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【BRAVE CF57】二階級制覇に挑む、レバノン人王者ファフレディン「目には目を。反則攻撃には反則攻撃を」

【写真】反則が来るという気持ち、覚悟でケージに上がるBRAVEミドル級王者ファフレディン (C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、バーレーンはマナーマのハリファ・スポーツシティ・アリーナで開催されるBRAVE CF57。バンタム級、暫定ライト級王座決定戦とともに、ライトヘビー級王座決定が組まれミドル級王者モハメド・ファフレディンが、モハメド・サイード・マレムと対戦する。

昨年8月に同じくライトヘビー級のベルトを賭けて戦った両者。繰り返される反則の攻撃のなかで、TKO負けを喫したファフレディンの抗議が通り結果はノーコンテストに変更された。

レバノン人MMAファイター、中東MMAのパイオニアに初インタビューを試みた。


――BRAVE CF57でモハメド・サイード・マレムとの再戦、ライトヘビー級王座を賭けて戦います。まだ日本のMMAファンにはBRAVE CFと聞いてピンとくるモノがないのが事実です。中東におけるBRAVE CFの発展をレバノン人ミドル級王者として、どのように感じていますか。

「この6年でBRAVEの成長は目を見張るものがある。パンデミックが起ってからも、国際的なイベントを開いてきたようにね。選手にとっても素晴らしいプラットフォームを構築したと思うよ。このグローバル路線を続け、日本でもBRAVEが開かれることを願っているよ。もちろん、その時は僕も日本で戦いたいと思っている」

――いきなり締めコメのような言葉をありがとうございます。ところで今回のタイトル戦、前回8月の試合は急所へのヒザ蹴りが何度かあり、最後は後頭部へのパンチで動けなくなってパウンドアウト負け。一度はマレムの腰にベルトが巻かれましたが、後日ノーコンテストに試合結果が覆りました。

「正式に抗議を出した。あの試合は、ヤツの失格になるべき内容だった。レフェリーは目視できておらず、ビデオのリプレイも試合場で行われなかったからね。コミッションが後頭部への攻撃が複数あったと認め、結果がNCになったんだよ。

急所へのヒザは注意を受けていたから、形としては問題ない。ただ後頭部へのパンチは、試合の行方を決めてしまった。あのパンチを受けて、体が動かなくなったんだ。それなのにレフェリーが反則のパンチを見逃した、そこには納得がいなかったよ」

――NCで良かったですか。マレムの反則負けになるべきではないでしょうか。そしてチャンピオンベルトを巻くべきだったと。

「そうなって然りだろうね。それでも再戦にはなっていたと思うけど。あの場でビデオのチェックがあれば、僕がチャンピオンになっていたはずだ。でも、それはどうでも良いよ。アイツを叩きのめして、ベルトを巻きたいから。あんな風になって勝てても、ベルトは欲しくない。常に相手を仕留めるつもりで戦ってきた。それが僕のサムライ・スピリットなんだ。ケージに入れば斬るか、斬られるか。それが僕の戦い方だから」

――ところでマレムの反則攻撃ですが、故意でなくても自分の攻撃をコントロールする力が求められるかと思うのですが。

「もちろんだ。自分の攻撃がどこに当たるのか、それを考えて手や足を出さないと。それにしても、あの鉄槌攻撃は本当に効いた。自分も注意をしないといけなかったかもしれないけど、トップを取った人間があからさまに後頭部を殴るとは警戒していなかった。ヤツはクリアに後頭部を殴っていたよ。

でも、驚くことじゃなかったかもしれないね。アイツはクリーンなファイターじゃない。ダーティーな奴だから、それぐらいのことをしてくるだろうと準備しておくべきだったかもね。急所への攻撃も含めて」

――ルールを破ってくることを前提に戦うのは、もう競技として成り立たないですし……。それはディスアドバンテージになってしまいます。

荒れそうだ……

「また同じようなことをやってきたら、今度は黙っていない。目には目を、歯には歯を――だよ。

ダーティーショットにはダーティーショットでやり返してやる。ナイフにはナイフ、反則には反則だよ」

――その覚悟が必要だということですね。ところでモハメド、我々はレバノンのMMAに関してはほぼ情報がありません。そもそもなぜMMAを始めたのですか。

「2011年にボクシングをするために、米国に移り住んで。そこでMMAに出会った」

――もともとはボクサーだったのですね。

「そうなんだ。サンディエゴに行き、1年で3試合ほどアマの試合を戦い、プロとして活動できないか模索していたんだけど、そのチャンスはなかなか訪れなかった。そうしたらアマのMMAの試合を戦う機会があり戦ったんだ。ボクシングじゃないし、結果は負けてしまったけどそれでも構わなかったよ。

ボクシングでも、MMAでも、ムエタイでも良いから戦いたかった。サンディエゴではオールド・ボクシングスクールジムのアニス・ジョンソンにボクシング教えを受けてね。彼に学んだことは、今も多く生きているよ。アニスは僕の師匠だ。

米国滞在は結局1年で、その後レバノンに戻り、ベイルートでRevolution FCというアマMMAがあり合計12試合戦った。その後はDesert Forceでプロデビューし、9試合戦い8勝1敗の時点でBRAVEとサインしたんだ」

――Desert Force時代にはジャラ・フセイン・アルシラウィに勝利し、暫定ウェルター級チャンピオンになっています。

「ジャラとは1勝1敗、タイトル戦の前に戦った時は負けているんだ。でも、彼に勝って巻いたベルトのおかげでBRAVEから声が掛かった。本当は第1回大会のメインで戦うことが決まっていたけど、ケガをして出られなくなったんだ。BRAVEとは第4回大会から、専属契約を結んで戦ってきた。BRAVEこそ、僕のホームさ。

BRAVEが定期的にイベントを開き、レベルの高い相手と戦う機会を与えてくれた。彼らの発展をともに歩めてきて幸せだよ」

――普段からずっとレバノンで練習しているのですか。

「今はレバノンでの生活っていうのが、なかなかハードで4カ月前に友人を頼ってドバイに拠点を移したんだ。キャンプはチャンプスというジムで行い、レバノンとクウェートからトレーニングパートナーに来てもらって調整してきた」

――まさにチーム・ミドルイーストですね。

「ボーイズが背中を押してくれた。彼らのやる気が、僕の気持ちを駆り立ててくれた。過去最高のキャンプになったよ。ジムには英国や他のヨーロッパの選手もいて、UFCのアブダビ大会に出る選手たちもいたよ」

