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【ONE129】トノンの挑戦を受けるフェザー級王者タン・リー―02―「ただ単体で、技術は存在しない」

【写真】言っていることが武術家、タン・リー (C)ONE

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでONE129「Lights Out」でゲイリー・トノンの挑戦を受けるONE世界フェザー級王者タン・リー・インタビュー後編。

試合で戦うためには、自分を理解すること。自分の技、相手の技、いずれもその技単体でなく、疑問を持ち、答えを追求する――他に類を見ないテコンドーをMMA最大活用できるタン・リーならではの話を聞くことができた。

<タン・リー・インタビューPart.01はコチラから>


――この試合が決まる前からライアン・ホールと磨いて来たことがあるから、対策もより練りやすいということですね。

「それに相手のことばかりでなく、何よりも自分が何をできるか。そこを掘り下げないと。ここにギャップを感じないように戦うことが大切だ。僕のゲームに穴はないのか。

ダブルレッグが上手い相手なら、ダブルレッグに入れない動きは何なのか。それが左フックなら、どういう風に使えば良いのか。これまで使ってきた左フックとのギャップがないように打つにはどうすれば良いのか。

マーシャルアーチストは、毎日の稽古のなかでそこを養っていくもの。それが楽しんだよ。そうやって自分のスキルを高めていく。毎日が学びだと思っている。それだと1週間で7日間、学ぶことができるだろう?

そりゃあ試合のことも考える。試合中に上手くいかなくなることは誰にだって起こりうる。だってパーフェクトなファイターじゃないからね。だからこそ少しでもそこに近づきたくて、自分のゲームを組み立ている。それには、どこに自分の穴があるのかを理解する必要があるんだ。

その穴を埋める手段は何なのか。それがカーフキックだったとすれば、どう使えば穴がより埋まるのか、そうやって創り上げていくんだよ」

――それは相手の技や自分の技を単体で研究するというよりも、相手や自分を研究することと技がリンクしているということでしょうか。

「100パーセント。その通りだよ。それが僕の打撃にしても、他の選手とは違うのはそういうことなんだよ。どの瞬間、どういう風に攻撃をするのか。それは相手も同じタイミングでアタックしてくる瞬間かもしれない。なぜ、そういう風に攻撃するのか。相手がそうやって攻撃してくるのは、なぜか。それを理解して初めて、自分がどのように動くのかという結論が出る。

それができるのも、自分を理解しているから。自分が分かっていないと、どういう風に攻撃して良いかも分からずに、ただ攻撃を仕掛けることになる。それは危険だ。フィジカル、メンタル、戦略、戦術が一体化し、僕の打撃は生み出される。僕の打撃は、どうすればより良くなるのだろうか。それには技単体でなく、今言った要素を理解しなければならない。それは相手の技を研究するときも同じことだよ。

打撃戦を避けたいグラップラーに対する打撃と、打撃で攻めてくる相手への攻撃手段は変わってくる。外に回るウェービング、内に回るウェービング、その現象だけを理解するんじゃなくてね。その動きが何を相手に起こさせ、僕に起こるのか。ハニーホール、インサイドヒールも同じことだよ。ただ単体で技術は存在しない」

――それだけの細かい心理面、試合を組み立てる作業をしてきたうえで、金曜日の夜はどのような試合をファンに見せたいと思っていますか。

「ベストバージョンのタン・リーのベストパフォーマンスを世界中のファン、特に日本のファンに披露したい。少し試合感覚が空いてしまったけど、KO勝ちを見てもらうよ」

――最後に日本のファンへメッセージをお願いしようと思っていたのですが、既に日本のファンにという言葉を貰ってしまいましたね。

「日本のファンには感謝しているという言葉しか浮かんでこないよ。日本のファンはファイトの見方が分かっている。皆は最高のグラップリングが何か、最高のストライキングが何かが分かっている。そんな日本のファンだからこそ分かる、最高の試合を見せたいと思っているよ」

■放送予定
3月11日(金・日本時間)
午後8時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時00分~ONE Super App

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]タン・リー(米国)
[挑戦者]ゲイリー・トノン(米国)

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ジョン・リネケル(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)

<キック・ヘビー級/3分3R>
イスマエル・ロント(オランダ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<キック・ストロー級/3分3R>
ジョシュ・トナー(豪州)
ジャン・ペイメン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
チャン・ロタナ(カンボジア)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
イマン・バーロウ(英国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)

<ムエタイ79キロ級契約/3分3R>
リアム・ノーラン(英国)
キム・キョンロック(韓国)

<キック女子ストロー級/3分3R>
リン・ホーチン(中国)
ミラグロス・ロペス(アルゼンチン)

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【ONE129】トノンの挑戦を受けるフェザー級王者タン・リー―01―「ゲイリー対策は付け焼刃では無理」

【写真】口にすることがイチイチ真っ当でも、実践していないだろう――と思ってしまうファイターは少なくないが、この人は言葉通りのことをやっているのだろうなと思う (C)TSP

