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Interview J-CAGE Pancrase325 ブログ 北方大地 宮澤雄大

【Pancrase325】宮澤雄大の挑戦を受ける北方大地─01─「同じ病気の人に希望を与えたい」

【写真】誰もが勇気を貰える話を北方はしてくれた (C)DAICHI KITAKATA

12日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase325で、ストロー級KOPの北方大地が、宮澤雄大を相手にベルトの初防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

2019年7月に砂辺光久をKOして、ストロー級のベルトを腰に巻いた北方だが、その後はONEとRIZINで2連敗を喫している。その一方で、今年4月には指定難病である「頸椎の後従靭帯骨化症」を発症。痛みに耐えながら治療とリハビリ、さらにトレーニングに挑む日々が続いたという。

それでも北方の中には、一つの想いしかなかった。「ベストを尽くして、試合をする」――ここでは、思うように体を動かせない状態から、復帰までに至った道のりを語ってくれた。


――試合を9日後に控えてのインタビューとなります(※取材は12月3日に行われた)。ここまで練習の調子などはいかがですか。

「練習の状況は今までどおりですね。仕上がりとしては過去最高の状態です」

――過去最高の状態というのは、今回の試合に向けて何か新しいものを取り入れたりしたのでしょうか。

「新しく取り入れたというより、自分の中でムダなものを省いて、格闘技に必要なものの精度を上げたという感じです」

――ムダなものと必要なもの、とは?

「たとえば、ウェイトトレーニングのやり方を変えています。みんながイメージするウェイトって重さや強度だったりするんですけど、僕がフォーカスしているのは関節の動かし方です。正しく関節を使うことで、良いパフォーマンスが出る。どういった姿勢で動かすとパフォーマンスが挙がるのか――そういったウェイトの概念から変えました」

――ウェイトの概念を変えたのは、何かキッカケがあったのでしょうか。

「首の病気ですね。それが一番です」

――首の病気……今年4月に発症した、頚椎の後従靭帯骨化症ですね。

「はい。この病気のために、腕が上がらない。痛みや痺れがなくならない。この状態でどうやって戦えばいいのか――その状態からスタートしました。体のこの部分が動かない、じゃあ代わりにどこを動かせばいいのか、といったことを考えながら」

――後従靭帯骨化症を発症したあとは、入院されていたのですか。

「いえ、通院での治療ですね」

――発症直後は、体を動かすことも困難だったかと思います。そこからトレーニングを再開したのは、いつ頃になるのでしょうか。

「少し複雑な話になるんですけど、まず4月に後従靭帯骨化症と診断されたあと、6月のRIZINのオファーがありました。試合のために5月から練習を再開して――でも体調が悪化してRIZINは欠場となり、そこからさらに具合が悪くなって、次に体を動かし始めたのは8月ぐらいでした」

――日常生活に支障はなかったのですか。

「日常生活はできています。発症後からリハビリは続けていて、本格的に格闘家としての練習を始めることができたのは9月ですね」

――そのような状態でも、まず「どうやって練習して、試合に出場するか」だったのですね。

「正直言うと、僕はもちろん、お医者さんにとっても分からない病気だったんです」

――後従靭帯骨化症は指定難病ですから、その病気の専門的な研究医でなければ、まずは文献や資料を調べながらの治療となるでしょう。

「そこで僕はセカンドオピニオンを利用して、お医者さんに自分の体がどんな状況かだけを聞きに行ったんです。それを聞いて、格闘家としてどうするかを決めるのは自分なので。すると理解のあるお医者さんで、その方と話をしながら練習を進めてきました」

――お医者さんも分からない、調べながら進めていくとなると、どこまで回復したら何が許されるのかというゴールも見えなかったのではないですか。

「そうなんです。どんな状態まで持っていけば大丈夫なのか、それが分からない。だから考えたんです。自分のベストを尽くそう。ベストを尽くせたら、それが良い状態なんやと」

――所属しているジムの皆さんは、北方選手の病気を知って何と仰っているのでしょうか? 試合出場を止めたりはしないですか。

「ジムとも相談しました。稲垣(克臣)さん、前田(吉郎)さんや練習仲間、トレーナー……もちろん家族とも話をして。みんな、僕の意見を尊重してくれています。僕は試合ができると思っています。自暴自棄になっているわけじゃなくて、前向きにそう考えていたし、周りの方たちも僕の熱意を組んでくれました」

