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【Special】J-MMA2023─2024、三浦彩佳「国内にはもっと強い女子ファイターがたくさんいますから」

【写真】三浦にここまで言わせる──やはり、凄まじいマッチアップだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA2023-2024、第十三弾は28日のONE日本大会で平田樹戦に臨む三浦彩佳に話を訊いた。昨年4月のモン・ボー戦で2年6カ月振りとなる勝利を挙げた三浦は、その2カ月後にONEアトム級で平田と対戦することに。「山本アーセンの元カノ&今カノ対決」という煽り、ONEストロー級で戦い続けてきた三浦がアトム級で戦う現実——複雑な気持ちを吐露した。それでも三浦は、前を向いて戦う。シャオ・ヂィンナンとの再戦を目指して。

■2023年三浦彩佳戦績

2月25日 ONE FN07
●0-3 ダニエル・ケリー(米国)※サブミッショングラップリング戦

11月3日 ONE FN16
○1R2分09秒 by スカーフホールド・アメリカーナ モン・ボー(中国)


――改めて2023年は、三浦選手にとってどのような1年でしたか。少なくとも2023年より、2024年は良い気持ちで迎えることができたのではないでしょうか。

「う~ん……」

――えっ、意外と暗いトーンですね。

「ギリギリですね。ギリギリ良い気持ちで2024年を迎えられたとは思います。MMAを1試合戦って、勝ててホッとしました」

――平田戦のオファーが届いたのは、モン・ボー戦の直後だったのですか。

「あの時はまだ『話があった』というぐらいで、私としてはシャオ・ヂィンナン戦があると思っていました。シャオ・ヂィンナン戦と平田戦っていうお話があり、正式なオファーは平田戦だったので『何でかなぁ?』と……」

――その部分で複雑な気持ちのまま新年を迎えたのですね。

「そうですね。1月末が試合なので、年末年始も落ち着いて休むことはできませんし」

――三浦選手にとっても予想外すぎたマッチメイクだったのでしょうか。

「一番意外だったのは、アトム級での試合という点です。以前から言っていたとおり、私はストロー級でシャオ・ヂィンナンと再戦するのが目標で。それが平田選手とアトム級で対戦する、というのは……ビックリしました」

――そのオファーを断るという選択肢はなかったのですか。

「……ここで断ると、いつ次の試合があるか分からないので」

――どちらかといえば平田選手との対戦よりも、アトム級でのオファーに対して合点がいかないということですか。

「私はONEストロー級の選手なのに、なぜアトム級のオファーが来るんだろうって……。自分としてはストロー級でもアトム級でも戦えます。ダニエル・ケリー戦は119ポンド契約で、期間もあったので落とすことはできました。それが1月28日にアトム級というのは――」

――前回のインタビューでもONEストロー級が自分に合っていると仰っていました。おかげで調子が出て来た、と。しかしアトム級で平田戦というのは、つまり平田選手を軸に組まれた試合ということです。

「はい。『こう来るんだぁ……』という気持ちはあります。とにかく胃が痛いですね(苦笑)」

――公式トレーラーで、三浦選手は「私がやってきたことはエンタメではない」と発言していました。山本アーセン選手の元カノ&今カノ対決という煽りも含めて、エンタメといいますか……。そこで今の三浦選手の言葉を聞いていると、この試合に対するモチベーションはどこにあるのかと気になります。

「ひとつは、すぐにONEが試合を組んでくれたことは嬉しいです。たとえ前回はモン・ボーありき、今回は平田選手ありき――であったとしても。試合は試合として、私は勝つと信じています。だからまず試合が組まれたことには感謝しています。

それとポジティブに考えるなら、『私はストロー級とアトム級、どちらでも戦えるぞ』とアピールする機会だと思うんですね。減量に関しても、アトム級というお話があった時にトレーナーさんに相談したら『絶対にアトム級の体をつくることができる。安心しろ』と言われて。その言葉を信じて、この試合は『私はいつでも何処でも戦える』とアピールできるチャンスだと考えることができるようになりました」

――ということは平田戦に向けて減量も順調なのですね。

「すごく順調に落とすことができています」

――なるほど。この試合で平田選手に勝利し、ストロー級でもアトム級でも戦えるとアピールした先に何があると思いますか。

「ストロー級でヂィンナンと再戦したいです。でも今は、とにかく与えられたことをやっていこうと考えていますね。それと平田選手は注目度が高いし、私が勝ってちゃんと……」

――ちゃんと?

「いや、ちゃんと――ではないですね。SNSで注目を集めるということが、よく分からないんですよ。TRIBEにはSNSをやっている人が少なくて(笑)」

――アハハハ。

「TRIBEには強いのに認知度が低い選手が、たくさんいると思うんです。だから私が注目度の高い平田選手に勝つことで、もっとTRIBEが認知されて、ONEという大会が日本でも注目されたら――と思っています。

私って、『没頭する力』は人より高いとトレーナーさんにも言ってもらえていて。そういうポジティブな言葉を信じて、今は試合に向けて練習しています」

――ポジティブな気持ちを持っていても、インタビュー映像で泣くのはデフォルトになっているのですか。

「アハハハ! あれって確か、カットと言われたあとに泣いているんですよ。だから『撮っているんかい!』と思って(笑)」

――三浦選手が泣くのを待っていたのかもしれません。

「そうなんでしょうねぇ(笑)」

――試合の話に戻すと……もともと階級も違いましたし、この試合のオファーが来るまで平田選手は視野に入っていなかったのですよね。

「視野には入っていなかったです。正直、平田選手にはファイターというイメージを持っていなくて。ファッションやSNSとか『今時の子』という印象でした。今回、煽り映像のインタビューでも『日本の女子MMAナンバーワンを決める』みたいなことを訊かれたんですよ。私は、全然そんなことは思っていなかったです。国内にはもっと強い女子ファイターがたくさんいますから」

――……。

「だから――何とも言えないところはあります。今回は自分自身への挑戦だと思っていて。かといって相手のことをナメているとか、そういう気持ちは一切ありません。ちゃんと集中して試合に臨む。それは今までの試合と変わらないし、これからもずっと同じです」

――対戦が決まるまで、平田選手の試合は視ていましたか。

「全部ではないけど、視ている試合もあります。でもハム・ソヒ戦は何がしたいのか分からなかったし、他の試合も――与えられている環境はすごく良いし、素質もある選手なのに『アレッ?』という感じで。いつも綺麗に戦おうとしすぎているというか。そこが皆さんも『う~ん……』と思う要因なのかもしれないですけど」

――確かに今は、デビュー当時ほどの爆発力は感じられなくなっています。

「指導者が固まっていなかったという理由もあると思うんですよ。私もいろんなところへ出稽古に行きますけど、最後は長南(亮TRIBE代表)さんが締めてくれるので。周りに厳しく言ってくれる人が多くて、ありがたい環境だなって実感しています」

