カテゴリー
J-CAGE News Shooto2021#03 ブログ 内藤太尊 大尊伸光 宇田悠斗 宇野薫 小野島恒太 清水清隆 石井逸人 西川大和 野尻定由

【Shooto2021#03】計量終了 14カ月振りに全試合で正式階級&前日計量が実施され──全選手パス

【写真】セレモニアルでもなく、当日の1階級上でもない引き締まった空気感のある前日計量(C) THE 1

明日16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03 の計量が、本日15日(土)に品川区の修斗ジム東京で行われた。

昨年3月のFight & Mosh以来、初めて全試合が従来の階級&前日計量が──非公開ながら実施された。トライアルルール戦も含め、全11試合。一人も体重オーバーはなく、明日の試合に臨むことになった。

全選手の計量結果は以下の通りだ。

<ライト級/5分3R>
大尊伸光:70.3キロ
西川大和:69.7キロ

<フェザー級/5分3R>
内藤太尊:65.8キロ
宇野薫:65.7キロ

<フライ級/5分3R>
清水清隆:56.7キロ
宇田悠斗:56.7キロ

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ:61.2キロ
坂巻魁斗:60.8キロ

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人:61.2キロ
野尻定由:61.1キロ

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太:61.1キロ
一條貴洋:61.2キロ

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
村山大介:65.5キロ
平沼ヤマト:65.7キロ

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵:49.9キロ
檜山美樹子:50.0キロ

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来:49.9キロ
北野きゅう:49.9キロ

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀:50.0キロ
澤田千優:49.3キロ

<女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花:51.8キロ
柳仙香:51.9キロ

The post 【Shooto2021#03】計量終了 14カ月振りに全試合で正式階級&前日計量が実施され──全選手パス first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 大尊伸光 西川大和

【Shooto2021#03】西川大和。大尊伸光戦へ─02─「勝って当たり前でなく、絶対に勝たないといけない試合」

【写真】MMA版、青年の主張(C)MMAPLANET

16日(日)、東京・文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、大尊伸光と対戦する西川大和インタビュー後編。

UFCを目指すと公言している西川が、今回の大尊戦と修斗で戦う意味について。そして目標であるUFCについて語ってくれた。
Text by shojiro Kameike

<西川大和インタビューPart.01はコチラから>


――2019年から意識が変わり、MMAで7連勝。そのうち修斗で4連勝し、次の大尊伸光戦に臨むこととなりました。

「7連勝できたというのも、自分を支えてくださっている皆さんのおかげです。僕が結果を出せているのは、周りの方が僕のために時間を犠牲にし、その時間を費やしてくれているおかげですから。でも、そこで天狗にならずに、しっかりと自分というものを持っていくことが今後のテーマですね」

――なるほど……今は修斗が主戦場となっていますが、もともと修斗については、どのような印象を持っていましたか。

「僕というよりも、父親は佐山聡さんに教えていただいていた人間ですから、僕が修斗で試合をしていることは、父も心の中では嬉しいんじゃないかな、と思います」

――心の中では? 西川選手が修斗で戦っていることについてどう思うか、お父さんに聞いてみたことはないのですか。

「ないですね。僕の父は頑固というか……いま国内の試合で勝っても、それほどワーッと喜んだりしないんです。……ゴング格闘技が今の形ではなく、ホッチキスで止められていた時代があったじゃないですか」

――はい、中綴じの時代ですね。

「当時、UFC日本大会でベン・ヘンダーソンがベルトを獲った大会(UFC144、2012年2月26日)の記事を読んだんです。その時の記事だと思うんですが、読んで『UFCは凄いんだ』ということが分かって。米国ではUFCが、メジャーリーグと同じぐらいの位置で見られている。今までUFCでチャンピオンになった日本人選手はいない。もし僕が日本人初のUFCチャンピオンになったら……」

――ゴング格闘技の記事を読んで、UFCを目指そうと思ったのですか。

「もともと父親がUFC、UFCと言っていたんですけど、僕には何のことを言っているのか分かりませんでした。でも実際にUFCを見て、記事を読んで、やっぱり凄い舞台なんだなと。だから僕は、UFCを目指そうと思いました」

――格闘技メディアに携わる人間として、そういう声を聞けると嬉しい限りです。では、次の大尊戦についてお聞きしたいのですが、以前MMAPLANETのインタビューで、修斗ライト級で戦いたい選手として大尊選手を挙げていました。その理由は何だったのでしょう。

「すみません、相手の方には失礼になるかもしれないんですけど……。僕は自分自身が強くなって、一つひとつ試合に勝っていきたい、という気持ちが強いんですね。それで修斗のベルトに一番近い存在は誰かと思ってランキングを見た時、1位に大尊選手の名前があって。それで『次は大尊選手と対戦したい』と言ったんです」

――大尊選手と対戦するのは、修斗のベルトを獲得するためということですね。

「はい。今年は必ず修斗のベルトを獲ります」

――大尊選手の試合をチェックしたうえでの発言ですよね?

「見ました。他の人からも『強い相手だからヤバいよ』『ローキックがヤバい』という声を聞きます。でも僕は『え、何がヤバいの?』としか思っていません。だって、この試合に勝たないと世界へ行けないんですから」

――決して大尊選手を過小評価しているわけではなく?