――ところでアルシラウィがPFL CSで素晴らしい勝利を挙げ、中東の成長を世界に証明したかと思います。

「素晴らしいよ。ジャラとは1勝1敗のライバルで、彼のことを本当に尊敬している。タフなシーズンになると思うけど、ジャラはしっかりと我々の強さを見せてくれるはずだ。ただ僕は米国で戦うことは、今は考えてない。とにかく、ここでやるべきことをやらないとね。二階級制覇をして、どちらの階級でも防衛したいと思っているんだ」

――モハメド、今日はありがとうございました。では、まだまだミドルイーストのMMAを知らない日本のファンにメッセージをお願いします。

「できればBRAVE CF57を日本のMMAファンの皆にも視てほしい。僕の試合もそうだけど、今大会は本当に良い選手が集まっているから、彼らの試合を見て楽しんでほしいと思っている。そして――これからも中東、そしてレバノンのMMAファイターを気にかけてもらえると嬉しいよ。

僕がMMAを始めた頃はレバノンには、全くMMAのジムはなかった。でも今はジムも増え、レバノンでキャンプを張れるぐらいの設備も整っている。アマからプロへと、レバノン人ファイターはこれから飛躍していくはずだから、日本の人たちにも注目してほしい」

■視聴方法(予定)
3月12日(土・日本時間)
午前1時00分~ BRAVE TV

■BRAVE CF57対戦カード

<BRAVE CFバンタム級王座決定戦/5分5R>
ハマザ・コヘジ(バーレーン)
ブラッド・カトーナ(カナダ)

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハマド・ファフレディン(レバノン)
モハメド・サイード・マレム(スイス)

<BRAVE CF暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
クレイトン・シウバ(ブラジル)

<スーパーウェルター級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ(ウズベキスタン)
ルイス・フィリッピ・ディアズ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン(英国)
クンカルパシャ・オスマエフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
イムラム・マガラモフ(アゼルバイジャン)

<ライト級/5分3R>
フセイン・カジマゴメアエフ(スイス)
アグシン・ババエフ(アゼルバイジャン)

<ライトヘビー級/5分3R>
ムルタザ・タルハ・アリ(バーレーン)
ミクヒル・サジニアニ(ジョージア)

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
メイサラ・ムハメッド(エジプト)

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【BRAVE CF57】バンタム級王座を賭けて、カトーナ戦へ。バーレーンMMA界のパイオニア、ハムザ・コヘジ

【写真】 1993年1月生まれの29歳。MMA戦績は11勝2敗だ(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、バーレーンはマナーマのハリファ・スポーツシティ・アリーナで開催されるBRAVE CF57。そのメインでバーレーン人ファイターのハムザ・コヘジが、ブラッド・カトーナとバンタム級王座決定戦を戦う。

10年前、MMAのMの字もなかったバーレーンで、MMAファイターを目指し、ひたすら練習だけをしていたコヘジのMMAファイター人生は、バーレーンの歴史でもある。


――BRAVE CF史上、最大の大会といえる今大会のメインでブラッド・カトーナとバンタム級王座決定戦を戦います。今の調子は?

「絶好調だよ。過去、最高のキャンプができた。僕はずっとハードトレーニングを自分に課してきたし、コーチが練習量を抑えてようとするぐらい追い込んできたよ。全てをやってきた。良い試合になる自信があるよ」

――この試合に向けてキャンプはKHK MMAで行ってきたのですか。

「ホームのバーレーンでのキャンプの前にダゲスタンで調整してきたんだ」

――ダゲスタンですか!!

「そうだよ。それにバーレーンに戻ってきてもKHK MMAには多くのダゲスタン人ファイターが在籍しているから、引き続きハードなトレーニングができたよ。実際、ジムはKHKジムではなくKHKの皆と違う場所で、必要なエキップメントも移動させて練習してきたんだけどね」

――BRAVE CFでも本拠となるバーレーン人ファイターは少ないです。そしてまだまだ日本のファンはバーレーンのMMA事情を知りません。ハムザの歴史を尋ねるとともに、バーレーンのことが少しでも伝えることができればと思います。

「ありがとう。そういってもらえ、感謝しているよ。僕のことやバーレーンのことを日本のファンに伝えてもらえるなんて。僕が10年前、19歳際の時に喧嘩に明け暮れていてマーシャルアーツに興味を持つようになった。弟がムエタイと柔術をしていたこともあってね。ただし、MMAのジムはなかった。柔術のジムが一つ、ムエタイやキックが少し。あとは空手とテコンドーの道場ばかりで。

子供のころテコンドーをしたかったけど、僕の街にはジムがなかった。高校を卒業して、より自由になったときに新しいジムができて、会費も高くなくて飛び込んだんだ。もともとはテコンドーの先生だったけど、世界を回ってグラップリングの経験があったんだ。

ただ僕らにはレスリングも柔術もなかったよ。MMAを教えてもらえることも当然なかった。コーチ自身が22歳で、YouTubeで見たことを試したりして。全く科学的ではないけど、めちゃくちゃハードな練習だけ繰り返していたんだ。昔から人と同じことをやりたくなかったから、MMAにはまったのかもしれないね。あの頃、まったくMMAはバーレーンに存在していなかったから。でも明日は明日の風が吹く。とにかく、その日を懸命に練習した。今でもBRAVEが出来て、この国でMMAは本当に盛んになってきたけど、僕が始めたころは明日をもしれなかったよ……2年ぐらい、そういう感じだった」

――つまりハムザはバーレーンMMAのパイオニアなわけですね。

「そうだね、今も戦っている人間としては。MMAを始めても試合もなかったから、ドバイでセミプロの試合に出ようと思った。でも飛行機代がなくて、出られなかった。アマチュアの試合にしても、国内になくて外国に行く必要があったけど、そんな金はポケットをひっくり返しても出てこなかったからね。

そんな時にコーチがインドで試合があり、飛行機代も出ると教えてくれた。2012年、11月の話だよ。ハイレベルでなかった。アマチュア並みだったけど、あれがあって実戦経験のない僕はファイターとして戦う機会を得ることができるようになった。

Super Fight Leagueでデビューした後、UAEのDesert Forceがバーレーン大会を開くことになり、僕だけがMMA経験のあるバーレーン人だったら出場することができた。インドの試合から1年半も経っていたよ。そしてDesert Forceで3試合を経験したときに、BRAVE CFが活動を始めたんだ」