――体重を落とすことはできたとしても、アトム級でもストロー級と同じ出力で戦えるかどうかという不安はありませんか。

「今もパワーは落ちていなくて、練習で男子選手を極めることがあります。だから、その点で不安はないですね。むしろ今までやってきたこと――体の使い方とか繋がってきたものもあるので。堀江(登志幸)トレーナーが、トレーニングの年間スケジュールを立ててくれているんですよ。ここまでに、これができるようになる。次は……って。階級は別として、そうやって繋がってきたものを次の試合で見せることはできるんじゃないかと思います。反対に『平田選手のほうがアトム級まで落とせるのかな?』って、よく言われますね(苦笑)」

――では対戦相手として、ファイターとしての平田選手の印象を教えてください。

「私よりも柔道の素質はあると思います。でも、どうなんですかねぇ……。勝ちにこだわる執念は、絶対に私のほうが上だと思います。私は勝てれば良い。綺麗に戦おうとは思っていないので。もし1Rでグチャグチャした展開になっても、2Rでスクランブルになったら私のほうが強いんじゃないかと考えていますね。

先ほども言いましたけど、油断はしていません。『もしかしたら、すごい武器を持っているんじゃないか』という最悪のケースまで想定して、一切の油断なく仕上げていますから」

――平田選手にとっては10カ月振りの試合になります。この10カ月の間に新しい武器を身につけている可能性はあります。

「彼女がMMAに対して本気で向き合っていた10カ月間であれば、その可能性はありますよね。本気で向き合っていたとしたら――ですよ。ただ、MMAを知っている方は分かってくれると信じています。とにかく1月の試合が無事に終わってほしい(苦笑)。いろんなことがありすぎるので、私も勝って少しゆっくりしたいです」


■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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45 AB ABEMA ADCC2022 MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE165 RIZIN ウアリ・クルジェフ キック グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ゲイリー・トノン ダニー・キンガド トミー・ランガカー ボカン・マスンヤネ マイキー・ムスメシ マテウス・ガブリエル マーチン・ウェン 三浦彩佳 山北渓人 岩本健汰 平田樹 武尊 箕輪ひろば 若松佑弥 青木真也

【ONE165】ONE日本大会にグラップリング世界の頂点=ケイド・ルオトロが登場。ランガカーとリマッチ

【写真】ケイドをこの目で見られるだけで、嬉しい限りだ(C)RIZIN FF

4日(金・現地時間)、ONE Championshipが28日(日)に江東区有明の有明アリーナで開催されるONE 165「Rodtang vs Takeru」でONEサブミッショングラップリング世界ライト級選手権試合=王者ケイド・ルオトロ✖挑戦者トミー・ランガカーの一戦を組むことを発表している。
Text by Manabu Takashima

タイトル名にあるようにロッタン・ジットムアンノン✖武尊のキックを筆頭に青木真也✖セージ・ノースカット、ゲイリー・トノン✖マーチン・ウェン、さらに日本大会らしくダニー・キンガド×若松佑弥、ボカン・マスンヤネ×山北渓人、箕輪ひろば×グスタボ・バラルト、平田樹×三浦彩佳が行荒れる同大会で、組み技の世界戦が実現する。


ADCC2022で77キロを制し、ONEではライト級世界王者に君臨するケイドは双子の実兄でウェルター級王者タイ、そしてタフライ級王者マイキー・ムスメシと共に、ステロイドフリーのADCCという頂点を持つグラップリング界にあって、ナチュラル化のために動く──組み技ワールド新世代のリーダーだ。

そんなケイドはADCC世界大会の1カ月後、2022年10月にウアリ・クルジェフをヒールで下し同王座を獲得すると、12月にはマテウス・ガブリエルを相手に初防衛に成功。そして今年の6月に行われた2度目のタイトルディフェンディングマッチでは、ランガカーを判定で下している

一本決着でなかったにせよ、ここでダイレクトリマッチになった理由は何なのか。事実、今大会ではケイドでなく兄のタイがウェルター級世界王座を賭けて戦うという話もあった。一方、ケイドは日本大会が正式発表となる前からONE側では岩本健汰に声を掛けていた模様だ。

ただし岩本はADCC世界大会でのシード権獲得のために中堅に確実に勝つという2024年序盤に向けて明白なプランを持っており、ONEとの契約に縛られるとそのプランを実行できなくなることを危惧し、このオファーを固辞していた。

もちろん岩本✖ケイドは楽しみだが、岩本には全力でADCC世界大会に向かって行って欲しい。またケイドの試合は、対戦相手云々以上にケイドの動きを実際にこの目で見ることが一番の収穫となる。世界の頂点にあるグラップラーの登場は、4年振りのONE日本大会に一際、華を添えることになるだろう。

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN08   アレックス・シウバ グスタボ・バラルト ジョシュア・パシオ チャンネル パンクラス 修斗 国内MMA 山北渓人 海外 猿田洋祐 箕輪ひろば

【ONE FN08】山北渓人と対戦、戦う賢人アレックス・シウバ「無敗を意識すると、がんじがらめになる」

【写真】勝負に拘りつつ、達観した意見を持つアレックス・シウバ(C)MMAPLANET

25日(土・現地時間)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night08で山北渓人と戦うアレックス・シウバ。40歳になった元世界チャンピオンが、日本の団体のストロー級チャンピオンと戦うのは、山北で4人目となる。

日本大好き、柔術命、下になってコントロールできるMMAファイターは、昨年10月のグスタボ・バラルト戦の敗北の原因は業しか感がられないと言い切り、キャリアと若さ、無敗というピースに関する問い掛けに対し、見事なまでに成熟した返答をしてくれた。


──アレックス、今週の土曜日に内藤のび太選手、猿田洋祐選手、箕輪ひろば選手という3人の修斗世界ストロー級王者に続き、パンクラスのストロー級チャンピオンである山北選手と戦います。

「とにかく、またケージの中に入って戦えることに感謝している。皆はいつまで戦うのかと尋ねてくるけど、それは神の決めること。どれだけ試合の準備が大変でも、試合に出場できることは最高にハッピーな瞬間だから。しかも、今回は若い日本のチャンピオンと戦うのだからなおさらのことだよ」

──それだけMMAを愛しているアレックスですが、前回のグスタボ・バラルト戦はグラウンドコントロールや極め狙いが評価されなかったです。それがONE裁定だといわれても、別にスタンドの打撃でダメージを受けていないだけに、なかなかグラップラーとしては納得しずらい判定負けだったかと。

「マイ・フレンド、本音を言わせてもらうと全く信じられない結末だったよ。原因があるとすれば、業としかいいようがない。しかも、初めてのことじゃないからね。僕はバラルトに絶対に勝っている。ルールをしっかりと確認し、裁定基準を理解しても……いや理解しているからこそ、僕の負けはない。でも結果はバラルトの勝利で、僕にはどうにもできない。

こういうことが起こると人々は『フィニッシュすれば問題ない』と言う。でも、そんな風にいつだってフィニッシュはできない。誰だってフィニッシュしたいし、判定勝ちしようと思っている選手はいないだろう。でも、判定にもつれ込むのはこのスポーツの一部だ。結果、僕は自分が勝っていた試合を落とすことになる。これが初めてじゃない。ジョシュア・パシオに挑戦した世界戦でもそうだった。世界戦なんて、ジャッジの裁定で人生が変わってしまうというのに。