「はい。僕は勝って当たり前という言葉も好きではなくて。これは勝って当たり前の試合ではなく、絶対に勝たないといけない試合だと思っています。今後、UFCやONEなど海外のプロモーションと契約したいのであれば。

大尊選手は、国内でトップの選手です。僕のような若い世代が勝ち進んでいけば、そういうトップ選手の壁に必ずブチ当たると思います。今回は、自分がその壁を突破するための試合だと考えています」

――その壁とは、修斗の世界ライト級王者・川名雄生選手に対しても同じように考えていますか。

「はい。今回の試合に勝つことができて、次に世界チャンピオンシップで戦うことになっても、僕の中でワーッと盛り上がることはないです。世界チャンピオンシップも、僕の中では絶対に勝たないといけない試合だと思っています」

――目標のUFCへたどり着くために。

「そうですね。よく『今は若いから焦るな』と言われることがあるんです。でも他のスポーツでは、同じ年代で何千万円、何億円と稼いでいたり、すごく有名になっている選手がいるじゃないですか。それと比べると、僕は置いていかれているなって想いもあるので」

――なるほど。その目標のためにも修斗のベルト獲得を目指すわけですが、年内……18歳で戴冠というのは、修斗では最年少記録になりますね。

「え、本当ですか。それはもう、必ず次の試合に勝って、さらにベルトを獲らせていただきます!」

■視聴方法(予定)
5月16日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

The post 【Shooto2021#03】西川大和。大尊伸光戦へ─02─「勝って当たり前でなく、絶対に勝たないといけない試合」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Shooto2021#03  グラチアン・サジンスキ ブログ 内藤太尊 宇野薫

【Shooto2021#03】内藤太尊戦へ、宇野薫─02─「ここまできたら、好きを究めたい」

【写真】年輪が刻まれてなお、透明度が上がっている……そんなMMAへの向き合い方だ (C)MMAPLANET

16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、内藤太尊と戦う宇野薫インタビュー後編。

プロデビューから25年、46歳の総合格闘技界のパイオニア──彼のいう宇野薫らしさとは、何なのだろうか。

<宇野薫インタビューPart.01はコチラから>


──前回、1年半前のマーカス・ヘルド戦で『もう最後でも良くないか。勝って有終の美じゃないか』とは思いました。でも青木真也、北岡悟、和田竜光、田中路教、上久保周哉、その他、誰の取材でロータスに行っても宇野薫がやってきてスパーリングをしている。

「アハハハ。練習にいつも、遅れちゃうんですよね」

──車移動だから、しょうがないです。でも……いや、だからこそ46歳とか枕詞にならない試合を期待しています。

「ハイ。やはりコンディションという部分でも、以前と比較すると慎重になりました。やりたいと思うと、やってしまう性分なので。今回も青木君が『これぐらいにしておきましょう』という風にストップを掛けてくれて。練習をしている時だけでなく、全体のスケジューリングにも進言してくれています。そういう部分で凄く有難いですし、チームとして良くなっているとは思います。

そこには話が戻ると、前回の試合で勝利という結果を残せたことが関係していると思います。だから『もうひと頑張りしたい』という気持ちでいます」

──ここでも、もうひと頑張りしたいという熱があるのですね。キャリアの総仕上げという風には、全く見えないですし。

「したいですからね(笑)。まぁ、仕上げに入るとかって言うのは考えたことがないですね。この25年間、『何、やってんだよ』とはいつも思ってきましたが」

──田中路教選手が米国に行く前に、宇野選手がロータスでは木曜日の元Krazybee練習にも参加し、ガンガン殴り合っていると聞きました。

「ノリピーもガンガンやっていましたよ(笑)。でも、ノリピーがアルファメールに行って練習している動画とか見ていると、嬉しいですね。頑張っていたから、良かったです」

──やはり頑張る者同士、分かり合えるというのか。いわばイってしまっている人生です。

「そうですね、昼間から殴り合って(笑)」

──やりたいことをやり抜いていますね。

「もう家族は止めないし、でも回りが気を遣って老害にならないようにはしたいです。アレ、こんな風に取れるか……って自分を疑うことがあるんです。本気で組んできていないんじゃないかって……。

だから、本気にさせないといけない。もっと頑張らないといけないと思います」

──変わらないというよりも、純度が高まっているような気がします。

「練習仲間……皆、年下になってしまったけど、皆の頑張りが刺激になっています。MMAでもグラップリングでも、真面目に取り組んでいる人たちに囲まれているので。20代、30代、40代も強い気持ちをもって練習しているので、そこは自分も負けられないという気持ちで常にいます」

──そういうメンバーと練習している宇野選手ですが、内藤太尊選手との試合でやらないとけない戦いはどういうものでしょうか。

「やらないといけないこと、いつも通りです。諦めないこと。一発貰って倒れるのは、もうしょうがないです。でも、最後まで諦めない姿勢を見せることです」

──今回の試合、最初は〇〇〇〇〇選手をリクエストしたと聞いています。

「アハハハ。そうですね……まぁ、怖いけど向き合ってみたいと思いました。だからって、内藤選手を軽視しているとかっていうことは全くないです。厳しい試合になる覚悟でいます」

