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PANCRASE329:第5試合・中村勇太 vs. 林源平

ウェルター級。中村5位、林はライト級7位で、今回から階級転向。

40歳、九州の柔道・柔術強豪中村。パンクタスでは貴重な重量級だけに、王座経験者や後の王者にバンバン当てられ、一時は7連敗も喫したが、2019年から初の連勝。が、のちの王者菊入には打撃でぐらつかせたものの、自身も打撃をもらいふらふらとなった展開から2RパウンドでTKO負け。さらに3月にはプロデビュー戦の21歳髙橋攻誠にパンチを効かされダウンしKO負け。

林は普段90kgある体格からライト級に落としていて、2020年にはヤン坊との暫定王座決定戦にも出場。しかしそこから葛西・金田一にも敗れて3連敗。パンクラスでは2014年のネオブラ決勝での佐藤天戦以来のウェルター級となるが、実は2018年にはさらに上のミドル級で当時王者の新村と対戦したことがある。キックがバックボーンのストライカー。

パンチ・膝で出る林。右ハイ。テンカオ。中村、自分から出ることが出来ない。林の右ハイがヒット。間合いがつまりパンチの打ち合いから中村のパンチがヒット。一瞬ぐらついた林。中村くんでケージに押し込む。クラッチさせないように防いでいる林。残り40秒でクラッチした。投げを狙ったがこらえる林。中村後ろに倒そうとするがギリギリこらえた。

1R三者中村。

2R。林のパンチで中村ダウンするがすぐに立って組み付く。ケージに押し込むが、林首相撲に捕らえて膝。中村放して肘。林右ハイ・右ミドル。さらにワンツー。林が打撃で攻め込む。ヒットし効いている中村。右がヒット。動きが止まっている中村。パンチから右ハイ。倒れない中村。林またパンチから右ハイ。パンチの連打で中村ダウン!上になった林だが、中村下から足関。しかし回転して足を抜いて離れる林。スタンドへ。残り1分。林の右でまたダウンした中村。パウンドを入れたが立たせた。林がパンチを打ち込んでいく。なんとか凌いでいる中村も手を出していく。ホーン。

2R二者林10-9、一者林10-8。

3R。林の右ストレートがヒット。また右が入ってダウン。レフェリー止めない。パウンドを入れる林だが離れて立った。林がパンチを入れていく。ジャブ。また右ハイ。残り1分。林仕留めに行かない。中村も出られずタイムアップ。

29-28×2、29-27の3-0で林勝利。

判定まで粘ったが、3Rのダウンで止めていいと思った。

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【UFC279】ファーガソンと対戦、リー・ジンリャンから学ぶべきこと「居心地の良い場所から離れる」

【写真】アジアを代表するファイターであり続けるリー・ジンリャン(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されたUFC 279「Chimaev vs Diaz」で、アジアの大砲=リー・ジンリャンがトニー・ファーガソンと対戦する。

UFC在籍も8年以上、手にした勝ち星は11となった彼は現在、中国を離れてフロリダに拠点を置き、キルクリフFCでトレーニングを積んでいる。彼個人でなく、若いチームメイトを帯同しての米国滞在──我々は世界の最高峰のPPV大会でコメインを戦うリー・ジンリャンから学べることがあるはずだ。


リモート取材後にスクショをお願いすると、必ず通訳をしてくれるマネージャー氏とツーショットを彼は欲する

──キャリア最大の一番といっても過言でないトニー・ファーガソン戦が迫ってきました。今の調子はいかがですか。

「最高だよ。前回の試合では全くケガもなかったから、すぐにトレーニングに戻った。そしてUFCに少しでも早くオクタゴンに戻りたいって伝えていたんだ。個人的には来週のソン・ヤードンがコリー・サンドハーゲンとメインで戦う大会で戦いたいってね。でもUFCのオファーは、それより早かった(笑)。4月に米国にやってきた目的は、今年はもっと試合をするためだったから、その通りになっているよ。しかもファーガソンのようなレジェンドとオクタゴンをシェアできるって、完璧だよ。光栄だし、彼と全てのMMAが喜ぶ試合をするよ」

──ファーガソンは4連敗中です。ただし、その相手は世界のトップ中のトップでした。その彼がウェルター級に階級を上げてくることをどのように思っていますか。

「彼の直近の試合、4つの敗戦は全てチェックした。敗因はゲームプランを実行できていないからだ。そして対戦相手はファーガソンを研究しているのに対し、彼はそこまで相手のことを学習していなかった。そうなると凄くハイレベルな相手には勝てない。ただし、今回はウェルター級で階級を上げてきたこともあり、きっと自分のことも十分に研究しているに違いない。それでもファーガソン云々ではなく、自分が如何に戦うかだよ。僕は自分の戦いを貫く。今、思っていることはそれだけだよ。

確かにファーガソンは4連敗中だ。でも、そこはこの試合に関係ない。その4試合でファーガソンは色々なことを学んできたはずだから。僕らプロアスリートの活動期間は長くない。だからファイターはしっかりとコンディションを整えて戦わないといけない。UFCはそういう選手たちの集まりだ。それでも、選手っていうのはいつか負ける日がやってくるんだ。

だから僕らは他人が何を言おうが、気にする必要はない。自分を信じることさ。自分がベストだということに疑いを持つと、試合で勝てなくなる。そこがMMAを戦い続ける上で最も重要なことだよ。自分を嫌う人間のことなんて無視すれば良い。自分のことを大切に思ってくれる家族、コーチ、チームメイトとの関係を信じて、SNSでゴチャゴチャうるさいことを言ってくる連中のことなんて気にしなければ良いんだ。