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE129「Lights Out」でゲイリー・トノンの挑戦を、ONE世界フェザー級王者タン・リーが受ける。

2020年10月の王座奪取から試合がなかったリーだが「試合勘が鈍らないか」という問いへの返答が、まさに彼がLife Time Martial Artist前としていた。そしてトノンとの戦いを想定した日々もまた――彼がMMAを戦うファイターではなく、マーシャルアーティストそのものだった。


――金曜日にゲイリー・トノンの挑戦を受けます。今の調子はいかがですか。

「凄く調子は良いよ。絶好調だ。試合に向けて考えうる限り、最高の準備ができた。この1年以上の間、多くのトレーニングをこなし、凄く戦いやすい状態になっている。だから戦うことが楽しみでしょうがないよ」

――タイトル奪取からほぼ1年と4カ月が過ぎました。これだけ長期間、試合がないと多くのファイターは試合勘を失うということを口にしています。タンもその心配はないですか。

「ノー、ないよ。正しいトレーニングを正しいアプローチの下、行ってきた。5分×5R、その一つ一つのラウンドで、どのように戦うべきかを丁寧に掘り下げ、練り上げてきたんだ。どういう動きが有効で、何をすべきか。どういう局面でそれらの動きをするのか。ラウンド毎に体に染みついているから、全くリングロス的なことは僕の身には起こっていない。

ベストバージョンのタン・リーが何かを考えたとき、どのようなパフォーマンスを見せることができるのか。若いころは、ベストの自分、最高のパフォーマンスとは少しでも速く試合を終わらせることだったんだ。本当に分かっていなかったよ。

経験を積む、より普段から戦うことを身近に考えると、僕のベストパフォーマンスはそういうことではなくて、いかにスマートに戦うことができるかという部分に集約されると気づいたんだ。フィニッシュすることが全てじゃない。いかに自分が動きたいように動くことができるか。

1年4カ月以上、試合はなかった。でも、今後のキャリアを考えても過去にないベストバージョンに近い、本当に近い僕を見せることができると信じている」

――そのベストバージョンのタン・リーとは攻撃だけでなく、防御面も含めてのことですか。

「絶対的にね。いかに自分が戦いやすくできるか。特にゲイリーはグラップリングのスペシャリストだ。対して僕はストライキングのスペシャリストだから、いかに彼の領域で自分の身を守るべきか、そして僕のエリアで戦い続けることができるか――を、ずっと練習してきた。

この試合はいかに自分の領域で危険になれるか、相手のエリアで危なくないよう戦えるかに掛かっている。幸いにもMMAは立ち技から始まる。そこで、僕がどう戦うのかを長い時間をかけて、丹念に練習してきたんだ」

――キャンプでの仕上がりも、上々でしょうか。

「しっかりと準備はできている。ただし、ファイトキャンプ云々ではないんだ。スイッチのオン・オフがあるファイトキャンプでなく、この間、ずっとゲイリーと戦うことを想定して日々を送ってきた。毎日、ずっと高いモチベーションをキープしてやってきたんだ。これだけ時間があるということは、僕のなかでこれまで培ってきたこともそうだし、新しい面も試合で出せるだけ色々と積み上げてきた。

そういう1日1日が本当に楽しくて。これこそマーシャルアーチストとしての生活だと実感できた。僕の大好きなマーシャルアーツをやり続けること――試合のためじゃない、マーシャルアーツが好きだから、試合に向けての日々のなかでこれだけ充実した練習を行うことができたと思っている。トレーニングキャンプの時に思いきり追い込むのは、試合をして金を稼ぐこと。そこに練習の成果が集約しているからね。

僕は普段からマーシャルアーツの練習を好きだから続けている。好きこそモノの上手なれ――だよ」

――それでもゲイリーの寝技は、本当に危険だと思います。

「ずっと準備はしてきた。僕のキャリアで最も長い付き合いになるライアン・ホールとともに積み上げてきた成果を発揮できるだろう。ライアンとは本当に長い間、ずっと一緒にやってきたからね。ゲイリーと戦ううえで、僕が最高の打撃を見せるには、彼の組み技のアプローチを見抜く必要がある。

間違いなくゲイリーのグラップリングは世界の最高峰の領域にあり、誰もが理解できているわけじゃない。それを理解し、分解できる数少ない人間の1人がライアン・ホールなんだ。そういう意味ではライアンは僕にとってただのコーチでなく、師匠にもなるね。50/50柔術アカデミーで学んだことをルイジアナに持ち帰り、さらに磨いてきた。絶対にライアンとのトレーニングの成果を、試合で見せることができるはずだよ」

――松嶋こよみ選手がトノン戦の直後に『寝技の対処をメインに練習し過ぎました。やられないことを念頭に、自分が攻める練習ができていなかった』という風に言っていました。それだけゲイリーの組み技というのは、MMAにあっても特別なわけですが。

