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BELLATOR LFA MMA MMAPLANET o PFL RIZIN UFC XMMA05   アンドレ・ハリソン インパ・カサンガネイ ウィル・ブルックス ウェスティン・ウィルソン カール・ウィリアムス クリス・カーティス ジャレッド・グッデン ベン・サンダース ボビー・キング マイケ・リニャレス マルセーロ・ゴルム ユライア・フェイバー ルイス・ペーニャ 石原夜叉坊

【XMMA05】北米MMAシーンで注目の再生工場=XMMAに石原夜叉坊が出場、6年振りの連勝を目指す

【写真】夜叉の道を往く、夜叉坊(C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)にサウスカロライナ州コロンビアのコロニアルライフ・アリーナで開催されるXMMA05「5outthern Heat」に石原夜叉坊が出場し、ウェスティン・ウィルソンと対戦する。

XMMAは昨年1月の旗揚げから元メジャーやローカルで活躍した選手がステップアップをはかるという位置づけで、注目度を増してきたプロモーションだ。大会全般の印象では人材発掘のLFAとビッグネームが厚待遇でキャリアの終盤を戦うEagle FCの中間より、ややLFA寄りといった印象か。

Eagle FCで戦う選手ほどビッグネームでなく、またメジャーを目指す再生イベントとでもいえばシックリとくるか。XMMA旗揚げ戦で勝利したメンツではアンドレ・フィアルリョ、クリス・カーティス、マルセーロ・ゴルムらがメジャー進出or復帰を果たしている。


その後も第2回大会でベン・サンダース✖ラムジー・ニジェム、ウィル・ブルックス✖スティーブン・ザイラー、第3回大会ではコディ・ギブソン✖ジョン・ドッドソンに加え、ダニエル・ストラウスやネイト・マーコートが出場。4月に前回大会はドッドソン✖チコ・リヴェラJr、ジャレッド・グッデン✖カーティス・ミランダ―などが組まれてきた。

今大会も上位でルイス・ペーニャ✖ウィル・ブルックス、ジャレッド・グッデン✖インパ・カサンガネイの元UFCファイター対決がマッチアップされ、PFLベテランのアンドレ・ハリソンとRIZINに出場経験のあるマイケ・リニャレスのマッチアップなど、興味深いカードが揃っている。

そんなXMMA05で9試合組まれたプレリミに夜叉坊が、出場する。今年の5月1日にユライア・フェイバー主催のA1 Combatの第1回大会でホセ・ヘルナンデスを2R2分53秒TKOで破り、実に4年8カ月振りに白星を挙げた夜叉坊が3カ月弱のインターバルで戦う相手はキャリア13勝6敗のウィルソンだ。

ウィルソンは現在3連勝中だが、過去には今はBellatorで戦うボビー・キングに敗れるなどLFAでは3敗を喫している。とはいえ185センチの長身で当然リーチも長いウィルソンは、ウィル・チョープを連想させる選手といえる。前蹴りで突き放し、近距離ではヒザ&ヒザも武器になる。柔術も修得しており、バックを制してからのボディトライアングルは強力だ。さらにスクランブルでギロチンという極め技も持っており、簡単な相手では決してない。

それでもウィルソンは攻撃する際のガードが下がる傾向にあるため、夜叉坊としてはそこに左を打ち込みたい。ただし、特に意味のない蹴りは厳禁、これをキャッチされて組み技に持ち込まれると一気に旗色は悪くなる。前述したようにLFAに跳ね返されているウィルソンだけに、夜叉坊には組みを必要以上に警戒せずに、泥臭く攻める姿勢を貫いてほしい。

■視聴方法(予定)
7月24日(日)
午前7時00分~You Tube XMMA Channel
            
■XMMA05対戦カード

<160 ポンド契約/5分3R>
ルイス・ペーニャ(米国)
ウィル・ブルックス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジャレッド・グッデン(米国)
インパ・カサンガネイ(米国)

<フェザー級/5分3R>
アンドレ・ハリソン(米国)
マイケ・リニャレス(韓国)

<165ポンド契約/5分3R>
ジュリアン・レーン(米国)
オースティン・ハバート(米国)

<ウェルター級/5分3R>
デマルケス・ジャクソン(米国)
ジョー・ジリオッティ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジョシュ・レッティングハウス(米国)
クリス・ビール(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジャクソン・ファリアス(ブラジル)
コディ・ジョーンズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン(米国)
石原夜叉坊(日本)

<バンタム級/5分3R>
タイラー・ウィルソン(カナダ)
ジェイソン・フェグリアーJr(米国)

<フェザー級/5分3R>
コリン・アングリン(米国)
ジェイムス・ブラウン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
カール・ウィリアムス(米国)
サイモン・マリーニ(カナダ)

<ウェルター級/5分3R>
タナー・サラセノ(米国)
サシャ・パラトニコフ(香港)

<ミドル/5分3R>
ザック・ダーレン(米国)
モンティ・ディオン・オグバナモリソン(ナイジェリア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョシュ・ベイカー(ロシア)
クインテズ・サップ(米国)

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Cage Warriors K-1 LFA MMA o ONE UFC   ユライア・フェイバー リヴァイ・モウルズ 修斗 石原夜叉坊

石原夜叉坊、5.1『Urijah Faber’s A1 Combat 1』で4年8ヶ月ぶりに勝利(ハイライト動画)


