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F1 Gladiator017 HEAT50 MMA MMAPLANET o ONE Progress コンバット柔術 ビリー・フッカー フェルナンド 修斗 前田吉朗 土肥潤 森戸新士 椿飛鳥 江木伸成 清水俊一 濱村健 生田誠 田中智也 神田T800周一 福島啓太 竹本啓哉 竹浦正起 葛西和希 赤澤智哉 長田拓也 長谷川賢

【GLADIATOR017】プログレスとコラボ第2弾は森戸新士×長田拓也など、フォークグラップリング3試合に

【写真】1月の試合で森戸は、引き込みで相手に2P献上ルールながら、リードした展開で引き込みから三角を極めた。今回はどのような試合になるか(C)MMAPLANET

21日(木)、PROGRESSより5月1日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator017内で3試合のグラップリング戦が組まれることが発表された。

長谷川賢率いるプログレスは「北米MMAとの差を埋めることを目標」にケージの中で米国カレッジスタイルレスリング=フォークスタイルレスリングのテイクダウン&リバーサルorスクランブルのポイント換算方式に、バッククラブのポイントとサブミッションを加えた──打撃のないMMAグラップリング・ルールセットだ。

柔術家もノーギながらスクランブルと極めを養え、ファイトマネーを得て実戦経験が積める。プログレスは自前のイベントを開催という形でなくMMAプロモーションのなかでグラップリングマッチに必要な資金を提供して試合を組むという形と取っている。

既にグラジエイターとは1月23日大会でコラボが実現しており、5月7日(土)のHEAT50でも生田誠✖江木伸成のコンバット柔術、竹浦正起✖椿飛鳥&レアンドロ草野✖濱岸正幸のフォークスタイルグラップリングがマッチアップされている。

そしてHEATの1週間前、グラジでも前回大会に続き3試合のプログレス提供組み技戦が決まった。


前回はサブオンリー・マッチが1試合組まれたが、今回は3試合ともフォークスタイルグラップリング戦となり、75キロ契約で森戸新士が長田拓也と対戦する。森戸は1月のグラジに続き連続で出場、前回はテイクダウンポイントでリードし最後は引き込み三角で濱村健から一本勝ちを手にしている。

昨年2月の葛西和希戦でテイクダウンからハーフ、スクランブルのバック狙いで前方に落とされて下になった長田。プログレスだと2-2のイーブンの攻防となる

昨年2月の葛西和希戦でテイクダウンからハーフ、スクだ、ランブルのバック狙いで前方に落とされて下になった長田。プログレスだと2-2のイーブンの攻防となる[/caption]今回も対戦相手はMMAファイターだ。

修斗、ONE Warrior Series、Road to ONEで戦ってきた長田は力強いテイクダウンが持ち味で、ポイント有り、ケージ際の攻防が興味深い一戦だ。

先日のJBJJF全日本ではライト級3位に終わったが、ノーギ&ケージというシチュエーションで森戸が強さを見せることで、間違いなくJ-MMAの強化につながる。

この他、競技柔術界からは京都のグラウンドコア所属の黒帯=赤澤智哉が出場し、修斗ジム神戸のビリー・フッカーと戦う。赤澤はJBJJF2019年アダルト茶帯ランク1位、2月の全日本マスター柔術では元MMAファイターの北田俊亮を下しマスター2フェザー級を制している。対するビリー・フッカーは修斗ジム神戸の柔術インストラクターで、古くは8年前にADCC JAPANの西日本オープンのアダルト・アドバンス77キロで優勝経験がある。

(C)SHOJIRO KAMEIKE

もう1試合はフェルナンドと田中智也のMMAファイター対決。

前者は10日の前田吉朗引退興行でパウンドでTKO勝ちたばかり、MMA4戦4勝の黒帯柔術家だ。一方、田中は柔術茶帯──北海道でキャリアを積み、直近の試合は昨年6月にGRACHANでヒールにより一本勝ちし9勝2敗のレコードを持つ。

GLADIATORバンタム級王座決定戦=神田T800周一✖福島啓太、
竹本啓哉×エダ塾長、土肥潤✖清水俊一というケージグラップラーのMMAファイトが並んだグラジエイターで組まれたフォークスタイルグラップリング戦。柔術家✖MMAファイター、柔術家✖柔術家、MMAファイター✖MMAファイターという顔合わせで、同じルールでもどのような試合展開になるか、非常に楽しみだ。