――ご家族も、現役生活の続行には理解があったのですね。

「これも複雑な話なんですけど……まず病気のことは分からないと思います。僕も夜に痛かったり、苦しくて寝られなくなることもありました。もちろん妻は声をかけてくれるし、心配もしています。でも指定難病だから、そもそもどんな病気なのか分からないのは当然で」

――……。

「僕も悩みました。不安もありました。今年結婚したんですけど、妻の連れ子が3人いて、今年には4人目が出来て……でもこの病気になって、父親として働いていけるのかどうか。だから自分自身の気持ちを救う意味でも、とにかく病気に関する情報を求めたんですよ」

――そのような状態から、現在の状態は……。

「順調ですね。順調というか、お医者さんの想像を超えているんじゃないですか。僕は同じ病気の人に希望を与えたいんです。同じ病気になっても、どうすれば自分のように動ける状態になるのか、そのヒントを開拓できればと思っています」

――なるほど。

「今これだけ調子が良いのは、体を動かしているからかな、とも思うんですよ。みんな心配してくれて、『体を動かさないほうが良い』と言ってくれるんです。でも、しっかり動いたら、ちゃんとパフォーマンスが挙がってきている。これはいけるんじゃないか、って思いました。これは僕だけの話ではなく、同じ病気でもスポーツをやりたいっていう人のヒントになれば嬉しいですよね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月19日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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Interview J-CAGE Pancrase325 ブログ 久米鷹介 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase325】12月12日、雑賀ヤン坊達也と王座統一戦、久米鷹介「怖くて、リスペクトできる相手」

【写真】マスクがsmArtなのは、『ALIVEがマクスを創らないから(汗)』だそうだ (C)MMAPLANET

12月12日(日)に東京都江東区のUSENスタジオコーストで開催されるPancrase325=スタジオコースト・フィナーレで、久米鷹介と雑賀ヤン坊達也の間でライト級KOP王座統一戦が組まれている。

パンクラス参戦は2年8カ月振りの正規王者・久米は、RIZINに挑み長い間留守にしたホーム凱旋に何を想うのか。

そして暫定王者=KOアーチストの雑賀に対する印象、変わりゆく自身の目に映る周囲──など、10月26日に行われた調印式直後に行った久米インタビューをお届けしたい。


──12月12日、ヤン坊選手との王座統一戦。パンクラスは随分とご無沙汰していました。

「ハイ、(※2019年4月の)トム・サントス戦が最後だったので2年8カ月振りになります」

──修斗王者との対戦で勝ち、しかしONE参戦がなく。それでもずっとチャンピオンベルトを巻き続けることは許されていました。

「ベルトに関しては、パンクラスさんとも話し合いをさせてもらったこともありました。自分が持ち続けて良いのかと。それでもチャンピオンのままで、RIZINにも挑戦させてもらって……。そこで統一戦を戦ってほしいと言ってもらえたので、ベルトを持ち続けていました。

それなのに武田光司選手に負けてしまった。そこは本当にパンクラスには申し訳ないとは違うのですが、何といって良いのか複雑な気持ちでした。DEEPのチャンピオンに負けた形に戻って来る形になってしまったことも」

──その武田戦からも9カ月のインターバルが空いたことになります。

「この間、しっかりと自分を見つめ直してきました。ヤン坊選手の事情も分からないのですけど、自分がRIZINでチャレンジしていた間、待たしてしまった形になっています。そこに関しても、同じファイターとして気に掛かってはいました。

先ほども言いましたが、DEEP王者に負けた自分に統一戦を戦う機会を与えてもらえ、感謝しています。統一戦は自分のなかで、戦っておきたいという試合だったので。その統一戦というものがあるなかで、負けて戻って来るリスクをパンクラスも持って送り出してくれたので、やはり勝たないといけなかったです。