 2022年5月1日(日本時間2日)、米国カリフォルニア州ウィートランドのハードロックカジノ&ホテルにて、元UFCのユライア・フェイバー主催の「Urijah Faber's A1 Combat 1」が開催され、メインイベントで石原夜叉坊(チーム・アルファメール)が出場。米国のジョゼ・ヘルナンデス(Ivan Salaverry MMA)と対戦した。

 30歳の石原は、MMA10勝9敗3分。米国を拠点にフェイバーのジムでトレーニングしてきた。UFC3連敗でリリース後、2021年1月に修斗復帰戦で祖根寿麻に判定負け。その後、米国Fury FCに参戦し、7月にリヴァイ・モウルズにリアネイキドチョークで一本負け。10月の前戦でヴィニシウス・ザニに判定ドローで、連敗を「5」で止めていた。

 対する29歳のヘルナンデスは、修斗やK-1、UFCに参戦したアイヴァン・サラベリー主宰ジムの所属で、MMA4勝4敗。2021年10月の前戦ではLFAにも参戦のキム・ジョシュワンに「Cage Warriors 130」で2R TKO負けしている。白星は3つの判定勝ち、パウンドによる1TKO勝ち。

 2R 2分53秒、TKO勝利した石原は、着流しを羽織ると、試合後のインタビューで、「ただ、自分を信じて戦った。これ(拳)を信じてただ見せただけ。次? いつでも準備できている。これは始まりだ」とコメント。女性インタビュアーから「あなたはパーティーガイだよね。今夜はパーティーに?」と問われると「今夜はみんなパーティーの準備が出来ている。君も準備できてる?」と逆質問。インタビュアーは笑顔で「そうねー、でもあなたとじゃないかな、私は向いてないと思う!」と回答。フラれた夜叉坊はおどけながら顔を覆うと、最後に大きな笑顔を見せた。


Teruto Ishihara(Tapology)

Jose Hernandez(Tapology)

 石原夜叉坊とジョゼ・ヘルナンデスの戦績はこちらを参照。


 フィニッシュシーン動画。


 試合後コメント。続きを読む・・・
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MMA ONE RIZIN キック 修斗 石原夜叉坊

【RIZIN】RIZIN.33の展望~祖根寿麻×太田忍~

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RIZIN.33の展望。今回は祖根寿麻(ZOOMER)×太田忍(パラエストラ柏)のバンタム級ワンマッチです。

2021年を振り返ると何気にビッグマッチが続いていたのが祖根ではないでしょうか。1月には鳴り物入りで修斗に凱旋した石原夜叉坊と対戦。その後にRIZINバンタム級GPに参戦し、さらにRIZIN沖縄大会では皇治とキックルールで対戦しています。

結果は1勝2敗と負け越しているものの、夜叉坊戦ではダウンを奪って下馬評を覆すアップセット。また不慣れなキックルールに挑戦した皇治戦でも判定に持ち込む大善戦を演じました。この結果が大晦日参戦に繋がったと言っても過言ではないでしょう。

対する太田はリオ五輪レスリング・グレコローマン59kg級で銀メダルを取った言わずと知れたオリンピアンです。MMAデビュー戦ではレスリングをベースにした強烈なテイクダウンを見せたものの、所英男のサブミッションに屈して一本負けを喫しました。

しかし2戦目の久保優太戦では持ち前のレスリング力を発揮。しっかりテイクダウンを奪うと、グラウンドでも固いポジショニングを見せてあわや一本という見せ場を作ってMMA初勝利を挙げています。レスリングをバックボーンとしてテイクダウンとポジショニングはやはり一級品。アスリートとしての身体能力も抜きん出ているだけに、経験を重ねていけばバンタム級トップ戦線に絡む可能性は十分にあり得ます。

そんな両者の対戦。太田からテイクダウンを凌ぐのは至難の業。グラウンドで下になる展開は想定されます。そこから固められずにスタンドに脱出出来るかどうか。2戦目の太田の試合を見る限り、袈裟固めでガッチリ固めていたシーンが印象的。MMAの実績で大きく上回る祖根を封じ込める事が出来るかどうかは太田の成長を見るにはうってつけです。

太田のポテンシャルが開花するか。苦労人の祖根が大晦日の大舞台で輝くか。この試合もまた面白い。
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ABEMA MMA ONE SASUKE Shooto Shooto2021#07 VTJ VTJ2021   エンセン井上 中村倫也 佐藤ルミナ 修斗 原口央 坂本一弘 堀口恭司 宇野薫 海外 石原夜叉坊 西川大和

【VTJ2021&Shooto2021#07】坂本一弘代表に訊く、VTJ─02─「VTJはずっと続けるモノではない」

【写真】今や伝説、Vale Tudo Japan99のTeam Japan登場シーン(C)SUSUMU NAGAO

11月6日(土)に東京都江東区のUSENスタジオコーストでVTJ2021とShooto2021#07を主催するSustainの坂本一弘氏インタビューPart.02。

歴史の節目に修斗に表れる裏歴史=VTJを1997年から指揮し、その前年の10月よりワールド修斗~サステインを母体に修斗公式戦を開いてきた坂本氏にVale Tudoとのパーセプションから、日本最弱を経て修斗のレコンキスタ、そして世界と遭遇する大航時代の象徴となったVTJを振り返ってもらい、11月のVTJ2021が果たす役割について話してもらった。

