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【UFC285】計量終了 お腹ポッコリ、ジョン・ジョーンズが3年振りの実戦でヘビー級王座挑戦

【写真】この腹は驚き。これでも強い──と期待してしまうのが、JJの凄まじさだ (C)Zuffa/UFC

4日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC 285「Jones vs Gane」の計量が3日(金・同)に行われている。

メインはフランシスコ・ガヌーの王座返上とUFC離脱を受けて行われるUFC世界ヘビー級王座決定戦、ジョン・ジョーンズが3年振りのファイトでヘビー級王座に初挑戦。元暫定王者のシリル・ガンヌと戦う。

JJはライトヘビー級時代には2メートル15センチというリーチの長さを打撃とレスリングで最大限に生かし続けてきた。今回の248ポンドと計量結果は明らかに過去最大だが、206センチのリーチを誇るシリル・ガンヌを相手にライトヘビー級時代の圧を掛けることができるのかが最大の見どころだ。

セレモニアル計量で大ブーイングを浴びたガンヌと、対照的に大声援を受けたJJは輪郭から体のフォルムとライトヘビー級時代とはまるで違う容姿でスケールへ。

フェイスオフでは下腹ポッコリ、0.5ポンド軽いガンヌの方がグッドシェイプに見えた。そのガンヌは「この試合はビッグボーナス。この機会を手にできてハッピーだ。明日、勝てばベルトが手に入る。そしてこの惑星で一番のバッドアスに勝てるという2つ目のボーナスもある。ここにいられて、とても幸せだ」と話した。

対してJJは、「ただただ素晴らしい想いだ。皆のこと、もの凄く愛している。ここに来てくれてありがとう。皆の前で戦えることを光栄に思う。この贈り物を手にすることができて、本当に恵まれているよ。今も変わらずいえる。明日も楽しもうってね」と笑顔を見せ続けた。


コメインはUFC世界女子フライ級王者ヴァレンチーナ・シェフチェンコが、8度目の防衛戦でアレクサ・グラッソを迎え撃つ。今回のキャンプをパラエストラ柏で行うという前代美音の行動に出たシェフチェンコは、千葉滞在中に練習に対する向き合い方と人間性で、練習仲間の全てを魅了し絶賛された。

「みんな、ありがとう。皆の前で素晴らしい試合をすることが待ち切れない。この試合はウォーになる」と話したグラッソに続き、「明日は強敵と戦う。でも、どれだけ彼女が強くても私の方がより強い。2倍強いから。明日はそういうアクションを皆に披露する夜になるわ」とシェフチェンコは断言した。

2階級の世界戦が組まれた今大会。メインカードであ注目のウェルター級でジェフ・ニールが 175ポンドと計量オーバー、16連勝中のシャクハト・ラクモノフとの一戦の前にミソをつけてしまったのは残念だ。

ダン・フッカーの代役ながら、昨年10月にベニール・ダリューシュ戦の敗北から再起を賭けるマテウス・ガムロがジェイリン・ターナーと戦う。

さらに噂のボー・ニコルのオクタゴン・デビュー戦=ジェイミー・ピケット戦が組まれたメインカードは当然として、プレリミから世界最高峰らしい凄まじいカードが並んでいる。

オープニングマッチでニコルと同様にUFC初陣を迎えるロイック・ラジャポフはPFL2021シーズンのライト級準優勝者だ。

第2試合もUFCデビュー戦となる選手=ファリド・バシャラットが登場。

デモン・ブラックシアー戦で、兄ジャビッドの1年遅れで世界最高峰に到達した。兄はキャリア14連勝、弟はここで勝てば10連勝と、兄弟無敗記録を24に伸ばせるか。

女子ではSEI☆ZA出身タバタ・ヒッチ、元ストロー級クィーン・オブ・パンクラシストのヴィヴィことヴィヴィアニ・アロージョという日本からの支持率が高い両者が出場する。

タバタは昨年10月に戦う予定だったジェシカ・ペネ戦が再度組まれた。

前回はペネの体調不良で流れた一戦、元タイトルこんだーを相手にタバタはオクタゴン3勝目を狙う。

ヴィヴィは世界王座に挑むグラッソに敗れてからの再起戦、対戦相手のアマンダ・ヒーバスと同様にタイトル戦線に留まるためのサバイバルマッチに臨む。

さらにウェルター級ではアイルランドからキャリア10連勝中、Cage Warriors時代のようにエンターテイメント性が高い試合でなく、しっかりと勝つ試合を続けているイアン・ギャリーが、中国のソン・ケナンとの一戦も組まれた。

既にオクタゴンで3連勝のギャリー、上と戦う権利を得るためのパフォーマンス&フィニッシュを期待されているといっても過言でない。

復活を賭して、背水の陣のコディ・ガーブラントとトレヴィン・ジョーンズとの対戦。

さらに1ポンド・オーバーだったマナ・マルチネスとキャメロン・サーイマンの一戦など、中村倫也&風間敏臣の対戦相手になるやもしれないバンタム級ファイターの顔合わせも日本のファンにとっては見逃せない。

他プロモーションならタイトル戦もしくはメインカード、UFNならヘッドライナーというカードが連続しているてんこ盛りのPPVイベント、UFCの底力が見える大会だ。

■視聴方法(予定)
3月5日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWプライム

■UFC285計量結果

<UFC世界ヘビー級王座決定戦/5分5R>
ジョン・ジョーンズ: 248ポンド(112.49キロ)
シリル・ガンヌ: 247.5ポンド(112.26キロ)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
[挑戦者]アレクサ・グラッソ(メキシコ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニール: 175ポンド(79.37キロ)
シャクハト・ラクモノフ: 171ポンド(77.56キロ)

<ライト級/5分3R>
マテウス・ガムロ: 156ポンド(70.76キロ)
ジェイリン・ターナー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジェイミー・ピケット: 186ポンド(84.37キロ)
ボー・ニコル: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
コディ・ガーブラント: 136ポンド(61.69キロ)
トレヴィン・ジョーンズ: 135ポンド(61.24キロ)

<ミドル級/5分3R>
デレック・ブルンゾン: 185.5ポンド(84.14キロ)
ドリキュス・デュプレッシー: 185ポンド(83.91キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ヴィヴィアニ・アロージョ: 126ポンド(57.15キロ)
アマンダ・ヒーバス: 126ポンド(57.15キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジュリアン・マルケス: 186ポンド(84.37キロ)
マフクアンドレ・バリユー: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー: 171ポンド(77.56キロ)
ソン・ケナン: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス: 137ポンド(62.14キロ)
キャメロン・サーイマン: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・ペネ: 116ポンド(52.62キロ)
タバサ・ヒッチ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
デモン・ブラックシアー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
エステバン・リビヴィクス: 156ポンド(70.76キロ)

