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【Polaris20】Leg Lock Never Die。イィプ戦 へ高橋Submission雄己─02─「レッグロックは終わってない」

【写真】NAGAのベルトとともに。自己アピールをするのも、現代格闘家の仕事の一つ(C)HIDEYA WADA

25日(土)、英国ウェールズのニューポートにあるウェールズ国際会議場で開催されるPolaris20でトミー・イィプと対戦する、高橋Submission雄己のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

5月上旬にグラップリングの本場である米国へ渡り、NAGAニューオリンズ大会でノーギ・エキスパートクラスのフライ級とフェザー級で優勝したという高橋。彼はなぜ米国に向かい、現地で何を見てきたのか。貴重な米国グラップリング事情を語ってくれた。

<高橋サブミッション雄己インタビューPart.01はコチラから>


――レッグロック4.0とは何ですか。

「定義としては、まず1.0がサドルロックからの内ヒールですね。

そのサドルロックに対して、カウンターのベリンボロなどでバックを奪うことにより、内ヒールが極まらなくなる。これがレッグロック2.0です。

この2.0に対して出てきたのが、50/50からヒールを取りに行く形です。自分が50/50の体勢だと、相手はベリンボロのようなバックテイクができなくなります。相手の内太ももを抑えるので、サドルロックにあった問題点を解消することができる。これがレッグロック3.0であり、マイキー・ムスメシとかがKガードを作って50/50からヒールを極めていました。

次は50/50とサドルロックを併用してヒールを極める時代が来ると予想しています。それがレッグロック4.0です」

――なるほど。ダナハー後の足関節の流れがそうなっていると。

「米国に行った時、ヘンゾの道場でスパーをした時、サドルロックを仕掛けられたんです。何の変哲もないサドルロックだと思って、エスケープして何ならバックを奪えるかと考えました。すると僕が横に1回転した時に内ヒールを極められたんです。

相手が完全にサドルロックの形にはならず、サドルロックにも50/50にも入れるような形にしていて、僕の対応によってフレキシブルに変えていく。自分の中では、それが衝撃だったんです。でも相手に聞いてみたら、それは何となくやっている感じだったんですね。

そこで技術の変遷を整理してみると、さきほど言ったような流れを経て、僕にとっては先が見えたといいますか。MMAPLANETで岩本(健汰)選手のインタビューを読ませていただいたんですが、『いかにして足関節をいなしてトップから作っていくか』と言っていましたよね。そんなレッグロック時代のドン詰まり感があるなかで、僕にとっては先が見えてきたと思っています。……まだ足関節時代は終わってないぞって」

――米国内では理論化されていなくても経験則や感覚でやっている……つまり日常の中で行われているわけで、それは日本の選手からすれば不安にならないですか。

「そうなんです。いま当たり前だと思われている、最先端の技術をどれだけインプットしていても、その何歩か先を進んでいる人が確実に存在しているんですよね。

ただ、それをやっていたのはヘンゾの道場の黒帯でも、1人か2人ぐらいでした。10thPlanetの人も理解してやっているわけではないでしょう。人それぞれ得意な方向に最先端のものがあって、それが海外と日本の差であると一概には言えません。海外から技術を持ち帰りながら、日本は日本で最先端を見つけていく方法もあると思います」

――そういう意味では、いろんな可能性が存在していますよね。ではご自身の試合についてお聞きしたいのですが、ポラリスに関するお話の前に、今回ADCCオセアニア&アジア予選にはエントリーしなかったのには何か理由があるのでしょうか。

「もともとADCC予選に参加するつもりがなかったです。全く興味がなかったわけではないのですが、ポラリス出場の話が決まった時点で、オセアニア&アジア予選はいつ行われるのか――という感じだったんですよね。それまで大会が延期されたりしていて、ポラリスが決まってからADCCオセアニア&アジア予選が発表されました。だから、そのどちらかで悩むということはなかったです。それと僕は体格が小さくて、ADCCには適正階級がないんですよ」

――ADCCは最も軽い階級でも66キロ級、高橋選手は今回ポラリスでは61.2キロ以下で試合をします。

「はい。当日計量の61.2キロでも、少し体重が足りていないかな、というぐらいなので。自分よりガッチリ体の大きい相手と立ちレスをやらないといけないADCCよりは、61.2キロでサブオンリーの試合ができるポラリスのほうが適していると思います。ADCCとポラリスの二択になれば、迷いなくポラリスを選びます」