「わかるよ、コヨミ・マツシマの言いたいことは。彼はしっかりとゲイリーに敗れたことを消化できていると思われる、賢い意見だね。3R、スタンドの攻防でもっと攻めることができたはずなのに、彼はそれができなかった。攻撃的な打撃が、彼本来のモノではなかったよ。きっと自分が動けると思っていることと、実際の動きにギャップがあったんだろうね。

だからこそ、練習してきたことが試合にマッチしていなかった。そういう風に振り返ることができるなら。きっと、そういうことなんだろう。それだけゲイリーの寝技への対処に関して、試合前のキャンプで時間を費やしたんだろう。確か、マサカズ・イマナリと練習していたんだよね。何かで見たよ。こういうとアレだけど、それが問題だったんだろう。

試合前にゲイリーの強い部分から、いかに逃れるかをいつもと違うトレーニング・パートナーと対策する。ほんの数週間で、ゲイリーのグラップリングに対抗しようなんて、ちょっと難しいよ。

僕とゲイリーとの試合で重要になってくるのは、ゲイリーと戦うことが決まる前から僕が彼と練習してきたことなんだ。さっきも言ったようにライアンは僕にとって、最も一緒に練習してきた期間が長いパートナーだから。そう、付け焼刃でゲイリーからやられないなんて対策は難しいよ。そいうモノじゃないんだ、僕がライアンと積み上げてきたことは」

<この項。続く>

■放送予定
3月11日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

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MIKE MMA UFC   アンドレ・イーウェル ジャック・ショア マイケル・モラレス ライアン・ホール

1.22『UFC 270: Ngannou vs. Gane』の対戦カードを紹介

 1月22日にカリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催する『UFC 270: Ngannou vs. Gane』で当サイトでは未紹介だったカードを紹介していきます。


Cody Stamann treft Said Nurmagomedov tijdens UFC 270 op 22 januari(MMA DNA)

 コディ・スタマン vs. サイド・ヌルマゴメドフのバンタム級マッチが行われるとのこと。

 スタマンは5月の『UFC on ESPN 23: Reyes vs. Prochazka』でメラブ・デヴァリシュビリに判定負けして以来の試合で現在2連敗中。ヌルマゴメドフは2020年10月の『UFC Fight Night 180: Ortega vs. The Korean Zombie』でマーク・ストリーグルに1R KO勝ちして以来1年3ヶ月ぶりの試合。『UFC Fight Night 191: Brunson vs. Till』でジャック・ショアと対戦予定でしたがビザ問題で欠場していました。


Rodolfo Vieira vs. Wellington Turman toegevoegd aan UFC 270 op 22 januari(MMA DNA)

 ホドルフォ・ヴィエイラ vs. ウェリントン・ターマンのミドル級マッチが行われるとのこと。

 ヴィエイラは7月の『UFC on ESPN 26: Makhachev vs. Moises』でダスティン・ストルスフツに3Rリアネイキッドチョークで勝利して以来の試合。ターマンは8月の『UFC on ESPN 30: Barboza vs. Chikadze』でサム・アルヴィーに判定勝ちして以来の試合。


 イリア・トプリアと対戦予定だったモフサル・エフロエフが欠場、代わりにチャールズ・ジャーデインがトプリアと対戦するとのこと。エフロエフの欠場理由は不明。

 トプリアは7月の『UFC 264: Poirier vs. McGregor 3』でライアン・ホールに1R TKO勝ちして以来の試合で現在MMA11勝0敗(UFC戦績3勝0敗)。ジャーデインは12月の『UFC Fight Night 199: Lewis vs. Daukaus』でアンドレ・イーウェルに判定勝ちして以来の試合。


Jack Della Maddalena(Sherdog)

Pete Rodriguez(Sherdog)

 ジャック・デラ・マッダレーナと対戦予定だったワルリー・アウベスが欠場、代わりにピート・ロドリゲスがマッダレーナと対戦するとのこと。どちらも今回がUFCデビュー戦となります。

 マッダレーナはMMA戦績10勝2敗で9月の『Dana White's Contender Series 39』でアンジェ・ルーサに判定勝ちして以来の試合。ロドリゲスはMMA戦績4勝0敗。


Combate de Michael Morales frente a Trevin Giles, programado en la etapa de los primeros preliminares de UFC 270(El Universo)

Michael Morales(Sherdog)

 トレヴィン・ジャイルズ vs. マイケル・モラレスのウェルター級マッチが行われるとのこと。

 ジャイルズは7月の『UFC 264: Poirier vs. McGregor 3』でドリカス・デュ・プレシスに2R KO負けして以来の試合で今回がウェルター級転向初戦。モラレスは現在21歳のエクアドル人で戦績12勝0敗。9月の『Dana White's Contender Series 40』でニコライ・ヴェレテニコフに判定勝ちして以来の試合で今回がUFCデビュー戦。


Tony Gravely treft nieuwkomer Saimon Oliveira tijdens UFC 270 in Anaheim(MMA DNA)

Saimon Oliveira(Sherdog)