正直、負けて戻ってきて防衛するというのは恥ずかしいことです。それでもパンクラスが待ってくれた。そこには自分も報いたいという気持ちです」

──MMAです。勝ち負けは当然ついて回ります。申し訳ないなんて絶対に口にする必要がないと思いますし、でもそこに近い感情を持つことも、久米選手らしいです。

「そうですね、申し訳ないのとは違うんです。ただし、この感情のなかに感謝の気持ちは絶対にあります。結果的に万全の状態で戦えるタイミングで、組んでもらった形になり……そうですね、感謝しています」

──そしてヤン坊選手です。NEXUS時代に1敗こそしていますが、強烈なKOレコードを持っています。そして、未知数な部分もあります。それにしてもあの勝ちっぷりを見て、恐怖心を感じることはないですか。

「それはあります。あそこでしっかりと倒す……底は見せていないですが、あの倒し方を見ていると怖さを感じます」

──この試合、テイクダウンの攻防が一つのキーになりそうです。

「ヤン坊選手は長岡(弘樹)選手と練習しているので、テイクダウンディフェンスは相当なモノに違いないです。それにヤン坊選手が相手でなくても、MMA自体が打撃から入る戦いで、テイクダウンディフェンス能力は皆が上がっています。組んで倒すだけっていうのは、通用しないです。そこがあったうえで打撃もやって、日々MMAに取り組んできました。

試合が決まってから正式発表まで間が空きましたが、この期間もヤン坊選手対策よりもいつも通り、自分を高める練習を中心にやってきています。そうやって自分の力を上げておいて、試合が近づいてきたら対戦相手にフォーカスした練習に切り替える。それは今回の試合も同じです」

──MMAのプロ練習はどのようなメンバーで行っているのですか。

「今は(日沖)発さん、竹本(啓哉)君、春日井(たけし)君、(村元)友太郎とか。トッキー(透暉鷹)とは、違う曜日にグラップリングの練習をしています。ただトッキーは発さんのプライベートを受けているので、前回の試合前とかも一緒にしていました。どうしでも組みが多いですけど、週に2回はやっていますね」

──練習仲間の名前を聞いていると日沖選手はともかく、ほとんど年長者になってしまったのですね。

「あぁ、そうですねぇ……。年齢的には、そうですね」

──日沖選手もジムを開き、春日井選手は引退。久米選手の目に映る光景も相当に変わってきたと思います。

「練習環境としては、発さんは『指導が増えて、体重が落ちた』とは言っていますけど、今も普通に一緒に連取をしているし、変わらず強いです。凄くしぼれていますよ。僕自身も色々なトレーニングに挑戦して、進化し続けることができています。それと今は米国に行っていますが、ANIMAL☆KOJI選手が帰国したら、また一緒に練習することになると思います。僕の1週間後にKrushで試合があるので。ジムをオープンして回数は減っていますが、加藤(久輝)さんもとも、またやっていくことになるはずです。でも、そうやって考えると発さん、加藤さんも自分のジムを持っているので、確かに変わってきていますね」

──久米選手も将来を考えることが増えてきたのではないでしょうか。

「いやぁ、どうしますかね。アハハハハハ」

──アハハではないですよ。

「う~ん、そうですねぇ。将来のことは……」

──ピッカリさんの後を継ぎますか。

「いや、それだけは!! それ以外であれば、何でもやります。でも、そうですね。春日井君も引退したし……まぁ、考えないことはないです。でも、まだ強くなりたいという気持ちが上回っています。やれるところまで、やり切りたいです」

──では統一戦後の青写真も描けていますか。

「オファーが来たらということですが、強さを求めてやっていきたい部分……その時に自分が戦うことができる一番強い選手と戦っていきたいです。今まで支えてくれたり、お世話になってきた人達に恩返しじゃないですが、そういう想いを持って戦っている部分は少なからずあります。

だから戦う舞台とか以上に、自分のモチベーションが高く持てる相手に対して、自分がしっかりと創って挑む姿を……残り何戦か分からないですが、見せていきたい。そこに繋がる舞台で戦いたいというのは、常に思っていることですね。

そういうなかでヤン坊選手は、怖くて、リスペクトできる相手です。リスペクトできる相手と戦いたい、それもずっと思ってきました。リスペクトできるから恐怖を乗り越えるために全力で挑める。良い日々を今も送っています」