――高橋選手にとって、ポラリスという大会はどのような価値を持っていますか。

「大きなチャンスだと考えています。これは世羅(智茂)さんもインタビューで言っていたのですが、世界で勝つかどうかが評価の分かれ目になりますよね。僕が試合をする意味というのは、世界で勝つことによって、自分の技術に関する学説みたいなものを主張することです。最先端の技術を持つ人たちの中で勝つことにより、自分の意見を放り込んでいきたいです」

――では、そのポラリスで対戦するトミー・イィプの印象を教えてください。

「動画を探しても、あまり出てこないですよね……。ギの試合があっても紫帯時代の映像で、参考にならないと思います。最近のグラップリングの試合を見ると、バックテイクで勝っていました。動きを見るとバックテイクが得意な感じですよね。

実際に試合で触ってみないと分かりませんが、極められるんじゃないかなと、ボンヤリ思っています。まぁ、僕は目の前にあるものを触って、その関節を壊すだけなんですけど(笑)」

――それがグラップリング、サブオンリーの本質ですよね。

「バックテイクするということは、足関節に対してバックテイクで切り返してRNCを極める技術体系ですよね。そういう正当な柔術をやってくるとは思いますが、そうなると自分の言っていることと噛み合うのかなと思います」

――バックを奪われずに足関節を極める、まさにレッグロック4.0です。

「言葉だけで複雑な話をしてしまって、すみません(苦笑)。レッグロックはまだ終わっていない。僕の中では次が見えている。皆さんには試合で、その可能性を見せたいと思います」


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【Polaris20】ポラリスへ、高橋サブミッション─01─「ビジネス的な役回りをする人が、業界に必要」

【写真】先人のいないことをサブミッションはやろうとしています。そして、彼の言っていることはMMAも同じかと思われます(C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(土)、英国ウェールズのニューポートにあるウェールズ国際会議場で開催されるPolaris20に高橋Submission雄己が出場し、トミー・イィプと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

5月上旬にグラップリングの本場である米国へ渡り、NAGAニューオリンズ大会でノーギ・エキスパートクラスのフライ級とフェザー級で優勝したという高橋。彼はなぜ米国に向かい、現地で何を見てきたのか。貴重な米国グラップリング事情を語ってくれた。


――5月14日に米国で開催されたNAGAに飛び入りで出場し、2階級で優勝されたとのことですが、この飛び入りというのはどんな経緯があったのでしょうか。

「もともとNAGAには出ようと思っていたんです。これは話が前後するのですが――まずポラリス出場が決まった時点で、それまで海外で試合をしたことがなかったんですね。そこでポラリスの前哨戦としてNAGAに出ようと考えていて。その折にONEでルオトロ兄弟やマイキーとかが試合をし始めていました。

僕は去年からIREのプロデューサーとなって、ABEMA TVさんと懇意にさせていただいているんですね。そこでABEMA TVの北野雄司さんから『ONEのグラップリングの動きは無視できないのでは?』と言われたんです。ルオトロ兄弟やマイキーがONEで試合をするタイミングで、シンガポールでこうしたグラップラーたちの映像を撮らないかと。ちょうど僕は米国へ行こうという計画があって。米国に行けばONEの契約選手なり、他のグラップラーがいるので、彼らを撮影するのはどうですか? という話になり、ABEMA TVのお仕事絡みで米国へ行くことになりました」

――そうだったのですか。

「そうなると優先順位としては、青木さんの試合の煽りVを撮らないといけないので、まずルオトロ兄弟を取材しないといけない。取材へ行ったときに練習することもできれば、米国で練習するという目的も合致するので良かったです。

ただ、ルオトロ兄弟のスケジュールが……海外の選手って、そういう取材スケジュールが前後することって、よくあるじゃないですか。まずはルオトロ兄弟のスケジュールを抑えないといけない。そのために僕の都合は後回しにしなければいけない。そういった事情から、ギリギリまでNAGAに出られるかどうか分からなかったんです。結果、撮るものは撮れたのでNAGAに出場することができた、という経緯がありました」

――かつて日本人選手がブラジルへ練習に行くと、日本人からすれば現地の選手たちが時間にルーズで、伝えられた時間に選手たちが集まってこないというお話は聞きました。

「僕はそれほどルーズな海外事情の煽りを受けたことがないのですが、伊藤健一さんがジョン・ダナハーのジムへ行ったら、ダナハーが自分のクラスなのに1時間半ぐらい遅刻してきて、会員さんがみんな怒っていたという話は聞きました(笑)」