もちろん僕が勝っていると思っていても、違う意見だってあるし、それが正しい時もあるだろう。でも、前回の試合で僕の負けはない」

──判定に勝負を委ねるなという意見もありますが、ジャッジがいる限り、ジャッジはその役割を全うすべきで。

「ホント、そういう裁定もこのスポーツの一部ではあるんだ。でも、もっとMMAを理解してほしい。ジャッジでない人は皆が僕が勝っていたと言ってくれるのに、ジャッジだけが僕を負けにした……。ホント、どうしようもないよ」

──そういう判定があると次からもこういう裁定があるかもと考え、試合の組み立てなどに影響はでないでしょうか。

「まぁ、混乱するよ。ただ戦えば良いとは簡単には言えない。勝敗結果で、その後のキャリアや人生が変わって来るんだから。パシオと戦った時、バラルトと戦った時、ちゃんとした裁定が下っていれば、僕はケイトと戦うことはなかったかもしれない。でも、今、僕はここにいてケイトと戦う。彼のことに集中して、今を未来につなげるしかないんだよね」

──押忍。では山北選手の印象を教えてください。

「彼はパンクラスのチャンピオンだ。素晴しいファイターに決まっている。さっき、ケイトと彼のチームと顔を合わせたんだ。僕は心の底から日本の皆のことが好きだし、日本人選手を尊敬している。そして、ケイトと彼のチームは僕のこの気持ちが間違っていないことを再確認させてくれた。彼らは礼儀正しく、フレンドリーに挨拶してくれたよ。確かに僕らは土曜日に全てを賭けて戦う。相当な覚悟を持って、ケイトとやりあうよ。でも、それだけだよ。

もし僕に権限があれば、日本人選手とは戦いたいくない。これが本音だよ(笑)。この試合に向けて、日本人の生徒が僕をサポートしてくれた。シンヤ(青木)もメッセージをくれた。ホント、僕は日本の皆のことが大好きでならないんだ」

──山北選手はONEのニューカマーとして、日本のファンの期待を集めています。無敗の国内MMA王者のONEへの挑戦は、同時に彼にとって初めての海外での試合、そして国際戦となります。経験という部分では、アレックスにアドバンテージがあるという見方も成り立ちます。

「彼は無敗で、日本のチャンピオン。でも国際戦は初めてで、僕の方が経験値が高い。これら全てのことが、ファイトには影響を及ぼす。だけども、何一つ絶対的な勝因にはならない。僕の方が経験がある。それは味方を変えると、彼の方が若くれフレッシュということになる。だから、そういう要素よりも如何に自分を信じて戦うことができるか。そこが大切になってくるんだ」

──同時に無敗のファイターには、彼ら特有の勢いがあるかと思います。

「そうだね。でも無敗に拘るとプレッシャーになる。誰もがいずれは負けるんだ。そこで終わりじゃない。戦い続けると、絶対に負ける日はやってくる。無敗であることを意識すると、ケイトもその言葉にがんじがらめにされてしまうよ」

──その言葉こそ、経験から生まれるものかと思います。アレックス、いつもインタビューを受けてくれて本当に感謝しています。では大好きな日本のファンに一言お願いします。

「日本の皆、本当に僕は日本のことが好きなんだ。日本の文化からは学ぶことばかりで、人間として日本の存在を僕からなくなることは決していない。今回、僕はまた日本人選手と戦うことになったけど、とにかく皆に喜んでもらえるよう良い試合にしたいを想っている」
 

■放送予定
3月25日(土・日本時間)
午前8時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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MMA MMAPLANET o ONE ONE162 アレックス・シウバ キック グスタボ・バラルト

【ONE162】シウバのコントロールは評価されず。パンチを出し続けたバラルトがスプリット判定勝ち

<130.75ポンド契約/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
Def.2-1
アレックス・シウバ(ブラジル)

サウスポーのバラルトが左ロー。シウバは打ち終わりに大きな右を振るう。距離を詰めてくるバラルトに対し、スイッチするシウバ。バラルトは大きな右を繰り出す。シウバのシングルレッグをカットしたバラルトがスタンドで攻める。ワンツーで左を伸ばすバラルト、シウバは組みつくと引き込み、バラルトの足に絡みついた。しかしバラルトは足を抜いて立ち上がる。

シウバも立ち上がりスタンドに戻ると、バラルトが組んでケージへドライブ。シウバをケージに押し込みながら、離れ際に左右フックを放った。ケージ中央に戻るバラルトに対して、プレッシャーをかけていくシウバ。バラルトはローとワンツーを見せる。バラルトの左クロスがヒット。シウバが下がる。バラルトは左ボディストレートを突き刺した。

二段蹴りを放ったシウバにシングルレッグを狙ったバラルト、シウバは足に絡みつきバラルトの右足にヒールフックを仕掛ける。相手の動きに合わせて外ヒール、内ヒールと切り替えるが、ここは極めることができなかった。

2R、バラルトが右ローを散らしながら、さらに左ローを当てた。シウバがシングレッグから引き込む。フルガードから相手の右腕を絞り込むも、バラルトはすぐに腕を抜いた。ケージに押し込まれながら足を上げていくシウバ。これを潰したバラルトがパンチを落とす。バラルトが離れると、シウバもすぐに立ち上がった。

スタンドではバラルトが左右のフックを打ち込む。対してプレッシャーをかけるシウバ。飛び込んで左ストレートを当てたバラルトに対し、シウバはプレッシャーをかけ続け、相手にケージを背負わせてから右バックスピンキックを見せた。バラルトの左ストレートをブロック、あるいはクリーンヒットを許さないシウバ。サウスポーにスイッチして距離を詰める。

バラルトが入ってきたところに右フックを合わせたシウバ。体を振りながらパンチとローを当てる。バラルトの左インロー、そして左ストレートがヒット。シウバも押し返して右バックスピンキック、相手をケージに追い込んでから右ヒジを振るっていった。

最終回、開始早々シウバが前に出る。ローを繰り出しながら下がるバラルト。シウバの右ハイの打ち終わりにパンチを放つも届かない。足を滑らせたバラルトをガブるシウバ、バラルトはすぐに離れた。シウバの蹴りをブロックしてパンチを伸ばすパターンになったバラルトだが、そのパンチはシウバの高いガードに阻まれてしまう。

シウバの右バックスピンキックが、バラルトの顔面をかすめた。距離を詰めてくるバラルトを、蹴りで捌くシウバ。バラルトが組んできたところで、首相撲からシングルレッグでグラウンドに持ち込む。さらにシウバがバックを狙ったところでバラルトが立ち上がった。

スタンドで中に入ってくるバラルトに、カウンターで右ヒジを狙ったシウバ。距離を保ちながら、左ジャブと左フックを当てる。バラルトはシングルレッグで組みつき、リフトアップからシウバを叩きつけたが、クリーンテイクダウンはならず。すぐに立ち上がったシウバがロー、右ヒジ、カウンターのフックで捌く。ラウンド終了間際、バラルトはシングルレッグを仕掛けるもシウバがスプロールした。

試合はシウバがコントロールで勝ったかに思われたが――スプリットでバラルトの勝利に。勝者のバラルトは試合後のインタビューで「誰と戦うかは問題じゃない。チャンピオンと戦う。ここONEで世界チャンピオンになるんだ」と語った。