――それでもよく、MMAファイターを目指しましたね。

「精神的には厳しかったよ。練習だけしていて。ずっと同じ2人と練習していて。自分がどれだけ強くなれているのかも、分からなかったし。とにかく機会を得たときに、結果を残せるように何でも練習した。試合がなくても猛練習だけは続けた。あの時に相当、メンタルは鍛えられたと思う」

――そして話に出たBRAVEが母国で活動を始めたと。

「Desert Forceのタイトル戦に敗れ、夢も破れたと思った。そんな時にBRAVE CFが始まって、2試合連続で試合ができた。初めてだよ、3カ月の間隔で試合ができるなんて。本当にBRAVEの旗揚げで僕のキャリアは変わった。

でも、その2年前からバーレーンでMMAが始まることは分かっていた。もうすでにKHK MMAがオープンしていて、僕も練習していたから。まだ練習は3人だけだったけど、殿下が国内でナショナル・トライアウトを開き、選手を見出してジムは一気に賑やかになった。それからどんどん大きくなった、ジムもBRAVEも。

ホント、全てが変わったよ。殿下のおかげで、一気に変わった。この7年で、全くMMAをめぐる環境は変わったし、ジムも増えた。ゼロからここまで一気だ。まぁピンからキリまでだけどね。まだ始まったばかりだよ。

この変化を目の前で見てきた。素晴らしい経験ができたと思う。昔は日本の映画とかに出てくるマーシャルアーツの在り方が理解できなかったけど、実際に自分で練習するようになって規律を学ぶことができたんだ」

――そしていよいよBRAVE CFのバンタム級王座を賭けて戦う機会を手にできました。

「ずっとスティーブン・ローマンと戦うことが目標だった……2017年からね。でも、なかなか実現しない間に彼は1年間試合をしないで、BRAVEを去ってしまった。ずっと待ちぼうけを食わされたんだ。それもあって1度、ベラルーシでプロファイターとアマチュア戦を戦ったよ。試合をしたくて。そして、ついにタイトル戦が決まったんだ」

――カトーナはTUFを制し、UFCでも2勝2敗の選手です。

「経験豊かなのは確かだけど、経験が豊かなファイターがチャンピオンに居続けられることもない。若い力が育ってくるからね。彼がUFC出身とか関係ないよ。BRAVEでタフな相手と戦ってきたから」

――タイトル戦をホームクラウドの前で戦います。

「バーレーンのファンの声援は、いつも僕を後押ししてくれる。今回の試合はMMAだけでなくバーレーンのスポーツをステップアップさせる大切な戦いだよ。バーレーンには世界レベルで戦えるスポーツがほとんどないからね。僕らもできるという試合して、バーレーンのスポーツ界を変える……それが僕の使命だよ。

僕の目標は若い世代に、新しいスポーツの可能性を見せること。そして強い人間にはより責任感があり、守るべき規律がある。そこを理解してこそ、真の意味で強い人間になるということを若い世代に伝えたい。

だからこそ技術や経験だけじゃなくて、気持ちで戦うという姿勢を見せたい。バーレーン、アラブの人間は戦う気持ちを持っている。ここからの2年間が、僕らにとって本当に意味のある……勝負の年になる」

■視聴方法(予定)
3月12日(土・日本時間)
午前1時00分~ BRAVE TV

■ BRAVE CF57対戦カード

<BRAVE CFバンタム級王座決定戦/5分5R>
ハマザ・コヘジ(バーレーン)
ブラッド・カトーナ(カナダ)

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハマド・ファフレディン(レバノン)
モハメド・サイード・マレム(スイス)

<BRAVE CF暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
クレイトン・シウバ(ブラジル)

<スーパーウェルター級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ(ウズベキスタン)
ルイス・フィリッピ・ディアズ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン(英国)
クンカルパシャ・オスマエフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
イムラム・マガラモフ(アゼルバイジャン)

<ライト級/5分3R>
フセイン・カジマゴメアエフ(スイス)
アグシン・ババエフ(アゼルバイジャン)

<ライトヘビー級/5分3R>
ムルタザ・タルハ・アリ(バーレーン)
ミクヒル・サジニアニ(ジョージア)

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
メイサラ・ムハメッド(エジプト)

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【BICW2022】BRAVE国際コンバットウィーク in バーレーン―03―『SUPER CUP。激強、これでアマ??』

【写真】チーム・バーレーンのフェザー級選手ハジ・モハメッド・アリ、えげつないコントロール力を見せていた(C)MMAPLANET

バーレーン3日目、9日(水・現地時間)より、BRAVE International Combat Weekの二本の軸の一つ、MMA SUPER CUPが始まりました。

IMMAFランキング上位6カ国に2つのワイルドカード・チームを加えた8チームが男子7階級、女子2階級の9×9の国別対抗戦を行い、優勝した国の協会に10万ドルの賞金が与えられるという今大会。

ロシアのウクライナ侵攻の影響で両国の参加が見送られ、参加チームはアイルランド、オセアニア、メキシコ、アラブ王者、バルカン王者、カザフスタン、バーレーンの8チームとなりました。


ハリファ・スポーツシティ・アリーナでは朝の9時からアイルランド×オセアニアが始まり、普通にプロレベルの攻防が目の前で繰り広げられていました。

ボクシングができて、蹴りが使える。テイクダウンもスクランブルも、バックチョークも下からの仕掛けも。彼らがチーム別のラッシュを着ていなければ、誰もがプロの試合だと思ったはずです。

3分×3R、ヒールなし、エルボーなし。パウンドありを普通に戦い、何よりも怖いのはフライ級からヘビー級まで選手を揃えられて、一定以上の力をアイルランド勢、オセアニア勢が揃って持っていたこと。これは脅威意外の何ものでもないです。

ヤバいなぁ、日本は……とすぐに考えてしまうのですが、続くメキシコ×アラブ王者を見て、ここでベスト6に入るのか――なら、それほど悲観することないと思いなおすことができました。

ただし、それは余りにもアラブ王者チームが非力だったことも影響しているに違いありません。

早々に5勝を挙げたメキシコ勢は、それ以降の選手が翌日の準決勝を考慮してエナジーセーブ、試合開始直後にタップするという01秒決着後は、入場して不戦敗→ついには入場もなくメキシコ勢の勝利が場内に伝えられました。