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UFC285:オッズ/予想と展望

ジョン・ジョーンズ 1.65
シリル・ガーン 2.35
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ 1.16
アレクサ・グラッソ 5.60
ジェフ・ニール 4.90
シャフカト・ラフモノフ 1.20
マテウス・ガムロット 1.47
ジェイリン・ターナー 2.85
ボー・ニッカル 1.07
ジェイミー・ピケット 10.00
コーディ・ガーブラント 1.59
トレヴィン・ジョーンズ 2.45
デレク・ブランソン 2.90
ドリカス・デュ・プレシ 1.44
ヴィヴィアニ・アロージョ 1.95
アマンダ・ヒバス 1.87
ジュリアン・マルケス 2.30
マルク・アンドレ・バリオー 1.67
イアン・マシャド・ギャリー 1.15
ソン・ケナン 1.50
マーナ・マルティネス 3.55
キャメロン・サーイマン 1.33
ジェシカ・ペネ 3.30
タバタ・ヒッチ 1.36
ダモン・ブラックシア 4.90
ファリド・バシャラート 1.20
エステバン・リボビクス 3.20
ロイック・ラジャポフ 1.38

メインは怪物ジョン・ジョーンズの復帰戦にしてヘビー級転向初戦。いきなりガヌーが返上したヘビー級タイトルの王座決定戦に出場する。

ジョーンズが史上最年少でライトヘビー級のタイトルを獲得したのは12年前の3月。そこから何度も王座獲得→タイトル剥奪・出場停止を繰り返し、最後に試合をしたのは3年前の2月。9年間タイトル戦を戦って、その後3年休んでまだ35歳。

ジョーンズは過去にも何度も長期の出場停止(事件を起こしたり、禁止薬物の使用が発覚したり)期間があったが、ここまで開いたことはなかった。さらに、階級を上げての初戦となる。十分な期間があったので、完全なヘビー級の体格になっているが、増量・ブランク・加齢でどこまで動けるかは、実際に試合が始まってみないとわからない。最後の試合となったドミニク・レイエス戦もかなり僅差に詰められていたし、直近の数戦はリスクを避けた安全策の試合で、以前のように圧倒して勝つ内容ではなかった。

最初にオッズが発表された時は、JJが14年ぶりにアンダードッグとなっていたが、現在はフェイバリットに。相手のガーンがガヌーとの王座統一戦で、何度もテイクダウンを奪われ為す術がなかったことが不安視されているのか。

それを考慮に入れたとしても、普通に考えたらJJが楽に勝つとは思えない。勝つとしたら、テイクダウンからのパウンドでのTKO。しかし、ここ数戦、フィニッシュするだけの爆発力がなくなっている。長期戦になった時の消耗度も、ブランクと増量の影響でJJの方が大きいはずだ。

序盤はJJがテイクダウンで攻めるも、中盤失速して、ガーンが打撃でKOと予想。

セミはフライ級タイトルマッチ。相手はランキング6位グラッソ。グラッソはフライ級に上げてから4連勝だが、先月、ブランチフィールドが3位のアンドラージに勝ったことで、さらにランキングが下がっている。最後の相手は下位ランカーのヴィヴィアニ・アロージョで、これまでランキング5位以内の相手とは戦っていない。正直、挑戦者は現在1位のマノン・フィオロになると思っていた。

シェフチェンコも前回のタイラ・サントスにはかなり追い込まれたが、サントスに苦戦したのは四つの体勢からテイクダウンを奪われる展開となったためで、ボクシング主体のグラッソとの対戦にはその不安がない。

シェフチェンコが危なげなく判定勝ちと予想。

メインカード第1試合では、ボー・ンカルがUFCデビューする。レスリングで大学時代3度のNCAA D-1優勝、U-23世界選手権、全米選手権でも優勝し、東京五輪への出場も有力視されていたが、デビッド・テイラーに敗れて五輪出場はならず(後に、テイラーは東京五輪で金メダルを獲得している)。当時より将来的なMMA転向を考えており、トレーニングを行っていたが、オリンピック予選敗退後にアマチュアMMAデビュー。昨年6月にプロデビューすると1RKO勝ち。8月のコンテンダーシリーズでも1分少々でチョークで一本勝ち。キャリアが浅すぎるということで翌月もコンテンダーシリーズに出場し、三角絞めで勝利してUFCとの契約を決めている。

当初は昨年12月に、キャリアわずか半年でのUFCデビューが予定されていたが、負傷により今回に延期となった。相手はUFC2勝4敗、キャリア13勝8敗のピケット。試合経験は7倍もの差があるが、オッズはピケットの勝利に10倍がつくほどの大差となっている。

第1試合開始は5日7時半から。速報します。

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【UFN212】動いてカウンター。絶妙のオフェンシブ・ディフェンダー振りを発揮しグラッソがヴィヴィに完勝

<女子フライ級/5分5R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
Def.3-0:50-45,49-46.49-46
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

上体を振ってジャブを繰り出すグラッソ。ヴィヴィはパンチを叩きにいくが左フックを被弾する。グラッソがジャブを続け、左ボディフックを入れる。さらに空振りになったが左ハイを見せたグラッソは、ローを蹴られる。ジャブの相打ちで、威力が上だったグラッソに対し、ヴィヴィは回転力で対抗していく。継続的に左ジャブを入れるグラッソはmダブルレッグを切って左ジャブからワンツーを打っていく。肩が柔軟なのか、パンチがヴィヴィより伸びるグラッソが、スーパーマンパンチのフェイクからローを決める。ヴィヴィも左ジャブを当て、残り30秒でダブルレッグでスクランブル──も、グラッソが即リバーサルからスクランブルで立ち上がった。ケージに押し込まれながらフレームを創り、ヒザを入れたグラッソが初回をリードした。

2R、右ストレートからの蹴りを入れたグラッソだが、ヴィヴィもスイッチして左ミドルを入れる。ヴィヴィの右ストレートに対し、グラッソはワンツーを返す。右サイドキックを見せたグラッソは、ヴィヴィに打たせてカウンターを狙う。ヴィヴィはボディのコンビからダブルレッグを決めると、即パスを決めてサイドで抑える。ブリッジを泳がせてサイドをキープしたヴィヴィは続くブリッジにマウントを取りに行き、安定度の高いハーフへ。右腕を差し、パスを決めたヴィヴィだが直後にブリッジからスクランブルでスタンドに戻された。