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F1 Gladiator017 MMA MMAPLANET o 中西テツオ 久保健太 修斗 日沖発 生田誠 透暉鷹

【GLADIATOR017】久保健太と対戦、中西テツオ─01─「ガリガリで、50キロぐらいしかなかった」

【写真】今の石綱テツオと呼んでしまいそうになる──中西テツオ(C)SHOJIRO KAMEIkE

5月1日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR017で、中西テツオが久保健太と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

これがGRACHANとの合同興行を含めて、3度目のGLADIATOR参戦となる──以前は石綱テツオのリングネームで活動していた中西。2014年にGRANDSLAMでプロデビュー後は3連勝、しかも全てKOか一本勝ちという破竹の勢いを見せていた。

しかし2015年以降はなかなか勝ち星に恵まれなくなったなかえ、現在は再び3連続一本勝ちを収めている。インタビュー前編では、そんな中西がMMAを始めた経緯を訊いた。人との出会いが、人を強くする――。


――中西テツオ選手は以前、石綱テツオというリングネームで活動されていました。現在は本名で試合をしているのですね。

「はい。前のリングネームは、所属していた石綱MMAの石綱を本名のテツオに繋げた形です。今回、独立して自分のジムを立ち上げるにあたり、これからは本名で良いかなと思いました」

――石綱MMAでは、ジムの名前をリングネームにするルールがあったのですか。ムエタイなどでは、よく見られますが……。

「いえ、そういうことはないです(笑)。石綱は最初にジムがあった場所の地名で、僕がプロ第1号だったので、ジムの名前を広めたいと思って石綱をリングネームにしました。だから昔はよく言われました。代表は別の人なんですけど、石綱テツオが石綱ジムの代表なのかと」

――アハハハ。そんな石綱選手は、どのような経緯でMMAを始めたのでしょうか。

「最初は高校を卒業すると同時に柔術を始めたんですよ。そこからずっと柔術をやっていまして、その柔術道場で今の石綱MMAの林巧馬代表と知り合いました。そこで林代表が柔術を辞めて、瀬戸市に格闘技ジムを立ち上げようと。当時、瀬戸市にMMAのジムはなかったんです。そうやって石綱MMAを立ち上げたのが2013年頃ですね。僕はそこからMMAを始めました」

――では、なぜ柔術を始めたのでしょうか。

「一番近くにあった格闘技のジムが、トラスト柔術アカデミーだったからです」

――ということは、トラスト柔術の生田誠代表が、柔術の師になるのですね。

「はい。もともとはHERO’Sを見ていて、山本KID徳郁さんのファンだったんですよ。あの人を見て、カッコいいなぁと思ったし、今でも一番好きな選手です。それで格闘技が好きになり、高校を卒業した時に格闘技ジムを探したら、トラスト柔術にたどり着きました」

――それはMMAをやることを見据えて柔術を始めたのでしょうか。

「MMAをやりたい気持ちはありました。でも打撃に対する怖さというか……やっぱりテレビを見ていて、MMAは体がムキムキの人がやっている印象を持っていました。でも当時の僕はガリガリで、50キロぐらいしかなかったんですよ。そんな僕のようなガリガリがMMAをできるのかな、と。でもトラスト柔術の生田さんは技術を重視していて、柔術をやっていくうちに『僕でも格闘技ができるんだ』と思えるようになったんです」

――そこでMMAを始めたと。

「最初は石綱MMAが出来るということで、そこに乗っかっただけだったんです。特にMMAをやろうと決めたわけではなく、柔術以外の格闘技もやってみないなと思っただけでした。石綱MMAでは打撃の練習もできると聞いて」

――その時点で、打撃はムキムキのファイターがやるものというイメージは無くなっていたのでしょうか。

「そのイメージは無くなっていました。体つきは人それぞれなので……ムキムキな人もいれば、細い人もいる。柔術を通じて、そういう考えになったんです。それで石綱MMAが2012年に創設されて、僕は2013年ぐらいにMMAを始めることになりました」