ルールの盲点というか、先に対策が講じられて然りの状況において、この日のために準備をし、計量も済ませたにも関わらずヘラヘラ笑いながら、不戦敗を伝えるメキシコ勢を呆然と見つめるアラブ王者チームの後半出場予定だった4選手が、気の毒すぎました。

この試合後、会場ではカザフ×バルカン王者チームの試合が実施されましたが、記者団はマナーマ市内に戻り、BRAVE CF57の公開会見場であるオアシス・モールへ向かいました。

金曜日開催のBRAVE CFではバンタム級王座決定戦=ハムザ・コヘジ×ブラッド・カトーナ、ライトヘビー級王座決定戦=モハメド・ファフレディン×モハメド・サリード・マレム、暫定ライト級王座決定戦=アブディサラム・クバチニエフ×クレイトン・シウバら3つのタイトル戦を中心に、中央アジアなど旧ソ連圏、アラブ国家と世界17カ国から選手が集う、その日本での無名ぶりが楽しみでならない大会です。

会見にはバンタム級とライトヘビー級王座を賭けて戦う4選手、暫定ライト級のベルトに挑むクバチニエフとバンタム級戦出場のモハメッド・ファハッドが出席。ちなみに彼らの国籍はバーレーン、カナダ、レバノン、アルジェリア(※スイス在住)、キルギス、インドとなります。

選手権以外の試合の出場選手であるファハッドの会見出席とあいなったのは、マナーマにもヒンドゥー寺院があるようにバーレーンの労働力の主となっているのがインド人ということが影響していると思われます。

実際、会見のあったモールで「ラムを食べたい」とインフォメーションで尋ねると「アラビックのレストランはない。インド料理と中国料理がある」と言われたほどです……。ちなみにモールやホテルで働く人々は。英語はマストのように話しています。

そして両替所ではパキスタンやアフリカの家族に送金する人たちの姿が目立つ――市中を歩く機会はほとんどないなかで、感じたバーレーンの様子です(スーパーではアルファベット表記だけのフルーツジュースと、アラビア語表記のあるジュースでは値段が3倍ほど違うのと、ローストされたアーモンドを購入して、ホテルの部屋でグラスに入れておいても、まったくしけることがないほど、乾燥しています)。

閑話休題――会見では、思わぬバーレーン人気質を直視し驚かされました。メインで同国のヒーロー=コヘジと対戦するカトーナへのブーイングが半端なく、「僕はBRAVE CFで2勝、他でのキャリアは彼と違うし、そういう場所でタフな相手に勝ってきた」という発言に、「ステロイド!!」というヤジが飛ばすファンまでいるほど。

カトーナは苦笑いを浮かべながらコメントを続けると、コヘジ・チャントで妨害するという徹底ぶりでした。素直に、この人たちともめたくない――そう思った次第です。

そんな会見を終え、ハリファ・スポーツシティ・アリーナへトンボ帰りすると、SUPER CUP最後の準々決勝バーレーン×タジキスタンの開始直前でした。

実は雑誌の締め切りと、週末の世界各国の大会の記事を書くためにホテルに戻ろうとしていたところ、BRAVE CFの広報として働くブラジル人のジョアオ・ヴィトー君に「この試合を見ないと後悔するよ」と言われ、「ほんまかよ」と思いつつ同行した次第です。

ヴィトー君から直前に――自分も現地に行った2011年8月のUFCリオ大会=アンデウソン・シウバ×岡見勇信をブラジルの新聞社在籍時代に取材していたことを聞かされ、何より長年の友人でありブラジルMMAメディアのパイオニア=マルセーロ・アロンソを崇拝している彼の言葉を信じてみようと思った次第です。

結果、これはもうアマチュアではない。そしてブラジル人とロシア人で構成されたチーム・バーレーンに対して、タジキスタン勢の奮闘ぶりは……こ、本当に世界と戦うということは、どういう意味を持つようになるのか。再度、考えを改めないといけないことに気づかされました。

バーレーンの一番手は女子ストロー級のアリーサ・ベルトソ。

彼女は1月のIMMAF世界選手権の優勝者で、素晴らしい切れのジャブから蹴りのコンビネーション、さらにテイクダウン後も一本こそ取れなかったですが、RNCや三角絞め、腕十字とアグレッシブに攻め続け、判定勝ちに不満を感じるという強さを見せつけました。きっと1Rが3分でなく5分なら試合を終わらせていたに違いありません。女子戦の印象が強くないBRAVEですが、今後どのようなキャリアを積んでいくのか要注目です。

さらに2番手の女子バンタム級には前回のADCC女子60キロ級世界王者ビア・バジリオがバーレーン国旗を掲げて登場!! 荒いが馬力あふれる打撃から、テイクダウン――ここから先のマウント奪取、殴って腕十字という流れは見事の一言、反則モノの強さでした。

反則モノといえば、ウェルター級に出場したロシアからの帰化ファイター=ラマザン・ギチノフです。対戦相手のジョビドン・マクムドフがまた素晴らしいテイクダウンディフェンスと正確かつパワフルなストライカーだったことが、ギチノフの強さを際立たせました。

先の世界選手権MVPのギチモフが、マクムドフの打撃に屈せず組んで消耗させまくると、最後は逆にテイクダウンを狙ったマクムドフをアナコンダチョークで仕留め、世界大会決勝の再戦で返り討ちを果たしました。

フォークスタイルこそMMAに欠かせないという自分の信念にも似た想いを改める必要があるのか。とにかくロシアからの帰化選手に限らず、中央アジアやコーカサス勢のケージレスリングの強さはずぬけています。そしてBRAVEの中東勢は、そんなダゲスタンでキャンプを張る環境を持っています。

こんなアマチュアあってたまるか。EXFIGHTが可愛く見える……。日本だと修斗、パンクラス、DEEPの王者クラスの力が既にある、そう思ってしまうギチモフらバーレーン勢、準決勝はバルカン王者チームを5‐0で圧倒したカザフ勢とのマッチアップとなります。

「これ、見ない方が夢を見ることができた……」。ホテルに戻り、ざくろジュースを飲みながら「来て良かっただろう」と満面の笑みを浮かべるドラえもん体形のヴィトー君を思い出し、チョッピリ恨みたくなるSUPER CUPのレベルの高さでした。

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【BICW2022】BRAVE国際コンバットウィーク in バーレーン―02―『白バイの先導でキャラバン爆走!』