目に見えて動きが落ちたヴィヴィは、ジャブからワンツー、そしてスリーで殴られる。それでも左をヒットさせたヴィヴィだったが、ワンツーで頭が揺れる。直後にダブルレッグからバックに回ったヴィヴィ──ジャッジはどちらを支持したか。

3R、両者ペースを落とし慎重になったなかでヴィヴィがボディのコンビを打つ。グラッソも左を返す。グラッソは極端にカウンター狙いになるなかで、中盤からステップインしてワンツーを放つ。さらにボディからハイをを蹴り、ヴィヴィの前蹴りにもスピニングバックフィストを打っていく。グラッソは右ストレートから左ボディを入れる。ヴィヴィも手数が減った5分は、最後の30秒でグラッソがワンツー&ロー、さらに右を当てる。左ボディに右オーバーハンドを決めたグラッソが繋ぎのラウンドも取った。

4R、グラッソのワンツーに左ハイを返したヴィヴィ。3Rより共にアグレッシブになったか。ヴィヴィは左インローを蹴るが、これは姿勢が悪い。左ジャブに右をヴィヴィが合わせ、一旦間合いを取り直す。グラッソはステップジャブ、ヴィヴィがワンツーを返す。グラッソはカウンターではパンチの距離を創れるが、踏み込んで攻撃を仕掛ける場面は単発の攻撃が多い。

その待ちの姿勢で右をヒットさせたグラッソが、ワンツーに右をカウンターで決める。右ストレートにも右が待ち受けていたヴィヴィは、残り1分でダブルレッグへ。右を差してハイクロッチもエルボーを打たれて頭の位置を上げる。両者は金網際から最後の10秒で離れ、時間を迎えた。

最終回、両手を動かして前に出たヴィヴィが右をヒットさせる。相打ちのタイミングで威力があるグラッソは、相手の前進を巧妙に使い続ける。右を見背て組んだヴィヴィはヒザをボディに受けながら、右腕を差しあげるがグラッソが回って離れる。足は動かすが、徹底してカウンター狙いのグラッソが、右を2つ入れる。ヴィヴィを追いかけさせ、テイクダウンの距離を遠くし、打って来るとカウンターというオフェンシブ・ディフェンダーの妙を見せ続けたグラッソは、最後の最後にワンツーから次の一歩を踏込みスリーを当てて試合をまとめた。

結果は3-0でグラッソの快勝。攻防が高度になった故にアクションの少ない試合となった。


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【UFN212】ビクター・ヘンリーと対戦、UFC在籍11年&40歳ハファエル・アスンソン「僕は戦いたい」

【写真】あの圧力なるファイトが再び見られるか──ハファエル・アスンソン(C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで行われるUFN212:UFN on ESPN+70「Grasso vs Araujo」でハファエル・アスンソンがビクター・ヘンリーと対戦する。

(C)Zuffa/UFC

現在4連敗中、40歳のハファエル・アスンソンは身の振り方について家族と相談をしたことを明らかにした。

今も毎日のように若い選手達とトレーニングを流す。そこが億劫になるようなら潔く引退するというアスンソン。最後のWEC経験世代、UFC在籍期間で干支が一回りしようかというベテランファイターのモチベーションとは。


──ビクター・ヘンリー戦を控え、今の気持ちを教えてください。

「良い感じだよ。彼はこのスポーツを長く戦ってきたベテランで、キャリアの大変を質の高い相手と戦ってきた。きっと良い試合になるだろう。あとは戦うだけだよ」

──ベテラン、経験値という部分ではハファエルも負けていません。

「そうだね。僕もベテランだ。そしてよりウェルラウンディット・ファイターだ。このところ見せることができていないめど、今回は自分の技量を披露する試合にしたい」

──ハファエルの言ったようにビクターも歴戦の強者ですが、UFCでは2戦目です。最近のハファエルは下から突き上げを食らうような試合が多く、トップファイターへの試金石となる試合での門番のようなポジションにありますね。

「前回の試合はリッキー・シモンで勢いのあるファイターだった。そして、僕自身が本来の力を発揮できず、アップ&カマーがさらに上にいくこととなった。その前の相手はコディ・ガーブラントで素晴らしい経験になるべき試合だったんだ。試合結果は求めたモノでなく、精神的に煮詰まっていてラウンド終了まで1秒というタイミングでKOされた。本当に自分のやるべきことを忘れ、自分でないような戦いをしてしまったよ。

自分の戦いをして、相手のことを見ているとあんなKO負けはしなかったはずだ。気持ちで負けていたね。その前のコリー・サンドハーゲン戦は全くの準備不足だった。ランキングは3位だったけど、あの試合が一番アップ&カミングファイターを勢いづけることになったと思う。とはいえヘンリーはUFCデビュー戦で勝って、僕の相手になった。互いに自分のスキルを出し合える試合だよ」

──4連敗、そして40歳。引退を考えたことはなかったですか。

「自分が年老いたとは感じていない。スタミナは以前よりある。技術力も落ちていない。新しいことも学び、身に着けている。自分より若い選手、重い選手と練習しているんだ。40歳という年齢は問題じゃない。リッキーと戦う前には実は太腿のケガをして、その回復はできたけど練習も十分でなく、スタミナがなかった。

もちろん、敗北続きで気持ちが落ちることもあったけど、今の僕はまたハングリーになっている。

いたずらに高い自己評価なんてしてくないし、大口を叩く性格でもない。でも今回のキャンプでまだまだやれるという手応えを感じているんだ。1日に2部練習、多い日は3度トレーニングをして来た。年齢を感じることはない。きっと、年を重ねて『あぁ、ヒザが痛い。練習は休もう』とか思うようになったら、潔く身を引くよ。とにかく毎日の練習に向かう気持ちが落ちるようなら、引退する。

だから、引退の声があることは分かる。それが良い意味でプレッシャーになっているよ。とにかく、デキない理由を探すようになったら終わりだ。次の試合は自分を試す場でもあるね」

──なぜ、年齢の話をしたかというと、ハファエルは覚えていないかもしれないですが、今から10年半前にアトランタ郊外のクーラーで、ブライアン・スタンが率いるMMAトレーニングセッションを漆谷康宏選手、水垣偉弥選手、日沖発選手、伊藤健一選手、久米鷹介選手と一緒に訪ね、ハファエルやジュカォン、ドゥグラス・リマ、そしてジョージ・ヒックマンらと練習をさせてもらったことがあったんです。