 トニー・グレイヴリー vs. サイモン・オリヴェイラのバンタム級マッチが行われるとのこと。

 グレイヴリーは9月の『UFC Fight Night 192: Smith vs. Spann』でネイト・マネスに2R TKO負けして以来の試合。オリヴェイラは現在30歳のブラジル人で戦績18勝3敗。9月の『Dana White's Contender Series 38』でホセ・アルデイに判定勝ちして以来の試合で今回がUFCデビュー戦。続きを読む・・・
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MMA UFC UFC269 デリック・ミナー ブログ ライアン・ホール

【UFC269】パンチに前転→クローズド。サブ&ホールド→パンチ。ライアン・ホールの柔術活用法 in MMA

<フェザー級/5分3R>
ライアン・ホール(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
デリック・ミナー(米国)

サウスポーに構えたホールに対し、ミナーは左右に動いて左ジャブを伸ばす。左ローから右フックを振るったミナーだが、これは空振りに。ホールは左の蹴りを使って距離を伺う。ローからフックというパターンのミナー、ホールは右をかわしつつ、近い距離で左にシングルを合わせる。このまま足を取ってスイープ狙いもミナーがバックへ。

前転から足関節、スイープを決めたホールはミナーのシングルにギロチンを取り切れない。ここからホールは腕を取ってガードを取ろうとしたが、離れたミナーが立ち上がったところで右アッパーを打ちこむ。効いたホールに追い打ちから、ダブルレッグで倒したミナーが、立ち上がってローを蹴る。さらにホールの立ち上がり際にアッパーを狙うと、ホールは前転から50/50からヒールを仕掛け、スイープでトップを奪取。ミナーはハーフでしがみつき、時間の経過を待った。

2R、ミナーが右アッパーから左フックを狙う。さらにフックで前に出たところで足を取りながら前転したホールが、クローズドを完成させる。ホールはここで足を抱え、三角から腕十字へ。立ち上がってスラムしたミナーが再びガードの中に入り、エルボー&鉄槌を打っていく。ホールは再び左足を抱えて三角い組むと、下からヒジを連打。

足を2度、3度と組み変えて腕を伸ばしてエルボーを打つホールは、ミナーが頭を抜くと同時に変形のオモプラッタに。ここから鉄槌を落として時間を迎えた。サブミッションでミナーの動きを止めて打撃をいれたホールの攻撃をジャッジはどのように評価するか。

最終回、ホールは軽く左ミドル。前蹴りから後ろ回し蹴りを見せたホールは、ミナーのフックに合わせて前転からクローズドガードを取る。ここも左足を取ったホールが、50/50ガードから内ヒールへ。右足で蹴って逃げようとするミナーは、逆に足を抱えることでホールのスイープを耐えようとしたが、トップを許しマウントを取られてしまう。

残り2分30秒、枕で圧を掛けたホールのマウントが続く。パンチから肩固めをセットしていくホールに対し、左腕を伸ばして耐えていたミナーは右腕を股間の下にいれてブリッジ&リバーサルを仕掛ける。潰して肩固めで抑えきったホールは最後の10秒でエルボー&パンチ、さらに肩固めに移行してタイムアップを迎えた。

ブーイングも聞かれたが、ホールはパンチに合わせて前転からガードを取り、サブミッションでホールドしてパンチ、もしくは足関からスイープしてポジション奪取という素晴らしい柔術の活用方法を見せて3-0の判定勝ちを収めた。

「デレックはタフで、少しスリッピーだったからサブミットするのは簡単じゃなかった。ただ、そうやって抜けようとする時のトップの奪取方法は分かっているから。去年は色々と難しかったけど、今年は強い対戦相手が続いて厳しいことが続いた。いつも通り良いコーチングを良き友に行い、ハードな練習ができた。またすぐに戦いたい。時間を空けたくない」とホールは話した。


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【UFC269】計量終了 王者オリヴェイラ「神は僕とある」×ポイエー「大勝負だ」。ペレスは4戦連続中止

【写真】どちらかといえば王者がクールで、エキサイトしているのは挑戦者だった(C)Zuffa/UFC

11日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC269「Oliveira vs Poirier」の計量が、10日(金・同)に行われた。

2021年最後のPPV大会のメインはUFC世界ライト級選手権試合=王者シャーウス・オリヴェイラ×挑戦者ダスティン・ポイエーだ。

先に登場したポイエーはスケールの上でベルトを巻くというポーズ。続いてサングラス姿で体重計に乗った王者オリヴェイラはシャウトし、思わずダナ・ホワイトが割って入るほどの勢いでポイエーに詰め寄る。

それでも冷静な表情だったオリヴェイラに対し、かなり興奮し鼻息も荒くなっていたポイエーは「大勝負だ。もう一度、皆の前に頂点に立つためにやってきた。もうミスはしない。レッツゴー」と叫び、両手を高々と掲げた。