──そういう姿勢で戦うことが、いつも口にしている『宇野薫らしい試合』ということになるのでしょうか。ただ、宇野薫の試合への向かい方も、相当変わったように感じます。厳しい戦いになろうが、色々なしがらみがなく戦える今の方が楽しめているのではないかと。

「そうかもしれないです。あまり業界のことを気にすることもないですし。自分がやりたいからやっている。そのなかで如何に良いパフォーマンスを出せることができるのか。良い試合ができるのかっていうところが大切で。そのために練習している感じですね」

──そんなキャリア25年となった、今の宇野薫らしさって何なのでしょうか。

「う~ん、何でしょうね……。好きを究めたい。そこだと思います。25年もやり続けても、飽きない。ずっとやっていたい。年を重ねていくにつれて、この環境で練習できていることに周囲、家族、修斗関係者に感謝しています。たくさんの方が応援してくれるから、できるものだと思っているので。

ここまできたら、好きを究めたい──というのはあります」

■視聴方法(予定)
5月16日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

The post 【Shooto2021#03】内藤太尊戦へ、宇野薫─02─「ここまできたら、好きを究めたい」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 大尊伸光 西川大和

【Shooto2021#03】18歳、西川大和。世界1位・大尊伸光戦へ─01─「親のスネをかじる生活はしたくない」

【写真】引き込み上等。この独自のスタイルで突き進む(C)MMAPLANET

16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールでShooto2021#03が開催される。

昨年、コロナ禍でブレークスルーを果たした西川大和が、待望だったライト級1位の大尊伸光と対戦する。現在18歳、MMA7連勝中の西川に、これまでの練習環境やMMAの取り組み方を聞くと、18歳とは思えない──驚くと同時に、納得の練習方法を話してくれた。
Text by shojiro Kameike


――西川大和選手といえば、幼少期から父・武彦さんと一緒に行っていたトレーニングがテレビで紹介されたりしていました。現在18歳、プロのMMAファイターとなった今は、どのような環境で練習しているのでしょうか。

「出稽古三昧ですね。北海道という地域は格闘技ジムが少なくて、それほど練習環境が整っているわけではないので、あちこちで出稽古として参加させていただき、自分を強くしているという感じです」

――どのようなところへ出稽古を?

「ブラジリアン柔術のジムや、プロのファイターと時間を合わせて体育館で練習したり、国体に出場したボクシング選手の方と一緒に練習したりとか。あとはフィジカルトレーニングをやって、MMAをやっている人とMMAの動きを少しやって……という感じで1週間を回しています」

――現在は格闘技一本の生活なのですよね。

「はい。今は修斗でもタイトルが見えるぐらいの位置に来ているので、そこに集中したいと思って格闘技一本でやっています」

――そうして出稽古で積み上げてきたものを、お父さんが統括的に見る形なのですか。

「いえ、今はフィジカルトレーニングを見てもらっているぐらいです。僕はもう中学校の頃から自分ひとりで出稽古に行ったりしていました。父親からは『戦うのはオマエなんだから、自分自身でちゃんとコンディショニングや対策を組み立てることができないと、これから勝ち上がっていくのは無理。そのへんは考えて、しっかりやれ』と言われているので」

――えっ、今はフィジカルトレーニング以外、すべての練習メニューやスケジュールを、西川選手自身が組み立てているのですか。

「フィジカル以外の出稽古は全部、自分で管理しています」

――それは中学校を卒業してから?

「もう中学校の後半ぐらいから、ほとんどそんな感じでした。ずっと『自分で責任を持て』と言われているので」

――14、15歳でそれができるって、凄いですね……。

「あ~、そうですね。いろんな職業の方や年配の方とお会いすると、『その歳で凄いね!』とは言われます。出稽古先でも『え、何歳!?』とか(笑)」

――そうした練習内容やスケジュールの管理は、14、15歳ぐらいから完全にできていたのですか。

「そのやり方は、父親と一緒に回っていた時に身に付きました。父親と練習に行っていた時、『こういう時は、こうお願いすればいいんだ』『こういうふうに答えたら、相手も嫌に思わないのかな』って。

そもそもMMAって子供ではなく大人がやっている競技じゃないですか。大人にしか聞くことができない。そうやって大人と関り、大人から教えてもらう方法が身に付いていったんだと思います」

――……私にも高校生の子供がいるのですが、18歳の選手と話しているとは思えないです。そうして幼い頃から大人の社会で生き、学ぶものがあった。一方、出稽古で学んだことを、どうやってMMAとして組み立てていったのでしょうか。

「僕はMMAの練習というよりも、“1個1個の練習”のほうが多いかもしれないです。MMAのスパーは2週間に1回、ヘタすると1回もやらずに試合に出る時もあります。東京のジムだったら怒られるかもしれないですが……」

――それは怒られることというより、人それぞれのMMAに対する考え方や、または練習環境の違いではないのでしょうか。

「そうですね……前にMMAPLANETのインタビューでもお話したのですが、海外のMMAはボクシング&レスリングだって言いますけど、みんな下からも攻めることができるじゃないですか。みんな寝技のレベルが高いからスタンドで勝負に行く。でも日本のMMAは、とにかく立つことが正義みたいになっちゃっている。でも、下から極められるなら、無理して立たなくてもいいわけですよね」