「あぁ……ゴメン、気付いていなかった。覚えているよ。ハツ・ヒオキやタケヤ・ミズガキとケージレスリングをしたよ」

──ひと昔も過去にことになってしまいました。そしてあの時、日本からジョージアに行ったメンバーで、今もMMAで戦い続けているのは久米選手だけになりました。ハファエルは今もUFCで戦い続けていて、素晴らしいと思っています。これだけの期間、世界のトップである舞台で戦い続けている。ハファエルのモチベーションはどこにあるのでしょうか。

「そのことに関しては、前回の試合後に家族とも話したよ。でも連敗したからって、辞めたくない。この状態でキャリアを終ららせたくないんだ。それがモチベーションになっていることは否定できないよ。でも、エゴじゃないよ。MMAは勝つか負けるかだ。負けるかもしれないけど、僕は戦いたい。さっきも言ったけど、毎日の練習が億劫に感じるようになると試合には出ないよ。まだ、そんな風になっていないからね。

でもモチベーションという部分では、若い選手たちとの練習が僕にやる気を与えてくれているのは確かだよ。それでも、いつかの日か終わりはやってくる。でも今回もATTでキャンプの一部を行い、ハイレベルのファイターと練習できている。そういうトレーニングをしているから、技術力も上がる。それはモチベーションになるよ」

──その成果を土曜日に発揮しないといけないですね。

「僕がどの局面でも戦えることを証明し、勝利を手にするよ。そのために十分なトレーニングを積んできた。現実になるよ。僕には100万人ものフォロワーはいないけど、可能な限りフォロワーからのメッセージには返答している。2万人ほどの本当に僕を応援してくれる皆と繋がっている。大好きな日本のMMAファンたちも、フォローして欲しい」

■視聴方法(予定)
10月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN212計量結果

<女子フライ級/5分5R>
アレクサ・グラッソ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヴィヴィアニ・アロージョ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 135.5ポンド(61.46キロ)
カブ・スワンソン: 135ポンド(61.24キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ: 186ポンド(84.37キロ)
ジョーダン・ライト: 185ポンド(83.91キロ)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン: 136ポンド(61.69キロ)
ビクター・ヘンリー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ミシャ・サークノフ: 206ポンド(93.44キロ)
アロンゾ・メニフィールド: 205.5ポンド(93.21キロ)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス: 136ポンド(61.69キロ)
ブランドン・デイヴィス: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
ニック・マキシモフ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ジェイコブ・マルクーン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト: 146ポンド(66.22キロ)
ルカス・アレッシャンドリ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス: 115.5ポンド(52.38キロ)
サム・ヒューズ: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ: 129ポンド(58.51キロ)
平良達郎: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・ジャクソン: 170ポンド(77.11キロ)
ピート・ロドリゲス: 170.5ポンド(77.34キロ)

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CJ・ヴェルガラ MMA MMAPLANET o UFC UFN212   アスカル・アスカロフ アレクサ・グラッソ カブ・スワンソン ジョナサン・マルチネス ジョーダン・ライト ドゥスコ・トドロビッチ ニック・マキシモフ ハファエル・アスンソン ピエラ・ロドリゲス ブランドン・ロイヴァル マナ・マルチネス ヴィヴィアニ・アロージョ 岡田遼 平良達郎 松根良太

【UFN212】計量終了 ヴェルガラが失敗も、平良達郎はキャッチ戦を了承。アスカロフ×ロイヴァル消滅

【写真】計量の3日前、MMAPLANETのリモートインタビューを受けた際のヴェルガラ。その時、彼が何を話していたかは後程掲載します(C)MMAPLANET

10月15日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN212:UFN on ESPN+70「Grasso vs Araujo」の計量が、14日(金・同)に行われた。

オクタゴン2勝目を目指す平良達郎は126ポンドでクリアも、対戦相手のCJ・ヴェルガラは129ポンドと1ポンドオーバー規約からさらに3ポンドも重く計量をミスした。


本計量開始時間から15人目のジョナサン・マルチネスまで列をなして次々とスケールに乗る中、平良は13番目に登壇してリミットいっぱいでクリア。ガッツポーズを創った。

対してヴェルガラは2時間の猶予があるなか、56分を経過した時点で22人目──最後の1人として計量会場に合われると、加減に体重計に乗り上記の通り計量をミスした。

残り1時間以上があるなかで体重を測り、ミス。直後に平良陣営の目の前でガブガブと水の飲みだしたヴェルガラはギリギリまで体重を落とすことを諦めて、少しでも楽をしたいという心境になっていたのだろう。これには平良の師匠・松根良太も兄貴分の岡田遼も怒り心頭だったが、平良本人は落ち着いて全てを受け入れている様子でキャッチウェイト戦を了承したという。

なお計量開始前にフライ級注目の一番=アスカル・アスカロフ×ブランドン・ロイヴァル戦がキャンセルされたという発表もあった。アスカロフが体重を落とせなかったことが原因。これも平良陣営からの情報によるとPIのサウナで全く汗が出ていないアスカロフが目撃されていたそうだ。

■視聴方法(予定)
10月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN212対戦計量結果

<女子フライ級/5分5R>
アレクサ・グラッソ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヴィヴィアニ・アロージョ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 135.5ポンド(61.46キロ)
カブ・スワンソン: 135ポンド(61.24キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ: 186ポンド(84.37キロ)
ジョーダン・ライト: 185ポンド(83.91キロ)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン: 136ポンド(61.69キロ)
ヴィクター・ヘンリー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ミシャ・サークノフ: 206ポンド(93.44キロ)
アロンゾ・メニフィールド: 205.5ポンド(93.21キロ)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス: 136ポンド(61.69キロ)
ブランドン・デイヴィス: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
ニック・マキシモフ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ジェイコブ・マルクーン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト: 146ポンド(66.22キロ)
ルカス・アレッシャンドリ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス: 115.5ポンド(52.38キロ)
サム・ヒューズ: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ: 129ポンド(58.51キロ)
平良達郎: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・ジャクソン: 170ポンド(77.11キロ)
ピート・ロドリゲス: 170.5ポンド(77.34キロ)

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CJ・ヴェルガラ MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFN212   アレクサ・グラッソ カブ・スワンソン ジョナサン・マルチネス ジョーダン・ライト ドゥスコ・トドロビッチ ニック・マキシモフ ハオーニ・バルセロス ハファエル・アスンソン ビクター・ヘンリー ピエラ・ロドリゲス ブラジリアン柔術 ブランドン・ロイヴァル プロレス マナ・マルチネス ヴィヴィアニ・アロージョ 平良達郎