――中西選手は2013年からアマチュア修斗に出ているので、石綱MMAでMMAを始めてすぐのことだったのですね。

「そのアマチュア時代に勝村周一朗に出会って、僕のMMAに対する価値観が大きく変わりました。勝村さんとの出会いは、僕にとってすごく大きかったです」

――プロデビュー戦がGRANDSLAM(2014年7月、駒沢孝行にKO勝ち)だったのは、勝村さんとのご縁だったのですか。

「そうなんです。アマチュアの頃から横浜グランドスラムで練習させていただいていて、勝村さんから大会に出ないかと言われて、『はい、お願いします!』と」

――以前に石綱MMAの透暉鷹選手にインタビューさせていただいた際、透暉鷹選手は林代表から日沖発さんのプライベートレッスンを受けるように薦められたと聞きました。その時も同じことを言ったのですが、ジムの代表であれば自分自身で選手の全てを見ようと考えることも当然だと思うのですが、そこで選手のために他の選択肢を実行できるのは凄いです。

「林代表自身、MMAを始めたのが僕と同じぐらいの時期なんです。それで僕に『自分は技術を知らないから、勝村さんのところへ練習に行ってこいよ』と。そこから横浜グランドスラムで練習させていただくことになりました。もともと石綱MMAは、瀬戸市にMMAの練習できる環境がないから、自分たちで作ろうと思って始まったものなんです。会員さんを集めてお金儲けをしようというものではなく、自分たちの練習場所を作るためでした」

――当時と比べて、現在の瀬戸市のMMA人口は変わりましたか。

「僕が始めた当時よりは、徐々に増えてきています。柔術をやっていた頃の先輩たちも独立してジムを立ち上げたりしていますし。僕も羨ましいなぁと思って、30代になってこれが節目だと思ってEQUIPO CERO(エキポセロ)を立ち上げました」

――ファイターとしてのキャリアに話を戻すと、GRANDSLAMでプロデビューして以降は3連勝を収めました。しかしファイトスタイルは、柔術感は少なかったですよね。

「最初からガッツリ上を取りに行っていました。やっぱり試合のたびに横浜グランドスラムへ練習させてもらいに行っていて。あとはガリガリだった体も、練習していくうちに筋肉がついてきていましたね。でも、2015年ぐらいから苦しい時期になりました。修斗で新人王を取れずに、なかなか勝つこともできなくて……。

今考えると、自分の考えが甘かったのかなと思います。練習の取り組み方とか。やっぱり最初に3連勝しちゃったので、これで良いのかなと考えてしまっていたんですよね。でも、そのあと中国で試合をするようになり、自分の格闘技人生も変わってきました。いろいろあって……」

<この項、続く>

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HEAT50 MMA MMAPLANET o UFC コンバット柔術 バレット・ヨシダ ブラジリアン柔術 江木伸成 生田誠 長野将大

【HEAT50】プログレス提供コンバット柔術で江木伸成と対戦、生田誠「答え合わせをやりたい」

【写真】素晴らしい姿勢を持ち続けている。脱帽だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

5月7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で、プログレス提供試合として生田誠と江木伸成が、コンバット柔術ルールで対戦する。
Text by Shojiro Kameike

生田誠といえば、UFCでホイス・グレイシーが戦う姿に影響を受けて、柔術を始めて22年――柔術界の大ベテランだ。特に、生田ガードとも呼ばれたリバース・デラヒーバは、生田の代名詞的な技であった。その生田がコンバット柔術ルールに挑む。ガード主体の柔術家であった生田が、打撃有りのコンバット柔術で何を見せるのか。そこには、柔術家として生きる生田誠の原点があった。


――生田選手がコンバット柔術ルールで戦うと聞いて、驚きました。対戦相手の江木選手もガード主体の柔術家で、コンバット柔術ルールでどのような試合になるのか興味深いです。

「江木君は正直、そんなに絡んだことはない選手なんですよね。ただ、MMAのパウンダーよりは戦いやすいんじゃないかと思います。もっとこちらの寝技に付き合ってくれて、面白い試合になるんじゃないでしょうか」