【写真】ステージが豪華だから、どうだ――ということはいえますが、圧巻。やはり、羨ましい。そして日本人選手の強化につながらないかということです(C)MMAPLANET

9日(水・現地時間)、BRAVE International Combat Weekの事実上の初日はBRAVE CF57の公開練習が午後2時からKHK MMAジムで行われる予定でしたが、直前で時間と場所が変更となりました。

まさにホテルを出る1時間を前にして、KHK MMAジムはBRAVE CF57まで閉められているという連絡が入りました。


いわばバーレーン王国の所有物といっても過言でない同ジムがどのような設備を誇っているのか、非常に楽しみにしていたため残念な知らせです。

と同時に――ぞわっ、ひょっとしてクラスターかと思いきや、MMA SUPER CUPに出場するチーム・バーレーン勢に加え、BRAVE CF57のメインでBRAVE CFバンタム級王座決定戦でブラッド・カトーナと対戦するハムザ・コヘジらは、この週末までKHK MMAではなくストロング・ヴィレッジというジムでトレーニングを行っているからジムは閉められている。それが理由でした。

コヘジのファイトキャンプには海外からコーチを招き、ロシアやブラジル人の帰化選手が加わるチーム・バーレーンの面々にも寝泊まりする施設が必要で、ストロング・ヴィレッジジムには宿泊環境が整っている。

そんなことが公開練習当日は伝わっていない。自分の以前からあったイメージ、お金持ちのブラジル=中東にまさに当てはまるアクシデントというか、インシデントとの影響でKHK MMA訪問はまたの機会となりました。

それでもMMA SUPER CUPは午後4時からルールブリーフィング、午後7時から開幕式と予定されたスケジュールが滞りなく進行していました。

自分はブリーフィングの様子を少し眺めさせてもらい、午後4時半からBRAVE CFのムハンマド・シャヒド代表と取材というか歓談の時間を提供してもらい、30分ほどBRAVE NATIONや現状のMMA産業の在り方という彼の得意分野の話題から、キャプテン翼、刃牙など様々な話、そしてJMMAFについて意見を交換させてもらいました。

印象深かったのはシャヒド代表がSUPER CUPでロシアとウクライナの選手団の派遣がならなかった話題になると、猛烈な勢いで話し続ける熱血漢の表情が、一気に沈痛な面持ちに変わったことです。

バーレーンMMA界、KHK MMAはロシアとつながりが強く、帰化ファイターも少なくありません。ヘッドコーチのBRAVE スーパーライト級王者エルダル・エルダノフもそんな1人です。

IMMAFではIOCの措置に準じて、今回のロシアチームの参加を取りやめ、ウクライナ選手団は出国ができない(できても望まない?)――なか、この原稿を書いている時点から、数時間後にSUPER CUPの準々決勝がスタートします。

シャヒド代表と歓談後、一旦部屋に戻り――たった1人の滞在に我が家のリビングの倍はあるスペース&ジャグジー付きのバスタブ有り――片隅につくったワーキングプレースで、日本の各所、米国のロクサン・モダフェリと連絡を取りあい、SUPER CUP開会式に向かいました。

8チームの選手団、メディア、IMMF勢のため小型パスが10台用意され、白バイの先導でハリファ・スポーツシティ・アリーナに向かいます。鉄道のないバーレーン、マナーマ市内は幹線道路のジャンクションのたびにひどい渋滞に起こり、その緩和のために造られている大型のロータリーも、サークル部分に車が入れない状態です。

が、白バイ野郎(失礼!)は青い閃光を放ち、強大なサイレン音で八面六臂の活躍。合流路線から、幹線の車線から、どんどん他の車の制止し、キャラバンを爆走させます。しかも10台のバスのドライバーもこういうことに慣れているのか、2車線、3車線を相当な勢いで疾走しつつ、互いの車線変更のスペースを創って、見事なコンビネーションで会場まで突き進みました。

正直、肝を冷やす乗り心地でしたが、無事セレモニーの開幕10分以上前に我々は現地に到着することができました。

セレモニーというか、会場内の舞台セットは想像をはるかに超える豪華さで、対して配信を視聴しているだけでは分からなかったことですが、サークルケージのキャットウォークは照明用で、スペースも狭く、足元も柔らかかったです。

さすが、リングガールを持たないBRAVEのケージという感じでした。

式はIMMAF会長の挨拶、バーレーンMMA協会の会長の挨拶があり、「MMAはバーレーンで唯一国際レベルにあるスポーツだ」という話が聞かれました。

「そんなことねぇよ」というのは簡単です。しかし、これだけアマ大会から力をいれ、国際市場に打って出るプロ大会がある。さらに帰化選手が現状をリードし、そこに若い世代が力をつけるという未来を侮ることはできないです。

一方で、先人といっても過言でないUAE、いやアブダビの状況を見て、潤沢すぎる資金があっても母国の選手強化は予定通り進むとは限らないですが、BRAVEとバーレーンの試みは産業形態の変化、地盤から変えることなので、アブダビと同じスケールは用いることはできないかもしれないです。

いずれにせよ、この環境があればバーレーン一国だけでなく、中東全体の底上げになることは絶対です。それは先日、PFL CSで本戦契約を勝ち取ったBRAVEウェルター級&ウェルター級王者――ヨルダンのライオン、ジャラ・フセイン・アルシラウィを見ても明らかだと思います。

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UFC ビクター・ヘンリー ブラッド・カトーナ

UFC271:第7試合・カイラー・フィリップス vs. マルセロ・ロホ

バンタム級

フィリップスは無敗選手を集めたTUFで優勝したブラッド・カトーナに破れUFCとの契約ならず。その後、UFC参戦前のビクター・ヘンリーとローカルイベントで対戦しスプリット判定負けしたが、2020年3月にUFCと契約すると3連勝で、UFC6戦負けなしだったプロスペクトのソン・ヤドンからもテイクダウンを奪っていき黒星をつけランキング入りした。が、前戦はフライ級から上げてきたハウリアン・パイバと対戦し、1Rにパンチでダウンを奪うなど打撃で圧倒したが、2R以降消耗し、グラウンドで下になり判定負けした。

アルゼンチンのロホは昨年3月にUFCデビュー。コロナで欠場した選手の代役でラオーニ・バルセロスと対戦予定だったが、バルセロスもコロナで欠場し、階級上のフェザーでシャルル・ジョーダインと対戦。3Rにパンチでダウンし、ガス欠にもなり、最後はボディブローで嫌倒れしてKO負け。その後は昨年3度試合が組まれるが、すべて相手の都合により消滅。ローカルでも16勝6敗と戦績はきれいではなく、UFCレベルにあるかどうかもまだわからない。

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Brave CF BRAVE CF57 MMA MMAPLANET   ハムザ・コヘジ ブラッド・カトーナ

【BRAVE CF57】BICWが3月に開催。IMMAF=アマMMA国別対抗戦の優勝賞金は10万ドル(1150万円)!!