<坂本一弘インタビューPart.01はコチラから>


──カーロス・ニュートン!!  今も中村倫也選手と親交があるそうですよね。

「カーロスは倫也のお父さんの晃三社長にお世話になっていましたからね。あの時、カーロスは初来日で修斗ライトヘビー級王者だったエリック・パーソンに腕十字で一本勝ちしたんですよね。トム・エリクソンもフリーウェイトでエド・デ・クライフに勝っていますね」

──日本勢ではプロデビュー2年目で桜井マッハ速人選手も出場している。凄い面子ですね。

「凄いですねぇ、そう考えたら。今、誰に通じるんかいって話ですけど(笑)、エェ選手が集まっていますよね。まぁ、この年はやっぱりルミナがジョン・ルイスにリベンジを果たしたってことですかね。試合結果でいえば、ドローから一本勝ちなので決着をつけたということになるのですが、97年の公式戦からVJTと結果を残せたのも、ルミナだけは96年に仕留められずに引き分けたから。そういう違いは大きかったんだと思います。

そうですね……94年、95年から96年の日本最弱と呼ばれた大会を経て、VTJもグレイシー柔術への挑戦から、97年と次の年の98年では対世界という部分が色濃くなりましたね」

──なんといっても1998年は……。

(C)SUSUMU NAGAO

「エンセン井上✖ランディ・クートゥアーですね。

90年代のVTJと、その後のVTJ──性格も時代背景も違いますが、ベストバウトという見方をすると1位も2位もなくエンセン井上✖ランディ・クートゥアー、それと堀口恭司✖石渡伸太郎──この2試合しか出てこないです。3位以下はもう皆頑張った、エェ試合で選べない。でも、この2試合は別格。デカいです」

──とはいえ90年代VTJの集大成、1999年のVTJはイベント自体として印象に強く残っているモノではないでしょうか。

「あの年は原点回帰というか、世界を知った修斗が打倒バーリトゥードの母国に挑む。そういうコンセプトでしたね。試合前のセレモニーのチームJAPANの入場シーンは、未だに『格好良かった』と言われますね」

3分間流れたブラジル国歌、この日の第1試合で佐藤ルミナと戦ったのは、今やKINGS MMAの総帥ハファエル・コルデイロだ

──あれは語り継がれるべき、登場シーンだったと思います。

「そしてブラジル国歌がフルバージョンで流れ、ブラジル勢をブックしてくれたエリオ・グレイシーの愛弟子ジョアン・アルベルト・バヘットさんの挨拶が延々と終わらない。それに友情の印で木刀のプレゼントですよ(笑)」

──色々な意味で伝説です。

「1999年のVTJはVale Tudoからの卒業、集大成であるのと当時に僕らがやることも修斗に舵取りをするという時期にきていたんだと思います。VTJはずっと続けるモノではない。だから10年後に再開したり、今回も5年2カ月振りになりますしね。99年のVTJを終えて、修斗という競技をしっかりと確立していく……あの前後で米国、豪州、欧州、ブラジルでアマ修斗があり、プロ公式戦が開かれるようになった。VTJというモノがあり続けると、そういう活動に支障が出ていたかもしれないです。

それは言い方を変えると、それだけのテンションを持って続けられなかったということにもなります。99年のVTJは、やはりイベント全体として最高でした」

──修斗、MMAが確立する以前の決闘の雰囲気が残っていた大会です。

「2000年からNKホール大会が公式戦に変り、あの時代における一つの役割を終えたということですよね」

──それから22年を経て、世界、世界、海外、海外と口にはできますが、全くもって国内の情勢は厳しくなっています。

「あの頃とMMAが行われている国の数が全く違います。選手も世界中で生まれ、育っている。とはいえ日本のレベルも上がっています。絶対論でいえば日本も世界も上がっている。そして後発でMMAが始まった国の選手たちの力の伸び様や、MMAの市場規模の成長という部分で日本と海外を相対的に比較すれば、海外の方が力をつけているということで。

やはり次のステップ、ネクストステージに進むときに、何か楔となるモノが必要です。平良(達郎)、SASUKEも西川大和もそうです。次のステップに行くまでに経験しておくべきことってあると思うんです。それが修斗でできることもあれば、VJTでなければできないこともあります。そういうことを踏まえた上で、結論として『やっていた方が良くない?』という試合、場を提供したいということです。先輩風を吹かせると、ですね(笑)。

もっと華やかな世界はあります。海外で戦うという場合にしても、これはやっていた方が良い、コイツは越えておいた方がエェというのは常にありますよ」

──とはいえ現状、コロナ禍において外国人の招聘が難しく、スポーツ庁などに働きかけてもそれこそ90年代のVTJのような海外勢が半分出てくるというイベントは開けないです。今後ということも含め、どのような国から海外勢を招聘したいと考えていますか。

「まずお隣の韓国は外せないです。強い選手が多いのは当然ですし、地理的にも招聘しやすい。ただ、ワクチン接種が選手の世代にはなかなか回ってこないという事情があるようで。今回のVTJに関しては、韓国勢の招聘は見送ることにしました。そうなってくると北米になりますね。ワクチン接種が進んでいますし」

──対して日本勢というのは?