――生田選手は現在、どれくらいのペースで試合をしているのですか。

「今は試合に出ても、1年に1回か2回ぐらいですね。柔術も全日本とかではなく、小さい大会ばかりで……。何かタイトルを獲ろうとか、そういう気持ちではなくて。いま一番興味があるのが、コンバット柔術なんです。だから前回のIREにエントリーして、グラップリングマッチ2試合とコンバット柔術に出場して、経験を積みに行きました」

――昨年8月、コンバット柔術ルールで長野将大選手と対戦し、オーバータイムで生田選手の50/50から抜けた長野選手が勝利しています。

「MMAファイターを相手にバリバリ引き込んで、下から仕掛けていったら、上からバチバチ掌底を当てられて(苦笑)。

一本負けやKO負けはしなかったものの、オーバータイムで足の取り合いをした時に、自分が疲れてしまっていて……。そこまで柔術やグラップリングでは負けなしで来ていたんです。でもコンバット柔術で久しぶりに負けてしまい、何とかコンバット柔術で勝ちたいなと思っているところに、ちょうど今回のオファーを頂いたんですよ。それで、そのオファーを受けさせていただきました」

――そもそも、なぜコンバット柔術ルールの試合に出ようと考えたのでしょうか。

「もともと僕が柔術を始めたのは、打撃有りの戦いの中で、どう柔術家が戦うかに興味があったんですよね。初めてUFCでホイス・グレイシーを見た時から。だからMMAに興味がないわけでもないんです。せっかく柔術の黒帯を取ったし、今は競技柔術への興味も無くなってきているので、MMAをやるかどうかという考えもあったんです」

――えっ!? MMAを戦おうと考えていたのですか。

「でも、年齢も45歳になっちゃいましたからね(苦笑)。今からハードな打撃有りの競技をやるのも有りだけど……と考えていた時にIRE、コンバット柔術にチャレンジしてみようと。

自分の中では柔術をやるうえで、ずっと『打撃があったらコレはどうなんだろう?』と想定しながら続けていました。今も僕はリバース・デラヒーバを使います。それでコンバット柔術でも相手の打撃をもらわない距離感を保って、スイープして上を取れば何とかなるだろうと思っていました。でも結果は打撃に飲み込まれてしまって――。だから、まだ自分の中で答え合わせができていないんです」

――……。

「たとえば……そのポジションにいたら殴られるから、足関節があったらベリンボロやるとどうなるか、とか。そういうことは、今のモダン柔術ではそこまで徹底して考えられてはいないじゃないですか。それって競技柔術をやっているとハッキリしないというか、分かりにくいというか……。自分の中で、その答え合わせをやりたいんですよね。

だから今、プログレスやコンバット柔術で若い選手に勝ってチャンピオンになりたいとか、そういうことではないんです。どうやれば柔術の技術を使って安全に戦うことができるのか、それが知りたくて」

――生田選手はUFCでホイス・グレイシーを見てから柔術を始めた生田選手にとって、追いかけているのはブラジリアン柔術ではなく、グレイシー柔術なのですよね。

「ホントに、その通りなんです。今はブラジリアン柔術として世界的なスポーツになっているじゃないですか。それは良いことなんです。でもその反面――グレイシー柔術ではないよなって。

柔術って選手の動きを誘導するルールじゃないですか。たとえばガードに引き込んでも、パスガードのポイントがあるから相手を抑え込もうとする。マウントの4ポイントがあるからマウントを取る、バックマウントに4ポイントがつくから……要は、打撃有りの戦いを想定して作られているルールなんですよね。

先日、黒帯の四段を取得した時にルール講習会を受けたんです。そこでは安全性を強調しているように感じたんです。あとは護身術としてのコンセプトを伝えていきたい、と。それはそれで凄く良いことなんです。でも、当時見たグレイシーの戦いではないなと思ってしまいました。

ハファエル・メンデスが出てきた時もそうだと思うんですけど、ルールを守りながらいかに勝つかという技術が増えてきました。その最たる例が50/50ですよね。50/50が出てきたことで、いろんなものがガラッと変わってしまいました。50/50って今は、本来の使い方とは違うじゃないですか」

――というと?