それでも許せないことを書きこむなら、こう言ってやれば良い──「おい、オクタゴンで言ってみろ」ってね(笑)」

──アハハハ。実は先月キルクリフFCで練習を見せてもらったのですが、本当に懸命に取り組んでいましたね。

「南フロリダは最高の場所だよ。暑くて、汗をいくらでもかけるから体重を落としやすい。ジムのチームメイトもコーチも、素晴らしいよ。特にウェルター級は世界中からトップファイターが集まっている。最高の練習ができるんだ。フーフト夫妻はいつもジムに来て、全選手のケアをしてくれる。これ以上の練習環境はないよ」

──他の中国人選手をキルクリフFCに帯同していますね。

「今回、シャイラン・ヌルダンベクとバハトプールゥ・バトボラティという僕より若い選手をチャイナ・トップチームから連れてきたんだ。彼らを米国に連れてきたのは、しっかりと米国の現実を見て欲しかったから。MMAファイターは海外での練習が必要だと思っている。色々な国の選手とスパーリングをするためにもね。経験を積むために欠かせないことだよ。

シャイランは既にUFCで戦っている。バハトプールゥはLFAと契約しているんだ。彼にとって初めての米国の練習であり、試合でもあった。最初の試合は減量に問題があって負けてしまった。全く米国で戦うこと全てに慣れていなかったよ。でも2試合目は勝てた。1試合目の経験が生きたんだ。彼は凄く成長している。米国での滞在の全てが、バハトプールゥの成長を促しているんだよ」

──今、UFCでは中国勢はアジアの最大の勢力です。日本人の契約は5人。日本人ファイターもリー・ジンリャンの学ばないといけないですね。日本が中国から学ぶべきことは何でしょうか。

「中国となると、僕も分からないけど──自分の経験を日本の若い選手とシェアできるなら、居心地の良い所から離れろってことかな。犠牲を伴うことで、視野が広がる。海外に行って、レベルの高い選手と練習することで当然成長できるけど、それには日本で生活するよりもコストが掛かる。家族と一緒にいることもできない。自分達の食べ物も気軽に食べるは不可能だ。色々なことを犠牲にしないといけないけど、成功を掴むには必要なこと。

僕は2000年代の初めにPRIDEによって、MMAを知った。このスポーツを愛してしまった。それからはMMAをやり抜くために、ありとあらゆる困難と向き合ってきたよ。心地良い場所に居続けていたら、成功はできないということだよ」

──今日はありがとうございました。次回、フロリダに行った時はぜひとも手料理を食べさせてください。佐藤天選手が、リー・ジンリャンは素晴らしいシェフだと言っていました(笑)。

「もちろんだよ。ノープロブレム。ウェルカムだ。サトーは最高のヤツだな(笑)」

■視聴方法(予定)
9月11日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWライブ

■UFC279対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
カムザット・チマエフ(スウェーデン)
ネイト・ディアス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
リー・ジンリャン(中国)
トニー・ファーガソン(米国)

<180ポンド契約/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ダニエル・ロドリゲス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アイリーン・アルダナ(メキシコ)
メイシー・シェエソン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)
イオン・クテレバ(モルドバ)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ(カナダ)
ジュリアン・エロサ(米国)

<220ポンド契約/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)
アントン・トゥルキャリ(スウェーデン)

<ミドル級/5分3R>
ジェイミー・ピケット(米国)
デニス・チュルリン(ロシア)

<ヘビー級/5分3R>
ジェイク・コリアー(米国)
クリス・バーネット(米国)

<女子フェザー級/5分3R>
ノルマ・ドゥモント(ブラジル)
ダニエル・ウォルフ(米国)

<バンタム級/5分3R>
チャド・アンヘリガー(カナダ)
アラテンヘイリ(中国)

<女子ストロー級/5分3R>
エリース・リード(米国)
メリッサ・マルチネス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ダリアン・ウィークス(米国)
ユアン・リネス(カナダ)

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BELLATOR Bellator286 K-1 MMA MMAPLANET o PRIDE アダム・ボリッチ カミ・バルジニ ジェレミー・ケネディ パトリシオ・フレイレ ベラトール 佐藤天

【Bellator286】Bellator世界フェザー級王座に王手、アダム・ボリッチ─02─「僕がケージの王様」

【写真】この環境がボリッチを強くする(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチのロングビーチ・コンベンション&エンターテインメントセンターで開催されるBellator286で、パトリシオ・フレイレの持つBellator世界フェザー級のベルトに挑戦するアダム・ボリッチ・インタビュー後編。

ハンガリー人ファイターとして、初のメジャーMMAチャンピオンに王手となったボリッチの話をキルクリフFC、水曜日朝のレスリング・スパー後に訊くと、疲れも感じさせず颯爽と王座奪取への自信のほどを話してくれた。

<アダム・ボリッチ・インタビューPart.01はコチラから>


──パトリシオがもともと意中の相手だったのですね。

「AJはMMAの未来だ。対してパトリシオはレジェンド。ベラトールのフェザー級チャンピオンを名乗るには、パトシリオ・フレイレを倒さないといけない。彼のように、あのベルトを長い間保持し続けたファイターはいないわけだからね。パトシリオはベラトールの歴史だから。ベラトールで一番の存在、それがパトリシオで、そんな彼と戦えることが嬉しいんだ。ベラトールで一番のビッグネームであるパトリシオを破って、ベルトを巻きたいと思う」