「僕が出てほしいのは平良、西川、SASUKE。彼らにはやはり出てほしいと思っています。『お前らが何か変えろよ』と、彼らには変える力がありますからね。そういう選手に海外から選手を招聘できるようなら、外国勢を当てたいですね。もしくは海外を経験してきた選手を。そういう選手と戦うというのも、現状のVJTの一つの要素ですね」

──ただし現在の修斗で海外を知る選手というのは、思い当たるのは宇野選手を筆頭にして、夜叉坊選手ですか。それとONEと契約している選手ですかね。

「ONEと契約している選手は、ONEとまず話をしてクリアーにならないといけないですが、そのパターンも視野にはいれています。あと石原夜叉坊はVTJ前に米国で試合があるようで(※10月17日にFury FCに出場しドローだった)。『決めてまいましたわぇ。このままじゃ、帰られまへんねん』ということでしたね」

──『帰られまへん』とは言わないでしょう(笑)。

「アハハハ。まぁ、夜叉坊も意地があるでしょうしね。そういうことで夜叉坊の出場はないですが、宇野薫(インタビュー後に原口央との対戦が決定)以外にも、ここはVTJですし修斗に出場経験のない選手の試合というのも考えています」

──VTJと修斗の昼夜興行というのも興味深いです。

「以前は一つのイベントで公式戦とVTJルールの試合を前後にわけて組んだことがありますが、イベントを並べるのは初めてですね」

<この項、続く>

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Fury FC48 Fury FC52 MMA 石原夜叉坊

【FURY FC52】石原夜叉坊、49カ月振りの勝利はならずとも──6連敗は逃れる……痛み分け

【写真】写真は計量でのフェイスオフ。この相手には勝ちたかったが、負けなくて良かった (C)FURY FC

17日(日・現地時間)、テキサス州ヒューストンのエスケーペード2001でFury FC52が行われ、石原夜叉坊がヴィニシウス・ザニと対戦した。

7月のFury FC48の敗北でついには連敗が5となった崖っぷちの夜叉坊が、4年1カ月振りの勝利を目指しケージに上がった。


<バンタム級/5分3R>
ヴィニシウス・ザニ(ブラジル)
Draw.1-0:29-27.28-28.28-28
石原夜叉坊(日本)

オーソのザニに対し、夜叉坊がまず右ローから左インサイドローを連続で蹴る。ザニが右ローも、かわした夜叉坊は今度は左から右ローを入れる。ここでザニも右ローが急所に当たり、試合が一旦中断。すぐに再開し、夜叉坊は左ハイで牽制する。

ザニは右ミドル、両者のパンチが交換し夜叉坊は前に出て左ボディから左ストレートを伸ばし、右ジャブに続き左ミドルを決める。左ミドルを2発、踏み込んでローを蹴った夜叉坊は、ザニの蹴りにしっかりと距離を取ると、蹴りを空振りし姿勢を乱したところで跳びヒザを狙う。

左のニーを当てた夜叉坊だが、ザニは右足をキャッチし、ワキを差してテイクダウンを決める。背中を譲った夜叉坊、こらえどころでスクランブルに持ち込む。両者スタンドで離れ、夜叉坊が左足のローをザニの奥足に蹴っていく。結果、近い距離での攻防となり夜叉坊はローからミドルを効かせる。

動きが落ちたザニに対し、夜叉坊は右ジャブを伸ばす。蹴りのフェイクで距離を詰め、右を入れる夜叉坊はスピニングバックフィストをかわす。ザニは右ミドルから左ミドル、と再び蹴りが急所に入り夜叉坊が顔をしかめる。

間をおいてリスタートし、夜叉坊が距離を詰めて右からヒザ蹴りを繰り出す。さらに左ボディを入れた夜叉坊が右ジャブ、左ストレートを入れ、ザニの左フックをかわす。最後の最後にスタンドでバックを許した夜叉坊だが、完全に初回を取った。

2R、左ストレートに右を返したザニは、ヒザ蹴りにもワイルドな右を振るっていく。勢いが増したザニはボディロックテイクダウンを決めると、夜叉坊は背中を譲らず、腕を向いてケージ際まで移動して立ち上がる。

打撃の間合いで左ボディからヒザをボディに決めた夜叉坊が、パンチを纏める。明らかに動きが落ちたザニは、一発は勢いがあるが体の軸がなくなっている。夜叉坊が果敢に前に出るが、またもザニの右ローが急所に入り、ついに減点が与えられる。

急所は痛いが、4年1カ月振りの勝利にポイント的に有利なった夜叉坊は、右ロングを受けても前に出る。ザニは再びボディロックテイクダウン、スクランブルでバックをとったザニがスピニングバックフィストを空振りする。

組みを続けることができないザニ、夜叉坊にとっては絶好のチャンスだ。ここでもボディにパンチ、ヒザを突き刺した夜叉坊はザニの大振りの左右のパン問をかわしボディストレート。と、ザニはダブルレッグでテイクダウンも夜叉坊が頭を押して即立ち上がる。

スタンドでは夜叉坊の間合いと思いきや、右オーバーハンドを受けダウン。シングルから立ち上がった夜叉坊は、踏み込んだ足が滑って開脚状態で座るという珍しい場面も。すぐに起き上った夜叉坊だったが、ニータップでバックを許し、後方にヒジを入れる。座って左腕を差していった夜叉坊、ここは下で時間となった。

減点とダウン、2Rがイーブンとなったため、夜叉坊はドローでなく勝ちには3Rを取る必要がある。

最終回、観客を煽った夜叉坊が左ローを2つ入れ、右ジャブを伸ばす。右を振るって前に出たザニがボディロック、夜叉坊は倒されずに離れる。ここで打撃の間合いに戻れたのは大きい。ザニは手数が少なく、夜叉坊がショートのコンビを見せる。クリンチも組みを持続できないザニに対し、夜叉坊も左右のボディを繰り出す。