対照的に落ち着いたままのオリヴェイラは「何千という見方が彼にいても、神は僕とある。やってやるよ」と話した。


コメインはアマンダ・ヌネスとジュリアナ・ペニャがUFC世界女子バンタム級王座を賭けて戦う。

まず「素晴らしい機会をえることができ、ここにいる皆に感謝している。すごくワクワクしているし、準備は十分。明日はファイアーワークスになる」という言葉を噛んだペニャは笑顔を見せた。

対して養女を抱いてインタビューを受けたヌネスは「皆と今夜会えて、すごくハッピーよ。彼女はライオンハートをまだ正面切って体感したことがないの。ベルトはどこにも行かないわ。皆ぁ、明日ね」といつも通りの意気揚々ぶりだった。

フライ級初戦でカイ・カラフランスと相対するコディ・ガーブラントはセレモニアル計量ということもあり、しっかりとリカバリーの後も見え、問題なく本来のパフォーマンスを期待できそうだ。そのカーブラント、カラフランスの首を掻っ切ってやるポーズに、思わず浮かべた笑みが非常に頼もしく見えた。

胸のタトゥーと同じカラーに髪の毛を染めたショーン・オマリーは、パウリアン・パイヴァとのフェイスオフでヌッと顔を前に出し、威圧感十分。パイヴァも笑顔で流す余裕の表情だった。

髭を蓄えたドミニク・クルーズは、笑顔で登壇したペドロ・ムニョスを相手に非常に厳しい表情を浮かべ、しっかりと握手して別れた。またアレックス・ペレスと対戦予定だったマット・シュネルが体調不良でドクターストップに。残念ながら両者の対戦は3度目も実現せず、ペレスは4試合連続でファイトの機会を失うことになってしまった。

■視聴方法(予定)
12月12日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWライブ

■UFC269計量結果

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] シャーウス・オリヴェイラ: 155ポンド(70.31キロ)
[挑戦者]ダスティン・ポイエー: 154.5ポンド(70.08キロ)

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] アマンダ・ヌネス: 134.5ポンド(61.0キロ)
[挑戦者] ジュリアナ・ペニャ: 135ポンド(61.24キロ)

<ウェルター級/5分5R>
ジェフ・ニール: 170.5ポンド(77.34キロ)
サンチアゴ・ポンジニビョ: 169.5ポンド(76.88キロ)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス(ニュージーランド)
コディ・ガーブラント(米国)

<バンタム級/5分3R>
ショーン・オマリー: 135.5ポンド(61.46キロ)
パウリアン・パイヴァ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョシュ・エメット: 145.5ポンド(66.0キロ)
ダン・イゲ: 146ポンド(66.22キロ)

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ムニョス: 135.5ポンド(61.46キロ)
ドミニク・クルーズ: 135ポンド(61.24キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アウグスト・サカイ: 263.5ポンド(119.52キロ)
タイ・ツイバサ: 264 ポンド(119.74キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ: 186ポンド(84.37キロ)
ジョーダン・ライト: 186ポンド(84.37キロ)

<ミドル級/5分3R>
アンドレ・ムニス: 185.5ポンド(84.14キロ)
エリク・アンダース: 185.5ポンド(84.14キロ)

<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランクフィールド: 125.5ポンド(56.92キロ)
ミランダ・マーヴェリック: 125ポンド(56.7キロ)

<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス: 125.25ポンド(56.81キロ)
マット・シュネル: 126ポンド(57.15キロ)

<フェザー級/5分3R>
ライアン・ホール: 145.5ポンド(66.0キロ)
デリック・ミナー: 146ポンド(66.22キロ)

<バンタム級/5分3R>
ランディ・コスタ: 136ポンド(61.69キロ)
トニー・ケリー: 134.5ポンド(61.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
プリシーラ・カショエイラ: 129ポンド(58.51キロ)
ジリアン・ロバートソン: 125ポンド(56.7キロ)

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UFC269:オッズ/予想と展望

チャールズ・オリヴェイラ 2.47
ダスティン・ポイエー 1.60
アマンダ・ヌネス 1.11
ジュリアナ・ペーニャ 7.00
ジェフ・ニール 2.05
サンチアゴ・ポンジニッビオ 1.80
コーディ・ガーブラント 1.74
カイ・カラフランス 2.15
ハウリアン・パイバ 3.40
ショーン・オマリー 1.36
ダン・イゲ 2.40
ジョシュ・エメット 1.63
ドミニク・クルーズ 1.95
ペドロ・ムニョス 1.87
アウグスト・サカイ 1.91
タイ・ツイバサ 1.91
ブルーノ・シウバ 1.29
ジョーダン・ライト 3.85
エリン・ブランチフィールド 2.15
ミランダ・マーヴェリック 1.74
アンドレ・ムニス 1.74
エリク・アンダーズ 2.15
アレックス・ペレス 1.31
マット・シュネル 3.60
ダリック・ミナー 2.70
ライアン・ホール 1.50
ランディ・コスタ 1.57
トニー・ケリー 2.55
ギリアン・ロバートソン 1.28
プリシラ・カショエイラ 4.00