──現状、パトリシオに対してどのようなアドバンテージをアダムは有していると自己判断できますか。

「まずフィジカルだね。ずっと僕の方が大きい。そして、ハングリーであることもアドバンテージになるだろう。加えて若さ、だね。だから彼より速くて、力強い。結果、全てにおいて僕の方が上回っていることになる」

──背も低く、リーチも短い。しかし、鋭い踏み込みがあります。パトリシオの瞬発力と爆発力はどのように評価していますか。

「目が良いんだよ。そしてパンチ力があるから、良いタイミングで攻撃できる。本当にタフな相手で、MMAワールドのベストの1人だからね。そりゃ強いよ。だからパトシリオのことを心から尊敬している。でもサークルケージのなかでは、僕がケージの王様であることを見せつけないといけない」

──タイトル奪取へ自信のほどを教えてください。

「自信しかないよ。ベルトを巻くためにスーパーハードな練習を繰り返している。そして、今は自分にしっかりと自信を持っている。世界のベストの1人だとね。以前、そこまで自信を信じることができなかった。でもスウェーデンとか足を伸ばせることができる範囲で、各国で練習をして、自信をつけることができた。僕は10月1日にチャンピオンになる」

──佐藤天選手から、キルクリフFCの強さの要因は選手同士がお互いにプッシュしあうからだと聞かされてきました。今回、実際にこちらにやってきて、ようやくその意味が本当に理解できました、コーチ陣と選手の関係も含めて。そのなかで、アダムにはハンガリー人のコーチも就いていましたね。

「カレンス・フェレンセとはもう2、3年一緒にやってきた。そして、彼が米国に滞在できるだけの資金を用意できるようになったから、フロリダにも来てもらうようになったんだ。コーナーにはジェレミー・ケネディ戦から就いてもらっている。僕は彼のMMA理論が好きなんだ。

何より、彼はハンガリー語が話せる。当然だけど(笑)。やはりコーナーに母国語を話せる人間がいてくれると、とても助かる。それに相手の陣営はどういう指示が出ているのか、まず理解できないという利点もあるよね。

彼はキルクリフMMAにいても、他の選手のケアはせずに僕の専従コーチなんだ。時には5分8Rのミットをやったりもする。スパーリングでも僕のことをだけを観察している。常に、注意深くね」

──ハンガリーでは有名なコーチなのですか。

「そうだね。以前から彼のことは知っていた。でも、僕は小さな村に住んでいるからブダペストに住む彼の指導を受けることはできなかった。それでも米国に拠点を置くようになってからはハンガリーに帰国した時に週に1、2度一緒に練習するようになっていたんだ」

──アダムが稽古していたケンポーカラテのマスターなのですか。

「ノー。彼は……そうだね、MMAストライキング・コーチだ。オランダ、ポーランド、タイ、米国を訪れて色々な打撃を学んできた。それにまだ30代で若くて。本当に彼のスタイルが気に入っているんだよね」

──キルクリフFCには他にも打撃コーチが存在していますが。

「問題ないよ。英語も話せるし、他のコーチともコミュニケーションは取れている。フロリダでのメインコーチはカミ・バルジニで……そうカミが僕のヘッドコーチであることは変わりない。カミは僕にとって父親のような存在だからね(笑)。

どう殴るか、何本走るか、いつ僕が休むのか。それを2人が話し合って決めている。凄く良くなっているよ」

──フェレンセ・コーチがキルクリフFCで得た知識をハンガリーに持ち帰れば、これはハンガリーの強化に通じますね。

「イエス。そうなんだ。もちろん、僕が強くなるために彼には来てもらった。でも、今言ってもらったことが僕にとって2つ目のゴールなんだよ。ハンガリーのMMAをリードしたいから……そうだね、10年、いや5年欲しい。もっともっと多くのハンガリー人ファイターが世界の舞台で戦うようになっているから。僕らはモンゴル帝国のヨーロッパ侵攻を食い止めた戦士の末裔だからね(笑)」

──アハハハ。アダム、練習後の休息時間にありがとうございました。最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「昨日、PRIDEとK-1が一緒にやったイベントの映像を視ていたんだ。10万人以上の人がスタジアムに集まっていた。1度で良いから、ああいう雰囲気のなかで試合がしてみたい。あれはまるでオリンピックみたいだった。スーパーボールより大きい。ファイターが試合をするのに日本はベストだ。僕は本当にサムライ・メンタリティを尊敬している。いつの日か、絶対に日本で試合がしたいと思っているよ」

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ABEMA BELLATOR MMA MMAPLANET o ONE UFC   エディ・アルバレス ケイド・ルオトロ ボクシング 佐藤天 青木真也

【ONE】エディ・アルバレスが語るエディ✖アオキIII & 日本─02─「日本は、その時を待っている」

【写真】エディが口にしたからこそ──の説得力。そして心の底から感謝したい言葉が聞かれた (C)MMAPLANET

エディ・アルバレス・インタビュー後編、38歳になったレジェンドが、日本のレジェンドとの3度目の対戦について言及した。

そして日本が強くなるための──助言を求めると、エディから珠玉という表現が相応しい言葉が聞かれた。

<エディ・アルバレス・インタビューPart.01はコチラから>


──ONEとの契約状況の詳細に関して自分は知りえないのですが、ONEは再び日本大会の開く方向にあると聞いています(※インタビュー後、見なおされたという話も……)。仮に日本大会が実現した時に、関係者はエディと青木真也選手との3度目の対戦を期待している模様です。