さらに右ジャブを2つ入れた夜叉坊だったが、ケージを背負うザニにシングルレッグでテイクダウンを取られる。背中を譲り立ち上がる夜叉坊は、正対して離れる。倒される夜叉坊、コントールできないザニ──両者、淡泊な展開のなかで手数が多いのは夜叉坊であることは明らかだ。

ザニは右ミドル、夜叉坊が左ミドルを返して右フック入れる。手をマットに着けた蹴りから、ザニがシングルを決める。ここもケージ際に移動した夜叉坊に対し、ザニはコントロールを拒否して離れ時間に。夜叉坊は打撃も当ててはいるが、インパクトは少なく倒され過ぎたか。最後は打撃の間合いに戻る。

3Rを手数、精度で取れると、29-27で判定勝ちができるが──果たして、ジャッジの裁定はまず29-27でザニ。1Rまでザニのラウンドとは、理解に苦しむ。夜叉坊も首を傾げるなか、残り2人は28-28でドローに。3Rはコントロ―ルこそ許さなかったが、2度倒されたことが失点につながった。

両者の淡泊さが、ポイントゲームでザニ有利なった。つまり急所蹴りの減点がなければ夜叉坊は黒星を喫していたところ。49カ月振りの勝利はならずとも、6連敗を逃れた事実は悔しくもあり、ホッとしたところでもある。

これもまた今の夜叉坊の状態を端的に表す結果──という見方もできるかもしれないが、3Rはアレだけ当てることができる局面だったので、やはり勝ち切りたかった。

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UFC チェ・スンウ 石原夜叉坊

UFC on ESPN+49:第2試合・ジュリアン・エロサ vs. シャルル・ジョーダイン

150ポンド契約。UFCでは珍しい(体重オーバーではない)キャッチウェイトマッチ。

本来はレローン・マーフィーがジョーダインとフェザー級で対戦予定だったが、開催地がイギリスからラスベガスに変更になったことにより、マーフィーがビザを取得できず欠場。先週になって急遽エロサの出場が決まったものの、減量が間に合わないためか150ポンド契約で組まれた。

エロサは16年3月、石原夜叉坊にKO負けしリリースされると、ローカルで経験を積みコンテンダーシリーズに出場してUFCと再契約。が、3連敗でまたリリース。しかし昨年、試合のわずか3日前に代役としてUFCと再契約。押された展開から3Rにダースチョークを決めてUFC4年半ぶりの勝利を手にした(この時も150ポンド契約だった)。次戦ではネイト・ランドワーに飛び膝で56秒KO勝ちで連勝。が、今年6月の3戦目はチェ・スンウのワンツーでダウンした後のパウンドでKO負け。25勝のうち11KO・11一本勝ちがあり、判定勝ちはわずかに3回。

ジョーダインはチェ・ドゥホにKO勝ちした1戦のインパクトが大きいが、ここまで2勝2敗1分け。前戦は欠場選手の代役で登場した階級下の選手にドゥホ戦以来のKO勝ち。

パンチで出るジョーダイン。ミドル。エロサはキャッチするとそのまま組んでケージに押し込むが離れた。パンチの打ち合い。エロサの左がヒット。また蹴り足をキャッチしたエロサ、放して蹴りを入れる。ジョーダインまたミドルを放ちヒット。エロサの右がヒットし一瞬ぐらついたジョーダイン。エロサ間合いを詰めるがジョーダインはミドルを入れる。ケージまで詰めたエロサ。左ボディ。ジョーダインが前に出てパンチを放つがエロサバックステップしかわす。逆にエロサが出てパンチを入れる。ジョーダインの左がヒットしたが、エロサ間合いを詰めるとタックルへ。ボディロック。ケージでこらえるジョーダイン。首相撲に切り替えたエロサだがジョーダインがパンチで引き剥がす。ジョーダインが右をヒットさせたがエロサのパンチを貰い少しぐらつく。エロサが追い打ちに来ると飛び膝で威嚇。ホーン。

1Rはパンチをを効かせた場面があったエロサのラウンド。

2R。ジョーダインパンチで出る。エロサが首相撲に捕らえるが構わずパンチを打ち込んでいく。エロサも打ち返し打ち合いに。首相撲で膝から右を打ち込んだエロサ。また首相撲に捕らえるがパンチ連打で引き剥がしたジョーダイン。しかしエロサ出ていく。ジョーダインの飛び膝とエロサの前蹴りが同時に放たれ、前蹴りがローブローに。再開。パンチで出るエロサ。ジョーダインのパンチを貰ったが下がらない。ジョーダインの方がやや消耗しているか。エロサ飛び込んで左ボディ。ジョーダインがパンチで飛び込むと首相撲。しかしジョーダインの左をもらいダウン気味に倒れた。気合を入れてすぐ立ったエロサだが、下がっているのでやはりダメージがあったか。残り1分。エロサちょっと動きが落ちている。ジョーダインが先手を取る。首相撲から右を入れたエロサ。ホーン。

2Rジョーダイン。

3R。エロサ出ていくがジョーダインもパンチを打ち込む。エロサ組み付くとボディロックからバックに回り投げた。押さえ込む。ジョーダインのガードに。頭を押して距離を作りながら立ったジョーダイン。バックを取られたがケージにもたれて正対。離れたがエロサすぐに出るとケージに詰めてボディに膝連打。またケージに詰めるとタックルへ。ボディロック。バックに回りながら倒した。また頭を押して立つジョーダインだが、立ち際にエロサが得意のダースチョークに捕らえて引き込む。がっちり入りタップアウト!