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ABEMA DEEP MMA ONE PANCRASE Pancrase325 RIZIN UFC   ブログ 中島太一 井村塁

【Pancrase325】暫定バンタム級王座決定戦=井村塁✖中島太一が、まさかのセコンドと盟友にダメだし

【写真】セコンドと盟友の試合について厳しかった井村と中島 (C)MMAPLANET

26日(火)、12月12日(日)に東京都江東区のUSENスタジオコーストで開催されるPancrase325で組まれた暫定バンタム級王座決定戦=井村塁✖中島太一の調印式が、ライト級王座統一戦=久米鷹介✖雑賀ヤン坊達也戦の調印式に続き、新宿区サンエービル地下1F会議室で行われた。

まず冒頭の挨拶で中島は「次の試合への意気込みは、積んできたモノが違うと言う事を見せたいです。それだけです」と抱負を語り、続いて井村は「こないだ試合をしたばっかりで感覚が残っている間に試合がしたいと思っていたら、この暫定戦のお話を頂いたんで12月しっかりと勝って自分の目標にしているUFCに行きたいです」と話した。

ここから質疑応答に移り、中島は「最近知った選手で、勢いがあって、若さがあって、高い目標があって素晴らしい」と井村を評しつつ「経験の違い」を口にした。

対して井村は「キャリアの差はもうどうしようもないんで。自分は勢いしかなく、勢いを潰したくないのでこのまま行きたいと思っている」と現状を強調した。

ここからはパンクラス・バンタム級戦線や、12月の試合に向けて気になった点を尋ねた部分を抜粋してお届けしたい。


──井村選手、中島選手の順で答えて頂きたいのですが、アラン・ヒロ・ヤマニハ、金太郎、瀧澤謙太という3選手と対戦することなく、暫定バンタム級王座を賭けて戦います。RIZINで戦う3者と比較して、今回の対戦相手の力量をどのように判断していますか。

井村 力的には十分にある選手で、僕からするとバンタム級のなかで頭3つ、4つ抜けている選手だと思っています。

中島 う~ん、出てきたばっかりの選手なのでどれぐらい強いのかもはっきりしていないから上手く言えないのですが、まぁ……瀧澤選手や金太郎選手、ヤマニハ選手と比べると実績的には下だと思います。しっかりと勝たないといけない相手だと思います。

──Road to ONEで盟友の小野島恒太選手が、やるべきことをやり切って勝利しました。この試合に向けて、彼の勝利から何かを感じ入るところはありましたか。

中島 僕は何でもできるファイターだと思っているので、一つに拘ることなく僕はやっていきたいです。その方が自分らしさを発揮できると思うし、持っている強みを生かすためにも試合で色々と仕掛けていきたいです。

──ジェイク・ムラタ戦を他の大会の取材で拝見できていないのですが、セコンドはどなたが務めたのでしょうか。

井村 森(雄大)さんと倉田(在俊)さんです(※ともに井村が所属するネクサセンスの黒帯柔術家)。植松さんがDEEPの審判に行っちゃって。

──黒帯のお二人ですが、MMAの経験はありません。中島選手とのタイトル戦も含め、これまでより強い選手と戦っていくなかでそのお二方のセコンドで大丈夫だと思っていますか。

井村 ダメだと思っています(※会見場の記者から笑い声が起こる)。今回はしっかり植松さんにお願いしたいと思います。

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【Pancrase325】暫定バンタム級KOPCで、平均3分20秒で6試合連続フィニッシュの井村塁が中島太一と対戦

【写真】井村にとって文字通り、ずば抜けて過去最強の相手=中島を迎えることとなる (C)MMAPLANET

20日(水・現地時間)、パンクラスより12月12日(日)に東京都江東区のUSENスタジオコーストで開催されるPancrase325で暫定バンタム級王座決定戦、井村塁✖中島太一戦が組まれることが発表されている。

王者ハファエル・シウバはコロナ禍以前の2019年7月からパンクラスで戦っておらず、2020年3月にはパンデミックでイベントが中止されたBRAVE CF35でガブリエル・ミランダと対戦予定だった。そんななか組まれたバンタム級暫定王座決定戦──井村は17日のPancrase324大会でジェイク・ムラタを三角絞めで破り、デビュー以来の連勝及びフィニッシュ記録を6に伸ばしたばかりだ。