年内最後のナンバーシリーズ。メインは黄金のライト級タイトルマッチ。

オリヴェイラUFC最多一本勝ち記録を持つグラップラーでありながら、近年は打撃の能力も向上。フェザー級時代は減量失敗を繰り返すなど適正階級ではなかったが、ライト級に戻して実力が開花。今年5月にUFC参戦11年目で初のタイトル戦のチャンスを掴むと、マイケル・チャンドラーをKOし一発でベルトを手に入れた。

ポイエーも同じくフェザー級からライト級に上げてから花開いた選手で、ライト級転向後12勝2敗1NC。負けた相手はハビブ・ヌルマゴメドフとマイケル・ジョンソンのみ。UFCデビューはオリヴェイラと同じ2010年(ポイエー1月、オリヴェイラ8月)。元王者ペティス、元WSOF王者ゲイジー、元UFC&Bellator王者アルバレスにいずれも完勝し、2019年、王者ヌルマゴメドフが出場停止中のために組まれた暫定王座決定戦で、フェザー級王者のマックス・ホロウェイに終始打撃で圧倒してタイトル獲得。同年に行われたヌルマゴとの王座統一戦では、2Rに一瞬パンチを効かせた場面はあったものの、テイクダウンからパウンドで削られチョークで完敗。

今年は1月に1年ぶりの復帰戦となったマクレガーに対し、1Rはパンチをもらい効かされたが、2Rにカーフキックで形勢逆転。動きが止まり棒立ちになったマクレガーにパンチを打ち込みKO。半年後の再戦ではテイクダウンから削り、最後はマクレガーの足を破壊し、マクレガー幻想を完全に終わらせた。オリヴェイラがタイトルを獲得した王座決定戦も、最初はポイエーに声がかかっていたが、マクレガーとの再戦を優先させるために断っている。

オッズは現王者がアンダードッグ。マクレガーほどの圧倒的なテイクダウンはないオリヴェイラ。ポイエーは遠距離での打撃が得意なため、組み付くのに苦労しそう。ポイエーが削っての判定勝ち。

セミはアマンダ・ヌネス2年ぶりのバンタム級王座防衛戦(昨年と今年にフェザー級王座の防衛戦は行っている)。相手はタイトル初挑戦となるジュリアナ・ペーニャ。2017年から出産と子育てのために2年半の休業期間がり、復帰後はジャーメイン・デランダミーに敗れて2勝1敗。7年負けなし・12連勝中のヌネスに穴は見えない。ヌネスKO勝ち。

メインカードでは元バンタム級王者コーディ・ガーブラントがフライ級に初挑戦。もともと、ヘンリー・セフードの王者時代にフライ級挑戦の話はあった。さらに、昨年11月にはフライ級転向初戦でデイブソン・フィゲイレードのタイトルに挑戦する試合も組まれていた(筋断裂により欠場)。5月には再びバンタム級に戻してのロブ・フォント戦が組まれたが打撃で劣勢となり判定負け。バンタム級ではここ5戦で1勝4敗。ランキング6位のカイ・カラフランス相手に競ったオッズになっているが、まずは自身がどれだけ動けるか。最近はあまり階級を下げて成功した選手は少ないが…。

第1試合開始は12日朝7時半から。速報します。

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『UFC 264: Poirier vs. McGregor 3』メディカルサスペンション/勝ったショーン・オマリーが最大180日間、負けたクリス・モウティーニョが60日間の出場停止


 『UFC 264: Poirier vs. McGregor 3』メディカルサスペンション。

・コナー・マクレガーが足の骨折により医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・グレッグ・ハーディーが左眼窩底骨折により医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ヤナ・クニツカヤが鼻骨骨折により医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ショーン・オマリーが両手、左脛骨、右足のレントゲン検査をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・ライアン・ホールが左手骨折により医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

・オマリ・アクメドフが鼻骨骨折により医師の診察をクリアするまで最大180日間の出場停止。

 その他の選手は60日間以内。物議を醸したショーン・オマリー vs. クリス・モウティーニョですが、勝ったオマリーが最大180日間の出場停止で敗れたモウティーニョが60日間で済んでいます。

Ryan Hall releases statement following UFC 264 loss, says he broke hand on first punch(MMAJunkie)

 また、イリア・トプリアに敗れたライアン・ホールはインスタグラムで一発目のパンチで左手を骨折していたことを告白しています。続きを読む・・・
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【UFC264】試合結果 マクレガー、足首壊れポイエーに敗北。オマリーはタフすぎるモウティーニョに激勝!!