【UFN212】オクタゴン2戦目=アスンソン戦へ、ビクター・ヘンリー「そんなことは全く関係ない」

【写真】1月にハオーニ・バルセロスを相手に番狂わせといっても良い勝利を挙げたビクター。このような見方があることが、彼のアスンソンに対する捉え方の要因になっているのだろう(C)Zuffa/UFC

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで行われるUFN212:UFN on ESPN+70「Grasso vs Araujo」にビクター・ヘンリーが出場し、ハファエル・アスンソンと対戦する。

1月のUFC初陣でハオーニ・バルセロスを破り、9カ月振りの第2戦でアスンソンというベテランと戦う。現状、4連敗のアスンソンに勝つことで上位進出が見込まれる試合だが、ヘンリーは対戦相手がそのような立場にあると考えることはないという。

自らのキャリアを振り返り、アスンソンが踏み台のように考えることはできないヘンリーから彼自身だけでなく師匠ジョシュ・バーネットと共に日本で積んだキャリアがあるからこそ──という言葉が聞かれた。


──UFCで2試合目となるハファエル・アスンソン戦を控えているビクターですが、1月のハオーニ・バルセロス戦との勝利から9カ月もインターバルが空きました。

「何か問題があったわけじゃないよ。ずっとジムで練習はしてきたし。まぁケガの回復に当てていた時期もあるけどね。UFCからは7月に試合をしないかと声を掛けてもらっていたけど、ちょっと首に問題があって見合わせたんだ。ケガをしている状態でファイトキャンプに突入したくなかったんだよ。それにチームメイトのファイトのサポートをしたり、そういうことでこれだけインターバルが空いたけど、この試合に向けてグッドシェイプで準備してきたことを強調させてもらうよ」

──長らく日本をベースに戦ってきましたが、UFCのファイトウィークはビクターにとって、新鮮だったのではないですか。

「UFCと日本のファイトウィークは凄く違うよ。UFCはファイトに必要な食事、サプリメントを提供してくれる。素晴らしいよね。それが良い面だ。一方で、時間の制約が厳しい。この時間にどこそこにいないといけない──ということが、とても多いんだ。日本は体重を落とすことさえ守れば、自分の時間を自由に過ごすことができる。ちゃんと戦えば、何も言われない。僕は日本で、自由を楽しんでいた。まぁUFCは何か気になることがあると、全てにおいて答が用意されている。そこはUFCの過ごし良さかな。

UFCはさ、色々な場所で数多くのイベントを開いているけど、日本の大会は日本だけのモノだから。そこに足を踏み入れるだけで、楽しいことだらけだった。当然なことだけど、米国で試合をすると常に米国のカルチャーの中にいるわけで。僕はそういう環境で育ってきたから慣れ親しんだ場所でしかない。その点、日本はいるだけで特別な空間だったんだよ。

日本で戦う機会を得られ、ファイティングスピリットが養われた。僕は日本人じゃないけど、相当に日本人的だと思っている」

──その通りだと思います。ではアスンソンの印象を教えてください。

「アスンソンはUFCでずっと長い間戦ってきているから、それだけ経験値も高い。レスリングができて、打撃ができるブラジリアン柔術の黒帯だ。アスンソンがファイトを仕掛けてくると、とてもデンジャラスなファイターになる。顔面を狙って殴って来るか。テイクダウンをして、UFCに残るためにずっと抑えようとしてくるのか。どちらの展開になっても、大丈夫なように準備をしてきたよ。

いずれにしても、アスンソンは自分の能力の全てを使って倒しに来るか、勝ちに来るだろうね」

──サバイブを目指したファイトと、当たって砕けろ的なファイト。どちらの準備もしているビクターですが、どのアスンソンで来て欲しいですか。

「もちりん、当たって砕けろ──だよ。彼がそうくれば、僕も自分の全てをぶつけることになる。でも、レスリングをして抑えてくると退屈な試合になってしまうね」

──プロモーターはエキサイトな試合を望みますが、サバイブしてくる相手とはそういう試合ができず評価にも影響する難しさがあります。

「その通りだ。プロモーターはエキサイティングな試合を求める。UFCだけでなく、全てのプロモーションがチケットを売るというビジネスを第一に考えているからね。そのビジネスがお金を生む。退屈な試合をすると、誰も見てくれない。RIZINで戦っている時も、僕は常にフィニッシュ・ボーナスを稼ごうと思っていた(笑)。出場フィーだけじゃなくて、もっとお金が欲しいからね。戦うだけより、フィニッシュしてより多くの収入を得る。それがプロフェッショナル・ファイターだろう?

どんなに強い相手と戦っても、僕が目指すところはフィニッシュさ。それはアスンソン戦も変わりないよ。アスンソンがテイクダウンからコントロールを狙っても、それを避けてエキサイティングな試合をする。ただ、打撃戦だから面白い試合になるってことはない。距離を取って、ジャブだけっていう退屈な試合はいくらでもあったからね」

──確かにその通りですね。

「多くの選手が今、戦っている試合ではなく次、次、次っていう思考があるんだ。だからあんな試合をしてしまうんだよ。ファイターは相手を倒すために、戦わなければならないのに」

──まさにビクター・ヘンリーのファイト・アイデンティティですね。ところでアスンソンは今やステッピングボード的なポジションにあり、彼に勝てばより上の位置で戦うことができる目安のようになっています。そのようなアスンソン戦、ビクターにとってUFCでのキャリアップを考えると、どのような意味を持つ試合になるのでしょうか。

「僕はアンダードッグに慣れているからね。この試合でアスンソンがそういうポジションになるかどうかも意識していなかった。僕こそ、ステッピングストーンという役割を強いられてきたから。だから、僕は対戦相手をそういう風に思いたくないんだ。アスンソンがそういう役割になっているとも思いたくないし、UFCにどういう思惑があろうが……例えば『40歳のアスンソンを35歳のヴィクター・ヘンリーがぶっ飛ばすのか』なんて風に組まれることがあるかもしれないけど、そんなことは全く関係ない。目の前にいる対戦相手と戦うだけだから。そして、ファイトマネーを手にするんだ」

──フィニッシュを目指すと既に断言しているビクターですが、土曜日はどのような試合をファンに見せたいですか。

「UFC初戦とは全く違った姿を見せたい。日本のファンは僕の打撃、レスリングの進化を見てくれていた。KOする姿、チョークアウトする姿、レスリングを見続けてくれていたよね。日本のファンが見てきた、米国で戦っているファイターとは一味違うファイターだということを試合で示したい」