――はい、それはもちろんです。

「だからスタンドはボクシングで勝負して、寝技は柔術やグラップリングで勝負する。その時にパウンドを付け加えればいいのかな、って僕は思っています。だから僕の場合は、MMAの練習というよりも、その1個1個の練習のほうが多いのかもしれないですね」

――なるほど。そうして2017年にデビューしてから2018年までの戦績は2勝2敗1分でした。それが2019年以降は修斗の4試合も含めて7連勝中です。そこで何か変わるキッカケなどはあったのでしょうか。

「まずMMAで世界を目指すうえで、負けている数が多かった。その戦績を見た時に『これはマズイんじゃないか』と思って、僕の中でエンジンが掛かったんです。『どうしてもここから勝っていかないと』って。これだけ小さい頃から格闘技をやっているのに、これっぽっちの結果しか出せていない。自分はこれだけしか頑張れない人間なのか……と。でもずっとでもずっと『世界一になりたい』『UFCでやりたい』と言っていて、こんなところで止まっているわけにはいかないので」

――それが2019年のことですよね。2019年といえば、西川選手はまだ16歳で……。

「それと、いつまでも親のスネをかじる生活はしたくなかったんです。親は僕のために、これだけのことをしてくれている。なのに自分が、こんなところで終わるわけにはいかない。格闘技の世界で上に行って、自分が親のために何かしてあげたいと思ったのが、2019年ぐらいです」

<この項、続く>

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

The post 【Shooto2021#03】18歳、西川大和。世界1位・大尊伸光戦へ─01─「親のスネをかじる生活はしたくない」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 内藤太尊 宇野薫

【Shooto2021#03】内藤太尊戦へ、宇野薫─01─「頑張っていても、勝たないとダメ」

【写真】練習の撮影は「集中したい」ということでNGに。これも宇野薫らしさだ(C)MMAPLANET

16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、宇野薫が内藤太尊と戦う。

5月8日に46歳になった宇野にとって、2019年11月以来のMMAマッチになる。この歳になりコロナ時代を迎え、実戦から遠ざかっていた。それでも彼の姿は常に練習場にあり続ける。

嘘偽りなく書き記すなら、ここ数年は常に最後かもしれないという心境で試合をしているに違いない。それなのに……緊急事態宣言下でイベント自体がどうなるか分からない状況で、宇野薫が考えてきたとは「次」であり、「これから」だった。


──1年半ぶりのMMAですが、緊急事態宣言の延長とその内容が確定するまで、正直なところ大会があるのかどうも宙ぶらりんの状況だったと思います。

「緊急事態宣言が延長されると、大会自体がどうなるのかという心配はしていました。無観客になるのか、延期になるのか、中止になるのか。そのどれになっても、できることは練習だけなので、とにかく練習を続けてきました」

──そうなるしかないですよね。サステインもどういう風に事態が進むのか分からないので、なかなか決断もできなかったでしょうし。

「緊急事態宣言が延長されると、お客さんを入れて開催されるのは厳しいという風には僕も感じていましたし……。ただ、修斗はコロナ禍でも去年の5月の時点で、会場を変更して無観客で大会を行い、僕も解説として参加させてもらっていたので──どういう形でも、試合はあるんじゃないかと思っていました」

──とはいえ、このコロナ禍で20代や30代……特に独身の選手が練習仲間でも多いではないですか。そこで46歳、3人のお子さんの父親である宇野選手は、特にこの1年は色々と考えることがあったのではないでしょうか。

「そこはずっと考えていることです。感染するリスクというのは常にありますから、自分が感染源になってしまわないようにと。それはプロの練習仲間に対してもそうだし、UNO DOJOで練習している一般の会員さんについても、その恐れがあることに心配は続いています。

UNO DOJOはゴールドジムのなかで活動しているので、ゴールドジムの予防対策に則してやってきました。常にマスクをして練習をしていますし、感染リスクを避けて……フィットネス業界の決まりに従っている形ですね」

──予防対策に関しては、自分のなかで昨年4月にRoad to ONEを防護服着用で取材をして良かったと思えることがあります。あの時は、今からすると未知のウィルスに対して、もっと恐怖心があった。あの経験が今も生きているなと。宇野選手もあのイベントに青木選手のセコンドとして参加していましたが、そのようなことはないですか。

「あの時は……本当に怖かったですね。それ以前にセコンドに就いて良いモノなのかという問題もありました。それこそ家族もいますし、あそこで感染したらどうしようということは感じていました。

でも、青木君にとって大切な試合だし、サポートをしたかったです。

それだけにあの時の大会は、消毒とかも徹底していましたよね。試合が終われば、すぐに帰宅しましたし公共交通も使わない決まりでしたからね。5月の修斗の無観客大会も、密を避けるために厳戒態勢が敷かれていました」

──45歳をコロナ禍で過ごしたことになりますが、宇野選手としては試合に関してはどのような気持ちでいたのでしょうか。

「去年はあの状況だったので、後半にタイミングが合えばという風に考えていました。それでQUINTETは出たのですが、MMAに関しては無理して試合をする時期ではないですし、焦ることもなく自分のやるべきことをやって、その時が来るのを待っていました。