【写真】KHK sports、IMMAF、BRAVE CF、BMMAFが共同で記者会見を開き、BRAVE Internatioal Combat Weekの開催が明らかとなった (C)MMAPLANET

10日(月・現地時間)、バーレーンのマナマにあるウィンダムガーデンホテル・マナマでKHK sports、IMMAF、BRAVE CF、BMMAF(バーレーンMMAフェデレーション)の四者による記者会見を開かれ、3月に同国でBRAVE International COMBAT Week2020が行われることが発表された。

BICWは2017年より2019年まで3度開かれたことがあり、2020年と昨年はコロナパンデミックの影響で開催が見送られた──バーレーン王国が所有する持株会社=KHKスポーツが持つアマ=IMMAFとプロ=BRAVE CFの共催が中心となる格闘技の祭典だ。


2017年からIMMAFの世界大会はBICW期間中に実施されるようになり2018年は45カ国から300人の選手、2019年には52カ国から450名のアマファイターがバーレーンに集結していた。IMMAF世界大会期間中にBRAVE CFのプロイベントが取り行われるのも、これまでの慣わしだ。

しかし、昨日の会見ではIMMAFの世界大会は今年から個人戦ではなく8カ国参加の国別対抗トーナメントに様変わりすることが明らかとなった。

IMMAFランキング上位の6カ国に2つのワイルドカードチームが男子7人&女子2人の9人でチーム編成され、勝ち残りトーナメントを戦い、名称もMMA Super Cupに変更された。

出場選手の階級は男子がバンタム、フェザー、ライト、ウェルター、ミドル、ライトヘビー、ヘビー級、女子はフライ級とバンタム級となっており、チーム戦で勝ち星が多い国が勝ち上がる。

試合は3分3R制でドローの場合は延長Rで決着をつけ、ドローはない。驚くべきはその優勝賞金だ。優勝した国には10万ドル(約1150万円)、準優勝国には7万5千ドル(約862万円)、そして3位の国には5万ドル(約575万円)が──それぞれの協会が手にできる。
 
そんな羨ましいアマMMA国別対抗トーナメントの参加国はロシア、ウクライナ、バーレーン、カザフスタン、アイルランド、タジキスタンの6カ国とワイルドカードのバルカン・チームとアラブ・チームとなっている。

今年のBICWは3月7日(月・同)に出場選手がバーレーン入りし、8日(火・同)に開会式。9日(水・同)に準々決勝、10日(木・同)に準決勝、11日(金・同)にBRAVE CF57、12日(土・同)がMMA Super Cupの決勝日、13日(日・同)に帰国の途に就くというスケジュールに決まり、試合はカリファ・スポーツシティ・アリーナで行われる。

また昨日の会見では2020年初のイベントとなるBRAVE CFでスティーブ・ローマンの返上より空位となっていたBRAVE CFバンタム級王座決定戦が、バーレーンのエース=ハムザ・コヘジとアイルランド在住のカナダ人ファイター=ブラッド・カトーナの間で組まれることも明らかとなっている。

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Brave CF BRAVE CF53 MMA ビール・シュテピン ブラッド・カトーナ ボクシング

【BRAVE CF53】ケージに押し込み、テイクダウン&スクランブルでカトーナが打撃が冴えるシュテピンを破る

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ビール・シュテピン(ロシア)

左ミドルを入れたシュテピンが、左フックを振るうカトーナに右を当てる。カトーナも左を打ち返すが、シュテピンのワンツーが良い。と、カトーナはシングルでケージに押し込み、右腕を差してテイクダウンを狙う。シュテピンは小手投げを逆に狙い、体が浮いたカトーナだがボディロックからバックを狙いつつ、ヒザを突き上げ、小外掛けを仕掛ける。シュテピンはウィザーで耐え、高度なケージレスリング攻防が続く。シュテピンは再び小手投げへ。カトーナは腹ばいになるが、すぐに立ち上がる。

カトーナのアンクルピックも耐えたシュテピンだが、ついにダブルレッグで肩に担がれ倒される。すぐに立ち上がったシュテピンをボディロックで再び倒したカトーナは、ここも即スタンドに戻ったシュテピンをケージに押し込み、3度目のテイクダウンを決めたところで初回が終わった。

2R、カトーナが左リードフックを当て、テイクダウンの仕掛けにシュテピンがヒザを顔面に蹴り込む。一瞬、棒立ちになったカトーナは左を見せて、組みつくとボディロックで金網に押し込む。巧みにテイクダウンを防御するシュテピン、カトーナは時間を掛けてダブルレッグでリフトしテイクダウンを決める。初回と同じように、立ち上がっても倒され、またスクランブルというシュテピンはケージを背負った状態が続く。

結果、スイッチにダブルレッグを合わせたカトーナが尻もちをつかせる。シュテピンはケージに詰められたまま──ついにアンクルピックで背中をつかされる。ここでパンチを纏めにいき、タイトに抑えることはなかったカトーナがこの回も取った。

最終回、右リードアッパーをヒットさせたシュテピン。さらに右フックを入れ、逆にダブルレッグへ。カトーナは右を差し替えて、押し込み返しダブルレッグへ。シュテピンは右エルボーを当てるが、尻もちをつかされる。ダブルからシングル、さらにダブルと攻め手を変えるカトーナだったが、残り2分45秒でレフェリーがブレイクを命じる。

時間を確認したカトーナに右を当て、ボクシングでは完全に優勢のシュテピンは、なぜか組みに行ってしまう。こうなると、押し込み返し自分の形に持っていったカトーナだが、レフェリーが残り70秒でブレイクを命じる。ヒザ蹴り、ワンツーをヒットさせたシュテピンが、ここでダブルレッグを決める──が、2Rを取っているという計算か……。

カトーナはクローズド&ギロチンで時間を使い、パウンドを顔面に受けないように戦う。このまま時間となり、ジャッジ3者が29-28をつけカトーナが判定勝ち。シュテピンが、なぜ打撃で勝負しないのか──理解に苦しむ最終回だった。