「フフフフ、メイビー。きっとね(微笑)。そこはONEと話をしていくよ。とにかく、どうなるのか話し合いが必要だ。メイビー……だよ(笑)。シンヤと、レジェンドファイトで戦えることは素晴らしいことだけどね。

僕はシンヤのやってきた全てのことを尊敬している。彼の試合はずっとチェックしているけど、本当にシンヤと戦ったのは大昔のように感じるよ(笑)。皆はさ、簡単に『シンヤは負けた』って言うよ。アキヤマとの試合や、ケイド・ルオトロとの試合を見て。でも誰も『シンヤはずっと最大のチャレンジをしている』とは言わないんだ。

シンヤがやってきたことを振り返ってみなよ。彼は一度でもノーって言ったことがあるかい? ずっと誰を相手にしても戦ってきたんだ。自分が不利だと分かっている試合も戦ってきた。そういうチャレンジを続けてきたんだ。だから、僕はシンヤのことが好きなんだ。

シンヤ・アオキは本当の意味でファイターであり、ウォリアーだよ。僕も自分はそうやってきたと思っている。この世界のベスト中のベストと戦ってきた。それって相手じゃないんだ。相手を見てチャレンジしているんじゃない。自分と戦い続けるってことなんだよ。その点において、僕は心から彼を尊敬している。エディ✖アオキIIIかぁ……まぁ、このクレイジーな世界では何が起こるかは、誰も分からないよ。フフフフフ」

──ところでエディが日本を主戦場にしていた時代と違い、日本人選手が国際的な舞台で勝てなくなっています。UFC、Bellator、そしてONEでも戦績的には厳しい状況です。エディから見て、何が日本のMMAに足らないと感じますか。

「日本の選手たちのトレーニング環境がどうなっているのか、僕は分かっていない。ただし、確かなことは選手のパフォーマンスというものは、毎日、どのようにジムで過ごしているかで創られていくものだよ。

ここキルクリフFCの環境を見て欲しい。ここには成功を収めるべき環境が数多く揃っている。互いに練習でプッシュし合っている。なぜ、日本人選手が負けているのか……僕はその理由が何かは口にできない。それを口にしても、事実に一致しないだろうから軽々しく話すことはではないだろう。

でも日本人の武士道ウェイは、現状が良くないからって諦めるはずがないことは知っている。勝つまで続けるんだろう? そのためには競争力のある練習環境が必要なことは間違いないよ。それは日本だけじゃない。米国、ロシア、世界中の選手にいえることだ。競争力のある練習環境を創ることさ。

だからジム単体でなく、ジム同士で強化策を練るとかあっても良いんじゃないかなか。競争力のあるユニットを創るんだ。現状として、それが足らないのであれば。米国に来て、そういうチームの一員になる手もあるよ。きっと日本はそういう意味で、世界で戦っていくために足並みが揃っていないんだろう」

──……。確かに練習環境という部分では、競技間の溝など米国とは違う現実が横たわっています。

「なぜ? そういうルールがあるのかい?」

──強制力があるのか、徹底できるかどうかというのは別にして暗黙の了解的なモノは確実に存在しています。ボクシングや空手の指導者から「指導中の写真は撮らないでほしい」という話は、本当に聞かれますし。

「ノー。そういうことは本当に良くないよ。コーチは誰にだって、指導する権利があるはずだ。空手だって、ボクシングだって……なんだって。そしてファイターは必要なことは、何でも練習できないと」

──ジムの広さや設備はもう言及してもしょうがない、現実で工夫をするしかないですが、その点だけは如何ともしがたいです。だから米国に移り住む、それこそ佐藤天選手のようなファイターが出てきました。

「素晴らしいことだよ。サトーが成功を目指して、フロリダにやってきたことは。チャンスを掴みにやってきたんだから。ここには真実がある。でもね、チャンピオンはどこにいてもチャンピオンになれるよ。チャンピオンになれる人間は米国に来るのも良いし、日本に留まっても構わない。どこで、誰とでも練習できる。それがチャンピオンだ。チャンピオンになれる人間だ。

どこで練習するかを問わない。これまでずっと数多くのファイターが『ここで練習しないといけない』と練習環境を変えてきた。そして、どこに行ってもトレーナーはその手助けをする。でも、チャンピオンは自分でなるものだ。世界中、どこにいても。誰もチャンピオンを創造できない。自分でなるんだ。

日本にいようが、米国にいようが……世界中、どこにいてもチャンピオンは自分でチャンピオンになる。そうだね……僕が想うには、日本で1人──象徴的な選手、日本を代表するファイターが生まれれば変わると思う。その1人が多くの若い世代に影響を与える。
そして若い世代が育つ。

今、日本はその1人を待っている時期なんだよ。そういう1人が現れれば、他の人間も『彼ができるなら、僕もできる』ってなるんだよ。そして一緒に成長していく。その時を待っている。それが今の日本なんだよ、きっと。

それって、どこの国でも見られることさ。そして、どこの国でも起こりえること。1人チャンピオンが現れれば、3人のチャンピオンが生まれる。そして日本のMMA全体が力をつける。誰がそういう1人になりたいのか。そういうチャレンジを誰がしているのか。僕も期待しているよ」

──エディ、泣かせないでください。本当に有難い言葉です。

「アハハハハハ。僕もまた東京で戦う日を楽しみにしている。いつだって、東京は僕のお気に入りの街だからね」

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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o UFC カイ・カラフランス カマル・ウスマン キック ブランドン・モレノ ボクシング 佐藤天 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。モレノ✖カラフランス「夫婦手で全体に連動」

【写真】左三角蹴りからパウンドアウトの試合に見えた、武術的な要素とは (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たブランドン・モレノ✖カイ・カラフランス戦とは?!