──では恒例になっている言葉もありますが、日本のファンに一言お願いします。

「恒例になっている(笑)。そうだね、日本の皆のことを愛している。日本でゴリラカレーをまた食べたい。皆、ゴーゴーカレーで一緒に食べよう!!」

──ゴーゴーカレーがLAのリトルトーキョーに出店してほしいですね。

「そうなれば、毎日通うよ。ところで、イノキ・メモリアルには行くのかい?」

──? そういうものがあるのでしょうか。私はMMAの記者なので畑違いですから、訪れることはないと思います。

「そうなのかい。世界中のコンバット・アスリートは繋がっている。サブミッション・レスリングとプロレスリングにも繋がりがある。僕自身、イノキ・サンを直接知っているわけでないし、年を重ねている人はいつか亡くなるものだと思っている。でもイノキ・サンはジョシュ(バーネット)の恩人だから。

イノキさんがジョシュのキャリアをサポートして、今のジョシュがある。そうジョシュが言っているんだ。今の僕があるのはジョシュのおかげだ。恩人の恩人は僕にとっても恩人だ。だから、ジョシュと12月ぐらいに日本を訪れようと思っているんだ。そういえば、今年の8月にジーン・ラベールも亡くなったよ」

──ハイ。

「彼もイノキ・サンのようにオールドスクールのレスラーだった。ジーンもイノキ・サンと同様にジョシュに大きな影響を与えた人物だからね。ジーンからはロンダ・ラウジーもインスパイアされていた。まあ、この世代の人々が亡くなる……しょうがないけど、悲しいことだよ。でも僕だっていずれそういう世代になる。だから、僕らもジーンやイノキ・サンのように次の世代に火を灯す存在でありたいね」

■視聴方法(予定)
10月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN212対戦カード

<女子フライ級/5分5R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
カブ・スワンソン(米国)

<フライ級/5分3R>
アスカル・アルカロフ(ロシア)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ(セルビア)
ジョーダン・ライト(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ミシャ・サークノフ(カナダ)
アロンゾ・メニフィールド(米国)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス(米国)
ブランドン・デイヴィス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン(ブラジル)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ニック・マキシモフ(米国)
ジェイコブ・マルクーン(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト(ブラジル)
ルカス・アレッシャンドリ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス(ベネズエラ)
サム・ヒューズ(米国)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ(米国)
平良達郎(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・ジャクソン(米国)
ピート・ロドリゲス(米国)

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ABEMA BELLATOR Bellator281 MMA MMAPLANET o ONE Special UFC UFC ESPN36 アンドレア・リー カイラット・アクメトフ カマル・ウスマン ネイマン・グレイシー ベラトール マイケル・ペイジ ヤーソラフ・アモソフ ローガン・ストーリー ヴィヴィアニ・アロージョ 佐藤天 和田竜光 大沢ケンジ

お蔵入り厳禁【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ストーリー✖MVP「一芸と穴」

【写真】MMAほど多角的に試合を見ることがデキるコンバットスポーツは存在しない。本当に愉しい (C)BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年5月の一番。お蔵入り厳禁──5月14日に行われたUFC ESPN36で行われたヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー戦からのカイラット・アクメトフ✖和田竜光戦経由、5月13日のBellator281からBellator暫定世界ウェルター級王座決定戦=ローガン・ストーリー✖マイケル・ペイジ戦を引き続き語らおう。

<月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー戦はコチラから>


──ONEルールであっても、結果的にチャンピオンは全ての局面で対応できて、また一つの武器も強いという選手になってきていますね。

「上に来ている選手は和田竜光選手に勝ったカイラット・アクメトフとかにしても、スタミナが切れないし手数の多さと気持ちも強いです。

精度で一つ一つとなると竜光も当てているんです。でもアクメトフは手数が多い。どんどん自分から打って、失敗してもまた自分から動く。あれは凄いです」

──左を当ててテイクダウンに成功すると、もうその左の使い等が大きく広がるように見えました。

(C)ONE

「見せるだけで、リアクションがあるので次に繋げていますよね。逆にテイクダウンを見せて、左とかパンチにも移りやすくなって。

それに色々なテイクダウンを持っています。シングル、ダブル、ボディロックだけでなく、サンボ的な動きも見られますし」

──グレコからコンバットサンボというなかで、なんでもこなせるようになったのですかね。いやぁ、引き出しが多かったです。

「穴のなさと、引き出しの多さ……。いや、実はヴィヴィアニがなんでもできるということと比較対象に、同じベラトールでMVPには穴があるってしたかったのですが、見直してみるとテイクダウンディフェンスをちゃんとやっているんですよね(苦笑)」

──まさかのオチが無くなったということですか(笑)。

「アハハハハ。それだけローガン・ストーリーのテイクダウンが特別なんですよ」

──それはサンフォードMMAのチームメイトである佐藤天選手も言われていますよね。

「それでもMVPは簡単に背中をつけることは、ないんですよね。頑張っているなぁと思っていたら、いや相手はストーリーなんだから、頑張っているどころじゃなかったんですよね。

ストーリーに対し、MVPはジャブを打つ。だから距離が遠くなって入れない。ストーリーはMVPに対してパンチに自信がないから。パンチを顔に当てる距離に入ることができないです」

──そのストーリーが、ネイマン・グレイシーと戦った時はテイクダウンをしても、ネイマンの得意のグラウンドに持ち込まれるので、全く倒しにいかないという選択をしていました。そしてジャブを当て続けると。

「そういう選択をストーリーはできるんです。見ていると面白くないのですが、それで勝てる。逆にネイマンはグラウンドでの一芸だから、そういう風に封じ込まれることがMMAにはあるということなんですよね。

でもMVPをジャブで制することができないから、強引に見えるような飛び込みと組みつき方をする。彼が本来できる、一発で良いところで組めるという展開ではなかったです。そこを創るまで時間が掛かっていて。当然、テイクダウンするまで時間も掛かっています。しかも立たれる。ここでMVPを相手にストーリーがジャブを当てることができれば、本当に怖いファイターになります」

──それこそUFC世界ウェルター級チャンピオンのカマル・ウスマンではないでしょうか。

「そうなんですよ。ウスマンは誰が相手でもジャブを絶対に当てに行きます。遠い距離からテイクダウンを狙いません。ジャブをしっかりと当ててから入る。逆にジャブが当たらないと組まないぐらいでいるんじゃないかと思います」

──相手によって戦い方を変える強さと、変えない強さがあるということですね。

「そうなるとMVPですよ。変えられない強さではなくて、変わらない弱さがある。基本的に変わっていない。組みが強い相手にはジャブまでで入って行けない。ずっとカウンター狙いで。