【写真】ビッグネームとの対戦にケリをつけ、次の狙いはシャーウス・オリヴェイラか(C)Zuffa/UFC

10日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでUFC264「Poirier vs McGregor 3」が開催された。

メインのライト級5回戦は初回終了間際にコナー・マクレガーが足を負傷し、試合速攻不可能となりダスティン・ポイエーが、トリロジーの最終幕でTKO勝ちを収めた。

セミのウェルター級はジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズが宣言通りテイクダウンを織り交ぜてスティーブン・トンプソンに判定勝ち、注目のショーン・オマリーは驚異的なタフネスさを誇るクリス・モウティーニョにパンチを入れ続け、3RにTKO勝ちを手にしている。

プレリミではニコ・プライスを相手に、限定四次元殺法&正道的なMMAでミシェウ・ペレイラが判定勝ち、ライアン・ホールは寝技の展開に持ち込めずイリャ・トプリアにパウンドアウトされている。

ファイト・オブ・ザ・ナイト=ショーン・オマリー✖クリス・モウティーニョ
パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト=タイ・ツイバサドリキュス・デュプレシー

UFC264「Poirier vs McGregor 3」
<ライト級/5分5R>
○ダスティン・ポイエー(米国)1R5分00秒
TKO
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×コナー・マクレガー(アイルランド)
<ウェルター級/5分3R>
○ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)3R
判定
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×スティーブン・トンプソン(米国)
<139.5ポンド契約/5分3R>
○アイリーン・アルダナ(メキシコ)1R4分35秒
TKO
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×ヤナ・クニツカヤ(ロシア)
<バンタム級/5分3R>
○ショーン・オマリー(米国)3R4分33秒
TKO
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×クリス・モウティーニョ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
○マックス・グリフィン(米国)3R
判定
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×カーロス・コンディット(米国)
<ウェルター級/5分3R>
○ミシェウ・ペレイラ(米国)3R
判定
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×ニコ・プライス(米国)
<フェザー級/5分3R>
○イリャ・トプリア(ドイツ)1R4分47秒
KO
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×ライアン・ホール(米国)
<ミドル級/5分3R>
○ドリキュス・デュプレシー(南アフリカ)2R1分41秒
TKO
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×トレヴィン・ジェイルズ(米国)
<女子フライ級/5分3R>
○ジェニファー・マイア(ブラジル)3R
判定
×ジェシカ・アイ(米国)
<ミドル級/5分3R>
○ブラッド・タヴァレス(米国)3R
判定
×オマリ・アクメドフ(ロシア)
<フライ級/5分3R>
○ザルガス・ズマグロフ(カザフスタン)1R2分02秒
ギロチンチョーク
×ジェローム・リヴェラ(米国)

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【UFC264】あぁライアン・ホール……。前転戦法にトプリアの鉄槌炸裂、パウンドアウトされる

<フェザー級/5分3R>
イリャ・トプリア(ドイツ)
Def.1R4分47秒by KO
ライアン・ホール(米国)

サウスポーに構えたホールが、ケージの前を回りUSAコールが起こる。慎重なトプリア、ホールの極めを警戒し迂闊に飛びこめないか。オーソから右後ろ回し蹴りを見せたホールは、さながら飛び込みスタースイープのように前転しながら足を取りつつ、ガードを狙う。2度、3度とこの動きを繰り返し一度はクローズドを取りそうになったホールだが、トプリアはローを蹴り、寝技にもちろん付き合わない。立ち上がったホールは引き続き足を取りながら前転を繰り返し、ガードにトプリアを入れようとする。

この動きを利してバックを取ったトプリアは、パンチを入れて立ち上がりスタンドでも、ホールの顔面にパンチを打ち込む。ついには前転にパンチを合わせたトプリア、ホールの動きが鈍くなってくる。ついには前転から横回転を見せるホールに、ベガスのファンがブーイングを送るように。ホールは再び後ろ回し蹴りを見せて、そのままグラウンドへ。

トプリアは鉄槌を落として、起き上ろうとしたホールは首を抱えにいく。トプリアは背中に回りパンチを連打する。ホールは意識を飛ばし、体が膠着して揺れたところでレフェリーが試合を止めた。


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【UFC264】トプリアと対戦する、ライアン・ホール─02─「チャレンジできる人生。それがここいる理由」

【写真】拳を固めるトプリアに対し、ファイティングポーズを取らないホール。良い味をしている (C)Zuffa/UFC

10日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC264で、イリャ・トプリアと戦うライアン・ホール・インタビュー後編。

2年振りの試合で、ハードパンチャーのトプリアと相対するホールは、スタイル的には純粋グラップラーだ。その一方で、彼はグラップリングで勝負するためだけでなく、ポイントアウトするためにも徹底的に頭を使って戦ってきた。

ストロングポイントは絶対的に柔術であることは間違いない。それでも柔術以外の部分で勝負する必要があるライアンにとって、MMAを戦うことは彼の柔術を進化させることだという。

努力と工夫の人、ライアン・ホールがMMAで戦い続ける理由を尋ねた。

<ライアン・ホール・インタビューPart.01はコチラから>


──確かにその通りですね。

「イリャ・トプリアはスタンドだけでなく、グラウンドでもパワフルだ。自分の持っている技術を使い、しっかりと自制しながら試合を組み立て、正しいタイミングで攻めることができる機会を創る。

そのためにも、イリャ・トプリアのプレッシャーを受け過ぎない位置取りが必要になってくる。一か所に立ち止まることは避けたいと思う。あのプレッシャーに晒されて、同じ場所に留まることは本当に危険だから」