──ブランドン・モレノ×カイ・カラフランスのUFC世界暫定フライ級王座決定戦に、武術的な要素が明白にあったということですか。

「ハイ。MMAはMMAグローブで戦い、蹴りがあります。それを前提に打撃に関しては組み立て方が存在しています。加えてMMAは自由な発想で戦えます。打撃だけの試合と比較すると構えが頻繁に変わり、距離も一定でなく遠くに立っても良い。その割にはグローブをつけてボクシングの練習に精を出す選手が多いです。

ボクシングの技術、蹴りはキックボクシングと分けて稽古をする選手が多いと感じます。今回、そういう点でモレノが素晴らしかったです。捌きというやつですね。モレノの構えは打撃にも受け返しができるうえで、シングルレッグに入るなどレスリングにも対応できます」

──この試合のモレノは掌を広げて、腕を良く動かすという余りこれまでになかった構えをしていました。

「そこです。MMAの打撃はボクシングでも、キックボクシングでなくても良い。そして、ここで注目すべきは手の位置と動きです。私が40年間空手の修行を行ってきて、何度かだけ目にした現象があります。それは調子が良いと両手がよく動くことというです。ただし、良く動かしていた人間がまたできるかというと、そうではないです。

『もう一度見せて欲しい』と稽古の時に頼んでも、全く手が止まってまるで違う動きをします。だから、異様に調子が良いときに無意識でそうなっているのか……。正直にいえば、それが絶対だと結論づけることはできないです。ただし、両手が動いている時は体が良く動く。体が反応できると思います。この両手の動きのことを空手では夫婦手といいますが、夫婦手を使って両手を動かすことが捌きという動作になります。

捌きとは相手の蹴りを受け流すことをイメージされると思いますが……決してそうではなく、本来の裁きとは相手の攻撃を掻い潜って攻撃すること。その時点で先を取れています。例えば……そうですね、カーテンなど垂れ幕のようなモノがあって、それを掻い潜って……捌いて前に出ると、先が取れています。捌きというと、相手の動きを捌く防御のように捉えがちですが、あの手の動きは既に攻撃態勢に入っています」

──モレノの動きが、捌きになっていたと……。これは浪漫ですね。

「なぜ、彼があの動きをするようになっているのか。本当に分からないです。どういう風にあそこに行き着いたのか。ただし、カイ・カラフランスとの違いは明白でした。カラフランスのパンチは、ボクシングです。蹴りがある競技でボクシングに特化した動きで対応すると、危険極まりないということがこのところ連続して見られています。

ボクシングの避け方は、蹴りがあると危なくなる。蹴りがあることで、頭を振るという動作はとてもリスキーになります。頭を振った方向から蹴りが飛んでくると、大変なダメージを受けますからね」

──左の突きから左ハイでKO負けしたカマル・ウスマン。右ストレート直後の右ハイで倒された佐藤天選手が、結果論としてそういうKO負けになりました。蹴りのある競技の練習をしていてなお。

「ハイ。対してモレノの構えと動きはボクシングではなく、かといってレスリングでもないのにレスリングに対応できています。両手、両足が四つ足動物のように、自然に機能していている」

──それは中段突きと中段の外受けの移動稽古で、後ろに下がるときに多く腕を動かすと、しっかりと下がることができる。それと同じ現象ということでしょうか。

「ハイ。手から動くという理屈、原理として同じです。両手を動かすことで結果的に全身が連動した動きとなります。自分の体も両手が動いていると機能しますし、相手からすると腕の動きで一つ幕が張られて見えない状態になります。ボクシングは幕がなく、顔があって拳を出す競技です。結果、幕がある分モレノは有利な距離を創ることができていました。

手を自由に動かした軌道のなかで、パンチが出ているのでボクシング的に言えば下手くそかもしれないですが、MMAグローブで戦う競技としては全く問題なく、パンチのヒット数も多かったです。フィニッシュの左ミドルも、三角蹴りでしたね。中足を効かせた。それでダウンを奪ってからのパウンドアウトでした。

本来はMMAとして、こうあるべきなのかもしれないですが、現実問題としてMMAはボクシング、キックボクシング、レスリングと足し算の発想で28年間進化してきました。モレノは足し算では生まれない動きをしたかと思います。

最後の三角蹴り……左ミドルを中足で蹴ったので、三日月ではなく三角蹴りでした。あの左の三角蹴りも左の突きから入っていましたね。左の突きで後ろ足を送って、左の蹴りを出している。これは対角線ではなくて、空手のコンビネーションです。面白いモノで、この状態だと頭を振っても構わないんです。手を振って頭を振るというのは。

頭だけ振って、上体が動くと体と頭が繋がっていなくて危険です。ただ手から動いて、体が機能して上体が動く。その結果として頭が動いていると、体と頭が繋がっているので攻撃を食らっても、耐えることができます。何よりもこの動きはヘッドスリップ的な防御にもなりますし、攻撃手段としての右か左が分からないフェイクにもなっています。非常に興味深い動きでした」

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MMA o UFC キック マット・ブラウン ロビー・ローラー 佐藤天

UFC on ESPN41:第2試合・ジェイソン・ウィット vs. ジョシュ・クインラン

180ポンド契約。

先週組まれていた試合だが、クインランから微量の禁止薬物が検出され、ネバダ州アスレチックコミッションから許可が降りず、今週に延期となった。なぜかウェルター級から10ポンド重い180ポンド契約に変更となっている。