「昔、バレット・ヨシダさんからお聞きしたのは、『もともと50/50は足を取るための技術であり、50/50から上を取ったり下になったりというシーソーゲームをやるのは、あまり意味がないよね』と。そうやって、なぜ50/50が生まれたのかを考えると、僕自身もすごく足関節の攻防に意識が行きました。ただ50/50や足関節のことを考えるならば、必ず意識しておかなくてはいけないのは――足を取りに行った時、相手に立たれて殴られてしまうことなんです。

競技柔術をやっている人たちに対して思うのは、ベリンボロもそうですけど、バックを奪う動きを否定するつもりは一切ありません。ただ、自分のリバース・デラヒーバも含めて、打撃有りの中では危険すぎると思っていて。

するとクローズドガードの技術や、距離ができたら立ち上がる柔術立ちの技術とか、それがグレイシー柔術の根幹なんじゃないかなと感じるんです。でも競技柔術の練習だけをしていると、その感覚が疎かになってしまうんですよね。結果、コレで本当に強くなっているのかなって思ってしまう。

もちろん競技が普及し、皆が楽しめるものになるうえで、現在のブラジリアン柔術のルールやモダン柔術を否定するつもりはないんですけど」

<この項、続く

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BELLATOR DEEP HEAT50 K-1 MMA MMAPLANET o PFL Progress UFC イゴール・タナベ キック ダニエル・スポーン 修斗 岡野裕城 桜井隆多 森戸新士 椿飛鳥 生田誠 石井慧 竹浦正起 長谷川賢 長野将太

【HEAT50】イゴールに試練&石井慧がスポーンと対戦。PROGRESSで竹浦×椿、コンバットJJ=生田×江木も

【写真】PFL、Bellator、コンテンダーシリーズ・ベテランのスポーンとの対戦が決まった石井(C)MMAPLANET

12日(火)、東京都品川区のホテル・プレインスガーデン1Fフォーシーズンにおいて、5月7日(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50の記者会見が行われた。

2005年2月6日の第1回大会から17年、節目の50回大会で行われたMMAマッチは既にHEATライト級選手権試合=チャンピオン草MAX×チャレンジャー岡野裕城、ミドル級の櫻井隆多×イゴール・タナベなどが発表され、その4選手に加えて引退試合を行う春日井たけし、石井慧というMMAファイター、皇治らキック出場選手が会見に出席した。


会見は4部で行われ、まず志村道場勢がテーブルに。引退試合に挑む春日井は「HEAT50回記念大会で引退試合という場を与えてくれ、志村館長には本当に感謝しています」と話し、質疑応答で「次世代の選手。自分はUFCに出たいという夢を実現できなかったので、そういう若い選手とやたいたいです」と対戦相手について要望を話した。

MMA2戦目で桜井隆多と戦うイゴール・タナベは、今回の試合が終わると米国に渡り6月のムンジアルに向けて2つのトーナメントでポイントを加算する必要がある。そのタフな状況に「ケガをしないことが一番。すぐに勝ちます」と断言した。対して桜井は「そうはならないよう戦うだけです」とらしく話した。

驚くべきは出場リストにはあったが、先のK-1無差別級Tで1回戦終了後にワキ腹を痛めてドクターストップ→準決勝棄権となった石井の参戦だ。SNSで「8番目の肋軟骨が折れている」ことを明らかとした石井が、わずか34日間のインターバルで試合に出ることが可能なのか──また、どのような調整が行われるのか。

「良い相手で、本物のカードというか……その良い相手にしっかり勝って、成長した強くなった姿を見せる」と挨拶を行った石井。負傷について質疑応答で「肋軟骨のケガは柔道時代から癖みたいにあっていて、その痛みには慣れている。良い医者も知っていて、その力もあって100パーセントの体調で行けると思います。鉄は熱いうちに打てではないですけど、今はやるべきだと思っています」と話した。

その石井と対戦するダニエル・スポーンは石井が2019年に出場していたPFLの常連で、コンテンダーシリーズでも勝利を挙げている。サウスポー、打撃も組み攻守ともにアベレージ以上にある。カウンターで迎え撃つ際にガードが落ちるきらいもあり、石井はパンチを振るって前に出る際に、そのまま組んで倒すという勢いをつけると、打と組み共にリードできるかと思われるが──全ては負傷の状況次第だ。

また今大会では長谷川賢率いるPROGRESSからグラップリングマッチが提供されることも会見で発表があった。今回、決定したカードはフォークスタイル・グラップリング=プログレス・ルール71キロ契約で竹浦正起✖椿飛鳥、そしてコンバット柔術ルール66キロ契約が採用された生田誠✖江木伸成だ。