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【ONE162】「オールドライオンは今もハングリーだ」。バラルト戦へ、アレックス・シウバ―02―

【写真】こだわりがバーリトゥード世代の柔術家な――アレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でグスタボ・バラルトと対戦するアレックス・シウバ・インタビュー後編。

40歳を迎え、充実するストロー級で勝ち続けタイトルも視野にあるというシウバだが、同時にミックスファイト、体重差のあるサブミッショングラップリングに興味を持ち、その闘志を燃やしていた。

下からの攻撃、打撃のある試合、体重差のある組み技を欲するアレックス・シウバ――最後のオールスクール柔術家世代の声に耳を傾けてほしい。

<アレックス・シウバ・インタビューPart.01はコチラから>


――確かにその通りです。

「ガードを取って、人生を過ごしてきたんだ。テイクダウンを取れないときは、引き込んでスイープする。それが僕の才能だし、そうやって勝ってきた。そのことには誇りを持っているよ。それに『試合が楽しみだ。いつも面白い試合をしてくる』ってファンに言われることも本当に嬉しいよ。人々に影響に与えらえることが、モチベーションになっているし、満足しているよ」

――アレックスはデェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太選手と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアの1人です。そして発展し続けているストロー級で今も戦い続けていることにも誇りを持ってほしいです。

「ストロー級はヤングライオンだらけになったね。でもオールドライオンもライオンなんだ(笑)。ハングリーじゃない若いライオンを年老いたライオンは狩っていくからね。ホント、ストロー級はタレント揃いになってきたよ。

今もタイトルを狙っている。でも、以前のようにそこだけを見ているわけじゃない。色々な選手と戦ってエンジョイしたいと感じるようになってきたんだ。そして彼らに勝ちたい。その結果、タイトル戦を戦うチャンスを得ることができれば、もちろん王座返り咲きを目指すよ。

それがノーマルな道だよね。と同時に僕はONEで最も一本勝ちが多い。その特徴を生かして、誰かとミックスファイトを戦ってみたい。1Rは打撃、2Rはグラップリング、3RはMMAでも構わない。僕はどのエリアでも戦えるから。それで家族のためにお金を稼ぐことができれば最高だよ。と同時に、12月のジョシュア・パシオとジャレッド・ブルックスの世界ストロー級選手権試合の行方は気になっているよ」

――もちろん、そうなりますよね。

「きっとブルックスが勝つ。ブルックスはタフで、アグレッシブ、おしゃべりだ。でも彼は僕を名指しにしたことはない。ファンの皆が僕の極めを評価してくれて、ブルックスに挑戦できるなら楽しみだよ。ブルックスはトップ3に勝っている。でも、僕にもチャンスはある。タイトル戦、ミックスファイト、どちらでも構わない。プレッシャーはなく、残りのキャリアを楽しみたいんだ」

――サブミッショングラップリングはいかがでしょうか。MMAガードの使い手が、現代グラップラーと戦う試合も楽しみです。

「そこもありがたいことに、本当に多くの人が尋ねてくれることなんだ。『いつ、ケージでグラップリングマッチを戦うんだい?』って。ONEから要請があれば、いつだって戦うよ。ただし、僕の気持ちとしては、今はMMAかミックスファイトで打撃のある試合を戦いたい。

僕の体はいつまで打撃有りのMMAやミックスファイトを続けられるのか、自分でも分からないんだ。あと1年かもしれないし、あと1試合かもしれない。体と心が応じる限り、続けるつもりだよ。でも、いつ体と心がノーというか、僕にも分からない。そうなった時、もう僕はMMAやミックスファイトを戦うのは無理なんだ。

でもグラップリングは未来永劫に戦うことができる。とはいっても、サブミッショングラップリング戦のオファーが来たら……やっぱり『ノー』とは言えないだろうね(笑)。100パーセント、『レッツゴー』と返答するよ、何があってもね。でも、しつこいようだけどMMAかミックスファイトを戦いたい。特にミックスファイトは戦っておきたいよ。MMAが最初でも、グラップリングが最初でも、ムエタイが1Rになっても構わないから」

――ただ相手にも寄りますが、打撃系の相手ならストライキングマッチが初回に来ますよね。

「そうだね。打撃、グラップリング、MMAという順の試合はファンも大好きだろう。相手? そこは考えていない。ただし、グラップリングではアイデアがあるんだ」

――そこはグラップリングの場合は想定してあると(笑)。

「重い相手と戦いたい。そこに柔術の原点があるから」

――小よく大を制する。アレックスはどこまでもオールドスクール柔術家ですね。

「大きな相手が、僕を仕留めに来る。そういう状況で何ができるか。自分を知りたいんだよ。そうすれば人々もグラップリングとはどういうモノか分かってくれると思う。そういう舞台、背景があれば僕の戦闘本能に火がつき、胸躍るファイトができるだろうね」

――素晴らしいですね。

「オールドスクールだからね。その醍醐味を理解してくれる人は、君も含めオールドスクールだよ(笑)」

――アハハハハ。確かにその通りです。アレックス、今日はありがとうございました。金曜日にアレックスとバラルト戦を楽しみにしている日本のファンに一言お願いします。

「皆の応援に感謝している。僕の心は日本のファンとともにある。ONEは11月に日本大会を開く予定だったけど、来年になると聞いた。日本で戦うことはいつまでも僕の夢だよ」


■ONE162放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■ONE Fight Night03放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE162】ディープハーフ上等。MMA無形文化遺産=アレックス・シウバ─01─「見極める力」

【写真】すっかり渋くなってきたアレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でアレックス・シウバがグスタボ・バラルトと対戦する。

キューバのグレコ五輪レスラーと戦うシウバは、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアだ。デェダムロンが正式に引退し、のび太も2年以上実戦から離れているなか事実上、最後のオリジナル・ストロー級アスリートとなったシウバも40歳。

そのファイトスタイルはパウンドばかりか、四点ヒザが認められたONEルールでガードワークを駆使するという他に例を見ないモノだ。下派のシウバはハーフやオープンガードばかりかディープハーフまで使いこなす。誰もが知っている技であっても、ほとんどがMMAで使わない技術でシウバは試合を組み立てる。まるでMMA界の無形文化遺産ようなアレックス・シウバのファイト、見逃すことはできない。


「練習が長引いてしまって、インタビューに遅れてしまった。申し訳ない」

──全然大丈夫です。そんな時に取材を受けてくれてありがとうございます。

「いつだって大歓迎だよ」

──グスタボ・バラルト戦まで4日(※取材は10月17日に行われた)、調子はいかがですか。

「良い感じだよ。バラルトとMMAを戦う機会を得られて、最高だよ」

──今回はマレーシア、クアラルンプールの試合です。ついにシンガポール在住のアレックスも国境を越えることができましたね。

「そうだね。でも僕が出る大会は、無観客だからあまり関係ないかな。KLでもシンガポールでも。土曜日の朝のファイトナイトはオーディエンスがアリーナにやってくるんだけどね」