遠い距離でミドルとか、ちょっと派手な蹴りを見せているだけ。相手が来たところしか狙えない。

だからストーリーもジャブを出さなかったというのはあると思います。ストーリーは組んでしまえば、逃げられることはあっても、反撃される怖さがないですからね。下からの仕掛けがある選手を相手にした時、ストーリーはどうなったのか」

──ネイマン・グレイシー戦ですね。

「そこです。MVPに寝技があれば、ストーリーは強引に組みに行けなかった。そしてMVPにはジャブは打てない。MVPに寝技の圧力が少しでもあれば、試合展開は変わったかもしれないです」

──それこそMMAの妙ですね。

「同時にストーリーの手堅さ、そこで勝てるけどフィニッシュの怖さがない。ジャブとテイクダウンとコントロ―ルで。UFCのトップどころは試合を終わらせる怖さがある。それは勝負にいけるからですよね。

ストーリーと戦うと漬けこまれるかもしれないけど、フィニッシュされる怖さはないというか……。ストーリーもBellatorの暫定世界王者になりましたけど、そこがUFCのトップとの違いかとは思います。そうやって考えた時に、ストーリーはMVPやネイマンのような一芸系の選手に勝って来たんだなって。

それがUFCとBellatorの違いで、Bellatorの面白さではあるんです。ただし、ウクライナ情勢があるので統一戦はすぐにできないかもしれないですけど、ヤーソラフ・アモソフが試合ができるようになったらどうなるのか。そこは興味深いですね」

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ABEMA BELLATOR MMA MMAPLANET o ONE Special UFC UFC ESPN36 アンドレア・リー キック パンクラス ボクシング ヴィヴィアニ・アロージョ 三浦彩佳 大沢ケンジ 海外

【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー

【写真】突き放す打撃で劣勢に追い込まれた時、ヴィヴィは柔術家の一面を見せた (C)BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年5 月の一番。5月14日に行われたUFC ESPN36で行われたヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー戦について語らおう。


──大沢さんが選んだ5月の一番は?

「ヴィヴィアニ・アロージョとアンドレア・リーの一戦です」

──おお、ヴィヴィの試合ですか。

「ヴィヴィアニって、ここまで寝技をしたことなかったですよね。パンクラスやUFCでは打撃中心の試合をしてきたのですが、レコードを見るとキャリアの序盤は極めて勝っています。ソレをここに来て出したというか」

──ヴィヴィはすっかり打撃系のイメージでしたが、元々柔術がベースではあったことを思い出された試合でしたね。

「今回の試合で意外なほど、そういう面を持っていることが分かりました。この試合で何が言いたいかというと……ヴィヴィアニはストライカーというイメージを持っていましたけど、初回に右でダウンを喫してハイキックも貰ってから、戦い方を変えました。

そうしたらテイクダウンの形を色々と持っていて。組み技もしっかりとできます。相手のリーはランク9位で、強い選手です。そういう相手にしっかりと組み技ができた」

──そういう一面は下手をすると、2017年10月にパンクラスで三浦彩佳選手に勝利した試合で投げられてもバックを取り、RNCを狙った試合以来かもしれないです。

「一つの形だけでなく、試合中にアジャストできる強さ。しかも、これまでは打撃で相手が捕まえづらい試合をしていた彼女が、あれだけ組みができる。プロフィールに柔術黒帯となっていても、道場でコツコツと練習していたからもらった帯かと思っていました(笑)。それが……ここまでとはというのが正直なところです」

──紫帯でブラジレイロ優勝、茶帯の時にアブダビ・ワールドプロの茶・黒のブラジル予選を勝ち上がっています。ただしパンクラスではジャブとストレートで空間を支配することができていましたし。

「UFCでもアウトボックスで、相手をぶっ飛ばした試合もありますしね。でも本物の黒帯ですよね。これまで試合で見せてきたことじゃなくて、テイクダウンの種類も豊富だし色々と持っていたんだなって。

全てがそうではないですが、僕らの時代から日本のジムってスパーリング中心で仕上げるところが多かったじゃないですか。そういうスパーリング中心だと得意なところは凄く掘れますけど、そこと違う部分が育ちにくいです。

今では色々と工夫をして打ち込みを増やしているところも多くなったと思います。それでも根底にはスパーリングで仕上げるという風潮が強いですよね。

ウチもスパーリングはしっかりとやりますけど、得意なところを磨く練習だけでなく、引き出しを増やす練習も必要だということをヴィヴィアニの試合を視て改めて強く感じましたね。海外の試合を視て、ここで話すのって自分が普段から思っていることとの答え合わせになっています。

しっかりと穴を埋めることが多い。海外の試合を視ているとそう思います。MMAは特にそうでないと、UFCやONEでコンスタントに成績を残すことは難しいですよね。対戦相手よってハマる、そうでないという戦い方をしていれば……ジャンケンで勝って負けるという風では、相手によって得手不得手が出てきてしまいます。

これがボクシングのように相手を選ぶことができるなら、ハマる相手と戦っていれば大丈夫です。でもMMAはそうじゃない。どういうスタイルの選手と戦うか分からないなかで、安定した試合結果を残すには穴を失くすこと。得意なところを伸ばすだけでは無理です。

フォークボールとストレートだけで勝負することは、MMAではできない。バッターはフォークボールとストレートだと勝負に行かなければ良いという選択ができるので。

UFCの女子は特に異種格闘技から脱却しているので、もう得意な部分がグンと高いグラフでは難しいです。UFCの選手層の厚さがそうさせているんでしょうね。Bellatorは一芸に秀でた選手が、まだ見られますけどUFCは穴があっては勝てないです。結果、UFCの選手って『こういうこともデキるのか』と思わせることがままあります。自分のやりたいことで勝ち切れないですからね。

そんなUFCで勝ちたいなら、日本人選手も穴を埋めることが不可欠かと思います。それはBellatorやONEの男子選手も同じです。一芸に秀でていても穴があると難しくなっています」

<この項、続く>

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN36   アンドレア・リー キック ヴィヴィアニ・アロージョ

【UFC ESPN36】女ブラジリアンゾンビ?  右で倒されハイを蹴られたヴィヴィが組みと寝技でリーに逆転勝ち

<女子フライ級/5分3R>
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)
Def.3-0:29-27.29-27.29-28
アンドレア・リー(米国)