カルペディウム三田所属の竹浦は、もともと愛知県岩倉市出身でNEX所属時代には柔術やグラップリングだけでなく、アマ修斗やアマDEEP、JMLでも戦ってきた。

上を取る、そしてポイント有りルールのノーギマッチで、どのようなパフォーマスを発揮できるか、ひたすら楽しみな竹浦の凱旋マッチだ。

対する椿は格闘代理戦争に注目を浴びたが故に、苦難のMMAロードを歩んできたが3日のプロ修斗公式戦で、2年半ぶりの勝利を手にした。ケージの使い方では、負けない。そんな気持ちが伝わってくる椿の――竹浦とのグラップリングマッチ出場だ。スクランブルにバッククラブとサブミッションが加わったケージ・グラップリングで持ち味を発揮するのはどちらか。

掌底有り&ノーポイントには、これも愛知県瀬戸市でトラスト柔術アカデミーを主宰する生田が参戦する。

昨年8月にIREのコンバット柔術で長野将太の掌底攻撃に大苦戦、それでもデラヒーバガードを取ろうとした44歳の永遠のチャレンジャーが、再びケージに足を踏み入れる。対戦相手の江木は森戸新士率いるLEOS柔術アカデミー所属、紫帯で全日本優勝、茶帯ではアジア3位という戦績を残している。

道着競技柔術家の2人が、掌底有りルールをケージで戦う――。日本のMMA社会と柔術社会の接点ともなるプログレス提供グラップリングマッチは、もう1試合組まれる予定だ。

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YouTube ブラジリアン柔術 生田誠

【柔術】プロ柔術ART.1直前インタビュー!内柴正人選手と試合する男、知られざる瀬谷俊彦の正体とは?

プロ柔術マッチ
【ART.1】アダルト茶帯ライト
内柴正人(アラバンカ柔術)
vs
瀬谷俊彦(トラスト柔術)
日時:12/26(日) 17:00開場17:30開始
会場:GENスポーツパレス
チケット:最前列1万円/2-3列目 7千円/自由席 5千円/立見 3千円
配信→ tiget.net/events/154909

生田誠初の教則動画「生田誠 ザ・リバースデラヒーバ」絶賛発売中です↓
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アダルト黒帯で日本一、ヨーロッパ3位、世界選手権ベスト8に入り、茶帯世界チャンピオンを育てたイサミサポート選手「生田誠」が直接指導する愛知県瀬戸市のブラジリアン柔術道場「トラスト柔術アカデミー」
愛知県瀬戸市見付町102
☎️ 0561 85 6786
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IRE05 MMA UFC ブログ 生田誠 長野将大

【IRE05】所英男DNA=コンバット柔術に適した長野将大✖IBJJF競技柔術家=生田誠が大会ベストバスト!!

【写真】異種格闘技的という意味でも、最高のコンバット柔術。コンバット柔術の可能性を見た一戦となった (C)MMAPLANET

14日(土)に東京都港区のリバーサルジム東京スタンドアウト田町芝浦スタジオで開催されたIRE(Imanari Roll Ecstasy)05。ここでは掌底有りのコンバット柔術65キロワンマッチ=長野将大✖生田誠の一戦の模様をお届けしたい。

<コンバット柔65キロ契約/7分1R>
長野将大(日本)
Def.OT
生田誠(日本

2008年ムンジアル黒帯ライトフェザー級ベスト8、全日本選手でも優勝経験があるなどIBJJF競技柔術で確かな実績を持ち、生涯柔術家的でもある生田誠。

ホイス・グレイシーに影響を受けた世代の彼はこの日、IREルール2試合を経て、コンバット柔術への出場となった。

対して長野はコンバット柔術で既に橋本圭右と戦い、掌底を被弾し続けた対戦相手がオーバータイム延長を拒否するという怖い結果を見せている。

所英男のDNAを持ち、ZSTでKOKルールも経験している長野。動いて掌底で攻め、一瞬の隙をついて関節技を狙う彼のスタイルは、コンバット柔術ルール下で戦う柔術家とは、明らかに別物だ。