──では、ただシンガポールからクアランプールに移動しただけのスタジオショーのような感じですね。

「そうだね。でも、そうやって言われるとやっぱりシンガポールから出て、違う国で試合をすることが楽しみに感じてきたよ。だって3年振りだよ。こうやって海外で試合がデキるようになったのは」

──そうですよね。感慨深いです。では、そのKLで戦うバラルトの印象を教えてください。

「もちろん、タフな相手だよ。あの背の低さとクレイジーでワイルドなパンチ、そしてレスリング能力も高い。アゴも強そうだ。とにかく戦いにくい相手であることは間違いない。でも、僕の方が打撃は上だし、ボトムでもトップでもグラウンドは上だ。10分あればフィニッシュできるだろう」

──レスリングベースの強いフィジカルの持ち主が、寝技を避けてくると難しい試合にならないでしょうか。

「ただ僕の対戦相手のほとんどが怖がっているわけではなくても、寝技を嫌がって避けてきたよ。だから、これまで何度も経験してきた流れになるだろう。それだけにコーチや教え子、そして練習仲間と十分に対策は練ってきたよ。

例え下になっても、ただ柔術ゲームを戦うわけじゃない。MMAを戦うんだ。パンチを貰わずに、逃げさせないようにしないとね。バタフライガードでもそうだ。バラルトを捕らえて離れらないようにしつつ、パンチも受けないで戦う。簡単じゃないよ。殴って来る相手に、そういう試合をするのは。

ただし、グスタボはガードの中に入れると殴ってきそうだね。ある意味ハードだけど、戦いやすい。それにスタンドで戦おうとしても、15分あれば極めることはできる。狙いは一本勝ちだけど、スマートに戦う必要もあるだろうね」

──自分はアレックスのMMAではガードゲームを見られるのが、凄く楽しみです。アレックスの柔術はもともとMMAを想定していたのでしょうか、世代的にもその最後の頃かと。それとも完全にIBJJFの競技柔術の技術を学び、MMA用にアジャストしてきたのですか。

「正直にいえば、これは天から授かった能力だと思っている。MMAに使えると思ったガードワークを使って来たし、そうじゃないと思うと使わない。ただし、それを見極める力があったんだと思う。多くの柔術家やMMAファイターは、MMAではディープハーフは使えないと言っていた。でも、僕はディープハーフがMMAでも有効なことを試合で見せることができている」

──ハイ。

「他の人が無理だと思うポジションでも、僕は効果的に使うことができる。それは僕が神から与えられた力だよ。他の選手の知識や経験をシェアすることもあるけど、大抵は自然と使えるようになっているんだ」

──ハーフガードからアンダーフックは今や道着柔術で見られるスクランブルで、足関節からのスイープはグラップリングやMMAでも多く使われています。

「ホント、その通りだね。それでも『アレックス、なぜ引きむんだ』って指摘されることがあるんだよ。だって、僕の一本勝ちはその殆どがガードからだんだけどね(笑)」

<この項、続く>

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE FN03】リネケルに挑戦、ファブリシオ・アンドラジ─01─「ヒザ蹴りで6人ほど練習相手がケガを」

【写真】インタビュー中も非常にリラックスしており、笑顔が絶えなかったアンドラジ(C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」。

イベント名にあるように同大会のメインはONE世界バンタム級世界選手権試合=王者ジョン・リネケル×挑戦者ファブリシオ・アンドラジだ。2020年7月、コロナ禍のタイ国内体形でONEデビューを飾ったアンドラジは、サークルケージ5連勝──ここ3試合は初回フィニッシュという段違いの強さを見せて挑戦権を手にした。

そのアンドラジはコロナで活動を止めたプーケットを離れ母国ブラジルに戻っていたが、今年の初めから再びタイに戻っていた。ノヴァウニオンの最高の練習でなく、タイガームエタイを選択した理由とリネケル戦に向けてのトレーニングについて尋ねた。


──今はタイにいるのですか。

「そうだよ。ブラジルに帰国していたのは、パンデミックがあったからで。タイでの生活は5年以上続けていたしね。ここでの練習が好きで、暮らし方も合っている。ただコロナになってから、全てがシャットダウンしてプーケットでやっていくことが困難になった。だからブラジルに10カ月間いたんだ。今年の1月、ジャレミー・パカティウ戦の2週間前にプーケットに戻ってきたよ。

ノヴァウニオンで名前のある選手たちと練習できたことは、本当に良かった。色々な選手から、多くの違ったことを学べた。でも、ノヴァでの日々は一時的なモノだと最初から決めていたんだ。僕のベースはタイにあるから」

──ブラジル人であるファブリシオにとっても、ノヴァでの練習は最高だと思うのですが。

「そうだね。練習に関しては、本当にノヴァウニオンは最高だったよ。それでもタイで変わらずやっていこうと思ったのは、いくつかの理由があるんだ。まずONEはアジアのプロモーションで、イベントが開かれる場所から近いところに拠点を置きたいというのがあった。

タイガームエタイでの練習やタイのライフスタイルは自分に合っているのも多いな理由だよ。何度でも言えるけど、ノヴァウニオンはベストMMAアカデミーだ。常にハイレベルな練習ができる。いつ行っても、どのトレーニングセッションでも素晴らしい練習パートナーと、最高の練習が可能だ。コーチも素晴らしい布陣だよ。安定して良い練習ができる。

タイガームエタイは違う。季節によって選手の入れ替わりも多い。ただ、なんというのか……ここの水が合っているんだよね。普段から食べているモノが健康的だし、アイスバスやサウナでしっかりとリカバリーがして英気を養うという生活は、リオデジャネイロの喧騒の下では望めない。プーケットにいるとファイトを中心にして生きることができるんだ。

トレーニングに関して、ブラジルはここより良い。それは言い切れる。ただし、ここのライフスタイルの方が僕は心地良いんだよ。ノヴァウニオンと同じような練習ができなくても」

──プーケットの生活はリラックスできますか。

「もちろんだよ。でも、そういうことじゃないんだ。楽しいからここに住んでいるわけじゃない。ホリデーのためじゃない。戦うためだよ。練習に専念して、しっかりとリカバリーをする。毎日、ルーティンで繰り返す。夜に出歩くことなく、ゆっくりと眠る。ファイトをする環境、ファイトを軸にした生活を送っている。ホリデーはどうでも良いから、ファイトに集中している──ここでの毎日で」

──とはいえブラジルから戻ってくると、ジョージ・ヒックマンがバンタオムエタイMMAをオープンし、タイガームエタイを離脱しており練習環境は大きく変わっていなかったでしょうか。

「ものすごく変わっていたよ。ジョージの指導を受けていた多くの選手がチームを離れていた。でも僕は元々自分のスケジュールで、自分の練習をしていたから影響は大きくなかったよ。ムエタイのシフは残っているし、変わりなく同じ質のトレーニングを続けることができている。それに時々、バンタオに行ってフランク・ヒックマンのレスリング・セッションに参加しているしね。今もジョージがいたときと変わらない練習をしているよ」