エロサはUFC復帰後3勝目で全フィニッシュ。前の試合のバリオーもそうだが、戦績的にUFC最下層レベルだった選手が、気持ちが入った攻めを見せ、勝ち星もついてきている。

ジョーダインも2Rまでは互角の打ち合いで気持ちでは負けていなかったが、立ち際の一瞬のすきをつかれた。

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Fight&Life Interview ブログ ユライア・フェイバー 田中路教 石原夜叉坊

【Fight&Life】ユライアが語った田中路教&<未掲載>石原夜叉坊「テルトの戦いは終わっていない」

【写真】世界中からファイターがユライアの下に集まる(C)MICHINORI TANAKA

23日(月)発売のFight&Life#86にカリフォルニア州サクラメントに移り住んで4カ月が経過した、田中路教のインタビューが掲載されている。

その囲み記事で、ユライア・フェイバーが田中について語った。ここではユライアが田中に対して、どのような想いでいるのかに加え、本誌で掲載できなかった──ユライアが考えるチーム・アルファメールに世界中から選手が集まってくる理由と、結果が出ない石原夜叉坊についてどういう想いでいるのかを紹介したい。


「タナカが4年振りにアルファメールに戻ってきたことは、本当にアメージングだ。

技術的な成長は当然して、ファイターとしてだけでなく人として成熟していた。オープンマインドで、懸命に学ぼうという姿勢は常に好感が持てる。彼が僕のことやチーム・アルファメールに慕ってくれていることに感謝している。

僕は気持ちが強くて、ハードワークを続けることができる選手を見出すことができると思っているけど、タナカは未来を掴み取るために必要な正しいメンタルの持ち主だ。持って生まれた才能に加えて、たゆまぬ努力を続けることができるタナカのことを僕は信じている。

2度目のチャンスを掴むためには、とにかく連勝が必要だ。そしてエキサイティングな試合を、以前と変わらずしてほしい。これから待っている勝負では、相手より強い意志で戦う必要がある。そのために世界で最高のチームで、自らを奮い立て一心不乱にトレーニングしているんだ。彼は目標を達成するために、ペダルから足を外すことがない。何をすべきかを分かっている。タナカならLFAでチャンピオンになり、UFCでまた戦うことができるに違いない」

※未掲載分

──なぜ、世界中から成功を求めるファイターがユライアの下に集まってくるのでしょうか。本人に尋ねるのもなんですが、ユライア自身はどのように考えていますか。

「伝統……チーム・アルファメールの伝統だと思う。アルファメールのファイターは、UFCを代表とするMMAのビッグショーで成功を収めてきた。このスポーツでフィーダーショーだけでなく、メインステージでも勝ち残ってきたんだ。MMAが注目を集め始めた時に、僕らはUFCで結果を残している。

そういう姿を見ていた世界中のファイターが、アルファメールに集まるようになった。そして、また成功を収める選手が生まれ、また彼らのようになりたくて世界中から選手がやってくる。ビッグショーのメインステージで、結果を残す。それがチーム・アルファメールの伝統になっており、次世代、また次世代と続いているんだと思うよ。

でも若い選手だけじゃない。チーム・アルファメールにはこのスポーツで活躍し続けてきたクレイ・グイダやダレン・エルキンスのようなファイターが、今も成長していることを試合で証明している。それも皆がサクラメントにやってくる大きな要因になっていると思うよ」

──国籍を問わず、ソン・ヤードンやパウリアン・パイヴァなどの試合でもユライアがコーナーにいます。

「タナカ(田中路教)もその1人だ。彼はLFAで戦うためにアルファメールに戻ってきた。田中はLFAでチャンピオンになってUFCに戻る。日本のファイターは、昔ながらのファイティング・スピリットを持ち続けている。それはファンが、MMAを理解してちゃんと選手のことを見ているからだと思うんだ。

そのMMAの見方が日本人選手の精神性を、世代を越えたモノにしているんだよ」

──なるほど、そんななか田中路教選手と並んで、日本人で古株となった石原夜叉坊選手ですが、先日のFury FCの試合でも敗れてしまいました。敗れたことよりも、今ユライアがまさに口にしていた……戦う気持ちが伝わってことなかったことが本当に気になります。ユライアに全幅の信頼を寄せてアルファメールで練習している夜叉坊選手について、どのように考えていますか。

「君の言ったことは正しい。テルトからウォリアー・スピリットが感じられなかった……。このスポーツは本当にハードなんだ。彼は4連敗中だった……そしてまた敗れてしまった。彼の動きが悪くて負けた試合もあるけど、テルトの動きが良くても、それ以上に相手が良かった試合もある。

でもテルトの心はまだライフ・マーシャルアーチストだと僕は思っている。まだウォリアー・スピリットも持っているはずだ。まだテルトの戦いは終わっていない。

ダレン・エルキンスを見てくれ。4連敗から復活した。クレイ・グイダもそうだ。4連敗しても、終わっていない。ルイス・ゴンザレスは負けても、負けても立ち上がっている。

テルトはファイティング・スピリットを失っていない。でも、眠ってしまっているんだ。テルトが再び目を覚ますことを僕は信じている」

※同インタビューでは田中路教のアルファメールでの練習やサクラメントでの生活。そしてプライベートでの嬉しいニュースなどが語られています。

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MMA ONE UFC   石原夜叉坊

『Fury FC 48』試合結果/石原夜叉坊 vs. レヴィ・モールズ ハイライト動画

石原夜叉坊が7.25テキサス州ヒューストンで開催する『Fury FC 48』に出場、CFFC王者の強豪と対戦(2021年07月03日)