4つの一本勝ちと1つのTKO勝ちは5勝が1R、残る1勝が2Rと井村は未だに3Rを戦ったことがない──ばかりか、6試合の平均試合タイムは3分20秒弱でしかない。

対する中島は5月にフェザー級KOPのISAOに挑戦し熱闘の末、判定負けを喫して以来の再起戦が4年3カ月振りのバンタム級で、しかも暫定ながら選手権試合となる。

強い選手は元から強い──ある意味、格闘技の真理である。確かにボクシングなど、世界王者になるようなボクサーはデビュー直後から、勝負勘や肉体的な資質が抜きんでていることは少なくない。

一方でMMAはキャリアを積むことで力をつけていくという側面があり、デビュー直後からワールドクラスの実力を有しているという例は非常に少ない。そして日本のMMAの歴史でいえばパンクラスのネオブラT優勝者や修斗新人王が、そのプロモーションの30歳前後のトップどころと戦った場合、力の差は明白でこっぴどい敗北を喫するというケースは多々見られてきた。

とはいえ現状、日本のMMA界はベルトを巻いた選手が海外やRIZINにステップアップするだけでなく、コロナ禍においてその下に位置する選手もRIZINを主戦場するケースが増えてきている。パンクラスのバンタム級戦線でいえば井村塁はランキング1位、中島も階級変更と同時に2位につけているが、瀧澤謙太、金太郎、アラン・ヒロヤマニハ、春日井たけしらと競り合って来たわけではない。

このような現象はパンクラスだけでなく、修斗の西川大和にも当てはまる事例で、現状の日本の老舗MMAプロモーション全体のフィーダーショー化が進んでいる表れでもある。

とはいえ上記に挙げた選手たちがパンクラスにいない現実のなかで、井村とすれば中島がバンタム級に落としてこなければ、易々と暫定王座につけていた公算が高い。それゆえにタイトル戦の説得力を持たせる意味でも、井村✖中島はパンクラス・バンタム級戦線で唯一絶対のチャンピオン候補同士のマッチアップといえる。

なお同大会では既にストロー級KOPC=北方大地✖宮澤雄大、ライト級=金田一孝介✖林源平、同じくライト級で松岡嵩志✖松本光史、フライ級=秋葉太樹✖聡-S DATE、バンタム級=花レメ紋次郎TK ✖風間敏臣、ミドル級=内藤由良✖フェルナンド・マツキなどが決まっており、ラスト・スタジオコーストはコロナ禍のパンクラス実戦部隊の総出のファイナルバトルの様相を呈している。

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MMA PANCRASE Pancrase325 小川準也 花レメ紋次郎TK 風間敏臣

【Pancrase325】スタジオコースト・フィナーレでネオブラ優勝=風間敏臣が、花レメ紋次郎TKに挑む

【写真】1年振りの花レメと、この1年で4勝を挙げている風間の世代を越えた対決 (C)MMAPLANET

28日(火)、12月12日(日)に行われるPancrase325=USENスタジオコースト・フィナーレで、花レメ紋次郎TK✖風間敏臣のバンタム級戦が組まれたことを発表している。

同大会は前回大会内でストロー級KOPC=王者・北方大地✖挑戦者・宮澤雄大が明らかとなり、27日(月)にポストリムファイトで田嶋涼✖サイバー遼、小川準也✖矢澤諒という今年のバンタム級ネオブラT準決、初戦敗退組の試合が決まっていたが、そのネオブラ優勝者がネクストステップへ挑むこととなった。


柔術ベース、極め強さを発揮するだけでなく、凌がれての消耗戦でも勝利し経験値を上げた風間。ネオブラッド優勝から3カ月という新鋭に対する花レメは、キャリア15年目、25戦目のベテランだ。

花レメは風間のグラップリング軸の積極的なファイトを付き合わない術を身につけている。自分のファイトを凌がれるのではなく、突き放してくる可能性が十分にあり得るファイトで、どのような展開を風間は創ることができるか。非常に興味深いジェネレーション・バトルだ。

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