──タイガームエタイには日本からUFCファイターの平良達郎選手が出稽古に行っていましたが、一緒に練習をしましたか。

「いや、練習はしていないよ。でも、彼がジムにいるのは見たし知っているよ。僕は個人的にトレーニング・チームを構成している形だから、オープンなプロ練習にはあまり出ていないんだ。タイガーはさ、人の出入りが激しいから安定したトレーニングをするにはそっちの方が良いんだ。スパーリングパートナーも特定の選手と、継続的にする方が良いし。オープンクラスは波が激しいからね。

ずっと一緒に練習しているのは2、3人で。あとは試合の対策練習としてスパーリングパートナーに来てもらって、集中的に練習をするようにしているよ」

──そのようにしてジョン・リネケル戦も準備してきたわけですね。

「この試合に向けては、トレーニングパートナーを探すのが難しかった。リネケルは背が低いからね。あの上背で、パワーがあれだけある練習相手は見つけることができない。それに正直にいえば、小さな選手が僕とトレーニングをするのは少し難しんだよ。

僕の距離だと、そういう選手はジャブで動きを制せられる。そして突っ込んできたらヒザをエルボーが待ち受けている。本当に申し訳ないけど、今回のキャンプで6人ほど僕のヒザ蹴りでケガをしてしまって(苦笑)。タイミングが良く入り過ぎると、そうなってしまうんだ。

来てくれた初日に傷ついたスパーリングパートナーが、次の日にはもうこれなくなってしまうとかもあったよ。だからコンスタントにスパーの相手と務めてもらえることができなくてね。でもブルーノ・アウグスト、それに日本人のヒオもずっと助けてくれているよ」

──ヒオ?

「そうだよ、ヒオ。アマチュアだけど、プーケットに住んでいて」

──あぁ山口怜臣(レオ)選手ですね。

「そう、ヒオは凄く頑張ってくれる。そうやって僕のヒザを受けられる練習仲間に入れ替わってもらって、練習してきたんだ。本当はもう2人ぐらい来てもらって、クアラルンプールに向かいたかったけど、見つからなくて断念したんだ」

──スパーリングで、フルパワーは危なくないですか。

「だからといって、スパーリングで感覚を養わないとね。ミットで調整ばかりしていると、戦う状態にどれだけ近づけるのか。やっぱり、全ての力を使って5Rを戦うとスパーリングは必要だから。何よりもそういうスパーリングで、疲れを経験することは絶対に欠かせないよ。試合の前に試合と同じ状況を経験しておかないといけない。僕はそう思っている、

特に今回は初めての5R戦だからね。5Rをフルパワーで戦うとどうなるのか。そこを知っておかないといけなかった。その結果、5Rを戦い抜く自信を手にすることができたんだ。そういうメンタルを創れたことも大きいよ。

常にフレッシュな相手がラウンドごとに入れ替わって、フルパワーの僕とスパーをした。この経験は大きい。とにかく1発殴られた2発殴り返す。そんな気持ちを維持し続けたよ」

<この項、続く>

■放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

ONE162「Zhan vs Di Bella」

2022年10月21日(木・現地時間)
マレーシア クアラルンプール
アシアタ・アリーナ
ONE162「Zhan vs Di Bella」

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

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【ONE163】2022年2度目の日本向けPPV大会が決定。青木真也、岡見勇信、若松佑弥、平田樹が出場

【写真】ABEMA TVでPPV中継が行われるONE163、日本人選手の活躍は――(C)MMAPLANET

17日(月)、東京都でONE Championshipが記者会見を行い、11月19日(金)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE163「AKIMOTO VS PETCHTANONG」の追加対戦カードを発表した。

会見にはチャトリ・シットヨートンCEOをはじめ、同大会に出場する日本人選手が出席した。メインイベントとしてONEキックボクシング世界バンタム級タイトルマッチ、秋元皓貴✖ペッタノン・ペットフォーガスが行われるONE163。MMAでは青木真也✖ザイード・イザガクマエフ、岡見勇信✖オンラ・ンサン、若松佑弥✖ウ・ソンフン、そして平田樹✖ハム・ソヒの4カードが発表された。


会見にはチャトリCEO、青木真也、岡見勇信と若松佑弥が出席。外国人選手ならびに米国滞在中の平田樹は、ビデオメッセージでコメントを出している。


チャトリ・シットヨートンCEO
「現在、ONEは20人の日本人選手と契約しています。今年3月のONE Xは、ABEMA TVのPPV放送で少しではありますが成功を収めました。ABEMA TVとは毎年PPV中継を行い、日本人選手の良いカードを組んでいきたいと思います」

ザイード・イザガクマエフ(C)ONE


青木真也
「前回、前々回と負けていて、次はイージーな相手との試合だと思っていたのですが、フタを開ければ厳しい相手で。こういう厳しい試合は今の日本には少ない。(イザガクマエフは)強い相手だと思います。ONEライト級ではクリスチャン・リーを除けば、一番危険な相手です。自分自身の強さと戦いを自分の中で貫いて、戦いというのはこういうものだ、というものを見せられると思います」

青木✖イザガクマエフについてチャトリCEOのコメント
「イザガクマエフはグラウンドに持ち込んでパウンドを打つタイプ。シンヤ・アオキはグラウンドでサブミッションを仕掛ける。最初にグラウンドでトップ・ポジションを奪ったほうが勝つと予想しています」


オンラ・ンサン(C)MMAPLANET


岡見勇信
「自分の試合が3年ぶりなるので、緊張しています。自分の年齢でこの舞台に帰ってくるというのは、すごく怖さもあり、やっと来たかというワクワク、自分の仕事ができるという想いもあります。その相手がずっと対戦したかったオンラ・ンサン選手ということで、この舞台に帰って来られたことを本当に嬉しく思います。ONEではウェルター級で試合をしていましたが、彼と戦いたいと思い、ミドル級に上げました。それがこのONEでやるべきことで思っていました。全てを尽くして戦わなければ勝つことは難しいし、自分の格闘技人生を賭ける試合になると思います。精いっぱい頑張ります」

岡見✖ンサンについてチャトリCEOのコメント
「この試合もKO決着が必至のカードです。ユーシン・オカミがグラウンドに持ち込めばパウンドで、あるいはオンラ・ンサンがスタンドで、どちらにしてもKOで決まると思います」


ウ・ソンフン(C)ONE


若松佑弥
「前回の試合は相手の計量失敗で無くなり、少しガッカリしました。でも、すぐにまた試合を組んでくれたので、そのままの気持ちで次の試合に臨みます。試合は単純にブッ倒して、KOします。相手はKOするパワーがあるけど正直言って、それだけですかね。打ち合いで、1分くらいで倒そうと思っています。MMAなので寝かせてボコボコに削ってやってもいいし、いろいろ考えています。僕は強さを求めて、ONEのベルトを夢見て頑張っています。しっかりKOしますので、楽しみにしておいてください」

若松✖ウ・ソンフンについてチャトリCEOのコメント
「お互いにKOできるストライカーです。ユーヤ・ワカマツはワンパンチでKOするパワーを持っているし、ウ・ソンフンも同じ。非常に期待できる試合です。ワカマツは日本人ナンバーワンのストライカーであり、将来的にチャンピオンになることは間違いありません。現在ONEに出ている日本人選手のなかでも、最もチャンスのある選手だと思っています」