ウィットは2020年6月に直前の代役としてUFCと契約し佐藤天と対戦。秒殺KO負けを喫したが、その後は2勝2敗。現在3連勝中でマット・ブラウンやロビー・ローラーに買っているブライアン・バーバリーナを破ったのがキャリアで最大の勝利。キックのキャリアもあるが、UFCでは打撃で劣勢となり、タックルで攻める試合が多い。35歳。

クインランはキャリア3年の29歳でMMA6戦負けなしで全試合フィニッシュしている。昨年9月のコンテンダーシリーズで相手が欠場し、3日前に出場オファーを受けたローガン・アーバンに秒殺KO勝ちしてUFCと契約したが、試合後に禁止薬物が検出されノーコンテストに変更となっている。デビュー戦だが6戦目のウィットに対しオッズはフェイバリット。

ウィットがタックルで飛び込んだ。テイクダウン。しかし立ったクインラン。正対して離れた。スタンドでミドルを放ったウィットにクインランの左がヒット!顎にもらってウィット大の字で失神!KO!

UFCデビュー戦でインパクトのあるKO勝利を見せたクインラン。

ウィットはまたも打撃に散る…。

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ABEMA MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN40 ブライアン・バトル 佐藤天

【UFC ESPN40】バトル戦から2日後の佐藤天―01―「全然汗をかいてないと20回は言っていたそうです」

【写真】フロリダの陽光の下で、敗戦と自らの環境について佐藤は話した(C)MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されたUFC on ESPN40「Santos vs Hill」で、佐藤天がブライアン・バトルに44秒KO負けを喫した。

右ストレートを見せておいての、右側の蹴りがガードの拳一つ分上を通り抜け、佐藤の顔面を完璧に捉えた。

そして失神。翌日にフロリダに戻り、月曜日の朝のトレーニングセッション時にキルクリフFCを訪れた佐藤と、場所を自宅に移して話した。


――敗戦から2日が経ちました。フロリダに戻ってきて、どのような気持ちでしょうか。

「ホントに入場してコールを受けた後から覚えていなくて。でも21試合目だったと思うのですが、やってしまったなと。練習でもあのコンビネーションを貰ったこともないですし、あそこで……こんなところでやるか。やってしまなったなと」

――UFCで戦い続けるには、絶対に負けてはいけない相手。勝ち方が問われるという見方を我々はしている一方で、オッズはバトルが有利でした。

「今回の負けに関しては覚えていないというのもありますが、やってしまったなというのが大きくて。どれぐらい強いのか分からない。手探りの状況でやられてしまった。力量差があったのか、ないのかも分かる前に終わっているので、こういう競技だから起こりうることはあるかと思いますが、やはり『ここでやるか』ということにつきます」

――佐藤選手のKO負けは2015年8月の高木健太戦以来となります。

「あの時は今回と同じように『どうやって負けたんですか』って何回も聞いていたそうですけど、倒れた瞬間とかはスローモーションみたいに自分の体が倒れていくのとかは覚えていたんです。でも今回は入場をしたのは覚えています。コールの時に『今日はブルース・バッファーじゃないな』と思ったところまでなんです、記憶にあるのは。次の瞬間には、控室に座っていました。

ヘンリー(フーフト)がスプライトをくれた時も『試合前にコレは飲めねぇよ』ってなったのですが、隣にいたニック(末永)さんが映像を見せてくれて……。『えぇ!!』みたいな(苦笑)。そこから『全然汗かいてないし』と1度言ったことは覚えているのですが、少なくとも20回は言っていたらしいです。

控室に歩いて戻ったことも覚えていないですし、ドクターとのペーパーワークのやりとも全く覚えていなくて。KO負けした選手が、『1週間前の記憶がない』とか言っているのを聞いても、『さすがに盛り過ぎだろう』って思っていたのですが、実際にこうなるんだと……。

小さいところを見落とした結果なのか……心の傷というよりも、残念な気持ちには変わりないです。腹立たしいという気持ちがないわけでなく、負けているので悔しいという気持ちがなくはないです。でも分からないんです。こんな風に全ての記憶がすっぽりと抜けているが初めてで」

――妥協としたとか、行けなかったとかという想いもないわけですしね。

「自分のやってきたことを出す前に。右ストレートのフェイントから右ハイに上手くはめられたという結果なんですが、こういうことが多々ある中で自分にも起こってしまった。なので僕の気持ちも端的に表すと、残念ということになります。自分のキャリアのなかで間違いなくベストのキャンプができて、凄く調子も良くて。体だけでなくて、気持ちも良く仕上がっていて。そういう時に、こういうことが起こるんだという……残念さ、ですね」

――バトルにしても、様子見で当たればもうけもんと言う感じで、スッと入れた蹴りだったのかと思います。倒す気なら、もっと力んでいたかもしれないですし。

「映像を視ただけですが、探っているなかでの攻撃だったかと思いました。それがドンピシャで当たった。アゴも痛くなくて、頭痛もほとんどない。相手も狙っているんじゃなくて、ポンと出したのが当たってしまった……」

――とはいえ結果は出ました。気になるのはUFCがどのような判断をするのか。

「昨日もマネージャーのシュウさんとも話していて、『切られるなら数日のうちに連絡がはいる』と。4試合契約で2試合なので望みはあると願いつつ、起こってしまったことは変えられないので――自分ができることは回復に努めて、前を向くことです。強くなっているという実感は凄くあって、でも結果が出ていない。負けてしまっても、まだ自分を信じています。だから敗戦のなかでも、強くなれるというのがあって前を向いてやっていくしかないです」