まずジャブを見せたヴィヴィ、続くダブルジャブでリーが後方にバランスを崩す。しかし、右クロスを被弾するとヴィヴィは続く左に左を合わされ、尻もちをつく。直ぐに立ち上がったヴィヴィだったが、その瞬間に右ハイを蹴られる。クリンチもヴィヴィは投げらガードを強いられる。大きなダメージがあって然りと思われたヴィヴィはスクランブルから、大きくリーをリフトしてスラムで叩きつける。

さらにスクランブルでバックを取ったヴィヴィだが、リーが離れてジャブを相打ちに。ワンツーの応酬で、左を当てたヴィヴィが組んでケージにリーを押し込む。左腕を差して耐えたリーが、離れるとヴィヴィは前蹴りから左を当てる。リーも左フック、そして左ジャブを入れるが、ヴィヴィがダブルレッグに成功する。サイドで抑え肩固め狙いのヴィヴィ、防いだリーはボディ打ちにアップキックで抵抗する。ヴィヴィはもう一度サイドで抑え、立ち上がってパンチを落とした。

2R、右エルボーを入れたヴィヴィが、パンチを受けても前に出る。リーもエルボー、蹴りを返すがダブルレッグを切られてバックを許す。両足をフックしたヴィヴィは背中を伸ばしつつパンチを打ちつける。リーが必死の形相で上を向いたが、ヴィヴィは肩固めへ。自ら技を解いたヴィヴィは、サイドからクルスフィックス狙いに。嫌がったリーが背中を見せ、すぐにヴィヴィが両足をフックする。左右のパンチを落とし、リーが懸命に亀をキープして腰を起こす。

下に落とされそうになったヴィヴィは、足も抱えてスロエフストレッチへ。ヒザを畳んで防いだリーだが、これで再び背中をしっかりとられパンチを落とされる。上を向いたリー、ヴィヴィはここも肩田固めへ。自ら足を抱えて防御したリーを殴って、バックに回ったヴィヴィが完全に流れを変えた。

最終回、左ボディで前に出るヴィヴィに対し、リーが右を当てる。ヴィヴィがパンチを見せてダブルレッグを決めると、リーは粘れずサイドを許す。自らハーフに戻った感もあるヴィヴィがエルボーを落とし、もう一度足を抜く。シングル狙いで立ち上がったリーはケージに押し込まれるも、左腕を差し返して回って間合いを取り直す。

ヴィヴィの攻め疲れが、動きがスローになっている。リーはジャブを当てるが、続く掛け蹴りにテイクダウンを合わされる。サイドで抑え、枕で圧を掛けるヴィヴィはリーを動かせてバックに回る。残り20秒で前方に落とされる動きを利して十字を狙ったヴィヴィは、すっぽ抜けたように下になるとヒールを狙う。

足を抜いたリーが勢いのあるパンチを落とし時間に。最後は疲れたヴィヴィだが、2Rと3aを取ったか──結果、3-0でヴィヴィが判定勝ちを手にした。


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Report UFC UFC262 ケイトリン・チューケイギアン ブログ ヴィヴィアニ・アロージョ

【UFC262】リーチの差を生かしたチューケイギアン、アウトボックスでヴィヴィアニに逆転の判定勝利

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・チューケイギアン(米国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

開始早々、前に飛び出した両者。ヴィヴィアニが右ボディストレートを伸ばす。チューケイギアンは軽いワンツーから左前蹴り。ヴィヴィアニはそれをキャッチして捌く。相手のパンチに右クロス、左フックを合わせるヴィヴィアニに対して、チューケイギアンはバックスピンキックも見せる。チューケイギアンはサウスポーにスイッチしながらサイドキック。チューケイギアンの左前蹴りに右ストレートを合わせるヴィヴィアニは、さらに右ストレート、左フック、右ボディストレートを軸に攻める。

ヴィヴィアニが右ボディから左フック、その打ち終わりにチューケイギアンが永うストレートを放つ。ヴィヴィアニが右を振るうそのインサイドから、チューケイギアンが左ジャブをヒット。ヴィヴィアニもチューケイギアンの左ジャブに右を被せる。チューケイギアンが左前蹴りで距離を取り始めた終盤、ラウンド残り1分のところでヴィヴィアニがダブルレッグを仕掛ける。テイクダウンできないが、相手をケージに押し込めたまま1Rを終えた。

2R、先に仕掛けたのはチューケイギアン。ヴィヴィアニも変わらず右ストレートを左フックを返す。チューケイギアンが前蹴りでヴィヴィアニに尻もちをつかせるが、すぐに立ち上がるヴィヴィアニ。チューケイギアンは左ジャブ、右ボディストレート。足を使ってパンチを的確に当てるようになる。ヴィヴィアニはサウスポーにスイッチし、チューケイギアンの蹴り足を掴み、グラウンドに持ち込んだ。

チューケイギアンはハードガードの体勢に。ヴィヴィニは上から相手の首に左腕を回す。これは凌がれるも、すぐにマウントを奪取したヴィヴィアニ。チューケイギアンは再びハーフに戻す。トップからしっかりと抑え込むヴィヴィアニは、肩固めを狙いながら、パスも仕掛ける。しかしここでチューケイギアンがヴィヴィアニを蹴って立ち上がる。

試合はスタンドに戻り、チューケイギアンのワンツーがクリーンヒット。ヴィヴィアニのペースが落ちた。チューケイギアンは左ジャブを伸ばし、その打ち終わりに左フックを放つヴィヴィアニ。ラウンド終盤にはチューケイギアンがパンチをまとめた。

最終R、チューケイギアンが左ジャブと左前蹴りで徹底的に距離を取る。ヴィヴィアニは左フックで近づくが、中に入れない。チューケイギアンの左ジャブ、そして右クロスはクリーンヒットこそしないものの、ペースは掴んでいるか。ヴィヴィアニの右をダッキングでかわしたチューケイギアンが、左ジャブでペースをキープする。ヴィヴィアニも左ジャブを当てるが、次の右ストレート、左フックは空を切る。

ヴィヴィアニの左ジャブに、チューケイギアンも左ジャブを合わせる。リーチの差があるぶんチューケイギアンの左が当たる。中盤からチューケイギアンがサイドキック、左目と右目下が腫れたヴィヴィアニが下がり始めた。残り1分半でヴィヴィアニがダブルを仕掛けるもテイクダウンできず。離れたチューケイギアンが右ストレートを右ローを当てる。またもペースが落ちたヴィヴィアニのパンチをかわし、左ジャブを打ち込むチューケイギアン。試合終了まで自分の距離をキープした。

ジャッジは3者ともチューケイギアンを支持。元パンクラス王者ヴィヴィアニをアウトボックスで下した。


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