――アハハハ、現地では何が起こるか分からないので大変ですよね。しかし撮影、練習、試合と希望していたプランは全て叶えられたということですか。

「はい。いわゆる映像の撮れ高や編集の出来については僕も分からないのですが、僕自身の希望としてはルオトロなり、ジオ・マルチネスなり、ダナハーのところにいるジョナサンと組むことができました。エディにクラスにも参加できたし、NAGAにも出られたしで、僕の希望は叶えられたと思います」

――そのような米国の情報を聞くと、日本のグラップリングにも同様のビジネスが持ち込めるかもしれないですね。

「持ち込めるというより、持ち込まないといけないと思っています。日本のグラップリング界には、各ステークホルダーをつなぐプラットフォームのようなことをしている人が全くいません。つまりビジネス的な役回りをする人が、業界に必要です。そこで僕自身が、そういう役回りをするのも有りだなと考えています。たとえばプライベートレッスンの予約ができるような、グラップリング版ホットペッパーを創るとか」

――それは面白そうですね! 他にも米国での取材、練習、試合を通じて見えてきたものはありますか。

「まず米国と日本で、グラップリング界の構造自体が全く違う、というわけではないと思ったんです。もともと僕の中にも、日本と米国のグラップリングは全く違う世界だという気持ちがありましたが、米国に倣って日本も伸ばしていけばいいと思うところはあります。ただ、人口も業界の規模も違い、それなりに成熟していっている米国には、技術を売り買いするプラットフォームがありますよね。たとえばBJJ FANATICSとか。これから日本のグラップリング界が整備していかないといけない点などが、自分の中でもクリアになりました」

――BJJ FANATICSは、有名選手がオンラインで技術動画を販売するプラットフォームですよね。米国では、そのような仕組みが普及しているのですか。

「そう思います。たとえば今回ニューヨークで、ヘンゾ・グレイシーの道場のヘッドインストラクターと『英語圏の人なら、英語の技術動画のプラットフォームを観られるから良いですよね』という話をしていた時、こんなエピソードを教えてくれたんです。

昔、ダナハーの大ファンでヨーロッパの片田舎に住んでいる方が、出稽古に来た時のことです。そんな片田舎では柔術の練習相手が誰もいない。でもダナハーが大好きだから、動画でダナハーのサドルシステムを学んで、友達を相手に打ち込みをし続けていたそうなんです。ダナハーの言っていることは、動画から全てインプットしている。でも練習相手がいないから、旅行がてらグラップリングの本場に来てみた、と。それでダナハーのアカデミーに行き、ゲイリー・トノンとスパーをしてみたら、トノンと互角の実力を持っていたそうです(笑)」

――えっ!? 動画を見てゲイリー・トノンと互角レベルにまで……。

「やはり現代のグラップリングは情報戦だな、と思いました。これは極端な例ですけど、すごく面白い話ですよね。勤勉な人が勤勉に学び、インプットとアウトプットを繰り返していたら、理論上はそこまで伸びるわけです。あくまで理論上ではありますけど。

たとえ、そこまでのお話ではなくても、一部の最先端を行っている人たちがどんどん先に行って、地方は取り残されているという状況が、日本は多いので。今でいうとBJJ Laboとか、BJJ FANATICSの日本版のようなものが立ち上がっていて、精力的にやってくれています。それはすごく良い動きだなと思っています。そういったプラットフォームの規模がもっと大きくなり、いろんな技術が末端の人まで広まれば、業界の底辺拡大にも繋がりますよね。もちろん動画を販売しているトップ選手にもお金が入るシステムですから、日本の柔術&グラップリング界にも良い影響を及ぼすと思います」

――なるほど。技術面についてはいかがですか。

「おそらくコレはまだ米国の人たちも言語化できていないのだろうな、と思ったものがあります。実は僕が最先端を行っているんじゃないか、と思うものなんですけど(笑)」

――ぜひお願いします。

「レッグロックが流行り始めたじゃないですか。エディ・カミングスとか、ダナハー一派のゲイリー・トノンたちがサドルロックなどを使い始めて、内ヒールをバンバン極める時代がありました。これは宣伝っぽくなって申し訳ないんですけど……僕は先日『レッグロック4.0』という教則DVDを出したんです。実はレッグロックもアップデートされ続けていて、今はバージョン4.0まで来ているという意味なんですよ」