――仮にリリースされたら、身の振り方をどのように考えていますか。

「根本的には変わらないです。さっきも言ったように今の自分よりも、1日1日と強くなる努力を続ける。UFCで勝つためにこれまでやってきて……結局、どうなってどこで戦っていても辿り着くところは、そこしかない。一番上はUFCです。そこさえブレなければ、やることは変わらない。

今日もジムにいって、ヘンリーやグレッグ(ジョーンズ)、コーチ達とも話をして。ホントに皆が迎え入れてくれて……涙が出そうになりました。ホントに素晴らしいチームにいるので。ここで結果を出すのは、僕の使命です。皆が自分のことを歓迎してくれて……自分が最高の調子なのに、この結果に終わってしまって残念です。さきほども言ったように覚えていないから、悔しさが実感できない状態なのですが、チームメイトやコーチのメッセージを読むと……本当に悔しくて。そこに関してが、一番悔しいです。

今日、ヘンリーが「勝とうが、負けようがタカシの回りにいる人間は変わらない」と言ってくれて。チームも仲間、家族もそう。勝ったら皆、喜んでくれて。負けたら、温かい言葉を掛けてくれる」

――いや、本当にその通りでした。日本では強くなれないとか、そんなことないとか。米国でないとダメだとか、米国にいっても絶対じゃないだとか。色々な意見がありますが、佐藤天がキルクリフFCにいることの大切さは、ほんとに1つのセッションで分かったような気がします。

「今回フロリダまで来てくれたから、いつも自分が言っていることが分かってもらえたと思います。そういう環境に、僕は毎日いるということを――。だから……そうっスね。ちょっと……ヤバいです(苦笑)」

――手放せないですね。

「いや、それ以上はもう(苦笑)。そういう……仲間たちとやってきたことを……、それを出せなかった……。そこは……悔しいです。でも、やっていくことは変わらないです」

<この項、続く>

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Report UFC UFC ESPN40 ブライアン・バトル ブログ 佐藤天

【UFC ESPN40】言葉が出ない……。佐藤天、ブライアン・バトルの右ハイでまさかの44秒失神KO負け

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バトル(米国)
Def.1R0分44秒by KO
佐藤天(日本)

掛け率でアンダードッグの佐藤は、右ジャブを伸ばしながら圧をかける。リーチで巻冴えるバトルは右ハイ、しっかりとブロックした佐藤の左ボディストレートを2つ伸ばす。バトルは前蹴りからロー、佐藤は左ローを空振りする。と、右ジャブを伸ばした佐藤に右を見せながら放った右ハイキックが完全にアゴを捕らえる。後方に崩れ落ちた佐藤は――まさかの失神KO負けとなった……。


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Cage Warriors INVICTA LFA MMA MMAPLANET o PFL UFC UFC ESPN40   アリアネ・リプスキ カマル・ウスマン グンナー・ネルソン コンバット柔術 ザック・パーガ ジェイソン・ウィット ジャマール・ヒル ジュリアナ・ミラー ジョシュ・クィンラン ステファニー・エッガー セルゲイ・スピヴァク チアゴ・マヘタ・サントス テレンス・マッキニー ビア・メスキータ ブライアン・バトル ブローガン・ウォーカー プリシーラ・カショエイラ マイラ・ブエノ・シウバ モハメド・ウスマン レオン・エドワーズ ヴィセンチ・ルケ 佐藤天 河名マスト 田中路教

【UFC ESPN40】計量終了 日本には佐藤天がいる!! TUF30決勝にウスマン実弟、10thのキラーが登場

【写真】ミドル級から転向のバトル、技術やパフォーマンスに費いだたモノはない。それでも勝ち続けている点と体力が気がかり(C)Zuffa/UFC

5日(金・現地時間)、6日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」の計量が行われている。

ライトヘビー級のチアゴ・マヘタ・サントス×ジャマール・ヒルがメインの今大会には佐藤天が出場し、ブライアン・バトルと対戦する。

3月のグンナー・ネルソンはショートノーティス出場で判定負けを喫し2連敗となった佐藤にとって、約3年ぶりにフルキャンプを敢行して挑むバトル戦はUFCファイターとして真価が問われる一戦となる。

計量後のフェイスオフで、バトルと対峙した佐藤は目の周囲や頬に減量の影響が見られたが、ミドル級から落としてきたバトルとは遜色のない体躯に感じられた。

佐藤はバトルの目を一点、見続け差し出された右手を両手で握りステージを下りた。LFAで田中路教、河名マストが敗れ登竜門でも厳しい結果となった日本勢にあって、最高峰で佐藤にはその存在感を示してほしい。


今大会ではTUF30の決勝が組まれており、ヘビー級ではザック・パーガ×モハメド・ウスマン、女子フライ級ではジュリアナ・ミラー×ブローガン・ウォーカーが相対する。

パーガはプロデビューをLFAで迎え3連勝を果たすとCage Warriorsへ。

2戦目で元UFCファイターのマルクス・ペレスを下し、チーム・ヌネスの第4ピックだった。

一方、チーム・ペニャのセカンドピックだったウスマンはUFC世界ウェルター級王者カマル・ウスマンの実弟で、昨年はPFLヘビー級に参戦も、初戦でブランドン・セイルスに一本負けを喫し2戦目を負傷欠場していた。

ヘビー級時代とは風貌がまるで違うほど引き締まっているモハメド、兄は翌週にレオン・エドワーズを挑戦者に迎えタイトル防衛戦が控えており、2週連続でウスマン・ブラザースは大勝負を迎えることになる。