──ところでライアンの下になっても構わないという戦い方は、現在のMMAにおいては異質中の異質です。ファンだけでなく、ジャッジもライアンが下からコントロールしていてもスクランブルして立ち上がるより評価しません。この打撃とトップ重視のMMAを戦い続ける理由はどこにあるのでしょうか。

「もちろん、この状況にフランスとレーションを感じることはあるよ。彼らが僕のすることを理解する必要がないように振る舞うことに関してはね。

でも、そこは僕にとって実はアドバンテージでもあるんだ。僕が何をするのか分かっていない人間がいるということは。もちろん、ガードワークの有効性が理解されないのは残念でもあるけど、この状況で戦うことをエンジョイしているよ。

メンタル、フィジカル、エモーショナルな部分も含め、全てが僕にとってチャレンジだ。この僕の挑戦を受けてくれる皆を心から尊敬している。こんなチャレンジができる人生って、そんなにないと思うんだ。それこそが僕が、今ここにいる理由だよ。

マーシャルアーチストとして、全力を尽くしたUFCで戦う。今回の試合は、凄くタフだからこそ遣り甲斐があるんだよ。絶対に勝機を見つけ出すよ」

──ライアン、なんとも素晴らしい言葉です。ところでオクタゴンの中に足を踏み入れた時、ライアンはMMAファイターなのでしょうか。それとも柔術家なのですか。

「僕はMMAファイターでありたいと思っている。全てのマーシャルアーツは素晴らしいものだから。ボクシングは素晴らしい、柔術、レスリング、柔道、空手、テコンドーはみな美しいアートで、それぞれが特別だ。

全てのマーシャルアーツをリスペクトしている。と同時にずっと学んできた柔術をMMAというニューエリアで戦うことで、さらに成長させたいと思っている。それこそが僕の挑戦なんだ。

それにね、僕のように柔術を武器にMMAを戦ってきた選手をUFCではまだ見たことがなかった。MMAで戦う僕に対して、今も続く柔術界からのサポートの声には本当に感謝している。応援してくれる声で背中を押されて、自分が目指すマーシャルアーチストになりたいと思っている」

──う~ん、本当に素晴らしい心掛けですね。ところでパンデミック後、米国ではノーギ・グラップリングのプロ大会が存在感を増しました。純粋グラップラーだけでなく、MMAファイターも出場しています。ライアンはWNOやコンバット柔術、SUGで戦うことは考えないですか。

「グラップリングに戻るなら、それ相応の準備期間が必要だ。でも、今はMMAに専念したい。僕がグラップリングを戦うなら、頭にあるのはADCC2022かな。ADCC2022の77キロ級に出たいと思う」

──66キロではなくて、77キロなのですか!!

「66キロをキープして戦うのは、地獄だよ(笑)。だから、もう少し大きくしないとね。77キロはよりハイレベルだし。ただ、今はそれほど真剣に考えているわけじゃない。今はUFCでMMAを戦うことにフォーカスしたいんだ」

──ライアン、今日はありがとうございました。最後にガードワークの重要性を知る日本のファンに一言お願いします。

「僕はジャパニーズMMAの大ファンだった。このスポーツは大いに日本から影響を受けている。僕のチャレンジを日本のファンが見てくれているなら、凄く嬉しいよ。土曜日はベストを尽くし、どの局面でも戦い続ける。絶対に諦めることなく戦うことを約束する」

■視聴方法(予定)
7月11日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWライブ

■UFC264計量結果

<ライト級/5分5R>
ダスティン・ポイエー: 156ポンド(70.76キロ)
コナー・マクレガー: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ: 170.5ポンド(77.34キロ)
スティーブン・トンプソン: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ: 263ポンド(119.29キロ)
グレッグ・ハーディー: 264.5ポンド(1119.97キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
アイリーン・アルダナ: 139.5ポンド(63.27キロ)
ヤナ・クニツカヤ: 134.5ポンド(61.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
ショーン・オマリー: 135.5ポンド(61.46キロ)
クリス・モンティーニョ: 135ポンド(61.24キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マックス・グリフィン: 170.5ポンド(77.34キロ)
カーロス・コンディット: 171ポンド(77.56キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス: 169.5ポンド(76.88キロ)
ミシェウ・ペレイラ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<フェザー級/5分3R>
ライアン・ホール: 145ポンド(65.77キロ)
イリャ・トプリア: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドリキュス・デュプレシー: 185.5ポンド(84.14キロ)
トレヴィン・ジレス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジェニファー・マイア: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジェシカ・アイ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
オマリ・アクメドフ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ブラッド・タヴァレス: 184.5ポンド(83.68キロ)

<フライ級/5分3R>
ザルガス・ズマグロフ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジェローム・リヴェラ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
アレン・アメドフスキー: 186ポンド(84.37キロ)
フ・ヤオゾン: 185.5ポンド(84.14キロ)

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