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【ADCC2022】ADCC予選出場、ゴリる秋山実─02─「日本の試合は、相手が練習仲間になることが多い」

【写真】ゴリるのリングネームでNEXUSなどでMMAに挑む秋山。MMA戦績は3勝1敗だ(C)NEXUS

豪州ニューサウスウェールズ州スタンホープガーデンズのブラックタウン・レジャーセンター・スタンホープで開催される『ADCC OCEANIA AND ASIAN TRIALS 2022』の66キロ級に出場する、秋山実のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

今成正和からグラップリングを学び、試合では常に足関節を取りに行く。まさに今成スタイルでグラップリング界では、知る人ぞ知る存在だった。そんな秋山が米国の10thプラネットでの練習経験、日本での練習について語ってくれた。

<秋山実インタビューPart.01はコチラから>


――今成柔術での練習が楽しそうですね。

「楽しいですねぇ。先生のおかげで、いろんな選手とも練習させてもらえるんです。ただ、強い選手と練習し続けていると、やっぱり疲れてきますよね。でも先生のおかげで、それが嫌にならないような、ずっと続けたいと思うバランスで練習できています。先生って、練習しろとは言わないんですね。自由にどうぞ、休みたかったら仕方ないと。それで毎日来ている方が多いし、そんな感じで自由です」

――いろんな選手との練習……ONEで対戦したマイキー・ムスメシが試合後に、今成選手と練習したいと言っていたそうですね。

「マイキーは、本当に日本へ来るみたいですよ。まだ詳しいことは言えないですけど……。あの時は試合後、マイキーもくるぶしから下が赤くなっていて。先生が負けましたけど、足は効いていたのだろうなと思います」

――それは楽しみです! ちなみに秋山選手は柔術でいえば何帯なのでしょうか。

「それが……以前、10thPlanetへ行ったことがあるんですね。クラヴ・マガの本部は10thPlanetの近くにあって。クラヴ・マガのインストラクター資格を取るために本部へ行った時、10thPlanetでも練習したんです。ただ、10thPlanetのラバーガードや足関節のクラスに出ようと思ったら、『帯は何色だ?』と聞かれて。その時点では青帯だったんですけど、青帯では出られないクラスだったようなんです」

――そのクラスには、紫帯以上でなければ出られなかったのでしょうか。

「それで日本にいる先生に連絡したら、紫帯あげます、って(笑)」

――……。

「翌日また10thプラネットへ行って、今成先生から紫帯をもらったと伝えたら、クラスに参加できるようになったんですよ。そこで、イマナリロールを使うことで有名なマーヴィン(・キャステル)とスパーリングしたら、『お前は全部のクラスに出ていいよ』と言ってくれて」

――アハハハ、実力で認めさせたわけですね。

「マーヴィンもエディ(・ブラボー)に連絡してくれて、エディから『イマナリの弟子なのか? 足関節ができるならOKだ。スパーから参加していいよ』と。クラヴ・マガのインストラクター資格を取るのに1週間かかるんですけど、それが終わってからさらに1週間、10thPlanetにいました。あれからも何回か10thPlanetで練習させてもらっています。先生のおかげで、海外のどこへ行っても練習させてもらえるので、本当にありがたいです」

――今成柔術所属で10thPlanetでも練習していると、コンバット柔術に興味を持つことはないですか。

「特に何の試合をしたい、どんなルールに挑戦したいという意識はないんですよ。ADCCの試合もMMAの試合(NEXUSに出場)も、強度の強い練習みたいな感じです。試合に向けて練習するというよりは、練習が楽しいから練習したい。試合をすれば強くなれて、強くなるとまた練習が楽しいから試合をする。そんなイメージなんですよね」

――結果、どのルールでも足関節を極めています。それもまた今成スタイルですか。

「そうですね。昔、先生がどこかで言っていたようにパスせずに足を取ります。先生みたいに『取ればいい』と思っています。練習でも最初に先生が形を見せてくれたら、あとは細かい説明はいらなくて。先生が取っているようにやったら、それで取れるようになるので。だいたいは先生がやっているのを見て盗みます。反対に私が『先生、こうやっていたじゃないですか』と聞いたら、『あぁソレはこうで……』と説明してくれるんです(笑)」