だからこそ生田の競技柔術との応酬が期待された一戦は、すぐに直ぐに引き込んだ生田に対し、長野がすかさず左の掌底を打ってスタートした。その後もパスをするためではなく、相手を反応させるためのパスガードを駆使しつつ、隙を見ては掌底を落としていく。

生田はリバースデラも、当然のように掌底が待ち受けている。それでも足を絡ませつつ起き上った生田が、バックを伺う。長野に続き立ち上がった生田はすぐにシッティング、右足を長野の右足に内側から絡ませる。離れた長野は、両足首を掴んで左右に動き、ハーフのなかで正座するとトーホールドを取りつつ、掌底を打ちつける。

生田も下から掌底を打っていくが、ヒザを立ててシールドを作ったうえでの攻撃になるので、自身の体を起こす必要がなり、運動量も増える。そして上と下からの打撃では、圧倒的に上が有利であることは間違いなく、長野の掌底が次々と生田の顔面を襲う。

足関節の防御ができることで、長野は威力のある掌底を落とす距離にステイできる。

その長野の動きに合わせ、デラからクラブライドを狙いつつ、そのまま回転を続けた生田はMMAではまず見られないリバーサルでトップを取る。

正統派競技柔術家はここからパスを狙っていきたいが、長野は前転から50/50を作りトーホールドへ。この攻撃は自称「バカ足になっている」生田には効かず、下になった長野が逆に掌底を頭に受ける。

長野は左腕を差して、立ち上がるとハイタッチから試合は仕切り直しに。

残り3分20秒、座った生田に対して、長野はリバースデラを捌いて叩く。

長野のパス、生田が足を戻すという流れのなかで両者は上下から掌底を放ち、長野の限りなく真上から打ち下ろす掌底が生田に決まる。

それでも生田は右足を取って、内回しでリバーサルに成功する。さらに生田はパス狙いから、スクランブルを仕掛けた長野のバックを取り両足をフック。

仰向けにされた長野が、腰をずらして胸を合わせようとしたところで、腕十字へ。

体を起こした長野が胸を張ってハイガードを解除すると、思い切り左の掌底を振り下ろした。ここから長野の左の掌打が、連続で生田の顔面を捕える。明らかに効いた掌底攻撃に、生田の足のききが弱くなる。

リバースデラの生田は、内側から掛けた足をヒザで潰され、強烈な勢いの右の掌底で複数回、顔面を痛打される。

長野は左の掌底も入れて立ち上がると、生田の内回しに反応してヒザ十字へ。

一瞬左足が伸びかかったが、すぐに生田もずらして上をむく。すると長野は足関節に固執せず、上体を起こして再び掌底の連打で生田を追い込んでいく。

口を開き、頭が揺れる生田は残り10秒で懸命に足をきかせ、トーホールドも察知して時間切れに持ち込むものの、オーバータイムのためにケージ中央に移動する際に、足がふらついているようにも見えた。

OTでは先攻の長野はサドルを選択し、挟んでない方の右足を引き寄せてクロスヒール、ここから左足を取ってヒザ十字というアンドレイ・コピロフ張りの動きを見せる。腹ばいから上を向いた時にルーズになっていたが、長野は50/50から内ヒールにスイッチ。これを生田が抜いたところでエスケープとなった。

後攻の生田は50/50を選択も、長野は瞬時にして足を抜いてOTエスケーピング・タイムで勝利。その瞬間、生田は笑顔を見せた長野をハグした。

IBJJFの頂点を目指すアダルト世代の柔術家からすると、コンバット柔術へのチャレンジは必要ないだろう。その一方で、ホイス・グレイシーのUFCで柔術を多感な時期に知った世代の生田が何かを探求し、いや忘れ物を取りに行くように……身を削る姿勢には頭が下がる。大いに感じるものがあるチャレンジ──そして、この日のベストバウトだった。


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IRE05 MMA   今成正和 朴光哲 生田誠

【IRE05】今成正和に完敗、朴光哲の「掌底の方がグーよりムカつく」──「For Life」な格闘技

【写真】カンチョルは本当に良い笑顔をしている(C)MMAPLANET

14日(土)、東京都港区のリバーサルジム東京スタンドアウト田町芝浦スタジオ開催されたIRE(Imanari Roll Ecstasy)05。

同大会の最終試合のコンバット柔術マッチに朴光哲が出場も、66秒で今成正和のトーホールドに斬って落とされた。MMA引退から9カ月、掌底有り、ヒール有りの戦いを『For Life』と言い切ってしまう朴の話を試合終了直後に訊いた。