そのなかで青木君が常に試合をして、良いパフォーマンスを続けていた。その姿をサポートをしながら近くで見られたことは、凄く刺激になりました。そういうなかで段々とMMAの試合がしたいという風になってきました。

無観客になったとしても、それを経験することは自分のなかで凄く大切になってくる。だから、今回の試合に関しては結果として無事に試合が出来そうですけど、なくなったとしてもそれはそれでしょうがない──また次のため、今年中にデキるのかは分からないですけど、この経験は次に生きると思っていました」

──46歳になりましたが、次に生かせると思えるわけですね。

「僕は自分がやれるところまでやろうと思っていますし、続けたいと常に思っています。そのために日々の練習、トレーニングをやっています」

──数年前には自分が練習でできていることを試合に出したい、成長を確認したいと言われていました。この間も成長が感じられていますか。

「いやぁ、どうなんでしょうか……(笑)。そこは悩みどころです。回りの勢いの良さは、ここ1、2年は凄く感じています。若くて、強くて、上手い選手がどんどん出てきています。対して、自分には衰えてきている部分があると感じていて、そこはせめぎ合いです。

そういう気持ちでいながら、やれることをやる。自分が上手くなりたい、強くなりたいと思って指導してもらっていることを出したい……というのは変わらず持っています。

ただ試合は怖いですし、今回の試合も厳しい展開になることは必ずあります」

──グラップリング、柔術の試合に出ている宇野薫を見て……でも、やっぱり宇野薫はMMAの人だと。似合っているのはMMAだと個人的に腑に落ちた感がありました。

「ホントですか(笑)。ありがとうございます」

──纏っている空気感ですかね。

「グラップリングと柔術も難しく、だから面白いです。ただ怖さという部分で、打撃があるMMAがより怖いというのはあります。MMAは打撃があるなかで、恐怖心がある。その分、結果が出た時は嬉しいです」

──正直、いつまでやっとんのやというのは本当に思っています。どこまで自分のやりたいことを追求しているんだって。

「もう現役を続けることへの疑問は、高島さんに言われるようになって10年にはなりますよね(笑)。でもこないだ『俺はもう何も言わんから』って言われて。あぁ、もう言われないんだなって思ったんです(笑)。言ってくれる人がいなくなるなって。なんか、周囲はやはり僕には言いづらい空気はあるし」

──それは40歳過ぎて、ここまで頑張っている人に同業者は言えないですよ。ただし、記者としてはそういう風に宇野薫を書くことは、自分はできないなと思ってきました。

「……」

──年齢に関係なく、一定の基準でダメならダメだと。

「その通りだと思います。頑張っていても、勝たないとダメだし。自分もそこを気にして来ました。ある程度、一線でできているのか。そこが僕にとって一番のテーマで、今回の試合に関しても同じです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
5月16日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

The post 【Shooto2021#03】内藤太尊戦へ、宇野薫─01─「頑張っていても、勝たないとダメ」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 宇田悠斗 清水清隆

【Shooto2021#03】清水清隆と対戦、宇田悠斗─02─「平良選手は3Rで判定勝ち。僕は、1Rで勝ちます」

【写真】昨年12月のForce X TORAOの会場でのHOPE勢。左より宇田の実弟でプロシューターながら就職して、ファイトは休止中の宇田流我、梶原大吾、宇田、そして直撃我聞こと水野直宏HOPE代表(C)MMAPLANET

16日(土)、東京・文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、清水清隆と対戦する宇田悠斗インタビュー後編。

この両者の対戦に関しては、6月20日に大阪で行われる修斗世界フライ級選手権試合=チャンピオン福田龍彌×チャレンジャー平良達郎を抜きにして語ることはできない。

世代的に平良と比較されることも多いという宇田に、清水戦について、そして修斗フライ級戦線について訊いた。
Text by shojiro Kameike

<宇田悠斗インタビューPart.01はコチラから>

――現在の修斗フライ級のランキングを見ると、ベテランと新世代の選手が潰し合う、ハードなマッチメイクが続いています。その中で、宇田選手はどのようなポジションにいると考えていますか。

「自分の中で、ですか? 誰とやっても負けない。普通に自分のほうが強いと思っています」

――キッパリ言い切りますね!

「この間まで、扇久保(博正)選手がベルトを持っていましたよね。チャンピオンの扇久保選手だけ圧倒的にレベルが高いと思っていて、それ以外の選手には勝ちます」

――6月20日には、大阪で世界チャンピオンシップが決定していますね。王者・福田龍彌選手に、ランキング1位の平良達郎選手が挑戦します。

「福田選手は、ちょうど僕がジムに入場した頃に試合を生で見たことがあって、メインでKO勝ちしていました(2017年4月9日、プロ修斗高松大会FORCEでパク・ミンジェに1ラウンドKO勝ち)。『あぁ、強いなぁ』と思ってみていたのが、一番の印象ですね」

――先ほど「扇久保選手以外には勝てる」という発言がありましたが、その中には福田選手も含まれているのでしょうか。

「そうですね。ただ、福田選手の試合自体はあまり見たことがなくて……すみません。でも、強いなっていう印象はあるけど、今は別に勝てるかなって」

――それだけ自分自身に対して自信があるということですよね。

「はい」

――では、挑戦者の平良選手については?