――なるほど(笑)。ではADCCという大会に対しては、どのような印象を持っていますか。

「もともと、あまりよく知らなくて。2019年に日本で予選が行われた時、豪州から参加した選手が、今成柔術へ練習をしに来たんです。そこで私もスパーをしたんですけど、先生が『この人たちはADCCに出るんだよ』って。私にとっては、ADCCって何ですか、というところから始まりました。今回も聞いたら優勝するには1日6試合ぐらいしないといけないみたいで……半分ぐらい勝てればいいかなと思っています。あるいは1回でメチャクチャ強い選手と対戦して、負けても『あの人と試合したんだよ』と言える経験ができればいいですね(笑)」

――そのなかで秋山選手にとってADCCにチャレンジする意味とは?

「日本でグラップリングを突き詰めてやっていくと、練習仲間も限られてきます。それで試合に出ても、相手が練習仲間になることが多くて。何も練習仲間と試合しなくても……と思っちゃうんですよね。

コロナ前は、海外のグラップラーが日本に来た時、まず今成柔術で練習するみたいな流れがあって。おかげでいろんな選手と練習することができていました。2019年に豪州の選手が来た時は、ジェレミー(ジェレミー・スキナー、2019年オセアニア&アジア予選66キロ級で3位に。今回も同級に出場する)と練習させてもらえたり。やっぱり海外の強い選手と練習するのは、すごく面白いんですよ。

今は海外の選手が日本に来ることができないので、だったら自分が海外へ行って試合をしてみたいなと思って。海外に行けば、初めて会う選手と本気で戦うことができる。どれくらい強いんだろう? そう考えると楽しみです。そういった強い選手と試合をして、自分自身も強くなりたいです」

■視聴方法(予定)
6月19日(日・日本時間)
午前8時00分~Flo Grappling

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ADCC OCEANIA AND ASIAN TRIALS 2022 MMA MMAPLANET o UFC 世羅智茂 岩本健汰 橋本知之 海外 青木真也

【ADCC2022】ADCC予選出場、世羅智茂─02─「予選で優勝した強い選手が出る。正しい世界大会の形」

【写真】2020年4月17日。この状況下、ケージのなかでグラップリングを戦っていた。そして今も戦い続けている(C)SHOJIRO KAMEIKA

19日(日)、豪州ニューサウスウェールズのスタンホープ・ガーデンズで開催される『ADCC OCEANIA AND ASIAN TRIALS 2022』の77キロ級に出場する、世羅智茂インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

近年、グラップリング界は大きく変化してきた。その変化を世羅はどのように捉え、いかに勝つことを考えてきたのか。現在のグラップリング界と、自身の成長を語る。

<世羅智茂インタビューPart.01はコチラから>


――カルペディエムと世界、という意味では先日のムンジアル……橋本知之選手の試合結果については、どのように感じていますか。

「結果は残念でしたが、橋本には『お疲れ様です』と言いたいです。彼は日本を代表して戦ってくれました。普段から彼が頑張っている姿を見てきたので、そういう姿を称えたいです。

結果については、言い方が難しいですけど……運が悪かったのかなって。柔術には、いくつも曖昧が部分はあります。僕としては、柔術のルールが現状に追いついていないのかな、と考えています。

橋本が反則を取られてしまったのは、踵を出した形のフットロックですよね。内ヒールと同じような効果のフットロックですけど、僕も昔は反則だと認識していました。でも最近の傾向を見たら、OKっぽい流れになっていたんですよ。

国内でも海外でも、あの形で決まっている試合を見ていましたし、反対にあの形で反則を取られているのは見たことがなかったです。だから、もう黙認されている技だと認識していました。

昔の技術だと、ああやって踵を出す極め方はしていなかったと思います。でも足関節の技術が発達してきて……それこそグラップリングやMMAの技術が進歩してきたことが関係しているのかもしれないですね。特にグラップリングの技術が変わって、それが柔術に流れてきて柔術家も使い始められたりとか。結果、互いの技術が上がってきて、ああいうグレーゾーンといえる際どい技術が生まれた。みんなが何となく『良いのかなぁ』と何となく考えていて、今回は橋本が反則を取られてしまった。それは――彼には申し訳ないけど――運が悪かったとしか言えないんです」