カトーナは「年末にダブリンで、バンタム級タイトル戦を戦いたい。そして防衛戦をカナダで行いたい」と話した。


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Brave CF BRAVE CF53 MMA   アザット・マクスン キム・テキュン ナルザン・アキシェフ ブラッド・カトーナ ルカス・マルチンス

【BRAVE CF53】計量終了 キム・テキュン✖アキシェフ、問題なし。フライ級のマクスム、13連勝なるか

【写真】大会開始まで、あと2時間半だ (C)BRAVE CF

20日(金・現地時間)、21日(土・同)にカザフスタン アルマトゥイのボラン・ショラック・アテンダ・スポーツ・サライで開催されるBRAVE CF53の計量が行われた。

メインで対戦するナルザン・アキシェフとキム・テキュンを始め、メインカード=7試合に出場する14人のファイター中13人が問題なく計量を終えている。


唯一、ミスウェイトとなったのは74キロ契約でルカス・マルチンスと戦うオルジャス・エスカラエフだ。本来、今大会ではマルチンスと対戦予定だったマルセル・グラビンスキが、コロナウィルス陽性により、ドイツを離れることができなくなり試合の4日前にエスカラエフはキャッチウェイト戦を承諾した。マルチンスとグラビンスキは6月4日のベラルーシ大会のメインで対戦予定だったが、コメイン中にグラビンスキが体調不良となり今大会に延期されていた経緯がある。

「4カ月間準備してきて、試合の4日前に対戦相手が変わった。戦略を練り直す必要がある」と話していたマルチンスだが、急遽出場のエスカレフが1.2キロ・オーバーであっても当然のようにキャッチウェイト戦で戦うことに同意している。

メインのキム・テキュンがBRAVE CFで4連勝となるのか。またフライ級王座決定トーナメントにしていたフラービオ・ケイロスと対戦するアザット・マクスンは、デビュー以来12連勝中のカザフスタン・フライ級#01と言っても過言でない新鋭だ。

3月のバーレーン大会ではミキャエラ・アルジャフージュを3RでTKOしプロモーション・デビューを飾ったマクスンは、今大会を共同開催しているOctagon MMAのフライ級王者だ。王座決定トーナメント出場のケイロスとのマッチアップは、その能力を図るうえで最適なテストマッチ──要注目だ。

■視聴方法(予定)
8月21日(土・日本時間)
午後9時00分~ BRAVE TV

■BRAVE CF53計量結果

<フェザー級/5分3R>
ナルザン・アキシェフ:66.2キロ
キム・テキュン:65.85キロ

<73キロ契約/5分3R>
ヴァシリー・タクチ:73.0キロ
ホジャー・サンパイオ:72.9キロ

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ:57.0キロ
アレクサンダル・ドスカルチュク:57.05キロ

<74キロ契約/5分3R>
ルカス・マルチンス:73.8キロ
オルジャス・エスカラエフ:75.2キロ

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ:61.45キロ
ビール・シュテピン:61.6キロ

<フライ級/5分3R>
アザット・マクスン:57.15キロ
フラービオ・ケイロス:56.75キロ

<68キロ契約/5分3R>
アクメド・マゴメドフ:67.8キロ
イリャ・アスカノフ:67.9キロ

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Brave CF BRAVE CF53 Interview ブラッド・カトーナ ブログ

【BRAVE CF53】TUFウィナーがBRAVEを選んだ理由──ブラッド・カトーナ「MMA版のケニー・オメガに」

【写真】非常に物静だったカトーナ。全局面でレベルの高いウェルラウンダーだ(C)MMAPLANET

本日21日(土・現地時間)にカザフスタンはアルマトゥイのボラン・ショラック・アテンダ・スポーツ・サライで開催されるBRAVE CF53のTUF27 ウィナーのブラッド・カトーナのBRAVE2戦目でビール・シュテピンと戦う。

アイルランド在住のカナダ人ファイターのカトーナは、TUFウィナーというブランドを持ちながらBRAVEを選択した理由は何だったのか。そして、この中東ベースのプロモーションでの目標は何かを尋ねた。


──土曜日にビール・シュテピンと対戦します。カザフスタンでの試合です。

「中央アジアに来たのは初めてだけど、凄く興味深いよ。試合のために来ているのだから、アルマトゥイの街を出歩くことはできないけど、試合後に少しはこの国のことが知れたらなって思うよ」

──アイルランドから東への移動。東向きの時差を伴う異動は、西に向かうよりも体にきついという研究結果もあるようですが……UFCの時と比べてどうでしょうか。UFCの時は大西洋を移動し、今回はロシアを越えてきました。

「そうなんだ。UFCの試合というよりも、アイルランドからカナダの帰郷した時は、一晩眠れば時差はなくなっている。それがカナダからアイルランドに戻ると、そうはいかない。今回もそのことが頭にあった。でも、こっちに着いて少し眠るのを我慢すれば、簡単にアジャストできたよ。5時間の時差があるけど、大会は夕方開始でアイルランドのデイタイムだから、その時間帯で体がよく動くように調整することは難しくなかった。それに試合が終わるのが深夜でないのは良いことだ。勝ってコーチやチームメイトと、楽しくビールでも飲むことにするよ(笑)」

──アハハハ。日本だと、さらに3時間の差が加わるので、私たちが欧州から日本に戻ってきた時とは違うのでしょうね。ところで同じBRAVEでもバーレーン大会とカザフスタン大会ではホスピタリティに違いがありますか。

「バーレーン大会は、バブルが創られていてホテルのなかで全てを済ませるという運営だったから、今回とは状況が違うよね。でもBRAVEのホスピタリティが行き届いていることに変わりない。運営陣もバーレーンからやってきて、バーレーン大会と同じように欧州からカットマンやレフェリーも来ている。BRAVEでの試合はまだ2度目だから、多くを知っているとはいえないけど、バーレーンもここも凄く似ているファイトウィークだよ。

ただ、今大会はファンが会場を訪れることができる。やっぱり、ファンの前で試合ができることは嬉しいよ」

──ところでブラッドはなぜ、UFCからリリースされたあと北米のプロモーションで活動を続けなかったのでしょうか。UTFウィナーの肩書があれば、容易く他のプロモーションと契約できかと思われるのですが。

「BRAVEはクロスプロモーションをしており、グローバルに成長している。それはパンデミックになってからの活動を見れば明らかだと思う。大陸間を越えて、世界中からファイターを集めてイベントを行えているプロモ―ションが世界にどれだけ存在している?