ハム・ソヒ(C)ONE


平田樹
「相手が強いことは分かっています。今ハム・ソヒが強いと言われている時にやりたかった。みんなは私がどうやって負けるのか、と考えているかもしれないけど、自分はチャンスがあると思っています。メチャクチャしんどい練習をしているからこそ、ヤバイ相手とやりたいなっていう気持ちが勝ちました。時代を変えていこう、自分の時代にします」

平田✖ハム・ソヒについてチャトリCEOのコメント
「女子アトム級最高のマッチアップです。レジェンドであるハム・ソヒと、いま勢いのあるイツキ・ヒラタとの試合もKO決着になるのではと予想しています。イツキが勝てば、次はアンジェラ・リーとのタイトルマッチを考えています」

また、チャトリCEOは今後のテレビ中継について「ABEMA TVとは、今後も土曜日のゴールデンタイムにPPV中継を行いたいと話をしています。北米でのテレビ中継は、契約上シンガポールから映像を送ることになっています。日本には日本向けのイベントを、日本のゴールデンタイムに流し、日本人王者の誕生を期待したい」と語っている。


ONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

ONE162「Zhan vs Di Bella」

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

ONE163「Akimoto vs Petchtanog」

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
ABEMA格闘チャンネル

■ONE163 対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] 秋元皓貴(日本)
[挑戦者] ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)
青木真也(日本)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
岡見勇信(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウ・ソンフン(韓国)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
平田樹(日本)

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【LFA144】乾坤一擲対決=プエルタ戦へ、堀内佑馬─02─「シン日本人どころか崖っぷち日本人」

【写真】やるっきゃない。頑張るしかない──堀内佑馬だ(C)MMAPLANET

14日(金・現地時間)、サウスダコタ州スーフォールズのサンフォード・ペンタゴンで開催されるLFA144「Gafurov vs Silva」でフアン・プエルタと対戦する堀内佑馬インタビュー後編。

Road to UFCからUFCと契約という道は途絶えた。しかし、プエルタはコンテンダーシリーズで勝利し、Titan FCフライ級の頂点に立った相手だ。この組み技至上主義ファイターを相手に、「寝技に付き合い、スクランブルで疲れさせます」と言い切った堀内は前回の敗北で良い意味で開き直ることができたかのようだ。

UFCに行くにはもう負けられない。しかし、勝てば大きくゲインできる相手との戦いを控え堀内からは崖っぷちの状態もアドバンテージにしたかのような絶対的な意志の強さが伝わってきた。

<堀内佑馬インタビューPart.01はコチラから>


──対戦相手が代わって、勝てばオイシイ率がグンと上がりました。

「ホントにあの負けをひっくり返せるじゃんって。最高の相手ですよね。今回は前の対戦相手と試合をするために9月の終わりまで日本で練習していて。ファイトキャンプとすれば半分は日本でやって、それからこっちにも戻ってきた日に対戦相手が代わりました。でも1週間はコーチとちゃんと話して、しっかりと対策練習はデキています」

──リーチがあって、しつこい組みをする選手という印象があります。ハイライトリール的な勝利はグスタボ・バラルト戦のヒザ蹴りのKO勝ちですが、それよりも組みの選手かと。

「バラルトに勝った時は、二段のヒザ蹴りでしたね。でも、確かに本来の試合はしつこい組みかと思います。レスリングと柔術がミックスしたみたいなスタイルで、コーチも『抑えてくるだろう』って言っています。

ここでこの相手が来るのマジで良いなぁって思って(笑)。俺の今の状況からすると、最高過ぎます。いつの間にか9勝5敗とかっていうレコードになってしまって。どんどんUFCが遠のいていて。6敗とかなると、UFCは難しいと思うので……もう負けられないです。ここからは毎試合、最後だって思いながら戦わないといけないですけど、絶対に取るべき相手です」

──プエルタもここで落とせばUFCはないという気持ちでいるかと思います。

「そうですね。12連勝とかしていて、前回の試合はUAE Warriorsで負けた。34歳とかで、年も年ですしね」

──しかも、12連勝目が去年のコンテンダーシリーズで判定勝ちしたのですが、ダナ・ホワイトに『ここはコンテンダーシリーズだぞ』とダメだしされて、契約を勝ち取れず涙目になっていました。そこからの仕切り直しで、連勝が途絶えるという……。UFCに向けてラストチャンスで、思い切り乾坤一擲ファイトを仕掛けてくる可能性もあるかと。

「あの中国人に勝ったけど、最後にテイクダウンを狙った選手ですよね。でも戦い方は同じだと思いますよ。組んでケージに詰める。そこからテイクダウンを狙って、抑えようとする。変わらないですよ。絶対、あのままで。いやぁ、楽しみで仕方ないですね。

組ませないで打撃で行っても良いですし、組まれて倒されても……本当にしつこいので。でも、そうなったら寝技で付き合います。変に警戒はせず。流れで行こうと思います。倒されても、バックを取るのは巧いから──そこは気を付けてスクランブルで疲れさせようかと」

──今回はABEMAでの中継がなくて、日本で視聴するにはUFC FIGHT PASSだけになります。

「まぁ、残念ですけど……それも良いかなぁって。なんか日本では誰も知らない、ジャングルみたいなところで俺は戦っているぞっていう感じで。俺はもともとそういうことがないところから始めているんで。それはそれで格好良いかなって(笑)。

LFAって日本からすれば未開の地ですよ。だから放送がないのも面白い。そういうところなんだって。8月に田中(路教)さん達、日本人が3人揃って負けたじゃないですか。ここでプエルタに勝てば、逆にオイシイなって思っています。全ては俺のためにあるような気がしています」

──もうRoad to UFCショックは吹っ切れて、前しか見ていない状態ですか。

「いやぁ、ホントに終わった直後はダメだったんですけど。もう何とも思っていない──って言えば、それは嘘になっちゃいます。でも、もうやるだけなんで。あの試合は済んだことだし、前を向かないと次に行くことはできないので。目指すはLFAのベルトですかね」

──では、改めて再起戦への意気込みをお願いします。

「そうッスね。ちょっと頑張って……いやぁ、前の試合ではシン日本人を見せることができなかったので。これからシン日本人というよりも、崖っぷち日本人になってしまったので1試合1試合、最後のつもりでやるしかないし、頑張るしかないんで──頑張ります」

■視聴方法(予定)
10月15日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass

■ 対戦カード

<LFAバンタム級王座決定戦/5分5R>
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)
ジエゴ・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジョーダン・ヘイダーマン(米国)
ダイクォン・バックリー(米国)

<フライ級/5分3R>
堀内佑馬(日本)
フアン・プエルタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジャレッド・レヴェル(カナダ)
ヘナート・ヴァレンチ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
クリスチャン・ナティヴィダッド(米国)
イスラエル・ギャルヴァン(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイコブ・ジョーンズ(米国)
クリスチャン・ターナー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ロナルド・コールマン(米国)
チャト・ワイエスト(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ブレイディ・ミナー(ブラジル)
パトリック・リベラ(米国)

<バンタム級/5分3R>
アダム・アイサ(米国)
マテオ・ゴンザレス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
シャイアン・バワーズ(米国)
ナランジャガル・ツェンダユシュ(モンゴル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニールセン(米国)
ベン・シャウアー(米国)