――なるほど。今回のADCCオセアニア&アジア予選は、出場選手リストは公表されていますが、まだトーナメント表は発表されていません。

「出場選手リストはチェックしています。でも海外の選手については、ほとんど知らないんですよね。知っているのは日本の岩本(健汰)君ぐらいで(苦笑)」

――2019年の前回大会は66キロ級で出場しています(準々決勝で敗退)。今回77キロ級に出場する理由を教えてください。

「単純に、もう66キロに下げて戦うことはできないからです。体重を落とすことはできます。でも減量で弱っている状態で1日5~6回勝って優勝というのは、そこまで体力と集中力がもたないかなと思います。であれば、相手は大きくなるけど減量なしで77キロ級に出たほうが……。結局、どちらに出てもキツいと思うんですよ。それなら減量なしで77キロ級に出たほうが良いのかなと考えました」

――ちなみに、世羅選手はグラップリングでいえばポイント制とサブオンリー、どちらが自分に合っていると思いますか。

「どちらかといえば、ポイント制です。僕の中では、IBJJFのポイントルールが一番向いているんじゃないかなと思っています。強いグラップラーは基本的に何でもできると思うんです。そうなると、みんなレベルが高くて、なかなかフィニッシュまでは繋げられない。

そのためにサブオンリーで極めるのは、かなり難しいです。サブオンリーの試合をやるのは大好きですけど(苦笑)。だから勝つことを考えれば、IBJJFのポイントルールで、ギリギリのポイントで勝つほうが向いているのかなと思っています」

――かつて腕十字が世羅選手の代名詞であった時代を考えると、サブオンリーと答えると思っていました。

「それ、よく言われます(笑)。極めが強いんでしょ、って。全然そんなことないんですけど、戦い方は変わってきたと思います」

――なぜ戦い方が変わってきたのでしょうか。

「戦う相手のレベルが上がってきたからですね。今振り返ってみると、京都で活動していた頃は、対戦相手とのレベル差があったから、ガンガン極めに行っていたと思うんですよね。でも東京に来てから対戦相手のレベルも高くなって、なかなか圧倒して勝つことが難しくなってきました。そうすると、自然とポイント差やアドバン差で勝つようになって……もう極め一辺倒ではダメだなって考えるようになったんです」

――以前は極めるために10分フルスロットルで動いていましたからね。

「今はもう無理です(笑)。しっかりとポジションを固める技術も身についてきました。先日の全日本選手権でも、マウント取ってからずっと固めたりとか。マウントになったらルーチは取られないので。それはサブオンリーのグラップリングだと意味がないんですけど、柔術であれば別にリードしていれば関係ないですから」

――前大会から3年、その間に青木真也戦や岩本健汰戦など、プロ興行内でのケージグラップリングも経験してきました。その経験は自身にどのような影響を与えていますか。

「グラップラーは全部できなきゃいけないな、と思いました。グラップリングって多種多様なルールがあることで、いろんなタイプの選手が活躍できる場が多いのは良い点だと思います。反対に……柔術はIBJJFのルールがあるけど、グラップリングはルールが統一されていないから、やる側としては難しいです。グラップリングの中でも、どのルールを自分のメインに持ってくるのか。サブオンリーをメインにするなら、そのための戦い方があります。

ノーギ・ワールドは柔術のように細かいポイントを意識した戦い方が必要になるし、ADCCでは立ちレスの強さが重要になってきます。だからグラップラーは全てのレベルが高くなきゃいけないんですよね。今のMMA、UFCの選手のように」

――そのグラップリング界のなかでADCCは、世羅選手にとってどのような位置づけにあるのでしょうか。

「世界一のグラップリング大会ですよね。一番大きいのは、ちゃんと予選を行っているということなんです。レスリングや柔道って、必ず各地で予選が行われるじゃないですか。その予選で優勝した強い選手が世界大会に出る。それが正しい世界大会の形だと思うんです。

何より、2年に1回というのが良いですよね。毎年やっていると、それだけチャンピオンが生まれて、チャンピオンの価値が薄まっていく気がします。4年に1回のオリンピックが最大のスポーツイベントになっているのが象徴的だと思いますし。ADCCも2年に1回というのが、その価値を高めている。そのぶんチャンスは少ないですが、挑戦したい大会です。

今回の予選は、自分の中でキツいトーナメントになると認識しています。でもADCCという最大のグラップリング大会に出るための大会ですから、キツいのも当然です。そのなかで、全力で代表を勝ち取りに行きます」

■視聴方法(予定)
6月19日(日・日本時間)
午前8時00分~Flo Grappling

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【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー

【写真】突き放す打撃で劣勢に追い込まれた時、ヴィヴィは柔術家の一面を見せた (C)BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年5 月の一番。5月14日に行われたUFC ESPN36で行われたヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー戦について語らおう。


──大沢さんが選んだ5月の一番は?