そもそも僕はドイツのMFCで試合をする予定だったけど、パンデミックでイベントが中止になった。年に2~3試合を戦い続けたいと思った時に、オプションはそんなに存在していなかったよ。僕はまずコンスタントに試合を組んでもらえるプロモーションで戦いたかったんだ。

北米でいえば、PFLはバンタム級の試合を組んでいない。だから交渉相手にすら挙がらなかった。そしてBellatorは去年の秋から、今年の4月まで半年近くイベントを開いていなかった。そんな時、BRAVEは安定してイベントを開いているし、タイトル挑戦を視野に入れて戦うことができると思ったんだ。

そしてパーレーンで初めて試合をした時に、如何に選手の安全を考えて大会を開いているのかが分かった。それからもベラルーシ、イタリア、そしてここカザフスタンとショーを行える場所を開拓し続けている。だからいずれ、BRAVEと共に母国カナダで試合ができれば良いよね」

──ではバンタム級の陣容に関しては、どのように思っていますか。

「世界王者だったフィリピン人選手(スティーブン・ローマン)はプロモーションを離れたけど、これだけ成長していると、それだけ良いファイターが集まってくるのは自然なことだ。バンタム級も世界のベストの1つだし、UFC、Bellator、BRAVEと団体に関わらず僕はバンタム級のベストファイターの1人だと思っている。BRAVEというプロモーション自体も、バンタム級の陣容もこれからもっと揃ってくるだろう。

BRAVEの厳しいマッチアップを生き残れるファイターは、UFCでもサバイブできる。それだけの力が必要な戦場だよ。つまりそれだけBRAVEが良い仕事をしているってことになるんだよね」

──急激にロシア系のファイターが増えています。今回の対戦相手も、その1人です。

「グッドファイターだ。デンジャラスだろう。でも、僕はもう既にタフなロシアンとは戦ってきた。僕の方が彼よりテクニカルで、タフだという自信があるし、練習仲間の力も信頼している。今の僕にとって難しい相手じゃない。そういう意味でも、良いテストになると思っている。

タイトル挑戦権を得る力は十分にあると思っているけど、それを皆に理解してもらえるような試合をするよ」

──ブラッド、今日はインタビューを受けていただきありがとうございました。

「こちらこそ、ありがとう。PRIDEが大好きだった僕もBEAVEと一緒に日本にいくことができるかもしれない。そういう日が来ることを、このプロモーションは期待できるんだよ。そして生まれ故郷が同じケニー・オメガのようになりたいね(笑)。MMAバージョンのケニー・オメガになり日本の皆に愛される存在になって、君たちの文化に触れあえるようなことができれば最高だよ」

■視聴方法(予定)
8月21日(土・日本時間)、
午後9時00分~ BRAVE TV

■BRAVE CF53対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ナルザン・アキシェフ(カザフスタン)
キム・テキュン(韓国)

<73キロ契約/5分3R>
ヴァシリー・タクチ(ロシア)
ホジャー・サンパイオ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ルカス・マルチンス(ブラジル)
マルセル・グラビンスキ(ドイツ)

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
ビール・シュテピン(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
アレクサンダル・ドスカルチュク(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アザット・マクスム(カザフスタン)
フラービオ・ケイロス(ブラジル)

<68キロ契約/5分3R>
アクメド・マゴメドフ(フランス)
イリャ・アスカノフ(キルギスタン)

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EMC06 News other MMA ケリム・エンジゼク スティペ・ブルチッチ フセイン・カジマゴマエフ ブラッド・カトーナ ブログ ロステム・アクマン

【EMC06】ドイツから欧州~中央アジアを掘り起こす。メインのバンタム級戦でTUF27ウィナーが挑戦

【写真】EMCバンタム級王者ブルチッチにTUF27ウィナーのカトーナが挑戦。ある意味、凄い時代になってきた (C) EMC&Zuffa/UFC

9月に石井慧が不可解な判定負けでヘビー級王座の獲得とならなかったEMC=Elite MMA Championshipの第6回大会が、10月31日(土・現地時間)にドイツ・デュッセルドルフのUFDジムで開催され、カードもほぼ固まっている。

EMCはUFDジムのオーナーで、マネージメントも行うドイツ在住クロアチア人のイヴァン&トミ・ディヤコビッチ兄弟がプロモートする大会で2017年2月に活動を開始し、全開大会よりスケールアップしてきた。


今大会のメインはEMC05で準決勝が行われたEMCウェルター級王座決定トーナメント決勝=イズミール・ヌルディエフ✖アミラン・ゴゴラゼが予定されていたが、前者の負傷欠場でEMCバンタム級選手権試合=王者スティペ・ブルチッチ✖挑戦者ブラッド・カトーナの一戦が組まれた。

ブルチッチは2月のEMC04でワンナイト4人制王座決定トーナメントを制して、同ベルトを獲得。対するカトーナはTUF27を制し、オクタゴン2勝2敗ながらリリースとなり、欧州に新天地を求めたカナダ人選手だ。

現在8連勝中で、うち6試合がKO勝ち。豪快なファイトでドイツ国内での人気も高いエンジゼク

カトーナ以外にも今大会にはUFCベテランのスウェーデン人ファイターのロステム・アクマンが参戦し、ドイツ在住のトルコ人選手ケリム・エンジゼクと戦うウェルター級の一番も組まれている。拳の届く距離でのボクシングファイトを得意とし、ドイツの老舗GMCでウェルター級王者に君臨したエンジゼクのEMC初陣、見逃すことはできない。

さらに8月のBrave40でドイツのスヴェンフォルエンバッハーを破り、プロ&アマMMA通算25連勝(※プロでは7勝0敗)のフセイン・カジマゴマエフが、同じくBrave CF39での勝利でレコードを7勝1敗としたトビラス・ハリラと戦うマッチアップも楽しみだ。

加えてタジキスタン人選手で8勝0敗のベイクティア・アブドゥラエフが、EMC05で僅か56秒ギロチンで勝利しデビュー以来の連勝を5に伸ばしたパルカル・ヒンツェンと戦う試合も注目したい。ドイツから欧州各地、中央アジアまで掘り起こし始めたEMC、非常に興味深い面子が揃った大会といえる。

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