 こちらの続報。


Fury FC 48 Results(MMASucka)
Main Card

・Kolton Englund def. Alec Williams via Tko (Strikes) at 4:34 of round 3

・Levi Mowles def. Teruto Ishihara via Submission (Rear-Naked Choke) at 2:44 of Round 1

・Arut Pogosjan def. Josh Altum via Tko (Strikes) at 4:50 of Round 1

・Randy Villarreal def. Jacob Silva via Unanimous Decision (29-28 x3)

・Joey Elzea def. Ramiro Ruiz Castillo via KO (Head Kick) at 4:55 of Round 3

・Josh Walker def. Jonathan Eiland via Unanimous Decision (29-28 x3)

・Juan Adams def. Eric Lunsford via Submission (Rear-Naked Choke) at 3:27 of Round 1

・Yadier Del Valle def. Aric Mercado via Unanimous Decision (30-27 x3)

Preliminary Card

・Matt Mooney def. Alex Black via Submission (Ankle Lock) at 3:06 of Round 1

・Christian Strong def. Cameron Smotherman via Unanimous Decision (29-28, 30-27, 30-27)

・Jonathan Davis def. Mason Iacobellis via Submission (Guillotine) at :20 of Round 1

・Santiago Guzman def. David Armas via Unanimous Decision (30-27, 29-28, 30-27)

・Justice Torres def. Christian Lopez via TKO (Ground and Pound) at 2:26 of Round 2

 7月25日にテキサス州ヒューストンのエスケーペード 2001で開催された『Fury FC 48』の試合結果。セミファイナルで石原夜叉坊がレヴィ・モールズに2R2分44秒リアネイキッドチョークで敗れています。石原はこれで5連敗。



 石原夜叉坊 vs. レヴィ・モールズ ハイライト動画。フルファイトはUFC Fight Passで視聴できます。続きを読む・・・
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Fury FC48 MMA UFC ブログ リヴァイ・モウルズ 石原夜叉坊

【Fury FC48】崖っぷちの石原夜叉坊、リヴァイ・モウルズのRNCで失神。殴る実感が拳に感じられない

25日(日・現地時間)、テキサス州ヒューストンのナイトクラブ=エスケーペード2001で開催されたFury FC48で石原夜叉坊がリヴァイ・モウルズと対戦した。

<137.8ポンド契約/5分3R>
リヴァイ・モウルズ(米国)
1R2分44秒by RNC
石原夜叉坊(日本)

ステージから下りるステップで躓いてしまった夜叉坊、試合前にからヒヤッとさせられるシーンだ。

2.8 ポンド・オーバーのモウルズが、左ジャブを伸ばし夜叉坊が組んでいく。ヒザを見せたモウルズをケージに押し込んだ夜叉坊だったが、体を入れ替えられた直後に離れる。左ミドルから左ハイ、左スト―トを見せた夜叉坊が、右ジャブを伸ばす。さらに左ボディストレート、左ミドル、左ローミドルを蹴った夜叉坊が組みつくも、逆にボディロックでケージに押し込まれる。

モウルズはダブルレッグからバックに回ると、右足を入れて後方に倒れこむ。そのまま四の字フックを完成させたモウルズは、夜叉坊の右腕ごとセンターフックし、右腕で口を塞ぐ。左手を取って防いでいた夜叉坊に対し、モウルズは右腕を喉下に滑り込ませる。RNCに捕えられた夜叉坊が、落ち──しばらくしてレフェリーが試合をストップした。

モウルズは「What I want to do!!」とシャウトし、「テルトはグラウンドもできるから時間を掛けた。きっと、次から145ポンドに挙げ、TVで視られるUFCかビッグショーにステップアップしたい」と話した。一方の石原夜叉坊は、これで5連敗。敗北し、その原因を考えて対処してきたが、結果はまたしてもでなかった。試合に勝敗はつきもの、最初のバックテイクでRCNで落とされることもあるだろう。だから寝技を──ということではない。それよりもスタンドの攻防で、殴る実感が拳(けん)に感じられないことが問題だ。

夜叉坊が自身の長編小説の続きを撰じ続けるのであれば、ここはもう根本的な見直しが必要だろう。


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Fury FC48 Interview other MMA ブログ リヴァイ・モウルズ 中本龍平 川原波輝 石原夜叉坊

【Fury FC48】明日、リヴァイ・モウルズ戦。崖っぷちの石原夜叉坊「自分のやりたいことなんで……」

【写真】パブリック計量で、体重オーバーだったモウルズとのフェイスオフを行う夜叉坊 (C)FURY FC

25日(日・現地時間)、テキサス州ヒューストンのナイトクラブ=エスケーペード2001で開催されるFury FC48で、リヴァイ・モウルズと対戦するに石原夜叉坊。

UFCを再び目指す、それ以外は目に入っていない。その知名度やキャラを生かせる場所もあるはずだと思われてきた夜叉坊だが、4連敗のどん底を経験してなお彼の択もアルファメールとUFCだった。

テキサス──決して脚光を浴びる場でないFury FCという場で、これまでの自分の全てを肯定し、夜叉坊は再びケージに足を踏み入れる。


川原波輝、中本龍平と

──ご無沙汰しています。

「お早ようございます!!」

(リカバリー食を持ってきた)川原波輝 あっ、おはようございます!!