「平良選手は、僕が全日本(アマチュア修斗)を獲った前の年に全日本で優勝していて、プロでも僕より先に新人王になっていて……そして無敗。ずっと僕の前を走っているという印象です。試合も何回か見たことがあるんですけど、強いですよね。今の修斗のフライ級では一番強いと思います。そういう実力がある選手です」

――そんな平良選手と福田選手の世界チャンピオンシップ、宇田選手の予想は?

「あまり福田選手の試合を見ていないのに、すみません。平良選手が勝つと思います」

――それは平良選手と対戦したい、ということでしょうか。

「いえ、そういうわけではないです。自分のことでいえば、どちらでも構いません。負けたほうには興味がない。勝ったほうとやりたいです。ただ、よく『平良選手と試合してほしい』とは言われるんですよね。そういう意味では、理想は平良選手に挑戦することですね」

――フライ級ではないのですが、同じ四国のファイター安芸柊斗選手は、今年2月のRoad to ONEでパンクラシストに敗れてしまいました。

「パウンドでKO負けしましたね。その試合は見ました。安芸選手は同じ四国にいて、アマチュア修斗のデビュー戦で試合して、僕がKO負けしているんですよ。今も会場で会った時には話をすることがあって、陰ながら応援していたんですけど……」

――日本の軽量級シーンでも厳しいマッチメイクが続きますが、その中で次の清水戦についてお聞かせください。

「清水選手は今、37歳ですよね。その年齢で今も修斗のトップでやれるというのは、凄いことだと思います。実力がないとできないことだから、凄い。でも、ここで清水選手に負けていると、UFCに行くことはできないので」

――宇田選手の目標は、UFCなのですか。

「はい。ジムに入門して格闘技をやると決めた時、格闘技の世界で世界を獲ると決めました。MMAで世界一はUFCじゃないですか。そこで一番になるのが目標です」

――そのUFCにたどり着くために、今の自分に何が必要だと考えていますか。

「もちろん今UFCに行っても、通用しません。世界で通用する選手になるために、経験を積んでいきたい。だから1試合1試合が大切になる」

――そうですね。

「試合をするたびに、今の自分に足りないものが明確に分かるじゃないですか。試合が終わって反省して、足りなかったことを練習して、次の試合までに改善する。その繰り返しです。僕、この前の試合(2020年12月、宮城友一に判定勝ち)まで、自分のパンチが当たったら相手は必ず倒れると思っていたんですよ」

――しかし、宮城選手は倒れなかった。

「はい。そうじゃないことが分かりました。打撃もただ当てるだけじゃダメ。パンチの当て方、当てる場所も考えていかないといけない。もっといろんなタイプの選手と試合して、応用が利く選手になりたいです」

――分かりました。次の対戦相手である清水選手には、平良選手は勝利しています。次の試合は結果だけでなく、試合内容も比較されるでしょうね。

「そうですよね。次の試合は、僕が試されているのかなって感じます。平良選手は3Rで判定勝ちだったじゃないですか。僕は、1Rで勝ちますよ」

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

The post 【Shooto2021#03】清水清隆と対戦、宇田悠斗─02─「平良選手は3Rで判定勝ち。僕は、1Rで勝ちます」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 宇田悠斗 清水清隆

【Shooto2021#03】清水清隆と対戦、宇田悠斗─01─「東京のジムは、スパーリングの強度が高い」

【写真】ナチュラルにアグレッシブ。試合前の相当に気合が入った表情も自然とこうなっているのだろう(C)MMAPLANET

16日(土)、東京・文京区の後楽園ホールにて「Shooto2021#03」が開催される。

コロナ禍で緊急事態宣言が発令され、その延長も決まり開催自体が不安視されたが、有観客で行うことが決定した同大会で、注目のニューホープ宇田悠斗が、世界フライ級2位の清水清隆と戦う。現在5戦無敗の宇田は、さらなる飛躍を目指すため、東京で出稽古を行ったという。宇和島に戻り、大会開催の報を受けた宇田に話を聞いた。
Text by shoiro Kameike


――コロナ禍の緊急事態宣言により開催がどうなるか注目されていましたが、16日のプロ修斗公式戦が有観客で行われることが正式には発表されました。宇田選手としては、コロナ禍で練習や試合に何か影響はありますか。

「特にはないですね。もともと所属しているジム(総合格闘技道場HOPE)には選手が少ないので。練習環境は、それほど変わらないです」

――総合格闘技道場HOPEは、プロ選手は宇田選手1人なのでしょうか。

「僕の同級生である岡野史詩が、去年プロ昇格しました。プロデビューはまだなんですけど、プロライセンスは取得しています。練習は基本的に岡野と2人で、あとは一般会員さんと練習することもあります」

――他のジムで練習することはないのですか。

「この間、2カ月ほど東京で出稽古に行っていました。兄が東京に住んでいて、そこでお世話になりながら、兄の家から行きやすいジムだったり、知り合いに紹介してもらったりして……」

――東京ではどのジムに?