<ライト級/5分3R>
アンドレス・マーリー(米国)
ホビソン・ジュニオル(ブラジル)

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【ONE FN03】越えろ、Do Sportsの壁。ケイド・ルオトロ「サンビストはTDもレッグロックもできる」

【写真】ケイド・ルオトロがONEを舞台にグラップリングの歴史を変えることができるか(C)SATOSHI NARITA

22日(土・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」でONEサブミッショングラップリング世界ライト級王座決定戦が組まれ、ケイド・ルオトロがウアリ・クルジェフと対戦する。

ケイドといえば9月に行われたADCC2022の77キロ級で4試合連続一本勝ちを飾り、19歳9カ月という最年少ADCC世界王者に輝いたばかり。今、最も注目されているグラップラーだ。

ADCCは前半がサブオンリー、後半からポイントという特殊なルールセットとなっているが、ONEはケージ使用のサブオンリーで極めが重視される。とはいえ、先のライト級王座決定戦=マイキー・ムスメシ✖クレベル・ソウザ戦のようにテイクダウンの攻防はスルーできるルールになっている。投げ、抑え、スクランブルというのはグラップリング競技の醍醐味の一つであり、ADCCでも勝負の行方を分けるキー・ファクターであった。

ルールの違いが、試合展開の違いを生むのは当然。それでもケイドの唯一無二のゴールは対戦相手を仕留めること。ルールによってプロセスが変化するが、ケイド自身はサンビストであり柔道家のクルジェフとの対戦を楽しみにしている。その理由こそ、グラップリングを見る側にとっても楽しめる要素となっている。

グラップリング=Do Sportsという壁を破るべき、世界最高のグラップラーの組み技、柔術論に注視してほしい。


──ADCCで世界一に輝いたグラップラーの多くが、暫らくは競技会から離れるかと思いますが(※88キロ級優勝のジャンカルロ・ボドニは10月23日開催のEBI=エディ・ブラボー・インビテーショナルに出場)、ケイドは10月23日にクアランプールで、ONEチャンピオンシップのサークルケージでサブミッショングラップリング世界ライト級王座を賭けてウアリ・クルジェフと対戦します。

「今回の対戦相手はサンボと柔道出身で、上半身への攻めが強力だ。うん、凄く楽しみだよ。サンビストはテイクダウンが強くて、レッグロックに秀でている。興味深いよ。テイクダウンとレッグロックって、ADCCのメイン・スタイルだからね」

──確かにその通りですね。

「ADCCにレスリングは必須だよ。レスリングを避けているようでは、絶対に勝てない。でもADCCに出ているレスラーの弱点はレッグロックなんだよ。サンビストは違うだろう? テイクダウンもレッグロックも強いクルジェフと、僕の戦いがどうなるのか。想像するだけでも、ワクワクしてくるよ」

──ムエタイやキックボクシング、MMAを見に来ているファンの前でのサブオンリーファイト、観客を満足させることを意識するとタップを奪うことが絶対です。そのような戦いを心掛けることで、ケイドはサブミッション・ファイターとして進化するのでしょうか。

「イエス、絶対的にね。ONEでの試合はサブミッションにフォーカスしている。ただし前回のシンヤ・アオキとの試合は、そこを意識する余りにミスが多かった。サブミッションを仕掛けすぎると、対戦相手のディフェンスへの意識は高まる。だから、あの試合は極めそこなってしまったんだ。僕はサブミッションに気持ちがいき過ぎていた。フィニッシュすることが、自分の役目だと思っていたんだ。決して僕自身のためじゃなくて、柔術のために必要だと考え過ぎていた」

──柔術のために? それはどういうことでしょうか。

「柔術は普及にもの凄く時間が掛かるスポーツだ。普通の人が視て楽しむことは、とても難しい。世界最高峰の黒帯の世界大会で、どれだけ退屈な試合が続くか。一般の人が見たら、10分間何も動きがない。ずっと同じことをしていると思われる。それが柔術の最高峰の戦いなんだ。

でもONEで戦う時はムエタイやMMAというエキサイティングなマーシャルアーツと見比べられる状況にあることを忘れてはいけない。だからこそ、次の試合でも必ずフィニッシュを狙うよ」

──観客がエキサイトするのは、サブオンリーかポイント制か、議論の余地があるかと思います。サブミッション決着は、ファンの求めるところでしょう。ただポイントがあれば、どちらが優勢なのか可視化できるという良さもあります。それにサブオンリーでは引き込みにより、テイクダウンの攻防がなくなることも多いです。

「テイクダウンの攻防がなくなるのは、僕の戦い方じゃない。僕はテイクダウンして、パス。そしてサブミットする。誰と対戦しても戦い方は変わらないよ。作戦も同じだ。テイクダウンが強い相手とレスリングで勝負する。そういう風に戦うことが、エキサイティングなんだ。そして素早くサブミッションを仕掛ける。もちろん、上手くいくかどうかは分からない。でも、僕のゴールは常にサブミッションだよ」

──柔術はポイントを取れば守って勝てます。ケイドは優勢でも、フィニッシュを狙うのですね。

「柔術ではサブミッションの前のポジションが重視される。そこがちょっと僕と違うところで。僕はポジションよりも、先にサブミッションを仕掛ける。ポジショニングを重視過ぎると、その先にあるサブミットするという意識が希薄になるからね。そして、守りのファイトになってしまう。

同様にサブミッションを意識し過ぎると、さっきも言ったように、相手が防御一辺倒になってしまって結果的には、エキサイティングな試合にならない」

──やはりグラップリングを観賞用スポーツとするのはハードルが高そうです。

「結果としてサブミットすれば良いんだよ。ただし、一つの技にトライしてタップを奪えないなら、違う技を仕掛けなければならない。ADCCでもノーポイントの時間帯からテイクダウンを取ってフィニッシュを狙った。でも一本を奪えないなら、ガードを取っても構わない。一つの技に拘ると、ポイント制だろうがサブオンリーだろうが、退屈な試合になってしまうんだ。

ミカ(ガルバォン)のガードからのアタックは同じことが繰り返されて退屈な試合になってしまう。僕はそういう戦いはしない。ミカがガードに固執すると、エキサイティングな試合にはならない。ガードが上手く機能しないなら、レッスルアップしてスタンドでレスリングをすれば良い。そういう風に戦い方を変えることで、グラップリングはエキサイティングなスポーツとして普及できるよ」

※ADCCを制した4試合、ステロイド・フリーの大会で「ナチュラルなのは僕とタイ(ルオトロ)、ロベルト・ヒメネスの3人だけ」(※注インタビュー中のケイドの発言)という爆発力とアイソメトリック・ストレングスの違い。2回戦のヒメネス戦、準決勝のPJ・パーチ戦、そして決勝のミカ・ガルバォン戦とJT・トレス論が聞かれたケイド・ルオトロのインタビューは、10月28日発売のFight & Life#93に掲載されます。

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

ONE162「Zhan vs Di Bella」

2022年10月21日(金・現地時間)
マレーシア クアラルンプール
アシアタ・アリーナ
ONE162「Zhan vs Di Bella」

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

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