──おお、川原選手も。今回の試合前、川原選手から『祖根戦の時とは別人です』と連絡を貰い、夜叉坊選手の話を試合前に聞きたくなりました。

川原 アハハハハ。BLOWSの中本龍平選手も、今一緒なんですよ。

「中本龍平、コイツはやりますよ。ワンパンマンです。高校から野球で一緒で、コイツはやりよる。サポートにしてくれて、今、僕の家に住んでアルファメールで練習しているんですよ」

川原 これから、要チェックでお願いします。

──了解しました。しかし、朝の8時から計量というのは早いですね。頬もこけていますが、計量直後のタイミングでインタビューを受けていただきありがとうございます。

「いえ、今ちょうど終わりました。135ポンド、しっかり落としましたよ」

──試合前日ですが、正直1月の試合ほどガッカリさせられたことはなかったです。

「だいぶ散らかしましたからね」

──あの日の石原夜叉坊は何だったのでしょうか。格闘家というより、フィジークでもやっている体つきの良いお兄ちゃんがケージの中にいるように見えました。

「I was not there。ホンマ、ガッカリさせてもうたと思うんですけど……もう、どこまでアカンのか隠さずに見せることができました。アハハハハ」

──ポジティブなのか、何なのか。まぁ、試合前ですし……あの日を振り返って、明日への気持ちに影響するのも何ですしね。

「もう何もないです。何もなかったんです。ホンマ、一番の裸の俺なんやと。俺って、こんな弱いんやって……。でも、なんか……ここにおるわけですよ。アレがどうとか……なんていうのか、勉強になりました。

あそこまで曝け出せたことで、何もないなって。でも、そうやって過程を踏んでいるんですよ。アカンことも良いことも、過程を踏んで今があるんで。

もう長編小説の目次と各章のタイトルみたいなもんです。一歩一歩しっかりと獲り返します」

──あの後、いつアルファメールへ?

「試合が終わってすぐに、削り残ったモノが自分のなかにあって。一旦、それを纏めるというか……そこに集中したいなって。僕のなかで、それは日本ではできへんから、とりあえずこっちに戻ってきて……最後まで残った自分が信じているモノに取り組もうかと。

やるべきことをやるためにも、戻ってきたって感じですかね。やりたいことをとことんやらんと、それをこっちでやりたかったんです」

──アルファメールで、できていますか。

「できてます。朝から晩まで、世界中から強くなりたい強いヤツが来ていて……プロ練習を20人、30人でやって。仲間やけど、ライバルで。『お前が休むんやったら、俺はやる』って感じで。ホンマ、学校の部活ですよね。そこで差がでるから、皆がやりよるんですよ。で、練習中も気を抜けないです。

自分の国や街から出てきているヤツらばっかりやから、国の代表じゃないけど、やっと僕も日本人として……どうなるべきか、日本人として戦う状態になってきたんかなって。

アルファメールって月曜日から金曜日まで、1日、1日を抜けずに練習をしているのを、ユライアが見ているんです。水曜日に強度の高いMMAスパーがあって、次の日のレスリングがまたハードで、一気に参加人数が減るんです。でも、そこでユライアが『ここが一番苦しい。ここで勝負をしないとダメなんだ』って、皆のケツを叩くんです」

──素晴らしいリーダーシップですね。あれって、英語だから余計に伝わってくるんですよね。海外のプロモーターも大会前に選手を集めて叱咤激励していますが、あれを国内で日本語でやったら、自分なんて大笑いしてしまいますけどね。「いや、俺たち、そういう文化じゃないし。日本語はそういう言葉じゃないから」って。

「分かります。ソレは、そうですよね。ユライアにアレをやられると、ホンマにやり切ってやろうって思うんです。ドンピシャで心に突き刺さるんです。シンプルに響いて、俺のことを言われているって思うんです。日本語だったら、アレは入ってこないですよね。アレ、何なんですかね?」

──日本語はヒザを詰めてゆっくり話す。その方が伝わるかと思います。

「あぁ、なるほど」

──とにかく、そういう環境でもう結果を残すしかないですね。

「あれなんですよ……ピョートル・ヤンを倒せるのは、日本人しかいないんです。僕しか」

──……。

「アイツをしばかな気がすまへん。それだけです」

──今回、FURY FCで戦うようになったのは?

「待っていたら、向うから来ました。Road to UFC シーズン2です。僕にとっては。レコードも汚れて、散らかしましたからね。でも、もう数字とか考えずに──それがなんなんって気持ちでやるだけです」

──心機一転、仕切り直しということでしょうか。

「仕切り直しというか……ここまであって次の章に進める。ページをめくって、いよいよ本番入りますよ。アクションッ!!

試合でキレーごとなしに、世界にリンクしたい。皆がウチから叫べるような元気な試合をして、首を刈っていきます」

──リヴァイ・モウルズ、強敵といって良い相手かと。

「アイツ、2ポンド・オーバーでそこで死んでますよ」

──なんと、尚更負けていられないですね。

「ハイ。FURYとは4試合契約ですけど、アイツ喰うて。相手ももうしぼれてくると思います。そいつらを逃がさないです。ここでやっていれば、UFCに戻れると思います。とりあえず、明日……自分のやりたいことなんで一生懸命、楽しんでやります」

──今の石原夜叉坊が、全て出る……出し切る試合を期待しています。

「俺はMMAが大好きです。愛を持って、一生懸命戦います。俺には皆がついている。いつも、ありがとう!!」

■視聴方法(予定)
7月26日(月・日本時間)
午前6時30分~UFC FIGHT PASS

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