人生を豊かにする、健全な格闘技Lifeとは──。


──お疲れ様です。

「疲れてないッスよ。でも、音がしていたし明日になったらめっちゃ痛いやつッスね。来るのも分かっているし、ヒールの対処をするとアンクル、王道のパターンです」

──そもそも、この試合に出ようと思ったのは?

「新しいチャレンジですよね。引退してからKIZUNA BASEジムでパーソナルをやりつつ、体はちゃんと動かしているんで。MMAはもうダメージが蓄積しているんでできないですけど、こういうのはやってみたかったので。思い切り張り手を食らっちゃいましたけど(笑)」

──掌底を落とすのが、朴選手の方だとばかり思っていました。

「ですよね(笑)。掌底とか全く頭にないんです。僕らMMAグローブつけて殴っていたから、逆に全くそういう発想がない。意識がないというか」

──そういうものなのですね。意外です。

「それにグーで殴るよりも、掌底だから殴れるシチュエーションがあったということも学べました。でも……」

──でも……?

「掌底の方がグーよりムカつく。それで熱くなったところで、冷たい一刺しみたいな足関節が来て(笑)。まぁ、良い文化なんじゃないスかね。

今成さんの空気というか、掌底は危ないのに見ている人たちが笑っている。日本もこういうクレージーな文化が育っていけば、面白くなりますよ(笑)。練習仲間で張り手をかましあっていますからね(苦笑)。掌底でストレス発散になるんじゃないですか」

──本当ですか? 友人の顔を張って?

「アハハハハ、まぁ僕としては実際に試合をやって、こういう感じかと分かればノビシロはあるかと思います」

──つまりは、コンペティションには挑み続けていきたいと?

「アハハハハ。やっていきたいですよね。足関節もそうだし、かなりヤバイ掌底を使っている子もいた。ちゃんと対策を練ってやっていかないとな……。それに掌底のないグラップリングも出たいし、柔術もビジネス・ブラックベルトを目指したいですしね(笑)」

──アハハハハ。ネットワークに入れば、ありうる話かと。

「そうなんですか(笑)。ビジネス茶ぐらいまでは、取りたいです。でも試合があると、生活に張りが出てきますね。だからFor Lifeッスよ」

──散々、MMAを戦ってきてFor Lifeで掌底で殴られ、足をパキっと鳴らされますか。普通じゃないです(笑)。

「アハハハハハ。海でも行って、波でも眺めた方が良いッスか(笑)。ホント、人前で殴られて、タップしてさらし者になって(笑)。でもハードなことをしないと満足できない体になってしまっているんでしょうね」

──変なSEXするより、安心できます。

「またぁ、そういうことを言う(笑)。でも、そっちの方がヤバイっスよね。密室で、色々と病気も怖いし。何だかんだって、殴り合っている方が精神的に健全ッスよ」

──掌底でガンガン殴られていた柔術黒帯で確かな実績があり、道場も経営されている44歳の生田誠選手が、対戦相手に『ホントに強い』って言いながら笑ってハグをしていて。これは逆に凄いわと思いました。

「MMAだとボコボコに殴られた試合後に、そんな空気にはならないですからね。ホラ、健全なんですよ。女子も笑いながら、掌底を打っていまし」

──健全なんでしょうか(笑)。

「アハハハハ。凄いっすよ。まぁ、皆が参加費を払って殴って、殴られているから。お金払って、殴って殴られるのも勿論、気持ち良いんでしょうが……これが殴って、殴られてお金を貰えるようになるよう、この戦いもステップアップはしてほしいッスね。

いやぁ、でも悔しいッスよ。家に帰ったら、もう泣いていますよ。ツイッターとかでも宣伝して、友達も視てくれていたわけだし」

──悔しい。それが健全さを最も表しているのかもしれないですね。

「また今成さんと、やりたい。このままじゃ終われないです。ちょっと時間を創って、もう1回練り直します。色々と気付きがありました」

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