からボクシングへ。2017年国体少年男子バンタム級3位の実績を持つ──パラエストラCNW期待の新鋭松井が、MMA3戦目でキャリア25戦(※8勝17敗)の松本を相手に確かな拳の攻撃を見せた。


<バンタム級/5分2R>
松井斗輝(日本)
Def.1R4分57秒by TKO
松本大輔(日本)

サッカーパンチ気味に右を入れた松井は、右ボディを打ち込む。さらに右を伸ばし、松本のテイクダウン狙いを切ると蹴り足を掴んで倒して、鉄槌を落とす。

寝技で深追いはせずスタンドに戻った松井に対し、松本は今成ロールも不発に。右を被弾した松本は、ヒザをついて足を取りに行くが松井が離れて掴ませない。

組みつつ引き込む松本は、寝技に付き合ってもらえず打撃を被弾する。それでも松本はカニバサミを伺いつつ、引き込む。ここは暫らくハーフで上にいた松井は、右の細かいパンチを見せた。

松本は左腕を差してディープハーフ&スイープを狙うが、松井がスプロールして耐え、頭を押して足を引き抜く。

打撃戦ですぐに引き込む松本は、右ボディに続く右フックでダウンを喫する。

ここもスタンドで待ち受けた松井は、ワンツーから組んで引き込んだ松本のクローズドガードの中で右を連打すると、残り3秒でレフェリーが試合と止めた。

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J-CAGE Pancrase327 Report ブログ 近藤有己 鈴木一史

【Pancrase327】初回にダウンを奪った近藤有己、最終回は鈴木のTDを防ぎ判定勝ち

【写真】抵抗する中村をコントロールし続けた狩野、最後はキッチリ仕留めた(C)MMAPLANET

<ウェルター級/5分3R>
近藤有己(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
鈴木一史(日本)

サウスポーの近藤が前に出る。鈴木にケージを背負わせて左ミドル。鈴木の動きに合わせて左足を出そうとした近藤に対し、シングルレッグで組みついた鈴木が、リフトアップから近藤に背中を着かせた。ケージ際でハーフガードの近藤に左ヒジとパンチを落としていく鈴木。エビを打つ近藤を立たせず、鈴木は抑え込んだが、近藤もフルガードから立ち上がった。すぐに鈴木は組みついて近藤をケージに押し込んでいく。近藤の右腕に対してオーバーフックの鈴木、その右腕を振り回すと近藤が離れた。

近藤は相手にケージを背負わせ、左ストレートから右フックでダウンを奪う。トップを奪った近藤は、ハーフガードの鈴木の顔面に右のパンチを叩き込む。立ち上がる鈴木に、左ストレートと左ミドルを当てる近藤。鈴木は右ボディストレートを返す。終了間際に鈴木が組みつくも、近藤がスプロールした。

1Rはジャッジ3者とも近藤に10-9をつけた。

2R、距離を詰める近藤。鈴木も右ストレートを出しながら組み付くチャンスをうかがう。近藤は左ストレートをヒット。鈴木のテイクダウンに合わせて左ミドルを繰り出した近藤だが、その蹴り足をキャッチされグラウンドに持ち込まれた。鈴木はケージ際で近藤の両足を畳み、左腕を近藤の頭に回して肩固めを狙うか。そのままマウントに移行した鈴木は、右ヒジを落とす。近藤はケージキックでケージ際を脱出し、立ち上がる。

すぐに組みついた鈴木は、右腕を差し上げて近藤をケージに押し込む。さらに右ヒジを狙うも、近藤がケージ際から離れた。鈴木はまたも近藤の左ミドルをキャッチしてグラウンドへ。ハーフガードの近藤のバックを狙う鈴木、近藤は鈴木の左腕を抱えて耐える。左腕を抜いた鈴木がパンチを連打したところでラウンドが終了した。

2Rはジャッジ3者とも鈴木の10-9、これでポイントはイーブンとなった。

勝負の最終回、近藤が距離を詰めてワンツー。鈴木が前に出てきたところに左ストレートを合わせた。鈴木は左ジャブを伸ばす。近藤の右フックをかわした鈴木がボディロックで組みつくも、近藤が鈴木をケージに押し込んでから離れた。スタンドで距離を詰める近藤、鈴木はまたも近藤の左ミドルをキャッチしてケージに押し込む。しかし近藤が押し返して離れ、ケージ中央へ。

近藤の左ストレートが連続ヒット。しかし鈴木も右ストレートを当てる。さらに組みついた鈴木は、右腕を差しこんで近藤をケージに押し込む。ここでボディロックから後ろへテイクダウンを狙った鈴木だが、近藤がそのまま押し倒してトップを奪った。鈴木はフルガードから右ヒジを狙う。近藤は鈴木の足を捌きながら右を当てた。残り1分で鈴木は下から近藤の右腕を狙う。アームロックを仕掛ける鈴木、しかし近藤のクラッチを切ることはできずに試合を終えた。


3Rはジャッジ全員が近藤に10-9をつける形となり、近藤が判定勝ちを収めた。


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