「ヴィヴィアニ・アロージョとアンドレア・リーの一戦です」

──おお、ヴィヴィの試合ですか。

「ヴィヴィアニって、ここまで寝技をしたことなかったですよね。パンクラスやUFCでは打撃中心の試合をしてきたのですが、レコードを見るとキャリアの序盤は極めて勝っています。ソレをここに来て出したというか」

──ヴィヴィはすっかり打撃系のイメージでしたが、元々柔術がベースではあったことを思い出された試合でしたね。

「今回の試合で意外なほど、そういう面を持っていることが分かりました。この試合で何が言いたいかというと……ヴィヴィアニはストライカーというイメージを持っていましたけど、初回に右でダウンを喫してハイキックも貰ってから、戦い方を変えました。

そうしたらテイクダウンの形を色々と持っていて。組み技もしっかりとできます。相手のリーはランク9位で、強い選手です。そういう相手にしっかりと組み技ができた」

──そういう一面は下手をすると、2017年10月にパンクラスで三浦彩佳選手に勝利した試合で投げられてもバックを取り、RNCを狙った試合以来かもしれないです。

「一つの形だけでなく、試合中にアジャストできる強さ。しかも、これまでは打撃で相手が捕まえづらい試合をしていた彼女が、あれだけ組みができる。プロフィールに柔術黒帯となっていても、道場でコツコツと練習していたからもらった帯かと思っていました(笑)。それが……ここまでとはというのが正直なところです」

──紫帯でブラジレイロ優勝、茶帯の時にアブダビ・ワールドプロの茶・黒のブラジル予選を勝ち上がっています。ただしパンクラスではジャブとストレートで空間を支配することができていましたし。

「UFCでもアウトボックスで、相手をぶっ飛ばした試合もありますしね。でも本物の黒帯ですよね。これまで試合で見せてきたことじゃなくて、テイクダウンの種類も豊富だし色々と持っていたんだなって。

全てがそうではないですが、僕らの時代から日本のジムってスパーリング中心で仕上げるところが多かったじゃないですか。そういうスパーリング中心だと得意なところは凄く掘れますけど、そこと違う部分が育ちにくいです。

今では色々と工夫をして打ち込みを増やしているところも多くなったと思います。それでも根底にはスパーリングで仕上げるという風潮が強いですよね。

ウチもスパーリングはしっかりとやりますけど、得意なところを磨く練習だけでなく、引き出しを増やす練習も必要だということをヴィヴィアニの試合を視て改めて強く感じましたね。海外の試合を視て、ここで話すのって自分が普段から思っていることとの答え合わせになっています。

しっかりと穴を埋めることが多い。海外の試合を視ているとそう思います。MMAは特にそうでないと、UFCやONEでコンスタントに成績を残すことは難しいですよね。対戦相手よってハマる、そうでないという戦い方をしていれば……ジャンケンで勝って負けるという風では、相手によって得手不得手が出てきてしまいます。

これがボクシングのように相手を選ぶことができるなら、ハマる相手と戦っていれば大丈夫です。でもMMAはそうじゃない。どういうスタイルの選手と戦うか分からないなかで、安定した試合結果を残すには穴を失くすこと。得意なところを伸ばすだけでは無理です。

フォークボールとストレートだけで勝負することは、MMAではできない。バッターはフォークボールとストレートだと勝負に行かなければ良いという選択ができるので。

UFCの女子は特に異種格闘技から脱却しているので、もう得意な部分がグンと高いグラフでは難しいです。UFCの選手層の厚さがそうさせているんでしょうね。Bellatorは一芸に秀でた選手が、まだ見られますけどUFCは穴があっては勝てないです。結果、UFCの選手って『こういうこともデキるのか』と思わせることがままあります。自分のやりたいことで勝ち切れないですからね。

そんなUFCで勝ちたいなら、日本人選手も穴を埋めることが不可欠かと思います。それはBellatorやONEの男子選手も同じです。一芸に秀でていても穴があると難しくなっています」

<この項、続く>

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