「いろんなジムに行かせていただきました。埼玉のK-PLACE、修斗ジム東京、ロータス世田谷、トライフォース赤坂、KRAZY BEEなどですね」

――以前MMAPLANETでお話を伺った時、宇田選手は地元で強くなることにこだわりを持っているように感じられました。それが今、なぜ東京へ。

「やっぱり今の環境では、練習相手がいないので。ホント、試合以外で他の選手と手を合わせることがなかったんです。他のジムでスパーリングをしたことがなくて。でも、もっといろんなタイプの選手と戦うための経験を積まないといけないな、と思って」

――では初めて出稽古を行ってみて、いかがでしたか。

「東京のジムは、スパーリングの強度が高いですよね。だから試合に近い感覚で練習することができました。すごく自分の身になったと思います」

――どんな点が一番身になったのでしょうか。

「立ち技が得意な選手、組み技が得意な選手、たくさんいるじゃないですか。そうした選手と細かい技術交換もできたし、いろいろ教えてもらうこともできました。でも一番大きいのは、精神面ですね」

――精神面、というと?

「まったく組んだことがない選手とスパーリングするのは、試合と似ているじゃないですか。だから、初めてのタイプと手を合わせることで、緊張も解けてきたというか。今まで試合では、毎回すごく緊張していたので……」

――そうだったのですか。試合を見ていて、それほど緊張しているようには見えませんでした。

「本当ですか? 結構ガチガチでしたよ、僕の中では(苦笑)」

――宇田選手といえば、相手が誰でもアグレッシブで、自分の形に持ち込むのが得意なファイターだと思っていました。それは試合中ずっと冷静でいられるからなのかと……。

「アグレッシブ、とは言われますね。でも、自分でアグレッシブに行こうとか意識したことはないんです。それこそ結構、丁寧にやっているつもりなんですけど(笑)」

――あぁ、それは“アグレッシブ”の捉え方ですよね。宇田選手の場合は、ただガンガン行くタイプのアグレッシブさではなく、とにかく自分のスタイルを貫いて攻めるという印象を受けます。

「そうですか。僕は昔から、何でも自分がやりたいことをやり抜くタイプでした」

――あまり周りの声も気にならないタイプなのかな、とも思います。

「そうですね……気にならないです。気にならないというか、気にしないというか」

――周りの声を気にしないのは、子供の頃からですか。

「昔から、です。中学時代に柔道をやっていたんですけど、ライバルと言われる存在っていたりするじゃないですか。でも、そういう声もあまり気にしたことがなくて。そういう選手の試合を見ると、『強いな』とか思うことはありますよ。でも、誰が相手でもやってみないと分からないから」

――だから、周りの声に左右されることなく、自分がやりたいことをやり抜くことができる。

「そうだと思います」

――なるほど。では次の試合についてお聞きします。次は世界フライ級2位、清水清隆選手と対戦しますが、まず清水戦のオファーが来た時、どう思いましたか。

「あの、正直……ビックリしましたね。僕はやりたかったです。でも、まだデビューして5試合しかしていないのに『いきなりランキング上位の選手とやらせてもらえるのか!?』って」

――ランキング2位の清水選手と、ランキング8位の宇田選手の対戦。勝者は世界王座への次期挑戦者となることが予想されます。

「はい、僕はそう思っています」

<この項、続く>

The post 【Shooto2021#03】清水清隆と対戦、宇田悠斗─01─「東京のジムは、スパーリングの強度が高い」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
J-CAGE News Shooto2021#03 ブログ 内藤太尊 加藤ケンジ 坂巻魁斗 宇野薫

【Shooto2021#03】昨年1月以来の後楽園ホールで10試合。宇野薫が1年半ぶりの実戦&坂巻魁斗は修斗初参戦

【写真】どのようなパフォーマンスを見せることができるか、1年半ぶり──25年目の宇野薫(C)KEISUKE TAKAZAWA

7日(水)、5月16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03に宇野薫が出場し、内藤太尊と対戦することが発表された。

1996年10月4日にプロ修斗デビューを果たし、四半世紀が過ぎようとするなか宇野が2019年11月のマーカス・ヘルド戦以来。1年半ぶりにケージに足を踏み入れる。


対戦相手の内藤は1月にSASUKEの持つ修斗環太平洋フェザー級王座に挑み、RNCで敗れている。宇野は今回の試合出場に際し、SASUKE戦を要望したとも伝わっており、現状で戦うことができる最強の選手と対戦を望むという姿勢を持ち続けている。

とはいえ、内藤戦の8日前に46歳を迎えており、どれだけのパフォーマンスをケージの中で見せることができるのか不安は付きまとう。宇野には年齢云々ではなくケージに足を踏み入れる限り、MMAファイターとして成長した姿、そして強さを維持しているところを見せてほしい。

また同大会にはBRAVEからパラエストラ柏に移籍し、修斗初参戦となる坂巻魁斗が加藤ケンジと戦うことも発表された。

ZSTからDEEP、Grachanでキャリを積んできた坂巻だが、過去5戦は1勝4敗で3連敗中と厳しい状況にあり、常勝・鶴屋浩軍団入りし心機一転キャリアの再出発に臨む。