女子フライ級決勝出場の両者は揃ってInvicta FCベテランだ。ただしウォーカーはPXCでキャリアをスタートさせ、インヴィクタでは3勝2敗とステッピングボードにすることはできなかった。

10thPlanetサンディエゴ=サンディエゴ・コンバット・アカデミーで腕を磨き、キラーの異名を持つミラーもインヴィクタでは1勝1敗、その後はコンバット柔術やEBIなどで活躍し、あのビア・メスキータをOTながら下している。このファイナルは、いわゆる打=ウォーカー×組み=ミラーというクラシカルMMAマッチとなる。

この他、メインカードでは佐藤のチームメイトであるヴィセンチ・ルケ、プレリミでは勝っても負けても初回決着のテレンス・マッキニーが、共に臨む再起戦も気になるところだ。

そんなUFC ESPN40ではプリシーラ・カショエイラと対戦する美獣アリアナ・リプスキが、3.5ポンド・オーバーで計量失敗。

キャッチウェイト戦を戦うこととなっている。

■視聴方法(予定)
8月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN40計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
チアゴ・マヘタ・サントス: 206ポンド(93.44キロ)
ジャマール・ヒル: 205ポンド(92.99キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジェフ・ニール: 171ポンド(77.56キロ)

<TUF30ヘビー級決勝/5分3R>
ザック・パーガ: 239ポンド(108.4キロ)
モハメド・ウスマン: 236.5ポンド(107.27キロ)

<TUF30女子フライ級決勝/5分3R>
ジュリアナ・ミラー: 125ポンド(56.7キロ)
ブローガン・ウォーカー: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アウグスト・サカイ: 260ポンド(117.93キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 249.5ポンド(113.17キロ)

<女子フライ級/5分3R>
アリアネ・リプスキ: 128.5ポンド(58.28キロ)
プリシーラ・カショエイラ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
ミハウ・オレキシェイジュク: 185.5ポンド(84.14キロ)
サム・アルヴィー: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
テレンス・マッキニー: 155.5ポンド(70.53キロ)
エリック・ゴンザレス: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤天: 171ポンド(77.56キロ)
ブライアン・バトル: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイソン・ウィット: 170ポンド(77.11キロ)
ジョシュ・クィンラン: 169ポンド(76.66キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
コリー・マッケナ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ミランダ・グレンジャー: 115.5ポンド(52.38キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
マイラ・ブエノ・シウバ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ステファニー・エッガー: 134.5ポンド(61.0キロ)

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ABEMA BELLATOR LFA MMA MMAPLANET o PFL Road to UFC UFC UFC ESPN40 オンラ・ンサン ブライアン・バトル マフクアンドレ・バリユー 佐藤天 工藤諒司 海外

【UFC ESPN40】バトル戦前の佐藤天に訊く、海外志向熱の高まり再び―02―「僕たち羊じゃないんで」

【写真】佐藤の右隣がオンラ・ンサン。左が今回、メインのトレーニングパートナーだったマフクアンドレ・バリユー(C)TAKASHI SATO

6日(土・現地時間)のネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」で、ブライアン・バトルと対戦する佐藤天インタビュー後編。

絶対に負けられない戦いを前にして、海外志向が再び増えつつあるJ-MMA界について言及してもらった。

<佐藤天インタビューPart.01はコチラから>


――では工藤諒司選手、かつてのチームメイトがプロモーションは違いますが、PFLであの状況でKO勝ちしたことは?

「もちろん、刺激になります。初戦はセコンドをしていて、感じるモノはあります。今は練習している場所は違いますが、レベルの高いところで試合をして勝ちたいという部分には当然、力を貰っています。工藤は後輩だからこそ、チームメイトと同様に僕も結果を出さないといけないという気持ちにされます」

――最近、UFCを目指す。あるいは、海外を目指すという空気が、以前より高まってきたように感じます。

「良いことだと思います。以前から話させてもらっていたのですが、国内で戦うというだけでない選択肢が明らかに見えてきたことは。平良選手がUFCと契約し、BellatorやPFLに日本人選手がいて。Road to UFCが開催されたと思ったら、LFAにも田中選手とマスト君が出る。日本人ファイターが海外で試合ができるということが、可視化されれば選択肢は絶対に増えてきます。その方が、絶対に良いと思います。

右に倣えではなくて、自分がやりたいことをやっているのに、皆と同じことをやらないといけない風になってしまう。そうならないためにも、自分の芯を持つことが大切だと思っています」

――海外志向、ここに右に倣えとならなるかもしれないです。以前のように。

「羊じゃないんで、僕たち(笑)。声が大きなところ、笛を吹かれて流れるというのは……あると思うので。ただし、その中で自分を持っている選手が格好良いです。木下(憂朔)君がコンテンダーシリーズに出場するので、ラスベガスに一度来るようで。その時に合流することになっています。

フロリダに来る予定だったけど、その時は自分の部屋に泊まるっていう話もあったんです。でも8月30日だと、ファイトキャンプにならないので試合後にまた来るような形になったようです。EX FIGHT勢も来る予定だったのが、ケガとかで来られなくなったんですよね」

――ABEMAの海外修行プログラムも、明らかにこの空気を後押ししていますね。そんななか、もう試合が直前になってきました。

「今回はヘンリーに、グレッグ。練習パートナーのマフクだけでなく、日本からニックさんも来てくれて万全の態勢で試合に臨めます。3度目の正直で、次こそは勝ちます」

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