この他、今大会では3回戦でライト級の大尊伸光×西川大和、フライ級=清水清隆✖宇田悠斗と女子は杉本恵✖檜山美樹子、中村未来✖北野きゅう、小生由紀✖澤田千優、宝珠山桃花✖柳仙香のストロー級が4試合。さらにインフィニティリーグ2020バンタム級の最終対戦=石井が逸人✖野尻定由、小野島恒太✖一条貴洋戦が組まれており、これで全10試合が決定。後楽園ホールで10試合以上が組まれるのは、コロナ以前の昨年1月大会以来となる。

The post 【Shooto2021#03】昨年1月以来の後楽園ホールで10試合。宇野薫が1年半ぶりの実戦&坂巻魁斗は修斗初参戦 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
J-CAGE News Shooto2021#03 ブログ 大尊伸光 宇田悠斗 清水清隆 西川大和

【Shooto2021#03】修斗内Young Guns=西川大和✖大尊伸光、宇田悠斗✖清水清隆。インフィニティの行方は

【写真】平良に続くか──と書き記すのは、あまりにも容易いことだが……(C)MMAPLANET

24日(水)、20日の後楽園ホール大会中に発表された──5月16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03の対戦カードが改めてリリースされた。

8試合決定しているカードは男子4試合と女子4試合。3回戦は現状ではライト級の大尊伸光×西川大和と、フライ級の清水清隆✖宇田悠斗の2試合だ。

2020年J-MMAの一番のブレークスルーファイターといっても過言でない18歳の西川は、1月のマックス・ザ・ボディ戦まで8カ月で4連勝、いよいよ上位陣との対戦となり元環太平洋ライト級王者の大尊に挑むこととなった。

フライ級の1戦は突き抜けてきた平良達郎に続けとばかり、2019年の新人王で愛媛県は宇和島産プロシューター=宇田が、平良に敗れてからの再起戦となる清水と戦う。宇田は昨年12月に高松の闘裸男✖Force大会で、Gladiatorスーパーフライ級チャンピオンの宮城友一を下し、キャリア3勝1分とした23歳だ。

とはいえ清水は宇田にとって過去最強相手であることは間違いなく──過去の例をみても、このようなマッチアップで若い世代が上を越えたのは平良が特例であって、ことごとくベテランが意地を見せてきたが──果たして。

なお今大会かはコロナ禍以前のクラスに戻し、前日計量が行われる


女子は3試合がスーパーアトム級で杉本恵✖檜山美樹子、中村未来✖北野きゅう、小生由紀✖澤田千優、そして宝珠山桃花✖柳仙香のストロー級が1試合組まれた。

女王・黒部三奈、黒船・SARAMIの名前がなく、育成段階にあることを改めて印象付ける修斗の女子だが、Road to ONE04の平田樹戦を経た中村など以前とは注目度が違ってくるのは確かだろう。

中村にとって、北野戦は結果を残すことが不可欠の試合となる。

そんな女子戦のなかで、澤田千優がプロデビューは果たす。青学レスリング部出身、兄は「MMA転向に反対している」──ONEで活躍中、シンガポール在住の澤田龍人だ。澤田千優は去年のアマ修斗関東選手権で優勝した際には、AACC所属時代の兄のような構えからテイクダウン、徹底したボディへのパウンド攻撃で優勝しプロ昇格が認められた。

澤田千優がパウンド有りで強さをより発揮するのか。アップライトのストライカーで蹴りも使いこなす小生は、テイクダウンをされても一瞬で腰を切って腕十字という武器もあり、テイクダウン後も気が抜けないはずだ。

また今大会ではインフィニティリーグ2020バンタム級の最終対戦が2試合組まれている。現在勝ち点7、前回のよしずみ戦で勝利後に中指を立てる行為で厳重注意を受けた石井が、禊の一戦で野尻定由と対戦する。

野尻は20日の一条貴洋戦で、根性の一本勝ちより勝ち点を4とし優勝への望みをつないだ。

同じく勝ち点4の小野島は一条戦で逆転を賭ける。この2試合、石井が勝利すれば勝ち点を9とし、4点のままの野尻、小野島が初回でフィニッシュし4点を加点しても優勝が決まる。

他方、野尻が初回で勝利し、小野島が初回で勝ちきれない場合は野尻の逆転優勝を手にする。逆に小野島が初回でフィニッシュし、野尻が2Rでフィニッシュした場合は、小野島が8P、野尻が7P、石井も7Pで小野島がリーグ戦の頂点に立つ。

優勝の行方が最も不透明になるケースは、野尻と小野島が揃って2Rで一本もしくはKO勝ちした場合だ。この時は石井、野尻、小野島の3人が7点で並ぶ。そして石井は小野島とドロー、小野島と野尻もドロー、野尻が石井に勝利ということで、野尻と小野島の合計試合タイムの短い方が優勝になるのか──。また石井と野尻がドローで、1P加点し、小野島と石井が8点同士でポイントが並んだ場合も直接対決がドローだったたけ、合計タイム争いとなる。

いずれにせよ、石井だけが自力優勝できる状態にあり、この精神面がいかように左右するのか。勝ち方が問われ、試合タイムが鍵というインフィティリーグならでは盛り上がりを見せることは間違いない。

The post 【Shooto2021#03】修斗内Young Guns=西川大和✖大尊伸光、宇田悠斗✖清水清隆。インフィニティの行方は first appeared on MMAPLANET.